JP2004199754A - デジタル再生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】短い時間で良好な状態に収束することができるとともに、収束状態において安定した自動等化処理を行うことができる自動等化器を備えたデジタル再生装置を提供する。
【解決手段】デジタル再生装置における再生信号の等化処理において、再生信号からエラー数を検出した後、前記検出したエラー数に応じて、等化回路に対して等化特性の制御を行う周期と、等化回路のタップ係数の最小変更量とを変更する。
【選択図】 図1
【解決手段】デジタル再生装置における再生信号の等化処理において、再生信号からエラー数を検出した後、前記検出したエラー数に応じて、等化回路に対して等化特性の制御を行う周期と、等化回路のタップ係数の最小変更量とを変更する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体等から再生信号を再生するデジタル再生装置に関し、特に、デジタル再生信号の自動等化器を備えたデジタル再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ディスク、磁気ディスク、磁気テープ(デジタルVTR)などの記録媒体に記録された情報を再生するデジタル再生装置では、記録媒体から読み取った再生信号をデジタル信号に変換し、等化処理及び誤り訂正処理を行った後、この再生信号をデコード部においてデコードすることにより、記録媒体から読み取った情報が再生される。
ここで、デジタル再生装置は、デジタルデータを再生したり通信したりする際に再生信号中に発生するエラーを低減するために、等化処理及び誤り訂正処理を行っている。
【0003】
一般的には、等化処理は、再生信号に対して振幅及び位相に基づく周波数特性を補償する処理であり、デジタル再生装置は、この処理を行うための波形等化器を備えている。この波形等化器の例としては、トランスバーサルフィルタなどがあげられる。
【0004】
ところで、デジタル再生装置において記録媒体から読み取られる再生信号は、記録したときの信号の状態、再生系システム、通信経路の周波数特性などが一定ではなく、このため再生信号の状態も逐次変動するものである。また、記録媒体に記録されているデータは、経時変化や環境変化などの要因によっても変化する可能性がある。
【0005】
デジタル再生装置の等化器は、このような再生信号に発生し得る変動に対して、適応的に等化特性を変化させることにより、安定した再生が行われるようにするためのものである。
【0006】
また、上記のような逐次発生する再生信号の変動を検出し、これに応じて等化器の等化特性を逐次変化させることにより、最適な等化を行うことができる自動等化器が広く利用されている。
【0007】
図6は、従来のデジタル再生装置に内蔵されている自動等化器の構成例を示すブロック図である。
図6において、記録媒体(図示しない)から読み取られた再生信号は、再生アンプ回路21に入力されて増幅された後、等化回路22及びクロック再生回路23に入力される。
【0008】
クロック再生回路23は、再生信号に含まれる同期信号を検出し、これに基づいて同期クロックを生成して、データ検出回路24及び差分抽出回路25に出力する。
等化回路22は、入力された再生信号に対して波形等化処理を行った後、この再生信号をデータ検出回路24に出力する。データ検出回路24は、入力された再生信号に含まれるデータを検出し、このデータを差分抽出回路25に出力する。また、データ検出回路24は、波形等化処理された再生信号を後段の誤り訂正部等(図示しない)に出力する。
【0009】
差分抽出回路25は、データ検出回路24から入力されたデータと、データの期待値との差分を抽出し、これを差分データとして判定回路26に出力する。判定回路26は、差分抽出回路25から入力された差分データに基づいて、等化回路22における等化誤差を算出し、この等化誤差に基づいてタップ係数変更信号をタップ係数変更回路27に出力する。
タップ係数変更回路27は、判定回路26から入力されたタップ係数変更信号に基づいて、等化回路22に新たなタップ係数を出力することにより、等化回路22の等化特性を変更する。
【0010】
上記のような構成により、図6に示す自動等化器は、逐次変動する再生信号の状態を検出してこれに適応した等化を行うよう等化回路を自動的に制御するものである。
しかしながら、デジタル再生装置では、再生信号の安定度が比較的悪いために、自動等化器において検出される等化誤差にばらつきが生じてしまう。このばらつきの影響を小さくするためには、等化誤差を求めるのに使用する再生データ数を多くする(例えば、3000程度にする)必要がある。
【0011】
また、タップ係数変更回路27において変更されるタップ係数の最小変更量を小さくするほど等化特性を細密に制御することが可能となるが、あまりに小さくしてしまうと、等化誤差が最小となるところまでタップ係数を変更することができない(すなわち、等化誤差が収束しない)場合が起こり得る。
【0012】
このような問題を回避するために、等化器のタップ係数の制御方法として以下のような例が提案されている。
ケースA:1ステップずつ(上述のようにして採用されたタップ係数の最小変更量×1ずつ)変化させる。
ケースB:2ステップずつ(上述のようにして採用されたタップ係数の最小変更量×2ずつ)変化させて、等化誤差が最小となった後は1ステップずつ変化させる。
ケースC:4ステップずつ(上述のようにして採用されたタップ係数の最小変更量×4ずつ)変化させて、等化誤差が最小となった後は1ステップずつ変化させる。
以上のケースA〜Cにおいては、等化誤差を最小点に収束させることが可能な範囲は、ケースA、B、Cの順に大きくなる。
【0013】
このように、検出された等化誤差に応じてタップ係数の最小変化量を変えることにより、再生状態が逐次変化する再生信号に対して、より適応した波形等化処理を行うことが可能となる。
上記したような従来の自動等化器の例としては、特許文献1〜3に提案されている自動等化器を参照することができる。
【0014】
【特許文献1】
特開平8-37478号公報
【特許文献2】
特開平9-63194号公報
【特許文献3】
特開平10-65580号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術による自動等化器は、再生信号の再生状態が比較的悪いときにはタップ係数を大きく変化させ、再生信号の変動が比較的安定した後は、タップ係数の変更量を小さくすることにより、再生信号の波形等化処理を収束させるものである。
【0016】
しかしながら、再生信号の再生状態の安定度が想定しているより悪化した場合には、検出した等化誤差のばらつきが増大し、結果として自動等化器を良好な状態に収束させるまでに長い時間がかかってしまうことになる。また、良好な収束状態になったとしても、検出した等化誤差のばらつきによる影響が一定量残ってしまう可能性がある。
【0017】
したがって、本発明は、このような問題点を解決して、短い時間で良好な状態に収束することができるとともに、収束状態において安定した自動等化処理を行うことができる自動等化器を備えたデジタル再生装置を提供することを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記解決課題に鑑みて鋭意研究の結果、本発明者は、デジタル再生装置における再生信号の等化処理において、再生信号からエラー数を検出した後、前記検出したエラー数に応じて、等化回路に対して等化特性の制御を行う周期と、等化回路のタップ係数の最小変更量とを変更することにより、収束が早くかつ安定した自動等化を行うことができることに想到した。
【0019】
すなわち、本発明は、再生信号の等化手段と、前記再生信号からエラーを検出するエラー検出手段と、前記再生信号から検出されるエラーに応じて前記等化手段の等化特性を制御する制御手段と、を備えたデジタル再生装置であって、前記制御手段が前記等化手段の等化特性を制御する制御周期及び前記等化手段の等化特性を変更する変更量のうち少なくとも一方は可変であることを特徴とするデジタル再生装置を提供するものである。
これにより、再生信号の再生状態により適応した等化特性の制御を行うことが可能となる。
【0020】
本発明のデジタル再生装置は、また、前記再生信号から検出されるエラーに基づいて、前記再生信号のエラー情報を算出するエラー情報算出手段を備えており、前記制御手段は前記エラー情報に基づいて前記等化手段の等化特性を制御することを特徴とする。
【0021】
これにより、単に前記再生信号から検出されるエラー数に基づいた等化特性の制御だけではなく、再生信号の様々な再生状態により適応した等化特性の制御を行うことが可能となる。
【0022】
本発明のデジタル再生装置において、前記制御手段は、前記再生信号のエラー情報が、所定の基準値を超えるかどうかに基づいて、前記制御周期及び/又は前記変更量を決定することを特徴とする。
これにより、再生信号の再生状態が比較的安定しているときには、等化回路の制御も安定させることができる。
【0023】
また、本発明のデジタル再生装置において、前記制御手段は、前記再生信号から検出されるエラーが大きい場合には前記制御周期を短くし、前記再生信号から検出されるエラーが小さい場合には前記制御周期を長くすることを特徴とする。
【0024】
さらに、前記制御手段は、前記再生信号から検出されるエラーが大きい場合には前記変更量を大きくし、前記再生信号から検出されるエラーが小さい場合には前記変更量を小さくすることを特徴とする。
例えば、前記制御手段は、前記制御周期及び/又は前記変更量を、2以上の値の間で段階的に切り替えるようにしてもよい。
このようにして、等化特性の制御周期を調整することにより、迅速に等化処理を収束させることが可能となる。
【0025】
また、本発明のデジタル再生装置において、前記等化手段は、前記再生信号の周波数特性を等化するフィルタであることを特徴とする。具体的には、トランスバーサルフィルタ等により構成することができる。
このとき、前記等化特性の変更量とは、前記フィルタのタップ係数の変更量に相当する。
【0026】
また、本発明のデジタル再生装置において、前記エラー情報算出手段は、前記再生信号から検出されるエラーに対して統計学的処理を行うことにより、前記エラー情報を算出することを特徴とする。
【0027】
ここで、前記統計学的処理は、前記エラーの値についての平均値、メジアン値、モード値を利用して行うものである。あるいは、前記統計学的処理は、前記エラーの値のうち最大値及び最小値を除外する処理であってもよい。あるいは、前記統計学的処理は、前記エラーの値のうち所定の範囲外の値を除外する処理とすることもできる。あるいは、前記統計学的処理は、前記エラーの値が2つ以上のピークを有する分布をしている場合に、該ピークのうち最も出現数の高いピークに属するエラーの値のみを適用する処理としてもよい。
【0028】
前記再生信号から検出されるエラーに対してこれらの統計学的処理を行うことにより、再生信号中に過大なエラーや異常なエラーが発生した場合であっても、等化特性の制御に対する影響を最小限に抑えることが可能となる。
【0029】
また、本発明のデジタル再生装置は、前記再生信号のエラー情報を記憶するエラー情報記憶手段を備えており、前記制御手段は、前記エラー情報記憶手段に記憶されているエラー情報に基づいて、前記制御周期及び/又は前記変更量を決定することを特徴とする。
これにより、再生信号のエラー情報を一定期間にわたって評価し、これに基づいてより適切な等化制御を行うことが可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明のデジタル再生装置の第1実施形態について、その構成を概略的に示すブロック図であり、特に、デジタル再生装置に内蔵される自動等化器の構成を示すものである。
【0031】
図1において、本実施形態のデジタル再生装置は、アンプ回路1、等化回路2、クロック再生回路3、データ検出回路4、エラー検出回路5、エラー情報算出回路6、及び制御回路7を含んでいる。
【0032】
図1に示すデジタル再生装置の各構成部分のうち、アンプ回路1、等化回路2、クロック再生回路3及びデータ検出回路4は、それぞれ、図6に示す従来のデジタル再生装置の自動等化器における再生アンプ回路21、等化回路22、クロック再生回路23及びデータ検出回路24と同様に構成されているものとし、ここでは説明を省略する。
【0033】
制御回路7は、図6に示すタップ係数変更回路27と同様に、等化回路2の内部フィルタ等に制御信号を出力して、等化回路2の等化特性を制御するものである。制御回路7は、さらに、エラー検出回路5及びエラー情報算出回路6その他の各構成部分の動作を必要に応じて制御することができるものとする。
【0034】
次に、上記のように構成された本実施形態のデジタル再生装置において、記録媒体からの再生信号を処理するときの動作について説明する。
本実施形態のデジタル再生装置において、記録媒体(光ディスク、磁気ディスク、磁気テープなどであるが、図示しない)から読み取った再生信号は、アンプ回路1において増幅された後、等化回路2及びクロック再生回路3のそれぞれに入力される。
【0035】
クロック再生回路3は、入力された再生信号に含まれる同期信号を検出し、これに基づいて同期クロックを生成する。この同期クロック信号は、データ検出回路4の他、必要に応じて図1に示す各構成部分に出力される。
【0036】
等化回路2は、入力された再生信号に対して波形等化処理を行った後、この再生信号をデータ検出回路4に出力する。データ検出回路4は、入力された再生信号に含まれるデータを検出し、このデータをエラー検出回路5に出力する。また、データ検出回路4は、波形等化処理された再生信号を後段の誤り訂正部等(図示しない)に出力する。
【0037】
エラー検出回路5は、データ検出回路4から受信したデータに基づいて、再生信号の等化誤差を検出する。ここで、再生信号の等化誤差を求める方法は、上記の従来技術の例と同様に、再生信号から実際に検出されるデータとデータの期待値との差分を抽出した差分値を等化誤差とするものであってもよい。
【0038】
また、デジタルVTR等の記録媒体には、エラー訂正符号化されたデータが記録されているので、このようなデータを再生するデジタル再生装置は、通常、上記エラー訂正符号化に対応するエラー訂正復号回路を備えている。このエラー訂正復号回路は、データ検出回路からの出力データを復号してエラーの検出及び訂正を行うものである。したがって、エラー訂正復号回路において検出されるエラー数(あるいはエラー率)を、そのまま、再生信号の等化誤差として用いてもよい。
【0039】
あるいは、上記の再生信号から実際に検出されるデータとデータの期待値との差分値と、上記のエラー訂正復号回路において検出されるエラー数との両方から等化誤差を求めるようにしてもよい。
【0040】
エラー検出回路5は、このようにして検出した再生信号の等化誤差をエラー値に変換して、エラー情報算出回路6に出力する。
エラー情報算出回路6は、エラー検出回路5から受信したエラー値に基づいて、エラー情報を算出する。ここで、エラー情報の算出は、エラー検出回路5において検出した再生信号のエラー値に対して、所定の統計学的処理(後述する)をすることにより行うものとする。エラー情報算出回路6は、算出したエラー情報を制御回路7に出力する。
【0041】
制御回路7は、エラー情報算出回路6から受信したエラー情報に基づいて、等化回路2の等化特性及びエラー情報算出回路6のエラー情報算出基準を制御する。例えば、等化回路2がトランスバーサルフィルタにより構成されている場合には、上記の従来技術の例と同様に、フィルタのタップ係数を制御する信号を等化回路2に出力して、等化回路2の等化特性を変更させることができる。
【0042】
続いて、本実施形態のデジタル再生装置において、再生信号の自動等化処理をするために制御回路7が行う動作について説明する。図2は、制御回路7の動作を示すフロー図である。
【0043】
尚、本実施形態では、制御回路7が等化回路2における再生信号の等化を制御するための手段として、等化回路2の制御周期と、タップ係数の制御ステップ(すなわち、タップ係数の最小変更量)とを、適宜変更することができるものとする。ここでは、等化回路2の制御周期については、相対的に長い制御周期(TERM1)及び相対的に短い周期(TERM2)の2種類の間での切り替えが可能であり、タップ係数の制御ステップについては、相対的に小さいステップ(STEP1)及び相対的に大きいステップ(STEP2)の2種類の間での切り替えが可能であるものとする。
【0044】
図2において、制御回路7は、まず、エラー検出回路5に再生信号からのエラー検出を実行させる(ステップS101)。続いて、このエラー検出により発生したエラー値を受信したエラー情報算出回路6に、エラー情報(ERR)を算出させる(ステップS102)。
【0045】
制御回路7はこのエラー情報(ERR)を取得すると、エラー情報(ERR)と予め設定してある設定値1とを比較する(ステップS103)。ここで、エラー情報(ERR)が予め設定してある設定値1以下の場合には、等化回路2の制御周期を相対的に長い周期(TERM1)に設定し(ステップS108)、また、等化回路2のタップ係数の制御ステップを相対的に小さいステップ(STEP1)に設定する(ステップS109)。
【0046】
上記ステップS103において、エラー情報(ERR)が設定値1よりも大きい場合には、等化回路2の制御周期を相対的に短い周期(TERM2)に設定する(ステップS104)。
上記ステップS104に続いて、制御回路7はさらに、エラー情報(ERR)と予め設定してある設定値2(設定値1より大きい値)とを比較する(ステップS105)。ここで、エラー情報(ERR)が設定値2よりも大きい場合には、等化回路2のタップ係数の制御ステップを相対的に大きいステップ(STEP2)に設定する(ステップS106)。また、上記ステップS105において、エラー情報(ERR)が設定値2以下である場合には、等化回路2のタップ係数の制御ステップを相対的に小さいステップ(STEP1)に設定する(ステップS107)。
【0047】
本実施形態のデジタル再生装置では、上記のようにして、再生信号から検出されるエラー情報(ERR)が大きい場合には、制御周期を相対的に短い周期にするとともにタップ係数の制御ステップを大きくし、また、エラー情報(ERR)が小さい場合には、制御周期を相対的に長くするともにタップ係数の制御ステップを小さくすることにより、等化回路2の等化特性の制御を行うことを特徴としている。
【0048】
これにより、再生信号に含まれるエラー数に応じて、等化回路2の等化特性を3段階にわたって随時切り替える制御が可能となる。したがって、再生信号の再生状態が突然悪化したり、不安定な状態が続いたりした場合であっても、常に再生状態に適応した自動等化処理を行うことが可能となる。
【0049】
次に、本発明のデジタル再生装置の第2実施形態について説明する。尚、本実施形態のデジタル再生装置は、自動等化器等の構成においては図1に示すものと同一であるが、制御部7において行う動作のみが異なっている。
【0050】
図3は、本実施形態のデジタル再生装置における制御回路7の動作を示すフロー図である。尚、図3において、ステップS201及びS202は、それぞれ、図2に示すステップS101及びS102と同様の処理である。
【0051】
本実施形態においても、制御回路7は、等化回路2の制御周期を相対的に長い制御周期(TERM1)及び相対的に短い周期(TERM2)の2種類の間で切り替えるとともに、タップ係数の制御ステップを相対的に小さいステップ(STEP1)及び相対的に大きいステップ(STEP2)の2種類の間で切り替えることにより、等化回路2における再生信号の等化を制御するものとする。
【0052】
図3において、制御回路7は再生信号のエラー情報(ERR)を取得する(ステップS201及びS202)と、このエラー情報(ERR)と予め設定してある設定値1とを比較する(ステップS203)。ここで、エラー情報(ERR)が予め設定してある設定値1以下の場合には、等化回路2の制御周期を相対的に長い周期(TERM1)に設定し(ステップS212)、また、等化回路2のタップ係数の制御ステップを相対的に小さいステップ(STEP1)に設定する(ステップS213)。
【0053】
上記ステップS203において、エラー情報(ERR)が設定値1よりも大きい場合には、制御回路7はさらに、等化回路2の制御周期が相対的に長い周期(TERM1)に設定されているかどうかを判定する(ステップS204)。ここで、等化回路2の制御周期が相対的に短い周期(TERM2)に設定されている場合には、等化回路2の制御周期を相対的に長い周期(TERM1)に設定し(ステップS210)、また、等化回路2のタップ係数の制御ステップを相対的に小さいステップ(STEP1)に設定する(ステップS211)。
【0054】
上記ステップS204において、等化回路2の制御周期が相対的に長い周期(TERM1)に設定されている場合には、制御回路7はさらに、エラー情報(ERR)と予め設定してある設定値2(設定値1より大きい値)とを比較する(ステップS205)。
【0055】
上記ステップS205において、エラー情報(ERR)が設定値2よりも小さい場合には、制御回路7は、等化回路2の制御周期を相対的に短い周期(TERM2)に設定し(ステップS208)、また、等化回路2のタップ係数の制御ステップを相対的に小さいステップ(STEP1)に設定する(ステップS209)。
【0056】
上記ステップS205において、エラー情報(ERR)が設定値2よりも大きい場合には、制御回路7は、等化回路2の制御周期を相対的に短い周期(TERM2)に設定し(ステップS206)、また、等化回路2のタップ係数の制御ステップを相対的に大きいステップ(STEP2)に設定する(ステップS207)。
【0057】
これにより、第1実施形態同様に、再生信号に含まれるエラー数に応じて、等化回路2の等化特性を3段階にわたって随時切り替える制御が可能となる。したがって、再生信号の再生状態が突然悪化したり、不安定な状態が続いたりした場合であっても、常に再生状態に適応した自動等化処理を行うことが可能となる。
【0058】
特に、本実施形態では、等化回路2の制御周期及びタップ係数制御ステップにヒステリシス特性を持たせることにより、一時的な再生状態の変化を原因とするエラー情報(ERR)のばらつきが発生しても、これに過剰に応答した制御を行うことがないようにしている。
【0059】
尚、上記した各実施形態において、エラー情報(ERR)の大小を判定する基準値(設定値1及び設定値2)は、制御回路7において予め設定してある固定値としている。しかしながら、設定値1及び設定値2は、エラー情報などに応じて適宜変動する値としてもよい。さらには、等化回路2の制御周期(TERM1及びTERM2)や、タップ係数制御ステップ(STEP1及びSTEP2)についても、所定の条件に応じて変動する値としてもよい。
【0060】
また、上記した各実施形態では、現在(直近)の再生信号から検出されるエラー情報のみを使用して制御処理を行っているが、過去のエラー情報を制御回路7などに保持しておき、現在および過去のエラー情報の双方に基づいて、制御処理を行うこともできる。
【0061】
次に、エラー情報算出回路6の動作について説明する。上記したように、エラー情報算出回路6は、エラー検出回路5において検出した再生信号のエラー値に対して、統計学的処理をすることにより、エラー情報の算出を行うようになっている。
【0062】
本発明のデジタル再生装置では、再生信号からエラー検出回路5において検出したエラー値が、再生状態のゆらぎなどにより数値的にばらつくことがあり、また、各検出値の信頼性も低い場合がある。上記の統計学的処理は、この影響を低減するために行うものである。
【0063】
本発明において、再生信号のエラー値に対して行う統計学的処理の例は、平均処理、メジアン処理、モード処理などである。検出されたエラー値の統計的分布がピークを中心に左右対称の分布を示す場合には、平均値、メジアン値(中心値)及びモード値(最頻値)は一致する。しかしながら、検出されたエラー値の統計的分布が左右非対象の分布の場合には、図4に示すように、これらの値がそれぞれ異なってくる。
【0064】
本発明のデジタル再生装置では、エラー情報算出回路6において、制御回路7によって設定された制御周期を基準として上記統計処理を行うことにより、等化回路2の等化特性を収束させる際に、エラー値のばらつきの影響が出ないようにしている。
【0065】
例えば、1単位の制御周期中にエラー検出回路5で検出されたエラー値の平均値、メジアン値又はモード値を当該制御期間中のエラー情報として、制御回路7に出力する。あるいは、エラー値の平均値、メジアン値及びモード値のうち複数の数値を組み合わせて算出した数値をエラー情報として制御回路7に出力してもよい。
【0066】
あるいは、上記の統計学的処理を行う前に、単純に1単位の制御周期中のエラー値から、最大値および最小値を上記統計学的処理の対象から除外する処理を行ったり、統計学的に異常に大きいエラー値や小さいエラー値と判断されたデータは、すべて統計学的処理の対象から除外するリミッター処理を行ったりすることも考えられる。
【0067】
さらには、図5に示すように、エラー値の統計分布に複数のピークが現れた場合には、それらのうち最も高いピークに属するデータ以外のデータを統計学的処理の対象から除外する処理を行ってもよい。
【0068】
以上、本発明のデジタル再生装置について、各実施形態を説明したが、本発明のデジタル再生装置は、上記した実施の形態に限定されるものではない。当業者は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、本発明に様々な変更を加ることが可能だろう。
【0069】
例えば、上記した本発明のデジタル再生装置における各機能及び手段を、等化処理制御用のマイクロコンピュータ等において実行されるプログラムとして実装していてもよい。
【0070】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明のデジタル再生装置によれば、自動等化器に対して、再生信号から検出されるエラー量に対応した柔軟な制御を行うことにより、短い時間で良好な状態に収束することができるとともに、収束状態において安定した自動等化処理を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の再生装置の第1実施形態について、その構成を部分的に示す機能ブロック図である。
【図2】本発明の再生装置の第1実施形態により、再生信号の自動等化処理をするために制御回路が行う動作を示すフロー図である。
【図3】本発明の再生装置の第2実施形態により、再生信号の自動等化処理をするために制御回路が行う動作を示すフロー図である。
【図4】本発明の再生装置において、再生信号から検出されるエラー値の統計分布を示すグラフ図である。
【図5】本発明の再生装置において、再生信号から検出されるエラー値の統計分布を示すグラフ図である。
【図6】従来のデジタル再生装置に内蔵されている自動等化器の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 アンプ回路
2 等化回路
3 クロック再生回路
4 データ検出回路
5 エラー検出回路
6 エラー情報算出回路
7 制御回路
21 再生アンプ回路
22 等化回路
23 クロック再生回路
24 データ検出回路
25 差分抽出回路
26 判定回路
27 タップ係数変更回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体等から再生信号を再生するデジタル再生装置に関し、特に、デジタル再生信号の自動等化器を備えたデジタル再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ディスク、磁気ディスク、磁気テープ(デジタルVTR)などの記録媒体に記録された情報を再生するデジタル再生装置では、記録媒体から読み取った再生信号をデジタル信号に変換し、等化処理及び誤り訂正処理を行った後、この再生信号をデコード部においてデコードすることにより、記録媒体から読み取った情報が再生される。
ここで、デジタル再生装置は、デジタルデータを再生したり通信したりする際に再生信号中に発生するエラーを低減するために、等化処理及び誤り訂正処理を行っている。
【0003】
一般的には、等化処理は、再生信号に対して振幅及び位相に基づく周波数特性を補償する処理であり、デジタル再生装置は、この処理を行うための波形等化器を備えている。この波形等化器の例としては、トランスバーサルフィルタなどがあげられる。
【0004】
ところで、デジタル再生装置において記録媒体から読み取られる再生信号は、記録したときの信号の状態、再生系システム、通信経路の周波数特性などが一定ではなく、このため再生信号の状態も逐次変動するものである。また、記録媒体に記録されているデータは、経時変化や環境変化などの要因によっても変化する可能性がある。
【0005】
デジタル再生装置の等化器は、このような再生信号に発生し得る変動に対して、適応的に等化特性を変化させることにより、安定した再生が行われるようにするためのものである。
【0006】
また、上記のような逐次発生する再生信号の変動を検出し、これに応じて等化器の等化特性を逐次変化させることにより、最適な等化を行うことができる自動等化器が広く利用されている。
【0007】
図6は、従来のデジタル再生装置に内蔵されている自動等化器の構成例を示すブロック図である。
図6において、記録媒体(図示しない)から読み取られた再生信号は、再生アンプ回路21に入力されて増幅された後、等化回路22及びクロック再生回路23に入力される。
【0008】
クロック再生回路23は、再生信号に含まれる同期信号を検出し、これに基づいて同期クロックを生成して、データ検出回路24及び差分抽出回路25に出力する。
等化回路22は、入力された再生信号に対して波形等化処理を行った後、この再生信号をデータ検出回路24に出力する。データ検出回路24は、入力された再生信号に含まれるデータを検出し、このデータを差分抽出回路25に出力する。また、データ検出回路24は、波形等化処理された再生信号を後段の誤り訂正部等(図示しない)に出力する。
【0009】
差分抽出回路25は、データ検出回路24から入力されたデータと、データの期待値との差分を抽出し、これを差分データとして判定回路26に出力する。判定回路26は、差分抽出回路25から入力された差分データに基づいて、等化回路22における等化誤差を算出し、この等化誤差に基づいてタップ係数変更信号をタップ係数変更回路27に出力する。
タップ係数変更回路27は、判定回路26から入力されたタップ係数変更信号に基づいて、等化回路22に新たなタップ係数を出力することにより、等化回路22の等化特性を変更する。
【0010】
上記のような構成により、図6に示す自動等化器は、逐次変動する再生信号の状態を検出してこれに適応した等化を行うよう等化回路を自動的に制御するものである。
しかしながら、デジタル再生装置では、再生信号の安定度が比較的悪いために、自動等化器において検出される等化誤差にばらつきが生じてしまう。このばらつきの影響を小さくするためには、等化誤差を求めるのに使用する再生データ数を多くする(例えば、3000程度にする)必要がある。
【0011】
また、タップ係数変更回路27において変更されるタップ係数の最小変更量を小さくするほど等化特性を細密に制御することが可能となるが、あまりに小さくしてしまうと、等化誤差が最小となるところまでタップ係数を変更することができない(すなわち、等化誤差が収束しない)場合が起こり得る。
【0012】
このような問題を回避するために、等化器のタップ係数の制御方法として以下のような例が提案されている。
ケースA:1ステップずつ(上述のようにして採用されたタップ係数の最小変更量×1ずつ)変化させる。
ケースB:2ステップずつ(上述のようにして採用されたタップ係数の最小変更量×2ずつ)変化させて、等化誤差が最小となった後は1ステップずつ変化させる。
ケースC:4ステップずつ(上述のようにして採用されたタップ係数の最小変更量×4ずつ)変化させて、等化誤差が最小となった後は1ステップずつ変化させる。
以上のケースA〜Cにおいては、等化誤差を最小点に収束させることが可能な範囲は、ケースA、B、Cの順に大きくなる。
【0013】
このように、検出された等化誤差に応じてタップ係数の最小変化量を変えることにより、再生状態が逐次変化する再生信号に対して、より適応した波形等化処理を行うことが可能となる。
上記したような従来の自動等化器の例としては、特許文献1〜3に提案されている自動等化器を参照することができる。
【0014】
【特許文献1】
特開平8-37478号公報
【特許文献2】
特開平9-63194号公報
【特許文献3】
特開平10-65580号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術による自動等化器は、再生信号の再生状態が比較的悪いときにはタップ係数を大きく変化させ、再生信号の変動が比較的安定した後は、タップ係数の変更量を小さくすることにより、再生信号の波形等化処理を収束させるものである。
【0016】
しかしながら、再生信号の再生状態の安定度が想定しているより悪化した場合には、検出した等化誤差のばらつきが増大し、結果として自動等化器を良好な状態に収束させるまでに長い時間がかかってしまうことになる。また、良好な収束状態になったとしても、検出した等化誤差のばらつきによる影響が一定量残ってしまう可能性がある。
【0017】
したがって、本発明は、このような問題点を解決して、短い時間で良好な状態に収束することができるとともに、収束状態において安定した自動等化処理を行うことができる自動等化器を備えたデジタル再生装置を提供することを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記解決課題に鑑みて鋭意研究の結果、本発明者は、デジタル再生装置における再生信号の等化処理において、再生信号からエラー数を検出した後、前記検出したエラー数に応じて、等化回路に対して等化特性の制御を行う周期と、等化回路のタップ係数の最小変更量とを変更することにより、収束が早くかつ安定した自動等化を行うことができることに想到した。
【0019】
すなわち、本発明は、再生信号の等化手段と、前記再生信号からエラーを検出するエラー検出手段と、前記再生信号から検出されるエラーに応じて前記等化手段の等化特性を制御する制御手段と、を備えたデジタル再生装置であって、前記制御手段が前記等化手段の等化特性を制御する制御周期及び前記等化手段の等化特性を変更する変更量のうち少なくとも一方は可変であることを特徴とするデジタル再生装置を提供するものである。
これにより、再生信号の再生状態により適応した等化特性の制御を行うことが可能となる。
【0020】
本発明のデジタル再生装置は、また、前記再生信号から検出されるエラーに基づいて、前記再生信号のエラー情報を算出するエラー情報算出手段を備えており、前記制御手段は前記エラー情報に基づいて前記等化手段の等化特性を制御することを特徴とする。
【0021】
これにより、単に前記再生信号から検出されるエラー数に基づいた等化特性の制御だけではなく、再生信号の様々な再生状態により適応した等化特性の制御を行うことが可能となる。
【0022】
本発明のデジタル再生装置において、前記制御手段は、前記再生信号のエラー情報が、所定の基準値を超えるかどうかに基づいて、前記制御周期及び/又は前記変更量を決定することを特徴とする。
これにより、再生信号の再生状態が比較的安定しているときには、等化回路の制御も安定させることができる。
【0023】
また、本発明のデジタル再生装置において、前記制御手段は、前記再生信号から検出されるエラーが大きい場合には前記制御周期を短くし、前記再生信号から検出されるエラーが小さい場合には前記制御周期を長くすることを特徴とする。
【0024】
さらに、前記制御手段は、前記再生信号から検出されるエラーが大きい場合には前記変更量を大きくし、前記再生信号から検出されるエラーが小さい場合には前記変更量を小さくすることを特徴とする。
例えば、前記制御手段は、前記制御周期及び/又は前記変更量を、2以上の値の間で段階的に切り替えるようにしてもよい。
このようにして、等化特性の制御周期を調整することにより、迅速に等化処理を収束させることが可能となる。
【0025】
また、本発明のデジタル再生装置において、前記等化手段は、前記再生信号の周波数特性を等化するフィルタであることを特徴とする。具体的には、トランスバーサルフィルタ等により構成することができる。
このとき、前記等化特性の変更量とは、前記フィルタのタップ係数の変更量に相当する。
【0026】
また、本発明のデジタル再生装置において、前記エラー情報算出手段は、前記再生信号から検出されるエラーに対して統計学的処理を行うことにより、前記エラー情報を算出することを特徴とする。
【0027】
ここで、前記統計学的処理は、前記エラーの値についての平均値、メジアン値、モード値を利用して行うものである。あるいは、前記統計学的処理は、前記エラーの値のうち最大値及び最小値を除外する処理であってもよい。あるいは、前記統計学的処理は、前記エラーの値のうち所定の範囲外の値を除外する処理とすることもできる。あるいは、前記統計学的処理は、前記エラーの値が2つ以上のピークを有する分布をしている場合に、該ピークのうち最も出現数の高いピークに属するエラーの値のみを適用する処理としてもよい。
【0028】
前記再生信号から検出されるエラーに対してこれらの統計学的処理を行うことにより、再生信号中に過大なエラーや異常なエラーが発生した場合であっても、等化特性の制御に対する影響を最小限に抑えることが可能となる。
【0029】
また、本発明のデジタル再生装置は、前記再生信号のエラー情報を記憶するエラー情報記憶手段を備えており、前記制御手段は、前記エラー情報記憶手段に記憶されているエラー情報に基づいて、前記制御周期及び/又は前記変更量を決定することを特徴とする。
これにより、再生信号のエラー情報を一定期間にわたって評価し、これに基づいてより適切な等化制御を行うことが可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明のデジタル再生装置の第1実施形態について、その構成を概略的に示すブロック図であり、特に、デジタル再生装置に内蔵される自動等化器の構成を示すものである。
【0031】
図1において、本実施形態のデジタル再生装置は、アンプ回路1、等化回路2、クロック再生回路3、データ検出回路4、エラー検出回路5、エラー情報算出回路6、及び制御回路7を含んでいる。
【0032】
図1に示すデジタル再生装置の各構成部分のうち、アンプ回路1、等化回路2、クロック再生回路3及びデータ検出回路4は、それぞれ、図6に示す従来のデジタル再生装置の自動等化器における再生アンプ回路21、等化回路22、クロック再生回路23及びデータ検出回路24と同様に構成されているものとし、ここでは説明を省略する。
【0033】
制御回路7は、図6に示すタップ係数変更回路27と同様に、等化回路2の内部フィルタ等に制御信号を出力して、等化回路2の等化特性を制御するものである。制御回路7は、さらに、エラー検出回路5及びエラー情報算出回路6その他の各構成部分の動作を必要に応じて制御することができるものとする。
【0034】
次に、上記のように構成された本実施形態のデジタル再生装置において、記録媒体からの再生信号を処理するときの動作について説明する。
本実施形態のデジタル再生装置において、記録媒体(光ディスク、磁気ディスク、磁気テープなどであるが、図示しない)から読み取った再生信号は、アンプ回路1において増幅された後、等化回路2及びクロック再生回路3のそれぞれに入力される。
【0035】
クロック再生回路3は、入力された再生信号に含まれる同期信号を検出し、これに基づいて同期クロックを生成する。この同期クロック信号は、データ検出回路4の他、必要に応じて図1に示す各構成部分に出力される。
【0036】
等化回路2は、入力された再生信号に対して波形等化処理を行った後、この再生信号をデータ検出回路4に出力する。データ検出回路4は、入力された再生信号に含まれるデータを検出し、このデータをエラー検出回路5に出力する。また、データ検出回路4は、波形等化処理された再生信号を後段の誤り訂正部等(図示しない)に出力する。
【0037】
エラー検出回路5は、データ検出回路4から受信したデータに基づいて、再生信号の等化誤差を検出する。ここで、再生信号の等化誤差を求める方法は、上記の従来技術の例と同様に、再生信号から実際に検出されるデータとデータの期待値との差分を抽出した差分値を等化誤差とするものであってもよい。
【0038】
また、デジタルVTR等の記録媒体には、エラー訂正符号化されたデータが記録されているので、このようなデータを再生するデジタル再生装置は、通常、上記エラー訂正符号化に対応するエラー訂正復号回路を備えている。このエラー訂正復号回路は、データ検出回路からの出力データを復号してエラーの検出及び訂正を行うものである。したがって、エラー訂正復号回路において検出されるエラー数(あるいはエラー率)を、そのまま、再生信号の等化誤差として用いてもよい。
【0039】
あるいは、上記の再生信号から実際に検出されるデータとデータの期待値との差分値と、上記のエラー訂正復号回路において検出されるエラー数との両方から等化誤差を求めるようにしてもよい。
【0040】
エラー検出回路5は、このようにして検出した再生信号の等化誤差をエラー値に変換して、エラー情報算出回路6に出力する。
エラー情報算出回路6は、エラー検出回路5から受信したエラー値に基づいて、エラー情報を算出する。ここで、エラー情報の算出は、エラー検出回路5において検出した再生信号のエラー値に対して、所定の統計学的処理(後述する)をすることにより行うものとする。エラー情報算出回路6は、算出したエラー情報を制御回路7に出力する。
【0041】
制御回路7は、エラー情報算出回路6から受信したエラー情報に基づいて、等化回路2の等化特性及びエラー情報算出回路6のエラー情報算出基準を制御する。例えば、等化回路2がトランスバーサルフィルタにより構成されている場合には、上記の従来技術の例と同様に、フィルタのタップ係数を制御する信号を等化回路2に出力して、等化回路2の等化特性を変更させることができる。
【0042】
続いて、本実施形態のデジタル再生装置において、再生信号の自動等化処理をするために制御回路7が行う動作について説明する。図2は、制御回路7の動作を示すフロー図である。
【0043】
尚、本実施形態では、制御回路7が等化回路2における再生信号の等化を制御するための手段として、等化回路2の制御周期と、タップ係数の制御ステップ(すなわち、タップ係数の最小変更量)とを、適宜変更することができるものとする。ここでは、等化回路2の制御周期については、相対的に長い制御周期(TERM1)及び相対的に短い周期(TERM2)の2種類の間での切り替えが可能であり、タップ係数の制御ステップについては、相対的に小さいステップ(STEP1)及び相対的に大きいステップ(STEP2)の2種類の間での切り替えが可能であるものとする。
【0044】
図2において、制御回路7は、まず、エラー検出回路5に再生信号からのエラー検出を実行させる(ステップS101)。続いて、このエラー検出により発生したエラー値を受信したエラー情報算出回路6に、エラー情報(ERR)を算出させる(ステップS102)。
【0045】
制御回路7はこのエラー情報(ERR)を取得すると、エラー情報(ERR)と予め設定してある設定値1とを比較する(ステップS103)。ここで、エラー情報(ERR)が予め設定してある設定値1以下の場合には、等化回路2の制御周期を相対的に長い周期(TERM1)に設定し(ステップS108)、また、等化回路2のタップ係数の制御ステップを相対的に小さいステップ(STEP1)に設定する(ステップS109)。
【0046】
上記ステップS103において、エラー情報(ERR)が設定値1よりも大きい場合には、等化回路2の制御周期を相対的に短い周期(TERM2)に設定する(ステップS104)。
上記ステップS104に続いて、制御回路7はさらに、エラー情報(ERR)と予め設定してある設定値2(設定値1より大きい値)とを比較する(ステップS105)。ここで、エラー情報(ERR)が設定値2よりも大きい場合には、等化回路2のタップ係数の制御ステップを相対的に大きいステップ(STEP2)に設定する(ステップS106)。また、上記ステップS105において、エラー情報(ERR)が設定値2以下である場合には、等化回路2のタップ係数の制御ステップを相対的に小さいステップ(STEP1)に設定する(ステップS107)。
【0047】
本実施形態のデジタル再生装置では、上記のようにして、再生信号から検出されるエラー情報(ERR)が大きい場合には、制御周期を相対的に短い周期にするとともにタップ係数の制御ステップを大きくし、また、エラー情報(ERR)が小さい場合には、制御周期を相対的に長くするともにタップ係数の制御ステップを小さくすることにより、等化回路2の等化特性の制御を行うことを特徴としている。
【0048】
これにより、再生信号に含まれるエラー数に応じて、等化回路2の等化特性を3段階にわたって随時切り替える制御が可能となる。したがって、再生信号の再生状態が突然悪化したり、不安定な状態が続いたりした場合であっても、常に再生状態に適応した自動等化処理を行うことが可能となる。
【0049】
次に、本発明のデジタル再生装置の第2実施形態について説明する。尚、本実施形態のデジタル再生装置は、自動等化器等の構成においては図1に示すものと同一であるが、制御部7において行う動作のみが異なっている。
【0050】
図3は、本実施形態のデジタル再生装置における制御回路7の動作を示すフロー図である。尚、図3において、ステップS201及びS202は、それぞれ、図2に示すステップS101及びS102と同様の処理である。
【0051】
本実施形態においても、制御回路7は、等化回路2の制御周期を相対的に長い制御周期(TERM1)及び相対的に短い周期(TERM2)の2種類の間で切り替えるとともに、タップ係数の制御ステップを相対的に小さいステップ(STEP1)及び相対的に大きいステップ(STEP2)の2種類の間で切り替えることにより、等化回路2における再生信号の等化を制御するものとする。
【0052】
図3において、制御回路7は再生信号のエラー情報(ERR)を取得する(ステップS201及びS202)と、このエラー情報(ERR)と予め設定してある設定値1とを比較する(ステップS203)。ここで、エラー情報(ERR)が予め設定してある設定値1以下の場合には、等化回路2の制御周期を相対的に長い周期(TERM1)に設定し(ステップS212)、また、等化回路2のタップ係数の制御ステップを相対的に小さいステップ(STEP1)に設定する(ステップS213)。
【0053】
上記ステップS203において、エラー情報(ERR)が設定値1よりも大きい場合には、制御回路7はさらに、等化回路2の制御周期が相対的に長い周期(TERM1)に設定されているかどうかを判定する(ステップS204)。ここで、等化回路2の制御周期が相対的に短い周期(TERM2)に設定されている場合には、等化回路2の制御周期を相対的に長い周期(TERM1)に設定し(ステップS210)、また、等化回路2のタップ係数の制御ステップを相対的に小さいステップ(STEP1)に設定する(ステップS211)。
【0054】
上記ステップS204において、等化回路2の制御周期が相対的に長い周期(TERM1)に設定されている場合には、制御回路7はさらに、エラー情報(ERR)と予め設定してある設定値2(設定値1より大きい値)とを比較する(ステップS205)。
【0055】
上記ステップS205において、エラー情報(ERR)が設定値2よりも小さい場合には、制御回路7は、等化回路2の制御周期を相対的に短い周期(TERM2)に設定し(ステップS208)、また、等化回路2のタップ係数の制御ステップを相対的に小さいステップ(STEP1)に設定する(ステップS209)。
【0056】
上記ステップS205において、エラー情報(ERR)が設定値2よりも大きい場合には、制御回路7は、等化回路2の制御周期を相対的に短い周期(TERM2)に設定し(ステップS206)、また、等化回路2のタップ係数の制御ステップを相対的に大きいステップ(STEP2)に設定する(ステップS207)。
【0057】
これにより、第1実施形態同様に、再生信号に含まれるエラー数に応じて、等化回路2の等化特性を3段階にわたって随時切り替える制御が可能となる。したがって、再生信号の再生状態が突然悪化したり、不安定な状態が続いたりした場合であっても、常に再生状態に適応した自動等化処理を行うことが可能となる。
【0058】
特に、本実施形態では、等化回路2の制御周期及びタップ係数制御ステップにヒステリシス特性を持たせることにより、一時的な再生状態の変化を原因とするエラー情報(ERR)のばらつきが発生しても、これに過剰に応答した制御を行うことがないようにしている。
【0059】
尚、上記した各実施形態において、エラー情報(ERR)の大小を判定する基準値(設定値1及び設定値2)は、制御回路7において予め設定してある固定値としている。しかしながら、設定値1及び設定値2は、エラー情報などに応じて適宜変動する値としてもよい。さらには、等化回路2の制御周期(TERM1及びTERM2)や、タップ係数制御ステップ(STEP1及びSTEP2)についても、所定の条件に応じて変動する値としてもよい。
【0060】
また、上記した各実施形態では、現在(直近)の再生信号から検出されるエラー情報のみを使用して制御処理を行っているが、過去のエラー情報を制御回路7などに保持しておき、現在および過去のエラー情報の双方に基づいて、制御処理を行うこともできる。
【0061】
次に、エラー情報算出回路6の動作について説明する。上記したように、エラー情報算出回路6は、エラー検出回路5において検出した再生信号のエラー値に対して、統計学的処理をすることにより、エラー情報の算出を行うようになっている。
【0062】
本発明のデジタル再生装置では、再生信号からエラー検出回路5において検出したエラー値が、再生状態のゆらぎなどにより数値的にばらつくことがあり、また、各検出値の信頼性も低い場合がある。上記の統計学的処理は、この影響を低減するために行うものである。
【0063】
本発明において、再生信号のエラー値に対して行う統計学的処理の例は、平均処理、メジアン処理、モード処理などである。検出されたエラー値の統計的分布がピークを中心に左右対称の分布を示す場合には、平均値、メジアン値(中心値)及びモード値(最頻値)は一致する。しかしながら、検出されたエラー値の統計的分布が左右非対象の分布の場合には、図4に示すように、これらの値がそれぞれ異なってくる。
【0064】
本発明のデジタル再生装置では、エラー情報算出回路6において、制御回路7によって設定された制御周期を基準として上記統計処理を行うことにより、等化回路2の等化特性を収束させる際に、エラー値のばらつきの影響が出ないようにしている。
【0065】
例えば、1単位の制御周期中にエラー検出回路5で検出されたエラー値の平均値、メジアン値又はモード値を当該制御期間中のエラー情報として、制御回路7に出力する。あるいは、エラー値の平均値、メジアン値及びモード値のうち複数の数値を組み合わせて算出した数値をエラー情報として制御回路7に出力してもよい。
【0066】
あるいは、上記の統計学的処理を行う前に、単純に1単位の制御周期中のエラー値から、最大値および最小値を上記統計学的処理の対象から除外する処理を行ったり、統計学的に異常に大きいエラー値や小さいエラー値と判断されたデータは、すべて統計学的処理の対象から除外するリミッター処理を行ったりすることも考えられる。
【0067】
さらには、図5に示すように、エラー値の統計分布に複数のピークが現れた場合には、それらのうち最も高いピークに属するデータ以外のデータを統計学的処理の対象から除外する処理を行ってもよい。
【0068】
以上、本発明のデジタル再生装置について、各実施形態を説明したが、本発明のデジタル再生装置は、上記した実施の形態に限定されるものではない。当業者は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、本発明に様々な変更を加ることが可能だろう。
【0069】
例えば、上記した本発明のデジタル再生装置における各機能及び手段を、等化処理制御用のマイクロコンピュータ等において実行されるプログラムとして実装していてもよい。
【0070】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明のデジタル再生装置によれば、自動等化器に対して、再生信号から検出されるエラー量に対応した柔軟な制御を行うことにより、短い時間で良好な状態に収束することができるとともに、収束状態において安定した自動等化処理を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の再生装置の第1実施形態について、その構成を部分的に示す機能ブロック図である。
【図2】本発明の再生装置の第1実施形態により、再生信号の自動等化処理をするために制御回路が行う動作を示すフロー図である。
【図3】本発明の再生装置の第2実施形態により、再生信号の自動等化処理をするために制御回路が行う動作を示すフロー図である。
【図4】本発明の再生装置において、再生信号から検出されるエラー値の統計分布を示すグラフ図である。
【図5】本発明の再生装置において、再生信号から検出されるエラー値の統計分布を示すグラフ図である。
【図6】従来のデジタル再生装置に内蔵されている自動等化器の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 アンプ回路
2 等化回路
3 クロック再生回路
4 データ検出回路
5 エラー検出回路
6 エラー情報算出回路
7 制御回路
21 再生アンプ回路
22 等化回路
23 クロック再生回路
24 データ検出回路
25 差分抽出回路
26 判定回路
27 タップ係数変更回路
Claims (17)
- 再生信号の等化手段と、
前記再生信号からエラーを検出するエラー検出手段と、
前記再エラー検出手段により検出されるエラーに応じて前記等化手段の等化特性を制御する制御手段と、を備えた再生装置であって、
前記制御手段が前記等化手段の等化特性を制御する制御周期及び前記等化手段の等化特性を変更する変更量のうち少なくとも一方は可変である再生装置。 - 前記再生装置は、さらに、前記再生信号から検出されるエラーに基づいて、前記再生信号のエラー情報を算出するエラー情報算出手段を備えており、前記制御手段は前記エラー情報に基づいて前記等化手段の等化特性を制御することを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
- 前記制御手段は、前記再生信号のエラー情報が、所定の基準値を超えるかどうかに基づいて、前記制御周期及び前記変更量のうち少なくとも一方を決定することを特徴とする請求項2に記載の再生装置。
- 前記制御手段は、前記再生信号から検出されるエラーが大きい場合には前記制御周期を短くし、前記再生信号から検出されるエラーが小さい場合には前記制御周期を長くすることを特徴とする請求項3に記載のデジタル再生装置。
- 前記制御手段は、前記再生信号から検出されるエラーが大きい場合には前記変更量を大きくし、前記再生信号から検出されるエラーが小さい場合には前記変更量を小さくすることを特徴とする請求項3に記載のデジタル再生装置。
- 前記制御手段は、前記制御周期及び前記変更量のうち少なくとも一方を、2以上の値の間で段階的に切り替えることを特徴とする請求項3に記載の再生装置。
- 前記等化手段は、前記再生信号の周波数特性を等化するフィルタを含んでいることを特徴とする請求項2に記載の再生装置。
- 前記フィルタはトランスバーサルフィルタであることを特徴とする請求項7に記載の再生装置
- 前記変更量は、前記フィルタのタップ係数の変更量であることを特徴とする請求項7に記載の再生装置。
- 前記エラー情報は、前記再生信号から検出されるエラーに対して統計学的処理を行うことにより算出されることを特徴とする請求項2に記載の再生装置。
- 前記統計学的処理は、前記エラーの値についての平均値、メジアン値、モード値のうち少なくとも1つを利用して行うことを特徴とする請求項10に記載の再生装置。
- 前記統計学的処理は、前記エラーの値のうち最大値及び最小値を除外する処理であることを特徴とする請求項10に記載の再生装置。
- 前記統計学的処理は、前記エラーの値のうち所定の範囲外の値を除外する処理であることを特徴とする請求項10に記載の再生装置。
- 前記統計学的処理は、前記エラーの値が2つ以上のピークを有する分布をしている場合に、該ピークのうち最も出現数の高いピークに属するエラーの値のみを適用する処理であることを特徴とする請求項10に記載の再生装置。
- 前記再生装置は、前記再生信号のエラー情報を記憶するエラー情報記憶手段を備えており、前記制御手段は、前記エラー情報記憶手段に記憶されているエラー情報に基づいて、前記制御周期及び前記変更量のうち少なくとも一方を決定することを特徴とする請求項2に記載の再生装置。
- デジタル再生装置において再生信号の等化処理を行う方法であって、
再生信号からエラーを検出するステップと、
前記検出したエラーに応じて再生信号に対する等化特性を制御するステップと、前記検出したエラーに応じて、前記等化特性の制御を行う周期及び前記等化特性の制御量のうち少なくとも一方を変更するステップと、を含む方法。 - デジタル再生装置において再生信号の等化処理を行うためのプログラムであって、
再生信号からエラーを検出するステップと、
前記検出したエラーに応じて再生信号に対する等化特性を制御するステップと、前記検出したエラーに応じて、前記等化特性の制御を行う周期及び前記等化特性の制御量のうち少なくとも一方を変更するステップと、を含むプログラム。
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2002
- 2002-12-17 JP JP2002365178A patent/JP2004199754A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN101563794B (zh) * | 2006-12-18 | 2012-05-30 | 皇家飞利浦电子股份有限公司 | 包括透明衬底上的led的照明设备 |
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