JP2004201763A - 視機能訓練装置 - Google Patents

Abstract

【課題】本発明は、簡略な訓練動作で、訓練眼の視力の回復又は保持を図ることが可能であり、固視標像を替えての訓練も可能であり、更に幅広い年齢層にも対応した視機能訓練を行うことができる視機能訓練装置を提供するものである。
【解決手段】本発明の視機能訓練装置１は、一端に訓練眼用の覗き窓３を備えた本体２と、光源と、カートリッジ２２に収納されるとともに視機能訓練用の複数種の固視標が付され、内蔵駆動系により巻き取り巻き戻し駆動されるフィルムと、光源から発せられフィルムの固視標を経た光束を固視標像として覗き窓３を覗き込む訓練眼に雲霧状態で投影する雲霧用光学系とからなり本体２内に配置した視機能訓練系とを有するものである。
【選択図】図４

Description

【発明の属する技術分野】
本発明は、視機能訓練装置に関し、詳しくは、視力の回復又は保持を図ることが可能な視機能訓練装置に関するものである。
【従来の技術】
従来、低下した視力の回復や老眼の進行抑制などのために種々の視機能訓練装置が提案され、実用化されている。
しかし、従来装置は、装置規模が大きいものが多く、専ら眼科病院等に設置されているため、家庭等で手軽に視機能訓練を行うことが難しかった。
また、単一の視標を視認させて視機能訓練を行う簡易構成のものもあるが、この場合には、訓練に直ぐ飽きてしまい、子供等の若年層の視機能訓練の実行を図ることが難しかった。
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、簡略な訓練動作で、訓練眼の視力の回復又は保持を図ることが可能であり、固視標像を替えての訓練も可能であり、更に幅広い年齢層にも対応した視機能訓練を行うことができる視機能訓練装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項１記載の発明の視機能訓練装置は、一端に訓練眼用の覗き窓を備えた本体と、光源と、カートリッジに収納されるとともに視機能訓練用の複数種の固視標が付され、内蔵駆動系により巻き取り巻き戻し駆動されるフィルムと、前記光源から発せられフィルムの固視標を経た光束を固視標像として前記覗き窓を覗き込む訓練眼に雲霧状態で投影する雲霧用光学系とからなり、前記本体内に配置した視機能訓練系と、を有することを特徴とするものである。
請求項２記載の発明の視機能訓練装置は、一端に訓練眼用の覗き窓を備え上面に開閉可能な上蓋を備えた本体と、この本体を前記覗き窓が上下方向に煽り可能に支持する本体支持部と、前記上蓋の下部領域に形成される収容空間内に着脱可能に装着される光源と、前記収容空間内に着脱可能に装着されるカートリッジに収納されるとともに視機能訓練用の複数種の固視標が長さ方向に沿って付されて、カートリッジ下部に配置した内蔵駆動系により巻き取り巻き戻し駆動されるフィルムと、前記収容空間と前記覗き窓との間に配置され、前記光源から発せられフィルムの固視標を経た光束を固視標像として前記覗き窓を覗き込む訓練眼に雲霧状態で投影する雲霧用光学系とからなる視機能訓練系と、前記覗き窓に着脱可能に装着される左右眼切り替え用の覗き込み補助具と、を有することを特徴とするものである。
請求項３記載の発明は、請求項１又は２記載の視機能訓練装置において、前記複数種の固視標は、図形、模様、魚、動物、風景等から選ばれる画像により形成されている特徴とするものである。
本発明によれば、前記覗き込み補助具を介して覗き窓を覗き込み、雲霧する固視標像を視認するだけの簡略な訓練動作で、訓練者の訓練眼の視力の回復又は保持を図ることが可能となる。
また、カートリッジを交換することで、別の種類の図形、模様、魚、動物、風景等からなる固視標像を視認して楽しみながら訓練動作を行うこともできる。
更に、覗き窓を上下方向に所望の位置まで煽ることで、子供、大人、老人を問わず訓練者は好みの姿勢にて覗き窓を覗き込み眼の訓練を行うことができ、幅広い年齢層にも対応できる。
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図１乃至図４は本発明の実施の形態の視機能訓練装置１を示すものであり、この視機能訓練装置１は、一端に訓練眼Ｅ（図７参照）用の円筒形の覗き窓３を備え、上面に開閉可能な上蓋４を備えた略楕円球体状の本体２と、この本体２の底部を、前記覗き窓３とともに本体２が上下方向（図２に示す矢印Ａ、Ｂ方向）に煽り（回動）可能に支持する本体支持部５と、前記覗き窓３に着脱可能に装着される左右眼切り替え用の覗き込み補助具７と、前記覗き窓３に着脱可能に装着される保護カバー８とを有している。
覗き込み補助具７は、図１、図２に示すように、例えば合成樹脂等により左右一対の眼覆具４１ａ、４１ｂを一体に形成し、一方の眼覆具４１ａに円形の覗き孔４２及び覗き窓３への装着筒４３を設け、他方の眼覆具４１ｂ側は閉塞部４４を設けて、覗き窓３に対する装着筒４３の装着時に一対の眼覆具４１ａ、４１ｂの配置を１８０度変えることで、訓練者の左右の訓練眼Ｅのいずれか一方のみを覗き窓３に臨ませるように構成している。
前記本体支持部５は、支持突部６を本体２の底部に例えばピン結合で結合させ、本体２を支持突部６上で煽り可能に支持している。
前記本体２の上面における覗き窓３の近傍には、図２、図４に示すように、オンオフスイッチ釦１１、指示ランプ１２、電源ランプ１３を一体化した操作部１０を設けている。また、本体２の背面側には、図３に示すように、電源スイッチ１４、電源アダプタ受部１５を設けている。
図２中、１６は上蓋４を開く際に操作する開操作部で、また、図４中、１７はＡＣ電源に差し込んで使用する電源アダプタ、１８は電源アダプタ受部１５に挿入するプラグである。
次に、視機能訓練装置１の内部構成について、図５、図６、図７をも参照して説明する。
視機能訓練装置１は、前記上蓋４の下部領域に形成される収容空間２０内に着脱可能に装着される光源（電球）２１と、前記収容空間２０内に着脱可能に装着されるカートリッジ２２内に一対のリール２３、２４（図６参照）に取り付けられて収納されるフィルム２５とを具備している。
図５は収容空間２０内のカートリッジ２２の収容状態を示すものであり、収容空間２０を形成する本体内上辺部５１にスライドストッパ片５２を矢印方向にスライド可能に設け、収容空間２０内に収納したカートリッジ２２の上面上にスライドストッパ片５２を突出させることで、カートリッジ２２を収容空間２０内で固定するようになっている。
前記カートリッジ２２の上面には、図５に示すように、突片５４及び凹部５５からなる一対の摘まみ部５３が設けられている。図５中、４ａは上蓋４用の開閉支持アームである。
前記一対のリール２３、２４は、図６に示すように、カートリッジ２２の下部に配置した内蔵駆動系２６により巻き取り、巻き戻し駆動されるようになっている。
前記フィルム２５には、視機能訓練用の複数種の固視標３０がこのフィルム２５の長さ方向に沿って付されている。内蔵駆動系２６による巻き取り又は巻き戻し時間は数分程度となるようにフィルム２５の長さが設定されている。
前記固視標３０は、模様、文字、図形や、魚、動物、風景等の自然物から選ばれる画像により形成される。なお、図６には図形からなる固視標３０を表示している。
更に、視機能訓練装置１は、前記収容空間２０と前記覗き窓３との間に配置され、図７に示すように、前記光源２１から発せられフィルム２５に付した前記固視標３０を経た光束を固視標像３０ａ（図８参照）として前記覗き窓３を覗き込む訓練眼Ｅに雲霧状態（レンズ３２を光軸方向に移動させ、固視標像３０ａが訓練眼Ｅに対して連続的に変倍しピントを変えつつ接近又は遠ざかる状態）で投影するレンズ３２及びレンズ移動機構３３からなる雲霧用光学系３４を備えている。レンズ３２は高解析レンズとつや消しレンズとの組み合わせレンズにより構成している。
前記光源２１、フィルム２５に付した固視標３０、雲霧用光学系３４により視機能訓練系を構成している。
前記本体２内には、図示していないが視機能訓練装置１の動作用のバッテリを内蔵している。
次に、視機能訓練装置１による訓練者の訓練眼Ｅの視機能訓練状態を図８をも参照して説明する。予め電源アダプタ１７を使用して、内蔵バッテリを十分に充電しておく。
視機能訓練開始時には、まず、覗き込み補助具７の装着筒４３を覗き窓３に装着する。訓練眼Ｅとして右眼を訓練する場合には、図１に示すように他方の眼覆具４１ｂ側が左側にはみ出すように装着する。また、訓練眼Ｅとして左眼を訓練する場合には、他方の眼覆具４１ｂ側が図２に示すように右側にはみ出すように装着する。
この状態で、前記開操作部１６を操作し、上蓋４を開いて収容空間２０内に光源、カートリッジ２２を順に装着し、スライドストッパ片５２によりカートリッジ２２を収容空間２０内で固定する。
次に、電源スイッチ１４をオンにし、オンオフスイッチ釦１１を操作することで、前記内蔵駆動系２６によりフィルム２５の例えば巻き取り駆動が行われるとともに前記光源２１が発光する。そして、雲霧用光学系３４により、前記光源２１から発せられフィルム２５の固視標３０を経た光束を、固視標像３０ａとして前記覗き込み補助具７を介して覗き窓３を覗き込む訓練眼Ｅに図８に示すように雲霧状態で投影する。
この結果、訓練眼Ｅの水晶体Ｅｓに固視標像３０ａの雲霧に伴う伸縮する調節力が作用し、視機能訓練が効果的に実行され、例えば若年層の近視予防、眼の使い過ぎのための疲労の回復、老眼の進行抑制等に極めて有好である。
また、カートリッジ２２を交換することで、別の種類の図形、模様、魚、動物、風景等からなる固視標像３０ａを視認して楽しみながら訓練眼Ｅの訓練動作を行うこともできる。
更に、覗き窓３を上下方向に所望の位置まで煽ることで、子供、大人、老人を問わず訓練者は好みの姿勢にて覗き窓３を覗き込み訓練眼Ｅの訓練を行うことができ、幅広い年齢層に対応できる。
【発明の効果】
本発明によれば、覗き込み補助具を介して覗き窓を覗き込み、雲霧する固視標像を視認するだけの簡略な訓練動作で、訓練者の訓練眼の視力の回復又は保持を図ることが可能であり、固視標像を替えての訓練も可能であり、更に幅広い年齢層にも対応できる視機能訓練装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態の視機能訓練装置の一端側から見た斜視図である。
【図２】本発明の実施の形態の視機能訓練装置の他端側から見た斜視図である。
【図３】本発明の実施の形態の視機能訓練装置の背面図である。
【図４】本発明の実施の形態の視機能訓練装置、覗き込み補助具、電源アダプタを示す斜視図である。
【図５】本発明の実施の形態の視機能訓練装置における上蓋の下部領域に形成される収容空間を示す拡大斜視図である。
【図６】本発明の実施の形態の視機能訓練装置におけるフィルム及び内蔵駆動系を示す概略図である。
【図７】本発明の実施の形態の視機能訓練装置における光源、フィルム、雲霧用光学系の光学配置図である。
【図８】本発明の実施の形態の視機能訓練装置における視機能訓練時の固視標像の雲霧状態を示す説明図である。
【符号の説明】
Ｅ 訓練眼
Ｅｓ 水晶体
１ 視機能訓練装置
２ 本体
３ 覗き窓
４ 上蓋
５ 本体支持部
６ 支持突部
７ 覗き込み補助具
８ 保護カバー
１０ 操作部
１１ オンオフスイッチ釦
１２ 指示ランプ
１３ 電源ランプ
１４ 電源スイッチ
１５ 電源アダプタ受部
１６ 開操作部
１７ 電源アダプタ
２０ 収容空間
２１ 光源
２２ カートリッジ
２３ リール
２４ リール
２５ フィルム
２６ 内蔵駆動系
３０ 固視標
３０ａ 固視標像
３２ レンズ
３３ レンズ移動機構
３４ 雲霧用光学系
４１ａ 眼覆具
４１ｂ 眼覆具
４２ 覗き孔
４３ 装着筒
４４ 閉塞部
５１ 本体内上辺部
５２ スライドストッパ片
５３ 摘まみ部
５４ 突片
５５ 凹部

Claims (3)

1. 一端に訓練眼用の覗き窓を備えた本体と、
   光源と、カートリッジに収納されるとともに視機能訓練用の複数種の固視標が付され、内蔵駆動系により巻き取り巻き戻し駆動されるフィルムと、前記光源から発せられフィルムの固視標を経た光束を固視標像として前記覗き窓を覗き込む訓練眼に雲霧状態で投影する雲霧用光学系とからなり、前記本体内に配置した視機能訓練系と、
   を有することを特徴とする視機能訓練装置。
2. 一端に訓練眼用の覗き窓を備え上面に開閉可能な上蓋を備えた本体と、
   この本体を前記覗き窓が上下方向に煽り可能に支持する本体支持部と、
   前記訓練眼用の覗き窓を備えた上蓋の下部領域に形成される収容空間内に着脱可能に装着される光源と、前記収容空間内に着脱可能に装着されるカートリッジに収納されるとともに視機能訓練用の複数種の固視標が長さ方向に沿って付され、カートリッジ下部に配置した内蔵駆動系により巻き取り巻き戻し駆動されるフィルムと、
   前記収容空間と前記覗き窓との間に配置され、前記光源から発せられフィルムの固視標を経た光束を固視標像として前記覗き窓を覗き込む訓練眼に雲霧状態で投影する雲霧用光学系とからなる視機能訓練系と、
   前記覗き窓に着脱可能に装着される左右眼切り替え用の覗き込み補助具と、
   を有することを特徴とする視機能訓練装置。
3. 前記複数種の固視標は、図形、模様、魚、動物、風景等から選ばれる画像により形成されている特徴とする請求項１又は２記載の視機能訓練装置。

Images