JP2004202385A - Underwater construction structure coated with primer antifouling coating or composite antifouling coating and antifouling method of underwater construction structure - Google Patents

Underwater construction structure coated with primer antifouling coating or composite antifouling coating and antifouling method of underwater construction structure Download PDF

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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an underwater construction structure coating body coated with a primer antifouling coating or a composite antifouling coating excellent in coating strength, effective to prevent adhesion of common aquatic living bodies to the underwater construction structure coating body all year around, and having excellent adhesion property between the substrate and undercoat or between the undercoat and a topcoat and excellent durability of the antifouling capability and to provide an antifouling method for an underwater construction structure. <P>SOLUTION: The coated underwater construction structure coating body is coated with a primer antifouling coating and the primer antifouling coating is formed from a primer antifouling coating composition containing (A) a resin component and (B) a reactive functional group-containing silane coupling agent. Also, the coated underwater construction structure coating body is coated with a composite antifouling coating and the composite antifouling coating is formed on the surface of the primer antifouling coating and preferably, the antifouling coating composition contains a polysiloxane (D) for forming the antifouling coating. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、プライマー防汚塗膜または複合防汚塗膜で被覆された水中構築構造物塗装体、および水中構築構造物の防汚方法に関し、さらに詳しくは、一般的な水棲生物の通年の付着防止が有効に発現し得るようなプライマー防汚塗膜または複合防汚塗膜で被覆された水中構築構造物塗装体、および水中構築構造物の防汚方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
水中構築構造物の防汚塗料には、従来、防汚剤として有機スズ等の有機化合物が従来用いられていたが、近年では生体系への安全性の観点から、このような防汚剤の使用が再検討されている。
これに代わる防汚剤として、最近では有機錫不含の各種防汚塗料が提案されている。
【0003】
例えば、特開平5−230161号公報(特許文献1)には、ビニル系ポリマーからなる幹ポリマーと、該幹ポリマーにグラフトされたオルガノポリシロキサンからなる枝ポリマーおよびポリオキシアルキレンからなる枝ポリマーとからなるグラフト共重合体および該グラフト共重合体を主成分とする被覆組成物が開示され、該組成物は海中生物付着防止塗料として使用可能であり、該組成物からなる被膜は、耐候性、撥水性、防汚性、離型性、潤滑性等が良好である旨記載されている。
【0004】
しかしながら、該公報に記載の被覆組成物からなる被膜を、特に夏場の海中に浸漬した場合には、短期間にその表面にフジツボ等が付着し、生物汚損防汚塗膜としては充分でなく、また、塗膜の上に該被覆組成物を塗付して形成された複合被膜を浸漬した場合、短期間に下塗り塗膜と上塗り塗膜とが剥離を生じるとの問題点があった。
【0005】
また、特公平5−60503号公報(特許文献2)には、側鎖にポリジメチルシロキサン基、および/またはトリメチルシリル基を有する重合体を含む水中防汚塗膜の上に上塗り塗膜を設けることが記載され、
特公平7−108958号公報(特許文献3)には、防食塗膜(コールタール/塩化ビニル系樹脂をベースとした塗料組成物から形成される。)の上に、シリコーン含有アクリル単量体と、該単量体と共重合可能な他のエチレン性不飽和単量体との共重合体よりなる非架橋型シリコーン含有アクリル樹脂を含む撥水型防汚塗料組成物を塗布することが記載されているが、いずれの防汚塗膜も上塗り塗膜または下塗り塗膜との密着性が充分でなく、剥離を生じるなどの問題点が依然として存在していた。
【0006】
また、特開平11―293183号公報(特許文献4)には、ビニル樹脂塗料組成物を塗装して下塗り塗膜を形成し、その上に、シリコーングラフトアクリル樹脂系防汚塗料組成物を塗装して上塗り塗膜を形成する複合防汚塗膜の記載があるが、海中に長期間浸漬していると、上塗り塗膜が下塗り塗膜から部分的に剥離を生じるとの問題点が存在しており、改良の余地があった。
【0007】
また、▲1▼特許第2661328号公報(特許文献5)には、a)オルガノポリシロキサン系グラフト共重合体エマルション、b)アミノファンクショナルシラン、c)コロイダルシリカ、d)硬化用触媒、e)無機充填剤を必須成分とする難燃性塗材を基材に塗布する旨記載され、▲2▼特開平10―88066号公報(特許文献6)には、a)メタクリル酸エステル単量体単位を主成分とし、かつ水酸基を有するビニル重合体からなる幹ポリマーと、ビニル重合体からなる枝ポリマーおよびシリコーンからなる枝ポリマーを有するグラフト共重合体、b)架橋剤からなる被覆用組成物が記載されているが、耐汚染性および耐候性を付与することをその目的としている。また、▲3▼特開平10―140075号公報(特許文献7)には、a)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート単量体単位、b)アクリル酸を幹ポリマーとする単量体単位を必須構成単位とする被覆用組成物が記載され、耐汚染性および耐候性を付与することをその目的としている。▲4▼特開平11―158232号公報(特許文献8)には、ケイ素原子結合水素原子をシロキサン鎖の末端のみに有するシリコーン含有ビニル系重合体が記載され、▲5▼特開平11―279241号公報(特許文献9)には、末端にケイ素原子結合水素原子を有するシロキサン鎖がグラフト結合したシロキサングラフト型ビニルポリマーが記載されている。
【0008】
しかし、これらの公報▲1▼〜▲5▼をいかに精査してみても、反応性官能基含有シランカップリング剤を配合したプライマー防汚塗料組成物から形成されたプライマー防汚塗膜で水中構築構造物を被覆するとの技術的思想、また該プライマー防汚塗膜表面上に防汚塗膜が形成された複合防汚塗膜で水中構築構造物を被覆するとの技術的思想については何ら記載も示唆もされていない。
【0009】
【特許文献1】
特開平5−230161号公報
【特許文献2】
特公平5−60503号公報
【特許文献3】
特公平7−108958号公報
【特許文献4】
特開平11―293183号公報
【特許文献5】
特許第2661328号公報
【特許文献6】
特開平10―88066号公報
【特許文献7】
特開平10―140075号公報
【特許文献8】
特開平11―158232号公報
【特許文献9】
特開平11―279241号公報
【0010】
【発明の目的】
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決しようとするものであって、塗膜強度に優れ、一般的な水棲生物が通年にわたって付着し難く、さらに基材と下塗り塗膜との密着性、および下塗り塗膜と上塗り塗膜との密着性に優れ、かつ防汚性能の持続性に優れたプライマー防汚塗膜または複合防汚塗膜で被覆された水中構築構造物塗装体、および水中構築構造物の防汚方法を提供することを目的としている。
【0011】
【発明の概要】
本発明に係るプライマー防汚塗膜で被覆された水中構築構造物塗装体は、
上記プライマー防汚塗膜が、
(A)樹脂成分と(B)反応性官能基含有シランカップリング剤とを含有するプライマー防汚塗料組成物から形成され、
さらに、上記樹脂成分(A)が、
(A1)ビニール系重合体からなる幹ポリマーと、該幹ポリマーにグラフトされた枝ポリマーとからなるグラフト共重合体であって、
上記枝ポリマーとして、
(a1-1)オルガノポリシロキサン、または、
(a1-2)オルガノポリシロキサンおよびポリオキシアルキレン、
を含むグラフト共重合体
を含有するプライマー防汚塗料組成物から形成されていることを特徴としている。
【0012】
上記反応性官能基含有シランカップリング剤(B)が、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、エポキシ基またはグリシジル基から選ばれる1種または2種以上の反応性官能基を含有するシランカップリング剤であることが好ましい。
上記プライマー防汚塗料組成物が、さらに塩化ビニル共重合体を含有することも好ましい。
【0013】
上記プライマー防汚塗料組成物が、さらにエポキシ樹脂を含有することも望ましい。
本発明に係る複合防汚塗膜で被覆された水中構築構造物塗装体は、
上記複合防汚塗膜が、プライマー防汚塗膜の表面上に、防汚塗膜が形成された複合防汚塗膜であり、
さらに、上記防汚塗膜が、
(C)樹脂成分として、下記グラフト共重合体(C1)および/またはオルガノポリシロキサンチオブロックビニール共重合体(C2)を含有する防汚塗料組成物から形成されていることを特徴としている:
(C1)ビニール系重合体からなる幹ポリマーと、該幹ポリマーにグラフト された枝ポリマーとからなるグラフト共重合体であって、
上記枝ポリマーとして、
(c1-1)オルガノポリシロキサン、または、
(c1-2)オルガノポリシロキサンおよびポリオキシアルキレン、
を含むグラフト共重合体。
【0014】
(C2)(c2-1)ポリオキシアルキレン基含有ビニル共重合体ブロックと、
(c2-2)オルガノポリシロキサンチオブロックとから形成されるオルガノポリシロキサンチオブロックビニール共重合体。
上記樹脂成分(C)中の、グラフト共重合体(C1)および/またはオルガノポリシロキサンチオブロックビニール共重合体(C2)が、
ヒドロキシ基、カルボキシル基、イソシアネート基、エポキシ基、グリシジル基またはアルコキシシリル基から選ばれる1種または2種以上の反応性官能基を有する架橋型モノマー単位を含むことが好ましい。
【0015】
上記防汚塗膜を形成する防汚塗料組成物が、さらにポリシロキサン(D)を含有し、該ポリシロキサン(D)が、アミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、エポキシ基またはグリシジル基から選ばれた1種または2種以上の反応性官能基を有することも好ましい。
さらに、上記ポリシロキサン(D)が、
平均組成式:RXSiZy(4-x-y)/2・・・[1]
{式[1]中、Rは、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、アルコキシ基、またはアラルキル基を示す。Zは、炭素数1〜10のアルキル基、または、R1−OR2[R1は、炭素数1〜10の2価脂肪族炭化水素基を示し、該2価脂肪族炭化水素基は、隣接するSi原子および/またはOR2に直接結合していてもよく、エーテル基、エステル基、または−NH−を介してSi原子および/またはOR2に結合していてもよく、また該2価脂肪族炭化水素基中の炭素−炭素結合間にエーテル基、エステル基、または−NH−が介在していてもよく、R2は、炭素数1〜6の低級アルキル基を示す。]、
1−R3[R1は、上記と同様であり、R3は、アミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、エポキシ基またはグリシジル基を示す。]を示す。
xおよびyは、それぞれ0.01≦x<4.0、0.01≦y<4.0でかつ0.02≦x+y<4である。}で表され、
数平均分子量が250〜30000の範囲にあり、
かつ、その分子末端に少なくとも1つのアルコキシ基を有する
ポリシロキサンであることが望ましい。
【0016】
上記防汚塗膜が、
前記樹脂成分(C)を10〜99重量%、および、前記ポリシロキサン(D)を1〜90重量%(ただし、樹脂成分(C)+ポリシロキサン(D)=100重量%)
の量で含有する防汚塗料組成物から形成されていることも望ましい。
本発明の複合防汚塗膜で被覆された水中構築構造物塗装体は、水中構築構造物の表面上に、上記プライマー防汚塗料組成物から形成されるプライマー防汚塗膜が形成され、さらに、その表面上に、上記防汚塗料組成物から形成される防汚塗膜が形成されていることを特徴としている。
【0017】
また、複合防汚塗膜で被覆された水中構築構造物塗装体において、水中構築構造物の表面上に、予め防食塗膜が形成されていることが好ましい。
本発明に係る水中構築構造物の防汚方法は、水中構築構造物の表面に、上記複合防汚塗膜を形成することを特徴としている。
【0018】
【発明の具体的説明】
以下、本発明に係るプライマー防汚塗膜または複合防汚塗膜で被覆された水中構築構造物塗装体、および水中構築構造物の防汚方法ついて説明する。
本発明に係るプライマー防汚塗膜または複合防汚塗膜で被覆された水中構築構造物塗装体は、
水中構築構造物表面にプライマー防汚塗料組成物から形成されるプライマー防汚塗膜(層)が形成されてなるもの、または、
水中構築構造物表面に該プライマー防汚塗膜(層)を形成し、さらに表面に防汚塗料組成物から形成される複合防汚塗膜(層)が形成されてなるものである。以下に、まず「プライマー防汚塗料組成物」、「防汚塗料組成物」について具体的に説明し、次に本発明の「プライマー防汚塗膜または複合防汚塗膜で被覆された水中構築構造物塗装体」について具体的に説明する。
【0019】
[プライマー防汚塗料組成物]
本発明に係るプライマー防汚塗料組成物の樹脂固形分は、(A)樹脂成分と(B)反応性官能基含有シランカップリング剤とを含有している。
樹脂固形分中に上記樹脂成分(A)は、プライマー防汚塗料組成物の樹脂固形分100重量%に対して、3〜98重量%、好ましくは10〜80重量%、さらに好ましくは40〜60重量%の量で添加されることが望ましく、反応性官能基含有シランカップリング剤(B)はプライマー防汚塗料組成物の樹脂固形分100重量%に対して、0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量%、さらに好ましくは0.5〜5重量%の量で添加されることが望ましい。
【0020】
該組成物の樹脂成分(A)および該シランカップリング剤(B)が、上記プライマー防汚塗料組成物に上記の量で添加されていることにより、プライマー防汚塗膜と防汚塗膜との親和性に優れることとなり、接着性が向上し、さらに、プライマー防汚塗膜の塗膜強度を付与することができる。
このようなプライマー防汚塗料組成物は、従来より公知の方法を適宜利用することにより製造することができ、例えば、上記樹脂成分(A)と、反応性官能基含有シランカップリング剤(B)と、塩化ビニル共重合体および/またはエポキシ樹脂、さらに必要により用いられる下記の任意成分、例えば、タレ止め・沈降防止剤、顔料、充填剤、撥水剤、溶剤などを所定の割合で一度にあるいは任意の順序でそれぞれの成分を一度にあるいは少しずつ加えて攪拌・混合し、溶媒に分散あるいは溶解すればよい。
【0021】
上記のプライマー防汚塗料組成物に含まれる樹脂成分(A)について説明する。
<樹脂成分 ( )
本発明に用いられる樹脂成分(A)は、上記したように、反応性官能基含有シランカップリング剤(B)と共にプライマー防汚塗料組成物に含有されるが、
そのような樹脂成分(A)としては、
(A1)ビニール系重合体からなる幹ポリマーと、該幹ポリマーにグラフトされた枝ポリマーとからなるグラフト共重合体であって、上記枝ポリマーとして、(a1-1)オルガノポリシロキサン、または、(a1-2)オルガノポリシロキサンおよびポリオキシアルキレンを含むグラフト共重合体が挙げられる。
【0022】
本発明では、プライマー防汚塗料組成物が、上記グラフト共重合体(A1)を含有することにより、プライマー防汚塗料組成物から形成されるプライマー防汚塗膜と、その表面上に形成される防汚塗膜との親和性が増し、接着性が向上する。
また、上記プライマー防汚塗料組成物は、上記樹脂成分(A)として、さらに、塩化ビニル共重合体および/またはエポキシ樹脂を含有することができ、好ましくはエポキシ樹脂を含有することが望ましい。
【0023】
上記樹脂成分(A)として、さらに塩化ビニル共重合体を含む場合、樹脂成分(A) の樹脂固形分100重量%中に、塩化ビニル共重合体固形分を1〜99重量%、好ましくは30〜95重量%の量で含むことが望ましい。
上記樹脂成分(A)として、さらにエポキシ樹脂を含む場合、樹脂成分(A)の樹脂固形分100重量%中に、エポキシ樹脂固形分を1〜100重量%、好ましくは30〜95重量%の量で含んでいることが望ましい。
【0024】
また、上記樹脂成分(A)として、さらに塩化ビニル共重合体およびエポキシ樹脂の両者を含む場合、樹脂成分(A)の樹脂固形分100重量%中に、該(A)成分を5〜90重量%、好ましくは15〜70重量%の量で、塩化ビニル共重合体を5〜90重量%、好ましくは15〜70重量%の量で、エポキシ樹脂を5〜90重量%、好ましくは15〜70重量%の量で含んでいることが望ましい。プライマー防汚塗料組成物が、塩化ビニル共重合体および/またはエポキシ樹脂を上記量で含む樹脂成分(A)を含有することにより、該組成物から形成されるプライマー防汚塗膜の塗膜強度を付与することができる。
【0025】
まず、本発明に用いられる樹脂成分(A)に含有されるグラフト共重合体(A1)について説明する。
<グラフト共重合体 ( A1 )
本発明に用いられるグラフト共重合体(A1)は、上述のように、ビニール系重合体からなる幹ポリマーと、該幹ポリマーにグラフトされた枝ポリマーとからなるグラフト共重合体であって、
上記枝ポリマーとして、(a1-1)オルガノポリシロキサン、または、(a1-2)オルガノポリシロキサンおよびポリオキシアルキレンを含むグラフト共重合体である。
【0026】
上記枝ポリマーが、(a1-1)オルガノポリシロキサンである場合、このようなオルガノポリシロキサンからなる枝ポリマーを含む構成単位は、例えば、下記式[2]
【0027】
【化1】

Figure 2004202385
【0028】
[上記式[2]中、mは、0〜3の整数を示し、aは、平均重合度を表し、0〜5000の数であり、R1は、水素原子またはメチル基を示し、R2は、酸素原子を介して結合していてもよい炭素原子数1〜11の2価の炭化水素基を示し、
3はmが1のときR4またはR5のいずれかを示し、
3はmが2のとき、2つのR3はそれぞれR4およびR5のいずれか一方を示し、
3はmが3のとき、3つのR3はそれぞれR4、R5およびR8を示し、R4〜R8はいずれもアルキル基(炭素数1〜10)、アルコキシル基(炭素数1〜10)、フェニル基、置換フェニル基、フェノキシル基または置換フェノキシル基の中から選ばれた基であって、互いに同一の基であっても異なる基であってもよい。上記置換基としては、ハロゲン、アルキル基(炭素数1〜5)、アルコキシル基(炭素数1〜5)、アシル基(炭素数1〜5)などが挙げられる。]で表される。
【0029】
このような上記式[2]で表される構成単位としては、具体的に、例えば、下記式[3]
【0030】
【化2】
Figure 2004202385
【0031】
[上記式[3]中、m=2であり、a、R1、R2、R4〜R8は、式[2]と同様である。]で表される。
また、枝ポリマーは、(a1-1)オルガノポリシロキサンであり、そのようなオルガノポリシロキサンとしては、例えば、ジメチルポリシロキサン、炭素数2〜10のジアルキルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、メチルトリクロロプロピルポリシロキサン等が好ましく、これらの中ではジメチルポリシロキサンが望ましい。オルガノポリシロキサンが上記のものである場合、上記式[2]で表されるオルガノポリシロキサンからなる枝ポリマーを含む構成単位は、具体的には、下記式[4]
【0032】
【化3】
Figure 2004202385
【0033】
[式[4]中、R1は、水素原子またはメチル基を示し、R2は、酸素原子を介して結合していてもよい炭素原子数1〜11の2価の炭化水素基を示し、mは、0〜3の整数を示し、nは平均重合度を表し、0〜200の数である。]で表される。
本発明において、オルガノポリシロキサンからなる枝ポリマーを含む構成単位としては、上記式[3]または[4]で表される構成単位が用いられ、好ましくは上記式[4]で表される構成単位を用いられるのが望ましい。
【0034】
また、上記枝ポリマーが、(a1-2)オルガノポリシロキサンおよびポリオキシアルキレンである場合、オルガノポリシロキサンからなる枝ポリマーを含む構成単位は、上記式[4]のように表される。また、ポリオキシアルキレンとしては、例えば、エチレンオキサイドの単独重合体、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合体等が挙げられ、このようなポリオキシアルキレンからなる枝ポリマーを含む構成単位は、例えば、下記式[5]
【0035】
【化4】
Figure 2004202385
【0036】
[式[5]中、R3は、水素原子またはメチル基を示し、R4は、水素原子、炭素数1〜4の1価の炭化水素基またはアセチル基を示し、vは2≦v<3の数を示し、wは、平均重合度を表し、2〜50の数である。]で表される。
枝ポリマーを含まない構成単位は、枝ポリマーを有しないラジカル重合性モノマーを共重合した際に生ずるものであり、このような枝ポリマーを有しないラジカル重合性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸の各種誘導体;スチレンまたはその誘導体;フマル酸、マレイン酸またはこれらの誘導体;ラジカル重合性珪素化合物;その他、アクリルニトリル、ビニルピロリドン、酢酸ビニル、ビニルアルキルエーテル等が挙げられる。
【0037】
上記(メタ)アクリル酸の誘導体として、より具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル等のような、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル類;(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル等のような、(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル類;アクリルアミド等の酸アミド類;(メタ)アクリル酸パーフロロブチルエチル、(メタ)アクリル酸パーフロロヘキシルエチル、(メタ)アクリル酸パーフロロオクチルエチル、(メタ)アクリル酸パーフロロデシルエチル等のような、(メタ)アクリル酸のパーフロロアルキルエステル類;等が挙げられる。
【0038】
ラジカル重合性珪素化合物として、より具体的には、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらのラジカル重合性モノマーは、1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
ラジカル重合性モノマーとして、上記(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル類を用いる場合には、得られるグラフト共重合体(A1)は、ヒドロキシ基を含有し、架橋剤の多官能イソシアネート化合物と反応、硬化するので、このようなヒドロキシ基含有グラフト共重合体(A1)からは耐溶剤性に優れた塗膜を得ることができる。
【0039】
上記枝ポリマーが、(a1-1)オルガノポリシロキサンである場合、このような枝ポリマーを有するグラフト共重合体(A1)は、枝ポリマーを有しない構成単位を含まずに、式[3]または式[4]で表される枝ポリマーを有する構成単位、好ましくは式[4]で表される枝ポリマーを有する構成単位のみから構成されてもよい。該共重合体(A1)中の上記構成単位の比率は、得られる樹脂組成物の用途、機能などによって異なり、一概には決定されないが、通常構成単位[3]または[4]が10〜80重量%、好ましくは40〜60重量%の量である(但し、全構成単位量は100重量%)。
【0040】
上記枝ポリマーが、(a1-2)オルガノポリシロキサンおよびポリオキシアルキレンである場合、このグラフト共重合体(A1)は、枝ポリマーを有しない構成単位を含まずに、上記式[4]で表される枝ポリマーを有する構成単位および上記式[5]で表される枝ポリマーを有する構成単位から構成されてもよい。
該共重合体(A1)中の上記式[4]で表される構成単位および上記式[5]で表される構成単位の比率は、得られる樹脂組成物の用途、機能などによって異なり、一概には決定されないが、通常、上記式[4]で表される構成単位が5〜60重量%の量で、上記式[5]で表される構成単位が2〜50重量%の量であることが好ましく、さらには上記式[4]で表される構成単位が10〜50重量%の量で、上記式[5]で表される構成単位が5〜30重量%の量であることが好ましい(但し、共重合体中の全構成単位量は100重量%)。
【0041】
上記式[4]または[5]で表される構成単位が上記のような量で含まれていると、得られる塗膜は耐候性、撥水性、防汚性などに優れ、しかも防汚塗料組成物は造膜性にも優れる傾向がある。また、上記式[5]で表される構成単位が上記の量で含まれていると、親水成分と撥水成分からなる適度のミクロ相分離を有する塗膜表面が得られる傾向にある。
【0042】
グラフト共重合体 ( A1 ) の製造
このようなグラフト共重合体(A1)は、例えば、特開平5−230161号公報に記載されているように、ラジカル重合性基含有オルガノポリシロキサン化合物およびこれらと共重合可能な前記のラジカル重合性モノマー、または、ラジカル重合性基含有オルガノポリシロキサン化合物とラジカル重合性基含有ポリオキシアルキレン化合物およびこれらと共重合可能な前記のラジカル重合性モノマーを所定量配合して共重合することにより得られる。
【0043】
ラジカル重合性基含有オルガノポリシロキサン化合物中のラジカル重合性基としては、例えば、アクリル基;メタクリル基;ビニル基;アリル基等のアルケニル基;スチリル基等が挙げられる。ラジカル重合性基含有オルガノポリシロキサン化合物としては、好ましくは、式[6];
【0044】
【化5】
Figure 2004202385
【0045】
[式[6]中、R1、R2、mおよびnは前記式[4]と同様である。]で表される化合物が挙げられる。上記式[6]で表される化合物は、例えば、式[7];
【0046】
【化6】
Figure 2004202385
【0047】
[式[7]中、R1、R2およびmは前記式[4]と同様である。]で表されるアクリレートまたはメタクリレート置換クロロシラン化合物と、式[8];
【0048】
【化7】
Figure 2004202385
【0049】
[式[8]中、nは前記式[4]と同様である。]で表される末端水酸基置換ジメチルポリシロキサンとを、常法に従い脱塩酸反応させることにより得ることができる。上記式[6]で表される化合物としては、具体的には、例えば式[6]中、R1、R2、m、nがそれぞれ以下に示すものが挙げられる。
(1)R1:CH3、R2:(CH2)3、m:2、n:6
(2)R1:CH3、R2:(CH2)3、m:2、n:12
(3)R1:CH3、R2:(CH2)3、m:2、n:25
(4)R1:CH3、R2:(CH2)3、m:2、n:50
(5)R1:CH3、R2:(CH2)3、m:2、n:100
(6)R1:CH3、R2:(CH2)3、m:2、n:200
(7)R1:H、R2:(CH2)3、m:2、n:25
(8)R1:H、R2:(CH2)3、m:2、n:100
(9)R1:CH3、R2:(CH2)2O(CH2)3、m:2、n:50
(10)R1:CH3、R2:CH2、m:2、n:12
(11)R1:CH3、R2:(CH2)11、m:2、n:25
(12)R1:CH3、R2:(CH2)3、m:1、n:3
(13)R1:CH3、R2:(CH2)3、m:1、n:25
(14)R1:CH3、R2:(CH2)3、m:1、n:100
(15)R1:H、R2:(CH2)3、m:1、n:6
(16)R1:H、R2:(CH2)3、m:1、n:50
(17)R1:H、R2:(CH2)2O(CH2)3、m:1、n:12
(18)R1:CH3、R2:CH2、m:1、n:50
(19)R1:CH3、R2:(CH2)3、m:0、n:3
(20)R1:CH3、R2:(CH2)3、m:0、n:25
(21)R1:H、R2:(CH2)3、m:0、n:6
(22)R1:CH3、R2:CH2、m:0、n:25
(23)R1:CH3、R2:(CH2)2O(CH2)3、m:0、n:50
(24)R1:CH3、R2:(CH2)11、m:0、n:25
(25)R1:H、R2:(CH2)3、m:0、n:100
前記ラジカル重合性基含有ポリオキシアルキレン化合物中に含まれるラジカル重合性基としては、例えば、アクリル基;メタクリル基;ビニル基;アリル基等のアルケニル基;スチリル基等が挙げられる。
【0050】
ラジカル重合性基含有ポリオキシアルキレン化合物としては、好ましくは、式[9];
【0051】
【化8】
Figure 2004202385
【0052】
[式[9]中、R3、R4、vおよびwは前記式[5]と同様である。]で表される化合物である。上記式[9]で表される化合物としては、具体的には、例えば上記式[9]において、R3、v、wおよびR4がそれぞれ以下に示すものが挙げられる。
(1)R3:CH3、v:2、w:2、R4:H
(2)R3:H、v:2、w:2、R4:H
(3)R3:CH3、v:2、w:8、R4:H
(4)R3:CH3、v:2、w:8、R4:CH3
(5)R3:CH3、v:2.5、w:10、R4:H
(6)R3:CH3、v:2.5、w:10、R4:C(=O)CH3
(7)R3:H、v:2、w:20、R4:C49
(8)R3:CH3、v:2、w:20、R4:H
(9)R3:CH3、v:2.8、w:30、R4:H
(10)R3:H、v:2、w:50、R4:CH3
(11)R3:CH3、v:2、w:50、R4:H
(12)R3:CH3、v:2.5、w:50、R4:C(=O)CH3
上記グラフト共重合体(A1)は、前述のようにラジカル重合性基含有オルガノポリシロキサン化合物とラジカル重合性基含有ポリオキシアルキレン化合物およびこれらと共重合可能な前記のラジカル重合性モノマーを所定量配合して共重合することにより得られるが、この共重合反応は、通常、ラジカル重合開始剤の存在下に行われる。
【0053】
ラジカル重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等の過酸化物類;アゾビスイソブチロニトリル等アゾ系化合物類;等が挙げられる。
このような共重合反応には、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法の何れの方法を適用してもよく、なかでも、溶液重合法は得られる共重合物の分子量を最適範囲に調整することが容易であり、特に好ましい。溶液重合法で用いられる溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸イソブチル等のエステル類;メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類;等が挙げられる。これら溶剤は、一種または二種以上組み合わせて用いられる。またこの溶液重合法での共重合反応は、通常50〜180℃、好ましくは60〜120℃の温度で、通常5〜10時間程度行えばよい。
【0054】
グラフトされたビニール系共重合体(A1)としては、上市されているものでは、例えば、X−22−8009、X−22−8031、X−22−8101、X−24−798A(以上何れも信越化学工業(株)製、商品名)等が挙げられる。
なお、防汚塗料組成物中に含まれる上記グラフト共重合体(A1)がヒドロキシアルキルエステル類をその合成時の共重合成分として含み、該共重合体中にヒドロキシ基を有する場合には、このようなグラフト共重合体用の硬化剤として、多官能イソシアネート化合物を使用し、さらに必要により架橋促進剤を併用することにより、常温硬化型の防汚塗料組成物を得ることができる。
【0055】
多官能イソシアネート化合物としては、2官能以上であれば特に限定されず使用可能であり、例えば、ジイソシアネート類;ポリイソシアネート類が挙げられ、より具体的には、ジイソシアネート類としては、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、ナフタリンジイソシアネート(NDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)等が挙げられる。また、ポリイソシアネート類としては、トリメチロールプロパン(TMP)、変性TDI、イソシアヌレート結合TDI、TMP変性HDI、イソシアヌレート結合HDI、ビューレット結合HDI、TMP変性IPDI、イソシアヌレート結合IPDI等が挙げられる。
【0056】
このような多官能イソシアネート化合物は、グラフト共重合体中の水酸基1当量に対して、0.5〜2.0当量、好ましくは0.8〜1.5当量の量で用いられる。また、必要により上記多官能イソシアネート化合物と併用される上記架橋促進剤としては、例えば、ジブチル錫ジオクテート、ジブチル錫ジラウレート等の有機錫化合物が挙げられる
また、本発明に用いられる樹脂成分(A)としては、(A1)オルガノポリシロキサン分枝および/またはポリオキシアルキレン分枝を有するグラフト共重合体、または、このグラフト共重合体(A1)の他に、塩化ビニル系共重合体および/またはエポキシ樹脂を含有することも好ましい。以下に、本発明に用いられる塩化ビニル系共重合、エポキシ樹脂について説明する。
【0057】
<塩化ビニル共重合体>
上記塩化ビニル系共重合は、例えば、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合、塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合、塩化ビニル・ビニルi−ブチルエーテル共重合、塩化ビニル・プロピオン酸ビニル共重合、エチレン・酢酸ビニル共重合体の塩素化物が挙げられ、好ましくは塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合を用いることが望ましい
本発明においては、このような塩化ビニル系共重合は、1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
【0058】
<エポキシ樹脂>
また、上記エポキシ樹脂は、例えば、エピクロルヒドリン−ビスフェノールAエポキシ樹脂;エピクロルヒドリンとビスフェノールF(4,4’-メチレンビスフェノール)とが反応した構造のエポキシノボラック樹脂;3,4-エポキシフェノキシ-3’,4’-エポキシフェニルカルボキシメタン等の脂環式エポキシ樹脂;エピクロルヒドリン−ビスフェノールAエポキシ樹脂中のベンゼン環に結合している水素原子の少なくとも1部が臭素置換された構造の臭素化エポキシ樹脂;エピクロルヒドリンと脂肪族2価アルコールとが反応した構造の脂肪族エポキシ樹脂;エピクロルヒドリンとトリ(ヒドロキシフェニル)メタンとが反応した構造の多官能性エポキシ樹脂などが挙げられ、好ましくはエピクロルヒドリン−ビスフェノールAエポキシ樹脂、エピクロルヒドリンとビスフェノールF(4,4’-メチレンビスフェノール)とが反応した構造のエポキシノボラック樹脂を用いることが望ましい。本発明においては、このようなエポキシ樹脂は、1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
【0059】
<反応性官能基含有シランカップリング剤 ( )
プライマー防汚塗料組成物中に、上記樹脂成分(A)と共に含まれる反応性官能基含有シランカップリング剤(B)は、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、エポキシ基およびグリシジル基からなる群から選ばれた少なくとも1種の反応性官能基を含有してなり、好ましくはアミノ基、カルボキシル基、エポキシ基を含有し、さらに好ましくはアミノ基を含有することが望ましい。
【0060】
上記のシランカップリング剤(B)を含有するプライマー防汚塗料組成物から形成されるプライマー防汚塗膜の表面上に、下記の防汚塗膜を形成した場合、水中構築構造物とプライマー防汚塗膜、さらにプライマー防汚塗膜と防汚塗膜相互の接着性が向上し、長期間海水中に浸漬しても防汚塗膜の剥離が全く無く実用に耐えうる接着性が得られる。
【0061】
さらに、プライマー防汚塗膜の表面上に、防汚塗膜が形成された複合防汚塗膜において、プライマー防汚塗膜を形成するプライマー防汚塗料組成物にシランカップリング剤(B)を添加することにより著しく防汚性能の持続性が向上し、これらの効果は、アミノ基を含有するシランカップリング剤を添加した場合に顕著に表れる。
【0062】
また、本発明において、防汚塗膜としては、シランカップリング剤(B)を有するプライマー防汚塗膜の表面上に、反応性官能基含有ポリシロキサン(D)を含有する防汚塗膜が形成された複合防汚塗膜であることが望ましい。この場合、反応性官能基含有ポリシロキサン(D)が、後述の官能基を有することにより、防汚塗膜の防汚性能の持続性が向上する。
【0063】
このような反応性官能基含有シランカップリング剤(B)としては、具体的には、例えば、下記表1に示される、(1)〜(24)の化合物が挙げられ、これらのうちでは、好ましくは13〜17、21,22が用いられる。
【0064】
【表1】
Figure 2004202385
【0065】
【表2】
Figure 2004202385
【0066】
【表3】
Figure 2004202385
【0067】
【表4】
Figure 2004202385
【0068】
<その他の成分>
本発明に用いられるプライマー防汚塗料組成物には、樹脂成分(A)、反応性官能基含有シランカップリング剤(B)以外に配合可能なその他の成分として、以下に述べるような、例えば、溶出助剤、塩素化パラフィン等の可塑剤、脱水剤(安定剤)、顔料、タレ止め・沈降防止剤、充填剤、撥水剤、溶剤など、通常防汚塗料に配合されるような各種成分が挙げられる。
【0069】
溶出助剤
溶出助剤としては、配合する撥水剤の表面移行を補助するような、各種化合物を使用できる。例えばロジン、ナフテン酸等の一塩基酸、各種ポリアルキレン変性物等を必要により用いることができる。
可塑剤
可塑剤としては、塗膜に可撓性を付与し、耐ワレ性や密着性を向上するために正リン酸エステル、塩素化パラフィン、フタル酸エステル、アジピン酸エステル等、通常、塗料用に用いられる可塑剤を使用しても良い。
【0070】
本発明に用いられるプライマー防汚塗料組成物においては、これら可塑剤は、必要に応じ、上記プライマー防汚塗料組成物100重量部に対して、0〜50重量部の量で含まれていても良い。
脱水剤(安定剤)
脱水剤(安定剤)としては、具体的には、例えば無水石膏(CaSO4)、合成ゼオライト系吸着剤(商品名:モレキュラーシーブ等)、オルソギ酸メチル、オルソ酢酸メチル等のオルソエステル類、オルソホウ酸エステル、シリケート類やイソシアネート類(商品名:アディティブTI)等が挙げられる。
【0071】
本発明に用いられるプライマー防汚塗料組成物においては、この脱水剤は、必要に応じ、上記プライマー防汚塗料組成物100重量部に対して0.1〜10重量部の量で含まれていても良い。
顔料
顔料としては、従来公知の有機系、無機系の各種顔料を用いることができる。
【0072】
有機系顔料としては、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、紺青等が挙げられる。無機系顔料としては、例えば、チタン白、ベンガラ、バライト粉、白亜、マイカ、アルミ等のように中性で非反応性のもの;亜鉛華(ZnO、酸化亜鉛)、鉛白、鉛丹、亜鉛末、亜酸化鉛粉等のように塩基性で塗料中の酸性物質と反応性のもの(活性顔料)等が挙げられる。なお、染料等の各種着色剤も含まれていてもよい。このような各種顔料は、プライマー防汚塗料組成物中に、例えば、合計で0.5〜80重量%程度の量で配合される。
【0073】
タレ止め・沈降防止剤
タレ止め・沈降防止剤としては、有機粘度系Al、Ca、Znのステアレート塩、レシチン塩、アルキルスルホン酸塩などの塩類、ポリエチレンワックス、アミドワックス、水添ヒマシ油ワックス系、ポリアマイドワックス系および両者の混合物、合成微粉シリカ、酸化ポリエチレン系ワックス等が挙げられ、好ましくは、ポリアマイドワックス、合成微粉シリカ、酸化ポリエチレン系ワックス、有機粘度系が用いられる。このようなタレ止め・沈降防止剤としては、楠本化成(株)製の「ディスパロン305」、「ディスパロン4200-20」等の他、「ディスパロンA630-20X」等の商品名で上市されているものが挙げられる。
【0074】
このようなタレ止め・沈降防止剤は、プライマー防汚塗料組成物中に、例えば、2〜10重量%の量で配合される。
充填剤
充填剤としては、従来より公知の有機系、無機系充填剤を挙げることができ、無機系充填剤としては、例えば、シリカ、アルミナ、ガラス粉、クレー、タルク、炭酸カルシウム、マイカ粉、二酸化チタン、ウォラストナイト、水酸化マグネシウム等が挙げられる。
【0075】
撥水剤
撥水剤としては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アルキル基変性オイル、フロロアルキル基変性シリコーンオイル等のシリコーンオイルや、塩素化パラフィン、固形パラフィン、流動パラフィン、ワセリンが挙げられる。
【0076】
溶剤
本発明に用いられるプライマー防汚塗料組成物では、上記のような各種成分は、溶剤に溶解若しくは分散している。ここで使用される溶剤としては、例えば、脂肪族系、芳香族系、ケトン系、エステル系、エーテル系、塩素系、アルコール系など、通常、防汚塗料に配合されるような各種溶剤が用いられる。上記脂肪族系溶剤としては、n−ヘキサン、n−オクタン、n−デカン等が挙げられ、芳香族系溶剤としては、例えば、ベンゼン、キシレン、トルエン等が挙げられ、ケトン系溶剤としては、例えば、メイルイソブチルケトン(MIBK)、シクロヘキサンノン等が挙げられ、エステル系溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル等が挙げられ、エーテル系溶剤としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PMAC)等が挙げられ、塩素系溶剤としては、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等が挙げられ、アルコール系溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等が挙げられる。これらの溶剤は、1種または2種以上組み合わせて用いられる。
【0077】
防汚塗料組成物
本発明に用いられる防汚塗料組成物は、好ましくは、複合防汚塗膜(層)に用いられる。この複合防汚塗膜(層)は、上記プライマー防汚塗膜(層)の表面上に防汚塗膜(層)が形成されてなっている。また、防汚塗膜(層)は、以下に説明する防汚塗料組成物から形成される。本発明に用いられる防汚塗料組成物は、樹脂成分(C)を含有してなり、本発明の好ましい態様においては、さらにポリシロキサン(D)を含有することが望ましい。
【0078】
本発明に用いられる防汚塗料組成物は、樹脂成分(C)を含んでいるので、上述したようなプライマー防汚塗料組成物から形成されるプライマー防汚塗膜と、下記の防汚塗料組成物から形成される防汚塗膜とが親和性に優れることとなり、接着性を向上させることができる。
また、上記防汚塗料組成物が樹脂成分(C)と、さらにポリシロキサン(D)を含有することにより、防汚塗膜の防汚性能を付与することができる。
【0079】
本発明に用いられる防汚塗料組成物が、上記樹脂成分(C)を含有してなる場合は、樹脂成分(C)は防汚塗料組成物100重量%に対して、20〜95重量%、好ましくは30〜90重量%、さらに好ましくは40〜70重量%の量で含有されることが望ましい。
一方、本発明に用いられる防汚塗料組成物が、樹脂成分(C)とポリシロキサン(D)とを含有している場合、(樹脂成分(C)+ポリシロキサン(D)=100重量%)、樹脂成分(C)を10〜99重量%の量で、好ましくは20〜70重量%の量で、ポリシロキサン(D)を1〜90重量%の量で、好ましくは30〜80重量%の量で含むことが望ましい。
【0080】
樹脂成分(C)、または、樹脂成分(C)とポリシロキサン(D)が、上記防汚塗料組成物に上記の量で添加されていることにより、プライマー防汚塗膜と防汚塗膜との接着性が向上し、さらに、防汚塗膜の塗膜強度を付与することができる。
このような本発明に用いられる防汚塗料組成物は、前述のプライマー防汚塗料組成物と同様の方法により、同様の任意成分を必要により添加して、製造することができる。
【0081】
上記の防汚塗料組成物に含まれる、樹脂成分(C)についてまず説明する。
<樹脂成分 ( )
本発明に用いられる樹脂成分(C)は、
下記グラフト共重合体(C1)および/またはオルガノポリシロキサンチオブロックビニール共重合体(C2)を含有している。
【0082】
そのようなグラフト共重合体(C1)は、ビニール系重合体からなる幹ポリマーと、該幹ポリマーにグラフトされた枝ポリマーとからなるグラフト共重合体であって、
上記枝ポリマーとして、
(c1-1)オルガノポリシロキサン、または、
(c1-2)オルガノポリシロキサンおよびポリオキシアルキレン、
を含むグラフト共重合体である。
【0083】
また、オルガノポリシロキサンチオブロックビニール共重合体(C2)は、
(c2-1)ポリオキシアルキレン基含有ビニル共重合体ブロックと、
(c2-2)オルガノポリシロキサンチオブロックとから形成されるオルガノポリシロキサンチオブロックビニール共重合体である。
また、本発明においては、上記グラフト共重合体(C1)および/またはオルガノポリシロキサンチオブロックビニール共重合体(C2)が、架橋型モノマー単位を含有することが好ましい。
【0084】
したがって、本発明において、樹脂成分(C)は、
▲1▼非架橋型のグラフト共重合体(C1)、
▲2▼架橋型のグラフト共重合体(C1)、
▲3▼架橋型のオルガノポリシロキサンチオブロックビニール共重合体(C2)、
▲4▼上記▲1▼および▲3▼、
▲5▼上記▲2▼および▲3▼、
のいずれかを含有してなる。
【0085】
上記樹脂成分(C)は、樹脂成分(C)(100重量%)が上記▲4▼、すなわち、▲1▼非架橋型のグラフト共重合体(C1)と、▲3▼架橋型のオルガノポリシロキサンチオブロックビニール共重合体(C2)とからなるとき、▲1▼と▲3▼とは任意の割合で混合することができるが、▲1▼は10〜40重量%の量(ただし、▲1▼+▲3▼=100重量%)であることが好ましい。
【0086】
樹脂成分(C)(100重量%)が上記▲5▼、すなわち、▲2▼架橋型のグラフト共重合体(C1)と、▲3▼架橋型のオルガノポリシロキサンチオブロックビニール共重合体(C2)とからなるとき、▲2▼と▲3▼とは任意の割合で混合することができるが、▲2▼は10〜40重量%の量(ただし、▲2▼+▲3▼=100重量%)であることが好ましい
本発明において、防汚塗料組成物が、上記組成で樹脂成分を含有することにより、プライマー防汚塗料組成物から形成されるプライマー防汚塗膜と、該組成物から形成される防汚塗膜とが親和性に優れることとなり、接着性を向上させることができる。
【0087】
このように、樹脂成分(C)は、グラフト共重合体(C1)またはオルガノポリシロキサンチオブロックビニール共重合体(C2)を1種または2種以上含有してなるものである。
まず、グラフト共重合体(C1)について以下に説明する。
<グラフト共重合体 ( C1 )
本発明に用いられるグラフト共重合体(C1)は、上述のようのグラフト共重合体(A1)と同様のものを用いることができる。
【0088】
<オルガノポリシロキサンチオブロックビニール共重合体 ( C2 )
次に、上記樹脂成分(C)に含まれるオルガノポリシロキサンチオブロックビニール共重合体(C2)について説明する。
本発明に用いられるオルガノポリシロキサンチオブロックビニール共重合体(C2)は、ポリオキシアルキレン基含有ビニル共重合体ブロック(c2-1)と、オルガノポリシロキサンチオブロック(c2-2)とから形成され、GPCで測定された重量平均分子量(Mw)が1,000〜200,000、好ましくは、2,000〜100,000であることが望ましい。重量平均分子量(Mw)が上記範囲にあると、得られる共重合体は、溶液または防汚塗料組成物として適当な濃度において、ハンドリングに適した粘度となり、該共重合体を含む防汚塗料組成物は、塗装に適した粘度となり、得られる塗膜(特に防汚塗膜)は適度な強度を有し、防汚持続性に優れる傾向がある。
【0089】
以下、オルガノポリシロキサンチオブロックビニール共重合体(C2)を形成するポリオキシアルキレン基含有ビニル共重合体ブロック(c2-1)、オルガノポリシロキサンチオブロック(c2-2)について説明する。
<ポリオキシアルキレン基含有ビニル共重合体ブロック (c2-1)
上記ポリオキシアルキレン基含有ビニル共重合体ブロック(c2-1)は、
(ア)下記式[10]で表され、ポリオキシアルキレン化合物が少なくともその片末端で重合性不飽和カルボン酸とエステルを形成してなるポリオキシアルキレン重合性不飽和カルボキシレートから誘導される成分単位(以下、「ポリオキシアルキレン重合性不飽和カルボキシレート成分単位」とも言う。)と、
(イ)上記(ア)成分以外の少なくとも1種の非架橋型重合性不飽和カルボン酸またはそのエステルから誘導される成分単位(非架橋型重合性不飽和カルボン酸系成分単位)と、
(ウ)架橋型重合性不飽和単量体から誘導される成分単位(架橋型重合性不飽和成分単位)と、
(エ)必要に応じて、その他の重合性不飽和単量体から誘導される成分単位と
から形成されている。
【0090】
まず初めにポリオキシアルキレン重合性不飽和カルボキシレート成分単位(ア)について説明する。
ポリオキシアルキレン重合性不飽和カルボキシレート成分単位 (ア)
上記ポリオキシアルキレン重合性不飽和カルボキシレート成分単位(ア)は、下記式[10]で表されるポリオキシアルキレン重合性不飽和カルボキシレートから誘導される成分単位である。
【0091】
式[10]: R4[ORlm[OR2n−OCOR3 ・・・・・[10]
式[10]中、R1およびR2は、互いに同一でも異なっていてもよい2価の炭化水素基を示し、脂肪族系、脂環族系、芳香族系が挙げられ、脂肪族系が好ましく、具体的には、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基(トリメチレン:−(CH2)3−、メチルジメチレン:−CH2CH(CH3)−)、ブチレン基(テトラメチレン)など、炭素数1〜10,好ましくは1〜5のポリ(メチレン)基が挙げられる。
【0092】
3は、重合性不飽和炭化水素基含有基を示し、例えば、ビニル基(CH2=CH−)、CH2=C(CH3)−、CH3−CH=CH−、CH3−CH=C(CH3)−、HOCOCH=CH−、CH3OCOCH=CH−など、総炭素数が2〜15,好ましくは2〜10であって、置換基を有していてもよい不飽和炭化水素基含有基が挙げられる。
【0093】
すなわち、式「R3COO−」としては、重合性不飽和カルボン酸残基を示し、R3COO−としては、例えば、(メタ)アクリロイルオキシ基[CH2=C(HまたはCH3)COO−]の他、2塩基性重合性不飽和カルボン酸から誘導されたマレイノイルオキシ基(HOOCCH=CHCOO−,sis)、フマロイルオキシ基(HOOCCH=CHCOO−,trans)等の基、及びそれらのエステルなど、その総炭素数が2〜16,好ましくは2〜11であって、置換基(例:−COOH)を有していてもよい重合性不飽和カルボン酸残基(重合性不飽和基含有カルボニルオキシ基)が挙げられる。
【0094】
4は、水素原子、重合性不飽和結合を有していてもよい1価の炭化水素基、重合性不飽和結合を有していてもよい有機カルボン酸残基「R5CO−(R5は、重合性不飽和結合を含有していてもよい有機基を示す。)」を示す。この有機カルボン酸残基は、1塩基性であっても2塩基性であってもよい。
4が、重合性不飽和結合を有していてもよい1価の炭化水素基である場合、このような炭化水素基としては、例えば、前記R3と同様な基である、CH2=CH−、CH2=C(CH3)−、CH3−CH=CH−、CH3−CH=C(CH3)−などの他に、
CH3−、C25−、C27−、C49−などの炭素数1〜10,好ましくは1〜5のアルキル基;
置換基を有していても良い炭素数6〜20のアリール基;
CH3CO−、C25CO−、C27CO−、C49CO−などの炭素数1〜10,好ましくは1〜5のアルキルカルボニル基;
などが挙げられ、これらのうちでは、水素原子、上記アルキル基が好ましい。
【0095】
上記アルキル基あるいはアルキルカルボニル基等に含まれるはアルキル基は、直鎖状、分岐状、脂環状などの何れでもよい。
上記式[10]中、mおよびnは正数を示し、好ましくは、それぞれ1〜50の数である。
このようなポリオキシアルキレン重合性不飽和カルボキシレート成分単位(ア)を誘導しうるポリオキシアルキレン重合性不飽和カルボキシレート[10]としては、特開平9−216922号公報[0009]段に記載のものなどを用いることができ、
具体的には、例えば、ポリエチレングリコールモノメタクリレート(例:日本油脂(株)製ブレンマーPEシリーズ、PE−90 、PE−200、PE−350)、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(例:日本油脂(株)製ブレンマーPMEシリーズ、PME−100 、PME−200 、PME−400)、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート(例:日本油脂(株)製ブレンマーPPシリーズ、PP−1000 、PP−500、PP−800)、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノメタクリレート(例:日本油脂(株)製ブレンマーPEP シリーズ、70PEP−370B)、ポリエチレングリコールポリテトラメチレングリコールモノメタクリレート(例:日本油脂(株)製ブレンマー55PET−800 )、ポリプロピレングリコールポリテトラメチレングリコールモノメタクリレート(例:日本油脂(株)製ブレンマーNKH−5050)、ポリプロピレングリコールモノアクリレート(例:日本油脂(株)製ブレンマーAP−400)、ポリエチレングリコールモノアクリレート(例:日本油脂(株)製ブレンマーAE−350)、さらには、
メトキシポリエチレングリコールモノアクリレート:
[H3C−(OC24)m+n−OCO(CH)=CH2 ]、
エトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート:
[H52−(OC24)m+n−OCOC(CH3)=CH2 ]、
メチルカルボキシポリエチレングリコールモノメタクリレート:
[H3C−CO−(OC24)m+n−OCOC(CH3)=CH2 ]、
メチルカルボキシポリプロピレングリコールモノメタクリレート:
[H3C−CO−(OC26)m+n−OCORC(CH3)=CH2 ]、
メトキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノメタクリレート:[H3C−(OC24)m(OC26)n−OCORC(CH3)=CH2 ]、
カルボキシメチレンカルボキシポリエチレングリコールモノメタクリレート:
[HOCO−CH2−CO(OC24)m+n−OCOC(CH3)=CH2 ]、
ヒドロキシマレイオイルポリエチレングリコールモノメタクリレート:
[HOOCCH=CHCO(OC24)m+n−OCOC(CH3)=CH2 ]、
ポリエチレングリコールジメタクリレート:
[CH2=CHCO−(OC24)m+n−OCOC(CH3)=CH2 ]、
ポリエチレングリコールジメタクリレート:
[CH2=C(CH3)CO−(OC24)m+n−OCOC(CH3)=CH2 ]、
フェノキシポリエチレングリコールモノメタクリレート:
【0096】
【化9】
Figure 2004202385
【0097】
等が挙げられる。これらは、1種または2種以上組み合わせて用いられる。
これらのポリオキシアルキレン重合性不飽和カルボキシレート[10]のうちでは、ポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート類[オキシアルキレン基の炭素数:1〜10]が好ましく、さらには、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート[エチレングリコールの繰り返し数:2〜100]が望ましい。
【0098】
非架橋型重合性不飽和カルボン酸系成分単位 (イ)
上記非架橋型重合性不飽和カルボン酸系成分単位(イ)は、上記成分ポリオキシアルキレン重合性不飽和カルボキシレート成分単位(ア)以外の、「少なくとも1種の非架橋型(非架橋性とも言う。)の重合性不飽和カルボン酸またはそのエステル」から誘導される成分単位である。
【0099】
このような(非架橋型の)重合性不飽和カルボン酸またはそのエステルとしては、特許第2939309号第13頁右欄後段〜14頁左欄上段、あるいは、特開平9−100445号公報第3頁左欄〜右欄[0007]段に記載の重合性ビニル単量体などを使用でき、具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、クロトン酸、シトラコン酸、無水マレイン酸等のα,β−不飽和カルボン酸およびその酸無水物;
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、N−(1,1−ジメチル−3−オキソブチル)(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート等の炭素数が1〜30程度で、脂肪族、脂環族あるいは芳香族系の(メタ)アクリル酸エステル;
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有不飽和カルボン酸エステル;
(メタ)アクリロキシプロピルポリジメチルシロキサンなどのケイ素含有不飽和カルボン酸エステル;
2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレートなどのフッ素含有不飽和カルボン酸エステル;等が挙げられる。
【0100】
これらの重合性不飽和カルボン酸、酸無水物および重合性不飽和カルボン酸エステルは、1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
これらの重合性不飽和カルボン酸、酸無水物および重合性不飽和カルボン酸エステルのうちでは、上記(メタ)アクリル酸およびそのエステルが好ましく、さらには、炭素数1〜30の脂肪族、脂環族系の上記(メタ)アクリル酸およびそのアルキルエステルが望ましい。
【0101】
架橋型重合性不飽和成分単位 (ウ)
上記架橋型重合性不飽和成分単位(ウ)としては、上記(ア)、(イ)以外の、架橋型重合性不飽和単量体から誘導される成分単位が挙げられる。
このような架橋型基(架橋性基とも言う。)を有する重合性不飽和成分単位(ウ)を誘導しうる架橋型重合性不飽和単量体としては、例えば必要により用いられる架橋剤と反応可能なヒドロキシ基を有する重合性不飽和単量体として、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、(ポリ)カプロラクトン(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0102】
必要に応じて用いられる架橋剤と反応可能なカルボキシル基を有する重合性不飽和単量体として(メタ)アクリル酸、マレイン酸及びその誘導体、イタコン酸及びその誘導体等が挙げられる。
自己架橋可能な又は必要に応じて用いられる架橋剤と反応可能なイソシアネート基を有する重合性不飽和単量体として(メタ)アクロイルイソシアネート、2−(メタ)アクリロキシエチルイソシアネート等が挙げられる。
【0103】
必要に応じて用いられる架橋剤と反応可能なエポキシ基を有する重合性不飽和単量体として、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
必要に応じて用いられる架橋剤と反応可能なグリシジル基を有する重合性不飽和単量体として、グリシジル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル等が挙げられる。
【0104】
また、自己架橋可能な加水分解性アルコキシシリル基含有重合性不飽和単量体として、
γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメトキシエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、p−トリメトキシシリルスチレン、p−トリエトキシシリルスチレン、p−トリメトキシシリル−α−メチルスチレン、p−トリエトキシシリル−α−メチルスチレン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、N−β(N−ビニルベンジルアミノエチル−γ−アミノプロピル)トリメトキシシラン・塩酸塩等が挙げられる。
【0105】
また上記架橋型重合性不飽和単量体から誘導される成分単位(ウ)は必要に応じて、ラジカル重合等による架橋型基である(メタ)アクリロキシ基やビニル基を有する成分単位(ウ)への誘導が可能であり、更に他の架橋系であるシラノール基やアミノ基を有する成分単位(ウ)への誘導も可能である。
これらの「架橋型重合性不飽和単量体」のうちでは、得られるオルガノポリシロキサンチオブロックビニル共重合体の造膜性、塗膜強度、耐熱性、耐油性などの観点からみて、該共重合体を含む塗料などから得られる塗膜中において、該共重合体が架橋構造を形成していることが望ましく、「架橋型重合性不飽和単量体」としては、ヒドロキシル基、カルボキシル基、イソシアネート基、エポキシ基、グリシジル基、アルコキシシリル基、アリーロキシシリル基、(メタ)アクリロキシ基、ビニル基、シラノール基、アミノ基等のうちの何れか1種以上の官能基、好ましくはヒドロキシ基、カルボキシル基、イソシアネート基、エポキシ基、グリシジル基、アルコキシシリル基のうちの何れか1種以上の官能基を有する架橋型重合性不飽和単量体を用いることが望ましい。
【0106】
これらの架橋型重合性不飽和単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3(又は2)−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4(又は2)−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、グリシジル(メタ)アクリレートを用いることが特に望ましい。
【0107】
これらの「架橋型重合性不飽和単量体」は、1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
その他の重合性不飽和成分単位 (エ)
その他の重合性不飽和成分単位(エ)としては、上記(ア)、(イ)、(ウ)以外の必要により用いられる重合性不飽和単量体から誘導される成分単位が挙げられる。
【0108】
このような成分単位(エ)を誘導しうる重合性不飽和単量体としては、ビニル共重合体ブロック成分を形成しうるラジカル重合性不飽和単量体であれば公知のいずれをも使用することができる。
例えばスチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン類;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類;
N,N−ジメチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルアクリルアミドなどのアクリルアミド類;
エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;
イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸などのニ塩基性重合性単量体やそれらのエステル類;
アクリロニトリル等を挙げることができる。
【0109】
これらの「その他の重合性不飽和単量体」は必要に応じ、1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明においては、ポリオキシアルキレン基含有ビニル共重合体ブロック(c2-1)(100重量%)中に、上記ポリオキシアルキレン重合性不飽和カルボキシレート成分単位(ア)は通常、0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜30重量%、特に好ましくは1〜20重量%の量で、
上記重合性不飽和カルボン酸系成分単位(イ)は、通常、1〜99.9重量%、好ましくは5〜99.5重量%、特に好ましくは20〜99.0重量%の量で、
上記架橋型重合性不飽和成分単位(ウ)は、通常、0.1〜80重量%、好ましくは1〜70重量%、特に好ましくは3〜40重量%の量で含まれていることが望ましい。
【0110】
上記その他の重合性不飽和成分単位(エ)は、通常0〜80重量%、好ましくは0〜70重量%、特に好ましくは0〜50重量%の量で含まれていても良い。
このような量で各成分単位(ア)と(イ)と(ウ)と(エ)とがポリオキシアルキレン基含有ビニル共重合体ブロック(c2-1)中に含まれていると、得られるオルガノポリシロキサンチオブロックビニル共重合体(C2)(シリコーンブロックビニル共重合体とも言う。)は、適度な造膜性を有し、塗膜強度が良好で防汚性に優れる傾向がある。
【0111】
また、上記ポリオキシアルキレン基含有ビニル共重合体ブロック(c2-1)あるいは対応するポリオキシアルキレン基含有ビニル共重合体のTgは、通常、−75℃以上、好ましくは−30℃以上であることが造膜性の点で望ましい。
またオルガノポリシロキサンチオブロックビニル共重合体100重量部中に含まれるポリオキシアルキレン基含有ビニル共重合体ブロック(c2-1)100重量部に対して、オルガノポリシロキサンチオブロック(c2-2)は通常、0.01〜900重量部、好ましくは0.1〜700重量部の量で存在していることが望ましい。
【0112】
このような量で各ブロック(c2-1)と(c2-2)とがオルガノポリシロキサンチオブロックビニル共重合体(C2)中に含まれていると、該オルガノポリシロキサンチオブロックビニル共重合体(C2)は、難接着面を形成し防汚性が良好となる傾向がある。
なお、ポリオキシアルキレン基含有ビニル共重合体ブロック(c2-1)中においては、上記モノマー(ポリオキシアルキレン重合性不飽和カルボキシレート[10])中の重合性不飽和結合(炭素−炭素二重結合)が開裂してなる成分単位(ア)と、同様に対応するモノマー中に含まれる重合性不飽和結合がそれぞれ開裂してなる成分単位(イ)と、成分単位(ウ)と、必要に応じて用いられる成分単位(エ)とが、ランダムにあるいはブロックに配列して連結して共重合体ブロックを形成しているものと思われる。
【0113】
<オルガノポリシロキサンチオブロック (c2-2)
上記ポリオキシアルキレン基含有ビニル共重合体ブロック(c2-1)と一緒になってオルガノポリシロキサンチオブロックビニル共重合体(C2)を形成するオルガノポリシロキサンチオブロック(c2-2)は、下記式[11]で表される。
一般式[11]:
【0114】
【化10】
Figure 2004202385
【0115】
式[11]中、複数のR6は、炭素原子数1〜10の炭化水素基を示し、R6としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等の炭素数1〜10,好ましくは1〜5、特に1〜3のアルキル基;フェニル基;フルオロアルキル基等が挙げられ、好ましくは上記アルキル基、特にメチル基が望ましい。
7、R8およびR9は、それぞれ独立に、炭素原子数が1〜10の2価の有機基を示し、好ましくは該炭素数の2価チオ有機基(例:チオ炭化水素基)または前記R6と同様の基を示し、さらに好ましくは上記2価のチオ有機基が望ましい。
【0116】
2価のチオ有機基は、式:「−SX−」(X:置換基を有していてもよい2価有機基)で示される。
該チオ有機基としては、特許第2863562号公報第3頁に示されるような、チオメチレン基(−S−CH2−)、チオジメチレン基(−S−(CH2)2−)、チオトリメチレン基(−S−(CH2)3−)、チオプロピレン基「−S−CH(CH3)CH2−」、チオブチレン基「−S−CH2CH(CH3)CH2−」、チオジメチルメチレン基「−S−C(CH3)2−」、チオジメチルエチレン基「−S−CH2C(CH3)2−」、チオオクタメチレン基「−S−(CH2)8−」等のように、分岐を有することのある、炭素数が1〜10で鎖状の2価炭化水素基を有するチオ炭化水素基;
チオフェニレン基「−S−C64−」、チオフェニレンエチレン基「−S−C64−(CH2)2−」等のように、芳香族系2価炭化水素基を有するチオ炭化水素基;
また、特開平9−100445号公報に記載のような末端に、エポキシ基を有するポリジメチルシロキサン化合物に、HS−CH2COOH、HS−CH2CH2COOHを付加して得られるような構造に由来する2価有機基を有するチオ有機基;
等が挙げられる。
【0117】
これらのチオ有機基「−SX−」のうちでは、チオトリメチレン基等の炭素数1〜5の鎖状の2価炭化水素基(X)を有するチオ炭化水素基が好ましい。
上記mは、繰り返し単位[SiO(R6)2]の総数(正の数)を示し、nもこれと同様に、繰り返し単位[SiO(R6)(R9−)]の総数(正の数)を示し、各繰り返し単位[SiO(R6)2]と、[SiO(R6)(R9−)]とは、任意の順序で結合して各繰り返し単位の総個数がそれぞれm、nとなっていてもよい。例えば、各繰り返し単位が1個づつ交互に配列して結合していてもよく、それぞれが任意個数のブロックを形成して配列し、各繰り返し単位の総個数がそれぞれm、nとなっていてもよい。
【0118】
このようなオルガノポリシロキサンチオブロック(c2-2)には、式[11]中のR7、R8、R9の種類により、下記(1)〜(4)の4つのタイプがある。
(これら式[11−1]〜[11−4a]中、R10は、炭素数1〜10,好ましくは1〜5の二価有機基を示す。R6は、式[11]中のものと同じ。)
(1) 式[11]中、オルガノポリシロキサンの片末端基R7またはR8が、2価のチオ有機基を示し、かつR8およびR9が、前記R6と同様の基を示すもの(片末端型):
【0119】
【化11】
Figure 2004202385
【0120】
このようなオルガノポリシロキサンチオブロック[11−1]を誘導しうるメルカプト変性ポリオルガノシロキサン[11−1a]としては、例えば、下記のようなものが挙げられる。
【0121】
【化12】
Figure 2004202385
【0122】
(式[11−1]、[11−1a]中、R10はプロピレン基「−CH(CH3)CH2−」あるいはトリメチレン基「−(CH2)3−」、R6はメチル基、フェニル基、フルオロアルキル基を示す。m+n=2〜1,500の数。)
このようなメルカプト変性ポリオルガノシロキサン[11−1a]として、より具体的には、α−メルカプトプロピルポリジメチルシロキサン、エポキシ基含有ポリジメチルシロキサン(品名:「サイラプレーンFM−0511、FM−0521、FM−0525」、チッソ(株)製)への3−メルカプトプロピオン酸付加物などが挙げられる。
(2) 式[11]中、R7および R8が、何れも2価のチオ炭化水素基を示し、かつR9が、前記R6と同様の基を示すもの(両末端型):
【0123】
【化13】
Figure 2004202385
【0124】
このようなオルガノポリシロキサンチオブロック[11−2]を誘導しうるメルカプト変性ポリオルガノシロキサン[11−2a]としては、例えば、下記のようなものが挙げられる。
【0125】
【化14】
Figure 2004202385
【0126】
(式[11−2]、[11−2a]中、R10はプロピレン基「−CH(CH3)CH2−」あるいはトリメチレン基「−(CH2)3−」、R6はメチル基、フェニル基、フルオロアルキル基を示す。m+n=2〜1500の数。)
このようなメルカプト変性ポリオルガノシロキサン[11−2a]としてより具体的には、信越化学工業(株)製「X−22−167B」などが挙げられる。
(3) 式[11]中、R7およびR8の両者が、前記R6と同様の基を示し、複数(n個)のR9のうちの少なくとも1個(n−p個)が2価のチオ炭化水素基を示し、かつ残りのR9(p個)が、前記R6と同様の基を示すか、または複数のR9の全て(p=0、n個)が、2価のチオ炭化水素基を示すもの(側鎖型):
【0127】
【化15】
Figure 2004202385
【0128】
このようなオルガノポリシロキサンチオブロック[11−3]を誘導しうるメルカプト変性ポリオルガノシロキサン[11−3a]としては、例えば、下記のようなものが挙げられる。
【0129】
【化16】
Figure 2004202385
【0130】
(式[11−3]、[11−3a]中、R10はプロピレン基「−CH(CH3)CH2−」あるいはトリメチレン基「−(CH2)3−」、R6はメチル基を示す。m=1〜1500の数、n=1〜100の数、0≦p≦n(p:整数)。)
このようなメルカプト変性ポリオルガノシロキサン[11−3a]としてより具体的には、信越化学工業(株)製、商品名「KF−2001、KF−2004、KP−358」などが挙げられる。
(4) 式[11]中、R7およびR8の両者が、2価のチオ炭化水素基を示し、R9のうちの少なくとも1個(n−p個)が、2価のチオ炭化水素基を示し、かつその残り(p個)のR9が、前記R6と同様の基を示すか、またはR9の全て(p=0、n個)が2価のチオ炭化水素基を示すもの(側鎖両末端型):
【0131】
【化17】
Figure 2004202385
【0132】
(これら式[11−1]〜[11−4]中、R10は、炭素数1〜10,好ましくは1〜5の二価炭化水素基を示す。R6は、式[11]中のものと同じ。)
このようなオルガノポリシロキサンチオブロック[11−4]を誘導しうるメルカプト変性ポリオルガノシロキサン[11−4a]としては、例えば下記のようなものが挙げられる。
【0133】
【化18】
Figure 2004202385
【0134】
(式[11−4]、[11−4a]中、R10はプロピレン基「−CH(CH3)CH2−」あるいはトリメチレン基「−(CH2)3−」、R6はメチル基を示す。m=1〜1500の数、n=1〜100の数、0≦p≦n(p:整数)。)
このような種々のオルガノポリシロキサンチオブロック(c2-2)中におけるチオエーテル基「−S−」あるいは対応するメルカプト変性ポリオルガノシロキサン中におけるメルカプト基(−SH基)の個数は、例えば、特開平9−216922号公報(昭和電工(株))5頁[0015]欄にも示されるように、通常、1 ブロック(あるいは1分子)当たり、平均して1.0〜100個、好ましくは1.0〜50、さらに好ましくは1.0〜30が望ましい。
【0135】
また、上記オルガノポリシロキサンチオブロック(c2-2)あるいは対応するメルカプト変性ポリオルガノシロキサンの数平均分子量(Mn)は、300〜100,000、好ましくは500〜50,000であることが望ましい。
なお、オルガノポリシロキサンチオブロックビニル共重合体(C2)中のオルガノポリシロキサンチオブロック(c2-2)が、ポリオルガノシロキサンの分子片末端にメルカプト基1個を有するメルカプト変性ポリオルガノシロキサン[9−1a]より誘導された上記片末端型[11−1]である場合には、ポリオキシアルキレン基含有ビニル共重合体ブロック(c2-1)の片末端に、オルガノポリシロキサンチオブロック(c2-2)が付加(末端封止)したブロック共重合体((c2-1)・(c2-2)型)となり、また
オルガノポリシロキサンチオブロック(c2-2)が上記両末端型[11−2]である場合には、ポリオキシアルキレン基含有ビニル共重合体ブロック(c2-1)が、オルガノポリシロキサンチオブロック(c2-2)の両末端に付加したブロック共重合体((c2-1)・(c2-2)・(c2-1)型など)となり、また
オルガノポリシロキサンチオブロック(c2-2)が上記側鎖型[11−3]である場合には、ポリオキシアルキレン基含有ビニル共重合体ブロック(c2-1)が、オルガノポリシロキサンチオブロック(c2-2)の側鎖に付加したグラフト共重合体(櫛型共重合体)となり、また
上記オルガノポリシロキサンチオブロック(c2-2)が上記側鎖両末端型[11−4]である場合には、ポリオキシアルキレン基含有ビニル共重合体ブロックが、オルガノポリシロキサンチオブロック(c2-2)の両末端および側鎖に付加したスター型共重合体となると考えられる。但し、これらの反応はラジカルの複雑な停止反応により、この他のブロック構造の存在も推定し得る。
【0136】
上記オルガノポリシロキサンチオブロックビニル共重合体(C2)(固形分)中に含まれる全成分単位の合計100重量%中に、
ポリオキシアルキレン基含有ビニル共重合体ブロック(c2-1)を構成する前記ポリオキシアルキレン重合性不飽和カルボキシレート成分単位(ア)は、通常、0.01〜40重量%、好ましくは0.1〜25重量%、特に好ましくは0.5〜20重量%の量で、
前記重合性不飽和カルボン酸系成分単位(イ)は、通常、0.5〜95重量%、好ましくは1〜90重量%、特に好ましくは5〜80重量%の量で、
前記架橋型重合性不飽和成分単位(ウ)は、通常、0.05〜70重量%、好ましくは0.5〜60重量%、特に好ましくは1〜50重量%の量で含まれ、
前記その他の重合性不飽和成分単位(エ)は、通常0〜70%、好ましくは0〜60%、特に好ましくは0〜40%の量で含まれていても良い。
【0137】
また、オルガノポリシロキサンチオブロック(c2-2)は、通常、0.01〜90重量%、好ましくは0.1〜70重量%、特に好ましくは1〜50重量%の量で含まれていることが望ましい。(なお、ブロック(c2-1)含有量(重量%) =100−ブロック(c2-2)(重量%)=(ア)〜(エ)の合計(重量%))
このような量でポリオキシアルキレン基含有ビニル共重合体ブロック(c2-1)を構成する各成分単位(ア)と(イ)と(ウ)と(エ)と、オルガノポリシロキサンチオブロック(c2-2)とがオルガノポリシロキサンチオブロックビニル共重合体(C2)(シリコーンブロックビニル共重合体(C2)とも言う。)中に含まれていると、得られるオルガノポリシロキサンチオブロックビニル共重合体(C2)は、造膜性、塗膜強度、防汚性に優れる傾向がある。
【0138】
このようなオルガノポリシロキサンチオブロックビニル共重合体(C2)は、例えば、防汚塗料に配合すれば、環境への負荷や人体への影響が少なく、しかも防汚性およびその持続性に優れ、機械的強度に優れた防汚塗膜を形成可能である。
特に、上記オルガノポリシロキサンチオブロックビニル共重合体(C2)とともに、シリコーンオイルや、パラフィン成分などが配合されていても上記機械的強度等の特性に優れた塗膜が形成でき、しかも、塗膜の脆弱化が効果的に抑制できる塗膜を形成できる防汚塗料等の塗料、離型剤などを調製可能である。
【0139】
オルガノポリシロキサンチオブロックビニル共重合体(C2)の製造
このようなオルガノポリシロキサンチオブロックビニル共重合体(C2)を製造するには、例えば、上記(ア)ポリオキシアルキレン重合性不飽和カルボキシレート[10](例:メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、式[10]中、m+n=2〜100)と、
(イ)上記(ア)以外の少なくとも1種の非架橋型重合性不飽和カルボン酸またはそのエステル(例:メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート)と、
(ウ)架橋型基含有重合性不飽和単量体(例:α−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、4−ヒドロキシブチルアクリレート)と、
(エ)必要に応じて用いられるその他の重合性不飽和単量体(例:スチレン、酢酸ビニル、アクリロニトリル)と、
上記メルカプト変性ポリオルガノシロキサン[11](例:商品名「KF−2001、KP−358」、信越化学(株)製、メルカプト変性シリコーン)と
を、必要によりラジカル重合開始剤等のラジカル発生源の存在下に、通常の反応条件に従って、熱または光で重合させればよい。
【0140】
このような重合反応の際には、上記各モノマー(マクロモノマーを含む)は、前記オルガノポリシロキサンチオブロックビニル共重合体(C2)中における各成分単位量に対応する量で用いればよく、具体的には、上記各モノマー(ア)、(イ)および(ウ)および(エ)の合計((ア)+(イ)+(ウ)+(エ))100重量部に対して、メルカプト変性ポリオルガノシロキサンモノマー[11]は、通常、0.01〜900重量部、好ましくは0.1〜700重量部の量で用いられる。
【0141】
また、上記ポリオキシアルキレン基含有ビニル共重合体ブロック(c2-1)形成用モノマーの合計((ア)+(イ)+(ウ)+(エ))100重量部に対して、
上記モノマー(ア)は、通常、0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜30重量部の量で、
上記モノマー(イ)は、通常、1〜99.9重量部、好ましくは5〜99.5重量部の量で、
上記モノマー(ウ)は、通常、0.1〜80重量部、好ましくは1〜70重量部の量で、上記モノマー(エ)は、通常0〜80重量部、好ましくは0〜70重量部の量で用いられる。
【0142】
このような量で各モノマーが含まれていると、得られるオルガノポリシロキサンチオブロックビニル共重合体(C2)は、造膜性、塗膜強度、防汚性に優れる傾向がある。
この重合は、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合など種々の重合方法で行うことができる。
【0143】
ラジカル重合開始剤を用いる場合には、上記(ア)〜(エ)の不飽和単量体(モノマー)の合計100重量部に対して、このラジカル重合開始剤は、通常、0.005〜20重量部の量で使用される。
このようなラジカル重合開始剤としては、一般にラジカル重合反応開始剤として使用されているものを広く使用でき、具体的には、例えば、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2'−アゾビスイソバレロニトリル、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(商品名「ABN−E」、日本ヒドラジン製、アゾ化合物)、ポリジメチルシロキサン系高分子アゾ重合開始剤(商品名「VPS−0501、VPS−1001」、和光純薬工業(株)製、アゾ化合物)等のアゾ化合物;
過酸化ベンゾイル(BPO)、ヒドロパーオキシド、t−ブチルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサエート(商品名「カヤエステルO」、化薬アクゾ(株)製)等のペルオキシド;
などが挙げられる。これらラジカル重合開始剤は、1種または2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0144】
溶媒としては、常温で適度の揮発性を有し、用いられるモノマー(マクロモノマーを含む)および得られたオルガノポリシロキサンチオブロックビニル共重合体(C2)を溶解させうるものであれば特に制限はないが、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;
ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;
ジエチルエーテル、ジ−n−プロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;
酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル等のエステル類;
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン等のケトン類;
ジクロロメタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、クロロホルム等の塩素化炭化水素;
メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール等のアルコール類;
エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコール誘導体系溶媒;
等が挙げられる。これら溶媒(溶剤)は1種または2種以上適宜組合せて用いることができる。
【0145】
これらの溶媒は、重合用モノマー(含むマクロモノマー)(ア)、(イ)、(ウ)、(エ)およびメルカプト変性ポリオルガノシロキサン[11]の合計100重量部に対して、任意量で使用できるが、例えば、10〜1000重量部、好ましくは20〜500重量部の量で用いられる。
本発明においては、重合方法として溶液重合を採用する場合には、重合反応によって得られたオルガノポリシロキサンチオブロックビニル共重合体(C2)を分別、精製することなく溶媒希釈のまま使用することも可能であり、好ましい。
【0146】
このようにして得られたオルガノポリシロキサンチオブロックビニル共重合体(C2)は、GPCで測定された重量平均分子量(Mw)は、通常、1,000〜200,000、好ましくは2,000〜100,000であり、
粘度(cps/25℃)は、通常、50%溶液において50〜10万、好ましくは100〜2万であり、
外観は、通常、透明もしくは白濁の溶液である。
【0147】
<反応性官能基含有ポリシロキサン ( )
本発明で用いられる反応性官能基含有ポリシロキサン(D)は、上記樹脂成分(C)と共に防汚塗料組成物に含有される。そのような、反応性官能基含有ポリシロキサン(D)は、アミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、エポキシ基およびグリシジル基からなる群から選ばれた少なくとも1種の反応性官能基、好ましくはアミノ基、エポキシ基、さらに好ましくは、エポキシ基を有することが望ましい。
【0148】
上記反応性官能基含有ポリシロキサン(D)が、上記官能基を有することにより、防汚塗膜の防汚性能の持続性が向上する。その理由は、プライマー防汚塗膜に含まれる反応性官能基含有シランカップリング剤(B)と防汚塗膜に含まれる応性官能基含有ポリシロキサン(D)が反応することにより、該ポリシロキサン(D)の(海水中または防汚塗膜表面への)ブリードアウト速度が調整されるためと考えられる。
【0149】
そのような反応性官能基含有ポリシロキサン(D)は、
平均組成式:RXSiZy(4-x-y)/2・・・[1]
{式[1]中、Rは、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、アルコキシ基、またはアラルキル基を示す。Zは、炭素数1〜10のアルキル基、または、
1−OR2[R1は、炭素数1〜10の2価脂肪族炭化水素基を示し、該2価脂肪族炭化水素基は、隣接するSi原子および/またはOR2に直接結合していてもよく、エーテル基、エステル基、または−NH−を介してSi原子および/またはOR2に結合していてもよく、また該2価脂肪族炭化水素基中の炭素−炭素結合間にエーテル基、エステル基、または−NH−が介在していてもよく、R2は、炭素数1〜6の低級アルキル基を示す。]、
1−R3[R1は、上記と同様であり、R3は、アミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、エポキシ基またはグリシジル基を示す。]を示す。
xおよびyは、それぞれ0.01≦x<4.0、0.01≦y<4.0でかつ0.02≦x+y<4である。}で表され、
数平均分子量が250〜30000、好ましくは1,000〜20,000の範囲にあり、
その分子末端に少なくとも1つのアルコキシ基をを有することが望ましい。
【0150】
上記式[1]で表されるポリシロキサン(D)は、数平均分子量が上記範囲にあると、乾燥性、防汚性共に優れた塗膜が得られるため好ましい。
また、このような式[1]で表されるポリシロキサン(D)は、シリコーンの一部にアミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、エポキシ基またはグリシジル基を含有しており、アミノ基を一部にもつ該ポリシロキサン(D)としては、X−22−3939A(信越化学工業(株)製、商品名)、BY16−893(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製、商品名)等が挙げられ、カルボキシル基を一部にもつ該ポリシロキサン(D)としては、BY16−874(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製、商品名)等が挙げられ、エポキシ基を一部にもつ該ポリシロキサン(D)としては、X−22−3667(信越化学工業(株)製、商品名)、SF8421(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製、商品名)およびY−7499(日本ユニカー(株)製、商品名):
【0151】
【化19】
Figure 2004202385
【0152】
(式中、a,b,cはそれぞれ繰り返し単位数を示し、R1はアルキレン基、R2はアルキル基を示し、R3はメチル基または下記式のいずれかを示す。)等が挙げられる。
【0153】
【化20】
Figure 2004202385
【0154】
(式中、R4はアルキレン基を示し、上記R1と同一でもよく異なっていてもよい。)
これらのうちでは、X−22−3939A、X−22−3667(以上は何れも信越化学工業(株)製、商品名)が好ましく用いられる。
これらの反応性官能基含有ポリシロキサン(D)は、上記樹脂成分(C)(オルガノポリシロキサン(C1)、グラフト共重合体(C2)、または、オルガノポリシロキサンチオブロックビニール共重合体(C2)から選ばれる1種または2種以上の樹脂成分)が10〜99重量%、好ましくは20〜70重量%の量に対して、該ポリシロキサン(D)は1〜90重量%、好ましくは30〜80重量%の量(但し、上記樹脂成分(C)+ポリシロキサン(D)=100重量%)で配合され、得られた防汚塗料組成物を室温硬化、加熱硬化またはエネルギー線照射等によって硬化させた塗膜は、塗膜強度が高いため水中構築構造物の防汚用として使用可能であり、補修時の塗膜の除去の簡便性と、防汚塗膜表面への重ね塗り時の密着性とに優れる。
【0155】
またアルコキシ基含有シリコーン樹脂がこのような範囲で含まれている防汚塗料組成物からなる塗膜は、このように防汚性に優れ、しかも造膜性に優れ、耐久性、特に水中での耐久性に優れるため好ましい。
<その他の成分>
本発明に用いられる防汚塗料組成物に配合可能なその他の成分としては、これらの成分以外に上記プライマー防汚塗料組成物に添加される、溶出助剤、塩素化パラフィン等の可塑剤、脱水剤(安定剤)、顔料、タレ止め・沈降防止剤、充填剤、撥水剤、溶剤など、通常防汚塗料に配合されるような各種成分などが挙げられ、さらにグラフト共重合体以外の塗膜形成成分が挙げられる。また、架橋のための硬化剤や硬化触媒を塗料の使用時あるいは塗料調製時に配合することが可能である。以下、グラフト共重合体以外の塗膜形成成分、硬化剤・硬化触媒について説明する。
【0156】
グラフト共重合体 ( ) 以外の塗膜形成成分
上記塗膜形成成分としては、上記グラフト共重合体(C)以外の樹脂が造膜性向上、耐水性向上等の点から、本発明の目的に反しない範囲で含まれていてもよく、このような「その他の塗膜形成成分」としては、例えば、フェノール樹脂、アクリル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、ポリブテン樹脂、シリコーンゴム、ウレタン樹脂(ゴム)、ポリアミド樹脂、塩化ビニル系共重合樹脂、塩化ゴム(樹脂)、塩素化オレフィン樹脂、スチレン・ブタジエン共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル樹脂、アルキッド樹脂、クマロン樹脂、トリアルキルシリルアクリレート(共)重合体(シリル系樹脂)、石油樹脂等の難あるいは非水溶性樹脂(以下、難/非水溶性樹脂ともいう)が挙げられる。
【0157】
硬化剤・硬化触媒
本発明では、架橋型重合性不飽和単量体から誘導される成分単位(ウ)中の架橋型官能基を架橋させて、上記オルガノポリシロキサンチオブロックビニル共重合体(C2)あるいは該共重合体を含む塗料組成物を塗布してなる塗膜を硬化させ、あるいは、自己架橋を含む架橋反応を促進させて上記オルガノポリシロキサンチオブロックビニル共重合体(C2)あるいは該共重合体を含む塗料組成物を塗布してなる塗膜を硬化させるために、公知の硬化剤、硬化触媒を適宜使用することができる。
【0158】
具体的には、例えば上記(ウ)中にヒドロキシル基を含有する場合には、市販のイソシアネート系硬化剤やメラミン系硬化剤を使用することができ、また
上記(ウ)中にアルコキシシリル基やアリーロキシシリル基やシラノール基を含む場合には、アルキルシリケート類を硬化剤として使用することもでき、更に自己架橋を促進し、また硬化剤を用いた架橋反応を促進するために錫、アルミ、チタン系等の硬化触媒を用いることができ、また
上記(ウ)中にエポキシ基を含む場合には、市販の種種のアミン類、チオール類、カチオン系開始剤、エポキシ硬化剤を用いることができ、また
上記(ウ)中にイソシアネート基を含む場合には、アクリルポリオール等のポリオール成分やポリアミノ化合物を硬化剤として使用することもでき、更に湿気硬化などの自己架橋を促進し、また硬化剤を用いた架橋反応を促進するために錫、アルミ、チタン系等の硬化触媒を用いることができ、また
上記(ウ)中にカルボキシル基を含む場合には、ポリグリシジル系化合物や多価金属及びその塩等を硬化剤として用いることができ、また
上記(ウ)中に(メタ)アクリロキシ基やビニル基を含む場合には、ラジカル発生剤を硬化触媒として使用したり、ポリアミン、ポリメルカプト化合物を硬化剤として使用することができる。
[プライマー防汚塗膜または複合防汚塗膜で被覆された水中構築構造物塗装体]
本発明に係る水中構築構造物塗装体は、
水中構築構造物表面に上記プライマー防汚塗料組成物から形成されるプライマー防汚塗膜(層)が形成されてなるもの、または、
水中構築構造物表面に複合防汚塗膜(層)[該プライマー防汚塗膜(層)を形成し、さらにその表面に上記防汚塗料組成物から形成される防汚塗膜(層)が形成されてなる。]が形成されてなるものである。
【0159】
上記プライマー防汚塗膜で被覆された水中構築構造物塗装体である場合、プライマー防汚塗膜(層)の乾燥膜厚は特に限定されるものではないが、50〜800μm、好ましくは100〜400μmであることが望ましい。また、複合防汚塗膜(層)の膜厚構成は、プライマー防汚塗膜(層)の膜厚が、5〜200μm、好ましくは20〜100μmで、防汚塗膜(層)の膜厚が、40〜800μm、好ましくは70〜500μmであることが望ましい。プライマー防汚塗膜(層)または複合防汚塗膜(層)の膜厚が上記範囲であり、かつプライマー防汚塗膜と防汚塗膜が上記比率で構成されることにより、水中構築構造物塗装体への一般的な水棲生物の通年の付着防止に有効な防汚塗膜を形成でき、さらに密着性に優れた防汚塗膜を形成でき、しかも防汚性能の持続性に優れたプライマー防汚塗膜(層)または複合防汚塗膜を提供することができる。
【0160】
このようなプライマー防汚塗膜(層)または複合防汚塗膜(層)は、以下のように水中構築構造物に形成される。
プライマー防汚塗膜 ( ) または複合防汚塗膜の形成方法
上記プライマー防汚塗膜(層)の形成方法は、下記の水中構築構造物の表面上に、プライマー防汚塗膜(層)を形成するものであり、また複合防汚塗膜の形成方法は、該プライマー防汚塗膜(層)の表面上に、さらに、防汚塗膜(層)を形成するものである。
【0161】
水中構築構造物表面に上記プライマー防汚塗膜(層)が形成される場合、プライマー防汚塗膜(層)の形成方法は、具体的には、水中構築構造物の表面上に、エアレススプレー、はけまたはローラーなどにより、上記プライマー防汚塗料組成物を塗装し、該組成物が乾燥固化させて、プライマー防汚塗膜(層)を形成することにより行われる。
【0162】
また、水中構築構造物表面に複合防汚塗膜(層)が形成される場合、複合防汚塗膜(層)の形成方法は、具体的には、上記のようにプライマー防汚塗料組成物を塗装し、該組成物が乾燥固化した後(プライマー防汚塗膜が形成した後)、さらに、その表面上に、上述と同様の方法で防汚塗膜を形成することにより行われる。
水中構築構造物
上記のようなプライマー防汚塗膜(層)または複合防汚塗膜(層)で被覆される水中構築構造物としては、水棲生物が付着し生長すると種々の被害が発生する水中構築構造物が挙げられ、具体的には、火力発電所、原子力発電所またはその他の臨海プラントにおける海水を取水や放水を行う施設、海底パイプライン、海底油田掘削リグ、航路浮標、船舶係留用ブイなどであり、火力発電所、原子力発電所またはその他の臨海プラントにおける海水を取水や放水を行う施設において好ましく用いられる。
【0163】
[水中構築構造物の防汚方法]
本発明に係る水中構築構造物の防汚方法は、上記水中構築構造物を上記プライマー防汚塗膜(層)複合または防汚塗膜(層)で被覆することによるものである。該防汚方法によれば、水棲生物の付着による水中構築構造物の腐食等を効果的に防止することができるという効果が得られる。
【0164】
また、上記複合防汚塗膜で被覆された水中構築構造物塗装体は、複合防汚塗膜が剥離し難いので、複合防汚塗膜の修復作業等を軽減することが可能となる。
【0165】
【発明の効果】
本発明によれば、塗膜強度に優れ、水中構築構造物塗装体への一般的な水棲生物の通年の付着防止に有効であり、さらに基材と下塗り塗膜との密着性、または下塗り塗膜と上塗り塗膜との密着性に優れ、かつ防汚性能の持続性に優れたプライマー防汚塗膜または複合防汚塗膜で被覆された水中構築構造物塗装体、および水中構築構造物の防汚方法を提供することができる。
【0166】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
プライマー塗料組成物の製造方法
表1に示すA−1からA−17の配合成分の内、主剤成分(表2に示すNo.1〜17までの材料)を、所定の分散用タンクに仕込み、ガラスビーズをメディアとしたペイントシェーカー(製品名;ペイントシェーカーPC、浅田鉄工社製)で2時間振盪した後、100メッシュのフィルターでろ過して所望のプライマー塗料組成物の主剤を得た。
【0167】
硬化剤成分を必要とするA−3、A−4、A−8からA−16のプライマー塗料組成物の配合は、硬化剤成分(表1に示すNo.18〜23までの材料)を、所定の容器に仕込み、ハイスピードディスパー(製品名;TKホモディスパー、特殊機化工業(株)製)で上層と下層が対流する回転数で15分程度、攪拌・混合後、100メッシュのフィルターでろ過して所望のプライマー塗料組成物を得た。
【0168】
プライマー塗料組成物の塗装方法
(1)プライマー塗装前の試験片前処理(基材作成方法)
市販のサンドブラストした100mm×300mm×3.2mmの冷間圧延鋼板に、JIS K5552ジンクリッチプライマー2種に規定される品質の、エピコンジンクリッチプライマーB−2(中国塗料(株)製造、商品名)を乾燥膜厚が15μmになるようエアースプレーで塗装し、1週間以上室内で乾燥させる。
【0169】
次にエポキシ樹脂系防食塗料エコマックス HBを、乾燥膜厚が200μmになるように、上記と同様にしてエアースプレーで塗装し、1週間以上室内で乾燥させる。
なお、基材は一般的に広く用いられるエポキシ樹脂系塗膜を用いたが、エポキシ樹脂系塗膜に限定されるものではなく、タールエポキシ系、ウレタン系、ビニルエステル系などでも良い。
【0170】
また、3年を超えるような長期の防食効果を望まない場合は、鋼板に直接プライマー組成物を塗布しても良い。
(2)プライマー塗料組成物の塗装方法
硬化剤を必要とするプライマー塗料組成物A−3、A−4、A−8からA−16においては、塗装直前に主剤成分に、硬化剤成分を表2に示す割合で配合・混合して用いた。また、硬化剤を使用しない組成A−1、A−2、A−5からA−7、A−17は主剤のみで用いた。
【0171】
各プライマー塗料組成物は、上記前処理を行った試験片を水平に置き、乾燥膜厚が150μmになるように、上記と同様にしてエアースプレーで塗装し、3日間室内で乾燥させる。
防汚塗料組成物の製造方法
表3に示すB−1からB−9の配合成分のうちジブチル錫ジラウレートを除く材料を、所定の容器に仕込み、上記ハイスピードディスパーで上層と下層が対流する回転数で5分程度、攪拌・混合後、100メッシュのフィルターでろ過して所望の防汚塗料組成物を得た。
【0172】
防汚塗料組成物の塗装方法
防汚塗料組成物B−2からB−6は、前記混合液をそのまま用い、防汚塗料組成物B−1、B−7からB−9は、塗装直前にジブチル錫ジラウレートを除く材料を前記のように攪拌混合した液に、表3の組成になるようジブチル錫ジラウレートを計量・配合・混合し用いた。なお、表3に記載の共重合体イ、ロ(オルガノポリシロキサンチオブロックビニル共重合体)の製造方法、および物性を表4に示した。
【0173】
各防汚塗料組成物は、各プライマー組成物を塗装した試験片を水平に置き、乾燥膜厚が150μmになるように、上記と同様にしてエアースプレーで塗装し、1週間室内で乾燥させ試験片とした。
【0174】
【実施例1〜33、比較例1〜12】
上記プライマー組成物A−1からA−17と、上記防汚塗料組成物B−1からB−9とを、表5に示す組み合わせで上記塗装方法に従って塗り重ね、試験片を作成し、以下の評価方法に従い評価した。評価結果を表6に示す。
評価方法
試験片を、広島湾宮島沖に設置された筏より水深1mの位置に浸漬し、浸漬開始より20ヶ月後のフジツボ類、カンザシゴカイ類、コケムシ類などの大型海凄生物の付着防止効果の評価と、塗膜の剥離防止について評価した。
【0175】
<海中生物の付着面積評価基準>
海凄生物の付着防止効果の評価基準は、海生生物の付着状況を観察し、下記の評価基準に従い評価した。
5点・・・・海中生物の付着面積が0%。
4点・・・・海中生物の付着面積が0%を超え5%以下。
3点・・・・海中生物の付着面積が5%を超え10%以下。
2点・・・・海中生物の付着面積が10%を超え25%以下。
1点・・・・海中生物の付着面積が25%を超え50%以下。
0点・・・・海中生物の付着面積が50%を超える。
【0176】
<塗膜の剥離防止の評価基準>
塗膜の剥離防止の評価基準は、防汚塗膜の剥離状況を観察し、下記の評価基準に従い評価した。
なお、海凄生物が多く付着し、塗膜の剥離が観察できない試験片については付着した海凄生物を手とナイフで静かに取り除き、剥離状況を観察・評価した。
5点・・・・剥離面積が0%。
4点・・・・剥離面積が0%を超え5%以下。
3点・・・・剥離面積が5%を超え10%以下。
2点・・・・剥離面積が10%を超え25%以下。
1点・・・・剥離面積が25%を超え50%以下。
0点・・・・剥離面積が50%を超える。
【0177】
【表5】
Figure 2004202385
【0178】
【表6】
Figure 2004202385
【0179】
【表7】
Figure 2004202385
【0180】
【表8】
Figure 2004202385
【0181】
【表9】
Figure 2004202385
【0182】
表6に結果を示したように、防汚塗膜が剥離した個所には海生生物が付着するので、ある程度の防汚効果がある防汚塗料組成物を塗布した場合、海生生物の付着防止効果と剥離防止効果の評価は一致する。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an underwater construction structure coated body coated with a primer antifouling coating film or a composite antifouling coating film, and a method for antifouling the underwater construction structure, and more particularly, to the adhesion of general aquatic organisms throughout the year. The present invention relates to an underwater-constructed structure coated body coated with a primer antifouling coating film or a composite antifouling coating film in which prevention can be effectively exhibited, and a method for antifouling an underwater constructed structure.
[0002]
TECHNICAL BACKGROUND OF THE INVENTION
Conventionally, organic compounds such as organotins have been used as antifouling agents in antifouling paints for underwater construction structures, but in recent years, from the viewpoint of safety in biological systems, such antifouling agents have been used. Use is being reviewed.
Various antifouling paints containing no organotin have recently been proposed as an antifouling agent to replace this.
[0003]
For example, Japanese Unexamined Patent Publication No. 5-230161 (Patent Document 1) discloses that a trunk polymer composed of a vinyl polymer, a branch polymer composed of an organopolysiloxane and a branch polymer composed of a polyoxyalkylene grafted on the trunk polymer. And a coating composition comprising the graft copolymer as a main component, the composition can be used as an undersea biofouling-preventive paint, and a coating made of the composition has weather resistance and repellency. It is described that the water-soluble property, the antifouling property, the releasing property, the lubricity and the like are good.
[0004]
However, when the coating comprising the coating composition described in the publication is immersed in the sea, especially in summer, barnacles and the like adhere to the surface in a short period of time, which is not sufficient as a biofouling antifouling coating, Further, when a composite coating film formed by applying the coating composition on a coating film is immersed, there is a problem that the undercoating film and the overcoating film are peeled off in a short time.
[0005]
Japanese Patent Publication No. 5-60503 (Patent Document 2) discloses that a top coat is provided on an underwater antifouling coating containing a polymer having a polydimethylsiloxane group and / or a trimethylsilyl group in a side chain. Is described,
Japanese Patent Publication No. 7-108958 (Patent Document 3) discloses a silicone-containing acrylic monomer on a corrosion-resistant coating film (formed from a coating composition based on coal tar / vinyl chloride resin). It is described that a water-repellent antifouling paint composition containing a non-crosslinked silicone-containing acrylic resin composed of a copolymer of the monomer and another ethylenically unsaturated monomer copolymerizable with the monomer is applied. However, any of the antifouling coating films still had problems such as insufficient adhesion to the overcoating film or the undercoating film and peeling off.
[0006]
JP-A-11-293183 (Patent Document 4) discloses that a vinyl resin coating composition is applied to form an undercoating film, and a silicone-grafted acrylic resin-based antifouling coating composition is applied thereon. There is a description of a composite antifouling coating that forms a topcoat, but when immersed in the sea for a long time, there is a problem that the topcoat partially peels from the undercoat. And there was room for improvement.
[0007]
Also, (1) Japanese Patent No. 2661328 (Patent Document 5) discloses a) an organopolysiloxane-based graft copolymer emulsion, b) aminofunctional silane, c) colloidal silica, d) a curing catalyst, e) It is described that a flame-retardant coating material containing an inorganic filler as an essential component is applied to a substrate. (2) JP-A-10-88066 (Patent Document 6) discloses that a) methacrylic acid ester monomer unit A coating composition comprising a backbone polymer comprising a vinyl polymer having a hydroxyl group as a main component and a branch polymer comprising a vinyl polymer and a branch polymer comprising silicone; and b) a crosslinking agent. However, its purpose is to provide stain resistance and weather resistance. Also, (3) JP-A-10-140075 (Patent Document 7) discloses that a) a hydroxyalkyl (meth) acrylate monomer unit and b) a monomer unit having acrylic acid as a main polymer are essential constituent units. The coating composition described in the above is intended to impart stain resistance and weather resistance. (4) JP-A-11-158232 (Patent Document 8) describes a silicone-containing vinyl polymer having a silicon-bonded hydrogen atom only at the end of a siloxane chain, and (5) JP-A-11-279241. Japanese Patent Application Publication (JP-A-Heisei, 9-222733) describes a siloxane-grafted vinyl polymer having a siloxane chain having a silicon-bonded hydrogen atom at its terminal grafted.
[0008]
However, even if these publications (1) to (5) are examined in detail, it is found that a primer antifouling coating film formed from a primer antifouling coating composition containing a reactive functional group-containing silane coupling agent is constructed in water. There is no description about the technical idea of coating the structure, or the technical idea of coating the underwater structure with a composite antifouling coating film in which an antifouling coating film is formed on the surface of the primer antifouling coating film. There is no suggestion.
[0009]
[Patent Document 1]
JP-A-5-230161
[Patent Document 2]
Japanese Patent Publication No. 5-60503
[Patent Document 3]
Japanese Patent Publication No. 7-108958
[Patent Document 4]
JP-A-11-293183
[Patent Document 5]
Japanese Patent No. 2661328
[Patent Document 6]
JP-A-10-88066
[Patent Document 7]
JP-A-10-140075
[Patent Document 8]
JP-A-11-158232
[Patent Document 9]
JP-A-11-279241
[0010]
[Object of the invention]
The present invention is to solve the problems associated with the prior art as described above, is excellent in coating film strength, hard to adhere general aquatic organisms throughout the year, furthermore, the base material and the undercoat film Underwater construction structure coated body coated with a primer antifouling coating or a composite antifouling coating that has excellent adhesion of undercoat and topcoat and excellent durability of antifouling performance And an antifouling method for underwater structures.
[0011]
Summary of the Invention
Underwater construction structure coated body coated with a primer antifouling coating according to the present invention,
The primer antifouling coating,
Formed from a primer antifouling paint composition containing (A) a resin component and (B) a reactive functional group-containing silane coupling agent,
Further, the resin component (A) is
(A1) a graft copolymer comprising a trunk polymer comprising a vinyl polymer and a branch polymer grafted to the trunk polymer,
As the above branch polymer,
(a1-1) organopolysiloxane, or
(a1-2) organopolysiloxane and polyoxyalkylene,
Graft copolymer containing
Characterized by being formed from a primer antifouling coating composition containing
[0012]
The reactive functional group-containing silane coupling agent (B) is a silane coupling agent containing one or more reactive functional groups selected from an amino group, a carboxyl group, a hydroxyl group, an epoxy group or a glycidyl group. Preferably, there is.
It is also preferable that the primer antifouling coating composition further contains a vinyl chloride copolymer.
[0013]
It is also desirable that the primer antifouling paint composition further contains an epoxy resin.
Underwater building structure coated body coated with the composite antifouling coating film according to the present invention,
The composite antifouling coating is a composite antifouling coating on which a primer antifouling coating is formed on the surface of the primer antifouling coating,
Further, the antifouling coating film,
(C) It is characterized by being formed from an antifouling paint composition containing the following graft copolymer (C1) and / or organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer (C2) as a resin component:
(C1) a graft copolymer comprising a trunk polymer composed of a vinyl polymer and a branch polymer grafted to the trunk polymer,
As the above branch polymer,
(c1-1) an organopolysiloxane, or
(c1-2) organopolysiloxane and polyoxyalkylene,
A graft copolymer containing:
[0014]
(C2) (c2-1) a polyoxyalkylene group-containing vinyl copolymer block,
(c2-2) An organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer formed from an organopolysiloxane thioblock.
In the resin component (C), the graft copolymer (C1) and / or the organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer (C2)
It is preferable to include a crosslinkable monomer unit having one or more reactive functional groups selected from a hydroxy group, a carboxyl group, an isocyanate group, an epoxy group, a glycidyl group and an alkoxysilyl group.
[0015]
The antifouling coating composition forming the antifouling coating film further contains a polysiloxane (D), and the polysiloxane (D) is selected from an amino group, a carboxyl group, a hydroxy group, an epoxy group, or a glycidyl group. It is also preferable to have one or more reactive functional groups.
Further, the polysiloxane (D) is
Average composition formula: RXSiZyO(4-xy) / 2... [1]
中 In the formula [1], R represents a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms, an aryl group, an alkoxy group, or an aralkyl group. Z is an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms, or R1-ORTwo[R1Represents a divalent aliphatic hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms, and the divalent aliphatic hydrocarbon group is composed of an adjacent Si atom and / or ORTwoMay be directly bonded to a Si atom and / or OR via an ether group, an ester group, or —NH—.TwoAnd an ether group, an ester group, or —NH— may be interposed between carbon-carbon bonds in the divalent aliphatic hydrocarbon group.TwoRepresents a lower alkyl group having 1 to 6 carbon atoms. ],
R1-RThree[R1Is the same as above, and RThreeRepresents an amino group, a carboxyl group, a hydroxy group, an epoxy group or a glycidyl group. ].
x and y satisfy 0.01 ≦ x <4.0, 0.01 ≦ y <4.0, and 0.02 ≦ x + y <4, respectively. },
Number average molecular weight is in the range of 250 to 30,000,
And has at least one alkoxy group at its molecular terminal
Desirably, it is a polysiloxane.
[0016]
The antifouling coating film,
10 to 99% by weight of the resin component (C) and 1 to 90% by weight of the polysiloxane (D) (however, the resin component (C) + the polysiloxane (D) = 100% by weight).
It is also desirable to be formed from an antifouling coating composition containing in an amount of:
Underwater construction structure coated body coated with the composite antifouling coating film of the present invention, a primer antifouling coating film formed from the primer antifouling coating composition is formed on the surface of the underwater construction structure, An antifouling coating film formed from the above antifouling coating composition is formed on the surface thereof.
[0017]
In addition, in the underwater structure-coated structure coated with the composite antifouling coating film, it is preferable that an anticorrosion coating film is formed in advance on the surface of the underwater structure structure.
The antifouling method for an underwater building according to the present invention is characterized in that the above-mentioned composite antifouling coating film is formed on the surface of the underwater building.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an underwater-constructed structure coated body coated with the primer antifouling coating film or the composite antifouling coating film according to the present invention, and an antifouling method for the underwater constructed structure will be described.
Underwater construction structure coated body coated with a primer antifouling coating or a composite antifouling coating according to the present invention,
A primer antifouling coating film (layer) formed from the primer antifouling coating composition on the surface of the underwater construction structure, or
The primer antifouling coating film (layer) is formed on the surface of the underwater construction structure, and the composite antifouling coating film (layer) formed from the antifouling coating composition is further formed on the surface. Hereinafter, the "primer antifouling paint composition" and the "antifouling paint composition" will be specifically described first, and then the underwater coating coated with the "primer antifouling coating film or the composite antifouling coating film" of the present invention The structure-coated body will be specifically described.
[0019]
[Primer antifouling paint composition]
The resin solid content of the primer antifouling coating composition according to the present invention contains (A) a resin component and (B) a silane coupling agent having a reactive functional group.
The resin component (A) in the resin solid content is 3 to 98% by weight, preferably 10 to 80% by weight, more preferably 40 to 60% by weight, based on 100% by weight of the resin solid content of the primer antifouling coating composition. It is preferable to add the reactive functional group-containing silane coupling agent (B) in an amount of 0.01 to 20% by weight based on 100% by weight of the resin solid content of the primer antifouling coating composition. Preferably, it is added in an amount of 0.1 to 10% by weight, more preferably 0.5 to 5% by weight.
[0020]
The resin component (A) and the silane coupling agent (B) of the composition are added to the primer antifouling coating composition in the above amounts, so that the primer antifouling coating film and the antifouling coating film And the adhesiveness is improved, and further, the coating strength of the primer antifouling coating film can be imparted.
Such a primer antifouling coating composition can be produced by appropriately utilizing a conventionally known method. For example, the resin component (A) and a reactive functional group-containing silane coupling agent (B) And a vinyl chloride copolymer and / or an epoxy resin, and optionally the following optional components, for example, an anti-sagging / anti-settling agent, a pigment, a filler, a water repellent, a solvent, and the like at a predetermined ratio. Alternatively, the components may be added at once or little by little in any order, stirred and mixed, and dispersed or dissolved in a solvent.
[0021]
The resin component (A) contained in the primer antifouling coating composition will be described.
<Resin component ( A ) >
The resin component (A) used in the present invention is contained in the primer antifouling paint composition together with the reactive functional group-containing silane coupling agent (B), as described above.
As such a resin component (A),
(A1) a graft copolymer comprising a trunk polymer composed of a vinyl polymer and a branch polymer grafted to the trunk polymer, wherein (a1-1) an organopolysiloxane or (B) a1-2) Graft copolymers containing organopolysiloxanes and polyoxyalkylenes.
[0022]
In the present invention, the primer antifouling coating composition is formed on the surface of the primer antifouling coating film formed from the primer antifouling coating composition by containing the graft copolymer (A1). The affinity with the antifouling coating film is increased, and the adhesiveness is improved.
The primer antifouling coating composition can further contain a vinyl chloride copolymer and / or an epoxy resin as the resin component (A), and preferably contains an epoxy resin.
[0023]
When the resin component (A) further contains a vinyl chloride copolymer, the vinyl chloride copolymer solid content is 1 to 99% by weight, preferably 30% by weight, based on 100% by weight of the resin solid content of the resin component (A). It is desirable to include it in an amount of ~ 95% by weight.
When the resin component (A) further contains an epoxy resin, the amount of the epoxy resin solid content is 1 to 100% by weight, preferably 30 to 95% by weight, based on 100% by weight of the resin solid content of the resin component (A). It is desirable to include in.
[0024]
When both the vinyl chloride copolymer and the epoxy resin are further contained as the resin component (A), the component (A) is added in an amount of 5 to 90% by weight based on 100% by weight of the resin solid content of the resin component (A). %, Preferably 15 to 70% by weight, vinyl chloride copolymer in an amount of 5 to 90% by weight, preferably 15 to 70% by weight, and epoxy resin in an amount of 5 to 90% by weight, preferably 15 to 70% by weight. It is desirable to include it in an amount of% by weight. When the primer antifouling coating composition contains the resin component (A) containing the vinyl chloride copolymer and / or the epoxy resin in the above-described amount, the coating strength of the primer antifouling coating film formed from the composition is obtained. Can be given.
[0025]
First, the graft copolymer (A1) contained in the resin component (A) used in the present invention will be described.
<Graft copolymer ( A1 ) >
The graft copolymer (A1) used in the present invention is, as described above, a graft copolymer comprising a trunk polymer composed of a vinyl polymer and a branch polymer grafted on the trunk polymer,
The branch polymer is (a1-1) an organopolysiloxane or (a1-2) a graft copolymer containing an organopolysiloxane and a polyoxyalkylene.
[0026]
When the branch polymer is (a1-1) an organopolysiloxane, the structural unit containing the branch polymer composed of such an organopolysiloxane is, for example, a compound represented by the following formula [2]
[0027]
Embedded image
Figure 2004202385
[0028]
[In the above formula [2], m represents an integer of 0 to 3, a represents an average degree of polymerization, and is a number of 0 to 5000;1Represents a hydrogen atom or a methyl group;TwoRepresents a divalent hydrocarbon group having 1 to 11 carbon atoms which may be bonded via an oxygen atom;
RThreeIs R when m is 1FourOr RFiveIndicates one of
RThreeIs two R when m is 2.ThreeIs RFourAnd RFiveIndicates one of
RThreeIs three Rs when m is 3.ThreeIs RFour, RFiveAnd R8And RFour~ R8Is a group selected from an alkyl group (1 to 10 carbon atoms), an alkoxyl group (1 to 10 carbon atoms), a phenyl group, a substituted phenyl group, a phenoxyl group or a substituted phenoxyl group. The groups may be the same or different. Examples of the substituent include a halogen, an alkyl group (1 to 5 carbon atoms), an alkoxyl group (1 to 5 carbon atoms), and an acyl group (1 to 5 carbon atoms). ] Is represented.
[0029]
As the structural unit represented by the above formula [2], specifically, for example, the following formula [3]
[0030]
Embedded image
Figure 2004202385
[0031]
[In the above formula [3], m = 2, a, R1, RTwo, RFour~ R8Is the same as Expression [2]. ] Is represented.
The branch polymer is (a1-1) an organopolysiloxane. Examples of such an organopolysiloxane include dimethylpolysiloxane, dialkylpolysiloxane having 2 to 10 carbon atoms, methylphenylpolysiloxane, and diphenylpolysiloxane. , Methyltrichloropropylpolysiloxane, etc., among which dimethylpolysiloxane is desirable. When the organopolysiloxane is as described above, the structural unit containing the branch polymer composed of the organopolysiloxane represented by the formula [2] is specifically represented by the following formula [4]
[0032]
Embedded image
Figure 2004202385
[0033]
[In the formula [4], R1Represents a hydrogen atom or a methyl group;TwoRepresents a divalent hydrocarbon group having 1 to 11 carbon atoms which may be bonded via an oxygen atom; m represents an integer of 0 to 3; n represents an average degree of polymerization; The number is 200. ] Is represented.
In the present invention, as a structural unit containing a branch polymer made of an organopolysiloxane, a structural unit represented by the above formula [3] or [4] is used, and preferably a structural unit represented by the above formula [4] It is desirable to use
[0034]
When the branch polymer is (a1-2) an organopolysiloxane and a polyoxyalkylene, the structural unit containing the branch polymer composed of the organopolysiloxane is represented by the above formula [4]. Examples of the polyoxyalkylene include, for example, a homopolymer of ethylene oxide, a copolymer of ethylene oxide and propylene oxide, and a structural unit containing a branch polymer composed of such a polyoxyalkylene, for example, The following formula [5]
[0035]
Embedded image
Figure 2004202385
[0036]
[In the formula [5], RThreeRepresents a hydrogen atom or a methyl group;FourRepresents a hydrogen atom, a monovalent hydrocarbon group having 1 to 4 carbon atoms or an acetyl group, v represents a number of 2 ≦ v <3, w represents an average degree of polymerization, and a number of 2 to 50 is there. ] Is represented.
Structural units not containing a branch polymer are generated when a radical polymerizable monomer having no branch polymer is copolymerized.Examples of such a radical polymerizable monomer having no branch polymer include (meth) acrylic Acid; various derivatives of (meth) acrylic acid; styrene or a derivative thereof; fumaric acid, maleic acid or a derivative thereof; radically polymerizable silicon compound; and acrylonitrile, vinylpyrrolidone, vinyl acetate, vinyl alkyl ether .
[0037]
As the derivative of the (meth) acrylic acid, more specifically, (meth) acrylic acid such as methyl (meth) acrylate, butyl (meth) acrylate, 2-ethylhexyl (meth) acrylate, etc. Alkyl esters; hydroxyalkyl (meth) acrylic acids such as hydroxyethyl (meth) acrylate, hydroxypropyl (meth) acrylate, hydroxybutyl (meth) acrylate; acid amides such as acrylamide; (Meth) perfluorobutylethyl acrylate, perfluorohexylethyl (meth) acrylate, perfluorooctylethyl (meth) acrylate, perfluorodecylethyl (meth) acrylate, etc. Perfluoroalkyl esters; and the like.
[0038]
More specifically, examples of the radically polymerizable silicon compound include vinyltrimethoxysilane and γ-methacryloxypropyltrimethoxysilane. These radical polymerizable monomers can be used alone or in combination of two or more.
When the hydroxyalkyl esters of (meth) acrylic acid are used as the radical polymerizable monomer, the obtained graft copolymer (A1) contains a hydroxy group and reacts with a polyfunctional isocyanate compound as a crosslinking agent. Since it is cured, a coating film having excellent solvent resistance can be obtained from such a hydroxy group-containing graft copolymer (A1).
[0039]
When the branch polymer is (a1-1) an organopolysiloxane, the graft copolymer (A1) having such a branch polymer does not include a structural unit having no branch polymer and has the formula [3] or It may be composed of only a structural unit having a branch polymer represented by the formula [4], preferably a structural unit having a branch polymer represented by the formula [4]. The ratio of the above structural units in the copolymer (A1) varies depending on the use, function, and the like of the obtained resin composition, and is not generally determined, but is usually 10 to 80 in the structural unit [3] or [4]. % By weight, preferably 40 to 60% by weight (provided that the total amount of constituent units is 100% by weight).
[0040]
When the branch polymer is (a1-2) an organopolysiloxane or a polyoxyalkylene, the graft copolymer (A1) does not include a structural unit having no branch polymer and is represented by the formula [4]. And a structural unit having a branch polymer represented by the above formula [5].
The ratio of the constitutional unit represented by the above formula [4] and the constitutional unit represented by the above formula [5] in the copolymer (A1) varies depending on the use, function, and the like of the obtained resin composition. , But the amount of the structural unit represented by the formula [4] is usually 5 to 60% by weight, and the amount of the structural unit represented by the formula [5] is 2 to 50% by weight. More preferably, the structural unit represented by the formula [4] is in an amount of 10 to 50% by weight, and the structural unit represented by the formula [5] is in an amount of 5 to 30% by weight. Preferred (however, the total amount of the constituent units in the copolymer is 100% by weight).
[0041]
When the structural unit represented by the above formula [4] or [5] is contained in the above amount, the resulting coating film has excellent weather resistance, water repellency, antifouling property, etc. The composition tends to have excellent film forming properties. When the structural unit represented by the above formula [5] is contained in the above amount, a coating film surface having an appropriate microphase separation composed of a hydrophilic component and a water-repellent component tends to be obtained.
[0042]
Graft copolymer ( A1 ) Manufacturing of
Such a graft copolymer (A1) is, for example, as described in JP-A-5-230161, a radical-polymerizable group-containing organopolysiloxane compound and the above-mentioned radical-polymerizable compound copolymerizable therewith. A monomer or a radical polymerizable group-containing organopolysiloxane compound, a radical polymerizable group-containing polyoxyalkylene compound, and the above-mentioned radical polymerizable monomer copolymerizable therewith are blended in a predetermined amount and copolymerized.
[0043]
Examples of the radical polymerizable group in the radically polymerizable group-containing organopolysiloxane compound include an acryl group; a methacryl group; a vinyl group; an alkenyl group such as an allyl group; and a styryl group. The organopolysiloxane compound having a radical polymerizable group is preferably a compound represented by the formula [6];
[0044]
Embedded image
Figure 2004202385
[0045]
[In the formula [6], R1, RTwo, M and n are the same as in the above formula [4]. ] The compound represented by this is mentioned. The compound represented by the formula [6] is, for example, a compound represented by the formula [7];
[0046]
Embedded image
Figure 2004202385
[0047]
[In the formula [7], R1, RTwoAnd m are the same as in the above formula [4]. An acrylate or methacrylate-substituted chlorosilane compound represented by the formula [8]:
[0048]
Embedded image
Figure 2004202385
[0049]
[In the formula [8], n is the same as in the formula [4]. Can be obtained by subjecting the terminal-substituted dimethylpolysiloxane represented by the formula [1] to a dehydrochlorination reaction in a conventional manner. As the compound represented by the above formula [6], specifically, for example, in the formula [6], R1, RTwo, M and n are shown below.
(1) R1: CHThree, RTwo: (CHTwo)Three, M: 2, n: 6
(2) R1: CHThree, RTwo: (CHTwo)Three, M: 2, n: 12
(3) R1: CHThree, RTwo: (CHTwo)Three, M: 2, n: 25
(4) R1: CHThree, RTwo: (CHTwo)Three, M: 2, n: 50
(5) R1: CHThree, RTwo: (CHTwo)Three, M: 2, n: 100
(6) R1: CHThree, RTwo: (CHTwo)Three, M: 2, n: 200
(7) R1: H, RTwo: (CHTwo)Three, M: 2, n: 25
(8) R1: H, RTwo: (CHTwo)Three, M: 2, n: 100
(9) R1: CHThree, RTwo: (CHTwo)TwoO (CHTwo)Three, M: 2, n: 50
(10) R1: CHThree, RTwo: CHTwo, M: 2, n: 12
(11) R1: CHThree, RTwo: (CHTwo)11, M: 2, n: 25
(12) R1: CHThree, RTwo: (CHTwo)Three, M: 1, n: 3
(13) R1: CHThree, RTwo: (CHTwo)Three, M: 1, n: 25
(14) R1: CHThree, RTwo: (CHTwo)Three, M: 1, n: 100
(15) R1: H, RTwo: (CHTwo)Three, M: 1, n: 6
(16) R1: H, RTwo: (CHTwo)Three, M: 1, n: 50
(17) R1: H, RTwo: (CHTwo)TwoO (CHTwo)Three, M: 1, n: 12
(18) R1: CHThree, RTwo: CHTwo, M: 1, n: 50
(19) R1: CHThree, RTwo: (CHTwo)Three, M: 0, n: 3
(20) R1: CHThree, RTwo: (CHTwo)Three, M: 0, n: 25
(21) R1: H, RTwo: (CHTwo)Three, M: 0, n: 6
(22) R1: CHThree, RTwo: CHTwo, M: 0, n: 25
(23) R1: CHThree, RTwo: (CHTwo)TwoO (CHTwo)Three, M: 0, n: 50
(24) R1: CHThree, RTwo: (CHTwo)11, M: 0, n: 25
(25) R1: H, RTwo: (CHTwo)Three, M: 0, n: 100
Examples of the radical polymerizable group contained in the radical polymerizable group-containing polyoxyalkylene compound include an acryl group; a methacryl group; a vinyl group; an alkenyl group such as an allyl group; and a styryl group.
[0050]
As the radically polymerizable group-containing polyoxyalkylene compound, preferably, the formula [9];
[0051]
Embedded image
Figure 2004202385
[0052]
[In the formula [9], RThree, RFour, V and w are the same as in the above formula [5]. ] It is a compound represented by these. As the compound represented by the above formula [9], specifically, for example, in the above formula [9], RThree, V, w and RFourAre listed below.
(1) RThree: CHThree, V: 2, w: 2, RFour: H
(2) RThree: H, v: 2, w: 2, RFour: H
(3) RThree: CHThree, V: 2, w: 8, RFour: H
(4) RThree: CHThree, V: 2, w: 8, RFour: CHThree
(5) RThree: CHThree, V: 2.5, w: 10, RFour: H
(6) RThree: CHThree, V: 2.5, w: 10, RFour: C (= O) CHThree
(7) RThree: H, v: 2, w: 20, RFour: CFourH9
(8) RThree: CHThree, V: 2, w: 20, RFour: H
(9) RThree: CHThree, V: 2.8, w: 30, RFour: H
(10) RThree: H, v: 2, w: 50, RFour: CHThree
(11) RThree: CHThree, V: 2, w: 50, RFour: H
(12) RThree: CHThree, V: 2.5, w: 50, RFour: C (= O) CHThree
As described above, the graft copolymer (A1) contains a predetermined amount of a radical polymerizable group-containing organopolysiloxane compound, a radical polymerizable group-containing polyoxyalkylene compound, and the aforementioned radical polymerizable monomer copolymerizable therewith. The copolymerization reaction is usually performed in the presence of a radical polymerization initiator.
[0053]
Examples of the radical polymerization initiator include peroxides such as benzoyl peroxide and dicumyl peroxide; azo compounds such as azobisisobutyronitrile; and the like.
For such a copolymerization reaction, any method of a solution polymerization method, an emulsion polymerization method, a suspension polymerization method, and a bulk polymerization method may be applied, and among them, the solution polymerization method has a molecular weight of the obtained copolymer. Is easily adjusted to an optimum range, and is particularly preferable. Solvents used in the solution polymerization method include aromatic hydrocarbons such as benzene, toluene and xylene; ketones such as methyl ethyl ketone and methyl isobutyl ketone; esters such as ethyl acetate and isobutyl acetate; methanol, ethanol, isopropanol and butanol. And the like; and the like. These solvents are used alone or in combination of two or more. Further, the copolymerization reaction in this solution polymerization method may be carried out at a temperature of usually 50 to 180 ° C, preferably 60 to 120 ° C, and usually for about 5 to 10 hours.
[0054]
As the grafted vinyl copolymer (A1), those marketed include, for example, X-22-809, X-22-8031, X-22-8101, X-24-798A (all of which are described above). Shin-Etsu Chemical Co., Ltd., trade name).
In the case where the graft copolymer (A1) contained in the antifouling coating composition contains a hydroxyalkyl ester as a copolymer component at the time of its synthesis and has a hydroxy group in the copolymer, By using a polyfunctional isocyanate compound as a curing agent for such a graft copolymer and further using a crosslinking accelerator if necessary, a room temperature curing type antifouling paint composition can be obtained.
[0055]
The polyfunctional isocyanate compound can be used without any particular limitation as long as it is bifunctional or higher. Examples thereof include diisocyanates; polyisocyanates. More specifically, examples of the diisocyanates include tolylene diisocyanate. (TDI), diphenylmethane diisocyanate (MDI), tolidine diisocyanate (TODI), naphthalene diisocyanate (NDI), hexamethylene diisocyanate (HDI), isophorone diisocyanate (IPDI), xylylene diisocyanate (XDI) and the like. Examples of the polyisocyanates include trimethylolpropane (TMP), modified TDI, isocyanurate-bound TDI, TMP-modified HDI, isocyanurate-bound HDI, burette-bound HDI, TMP-modified IPDI, and isocyanurate-bound IPDI.
[0056]
Such a polyfunctional isocyanate compound is used in an amount of 0.5 to 2.0 equivalents, preferably 0.8 to 1.5 equivalents, per equivalent of the hydroxyl group in the graft copolymer. Further, as the crosslinking accelerator used in combination with the polyfunctional isocyanate compound, if necessary, for example, an organic tin compound such as dibutyltin dioctate and dibutyltin dilaurate may be mentioned.
Further, as the resin component (A) used in the present invention, (A1) a graft copolymer having an organopolysiloxane branch and / or a polyoxyalkylene branch, or the other of the graft copolymer (A1) It is also preferable to contain a vinyl chloride-based copolymer and / or an epoxy resin. Hereinafter, the vinyl chloride copolymer and the epoxy resin used in the present invention will be described.
[0057]
<Vinyl chloride copolymer>
Examples of the vinyl chloride copolymer include vinyl chloride / vinyl acetate copolymer, vinyl chloride / vinyl acetate / vinyl alcohol copolymer, vinyl chloride / vinyl i-butyl ether copolymer, vinyl chloride / vinyl propionate copolymer, and ethylene / vinyl acetate copolymer. Chlorinated products of vinyl acetate copolymers can be mentioned, and it is preferable to use vinyl chloride / vinyl acetate / vinyl alcohol copolymer.
In the present invention, such vinyl chloride copolymers can be used alone or in combination of two or more.
[0058]
<Epoxy resin>
The epoxy resin is, for example, an epichlorohydrin-bisphenol A epoxy resin; an epoxy novolak resin having a structure in which epichlorohydrin and bisphenol F (4,4′-methylenebisphenol) are reacted; 3,4-epoxyphenoxy-3 ′, 4 Alicyclic epoxy resins such as' -epoxyphenylcarboxymethane; brominated epoxy resins having a structure in which at least a part of the hydrogen atom bonded to the benzene ring in epichlorohydrin-bisphenol A epoxy resin has been substituted with bromine; epichlorohydrin and fat Aliphatic epoxy resin having a structure obtained by reacting an aliphatic dihydric alcohol; polyfunctional epoxy resin having a structure obtained by reacting epichlorohydrin with tri (hydroxyphenyl) methane, and preferably epichlorohydrin-bisphenol A epoxy It is desirable to use an epoxy novolak resin having a structure in which epoxy resin and epichlorohydrin react with bisphenol F (4,4'-methylenebisphenol). In the present invention, such an epoxy resin can be used alone or in combination of two or more.
[0059]
<Reactive functional group-containing silane coupling agent ( B ) >
In the primer antifouling paint composition, the reactive functional group-containing silane coupling agent (B) contained together with the resin component (A) is selected from the group consisting of amino groups, carboxyl groups, hydroxyl groups, epoxy groups and glycidyl groups. At least one reactive functional group, preferably an amino group, a carboxyl group, or an epoxy group, and more preferably an amino group.
[0060]
When the following antifouling coating film is formed on the surface of the primer antifouling coating film formed from the primer antifouling coating composition containing the silane coupling agent (B), the underwater construction structure and the primer antifouling film are formed. Improves the adhesion between the soil coating and the primer antifouling coating and the antifouling coating, and provides practically acceptable adhesion without any peeling of the antifouling coating even when immersed in seawater for a long time. .
[0061]
Further, on the surface of the primer antifouling coating film, in the composite antifouling coating film formed with the antifouling coating film, the silane coupling agent (B) to the primer antifouling coating composition forming the primer antifouling coating film By adding the silane coupling agent, the durability of the antifouling performance is remarkably improved, and these effects are remarkably exhibited when a silane coupling agent containing an amino group is added.
[0062]
Further, in the present invention, as the antifouling coating film, on the surface of the primer antifouling coating film having a silane coupling agent (B), an antifouling coating film containing a reactive functional group-containing polysiloxane (D). It is desirable that the composite antifouling coating film is formed. In this case, when the reactive functional group-containing polysiloxane (D) has a functional group described later, the durability of the antifouling performance of the antifouling coating film is improved.
[0063]
Specific examples of such a reactive functional group-containing silane coupling agent (B) include the compounds (1) to (24) shown in Table 1 below. Preferably, 13 to 17, 21 and 22 are used.
[0064]
[Table 1]
Figure 2004202385
[0065]
[Table 2]
Figure 2004202385
[0066]
[Table 3]
Figure 2004202385
[0067]
[Table 4]
Figure 2004202385
[0068]
<Other ingredients>
In the primer antifouling paint composition used in the present invention, the resin component (A), other components that can be blended in addition to the reactive functional group-containing silane coupling agent (B), as described below, for example, Various components such as dissolution aids, plasticizers such as chlorinated paraffin, dehydrating agents (stabilizers), pigments, anti-sagging / anti-settling agents, fillers, water repellents, and solvents, which are usually incorporated in antifouling paints Is mentioned.
[0069]
Elution aid
As the dissolution aid, various compounds can be used which assist the migration of the water repellent compound to the surface. For example, monobasic acids such as rosin and naphthenic acid, and various modified polyalkylenes can be used as required.
Plasticizer
As a plasticizer, orthophosphoric acid ester, chlorinated paraffin, phthalic acid ester, adipic acid ester, etc. are usually used for paints to impart flexibility to the coating film and improve cracking resistance and adhesion. Plasticizers may be used.
[0070]
In the primer antifouling paint composition used in the present invention, if necessary, these plasticizers may be contained in an amount of 0 to 50 parts by weight based on 100 parts by weight of the primer antifouling paint composition. good.
Dehydrating agent (stabilizer)
Specific examples of the dehydrating agent (stabilizer) include, for example, anhydrous gypsum (CaSO4), a synthetic zeolite-based adsorbent (trade name: molecular sieve, etc.), orthoesters such as methyl orthoformate and methyl orthoacetate, and orthoboric acid. Examples include esters, silicates, and isocyanates (trade name: Additive TI).
[0071]
In the primer antifouling coating composition used in the present invention, the dehydrating agent is contained, if necessary, in an amount of 0.1 to 10 parts by weight based on 100 parts by weight of the primer antifouling coating composition. Is also good.
Pigment
As the pigment, various kinds of conventionally known organic and inorganic pigments can be used.
[0072]
Examples of the organic pigment include carbon black, phthalocyanine blue, navy blue and the like. Inorganic pigments include, for example, neutral and non-reactive pigments such as titanium white, red iron oxide, barite powder, chalk, mica, and aluminum; zinc white (ZnO, zinc oxide), white lead, lead tin, zinc Powders such as powdered lead oxide and the like which are basic and reactive with acidic substances in the paint (active pigments). Note that various colorants such as dyes may also be included. Such various pigments are blended in the primer antifouling paint composition, for example, in a total amount of about 0.5 to 80% by weight.
[0073]
Anti-sagging / anti-settling agent
As anti-sagging / anti-settling agents, salts of organic viscosity type Al, Ca, Zn such as stearate salt, lecithin salt, alkyl sulfonate, polyethylene wax, amide wax, hydrogenated castor oil wax type, polyamide wax type And a mixture of the two, synthetic finely divided silica, polyethylene oxide-based wax, and the like. Preferably, polyamide wax, synthetic finely divided silica, polyethylene oxide-based wax, and organic viscosity-based are used. Examples of such anti-sagging and anti-settling agents include those marketed under the trade names such as "Dispalon A630-20X" in addition to "Dispalon 305" and "Disparon 4200-20" manufactured by Kusumoto Kasei Co., Ltd. Is mentioned.
[0074]
Such an anti-sagging / anti-settling agent is incorporated into the primer antifouling coating composition in an amount of, for example, 2 to 10% by weight.
filler
Examples of the filler include conventionally known organic and inorganic fillers. Examples of the inorganic filler include silica, alumina, glass powder, clay, talc, calcium carbonate, mica powder, and titanium dioxide. , Wollastonite, magnesium hydroxide and the like.
[0075]
Water repellent
Examples of the water repellent include silicone oils such as dimethyl silicone oil, methyl phenyl silicone oil, alkyl group-modified oil, and fluoroalkyl group-modified silicone oil, chlorinated paraffin, solid paraffin, liquid paraffin, and petrolatum.
[0076]
solvent
In the primer antifouling coating composition used in the present invention, the various components described above are dissolved or dispersed in a solvent. As the solvent used here, for example, various solvents such as aliphatic, aromatic, ketone, ester, ether, chlorine, alcohol, and the like usually blended in antifouling paints are used. Can be Examples of the aliphatic solvent include n-hexane, n-octane, n-decane and the like.Examples of the aromatic solvent include benzene, xylene, toluene and the like, and examples of the ketone solvent include , Mail isobutyl ketone (MIBK), cyclohexanenone, etc., as ester solvents, for example, ethyl acetate, butyl acetate, etc., as ether solvents, for example, propylene glycol monomethyl ether, propylene glycol monomethyl ether Acetate (PMAC) and the like can be mentioned. Examples of the chlorinated solvent include methylene chloride, chloroform and carbon tetrachloride. Examples of the alcoholic solvent include methanol, ethanol, isopropanol and butanol. These solvents are used alone or in combination of two or more.
[0077]
Antifouling paint composition
The antifouling coating composition used in the present invention is preferably used for a composite antifouling coating film (layer). The composite antifouling coating film (layer) is formed by forming an antifouling coating film (layer) on the surface of the primer antifouling coating film (layer). The antifouling coating film (layer) is formed from the antifouling coating composition described below. The antifouling coating composition used in the present invention contains a resin component (C), and in a preferred embodiment of the present invention, it further contains a polysiloxane (D).
[0078]
Since the antifouling coating composition used in the present invention contains the resin component (C), a primer antifouling coating film formed from the primer antifouling coating composition as described above, and the following antifouling coating composition The antifouling coating film formed from the material has excellent affinity, and the adhesiveness can be improved.
Further, the antifouling coating composition can impart the antifouling performance of the antifouling coating film by containing the resin component (C) and the polysiloxane (D).
[0079]
When the antifouling paint composition used in the present invention contains the resin component (C), the resin component (C) is 20 to 95% by weight based on 100% by weight of the antifouling paint composition. Preferably, it is contained in an amount of preferably 30 to 90% by weight, more preferably 40 to 70% by weight.
On the other hand, when the antifouling coating composition used in the present invention contains the resin component (C) and the polysiloxane (D), (resin component (C) + polysiloxane (D) = 100% by weight) The resin component (C) in an amount of 10 to 99% by weight, preferably 20 to 70% by weight, and the polysiloxane (D) in an amount of 1 to 90% by weight, preferably 30 to 80% by weight. It is desirable to include it in an amount.
[0080]
The resin component (C) or the resin component (C) and the polysiloxane (D) are added to the antifouling coating composition in the above amounts, so that the primer antifouling coating film and the antifouling coating film Of the antifouling coating film can be imparted with a higher coating strength.
Such an antifouling paint composition used in the present invention can be produced by the same method as that of the above-mentioned primer antifouling paint composition, and by adding the same optional components as necessary.
[0081]
First, the resin component (C) contained in the antifouling paint composition will be described.
<Resin component ( C ) >
The resin component (C) used in the present invention includes:
It contains the following graft copolymer (C1) and / or organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer (C2).
[0082]
Such a graft copolymer (C1) is a graft copolymer comprising a backbone polymer composed of a vinyl polymer and a branch polymer grafted to the backbone polymer,
As the above branch polymer,
(c1-1) an organopolysiloxane, or
(c1-2) organopolysiloxane and polyoxyalkylene,
Is a graft copolymer containing
[0083]
In addition, the organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer (C2)
(c2-1) a polyoxyalkylene group-containing vinyl copolymer block,
(c2-2) An organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer formed from an organopolysiloxane thioblock.
Further, in the present invention, the graft copolymer (C1) and / or the organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer (C2) preferably contain a crosslinkable monomer unit.
[0084]
Therefore, in the present invention, the resin component (C)
(1) Non-crosslinked type graft copolymer (C1),
(2) cross-linked graft copolymer (C1),
(3) cross-linked organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer (C2),
(4) The above (1) and (3),
(5) The above (2) and (3),
Or any of the following.
[0085]
In the resin component (C), the resin component (C) (100% by weight) is composed of the above (4), that is, (1) a non-crosslinked type graft copolymer (C1) and (3) a crosslinked type organopolypropylene. When composed of the siloxane thioblock vinyl copolymer (C2), (1) and (3) can be mixed in any ratio, but (1) is an amount of 10 to 40% by weight (provided that (1) + (3) = 100% by weight).
[0086]
The resin component (C) (100% by weight) is composed of the above (5), namely, (2) a crosslinked graft copolymer (C1) and (3) a crosslinked organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer (C2). )), (2) and (3) can be mixed in an arbitrary ratio, but (2) is an amount of 10 to 40% by weight (provided that (2) + (3) = 100% by weight) %) Is preferable.
In the present invention, the antifouling coating composition is a primer antifouling coating film formed from the primer antifouling coating composition by containing the resin component in the above composition, and an antifouling coating film formed from the composition. Are excellent in affinity, and the adhesiveness can be improved.
[0087]
Thus, the resin component (C) contains one or more of the graft copolymer (C1) and the organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer (C2).
First, the graft copolymer (C1) will be described below.
<Graft copolymer ( C1 ) >
The same graft copolymer (A1) as described above can be used as the graft copolymer (C1) used in the present invention.
[0088]
<Organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer ( C2 ) >
Next, the organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer (C2) contained in the resin component (C) will be described.
The organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer (C2) used in the present invention is formed from a polyoxyalkylene group-containing vinyl copolymer block (c2-1) and an organopolysiloxane thioblock (c2-2). The weight average molecular weight (Mw) measured by GPC is from 1,000 to 200,000, preferably from 2,000 to 100,000. When the weight average molecular weight (Mw) is within the above range, the obtained copolymer has a viscosity suitable for handling at a suitable concentration as a solution or an antifouling coating composition, and the antifouling coating composition containing the copolymer The product has a viscosity suitable for coating, and the resulting coating film (especially antifouling coating film) has appropriate strength and tends to have excellent antifouling durability.
[0089]
Hereinafter, the polyoxyalkylene group-containing vinyl copolymer block (c2-1) and the organopolysiloxane thio block (c2-2) forming the organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer (C2) will be described.
<Polyoxyalkylene group-containing vinyl copolymer block (c2-1) >
The polyoxyalkylene group-containing vinyl copolymer block (c2-1) is
(A) A component unit derived from a polyoxyalkylene polymerizable unsaturated carboxylate represented by the following formula [10], wherein the polyoxyalkylene compound forms an ester with a polymerizable unsaturated carboxylic acid at least at one end thereof. (Hereinafter, also referred to as "polyoxyalkylene polymerizable unsaturated carboxylate component unit") and
(A) a component unit derived from at least one non-crosslinkable polymerizable unsaturated carboxylic acid or an ester thereof other than the component (A) (non-crosslinkable polymerizable unsaturated carboxylic acid component unit),
(C) a component unit derived from a crosslinkable polymerizable unsaturated monomer (crosslinkable polymerizable unsaturated component unit),
(D) if necessary, a component unit derived from another polymerizable unsaturated monomer.
Is formed from.
[0090]
First, the polyoxyalkylene polymerizable unsaturated carboxylate component unit (A) will be described.
Polyoxyalkylene polymerizable unsaturated carboxylate component unit (A)
The polyoxyalkylene polymerizable unsaturated carboxylate component unit (A) is a component unit derived from a polyoxyalkylene polymerizable unsaturated carboxylate represented by the following formula [10].
[0091]
Formula [10]: RFour[ORl]m[ORTwo]n-OCORThree    ..... [10]
In the formula [10], R1And RTwoRepresents a divalent hydrocarbon group which may be the same as or different from each other, and includes aliphatic, alicyclic, and aromatic groups, preferably an aliphatic group, and specifically, for example, a methylene group , Ethylene group, propylene group (trimethylene:-(CHTwo)Three-, Methyldimethylene: -CHTwoCH (CHThree)-) And a poly (methylene) group having 1 to 10, preferably 1 to 5 carbon atoms, such as a butylene group (tetramethylene).
[0092]
RThreeRepresents a polymerizable unsaturated hydrocarbon group-containing group, for example, a vinyl group (CHTwo= CH-), CHTwo= C (CHThree)-, CHThree-CH = CH-, CHThree-CH = C (CHThree)-, HOCOCH = CH-, CHThreeExamples thereof include an unsaturated hydrocarbon group-containing group having a total carbon number of 2 to 15, preferably 2 to 10, and optionally having a substituent, such as OCOCH = CH-.
[0093]
That is, the formula “RThree"COO-" represents a polymerizable unsaturated carboxylic acid residue;ThreeCOO- includes, for example, a (meth) acryloyloxy group [CHTwo= C (H or CHThree) COO-], and groups such as a maleinoyloxy group (HOOCCH = CHCOO-, sis) and a fumaroyloxy group (HOOCCH = CHCOO-, trans) derived from a dibasic polymerizable unsaturated carboxylic acid, and the like. Esters such as a polymerizable unsaturated carboxylic acid residue having a total carbon number of 2 to 16, preferably 2 to 11, and optionally having a substituent (eg, -COOH) (polymerizable unsaturated group) Containing carbonyloxy group).
[0094]
RFourIs a hydrogen atom, a monovalent hydrocarbon group which may have a polymerizable unsaturated bond, an organic carboxylic acid residue which may have a polymerizable unsaturated bond “RFiveCO- (RFiveRepresents an organic group which may contain a polymerizable unsaturated bond. ) ". This organic carboxylic acid residue may be monobasic or dibasic.
RFourIs a monovalent hydrocarbon group which may have a polymerizable unsaturated bond, examples of such a hydrocarbon group include the aforementioned RThreeCH is a group similar toTwo= CH-, CHTwo= C (CHThree)-, CHThree-CH = CH-, CHThree-CH = C (CHThree)-Etc.,
CHThree-, CTwoHFive-, CTwoH7-, CFourH9An alkyl group having 1 to 10, preferably 1 to 5 carbon atoms such as-;
An aryl group having 6 to 20 carbon atoms which may have a substituent;
CHThreeCO-, CTwoHFiveCO-, CTwoH7CO-, CFourH9An alkylcarbonyl group having 1 to 10, preferably 1 to 5 carbon atoms such as CO-;
Among them, a hydrogen atom and the above-mentioned alkyl group are preferable.
[0095]
The alkyl group contained in the above-mentioned alkyl group or alkylcarbonyl group may be any of linear, branched, alicyclic and the like.
In the above formula [10], m and n each represent a positive number, preferably a number of 1 to 50, respectively.
Examples of the polyoxyalkylene polymerizable unsaturated carboxylate [10] from which the polyoxyalkylene polymerizable unsaturated carboxylate component unit (A) can be derived include those described in JP-A-9-216922, paragraph [0009]. Things can be used,
Specifically, for example, polyethylene glycol monomethacrylate (eg, Blemmer PE series manufactured by NOF Corporation, PE-90, PE-200, PE-350), methoxypolyethylene glycol monomethacrylate (eg, NOF Corporation) Blenmer PME series, PME-100, PME-200, PME-400), polypropylene glycol monomethacrylate (Example: Nippon Oil & Fats Co., Ltd. Blenmer PP series, PP-1000, PP-500, PP-800), polyethylene glycol Polypropylene glycol monomethacrylate (eg, Blemmer PEP Series, 70PEP-370B, manufactured by NOF Corporation), polyethylene glycol polytetramethylene glycol monomethacrylate (eg, Blemmer 55PET-800, manufactured by NOF Corporation), polypropylene glycol polytetramethylene Glycol monomethacrylate (Example: Nippon Oil & Fats Co., Ltd. Blemmer NKH-5050), polypropylene glycol monoacrylate (e.g. NOF Corp. BLENMER AP-400), polyethylene glycol monoacrylate (e.g. NOF Corp. BLENMER AE-350), furthermore,
Methoxy polyethylene glycol monoacrylate:
[HThreeC- (OCTwoHFour)m + n-OCO (CH) = CHTwo ],
Ethoxy polyethylene glycol monomethacrylate:
[HFiveCTwo− (OCTwoHFour)m + n-OCOC (CHThree) = CHTwo ],
Methyl carboxy polyethylene glycol monomethacrylate:
[HThreeC-CO- (OCTwoHFour)m + n-OCOC (CHThree) = CHTwo ],
Methyl carboxy polypropylene glycol monomethacrylate:
[HThreeC-CO- (OCTwoH6)m + n-OCORC (CHThree) = CHTwo ],
Methoxy polyethylene glycol polypropylene glycol monomethacrylate: [HThreeC- (OCTwoHFour)m(OCTwoH6)n-OCORC (CHThree) = CHTwo],
Carboxymethylene carboxy polyethylene glycol monomethacrylate:
[HOCO-CHTwo-CO (OCTwoHFour)m + n-OCOC (CHThree) = CHTwo ],
Hydroxy maleate polyethylene glycol monomethacrylate:
[HOOCCH = CHCO (OCTwoHFour)m + n-OCOC (CHThree) = CHTwo ],
Polyethylene glycol dimethacrylate:
[CHTwo= CHCO- (OCTwoHFour)m + n-OCOC (CHThree) = CHTwo ],
Polyethylene glycol dimethacrylate:
[CHTwo= C (CHThree) CO- (OCTwoHFour)m + n-OCOC (CHThree) = CHTwo ],
Phenoxy polyethylene glycol monomethacrylate:
[0096]
Embedded image
Figure 2004202385
[0097]
And the like. These are used alone or in combination of two or more.
Among these polyoxyalkylene polymerizable unsaturated carboxylates [10], polyoxyalkylene (meth) acrylates [the number of carbon atoms of the oxyalkylene group: 1 to 10] are preferable, and methoxypolyethylene glycol mono (meth) is more preferable. ) Acrylate [the number of repeating ethylene glycol: 2 to 100] is desirable.
[0098]
Non-crosslinkable polymerizable unsaturated carboxylic acid component unit (I)
The non-crosslinkable polymerizable unsaturated carboxylic acid component unit (A) is a component other than the component polyoxyalkylene polymerizable unsaturated carboxylate component unit (A), `` at least one non-crosslinkable type (non-crosslinkable). A polymerizable unsaturated carboxylic acid or an ester thereof).
[0099]
Examples of such (non-crosslinkable) polymerizable unsaturated carboxylic acids or esters thereof are described in Japanese Patent No. 2939309, page 13, right column, second column to page 14, left column, upper column, or JP-A No. 9-100445, page 3 The polymerizable vinyl monomers described in the column from the left column to the right column [0007] can be used, and specific examples thereof include (meth) acrylic acid, itaconic acid, maleic acid, crotonic acid, citraconic acid, and maleic anhydride. Α, β-unsaturated carboxylic acids such as acids and acid anhydrides thereof;
Methyl (meth) acrylate, ethyl (meth) acrylate, n-propyl (meth) acrylate, iso-propyl (meth) acrylate, n-butyl (meth) acrylate, iso-butyl (meth) acrylate, t-butyl (meth) Acrylate, 2-ethylhexyl (meth) acrylate, cyclohexyl (meth) acrylate, tetrahydrofurfuryl (meth) acrylate, stearyl (meth) acrylate, lauryl (meth) acrylate, benzyl (meth) acrylate, dodecyl (meth) acrylate, hexadecyl ( (Meth) acrylate, octadecyl (meth) acrylate, N- (1,1-dimethyl-3-oxobutyl) (meth) acrylate, isobornyl (meth) acrylate, methoxyethyl (meth) acrylate, etc. , Aliphatic, alicyclic or Aromatic (meth) acrylates;
Amino group-containing unsaturated carboxylic esters such as dimethylaminoethyl (meth) acrylate, dimethylaminopropyl (meth) acrylate, and diethylaminoethyl (meth) acrylate;
Silicon-containing unsaturated carboxylic esters such as (meth) acryloxypropylpolydimethylsiloxane;
And fluorine-containing unsaturated carboxylic esters such as 2,2,2-trifluoroethyl (meth) acrylate and 1H, 1H, 2H, 2H-heptadecafluorodecyl (meth) acrylate.
[0100]
These polymerizable unsaturated carboxylic acids, acid anhydrides and polymerizable unsaturated carboxylic esters can be used alone or in combination of two or more.
Among these polymerizable unsaturated carboxylic acids, acid anhydrides and polymerizable unsaturated carboxylic acid esters, the above (meth) acrylic acid and esters thereof are preferable, and furthermore, aliphatic or alicyclic having 1 to 30 carbon atoms. The above-mentioned (meth) acrylic acid and its alkyl ester of group III are preferred.
[0101]
Crosslinkable polymerizable unsaturated component unit (C)
Examples of the crosslinkable polymerizable unsaturated component unit (C) include component units derived from a crosslinkable polymerizable unsaturated monomer other than the above (A) and (A).
Examples of the crosslinkable polymerizable unsaturated monomer capable of deriving the polymerizable unsaturated component unit (c) having a crosslinkable group (also referred to as a crosslinkable group) include, for example, a reaction with a crosslinking agent used as necessary As a polymerizable unsaturated monomer having a possible hydroxy group, hydroxyethyl (meth) acrylate, 3-hydroxypropyl (meth) acrylate, 2-hydroxypropyl (meth) acrylate, 4-hydroxybutyl (meth) acrylate, ( (Poly) caprolactone (meth) acrylate, 2-hydroxybutyl (meth) acrylate and the like.
[0102]
Examples of the polymerizable unsaturated monomer having a carboxyl group that can react with a crosslinking agent used as necessary include (meth) acrylic acid, maleic acid and its derivatives, and itaconic acid and its derivatives.
Examples of the polymerizable unsaturated monomer having an isocyanate group capable of self-crosslinking or reacting with a crosslinking agent used as necessary include (meth) acryloyl isocyanate and 2- (meth) acryloxyethyl isocyanate.
[0103]
As the polymerizable unsaturated monomer having an epoxy group capable of reacting with a crosslinking agent used as needed, 3,4-epoxycyclohexylmethyl (meth) acrylate and the like can be mentioned.
Glycidyl (meth) acrylate, 4-hydroxybutyl (meth) acrylate glycidyl ether and the like are mentioned as a polymerizable unsaturated monomer having a glycidyl group that can react with a crosslinking agent used as needed.
[0104]
Further, as a self-crosslinkable hydrolyzable alkoxysilyl group-containing polymerizable unsaturated monomer,
γ- (meth) acryloxypropyltrimethoxysilane, γ- (meth) acryloxypropyltriethoxysilane, γ- (meth) acryloxypropylmethyldimethoxysilane, γ- (meth) acryloxypropylmethyldiethoxysilane, γ -(Meth) acryloxypropylmethoxyethoxysilane, vinyltriacetoxysilane, p-trimethoxysilylstyrene, p-triethoxysilylstyrene, p-trimethoxysilyl-α-methylstyrene, p-triethoxysilyl-α-methyl Styrene, vinyltrimethoxysilane, vinyltriethoxysilane, N-β (N-vinylbenzylaminoethyl-γ-aminopropyl) trimethoxysilane.hydrochloride and the like.
[0105]
The component unit (C) derived from the crosslinkable polymerizable unsaturated monomer is, if necessary, a component unit having a (meth) acryloxy group or a vinyl group which is a crosslinkable group formed by radical polymerization or the like (C). To a component unit (c) having a silanol group or an amino group, which is another crosslinking system.
Among these “crosslinkable polymerizable unsaturated monomers”, from the viewpoint of the film forming properties, coating strength, heat resistance, oil resistance and the like of the obtained organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer, In a coating film obtained from a paint or the like containing a polymer, it is desirable that the copolymer forms a crosslinked structure, and as the “crosslinked polymerizable unsaturated monomer”, a hydroxyl group, a carboxyl group, Isocyanate group, epoxy group, glycidyl group, alkoxysilyl group, aryloxysilyl group, (meth) acryloxy group, vinyl group, silanol group, any one or more functional groups such as amino group, preferably hydroxy group, A crosslinkable polymerizable unsaturated monomer having at least one of a carboxyl group, an isocyanate group, an epoxy group, a glycidyl group and an alkoxysilyl group It is desirable to use.
[0106]
As these cross-linkable polymerizable unsaturated monomers, 2-hydroxyethyl (meth) acrylate, 3 (or 2) -hydroxypropyl (meth) acrylate, 4 (or 2) -hydroxybutyl (meth) acrylate, γ -(Meth) acryloxypropyltrimethoxysilane, γ- (meth) acryloxypropyltriethoxysilane, γ- (meth) acryloxypropylmethyldimethoxysilane, γ- (meth) acryloxypropylmethyldiethoxysilane, glycidyl ( It is particularly desirable to use (meth) acrylates.
[0107]
These “crosslinkable polymerizable unsaturated monomers” can be used alone or in combination of two or more.
Other polymerizable unsaturated component units (D)
Examples of the other polymerizable unsaturated component units (D) include component units derived from polymerizable unsaturated monomers used as necessary other than the above (A), (A) and (C).
[0108]
As the polymerizable unsaturated monomer capable of deriving such a component unit (d), any known radical polymerizable unsaturated monomer capable of forming a vinyl copolymer block component may be used. be able to.
Styrenes such as styrene and α-methylstyrene;
Vinyl esters such as vinyl acetate and vinyl propionate;
Acrylamides such as N, N-dimethylacrylamide and dimethylaminoethylacrylamide;
Vinyl ethers such as ethyl vinyl ether and isobutyl vinyl ether;
Dibasic polymerizable monomers such as itaconic acid, maleic acid, fumaric acid, citraconic acid and esters thereof;
Acrylonitrile and the like can be mentioned.
[0109]
These "other polymerizable unsaturated monomers" can be used alone or in combination of two or more as necessary.
In the present invention, in the polyoxyalkylene group-containing vinyl copolymer block (c2-1) (100% by weight), the polyoxyalkylene polymerizable unsaturated carboxylate component unit (A) is usually 0.1 to 0.1%. In an amount of 50% by weight, preferably 0.5 to 30% by weight, particularly preferably 1 to 20% by weight,
The polymerizable unsaturated carboxylic acid-based component unit (a) is usually used in an amount of 1 to 99.9% by weight, preferably 5 to 99.5% by weight, particularly preferably 20 to 99.0% by weight,
The crosslinkable polymerizable unsaturated component unit (C) is usually contained in an amount of 0.1 to 80% by weight, preferably 1 to 70% by weight, particularly preferably 3 to 40% by weight. .
[0110]
The other polymerizable unsaturated component unit (d) may be contained in an amount of usually 0 to 80% by weight, preferably 0 to 70% by weight, particularly preferably 0 to 50% by weight.
When each of the component units (A), (A), (C), and (E) is contained in the polyoxyalkylene group-containing vinyl copolymer block (c2-1) in such an amount, it is obtained. Organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer (C2) (also referred to as silicone block vinyl copolymer) has an appropriate film-forming property, has a good coating film strength, and tends to have excellent antifouling properties.
[0111]
Further, the Tg of the polyoxyalkylene group-containing vinyl copolymer block (c2-1) or the corresponding polyoxyalkylene group-containing vinyl copolymer is usually at least -75 ° C, preferably at least -30 ° C. Is desirable from the viewpoint of film forming properties.
Further, based on 100 parts by weight of the polyoxyalkylene group-containing vinyl copolymer block (c2-1) contained in 100 parts by weight of the organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer, the organopolysiloxane thioblock (c2-2) is Usually, it is desirable to be present in an amount of 0.01 to 900 parts by weight, preferably 0.1 to 700 parts by weight.
[0112]
When each of the blocks (c2-1) and (c2-2) is contained in such an amount in the organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer (C2), the organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer (C2) tends to form a hard-to-adhere surface and improve antifouling properties.
In the polyoxyalkylene group-containing vinyl copolymer block (c2-1), the polymerizable unsaturated bond (carbon-carbon double bond) in the monomer (polyoxyalkylene polymerizable unsaturated carboxylate [10]) is used. Component unit (a), which is cleaved, and a component unit (a), which is similarly cleaved by a polymerizable unsaturated bond contained in the corresponding monomer, and a component unit (c). It is considered that the component units (D) used accordingly are linked randomly or arranged in blocks to form a copolymer block.
[0113]
<Organopolysiloxane thioblock (c2-2) >
The organopolysiloxane thio block (c2-2) which forms the organopolysiloxane thio block vinyl copolymer (C2) together with the polyoxyalkylene group-containing vinyl copolymer block (c2-1) has the following formula: [11].
General formula [11]:
[0114]
Embedded image
Figure 2004202385
[0115]
In the formula [11], a plurality of R6Represents a hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms;6Examples of the alkyl group include an alkyl group having 1 to 10, preferably 1 to 5, and particularly 1 to 3 carbon atoms such as a methyl group, an ethyl group, and a propyl group; a phenyl group; a fluoroalkyl group. Groups are preferred, especially methyl groups.
R7, R8And R9Represents, independently of each other, a divalent organic group having 1 to 10 carbon atoms, preferably a divalent thioorganic group having the same carbon number (eg: thiohydrocarbon group) or the aforementioned R6And a divalent thioorganic group is more preferable.
[0116]
The divalent thio organic group is represented by the formula: "-SX-" (X: a divalent organic group which may have a substituent).
Examples of the thio organic group include a thiomethylene group (-S-CH) as shown on page 3 of Japanese Patent No. 2863562.Two-), Thiodimethylene group (-S- (CHTwo)Two-), Thiotrimethylene group (-S- (CHTwo)Three-), Thiopropylene group "-S-CH (CHThree) CHTwo-", A thiobutylene group" -S-CHTwoCH (CHThree) CHTwo-", Thiodimethylmethylene group" -SC (CHThree)Two-", Thiodimethylethylene group" -S-CHTwoC (CHThree)Two-", Thiooctamethylene group" -S- (CHTwo)8A thiohydrocarbon group having a chained divalent hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms, which may have a branch, such as "-";
Thiophenylene group “—S—C6HFour-", Thiophenyleneethylene group" -S-C6HFour− (CHTwo)TwoA thiohydrocarbon group having an aromatic divalent hydrocarbon group, such as "-";
Further, a polydimethylsiloxane compound having an epoxy group at a terminal as described in JP-A No. 9-1004545 has been added to HS-CH.TwoCOOH, HS-CHTwoCHTwoA thioorganic group having a divalent organic group derived from a structure obtained by adding COOH;
And the like.
[0117]
Among these thio organic groups "-SX-", a thio hydrocarbon group having a chain divalent hydrocarbon group (X) having 1 to 5 carbon atoms such as a thio trimethylene group is preferable.
The above m is a repeating unit [SiO (R6)Two], And n is similarly the repeating unit [SiO (R6) (R9-)] (Positive number), and each repeating unit [SiO (R6)Two] And [SiO (R6) (R9-)] May be combined in an arbitrary order so that the total number of each repeating unit is m or n. For example, each repeating unit may be alternately arranged one by one and connected, or each may form and arrange an arbitrary number of blocks, and the total number of each repeating unit may be m or n, respectively. Good.
[0118]
Such an organopolysiloxane thioblock (c2-2) includes R in the formula [11].7, R8, R9There are four types (1) to (4) below depending on the type.
(In these formulas [11-1] to [11-4a], RTenRepresents a divalent organic group having 1 to 10, preferably 1 to 5 carbon atoms. R6Is the same as in formula [11]. )
(1) In the formula [11], one end group R of the organopolysiloxane7Or R8Represents a divalent thioorganic group, and R8And R9Is the above R6Those showing the same groups as (single-terminal type):
[0119]
Embedded image
Figure 2004202385
[0120]
Examples of the mercapto-modified polyorganosiloxane [11-1a] capable of deriving such an organopolysiloxane thio block [11-1] include the following.
[0121]
Embedded image
Figure 2004202385
[0122]
(In the formulas [11-1] and [11-1a], RTenIs a propylene group `` --CH (CHThree) CHTwo-"Or trimethylene group"-(CHTwo)Three− ”, R6Represents a methyl group, a phenyl group, or a fluoroalkyl group. m + n = number of 2 to 1,500. )
More specifically, as such a mercapto-modified polyorganosiloxane [11-1a], α-mercaptopropyl polydimethylsiloxane, epoxy group-containing polydimethylsiloxane (product names: “Silaplane FM-0511, FM-0521, FM -0525 ", manufactured by Chisso Corporation) and 3-mercaptopropionic acid.
(2) In the formula [11], R7And R8Each represents a divalent thiohydrocarbon group, and R9Is the above R6Those showing the same group as (both terminal type):
[0123]
Embedded image
Figure 2004202385
[0124]
Examples of the mercapto-modified polyorganosiloxane [11-2a] capable of deriving such an organopolysiloxane thio block [11-2] include the following.
[0125]
Embedded image
Figure 2004202385
[0126]
(In the formulas [11-2] and [11-2a], RTenIs a propylene group `` --CH (CHThree) CHTwo-"Or trimethylene group"-(CHTwo)Three− ”, R6Represents a methyl group, a phenyl group, or a fluoroalkyl group. m + n = 2 to 1500 numbers. )
More specifically, such mercapto-modified polyorganosiloxane [11-2a] includes "X-22-167B" manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.
(3) In the formula [11], R7And R8Are both R6And the same groups as above, and a plurality (n) of R9At least one of them (np) represents a divalent thiohydrocarbon group, and the remaining R9(p) is the R6Represents the same group as9(P = 0, n) represent a divalent thiohydrocarbon group (side chain type):
[0127]
Embedded image
Figure 2004202385
[0128]
Examples of the mercapto-modified polyorganosiloxane [11-3a] capable of deriving such an organopolysiloxane thioblock [11-3] include the following.
[0129]
Embedded image
Figure 2004202385
[0130]
(In the formulas [11-3] and [11-3a], RTenIs a propylene group `` --CH (CHThree) CHTwo-"Or trimethylene group"-(CHTwo)Three− ”, R6Represents a methyl group. m = 1 to 1500, n = 1 to 100, 0 ≦ p ≦ n (p: integer). )
More specific examples of such a mercapto-modified polyorganosiloxane [11-3a] include “KF-2001, KF-2004, KP-358” manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.
(4) In the formula [11], R7And R8Both represent a divalent thiohydrocarbon group;9At least one (np) represents a divalent thiohydrocarbon group, and the remaining (p) R9Is the above R6Or a group similar to9(P = 0, n) represent divalent thiohydrocarbon groups (both side chain type):
[0131]
Embedded image
Figure 2004202385
[0132]
(In these formulas [11-1] to [11-4], RTenRepresents a divalent hydrocarbon group having 1 to 10, preferably 1 to 5 carbon atoms. R6Is the same as in formula [11]. )
Examples of the mercapto-modified polyorganosiloxane [11-4a] capable of deriving such an organopolysiloxane thio block [11-4] include the following.
[0133]
Embedded image
Figure 2004202385
[0134]
(In the formulas [11-4] and [11-4a], RTenIs a propylene group `` --CH (CHThree) CHTwo-"Or trimethylene group"-(CHTwo)Three− ”, R6Represents a methyl group. m = 1 to 1500, n = 1 to 100, 0 ≦ p ≦ n (p: integer). )
The number of thioether groups “—S—” in the various organopolysiloxane thio blocks (c2-2) or the corresponding mercapto groups (—SH groups) in the corresponding mercapto-modified polyorganosiloxane is described in, for example, As shown in column [0015] on page 5 of JP-A-216922 (Showa Denko KK), usually, on average, 1.0 to 100, preferably 1.0, per block (or one molecule). -50, more preferably 1.0-30.
[0135]
The number average molecular weight (Mn) of the organopolysiloxane thioblock (c2-2) or the corresponding mercapto-modified polyorganosiloxane is desirably 300 to 100,000, preferably 500 to 50,000.
The organopolysiloxane thioblock (c2-2) in the organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer (C2) is a mercapto-modified polyorganosiloxane having one mercapto group at one molecular end of the polyorganosiloxane [9- 1a], the organopolysiloxane thio block (c2-2) is attached to one end of the polyoxyalkylene group-containing vinyl copolymer block (c2-1). ) Is added (end-blocked) to become a block copolymer ((c2-1) / (c2-2) type),
When the organopolysiloxane thio block (c2-2) is of the above-mentioned double-ended type [11-2], the polyoxyalkylene group-containing vinyl copolymer block (c2-1) is replaced with the organopolysiloxane thio block (c2). -2) is a block copolymer ((c2-1), (c2-2), (c2-1) type, etc.) added to both ends, and
When the organopolysiloxane thio block (c2-2) is the above-mentioned side chain type [11-3], the polyoxyalkylene group-containing vinyl copolymer block (c2-1) is replaced with the organopolysiloxane thio block (c2). -2) becomes a graft copolymer (comb copolymer) added to the side chain,
In the case where the organopolysiloxane thio block (c2-2) is the side chain double-ended [11-4], the polyoxyalkylene group-containing vinyl copolymer block is an organopolysiloxane thio block (c2-2). ) Is considered to be a star-type copolymer added to both terminals and side chains. However, these reactions can be presumed to have other block structures due to complicated termination reactions of radicals.
[0136]
In a total of 100% by weight of all the component units contained in the organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer (C2) (solid content),
The polyoxyalkylene polymerizable unsaturated carboxylate component unit (A) constituting the polyoxyalkylene group-containing vinyl copolymer block (c2-1) is usually 0.01 to 40% by weight, preferably 0.1 to 40% by weight. -25% by weight, particularly preferably 0.5-20% by weight,
The polymerizable unsaturated carboxylic acid-based component unit (a) is usually used in an amount of 0.5 to 95% by weight, preferably 1 to 90% by weight, particularly preferably 5 to 80% by weight,
The crosslinkable polymerizable unsaturated component unit (c) is usually contained in an amount of 0.05 to 70% by weight, preferably 0.5 to 60% by weight, particularly preferably 1 to 50% by weight,
The other polymerizable unsaturated component unit (d) may be contained in an amount of usually 0 to 70%, preferably 0 to 60%, particularly preferably 0 to 40%.
[0137]
The organopolysiloxane thioblock (c2-2) is usually contained in an amount of 0.01 to 90% by weight, preferably 0.1 to 70% by weight, particularly preferably 1 to 50% by weight. Is desirable. (The content of the block (c2-1) (% by weight) = 100−the block (c2-2) (% by weight) = the total (% by weight) of (A) to (D))
The component units (a), (b), (c), and (d) constituting the polyoxyalkylene group-containing vinyl copolymer block (c2-1) in such amounts, the organopolysiloxane thio block (c2 -2) is contained in the organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer (C2) (also referred to as silicone block vinyl copolymer (C2)). (C2) tends to be excellent in film forming property, coating film strength, and antifouling property.
[0138]
Such an organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer (C2), for example, when incorporated into an antifouling paint, has little effect on the environment and the effect on the human body, and is excellent in antifouling properties and its durability. An antifouling coating film having excellent mechanical strength can be formed.
In particular, even when silicone oil, a paraffin component, or the like is blended with the organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer (C2), a coating film having excellent properties such as mechanical strength can be formed. Paints, such as antifouling paints, and release agents capable of forming a coating film capable of effectively suppressing the embrittlement can be prepared.
[0139]
Production of organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer (C2)
In order to produce such an organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer (C2), for example, the above (a) polyoxyalkylene polymerizable unsaturated carboxylate [10] (for example, methoxypolyethylene glycol monomethacrylate, formula [ 10], m + n = 2 to 100);
(A) At least one type of non-crosslinkable polymerizable unsaturated carboxylic acid other than the above (A) or an ester thereof (eg, methyl (meth) acrylate, butyl (meth) acrylate, 2-ethylhexyl (meth) acrylate, isobornyl ( (Meth) acrylate),
(C) a crosslinkable group-containing polymerizable unsaturated monomer (eg, α-methacryloxypropyltrimethoxysilane, 4-hydroxybutyl acrylate),
(D) other polymerizable unsaturated monomers used as needed (eg: styrene, vinyl acetate, acrylonitrile),
The above mercapto-modified polyorganosiloxane [11] (eg, trade name “KF-2001, KP-358”, manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd., mercapto-modified silicone) and
May be polymerized by heat or light under ordinary reaction conditions in the presence of a radical generation source such as a radical polymerization initiator, if necessary.
[0140]
In the case of such a polymerization reaction, each of the monomers (including the macromonomer) may be used in an amount corresponding to the unit amount of each component in the organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer (C2). Specifically, mercapto-modified with respect to 100 parts by weight of the total of the above monomers (A), (A) and (U) and (E) ((A) + (I) + (U) + (E)) The polyorganosiloxane monomer [11] is used in an amount of usually 0.01 to 900 parts by weight, preferably 0.1 to 700 parts by weight.
[0141]
Further, based on 100 parts by weight of the total ((A) + (I) + (U) + (E)) of the monomers for forming the polyoxyalkylene group-containing vinyl copolymer block (c2-1),
The monomer (A) is usually in an amount of 0.1 to 50 parts by weight, preferably 0.5 to 30 parts by weight,
The monomer (a) is usually used in an amount of 1 to 99.9 parts by weight, preferably 5 to 99.5 parts by weight,
The monomer (C) is usually used in an amount of 0.1 to 80 parts by weight, preferably 1 to 70 parts by weight, and the monomer (D) is usually used in an amount of 0 to 80 parts by weight, preferably 0 to 70 parts by weight. Used in quantity.
[0142]
When each monomer is contained in such an amount, the resulting organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer (C2) tends to be excellent in film-forming properties, coating strength, and antifouling properties.
This polymerization can be performed by various polymerization methods such as bulk polymerization, solution polymerization, emulsion polymerization, and suspension polymerization.
[0143]
When a radical polymerization initiator is used, the radical polymerization initiator is usually used in an amount of 0.005 to 20 with respect to a total of 100 parts by weight of the unsaturated monomer (monomer) of (A) to (D). Used in parts by weight.
As such radical polymerization initiators, those generally used as radical polymerization reaction initiators can be widely used. Specifically, for example, 2,2′-azobisisobutyronitrile (AIBN), , 2'-Azobisisovaleronitrile, 2,2'-azobis (2,4-dimethylvaleronitrile), 2,2'-azobis (2-methylbutyronitrile) (trade name "ABN-E", Japan Azo compounds such as hydrazine, azo compound), polydimethylsiloxane-based polymer azo polymerization initiator (trade name “VPS-0501, VPS-1001”, Wako Pure Chemical Industries, Ltd., azo compound);
Benzoyl peroxide (BPO), hydroperoxide, t-butyl peroxide, lauroyl peroxide, t-butylperoxy 2-ethylhexaate (trade name "Kayaester O", manufactured by Kayaku Akzo Co., Ltd.) Peroxide;
And the like. These radical polymerization initiators may be used alone or in combination of two or more.
[0144]
The solvent is not particularly limited as long as it has appropriate volatility at room temperature and can dissolve the used monomer (including the macromonomer) and the obtained organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer (C2). But not for example, aromatic hydrocarbons such as toluene, xylene and the like;
Aliphatic hydrocarbons such as hexane and heptane;
Ethers such as diethyl ether, di-n-propyl ether, dibutyl ether, tetrahydrofuran, dioxane;
Esters such as ethyl acetate, propyl acetate, butyl acetate, and isobutyl acetate;
Ketones such as methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone and acetone;
Chlorinated hydrocarbons such as dichloromethane, trichloroethylene, tetrachloroethane, chloroform;
Alcohols such as methanol, ethanol, isopropanol, butanol, and isobutanol;
Glycol derivative solvents such as ethylene glycol monomethyl ether and propylene glycol monomethyl ether acetate;
And the like. These solvents (solvents) can be used alone or in appropriate combination of two or more kinds.
[0145]
These solvents are used in an optional amount based on a total of 100 parts by weight of the polymerization monomers (including macromonomers) (a), (a), (c), (d) and the mercapto-modified polyorganosiloxane [11]. It can be used, for example, in an amount of 10 to 1000 parts by weight, preferably 20 to 500 parts by weight.
In the present invention, when solution polymerization is adopted as the polymerization method, the organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer (C2) obtained by the polymerization reaction may be used without separation and purification without solvent purification. Possible and preferred.
[0146]
The thus obtained organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer (C2) has a weight average molecular weight (Mw) measured by GPC of usually from 1,000 to 200,000, preferably from 2,000 to 2,000. 100,000,
The viscosity (cps / 25 ° C.) is usually 50 to 100,000, preferably 100 to 20,000 in a 50% solution,
The appearance is usually a clear or cloudy solution.
[0147]
<Reactive functional group-containing polysiloxane ( D ) >
The reactive functional group-containing polysiloxane (D) used in the present invention is contained in the antifouling coating composition together with the resin component (C). Such a reactive functional group-containing polysiloxane (D) comprises at least one reactive functional group selected from the group consisting of an amino group, a carboxyl group, a hydroxy group, an epoxy group and a glycidyl group, preferably an amino group. , An epoxy group, and more preferably an epoxy group.
[0148]
When the reactive functional group-containing polysiloxane (D) has the functional group, the durability of the antifouling performance of the antifouling coating film is improved. The reason for this is that the reactive functional group-containing silane coupling agent (B) contained in the primer antifouling coating film reacts with the reactive functional group-containing polysiloxane (D) contained in the antifouling coating film to form the polysiloxane. It is considered that the bleed-out speed of (D) (to seawater or to the surface of the antifouling coating film) was adjusted.
[0149]
Such a reactive functional group-containing polysiloxane (D) is
Average composition formula: RXSiZyO(4-xy) / 2... [1]
中 In the formula [1], R represents a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms, an aryl group, an alkoxy group, or an aralkyl group. Z is an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms, or
R1-ORTwo[R1Represents a divalent aliphatic hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms, and the divalent aliphatic hydrocarbon group is composed of an adjacent Si atom and / or ORTwoMay be directly bonded to a Si atom and / or OR via an ether group, an ester group, or —NH—.TwoAnd an ether group, an ester group, or —NH— may be interposed between carbon-carbon bonds in the divalent aliphatic hydrocarbon group.TwoRepresents a lower alkyl group having 1 to 6 carbon atoms. ],
R1-RThree[R1Is the same as above, and RThreeRepresents an amino group, a carboxyl group, a hydroxy group, an epoxy group or a glycidyl group. ].
x and y satisfy 0.01 ≦ x <4.0, 0.01 ≦ y <4.0, and 0.02 ≦ x + y <4, respectively. },
The number average molecular weight is in the range of 250 to 30,000, preferably 1,000 to 20,000,
It is desirable to have at least one alkoxy group at the molecular end.
[0150]
When the number average molecular weight of the polysiloxane (D) represented by the above formula [1] is in the above range, a coating film excellent in both drying property and antifouling property is obtained, so that it is preferable.
The polysiloxane (D) represented by the formula [1] contains an amino group, a carboxyl group, a hydroxy group, an epoxy group, or a glycidyl group in a part of the silicone, and has a part of the amino group. Examples of the polysiloxane (D) include X-22-3939A (trade name, manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.) and BY16-893 (trade name, manufactured by Dow Corning Toray Silicone Co., Ltd.). Examples of the polysiloxane (D) partially having a carboxyl group include BY16-874 (trade name, manufactured by Dow Corning Silicone Toray Co., Ltd.). As siloxane (D), X-22-3667 (trade name, manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.), SF8421 (trade name, manufactured by Dow Corning Silicone Toray Co., Ltd.) and Y-7499 (Nippon Unicar (trade name) Co., Ltd., product name):
[0151]
Embedded image
Figure 2004202385
[0152]
(Where a, b, and c each represent the number of repeating units;1Is an alkylene group, RTwoRepresents an alkyl group;ThreeRepresents a methyl group or any of the following formulae. ) And the like.
[0153]
Embedded image
Figure 2004202385
[0154]
(Where RFourRepresents an alkylene group;1And may be the same or different. )
Among these, X-22-3939A and X-22-3667 (all of which are manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd., trade names) are preferably used.
These reactive functional group-containing polysiloxanes (D) can be used as the resin component (C) (organopolysiloxane (C1), graft copolymer (C2), or organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer (C2)). The polysiloxane (D) is present in an amount of from 1 to 90% by weight, preferably from 30 to 99% by weight, preferably from 20 to 70% by weight, of one or more resin components selected from 80% by weight (however, the above resin component (C) + polysiloxane (D) = 100% by weight), and the obtained antifouling paint composition is cured by room temperature curing, heat curing or energy ray irradiation. The coated film has a high film strength and can be used for antifouling of underwater construction structures.It is easy to remove the film when repairing, and it adheres to the surface of the antifouling film when applying repeatedly. Excellent in nature.
[0155]
Further, a coating film composed of an antifouling coating composition containing an alkoxy group-containing silicone resin in such a range has such excellent antifouling properties, and also has excellent film forming properties, durability, especially in water. It is preferable because of excellent durability.
<Other ingredients>
Other components that can be added to the antifouling paint composition used in the present invention include, in addition to these components, added to the primer antifouling paint composition, an elution aid, a plasticizer such as chlorinated paraffin, Agents (stabilizers), pigments, anti-sagging / anti-settling agents, fillers, water repellents, solvents, and other components that are usually compounded in antifouling paints. Film-forming components. Further, a curing agent or a curing catalyst for crosslinking can be blended at the time of using the paint or at the time of preparing the paint. Hereinafter, the coating film forming components other than the graft copolymer, the curing agent and the curing catalyst will be described.
[0156]
Graft copolymer ( C ) Other film forming components
As the coating film-forming component, a resin other than the graft copolymer (C) may be included in a range not incompatible with the object of the present invention, from the viewpoint of improving film-forming properties and improving water resistance. As such "other coating film forming components", for example, phenolic resin, acrylic resin, urea resin, melamine resin, acrylic silicone resin, unsaturated polyester resin, fluororesin, polybutene resin, silicone rubber, urethane resin (rubber) , Polyamide resin, vinyl chloride copolymer resin, chlorinated rubber (resin), chlorinated olefin resin, styrene / butadiene copolymer resin, ethylene-vinyl acetate copolymer resin, vinyl chloride resin, alkyd resin, cumarone resin, trialkylsilyl Hard or water-insoluble resin such as acrylate (co) polymer (silyl resin), petroleum resin, etc. (hereinafter also referred to as hard / water-insoluble resin) Is mentioned.
[0157]
Curing agent / Curing catalyst
In the present invention, the organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer (C2) or the copolymer is crosslinked by crosslinking the crosslinkable functional group in the component unit (c) derived from the crosslinkable polymerizable unsaturated monomer. The above-mentioned organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer (C2) or a coating containing the copolymer is cured by curing a coating film formed by applying the coating composition containing the coalescing or by promoting a crosslinking reaction including self-crosslinking. In order to cure the coating film formed by applying the composition, known curing agents and curing catalysts can be appropriately used.
[0158]
Specifically, for example, when a hydroxyl group is contained in the above (c), a commercially available isocyanate-based curing agent or melamine-based curing agent can be used, and
When the above (c) contains an alkoxysilyl group, an aryloxysilyl group, or a silanol group, alkyl silicates can be used as a curing agent, further promoting self-crosslinking, and crosslinking using a curing agent. To promote the reaction, tin, aluminum, titanium-based curing catalyst can be used,
When an epoxy group is contained in the above (c), various kinds of commercially available amines, thiols, cationic initiators, epoxy curing agents can be used,
When an isocyanate group is contained in the above (c), a polyol component such as an acrylic polyol or a polyamino compound can be used as a curing agent, further promotes self-crosslinking such as moisture curing, and uses a curing agent. A curing catalyst such as tin, aluminum, or titanium can be used to promote the crosslinking reaction,
When a carboxyl group is contained in (C), a polyglycidyl-based compound, a polyvalent metal and a salt thereof can be used as a curing agent,
When the (c) contains a (meth) acryloxy group or a vinyl group, a radical generator can be used as a curing catalyst, or a polyamine or polymercapto compound can be used as a curing agent.
[Coated body of underwater construction structure coated with primer antifouling coating film or composite antifouling coating film]
Underwater construction structure coated body according to the present invention,
A primer antifouling coating film (layer) formed from the primer antifouling coating composition on the surface of the underwater construction structure, or
A composite antifouling coating film (layer) [the primer antifouling coating film (layer) is formed on the surface of the underwater construction structure, and the antifouling coating film (layer) formed from the antifouling coating composition is further formed on the surface thereof. Be formed. ] Is formed.
[0159]
In the case of the underwater structure-coated structure coated with the primer antifouling coating film, the dried film thickness of the primer antifouling coating film (layer) is not particularly limited, but is 50 to 800 μm, preferably 100 to 800 μm. Desirably, it is 400 μm. The thickness of the composite antifouling coating film (layer) is 5 to 200 μm, preferably 20 to 100 μm, and the thickness of the antifouling coating film (layer). However, it is desirable that it is 40 to 800 μm, preferably 70 to 500 μm. The thickness of the primer antifouling coating film (layer) or the composite antifouling coating film (layer) is within the above range, and the primer antifouling coating film and the antifouling coating film are constituted in the above ratio, so that the underwater construction structure It is possible to form an antifouling coating that is effective in preventing general aquatic organisms from adhering to painted objects throughout the year, and to form an antifouling coating with excellent adhesion, and also has excellent durability of antifouling performance A primer antifouling coating (layer) or a composite antifouling coating can be provided.
[0160]
Such a primer antifouling coating film (layer) or composite antifouling coating film (layer) is formed on an underwater-constructed structure as follows.
Primer antifouling coating ( layer ) Or method of forming composite antifouling coating
The method of forming the primer antifouling coating film (layer) is to form a primer antifouling coating film (layer) on the surface of the following underwater construction structure, and the method of forming the composite antifouling coating film is as follows. And an antifouling coating film (layer) is further formed on the surface of the primer antifouling coating film (layer).
[0161]
When the primer antifouling coating film (layer) is formed on the surface of the underwater construction structure, the method of forming the primer antifouling coating film (layer) is, specifically, airless spraying on the surface of the underwater construction structure. This is carried out by applying the primer antifouling paint composition with a brush, a roller, or the like, and drying and solidifying the composition to form a primer antifouling coating film (layer).
[0162]
Further, when a composite antifouling coating film (layer) is formed on the surface of the underwater construction structure, the method of forming the composite antifouling coating film (layer) is, specifically, a primer antifouling coating composition as described above. After the composition is dried and solidified (after the primer antifouling coating film is formed), an antifouling coating film is further formed on the surface thereof in the same manner as described above.
Underwater structure
As the underwater building structure coated with the primer antifouling coating film (layer) or the composite antifouling coating film (layer) as described above, an underwater building structure that causes various damages when aquatic organisms adhere and grow is used. Specifically, facilities for taking or discharging seawater in thermal power plants, nuclear power plants or other coastal plants, submarine pipelines, subsea oilfield drilling rigs, sea buoys, ship mooring buoys, etc. It is preferably used in facilities that take in or discharge seawater in thermal power plants, nuclear power plants or other coastal plants.
[0163]
[Anti-fouling method for underwater structures]
The antifouling method for an underwater construction structure according to the present invention is based on coating the underwater construction structure with the above-mentioned primer antifouling coating film (layer) composite or antifouling coating film (layer). According to the antifouling method, it is possible to effectively prevent corrosion of the underwater building structure due to the attachment of aquatic organisms.
[0164]
In addition, in the underwater building structure coated body coated with the composite antifouling coating film, the composite antifouling coating film is hardly peeled off, so that the repair work of the composite antifouling coating film can be reduced.
[0165]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, it is excellent in coating-film strength, it is effective in preventing general aquatic organisms from adhering to the underwater building structure painted body for a year, and furthermore, the adhesion between the substrate and the undercoating film, or the undercoating Excellent adhesion between the film and the top coating film, and an underwater construction structure coated with a primer antifouling coating film or composite antifouling coating film with excellent antifouling performance, and an underwater construction structure An antifouling method can be provided.
[0166]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically based on examples, but the present invention is not limited to these examples.
Method for producing primer coating composition
A main component (materials Nos. 1 to 17 shown in Table 2) out of the components A-1 to A-17 shown in Table 1 was charged into a predetermined dispersing tank, and a paint was prepared using glass beads as a medium. After shaking for 2 hours with a shaker (product name; Paint Shaker PC, manufactured by Asada Tekko Co., Ltd.), the mixture was filtered through a 100-mesh filter to obtain a desired base material of the primer coating composition.
[0167]
The compounding of the primer coating compositions of A-3, A-4, A-8 to A-16 which require a curing agent component is performed by using a curing agent component (materials Nos. 18 to 23 shown in Table 1). Charge the mixture in a predetermined container, and use a high-speed disper (product name: TK Homo Disper, manufactured by Tokushu Kika Kogyo Co., Ltd.) at a rotation speed where the upper layer and the lower layer are convected for about 15 minutes. The desired primer coating composition was obtained by filtration.
[0168]
Method of applying primer coating composition
(1) Test piece pretreatment before primer coating (base material preparation method)
Epicon zinc rich primer B-2 (manufactured by China Paint Co., Ltd., trade name) of the quality specified by two kinds of JIS K5552 zinc rich primers on a commercially available sand-blasted 100 mm × 300 mm × 3.2 mm cold rolled steel sheet. Is air-sprayed to a dry film thickness of 15 μm and dried indoors for at least one week.
[0169]
Next, an epoxy resin-based anticorrosive paint Ecomax HB is applied by air spray in the same manner as described above so that the dry film thickness becomes 200 μm, and dried indoors for one week or more.
In addition, although the epoxy resin-based coating film generally used widely was used as the base material, it is not limited to the epoxy resin-based coating film, but may be a tar epoxy-based, urethane-based, vinyl ester-based coating, or the like.
[0170]
When a long-term anticorrosion effect exceeding 3 years is not desired, the primer composition may be applied directly to the steel sheet.
(2) Method of applying primer coating composition
In the primer coating compositions A-3, A-4, A-8 to A-16 requiring a curing agent, the curing agent component is blended and mixed with the main component immediately before coating in the ratio shown in Table 2. Using. Compositions A-1, A-2, A-5 to A-7, and A-17, which do not use a curing agent, were used as the main ingredients only.
[0171]
For each primer coating composition, the test piece subjected to the above pretreatment is placed horizontally, painted by air spray in the same manner as described above so that the dry film thickness becomes 150 μm, and dried indoors for 3 days.
Method for producing antifouling paint composition
A material excluding dibutyltin dilaurate among the blending components of B-1 to B-9 shown in Table 3 was charged into a predetermined container, and the mixture was stirred and stirred for about 5 minutes at a rotation speed at which the upper layer and the lower layer convected by the high-speed disper. After mixing, the mixture was filtered through a 100-mesh filter to obtain a desired antifouling paint composition.
[0172]
Method of applying antifouling paint composition
For the antifouling paint compositions B-2 to B-6, the mixture was used as it was, and for the antifouling paint compositions B-1, B-7 to B-9, the material excluding dibutyltin dilaurate was used immediately before coating. Then, dibutyltin dilaurate was weighed, blended, and mixed so as to obtain the composition shown in Table 3 with the liquid mixed and stirred as described above. The production methods and physical properties of the copolymers a and b (organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer) shown in Table 3 are shown in Table 4.
[0173]
For each antifouling paint composition, a test piece coated with each primer composition was placed horizontally, painted by air spray in the same manner as above so that the dry film thickness became 150 μm, and dried in a room for one week to test. It was a piece.
[0174]
Examples 1-33, Comparative Examples 1-12
The primer compositions A-1 to A-17 and the antifouling paint compositions B-1 to B-9 were overcoated with the combinations shown in Table 5 according to the coating method to prepare test pieces, and the following test pieces were prepared. The evaluation was performed according to the evaluation method. Table 6 shows the evaluation results.
Evaluation method
The test specimen was immersed at a depth of 1 m from a raft installed off Miyajima Island in Hiroshima Bay, and the effect of preventing adhesion of large marine creatures such as barnacles, scuttles and bryozoans 20 months after the start of immersion was evaluated. And the prevention of peeling of the coating film was evaluated.
[0175]
<Criteria for evaluating the area of attached marine organisms>
The evaluation criteria for the effect of preventing the attachment of sea creatures were evaluated according to the following evaluation criteria by observing the state of attachment of marine organisms.
5 points ··· 0% adhesion area of marine organisms.
4 points: The area where marine organisms adhere is more than 0% and 5% or less.
3 points: The area where marine organisms adhere is more than 5% and 10% or less.
2 points: The area where marine organisms adhere is more than 10% and 25% or less.
1 point: The area where marine organisms adhere is more than 25% and 50% or less.
0 points: The area of attachment of marine organisms exceeds 50%.
[0176]
<Evaluation criteria for preventing peeling of coating film>
The evaluation criteria for the peeling prevention of the coating film were evaluated according to the following evaluation criteria by observing the peeling state of the antifouling coating film.
In addition, about the test piece to which many sea creatures adhered and the peeling of the coating film could not be observed, the adhered sea creatures were gently removed with a hand and a knife, and the peeling state was observed and evaluated.
5 points: The peeling area is 0%.
4 points: The peeled area is more than 0% and 5% or less.
3 points: The peeled area is more than 5% and 10% or less.
2 points: The peeled area exceeds 10% and is 25% or less.
1 point: The peeled area is more than 25% and 50% or less.
0 points: The peeled area exceeds 50%.
[0177]
[Table 5]
Figure 2004202385
[0178]
[Table 6]
Figure 2004202385
[0179]
[Table 7]
Figure 2004202385
[0180]
[Table 8]
Figure 2004202385
[0181]
[Table 9]
Figure 2004202385
[0182]
As shown in Table 6, marine organisms adhere to the places where the antifouling coating film is peeled off. The evaluations of the prevention effect and the peel prevention effect are in agreement.

Claims (12)

プライマー防汚塗膜で被覆された水中構築構造物塗装体であって、
上記プライマー防汚塗膜が、
(A)樹脂成分と(B)反応性官能基含有シランカップリング剤とを含有するプライマー防汚塗料組成物から形成され、
さらに、上記樹脂成分(A)が、
(A1)ビニール系重合体からなる幹ポリマーと、該幹ポリマーにグラフトされた枝ポリマーとからなるグラフト共重合体であって、
上記枝ポリマーとして、
(a1-1)オルガノポリシロキサン、または、
(a1-2)オルガノポリシロキサンおよびポリオキシアルキレン、
を含むグラフト共重合体
を含有するプライマー防汚塗料組成物から形成されていることを特徴とするプライマー防汚塗膜で被覆された水中構築構造物塗装体。
An underwater construction structure coated body coated with a primer antifouling coating film,
The primer antifouling coating,
Formed from a primer antifouling coating composition containing (A) a resin component and (B) a reactive functional group-containing silane coupling agent,
Further, the resin component (A) is
(A1) a graft copolymer comprising a trunk polymer comprising a vinyl polymer and a branch polymer grafted to the trunk polymer,
As the above branch polymer,
(a1-1) organopolysiloxane, or
(a1-2) organopolysiloxane and polyoxyalkylene,
An underwater structure-coated structure coated with a primer antifouling coating film, which is formed from a primer antifouling coating composition containing a graft copolymer containing:
前記反応性官能基含有シランカップリング剤(B)が、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、エポキシ基またはグリシジル基から選ばれる1種または2種以上の反応性官能基を含有するシランカップリング剤であることを特徴とする請求項1に記載のプライマー防汚塗膜で被覆された水中構築構造物塗装体。The reactive functional group-containing silane coupling agent (B) is a silane coupling agent containing one or more reactive functional groups selected from an amino group, a carboxyl group, a hydroxyl group, an epoxy group or a glycidyl group. An underwater structure-coated structure coated with the primer antifouling coating film according to claim 1. 前記プライマー防汚塗料組成物が、さらに塩化ビニル共重合体を含有することを特徴とする請求項1または2に記載のプライマー防汚塗膜で被覆された水中構築構造物塗装体。The underwater painted structure coated body coated with a primer antifouling coating film according to claim 1 or 2, wherein the primer antifouling coating composition further contains a vinyl chloride copolymer. 前記プライマー防汚塗料組成物が、さらにエポキシ樹脂を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプライマー防汚塗膜で被覆された水中構築構造物塗装体。The underwater structure-coated structure coated with the primer antifouling coating film according to any one of claims 1 to 3, wherein the primer antifouling coating composition further contains an epoxy resin. 複合防汚塗膜で被覆された水中構築構造物塗装体であって、
上記複合防汚塗膜が、プライマー防汚塗膜の表面上に、防汚塗膜が形成された複合防汚塗膜であり、
さらに、上記防汚塗膜が、
(C)樹脂成分として、下記グラフト共重合体(C1)および/またはオルガノポリシロキサンチオブロックビニール共重合体(C2)を含有する防汚塗料組成物から形成されていることを特徴とする複合防汚塗膜で被覆された水中構築構造物塗装体:
(C1)ビニール系重合体からなる幹ポリマーと、該幹ポリマーにグラフト された枝ポリマーとからなるグラフト共重合体であって、
上記枝ポリマーとして、
(c1-1)オルガノポリシロキサン、または、
(c1-2)オルガノポリシロキサンおよびポリオキシアルキレン、
を含むグラフト共重合体。
(C2)(c2-1)ポリオキシアルキレン基含有ビニル共重合体ブロックと、
(c2-2)オルガノポリシロキサンチオブロックとから形成されるオルガノポリシロキサンチオブロックビニール共重合体。
An underwater building structure coated body coated with a composite antifouling coating film,
The composite antifouling coating is a composite antifouling coating on which a primer antifouling coating is formed,
Further, the antifouling coating film,
(C) A composite antifouling composition formed from an antifouling coating composition containing the following graft copolymer (C1) and / or organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer (C2) as a resin component. Underwater construction structure coated body covered with stain film:
(C1) a graft copolymer comprising a trunk polymer composed of a vinyl polymer and a branch polymer grafted to the trunk polymer,
As the above branch polymer,
(c1-1) an organopolysiloxane, or
(c1-2) organopolysiloxane and polyoxyalkylene,
A graft copolymer containing:
(C2) (c2-1) a polyoxyalkylene group-containing vinyl copolymer block,
(c2-2) An organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer formed from an organopolysiloxane thioblock.
請求項5に記載の樹脂成分(C)中の、グラフト共重合体(C1)および/またはオルガノポリシロキサンチオブロックビニール共重合体(C2)が、
ヒドロキシ基、カルボキシル基、イソシアネート基、エポキシ基、グリシジル基またはアルコキシシリル基から選ばれる1種または2種以上の反応性官能基を有する架橋型モノマー単位を含むことを特徴とする請求項5に記載の複合防汚塗膜で被覆された水中構築構造物塗装体。
The graft copolymer (C1) and / or the organopolysiloxane thioblock vinyl copolymer (C2) in the resin component (C) according to claim 5,
6. A cross-linkable monomer unit having one or more reactive functional groups selected from a hydroxy group, a carboxyl group, an isocyanate group, an epoxy group, a glycidyl group and an alkoxysilyl group. Underwater building structure coated with a composite antifouling coating film.
前記防汚塗膜を形成する防汚塗料組成物が、さらにポリシロキサン(D)を含有し、該ポリシロキサン(D)が、アミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、エポキシ基またはグリシジル基から選ばれた1種または2種以上の反応性官能基を有することを特徴とする請求項5または6に記載の複合防汚塗膜で被覆された水中構築構造物塗装体。The antifouling coating composition forming the antifouling coating film further contains a polysiloxane (D), and the polysiloxane (D) is selected from an amino group, a carboxyl group, a hydroxy group, an epoxy group, or a glycidyl group. The underwater structure-coated structure coated with the composite antifouling coating film according to claim 5, which has one or more reactive functional groups. 前記ポリシロキサン(D)が、
平均組成式:RXSiZy(4-x-y)/2・・・[1]
{式[1]中、Rは、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、アルコキシ基、またはアラルキル基を示す。Zは、炭素数1〜10のアルキル基、または、R1−OR2[R1は、炭素数1〜10の2価脂肪族炭化水素基を示し、該2価脂肪族炭化水素基は、隣接するSi原子および/またはOR2に直接結合していてもよく、エーテル基、エステル基、または−NH−を介してSi原子および/またはOR2に結合していてもよく、また該2価脂肪族炭化水素基中の炭素−炭素結合間にエーテル基、エステル基、または−NH−が介在していてもよく、R2は、炭素数1〜6の低級アルキル基を示す。]、
1−R3[R1は、上記と同様であり、R3は、アミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、エポキシ基またはグリシジル基を示す。]を示す。
xおよびyは、それぞれ0.01≦x<4.0、0.01≦y<4.0でかつ0.02≦x+y<4である。}で表され、
数平均分子量が250〜30000の範囲にあり、
かつ、その分子末端に少なくとも1つのアルコキシ基を有する
ポリシロキサンであることを特徴とする請求項7に記載の複合防汚塗膜で被覆された水中構築構造物塗装体。
The polysiloxane (D) is
Average compositional formula: R X SiZ y O (4 -xy) / 2 ··· [1]
中 In the formula [1], R represents a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms, an aryl group, an alkoxy group, or an aralkyl group. Z is an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms, or R 1 —OR 2 [R 1 represents a divalent aliphatic hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms, and the divalent aliphatic hydrocarbon group is may be directly bonded to Si atoms and / or oR 2 adjacent, ether groups, may be bonded to the Si atom and / or oR 2 via an ester group or -NH-,, also the divalent carbon in the aliphatic hydrocarbon group - an ether group between carbon bonds, which may be the ester group or -NH- may, interposed, R 2 represents a lower alkyl group having 1 to 6 carbon atoms. ],
R 1 -R 3 [R 1 is the same as above, and R 3 represents an amino group, a carboxyl group, a hydroxy group, an epoxy group or a glycidyl group. ].
x and y satisfy 0.01 ≦ x <4.0, 0.01 ≦ y <4.0 and 0.02 ≦ x + y <4, respectively. },
Number average molecular weight is in the range of 250 to 30,000,
The underwater structure-coated structure coated with a composite antifouling coating according to claim 7, which is a polysiloxane having at least one alkoxy group at its molecular terminal.
前記防汚塗膜が、
前記樹脂成分(C)を10〜99重量%、および、前記ポリシロキサン(D)を1〜90重量%(ただし、樹脂成分(C)+ポリシロキサン(D)=100重量%)
の量で含有する防汚塗料組成物から形成されていることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の複合防汚塗膜で被覆された水中構築構造物塗装体。
The antifouling coating film,
10 to 99% by weight of the resin component (C) and 1 to 90% by weight of the polysiloxane (D) (however, the resin component (C) + the polysiloxane (D) = 100% by weight).
An underwater structure-coated structure coated with a composite antifouling coating film according to any one of claims 5 to 8, which is formed from an antifouling coating composition containing the antifouling coating composition in an amount of:
水中構築構造物の表面上に、請求項1〜4のいずれかに記載のプライマー防汚塗料組成物から形成されるプライマー防汚塗膜が形成され、さらに、その表面上に、請求項5〜9のいずれかに記載の防汚塗料組成物から形成される防汚塗膜が形成されていることを特徴とする複合防汚塗膜で被覆された水中構築構造物塗装体。A primer antifouling coating film formed from the primer antifouling coating composition according to any one of claims 1 to 4 is formed on the surface of the underwater construction structure, and further, on the surface thereof, a primer antifouling coating film. 9. An underwater structure-coated structure coated with a composite antifouling coating film, wherein an antifouling coating film formed from the antifouling coating composition according to any one of 9 above is formed. 水中構築構造物の表面上に、予め防食塗膜が形成されていることを特徴とする請求項10に記載の複合防汚塗膜で被覆された水中構築構造物塗装体。The underwater building structure coated body coated with the composite antifouling coating film according to claim 10, wherein an anticorrosion coating film is previously formed on the surface of the underwater building structure. 水中構築構造物の表面に、請求項1〜11のいずれかに記載の防汚塗膜を形成することを特徴とする水中構築構造物の防汚方法。An antifouling method for an underwater building structure, comprising forming the antifouling coating film according to claim 1 on a surface of the underwater building structure.
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