JP2004202309A - 非蒸発型ゲッター - Google Patents
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Abstract
【課題】プレスや焼成による一体成型が不要であり、かつマイクロパーティクルの脱離のないゲッターを得る。
【解決手段】粉末状のゲッター材をメッシュで包囲してなり、該メッシュが、ゲッター材と反応しない材料からなりゲッター材よりも細かい編み目を有する非蒸発型ゲッター。また、活性化のためのヒータを有し、該ヒータの引き出し線がメッシュの外へと引き出されていてもよい。ゲッター材は、Zr−V−Fe合金を粉砕して粒子径20〜200μmの粉末としたものが好ましい。メッシュの材料としてはステンレスが好ましく、ゲッター材の粒子径が20〜50μmの場合、目開きは5〜10μmが好ましい。
【選択図】 図1
【解決手段】粉末状のゲッター材をメッシュで包囲してなり、該メッシュが、ゲッター材と反応しない材料からなりゲッター材よりも細かい編み目を有する非蒸発型ゲッター。また、活性化のためのヒータを有し、該ヒータの引き出し線がメッシュの外へと引き出されていてもよい。ゲッター材は、Zr−V−Fe合金を粉砕して粒子径20〜200μmの粉末としたものが好ましい。メッシュの材料としてはステンレスが好ましく、ゲッター材の粒子径が20〜50μmの場合、目開きは5〜10μmが好ましい。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器内部を高真空に維持するためのゲッターに関し、とくに非蒸発型のゲッターに関する。
【0002】
【従来の技術】
容器の内部に電極などの構成部品を封入し、さらに容器内部を高真空に排気してなるフィールドエミッションディスプレイやマイクロマシンデバイス、赤外センサーなどの真空デバイスにおいて、排気しきれなかった残留ガスや容器内部の構成部品から放出されるガスを吸着し、高真空度を維持するために、ゲッターが使用される。また、魔法ビンなど真空断熱を利用する機器においても、やはり真空度の維持のためゲッターが使用されている。
【0003】
ゲッターには、ゲッター材を容器内に配置し、これを加熱して蒸発させる蒸発型のゲッターと、ゲッター材を蒸発させる必要のない非蒸発型のゲッターがあるが、ゲッター材を蒸発させる手間がなく、蒸発したゲッター材が電極などの構成部品に付着する心配がないため、非蒸発型ゲッターが好んで使用されている。
【0004】
非蒸発型ゲッターは、通常、ゲッター材としてジルコニウム(Zr)を主体とする多孔質の合金を用いており、真空中に残存する活性ガスは、ゲッター材の表面で分解され、ゲッター材と酸化物、窒化物、炭化物を形成して化学的に吸着される。ゲッター材の表面が吸着ガスで飽和するにつれ吸着速度は低下するが、ゲッター材を加熱して、吸着ガス成分のゲッター材内部への拡散を促進すること(活性化と呼ばれる)により、ゲッター材表面がクリーンになり、さらなる吸着が可能になる。
【0005】
このように、非蒸発型ゲッターは、吸着したガスを外部に放出することがないため、閉じられた系内に配置して、真空度向上のための真空ポンプとして使用することが可能であり、可動部がなく、また活性化によって再使用が可能であることから、容器内を真空に保つ必要があるフィールドエミッションディスプレイやマイクロマシンデバイス、赤外センサーなどの真空デバイスにおいて広く用いられてきた。
【0006】
ところで、従来の非蒸発型ゲッターでは、ジルコニウムおよびその他の金属材料を溶解させて合金とし、得られた合金を粉砕したのち、所定の形状にプレスしてゲッター材としていた。このため、輸送時や使用中の振動、あるいは低真空下での加熱などによって、ゲッター材の一部がマイクロパーティクル(微粒子)として脱離し、電極など容器内部の構成部品に損傷を与えることがあった。また、赤外センサーなどにこのようなゲッターを用いた場合には、脱離したマイクロパーティクルが、撮像した画像に悪影響を与えることがあった。
【0007】
これに対し、特許文献1には、合金粉末と有機化合物粉末とを混合後プレスし、さらに焼成するゲッター材の製造方法が開示されている。しかし、このようにして焼成したゲッター材は、多孔質であるため機械的に弱く、やはり振動などによってマイクロパーティクルの脱離を生じ、容器内の構成部品に損傷を与えたり、センサーの画像に悪影響を及ぼしたりすることがあった。
【0008】
ところで、非蒸発型のゲッターは、活性化の方法によって2つのタイプに分類することができる。1つは、活性化のためのヒータを組み込んだゲッターであり、もう1つは、ヒータを備えず、外部からの加熱によって活性化を行なうゲッターである。前者のヒータ組み込み型のゲッターは、ヒータの周囲に合金粉末を一体にプレス(および焼成)してなり、ゲッター材からヒータの引き出し線が突き出しているため、この引き出し線を利用してゲッターを真空容器内に固定することが可能である。一方、後者のヒータを備えないゲッターでは、このような引き出し線がなく容器内への固定が難しい。そして、ゲッターを固定しない場合、輸送時や移動時、使用中など、ゲッターが容器内壁に衝突し、マイクロパーティクルの脱離がより生じやすくなる。
【0009】
そこで、特許文献2に開示の赤外線検知器では、ゲッターをゲッターケース内に配置するとともに、赤外線検知素子を配置した内筒とのあいだに、気体は通過するが粉塵などの固体は通過しないフィルタを設け、ゲッター材から脱離したマイクロパーティクルが赤外線検知素子に近づかないようにして、得られる画像に悪影響が及ばないようにしている。
【0010】
しかし、この特許文献2に開示の方法は、ゲッターケースを設けることが困難な小型の真空デバイスに適用することができない。また、高機能なフィルタを破損が生じることのないように保持するため、構成が複雑で製造に手間がかかり、コストが高くつくという欠点もある。
【0011】
さらに、特許文献1および2にもあるとおり、従来のゲッターは金属合金の粉末を成型、焼成して形成されるため、成型や焼成のための工程に手間と費用がかかるという問題があり、さらに成型時のプレスによってガス吸着に寄与する表面積が減少してしまい、焼成によってゲッター材が劣化してしまうことから、ゲッターとしての吸着能力が低下してしまうという問題もあった。
【0012】
【特許文献1】
特開平8−225806号公報
【特許文献2】
特開平10−332478号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、プレスや焼成による一体成型が不要であり、かつマイクロパーティクルの脱離のないゲッターを得ることを目的とする。
【0014】
また、ゲッターの固定が容易であり、小型の真空デバイスにも適用が可能であり、輸送時や移動時、使用中などに振動や衝撃が加わってゲッター材に破損が生じても、ゲッター材の破片が真空デバイス内へ脱離することがないゲッターを得ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、粉末状のゲッター材をメッシュで包囲してなり、該メッシュが、ゲッター材と反応しない材料からなりゲッター材よりも細かい編み目を有する非蒸発型ゲッターに関する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施の形態を説明するが、本発明がこれら実施の形態のみに限られるわけではない。
【0017】
実施の形態1
図1に示すとおり、本実施の形態の非蒸発型ゲッターは、ゲッター材1および活性化のためのヒータ3をメッシュ2で包囲してなる。
【0018】
ゲッター材1は、たとえばZr、Ti、Nb、V、Taなどの金属、あるいはZr−Al、Zr−V、Zr−Fe、Zr−Ni、Zr−Mn−Fe、Zr−V−Feなどの合金からなる。これら金属および合金の中でも、Zr−V−FeまたはZr−Alが吸着特性の点で好適である。
【0019】
これら金属および合金は、粒子径20〜200μm程度、好ましくは50〜100μm程度の粉末に粉砕して用いられる。粒子径が200μmよりも大きい場合、熱伝導が悪くなるため加熱が困難となる傾向があり、粒子径が20μmよりも小さい場合、微粉末であるためすぐに吸着が飽和する傾向がある。
【0020】
メッシュ2は、ゲッター材1と反応しない材料からなり、ゲッター材1よりも細かい網目を有している。
【0021】
ここで、「反応しない」とは、高温でゲッター材と接触したときに劣化しない性質であることをいう。ゲッター材と反応しない材料としては、ステンレスやニクロム合金などが例としてあげられる。とくにゲッター材がZr−V−Feからなる場合には、高温による活性化が必要であるため、ステンレスが好ましく用いられる。
【0022】
メッシュ2の網目は、ゲッター材1がメッシュを通過することがないよう、ゲッター材1の粒子径よりも小さくする必要があるが、メッシュ2の網目がゲッター材1の粒子径に近いと、ゲッター材1の一部がメッシュ2の網目を通過してしまう可能性もある。また、振動や衝撃などにより、メッシュ2内でゲッター材1が破損し、破片がメッシュの網目を通過して脱離する場合も考えられる。そこで、ゲッター材の粒子径が20〜50μmである場合には、目開き5〜10μmのメッシュを使用するとよく、ゲッター材の粒子径が50〜100μmである場合には、目開き10〜20μmのメッシュを使用するとよい。メッシュの目開きが20μmよりも大きい場合、ゲッター材の一部あるいはゲッター材の破片が真空容器内へと脱離するおそれがあり、メッシュの目開きが5μmよりも小さい場合には、ガスの流れが悪くなるため吸着速度が低下してしまう。
【0023】
これらメッシュ2は、袋や筒、球や箱などの形状に成型され、内側にゲッター材1およびヒータ3が配置される。
【0024】
ヒータ3は、たとえばW(タングステン)からなる電熱線やNi−Crからなる抵抗体であり、ゲッター材1と一緒にメッシュ2内に配置されている。なお、W(タングステン)からなるヒータの場合には、アルミナで絶縁されている方が好ましい。ヒータ3の引き出し線はメッシュ2の外へと引き出されており、この引き出し線を利用して、本実施の形態の非蒸発型ゲッターを容器内に固定することが可能である。
【0025】
本実施の形態では、合金を粉砕して得た粉末状のゲッター材を、そのままヒータとともにメッシュ中に封入している。このため、ゲッター材をヒータと一体にプレスし、焼成する従来のヒータ組み込み式の非蒸発型ゲッターにくらべ、プレスおよび焼成の手間がなく製造が容易であり、さらに焼成によるゲッター材の劣化がないため、より吸着能力の高いゲッターを得ることができる。
【0026】
また、粉砕後のゲッター材をそのままメッシュで包囲して使用しているため、振動や衝撃などによってゲッター材がさらに砕けることは考えにくい。したがってゲッター材がメッシュを通過して容器内に脱落することはなく、容器内の構成部品に損傷を与えたり、センサの画像に悪影響を与えたりすることがない。さらに、より目開きの小さいメッシュを使用することにより、たとえゲッター材に破損が生じた場合でも、破片が真空容器内に脱落することを防止できる。
【0027】
このように、本実施の形態の非蒸発型ゲッターは、製造が容易で、吸着能力が高く、かつ振動や衝撃にも強いため、とくにポータブル機器や車載機器の真空デバイスにおいて、好ましく用いることができる。
【0028】
実施の形態2
図2に示す本実施の形態の非蒸発型ゲッターは、活性化のためのヒータを内部に備えないヒータレスのゲッターであり、ゲッター材1をメッシュ2で包囲してなる。
【0029】
本実施の形態において、ゲッター材1およびメッシュ2としては、前記実施の形態1におけるゲッター材およびメッシュと同じものが使用可能である。
【0030】
本実施の形態では、合金を粉砕して得た粉末状のゲッター材を、そのままメッシュ中に封入している。このため、粉末状のゲッター材をプレスして成形する従来の非蒸発型ゲッターにくらべ、プレスの手間がなく製造が容易であり、さらにガス吸着に寄与する表面積が大きいため、より吸着能力の高いゲッターを得ることができる。また、粉末状のゲッター材をプレスし焼成する従来の非蒸発型ゲッターにくらべ、プレスおよび焼成の手間がなく製造が容易であり、さらに焼成によるゲッター材の劣化がないため、より吸着能力の高いゲッターを得ることができる。
【0031】
また、粉砕後のゲッター材をそのままメッシュで包囲して使用しているため、振動や衝撃などによってゲッター材がさらに砕けることは考えにくい。したがってゲッター材がメッシュを通過して容器内に脱落することはなく、容器内の構成部品に損傷を与えたり、センサの画像に悪影響を与えたりすることがない。さらに、より目開きの小さいメッシュを使用することにより、たとえゲッター材に破損が生じた場合でも、破片が真空容器内に脱落することを防止できる。
【0032】
また、本実施の形態の非蒸発型ゲッターは、たとえば容器5に取り付け座4を設け、この取り付け座4にメッシュ2を溶接することにより、ヒータレスでヒータの引き出し線がないゲッターであるにもかかわらず、容易に容器内に固定することが可能である。このように、本実施の形態の非蒸発型ゲッターでは、メッシュ2を利用して容器内に固定することができるため、粉末状のゲッター材をプレス(および焼成)してなる従来のヒータレスのゲッターと異なり、たとえ振動や衝撃が予想されるポータブル機器や車載機器の真空デバイスに用いる場合であっても、容器内にゲッター収納のためのゲッターケースを設ける必要がない。したがって、本実施の形態によれば、ゲッターケースを設けることが困難な小型の真空デバイスにおいても、ヒータレスのゲッターを設置することが可能である。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、粉末状のゲッター材を細かい網目のメッシュで包囲しているため、ゲッター材が真空容器内に脱離することがなく、容器内の構成部品に損傷を与えることがない。また、容器内にセンサなどが配置されている場合でも、その動作に悪影響を与えることがない。
【0034】
さらに、粉末状のゲッター材をそのまま用い、プレスや焼成を行なうことがないため、ガス吸着に寄与する表面積が大であり、ゲッター材の劣化がなく、より吸着能力の高いゲッターを得ることができる。また、プレスや焼成を行なうことがないため、製造も容易である。
【0035】
さらに、本発明の非蒸発型ゲッターは、メッシュを用いて容器内に容易に固定することができるため、ゲッター収納のためにゲッターケースを設ける必要がなく、小型の真空デバイスにも適用が可能である。
【0036】
また、メッシュ内にヒータを備えることにより、真空デバイス全体を外部から加熱することなく、ゲッター材の活性化が可能になる。さらに、ヒータの引き出し線を用いてゲッターを固定することができるため、振動や衝撃などの加速度によってゲッターが移動することがなく、ゲッター材の破損と容器内部への脱離をさらに防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における非蒸発型ゲッターを示した断面図であり、ヒータと粉末状のゲッター材とをメッシュで包囲した構造の非蒸発型ゲッターを示した図である。
【図2】本発明のほかの実施の形態における非蒸発型ゲッターを示した断面図であり、活性化のためのヒータを備えていない非蒸発型ゲッターを示した図である。
【符号の説明】
1 ゲッター材、2 メッシュ、3 ヒータ、4 取り付け座、5 容器。
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器内部を高真空に維持するためのゲッターに関し、とくに非蒸発型のゲッターに関する。
【0002】
【従来の技術】
容器の内部に電極などの構成部品を封入し、さらに容器内部を高真空に排気してなるフィールドエミッションディスプレイやマイクロマシンデバイス、赤外センサーなどの真空デバイスにおいて、排気しきれなかった残留ガスや容器内部の構成部品から放出されるガスを吸着し、高真空度を維持するために、ゲッターが使用される。また、魔法ビンなど真空断熱を利用する機器においても、やはり真空度の維持のためゲッターが使用されている。
【0003】
ゲッターには、ゲッター材を容器内に配置し、これを加熱して蒸発させる蒸発型のゲッターと、ゲッター材を蒸発させる必要のない非蒸発型のゲッターがあるが、ゲッター材を蒸発させる手間がなく、蒸発したゲッター材が電極などの構成部品に付着する心配がないため、非蒸発型ゲッターが好んで使用されている。
【0004】
非蒸発型ゲッターは、通常、ゲッター材としてジルコニウム(Zr)を主体とする多孔質の合金を用いており、真空中に残存する活性ガスは、ゲッター材の表面で分解され、ゲッター材と酸化物、窒化物、炭化物を形成して化学的に吸着される。ゲッター材の表面が吸着ガスで飽和するにつれ吸着速度は低下するが、ゲッター材を加熱して、吸着ガス成分のゲッター材内部への拡散を促進すること(活性化と呼ばれる)により、ゲッター材表面がクリーンになり、さらなる吸着が可能になる。
【0005】
このように、非蒸発型ゲッターは、吸着したガスを外部に放出することがないため、閉じられた系内に配置して、真空度向上のための真空ポンプとして使用することが可能であり、可動部がなく、また活性化によって再使用が可能であることから、容器内を真空に保つ必要があるフィールドエミッションディスプレイやマイクロマシンデバイス、赤外センサーなどの真空デバイスにおいて広く用いられてきた。
【0006】
ところで、従来の非蒸発型ゲッターでは、ジルコニウムおよびその他の金属材料を溶解させて合金とし、得られた合金を粉砕したのち、所定の形状にプレスしてゲッター材としていた。このため、輸送時や使用中の振動、あるいは低真空下での加熱などによって、ゲッター材の一部がマイクロパーティクル(微粒子)として脱離し、電極など容器内部の構成部品に損傷を与えることがあった。また、赤外センサーなどにこのようなゲッターを用いた場合には、脱離したマイクロパーティクルが、撮像した画像に悪影響を与えることがあった。
【0007】
これに対し、特許文献1には、合金粉末と有機化合物粉末とを混合後プレスし、さらに焼成するゲッター材の製造方法が開示されている。しかし、このようにして焼成したゲッター材は、多孔質であるため機械的に弱く、やはり振動などによってマイクロパーティクルの脱離を生じ、容器内の構成部品に損傷を与えたり、センサーの画像に悪影響を及ぼしたりすることがあった。
【0008】
ところで、非蒸発型のゲッターは、活性化の方法によって2つのタイプに分類することができる。1つは、活性化のためのヒータを組み込んだゲッターであり、もう1つは、ヒータを備えず、外部からの加熱によって活性化を行なうゲッターである。前者のヒータ組み込み型のゲッターは、ヒータの周囲に合金粉末を一体にプレス(および焼成)してなり、ゲッター材からヒータの引き出し線が突き出しているため、この引き出し線を利用してゲッターを真空容器内に固定することが可能である。一方、後者のヒータを備えないゲッターでは、このような引き出し線がなく容器内への固定が難しい。そして、ゲッターを固定しない場合、輸送時や移動時、使用中など、ゲッターが容器内壁に衝突し、マイクロパーティクルの脱離がより生じやすくなる。
【0009】
そこで、特許文献2に開示の赤外線検知器では、ゲッターをゲッターケース内に配置するとともに、赤外線検知素子を配置した内筒とのあいだに、気体は通過するが粉塵などの固体は通過しないフィルタを設け、ゲッター材から脱離したマイクロパーティクルが赤外線検知素子に近づかないようにして、得られる画像に悪影響が及ばないようにしている。
【0010】
しかし、この特許文献2に開示の方法は、ゲッターケースを設けることが困難な小型の真空デバイスに適用することができない。また、高機能なフィルタを破損が生じることのないように保持するため、構成が複雑で製造に手間がかかり、コストが高くつくという欠点もある。
【0011】
さらに、特許文献1および2にもあるとおり、従来のゲッターは金属合金の粉末を成型、焼成して形成されるため、成型や焼成のための工程に手間と費用がかかるという問題があり、さらに成型時のプレスによってガス吸着に寄与する表面積が減少してしまい、焼成によってゲッター材が劣化してしまうことから、ゲッターとしての吸着能力が低下してしまうという問題もあった。
【0012】
【特許文献1】
特開平8−225806号公報
【特許文献2】
特開平10−332478号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、プレスや焼成による一体成型が不要であり、かつマイクロパーティクルの脱離のないゲッターを得ることを目的とする。
【0014】
また、ゲッターの固定が容易であり、小型の真空デバイスにも適用が可能であり、輸送時や移動時、使用中などに振動や衝撃が加わってゲッター材に破損が生じても、ゲッター材の破片が真空デバイス内へ脱離することがないゲッターを得ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、粉末状のゲッター材をメッシュで包囲してなり、該メッシュが、ゲッター材と反応しない材料からなりゲッター材よりも細かい編み目を有する非蒸発型ゲッターに関する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施の形態を説明するが、本発明がこれら実施の形態のみに限られるわけではない。
【0017】
実施の形態1
図1に示すとおり、本実施の形態の非蒸発型ゲッターは、ゲッター材1および活性化のためのヒータ3をメッシュ2で包囲してなる。
【0018】
ゲッター材1は、たとえばZr、Ti、Nb、V、Taなどの金属、あるいはZr−Al、Zr−V、Zr−Fe、Zr−Ni、Zr−Mn−Fe、Zr−V−Feなどの合金からなる。これら金属および合金の中でも、Zr−V−FeまたはZr−Alが吸着特性の点で好適である。
【0019】
これら金属および合金は、粒子径20〜200μm程度、好ましくは50〜100μm程度の粉末に粉砕して用いられる。粒子径が200μmよりも大きい場合、熱伝導が悪くなるため加熱が困難となる傾向があり、粒子径が20μmよりも小さい場合、微粉末であるためすぐに吸着が飽和する傾向がある。
【0020】
メッシュ2は、ゲッター材1と反応しない材料からなり、ゲッター材1よりも細かい網目を有している。
【0021】
ここで、「反応しない」とは、高温でゲッター材と接触したときに劣化しない性質であることをいう。ゲッター材と反応しない材料としては、ステンレスやニクロム合金などが例としてあげられる。とくにゲッター材がZr−V−Feからなる場合には、高温による活性化が必要であるため、ステンレスが好ましく用いられる。
【0022】
メッシュ2の網目は、ゲッター材1がメッシュを通過することがないよう、ゲッター材1の粒子径よりも小さくする必要があるが、メッシュ2の網目がゲッター材1の粒子径に近いと、ゲッター材1の一部がメッシュ2の網目を通過してしまう可能性もある。また、振動や衝撃などにより、メッシュ2内でゲッター材1が破損し、破片がメッシュの網目を通過して脱離する場合も考えられる。そこで、ゲッター材の粒子径が20〜50μmである場合には、目開き5〜10μmのメッシュを使用するとよく、ゲッター材の粒子径が50〜100μmである場合には、目開き10〜20μmのメッシュを使用するとよい。メッシュの目開きが20μmよりも大きい場合、ゲッター材の一部あるいはゲッター材の破片が真空容器内へと脱離するおそれがあり、メッシュの目開きが5μmよりも小さい場合には、ガスの流れが悪くなるため吸着速度が低下してしまう。
【0023】
これらメッシュ2は、袋や筒、球や箱などの形状に成型され、内側にゲッター材1およびヒータ3が配置される。
【0024】
ヒータ3は、たとえばW(タングステン)からなる電熱線やNi−Crからなる抵抗体であり、ゲッター材1と一緒にメッシュ2内に配置されている。なお、W(タングステン)からなるヒータの場合には、アルミナで絶縁されている方が好ましい。ヒータ3の引き出し線はメッシュ2の外へと引き出されており、この引き出し線を利用して、本実施の形態の非蒸発型ゲッターを容器内に固定することが可能である。
【0025】
本実施の形態では、合金を粉砕して得た粉末状のゲッター材を、そのままヒータとともにメッシュ中に封入している。このため、ゲッター材をヒータと一体にプレスし、焼成する従来のヒータ組み込み式の非蒸発型ゲッターにくらべ、プレスおよび焼成の手間がなく製造が容易であり、さらに焼成によるゲッター材の劣化がないため、より吸着能力の高いゲッターを得ることができる。
【0026】
また、粉砕後のゲッター材をそのままメッシュで包囲して使用しているため、振動や衝撃などによってゲッター材がさらに砕けることは考えにくい。したがってゲッター材がメッシュを通過して容器内に脱落することはなく、容器内の構成部品に損傷を与えたり、センサの画像に悪影響を与えたりすることがない。さらに、より目開きの小さいメッシュを使用することにより、たとえゲッター材に破損が生じた場合でも、破片が真空容器内に脱落することを防止できる。
【0027】
このように、本実施の形態の非蒸発型ゲッターは、製造が容易で、吸着能力が高く、かつ振動や衝撃にも強いため、とくにポータブル機器や車載機器の真空デバイスにおいて、好ましく用いることができる。
【0028】
実施の形態2
図2に示す本実施の形態の非蒸発型ゲッターは、活性化のためのヒータを内部に備えないヒータレスのゲッターであり、ゲッター材1をメッシュ2で包囲してなる。
【0029】
本実施の形態において、ゲッター材1およびメッシュ2としては、前記実施の形態1におけるゲッター材およびメッシュと同じものが使用可能である。
【0030】
本実施の形態では、合金を粉砕して得た粉末状のゲッター材を、そのままメッシュ中に封入している。このため、粉末状のゲッター材をプレスして成形する従来の非蒸発型ゲッターにくらべ、プレスの手間がなく製造が容易であり、さらにガス吸着に寄与する表面積が大きいため、より吸着能力の高いゲッターを得ることができる。また、粉末状のゲッター材をプレスし焼成する従来の非蒸発型ゲッターにくらべ、プレスおよび焼成の手間がなく製造が容易であり、さらに焼成によるゲッター材の劣化がないため、より吸着能力の高いゲッターを得ることができる。
【0031】
また、粉砕後のゲッター材をそのままメッシュで包囲して使用しているため、振動や衝撃などによってゲッター材がさらに砕けることは考えにくい。したがってゲッター材がメッシュを通過して容器内に脱落することはなく、容器内の構成部品に損傷を与えたり、センサの画像に悪影響を与えたりすることがない。さらに、より目開きの小さいメッシュを使用することにより、たとえゲッター材に破損が生じた場合でも、破片が真空容器内に脱落することを防止できる。
【0032】
また、本実施の形態の非蒸発型ゲッターは、たとえば容器5に取り付け座4を設け、この取り付け座4にメッシュ2を溶接することにより、ヒータレスでヒータの引き出し線がないゲッターであるにもかかわらず、容易に容器内に固定することが可能である。このように、本実施の形態の非蒸発型ゲッターでは、メッシュ2を利用して容器内に固定することができるため、粉末状のゲッター材をプレス(および焼成)してなる従来のヒータレスのゲッターと異なり、たとえ振動や衝撃が予想されるポータブル機器や車載機器の真空デバイスに用いる場合であっても、容器内にゲッター収納のためのゲッターケースを設ける必要がない。したがって、本実施の形態によれば、ゲッターケースを設けることが困難な小型の真空デバイスにおいても、ヒータレスのゲッターを設置することが可能である。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、粉末状のゲッター材を細かい網目のメッシュで包囲しているため、ゲッター材が真空容器内に脱離することがなく、容器内の構成部品に損傷を与えることがない。また、容器内にセンサなどが配置されている場合でも、その動作に悪影響を与えることがない。
【0034】
さらに、粉末状のゲッター材をそのまま用い、プレスや焼成を行なうことがないため、ガス吸着に寄与する表面積が大であり、ゲッター材の劣化がなく、より吸着能力の高いゲッターを得ることができる。また、プレスや焼成を行なうことがないため、製造も容易である。
【0035】
さらに、本発明の非蒸発型ゲッターは、メッシュを用いて容器内に容易に固定することができるため、ゲッター収納のためにゲッターケースを設ける必要がなく、小型の真空デバイスにも適用が可能である。
【0036】
また、メッシュ内にヒータを備えることにより、真空デバイス全体を外部から加熱することなく、ゲッター材の活性化が可能になる。さらに、ヒータの引き出し線を用いてゲッターを固定することができるため、振動や衝撃などの加速度によってゲッターが移動することがなく、ゲッター材の破損と容器内部への脱離をさらに防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における非蒸発型ゲッターを示した断面図であり、ヒータと粉末状のゲッター材とをメッシュで包囲した構造の非蒸発型ゲッターを示した図である。
【図2】本発明のほかの実施の形態における非蒸発型ゲッターを示した断面図であり、活性化のためのヒータを備えていない非蒸発型ゲッターを示した図である。
【符号の説明】
1 ゲッター材、2 メッシュ、3 ヒータ、4 取り付け座、5 容器。
Claims (2)
- 粉末状のゲッター材をメッシュで包囲してなり、該メッシュが、ゲッター材と反応しない材料からなりゲッター材よりも細かい編み目を有する非蒸発型ゲッター。
- ゲッター材の活性化のためのヒータを有し、該ヒータの引き出し線がメッシュの外へと引き出されてなる請求項1記載の非蒸発型ゲッター。
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