JP2004199957A - 電池収容装置 - Google Patents

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進一 小串
Hideyasu Takahashi
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

【課題】電源の瞬断を良好に防止することができ、電池が挿入し易く、部品の種類の増大を招くことがない電池収容装置を提供する。
【解決手段】逆接続防止部材18をコイルバネ15の伸縮方向に移動可能に支持し、電池12の正電極12b近傍が当接して滑る傾斜部分18dを逆接続防止部材18の上板18aに設けているので、電池12を下方に押すだけで、電池12を各コイルバネ14,15間に滑り込ませて挿入することができる。また、各コイルバネ14,15として、同一形状でかつ同一のバネ特性を有する1種類のコイルバネを用いるため、部品の種類が増えず、コストの増大や部品管理の煩雑化を招くことがない。また、同一の各コイルバネ14,15を用いているため、衝撃等により電池12が一方のコイルバネ側にずれたとしても、他方のコイルバネが電池12の電極に確実に追従して接触し続ける。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池を収容する電池収容装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来の装置としては、電池の正電極に接触する固定端子及び電池の負電極に接触するバネ端子を有し、バネ端子の弾性により電池を固定端子とバネ端子間に挟んで支持するというものがあり、電池の脱着を容易に行なえるという利点がある。ところが、何等かの原因により衝撃等が加わって、電池がバネ端子側にずれると、電池の正電極が固定端子から離れてしまい、電源の瞬断が発生する。
【0003】
このため、例えば特許文献1には、電池の正電極に接触する端子を板バネにより形成し、電池の正電極と板バネ間に絶縁体を介在させ、電池の正電極を絶縁体の開口部を通じて正電極に接触させるという技術が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、電池の両電極に接触する各端子をそれぞれの渦巻き状コイルバネにより形成するという技術が開示されている。
【0005】
更に、特許文献3には、電池の正電極に接触する端子をトーションバネにより形成し、逆接続防止用のカバーを一方の端子に設けるという技術が開示されている。
【0006】
この様に電池の負電極に接触する端子だけではなく、正電極に接触する端子をもバネにより形成すれば、衝撃等により電池が負電極側にずれたときでも、電池の正電極と端子間の接触を維持し得る。
【0007】
【特許文献1】
特開平3−67457号公報
【特許文献2】
実開平5−69854号公報
【特許文献3】
特開平8−316651号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記各特許文献1乃至3のいずれにおいても、電池の正電極及び負電極に接触する各端子の形状が異なり、各端子のバネ特性を同一にするまでには至っていない。このため、衝撃等により電池が一方の端子側にずれたときに、他方の端子が電池の電極に追従し切れないことがあり、電源の瞬断を十分に防止することができなかった。
【0009】
また、各端子をそれぞれのバネ部材により形成した場合は、電池を各端子間に挿入し難くなるという問題が生じるものの、上記各特許文献1乃至3のいずれにおいても、この問題を解決してはいない。
【0010】
更に、各特許文献1及び3では、逆接続防止用の絶縁体やカバーを一方の端子に設けているため、形状の異なる各端子の他に、逆接続防止用の部材を必用とし、部品の種類が増えて、コストの増大や部品管理の煩雑化を招くという問題があった。
【0011】
そこで、本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、電源の瞬断を良好に防止することができ、電池が挿入し易く、部品の種類の増大を招くことがない電池収容装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、同一の形状並びにバネ特性を有する一対のバネ部材をそれぞれの端子として対向配置し、電池を各バネ部材間に挿入して、各バネ部材の弾性により電池を支持し、逆接続防止部材を電池の正電極と一方のバネ部材間に介在させて、逆接続防止部材を該一方のバネ部材の伸縮方向に移動可能に支持し、電池の正電極を逆接続防止部材の開口部を通じてバネ部材に接触させている。
【0013】
この様な構成の本発明によれば、同一の形状並びにバネ特性を有する一対のバネ部材間に電池を挿入して支持している。このため、衝撃等により電池が一方のバネ部材側にずれたとしても、他方のバネ部材が電池の電極に確実に追従して接触し続ける。また、逆接続防止部材を一方のバネ部材の伸縮方向に移動可能に支持しているため、電池の挿入に際しては、逆接続防止部材を該一方のバネ部材と共に移動させて、各バネ部材間を広げることができ、電池を各バネ部材間に容易に挿入することができる。更に、一対のバネ部材が同一であるため、部品の種類が増えず、コストの増大や部品管理の煩雑化を招くことがない。また、電池の向きを逆に設定する場合は、各バネ部材を相互に入れ替える必要がなく、逆接続防止部材の配置を変更するだけで済む。
【0014】
また、本発明においては、逆接続防止部材は、電池の収容過程で電池の正電極近傍に接触する部位から開口部近傍まで滑らかに傾斜するガイド面を有している。
【0015】
この様に電池の正電極近傍に接触する部位から開口部近傍まで滑らかに傾斜するガイド面を逆接続防止部材に設ければ、電池の負電極を一方のバネ部材に当接させた状態で、電池の正電極近傍をガイド面上で滑らせて、電池の正電極を他方のバネ部材まで移動させることができ、各バネ部材間への電池の挿入操作がより容易になる。
【0016】
更に、本発明においては、一対のバネ部材は、同一形状のコイルバネである。
【0017】
コイルバネは、伸縮性が良く、電池の電極に速やかに追従して接触し続ける。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の電池収容装置の一実施形態を示す平面図である。また、図2(a)は、本実施形態の電池収容装置に電池を収容した状態を示す平面図である。更に、図2(b)及び(c)は、図2(a)のA−Aに沿う断面図及び図2(a)のB−Bに沿う断面図である。
【0020】
図1及び図2に示す様に本実施形態の電池収容装置10は、電子機器の本体筐体11の一部に設けられたものであり、電子機器の電源となる電池12を収容する電池収容筐体13と、電池収容筐体13の両側に配置された一対のコイルバネ14,15と、各コイルバネ14,15を固定支持するそれぞれの支持体16,17と、一方のコイルバネ15側に設けられた逆接続防止部材18とを備えている。
【0021】
各コイルバネ14,15は、それらの巻き径が徐々に小さくなる渦巻き状のものであって、同一形状でかつ同一のバネ特性を有する。各支持体16,17は、それぞれの溝16a,17a及びそれぞれの開口部16b及び17bを有しており、各コイルバネ14,15の大径の端部を各支持体16,17の溝16a,17aに挟んで支持し、各コイルバネ14,15を各支持体16,17の開口部16b,17bから突出させている。
【0022】
また、各コイルバネ14,15の小径の端部にそれぞれの導体片を固定している。更に、各コイルバネ14,15にそれぞれの導体ライン21,22を接続し、これらの導体ライン21,22を各支持体16,17の小孔16c,17cを介して電子機器へと導いている。
【0023】
図3(a)、(b)、及び(c)は、逆接続防止部材18を示す平面図、縦断面図、及び正面図である。逆接続防止部材18は、上板18a、各側板18b、及び押え板18cを有する中空構造である。上板18aの傾斜部分18d(斜線で示す)は、電池12の正電極12b側で低くなる様に傾斜している。各側板18bは、電池収容筐体13の内壁の各溝13aに挿入されるそれぞれのリブ18eを有している。押え板18cは、コイルバネ15の小径側の端部を挟んで支持する溝18f、及び電池12の正電極12bを通す開口部18gを有している。
【0024】
図4(a)及び(b)からも明らかな様に、コイルバネ15の小径側の端部を逆接続防止部材18の押え板18cの溝18fに挟んで支持する。また、図5からも明らかな様に、逆接続防止部材18の各側板18bのリブ18eを電池収容筐体13の内壁の各ガイド溝13aに挿入する。これにより、逆接続防止部材18がコイルバネ15の伸縮方向に移動可能に支持される。
【0025】
図6(a)、(b)、(c)、及び(d)は、電池12を電池収容筐体13に入れる手順を示している。まず、図6(a)に示す様に電池12の負電極12aを電池収容筐体13に入れて、電池12を矢印Cの方向に押して、図6(b)に示す様に電池12の負電極12aをコイルバネ14に押し付ける。そして、電池12の正電極12b近傍を逆接続防止部材18の上板18aの傾斜部分18dに当接させ、電池12の正電極12b近傍を矢印Dの方向に押して、図6(c)に示す様に電池12の正電極12b近傍を上板18aの傾斜部分18d上で滑らせ、更に電池12の正電極12b近傍を矢印Eの方向に押して、図6(d)に示す様に電池12を各コイルバネ14,15間に挿入する。
【0026】
図2(a)及び(b)に示す様に電池12を各コイルバネ14,15間に挿入した状態では、電池12が各コイルバネ14,15の弾性により挟み込まれて支持される。電池12の負電極12aは、コイルバネ14の小径端部の導体片に圧接する。また、電池12の正電極12bは、逆接続防止部材18の押え板18cの開口部18gを通じてコイルバネ15の小径端部の導体片に圧接する。これにより、電池12の各電極12a,12bと各コイルバネ14,15間が接触して導通する。
【0027】
尚、電池12を逆向きにして各コイルバネ14,15間に挿入した状態では、電池12の負電極12aとコイルバネ15間に逆接続防止部材18が介在して、電池12の負電極12aとコイルバネ15間が導通しない。
【0028】
この様に本実施形態の電池収容装置10では、逆接続防止部材18をコイルバネ15の伸縮方向に移動可能に支持し、電池12の正電極12b近傍が当接して滑る傾斜部分18dを逆接続防止部材18の上板18aに設けているので、電池12を下方に押すだけで、電池12を各コイルバネ14,15間に滑り込ませて挿入することができる。
【0029】
また、各コイルバネ14,15として、同一形状でかつ同一のバネ特性を有する1種類のコイルバネを用いるため、部品の種類が増えず、コストの増大や部品管理の煩雑化を招くことがない。
【0030】
更に、図1及び図2(a)に示す様に逆接続防止部材18の各側板18bのリブ18eを挿入する各ガイド溝13aを電池収容筐体13の左側の内壁にも設けていることから、図7(a)及び(b)に示す様に逆接続防止部材18の配置を変更して、逆接続防止部材18をコイルバネ14先端に取付け、逆接続防止部材18の各側板18bのリブ18eを電池収容筐体13の左側内壁の各ガイド溝13aに挿入すれば、電池12の向きを変更することができる。従って、部品を変更せずに、組み立て工程を変更するだけで、電池12の向きを変更することができる。
【0031】
また、同一形状でかつ同一のバネ特性を有する各コイルバネ14,15を用いているため、衝撃等により電池12が一方のコイルバネ側にずれたとしても、他方のコイルバネが電池12の電極に確実に追従して接触し続ける。図8(a)及び(b)は、電池12の位置と各コイルバネ14,15の収縮量及び荷重の関係を示している。図8(a)に示す様に電池12が各コイルバネ14,15間の定位置にあるときには、各コイルバネ14,15の収縮量及び荷重Pが均等になっている。衝撃等により電池12がコイルバネ14側にずれたときには、コイルバネ14の収縮量及び荷重が大きくなって、コイルバネ14が収縮し、逆にコイルバネ15の収縮量及び荷重が小さくなって、コイルバネ15が伸長し、コイルバネ15が電池12の正電極12bに追従して接触し続ける。電池12が逆方向にずれた場合も、全く同様に、コイルバネ15の収縮量及び荷重が大きくなって、コイルバネ15が収縮し、逆にコイルバネ14の収縮量及び荷重が小さくなって、コイルバネ14が伸長し、コイルバネ14が電池12の負電極12aに追従して接触し続ける。従って、電池12がいずれの側にずれても、各コイルバネ14,15が相反して伸縮し、各コイルバネ14,15と電池12間の接触が保持される。これにより、電源の瞬断を防止することができる。
【0032】
一方、従来の様に電池の正電極に接触する固定端子及び電池の負電極に接触するバネ端子を有する場合は、図9(a)に示す様にバネ部材101が電池12の負電極12aに押圧されて収縮し、バネ部材101の弾性力により電池12が固定端子102側に付勢され、電池12の正電極12bが固定端子102に接触する。ところが、図9(b)に示す様に衝撃等により電池12がバネ部材101側にずれたときには、電池12の正電極12bが固定端子102から離れてしまい、電源の瞬断が発生する。
【0033】
また、各特許文献1乃至3の様に電池の正電極及び負電極に接触する各端子の形状が異なり、各端子のバネ特性が同一でない場合は、図10(a)に示す様にバネ部材202の収縮量がバネ部材201の収縮量よりも小さくなる。そして、図10(b)に示す様に衝撃等により電池12がバネ部材201側にずれると、バネ部材202が電池12の正電極12bに追従し切れずに離れてしまい、電源の瞬断が発生する。
【0034】
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、多様に変形することができる。例えば、各コイルバネ14,15及び逆接続防止部材18の形状を変更しても構わない。また、コイルバネの代わりに、他の種類のバネ部材を適用しても構わない。
【0035】
【効果】
以上説明した様に本発明によれば、同一の形状並びにバネ特性を有する一対のバネ部材間に電池を挿入して支持している。このため、衝撃等により電池が一方のバネ部材側にずれたとしても、他方のバネ部材が電池の電極に確実に追従して接触し続ける。また、逆接続防止部材を一方のバネ部材の伸縮方向に移動可能に支持しているため、電池の挿入に際しては、逆接続防止部材を該一方のバネ部材と共に移動させて、各バネ部材間を広げることができ、電池を各バネ部材間に容易に挿入することができる。更に、一対のバネ部材が同一であるため、部品の種類が増えず、コストの増大や部品管理の煩雑化を招くことがない。また、電池の向きを逆に設定する場合は、各バネ部材を相互に入れ替える必要がなく、逆接続防止部材の配置を変更するだけで済む。
【0036】
また、電池の正電極近傍に接触する部位から開口部近傍まで滑らかに傾斜したガイド面を逆接続防止部材に設けているので、電池の負電極を一方のバネ部材に当接させた状態で、電池の正電極近傍をガイド面上で滑らせて、電池の正電極を他方のバネ部材まで移動させることができ、各バネ部材間への電池の挿入操作がより容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電池収容装置の一実施形態を示す平面図である。
【図2】(a)は図1の電池収容装置に電池を収容した状態を示す平面図であり、(b)は(a)のA−Aに沿う断面図であり、(c)は(a)のB−Bに沿う断面図である。
【図3】(a)、(b)、及び(c)は、図1の電池収容装置における逆接続防止部材を示す平面図、縦断面図、及び正面図である。
【図4】(a)及び(b)は、図1の電池収容装置におけるコイルバネ及び逆接続防止部材の組み立て工程を示す図である。
【図5】図1の電池収容装置における電池収容筐体及び逆接続防止部材を示す平面図である。
【図6】(a)、(b)、(c)、及び(d)は、電池を電池収容筐体に入れる手順を示す図である。
【図7】(a)及び(b)は、 図1の電池収容装置における逆接続防止部材の配置を変更した状態を示す平面図及び縦断面図である。
【図8】(a)及び(b)は、図1の電池収容装置における電池と各コイルバネの相互作用を説明するために用いた図である。
【図9】(a)及び(b)は、従来の装置における電池の位置、バネ部材、及び固定端子の相互作用を説明するために用いた図である。
【図10】(a)及び(b)は、従来の他の装置における電池の位置と各バネ部材の相互作用を説明するために用いた図である。
【符号の説明】
10 電池収容装置
11 電子機器の本体筐体
12 電池
13 電池収容筐体
14,15 コイルバネ
16,17 支持体
18 逆接続防止部材

Claims (3)

  1. 同一の形状並びにバネ特性を有する一対のバネ部材をそれぞれの端子として対向配置し、電池を各バネ部材間に挿入して、各バネ部材の弾性により電池を支持し、逆接続防止部材を電池の正電極と一方のバネ部材間に介在させて、逆接続防止部材を該一方のバネ部材の伸縮方向に移動可能に支持し、電池の正電極を逆接続防止部材の開口部を通じてバネ部材に接触させることを特徴とする電池収容装置。
  2. 逆接続防止部材は、電池の収容過程で電池の正電極近傍に接触する部位から開口部近傍まで滑らかに傾斜するガイド面を有することを特徴とする請求項1に記載の電池収容装置。
  3. 一対のバネ部材は、同一形状のコイルバネであることを特徴とする請求項1に記載の電池収容装置。
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