JP2004202356A - 振動発生器 - Google Patents
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Abstract
【課題】より単純な構造で電流を制御し、部品点数を減らした振動発生器を提供する。
【解決手段】振動発生器は、磁気回路2と、磁気回路2によって形成される磁界中に配置されたコイル3と、コイル3に接続された電気回路4とを有し、磁気回路2の磁界と電気回路4を通じてコイル3に印加される電流とによって発生する電磁力を用いて磁気回路2とコイル3の間に振動を生じさせるものであって、電気回路4は、磁気回路2とコイル3の間の振動を利用して開閉するスイッチ9を有している。
【選択図】 図1
【解決手段】振動発生器は、磁気回路2と、磁気回路2によって形成される磁界中に配置されたコイル3と、コイル3に接続された電気回路4とを有し、磁気回路2の磁界と電気回路4を通じてコイル3に印加される電流とによって発生する電磁力を用いて磁気回路2とコイル3の間に振動を生じさせるものであって、電気回路4は、磁気回路2とコイル3の間の振動を利用して開閉するスイッチ9を有している。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気回路によって形成される磁界とコイルに流れる電流とによって発生する電磁力を利用して振動させる振動発生器に係り、特に、そのコイルに電流を供給する電気回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、振動発生器は、携帯電話機やゲーム機に内蔵され、バイブレーション機能を発揮するために使用されており、薄型および小型化に対応できることが要求されていた。この種の振動発生器として、磁気回路によって形成される磁界と、コイルに流れる電流とによって発生する電磁力を利用したものが知られている。
【0003】
この振動発生器の基本的な原理は、磁気回路によって形成される磁界中にコイルを配置し、コイルに交流やパルス波の電流を流すことで、磁気回路とコイルとの間に生じる電磁力を変化させて振動させるというものである。
【0004】
正負に電圧が反転する交流の電流を使用した場合は、電磁力の向きも反転するので、そのまま振動することができる。ところが、オン、オフを繰り返すパルス波の電流を使用した場合は、電磁力もオン、オフを繰り返すため、電磁力がオフとなった時に両者の位置関係を原点に戻す復元力が必要となる。このため、磁気回路やコイルをバネによって支持して復元力を与えている。このバネは、このバネのばね定数と可動部材の質量とによって決定される共振周波数で電磁力を与えることで振動エネルギーをバネに蓄積することができ、より大きな振動を発生させることができるので、交流を使用した場合であっても採用されることがある。
【0005】
特許文献1の図1および2には、バネによって支持されたコイルの内側に円柱状の永久磁石を配置し、外側に永久磁石と合体したヨークを延在させて配置した構成の振動発生器が開示されている。また、特許文献2の第1図および第2図には、コイルの外側に永久磁石を配置し、バネによって支持されたコイルの内側に永久磁石と合体したヨークを延在させて配置した構成の振動発生器が開示されている。これらの振動発生器では、コイルを可動部材としている。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−340811号公報(段落0016、図1、図2)
【特許文献2】
実公平7−30134号公報(4欄3−5行、第1図、第2図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような振動発生器においては、携帯電話機やゲーム機の直流電源から供給される直流電流を交流またはパルス波に変換してコイルに印加しなければならなかった。また、振動の周波数は、コイルに印加される電流の周波数に依存するため、交流またはパルス波の周波数も変調する必要があった。
【0008】
このため、従来の振動発生器は、コイルに電流を供給する電源からコイルに至るまでの電気回路において、トランジスタを利用した制御回路を内蔵して、電流の制御を行っていた。
【0009】
本発明は、より単純な構造で電流を制御し、部品点数を減らした振動発生器を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために本発明の振動発生器は、磁気回路と、前記磁気回路によって形成される磁界中に配置されたコイルと、前記コイルに接続された電気回路とを有し、前記磁気回路の磁界と前記電気回路を通じて前記コイルに印加される電流とによって発生する電磁力を用いて前記磁気回路と前記コイルの間に振動を生じさせるものであって、前記電気回路が、前記磁気回路とコイルの間の振動を利用して開閉するスイッチを有することを特徴とする。
【0011】
このような構成を採用したことにより、トランジスタを利用した制御回路を使用しなくても、電気回路のスイッチを開閉することによって、コイルにオン、オフを繰り返すパルス波の電流を供給することができる。このため、部品点数が減るので、製造費および製造時間を節約できコストダウンできる。
【0012】
また、本発明の振動発生器は、前記スイッチが、前記磁気回路の磁界によって発生する磁力で移動する可動接点と固定接点とからなることを特徴とする。
【0013】
このような構成を採用したことにより、磁気回路の動きに連動して可動接点も動き、スイッチの開閉を行うことができる。
【0014】
また、本発明の振動発生器は、前記スイッチが、前記磁気回路または前記コイルのいずれかに連結され、前記磁気回路とコイルの間の振動に連動して移動する可動接点と固定接点とからなることを特徴とする。
【0015】
このような構成を採用したことにより、磁気回路またはコイルの動きに連動して可動接点も動き、スイッチの開閉を行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図を用いて説明する。
【0017】
図1および図2は、本発明の振動発生器1の一実施態様の概略断面図であり、図3および図4は、他の振動発生器1の概略断面図である。振動発生器1は、磁気回路2と、コイル3と、電気回路4とを有している。
【0018】
磁気回路2は、磁石5を構成要素としている。更に、磁気回路2には、効果的な磁界を形成させるため、ヨーク6、7を磁石5の両極またはいずれか一方に合体させてもよい。
【0019】
ヨーク6、7は、磁石5から出る磁束を誘導するので、両極のヨークが最も近接した箇所において磁束密度を高くでき、強い磁界を任意の場所に形成することができる。図においては、カップ状のヨーク6を採用し、ヨーク6の側壁の先端とヨーク7との間に強い磁界が形成されるように設計している。
【0020】
コイル3は、磁気回路2によって形成される磁界中に配置されるが、なるべく磁界が強い箇所に配置したほうが電磁力が大きくなるので好ましい。図においては、ヨーク6の側壁の先端とヨーク7との間にコイル3を配置している。
【0021】
電気回路4は、電源8とコイル3を接続するものであり、途中に電流の開閉を行うスイッチ9を有している。
【0022】
スイッチ9がコイル3に流れる電流を開閉することによって、コイル3にはオン、オフを繰り返すパルス波の電流を供給することができる。スイッチ9の開閉は、磁気回路2とコイル3の間の振動を利用しており、磁気回路2とコイル3の間の位置関係の変化に連動して移動する可動接点10と固定接点11とを有している。
【0023】
スイッチ9の作用についてより詳細に説明すると、可動接点10と固定接点11とが接触した初期状態(スイッチ9は閉状態)において、電源8からコイル3に電流が印加されると、磁気回路2とコイル3の間に電磁力が発生し、両者の位置関係が変化する。可動接点10はこの変化に連動して固定接点11との接触を解除する(スイッチ9が開状態となる)。すると、コイル3には電流が印加されないので、磁気回路2とコイル3の間の電磁力は消滅し、何らかの復元力により磁気回路2とコイル3の位置関係は初期状態へ変化する。可動接点10は、この変化にも連動するため、再び固定接点11と接触してコイル3には電流が印加されるようになる(スイッチ9が閉状態となる)。この繰り返しによって、コイル3にはオン、オフを繰り返すパルス波の電流が供給されることになる。
【0024】
可動接点10の構成としては、可動接点10に磁性体を使用して磁気回路2の磁界によって発生する磁力で移動させる構成や、磁気回路2またはコイル3のいずれか可動する方(可動部材)に連結して、可動部材の動きを追随させる構成等がある。
【0025】
図1および図2においては、可動接点10は、磁性体である鉄製のコイルバネを使用して、磁気回路2から漏洩する磁場による磁力で移動させている。更に、磁気回路2のヨーク6の側壁に可動接点10が見えるような窓12を設けて、可動接点10により大きな磁場をかけることは好ましい。図1および図2において、窓12は、ヨーク6の可動接点10側の側壁を低くして、可動接点10が見えるように構成している。
【0026】
可動接点10をコイルバネで構成したのは、可動接点10が磁気回路2の振動に従って振動させることで、コイルバネ自体の弾性力によって、可動接点10も振動することとなり、磁力が弱くてもスイッチの開閉を確実に行うことができるためである。磁力で移動する可動接点10としては、磁性体であればよく、コイルバネに限定されるものではない。他の弾性体(例えば板バネ)であっても、弾性体でなくても可動部を有する導電体であってもよい。
【0027】
図3および図4においては、可動接点10は、可動部材である磁気回路2のヨーク7の側壁から外方に延在した部分の先端に取り付けられており、磁気回路2が上下すると移動する。
【0028】
磁気回路2とコイル3の位置関係を初期状態へ回復させる復元力としては、可動部材の質量による重力を利用することもできるが、より積極的にゴム、バネ等の弾性体を使用する方が好ましい。特に、バネとして板バネを採用すると、薄型化に好ましい。
【0029】
図1および図2においては、コイル3を図示しない手段により固定して、磁気回路2を振動させる構成とし、可動部材である磁気回路2を板バネ13によって支持して復元力を与えている。
【0030】
この振動発生器1の動作を説明すると、まず、電気回路4からコイル3に電流が流れると、磁気回路2には上向きの電磁力が発生し、コイル3から遠ざかる方向に移動する。同時に、磁性体である鉄製のコイルバネの可動接点10も、磁気回路2から漏洩する磁場による磁力で上方向に引っ張られるため、固定接点11との接触が解除されて、コイル3に電流が流れなくなる。
【0031】
次に、磁気回路2に加えられていた上向きの電磁力が無くなるため、磁気回路2は板バネ13の力によって元の位置まで移動する。同時に、磁性体である鉄製のコイルバネの可動接点10も、磁気回路2から漏洩する磁場による磁力で元の位置まで移動して、再び固定接点11と接触してコイル3には電流が印加される。
【0032】
そして、再び磁気回路2は、電磁力によってコイル3から遠ざかる方向に移動するのである。
【0033】
図3および図4においては、コイル3を図示しない手段により固定して、磁気回路2を振動させる構成とし、可動部材である磁気回路2をコイルバネ14によって支持して復元力を与えている。図3および図4の振動発生器1においては、磁気回路ではなくコイルを可動部材としてもよい。この場合、可動部材であるコイルに可動接点を連結する。
【0034】
この振動発生器1の動作を説明すると、まず、電気回路4からコイル3に電流が流れると、磁気回路2には上向きの電磁力が発生し、コイル3から遠ざかる方向に移動する。同時に、磁気回路2に取り付けられた可動接点10も上方向に移動するため、固定接点11との接触が解除されてコイル3に電流が流れなくなる。
【0035】
次に、磁気回路2に加えられていた上向きの電磁力が無くなるため、磁気回路2はコイルバネ14の力によって元の位置まで移動する。同時に、磁気回路2に取り付けられた可動接点10も、元の位置まで移動して、再び固定接点11と接触してコイル3には電流が印加される。
【0036】
そして、再び磁気回路2は、電磁力によってコイル3から遠ざかる方向に移動するのである。このような構成において、パルス波の周波数は、電流の大きさや構成部材が同じであれば、復元力の強さで容易に制御することができ、板バネ13やコイルバネ14の弾性力を強くすれば、高い周波数で振動させることができる。
【0037】
【発明の効果】
以上の通り、本発明の振動発生器は、トランジスタを利用した制御回路を使用しなくても、電気回路のスイッチを開閉することによって、コイルにオン、オフを繰り返すパルス波の電流を供給することができる。このため、部品点数が減るので、製造費および製造時間を節約できコストダウンできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の振動発生器の概略断面図
【図2】本発明の振動発生器の概略断面図
【図3】本発明の振動発生器の概略断面図
【図4】本発明の振動発生器の概略断面図
【符号の説明】
1 振動発生器
2 磁気回路
3 コイル
4 電気回路
5 磁石
6、7 ヨーク
8 電源
9 スイッチ
10 可動接点
11 固定接点
12 窓
13 板バネ
14 コイルバネ
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気回路によって形成される磁界とコイルに流れる電流とによって発生する電磁力を利用して振動させる振動発生器に係り、特に、そのコイルに電流を供給する電気回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、振動発生器は、携帯電話機やゲーム機に内蔵され、バイブレーション機能を発揮するために使用されており、薄型および小型化に対応できることが要求されていた。この種の振動発生器として、磁気回路によって形成される磁界と、コイルに流れる電流とによって発生する電磁力を利用したものが知られている。
【0003】
この振動発生器の基本的な原理は、磁気回路によって形成される磁界中にコイルを配置し、コイルに交流やパルス波の電流を流すことで、磁気回路とコイルとの間に生じる電磁力を変化させて振動させるというものである。
【0004】
正負に電圧が反転する交流の電流を使用した場合は、電磁力の向きも反転するので、そのまま振動することができる。ところが、オン、オフを繰り返すパルス波の電流を使用した場合は、電磁力もオン、オフを繰り返すため、電磁力がオフとなった時に両者の位置関係を原点に戻す復元力が必要となる。このため、磁気回路やコイルをバネによって支持して復元力を与えている。このバネは、このバネのばね定数と可動部材の質量とによって決定される共振周波数で電磁力を与えることで振動エネルギーをバネに蓄積することができ、より大きな振動を発生させることができるので、交流を使用した場合であっても採用されることがある。
【0005】
特許文献1の図1および2には、バネによって支持されたコイルの内側に円柱状の永久磁石を配置し、外側に永久磁石と合体したヨークを延在させて配置した構成の振動発生器が開示されている。また、特許文献2の第1図および第2図には、コイルの外側に永久磁石を配置し、バネによって支持されたコイルの内側に永久磁石と合体したヨークを延在させて配置した構成の振動発生器が開示されている。これらの振動発生器では、コイルを可動部材としている。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−340811号公報(段落0016、図1、図2)
【特許文献2】
実公平7−30134号公報(4欄3−5行、第1図、第2図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような振動発生器においては、携帯電話機やゲーム機の直流電源から供給される直流電流を交流またはパルス波に変換してコイルに印加しなければならなかった。また、振動の周波数は、コイルに印加される電流の周波数に依存するため、交流またはパルス波の周波数も変調する必要があった。
【0008】
このため、従来の振動発生器は、コイルに電流を供給する電源からコイルに至るまでの電気回路において、トランジスタを利用した制御回路を内蔵して、電流の制御を行っていた。
【0009】
本発明は、より単純な構造で電流を制御し、部品点数を減らした振動発生器を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために本発明の振動発生器は、磁気回路と、前記磁気回路によって形成される磁界中に配置されたコイルと、前記コイルに接続された電気回路とを有し、前記磁気回路の磁界と前記電気回路を通じて前記コイルに印加される電流とによって発生する電磁力を用いて前記磁気回路と前記コイルの間に振動を生じさせるものであって、前記電気回路が、前記磁気回路とコイルの間の振動を利用して開閉するスイッチを有することを特徴とする。
【0011】
このような構成を採用したことにより、トランジスタを利用した制御回路を使用しなくても、電気回路のスイッチを開閉することによって、コイルにオン、オフを繰り返すパルス波の電流を供給することができる。このため、部品点数が減るので、製造費および製造時間を節約できコストダウンできる。
【0012】
また、本発明の振動発生器は、前記スイッチが、前記磁気回路の磁界によって発生する磁力で移動する可動接点と固定接点とからなることを特徴とする。
【0013】
このような構成を採用したことにより、磁気回路の動きに連動して可動接点も動き、スイッチの開閉を行うことができる。
【0014】
また、本発明の振動発生器は、前記スイッチが、前記磁気回路または前記コイルのいずれかに連結され、前記磁気回路とコイルの間の振動に連動して移動する可動接点と固定接点とからなることを特徴とする。
【0015】
このような構成を採用したことにより、磁気回路またはコイルの動きに連動して可動接点も動き、スイッチの開閉を行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図を用いて説明する。
【0017】
図1および図2は、本発明の振動発生器1の一実施態様の概略断面図であり、図3および図4は、他の振動発生器1の概略断面図である。振動発生器1は、磁気回路2と、コイル3と、電気回路4とを有している。
【0018】
磁気回路2は、磁石5を構成要素としている。更に、磁気回路2には、効果的な磁界を形成させるため、ヨーク6、7を磁石5の両極またはいずれか一方に合体させてもよい。
【0019】
ヨーク6、7は、磁石5から出る磁束を誘導するので、両極のヨークが最も近接した箇所において磁束密度を高くでき、強い磁界を任意の場所に形成することができる。図においては、カップ状のヨーク6を採用し、ヨーク6の側壁の先端とヨーク7との間に強い磁界が形成されるように設計している。
【0020】
コイル3は、磁気回路2によって形成される磁界中に配置されるが、なるべく磁界が強い箇所に配置したほうが電磁力が大きくなるので好ましい。図においては、ヨーク6の側壁の先端とヨーク7との間にコイル3を配置している。
【0021】
電気回路4は、電源8とコイル3を接続するものであり、途中に電流の開閉を行うスイッチ9を有している。
【0022】
スイッチ9がコイル3に流れる電流を開閉することによって、コイル3にはオン、オフを繰り返すパルス波の電流を供給することができる。スイッチ9の開閉は、磁気回路2とコイル3の間の振動を利用しており、磁気回路2とコイル3の間の位置関係の変化に連動して移動する可動接点10と固定接点11とを有している。
【0023】
スイッチ9の作用についてより詳細に説明すると、可動接点10と固定接点11とが接触した初期状態(スイッチ9は閉状態)において、電源8からコイル3に電流が印加されると、磁気回路2とコイル3の間に電磁力が発生し、両者の位置関係が変化する。可動接点10はこの変化に連動して固定接点11との接触を解除する(スイッチ9が開状態となる)。すると、コイル3には電流が印加されないので、磁気回路2とコイル3の間の電磁力は消滅し、何らかの復元力により磁気回路2とコイル3の位置関係は初期状態へ変化する。可動接点10は、この変化にも連動するため、再び固定接点11と接触してコイル3には電流が印加されるようになる(スイッチ9が閉状態となる)。この繰り返しによって、コイル3にはオン、オフを繰り返すパルス波の電流が供給されることになる。
【0024】
可動接点10の構成としては、可動接点10に磁性体を使用して磁気回路2の磁界によって発生する磁力で移動させる構成や、磁気回路2またはコイル3のいずれか可動する方(可動部材)に連結して、可動部材の動きを追随させる構成等がある。
【0025】
図1および図2においては、可動接点10は、磁性体である鉄製のコイルバネを使用して、磁気回路2から漏洩する磁場による磁力で移動させている。更に、磁気回路2のヨーク6の側壁に可動接点10が見えるような窓12を設けて、可動接点10により大きな磁場をかけることは好ましい。図1および図2において、窓12は、ヨーク6の可動接点10側の側壁を低くして、可動接点10が見えるように構成している。
【0026】
可動接点10をコイルバネで構成したのは、可動接点10が磁気回路2の振動に従って振動させることで、コイルバネ自体の弾性力によって、可動接点10も振動することとなり、磁力が弱くてもスイッチの開閉を確実に行うことができるためである。磁力で移動する可動接点10としては、磁性体であればよく、コイルバネに限定されるものではない。他の弾性体(例えば板バネ)であっても、弾性体でなくても可動部を有する導電体であってもよい。
【0027】
図3および図4においては、可動接点10は、可動部材である磁気回路2のヨーク7の側壁から外方に延在した部分の先端に取り付けられており、磁気回路2が上下すると移動する。
【0028】
磁気回路2とコイル3の位置関係を初期状態へ回復させる復元力としては、可動部材の質量による重力を利用することもできるが、より積極的にゴム、バネ等の弾性体を使用する方が好ましい。特に、バネとして板バネを採用すると、薄型化に好ましい。
【0029】
図1および図2においては、コイル3を図示しない手段により固定して、磁気回路2を振動させる構成とし、可動部材である磁気回路2を板バネ13によって支持して復元力を与えている。
【0030】
この振動発生器1の動作を説明すると、まず、電気回路4からコイル3に電流が流れると、磁気回路2には上向きの電磁力が発生し、コイル3から遠ざかる方向に移動する。同時に、磁性体である鉄製のコイルバネの可動接点10も、磁気回路2から漏洩する磁場による磁力で上方向に引っ張られるため、固定接点11との接触が解除されて、コイル3に電流が流れなくなる。
【0031】
次に、磁気回路2に加えられていた上向きの電磁力が無くなるため、磁気回路2は板バネ13の力によって元の位置まで移動する。同時に、磁性体である鉄製のコイルバネの可動接点10も、磁気回路2から漏洩する磁場による磁力で元の位置まで移動して、再び固定接点11と接触してコイル3には電流が印加される。
【0032】
そして、再び磁気回路2は、電磁力によってコイル3から遠ざかる方向に移動するのである。
【0033】
図3および図4においては、コイル3を図示しない手段により固定して、磁気回路2を振動させる構成とし、可動部材である磁気回路2をコイルバネ14によって支持して復元力を与えている。図3および図4の振動発生器1においては、磁気回路ではなくコイルを可動部材としてもよい。この場合、可動部材であるコイルに可動接点を連結する。
【0034】
この振動発生器1の動作を説明すると、まず、電気回路4からコイル3に電流が流れると、磁気回路2には上向きの電磁力が発生し、コイル3から遠ざかる方向に移動する。同時に、磁気回路2に取り付けられた可動接点10も上方向に移動するため、固定接点11との接触が解除されてコイル3に電流が流れなくなる。
【0035】
次に、磁気回路2に加えられていた上向きの電磁力が無くなるため、磁気回路2はコイルバネ14の力によって元の位置まで移動する。同時に、磁気回路2に取り付けられた可動接点10も、元の位置まで移動して、再び固定接点11と接触してコイル3には電流が印加される。
【0036】
そして、再び磁気回路2は、電磁力によってコイル3から遠ざかる方向に移動するのである。このような構成において、パルス波の周波数は、電流の大きさや構成部材が同じであれば、復元力の強さで容易に制御することができ、板バネ13やコイルバネ14の弾性力を強くすれば、高い周波数で振動させることができる。
【0037】
【発明の効果】
以上の通り、本発明の振動発生器は、トランジスタを利用した制御回路を使用しなくても、電気回路のスイッチを開閉することによって、コイルにオン、オフを繰り返すパルス波の電流を供給することができる。このため、部品点数が減るので、製造費および製造時間を節約できコストダウンできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の振動発生器の概略断面図
【図2】本発明の振動発生器の概略断面図
【図3】本発明の振動発生器の概略断面図
【図4】本発明の振動発生器の概略断面図
【符号の説明】
1 振動発生器
2 磁気回路
3 コイル
4 電気回路
5 磁石
6、7 ヨーク
8 電源
9 スイッチ
10 可動接点
11 固定接点
12 窓
13 板バネ
14 コイルバネ
Claims (3)
- 磁気回路と、前記磁気回路によって形成される磁界中に配置されたコイルと、前記コイルに接続された電気回路とを有し、前記磁気回路の磁界と前記電気回路を通じて前記コイルに印加される電流とによって発生する電磁力を用いて前記磁気回路と前記コイルの間に振動を生じさせる振動発生器であって、前記電気回路は、前記磁気回路とコイルの間の振動を利用して開閉するスイッチを有することを特徴とする振動発生器。
- 請求項1において、前記スイッチは、前記磁気回路の磁界によって発生する磁力で移動する可動接点と固定接点とからなることを特徴とする振動発生器。
- 請求項1において、前記スイッチは、前記磁気回路または前記コイルのいずれかに連結され、前記磁気回路とコイルの間の振動に連動して移動する可動接点と固定接点とからなることを特徴とする振動発生器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002374096A JP2004202356A (ja) | 2002-12-25 | 2002-12-25 | 振動発生器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002374096A JP2004202356A (ja) | 2002-12-25 | 2002-12-25 | 振動発生器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004202356A true JP2004202356A (ja) | 2004-07-22 |
Family
ID=32812219
Family Applications (1)
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004202356A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI480541B (zh) * | 2008-10-16 | 2015-04-11 | Topcon Corp | 晶圓之圖案檢查方法及裝置 |
-
2002
- 2002-12-25 JP JP2002374096A patent/JP2004202356A/ja not_active Withdrawn
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TWI480541B (zh) * | 2008-10-16 | 2015-04-11 | Topcon Corp | 晶圓之圖案檢查方法及裝置 |
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