JP2004200972A - 信号のスクランブル・スクランブル解除方法及びシステム - Google Patents

信号のスクランブル・スクランブル解除方法及びシステム Download PDF

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Abstract

【課題】スクランブル処理側とスクランブル解除処理側の2値の疑似乱数列発生回路の同期を、S/N比の顕著な劣化無しに実現できるようにすること。
【解決手段】入力信号と、一定値を出力する定数発生回路と、入力信号に定数発生回路の出力を加算する加算器と、+1または−1の2値を生成する疑似乱数生成回路と、加算器を通過した出力に対して疑似乱数生成回路の出力を乗算してスクランブルをかける乗算器を備えるスクランブル回路、および、スクランブル回路で用いた疑似乱数生成回路と同一系列の位相制御可能な+1または−1の2値を生成する疑似乱数生成回路と、入力信号に疑似乱数生成回路の出力を乗算してスクランブルを解除したスクランブル解除出力信号を出力する乗算器を備えるスクランブル解除回路で構成した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は音声信号、モデム信号、ファクシミリ信号等のアナログ信号の秘匿性の高いデータ伝送を実現する信号のスクランブル・スクランブル解除方法及びシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、通信分野では、アナログ信号のスクランブル方式の1つとして、入力信号に値が+1または−1となる2値の疑似乱数列を乗ずるものが知られている。図14は、その2値の疑似乱数を用いたスクランブル方式の一例を示すものである。なお、図14(a)は信号にスクランブルをかけるスクランブル回路のブロック図を示し、図14(b)はスクランブルをかけられた信号から元の信号を復元するスクランブル解除回路のブロック図を示している。図14(a)のスクランブル回路は、+1または−1の2値を生成する疑似乱数生成回路141と、乗算器142と、スクランブルをかける信号を入力する入力信号143と、スクランブルをかけた信号144とで構成されている。図14(b)のスクランブル解除回路は、+1または−1の2値を生成する疑似乱数生成回路145と、乗算器146と、図14(a)のスクランブル回路でスクランブルをかけた信号を入力する入力信号147と、スクランブルを解除した信号148で構成されている。すなわち、スクランブル回路とスクランブル解除回路とは、略同一の回路構成となっており、無線通信で用いられている直接拡散法のスペクトラム拡散通信方式と類似点が多い。
【0003】
この従来のスクランブル方式の問題点は、スクランブル処理側の2値の疑似乱数列発生回路141とスクランブル解除側の2値の疑似乱数発生回路145の同期を取ることが困難であることである。スペクトラム拡散通信では、変調後の信号の包絡線が一定となる周波数変調方式または位相変調方式を用いて一次変調をかけた後に、2値の疑似乱数列を乗じている。そのため、スペクトラム拡散通信では、2値の疑似乱数列を乗じた後の信号も包絡線が一定となるので、受信側ではマッチトフィルタやDLL(Delay Locked Loop )回路等を用いて容易に同期補足・同期追跡が可能である。しかし、図14のスクランブル方式では、一次変調を用いずに包絡線が変動する音声信号やモデム信号に対して直接2値の疑似乱数列を乗じているので、受信側では同期補足・同期追跡を行うことが極めて困難である。
【0004】
この問題を解決するための手段としては、本発明の発明者が出願した信号のスクランブル・スクランブル解除方法がある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、スペクトラム拡散通信方式で用いられている信号の振幅が一定となる一次変調の代わりに、処理後の信号の平均パワーを一定とするための前処理を施した後に2値の疑似乱数列を乗じてスクランブルを行い、受信側ではDLL(Delay Locked Loop )回路を用いた同期追跡を可能としている。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−151555号公報(第5−8頁、第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の方法では、スクランブル処理を行う信号の平均パワーを一定とするために、入力信号に入力信号の最大振幅と同程度の直流オフセットを重畳させており、その分S/N比が劣化するという欠点があった。伝送系のダイナミックレンジを一定とした場合、直流オフセット印加により入力した信号成分の振幅がほぼ半分になるので、S/N比の劣化量は6dBとなる。
【0007】
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、その目的はスクランブル処理側とスクランブル解除処理側の2値の疑似乱数列発生回路の同期を、S/N比の顕著な劣化無しに実現することができる信号のスクランブル・スクランブル解除方法及システムを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するするために、信号のスクランブル・スクランブル解除システムにあっては、送信側のスクランブル回路にて送信信号のスクランブル処理を行い、受信側のスクランブル解除回路にて受信信号のスクランブル解除処理を行う信号のスクランブル・スクランブル解除システムであって、前記送信側のスクランブル回路が、入力信号と、一定値を出力する定数発生回路と、前記入力信号に前記定数発生回路の出力を加算する加算器と、+1または−1の2値を生成する疑似乱数生成回路と、前記加算器を通過した出力に対して前記疑似乱数生成回路の出力を乗算してスクランブルをかけた信号を出力する乗算器を備える一方、前記受信側のスクランブル解除回路が、前記スクランブル回路で用いた疑似乱数生成回路と同一系列の位相制御可能な+1または−1の2値を生成する疑似乱数生成回路と、前記入力信号に前記疑似乱数生成回路の出力を乗算してスクランブルを解除したスクランブル解除出力信号を出力する乗算器とを備え、相関演算による同期処理を行なう構成としたものである。この構成によれば、入力信号と疑似乱数列の相互相関の性質を利用した手法を用いて簡単な回路で、かつS/N比の顕著な劣化無しに、送信側(スクランブル処理側)と受信側(スクランブル解除処理側)の疑似乱数生成回路の同期を実現することが出来る。
【0009】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係るスクランブル回路を示す。図1において、このスクランブル回路は、入力信号101、該入力信号の特定成分(直流成分や超低周波成分等)を除去するHPF(ハイパスフィルタ)102、該HPF102を通過した出力に対して一定値を与える定数発生回路103、+1または−1の2値を生成する疑似乱数生成回路104、スクランブルをかけた信号105、加算器106、乗算器107で構成されている。なお、このスクランブル回路はデジタル処理のハードウェアとして実現することも、ソフトウェアとしてデジタル処理で実現することも可能であり、またアナログ処理のハードウェアとして実現することも可能である。そして、デジタル処理する場合は、音声信号またはモデム信号,FAX信号等のアナログ信号をA/D変換したものが入力信号101となり、アナログ処理する場合は、音声信号またはモデム信号,FAX信号等のアナログ信号が入力信号101となる。
【0010】
図1のスクランブル回路の動作を説明すると、HPF102は入力信号101中の直流成分や超低周波成分を除去する。音声信号にスクランブルをかける場合、音声信号伝達に悪影響を与えないようにHPF102のカットオフ周波数は300Hz以下に設定すれば良い。また、予め直流成分を除去した信号が入力される場合はHPF102は無くとも良い。次に、定数発生回路103の出力を加算器106で加算したのちに、+1または−1の2値信号を生成する疑似乱数生成回路104の出力を乗算器107で乗じてスクランブルをかけた出力信号105を生成する。
【0011】
例えば、本第1の実施の形態におけるスクランブル処理では、例えば音声信号を対象として周期127のM系列信号によりスクランブルをかける場合、定数発生回路103の出力値は入力の音声信号の振幅の絶対値の最大値の1/10程度で十分である。また、スクランブルに使用する疑似乱数により周期の大きいものを使い、スクランブル解除回路での同期のための相関演算のデータ長も大きく取れば、定数発生回路103の出力はもっと小さくしても良い。さらに、音声以外の信号を処理する場合は、あらかじめ実験を行いスクランブル解除処理を行う際に安定して同期を取ることが出来る範囲で、出来る限り小さい値を定数発生回路103の出力値として選べばよい。入力信号101に定数発生回路103の出力を加えるのは、スクランブル出力信号105に疑似乱数発生回路104の出力を重畳するためである。入力信号に対して直接2値の疑似乱数列を乗じてスクランブルをかけたのでは、入力が無音状態の場合を考えれば明らかであるが、スクランブル解除回路で同期処理を行うことが出来なくなってしまう。図1の構成でスクランブル出力105に疑似乱数発生回路104の出力を重畳させることによって、スクランブル解除回路側では相互相関を用いた同期処理が可能となるのである。
【0012】
図2は本発明の第1の実施の形態に係るスクランブル解除回路を示す。このスクランブル解除回路は、図1のスクランブル回路でスクランブルをかけた信号を入力してスクランブル解除処理を行い、スクランブルをかける前の信号を復元して出力するものである。したがって、図2において、入力信号201は図1のスクランブル回路でスクランブルをかけられた信号105である。そして、このスクランブル解除回路は、スクランブルがかけられた入力信号201、図1のスクランブル処理回路に用いた疑似乱数生成回路104と同一の系列の位相制御可能な+1または−1の2値でなる疑似乱数を生成する疑似乱数生成回路202、図1のスクランブル回路で重畳した定数発生回路103の直流成分を除去するHPF(ハイパスフィルタ)203、スクランブル解除されたスクランブル解除出力信号204、入力信号201と疑似乱数生成回路202の出力を入力して2つの信号の相互相関の演算を行う相関器205、相互相関のピークの位置を求めるピーク検出回路206、乗算器207で構成されている。
【0013】
以下では疑似乱数にM系列信号を用いるものとして説明する。このスクランブル解除回路の動作を説明すると、このスクランブル解除回路では、スクランブルをかけられた入力信号201に対して、+1または−1の2値信号を生成する疑似乱数生成回路202の出力を乗算器207で乗じた後に、重畳した直流成分をHPF203で除去することによって、スクランブルを解除したスクランブル解除出力信号204が得られるものである。さらに詳述すると、2値の疑似乱数生成回路202では、図1のスクランブル回路の疑似乱数生成回路104と同一の系列の疑似乱数であるM系列信号を生成しており、疑似乱数生成回路202のM系列信号と入力信号201を相関器205に入力する。相関器205では該2つの信号の相互相関を演算により求め、求められた出力をピーク検出回路206に入力し、ピーク検出回路206で相互相関のピークの位置を求め、この相互相関のピーク位置から図1のスクランブル回路の疑似乱数生成回路104の出力と疑似乱数生成回路202の出力が同期するように疑似乱数生成回路202の位相、すなわちM系列信号生成回路の位相を帰還制御する。この帰還制御により、2値の疑似乱数生成回路202と図1のスクランブル回路の疑似乱数生成回路104の出力の同期が可能となる。
【0014】
ここで、M系列信号生成回路の位相を制御する方法、言い方を変えれば時間軸をシフトさせたM系列信号を生成する手法は公知であり、例えば昭晃堂より出版されているセンシング/認識シリーズ第8巻「M系列信号とその応用」(柏木濶著)の3章『3.3 遅れたM系列を得る方法』にその手法の詳細が紹介されている。なお、位相を変えたM系列信号を得ることは、シフトレジスタを用いて発生させたM系列信号をマルチタップのディレイラインに入力して、信号を取り出すタップの位置を変えることによっても出来る。また、メモリに書き込んでおいた一周期分の疑似乱数を繰り返し読み出して処理する場合は、単にデータを読み出す位置をずらすだけで簡単に位相を変えた、すなわち時間軸をシフトした疑似乱数列を得ることが出来る。
【0015】
次に、相関器205において、入力信号201と2値の疑似乱数生成回路202の出力との相互相関の演算を行う方法について次に説明する。相関器205における2つの信号の相互相関CORym'は次式(1)により求めることが出来る。
【数1】
Figure 2004200972
Figure 2004200972
上式(1)でyが入力信号201、m’が2値の疑似乱数列生成回路202の出力信号である。また、Nは相互相関の演算に用いるデータ長である。
【0016】
なお、上式(1)で定義されているのと異なる相互相関の演算方法もあるが、そのような異なる定義に基づいて相互相関を求めても差し支えない。例えば、相互相関の一種である共分散を用いても良いし、相関演算を行うデータ長を疑似乱数列の周期の整数倍とした環状相関(円状相関、時間軸を入れ替えた巡回畳み込み)を用いても良い。
【0017】
図1のスクランブル回路の疑似乱数生成回路104とスクランブル解除処理回路の疑似乱数生成回路202の同期が取れていない状態では、疑似乱数生成回路104の出力信号mと疑似乱数生成回路202の出力信号m’との間には次式・・(2)に示すように未知の位相差、すなわち時間差dが存在する。
【数2】
Figure 2004200972
Figure 2004200972
上式(2)では、dが正の値を取るときはm’はmよりもdサンプル遅れた信号となっている。逆にdが負の値を取る時はm’はmよりもdサンプル進んだ信号となる。
【0018】
ここで上式(1)のyは図1のスクランブル回路の入力信号101に定数発生回路103の出力を加えた後に2値の疑似乱数生成回路104の出力mを乗じたものであるから、次式(3)のように表される。
【数3】
Figure 2004200972
Figure 2004200972
上式(3)中のxは入力信号101で、kは定数発生回路103で発生した定数値である。
【0019】
上式(3)を上式(1)に代入すると次式(4)のようになる。なお次式(・・4)以降は数式が煩雑となるために累和演算Σの範囲の表示を省略して説明している。
【数4】
Figure 2004200972
Figure 2004200972
ここで任意の信号xと、2値の疑似乱数mと、mを時間軸上でシフトさせた信号m’とを掛け合わせた信号成分は、xとmが無相関かつxとm’も無相関であるので、次式(5)に示すようにほぼ0となる。
【数5】
Figure 2004200972
Figure 2004200972
【0020】
したがって、上式(5)を上式(4)に代入して整理すると次式(6)のようになる。
【数6】
Figure 2004200972
Figure 2004200972
ここで上式(2)式より、
【数7】
Figure 2004200972
Figure 2004200972
であるから、上式(6)に上式(7)を代入すると次式(8)のようになる。
【数8】
Figure 2004200972
Figure 2004200972
したがって疑似乱数の自己相関の性質より上式(1)は最終的に次式(9)のようになり、遅延τの値に応じて相互相関の計算結果が異なることがわかる。
【数9】
Figure 2004200972
Figure 2004200972
上式(9)中のCは正の値であり、明らかに自己相関CORym’は[τ]2つのM系列信号の位相差、すなわち時間差dと等しい遅延τで大きな値Cを持つパルス状の信号となることがわかる。したがって2つの疑似乱数mとm’の位相差(時間差)は上式(1)に基づいてスクランブル解除回路の入力信号201であるyと2値の疑似乱数生成回路202の出力m’の相互相関を求め、相互相関が最大値を取るτの値より計算することが出来ることがわかる。時間差τが分かれば、その値により疑似乱数生成回路202の位相を変化させる帰還制御を行ってスクランブルに用いた疑似乱数生成回路104の出力mと疑似乱数生成回路202の出力m’の同期を取ることが出来る。なお、信号mがM系列信号のように周期性を有する信号であった場合、τ=dだけでなくmの基本周期Tの整数倍のτ=nT+dでも自己相関CORym’[τ]は大きな値を有するパルス列状の信号となる。(n=±1、±2、±3、....)
【0021】
以上の説明では疑似乱数としてM系列信号を用いているが、M系列信号以外の2値の信号を用いてもよい。M系列信号以外の疑似乱数でも自己相関はインパルス状になる。また、M系列信号以外の疑似乱数でもメモリに書き込んでおいた一周期分の疑似乱数を読み出す位置を変えることにより時間軸をシフトした疑似乱数を生成することが可能である。したがって、これまでM系列信号を用いて説明したのと同じ同期処理の手法をそのまま適用することができる。
【0022】
次に、実際の音声の処理例を用いて図1のスクランブル回路の動作を説明する。まず、入力信号101として図3に示す男声の音声信号を入力する。図3の音声信号の振幅は正規化処理されており、振幅の最大値は1.0である。この信号をHPF102に通した後、定数発生回路103で発生させた定数0.1を加算器106で加算する。その加算した後の信号を図4に示す。ここでHPF102のカットオフ周波数は250Hzに設定している。次に、図4の信号に対して+1または−1の2値信号を生成する2値の疑似乱数生成回路104の出力を乗算器107で乗じスクランブルをかける。このスクランブルをかけた信号を図5に示す。この処理例では疑似乱数生成回路104には周期27−1=127のM系列信号生成回路を用いている。
【0023】
一方、図2のスクランブル解除回路の実際の音声の処理例は次のようになる。入力信号201は図5のスクランブルをかけた音声信号である。同期が取れておらず疑似乱数生成回路202の出力がスクランブルに用いた疑似乱数生成回路104の出力より9サンプル遅れていた場合、入力信号201と疑似乱数生成回路202の出力を乗じた信号の波形は図6のようになる。図6の信号をHPF203に通したものが最終的なスクランブル解除出力信号204となる。このように同期が取れていない場合の相関器205の出力は図7のようになる。図7の横軸は時間差τをあらわし、その単位はサンプルである。図7の横軸の原点付近を拡大したものが図8である。図8からわかる通り、相関器205の出力はスクランブル回路の疑似乱数生成回路104とスクランブル解除回路の疑似乱数生成回路202の位相差、すなわち時間差9サンプルのところで大きな正の値を有する。したがってピーク検出回路206より相関器205の出力のピークの位置を検出し、その値に応じて疑似乱数生成回路202の位相を変化させるように帰還制御をかければ疑似乱数生成回路の同期を取ることが出来る。同期が取れた状態ではスクランブル解除回路は図3のスクランブル回路の入力信号を正しく復元することが出来る。
【0024】
なお、スクランブルをかけた信号を有線あるいは無線で伝送した場合、伝送路で非整数値の遅延が生ずることがある。そのような場合でもスクランブル解除回路側でインターポレーションを用いてサンプリング周波数を上げて処理すれば、同期処理の時間分解能を向上させることができるので実用上問題なく非整数値の遅延に対する同期が可能である。インターポレーションによりサンプリング周波数を上げる、すなわち処理の時間分解能を向上させる手法は公知であり、例えば昭晃堂より出版されているマルチレート信号処理(ディジタル信号処理シリーズ第14巻)(貴家仁志著)にその手法の詳細が紹介されている。
【0025】
したがって、この第1の実施の形態では、2値の疑似乱数を用いたスクランブル手法において、入力信号と疑似乱数列の相互相関の性質を利用した手法を用いて簡単な回路で、かつS/N比の顕著な劣化無しに、送信側(スクランブル処理側)と受信側(スクランブル解除処理側)の疑似乱数生成回路104,202の同期を取ることが出来る。
【0026】
(第2の実施の形態)
図9は本発明の第2の実施の形態に係るスクランブル解除回路を示す。図9において、このスクランブル解除回路は、第1の実施の形態で用いている相関演算、すなわち複雑な積和演算を使わずに疑似乱数生成回路の同期を取る手法を用いている。なお、第2の実施の形態では、スクランブルには第1の実施の形態と同じ図1のスクランブル回路を用いる。その図9に示すスクランブル解除回路は、図1の2値の疑似乱数を用いたスクランブル回路でスクランブルがかけられた入力信号901、図1のスクランブル処理回路に用いた疑似乱数生成回路104と同一の系列の位相制御可能な+1または−1の2値でなる疑似乱数を生成する疑似乱数生成回路902、図1のスクランブル回路で重畳した定数発生回路103の直流成分を低周波領域と比較して音声信号のエネルギーが十分に減衰した高域成分のみを取り出す第1のHPF(ハイパスフィルタ)903、全波整流回路または半端整流回路とLPF(ローパスフィルタ)を組み合わせた回路を用いたレベル検出器904、図1のスクランブル回路で重畳された定数発生回路103の直流成分をカットするための第2のHPF(ハイパスフィルタ)905、スクランブル解除出力信号906、乗算器907で構成されている。
【0027】
一般に人間の音声の数秒以上の区間の平均振幅スペクトルは、概ね−6dB/oct.の高域下降特性を有している。例えば図3のサンプリング周波数6kHzでサンプリングした0.5秒間の男声音声の振幅スペクトルは図10のようになる。このように音声の長時間平均スペクトルが高域下降特性を示すことは、例えばコロナ社より出版されている「新版 聴覚と音声」(電子通信学会)に詳細に記述されている。
【0028】
この第2の実施の形態におけるスクランブル解除回路では、図3の音声信号に対して図1のスクランブル回路でスクランブルをかけ、図9のスクランブル解除回路でスクランブル解除した場合に、同期が取れていなかった場合のスクランブル解除回路出力信号の振幅スペクトルは図11のようになる。このように同期が取れていなかった場合のスクランブル解除回路出力は2値の疑似乱数を乗じてスクランブルをかけることによって白色化されたままの、平坦なスペクトル特性となる。一方、同期が取れていた場合は、スクランブル解除回路の出力信号は元の音声信号が復元され、その平均振幅スペクトルは図10と同様の高域下降特性を示す。したがって、この振幅スペクトル特性の相違を元に同期検出をすることが可能である。
【0029】
次に、本第2の実施の形態に係る図9のスクランブル解除回路の動作を説明する。スクランブル解除回路への入力信号901と値が+1または−1の2値の疑似乱数生成回路902の出力信号とが乗算器907により掛け合わされて第2のHPF905に入力されると、第2のHPF905の出力がスクランブル解除されたスクランブル解除出力信号906となる。第2のHPF905はスクランブル回路で重畳された直流成分をカットするためのものであるので、処理対象が音声信号の場合はカットオフ周波数を50Hz〜300Hz程度に設定すればよい。また、入力信号901と疑似乱数生成回路902の出力信号を掛け合わせた信号は第1のHPF903にも入力される。第1のHPF903の出力はレベル判定回路904に入力され、その出力により疑似乱数生成回路902の位相を制御する。第1のHPF903のカットオフ周波数は処理対象が音声の場合、300Hz〜1kHz付近に存在する振幅レベルの大きい第1ホルマントおよび第2ホルマントよりも周波数の高い2kHz以上に設定すれば良い。
【0030】
ここで疑似乱数生成回路902の同期が取れている時は第1のHPF903の入力は正常にスクランブル解除された高域下降の平均スペクトル特性を有する音声信号となるために、第1のHPF903の出力信号の信号レベルは小さい値になる。一方、同期が取れていない場合は第1のHPF903の入力信号は図11に示したような白色化された平坦なスペクトル特性を有する信号となるために、第1のHPF903の出力信号レベルは同期が取れている状態よりも大きくなる。これにより第1のHPF903の出力レベルから容易に同期の判定が可能となる。もし、図1のスクランブル回路の入力101がゼロ、すわなち無音状態であった場合は図9のスクランブル解除回路の第1のHPF903の出力は、同期が取れていた時にゼロが出力され、同期が取れていなかった時には白色ノイズ成分の一部が出力される。したがって、スクランブル回路の入力信号が無音状態であっても、スクランブル解除回路側ではスペクトル特性の相違を元にした同期検出が可能である。
【0031】
疑似乱数生成回路902の同期は以下のようにして行う。まず、2値の疑似乱数生成回路902の位相を制御して順番に位相の異なる疑似乱数列を次々に発生する。次にレベル判定回路904の出力レベルが最小となる時の疑似乱数生成回路902の初期位相を求める。第1のHPF903の出力レベルが最小となる時が同期が取れた状態であるので、疑似乱数生成回路902の初期位相をその時の値に固定することにより同期を確立することが出来る。
【0032】
したがって、第2の実施の形態では、疑似乱数生成回路902の同期が取れている時のスクランブル解除回路の出力信号のスペクトル特性と、同期が取れていないときの白色化された出力信号のスペクトル特性との相違に着目した処理により、積和演算を必要とする相関回路を使わずに疑似乱数生成回路の同期を取ることが出来る。そして、本第2の実施の形態では、第1の実施の形態と比較すると、相関演算、すなわち複雑な積和演算を使わずに簡単な回路で疑似乱数生成回路104,902の同期を取ることが出来る。
【0033】
(第3の実施の形態)
図12は本発明の第3の実施の形態に係るスクランブル回路を示し、図13は同じくスクランブル解除回路を示す。本第3の実施の形態は、第2の実施の形態をさらに改良したものである。すなわち、第2の実施の形態は、音声の平均スペクトルがほぼ−6dB/oct.の高域下降特性を有する特徴を利用してスクランブル解除回路の疑似乱数生成回路の同期を取っていたので、多値周波数変調等を用いた平坦なスペクトル特性を有するアナログ・モデム変調信号や、FAX変調信号等の音声とは異なる平均スペクトル特性を有する信号には適用出来ないが、本第3の実施の形態はこれらの音声信号以外でも安定したスクランブル解除回路の同期が可能となるように第2の実施例を改良したものである。
【0034】
図12に示すスクランブル回路は、モデム信号やファクシミリ信号等を入力する入力信号121、BEF(バンド・エリミネーション・フィルタ)122、定数発生回路123、+1または−1の2値を生成する疑似乱数生成回路124、スクランブルをかけた信号125、加算器126、乗算器127で構成されている。
【0035】
図12のスクランブル回路の動作を説明すると、まず入力信号121をBEF(バンド・エリミネーション・フィルタ)122に通す。次に加算器126でBEF122の出力信号に定数生成回路123の出力信号を加算し、乗算器127で値+1/−1の2値の疑似乱数生成回路124の出力信号を乗じてスクランブルをかけた信号125を生成する。ここで、BEF122はスクランブル解除回路での疑似乱数生成回路の同期処理のために、入力信号121に振幅レベルの小さい帯域を作るためのものである。入力信号121がアナログ・モデム変調信号やFAX変調信号である場合、誤り率等に悪影響を与えないようにBEF122の中心周波数は0Hzに近い低い周波数に設定するか、サンプリング周波数の1/2に近い高い周波数に設定すれば良い。一方、BEF122の帯域幅も誤り率等に悪影響を与えないよう10Hz程度から100Hz程度に設定する。なお入力信号121が無音区間を有さずに連続した信号である場合には、定数発生回路123および加算器126を省略して、BEF122の出力に対して直接疑似乱数を乗じても良い。
【0036】
次に、図13のスクランブル解除回路は、第2の実施の形態として示した図9のスクランブル解除回路の第1のHPF903をバンドパスフィルタ(BPF)133に置き換えたもので、図12のスクランブル回路の出力信号125、すなわちスクランブルがかけられた入力信号131、図12のスクランブル回路の疑似乱数生成回路124と同一の系列の位相制御可能な+1または−1の2値でなる疑似乱数を生成する疑似乱数生成回路132、BPF133、レベル検出器134、ハイパスフィルタ135、スクランブルを解除した信号136、乗算器137で構成されている。なお、BPF133の中心周波数はスクランブル回路のBEF122と同一に、帯域幅はBEF122と同一かそれより狭く設定すれば良い。図12のスクランブル回路ではBEF122を用いているので、疑似乱数生成回路122の同期が取れている状態ではBPF133の出力は極めて小さくなる。一方、同期が取れていない状態ではBPF133に入力される信号のスペクトルはスクランブル処理によって白色化されているのでBPF133の出力信号レベルは同期が取れているときよりも大きくなる。したがって第2の実施の形態の図9のスクランブル解除回路と同様にしてBPF133とレベル判定回路134を用いて疑似乱数生成回路132の同期を取ることが出来る。
【0037】
第2の実施の形態では音声の長時間平均スペクトル特性に着目した処理を行っていたが、本第3の実施の形態では音声以外の高域下降特性を有さない任意の信号を用いた場合でも、かつS/N比の顕著な劣化無しに、送信側(スクランブル処理側)と受信側(スクランブル解除処理側)の疑似乱数生成回路124,132の同期を取ることが出来る。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の信号のスクランブル・スクランブル解除方法及びシステムでは、従来の2値の疑似乱数を用いたアナログ信号のスクランブル手法の実用化の問題点となっていた、疑似乱数生成回路の同期の問題を解決することが出来る。すなわち、従来の方式と比較して入力信号に重畳する直流成分のレベルが小さくて済むので、従来の方法よりも S/N ・比が良くなるという、きわめて優れた効果が期待できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の信号のスクランブル・スクランブル解除システムに用いられる第1の実施の形態に係るスクランブル回路の構成を示すブロック図
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るスクランブル解除回路の構成を示すブロック図
【図3】サンプリング周波数6kHzで得られた男性の音声波形図
【図4】図1の音声波形図に直流オフセットを印可した波形図
【図5】図4の直流オフセットを印加した音声波形に周期27−1=127のM系列信号を乗じてスクランブルをかけた信号波形図
【図6】図5のスクランブル波形にスクランブルに用いたのと同一の系列で9サンプル位相の遅れたM系列信号を乗じた信号の波形図
【図7】図5のスクランブルをかけた信号と位相の遅れたM系列信号との相互相関の演算結果を示すグラフ図
【図8】図7の相互相関演算結果の時間差−20サンプルから20サンプルまでを拡大して描いたグラフ図
【図9】本発明の第2の実施の形態に係るスクランブル解除回路の構成を示すブロック図
【図10】図3の男性音声波形の振幅スペクトルを示す図
【図11】本発明の第2の実施の形態において同期がとれていなかった場合のスクランブル解除回路出力信号の振幅スペクトルを示す図
【図12】本発明の第3の実施の形態に係るスクランブル回路の構成を示すブロック図
【図13】本発明の第3の実施の形態に係るスクランブル解除回路の構成を示すブロック図
【図14】(a)従来のスクランブル方式の一例を示すためのスクランブル回路の構成を示すブロック図
(b)従来のスクランブル方式の一例を示すためのスクランブル解除回路の構成を示すブロック図
【符号の説明】
101 入力信号
102 HPF(ハイパスフィルタ)
103 定数発生回路
104 疑似乱数生成回路
105 スクランブルをかけた信号
106 加算器
107 乗算器
121 入力信号
122 BEF(バンド・エリミネーション・フィルタ)
123 定数発生回路
124 疑似乱数生成回路
125 スクランブルをかけた信号
126 加算器
127 乗算器
131 入力信号
132 疑似乱数生成回路
133 BPF(バンド・パス・フィルタ)
134 レベル検出器
135 HPF(ハイ・パス・フィルタ)
136 スクランブル解除出力信号
137 乗算器
201 入力信号
202 疑似乱数生成回路
203 HPF(ハイパスフィルタ)
204 スクランブル解除出力信号
205 相関器
206 ピーク検出回路
207 乗算器
901 スクランブルをかけた信号
902 疑似乱数生成回路
903 第1のHPF(ハイパスフィルタ)
904 レベル検出器
905 第2のHPF(ハイパスフィルタ)
906 スクランブル解除出力信号
907 乗算器

Claims (10)

  1. 送信側のスクランブル回路にて送信信号のスクランブル処理を行い、受信側のスクランブル解除回路にて受信信号のスクランブル解除処理を行う信号のスクランブル・スクランブル解除方法であって、
    前記スクランブル回路側で、入力信号に対して+1または−1の2値の疑似乱数を乗算してスクランブルをかけた信号を出力するステップと、
    前記スクランブル解除回路側で、前記スクランブル回路を経て入力された信号に前記スクランブル回路で用いた疑似乱数と同一系列の位相制御可能な+1または−1の2値の疑似乱数を入力して2つの信号の相互相関の演算を行うステップと、
    前記相互相関のピーク値を検出し、前記スクランブル回路側の前記疑似乱数と該スクランブル解除回路側の疑似乱数を同期させる位相を求めて該スクランブル解除回路側の疑似乱数生成回路に帰還制御をかけ、前記スクランブル回路側の前記疑似乱数と該スクランブル解除回路側の疑似乱数を同期させて前記スクランブル回路を経て入力された信号を復元するステップ、
    を有することを特徴とする信号のスクランブル・スクランブル解除方法。
  2. 送信側のスクランブル回路にて送信信号のスクランブル処理を行い、受信側のスクランブル解除回路にて受信信号のスクランブル解除処理を行う信号のスクランブル・スクランブル解除方法であって、
    前記スクランブル回路側で、入力信号に対して+1または−1の2値の疑似乱数を乗算してスクランブルをかけた信号を出力するステップと、
    前記スクランブル解除回路側で、前記スクランブル回路を経て入力された信号に前記スクランブル回路で用いた疑似乱数と同一系列の位相制御可能な+1または−1の2値の疑似乱数を乗じるステップと、
    前記スクランブル解除回路側で疑似乱数を乗じた後の振幅スペクトル特性の相違を元に前記クランブル解除回路側の疑似乱数の位相を制御し、前記スクランブル回路側の前記疑似乱数と該スクランブル解除回路側の疑似乱数を同期させて前記スクランブル回路を経て入力された信号を復元するステップ、
    を有することを特徴とする信号のスクランブル・スクランブル解除方法。
  3. 送信側のスクランブル回路にて送信信号のスクランブル処理を行い、受信側のスクランブル解除回路にて受信信号のスクランブル解除処理を行う信号のスクランブル・スクランブル解除方法であって、
    入力信号をバンド・エリミネーション・フィルタに通して振幅レベルの小さい帯域を作って出力するステップと、
    前記スクランブル回路側で、前記バンド・エリミネーション・フィルタを通った入力信号に対して+1または−1の2値の疑似乱数を乗算してスクランブルをかけた信号を出力するステップと、
    前記スクランブル解除回路側で、前記スクランブル回路を経て入力された信号に前記スクランブル回路で用いた疑似乱数と同一系列の位相制御可能な+1または−1の2値の疑似乱数を乗じるステップと、
    前記スクランブル解除回路側で前記疑似乱数を乗じた信号をバンドパスフィルタを通して前記バンド・エリミネーション・フィルタに通した前記スクランブル回路側の前記バンド・エリミネーション・フィルタに通した前記入力信号の振幅レベルに略等しい帯域を作って出力するステップと、
    前記スクランブル解除回路側で前記バンドパスフィルタに通した後の振幅スペクトル特性の相違を元に前記クランブル解除回路側の疑似乱数の位相を制御し、前記スクランブル回路側の前記疑似乱数と該スクランブル解除回路側の疑似乱数を同期させて前記スクランブル回路を経て入力された信号を復元するステップ、
    を有することを特徴とする信号のスクランブル・スクランブル解除方法。
  4. 送信側のスクランブル回路にて送信信号のスクランブル処理を行い、受信側のスクランブル解除回路にて受信信号のスクランブル解除処理を行う信号のスクランブル・スクランブル解除システムであって、
    前記スクランブル回路が、入力信号と、一定値を出力する定数発生回路と、前記入力信号に前記定数発生回路の出力を加算する加算器と、+1または−1の2値を生成する疑似乱数生成回路と、前記加算器を通過した出力に対して前記疑似乱数生成回路の出力を乗算してスクランブルをかけた信号を出力する乗算器を備えるとともに、
    前記スクランブル解除回路が、前記スクランブル回路で用いた疑似乱数生成回路と同一系列の位相制御可能な+1または−1の2値を生成する疑似乱数生成回路と、前記入力信号に前記疑似乱数生成回路の出力を乗算してスクランブルを解除したスクランブル解除出力信号を出力する乗算器を備える、
    ことを特徴とする信号のスクランブル・スクランブル解除システム。
  5. 前記スクランブル回路に、前記加算器に入力される前記入力信号の特定成分を除去する手段としてハイパスフィルタを設けたことを特徴とする請求項4記載のスクランブル・スクランブル解除システム。
  6. 前記スクランブル回路に、前記加算器に入力される前記入力信号の特定成分を除去する手段としてバンド・エリミネーション・フィルタを設けたことを特徴とする請求項4記載のスクランブル・スクランブル解除システム。
  7. 送信側のスクランブル回路にて送信信号のスクランブル処理を行い、受信側のスクランブル解除回路にて受信信号のスクランブル解除処理を行う信号のスクランブル・スクランブル解除システムであって、
    前記スクランブル回路が、入力信号と、一定値を出力する定数発生回路と、前記入力信号に前記定数発生回路の出力を加算する加算器と、+1または−1の2値を生成する疑似乱数生成回路と、前記加算器を通過した出力に対して前記疑似乱数生成回路の出力を乗算してスクランブルをかけた信号を出力する乗算器を備えるとともに、
    前記スクランブル解除回路が、前記スクランブル回路で用いた疑似乱数生成回路と同一系列の位相制御可能な+1または−1の2値を生成する疑似乱数生成回路と、前記スクランブル回路でスクランブルがかけられた入力信号と前記疑似乱数生成回路の出力を入力して2つの信号の相互相関の演算を行う相関器と、前記スクランブル回路の前記疑似乱数生成回路の出力と該スクランブル解除回路の疑似乱数生成回路の出力を同期させる位相を、前記相関器の相互相関のピーク値より求めて該スクランブル解除回路の疑似乱数生成回路に帰還入力するピーク検出回路と、前記入力信号に前記疑似乱数生成回路の出力を乗算してスクランブルを解除したスクランブル解除出力信号を出力する乗算器を備える、
    ことを特徴とする信号のスクランブル・スクランブル解除システム。
  8. 前記スクランブル解除回路が、前記スクランブル解除出力信号内より前記スクランブル回路の定数発生回路で重畳した特定の成分を除去するハイパスフィルタを備えることを特徴とする請求項7記載のスクランブル・スクランブル解除システム。
  9. 送信側のスクランブル回路にて送信信号のスクランブル処理を行い、受信側のスクランブル解除回路にて受信信号のスクランブル解除処理を行う信号のスクランブル・スクランブル解除システムであって、
    前記スクランブル回路が、入力信号の特定成分を除去するハイパスフィルタと、一定値を出力する定数発生回路と、前記ハイパスフィルタを通過した出力に対して前記定数発生回路の出力を加算する加算器と、+1または−1の2値を生成する疑似乱数生成回路と、前記加算器を通過した出力に対して前記疑似乱数生成回路の出力を乗算してスクランブルをかけた信号を出力する乗算器を備えるとともに、
    前記スクランブル解除回路が、前記スクランブル回路で用いた疑似乱数生成回路と同一系列の位相制御可能な+1または−1の2値を生成する疑似乱数生成回路と、前記入力信号に前記疑似乱数生成回路の出力を乗算してスクランブルを解除したスクランブル解除出力信号を出力する乗算器と、前記スクランブル回路でスクランブルがかけられた入力信号と前記疑似乱数生成回路の出力を入力して2つの信号の振幅レベルを比較する第1のハイパスフィルタと、前記スクランブル回路の前記疑似乱数生成回路の出力と該スクランブル解除回路の疑似乱数生成回路の出力を同期させる位相を、前記第1のハイパスフィルタの出力より求めて該スクランブル解除回路の疑似乱数生成回路に帰還入力するレベル検出器と、前記乗算器を通った前記スクランブル解除出力信号内より前記スクランブル回路の定数発生回路で重畳した特定の成分を除去する第2のハイパスフィルタを備える、
    ことを特徴とする信号のスクランブル・スクランブル解除システム。
  10. 送信側のスクランブル回路にて送信信号のスクランブル処理を行い、受信側のスクランブル解除回路にて受信信号のスクランブル解除処理を行う信号のスクランブル・スクランブル解除システムであって、
    前記スクランブル回路が、入力信号の特定成分を除去するバンド・エリミネーション・フィルタと、一定値を出力する定数発生回路と、前記ハイパスフィルタを通過した出力に対して前記定数発生回路の出力を加算する加算器と、+1または−1の2値を生成する疑似乱数生成回路と、前記加算器を通過した出力に対して前記疑似乱数生成回路の出力を乗算してスクランブルをかけた信号を出力する乗算器を備えるとともに、
    前記スクランブル解除回路が、前記スクランブル回路で用いた疑似乱数生成回路と同一系列の位相制御可能な+1または−1の2値を生成する疑似乱数生成回路と、前記入力信号に前記疑似乱数生成回路の出力を乗算してスクランブルを解除したスクランブル解除出力信号を出力する乗算器と、前記スクランブル回路でスクランブルがかけられた入力信号と前記疑似乱数生成回路の出力を入力して2つの信号の振幅レベルを比較するバンドパスフィルタと、前記スクランブル回路の前記疑似乱数生成回路の出力と該スクランブル解除回路の疑似乱数生成回路の出力を同期させる位相を、前記バンドパスフィルタの出力より求めて該スクランブル解除回路の疑似乱数生成回路に帰還入力するレベル検出器と、前記乗算器を通った前記スクランブル解除出力信号内より前記スクランブル回路の定数発生回路で重畳した特定の成分を除去するハイパスフィルタを備える、
    ことを特徴とする信号のスクランブル・スクランブル解除システム。
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