JP2004201431A - 電動機鉄心及び電動機鉄心の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】分割鉄心片に形成されている取付穴若しくはその取付穴を形成するための取付け部の位置が一致するように積層され且つ分割鉄心片の継ぎ目が積層方向に不連続となるように構成可能な電動機鉄心を提供する。
【解決手段】抜板1にティース4が形成されている側と反対側に取付足6及び取付穴5を備え、各層毎に配置される抜板1の裏表が交互に反転するように積層してステータコアを構成する。
【選択図】 図2
【解決手段】抜板1にティース4が形成されている側と反対側に取付足6及び取付穴5を備え、各層毎に配置される抜板1の裏表が交互に反転するように積層してステータコアを構成する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、分割鉄心片を円環状に複数配置し、それらを積層することで構成される電動機鉄心、及びその電動機鉄心の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
分割鉄心片を円環状に複数配置し、それらを積層することで構成される電動機鉄心については、例えば、特許文献1に開示されているように、鉄心片の継ぎ目が不連続となるように積層する技術がある。このように、鉄心片の継ぎ目をずらして積層すると、鉄心の積層方向に対する強度が高められると共に、回転時におけるトルクリップルが減少するという利点がある。
【0003】
【特許文献1】
特許第2547131号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1においては、電動機を装置に組み込む場合に鉄心を取付け固定するため、鉄心片に取付け用の穴が設けられる場合については考慮されていない。即ち、特許文献1は単体の電動機を想定していると推察されるが、例えば、洗濯機などに組み付けられる電動機では、鉄心に取付け穴を設けることは必須である。そして、特許文献1のようにして、取付け用の穴が設けられている鉄心片を各層毎に継ぎ目をずらして積層すると、穴の位置もずれてしまうため用を成さなくなってしまう。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、分割鉄心片に形成されている取付穴若しくはその取付穴を形成するための取付け部の位置が一致するように積層され、且つ、分割鉄心片の継ぎ目が積層方向に不連続となるように構成することを可能とする電動機鉄心、及びその電動機鉄心の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の電動機鉄心は、分割鉄心片を円環状に複数配置し、それらを積層することで構成されるものにおいて、
前記分割鉄心片は、歯と鉄心を固定するために用いられる取付け部または取付け穴を備え、
少なくとも上下の層には、前記取付け部または取付け穴の位置が異なる分割鉄心片が配置されると共に、前記歯及び前記取付け部または取付け穴の位置が一致するように前記分割鉄心片が積層されることで構成されていることを特徴とする。
【0007】
即ち、上層に配置される分割鉄心片の取付け部または取付け穴の位置が、その下層に配置されている分割鉄心片における取付け部等の位置と異なっている場合に、その取付け部または取付け穴の位置が一致するように積層すれば、各層毎の継ぎ目位置は上記位置の相違に応じてずれることになり、積層方向において不連続となるように配置される。尚、ここで「取付け部」とは、最終的に取付け穴を形成するために形成されている部分を言うものとする。
【0008】
従って、装置に組み込まれる電動機を構成する鉄心が、分割鉄心片を積層して構成され、しかも、その組み込みを行う場合に使用される取付け部または取付け穴を備えている場合でも、その取付け部等の位置を一致させた上で各層毎の分割鉄心片の継ぎ目が不連続となるように構成することができる。よって、鉄心の強度を向上させることができ、電動機の回転時におけるトルクリップルの発生を抑制することも可能となる。
【0009】
この場合、請求項2に記載したように、分割鉄心片を、前記取付け部または取付け穴の位置が、何れかの歯の位置に一致するか、若しくは、2つの歯の中間に位置するように形成し、
同一形状の分割鉄心片を、その裏表が交互に反転するように積層すれば、1つの形状の分割鉄心片を用いて本発明の電動機鉄心を構成することができる。
【0010】
また、請求項3に記載したように、分割鉄心片を、溶接またはかしめによって積層方向に連結すると良い。斯様に構成すれば、分割鉄心片がバラけることを防止して、完成した鉄心の移動を容易に行うことができる。
【0011】
更に、請求項4に記載したように、取付け穴を、分割鉄心片の一端側から孤長の1/4または3/4の位置に形成するのが好ましい。斯様に構成すれば、各層の継ぎ目は、その下層における2つの継ぎ目の丁度中間に位置するようになるので、鉄心の強度をより高めることができる。
【0012】
加えて、請求項5に記載したように、少なくとも一部の分割鉄心片の透磁率を積層方向に変化させ、透磁率分布が最適化されるように構成しても良い。即ち、積層方向における透磁率を均一にすると、鉄心を用いて電動機を構成した場合、積層方向の両端部において磁束の漏れが発生し易くなり効率が低下するおそれがある。そこで、例えば、積層方向の中央部分における透磁率が相対的に高くなるように透磁率分布を最適化して鉄心を構成すれば、磁束の漏れを抑制することができ、電動機の効率を向上させることが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
(第1実施例)
以下、本発明を洗濯機に組み付けられる電動機に適用した場合の第1実施例について図1乃至図7を参照して説明する。図1は、電動機のステータコアを構成するために使用される鉄心片を示すものである。抜板(分割鉄心片)1は、図1(c)に示すように、鋼板2より図示しない抜型によって打ち抜かれるようになっている。
【0014】
例えば、1つの抜板1には、中心角60度の円弧をなすヨーク3の外周側に、ティース(歯)4が12度ピッチで5個形成されている。また、ヨーク3の内周側には、取付穴5を有する取付足(取付部)6が、ヨーク3の右端側から取付穴5の中心が円弧角18度の位置となるように形成されている。また、図1(b)に示すのは、図1(a)に示す抜板1Aを裏返して示す抜板1Bであり、取付穴5の位置は、ヨーク3の左端側から円弧角18度の位置にある。
【0015】
図2は、抜板1の積層方法を示す平面図であり、鉄心の半周分のみを示している。図2(a)は第1層目,図2(b)は第2層目を示す。即ち、第1層目は、抜板1Aを6枚円環状に並べる。そして、第2層目は、抜板1Bを抜板1Aを6枚円環状に並べるが、その際、取付穴5の中心位置を一致させることで、抜板1Bの継ぎ目7Bは、第1層目における抜板1Aの継ぎ目7Aに対して24度ずれるようになる。
【0016】
また、第3層目は、第1層目と同様に抜板1Aを6枚円環状に並べ取付穴5の中心位置を一致させれば、抜板1Aの継ぎ目7Aが、第2層目における抜板1Bの継ぎ目7Bに対して24度ずれるようになる。そして、第4層目も、第2層目と同様に抜板1Bを配置すれば、継ぎ目7Bが、第3層目における抜板1Aの継ぎ目7Aに対して24度ずれる。
【0017】
以上のようにして、奇数層には抜板1Aを、偶数層には抜板1Bを配置するようにして交互に積層する。すると、図3に示すように、取付穴5の位置は全て一致するように積層され、各層毎に抜板1の継ぎ目7が24度ずつずれるようになっている。
【0018】
このようにステータコア(電動機鉄心)8を構成すると、そのステータコア8の内周側において、各抜板1について2箇所を積層方向に溶接して連結する(図2では、溶接箇所を内周側に付した○印で示す)。その際、例えば、最上層にある抜板1の両端から、夫々円弧角18度となる位置で溶接を行なうと、積層方向にある継ぎ目7を避けて溶接することができる。そして、溶接により抜板1を連結することで、例えば型より取り出す場合に抜板1がバラけることなくステータコア8を移動させて、後の工程を行なうことが可能となる。
【0019】
ステータコア8は、図4に示すように、合成樹脂(具体的には、ガラスフィラーを含有するポリブチレンテレフタレート)製の絶縁カバー9,9が上下方向から取り付けられる。各絶縁カバー9は、放射状をなす複数の嵌合部10と、これら複数の嵌合部10の内周部を連結する連結部11と、各嵌合部10の先端部に位置する鍔部12とを有している。
【0020】
この場合、各嵌合部10は断面コ字状をなしており、各ティース4の外面に軸方向両側から嵌合部10,10を嵌合すると、ステータコア8の軸方向中間部で嵌合部10相互間,連結部11相互間,鍔部12相互間が突合わされる。これにより、ステータコア8に絶縁カバー9,9が装着され、各ティース4の表面が嵌合部10,10により覆われる。そして、嵌合部10,10が合わされたものがコイル巻装部13として構成され、その部分にステータコイル14(何れも図5参照)が巻装されるようになっている。
【0021】
図5は、絶縁カバー9によって覆われたステータコア8にステータコイル14が巻装された状態を示し、ステータ15が構成されている。尚、図4及び図5に示すステータコア8におけるティース4の先端部の大きさは、実際に作成される形状に合わせて大小の差があるが、図1等に示すティース4の先端部については簡略化して同じ大きさで示している。
【0022】
図6には、ステータ15を用いてなる電動機が組み付けられた洗濯機全体の構成を示すものである。外箱21内には、外槽22が複数組(1組のみ図示)の弾性吊持機構23を介して弾性支持されている。この外槽22の内部には洗い槽兼脱水槽たる回転槽24が配設されており、さらに、この回転槽24の内部には撹拌体25が配設されている。
【0023】
上記回転槽24は、槽本体24aと、この槽本体24aの内側に設けた内筒24bと、バランスリング24cとを有して構成されている。そして、この回転槽24は回転されると、内部の水を回転遠心力により揚水して槽本体24a上部の脱水孔部24dから外槽22へ放出するものである。
【0024】
また、上記回転槽24の底部には通水口26が形成され、この通水口26は排水通26aを通して、排水口27に連通している。この排水口27には排水弁28を備えた排水路29が接続されている。また、外槽22の底部には補助排水口27aが形成されている。
【0025】
上記外槽22の外底部には機構部ハウジング30が取付けられている。この機構部ハウジング30には中空の槽軸31が回転自在に設けられ、この槽軸31には回転槽24が連結されている。また、この槽軸31の内部には撹拌軸32が回転自在に設けられており、その上端部には撹拌体25が連結され、下端部は、直流ブラシレスモータからなる電動機33の外転型のロータ34に連結されている。この電動機33は洗い時に撹拌体25を正逆回転させ、また、脱水時には、図示しないクラッチにより槽軸31と撹拌軸32とを連結した状態で一方向回転させて回転槽24及び撹拌体25を一方向へ一体回転させるように制御される。
【0026】
図7には、電動機33の断面図が示されている。この電動機33は、ステータ15とロータ34とで構成されている。ステータコア8の内周部側に配置された取付足6の取付穴5には、ボルト35が挿通されている。そのボルト35の先端部は、機構部ハウジング30内のステータ固定部36に貫通されており、ボルト35の先端部にナット37を締め付けることで、ステータ15はステータ固定部36に取り付けられている。そのステータ固定部36は、取付板38に固定されている。
【0027】
一方、上記ロータ34は、ステータ15を径方向の外側から覆うようにしてステータ15の外側に回転可能に配設されている。ロータ34における基部39は、例えば合成樹脂により浅底容器状に形成されており、その底部の中心部に、ボス40を介して回転軸41が固着されている。基部39は、短円筒状をなすヨーク装着部39aを有しており、このヨーク装着部39aの内周部には、円筒状をなすロータヨーク42が装着されている。そして、ロータヨーク42内周部には、複数個のロータマグネット43が装着されている。各ロータマグネット43の内面は、上記ステータ15における各ティース4の先端面に対して所定の隙間を介して対向している。上記回転軸41は、上記ステータ固定部36および取付板38に設けられた軸受44、45により回転自在に支承されている。
【0028】
以上のように本実施例によれば、抜板1にティース4が形成されている側と反対側に取付足6及び取付穴5を備え、各層毎に配置される抜板1の裏表が交互に反転するように積層してステータコア8を構成したので、各層毎の継ぎ目7の位置は取付足6の位置の相違に応じてずれることになり、積層方向において不連続となるように配置される。
【0029】
従って、洗濯機に組み込まれる電動機33を構成するステータコア8の強度を向上させることができ、電動機33の回転時におけるトルクリップルの発生を抑制することも可能となる。そして、1つの形状の抜板1を用いてステータコア8を構成することができる。
【0030】
また、積層した抜板1を溶接によって積層方向に連結したので、完成したステータコア8を、例えば後工程のためなどに容易に移動させることができる。その場合、取付足6の位置を基準として、積層方向にある継ぎ目7を容易に避けて溶接することができ、ステータコア8の連結強度を高めることができる。
【0031】
(第2実施例)
図8及び図9は本発明の第2実施例を示すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。第2実施例では、第1実施例に用いた抜板1A,1Bに加えて、抜板51をも使用してステータコアを構成する。抜板(分割鉄心片)51は、取付穴5(及び取付足6)の形成位置が抜板1とは異なっている。即ち、抜板51では、取付穴6の位置が、ヨーク3の一端側からその中心が円弧角30度の位置となるように、換言すれば、取付穴5の中心は、ヨーク3の全円弧長の1/2となる位置に形成されている。
【0032】
そして、斯様に構成される抜板51を、例えば第1実施例におけるステータコア8の第3層目に置き換えて配置する。すると、第3層目における継ぎ目7は、第2層目における継ぎ目7に対して12度ずれるようになる。第4層目以降は、同様に、抜板1A,1B,51の順で積層すれば良い。
【0033】
以上のように構成された第2実施例によれば、積層方向における継ぎ目7の位置が第1実施例よりも変化するようになるので、トルクリップルをより小さく抑制する効果がある。
【0034】
(第3実施例)
図10は、本発明の第3実施例を示すものである。第3実施例では、積層してステータコア(電動機鉄心)52を構成する抜板(単体としては図示せず)の少なくとも一部に透磁率が異なるものを用いる。そして、図10に示すように、積層方向の中央部分における透磁率が、上端部及び下端部に対して相対的に高くなるように積層するように透磁率分布を最適化する。斯様なステータコア52を構成すれば、上端部,下端部における磁束の漏れを抑制することができ、ステータコア52を用いて電動機を構成した場合に、その効率を向上させることが可能となる。
【0035】
(第4実施例)
図11は、本発明の第4実施例を示すものである。第4実施例における抜板(分割鉄心片)53には、中心角60度の円弧をなすヨーク3の外周側に、ティース(歯)4が15度ピッチで4個形成されている。また、ヨーク3の内周側には、取付穴5を有する取付足(取付部)6が、ヨーク3の右端側から取付穴5の中心が円弧角15度の位置となるように形成されている。換言すれば、取付穴5の中心は、ヨーク3の右端側から全円弧長の1/4となる位置に形成されている。
【0036】
そして、斯様に形成された抜板53を、図12に示すように第1実施例と同様の手法で積層すると、第2層目の継ぎ目7Bは、第1層目の継ぎ目7Aに対して30度ずれるようになる。そして、図示しないが、第3層目の継ぎ目7Aも第2層目の継ぎ目7Bに対して30度ずれ、第4層目の継ぎ目7Bも、第3層目の継ぎ目7Aに対して30度ずれるようになる。
【0037】
以上のように第4実施例によれば、取付穴6を、抜板53の一端側から孤長の1/4または3/4の位置に形成したので、各層の継ぎ目7はその下層における2つの継ぎ目7の丁度中間に位置するようになり、ステータコアの強度をより高めることができる。
【0038】
本発明は上記し且つ図面に記載した実施例にのみ限定されるものではなく、以下のような変形又は拡張が可能である。
溶接に代えて、かしめにより抜板を連結しても良い。
分割鉄心片を積層する段階は、取付足6に取付穴5が必ずしも形成されていなくても良く、積層した後に取付穴5を形成しても良い。
各層毎に取付穴の位置が異なる分割鉄心片を用いて鉄心を構成しても良い。
アウタロータ型の電動機に限ることなくインナロータ型の電動機に適用しても良い。また、直流ブラシレスモータに限ることなく、その他、リラクタンスモータなどに適用しても良い。
鉄心は、ステータコア8に限らず、ロータコアに適用しても良い。
【0039】
【発明の効果】
本発明の電動機鉄心によれば、分割鉄心に、歯と鉄心を固定するために用いられる取付け部または取付け穴を備え、少なくとも上下の層には、取付け部または取付け穴の位置が異なる分割鉄心片が配置されると共に、歯及び取付け部または取付け穴の位置が一致するように分割鉄心片を積層した。
【0040】
従って、装置に組み込まれる電動機を構成する鉄心が、分割鉄心片を積層して構成され、しかも、その組み込みを行う場合に使用される取付け部または取付け穴を備えている場合でも、その取付け部等の位置を一致させた上で各層毎の分割鉄心片の継ぎ目が不連続となるように構成することができる。よって、鉄心の強度を向上させることができ、電動機の回転時におけるトルクリップルの発生を抑制することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を洗濯機に組み付けられるモータに適用した場合の第1実施例であり、(c)は抜板を打ち抜くための鋼板を示し、(a)は抜板、(b)は(a)の裏表を反転させた状態を示す図
【図2】抜板の積層方法をステータコアの半周分のみ示す平面図であり、(a)は第1層目,(b)は第2層目を示す図
【図3】抜板の積層状態を示す側面図
【図4】ステータコアと、そのコアに取り付けられる絶縁カバーとを示す分解斜視図
【図5】ティース部分にステータコイルが巻装された状態のステータを示す斜視図
【図6】洗濯機の一部を破断して示す縦断正面図
【図7】洗濯機外槽の外底部分に取付けられるモータの構成を示す縦断面図
【図8】本発明の第2実施例を示す図1(a)相当図
【図9】図2相当図
【図10】本発明の第3実施例を示すステータコアの斜視図
【図11】本発明の第4実施例を示す図1(a)相当図
【図12】図2相当図
【符号の説明】
1,1A,1Bは抜板(分割鉄心片)、4はティース(歯)、5は取付穴、6は取付足(取付部)、7は継ぎ目、8はステータコア(電動機鉄心)、33は電動機、51は抜板(分割鉄心片)、52はステータコア(電動機鉄心)、53は抜板(分割鉄心片)を示す。
【発明の属する技術分野】
本発明は、分割鉄心片を円環状に複数配置し、それらを積層することで構成される電動機鉄心、及びその電動機鉄心の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
分割鉄心片を円環状に複数配置し、それらを積層することで構成される電動機鉄心については、例えば、特許文献1に開示されているように、鉄心片の継ぎ目が不連続となるように積層する技術がある。このように、鉄心片の継ぎ目をずらして積層すると、鉄心の積層方向に対する強度が高められると共に、回転時におけるトルクリップルが減少するという利点がある。
【0003】
【特許文献1】
特許第2547131号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1においては、電動機を装置に組み込む場合に鉄心を取付け固定するため、鉄心片に取付け用の穴が設けられる場合については考慮されていない。即ち、特許文献1は単体の電動機を想定していると推察されるが、例えば、洗濯機などに組み付けられる電動機では、鉄心に取付け穴を設けることは必須である。そして、特許文献1のようにして、取付け用の穴が設けられている鉄心片を各層毎に継ぎ目をずらして積層すると、穴の位置もずれてしまうため用を成さなくなってしまう。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、分割鉄心片に形成されている取付穴若しくはその取付穴を形成するための取付け部の位置が一致するように積層され、且つ、分割鉄心片の継ぎ目が積層方向に不連続となるように構成することを可能とする電動機鉄心、及びその電動機鉄心の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の電動機鉄心は、分割鉄心片を円環状に複数配置し、それらを積層することで構成されるものにおいて、
前記分割鉄心片は、歯と鉄心を固定するために用いられる取付け部または取付け穴を備え、
少なくとも上下の層には、前記取付け部または取付け穴の位置が異なる分割鉄心片が配置されると共に、前記歯及び前記取付け部または取付け穴の位置が一致するように前記分割鉄心片が積層されることで構成されていることを特徴とする。
【0007】
即ち、上層に配置される分割鉄心片の取付け部または取付け穴の位置が、その下層に配置されている分割鉄心片における取付け部等の位置と異なっている場合に、その取付け部または取付け穴の位置が一致するように積層すれば、各層毎の継ぎ目位置は上記位置の相違に応じてずれることになり、積層方向において不連続となるように配置される。尚、ここで「取付け部」とは、最終的に取付け穴を形成するために形成されている部分を言うものとする。
【0008】
従って、装置に組み込まれる電動機を構成する鉄心が、分割鉄心片を積層して構成され、しかも、その組み込みを行う場合に使用される取付け部または取付け穴を備えている場合でも、その取付け部等の位置を一致させた上で各層毎の分割鉄心片の継ぎ目が不連続となるように構成することができる。よって、鉄心の強度を向上させることができ、電動機の回転時におけるトルクリップルの発生を抑制することも可能となる。
【0009】
この場合、請求項2に記載したように、分割鉄心片を、前記取付け部または取付け穴の位置が、何れかの歯の位置に一致するか、若しくは、2つの歯の中間に位置するように形成し、
同一形状の分割鉄心片を、その裏表が交互に反転するように積層すれば、1つの形状の分割鉄心片を用いて本発明の電動機鉄心を構成することができる。
【0010】
また、請求項3に記載したように、分割鉄心片を、溶接またはかしめによって積層方向に連結すると良い。斯様に構成すれば、分割鉄心片がバラけることを防止して、完成した鉄心の移動を容易に行うことができる。
【0011】
更に、請求項4に記載したように、取付け穴を、分割鉄心片の一端側から孤長の1/4または3/4の位置に形成するのが好ましい。斯様に構成すれば、各層の継ぎ目は、その下層における2つの継ぎ目の丁度中間に位置するようになるので、鉄心の強度をより高めることができる。
【0012】
加えて、請求項5に記載したように、少なくとも一部の分割鉄心片の透磁率を積層方向に変化させ、透磁率分布が最適化されるように構成しても良い。即ち、積層方向における透磁率を均一にすると、鉄心を用いて電動機を構成した場合、積層方向の両端部において磁束の漏れが発生し易くなり効率が低下するおそれがある。そこで、例えば、積層方向の中央部分における透磁率が相対的に高くなるように透磁率分布を最適化して鉄心を構成すれば、磁束の漏れを抑制することができ、電動機の効率を向上させることが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
(第1実施例)
以下、本発明を洗濯機に組み付けられる電動機に適用した場合の第1実施例について図1乃至図7を参照して説明する。図1は、電動機のステータコアを構成するために使用される鉄心片を示すものである。抜板(分割鉄心片)1は、図1(c)に示すように、鋼板2より図示しない抜型によって打ち抜かれるようになっている。
【0014】
例えば、1つの抜板1には、中心角60度の円弧をなすヨーク3の外周側に、ティース(歯)4が12度ピッチで5個形成されている。また、ヨーク3の内周側には、取付穴5を有する取付足(取付部)6が、ヨーク3の右端側から取付穴5の中心が円弧角18度の位置となるように形成されている。また、図1(b)に示すのは、図1(a)に示す抜板1Aを裏返して示す抜板1Bであり、取付穴5の位置は、ヨーク3の左端側から円弧角18度の位置にある。
【0015】
図2は、抜板1の積層方法を示す平面図であり、鉄心の半周分のみを示している。図2(a)は第1層目,図2(b)は第2層目を示す。即ち、第1層目は、抜板1Aを6枚円環状に並べる。そして、第2層目は、抜板1Bを抜板1Aを6枚円環状に並べるが、その際、取付穴5の中心位置を一致させることで、抜板1Bの継ぎ目7Bは、第1層目における抜板1Aの継ぎ目7Aに対して24度ずれるようになる。
【0016】
また、第3層目は、第1層目と同様に抜板1Aを6枚円環状に並べ取付穴5の中心位置を一致させれば、抜板1Aの継ぎ目7Aが、第2層目における抜板1Bの継ぎ目7Bに対して24度ずれるようになる。そして、第4層目も、第2層目と同様に抜板1Bを配置すれば、継ぎ目7Bが、第3層目における抜板1Aの継ぎ目7Aに対して24度ずれる。
【0017】
以上のようにして、奇数層には抜板1Aを、偶数層には抜板1Bを配置するようにして交互に積層する。すると、図3に示すように、取付穴5の位置は全て一致するように積層され、各層毎に抜板1の継ぎ目7が24度ずつずれるようになっている。
【0018】
このようにステータコア(電動機鉄心)8を構成すると、そのステータコア8の内周側において、各抜板1について2箇所を積層方向に溶接して連結する(図2では、溶接箇所を内周側に付した○印で示す)。その際、例えば、最上層にある抜板1の両端から、夫々円弧角18度となる位置で溶接を行なうと、積層方向にある継ぎ目7を避けて溶接することができる。そして、溶接により抜板1を連結することで、例えば型より取り出す場合に抜板1がバラけることなくステータコア8を移動させて、後の工程を行なうことが可能となる。
【0019】
ステータコア8は、図4に示すように、合成樹脂(具体的には、ガラスフィラーを含有するポリブチレンテレフタレート)製の絶縁カバー9,9が上下方向から取り付けられる。各絶縁カバー9は、放射状をなす複数の嵌合部10と、これら複数の嵌合部10の内周部を連結する連結部11と、各嵌合部10の先端部に位置する鍔部12とを有している。
【0020】
この場合、各嵌合部10は断面コ字状をなしており、各ティース4の外面に軸方向両側から嵌合部10,10を嵌合すると、ステータコア8の軸方向中間部で嵌合部10相互間,連結部11相互間,鍔部12相互間が突合わされる。これにより、ステータコア8に絶縁カバー9,9が装着され、各ティース4の表面が嵌合部10,10により覆われる。そして、嵌合部10,10が合わされたものがコイル巻装部13として構成され、その部分にステータコイル14(何れも図5参照)が巻装されるようになっている。
【0021】
図5は、絶縁カバー9によって覆われたステータコア8にステータコイル14が巻装された状態を示し、ステータ15が構成されている。尚、図4及び図5に示すステータコア8におけるティース4の先端部の大きさは、実際に作成される形状に合わせて大小の差があるが、図1等に示すティース4の先端部については簡略化して同じ大きさで示している。
【0022】
図6には、ステータ15を用いてなる電動機が組み付けられた洗濯機全体の構成を示すものである。外箱21内には、外槽22が複数組(1組のみ図示)の弾性吊持機構23を介して弾性支持されている。この外槽22の内部には洗い槽兼脱水槽たる回転槽24が配設されており、さらに、この回転槽24の内部には撹拌体25が配設されている。
【0023】
上記回転槽24は、槽本体24aと、この槽本体24aの内側に設けた内筒24bと、バランスリング24cとを有して構成されている。そして、この回転槽24は回転されると、内部の水を回転遠心力により揚水して槽本体24a上部の脱水孔部24dから外槽22へ放出するものである。
【0024】
また、上記回転槽24の底部には通水口26が形成され、この通水口26は排水通26aを通して、排水口27に連通している。この排水口27には排水弁28を備えた排水路29が接続されている。また、外槽22の底部には補助排水口27aが形成されている。
【0025】
上記外槽22の外底部には機構部ハウジング30が取付けられている。この機構部ハウジング30には中空の槽軸31が回転自在に設けられ、この槽軸31には回転槽24が連結されている。また、この槽軸31の内部には撹拌軸32が回転自在に設けられており、その上端部には撹拌体25が連結され、下端部は、直流ブラシレスモータからなる電動機33の外転型のロータ34に連結されている。この電動機33は洗い時に撹拌体25を正逆回転させ、また、脱水時には、図示しないクラッチにより槽軸31と撹拌軸32とを連結した状態で一方向回転させて回転槽24及び撹拌体25を一方向へ一体回転させるように制御される。
【0026】
図7には、電動機33の断面図が示されている。この電動機33は、ステータ15とロータ34とで構成されている。ステータコア8の内周部側に配置された取付足6の取付穴5には、ボルト35が挿通されている。そのボルト35の先端部は、機構部ハウジング30内のステータ固定部36に貫通されており、ボルト35の先端部にナット37を締め付けることで、ステータ15はステータ固定部36に取り付けられている。そのステータ固定部36は、取付板38に固定されている。
【0027】
一方、上記ロータ34は、ステータ15を径方向の外側から覆うようにしてステータ15の外側に回転可能に配設されている。ロータ34における基部39は、例えば合成樹脂により浅底容器状に形成されており、その底部の中心部に、ボス40を介して回転軸41が固着されている。基部39は、短円筒状をなすヨーク装着部39aを有しており、このヨーク装着部39aの内周部には、円筒状をなすロータヨーク42が装着されている。そして、ロータヨーク42内周部には、複数個のロータマグネット43が装着されている。各ロータマグネット43の内面は、上記ステータ15における各ティース4の先端面に対して所定の隙間を介して対向している。上記回転軸41は、上記ステータ固定部36および取付板38に設けられた軸受44、45により回転自在に支承されている。
【0028】
以上のように本実施例によれば、抜板1にティース4が形成されている側と反対側に取付足6及び取付穴5を備え、各層毎に配置される抜板1の裏表が交互に反転するように積層してステータコア8を構成したので、各層毎の継ぎ目7の位置は取付足6の位置の相違に応じてずれることになり、積層方向において不連続となるように配置される。
【0029】
従って、洗濯機に組み込まれる電動機33を構成するステータコア8の強度を向上させることができ、電動機33の回転時におけるトルクリップルの発生を抑制することも可能となる。そして、1つの形状の抜板1を用いてステータコア8を構成することができる。
【0030】
また、積層した抜板1を溶接によって積層方向に連結したので、完成したステータコア8を、例えば後工程のためなどに容易に移動させることができる。その場合、取付足6の位置を基準として、積層方向にある継ぎ目7を容易に避けて溶接することができ、ステータコア8の連結強度を高めることができる。
【0031】
(第2実施例)
図8及び図9は本発明の第2実施例を示すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。第2実施例では、第1実施例に用いた抜板1A,1Bに加えて、抜板51をも使用してステータコアを構成する。抜板(分割鉄心片)51は、取付穴5(及び取付足6)の形成位置が抜板1とは異なっている。即ち、抜板51では、取付穴6の位置が、ヨーク3の一端側からその中心が円弧角30度の位置となるように、換言すれば、取付穴5の中心は、ヨーク3の全円弧長の1/2となる位置に形成されている。
【0032】
そして、斯様に構成される抜板51を、例えば第1実施例におけるステータコア8の第3層目に置き換えて配置する。すると、第3層目における継ぎ目7は、第2層目における継ぎ目7に対して12度ずれるようになる。第4層目以降は、同様に、抜板1A,1B,51の順で積層すれば良い。
【0033】
以上のように構成された第2実施例によれば、積層方向における継ぎ目7の位置が第1実施例よりも変化するようになるので、トルクリップルをより小さく抑制する効果がある。
【0034】
(第3実施例)
図10は、本発明の第3実施例を示すものである。第3実施例では、積層してステータコア(電動機鉄心)52を構成する抜板(単体としては図示せず)の少なくとも一部に透磁率が異なるものを用いる。そして、図10に示すように、積層方向の中央部分における透磁率が、上端部及び下端部に対して相対的に高くなるように積層するように透磁率分布を最適化する。斯様なステータコア52を構成すれば、上端部,下端部における磁束の漏れを抑制することができ、ステータコア52を用いて電動機を構成した場合に、その効率を向上させることが可能となる。
【0035】
(第4実施例)
図11は、本発明の第4実施例を示すものである。第4実施例における抜板(分割鉄心片)53には、中心角60度の円弧をなすヨーク3の外周側に、ティース(歯)4が15度ピッチで4個形成されている。また、ヨーク3の内周側には、取付穴5を有する取付足(取付部)6が、ヨーク3の右端側から取付穴5の中心が円弧角15度の位置となるように形成されている。換言すれば、取付穴5の中心は、ヨーク3の右端側から全円弧長の1/4となる位置に形成されている。
【0036】
そして、斯様に形成された抜板53を、図12に示すように第1実施例と同様の手法で積層すると、第2層目の継ぎ目7Bは、第1層目の継ぎ目7Aに対して30度ずれるようになる。そして、図示しないが、第3層目の継ぎ目7Aも第2層目の継ぎ目7Bに対して30度ずれ、第4層目の継ぎ目7Bも、第3層目の継ぎ目7Aに対して30度ずれるようになる。
【0037】
以上のように第4実施例によれば、取付穴6を、抜板53の一端側から孤長の1/4または3/4の位置に形成したので、各層の継ぎ目7はその下層における2つの継ぎ目7の丁度中間に位置するようになり、ステータコアの強度をより高めることができる。
【0038】
本発明は上記し且つ図面に記載した実施例にのみ限定されるものではなく、以下のような変形又は拡張が可能である。
溶接に代えて、かしめにより抜板を連結しても良い。
分割鉄心片を積層する段階は、取付足6に取付穴5が必ずしも形成されていなくても良く、積層した後に取付穴5を形成しても良い。
各層毎に取付穴の位置が異なる分割鉄心片を用いて鉄心を構成しても良い。
アウタロータ型の電動機に限ることなくインナロータ型の電動機に適用しても良い。また、直流ブラシレスモータに限ることなく、その他、リラクタンスモータなどに適用しても良い。
鉄心は、ステータコア8に限らず、ロータコアに適用しても良い。
【0039】
【発明の効果】
本発明の電動機鉄心によれば、分割鉄心に、歯と鉄心を固定するために用いられる取付け部または取付け穴を備え、少なくとも上下の層には、取付け部または取付け穴の位置が異なる分割鉄心片が配置されると共に、歯及び取付け部または取付け穴の位置が一致するように分割鉄心片を積層した。
【0040】
従って、装置に組み込まれる電動機を構成する鉄心が、分割鉄心片を積層して構成され、しかも、その組み込みを行う場合に使用される取付け部または取付け穴を備えている場合でも、その取付け部等の位置を一致させた上で各層毎の分割鉄心片の継ぎ目が不連続となるように構成することができる。よって、鉄心の強度を向上させることができ、電動機の回転時におけるトルクリップルの発生を抑制することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を洗濯機に組み付けられるモータに適用した場合の第1実施例であり、(c)は抜板を打ち抜くための鋼板を示し、(a)は抜板、(b)は(a)の裏表を反転させた状態を示す図
【図2】抜板の積層方法をステータコアの半周分のみ示す平面図であり、(a)は第1層目,(b)は第2層目を示す図
【図3】抜板の積層状態を示す側面図
【図4】ステータコアと、そのコアに取り付けられる絶縁カバーとを示す分解斜視図
【図5】ティース部分にステータコイルが巻装された状態のステータを示す斜視図
【図6】洗濯機の一部を破断して示す縦断正面図
【図7】洗濯機外槽の外底部分に取付けられるモータの構成を示す縦断面図
【図8】本発明の第2実施例を示す図1(a)相当図
【図9】図2相当図
【図10】本発明の第3実施例を示すステータコアの斜視図
【図11】本発明の第4実施例を示す図1(a)相当図
【図12】図2相当図
【符号の説明】
1,1A,1Bは抜板(分割鉄心片)、4はティース(歯)、5は取付穴、6は取付足(取付部)、7は継ぎ目、8はステータコア(電動機鉄心)、33は電動機、51は抜板(分割鉄心片)、52はステータコア(電動機鉄心)、53は抜板(分割鉄心片)を示す。
Claims (6)
- 分割鉄心片を円環状に複数配置し、それらを積層することで構成される電動機鉄心において、
前記分割鉄心片は、歯と鉄心を固定するために用いられる取付け部または取付け穴を備え、
少なくとも上下の層には、前記取付け部または取付け穴の位置が異なる分割鉄心片が配置されると共に、前記歯及び前記取付け部または取付け穴の位置が一致するように前記分割鉄心片が積層されることで構成されていることを特徴とする電動機鉄心。 - 分割鉄心片は、前記取付け部または取付け穴の位置が何れかの歯の位置に一致するか、若しくは、2つの歯の中間に位置するように形成されており、
同一形状の分割鉄心片が、各層毎にその裏表が交互に反転するように積層されていることを特徴とする請求項1記載の電動機鉄心。 - 分割鉄心片が、溶接またはかしめによって積層方向に連結されていることを特徴とする請求項1又は2記載の電動機鉄心。
- 取付け穴は、分割鉄心片の一端側から孤長の1/4または3/4の位置に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の電動機鉄心。
- 少なくとも一部の分割鉄心片の透磁率を積層方向に変化させることで、透磁率分布が最適化されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の電動機鉄心。
- 分割鉄心片を円環状に複数配置し、それらを積層することで電動機鉄心を製造する方法において、
前記分割鉄心片に、歯と鉄心を固定するために用いられる取付け部または取付け穴を備え、
少なくとも上下の層には、前記取付け部または取付け穴の位置が異なる分割鉄心片を配置し、
前記歯及び前記取付け部または取付け穴の位置が一致するように前記分割鉄心片を積層することを特徴とする電動機鉄心の製造方法。
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2002
- 2002-12-19 JP JP2002368114A patent/JP2004201431A/ja active Pending
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