JP2004200775A - デュアルバンドアンテナ - Google Patents
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- H01Q9/36—Vertical arrangement of element with top loading
Abstract
【課題】高低2種類のいずれの周波数帯域でも水平方向に良好な感度が期待できるデュアルバンドアンテナを提供すること。
【解決手段】接地導体11に対し略平行に配置された第1の放射導体板12と、第1の放射導体板12から下向きに延設された給電用導体板13と、第1の放射導体板12を接地導体11に短絡せしめる接続導体板14と、第1の放射導体板12の下方で接地導体11に対し垂直に起立する第2の放射導体板15と、第2の放射導体板15および給電用導体板13の下端部どうしを連結する橋絡部16とを備えたデュアルバンドアンテナ10であり、給電用導体板13の下端部に第1の周波数の高周波電力が供給されると第1の放射導体板12が共振し、より高周波な第2の周波数の高周波電力が供給されると第2の放射導体板15が共振するように構成した。
【選択図】 図1
【解決手段】接地導体11に対し略平行に配置された第1の放射導体板12と、第1の放射導体板12から下向きに延設された給電用導体板13と、第1の放射導体板12を接地導体11に短絡せしめる接続導体板14と、第1の放射導体板12の下方で接地導体11に対し垂直に起立する第2の放射導体板15と、第2の放射導体板15および給電用導体板13の下端部どうしを連結する橋絡部16とを備えたデュアルバンドアンテナ10であり、給電用導体板13の下端部に第1の周波数の高周波電力が供給されると第1の放射導体板12が共振し、より高周波な第2の周波数の高周波電力が供給されると第2の放射導体板15が共振するように構成した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2種類の周波数帯域(バンド)の信号波の送信や受信が可能で、車載用通信機等に組み込んで好適な小型のデュアルバンドアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、小型化に適したデュアルバンドアンテナとして、放射導体板に切欠きを設けることによって高低2種類の周波数で共振可能とした逆F型アンテナが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図4はかかる従来例を示す説明図であり、同図に示す逆F型のデュアルバンドアンテナ1は、放射導体板2に長方形状の切欠き4を形成することによって、第1の周波数f1に共振するL字形導体片2aと、第1の周波数f1よりも高周波な第2の周波数f2に共振する矩形導体片2bとを備えている。放射導体板2の一辺端は接続導体板3に連続しており、接続導体板3は接地導体板5上に立設されて放射導体板2と該接地導体板5とを短絡している。放射導体板2は全面が接地導体板5と所定の間隔(接続導体板3の高さ寸法)を存して対向しており、放射導体板2の所定位置に給電ピン6がはんだ付けされている。この給電ピン6は、接地導体板5とは非接触で図示せぬアンテナ回路に接続されている。
【0004】
このように概略構成された従来のデュアルバンドアンテナ1は、L字形導体片2aの延出方向に沿った長さ寸法が第1の周波数f1に対応する共振長λ1の約4分の1に設定され、かつ、延出寸法が短い矩形導体片2bの長さ寸法が第2の周波数f2に対応する共振長λ2(ただしλ2<λ1)の約4分の1に設定されている。それゆえ、給電ピン6を介して放射導体板2に所定の高周波電力を供給することにより、各導体片2a,2bを互いに異なる周波数で共振させることができ、高低2種類の周波数帯域の信号波が送受信可能となる。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−93332号公報(第2−3頁、図1)
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、図4に示す従来のデュアルバンドアンテナ1において、第1の周波数f1に共振しているときにL字形導体片2aから放射される電波の指向性は図5(a)に示すようになり、上方だけでなく水平方向でも高い利得が期待できるが、より高周波な第2の周波数f2に共振しているときに矩形導体片2bから放射される電波の指向性は図5(b)に示すように上方へ偏ったものとなり、水平方向の利得はかなり低いものとなる。これは、矩形導体片2bを流れる高周波電流の向きが、L字形導体片2aを流れる高周波電流のように多様でないためと考えられるが、車載用通信機では水平方向に進む信号波を送受信する機会が多いため、従来のデュアルバンドアンテナ1では第2の周波数f2の電波が十分に利用できないという不具合を生じる。つまり、従来のデュアルバンドアンテナ1では、比較的高い周波数f2を使用して水平方向に送受信を行っても、良好な感度が期待できないという問題があった。
【0007】
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、高低2種類のいずれの周波数帯域でも水平方向に良好な感度が期待できるデュアルバンドアンテナを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するため、本発明のデュアルバンドアンテナは、接地導体を有する支持基板上に設置され、前記接地導体に対し略平行に配置されて第1の周波数に共振する第1の放射導体板と、該第1の放射導体板から下向きに延設されて下端部に高周波電力が供給される給電用導体板と、前記第1の放射導体板を前記接地導体に短絡せしめる接続導体板と、前記第1の放射導体板の下方で前記接地導体に対し垂直に起立する第2の放射導体板とを備え、前記第2の放射導体板の下端部を前記給電用導体板の下端部に連結させて、該第2の放射導体板を前記第1の周波数よりも高周波な第2の周波数に共振させるように構成した。
【0009】
このように構成されたデュアルバンドアンテナでは、給電用導体板の下端部や第2の放射導体板の下端部に高周波電力が供給されることになる。そして、第1の周波数の高周波電力を給電用導体板の下端部に供給することによって、第1の放射導体板を逆F型アンテナとして共振させることができるので、水平方向の利得が良好な放射パターンを得られる。また、第2の周波数の高周波電力を第2の放射導体板の下端部に供給することによって、接地導体に対して垂直な該第2の放射導体板をモノポールアンテナとして共振させることができるので、水平方向の利得が良好な放射パターンを得られる。それゆえ、高低2種類のいずれの周波数に共振する場合でも水平方向に良好な感度が期待できる。また、第2の放射導体板の上端部が第1の放射導体板と対向している関係上、第2の放射導体板の共振時に第1の放射導体板を容量性負荷となして、第2の放射導体板の高さ寸法を低減することができるので、アンテナ全体の低背化も図りやすい。
【0010】
上記の構成において、第2の放射導体板の上端部に第1の放射導体板と略平行な折曲部を設けると、第1および第2の放射導体板どうしの容量結合の度合いが強まるので、アンテナ全体の低背化が一層促進しやすくなって好ましい。その際、第1の放射導体板と第2の放射導体板の折曲部とを合成樹脂製の止め具にて連結しておけば、第1および第2の放射導体板どうしが合成樹脂部材を介して一体化されるため機械的強度が向上し、振動や衝撃が加わっても変形しにくくなるので好ましい。
【0011】
また、上記の構成において、第1の放射導体板の略中央の下方に第2の放射導体板を配置させ、第2の放射導体板の共振時に上方への指向性を弱めて水平方向への指向性を強めることができるので、水平方向の感度を向上させやすくなって好ましい。
【0012】
さらに、上記の構成において、第1および第2の放射導体板と給電用導体板と接続導体板とを一枚板の金属板から形成することが好ましく、このような構成を採用すると、該金属板のプレス加工によってアンテナ本体を製造でき、煩雑な接続作業や連結作業が省略できるため、製造コストの低減が図れる。
【0013】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明すると、図1は本発明の実施形態例に係るデュアルバンドアンテナの斜視図、図2は該デュアルバンドアンテナの側面図、図3は該デュアルバンドアンテナの放射パターンを示す特性図である。
【0014】
図1,2に示すデュアルバンドアンテナ10は、一枚の金属導体板(例えば銅板)を所定形状にプレス加工したものを、支持基板20上のほぼ全面に銅箔等の導体層を設けてなる接地導体11上に設置して、逆F型アンテナ兼モノポールアンテナとして動作させるようにした小型アンテナである。このデュアルバンドアンテナ10には、接地導体11に対し平行に配置された第1の放射導体板12と、第1の放射導体板12の適宜2か所から下向きに延設された細長い給電用導体板13および接続導体板14と、第1の放射導体板12の略中央の下方に立設された第2の放射導体板15と、給電用導体板13の下端から第2の放射導体板15の下端へと水平に延びて両者13,15を連結している橋絡部16と、第2の放射導体板15の上端部を第1の放射導体板12の略中央に連結している合成樹脂製の止め具17とが具備されている。
【0015】
給電用導体板13の下端には同軸ケーブル等の図示せぬ給電線が接続されており、この給電用導体板13を介して第1の放射導体板12に高周波電力が供給可能であると共に、橋絡部16を介して第2の放射導体板15にも高周波電力が供給可能である。給電用導体板13と橋絡部16および第2の放射導体板15は接地導体11に対して非接触な領域に配置されているが、接続導体板14の下端は接地導体11にはんだ付けされているので、第1の放射導体板12は接続導体板14を介して接地導体11に短絡されている。なお、接続導体板14はインピーダンスの不整合を回避できる最適位置を選んで形成されている。
【0016】
第1の放射導体板12は、給電用導体板13に第1の周波数f1の高周波電力が供給されると共振するように、その大きさや形状が設定されている。また、第2の放射導体板15は、第1の周波数f1よりも高周波な第2の周波数f2の高周波電力が供給されると共振するように、その大きさや形状が設定されている。第2の放射導体板15の上端部には第1の放射導体板12と略平行に対向する折曲部15aが形成されており、この折曲部15aを第1の放射導体板12と容量結合させているので、第2の放射導体板15の共振時に第1の放射導体板12は容量性負荷となって短縮コンデンサと同様の機能を果たす。
【0017】
このように構成されたデュアルバンドアンテナ10は、第1の周波数f1の高周波電力を給電用導体板13に供給することによって、第1の放射導体板12を逆F型アンテナとして共振させることができる。その際、第1の周波数f1に共振している第1の放射導体板12から放射される電波の指向性は、図3(a)に示すような放射パターンとなり、水平方向に高い利得が得られる。また、第2の周波数f2の高周波電力を橋絡部16を介して第2の放射導体板15に供給することによって、第2の放射導体板15をモノポールアンテナとして共振させることができる。その際、第2の周波数f2に共振している第2の放射導体板15から放射される電波の指向性は、図3(b)に示すような放射パターンとなり、やはり水平方向に高い利得が得られる。それゆえ、このデュアルバンドアンテナ10は、高低2種類のいずれの周波数に共振する場合でも水平方向の感度が良好となり、車載用通信機に好適なアンテナ性能を期待できる。
【0018】
また、このデュアルバンドアンテナ10は、第2の放射導体板15の上端部に折曲部15aを設けて第1の放射導体板12と容量結合させているため、第1の放射導体板12が容量性負荷となって第2の放射導体板15の共振周波数が下がり、所定の周波数に共振させるうえで必要な第2の放射導体板15の電気長が短縮されている。つまり、比較的高い周波数f2に共振し、かつ第1の放射導体板12と容量結合している第2の放射導体板15は、高さ寸法が小さくて済むため、アンテナ全体の低背化を損なう要因とはならない。なお、本実施形態例のように、第2の放射導体板15の上端部(折曲部15a)が第1の放射導体板12の略中央に対向させてあれば、第2の放射導体板15の共振時に上方への指向性が弱まって水平方向への指向性が強まるため、水平方向の感度を向上させるうえで有利となる。
【0019】
また、このデュアルバンドアンテナ10は、第2の放射導体板15の折曲部15aが合成樹脂製の止め具17によって第1の放射導体板12に連結されているので、両放射導体板12,15が一体化されて機械的強度が向上している。それゆえ、車載用通信機に組み込んで振動や衝撃が加わっても変形しにくく、長期に亘って安定した性能を期待できる。
【0020】
また、このデュアルバンドアンテナ10は、一枚の金属板をプレス加工することによって、第1および第2の放射導体板12,15と給電用導体板13と接続導体板14とを一括形成することができ、煩雑な接続作業や連結作業を省略できるため、安価に製造できるという利点がある。
【0021】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0022】
第1の放射導体板を逆F型アンテナとして共振させることができると共に、接地導体に対して垂直な第2の放射導体板をモノポールアンテナとして共振させることができるデュアルバンドアンテナなので、高低2種類のいずれの周波数に共振する場合でも水平方向に良好な感度を期待できる。また、第2の放射導体板の上端部が第1の放射導体板と対向している関係上、第2の放射導体板の共振時に第1の放射導体板を容量性負荷となして、第2の放射導体板の高さ寸法を低減することができるので、アンテナ全体の低背化も図りやすい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例に係るデュアルバンドアンテナの斜視図である。
【図2】該デュアルバンドアンテナの側面図である。
【図3】該デュアルバンドアンテナの放射パターンを示す特性図である。
【図4】従来例に係るデュアルバンドアンテナの斜視図である。
【図5】該デュアルバンドアンテナの放射パターンを示す特性図である。
【符号の説明】
10 デュアルバンドアンテナ
11 接地導体
12 第1の放射導体板
13 給電用導体板
14 接続導体板
15 第2の放射導体板
15a 折曲部
16 橋絡部
17 止め具
20 支持基板
【発明の属する技術分野】
本発明は、2種類の周波数帯域(バンド)の信号波の送信や受信が可能で、車載用通信機等に組み込んで好適な小型のデュアルバンドアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、小型化に適したデュアルバンドアンテナとして、放射導体板に切欠きを設けることによって高低2種類の周波数で共振可能とした逆F型アンテナが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図4はかかる従来例を示す説明図であり、同図に示す逆F型のデュアルバンドアンテナ1は、放射導体板2に長方形状の切欠き4を形成することによって、第1の周波数f1に共振するL字形導体片2aと、第1の周波数f1よりも高周波な第2の周波数f2に共振する矩形導体片2bとを備えている。放射導体板2の一辺端は接続導体板3に連続しており、接続導体板3は接地導体板5上に立設されて放射導体板2と該接地導体板5とを短絡している。放射導体板2は全面が接地導体板5と所定の間隔(接続導体板3の高さ寸法)を存して対向しており、放射導体板2の所定位置に給電ピン6がはんだ付けされている。この給電ピン6は、接地導体板5とは非接触で図示せぬアンテナ回路に接続されている。
【0004】
このように概略構成された従来のデュアルバンドアンテナ1は、L字形導体片2aの延出方向に沿った長さ寸法が第1の周波数f1に対応する共振長λ1の約4分の1に設定され、かつ、延出寸法が短い矩形導体片2bの長さ寸法が第2の周波数f2に対応する共振長λ2(ただしλ2<λ1)の約4分の1に設定されている。それゆえ、給電ピン6を介して放射導体板2に所定の高周波電力を供給することにより、各導体片2a,2bを互いに異なる周波数で共振させることができ、高低2種類の周波数帯域の信号波が送受信可能となる。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−93332号公報(第2−3頁、図1)
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、図4に示す従来のデュアルバンドアンテナ1において、第1の周波数f1に共振しているときにL字形導体片2aから放射される電波の指向性は図5(a)に示すようになり、上方だけでなく水平方向でも高い利得が期待できるが、より高周波な第2の周波数f2に共振しているときに矩形導体片2bから放射される電波の指向性は図5(b)に示すように上方へ偏ったものとなり、水平方向の利得はかなり低いものとなる。これは、矩形導体片2bを流れる高周波電流の向きが、L字形導体片2aを流れる高周波電流のように多様でないためと考えられるが、車載用通信機では水平方向に進む信号波を送受信する機会が多いため、従来のデュアルバンドアンテナ1では第2の周波数f2の電波が十分に利用できないという不具合を生じる。つまり、従来のデュアルバンドアンテナ1では、比較的高い周波数f2を使用して水平方向に送受信を行っても、良好な感度が期待できないという問題があった。
【0007】
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、高低2種類のいずれの周波数帯域でも水平方向に良好な感度が期待できるデュアルバンドアンテナを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するため、本発明のデュアルバンドアンテナは、接地導体を有する支持基板上に設置され、前記接地導体に対し略平行に配置されて第1の周波数に共振する第1の放射導体板と、該第1の放射導体板から下向きに延設されて下端部に高周波電力が供給される給電用導体板と、前記第1の放射導体板を前記接地導体に短絡せしめる接続導体板と、前記第1の放射導体板の下方で前記接地導体に対し垂直に起立する第2の放射導体板とを備え、前記第2の放射導体板の下端部を前記給電用導体板の下端部に連結させて、該第2の放射導体板を前記第1の周波数よりも高周波な第2の周波数に共振させるように構成した。
【0009】
このように構成されたデュアルバンドアンテナでは、給電用導体板の下端部や第2の放射導体板の下端部に高周波電力が供給されることになる。そして、第1の周波数の高周波電力を給電用導体板の下端部に供給することによって、第1の放射導体板を逆F型アンテナとして共振させることができるので、水平方向の利得が良好な放射パターンを得られる。また、第2の周波数の高周波電力を第2の放射導体板の下端部に供給することによって、接地導体に対して垂直な該第2の放射導体板をモノポールアンテナとして共振させることができるので、水平方向の利得が良好な放射パターンを得られる。それゆえ、高低2種類のいずれの周波数に共振する場合でも水平方向に良好な感度が期待できる。また、第2の放射導体板の上端部が第1の放射導体板と対向している関係上、第2の放射導体板の共振時に第1の放射導体板を容量性負荷となして、第2の放射導体板の高さ寸法を低減することができるので、アンテナ全体の低背化も図りやすい。
【0010】
上記の構成において、第2の放射導体板の上端部に第1の放射導体板と略平行な折曲部を設けると、第1および第2の放射導体板どうしの容量結合の度合いが強まるので、アンテナ全体の低背化が一層促進しやすくなって好ましい。その際、第1の放射導体板と第2の放射導体板の折曲部とを合成樹脂製の止め具にて連結しておけば、第1および第2の放射導体板どうしが合成樹脂部材を介して一体化されるため機械的強度が向上し、振動や衝撃が加わっても変形しにくくなるので好ましい。
【0011】
また、上記の構成において、第1の放射導体板の略中央の下方に第2の放射導体板を配置させ、第2の放射導体板の共振時に上方への指向性を弱めて水平方向への指向性を強めることができるので、水平方向の感度を向上させやすくなって好ましい。
【0012】
さらに、上記の構成において、第1および第2の放射導体板と給電用導体板と接続導体板とを一枚板の金属板から形成することが好ましく、このような構成を採用すると、該金属板のプレス加工によってアンテナ本体を製造でき、煩雑な接続作業や連結作業が省略できるため、製造コストの低減が図れる。
【0013】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明すると、図1は本発明の実施形態例に係るデュアルバンドアンテナの斜視図、図2は該デュアルバンドアンテナの側面図、図3は該デュアルバンドアンテナの放射パターンを示す特性図である。
【0014】
図1,2に示すデュアルバンドアンテナ10は、一枚の金属導体板(例えば銅板)を所定形状にプレス加工したものを、支持基板20上のほぼ全面に銅箔等の導体層を設けてなる接地導体11上に設置して、逆F型アンテナ兼モノポールアンテナとして動作させるようにした小型アンテナである。このデュアルバンドアンテナ10には、接地導体11に対し平行に配置された第1の放射導体板12と、第1の放射導体板12の適宜2か所から下向きに延設された細長い給電用導体板13および接続導体板14と、第1の放射導体板12の略中央の下方に立設された第2の放射導体板15と、給電用導体板13の下端から第2の放射導体板15の下端へと水平に延びて両者13,15を連結している橋絡部16と、第2の放射導体板15の上端部を第1の放射導体板12の略中央に連結している合成樹脂製の止め具17とが具備されている。
【0015】
給電用導体板13の下端には同軸ケーブル等の図示せぬ給電線が接続されており、この給電用導体板13を介して第1の放射導体板12に高周波電力が供給可能であると共に、橋絡部16を介して第2の放射導体板15にも高周波電力が供給可能である。給電用導体板13と橋絡部16および第2の放射導体板15は接地導体11に対して非接触な領域に配置されているが、接続導体板14の下端は接地導体11にはんだ付けされているので、第1の放射導体板12は接続導体板14を介して接地導体11に短絡されている。なお、接続導体板14はインピーダンスの不整合を回避できる最適位置を選んで形成されている。
【0016】
第1の放射導体板12は、給電用導体板13に第1の周波数f1の高周波電力が供給されると共振するように、その大きさや形状が設定されている。また、第2の放射導体板15は、第1の周波数f1よりも高周波な第2の周波数f2の高周波電力が供給されると共振するように、その大きさや形状が設定されている。第2の放射導体板15の上端部には第1の放射導体板12と略平行に対向する折曲部15aが形成されており、この折曲部15aを第1の放射導体板12と容量結合させているので、第2の放射導体板15の共振時に第1の放射導体板12は容量性負荷となって短縮コンデンサと同様の機能を果たす。
【0017】
このように構成されたデュアルバンドアンテナ10は、第1の周波数f1の高周波電力を給電用導体板13に供給することによって、第1の放射導体板12を逆F型アンテナとして共振させることができる。その際、第1の周波数f1に共振している第1の放射導体板12から放射される電波の指向性は、図3(a)に示すような放射パターンとなり、水平方向に高い利得が得られる。また、第2の周波数f2の高周波電力を橋絡部16を介して第2の放射導体板15に供給することによって、第2の放射導体板15をモノポールアンテナとして共振させることができる。その際、第2の周波数f2に共振している第2の放射導体板15から放射される電波の指向性は、図3(b)に示すような放射パターンとなり、やはり水平方向に高い利得が得られる。それゆえ、このデュアルバンドアンテナ10は、高低2種類のいずれの周波数に共振する場合でも水平方向の感度が良好となり、車載用通信機に好適なアンテナ性能を期待できる。
【0018】
また、このデュアルバンドアンテナ10は、第2の放射導体板15の上端部に折曲部15aを設けて第1の放射導体板12と容量結合させているため、第1の放射導体板12が容量性負荷となって第2の放射導体板15の共振周波数が下がり、所定の周波数に共振させるうえで必要な第2の放射導体板15の電気長が短縮されている。つまり、比較的高い周波数f2に共振し、かつ第1の放射導体板12と容量結合している第2の放射導体板15は、高さ寸法が小さくて済むため、アンテナ全体の低背化を損なう要因とはならない。なお、本実施形態例のように、第2の放射導体板15の上端部(折曲部15a)が第1の放射導体板12の略中央に対向させてあれば、第2の放射導体板15の共振時に上方への指向性が弱まって水平方向への指向性が強まるため、水平方向の感度を向上させるうえで有利となる。
【0019】
また、このデュアルバンドアンテナ10は、第2の放射導体板15の折曲部15aが合成樹脂製の止め具17によって第1の放射導体板12に連結されているので、両放射導体板12,15が一体化されて機械的強度が向上している。それゆえ、車載用通信機に組み込んで振動や衝撃が加わっても変形しにくく、長期に亘って安定した性能を期待できる。
【0020】
また、このデュアルバンドアンテナ10は、一枚の金属板をプレス加工することによって、第1および第2の放射導体板12,15と給電用導体板13と接続導体板14とを一括形成することができ、煩雑な接続作業や連結作業を省略できるため、安価に製造できるという利点がある。
【0021】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0022】
第1の放射導体板を逆F型アンテナとして共振させることができると共に、接地導体に対して垂直な第2の放射導体板をモノポールアンテナとして共振させることができるデュアルバンドアンテナなので、高低2種類のいずれの周波数に共振する場合でも水平方向に良好な感度を期待できる。また、第2の放射導体板の上端部が第1の放射導体板と対向している関係上、第2の放射導体板の共振時に第1の放射導体板を容量性負荷となして、第2の放射導体板の高さ寸法を低減することができるので、アンテナ全体の低背化も図りやすい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例に係るデュアルバンドアンテナの斜視図である。
【図2】該デュアルバンドアンテナの側面図である。
【図3】該デュアルバンドアンテナの放射パターンを示す特性図である。
【図4】従来例に係るデュアルバンドアンテナの斜視図である。
【図5】該デュアルバンドアンテナの放射パターンを示す特性図である。
【符号の説明】
10 デュアルバンドアンテナ
11 接地導体
12 第1の放射導体板
13 給電用導体板
14 接続導体板
15 第2の放射導体板
15a 折曲部
16 橋絡部
17 止め具
20 支持基板
Claims (5)
- 接地導体を有する支持基板上に設置され、前記接地導体に対し略平行に配置されて第1の周波数に共振する第1の放射導体板と、該第1の放射導体板から下向きに延設されて下端部に高周波電力が供給される給電用導体板と、前記第1の放射導体板を前記接地導体に短絡せしめる接続導体板と、前記第1の放射導体板の下方で前記接地導体に対し垂直に起立する第2の放射導体板とを備え、前記第2の放射導体板の下端部を前記給電用導体板の下端部に連結させて、該第2の放射導体板を前記第1の周波数よりも高周波な第2の周波数に共振させるように構成したことを特徴とするデュアルバンドアンテナ。
- 請求項1の記載において、前記第2の放射導体板の上端部に前記第1の放射導体板と略平行な折曲部を設けたことを特徴とするデュアルバンドアンテナ。
- 請求項2の記載において、前記第1の放射導体板と前記第2の放射導体板の前記折曲部とを合成樹脂製の止め具にて連結したことを特徴とするデュアルバンドアンテナ。
- 請求項1〜3のいずれかの記載において、前記第1の放射導体板の略中央の下方に前記第2の放射導体板を配置させたことを特徴とするデュアルバンドアンテナ。
- 請求項1〜4のいずれかの記載において、前記第1および第2の放射導体板と前記給電用導体板と前記接続導体板とが一枚板の金属板から形成されていることを特徴とするデュアルバンドアンテナ。
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