JP2004201969A - 歯科用カートリッジ式電動注射装置におけるカートリッジホルダーの取付装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】全体的によりコンパクトでカートリッジホルダーの受け口部材に対する着脱をより簡単に行えるようにした歯科用カートリッジ式電動注射器におけるカートリッジホルダーの取付装置。
【解決手段】円筒形の固定カム部材(3)全体を電動注射器のノーズ部分(2)内に納め、前記固定カム部材は凹部(8)を備え、受け口部材(9)が、複数のボール保持穴(10)と、該ボール保持穴内に位置した係止ボール(11)と、を有し、カートリッジホルダー(12)が係止ボール(11)の一部を受け入れるようになった環状溝(13)を備え、受け口部材は、係止ボールを受け口部材内のカートリッジホルダーの環状溝に係止させる前進位置と、係止ボールがカートリッジホルダーを受け口部材から抜けるように環状溝から解放される後退位置との間を移動でき、受け口部材を前進位置に付勢するためのコイルスプリング(14)を設けてなる。
【選択図】 図2
【解決手段】円筒形の固定カム部材(3)全体を電動注射器のノーズ部分(2)内に納め、前記固定カム部材は凹部(8)を備え、受け口部材(9)が、複数のボール保持穴(10)と、該ボール保持穴内に位置した係止ボール(11)と、を有し、カートリッジホルダー(12)が係止ボール(11)の一部を受け入れるようになった環状溝(13)を備え、受け口部材は、係止ボールを受け口部材内のカートリッジホルダーの環状溝に係止させる前進位置と、係止ボールがカートリッジホルダーを受け口部材から抜けるように環状溝から解放される後退位置との間を移動でき、受け口部材を前進位置に付勢するためのコイルスプリング(14)を設けてなる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する分野】
本発明は、一般的には歯科用カートリッジ式電動注射器に関し、特に、薬液カートリッジを収容するようになったカートリッジホルダーの取付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の電動注射器では、金属製のカートリッジホルダーが注射器のノーズ部分に設けられた受け口部材に着脱自在に装着され、注射のたびに、カートリッジホルダーを受け口部材から外して薬液カートリッジをカートリッジホルダーに差し込み、再び、カートリッジホルダーを受け口部材に取り付ける。カートリッジホルダーには覗き窓が直径方向に対向して設けられている。覗き窓は、注射中、カートリッジホルダー内の薬液カートリッジの様子、つまり注射液の注入量を視認する上で重要な役割を果たしている。又注射針の先端はカット面による刃先を構成していて、これを患者の歯の側に向けて歯肉に刺すことが重要である。
【0003】
注射器を扱う歯科医師の患者に対する処置の姿勢や注射装置の持ち方等によって、覗き窓を通して薬液カートリッジを見る角度が変わるため、覗き易い位置に覗き窓を向き替えするとともに注射針の刃先を構成するカット面の向きを変えることが出来る注射器の出現が歯科医師によって要望された。本出願人は、この要望に答えて、覗き窓の向き及び注射針のカット面の向きを望みに応じて簡単に変え得る歯科用カートリッジ式電動注射器におけるカートリッジホルダーの取付装置を、特開2001−536,224号の下に提案し、実用化している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、そのような優れた電動注射器でも課題が無いわけではない。その課題の1つはカートリッジホルダーの取付装置の寸法形状に関するものである。かかるカートリッジホルダーの取付装置では、受け口部材が電動注射器のノーズ部分から前方に相当に突出しているため、カートリッジホルダーを受け口部材に装着し、注射針をカートリッジホルダーの先端に取付けると、電動注射器のノーズ部分から針先までの長さが、口腔注射をされる人によっては必要以上に長く、注射針の針先に対する術者の視野を確保しにくいと言った問題があった。注射針の長さを考慮すると、カートリッジホルダーの先端までの距離を短くするには、カートリッジホルダーを装着する受け口部材を電動注射器のノーズ部分から出っ張らせない工夫が求められている。
【0005】
本発明の目的は、この観点から開発されたものであって、全体的によりコンパクトでカートリッジホルダーの受け口部材に対する着脱をより簡単に行えるようにした歯科用カートリッジ式電動注射器におけるカートリッジホルダーの取付装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、直径方向に対向して設けられた覗き窓を有するカートリッジホルダーが電動注射器のノーズ部分に取り付けられた受け口部材の受け口に差し込まれ且つ着脱自在に装着されるようになっているカートリッジホルダーの取付装置において、円筒形の固定カム部材全体を電動注射器のノーズ部分内に納め、前記固定カム部材は傾斜カム面を有する凹部を備え、前記受け口部材が、該受け口部材に円周方向に間隔を隔てて設けられた複数のボール保持穴と、該ボール保持穴内に位置した係止ボールと、を有し、前記カートリッジホルダーが係止ボールの一部を受け入れるようになった環状溝を備え、前記受け口部材は、そのボール保持穴内に位置した係止ボールが固定カム部材の円筒面に係合して係止ボールを受け口部材内のカートリッジホルダーの環状溝に係止させる前進位置と、係止ボールが固定カム部材の凹部と整合してカートリッジホルダーを受け口部材から抜けるように環状溝から解放される後退位置との間を移動でき、受け口部材を前進位置に付勢するためのコイルスプリングを設けてなる、歯科用カートリッジ式電動注射器におけるカートリッジホルダーの取付装置を提供する。
【0007】
好ましい実施形態では、受け口部材が移動する前進位置と後退位置を規制するための手段が設けられ、該手段は受け口部材の外周に形成された環状規制溝と、先端が環状規制溝に係合する、固定カム部材に設けられたストッパーピンと、を含む。
【0008】
【作用】
カートリッジホルダーを受け口部材に装着しようとする場合には、先ず、受け口部材をコイルスプリングの付勢力に抗して後退位置へ押し込んで係止ボールを固定カム部材の凹部と整合させ、その状態では、係止ボールが凹部内へ逃げることができるのでカートリッジホルダーを受け口部材に所定位置まで差し込むことができる。カートリッジホルダーが所定位置にある時、カートリッジホルダーの環状溝は係止ボールと整合することになり、受け口部材の押し込みを解放すると、受け口部材はカートリッジホルダーと一緒にコイルスプリングにより前進位置へ移動し、受け口部材の移動に伴って係止ボールはカム面により半径方向内方に押されてその一部がカートリッジホルダーの環状溝に確実に入り込み、ついには、固定カム部材の円筒面で係止ボールはカートリッジホルダーの環状溝に係止される。カートリッジホルダーを抜く場合には、その逆の操作を行えばよい。
【0009】
【発明の実施形態】
図面を参照して本発明による歯科用カートリッジ式電動注射器の実施形態を説明すると、図1及び図2において、本発明による電動注射器1は、そのノーズ部分2に全体が納められてそこに装着された円筒形の固定カム部材3を備えている。固定カム部材3は、例えば、後端が電動注射器のプランジャーロッド4を摺動自在に支持するための支持部材5の先端に螺着固定され、電動注射器のノーズ部分の一部をなす保持キャップ6が固定カム部材3の前端に螺着されている。固定カム部材3は傾斜カム面7を有する凹部8を備えている。受け口部材9が、固定カム部材3内に滑動自在に配置され、そして円周方向に間隔を隔てた複数のボール保持穴10と、該ボール保持穴10内に位置した係止ボール11と、を有している。ボール保持穴10は、受け口部材の受け口側では係止ボールがそこから一部出張ることができるが抜け落ちないようにボールの直径よりも小さくなっている。受け口部材9に差し込まれるようになったカートリッジホルダー12が、受け口側から出張った係止ボール11の一部を受け入れるようになった環状溝13を備え、受け口部材9は、そのボール保持穴10内に位置した係止ボール11が固定カム部材3の円筒面に係合して係止ボール11を受け口部材9内のカートリッジホルダー12の環状溝13に係止させる前進位置と、係止ボール11が固定カム部材3の凹部8と整合してカートリッジホルダー12を受け口部材9から抜けるように環状溝13から解放される後退位置との間を移動できる。受け口部材9のこのような後退位置への移動のための操作を容易にするために、受け口部材9は、固定カム部材3から前方に突出した端に指を掛け得る鍔状ハンドル9cを有するのが望ましい。固定カム部材3の底3aと受け口部材9の環状底9aとの間にはコイルスプリング14が設けられていて受け口部材9を前進位置に付勢するようになっている。
【0010】
受け口部材9が移動する前進位置と後退位置を規制するための手段が設けられ、該手段は受け口部材9の外周に形成された環状規制溝9bと、先端が環状規制溝9bに係合する、固定カム部材3に設けられたストッパーピン15と、を含む。
【0011】
図2において、カートリッジホルダー12が受け口部材9から取り外されているものと仮定して装置の使い方を以下に説明する。先ず、カートリッジホルダー12にその後ろからカートリッジ16を装填し、鍔状ハンドル9cに指を掛けて受け口部材9をコイルスプリング14の付勢力に抗して後退位置へ押し込み、係止ボール11を固定カム部材3の凹部8と整合させる。その状態で、カートリッジホルダー12を受け口部材9に差し込むと、カートリッジホルダー12は係止ボール11に当たってそれを凹部8内へ逃がすことができるため、受け口部材9の環状底9aに当たるまで受け口部材9内に差し込むことが出来る。カートリッジホルダー12が所定位置にある時、カートリッジホルダー12の環状溝13は係止ボール11と整合することになり、鍔状ハンドル9cから指を離して受け口部材9の押し込みを解放すると、受け口部材9はカートリッジホルダー12と一緒にコイルスプリング14の付勢力により前進位置へ移動し、受け口部材9の移動に伴って係止ボール11は傾斜カム面7により半径方向内方に押されてその一部がカートリッジホルダーの環状溝13に確実に入り込み、ついには、固定カム部材3の円筒内面で係止ボール11はカートリッジホルダー12の環状溝13に係止され、それによって、カートリッジホルダー12は受け口部材9に装着される。
【0012】
カートリッジホルダーの抜き取りは、受け口部材9をコイルスプリング付勢力に抗して固定カム部材3の中へ押し込んでから行えばよい。
【0013】
カートリッジホルダーを装着した状態では、カートリッジホルダー12は自身の周りに回転可能であり、従ってカートリッジホルダー12の覗き窓12aの向き及びカートリッジホルダー12の先端に装着される注射針17のカット面(図示せず)をカートリッジホルダーを回すことによって望み通りに変えることができる。
【0014】
本発明によれば、カートリッジホルダーを電動注射器のノーズ部分内に深く差し込める構成にしたので、注射器から注射針までの長さを、規格で決まっている長い方のカートリッジ(長さ65mm、その場合には、短いカートリッジ(長さ46mm)のカートリッジホルダーに変えて長さの異なるそれ向きのカートリッジホルダーが使用される)が使用される場合でも、十分短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるカートリッジホルダーの取付装置を備えた歯科用カートリッジ式注射器の全体の外観斜視図である。
【図2】本発明によるカートリッジホルダーの取付装置の断面図である。
【符号の説明】
1 電動注射器
2 ノーズ部分
3 固定カム部材
4 プランジャーロッド
5 支持部材
6 保持キャップ
7 傾斜カム面
8 凹部
9 受け口部材
9b 環状規制溝
10 ボール保持穴
11 係止ボール
12 カートリッジホルダー
12a 覗き窓
13 環状溝
14 コイルスプリング
15 ストッパーピン
16 カートリッジ
17 注射針
【発明の属する分野】
本発明は、一般的には歯科用カートリッジ式電動注射器に関し、特に、薬液カートリッジを収容するようになったカートリッジホルダーの取付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の電動注射器では、金属製のカートリッジホルダーが注射器のノーズ部分に設けられた受け口部材に着脱自在に装着され、注射のたびに、カートリッジホルダーを受け口部材から外して薬液カートリッジをカートリッジホルダーに差し込み、再び、カートリッジホルダーを受け口部材に取り付ける。カートリッジホルダーには覗き窓が直径方向に対向して設けられている。覗き窓は、注射中、カートリッジホルダー内の薬液カートリッジの様子、つまり注射液の注入量を視認する上で重要な役割を果たしている。又注射針の先端はカット面による刃先を構成していて、これを患者の歯の側に向けて歯肉に刺すことが重要である。
【0003】
注射器を扱う歯科医師の患者に対する処置の姿勢や注射装置の持ち方等によって、覗き窓を通して薬液カートリッジを見る角度が変わるため、覗き易い位置に覗き窓を向き替えするとともに注射針の刃先を構成するカット面の向きを変えることが出来る注射器の出現が歯科医師によって要望された。本出願人は、この要望に答えて、覗き窓の向き及び注射針のカット面の向きを望みに応じて簡単に変え得る歯科用カートリッジ式電動注射器におけるカートリッジホルダーの取付装置を、特開2001−536,224号の下に提案し、実用化している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、そのような優れた電動注射器でも課題が無いわけではない。その課題の1つはカートリッジホルダーの取付装置の寸法形状に関するものである。かかるカートリッジホルダーの取付装置では、受け口部材が電動注射器のノーズ部分から前方に相当に突出しているため、カートリッジホルダーを受け口部材に装着し、注射針をカートリッジホルダーの先端に取付けると、電動注射器のノーズ部分から針先までの長さが、口腔注射をされる人によっては必要以上に長く、注射針の針先に対する術者の視野を確保しにくいと言った問題があった。注射針の長さを考慮すると、カートリッジホルダーの先端までの距離を短くするには、カートリッジホルダーを装着する受け口部材を電動注射器のノーズ部分から出っ張らせない工夫が求められている。
【0005】
本発明の目的は、この観点から開発されたものであって、全体的によりコンパクトでカートリッジホルダーの受け口部材に対する着脱をより簡単に行えるようにした歯科用カートリッジ式電動注射器におけるカートリッジホルダーの取付装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、直径方向に対向して設けられた覗き窓を有するカートリッジホルダーが電動注射器のノーズ部分に取り付けられた受け口部材の受け口に差し込まれ且つ着脱自在に装着されるようになっているカートリッジホルダーの取付装置において、円筒形の固定カム部材全体を電動注射器のノーズ部分内に納め、前記固定カム部材は傾斜カム面を有する凹部を備え、前記受け口部材が、該受け口部材に円周方向に間隔を隔てて設けられた複数のボール保持穴と、該ボール保持穴内に位置した係止ボールと、を有し、前記カートリッジホルダーが係止ボールの一部を受け入れるようになった環状溝を備え、前記受け口部材は、そのボール保持穴内に位置した係止ボールが固定カム部材の円筒面に係合して係止ボールを受け口部材内のカートリッジホルダーの環状溝に係止させる前進位置と、係止ボールが固定カム部材の凹部と整合してカートリッジホルダーを受け口部材から抜けるように環状溝から解放される後退位置との間を移動でき、受け口部材を前進位置に付勢するためのコイルスプリングを設けてなる、歯科用カートリッジ式電動注射器におけるカートリッジホルダーの取付装置を提供する。
【0007】
好ましい実施形態では、受け口部材が移動する前進位置と後退位置を規制するための手段が設けられ、該手段は受け口部材の外周に形成された環状規制溝と、先端が環状規制溝に係合する、固定カム部材に設けられたストッパーピンと、を含む。
【0008】
【作用】
カートリッジホルダーを受け口部材に装着しようとする場合には、先ず、受け口部材をコイルスプリングの付勢力に抗して後退位置へ押し込んで係止ボールを固定カム部材の凹部と整合させ、その状態では、係止ボールが凹部内へ逃げることができるのでカートリッジホルダーを受け口部材に所定位置まで差し込むことができる。カートリッジホルダーが所定位置にある時、カートリッジホルダーの環状溝は係止ボールと整合することになり、受け口部材の押し込みを解放すると、受け口部材はカートリッジホルダーと一緒にコイルスプリングにより前進位置へ移動し、受け口部材の移動に伴って係止ボールはカム面により半径方向内方に押されてその一部がカートリッジホルダーの環状溝に確実に入り込み、ついには、固定カム部材の円筒面で係止ボールはカートリッジホルダーの環状溝に係止される。カートリッジホルダーを抜く場合には、その逆の操作を行えばよい。
【0009】
【発明の実施形態】
図面を参照して本発明による歯科用カートリッジ式電動注射器の実施形態を説明すると、図1及び図2において、本発明による電動注射器1は、そのノーズ部分2に全体が納められてそこに装着された円筒形の固定カム部材3を備えている。固定カム部材3は、例えば、後端が電動注射器のプランジャーロッド4を摺動自在に支持するための支持部材5の先端に螺着固定され、電動注射器のノーズ部分の一部をなす保持キャップ6が固定カム部材3の前端に螺着されている。固定カム部材3は傾斜カム面7を有する凹部8を備えている。受け口部材9が、固定カム部材3内に滑動自在に配置され、そして円周方向に間隔を隔てた複数のボール保持穴10と、該ボール保持穴10内に位置した係止ボール11と、を有している。ボール保持穴10は、受け口部材の受け口側では係止ボールがそこから一部出張ることができるが抜け落ちないようにボールの直径よりも小さくなっている。受け口部材9に差し込まれるようになったカートリッジホルダー12が、受け口側から出張った係止ボール11の一部を受け入れるようになった環状溝13を備え、受け口部材9は、そのボール保持穴10内に位置した係止ボール11が固定カム部材3の円筒面に係合して係止ボール11を受け口部材9内のカートリッジホルダー12の環状溝13に係止させる前進位置と、係止ボール11が固定カム部材3の凹部8と整合してカートリッジホルダー12を受け口部材9から抜けるように環状溝13から解放される後退位置との間を移動できる。受け口部材9のこのような後退位置への移動のための操作を容易にするために、受け口部材9は、固定カム部材3から前方に突出した端に指を掛け得る鍔状ハンドル9cを有するのが望ましい。固定カム部材3の底3aと受け口部材9の環状底9aとの間にはコイルスプリング14が設けられていて受け口部材9を前進位置に付勢するようになっている。
【0010】
受け口部材9が移動する前進位置と後退位置を規制するための手段が設けられ、該手段は受け口部材9の外周に形成された環状規制溝9bと、先端が環状規制溝9bに係合する、固定カム部材3に設けられたストッパーピン15と、を含む。
【0011】
図2において、カートリッジホルダー12が受け口部材9から取り外されているものと仮定して装置の使い方を以下に説明する。先ず、カートリッジホルダー12にその後ろからカートリッジ16を装填し、鍔状ハンドル9cに指を掛けて受け口部材9をコイルスプリング14の付勢力に抗して後退位置へ押し込み、係止ボール11を固定カム部材3の凹部8と整合させる。その状態で、カートリッジホルダー12を受け口部材9に差し込むと、カートリッジホルダー12は係止ボール11に当たってそれを凹部8内へ逃がすことができるため、受け口部材9の環状底9aに当たるまで受け口部材9内に差し込むことが出来る。カートリッジホルダー12が所定位置にある時、カートリッジホルダー12の環状溝13は係止ボール11と整合することになり、鍔状ハンドル9cから指を離して受け口部材9の押し込みを解放すると、受け口部材9はカートリッジホルダー12と一緒にコイルスプリング14の付勢力により前進位置へ移動し、受け口部材9の移動に伴って係止ボール11は傾斜カム面7により半径方向内方に押されてその一部がカートリッジホルダーの環状溝13に確実に入り込み、ついには、固定カム部材3の円筒内面で係止ボール11はカートリッジホルダー12の環状溝13に係止され、それによって、カートリッジホルダー12は受け口部材9に装着される。
【0012】
カートリッジホルダーの抜き取りは、受け口部材9をコイルスプリング付勢力に抗して固定カム部材3の中へ押し込んでから行えばよい。
【0013】
カートリッジホルダーを装着した状態では、カートリッジホルダー12は自身の周りに回転可能であり、従ってカートリッジホルダー12の覗き窓12aの向き及びカートリッジホルダー12の先端に装着される注射針17のカット面(図示せず)をカートリッジホルダーを回すことによって望み通りに変えることができる。
【0014】
本発明によれば、カートリッジホルダーを電動注射器のノーズ部分内に深く差し込める構成にしたので、注射器から注射針までの長さを、規格で決まっている長い方のカートリッジ(長さ65mm、その場合には、短いカートリッジ(長さ46mm)のカートリッジホルダーに変えて長さの異なるそれ向きのカートリッジホルダーが使用される)が使用される場合でも、十分短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるカートリッジホルダーの取付装置を備えた歯科用カートリッジ式注射器の全体の外観斜視図である。
【図2】本発明によるカートリッジホルダーの取付装置の断面図である。
【符号の説明】
1 電動注射器
2 ノーズ部分
3 固定カム部材
4 プランジャーロッド
5 支持部材
6 保持キャップ
7 傾斜カム面
8 凹部
9 受け口部材
9b 環状規制溝
10 ボール保持穴
11 係止ボール
12 カートリッジホルダー
12a 覗き窓
13 環状溝
14 コイルスプリング
15 ストッパーピン
16 カートリッジ
17 注射針
Claims (2)
- 直径方向に対向して設けられた覗き窓を有するカートリッジホルダーが電動注射器のノーズ部分に取り付けられた受け口部材の受け口に差し込まれ且つ着脱自在に装着されるようになっているカートリッジホルダーの取付装置において、円筒形の固定カム部材全体を電動注射器のノーズ部分内に納め、前記固定カム部材は傾斜カム面を有する凹部を備え、前記受け口部材が、該受け口部材に円周方向に間隔を隔てて設けられた複数のボール保持穴と、該ボール保持穴内に位置した係止ボールと、を有し、前記カートリッジホルダーが係止ボールの一部を受け入れるようになった環状溝を備え、前記受け口部材は、そのボール保持穴内に位置した係止ボールが固定カム部材の円筒面に係合して係止ボールを受け口部材内のカートリッジホルダーの環状溝に係止させる前進位置と、係止ボールが固定カム部材の凹部と整合してカートリッジホルダーを受け口部材から抜けるように環状溝から解放される後退位置との間を移動でき、受け口部材を前進位置に付勢するためのコイルスプリングを設けてなる、歯科用カートリッジ式電動注射器におけるカートリッジホルダーの取付装置。
- 前記受け口部材が移動する前進位置と後退位置を規制するための手段が設けられ、該手段は受け口部材の外周に形成された環状規制溝と、先端が環状規制溝に係合する、固定カム部材に設けられたストッパーピンと、を含む、請求項1に記載の歯科用カートリッジ式電動注射装置におけるカートリッジホルダーの取付装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002375177A JP2004201969A (ja) | 2002-12-25 | 2002-12-25 | 歯科用カートリッジ式電動注射装置におけるカートリッジホルダーの取付装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002375177A JP2004201969A (ja) | 2002-12-25 | 2002-12-25 | 歯科用カートリッジ式電動注射装置におけるカートリッジホルダーの取付装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004201969A true JP2004201969A (ja) | 2004-07-22 |
Family
ID=32812992
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002375177A Pending JP2004201969A (ja) | 2002-12-25 | 2002-12-25 | 歯科用カートリッジ式電動注射装置におけるカートリッジホルダーの取付装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004201969A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008173471A (ja) * | 2007-01-10 | 2008-07-31 | Animas Corp | シリンジアセンブリ及びこれを組み込んだ注入ポンプアセンブリ |
KR101370430B1 (ko) * | 2012-02-22 | 2014-03-10 | 주식회사 제노스 | 치과용 마취액 주입 장치의 앰플 홀더 및 이를 포함한 치과용 마취액 주입 장치 |
-
2002
- 2002-12-25 JP JP2002375177A patent/JP2004201969A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008173471A (ja) * | 2007-01-10 | 2008-07-31 | Animas Corp | シリンジアセンブリ及びこれを組み込んだ注入ポンプアセンブリ |
KR101370430B1 (ko) * | 2012-02-22 | 2014-03-10 | 주식회사 제노스 | 치과용 마취액 주입 장치의 앰플 홀더 및 이를 포함한 치과용 마취액 주입 장치 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20050119 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061218 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070501 |