JP2004198763A - 音楽アルバム作成システム、音楽アルバム作成方法、音楽アルバム作成処理プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザからアルバム作成依頼を受ける都度新規にクリエイター(選曲者)に選曲を依頼して世界で唯一のアルバムを提供するビジネスモデルを提案する。
【解決手段】通信ネットワークに接続されたアルバムクリエイトサーバを用いて、少なくともユーザが指定する選曲者の情報を受け取るステップと、前記ユーザの指定に係る選曲者に選曲を依頼するステップと、当該選曲者が作成した楽曲リストを受け取るステップと、前記楽曲リストに挙げられた楽曲の音楽データを用意するステップと、用意した音楽データを前記ユーザに提供するステップとを実行する。
【選択図】 図2
【解決手段】通信ネットワークに接続されたアルバムクリエイトサーバを用いて、少なくともユーザが指定する選曲者の情報を受け取るステップと、前記ユーザの指定に係る選曲者に選曲を依頼するステップと、当該選曲者が作成した楽曲リストを受け取るステップと、前記楽曲リストに挙げられた楽曲の音楽データを用意するステップと、用意した音楽データを前記ユーザに提供するステップとを実行する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は音楽アルバム作成システム、音楽アルバム作成方法、音楽アルバム作成処理プログラムに関し、特に、通信ネットワークを介してユーザに世界で唯一の音楽アルバムを提供できるようにしたシステム、方法、およびプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の技術の従来例として、ネットワーク上の音楽サイトからユーザが希望する楽曲データを一括して配信できるようにした楽曲データ配信方法及びシステムがある(例えば、特許文献1)。このシステムによれば、ユーザは複数の楽曲データを任意に選択しセットとしてダウンロードすることができる。
【0003】
また、特定のアーティストが特定のイメージに合致するとして編集した複数の音楽再生データをまとめてダウンロードできるようにした装置がある(例えば、特許文献2)。この技術では、予めアーティスト、タレント、モデル等の特定の人物が特定のイメージに合致するとの条件下で選択した複数の曲の音楽再生データの識別情報をグループ化して格納しており、ユーザの指定する人物やイメージのキーワードに合わせて当該人物が推薦する曲をまとめてダウンロードすることが可能である。
【0004】
また、イメージにより選曲するようにした音楽再生装置や、インターネットを介してイメージにあう楽曲を編集してコンパクトディスク等の記録媒体に格納してユーザに提供するようにした装置及びプログラム格納媒体もある(例えば、特許文献3、特許文献4)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−175679号公報(段落0007)
【特許文献2】
特開2001−337684号公報(段落0008)
【特許文献3】
特開平01−217783号公報
【特許文献4】
特開平10−222537号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献2に記載の方法では、憧れのアーティスト等が選曲してくれたアルバムを得ることができるが、その人物が選曲した楽曲の組み合わせは予め用意されたものであり、購入者毎に世界で唯一のアルバムを入手できるという性質のものではない。すなわち、同じ人物と同じキーワードを用いれば何度でも同じ楽曲の組み合わせが提示され、誰にでも同じアルバムが提供されることになる。これでは、憧れの人物が選曲した世界で唯一のアルバムを入手するという満足感が得られないことになる。
【0007】
また、特許文献2以外の従来例では、アルバムに含める楽曲をユーザが直接指定したり、イメージに合う楽曲のなかからユーザが選択するだけであり、憧れの著名人が推薦する楽曲を楽しむという喜びを得られないことになる。
【0008】
そこで本発明は、ユーザから希望するイメージや選曲者の情報を受け付け、その都度新規に選曲を依頼することにより楽曲が選択されるようにして、世界で唯一のアルバムを入手できるようにしたシステムや方法を実現することを目的とする。このシステムでは、選曲者が決定した楽曲の組み合わせが過去に存在する場合には再選曲を促すことにより、確実に唯一のアルバムが作成されるようになっている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成すべく、本発明は、通信ネットワークを介してユーザ端末に接続された音楽アルバム作成システムであって、複数の音楽データが登録された音楽データベースと、前記ユーザ端末からユーザが希望する選曲者の情報を受け付ける手段と、前記ユーザの希望に係る選曲者にアルバムの選曲を依頼する手段と、当該選曲者が選曲した楽曲リストを受け付ける手段と、この楽曲リストに基づき前記音楽データベースから音楽データを抽出しアルバムとして組み立てる手段と、組み立てた音楽データをユーザへ提供する手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
好適な実施例では、これらの各手段は、インターネットに接続されたワークステーションサーバが備えるCPUやメモリ、ハードディスク等のハードウェア構成と、該サーバ上で動作する音楽作成処理プログラムとの協働により実現される。ユーザからの注文毎に選曲者へ選曲依頼を行うようにしたので、同じイメージで同じ選曲者に依頼を行った場合でも必ずしも同じアルバム構成とはならず、当該選曲者が購入者だけのために選曲した唯一のアルバムを提供することができる。
【0011】
このシステムにおいて、前記選曲者から楽曲リストを受け付ける手段がさらに、過去に受け付けた楽曲リストの履歴を保存する手段と、今回受け付けた楽曲リストの内容が過去に保存された履歴のいずれかと所定レベル以上で一致するか否かを判定する手段と、所定レベル以上で一致する場合に前記選曲者に再選曲を促す手段と、を備えることを特徴とする。
このように、以前に作成されたアルバムと内容が一致する場合には選曲者に再選択を促すことにより、確実に唯一のアルバムをユーザに提供することが可能となる。
【0012】
また、複数の選曲者の情報が登録された選曲者データベースを備えるとともに、前記ユーザ端末から選曲者の情報を受け付ける手段は、前記選曲者データベースの登録内容を前記ユーザ端末に送信して選択を促すことを特徴とする。予め本システムによるサービスに協力してくれる著名人と契約しておき、ユーザはその一覧から選曲者を選べるようにする。ユーザに提示されるデータベースの登録内容は、本発明の実施例に示すように、ジャンル別に分類された一部を提示するようにしてもよい。
【0013】
また、前記ユーザ端末から情報を受け付ける手段は、前記ユーザが希望する選曲者の情報とともに当該ユーザが希望するアルバムのイメージに関する1以上のキーワードを受け取るとともに、前記選曲者に依頼する手段は、当該選曲者に前記キーワードを通知することが望ましい。希望するアルバムのイメージを伝えることにより、選曲者によってイメージに沿った選曲が行われるので、ユーザの希望に沿ったアルバムを提供することが可能となる。
【0014】
前記音楽データをユーザへ提供する手段は、前記組み立てた音楽記録媒体に格納してユーザに提供するか、前記組み立てた音楽データを前記通信ネットワークを介して前記ユーザ端末に送信することができる。提供される音楽データはある程度のデータ量となるので、例えば、大容量通信環境を持たないユーザにはコンパクトディスク等の記録媒体に格納して郵送し、大容量通信環境のユーザには直接ダウンロードにより音楽データを提供するようにする。
【0015】
さらに、前記選曲者に選曲を依頼する手段は、前記ユーザ端末から複数の選曲者の希望があった場合に、前記ユーザが指定する各選曲者の優先順位、曲数、時間のいずれか1以上の情報に基づいて各選曲者に依頼を行うようにしてもよい。複数の選曲者の共同作業により当該ユーザのために選曲された唯一無二のアルバムを提供することが可能となる。
【0016】
一方、本願発明に係る方法は、通信ネットワークを介して、少なくともユーザが指定する選曲者の情報を受け取るステップと、前記ユーザの指定に係る選曲者に選曲を依頼するステップと、当該選曲者が作成した楽曲リストを受け取るステップと、前記楽曲リストに挙げられた楽曲の音楽データを用意するステップと、用意した音楽データを前記ユーザに提供するステップと、を備えることを特徴とする。
【0017】
また、この方法はユーザに提供した楽曲リストの履歴を保存するステップを含むとともに、前記選曲者から楽曲リストを受け取るステップは、当該楽曲リストの内容が過去に保存された履歴のいずれか1と所定レベル以上で一致する場合に、前記選曲者に再選曲を促すステップを含むことを特徴とする。
【0018】
また、前記ユーザから情報を受け取るステップは、当該ユーザが希望するアルバムのイメージに関する1以上のキーワードを受け取るとともに、前記選曲を依頼するステップは選曲者に前記キーワードを通知することが望ましい。
【0019】
前記音楽データをユーザに提供するステップは、前記音楽データを記録媒体に格納して前記ユーザに送付するか、前記通信ネットワークを介してユーザの通信端末へダウンロードさせるかのいずれかとして構成することができる。
【0020】
また、前記選曲者から楽曲リストを受け取るステップは、当該リストを前記ユーザに一旦提示して了承を得るステップを含むことを特徴とする。選曲者が作成した楽曲リストがユーザの気に入らない場合も考えられるため、音楽データをユーザに提供する前に了承を得るようにすると齟齬を回避することができる。
【0021】
また、前記選曲者に選曲を依頼するステップは、前記ユーザ端末から複数の選曲者の希望があった場合に、前記ユーザが指定する各選曲者の優先順位、曲数、時間のいずれか1以上の情報に基づいて各選曲者に依頼を行うことが望ましい。
【0022】
さらに本発明は、上記の方法をコンピュータに実行させることを特徴とする、コンピュータ読み取り可能な音楽アルバム作成処理プログラムに関する。このプログラムは上述した音楽アルバム作成システムを構成するネットワーク上のワークステーションサーバにインストールされるものである。このプログラムは、当該プログラムの販売業者からCD−ROM等の記録媒体に格納したものを供給されてもよいし、販売業者のサイトからサーバに直接ダウンロードされてもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら以下に詳細に説明する。図1は、本発明に係るシステムの全体像を示すイメージ図である。図1に示すように、アルバムの購入者(ユーザ)が利用する購入者端末10と、アルバム作成処理を行うアルバムクリエイトサーバ20と、アルバムのクリエイター(選曲者)が利用するクリエイター端末30とがネットワーク40を介して接続されている。このネットワーク40は例えばインターネットである。購入者端末10およびクリエイター端末30はいずれもパーソナルコンピュータ、携帯電話端末、通信機能付のPDA等の情報通信端末であり、少なくとも表示画面と入力手段とを備えている。
【0024】
アルバムクリエイトサーバ20は、ネットワーク40に接続されたワークステーションサーバであり、音楽DB21と、クリエイターDB22を備えている。音楽DB21には複数の音楽データが、それぞれ曲のイメージを示す「夏、海」等のキーワードに関連づけて登録されている。また、予め曲毎に著作権利用料やその支払先など必要な情報が登録されている。クリエイターDB22には、本システムの運用に協力する複数の選曲者(アルバムクリエイター)の情報が登録されている。これらクリエイターは音楽アーティスト、タレント、モデル、スポーツ選手などの著名人から本システムの運営者が選択して事前に契約を交わした人物であり、契約時に取得したクリエイター端末30のメールアドレスや選曲料の支払先情報などがクリエイターDB22に登録される。
【0025】
サーバ20はさらに、注文情報取得手段23と、クリエイター依頼手段24と、楽曲リスト受付手段25と、アルバム作成提供手段26と、課金分配手段27とを備えている。実施例では、これらの手段はサーバ20が備えるCPUや記憶装置、通信ケーブルやディスクドライブ等のハードウェアと、記憶手段からCPUに読み出され実行されるプログラムモジュールとの協働により実現されるものである。
【0026】
注文情報取得手段23はユーザ端末10からのアルバム作成要求を受け付ける。この要求には、ユーザが希望する選曲者の情報と、アルバムのイメージを表すキーワードが含められている。クリエイター依頼手段24は、ユーザからの要求に基づきクリエイターDB22を参照し、指定されたクリエイターの端末30に選曲依頼を送信する。この依頼は電子メール等で行われ、ユーザ端末10から通知されたキーワードが含められる。また、依頼手段24は音楽DB21に登録されている楽曲のリストをクリエイターに提示して、クリエイターが当該リストから楽曲を選択できるようにする機能を有する。この場合、キーワードに合致する曲のみを抽出してクリエイターに提示することができる。
【0027】
楽曲リスト受付手段25は、前記依頼に応じてクリエイターが選曲した楽曲リストをクリエイター端末から受け取る。そして、過去にユーザに提供したアルバムの楽曲リストの履歴が登録されている履歴保存DB25aを参照し、今回受け取った楽曲リストの内容が過去に保存された履歴のいずれかと所定レベル以上で一致するか(例えば、アルバムに含められる10曲中8曲以上同じ曲を用いているか)を判定し、該当する場合にはクリエイターにその旨および再び選曲し直すように通知する。ここで受け取った楽曲リストの内容が過去の履歴と一致しない場合には、新たな履歴情報として履歴保存DB25aに登録する。また、受け取った楽曲リストを購入者端末10へ送信し確認をとる機能を有する。
【0028】
アルバム作成提供手段は、以上のようにして決定された楽曲リストに基づき、音楽DB21から該当する音楽データを抽出する。ある実施例では、抽出された音楽データはコンパクトディスク等の記録媒体に納められ、ユーザのもとへ発送される。別の実施例では、楽曲データはネットワーク30を介して直接購入者端末10にダウンロードされるようにする。課金分配手段27は、ユーザに提供されたアルバム情報に基づき、DB21およびDB22を参照して、アルバムに使用した曲の著作権使用料、クリエイターに支払うべき選曲料、記録媒体や郵送料の実費等を勘案し、アルバム料金を算出してユーザへの課金処理を行う。また、ここで算出した著作権使用料や選曲料について、楽曲の著作権管理団体やクリエイターへの支払い処理を行う。
【0029】
上記システムの動作例を図2以降を参照しながら説明する。図2では、左側に購入者端末10ないしユーザの処理、中央にアルバムクリエイトサーバ20の処理、右側にクリエイター端末30ないしクリエイターの処理を示す。図2に示す実施例の前提として、予め複数のアルバムクリエイターとシステム運用者間で契約がなされており、各クリエイターの情報がクリエイターDB22に登録されているものとする。また、本システムによるサービスを希望するユーザも事前にサーバ20にアクセスするためのユーザ登録を行っており、個人情報やクレジットカード番号等と引き替えにユーザIDやパスワードが発行されているものとする。さらに音楽DB21には、楽曲の著作者または著作権管理団体から本システムで利用してもよいとの了承を得て、複数の楽曲が登録されているものとする。
【0030】
アルバムの購入を希望するユーザは、購入者端末10からネットワーク40上にアルバムクリエイトサーバ20が公開しているホームページへアクセスし、IDとパスワードを入力する(ステップS1)。これに応答して、サーバ20は図3に示すような入力画面を購入者端末10に送出する(ステップS2)。図3に示すように、入力画面はアルバムタイトル入力欄51と、複数のコンセプト入力欄52と、クリエイター選択ウィンドウ53と、リクエスト入力欄54と、各種ボタン55〜57とを備えている。ユーザは以下のようにしてこの画面に必要な情報を入力する(ステップS3)。
【0031】
ユーザはまずタイトル入力欄51にアルバムタイトルを入力する。これはユーザの希望する任意の文字列(例えば、「夏の思い出」等)を入力することができる。次にコンセプト入力欄52に、ユーザの希望するアルバムのイメージを表すキーワードを入力する。これはフリー入力としてもよいし、プルダウンメニューから適宜のキーワードを選択できるようにしてもよい。図3に示す例では、キーワードとして「夏」、「思い出」、「海」がユーザによって指定されている。
【0032】
次に、アルバムクリエイター選択ウィンドウ53でクリエイターの指定を行う。これには、クリエイターの名前を直接入力する方式と、一覧から選択する方式とから選ぶことができる。直接入力する場合、ユーザが氏名入力欄58に名前を入力し検索ボタン59を押すと、サーバ20側でクリエイターDB22が参照され、DB22に当該クリエイターが登録されている場合に指定可能となる。一方、一覧からの選択方式では、図3の画面上においてクリエイターのジャンル(芸能界、作家、スポーツ選手、政財界、芸術家等)を選択する。ユーザがいずれかのジャンルをクリックすると、図4に示すような細分類画面が表示され、この画面上でさらにジャンルを絞るようにする。これにより図5に示す画面が表示されるので、ユーザは選曲を依頼したい著名人の名前をクリックして選択可能とする。図3〜図5では大分類でスポーツ選手を選び、細分類で陸上選手を選択した例を示している。
【0033】
本実施例では、1つのアルバムで複数のクリエイターを指定することを可能としている。複数のクリエイターを指定する場合には、クリエイター選択ウィンドウ53右下に表示されている曲数または時間の指定欄60にて、クリエイター毎に選曲を希望する曲数あるいは時間を指定するようにする。このように購入者がクリエイターを指名して指名ボタン55を押すと、図3の画面右下に選択されたクリエイターが表示される。
【0034】
リクエスト入力欄54は、ユーザがシステム運営者への要求をフリー入力する欄である。図3の実施例では、例えば自分の希望する人物がDB22に存在しないため指定できない場合などに、当該人物をクリエイターとして登録して欲しい旨を要求している。システム運営者は、リクエスト度数が高い要求を考慮し導入を検討することができる。
【0035】
ユーザはすべての入力が完了したら、決定ボタン56を押下する。これを受けてサーバ20の注文情報取得手段23は、選択および入力情報の最終確認画面を購入者端末10に送出し、購入者がこの画面を確認したら送信ボタンを押下する(図示せず)。これにより、入力情報がサーバ20に送出される(図2ステップS4)。
【0036】
アルバムクリエイトサーバ20の注文情報取得手段23は、ユーザからの注文情報を受け取り、内容を確認してクリエイター依頼手段24に通知する。依頼手段24はクリエイターDB22からユーザの指定に係るクリエイターのメールアドレスを抽出し、当該クリエイターに電子メール等の手段で選曲依頼を通知する(ステップS5)。この選曲依頼には、ユーザから指定されたコンセプトキーワード、当該クリエイターの選曲を希望する曲数または時間等の必要な情報が含められる。また、依頼手段24はクリエイター端末30からサーバ20の音楽DB21を参照できるようにして、クリエイターがキーワード検索によりユーザのイメージに沿う楽曲を選択できるようにする。この場合、予めキーワードに合致する曲のみをリストアップしてクリエイターに提示するようにしてもよい。
【0037】
依頼を受けたアルバムクリエイターは、クリエイター端末30からサーバ20の音楽DB21にアクセスし、登録されている楽曲のなかから依頼内容のコンセプトに沿った選曲を行って楽曲リストを作成し(ステップS6)、これをサーバ20に送信する(ステップS7)。この作業は、図示しないが、例えば依頼手段24が用意した選曲画面上にて、楽曲毎に付与されたコード番号およびその順番を指定し、最後に決定ボタンを押下することにより実現できる。この選曲画面は、クリエイターが音楽DB21の登録曲を視聴できるように構成してもよい。
【0038】
ユーザが図3の画面上で複数のクリエイターを指定している場合は各クリエイターに選曲が依頼されることになるが、ここで各クリエイターの選曲内容が重複しないようにする工夫が必要である。これは例えば、優先順位の高いクリエイターから依頼を出し、選曲リストを受け取ってから当該リストを添付して次のクリエイターに依頼を出すようにしたり、各クリエイターに同時に依頼を出すが、選曲結果が重複していたら優先順位の低いクリエイターにその旨を告げて再選曲を促すようにしたりすることができる。
【0039】
クリエイターが楽曲を選択し決定した楽曲リストは、サーバ20の楽曲リスト受付手段25に受信される。この受信手段25は楽曲リストを受信すると、履歴保存DB25aを参照して、受け取った楽曲リストの内容が過去に保存された履歴のいずれか1と所定レベル以上で一致するか否かを検証する(ステップS8)。この検証により過去の履歴と一致する場合には、クリエイター端末30にその旨および再選曲を行うよう通知する(再びステップS6へ)。この一致判定のレベルは実施例により適宜決定することができるが、例えば楽曲リストにある10曲中8曲以上同じ曲を使用しているアルバムが過去に提供されている場合に一致すると設定することができる。楽曲リスト受付手段25はまた、選曲数や一曲あたりの演奏時間をチェックし、合計時間がアルバム一枚分を満たすかを確認する。もしこれらの条件を満たしていなければ、メール等でクリエイターに再度通知する。楽曲リストの選曲内容が条件を満たしている場合には、ユーザの確認を得るために購入者端末10に楽曲リストを送信する(ステップS9)。
【0040】
ユーザは楽曲リストを購入者端末10に表示し選曲内容を確認する。このアルバムの購入を決定した場合は画面上の購入ボタン(図示せず)を押下してサーバ20に購入意志を伝達する(ステップS10)。この画面上では、ユーザは再び選曲し直してもらうことや、クリエイターの再指定を選択できるようにしてもよい。その場合、楽曲リスト受付手段25は購入者端末10からの通知内容に応じて、再び選曲依頼をクリエイターに通知したり(ステップA6へ)、図3に示す入力画面を購入者端末に送信するようにする(ステップA2へ)。ただし、この場合でもクリエイターへが既に行った選曲分の料金が課金されることを通知し、了解を得て課金処理を行うようにする。
【0041】
購入者端末10からの購入意志通知を受け取ったサーバ20は課金分配手段27に通知する。課金分配手段は、楽曲リストに基づいてDB21、22を参照して、著作権使用料、クリエイターへの選曲料、その他の実費等を勘案してアルバム料金を算出し、購入用画面を作成して購入者端末10に送信する(ステップS11)。また、楽曲リスト受付手段25からクリエイター端末30に依頼内容の終了が報告される(ステップS12)。
【0042】
ユーザは端末10に購入用画面を表示し(ステップS13)、必要事項を入力してサーバ20へ送信する(ステップS14)。この入力情報には、ユーザの住所氏名、支払い方法、CDまたはダウンロードいずれの方法での受け取りを希望するか等の情報が含まれる。サーバ20のアルバム作成手段26は、ユーザがCDを指定する場合には音楽DB21から楽曲データを抽出してCDに書き込み、ユーザへの発送処理を行う。また、ユーザがダウンロードを希望する場合には楽曲データを圧縮してダウンロードの設定を行い、準備ができたら購入者端末10に通知する(ステップS16)。ユーザはこれを受けてCDの受領またはアルバムデータのダウンロードを行う(ステップS17)。サーバ20の課金分配手段27はその後、ステップS11で算出したアルバム料金をユーザに課金するとともに、著作権使用料や選曲料について、楽曲の著作権管理団体やクリエイターへの支払い処理を行う(ステップS18)。
【0043】
本発明の一実施例について詳細に説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施例に限られるものではなく、技術的思想として同一の範囲内で他の様々な実施例として実現できることは明らかである。特に、図3に示す入力画面での指定事項は上記実施例のものに限られず、例えばユーザがアルバムに含めて欲しい曲を直接指定できるようにしたりすることができる。また、楽曲リスト受付手段25が行う一致判定(ステップS8)は上記の例に限られず、実施例ごとに異なってもよい。
【0044】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明では、ユーザからの注文毎に選曲者へ選曲依頼を行うようにしたので、同じイメージで同じ選曲者に依頼を行った場合でも同じアルバム構成とはならず、当該選曲者が購入者だけのために選曲した唯一のアルバムを提供することができる。また、以前に作成されたアルバムと内容が一致する場合には選曲者に再選択を促すようにしているので、確実に唯一のアルバムをユーザに提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシステム全体を示すイメージ図である。
【図2】本発明に係る方法の一実施例を説明するためのフロー図である。
【図3】購入者端末に表示される入力画面の一例である。
【図4】購入者端末に表示される選択ウィンドウの一例である。
【図5】購入者端末に表示される選択ウィンドウの一例である。
【符号の説明】
10・・・購入者端末
20・・・アルバムクリエイトサーバ
21・・・音楽データベース
22・・・クリエイターデータベース
23・・・注文情報取得手段
24・・・クリエイター依頼手段
25・・・楽曲リスト受付手段
25a・・履歴保存データベース
26・・・アルバム作成提供手段
27・・・課金分配手段
30・・・クリエイター端末
40・・・ネットワーク
【発明の属する技術分野】
本発明は音楽アルバム作成システム、音楽アルバム作成方法、音楽アルバム作成処理プログラムに関し、特に、通信ネットワークを介してユーザに世界で唯一の音楽アルバムを提供できるようにしたシステム、方法、およびプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の技術の従来例として、ネットワーク上の音楽サイトからユーザが希望する楽曲データを一括して配信できるようにした楽曲データ配信方法及びシステムがある(例えば、特許文献1)。このシステムによれば、ユーザは複数の楽曲データを任意に選択しセットとしてダウンロードすることができる。
【0003】
また、特定のアーティストが特定のイメージに合致するとして編集した複数の音楽再生データをまとめてダウンロードできるようにした装置がある(例えば、特許文献2)。この技術では、予めアーティスト、タレント、モデル等の特定の人物が特定のイメージに合致するとの条件下で選択した複数の曲の音楽再生データの識別情報をグループ化して格納しており、ユーザの指定する人物やイメージのキーワードに合わせて当該人物が推薦する曲をまとめてダウンロードすることが可能である。
【0004】
また、イメージにより選曲するようにした音楽再生装置や、インターネットを介してイメージにあう楽曲を編集してコンパクトディスク等の記録媒体に格納してユーザに提供するようにした装置及びプログラム格納媒体もある(例えば、特許文献3、特許文献4)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−175679号公報(段落0007)
【特許文献2】
特開2001−337684号公報(段落0008)
【特許文献3】
特開平01−217783号公報
【特許文献4】
特開平10−222537号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献2に記載の方法では、憧れのアーティスト等が選曲してくれたアルバムを得ることができるが、その人物が選曲した楽曲の組み合わせは予め用意されたものであり、購入者毎に世界で唯一のアルバムを入手できるという性質のものではない。すなわち、同じ人物と同じキーワードを用いれば何度でも同じ楽曲の組み合わせが提示され、誰にでも同じアルバムが提供されることになる。これでは、憧れの人物が選曲した世界で唯一のアルバムを入手するという満足感が得られないことになる。
【0007】
また、特許文献2以外の従来例では、アルバムに含める楽曲をユーザが直接指定したり、イメージに合う楽曲のなかからユーザが選択するだけであり、憧れの著名人が推薦する楽曲を楽しむという喜びを得られないことになる。
【0008】
そこで本発明は、ユーザから希望するイメージや選曲者の情報を受け付け、その都度新規に選曲を依頼することにより楽曲が選択されるようにして、世界で唯一のアルバムを入手できるようにしたシステムや方法を実現することを目的とする。このシステムでは、選曲者が決定した楽曲の組み合わせが過去に存在する場合には再選曲を促すことにより、確実に唯一のアルバムが作成されるようになっている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成すべく、本発明は、通信ネットワークを介してユーザ端末に接続された音楽アルバム作成システムであって、複数の音楽データが登録された音楽データベースと、前記ユーザ端末からユーザが希望する選曲者の情報を受け付ける手段と、前記ユーザの希望に係る選曲者にアルバムの選曲を依頼する手段と、当該選曲者が選曲した楽曲リストを受け付ける手段と、この楽曲リストに基づき前記音楽データベースから音楽データを抽出しアルバムとして組み立てる手段と、組み立てた音楽データをユーザへ提供する手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
好適な実施例では、これらの各手段は、インターネットに接続されたワークステーションサーバが備えるCPUやメモリ、ハードディスク等のハードウェア構成と、該サーバ上で動作する音楽作成処理プログラムとの協働により実現される。ユーザからの注文毎に選曲者へ選曲依頼を行うようにしたので、同じイメージで同じ選曲者に依頼を行った場合でも必ずしも同じアルバム構成とはならず、当該選曲者が購入者だけのために選曲した唯一のアルバムを提供することができる。
【0011】
このシステムにおいて、前記選曲者から楽曲リストを受け付ける手段がさらに、過去に受け付けた楽曲リストの履歴を保存する手段と、今回受け付けた楽曲リストの内容が過去に保存された履歴のいずれかと所定レベル以上で一致するか否かを判定する手段と、所定レベル以上で一致する場合に前記選曲者に再選曲を促す手段と、を備えることを特徴とする。
このように、以前に作成されたアルバムと内容が一致する場合には選曲者に再選択を促すことにより、確実に唯一のアルバムをユーザに提供することが可能となる。
【0012】
また、複数の選曲者の情報が登録された選曲者データベースを備えるとともに、前記ユーザ端末から選曲者の情報を受け付ける手段は、前記選曲者データベースの登録内容を前記ユーザ端末に送信して選択を促すことを特徴とする。予め本システムによるサービスに協力してくれる著名人と契約しておき、ユーザはその一覧から選曲者を選べるようにする。ユーザに提示されるデータベースの登録内容は、本発明の実施例に示すように、ジャンル別に分類された一部を提示するようにしてもよい。
【0013】
また、前記ユーザ端末から情報を受け付ける手段は、前記ユーザが希望する選曲者の情報とともに当該ユーザが希望するアルバムのイメージに関する1以上のキーワードを受け取るとともに、前記選曲者に依頼する手段は、当該選曲者に前記キーワードを通知することが望ましい。希望するアルバムのイメージを伝えることにより、選曲者によってイメージに沿った選曲が行われるので、ユーザの希望に沿ったアルバムを提供することが可能となる。
【0014】
前記音楽データをユーザへ提供する手段は、前記組み立てた音楽記録媒体に格納してユーザに提供するか、前記組み立てた音楽データを前記通信ネットワークを介して前記ユーザ端末に送信することができる。提供される音楽データはある程度のデータ量となるので、例えば、大容量通信環境を持たないユーザにはコンパクトディスク等の記録媒体に格納して郵送し、大容量通信環境のユーザには直接ダウンロードにより音楽データを提供するようにする。
【0015】
さらに、前記選曲者に選曲を依頼する手段は、前記ユーザ端末から複数の選曲者の希望があった場合に、前記ユーザが指定する各選曲者の優先順位、曲数、時間のいずれか1以上の情報に基づいて各選曲者に依頼を行うようにしてもよい。複数の選曲者の共同作業により当該ユーザのために選曲された唯一無二のアルバムを提供することが可能となる。
【0016】
一方、本願発明に係る方法は、通信ネットワークを介して、少なくともユーザが指定する選曲者の情報を受け取るステップと、前記ユーザの指定に係る選曲者に選曲を依頼するステップと、当該選曲者が作成した楽曲リストを受け取るステップと、前記楽曲リストに挙げられた楽曲の音楽データを用意するステップと、用意した音楽データを前記ユーザに提供するステップと、を備えることを特徴とする。
【0017】
また、この方法はユーザに提供した楽曲リストの履歴を保存するステップを含むとともに、前記選曲者から楽曲リストを受け取るステップは、当該楽曲リストの内容が過去に保存された履歴のいずれか1と所定レベル以上で一致する場合に、前記選曲者に再選曲を促すステップを含むことを特徴とする。
【0018】
また、前記ユーザから情報を受け取るステップは、当該ユーザが希望するアルバムのイメージに関する1以上のキーワードを受け取るとともに、前記選曲を依頼するステップは選曲者に前記キーワードを通知することが望ましい。
【0019】
前記音楽データをユーザに提供するステップは、前記音楽データを記録媒体に格納して前記ユーザに送付するか、前記通信ネットワークを介してユーザの通信端末へダウンロードさせるかのいずれかとして構成することができる。
【0020】
また、前記選曲者から楽曲リストを受け取るステップは、当該リストを前記ユーザに一旦提示して了承を得るステップを含むことを特徴とする。選曲者が作成した楽曲リストがユーザの気に入らない場合も考えられるため、音楽データをユーザに提供する前に了承を得るようにすると齟齬を回避することができる。
【0021】
また、前記選曲者に選曲を依頼するステップは、前記ユーザ端末から複数の選曲者の希望があった場合に、前記ユーザが指定する各選曲者の優先順位、曲数、時間のいずれか1以上の情報に基づいて各選曲者に依頼を行うことが望ましい。
【0022】
さらに本発明は、上記の方法をコンピュータに実行させることを特徴とする、コンピュータ読み取り可能な音楽アルバム作成処理プログラムに関する。このプログラムは上述した音楽アルバム作成システムを構成するネットワーク上のワークステーションサーバにインストールされるものである。このプログラムは、当該プログラムの販売業者からCD−ROM等の記録媒体に格納したものを供給されてもよいし、販売業者のサイトからサーバに直接ダウンロードされてもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら以下に詳細に説明する。図1は、本発明に係るシステムの全体像を示すイメージ図である。図1に示すように、アルバムの購入者(ユーザ)が利用する購入者端末10と、アルバム作成処理を行うアルバムクリエイトサーバ20と、アルバムのクリエイター(選曲者)が利用するクリエイター端末30とがネットワーク40を介して接続されている。このネットワーク40は例えばインターネットである。購入者端末10およびクリエイター端末30はいずれもパーソナルコンピュータ、携帯電話端末、通信機能付のPDA等の情報通信端末であり、少なくとも表示画面と入力手段とを備えている。
【0024】
アルバムクリエイトサーバ20は、ネットワーク40に接続されたワークステーションサーバであり、音楽DB21と、クリエイターDB22を備えている。音楽DB21には複数の音楽データが、それぞれ曲のイメージを示す「夏、海」等のキーワードに関連づけて登録されている。また、予め曲毎に著作権利用料やその支払先など必要な情報が登録されている。クリエイターDB22には、本システムの運用に協力する複数の選曲者(アルバムクリエイター)の情報が登録されている。これらクリエイターは音楽アーティスト、タレント、モデル、スポーツ選手などの著名人から本システムの運営者が選択して事前に契約を交わした人物であり、契約時に取得したクリエイター端末30のメールアドレスや選曲料の支払先情報などがクリエイターDB22に登録される。
【0025】
サーバ20はさらに、注文情報取得手段23と、クリエイター依頼手段24と、楽曲リスト受付手段25と、アルバム作成提供手段26と、課金分配手段27とを備えている。実施例では、これらの手段はサーバ20が備えるCPUや記憶装置、通信ケーブルやディスクドライブ等のハードウェアと、記憶手段からCPUに読み出され実行されるプログラムモジュールとの協働により実現されるものである。
【0026】
注文情報取得手段23はユーザ端末10からのアルバム作成要求を受け付ける。この要求には、ユーザが希望する選曲者の情報と、アルバムのイメージを表すキーワードが含められている。クリエイター依頼手段24は、ユーザからの要求に基づきクリエイターDB22を参照し、指定されたクリエイターの端末30に選曲依頼を送信する。この依頼は電子メール等で行われ、ユーザ端末10から通知されたキーワードが含められる。また、依頼手段24は音楽DB21に登録されている楽曲のリストをクリエイターに提示して、クリエイターが当該リストから楽曲を選択できるようにする機能を有する。この場合、キーワードに合致する曲のみを抽出してクリエイターに提示することができる。
【0027】
楽曲リスト受付手段25は、前記依頼に応じてクリエイターが選曲した楽曲リストをクリエイター端末から受け取る。そして、過去にユーザに提供したアルバムの楽曲リストの履歴が登録されている履歴保存DB25aを参照し、今回受け取った楽曲リストの内容が過去に保存された履歴のいずれかと所定レベル以上で一致するか(例えば、アルバムに含められる10曲中8曲以上同じ曲を用いているか)を判定し、該当する場合にはクリエイターにその旨および再び選曲し直すように通知する。ここで受け取った楽曲リストの内容が過去の履歴と一致しない場合には、新たな履歴情報として履歴保存DB25aに登録する。また、受け取った楽曲リストを購入者端末10へ送信し確認をとる機能を有する。
【0028】
アルバム作成提供手段は、以上のようにして決定された楽曲リストに基づき、音楽DB21から該当する音楽データを抽出する。ある実施例では、抽出された音楽データはコンパクトディスク等の記録媒体に納められ、ユーザのもとへ発送される。別の実施例では、楽曲データはネットワーク30を介して直接購入者端末10にダウンロードされるようにする。課金分配手段27は、ユーザに提供されたアルバム情報に基づき、DB21およびDB22を参照して、アルバムに使用した曲の著作権使用料、クリエイターに支払うべき選曲料、記録媒体や郵送料の実費等を勘案し、アルバム料金を算出してユーザへの課金処理を行う。また、ここで算出した著作権使用料や選曲料について、楽曲の著作権管理団体やクリエイターへの支払い処理を行う。
【0029】
上記システムの動作例を図2以降を参照しながら説明する。図2では、左側に購入者端末10ないしユーザの処理、中央にアルバムクリエイトサーバ20の処理、右側にクリエイター端末30ないしクリエイターの処理を示す。図2に示す実施例の前提として、予め複数のアルバムクリエイターとシステム運用者間で契約がなされており、各クリエイターの情報がクリエイターDB22に登録されているものとする。また、本システムによるサービスを希望するユーザも事前にサーバ20にアクセスするためのユーザ登録を行っており、個人情報やクレジットカード番号等と引き替えにユーザIDやパスワードが発行されているものとする。さらに音楽DB21には、楽曲の著作者または著作権管理団体から本システムで利用してもよいとの了承を得て、複数の楽曲が登録されているものとする。
【0030】
アルバムの購入を希望するユーザは、購入者端末10からネットワーク40上にアルバムクリエイトサーバ20が公開しているホームページへアクセスし、IDとパスワードを入力する(ステップS1)。これに応答して、サーバ20は図3に示すような入力画面を購入者端末10に送出する(ステップS2)。図3に示すように、入力画面はアルバムタイトル入力欄51と、複数のコンセプト入力欄52と、クリエイター選択ウィンドウ53と、リクエスト入力欄54と、各種ボタン55〜57とを備えている。ユーザは以下のようにしてこの画面に必要な情報を入力する(ステップS3)。
【0031】
ユーザはまずタイトル入力欄51にアルバムタイトルを入力する。これはユーザの希望する任意の文字列(例えば、「夏の思い出」等)を入力することができる。次にコンセプト入力欄52に、ユーザの希望するアルバムのイメージを表すキーワードを入力する。これはフリー入力としてもよいし、プルダウンメニューから適宜のキーワードを選択できるようにしてもよい。図3に示す例では、キーワードとして「夏」、「思い出」、「海」がユーザによって指定されている。
【0032】
次に、アルバムクリエイター選択ウィンドウ53でクリエイターの指定を行う。これには、クリエイターの名前を直接入力する方式と、一覧から選択する方式とから選ぶことができる。直接入力する場合、ユーザが氏名入力欄58に名前を入力し検索ボタン59を押すと、サーバ20側でクリエイターDB22が参照され、DB22に当該クリエイターが登録されている場合に指定可能となる。一方、一覧からの選択方式では、図3の画面上においてクリエイターのジャンル(芸能界、作家、スポーツ選手、政財界、芸術家等)を選択する。ユーザがいずれかのジャンルをクリックすると、図4に示すような細分類画面が表示され、この画面上でさらにジャンルを絞るようにする。これにより図5に示す画面が表示されるので、ユーザは選曲を依頼したい著名人の名前をクリックして選択可能とする。図3〜図5では大分類でスポーツ選手を選び、細分類で陸上選手を選択した例を示している。
【0033】
本実施例では、1つのアルバムで複数のクリエイターを指定することを可能としている。複数のクリエイターを指定する場合には、クリエイター選択ウィンドウ53右下に表示されている曲数または時間の指定欄60にて、クリエイター毎に選曲を希望する曲数あるいは時間を指定するようにする。このように購入者がクリエイターを指名して指名ボタン55を押すと、図3の画面右下に選択されたクリエイターが表示される。
【0034】
リクエスト入力欄54は、ユーザがシステム運営者への要求をフリー入力する欄である。図3の実施例では、例えば自分の希望する人物がDB22に存在しないため指定できない場合などに、当該人物をクリエイターとして登録して欲しい旨を要求している。システム運営者は、リクエスト度数が高い要求を考慮し導入を検討することができる。
【0035】
ユーザはすべての入力が完了したら、決定ボタン56を押下する。これを受けてサーバ20の注文情報取得手段23は、選択および入力情報の最終確認画面を購入者端末10に送出し、購入者がこの画面を確認したら送信ボタンを押下する(図示せず)。これにより、入力情報がサーバ20に送出される(図2ステップS4)。
【0036】
アルバムクリエイトサーバ20の注文情報取得手段23は、ユーザからの注文情報を受け取り、内容を確認してクリエイター依頼手段24に通知する。依頼手段24はクリエイターDB22からユーザの指定に係るクリエイターのメールアドレスを抽出し、当該クリエイターに電子メール等の手段で選曲依頼を通知する(ステップS5)。この選曲依頼には、ユーザから指定されたコンセプトキーワード、当該クリエイターの選曲を希望する曲数または時間等の必要な情報が含められる。また、依頼手段24はクリエイター端末30からサーバ20の音楽DB21を参照できるようにして、クリエイターがキーワード検索によりユーザのイメージに沿う楽曲を選択できるようにする。この場合、予めキーワードに合致する曲のみをリストアップしてクリエイターに提示するようにしてもよい。
【0037】
依頼を受けたアルバムクリエイターは、クリエイター端末30からサーバ20の音楽DB21にアクセスし、登録されている楽曲のなかから依頼内容のコンセプトに沿った選曲を行って楽曲リストを作成し(ステップS6)、これをサーバ20に送信する(ステップS7)。この作業は、図示しないが、例えば依頼手段24が用意した選曲画面上にて、楽曲毎に付与されたコード番号およびその順番を指定し、最後に決定ボタンを押下することにより実現できる。この選曲画面は、クリエイターが音楽DB21の登録曲を視聴できるように構成してもよい。
【0038】
ユーザが図3の画面上で複数のクリエイターを指定している場合は各クリエイターに選曲が依頼されることになるが、ここで各クリエイターの選曲内容が重複しないようにする工夫が必要である。これは例えば、優先順位の高いクリエイターから依頼を出し、選曲リストを受け取ってから当該リストを添付して次のクリエイターに依頼を出すようにしたり、各クリエイターに同時に依頼を出すが、選曲結果が重複していたら優先順位の低いクリエイターにその旨を告げて再選曲を促すようにしたりすることができる。
【0039】
クリエイターが楽曲を選択し決定した楽曲リストは、サーバ20の楽曲リスト受付手段25に受信される。この受信手段25は楽曲リストを受信すると、履歴保存DB25aを参照して、受け取った楽曲リストの内容が過去に保存された履歴のいずれか1と所定レベル以上で一致するか否かを検証する(ステップS8)。この検証により過去の履歴と一致する場合には、クリエイター端末30にその旨および再選曲を行うよう通知する(再びステップS6へ)。この一致判定のレベルは実施例により適宜決定することができるが、例えば楽曲リストにある10曲中8曲以上同じ曲を使用しているアルバムが過去に提供されている場合に一致すると設定することができる。楽曲リスト受付手段25はまた、選曲数や一曲あたりの演奏時間をチェックし、合計時間がアルバム一枚分を満たすかを確認する。もしこれらの条件を満たしていなければ、メール等でクリエイターに再度通知する。楽曲リストの選曲内容が条件を満たしている場合には、ユーザの確認を得るために購入者端末10に楽曲リストを送信する(ステップS9)。
【0040】
ユーザは楽曲リストを購入者端末10に表示し選曲内容を確認する。このアルバムの購入を決定した場合は画面上の購入ボタン(図示せず)を押下してサーバ20に購入意志を伝達する(ステップS10)。この画面上では、ユーザは再び選曲し直してもらうことや、クリエイターの再指定を選択できるようにしてもよい。その場合、楽曲リスト受付手段25は購入者端末10からの通知内容に応じて、再び選曲依頼をクリエイターに通知したり(ステップA6へ)、図3に示す入力画面を購入者端末に送信するようにする(ステップA2へ)。ただし、この場合でもクリエイターへが既に行った選曲分の料金が課金されることを通知し、了解を得て課金処理を行うようにする。
【0041】
購入者端末10からの購入意志通知を受け取ったサーバ20は課金分配手段27に通知する。課金分配手段は、楽曲リストに基づいてDB21、22を参照して、著作権使用料、クリエイターへの選曲料、その他の実費等を勘案してアルバム料金を算出し、購入用画面を作成して購入者端末10に送信する(ステップS11)。また、楽曲リスト受付手段25からクリエイター端末30に依頼内容の終了が報告される(ステップS12)。
【0042】
ユーザは端末10に購入用画面を表示し(ステップS13)、必要事項を入力してサーバ20へ送信する(ステップS14)。この入力情報には、ユーザの住所氏名、支払い方法、CDまたはダウンロードいずれの方法での受け取りを希望するか等の情報が含まれる。サーバ20のアルバム作成手段26は、ユーザがCDを指定する場合には音楽DB21から楽曲データを抽出してCDに書き込み、ユーザへの発送処理を行う。また、ユーザがダウンロードを希望する場合には楽曲データを圧縮してダウンロードの設定を行い、準備ができたら購入者端末10に通知する(ステップS16)。ユーザはこれを受けてCDの受領またはアルバムデータのダウンロードを行う(ステップS17)。サーバ20の課金分配手段27はその後、ステップS11で算出したアルバム料金をユーザに課金するとともに、著作権使用料や選曲料について、楽曲の著作権管理団体やクリエイターへの支払い処理を行う(ステップS18)。
【0043】
本発明の一実施例について詳細に説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施例に限られるものではなく、技術的思想として同一の範囲内で他の様々な実施例として実現できることは明らかである。特に、図3に示す入力画面での指定事項は上記実施例のものに限られず、例えばユーザがアルバムに含めて欲しい曲を直接指定できるようにしたりすることができる。また、楽曲リスト受付手段25が行う一致判定(ステップS8)は上記の例に限られず、実施例ごとに異なってもよい。
【0044】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明では、ユーザからの注文毎に選曲者へ選曲依頼を行うようにしたので、同じイメージで同じ選曲者に依頼を行った場合でも同じアルバム構成とはならず、当該選曲者が購入者だけのために選曲した唯一のアルバムを提供することができる。また、以前に作成されたアルバムと内容が一致する場合には選曲者に再選択を促すようにしているので、確実に唯一のアルバムをユーザに提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシステム全体を示すイメージ図である。
【図2】本発明に係る方法の一実施例を説明するためのフロー図である。
【図3】購入者端末に表示される入力画面の一例である。
【図4】購入者端末に表示される選択ウィンドウの一例である。
【図5】購入者端末に表示される選択ウィンドウの一例である。
【符号の説明】
10・・・購入者端末
20・・・アルバムクリエイトサーバ
21・・・音楽データベース
22・・・クリエイターデータベース
23・・・注文情報取得手段
24・・・クリエイター依頼手段
25・・・楽曲リスト受付手段
25a・・履歴保存データベース
26・・・アルバム作成提供手段
27・・・課金分配手段
30・・・クリエイター端末
40・・・ネットワーク
Claims (13)
- 通信ネットワークを介してユーザ端末に接続された音楽アルバム作成システムであって、複数の音楽データが登録された音楽データベースと、前記ユーザ端末からユーザが希望する選曲者の情報を受け付ける手段と、前記ユーザの希望に係る選曲者にアルバムの選曲を依頼する手段と、当該選曲者が選曲した楽曲リストを受け付ける手段と、この楽曲リストに基づき前記音楽データベースから音楽データを抽出しアルバムとして組み立てる手段と、組み立てた音楽データをユーザへ提供する手段と、を備えることを特徴とする音楽アルバム作成システム。
- 請求項1に記載のシステムにおいて、前記選曲者から楽曲リストを受け付ける手段がさらに、過去に受け付けた楽曲リストの履歴を保存する手段と、今回受け付けた楽曲リストの内容が過去に保存された履歴のいずれかと所定レベル以上で一致するか否かを判定する手段と、所定レベル以上で一致する場合に前記選曲者に再選曲を促す手段と、を備えることを特徴とする音楽アルバム作成システム。
- 請求項1または2に記載のシステムにおいて、複数の選曲者の情報が登録された選曲者データベースを備えるとともに、前記ユーザ端末から選曲者の情報を受け付ける手段は、前記選曲者データベースの登録内容を前記ユーザ端末に送信して選択を促すことを特徴とする音楽アルバム作成システム。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載のシステムにおいて、前記ユーザ端末から情報を受け付ける手段は、前記ユーザが希望する選曲者の情報とともに当該ユーザが希望するアルバムのイメージに関する1以上のキーワードを受け取るとともに、前記選曲者に依頼する手段は、当該選曲者に前記キーワードを通知することを特徴とする音楽アルバム作成システム。
- 請求項1ないし4のいずれかに記載のシステムにおいて、前記音楽データをユーザへ提供する手段は、前記組み立てた音楽データを記録媒体に格納してユーザに提供するか、前記組み立てた音楽データを前記通信ネットワークを介して前記ユーザ端末に送信することを特徴とする音楽アルバム作成システム。
- 請求項1ないし5のいずれかに記載のシステムにおいて、前記選曲者に選曲を依頼する手段は、前記ユーザ端末から複数の選曲者の希望があった場合に、前記ユーザが指定する各選曲者の優先順位、曲数、時間のいずれか1以上の情報に基づいて各選曲者に依頼を行うことを特徴とする音楽アルバム作成システム。
- 通信ネットワークを介して、少なくともユーザが指定する選曲者の情報を受け取るステップと、前記ユーザの指定に係る選曲者に選曲を依頼するステップと、当該選曲者が作成した楽曲リストを受け取るステップと、前記楽曲リストに挙げられた楽曲の音楽データを用意するステップと、用意した音楽データを前記ユーザに提供するステップと、を備えることを特徴とする音楽アルバム作成方法。
- 請求項7に記載の方法において、当該ユーザに提供した楽曲リストの履歴を保存するステップを含むとともに、前記選曲者から楽曲リストを受け取るステップは、当該楽曲リストの内容が過去に保存された履歴のいずれか1と所定レベル以上で一致する場合に、前記選曲者に再選曲を促すステップを含むことを特徴とする音楽アルバム作成方法。
- 請求項7または8に記載の方法において、前記ユーザから情報を受け取るステップは、当該ユーザが希望するアルバムのイメージに関する1以上のキーワードを受け取るとともに、前記選曲を依頼するステップは選曲者に前記キーワードを通知することを特徴とする音楽アルバム作成方法。
- 請求項7ないし9のいずれかに記載の方法において、前記音楽データをユーザに提供するステップは、前記音楽データを記録媒体に格納して前記ユーザに送付するか、前記通信ネットワークを介してユーザの通信端末へダウンロードさせるかのいずれかであることを特徴とする音楽アルバム作成方法。
- 請求項7ないし10のいずれかに記載の方法において、前記選曲者から楽曲リストを受け取るステップは、当該リストを前記ユーザに一旦提示して了承を得るステップを含むことを特徴とする音楽アルバム作成方法。
- 請求項7ないし11のいずれかに記載の方法において、前記選曲者に選曲を依頼するステップは、前記ユーザ端末から複数の選曲者の希望があった場合に、前記ユーザが指定する各選曲者の優先順位、曲数、時間のいずれか1以上の情報に基づいて各選曲者に依頼を行うことを特徴とする音楽アルバム作成方法。
- 請求項7ないし12のいずれかに記載の方法をコンピュータに実行させることを特徴とする、コンピュータ読み取り可能な音楽アルバム作成処理プログラム。
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JP2002367747A JP2004198763A (ja) | 2002-12-19 | 2002-12-19 | 音楽アルバム作成システム、音楽アルバム作成方法、音楽アルバム作成処理プログラム |
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Cited By (3)
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JP2008176851A (ja) * | 2007-01-18 | 2008-07-31 | Akita Denshi Systems:Kk | 音楽選曲再生方法 |
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-
2002
- 2002-12-19 JP JP2002367747A patent/JP2004198763A/ja active Pending
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