JP2004199362A - 印刷システム - Google Patents
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Abstract
【課題】スプールメモリの容量不足に迅速に対応することにより新規の印刷要求に確実に応えるとともに、スプールメモリから一旦消去した印刷ファイルについても印刷を行うことができるようにする。
【解決手段】本発明に係る印刷システム100によれば、ホスト装置2において、消去設定及びFTP転送用のID及びパスワードを含む情報が制御用データとして作成され、印刷ファイルとともにプリンタ1に送信される。送信された印刷ファイルはスプールメモリに、制御用データは不揮発記憶部に蓄積される。プリンタ1においてスプールメモリの空き容量が所定値以上ではないと判断されると、不揮発記憶部の制御用データからタイムデータの古い印刷ファイルのIDとパスワードによりその印刷ファイル及び制御用データがホスト装置2に転送され、スプールメモリ内から消去される。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明に係る印刷システム100によれば、ホスト装置2において、消去設定及びFTP転送用のID及びパスワードを含む情報が制御用データとして作成され、印刷ファイルとともにプリンタ1に送信される。送信された印刷ファイルはスプールメモリに、制御用データは不揮発記憶部に蓄積される。プリンタ1においてスプールメモリの空き容量が所定値以上ではないと判断されると、不揮発記憶部の制御用データからタイムデータの古い印刷ファイルのIDとパスワードによりその印刷ファイル及び制御用データがホスト装置2に転送され、スプールメモリ内から消去される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パーソナルコンピュータ(PC)等のホスト装置と、プリンタ、複写機、複合機等の画像形成装置とが通信ネットワークを介して接続されて構成された印刷システムに関し、詳細には、ホスト装置から送信された印刷データを画像形成装置内のスプールメモリに蓄積し、必要に応じてスプールメモリから読み出して印刷処理を行うことが可能な印刷システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ホスト装置で作成された印刷ファイルをスプールメモリに蓄積して保管し、必要に応じて取り出して印刷することができる印刷システムが知られている。例えば、特許文献1には、スプールメモリに蓄積されたファイルデータの保護を図るため、ファイルデータにパスワード等のセキュリティ情報を付加するとともに、スプールメモリのメモリ量が不足した場合、印刷装置は保管されたタイムスタンプの古いものから削除要求情報をホストコンピュータに送信し、許可を得たものについて削除を実行する印刷システムが開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、ユーザ毎にデータを記憶する記憶手段としてのハードディスクを有し、この記憶手段のデータを開始時間から所定時間後に自動消去する機能を有し、自動消去の際にホストコンピュータに消去の通知を行いホストコンピュータから消去の許可があったときのみ消去動作を行う画像形成装置が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−301058号公報
【特許文献2】
特開2001−111798号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した特許文献1、2においては、ホストコンピュータから許可があったときのみファイル消去が可能となり、許可が与えられなければ印刷装置側のスプールメモリの使用量は軽減されず新規の印刷要求に応えることができなかった。
【0006】
本発明の課題は、印刷システムにおいて、スプールメモリの容量不足に迅速に対応することにより新規の印刷要求に確実に応えるとともに、スプールメモリから一旦消去した印刷ファイルに対しても印刷処理を行うことができるようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
印刷ファイルを送信するホスト装置と、この印刷ファイルを受信して転写紙に印刷する画像形成装置とが通信ネットワークを介して接続された印刷システムにおいて、
前記ホスト装置は、
前記画像形成装置とファイル及びデータの送受信を行う通信部と、
前記印刷ファイルを送信する際に、前記画像形成装置を特定するためのIDコード及びパスワードを含む制御用データを作成し、前記通信部により前記印刷ファイルとともに前記画像形成装置に送信する印刷ファイル送信処理部と、
前記通信部により前記画像形成装置からIDコード及びパスワードとともに受信した印刷ファイル及び制御用データを記憶する記憶部と、を備え、
前記画像形成装置は、
前記ホスト装置とファイル及びデータの送受信を行う通信部と、
前記通信部により受信された印刷ファイルを蓄積するスプールメモリと、
前記スプールメモリの空き容量が予め定められた設定値以上であるか否かを判断するスプールメモリ容量判断部と、
前記スプールメモリ容量判断部により前記スプールメモリの空き容量が前記設定値以上ではないと判断された際に、前記スプールメモリに記憶された日時が最も古い印刷ファイルに関する制御用データに含まれるIDコード及びパスワードに基づいて、前記通信部により前記ホスト装置に前記最も古い印刷ファイル及びその制御用データを送信し、送信後、該印刷ファイルを前記スプールメモリから消去する印刷ファイル消去処理部と、
を備えたことを特徴としている。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、ホスト装置から印刷ファイルを送信する際に、画像形成装置を特定するためのIDコード及びパスワードを含む制御用データを作成し、印刷ファイルとともに画像形成装置に送信する。画像形成装置は印刷ファイルをスプールメモリに蓄積し、スプールメモリの空き容量が予め定められた設定値以上ではなくなった場合に、スプールメモリに記憶された日時が最も古い印刷ファイルに関する制御用データに含まれるIDコード及びパスワードに基づいて、ホスト装置にその印刷ファイル及びその制御用データを送信し、送信後、その印刷ファイルをスプールメモリから消去する。
【0009】
従って、スプールメモリの空き容量が不足した場合に、古い印刷ファイルからホスト装置に退避してスプールメモリから消去するので、スプールメモリの容量不足に迅速に対処することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記ホスト装置の印刷ファイル送信処理部は、前記印刷ファイルの受信から所定時間経過後に、前記受信された印刷ファイル及びその制御用データを前記通信部により前記画像形成装置に送信して再印刷要求を行うことを特徴としている。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、ホスト装置は、印刷ファイルを画像形成装置から受信してから所定時間経過後に、受信された印刷ファイル及びその制御用データを画像形成装置に送信して再印刷要求を行う。従って、一旦スプールメモリから消去した印刷ファイルを容易に再印刷することができる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、
前記ホスト装置は、
前記記憶部に記憶された印刷ファイルを選択して再印刷要求を指示するための操作部を備え、
前記印刷ファイル送信処理部は、前記操作部により印刷ファイルが選択され、再印刷要求が指示された際に、前記選択された印刷ファイル及びその制御用データを前記通信部により前記画像形成装置に送信して再印刷要求を行うことを特徴としている。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、ホスト装置において印刷ファイルが選択され、再印刷要求が指示された際に、選択された印刷ファイル及びその制御用データを画像形成装置に送信して再印刷要求を行う。従って、一旦スプールメモリから消去した印刷ファイルについても、ユーザの指示に応じて容易に再印刷することができる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の発明において、前記ホスト装置は、前記画像形成装置から印刷ファイルを受信した際に、印刷ファイルの受信を通知する画面を表示する表示部を備えたことを特徴としている。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、ホスト装置は、画像形成装置から印刷ファイルを受信した際に、ファイルの受信を通知する画面を表示部に表示する。従って、ユーザはスプールメモリから印刷ファイルが消去されたことを認識することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
まず、構成を説明する。
図1に、本実施の形態における印刷システム100の全体構成例を示す。図1に示すように、印刷システム100は、プリンタ1とホスト装置2とがネットワークNを介して接続され、データの送受信が可能なように構成されている。なお、プリンタ1、ホスト装置2の台数は特に限定されない。
【0017】
ネットワークNは、企業や学校等の建物内に構築されたLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等の情報通信網である。ここで、回線形態は任意である。また、各端末装置間の接続は有線、無線を問わない。ただし、情報管理の信頼性の観点から、特定の利用者のみがアクセス可能なセキュリティが確保されているネットワークであることが望ましい。さらに、ネットワークNには、例えば、送受信されるデータの解析、伝送経路の設定、及び転送を行うルータ等の中継装置の他、所定数のポートを備えるハブ等の集線装置が含まれている。
【0018】
次に、印刷システム100を構成する各装置について説明する。
まず、プリンタ(画像形成装置)1について説明する。
【0019】
プリンタ1は、ネットワークNを介してホスト装置2から所定のページ記述言語(PDL;Page Description Language)で記述された印刷ファイル及び制御用データを受信し、印刷を行う。
【0020】
図2に、プリンタ1内部の構成例を示す。図2に示すように、プリンタ1は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Ramdom Access Memory)13、操作パネル14、通信部15、スプールメモリ16、不揮発記憶部17、プリンタ出力部18、印刷ファイル消去処理部121、印刷処理部122及びスプールメモリ容量判断部123により構成され、各部はバス19により接続されている。
【0021】
CPU11は、ROM12に記憶されているプリンタ1を制御するためのシステムプログラム及び各種処理プログラム(後述する。)をRAM13に読み出して、読み出したプログラムとの協働により、プリンタ1全体の制御を行う。
【0022】
ROM12は、不揮発性の半導体メモリ等により構成され、プリンタ1に対応するシステムプログラム、及び該システムプログラム上で実行可能な後述の印刷ファイル消去処理プログラム、印刷処理プログラムを始めとする各種処理プログラム等を記憶する。プログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードの形態で格納され、CPU11は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
【0023】
RAM13は、CPU11により実行制御される各種処理において、ROM12から読み出されたプログラム、入力、若しくは出力データ及びパラメータ等の一時的な格納領域となる。
【0024】
操作パネル14は、LCD(Liquid Crystal Display)により構成され、CPU11から入力される表示信号の指示に従って表示画面上に各種操作ボタンや装置の状態表示、各機能の動作状況等の表示を行う。LCDの表示画面上は、透明電極を格子状に配置して構成された感圧式(抵抗膜圧式)のタッチパネルに覆われており、手指やタッチペン等で押下された力点のXY座標を電圧値で検出し、検出された位置信号を操作信号としてCPU11に出力する。
【0025】
通信部15は、LAN、WAN等のネットワークに接続された伝送媒体に接続可能なインターフェイスである。通信部15は、例えば、LANカード等の通信制御カードにより構成され、LANケーブル等の通信回線を介してネットワークNに接続されたホスト装置2との間で各種データの送受信及び入出力を行う。
【0026】
スプールメモリ16は、HDD(Hard Disc Drive)、電池にてバックアップされたSRAM(Static Random Access Memory)やDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性メモリデバイス又は強誘電体メモリ(FeRAM)やフラッシュROM等の不揮発性メモリデバイス等により構成され、ホスト装置2から送信されたPDL形式の印刷ファイルを格納する。
【0027】
不揮発記憶部17は、HDD、電池にてバックアップされたSRAMやDRAM等の揮発性メモリデバイス又は強誘電体メモリ(FeRAM)やフラッシュROM等の不揮発性メモリデバイス等により構成され、ホスト装置2から送信された印刷ファイル管理のための制御用データを格納する。
【0028】
プリンタ出力部18は、連続紙、またはカット紙が印刷用紙として装着された給紙部(図示せず)と排紙部(図示せず)を備え、CPU11の制御に応じて、展開されたイメージデータをレーザ光やLED(Light-Emitting Diode)による投射光を用いた電子写真方式によって印刷用紙に転写して排紙出力する。
【0029】
印刷ファイル消去処理部121は、スプールメモリ16に印刷ファイルを保存後所定時間が経過した際に、その印刷ファイルの消去設定に応じてスプールメモリ16から消去したり、スプールメモリ容量判断部123の印刷ファイル消去要求に応じて、タイムスタンプが最も古い印刷ファイルに関する制御用データに含まれるID及びパスワードに基づきホスト装置2へその印刷ファイル及び制御用データを送信し、スプールメモリ16、不揮発記憶部17から送信した印刷ファイル及び制御データを消去したりする。詳細は後述する(図7)。
【0030】
印刷処理部122は、スプールメモリ容量判断部123によりスプールメモリ16の空き容量が所定値以上ではないと判断された場合に、印刷ファイル消去処理部121に印刷ファイル消去要求を行う。スプールメモリ16の空き容量が所定値以上であると判断され、ホスト装置2から印刷ファイル及び制御用データを受信すると、印刷ファイルをスプールメモリ16に、制御用データを不揮発記憶部17に蓄積するとともに印刷ファイルをイメージデータに展開して印刷を行う。詳細は後述する(図6)。
スプールメモリ容量判断部123は、スプールメモリ16の空き容量が予め定められた設定値(所定値)以上であるか否かを判断するものであり、印刷処理部122に含まれる判断ステップS11に相当し、詳細は後述する(図6)。
【0031】
本実施の形態において、上記印刷ファイル消去処理部121、印刷処理部122及びスプールメモリ容量判断部123は、CPU11とROM12に格納された印刷ファイル消去処理プログラム、印刷処理プログラムとの協働によるソフトウエア処理によって実現される。なお、各処理プログラムの機能をCPU11の制御下において動作する専用ハードウエアにより実現する構成としてもよい。
【0032】
次に、ホスト装置2について説明する。
ホスト装置2は、パーソナルコンピュータ等により構成され、アプリケーションソフトで作成した文書データや画像データを、PDL形式の印刷ファイルに変換するとともに、印刷ファイルの消去設定、FTP転送用のIDとパスワード、印刷部数等を制御用データとして作成し、ネットワークNを介してプリンタ1に送信する。
【0033】
図3にホスト装置2の内部構成例を示す。図3に示すように、ホスト装置2は、CPU21、操作部22、表示部23、通信部24、RAM25、記憶部26、印刷ファイル送信処理部261等により構成され、各部はバス27により接続されている。
【0034】
CPU21は、記憶部26に格納されているホスト装置2を制御するためのシステムプログラムをRAM25に読み出して、読み出したプログラムとの協働により、ホスト装置2全体の制御を行う。
【0035】
操作部22は、文字キー、数字キーの他、各種機能キーを備えたキーボードを含み、操作されたキーに対応する操作信号をCPU21へ出力する。また、操作部22は、マウス、タッチパネル等のポインティングデバイスを備える。
【0036】
表示部23は、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等によってなる表示画面を備え、CPU21から入力される表示信号の指示に従って表示データを画面上に表示する。
【0037】
通信部24は、LAN、WAN、あるいはインターネット等のネットワークに接続された伝送媒体に接続可能なインターフェイスである。通信部24は、例えば、LANカード等の通信制御カードにより構成され、LANケーブル等の通信回線を介してネットワークNに接続されたプリンタ1との間で各種データの送受信を行う。
【0038】
RAM25は、CPU21により実行制御される各種処理において、記憶部26から読み出されたプログラム、入力、若しくは出力データ及びパラメータ等の一時的な格納領域となる。
【0039】
記憶部26は、プログラムやデータ等があらかじめ記憶されている記録媒体(図示せず)を有しており、この記録媒体は磁気的、光学的記録媒体、若しくは半導体メモリで構成されている。この記録媒体は記憶部26に固定的に設けられるもの、若しくは着脱自在に装着するものであり、この記録媒体には、システムプログラム、当該システムに対応する各種処理プログラム、各種処理プログラムで処理されたデータ等を記憶する。具体的には、記憶部26はプリンタ1への印刷制御を行うためのプリンタドライバとして印刷ファイル送信処理プログラムが格納されている。プログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードの形態で格納され、CPU21は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。また、記憶部26は、プリンタ1から送信される印刷ファイル及び制御用データを所定の領域に格納する。
【0040】
印刷ファイル送信処理部261は、画像データや文書データを印刷ファイルに変換し、操作部22により入力された設定に基づいて当該印刷ファイルの制御用データを作成し、印刷ファイルと制御用データをプリンタ1へ送信する。詳細は後述する(図4)。
【0041】
本発明の実施の形態において、上記印刷ファイル送信処理部261は、CPU21と記憶部26に格納された印刷ファイル送信処理プログラムとの協働によるソフトウエア処理によって実現される。なお、当該処理プログラムの機能をCPU21の制御下において動作する専用ハードウエアにより実現する構成としてもよい。
【0042】
次に、動作について説明する。
図4に、ホスト装置2のCPU21により実行される印刷ファイル送信処理を示す。以下、図4を参照して印刷ファイル送信処理について説明する。
【0043】
操作部22から印刷要求が入力されると(ステップS1)、アプリケーションソフトで作成した文書データや画像データがPDL形式の印刷ファイルに変換される(ステップS2)。次いで、表示部23に再印刷設定画面(例えば、再印刷設定画面231、図5参照)が表示され、当該設定画面から印刷ファイルに関する設定として、印刷後の印刷ファイルをスプールメモリ16に保存するように設定され(ステップS3;YES)、且つスプールメモリ16に保存して所定時間経過後の印刷ファイルを消去するように設定された場合には(ステップS4;消去する)、消去設定「1」の情報を含む制御用データが作成され(ステップS5)、通信部24を介してPDL形式の印刷ファイルと制御用データがプリンタ1へ送信される。
【0044】
再印刷設定画面から印刷ファイルに関する設定として、印刷後の印刷ファイルをスプールメモリ16に保存するように設定され(ステップS3;YES)、且つスプールメモリ16に保存して所定時間経過後の印刷ファイルをホスト装置2(PC)に戻すように設定された場合には(ステップS4;PCに戻す)、消去設定「2」及びFTP(File Transfer Protocol)転送用のIDとパスワードを含む制御用データが作成され(ステップS6)、通信部24によりPDL形式の印刷ファイルと制御用データがプリンタ1へ送信される(ステップS8)。
【0045】
再印刷設定画面から印刷ファイルに関する設定として、印刷後の印刷ファイルをスプールメモリ16に保存するように設定されなかった場合には(ステップS3;NO)、処理はステップS7に移行し、印刷部数等の制御用データを作成され、通信部24によりPDL形式の印刷ファイルと制御用データがプリンタ1へ送信される(ステップS8)。
【0046】
図5に、印刷後の印刷ファイルに関する処理を設定するための再印刷設定画面231の一例を示す。図5に示すように、印刷後の印刷ファイルに関する処理として「印刷終了後にプリンタからデータを消去する」、「印刷終了後もプリンタにデータを保存する。保存可能時間経過後は消去する。」、「印刷終了後も印刷装置にプリンタを保存する。保存可能時間経過後はPC側に退避する。」のうちの何れかが選択可能となっている。処理を選択して画面下の「OK」ボタンが押下されると、処理が設定される。
【0047】
この再印刷設定画面231から設定された事項に基づいて、上述した印刷ファイル送信処理によるステップS3以降の処理が実行される。
【0048】
次に、図6を参照してプリンタ1のCPU11により実行される印刷処理について説明する。
【0049】
印刷処理において、スプールメモリ容量判断部123としてのステップS11においてスプールメモリ16の空き容量が予め定められた設定値(所定値)以上であるか否かが判断され、所定値以上である場合(ステップS11;YES)、処理はステップS12に移行してホスト装置2からの印刷要求が受信されたか否かが判断され、印刷要求が受信されていない場合は(ステップS12;NO)、処理はステップS11に戻る。
【0050】
ホスト装置2からの印刷要求が受信された場合(ステップS12;YES)、受信されたPDL形式の印刷ファイルはスプールメモリ16に記憶され(ステップS13)、制御用データはファイル管理用の不揮発記憶部17に記憶される(ステップS14)。
【0051】
次いで、印刷ファイルが印刷イメージデータに展開され(ステップS15)、プリンタ出力部18で印刷される(ステップS16)。印刷が正常に終了した後、制御用データによりスプールメモリ16からの印刷ファイルの消去が指示されている場合(ステップS17;YES)、スプールメモリ16内の印刷ファイル及び不揮発記憶部17内の対応する制御データが消去される(ステップS18)。制御用データにより印刷後のスプールメモリ16からの印刷ファイルの消去が指示されていない場合には(ステップS17;NO)、印刷ファイル及び制御用データの消去は行わずに処理はステップS11に戻る。
【0052】
一方、ステップS11において、スプールメモリ16の空き容量は所定値以上ではないと判断されると(ステップS11;NO)、処理はステップS19に移行し、スプールメモリ16内の印刷ファイル消去要求を行い、処理はステップS11に戻る。
【0053】
次に、図7を参照してプリンタ1のCPU11により実行される印刷ファイル消去処理を説明する。
【0054】
印刷ファイル消去処理において、スプールメモリ16に保存後、所定時間が経過したら消去対象となる印刷ファイル、即ち制御用データの消去設定「1」の印刷ファイルがあるか否かが判断され、あると判断されると(ステップS21;YES)、スプールメモリ16内のファイルのうち該当する印刷ファイル及び不揮発記憶部17内の対応する制御用データが消去され(ステップS22)、処理はステップS23に移行する。
【0055】
ステップS21において、スプールメモリ16に保存後所定時間が経過したら消去対象となる印刷ファイルがないと判断されると(ステップS21;NO)、処理はステップS23に移行し、図6のステップS19においてスプールメモリ16内の印刷ファイル消去要求があった場合(ステップS23;YES)、タイムデータの古い印刷ファイルの制御用データからホスト装置2へのID及びパスワードが読み込まれ(ステップS24)、該当する印刷ファイルがある場合は(ステップS25;YES)、通信部24によりその印刷ファイルのID及びパスワードに基づいてホスト装置2へFTP接続され、印刷ファイル及び制御データが転送される(ステップS26)。ホスト装置2からファイル転送が正常に終了した通知が送信されると(ステップS27;YES)、スプールメモリ16内の該当する印刷ファイル及び不揮発記憶部17内の対応する制御用データが消去され(ステップS28)、処理はステップS21に戻る。
【0056】
一方、ステップS27においてホスト装置2からのファイル転送が正常に終了した通知が受信されない場合(ステップS27;NO)、制御用データからタイムデータが次に古いファイルのID及びパスワードが読み込まれ(ステップS29)、
処理はステップS25に戻り、以降の処理が実行される。ステップS25において、該当する印刷ファイルがない場合は(ステップS25;NO)、処理はステップS21に戻る。
【0057】
ホスト装置2において、プリンタ1から転送された印刷ファイル及び制御データは、記憶部26に保存される。
【0058】
図8は、上述した再印刷設定画面231であり、当該画面は、プリンタ1からの印刷ファイルを受信した際に、表示部23に自動的に表示される。これにより、スプールメモリ16から印刷ファイルが受信されたことをユーザに通知することができる。再印刷設定画面231の印刷ファイル指定領域231bには、転送された印刷ファイルのファイル名が表示される。表示されたファイル名から印刷するファイル名が選択され、「再印刷」ボタンが押下されると、再度印刷ファイル送信処理のステップS3以降が実行され、プリンタ1に対して当該印刷ファイルの再印刷要求が実行される。このとき、再印刷設定領域231aにおいて、スプール16内の印刷ファイルの保存方法を選択し直すことが可能である。図8においては、「印刷終了後にプリンタからデータを消去する」が選択されているので、プリンタ1において印刷後、スプール16から直ちに印刷ファイルが消去される。
【0059】
なお、プリンタ1から印刷ファイルを受信後所定時間が経過した場合に、再度印刷ファイル送信処理のステップS3以降を実行し、プリンタ1に対して当該印刷ファイルの再印刷要求を行うようにしてもよい。
【0060】
以上説明したように、印刷システム100によれば、ホスト装置2において印刷ファイルを送信する際に、印刷後すぐに印刷ファイルをスプールメモリ16から消去する設定と、スプールメモリ16に印刷ファイルを保存後所定時間が経過すると印刷ファイルを消去する設定と、スプールメモリ16に印刷ファイルを保存後所定時間が経過すると当該印刷ファイルをホスト装置2に戻す設定とが選択可能であり、スプールメモリ16に印刷ファイルを保存後所定時間が経過すると当該印刷ファイルをPCに戻す設定がなされると、消去設定「2」及びFTP転送用のID及びパスワードを含む情報が制御用データとして作成され、印刷ファイルとともにプリンタ1に送信される。
【0061】
プリンタ1側においては、受信された印刷ファイルがスプールメモリ16に、制御用データを不揮発記憶部17に蓄積され、スプールメモリ16の空き容量が所定値に満たないと判断されると、不揮発記憶部17の制御用データからタイムデータの古い印刷ファイルのIDとパスワードが読み込まれ、このIDとパスワードにより印刷ファイルがホスト装置2に転送され、転送が正常に終了すると、スプールメモリ16内の該当ファイル及び不揮発記憶部17の対応する制御データが消去される。
【0062】
従って、印刷ファイルを保存後所定時間が経過しても消去したくない印刷ファイルはスプールメモリの空き容量が所定値に満たない場合にホスト装置2に退避されるので、スプールメモリの容量不足が生じた場合に迅速に対応することができ、新規の印刷要求に確実に応えることができる。また、スプールメモリ内の印刷ファイルをホスト装置2に退避することができるので、一旦スプールメモリから消去された印刷ファイルであっても、ホスト装置2から再印刷を容易に行うことができる。
【0063】
なお、上記実施の形態における記述内容は、本発明に係る印刷システム100の好適な一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、本実施の形態において、画像形成装置としてプリンタを例にとり説明したが、複合機、MFP(Multifunction Peripheral)、プリンタ情報提供端末(例えば、キオスク端末)等の画像形成装置に対しても適用可能である。
【0064】
また、上記実施の形態においては、スプールメモリ16の空き容量が所定値以上ではない場合に、スプールメモリ16に保存後所定時間が経過した印刷ファイルをホスト装置2に送信することとしているが、保存後所定時間が経過したか否かにかかわらずホスト装置2に送信するようにしてもよい。これにより、一度に大容量の印刷ファイルが保存された後、すぐに新たな印刷要求が送信された場合にも対応できる。
【0065】
その他、印刷システム100を構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【0066】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、ホスト装置から印刷ファイルを送信する際に、画像形成装置を特定するためのIDコード及びパスワードを含む制御用データを作成し、印刷ファイルとともに画像形成装置に送信する。画像形成装置は印刷ファイルをスプールメモリに蓄積し、スプールメモリの空き容量が予め定められた設定値以上ではなくなった場合に、スプールメモリに記憶された日時が最も古い印刷ファイルに関する制御用データに含まれるIDコード及びパスワードに基づいて、ホスト装置にその印刷ファイル及びその制御用データを送信し、送信された印刷データをスプールメモリから消去する。従って、スプールメモリの空き容量が不足した場合に、古い印刷ファイルからホスト装置に退避してスプールメモリから消去するので、スプールメモリの容量不足に迅速に対処することができる。
【0067】
請求項2に記載の発明によれば、ホスト装置は、印刷ファイルを画像形成装置から受信してから所定時間経過後に、受信された印刷ファイル及びその制御用データを画像形成装置に送信して再印刷要求を行う。従って、一旦スプールメモリから消去した印刷ファイルを容易に再印刷することができる。
【0068】
請求項3に記載の発明によれば、ホスト装置において印刷ファイルが選択され、再印刷要求が指示された際に、選択された印刷ファイル及びその制御用データを画像形成装置に送信して再印刷要求を行う。従って、一旦スプールメモリから消去した印刷ファイルについても、ユーザの指示に応じて容易に再印刷することができる。
【0069】
請求項4に記載の発明によれば、ホスト装置は、画像形成装置から印刷ファイルを受信した際に、ファイルの受信を通知する画面を表示部に表示する。従って、ユーザはスプールメモリから印刷ファイルが消去されたことを認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る印刷システム100の全体構成を示す概念図である。
【図2】図1のプリンタ1の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】図1のホスト装置2の機能的構成を示すブロック図である。
【図4】図3のCPU21により実行される印刷ファイル送信処理を示すフローチャートである。
【図5】図3の表示部23に表示される再印刷設定画面231の一例を示す図である。
【図6】図2のCPU11により実行される印刷処理を示すフローチャートである。
【図7】図2のCPU11により実行される印刷ファイル消去処理を示すフローチャートである。
【図8】図3の表示部23に表示される再印刷設定画面231の一例を示す図である。
【符号の説明】
100 印刷システム
1 プリンタ
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 操作パネル
15 通信部
16 スプールメモリ
17 不揮発記憶部
18 プリンタ出力部
19 バス
121 印刷ファイル消去処理部
122 印刷処理部
123 スプールメモリ容量判断部
2 ホスト装置
21 CPU
22 操作部
23 表示部
24 通信部
25 RAM
26 記憶部
27 バス
261 印刷ファイル送信処理部
【発明の属する技術分野】
本発明は、パーソナルコンピュータ(PC)等のホスト装置と、プリンタ、複写機、複合機等の画像形成装置とが通信ネットワークを介して接続されて構成された印刷システムに関し、詳細には、ホスト装置から送信された印刷データを画像形成装置内のスプールメモリに蓄積し、必要に応じてスプールメモリから読み出して印刷処理を行うことが可能な印刷システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ホスト装置で作成された印刷ファイルをスプールメモリに蓄積して保管し、必要に応じて取り出して印刷することができる印刷システムが知られている。例えば、特許文献1には、スプールメモリに蓄積されたファイルデータの保護を図るため、ファイルデータにパスワード等のセキュリティ情報を付加するとともに、スプールメモリのメモリ量が不足した場合、印刷装置は保管されたタイムスタンプの古いものから削除要求情報をホストコンピュータに送信し、許可を得たものについて削除を実行する印刷システムが開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、ユーザ毎にデータを記憶する記憶手段としてのハードディスクを有し、この記憶手段のデータを開始時間から所定時間後に自動消去する機能を有し、自動消去の際にホストコンピュータに消去の通知を行いホストコンピュータから消去の許可があったときのみ消去動作を行う画像形成装置が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−301058号公報
【特許文献2】
特開2001−111798号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した特許文献1、2においては、ホストコンピュータから許可があったときのみファイル消去が可能となり、許可が与えられなければ印刷装置側のスプールメモリの使用量は軽減されず新規の印刷要求に応えることができなかった。
【0006】
本発明の課題は、印刷システムにおいて、スプールメモリの容量不足に迅速に対応することにより新規の印刷要求に確実に応えるとともに、スプールメモリから一旦消去した印刷ファイルに対しても印刷処理を行うことができるようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
印刷ファイルを送信するホスト装置と、この印刷ファイルを受信して転写紙に印刷する画像形成装置とが通信ネットワークを介して接続された印刷システムにおいて、
前記ホスト装置は、
前記画像形成装置とファイル及びデータの送受信を行う通信部と、
前記印刷ファイルを送信する際に、前記画像形成装置を特定するためのIDコード及びパスワードを含む制御用データを作成し、前記通信部により前記印刷ファイルとともに前記画像形成装置に送信する印刷ファイル送信処理部と、
前記通信部により前記画像形成装置からIDコード及びパスワードとともに受信した印刷ファイル及び制御用データを記憶する記憶部と、を備え、
前記画像形成装置は、
前記ホスト装置とファイル及びデータの送受信を行う通信部と、
前記通信部により受信された印刷ファイルを蓄積するスプールメモリと、
前記スプールメモリの空き容量が予め定められた設定値以上であるか否かを判断するスプールメモリ容量判断部と、
前記スプールメモリ容量判断部により前記スプールメモリの空き容量が前記設定値以上ではないと判断された際に、前記スプールメモリに記憶された日時が最も古い印刷ファイルに関する制御用データに含まれるIDコード及びパスワードに基づいて、前記通信部により前記ホスト装置に前記最も古い印刷ファイル及びその制御用データを送信し、送信後、該印刷ファイルを前記スプールメモリから消去する印刷ファイル消去処理部と、
を備えたことを特徴としている。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、ホスト装置から印刷ファイルを送信する際に、画像形成装置を特定するためのIDコード及びパスワードを含む制御用データを作成し、印刷ファイルとともに画像形成装置に送信する。画像形成装置は印刷ファイルをスプールメモリに蓄積し、スプールメモリの空き容量が予め定められた設定値以上ではなくなった場合に、スプールメモリに記憶された日時が最も古い印刷ファイルに関する制御用データに含まれるIDコード及びパスワードに基づいて、ホスト装置にその印刷ファイル及びその制御用データを送信し、送信後、その印刷ファイルをスプールメモリから消去する。
【0009】
従って、スプールメモリの空き容量が不足した場合に、古い印刷ファイルからホスト装置に退避してスプールメモリから消去するので、スプールメモリの容量不足に迅速に対処することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記ホスト装置の印刷ファイル送信処理部は、前記印刷ファイルの受信から所定時間経過後に、前記受信された印刷ファイル及びその制御用データを前記通信部により前記画像形成装置に送信して再印刷要求を行うことを特徴としている。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、ホスト装置は、印刷ファイルを画像形成装置から受信してから所定時間経過後に、受信された印刷ファイル及びその制御用データを画像形成装置に送信して再印刷要求を行う。従って、一旦スプールメモリから消去した印刷ファイルを容易に再印刷することができる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、
前記ホスト装置は、
前記記憶部に記憶された印刷ファイルを選択して再印刷要求を指示するための操作部を備え、
前記印刷ファイル送信処理部は、前記操作部により印刷ファイルが選択され、再印刷要求が指示された際に、前記選択された印刷ファイル及びその制御用データを前記通信部により前記画像形成装置に送信して再印刷要求を行うことを特徴としている。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、ホスト装置において印刷ファイルが選択され、再印刷要求が指示された際に、選択された印刷ファイル及びその制御用データを画像形成装置に送信して再印刷要求を行う。従って、一旦スプールメモリから消去した印刷ファイルについても、ユーザの指示に応じて容易に再印刷することができる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の発明において、前記ホスト装置は、前記画像形成装置から印刷ファイルを受信した際に、印刷ファイルの受信を通知する画面を表示する表示部を備えたことを特徴としている。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、ホスト装置は、画像形成装置から印刷ファイルを受信した際に、ファイルの受信を通知する画面を表示部に表示する。従って、ユーザはスプールメモリから印刷ファイルが消去されたことを認識することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
まず、構成を説明する。
図1に、本実施の形態における印刷システム100の全体構成例を示す。図1に示すように、印刷システム100は、プリンタ1とホスト装置2とがネットワークNを介して接続され、データの送受信が可能なように構成されている。なお、プリンタ1、ホスト装置2の台数は特に限定されない。
【0017】
ネットワークNは、企業や学校等の建物内に構築されたLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等の情報通信網である。ここで、回線形態は任意である。また、各端末装置間の接続は有線、無線を問わない。ただし、情報管理の信頼性の観点から、特定の利用者のみがアクセス可能なセキュリティが確保されているネットワークであることが望ましい。さらに、ネットワークNには、例えば、送受信されるデータの解析、伝送経路の設定、及び転送を行うルータ等の中継装置の他、所定数のポートを備えるハブ等の集線装置が含まれている。
【0018】
次に、印刷システム100を構成する各装置について説明する。
まず、プリンタ(画像形成装置)1について説明する。
【0019】
プリンタ1は、ネットワークNを介してホスト装置2から所定のページ記述言語(PDL;Page Description Language)で記述された印刷ファイル及び制御用データを受信し、印刷を行う。
【0020】
図2に、プリンタ1内部の構成例を示す。図2に示すように、プリンタ1は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Ramdom Access Memory)13、操作パネル14、通信部15、スプールメモリ16、不揮発記憶部17、プリンタ出力部18、印刷ファイル消去処理部121、印刷処理部122及びスプールメモリ容量判断部123により構成され、各部はバス19により接続されている。
【0021】
CPU11は、ROM12に記憶されているプリンタ1を制御するためのシステムプログラム及び各種処理プログラム(後述する。)をRAM13に読み出して、読み出したプログラムとの協働により、プリンタ1全体の制御を行う。
【0022】
ROM12は、不揮発性の半導体メモリ等により構成され、プリンタ1に対応するシステムプログラム、及び該システムプログラム上で実行可能な後述の印刷ファイル消去処理プログラム、印刷処理プログラムを始めとする各種処理プログラム等を記憶する。プログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードの形態で格納され、CPU11は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
【0023】
RAM13は、CPU11により実行制御される各種処理において、ROM12から読み出されたプログラム、入力、若しくは出力データ及びパラメータ等の一時的な格納領域となる。
【0024】
操作パネル14は、LCD(Liquid Crystal Display)により構成され、CPU11から入力される表示信号の指示に従って表示画面上に各種操作ボタンや装置の状態表示、各機能の動作状況等の表示を行う。LCDの表示画面上は、透明電極を格子状に配置して構成された感圧式(抵抗膜圧式)のタッチパネルに覆われており、手指やタッチペン等で押下された力点のXY座標を電圧値で検出し、検出された位置信号を操作信号としてCPU11に出力する。
【0025】
通信部15は、LAN、WAN等のネットワークに接続された伝送媒体に接続可能なインターフェイスである。通信部15は、例えば、LANカード等の通信制御カードにより構成され、LANケーブル等の通信回線を介してネットワークNに接続されたホスト装置2との間で各種データの送受信及び入出力を行う。
【0026】
スプールメモリ16は、HDD(Hard Disc Drive)、電池にてバックアップされたSRAM(Static Random Access Memory)やDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性メモリデバイス又は強誘電体メモリ(FeRAM)やフラッシュROM等の不揮発性メモリデバイス等により構成され、ホスト装置2から送信されたPDL形式の印刷ファイルを格納する。
【0027】
不揮発記憶部17は、HDD、電池にてバックアップされたSRAMやDRAM等の揮発性メモリデバイス又は強誘電体メモリ(FeRAM)やフラッシュROM等の不揮発性メモリデバイス等により構成され、ホスト装置2から送信された印刷ファイル管理のための制御用データを格納する。
【0028】
プリンタ出力部18は、連続紙、またはカット紙が印刷用紙として装着された給紙部(図示せず)と排紙部(図示せず)を備え、CPU11の制御に応じて、展開されたイメージデータをレーザ光やLED(Light-Emitting Diode)による投射光を用いた電子写真方式によって印刷用紙に転写して排紙出力する。
【0029】
印刷ファイル消去処理部121は、スプールメモリ16に印刷ファイルを保存後所定時間が経過した際に、その印刷ファイルの消去設定に応じてスプールメモリ16から消去したり、スプールメモリ容量判断部123の印刷ファイル消去要求に応じて、タイムスタンプが最も古い印刷ファイルに関する制御用データに含まれるID及びパスワードに基づきホスト装置2へその印刷ファイル及び制御用データを送信し、スプールメモリ16、不揮発記憶部17から送信した印刷ファイル及び制御データを消去したりする。詳細は後述する(図7)。
【0030】
印刷処理部122は、スプールメモリ容量判断部123によりスプールメモリ16の空き容量が所定値以上ではないと判断された場合に、印刷ファイル消去処理部121に印刷ファイル消去要求を行う。スプールメモリ16の空き容量が所定値以上であると判断され、ホスト装置2から印刷ファイル及び制御用データを受信すると、印刷ファイルをスプールメモリ16に、制御用データを不揮発記憶部17に蓄積するとともに印刷ファイルをイメージデータに展開して印刷を行う。詳細は後述する(図6)。
スプールメモリ容量判断部123は、スプールメモリ16の空き容量が予め定められた設定値(所定値)以上であるか否かを判断するものであり、印刷処理部122に含まれる判断ステップS11に相当し、詳細は後述する(図6)。
【0031】
本実施の形態において、上記印刷ファイル消去処理部121、印刷処理部122及びスプールメモリ容量判断部123は、CPU11とROM12に格納された印刷ファイル消去処理プログラム、印刷処理プログラムとの協働によるソフトウエア処理によって実現される。なお、各処理プログラムの機能をCPU11の制御下において動作する専用ハードウエアにより実現する構成としてもよい。
【0032】
次に、ホスト装置2について説明する。
ホスト装置2は、パーソナルコンピュータ等により構成され、アプリケーションソフトで作成した文書データや画像データを、PDL形式の印刷ファイルに変換するとともに、印刷ファイルの消去設定、FTP転送用のIDとパスワード、印刷部数等を制御用データとして作成し、ネットワークNを介してプリンタ1に送信する。
【0033】
図3にホスト装置2の内部構成例を示す。図3に示すように、ホスト装置2は、CPU21、操作部22、表示部23、通信部24、RAM25、記憶部26、印刷ファイル送信処理部261等により構成され、各部はバス27により接続されている。
【0034】
CPU21は、記憶部26に格納されているホスト装置2を制御するためのシステムプログラムをRAM25に読み出して、読み出したプログラムとの協働により、ホスト装置2全体の制御を行う。
【0035】
操作部22は、文字キー、数字キーの他、各種機能キーを備えたキーボードを含み、操作されたキーに対応する操作信号をCPU21へ出力する。また、操作部22は、マウス、タッチパネル等のポインティングデバイスを備える。
【0036】
表示部23は、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等によってなる表示画面を備え、CPU21から入力される表示信号の指示に従って表示データを画面上に表示する。
【0037】
通信部24は、LAN、WAN、あるいはインターネット等のネットワークに接続された伝送媒体に接続可能なインターフェイスである。通信部24は、例えば、LANカード等の通信制御カードにより構成され、LANケーブル等の通信回線を介してネットワークNに接続されたプリンタ1との間で各種データの送受信を行う。
【0038】
RAM25は、CPU21により実行制御される各種処理において、記憶部26から読み出されたプログラム、入力、若しくは出力データ及びパラメータ等の一時的な格納領域となる。
【0039】
記憶部26は、プログラムやデータ等があらかじめ記憶されている記録媒体(図示せず)を有しており、この記録媒体は磁気的、光学的記録媒体、若しくは半導体メモリで構成されている。この記録媒体は記憶部26に固定的に設けられるもの、若しくは着脱自在に装着するものであり、この記録媒体には、システムプログラム、当該システムに対応する各種処理プログラム、各種処理プログラムで処理されたデータ等を記憶する。具体的には、記憶部26はプリンタ1への印刷制御を行うためのプリンタドライバとして印刷ファイル送信処理プログラムが格納されている。プログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードの形態で格納され、CPU21は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。また、記憶部26は、プリンタ1から送信される印刷ファイル及び制御用データを所定の領域に格納する。
【0040】
印刷ファイル送信処理部261は、画像データや文書データを印刷ファイルに変換し、操作部22により入力された設定に基づいて当該印刷ファイルの制御用データを作成し、印刷ファイルと制御用データをプリンタ1へ送信する。詳細は後述する(図4)。
【0041】
本発明の実施の形態において、上記印刷ファイル送信処理部261は、CPU21と記憶部26に格納された印刷ファイル送信処理プログラムとの協働によるソフトウエア処理によって実現される。なお、当該処理プログラムの機能をCPU21の制御下において動作する専用ハードウエアにより実現する構成としてもよい。
【0042】
次に、動作について説明する。
図4に、ホスト装置2のCPU21により実行される印刷ファイル送信処理を示す。以下、図4を参照して印刷ファイル送信処理について説明する。
【0043】
操作部22から印刷要求が入力されると(ステップS1)、アプリケーションソフトで作成した文書データや画像データがPDL形式の印刷ファイルに変換される(ステップS2)。次いで、表示部23に再印刷設定画面(例えば、再印刷設定画面231、図5参照)が表示され、当該設定画面から印刷ファイルに関する設定として、印刷後の印刷ファイルをスプールメモリ16に保存するように設定され(ステップS3;YES)、且つスプールメモリ16に保存して所定時間経過後の印刷ファイルを消去するように設定された場合には(ステップS4;消去する)、消去設定「1」の情報を含む制御用データが作成され(ステップS5)、通信部24を介してPDL形式の印刷ファイルと制御用データがプリンタ1へ送信される。
【0044】
再印刷設定画面から印刷ファイルに関する設定として、印刷後の印刷ファイルをスプールメモリ16に保存するように設定され(ステップS3;YES)、且つスプールメモリ16に保存して所定時間経過後の印刷ファイルをホスト装置2(PC)に戻すように設定された場合には(ステップS4;PCに戻す)、消去設定「2」及びFTP(File Transfer Protocol)転送用のIDとパスワードを含む制御用データが作成され(ステップS6)、通信部24によりPDL形式の印刷ファイルと制御用データがプリンタ1へ送信される(ステップS8)。
【0045】
再印刷設定画面から印刷ファイルに関する設定として、印刷後の印刷ファイルをスプールメモリ16に保存するように設定されなかった場合には(ステップS3;NO)、処理はステップS7に移行し、印刷部数等の制御用データを作成され、通信部24によりPDL形式の印刷ファイルと制御用データがプリンタ1へ送信される(ステップS8)。
【0046】
図5に、印刷後の印刷ファイルに関する処理を設定するための再印刷設定画面231の一例を示す。図5に示すように、印刷後の印刷ファイルに関する処理として「印刷終了後にプリンタからデータを消去する」、「印刷終了後もプリンタにデータを保存する。保存可能時間経過後は消去する。」、「印刷終了後も印刷装置にプリンタを保存する。保存可能時間経過後はPC側に退避する。」のうちの何れかが選択可能となっている。処理を選択して画面下の「OK」ボタンが押下されると、処理が設定される。
【0047】
この再印刷設定画面231から設定された事項に基づいて、上述した印刷ファイル送信処理によるステップS3以降の処理が実行される。
【0048】
次に、図6を参照してプリンタ1のCPU11により実行される印刷処理について説明する。
【0049】
印刷処理において、スプールメモリ容量判断部123としてのステップS11においてスプールメモリ16の空き容量が予め定められた設定値(所定値)以上であるか否かが判断され、所定値以上である場合(ステップS11;YES)、処理はステップS12に移行してホスト装置2からの印刷要求が受信されたか否かが判断され、印刷要求が受信されていない場合は(ステップS12;NO)、処理はステップS11に戻る。
【0050】
ホスト装置2からの印刷要求が受信された場合(ステップS12;YES)、受信されたPDL形式の印刷ファイルはスプールメモリ16に記憶され(ステップS13)、制御用データはファイル管理用の不揮発記憶部17に記憶される(ステップS14)。
【0051】
次いで、印刷ファイルが印刷イメージデータに展開され(ステップS15)、プリンタ出力部18で印刷される(ステップS16)。印刷が正常に終了した後、制御用データによりスプールメモリ16からの印刷ファイルの消去が指示されている場合(ステップS17;YES)、スプールメモリ16内の印刷ファイル及び不揮発記憶部17内の対応する制御データが消去される(ステップS18)。制御用データにより印刷後のスプールメモリ16からの印刷ファイルの消去が指示されていない場合には(ステップS17;NO)、印刷ファイル及び制御用データの消去は行わずに処理はステップS11に戻る。
【0052】
一方、ステップS11において、スプールメモリ16の空き容量は所定値以上ではないと判断されると(ステップS11;NO)、処理はステップS19に移行し、スプールメモリ16内の印刷ファイル消去要求を行い、処理はステップS11に戻る。
【0053】
次に、図7を参照してプリンタ1のCPU11により実行される印刷ファイル消去処理を説明する。
【0054】
印刷ファイル消去処理において、スプールメモリ16に保存後、所定時間が経過したら消去対象となる印刷ファイル、即ち制御用データの消去設定「1」の印刷ファイルがあるか否かが判断され、あると判断されると(ステップS21;YES)、スプールメモリ16内のファイルのうち該当する印刷ファイル及び不揮発記憶部17内の対応する制御用データが消去され(ステップS22)、処理はステップS23に移行する。
【0055】
ステップS21において、スプールメモリ16に保存後所定時間が経過したら消去対象となる印刷ファイルがないと判断されると(ステップS21;NO)、処理はステップS23に移行し、図6のステップS19においてスプールメモリ16内の印刷ファイル消去要求があった場合(ステップS23;YES)、タイムデータの古い印刷ファイルの制御用データからホスト装置2へのID及びパスワードが読み込まれ(ステップS24)、該当する印刷ファイルがある場合は(ステップS25;YES)、通信部24によりその印刷ファイルのID及びパスワードに基づいてホスト装置2へFTP接続され、印刷ファイル及び制御データが転送される(ステップS26)。ホスト装置2からファイル転送が正常に終了した通知が送信されると(ステップS27;YES)、スプールメモリ16内の該当する印刷ファイル及び不揮発記憶部17内の対応する制御用データが消去され(ステップS28)、処理はステップS21に戻る。
【0056】
一方、ステップS27においてホスト装置2からのファイル転送が正常に終了した通知が受信されない場合(ステップS27;NO)、制御用データからタイムデータが次に古いファイルのID及びパスワードが読み込まれ(ステップS29)、
処理はステップS25に戻り、以降の処理が実行される。ステップS25において、該当する印刷ファイルがない場合は(ステップS25;NO)、処理はステップS21に戻る。
【0057】
ホスト装置2において、プリンタ1から転送された印刷ファイル及び制御データは、記憶部26に保存される。
【0058】
図8は、上述した再印刷設定画面231であり、当該画面は、プリンタ1からの印刷ファイルを受信した際に、表示部23に自動的に表示される。これにより、スプールメモリ16から印刷ファイルが受信されたことをユーザに通知することができる。再印刷設定画面231の印刷ファイル指定領域231bには、転送された印刷ファイルのファイル名が表示される。表示されたファイル名から印刷するファイル名が選択され、「再印刷」ボタンが押下されると、再度印刷ファイル送信処理のステップS3以降が実行され、プリンタ1に対して当該印刷ファイルの再印刷要求が実行される。このとき、再印刷設定領域231aにおいて、スプール16内の印刷ファイルの保存方法を選択し直すことが可能である。図8においては、「印刷終了後にプリンタからデータを消去する」が選択されているので、プリンタ1において印刷後、スプール16から直ちに印刷ファイルが消去される。
【0059】
なお、プリンタ1から印刷ファイルを受信後所定時間が経過した場合に、再度印刷ファイル送信処理のステップS3以降を実行し、プリンタ1に対して当該印刷ファイルの再印刷要求を行うようにしてもよい。
【0060】
以上説明したように、印刷システム100によれば、ホスト装置2において印刷ファイルを送信する際に、印刷後すぐに印刷ファイルをスプールメモリ16から消去する設定と、スプールメモリ16に印刷ファイルを保存後所定時間が経過すると印刷ファイルを消去する設定と、スプールメモリ16に印刷ファイルを保存後所定時間が経過すると当該印刷ファイルをホスト装置2に戻す設定とが選択可能であり、スプールメモリ16に印刷ファイルを保存後所定時間が経過すると当該印刷ファイルをPCに戻す設定がなされると、消去設定「2」及びFTP転送用のID及びパスワードを含む情報が制御用データとして作成され、印刷ファイルとともにプリンタ1に送信される。
【0061】
プリンタ1側においては、受信された印刷ファイルがスプールメモリ16に、制御用データを不揮発記憶部17に蓄積され、スプールメモリ16の空き容量が所定値に満たないと判断されると、不揮発記憶部17の制御用データからタイムデータの古い印刷ファイルのIDとパスワードが読み込まれ、このIDとパスワードにより印刷ファイルがホスト装置2に転送され、転送が正常に終了すると、スプールメモリ16内の該当ファイル及び不揮発記憶部17の対応する制御データが消去される。
【0062】
従って、印刷ファイルを保存後所定時間が経過しても消去したくない印刷ファイルはスプールメモリの空き容量が所定値に満たない場合にホスト装置2に退避されるので、スプールメモリの容量不足が生じた場合に迅速に対応することができ、新規の印刷要求に確実に応えることができる。また、スプールメモリ内の印刷ファイルをホスト装置2に退避することができるので、一旦スプールメモリから消去された印刷ファイルであっても、ホスト装置2から再印刷を容易に行うことができる。
【0063】
なお、上記実施の形態における記述内容は、本発明に係る印刷システム100の好適な一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、本実施の形態において、画像形成装置としてプリンタを例にとり説明したが、複合機、MFP(Multifunction Peripheral)、プリンタ情報提供端末(例えば、キオスク端末)等の画像形成装置に対しても適用可能である。
【0064】
また、上記実施の形態においては、スプールメモリ16の空き容量が所定値以上ではない場合に、スプールメモリ16に保存後所定時間が経過した印刷ファイルをホスト装置2に送信することとしているが、保存後所定時間が経過したか否かにかかわらずホスト装置2に送信するようにしてもよい。これにより、一度に大容量の印刷ファイルが保存された後、すぐに新たな印刷要求が送信された場合にも対応できる。
【0065】
その他、印刷システム100を構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【0066】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、ホスト装置から印刷ファイルを送信する際に、画像形成装置を特定するためのIDコード及びパスワードを含む制御用データを作成し、印刷ファイルとともに画像形成装置に送信する。画像形成装置は印刷ファイルをスプールメモリに蓄積し、スプールメモリの空き容量が予め定められた設定値以上ではなくなった場合に、スプールメモリに記憶された日時が最も古い印刷ファイルに関する制御用データに含まれるIDコード及びパスワードに基づいて、ホスト装置にその印刷ファイル及びその制御用データを送信し、送信された印刷データをスプールメモリから消去する。従って、スプールメモリの空き容量が不足した場合に、古い印刷ファイルからホスト装置に退避してスプールメモリから消去するので、スプールメモリの容量不足に迅速に対処することができる。
【0067】
請求項2に記載の発明によれば、ホスト装置は、印刷ファイルを画像形成装置から受信してから所定時間経過後に、受信された印刷ファイル及びその制御用データを画像形成装置に送信して再印刷要求を行う。従って、一旦スプールメモリから消去した印刷ファイルを容易に再印刷することができる。
【0068】
請求項3に記載の発明によれば、ホスト装置において印刷ファイルが選択され、再印刷要求が指示された際に、選択された印刷ファイル及びその制御用データを画像形成装置に送信して再印刷要求を行う。従って、一旦スプールメモリから消去した印刷ファイルについても、ユーザの指示に応じて容易に再印刷することができる。
【0069】
請求項4に記載の発明によれば、ホスト装置は、画像形成装置から印刷ファイルを受信した際に、ファイルの受信を通知する画面を表示部に表示する。従って、ユーザはスプールメモリから印刷ファイルが消去されたことを認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る印刷システム100の全体構成を示す概念図である。
【図2】図1のプリンタ1の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】図1のホスト装置2の機能的構成を示すブロック図である。
【図4】図3のCPU21により実行される印刷ファイル送信処理を示すフローチャートである。
【図5】図3の表示部23に表示される再印刷設定画面231の一例を示す図である。
【図6】図2のCPU11により実行される印刷処理を示すフローチャートである。
【図7】図2のCPU11により実行される印刷ファイル消去処理を示すフローチャートである。
【図8】図3の表示部23に表示される再印刷設定画面231の一例を示す図である。
【符号の説明】
100 印刷システム
1 プリンタ
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 操作パネル
15 通信部
16 スプールメモリ
17 不揮発記憶部
18 プリンタ出力部
19 バス
121 印刷ファイル消去処理部
122 印刷処理部
123 スプールメモリ容量判断部
2 ホスト装置
21 CPU
22 操作部
23 表示部
24 通信部
25 RAM
26 記憶部
27 バス
261 印刷ファイル送信処理部
Claims (4)
- 印刷ファイルを送信するホスト装置と、この印刷ファイルを受信して転写紙に印刷する画像形成装置とが通信ネットワークを介して接続された印刷システムにおいて、
前記ホスト装置は、
前記画像形成装置とファイル及びデータの送受信を行う通信部と、
前記印刷ファイルを送信する際に、前記画像形成装置を特定するためのIDコード及びパスワードを含む制御用データを作成し、前記通信部により前記印刷ファイルとともに前記画像形成装置に送信する印刷ファイル送信処理部と、
前記通信部により前記画像形成装置からIDコード及びパスワードとともに受信した印刷ファイル及び制御用データを記憶する記憶部と、を備え、
前記画像形成装置は、
前記ホスト装置とファイル及びデータの送受信を行う通信部と、
前記通信部により受信された印刷ファイルを蓄積するスプールメモリと、
前記スプールメモリの空き容量が予め定められた設定値以上であるか否かを判断するスプールメモリ容量判断部と、
前記スプールメモリ容量判断部により前記スプールメモリの空き容量が前記設定値以上ではないと判断された際に、前記スプールメモリに記憶された日時が最も古い印刷ファイルに関する制御用データに含まれるIDコード及びパスワードに基づいて、前記通信部により前記ホスト装置に前記最も古い印刷ファイル及びその制御用データを送信し、送信後、該印刷ファイルを前記スプールメモリから消去する印刷ファイル消去処理部と、
を備えたことを特徴とする印刷システム。 - 前記ホスト装置の印刷ファイル送信処理部は、前記印刷ファイルの受信から所定時間経過後に、前記受信された印刷ファイル及びその制御用データを前記通信部により前記画像形成装置に送信して再印刷要求を行うことを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
- 前記ホスト装置は、
前記記憶部に記憶された印刷ファイルを選択して再印刷要求を指示するための操作部を備え、
前記印刷ファイル送信処理部は、前記操作部により印刷ファイルが選択され、再印刷要求が指示された際に、前記選択された印刷ファイル及びその制御用データを前記通信部により前記画像形成装置に送信して再印刷要求を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷システム。 - 前記ホスト装置は、前記画像形成装置から印刷ファイルを受信した際に、印刷ファイルの受信を通知する画面を表示する表示部を備えたことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の印刷システム。
Priority Applications (1)
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JP2002366685A JP2004199362A (ja) | 2002-12-18 | 2002-12-18 | 印刷システム |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2002
- 2002-12-18 JP JP2002366685A patent/JP2004199362A/ja active Pending
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