JP2004202282A - 洗浄装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】洗浄装置の洗浄方法としては,洗浄室の下部に取り付けられた振動装置により振動を加えて洗浄力を向上させる装置や,洗浄室内に設けられた洗浄籠の上下運動により洗浄力を向上させる洗浄装置があるが,前記以上の洗浄効果を得る装置を提供する。
【解決手段】洗浄槽の上部と下部にパイプ5,6を配置し,この上部と下部のパイプを通して洗浄液2をポンプ7により洗浄室1に流し込むことによって,洗浄液を循環させ,この時の被洗浄物9と洗浄液流との接触を促進させ,洗浄液と離脱した汚損物を液流で引き込む方式で引き込み洗浄することで,洗浄効果が高まるようにし,超音波洗浄と組み合わせ効果を高めた,また,流れの断面を制限し,引込み流速を高める筒内に洗浄籠8を設け洗浄効果を高めた装置とした。
【選択図】図1
【解決手段】洗浄槽の上部と下部にパイプ5,6を配置し,この上部と下部のパイプを通して洗浄液2をポンプ7により洗浄室1に流し込むことによって,洗浄液を循環させ,この時の被洗浄物9と洗浄液流との接触を促進させ,洗浄液と離脱した汚損物を液流で引き込む方式で引き込み洗浄することで,洗浄効果が高まるようにし,超音波洗浄と組み合わせ効果を高めた,また,流れの断面を制限し,引込み流速を高める筒内に洗浄籠8を設け洗浄効果を高めた装置とした。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は打ち抜き加工された金属部品や電子部品を洗浄する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属部品加工時のプレス油,メッキ完了部品などの被洗浄物の洗浄に特に効果を発揮する洗浄装置として,気中にて洗浄液を吹き付ける方式や液中にて超音波放射する方式などが提案されていて下記に述べた特許文献に説明がされている。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−328565公報の「従来技術と問題点」によれば,「気中にて液を吹き付ける方法,液中にてノズルより液の噴流を吹き付ける方法,液中にて超音波をかける方法,吹き付けの強弱,超音波の当たり方の強弱が生じてしまい,被洗浄物をむらなく洗浄することは難しい。」「問題点を解決する手段」によれば,「洗浄液の循環ライン中に組み入れられた洗浄塔内に被洗浄物収納用の縦型容筒を遊挿状態に設置し,容筒は胴部に通液孔がなく底部のみに通液孔を備えている」「実施例」によれば,「段落0037に,容筒の底部と胴部に通液孔を備えた場合は,容筒内における洗浄液の流速は,下方に至るに従い漸進的に低下し,」と説明されていて,図解の説明では,容筒上部からポンプで液を洗浄塔内に補給し,容筒を通過させる液は自然落下させている。上記の何れの方法においても流速は高低差を利用した液の自然落下に頼っているので洗浄塔の高さが大きくなる欠点があった。
【0004】
図3に本発明に至った実験経過における従来の例を示す。洗浄室1の内部の側面に超音波発生手段3と4が取り付けられ,洗浄室1の中心部に洗浄籠8が配置され,前記洗浄室1には洗浄液2が満たされている。前記洗浄室1の下部には振動装置15が取り付けられ,洗浄籠8には上から吊り下げられたワイヤ16が装着されている。洗浄籠8の内部に置かれた電子部品などの洗浄を行う場合,洗浄室1の内部に配置された洗浄籠8を前記ワイヤ16の上下運動により上下させたり,洗浄室1の下部に取り付けられた振動装置15で振動を加えて,洗浄室1内部の洗浄液2の液振動を発生させたが,動力装置の稼動による作業環境が快適でないので改善が切望されていた。
【0005】
図3の洗浄室1の外部には洗浄液2を入れたタンク14が配置され、このタンク14から補給パイプ17がポンプ7の吸入側に接続されている。このポンプ7の吐出側から出た上部パイプ5が洗浄室1の上部から洗浄籠8に挿入された構造となっている。この様に配置されることで、タンク14からポンプ7により吸い上げられた洗浄液2が上部パイプ5を通り、洗浄室1に注がれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
洗浄液が満たされた洗浄室の内部に配置された洗浄籠を,上から吊ったワイヤで上下運動させることで,洗浄籠の内部に置かれた被洗浄物(電子部品等)を洗浄する方法や,洗浄室の下部に取り付けられた振動装置によって洗浄液に振動を加えて洗浄する前記の洗浄装置以上の洗浄効果を有する洗浄装置を提供することが本発明の目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明による洗浄装置の特徴とするところは,洗浄液をポンプで洗浄室の下部から引き込む事により洗浄液の流速を速めて,被洗浄物との接触を促進し,引き込んだ洗浄液を上部に流し込むことで,洗浄液を循環させて洗浄効果を向上させるようにした。
【0008】
請求項1に関しては,洗浄液が満たされた洗浄室の内部に配置された洗浄籠と前記洗浄室の側面に沿って洗浄籠との間に超音波発生手段が配置され,前記洗浄室の上部に洗浄液入口が配置され,前記洗浄室の下部に洗浄液出口が配置された洗浄装置において,洗浄液入口には上部パイプの一端が挿入され,洗浄液出口には下部パイプの一端が接続されていて,上部パイプの他端と下部パイプの他端との間にそれぞれポンプの吐出側接続口および吸入側接続口が接続されて洗浄液循環経路が形成されるようにして洗浄籠の中を洗浄液が高速に流れるようにし,該下部パイプが分岐されて下部パイプより下の位置に設けた洗浄液補給タンクに接続され,洗浄液がポンプに吸い込まれ,洗浄液循環経路に補給されるようにしていること及び,該下部パイプの分岐部位から金属の削り屑などがポンプに吸い込まれ無いように洗浄液補給タンクに流れ落ちるようにし,ポンプを損傷させないようにした事を特徴とする洗浄装置とした。洗浄室下部の洗浄液出口から高速の流れをつくる吸引洗浄と,超音波洗浄の効果を同時に発揮させるため洗浄効果が従来の装置より向上させる事が出来た。
請求項2に関しては,前記請求項1の洗浄装置において洗浄室の内部に超音波発生手段の替わりに,略中央部に低部を洗浄室の底部に接して配置された筒と,該筒の内部に洗浄籠が配置されていることを特徴とする洗浄装置とし,ポンプの吸入能力を大きく選定したときに筒内の上から下への洗浄液の流速を高めるようにした。
請求項3に関しては,前記洗浄籠が底面及び側面に洗浄液や超音波振動が抵抗少なく通過できるように,少なくとも開口率50%以上の液流通用の穴が配置されている洗浄籠であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の洗浄装置とし,被洗浄物を収容する容器の側面に穴を設けない従来の技術に見られる場合のような超音波洗浄に不利な状態を排除した。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明による実施の形態を説明する。図1は本発明の実施形態による洗浄装置の一部断面図の配置図を示した。洗浄室1の内部には洗浄液2が満たされ,洗浄籠8が配置されている。洗浄液入口11には上部パイプ5の一端が取り付けられ,この上部パイプ5の他端がポンプ7の吐出側に接続されている。洗浄室1の下部に洗浄液出口10が配置され,この出口に下部パイプ6の一端が接続され,他端がポンプ7の吸入側に接続されていて,下部パイプ6は分岐されて洗浄液補給タンク12にパイプ17で接続される構造となっている。前記洗浄籠8の内部に被洗浄物(電子部品等)9が収容されている。超音波洗発生手段3は洗浄効果を促進させる為に配置されている。半導体の洗浄には,超音波洗発生手段3で洗浄液に超音波を放射して洗浄液中にキャビテーション(局部真空)を発生させて汚損物を剥離する超音波洗浄作用との併用を行うことで,洗浄効果の高まる構造とした。
【0010】
洗浄室1に洗浄液2が満たされた状態でポンプ7を駆動すると,洗浄液2は洗浄液出口10から引き込まれて,下方パイプ6を通りポンプ7で加圧され上部パイプ5を通過し,洗浄室1の上部の洗浄液入口11から洗浄室に流れこむ。洗浄液2がこの様な経路を通り循環する。
【0011】
洗浄液2に浸した洗浄籠8に置かれた被洗浄物(電子部品等)9の間の隙間に洗浄液2を高速に引き込み通過させ洗浄させる。洗浄液2は洗浄液入口から流れ込み、被洗浄物9と洗浄液2との接触を促進させ、洗浄効果を促進させる。
【0012】
下部パイプ6とポンプ7の途中の経路に下部パイプ6の分岐を設け洗浄液補給タンク12が分岐パイプ17で接続されている。洗浄液補給タンク12から洗浄液2が補給され、ポンプ7を通過する。洗浄液2が経路へ補給される量が多くなると、洗浄液補給タンク12ヘ戻すようにしている。洗浄液補給タンク12は下部パイプ6より下方に設置して下部パイプに出てきた汚損金属屑が洗浄液補給タンク12に落下するようにした。分岐パイプ17に電磁バルブ(図示していない)を設けて洗浄液循環経路から分岐パイプ側に洗浄液を流すか,停止させるかを選択できるようにしている。該電磁バルブは水位検知機(図示していない)によって洗浄室内の水位を検知して開閉できるようにする事も有効である。
【0013】
他の実施の形態として,図2に示す様に洗浄室1の内部には洗浄液2が満たされ,洗浄籠8が配置されている。この洗浄籠8を筒13が覆い,洗浄液入口11には上部パイプ5が取り付けられ,筒13に接続されている。この上部パイプ5の他方の端がポンプ7の吐出側接続口に接続されている。洗浄室1の下部に洗浄液出口10が配置され,この出口に下部パイプ6が接続され,ポンプ7の吸入側接続口に接続されている構造となっており、この洗浄籠8の内部に被洗浄物9が収容されている。洗浄室1の内部の筒13に洗浄液2が満たされた状態で,ポンプ7が駆動すると洗浄液2は洗浄液出口10を経て下部パイプ6を通り,ポンプ7で吸引され上部パイプ5を通過し,洗浄室1上部の洗浄液入口11から洗浄室1に流れこむ。
【0014】
筒13の内部の洗浄液2に浸した洗浄籠8に置かれた被洗浄物(電子部品等)9の間の隙間に,洗浄液2を高速に引き込み通過させ洗浄させる。筒13は,この内部の洗浄液2の上から下へ流れる断面を小さくして流速を高める作用をするのであるが,この断面寸法とポンプ7の出力流量の選定によって洗浄液2の吸引流速が決まり,被洗浄物(電子部品等)9と洗浄液2との接触流を促進させ洗浄効果を向上させる。
【0015】
この洗浄液が不足したときに補給する為,下部パイプ6の分岐した他の端が洗浄液補給タンク12接続されている。洗浄液補給タンク12から洗浄液2が経路へ補給され,ポンプ7を通過する。下部パイプ6の分岐パイプ17に電磁バルブ(図示していない)を設けて洗浄液循環経路から分岐パイプ側に洗浄液を流すか,停止させるかを選択できるようにしている。該電磁バルブは水位検知機(図示していない)によって洗浄室内の水位を検知して開閉できるようにする事も有効である。電子部品同士の接触によるキズを嫌う物などに対しては,揺動洗浄や振動洗浄ができないのでこの実施形態が有効である。
【発明の効果】
本発明の装置では,洗浄籠の中を洗浄液が高速に流れるようにし,該下部パイプが分岐されて下部パイプより下の位置に設けた洗浄液補給タンクに接続され,洗浄液がポンプに吸い込まれ,洗浄液循環経路に補給されるようにしていること及び,該下部パイプの分岐部位から金属の削り屑などがポンプに吸い込まれ無いように洗浄液補給タンクに流れ落ちるようにし,ポンプを損傷させないようにしたのでポンプの寿命を長くした。洗浄籠に収容された被洗浄物(電子部品等)に対して洗浄液を高速に引き込み通過させ洗浄させることで,洗浄効果を促進させる。この様な洗浄液の吸引洗浄は製品加工時のプレス油,電子部品の製造過程で半田フラックスの洗浄に特に効果を発揮する。洗浄液を循環させる為,従来の洗浄装置に比べて洗浄液の補給量が少なくてよいから省資源に貢献し工業的価値が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる実施形態の洗浄装置の配置図を示す。
【図2】本発明による他の実施形態の洗浄装置の配置図を示す。
【図3】従来の洗浄装置の配置図を示す。
【符号の説明】
1 洗浄室
2 洗浄液
3 超音波発生手段
4 超音波発生手段
5 上部パイプ
6 下部パイプ
7 ポンプ
8 洗浄籠
9 被洗浄物
10 洗浄液出口
11 洗浄液入口
12 洗浄液補給タンク
13 筒
14 タンク
15 振動装置
16 ワイヤ
17 分岐パイプ
【発明の属する技術分野】
本発明は打ち抜き加工された金属部品や電子部品を洗浄する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属部品加工時のプレス油,メッキ完了部品などの被洗浄物の洗浄に特に効果を発揮する洗浄装置として,気中にて洗浄液を吹き付ける方式や液中にて超音波放射する方式などが提案されていて下記に述べた特許文献に説明がされている。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−328565公報の「従来技術と問題点」によれば,「気中にて液を吹き付ける方法,液中にてノズルより液の噴流を吹き付ける方法,液中にて超音波をかける方法,吹き付けの強弱,超音波の当たり方の強弱が生じてしまい,被洗浄物をむらなく洗浄することは難しい。」「問題点を解決する手段」によれば,「洗浄液の循環ライン中に組み入れられた洗浄塔内に被洗浄物収納用の縦型容筒を遊挿状態に設置し,容筒は胴部に通液孔がなく底部のみに通液孔を備えている」「実施例」によれば,「段落0037に,容筒の底部と胴部に通液孔を備えた場合は,容筒内における洗浄液の流速は,下方に至るに従い漸進的に低下し,」と説明されていて,図解の説明では,容筒上部からポンプで液を洗浄塔内に補給し,容筒を通過させる液は自然落下させている。上記の何れの方法においても流速は高低差を利用した液の自然落下に頼っているので洗浄塔の高さが大きくなる欠点があった。
【0004】
図3に本発明に至った実験経過における従来の例を示す。洗浄室1の内部の側面に超音波発生手段3と4が取り付けられ,洗浄室1の中心部に洗浄籠8が配置され,前記洗浄室1には洗浄液2が満たされている。前記洗浄室1の下部には振動装置15が取り付けられ,洗浄籠8には上から吊り下げられたワイヤ16が装着されている。洗浄籠8の内部に置かれた電子部品などの洗浄を行う場合,洗浄室1の内部に配置された洗浄籠8を前記ワイヤ16の上下運動により上下させたり,洗浄室1の下部に取り付けられた振動装置15で振動を加えて,洗浄室1内部の洗浄液2の液振動を発生させたが,動力装置の稼動による作業環境が快適でないので改善が切望されていた。
【0005】
図3の洗浄室1の外部には洗浄液2を入れたタンク14が配置され、このタンク14から補給パイプ17がポンプ7の吸入側に接続されている。このポンプ7の吐出側から出た上部パイプ5が洗浄室1の上部から洗浄籠8に挿入された構造となっている。この様に配置されることで、タンク14からポンプ7により吸い上げられた洗浄液2が上部パイプ5を通り、洗浄室1に注がれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
洗浄液が満たされた洗浄室の内部に配置された洗浄籠を,上から吊ったワイヤで上下運動させることで,洗浄籠の内部に置かれた被洗浄物(電子部品等)を洗浄する方法や,洗浄室の下部に取り付けられた振動装置によって洗浄液に振動を加えて洗浄する前記の洗浄装置以上の洗浄効果を有する洗浄装置を提供することが本発明の目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明による洗浄装置の特徴とするところは,洗浄液をポンプで洗浄室の下部から引き込む事により洗浄液の流速を速めて,被洗浄物との接触を促進し,引き込んだ洗浄液を上部に流し込むことで,洗浄液を循環させて洗浄効果を向上させるようにした。
【0008】
請求項1に関しては,洗浄液が満たされた洗浄室の内部に配置された洗浄籠と前記洗浄室の側面に沿って洗浄籠との間に超音波発生手段が配置され,前記洗浄室の上部に洗浄液入口が配置され,前記洗浄室の下部に洗浄液出口が配置された洗浄装置において,洗浄液入口には上部パイプの一端が挿入され,洗浄液出口には下部パイプの一端が接続されていて,上部パイプの他端と下部パイプの他端との間にそれぞれポンプの吐出側接続口および吸入側接続口が接続されて洗浄液循環経路が形成されるようにして洗浄籠の中を洗浄液が高速に流れるようにし,該下部パイプが分岐されて下部パイプより下の位置に設けた洗浄液補給タンクに接続され,洗浄液がポンプに吸い込まれ,洗浄液循環経路に補給されるようにしていること及び,該下部パイプの分岐部位から金属の削り屑などがポンプに吸い込まれ無いように洗浄液補給タンクに流れ落ちるようにし,ポンプを損傷させないようにした事を特徴とする洗浄装置とした。洗浄室下部の洗浄液出口から高速の流れをつくる吸引洗浄と,超音波洗浄の効果を同時に発揮させるため洗浄効果が従来の装置より向上させる事が出来た。
請求項2に関しては,前記請求項1の洗浄装置において洗浄室の内部に超音波発生手段の替わりに,略中央部に低部を洗浄室の底部に接して配置された筒と,該筒の内部に洗浄籠が配置されていることを特徴とする洗浄装置とし,ポンプの吸入能力を大きく選定したときに筒内の上から下への洗浄液の流速を高めるようにした。
請求項3に関しては,前記洗浄籠が底面及び側面に洗浄液や超音波振動が抵抗少なく通過できるように,少なくとも開口率50%以上の液流通用の穴が配置されている洗浄籠であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の洗浄装置とし,被洗浄物を収容する容器の側面に穴を設けない従来の技術に見られる場合のような超音波洗浄に不利な状態を排除した。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明による実施の形態を説明する。図1は本発明の実施形態による洗浄装置の一部断面図の配置図を示した。洗浄室1の内部には洗浄液2が満たされ,洗浄籠8が配置されている。洗浄液入口11には上部パイプ5の一端が取り付けられ,この上部パイプ5の他端がポンプ7の吐出側に接続されている。洗浄室1の下部に洗浄液出口10が配置され,この出口に下部パイプ6の一端が接続され,他端がポンプ7の吸入側に接続されていて,下部パイプ6は分岐されて洗浄液補給タンク12にパイプ17で接続される構造となっている。前記洗浄籠8の内部に被洗浄物(電子部品等)9が収容されている。超音波洗発生手段3は洗浄効果を促進させる為に配置されている。半導体の洗浄には,超音波洗発生手段3で洗浄液に超音波を放射して洗浄液中にキャビテーション(局部真空)を発生させて汚損物を剥離する超音波洗浄作用との併用を行うことで,洗浄効果の高まる構造とした。
【0010】
洗浄室1に洗浄液2が満たされた状態でポンプ7を駆動すると,洗浄液2は洗浄液出口10から引き込まれて,下方パイプ6を通りポンプ7で加圧され上部パイプ5を通過し,洗浄室1の上部の洗浄液入口11から洗浄室に流れこむ。洗浄液2がこの様な経路を通り循環する。
【0011】
洗浄液2に浸した洗浄籠8に置かれた被洗浄物(電子部品等)9の間の隙間に洗浄液2を高速に引き込み通過させ洗浄させる。洗浄液2は洗浄液入口から流れ込み、被洗浄物9と洗浄液2との接触を促進させ、洗浄効果を促進させる。
【0012】
下部パイプ6とポンプ7の途中の経路に下部パイプ6の分岐を設け洗浄液補給タンク12が分岐パイプ17で接続されている。洗浄液補給タンク12から洗浄液2が補給され、ポンプ7を通過する。洗浄液2が経路へ補給される量が多くなると、洗浄液補給タンク12ヘ戻すようにしている。洗浄液補給タンク12は下部パイプ6より下方に設置して下部パイプに出てきた汚損金属屑が洗浄液補給タンク12に落下するようにした。分岐パイプ17に電磁バルブ(図示していない)を設けて洗浄液循環経路から分岐パイプ側に洗浄液を流すか,停止させるかを選択できるようにしている。該電磁バルブは水位検知機(図示していない)によって洗浄室内の水位を検知して開閉できるようにする事も有効である。
【0013】
他の実施の形態として,図2に示す様に洗浄室1の内部には洗浄液2が満たされ,洗浄籠8が配置されている。この洗浄籠8を筒13が覆い,洗浄液入口11には上部パイプ5が取り付けられ,筒13に接続されている。この上部パイプ5の他方の端がポンプ7の吐出側接続口に接続されている。洗浄室1の下部に洗浄液出口10が配置され,この出口に下部パイプ6が接続され,ポンプ7の吸入側接続口に接続されている構造となっており、この洗浄籠8の内部に被洗浄物9が収容されている。洗浄室1の内部の筒13に洗浄液2が満たされた状態で,ポンプ7が駆動すると洗浄液2は洗浄液出口10を経て下部パイプ6を通り,ポンプ7で吸引され上部パイプ5を通過し,洗浄室1上部の洗浄液入口11から洗浄室1に流れこむ。
【0014】
筒13の内部の洗浄液2に浸した洗浄籠8に置かれた被洗浄物(電子部品等)9の間の隙間に,洗浄液2を高速に引き込み通過させ洗浄させる。筒13は,この内部の洗浄液2の上から下へ流れる断面を小さくして流速を高める作用をするのであるが,この断面寸法とポンプ7の出力流量の選定によって洗浄液2の吸引流速が決まり,被洗浄物(電子部品等)9と洗浄液2との接触流を促進させ洗浄効果を向上させる。
【0015】
この洗浄液が不足したときに補給する為,下部パイプ6の分岐した他の端が洗浄液補給タンク12接続されている。洗浄液補給タンク12から洗浄液2が経路へ補給され,ポンプ7を通過する。下部パイプ6の分岐パイプ17に電磁バルブ(図示していない)を設けて洗浄液循環経路から分岐パイプ側に洗浄液を流すか,停止させるかを選択できるようにしている。該電磁バルブは水位検知機(図示していない)によって洗浄室内の水位を検知して開閉できるようにする事も有効である。電子部品同士の接触によるキズを嫌う物などに対しては,揺動洗浄や振動洗浄ができないのでこの実施形態が有効である。
【発明の効果】
本発明の装置では,洗浄籠の中を洗浄液が高速に流れるようにし,該下部パイプが分岐されて下部パイプより下の位置に設けた洗浄液補給タンクに接続され,洗浄液がポンプに吸い込まれ,洗浄液循環経路に補給されるようにしていること及び,該下部パイプの分岐部位から金属の削り屑などがポンプに吸い込まれ無いように洗浄液補給タンクに流れ落ちるようにし,ポンプを損傷させないようにしたのでポンプの寿命を長くした。洗浄籠に収容された被洗浄物(電子部品等)に対して洗浄液を高速に引き込み通過させ洗浄させることで,洗浄効果を促進させる。この様な洗浄液の吸引洗浄は製品加工時のプレス油,電子部品の製造過程で半田フラックスの洗浄に特に効果を発揮する。洗浄液を循環させる為,従来の洗浄装置に比べて洗浄液の補給量が少なくてよいから省資源に貢献し工業的価値が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる実施形態の洗浄装置の配置図を示す。
【図2】本発明による他の実施形態の洗浄装置の配置図を示す。
【図3】従来の洗浄装置の配置図を示す。
【符号の説明】
1 洗浄室
2 洗浄液
3 超音波発生手段
4 超音波発生手段
5 上部パイプ
6 下部パイプ
7 ポンプ
8 洗浄籠
9 被洗浄物
10 洗浄液出口
11 洗浄液入口
12 洗浄液補給タンク
13 筒
14 タンク
15 振動装置
16 ワイヤ
17 分岐パイプ
Claims (3)
- 洗浄液が満たされた洗浄室の内部に配置された洗浄籠と,前記洗浄室の側面に沿って洗浄籠との間に超音波発生手段が配置され,前記洗浄室の上部に洗浄液入口を具備し,前記洗浄室の下部に洗浄液出口が配置された洗浄装置において,該洗浄液入口には上部パイプの一端が挿入され,該洗浄液出口には下部パイプの一端が接続されていて,上部パイプの他端と下部パイプの他端との間にそれぞれポンプの吐出側接続口および吸入側接続口が接続された洗浄液循環経路が形成され,該下部パイプが分岐されて該パイプより下に配置した洗浄液補給タンクに接続されていることを特徴とする洗浄装置。
- 洗浄液が満たされた洗浄室の上部に洗浄液入口を具備し,洗浄室の内部の略中央部に底部が洗浄室の底部に接するように配置された筒と,該筒の内部に洗浄籠が配置されていて,前記洗浄室の下部に洗浄液出口が配置された洗浄装置において,該洗浄液入口には上部パイプの一端が挿入され,該洗浄液出口には下部パイプの一端が接続されていて,上部パイプの他端と下部パイプの他端との間にそれぞれポンプの吐出側接続口および吸入側接続口が接続された洗浄液循環経路が形成され,該下部パイプが分岐されて該パイプより下に配置した洗浄液補給タンクに接続されていることを特徴とする洗浄装置。
- 前記洗浄籠が底面及び側面に開口率50%以上の液流通用の穴が配置されている洗浄籠であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の洗浄装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002371021A JP2004202282A (ja) | 2002-12-20 | 2002-12-20 | 洗浄装置 |
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JP (1) | JP2004202282A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010069396A (ja) * | 2008-09-17 | 2010-04-02 | Nakanishi Mfg Co Ltd | 洗浄方法 |
JP2010068937A (ja) * | 2008-09-17 | 2010-04-02 | Nakanishi Mfg Co Ltd | 洗浄方法 |
JP2010075576A (ja) * | 2008-09-29 | 2010-04-08 | Nakanishi Mfg Co Ltd | 洗浄方法 |
-
2002
- 2002-12-20 JP JP2002371021A patent/JP2004202282A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010069396A (ja) * | 2008-09-17 | 2010-04-02 | Nakanishi Mfg Co Ltd | 洗浄方法 |
JP2010068937A (ja) * | 2008-09-17 | 2010-04-02 | Nakanishi Mfg Co Ltd | 洗浄方法 |
JP4556223B2 (ja) * | 2008-09-17 | 2010-10-06 | 株式会社中西製作所 | 洗浄方法 |
JP4556222B2 (ja) * | 2008-09-17 | 2010-10-06 | 株式会社中西製作所 | 洗浄方法 |
JP2010075576A (ja) * | 2008-09-29 | 2010-04-08 | Nakanishi Mfg Co Ltd | 洗浄方法 |
JP4556224B2 (ja) * | 2008-09-29 | 2010-10-06 | 株式会社中西製作所 | 洗浄方法 |
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