JP2004200913A - 画像表示装置、プロジェクタ、画像表示方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】画像観察者が画面調整をすることなく、画面に常にフルサイズの画像を表示できる画像表示装置、リアプロジェクタ、画像処理方法、プログラムを提供すること。
【解決手段】画像の一部に画像欠落領域aを有する画像を表示する画像表示装置100において、画像欠落領域aを検出する画像欠落領域検出部101と、画像欠落領域検出部101の検出結果に基づいて表示する画像のスケーリングパラメータを決定するスケーリングパラメータ決定部104と、スケーリングパラメータに基づいて画像を表示する画像表示部106とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】画像の一部に画像欠落領域aを有する画像を表示する画像表示装置100において、画像欠落領域aを検出する画像欠落領域検出部101と、画像欠落領域検出部101の検出結果に基づいて表示する画像のスケーリングパラメータを決定するスケーリングパラメータ決定部104と、スケーリングパラメータに基づいて画像を表示する画像表示部106とを有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像表示装置、プロジェクタ、画像表示方法、及びプログラム、詳細には常にフルサイズの画像を表示できる画像表示装置等に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタル放送の普及に伴い、ハイビジョン・デジタルTV(High Definition・Digital TV、以下「HDTV」という)規格の映像信号を表示できる画像表示装置が提案されている。HDTV規格は、旧ハイビジョン規格(以下、「1035i」という)とデジタルTV規格(以下、「1080i」という)との2つの規格(フォーマット)が存在する。現在放送されているコンテンツも、作成した際の機材によって、1035i信号と1080i信号とが混在している。
【0003】
図7(a)、(b)は、それぞれ1035i信号と1080i信号を表示した画面の状態を説明する図である。図7(a)は、1080i信号を表示したときの画面の状態を示す図であり、1080i信号はフルサイズで表示される。図7(b)は、1035i信号を表示したときの画面の状態を示す図である。画面上下に、1080i信号に対して映像信号が不足している領域を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現行のデジタル放送では、放送局から送信されてくる電波は、全て1080i信号として送られてくる。このため、1035i信号と1080i信号を比較して信号が不足している映像領域には、例えば黒データを割当てて映像表示エリアの共通化を図ってから配信している。
【0005】
1080i信号の垂直同期信号と1035i信号の垂直同期信号とは同一のタイミングである。このため、同期信号だけから1080i信号と1035i信号とのいずれの信号であるかの判別を行うことができない。なお、以下、異なる信号間の判別を「モード判別」という。
【0006】
この結果、1035i信号の上下部分の黒帯部分は映像領域として認識されてしまう。従って、図7(b)に示すように、HDTVで1035i信号が入力されたとき、画面の上下部分に黒帯が画像として表示されてしまうという問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、画像観察者が画面調整をすることなく、画面に常にフルサイズの画像を表示できる画像表示装置、プロジェクタ、画像処理方法、プログラムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、画像の一部に画像欠落領域を有する画像を表示する画像表示装置において、前記画像欠落領域を検出する画像欠落領域検出部と、前記画像欠落領域検出部の検出結果に基づいて表示する画像のスケーリングパラメータを決定するスケーリングパラメータ決定部と、前記スケーリングパラメータに基づいて画像を表示する画像表示部とを有することを特徴とする画像表示装置を提供する。これにより、画像観察者が画面調整をすることなく、画面に常にフルサイズの画像を表示できる。
【0008】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記画像欠落領域検出部は、前記画像の水平ラインの少なくとも1ヶ所の輝度を記憶するラインメモリを有することが望ましい。これにより、少ないメモリ容量で迅速に画像欠落領域を検出できる。また、本発明の好ましい態様によれば、前記画像欠落領域検出部は、前記画像の少なくとも1フレーム内の輝度を記憶するフレームメモリを有し、前記スケーリングパラメータ決定部は、前記フレームメモリに記憶された少なくとも1フレーム内の輝度の分布を算出する輝度分布算出部を有し、前記スケーリングパラメータ決定部は、前記輝度分布算出部の結果に基づいて前記スケーリングパラメータを決定することが望ましい。これにより、さらに正確に画像欠落領域を検出できる。
【0009】
また、本発明は、照明光を供給する光源部と、前記光源部からの光を画像信号に応じて変調して射出する電気光学装置と、前記電気光学装置で変調された画像を表示する上述の画像表示装置と、前記画像を投写する投写レンズとを有することを特徴とするプロジェクタを提供する。これにより、画像表示部に形成されている枠部に対して、常にフルサイズで画像を投写できる。
【0010】
また、本発明は、画像の一部に画像欠落領域を有する画像を表示する画像表示方法において、前記画像欠落領域を検出する画像欠落領域検出工程と、前記画像欠落領域検出工程の検出結果に基づいて表示する画像のスケーリングパラメータを決定するスケーリングパラメータ決定工程と、前記スケーリングパラメータに基づいて画像を表示する画像表示工程とを含むことを特徴とする画像表示方法を提供する。これにより、画像観察者が画面調整をすることなく、画面に常にフルサイズの画像を表示できる。
【0011】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記画像表示工程は、少なくとも第1の画像信号と、前記第1の画像信号と異なる垂直同期信号を有する第2の画像信号と、前記第1の画像信号と同じ垂直同期信号を有する第3の画像信号との順で画像を表示する工程を含み、前記第1の画像信号を表示するときのスケーリングパラメータを一定期間保持するスケーリングパラメータ保持工程をさらに含むことが望ましい。これにより、番組の途中に例えばコマーシャル等が挿入された場合でも、頻繁なスケーリングパラメータの検出、変更を防止し、効率的に画像表示できる。
【0012】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記画像表示工程は、少なくとも第1の画像信号と、前記第1の画像信号と同じ垂直同期信号を有する第2の画像信号と、前記第1の画像信号と同じ垂直同期信号を有する第3の画像信号との順で画像を表示する工程を含み、画像欠落領域検出工程により前記画像は前記第2の画像信号であると判定されたときに、前記第2の画像信号を表示するときのスケーリングパラメータを固定するスケーリングパラメータ固定工程をさらに含むことが望ましい。これにより、1080i信号や1035i信号のHDTV番組が繰り返されたときに、不要な画像欠落領域の検出を防止できる。
【0013】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記スケーリングパラメータ固定工程の後に、所定間隔で前記画像欠落領域検出工程を行うことが望ましい。これにより、表示されている画像に応じた適切なスケーリングパラメータを適宜設定できる。
また、本発明の好ましい態様によれば、画像の一部に画像欠落領域を有する画像を表示する画像表示装置用のプログラムであって、前記画像欠落領域を検出する画像欠落領域検出手段と、前記画像欠落領域検出手段の検出結果に基づいて表示する画像のスケーリングパラメータを決定するスケーリングパラメータ決定手段と、前記スケーリングパラメータに基づいて画像を表示する画像表示手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラムを提供できる。これにより、コンピュータを用いて上述の画像表示を容易に行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、添付図面を参照して説明する。なお、この実施形態によってこの発明が限定されるものではない。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態にかかる画像表示装置100のブロック図である。不図示の画像信号入力部からの画像信号は画像欠落領域検出部101に入力される。図2は、入力される1080i信号と1035i信号との関係を示す図である。1080i信号の垂直同期信号Vsync1と1035i信号の垂直同期信号Vsync2とは同一のタイミングである。このため、他規格の信号フォーマット(例えば、NTSC信号やXGA信号)を判別するように同期信号のみ検出していたのでは1080i信号と1035i信号とのモード判別を行うことができない。
【0015】
そして、1080i信号の画像領域と1035i信号の画像領域とはその大きさが異なる。このため、1035i信号の画像欠落領域aには例えば黒データが付加されている。画像欠落領域aは、画面上の上下部分に黒帯画像として表示されてしまう。
【0016】
本実施形態では、画像欠落領域検出部101はラインメモリ102を有している。ラインメモリ102は、入力された画像信号のうち前記画像欠落領域aにあたる所定の上下部分の領域内にある水平ラインの輝度を記憶する。そして、画像欠落領域検出部101は、少なくとも一ヶ所の輝度を測定する。なお、輝度検出方法については後述する。
【0017】
ある水平ラインにおいて検出された画素輝度データが全てゼロの場合は、入力された画像信号が画像欠落領域aを有すると判定する。即ち、画像欠落領域検出部101は、画像欠落領域aが存在する場合、画像信号は1035i信号であると判定する。
【0018】
これに対して、画素輝度データがゼロでない部分がある条件下で存在したと判定した場合、この水平ラインには画像信号が存在すると判定する。即ち、画像欠落領域検出部101は、画像欠落領域aが存在しない場合、画像信号は1080i信号であると判定する。そして、検出結果は、RAM103に記憶される。水平ラインの輝度検出は、1ラインに限られず複数の水平ラインについて行うことが好ましい。複数の水平ラインについて輝度検出を行った場合、その結果も同様にRAM103に記憶される。
【0019】
スケーリングパラメータ決定部の機能を有するCPU104は、前記画像欠落領域検出部101の結果に基づいてスケーリングパラメータを決定する。スケーリングパラメータとは、1080i信号や1035i信号、他規格の映像信号を画像表示部においてフルサイズで表示するための縮小率又は拡大率(等倍を含む)を設定するためのパラメータであり、画像表示部に固有の値を有する。
【0020】
例えば、画像信号が1080i信号であると判定された場合、CPU104は1080i信号用のスケーリングパラメータを設定する。また、画像信号が1035i信号であると判定された場合、CPU104は1035i信号用のスケーリングパラメータを設定する。
CPU104は、決定されたスケーリングパラメータをスケーリング処理部105へ送る。スケーリング処理部105は、スケーリングパラメータに基づいて画像をスケーリングする。そして、画像表示部106は、スケーリングされた画像をフルサイズ表示する。
【0021】
(第2実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態にかかる画像表示装置200を示すブロック図である。本実施形態では、少なくとも1フレームの輝度を検出する点が上記第1実施形態と異なる。その他の構成は上記第1実施形態と同様であるので、同一部分には同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
【0022】
各フレームの上下部分の特定水平ラインのみの輝度検出を行う場合、入力された画像自体が暗い画像の場合や上下部分に暗い画像を有するときに、画像欠落領域aがあると誤判定する恐れがある。本実施形態はこのような誤判定を防止するために、画像欠落領域検出部201は、水平ラインのみならず1フレーム全体の輝度検出を行う。輝度検出の方法としては、以下の(1)〜(4)の方法を用いることができる。
【0023】
(1)ヒストグラム検出法:
検出された1フレーム分の輝度のヒストグラム(輝度分布のグラフ表示)に基づいて画像欠落領域aを検出する方法である。ヒストグラム検出法ではデジタル的な検出が可能となる。図4は、ヒストグラムの一例である。図4の横軸は輝度レベル(入力階調)、縦軸は各輝度レベルの発生度数を示している。例えば、入力された画像が夜間の情景の場合、画像全体で暗い輝度レベルが多く検出される。この場合、輝度レベルが低い部分の度数が多い。本事例のように全体輝度が低い暗い画像の場合には、検出画素またはラインの数(ポイント)を増加させ、前記画像欠落領域aにおける検出精度を高める事ができる。
【0024】
(2)ピークホールド回路による検出法:
画像欠落領域検出部201が所定の検出期間において検出された輝度のうち最大輝度を保持する方法である。この方法はアナログ的な方法であり、瞬間的なノイズに対して強いという利点を有する。
【0025】
(3)コンパレータ回路による検出法:
固定基準値を基にアナログ的に輝度を検出する方法であり、分解能とのトレードオフで安価な検出回路を構成できる事が特徴である。
(4)ハイパスフィルタ回路による検出法:
1フレーム内の画像欠落領域aと画像信号が存在する領域との境界部分のエッジ成分を検出し、エッジの有無により画像欠落領域aの有無を判別する方法である。1035i信号の場合、画像欠落領域aと画像信号との境界に完全なエッジを生ずる。これに対して、1080i信号では画像の途中部分であるため、エッジ成分を生じにくい。これにより、ハイパスフィルタによりエッジ成分を抽出することにより、1035i信号か1080i信号かの判定を行う方法である。
なお、上記(2)、(3)、(4)の輝度検出方法は、上記第1実施形態でも適用できる。
【0026】
本実施形態は、上記ヒストグラム法を用いている。また、検出期間可変部203は、CPU104がスケーリングパラメータを決定するためにRAM103に記憶する期間を可変とする。
検出期間可変部203は画像全体が暗い映像の場合、RAM103に記憶してCPU104がチェックする検出期間を長い期間に設定する。これに対して、検出期間可変部203は画像全体が明るい映像の場合、RAM103に記憶してCPU104がチェックする検出期間を短い期間に設定する。
【0027】
これにより、画像自体が本来暗い部分を有しているのか、又は画像欠落領域aを有しているのかの判定をより正確に行うことができる。また、フレームメモリ202に記憶するデータ量を減らすために、1フレーム内の全てのラインではなく、ランダムラインの輝度をヒストグラム法で検出しても良い。
【0028】
また、画像欠落領域aであるか否かの判断基準とする値は、入力信号の種類(入力ソースやコンテンツのジャンル)に応じて変更することが好ましい。例えば、映画、特に白黒映画では全黒に近い輝度レベルを判断基準値に設定する。さらに、通常のテレビ番組では少し明るめの輝度を判断基準値に設定する。これは、黒い輝度レベル側は、ノイズ成分が多分に含まれる可能性があるため、誤判定を防止するためである。
【0029】
なお、RAM103は、複数のフレームについての水平ラインの輝度検出結果を記憶することが好ましい。画像欠落領域検出部201は、この複数のフレームの水平ラインについて輝度検出を行う。CPU104は、輝度検出結果の値が安定している場合に、スケーリング処理部105に対してスケーリングパラメータの変更を指示する。これにより、ノイズ等の突発的な輝度検出を除去できる。
【0030】
(第3実施形態)
図5は、本発明の第3実施形態にかかる画像表示法のフローを示す図である。本実施形態は、時系列的に、HDTV信号(第1の画像信号)、NTSC方式によるTV(以下、「SDTV」という。)信号(第1の画像信号と異なる垂直同期信号を有する第2の画像信号)、そして、HDTV信号(第1の画像信号と同じ垂直同期信号を有する第3の画像信号)と入力信号が切り替わる場合について、入力信号が変わるごとにモード判別することを防止し、効率的に画像表示を行うことができる画像表示方法に関する。
このように入力信号が切り替わる具体例は、例えば、1035i信号のHDTV番組の途中にSDTV信号によるコマーシャル番組が挿入され、さらにこのコマーシャルの後に、再び1035i信号のHDTV番組が放送される場合である。
【0031】
この場合、HDTV信号(1035i)の同期信号のフレームレートとSDTV信号の同期信号のフレームレートとは異なる。このため、SDTV(上の例ではコマーシャル)へ切り替わったときに、同期信号を検出することでモード判別が確実に行われる。そして、本実施形態は、SDTVから再びHDTVへ切り替わったときに、上記各実施形態で述べたような画像欠落領域検出を行わないことを特徴とする。
【0032】
図5に基づいて、本実施形態のフローを説明する。図5では、HDTV信号からSDTV信号へ変化し、その後さらにHDTV信号へ変化する場合の処理手順を説明する。ステップS1からステップS7までがHDTV信号からSDTV信号へ変化する際の処理である。ステップS8からステップS14までがSDTV信号からHDTV信号へ変化する際の処理である。
【0033】
ステップS1において、CPU104(図2)は入力信号がHDTV信号からSDTV信号へと変化したか否かを判定する。ステップS1の判定結果が真の場合、ステップS2において、SDTV信号が、初めのHDTV信号と同一TVチャンネルからの信号か否かを判定する。ステップS1の判定結果が偽の場合、フローは終了する。SDTV信号がHDTV信号と同一TVチャンネルと判定された場合は、ステップS3において、HDTV番組からSDTV信号のコマーシャルへ変化したものとする。次に、ステップS4において、1035iHDTV信号時のスケーリングパラメータを次にスケーリングパラメータが変化する時までRAM103に保持する。そして、ステップS5において、スケーリングパラメータを画像へ反映させる。
また、ステップS2の判定結果が偽の場合、ステップS6において、新しい画像のフォーマットを判別する。次に、ステップS7において、CPU104は新規なスケーリングパラメータを算出する。そして、ステップS5において、新規なスケーリングパラメータを画像へ反映させる。上述したように、ステップS1からステップS7までが、HSTV信号からSDTV信号へ変化した際の手順である。
【0034】
次に、SDTV信号から、再度HDTV信号へ変化する場合の手順を、ステップS8からステップS14に基づいて説明する。ステップS8において、SDTV信号からHDTV信号へ変化したか否かを判定する。ステップS8の判定結果が真の場合、ステップS9において、HDTV信号が、SDTV信号と同一TVチャンネルからの信号か否かを判定する。ステップS9の判定結果が偽の場合、ステップS8へ戻り、上述の判定を再度行う。HDTV信号がSDTV信号と同一TVチャンネルと判定された場合は、ステップS10において、SDTV信号のコマーシャルからHDTV番組へ変化したものとする。次に、ステップS11において、ステップS4でRAM103に保持されたスケーリングパラメータを読み出す。そして、ステップS12において、スケーリングパラメータを画像へ反映させる。
また、ステップS9の判定結果が偽の場合、ステップS13において、新しい画像のフォーマットを判別する。次に、ステップS14において、CPU104は新規なスケーリングパラメータを算出する。そして、ステップS12において、新規なスケーリングパラメータを画像へ反映させる。
【0035】
本実施形態では、SDTV信号(コマーシャル)より以前のHDTV信号(1035i)時のスケーリングパラメータを維持する。これにより、入力信号が変わるごとにモード判別することを防止している。この結果、効率的に画像表示できるとともに、頻繁なモード判別に起因する誤判別により表示画面のサイズが不必要に拡大、縮小することを避けることができる。
【0036】
さらに好ましくは、CPU104は、スケーリングパラメータを維持した後に、一定周期で画像欠落領域検出を行い、入力信号の種類(フォーマット)が変わっていないかの判定を行うことが望ましい。そして、例えば、1080i信号が入力されているのが検出された場合、スケーリングパラメータを変更する。なお、SDTV信号の後にHDTV信号が入力された初めの画面においては、画像欠落領域検出を行っても良いことはいうまでもない。
【0037】
また、ユーザの意思で画像表示のサイズを強制的に変更できるように構成することもできる。この場合、画像表示装置100にリサイズ・ボタンを設けておく。そして、画面を観察しているユーザが、画面表示サイズを変更したいときに、このリサイズ・ボタンを押すことで任意に表示サイズの変更ができる。
【0038】
(第4実施形態)
第4実施形態にかかる画像表示方法は、例えば、入力信号が、時系列的にHDTV信号(第1の画像信号)、HDTV信号(第1の画像信号と同じ同期信号を有する第2の画像信号)、そしてHDTV信号(第1の画像信号と同じ同期信号を有する第3の画像信号)の順に切り替わる場合についての画像表示方法である。
【0039】
このような場合の具体例としては、現在の最新スタジオ映像などのHDTV信号(1080i信号)から過去のソフトウエアのHDTV信号(1035i信号)、そして最新スタジオ映像のHDTV信号(1080i信号)の順に表示画像が変化する場合である。
【0040】
上述の順番で入力信号が切り替わる場合、同期信号がすべて同じである。このため、同期信号かを基にモード判別を行うことができない。そこで、本実施形態では、上記第1又は第2実施形態で述べたような画像欠落領域検出を定期的に行う。そして、一旦1035i信号が検出された後は、1035i信号用のスケーリングパラメータを固定する。また、スケーリングパラメータを固定している期間や、画像欠落領域aを検出する定期的な期間は任意に設定できることが望ましい。これにより、再び1080i信号であると判定された場合には、CPU104は1080i信号用のスケーリングパラメータを設定する。
画像欠落領域検出を定期的に行う期間の例としては、1秒毎に定期的にセンシングする方法、シーンチェンジの有無を検出する方法(Average Picture Levelが所定の条件以上で変化した場合、ヒストグラムからどこかの頻度が急激に変化した場合)等が挙げられる。
【0041】
(第5実施形態)
図6は、本発明の第5実施形態にかかるリアプロジェクタの内部構成の概略を示す図である。本実施形態にかかるリアプロジェクタ301は、上記第2実施形態にかかる画像表示装置200を備えている。図6では、説明を容易にするために、主要な構成要素のみを示す。
【0042】
投写光生成部302からの光は、投写光学系303を経由して射出する。反射ミラー304は、投写光学系303が射出した投写光の光軸AXを折り曲げて反射する。透過型のスクリーン部305は、反射ミラー304で反射された投写光による投写画像を表示する。
【0043】
投写光生成部302は、図示しない光源装置、画像形成光学系等を有する。また、投写される画像のスケーリングを行う画像表示装置200が投写光生成部302に接続している。投写光生成部302からの光は、投写光学系303を経由して広がりながら反射ミラー304へ入射する。次に、反射ミラー304は、スクリーン部305側へ投写光を反射する。反射された投写光は、光軸AXがスクリーン面に対して略垂直となるようにスクリーン部305に入射する。スクリーン部305は、投写光を透過させて、画像として表示する。
【0044】
リアプロジェクタは、スクリーン部305の周辺に不図示の枠部が形成されている。このため、例えば、1035i信号の上下部分の黒表示がそのまま投写されてしまうと、枠部との差、特に色の差が顕著となりユーザに不快感を生じさせてしまう。しかし、本実施形態では、上述の画像表示装置200を備えているため、入力信号の種類に関わらず、常に枠部に対してフルサイズで画像表示できる。
また、リアプロジェクタを用いて説明したが、フロントプロジェクタにも適用できることはいうまでもない。
また、本発明は、液晶プロジェクタ、CRT、LCD、有機EL、プラズマディスプレイ、LEDディスプレイ等をはじめあらゆる方式の画像表示装置にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の画像表示装置のブロック図。
【図2】1080i信号と1035i信号との関係を示す図。
【図3】第2実施形態の画像表示装置のブロック図。
【図4】輝度レベルのヒストグラムの一例を示す図。
【図5】第3実施形態の画像表示方法のフローを示す図。
【図6】第5実施形態のリアプロジェクタの構成を示す図。
【図7】(a)、(b)は、それぞれ1035i信号と1080i信号を説明する図。
【符号の説明】
100、200 画像表示装置、101、201 画像欠落領域検出部、102ラインメモリ、103 RAM、104 CPU、105 スケーリング処理部、106 画像表示部、202 フレームメモリ、203 検出期間可変部、301 リアプロジェクタ、302 投写光生成部、303 投写光学系、304 反射ミラー、305 スクリーン部、AX 光軸
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像表示装置、プロジェクタ、画像表示方法、及びプログラム、詳細には常にフルサイズの画像を表示できる画像表示装置等に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタル放送の普及に伴い、ハイビジョン・デジタルTV(High Definition・Digital TV、以下「HDTV」という)規格の映像信号を表示できる画像表示装置が提案されている。HDTV規格は、旧ハイビジョン規格(以下、「1035i」という)とデジタルTV規格(以下、「1080i」という)との2つの規格(フォーマット)が存在する。現在放送されているコンテンツも、作成した際の機材によって、1035i信号と1080i信号とが混在している。
【0003】
図7(a)、(b)は、それぞれ1035i信号と1080i信号を表示した画面の状態を説明する図である。図7(a)は、1080i信号を表示したときの画面の状態を示す図であり、1080i信号はフルサイズで表示される。図7(b)は、1035i信号を表示したときの画面の状態を示す図である。画面上下に、1080i信号に対して映像信号が不足している領域を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現行のデジタル放送では、放送局から送信されてくる電波は、全て1080i信号として送られてくる。このため、1035i信号と1080i信号を比較して信号が不足している映像領域には、例えば黒データを割当てて映像表示エリアの共通化を図ってから配信している。
【0005】
1080i信号の垂直同期信号と1035i信号の垂直同期信号とは同一のタイミングである。このため、同期信号だけから1080i信号と1035i信号とのいずれの信号であるかの判別を行うことができない。なお、以下、異なる信号間の判別を「モード判別」という。
【0006】
この結果、1035i信号の上下部分の黒帯部分は映像領域として認識されてしまう。従って、図7(b)に示すように、HDTVで1035i信号が入力されたとき、画面の上下部分に黒帯が画像として表示されてしまうという問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、画像観察者が画面調整をすることなく、画面に常にフルサイズの画像を表示できる画像表示装置、プロジェクタ、画像処理方法、プログラムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、画像の一部に画像欠落領域を有する画像を表示する画像表示装置において、前記画像欠落領域を検出する画像欠落領域検出部と、前記画像欠落領域検出部の検出結果に基づいて表示する画像のスケーリングパラメータを決定するスケーリングパラメータ決定部と、前記スケーリングパラメータに基づいて画像を表示する画像表示部とを有することを特徴とする画像表示装置を提供する。これにより、画像観察者が画面調整をすることなく、画面に常にフルサイズの画像を表示できる。
【0008】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記画像欠落領域検出部は、前記画像の水平ラインの少なくとも1ヶ所の輝度を記憶するラインメモリを有することが望ましい。これにより、少ないメモリ容量で迅速に画像欠落領域を検出できる。また、本発明の好ましい態様によれば、前記画像欠落領域検出部は、前記画像の少なくとも1フレーム内の輝度を記憶するフレームメモリを有し、前記スケーリングパラメータ決定部は、前記フレームメモリに記憶された少なくとも1フレーム内の輝度の分布を算出する輝度分布算出部を有し、前記スケーリングパラメータ決定部は、前記輝度分布算出部の結果に基づいて前記スケーリングパラメータを決定することが望ましい。これにより、さらに正確に画像欠落領域を検出できる。
【0009】
また、本発明は、照明光を供給する光源部と、前記光源部からの光を画像信号に応じて変調して射出する電気光学装置と、前記電気光学装置で変調された画像を表示する上述の画像表示装置と、前記画像を投写する投写レンズとを有することを特徴とするプロジェクタを提供する。これにより、画像表示部に形成されている枠部に対して、常にフルサイズで画像を投写できる。
【0010】
また、本発明は、画像の一部に画像欠落領域を有する画像を表示する画像表示方法において、前記画像欠落領域を検出する画像欠落領域検出工程と、前記画像欠落領域検出工程の検出結果に基づいて表示する画像のスケーリングパラメータを決定するスケーリングパラメータ決定工程と、前記スケーリングパラメータに基づいて画像を表示する画像表示工程とを含むことを特徴とする画像表示方法を提供する。これにより、画像観察者が画面調整をすることなく、画面に常にフルサイズの画像を表示できる。
【0011】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記画像表示工程は、少なくとも第1の画像信号と、前記第1の画像信号と異なる垂直同期信号を有する第2の画像信号と、前記第1の画像信号と同じ垂直同期信号を有する第3の画像信号との順で画像を表示する工程を含み、前記第1の画像信号を表示するときのスケーリングパラメータを一定期間保持するスケーリングパラメータ保持工程をさらに含むことが望ましい。これにより、番組の途中に例えばコマーシャル等が挿入された場合でも、頻繁なスケーリングパラメータの検出、変更を防止し、効率的に画像表示できる。
【0012】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記画像表示工程は、少なくとも第1の画像信号と、前記第1の画像信号と同じ垂直同期信号を有する第2の画像信号と、前記第1の画像信号と同じ垂直同期信号を有する第3の画像信号との順で画像を表示する工程を含み、画像欠落領域検出工程により前記画像は前記第2の画像信号であると判定されたときに、前記第2の画像信号を表示するときのスケーリングパラメータを固定するスケーリングパラメータ固定工程をさらに含むことが望ましい。これにより、1080i信号や1035i信号のHDTV番組が繰り返されたときに、不要な画像欠落領域の検出を防止できる。
【0013】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記スケーリングパラメータ固定工程の後に、所定間隔で前記画像欠落領域検出工程を行うことが望ましい。これにより、表示されている画像に応じた適切なスケーリングパラメータを適宜設定できる。
また、本発明の好ましい態様によれば、画像の一部に画像欠落領域を有する画像を表示する画像表示装置用のプログラムであって、前記画像欠落領域を検出する画像欠落領域検出手段と、前記画像欠落領域検出手段の検出結果に基づいて表示する画像のスケーリングパラメータを決定するスケーリングパラメータ決定手段と、前記スケーリングパラメータに基づいて画像を表示する画像表示手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラムを提供できる。これにより、コンピュータを用いて上述の画像表示を容易に行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、添付図面を参照して説明する。なお、この実施形態によってこの発明が限定されるものではない。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態にかかる画像表示装置100のブロック図である。不図示の画像信号入力部からの画像信号は画像欠落領域検出部101に入力される。図2は、入力される1080i信号と1035i信号との関係を示す図である。1080i信号の垂直同期信号Vsync1と1035i信号の垂直同期信号Vsync2とは同一のタイミングである。このため、他規格の信号フォーマット(例えば、NTSC信号やXGA信号)を判別するように同期信号のみ検出していたのでは1080i信号と1035i信号とのモード判別を行うことができない。
【0015】
そして、1080i信号の画像領域と1035i信号の画像領域とはその大きさが異なる。このため、1035i信号の画像欠落領域aには例えば黒データが付加されている。画像欠落領域aは、画面上の上下部分に黒帯画像として表示されてしまう。
【0016】
本実施形態では、画像欠落領域検出部101はラインメモリ102を有している。ラインメモリ102は、入力された画像信号のうち前記画像欠落領域aにあたる所定の上下部分の領域内にある水平ラインの輝度を記憶する。そして、画像欠落領域検出部101は、少なくとも一ヶ所の輝度を測定する。なお、輝度検出方法については後述する。
【0017】
ある水平ラインにおいて検出された画素輝度データが全てゼロの場合は、入力された画像信号が画像欠落領域aを有すると判定する。即ち、画像欠落領域検出部101は、画像欠落領域aが存在する場合、画像信号は1035i信号であると判定する。
【0018】
これに対して、画素輝度データがゼロでない部分がある条件下で存在したと判定した場合、この水平ラインには画像信号が存在すると判定する。即ち、画像欠落領域検出部101は、画像欠落領域aが存在しない場合、画像信号は1080i信号であると判定する。そして、検出結果は、RAM103に記憶される。水平ラインの輝度検出は、1ラインに限られず複数の水平ラインについて行うことが好ましい。複数の水平ラインについて輝度検出を行った場合、その結果も同様にRAM103に記憶される。
【0019】
スケーリングパラメータ決定部の機能を有するCPU104は、前記画像欠落領域検出部101の結果に基づいてスケーリングパラメータを決定する。スケーリングパラメータとは、1080i信号や1035i信号、他規格の映像信号を画像表示部においてフルサイズで表示するための縮小率又は拡大率(等倍を含む)を設定するためのパラメータであり、画像表示部に固有の値を有する。
【0020】
例えば、画像信号が1080i信号であると判定された場合、CPU104は1080i信号用のスケーリングパラメータを設定する。また、画像信号が1035i信号であると判定された場合、CPU104は1035i信号用のスケーリングパラメータを設定する。
CPU104は、決定されたスケーリングパラメータをスケーリング処理部105へ送る。スケーリング処理部105は、スケーリングパラメータに基づいて画像をスケーリングする。そして、画像表示部106は、スケーリングされた画像をフルサイズ表示する。
【0021】
(第2実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態にかかる画像表示装置200を示すブロック図である。本実施形態では、少なくとも1フレームの輝度を検出する点が上記第1実施形態と異なる。その他の構成は上記第1実施形態と同様であるので、同一部分には同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
【0022】
各フレームの上下部分の特定水平ラインのみの輝度検出を行う場合、入力された画像自体が暗い画像の場合や上下部分に暗い画像を有するときに、画像欠落領域aがあると誤判定する恐れがある。本実施形態はこのような誤判定を防止するために、画像欠落領域検出部201は、水平ラインのみならず1フレーム全体の輝度検出を行う。輝度検出の方法としては、以下の(1)〜(4)の方法を用いることができる。
【0023】
(1)ヒストグラム検出法:
検出された1フレーム分の輝度のヒストグラム(輝度分布のグラフ表示)に基づいて画像欠落領域aを検出する方法である。ヒストグラム検出法ではデジタル的な検出が可能となる。図4は、ヒストグラムの一例である。図4の横軸は輝度レベル(入力階調)、縦軸は各輝度レベルの発生度数を示している。例えば、入力された画像が夜間の情景の場合、画像全体で暗い輝度レベルが多く検出される。この場合、輝度レベルが低い部分の度数が多い。本事例のように全体輝度が低い暗い画像の場合には、検出画素またはラインの数(ポイント)を増加させ、前記画像欠落領域aにおける検出精度を高める事ができる。
【0024】
(2)ピークホールド回路による検出法:
画像欠落領域検出部201が所定の検出期間において検出された輝度のうち最大輝度を保持する方法である。この方法はアナログ的な方法であり、瞬間的なノイズに対して強いという利点を有する。
【0025】
(3)コンパレータ回路による検出法:
固定基準値を基にアナログ的に輝度を検出する方法であり、分解能とのトレードオフで安価な検出回路を構成できる事が特徴である。
(4)ハイパスフィルタ回路による検出法:
1フレーム内の画像欠落領域aと画像信号が存在する領域との境界部分のエッジ成分を検出し、エッジの有無により画像欠落領域aの有無を判別する方法である。1035i信号の場合、画像欠落領域aと画像信号との境界に完全なエッジを生ずる。これに対して、1080i信号では画像の途中部分であるため、エッジ成分を生じにくい。これにより、ハイパスフィルタによりエッジ成分を抽出することにより、1035i信号か1080i信号かの判定を行う方法である。
なお、上記(2)、(3)、(4)の輝度検出方法は、上記第1実施形態でも適用できる。
【0026】
本実施形態は、上記ヒストグラム法を用いている。また、検出期間可変部203は、CPU104がスケーリングパラメータを決定するためにRAM103に記憶する期間を可変とする。
検出期間可変部203は画像全体が暗い映像の場合、RAM103に記憶してCPU104がチェックする検出期間を長い期間に設定する。これに対して、検出期間可変部203は画像全体が明るい映像の場合、RAM103に記憶してCPU104がチェックする検出期間を短い期間に設定する。
【0027】
これにより、画像自体が本来暗い部分を有しているのか、又は画像欠落領域aを有しているのかの判定をより正確に行うことができる。また、フレームメモリ202に記憶するデータ量を減らすために、1フレーム内の全てのラインではなく、ランダムラインの輝度をヒストグラム法で検出しても良い。
【0028】
また、画像欠落領域aであるか否かの判断基準とする値は、入力信号の種類(入力ソースやコンテンツのジャンル)に応じて変更することが好ましい。例えば、映画、特に白黒映画では全黒に近い輝度レベルを判断基準値に設定する。さらに、通常のテレビ番組では少し明るめの輝度を判断基準値に設定する。これは、黒い輝度レベル側は、ノイズ成分が多分に含まれる可能性があるため、誤判定を防止するためである。
【0029】
なお、RAM103は、複数のフレームについての水平ラインの輝度検出結果を記憶することが好ましい。画像欠落領域検出部201は、この複数のフレームの水平ラインについて輝度検出を行う。CPU104は、輝度検出結果の値が安定している場合に、スケーリング処理部105に対してスケーリングパラメータの変更を指示する。これにより、ノイズ等の突発的な輝度検出を除去できる。
【0030】
(第3実施形態)
図5は、本発明の第3実施形態にかかる画像表示法のフローを示す図である。本実施形態は、時系列的に、HDTV信号(第1の画像信号)、NTSC方式によるTV(以下、「SDTV」という。)信号(第1の画像信号と異なる垂直同期信号を有する第2の画像信号)、そして、HDTV信号(第1の画像信号と同じ垂直同期信号を有する第3の画像信号)と入力信号が切り替わる場合について、入力信号が変わるごとにモード判別することを防止し、効率的に画像表示を行うことができる画像表示方法に関する。
このように入力信号が切り替わる具体例は、例えば、1035i信号のHDTV番組の途中にSDTV信号によるコマーシャル番組が挿入され、さらにこのコマーシャルの後に、再び1035i信号のHDTV番組が放送される場合である。
【0031】
この場合、HDTV信号(1035i)の同期信号のフレームレートとSDTV信号の同期信号のフレームレートとは異なる。このため、SDTV(上の例ではコマーシャル)へ切り替わったときに、同期信号を検出することでモード判別が確実に行われる。そして、本実施形態は、SDTVから再びHDTVへ切り替わったときに、上記各実施形態で述べたような画像欠落領域検出を行わないことを特徴とする。
【0032】
図5に基づいて、本実施形態のフローを説明する。図5では、HDTV信号からSDTV信号へ変化し、その後さらにHDTV信号へ変化する場合の処理手順を説明する。ステップS1からステップS7までがHDTV信号からSDTV信号へ変化する際の処理である。ステップS8からステップS14までがSDTV信号からHDTV信号へ変化する際の処理である。
【0033】
ステップS1において、CPU104(図2)は入力信号がHDTV信号からSDTV信号へと変化したか否かを判定する。ステップS1の判定結果が真の場合、ステップS2において、SDTV信号が、初めのHDTV信号と同一TVチャンネルからの信号か否かを判定する。ステップS1の判定結果が偽の場合、フローは終了する。SDTV信号がHDTV信号と同一TVチャンネルと判定された場合は、ステップS3において、HDTV番組からSDTV信号のコマーシャルへ変化したものとする。次に、ステップS4において、1035iHDTV信号時のスケーリングパラメータを次にスケーリングパラメータが変化する時までRAM103に保持する。そして、ステップS5において、スケーリングパラメータを画像へ反映させる。
また、ステップS2の判定結果が偽の場合、ステップS6において、新しい画像のフォーマットを判別する。次に、ステップS7において、CPU104は新規なスケーリングパラメータを算出する。そして、ステップS5において、新規なスケーリングパラメータを画像へ反映させる。上述したように、ステップS1からステップS7までが、HSTV信号からSDTV信号へ変化した際の手順である。
【0034】
次に、SDTV信号から、再度HDTV信号へ変化する場合の手順を、ステップS8からステップS14に基づいて説明する。ステップS8において、SDTV信号からHDTV信号へ変化したか否かを判定する。ステップS8の判定結果が真の場合、ステップS9において、HDTV信号が、SDTV信号と同一TVチャンネルからの信号か否かを判定する。ステップS9の判定結果が偽の場合、ステップS8へ戻り、上述の判定を再度行う。HDTV信号がSDTV信号と同一TVチャンネルと判定された場合は、ステップS10において、SDTV信号のコマーシャルからHDTV番組へ変化したものとする。次に、ステップS11において、ステップS4でRAM103に保持されたスケーリングパラメータを読み出す。そして、ステップS12において、スケーリングパラメータを画像へ反映させる。
また、ステップS9の判定結果が偽の場合、ステップS13において、新しい画像のフォーマットを判別する。次に、ステップS14において、CPU104は新規なスケーリングパラメータを算出する。そして、ステップS12において、新規なスケーリングパラメータを画像へ反映させる。
【0035】
本実施形態では、SDTV信号(コマーシャル)より以前のHDTV信号(1035i)時のスケーリングパラメータを維持する。これにより、入力信号が変わるごとにモード判別することを防止している。この結果、効率的に画像表示できるとともに、頻繁なモード判別に起因する誤判別により表示画面のサイズが不必要に拡大、縮小することを避けることができる。
【0036】
さらに好ましくは、CPU104は、スケーリングパラメータを維持した後に、一定周期で画像欠落領域検出を行い、入力信号の種類(フォーマット)が変わっていないかの判定を行うことが望ましい。そして、例えば、1080i信号が入力されているのが検出された場合、スケーリングパラメータを変更する。なお、SDTV信号の後にHDTV信号が入力された初めの画面においては、画像欠落領域検出を行っても良いことはいうまでもない。
【0037】
また、ユーザの意思で画像表示のサイズを強制的に変更できるように構成することもできる。この場合、画像表示装置100にリサイズ・ボタンを設けておく。そして、画面を観察しているユーザが、画面表示サイズを変更したいときに、このリサイズ・ボタンを押すことで任意に表示サイズの変更ができる。
【0038】
(第4実施形態)
第4実施形態にかかる画像表示方法は、例えば、入力信号が、時系列的にHDTV信号(第1の画像信号)、HDTV信号(第1の画像信号と同じ同期信号を有する第2の画像信号)、そしてHDTV信号(第1の画像信号と同じ同期信号を有する第3の画像信号)の順に切り替わる場合についての画像表示方法である。
【0039】
このような場合の具体例としては、現在の最新スタジオ映像などのHDTV信号(1080i信号)から過去のソフトウエアのHDTV信号(1035i信号)、そして最新スタジオ映像のHDTV信号(1080i信号)の順に表示画像が変化する場合である。
【0040】
上述の順番で入力信号が切り替わる場合、同期信号がすべて同じである。このため、同期信号かを基にモード判別を行うことができない。そこで、本実施形態では、上記第1又は第2実施形態で述べたような画像欠落領域検出を定期的に行う。そして、一旦1035i信号が検出された後は、1035i信号用のスケーリングパラメータを固定する。また、スケーリングパラメータを固定している期間や、画像欠落領域aを検出する定期的な期間は任意に設定できることが望ましい。これにより、再び1080i信号であると判定された場合には、CPU104は1080i信号用のスケーリングパラメータを設定する。
画像欠落領域検出を定期的に行う期間の例としては、1秒毎に定期的にセンシングする方法、シーンチェンジの有無を検出する方法(Average Picture Levelが所定の条件以上で変化した場合、ヒストグラムからどこかの頻度が急激に変化した場合)等が挙げられる。
【0041】
(第5実施形態)
図6は、本発明の第5実施形態にかかるリアプロジェクタの内部構成の概略を示す図である。本実施形態にかかるリアプロジェクタ301は、上記第2実施形態にかかる画像表示装置200を備えている。図6では、説明を容易にするために、主要な構成要素のみを示す。
【0042】
投写光生成部302からの光は、投写光学系303を経由して射出する。反射ミラー304は、投写光学系303が射出した投写光の光軸AXを折り曲げて反射する。透過型のスクリーン部305は、反射ミラー304で反射された投写光による投写画像を表示する。
【0043】
投写光生成部302は、図示しない光源装置、画像形成光学系等を有する。また、投写される画像のスケーリングを行う画像表示装置200が投写光生成部302に接続している。投写光生成部302からの光は、投写光学系303を経由して広がりながら反射ミラー304へ入射する。次に、反射ミラー304は、スクリーン部305側へ投写光を反射する。反射された投写光は、光軸AXがスクリーン面に対して略垂直となるようにスクリーン部305に入射する。スクリーン部305は、投写光を透過させて、画像として表示する。
【0044】
リアプロジェクタは、スクリーン部305の周辺に不図示の枠部が形成されている。このため、例えば、1035i信号の上下部分の黒表示がそのまま投写されてしまうと、枠部との差、特に色の差が顕著となりユーザに不快感を生じさせてしまう。しかし、本実施形態では、上述の画像表示装置200を備えているため、入力信号の種類に関わらず、常に枠部に対してフルサイズで画像表示できる。
また、リアプロジェクタを用いて説明したが、フロントプロジェクタにも適用できることはいうまでもない。
また、本発明は、液晶プロジェクタ、CRT、LCD、有機EL、プラズマディスプレイ、LEDディスプレイ等をはじめあらゆる方式の画像表示装置にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の画像表示装置のブロック図。
【図2】1080i信号と1035i信号との関係を示す図。
【図3】第2実施形態の画像表示装置のブロック図。
【図4】輝度レベルのヒストグラムの一例を示す図。
【図5】第3実施形態の画像表示方法のフローを示す図。
【図6】第5実施形態のリアプロジェクタの構成を示す図。
【図7】(a)、(b)は、それぞれ1035i信号と1080i信号を説明する図。
【符号の説明】
100、200 画像表示装置、101、201 画像欠落領域検出部、102ラインメモリ、103 RAM、104 CPU、105 スケーリング処理部、106 画像表示部、202 フレームメモリ、203 検出期間可変部、301 リアプロジェクタ、302 投写光生成部、303 投写光学系、304 反射ミラー、305 スクリーン部、AX 光軸
Claims (9)
- 画像の一部に画像欠落領域を有する画像を表示する画像表示装置において、
前記画像欠落領域を検出する画像欠落領域検出部と、
前記画像欠落領域検出部の検出結果に基づいて表示する画像のスケーリングパラメータを決定するスケーリングパラメータ決定部と、
前記スケーリングパラメータに基づいて画像を表示する画像表示部と、
を有することを特徴とする画像表示装置。 - 前記画像欠落領域検出部は、前記画像の水平ラインの少なくとも1ヶ所の輝度を記憶するラインメモリを有することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
- 前記画像欠落領域検出部は、前記画像の少なくとも1フレーム内の輝度を記憶するフレームメモリを有し、
前記スケーリングパラメータ決定部は、前記フレームメモリに記憶された少なくとも1フレーム内の輝度の分布を算出する輝度分布算出部を有し、
前記スケーリングパラメータ決定部は、前記輝度分布算出部の結果に基づいて前記スケーリングパラメータを決定することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。 - 照明光を供給する光源部と、
前記光源部からの光を画像信号に応じて変調して射出する電気光学装置と、
前記電気光学装置で変調された画像を表示する請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像表示装置と、
前記画像を投写する投写レンズとを有することを特徴とするプロジェクタ。 - 画像の一部に画像欠落領域を有する画像を表示する画像表示方法において、
前記画像欠落領域を検出する画像欠落領域検出工程と、
前記画像欠落領域検出工程の検出結果に基づいて表示する画像のスケーリングパラメータを決定するスケーリングパラメータ決定工程と、
前記スケーリングパラメータに基づいて画像を表示する画像表示工程とを含むことを特徴とする画像表示方法。 - 前記画像表示工程は、少なくとも第1の画像信号と、前記第1の画像信号と異なる垂直同期信号を有する第2の画像信号と、前記第1の画像信号と同じ垂直同期信号を有する第3の画像信号との順で画像を表示する工程を含み、
前記第1の画像信号を表示するときのスケーリングパラメータを一定期間保持するスケーリングパラメータ保持工程をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の画像表示方法。 - 前記画像表示工程は、少なくとも第1の画像信号と、前記第1の画像信号と同じ垂直同期信号を有する第2の画像信号と、前記第1の画像信号と同じ垂直同期信号を有する第3の画像信号との順で画像を表示する工程を含み、
画像欠落領域検出工程により前記画像は前記第2の画像信号であると判定されたときに、前記第2の画像信号を表示するときのスケーリングパラメータを固定するスケーリングパラメータ固定工程をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の画像表示方法。 - 前記スケーリングパラメータ固定工程の後に、所定間隔で前記画像欠落領域検出工程を行うことを特徴とする請求項7に記載の画像表示方法。
- 画像の一部に画像欠落領域を有する画像を表示する画像表示装置用のプログラムであって、
前記画像欠落領域を検出する画像欠落領域検出手段と、
前記画像欠落領域検出手段の検出結果に基づいて表示する画像のスケーリングパラメータを決定するスケーリングパラメータ決定手段と、
前記スケーリングパラメータに基づいて画像を表示する画像表示手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
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JP2008304645A (ja) * | 2007-06-06 | 2008-12-18 | Casio Comput Co Ltd | 画像選択出力装置、画像選択出力方法及びプログラム |
JP2013098728A (ja) * | 2011-10-31 | 2013-05-20 | Canon Inc | 画像出力装置 |
-
2002
- 2002-12-17 JP JP2002365521A patent/JP2004200913A/ja not_active Withdrawn
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