JP2004201636A - 病原真菌遺伝子の検出方法及び真菌の菌種同定用オリゴヌクレオチド - Google Patents

病原真菌遺伝子の検出方法及び真菌の菌種同定用オリゴヌクレオチド Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は病原真菌の検出及び同定に有効なオリゴヌクレオチド及びその組み合わせに関する。更に詳しくは該オリゴヌクレオチドを用いて病原真菌を検出及び同定する方法、ならびにその為のキットに関する。
【解決手段】病原真菌特異的オリゴヌクレオチド配列の一部或いは全部を適した組み合わせで用い広範囲の病原真菌の18S rRNA遺伝子を増幅後、同反応液を試料とし、更に菌種特異的オリゴヌクレオチド配列の一部或いは全部を各組み合わせで用い、nestedPCRを行い、増幅を確認することにより菌種の同定を行うことを特徴とする病原真菌遺伝子の検出及び同定方法、ならびに該オリゴヌクレオチド及び該オリゴヌクレオチドを含有するキット。
【選択図】なし

Description

【0001】
【産業上の利用分野】本発明は病原真菌の検出及び同定に有効なオリゴヌクレオチド及びその組み合わせに関する。更に詳しくは該オリゴヌクレオチドを用いて病原真菌を検出及び同定する方法、ならびにその為のキットに関する。
【0002】
【従来の技術】高度医療の普及に伴い易感染患者は増加の一途をたどり、カンジダ症、アスペルギルス症を初めとする深部(全身性)真菌症は、易感染患者が高率に罹患する重要な感染症として医療上の問題となっている。今日治療のための様々な抗菌剤が開発されているにもかかわらず、深部真菌症の診断は極めて困難であり、有効な診断法が未だに確立されていないのが現状である。現在までに市販されている深部真菌症の診断方法としては、各属或いは各種の病原真菌抗原またはこれに対する抗体を免疫学的に検出する方法、病原真菌の菌体成分または代謝産物を生化学的に検出する方法等があるが、いずれの方法においても病理学的に真菌感染が認められない患者(健常人を含む)に対しても有意に高値を示す擬陽性の問題があり、また感度においても臨床的な要請に十分に答えられる現状ではないうえに、結果が出るまでにかなりの時間を要する。
【0003】
近年、PCR法によって特定の病原真菌のみの遺伝子を迅速かつ特異的に検出する方法が報告されているが、深部真菌症起因菌が多様化している現状を考慮すると、特定の菌種のみを検出する従来のPCR法では検出できる菌種が限られているうえに、検体に対して考えられる起因菌の種類の数だけ同時に別個の検査が必要であり、必ずしも臨床的要請に十分対応できる診断法とは言えず、より広い範囲の病原真菌感染症全体を迅速かつ特異的に診断できる方法の確立が求められていた。また、病原真菌感染症においては、感染した病原真菌の菌種によって治療に使用する抗菌剤を選択する必要があり、そのため病原真菌の菌種を同定することは治療方針上重要であり、同じく迅速かつ特異的に診断できる方法の確立が求められていた。
【0004】
本発明者の一人である山口英世(帝京大学)が出願した登録番号2110122「病原真菌遺伝子増幅プライマー」の特許では、18S リボゾームRNA(以下、18S rRNA)遺伝子の配列の中から、特に広範囲の病原真菌に共通に保存され、ヒトや細菌には共通性の少ない領域から設計した2種類のプライマーを用いてPCR法にて検出する方法が提示された。同じく、登録番号 2110121「病原糸状真菌遺伝子増幅プライマー」、特開平8-89254「真菌の検出および真菌の菌種同定用オリゴヌクレオチド」、特開平11-142409「病原性微生物の検出方法」ではPCRによる特定菌種の同定法が提示された。しかし、一部の属や種においてプライマー配列の異なりが原因と思われる感度不足や非特異増幅が認められ、更なる感度向上及び特異性向上が求められた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】各種病原真菌の特徴はその遺伝子により規定されているが、各々の病原真菌に共通した特徴的な遺伝子領域に対応するオリゴヌクレオチドの組み合わせを用いて1st PCR法を実施し、各種病原真菌に共通した特徴的遺伝子(第一の目的部分の遺伝子)を検出する事ができれば、そのような菌の存在を確定することができる。また、同反応液を試料とし、更に第一の目的部分の遺伝子の内部配列よりなる菌種特異的オリゴヌクレオチドの組み合わせをプライマーとして用いてnested PCR法を実施することにより、第一の目的病原真菌からさらに対象を絞り込んだ1種以上の病原真菌に特徴的な遺伝子(第二の目的部分の遺伝子)を検出でき、感度よく特定菌種の同定が可能である。
【0006】
本発明の目的は、上記特許にて試料中の病原真菌を簡便、迅速かつ高感度、特異的に検出及び同定するための方法及びそれに用いるオリゴヌクレオチド、ならびに同キットを改良し、一部の属においてプライマー配列の異なりが原因と思われる感度不足や非特異増幅を解消するための方法及びそれに用いるオリゴヌクレオチド、ならびに同キットを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題解決のため真菌及びその他の生物の18S rRNA遺伝子に関し種々の検討を重ね、一部の属においてプライマー配列が原因と思われる感度不足及び非特異反応を解消する検出・同定方法を確立し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
すなわち、本発明は以下の各項の病原真菌遺伝子の検出方法等を提供する。
項1. 広範囲の病原真菌の18S rRNA遺伝子に特異的なオリゴヌクレオチドの組み合わせをプライマーとして用いてPCR法により第一の目的部分の遺伝子を増幅後、更に第一の目的部分の遺伝子の内部配列よりなる菌種特異的オリゴヌクレオチドの組み合わせをプライマーとして用いてnested PCR法により第二の目的部分の遺伝子を増幅させ、検出することを特徴とする病原真菌の検出方法。
項2.第一の目的部分の遺伝子を増幅後、さらに反応液を適度に希釈して、更に第二の目的部分の遺伝子を増幅させ、検出する、 項1に記載の病原真菌の検出方法。
項3. 項1に記載した方法で病原真菌の検出を行うことにより、病原真菌の菌種の同定を行う方法。
項4. 項1に記載した広範囲の病原真菌の18S rRNA遺伝子の第一の目的部分の遺伝子を増幅するための、各々の病原真菌に共通した特徴的な遺伝子領域に特異的に対応するオリゴヌクレオチド。
項5. 項4に記載のオリゴヌクレオチドが、配列番号1〜4で示される核酸配列の一部或いは全部からなる該オリゴヌクレオチド。
項6. 項5記載のオリゴヌクレオチドを、配列番号1、2、3或いは1、4の組み合わせで使用することを特徴とする 項1記載の第一の目的部分の遺伝子を増幅する方法。
項7. 項1記載の第二の目的部分の遺伝子を増幅するための、カンジダ属に特徴的な遺伝子領域に特異的に対応するオリゴヌクレオチド。
項8. 項7に記載のオリゴヌクレオチドが、配列番号5及び6で示される核酸配列の一部或いは全部からなる該オリゴヌクレオチド。
項9. 項1記載の第二の目的部分の遺伝子を増幅するための、アスペルギルス属に特徴的な遺伝子領域に特異的に対応するオリゴヌクレオチド。
項10. 項9に記載のオリゴヌクレオチドが、配列番号7及び8で示される核酸配列の一部或いは全部からなる該オリゴヌクレオチド。
項11. 項1記載の第二の目的部分の遺伝子を増幅するための、クリプトコッカス属に特徴的な遺伝子領域に特異的に対応するオリゴヌクレオチド。
項12. 項11に記載のオリゴヌクレオチドが、配列番号9及び10で示される核酸配列の一部或いは全部からなる該オリゴヌクレオチド。
項13. 項1記載の第二の目的部分の遺伝子を増幅するための、カンジダ属、アスペルギルス属およびクリプトコッカス属の病原真菌に共通で特徴的な遺伝子領域に特異的に対応するオリゴヌクレオチド。
項14. 項13に記載のオリゴヌクレオチドが、配列番号11及び12で示される核酸配列の一部或いは全部からなる該オリゴヌクレオチド。
項15. 項7〜14のいずれかに記載のオリゴヌクレオチドを、配列番号5及び6、配列番号7及び8、配列番号9及び10、或いは配列番号11及び12から選ばれる少なくとも1つの組み合わせで使用することを特徴とする 項1記載の第二の目的部分の遺伝子を増幅する方法。
項16. 病原真菌遺伝子を検出するために用いられる配列番号1〜12に記載のオリゴヌクレオチド配列の一部或いは全部、或いはそれらの相補配列の一部或いは全部からなる該オリゴヌクレオチドの組合せ。
項17. 病原真菌遺伝子を検出するために用いられる配列番号1〜12に記載のオリゴヌクレオチド配列の一部或いは全部、或いはそれらの相補配列の一部或いは全部からなる該オリゴヌクレオチドの組合せを含有し、 項1〜3に記載の方法で病原真菌の検出及び同定を行うためのキット。
【0009】
本発明を概説すれば、カンジダ属、ハンセヌラ属、サッカロマイセス属、トリコスポロン属、クリプトコッカス属、アスペルギルス属、ペニシリウム属、ブラストマイセス属、コクシジオイデス属及びニュウモシスチス属等を含む広範囲の病原真菌、特に好適にはカンジダ属、クリプトコッカス属、アスペルギルス属を含む病原真菌の検出方法に関し、配列番号1〜4に記載のオリゴヌクレオチド配列の一部或いは全部からなる該オリゴヌクレオチドの適した組み合わせをプライマーとして用いて、該真菌の18S rRNA遺伝子をPCR法により、より高感度に検出することを特徴とする。更に、該反応液を滅菌蒸留水で1〜10,000倍、好ましくは10〜1,000倍、より好ましくは増幅が確認できなかった反応液は10倍、確認できた反応液は1,000倍希釈後、配列番号5〜12に記載のオリゴヌクレオチド配列の一部或いは全部からなるカンジダ属、アスペルギルス属、クリプトコッカス属及び病原真菌共通のオリゴヌクレオチドの各組み合わせをプライマーとして用い、nested PCR法により菌種を同定することを特徴とする。更に、病原真菌の検出・同定用キットに関し、上記方法にて該病原真菌の検出・同定を行うためのキットであって、該病原真菌の18S rRNA遺伝子をPCR法により、より増幅させるための上記オリゴヌクレオチドの組み合わせ及び増幅されたDNAを検出し、更にnested PCR法により菌種特異的に増幅させるための上記オリゴヌクレオチドの組み合わせ及び増幅されたDNAを検出し、同定することを特徴とする。
【0010】
18S rRNA遺伝子中の、病原真菌に共通する特徴的なオリゴヌクレオチドの配列は、以下の手順で決定することができる。
(1)遺伝子配列データバンク(GenBank)に登録されている遺伝子配列のうち、各種病原真菌、ヒト及び大腸菌の18S rRNA遺伝子(DNA)を各々の塩基配列間で比較し、表1に示す各種病原真菌に共通であって、ヒト(登録番号M10098)及び大腸菌(登録番号M24996)には共通しない配列領域を限定する。
表1
アスペルギルス・フミガタス M55626
ペニシリウム・ノタツム M55628
カンジダ・アルビカンス M60302
カンジダ・ギリエルモンディイ M60304
カンジダ・ケフィル M60303
カンジダ・クルゼイ M60305
カンジダ・ルシタニエ M60306
カンジダ・パラプシローシス M60307
カンジダ・ヴィスワナティイ M60309
カンジダ・グラブラータ M60311
ハンセヌラ・ポリモルファ M60310
サッカロマイセス・セレビシエ V01335
クリプトコッカス・ネオフォルマンス M55625
ブラストマイセス・デルマチチジス M55624
コクシジオイデス・イミチス M55627
ニュウモシスチス・カリニイ X12708
【0011】
(2)上記の病原真菌に特異的な配列領域から、表1に示した全ての病原真菌の18S rRNA遺伝子のみを特異的に増幅することのできるオリゴヌクレオチドの組み合わせ(配列番号1、2及び3或いは1及び4)を決定する。オリゴヌクレオチドはDNA合成機により合成でき、カラムやHPLC等にて精製できる。
【0012】
次に、増幅した遺伝子中の、各種病原真菌に特異的なオリゴヌクレオチドの配列は、以下の手順で決定することができる。
【0013】
(1)表1に示す各種病原真菌の配列より、PCR法で増幅された18S rRNA遺伝子(DNA)の一部において、更に内部にカンジダ属、アスペルギルス属及びクリプトコッカス属に各々特異的な配列領域と病原真菌に共通な配列領域をカンジダ・アルビカンス、アスペルギルス・フミガタス及びクリプトコッカス・ネオフォルマンスの配列を用いて限定する。
【0014】
(2)上記の病原真菌に特異的な配列領域から、表1に示したカンジダ属、アスペルギルス属及びクリプトコッカス属の各種18S rRNA遺伝子のみを特異的に増幅することのできるオリゴヌクレオチドの組み合わせ及び病原真菌に共通な配列領域を増幅することのできるオリゴヌクレオチドの組み合わせを決定する。オリゴヌクレオチドはDNA合成機により合成でき、カラムやHPLC等にて精製できる。
【0015】
検出する病原真菌DNAは、血液等の病原真菌感染試料より調製する事ができる。PCR法及びnested PCR法については、タック・ポリメラーゼ(Taq polymerase)を含む遺伝子増幅キット及び自動遺伝子増幅装置が市販されており、これと本発明のオリゴヌクレオチドの組み合わせを用い、病原真菌DNAの増幅反応が可能である。PCR法では、酵素として、例えば、耐熱性タック・ポリメラーゼを用い、DNAの変性(約95℃)の工程、オリゴヌクレオチドDNAのアニーリング(約59℃)の工程及びDNA合成(約72℃)の工程よりなるサイクルを任意の回数繰り返すことで、目的遺伝子のみを指数的に増幅させることができる。例えばサイクルを25回繰り返せば、目的DNAは約10万倍に増幅される。微量試料より高感度にDNAを検出するには、現在このPCR法が最も有効な方法である。増幅後の目的DNAの検出は、例えばアガロースゲル電気泳動やポリアクリルアミドゲル電気泳動等で行うことができる。
【0016】
同定方法としては、nested PCRにおいて上記検出法により病原真菌共通のオリゴヌクレオチドの組み合わせで増幅が確認でき、且つ、カンジダ属、アスペルギルス属、クリプトコッカス属のオリゴヌクレオチドの各組み合わせでいずれか一つの属のみ増幅が確認された場合に、同定可能となる。例えば、病原真菌共通とカンジダ属のオリゴヌクレオチドの組み合わせで増幅が認められ、アスペルギルス属とクリプトコッカス属のオリゴヌクレオチドの組み合わせでは増幅が認められなかった場合、この検体はカンジダ属であると判断できる。また、カンジダ属、アスペルギルス属、クリプトコッカス属のオリゴヌクレオチドの各組み合わせの内、少なくとも二つ以上で増幅が確認できた場合は、非特異増幅或いは複合感染が考えられるため、更に検体を希釈後再度nested PCRを実施するか、他の検査方法を実施することが望ましい。
【0017】
本発明の目的遺伝子検出方法により第一の目的部分の遺伝子を増幅するにおいては、配列番号1のオリゴヌクレオチドはフォワードプライマー、配列番号2および3のオリゴヌクレオチドはそれぞれリバースプライマーとして用いられる。従来の配列番号1のフォワードプライマーと配列番号2のリバースプライマーの組合せでは、広範囲の病原真菌、とくにクリプトコッカス属を含む広範囲の18S rRNA遺伝子を検出するには十分ではなかったが、配列番号3のリバースプライマーを併用すると、クリプトコッカス属に対するプライマーの特異結合性が増大することの理由によりクリプトコッカス属に対しても十分な感度が得られる。
本発明の目的遺伝子検出方法により第一の目的部分の遺伝子を増幅するにおいては、配列番号1のフォワードプライマーと配列番号4のリバースプライマーの組合せを用いてもよい。これにより、より少ないプライマー数で同等の結果が得られる。
【0018】
本発明の病原真菌の検出方法で第一の目的部分の遺伝子を増幅するにおいては、クリプトコッカス属に対するプライマーの特異結合性が増大することの理由により、配列番号1、2及び3に記載のオリゴヌクレオチド配列の一部或いは全部を4:4〜1:4〜1の割合で3種類同時に用いることが好ましい。
【0019】
本発明の病原真菌の検出方法で第一の目的部分の遺伝子を増幅するにおいては、クリプトコッカス属に対するプライマーの特異結合性が増大することの理由により、配列番号1及び4に記載のオリゴヌクレオチド配列の一部或いは全部を1:2〜1の割合で2種類同時に用いることが好ましい。
【0020】
本発明の目的遺伝子検出方法により第二の目的部分の遺伝子を増幅するにおいては、配列番号5及び6、配列番号7及び8、配列番号9及び10、或いは配列番号11及び12から選ばれる少なくとも1つの組み合わせで使用することができる。配列番号5及び6はフォワードプライマーとリバースプライマーとして好ましく用いることが出来る組合せであり、カンジダ属の遺伝子領域に特異的に対応するオリゴヌクレオチドである。配列番号7及び8はフォワードプライマーとリバースプライマーとして好ましく用いることが出来る組合せであり、アスペルギルス属の遺伝子領域に特異的に対応するオリゴヌクレオチドである。配列番号9及び10はフォワードプライマーとリバースプライマーとして好ましく用いることが出来る組合せであり、クリプトコッカス属の遺伝子領域に特異的に対応するオリゴヌクレオチドである。配列番号11及び12はフォワードプライマーとリバースプライマーとして好ましく用いることが出来る組合せであり、カンジダ属、アスペルギルス属およびクリプトコッカス属のすべての遺伝子領域に特異的に対応するオリゴヌクレオチドである。
【0021】
本発明でプライマーとして用いる、配列番号1〜12のいずれかのオリゴヌクレオチドは、その目的を十分満たすのであれば、その一部分を用いても良い。
【0022】
本願発明の病原真菌遺伝子検出用キットは、請求項1或いは3に記載のオリゴヌクレオチドの組み合わせからなる該オリゴヌクレオチドを含有することを特徴とする。
【0023】
このように病原真菌の18S rRNA遺伝子に特有な塩基配列から設計したオリゴヌクレオチドの組み合わせを用いたPCR法及びnested PCR法によって、一部の属におけるプライマー配列の異なりが原因と思われる感度不足を解消し、より多くの病原真菌を高感度に検出及び同定することができるとともに病原真菌遺伝子検出・同定用キットを作製することが可能である。
【0024】
なお、キットに用いる試薬は溶液状、凍結乾燥物或いはプレート等に固定化された状態でもよい。以上、本発明によって病原真菌の早期発見及び菌種の同定が可能となり、早期治療に結びつく。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例をもって詳細に説明するが、本発明はこれら実施例によって制限されるものではない。
実施例1
主用病原真菌カンジダ・アルビカンス、アスペルギルス・フミガタス及びクリプトコッカス・ネオフォルマンスの18S rRNA遺伝子のPCR法による検出及び同定
(1)オリゴヌクレオチド(DNA)の合成及び精製
配列表の配列番号1〜3及び5〜12に示したオリゴヌクレオチド(DNA)の合成及び精製は、日本バイオサービスに依頼した。
(2)カンジダ・アルビカンス、アスペルギルス・フミガタス及びクリプトコッカス・ネオフォルマンスのゲノムDNAの調製
カンジダ・アルビカンス、アスペルギルス・フミガタス及びクリプトコッカス・ネオフォルマンスの培養及びゲノムDNAの調製は、槇村らの方法 [ 真菌症遺伝子診断 編集/槇村浩一 発行/メジカルセンス ] により行い、100、10及び1pg/5μLに調製した。
(3)カンジダ・アルビカンス、アスペルギルス・フミガタス及びクリプトコッカス・ネオフォルマンスの18S rRNA遺伝子に特異的な領域のPCR法による増幅
実施例1の(2)で調製したカンジダ・アルビカンス、アスペルギルス・フミガタス及びクリプトコッカス・ネオフォルマンスのDNAを各々5μLずつ0.2mL用PCRチューブに取り、3μLの10×増幅用緩衝液(100mM Tris-HCl(pH8.3)、500mMKCl)、3μLの2mM dNTPs(dATP、dGTP、dTTP、dCTP)、1.8μLの25mM MgCl2、0.6μLの15pmol/μL オリゴヌクレオチド1、0.3μLの15pmol/μL オリゴヌクレオチド2、0.3μLの15pmol/μL オリゴヌクレオチド3及び0.3μLの5U/μL タックポリメラーゼ(東洋紡製)を加え、更に滅菌水を加えて30μLの溶液にした。対象として、上記組成中オリゴヌクレオチド2を0.6μL、オリゴヌクレオチド3は混合しない溶液も調製した(登録番号2110122の組成)。反応条件は95℃・5分間の変性後、95℃・30秒の変性→59℃・30秒のアニーリング→72℃・1分の合成反応を34サイクル行い、72℃・7分間伸長反応を行った。以上の反応を自動遺伝子増幅装置サーマルサイクラー(Perkin-Elmer社 PCR System 9700)により実施した。
(4)カンジダ・アルビカンス、アスペルギルス・フミガタス及びクリプトコッカス・ネオフォルマンスの18S rRNA遺伝子に特異的な領域のPCR法による増幅後の検出
10μLの反応液を2%アガロースゲルで電気泳動し、エチジウムブロマイドで染色後、紫外線による蛍光で増幅されたDNAを確認した。その結果、カンジダ・アルビカンス、アスペルギルス・フミガタス及びクリプトコッカス・ネオフォルマンスともに1pg/5μL添加まで687bp付近に単一の増幅が確認できたが、2種類のオリゴヌクレオチド(登録番号2110122の組成)を用いた反応液ではカンジダ・アルビカンス、アスペルギルス・フミガタスでは1pg/5μL添加まで増幅が確認できたが、クリプトコッカス・ネオフォルマンスでは100pg/5μL添加しか増幅が確認できなかった。
(5)カンジダ・アルビカンス、アスペルギルス・フミガタス及びクリプトコッカス・ネオフォルマンスのnested PCR法による増幅
実施例1の(4)で増幅が確認された3種類のオリゴヌクレオチドを用いた反応液(1pg/5μL)を、滅菌蒸留水で1,000倍希釈後、各々1μLずつ0.2mL用PCRチューブに取り、3μLの10×増幅用緩衝液(100mM Tris-HCl(pH8.3)、500mM KCl)、3μLの2mM dNTPs(dATP、dGTP、dTTP、dCTP)、1.8μLの25mM MgCl2、0.6μLずつの15pmol/μL 各組み合わせオリゴヌクレオチド2種及び0.3μLの5U/μL タックポリメラーゼ(東洋紡製)を加え、更に滅菌蒸留水を加えて30μLの溶液にした。反応条件は95℃・5分間の変性後、95℃・30秒の変性→60℃・30秒のアニーリング→72℃・30秒の合成反応を25サイクル行い、72℃・7分間伸長反応を行った。以上の反応を自動遺伝子増幅装置サーマルサイクラー(Perkin-Elmer社 PCR System 9700)により実施した。
(6)カンジダ・アルビカンス、アスペルギルス・フミガタス及びクリプトコッカス・ネオフォルマンスのnested PCR法による増幅後の検出及び同定
10μLの反応液を2%アガロースゲルで電気泳動し、エチジウムブロマイドで染色後、紫外線による蛍光で増幅されたDNAを確認した。その結果、カンジダ・アルビカンスにおいては病原真菌共通オリゴヌクレオチドで199bp付近とカンジダ属オリゴヌクレオチドで437bp付近に、アスペルギルス・フミガタスにおいては病原真菌共通オリゴヌクレオチドで199bp付近とアスペルギルス属オリゴヌクレオチドで385bp付近に、クリプトコッカス・ネオフォルマンスにおいては病原真菌共通オリゴヌクレオチドで199bp付近とクリプトコッカス属オリゴヌクレオチドで254bp付近に各々単一の増幅が確認でき、その他のオリゴヌクレオチドの組み合わせでは増幅が確認できなかった。
このことは、本発明によりクリプトコッカス・ネオフォルマンスにおいて更なる感度向上ができたこと及びカンジダ・アルビカンス、アスペルギルス・フミガタス及びクリプトコッカス・ネオフォルマンスにおいて同定が可能であることを示していると考える。
【0026】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明により、病原真菌の18S rRNA遺伝子の一部を検出することによる試料中の病原真菌の更なる高感度な検出法及び検出キット、並びに菌種特異的遺伝子の同定法が提供される。
【0027】
【配列表】
Figure 2004201636
Figure 2004201636
Figure 2004201636
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Claims (17)

  1. 広範囲の病原真菌の18S rRNA遺伝子に特異的なオリゴヌクレオチドの組み合わせをプライマーとして用いてPCR法により第一の目的部分の遺伝子を増幅後、更に第一の目的部分の遺伝子の内部配列よりなる菌種特異的オリゴヌクレオチドの組み合わせをプライマーとして用いてnested PCR法により第二の目的部分の遺伝子を増幅させ、検出することを特徴とする病原真菌の検出方法。
  2. 第一の目的部分の遺伝子を増幅後、さらに反応液を適度に希釈して、更に第二の目的部分の遺伝子を増幅させ、検出する、請求項1に記載の病原真菌の検出方法。
  3. 請求項1に記載した方法で病原真菌の検出を行うことにより、病原真菌の菌種の同定を行う方法。
  4. 請求項1に記載した広範囲の病原真菌の18S rRNA遺伝子の第一の目的部分の遺伝子を増幅するための、各々の病原真菌に共通した特徴的な遺伝子領域に特異的に対応するオリゴヌクレオチド。
  5. 請求項4に記載のオリゴヌクレオチドが、配列番号1〜4で示される核酸配列の一部或いは全部からなる該オリゴヌクレオチド。
  6. 請求項5記載のオリゴヌクレオチドを、配列番号1、2、3或いは1、4の組み合わせで使用することを特徴とする請求項1記載の第一の目的部分の遺伝子を増幅する方法。
  7. 請求項1記載の第二の目的部分の遺伝子を増幅するための、カンジダ属に特徴的な遺伝子領域に特異的に対応するオリゴヌクレオチド。
  8. 請求項7に記載のオリゴヌクレオチドが、配列番号5及び6で示される核酸配列の一部或いは全部からなる該オリゴヌクレオチド。
  9. 請求項1記載の第二の目的部分の遺伝子を増幅するための、アスペルギルス属に特徴的な遺伝子領域に特異的に対応するオリゴヌクレオチド。
  10. 請求項9に記載のオリゴヌクレオチドが、配列番号7及び8で示される核酸配列の一部或いは全部からなる該オリゴヌクレオチド。
  11. 請求項1記載の第二の目的部分の遺伝子を増幅するための、クリプトコッカス属に特徴的な遺伝子領域に特異的に対応するオリゴヌクレオチド。
  12. 請求項11に記載のオリゴヌクレオチドが、配列番号9及び10で示される核酸配列の一部或いは全部からなる該オリゴヌクレオチド。
  13. 請求項1記載の第二の目的部分の遺伝子を増幅するための、カンジダ属、アスペルギルス属およびクリプトコッカス属の病原真菌に共通で特徴的な遺伝子領域に特異的に対応するオリゴヌクレオチド。
  14. 請求項13に記載のオリゴヌクレオチドが、配列番号11及び12で示される核酸配列の一部或いは全部からなる該オリゴヌクレオチド。
  15. 請求項7〜14のいずれかに記載のオリゴヌクレオチドを、配列番号5及び6、配列番号7及び8、配列番号9及び10、或いは配列番号11及び12から選ばれる少なくとも1つの組み合わせで使用することを特徴とする請求項1記載の第二の目的部分の遺伝子を増幅する方法。
  16. 病原真菌遺伝子を検出するために用いられる配列番号1〜12に記載のオリゴヌクレオチド配列の一部或いは全部、或いはそれらの相補配列の一部或いは全部からなる該オリゴヌクレオチドの組合せ。
  17. 病原真菌遺伝子を検出するために用いられる配列番号1〜12に記載のオリゴヌクレオチド配列の一部或いは全部、或いはそれらの相補配列の一部或いは全部からなる該オリゴヌクレオチドの組合せを含有し、請求項1〜3に記載の方法で病原真菌の検出及び同定を行うためのキット。
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