JP2004198174A - スライド機構の摩擦測定方法及び摩擦測定装置 - Google Patents

スライド機構の摩擦測定方法及び摩擦測定装置 Download PDF

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Hiroshi Sato
佐藤  寛
Masanori Kobayashi
正典 小林
Junshi Takashina
純志 高品
Hiroyuki Oda
博行 織田
Kyosuke Matsui
亨介 松井
Shintaro Miyoshi
晋太郎 三好
Takashi Kawaguchi
隆 川口
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Akishima Laboratories Mitsui Zosen Inc
Daiichi Electric Co Ltd
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Akishima Laboratories Mitsui Zosen Inc
Daiichi Electric Co Ltd
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Abstract

【課題】多様な二軸試験機のスライド機構の摩擦を正確に測定することができるスライド機構の摩擦測定方法及び測定装置を提供する。
【解決手段】上下に配置されたブロック材の受圧部22と、板材の加圧部20からなり、向い合う面には摺動面を備える。前記受圧部22の摺動面には複数の凹陥部24が設けられ、前期凹陥部24には吐出口36が備えられる。当該吐出口36は、油圧ポンプ30を介して油タンク34と接続され、前記受圧部22の外縁には油回収溝26が設けられる。さらに、当該油回収溝26は、前記油タンク34と連通されることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スライド機構の摩擦測定方法及び測定装置に係り、特に、垂直方向に高荷重を加えながら水平方向に往復運動をするスライド機構の摩擦を正確に測定するのに好適なスライド機構の摩擦測定方法及び測定装置。
【0002】
【従来の技術】
加圧スライド機構の摩擦の測定は、建築構造物の耐震性を高める免振ゴム等の試験を行う二軸試験機に必要とされている。垂直加負荷状態で水平加振を行う場合に、水平往復運動が行われる、スライダ下部に設けられるスライドベアリング、コロ等のスライド手段に、摩擦が生じてしまうからである。
【0003】
そこで特許文献1のような二軸負荷試験機が発明された。前記二軸負荷試験機は、図9に示すように垂直シリンダ機構1と水平シリンダ機構2を備え、加圧盤6には板バネ7を介して垂直荷重が伝達され、加振台3は前記水平シリンダ機構2によって水平往復運動可能に支持されている。前記加振台3の下部にはスライドベアリング4が備えられ、スライドレール5に沿って往復運動が可能とされている。
【0004】
上記構成の二軸負荷試験機では、板バネ7により加圧支持される加圧盤6は、板バネ7の弾性力により水平運動可能とされている。さらに加圧盤6には連結棒9を介してロードセル8が連結されており、加圧盤6に付加される水平方向の荷重を検知可能にしている。
【0005】
供試体10に垂直荷重を加えつつ、加振台3を水平加振すると、加振台3と供試体10との間には、スライドベアリング4の摩擦を除いた実効水平荷重が付加される。また、供試体10と加圧盤6との間には、前記実効水平荷重と同等で逆方向の水平方向反力が加わる。この水平方向反力を前記ロードセル8により検知することにより、スライドベアリング4の摩擦の影響を受けること無く付加荷重を測定することができる。また、水平付加荷重から前記水平方向反力及び加振台3の慣性力を引いたものが摩擦であるということもできる。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−73521号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の二軸負荷試験機のような付加荷重検出機では、一般に普及している二軸試験機に適応させる場合、多くの改造が必要であり、場合によっては試験機自体を交換しなくてはならない。このため、莫大な費用が掛かるとともに、板バネの疲労又は反力等により検出値が変化してしまう可能性もある。また、垂直加圧を行う際に弾性部材を介して行うため、垂直付加荷重の測定が正確になされない可能性がある。
【0008】
本発明では上記問題を解決し、現在使用されている二軸試験機にも比較的安価で提供でき、かつ使用部材に疲労がないため長期使用が可能であり、供試体に付加した荷重を正確に知るために、スライド面の摩擦を正確に測定可能なスライド機構の摩擦測定方法及びスライド機構の摩擦測定装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明に係るスライド機構の摩擦測定方法は、加圧手段によりベース面に向けて加圧されているスライダが前記ベース面に沿って移動するスライド機構の前記ベースとの間の摩擦を測定する方法において、前記加圧手段と前記スライダとの間に流体を供給して流体膜を形成し、流体膜を介して前記スライダを加圧しつつ、前記摩擦を測定することを特徴とする。
【0010】
そうした場合、前記流体の供給は、複数箇所から行い、各供給箇所における流体供給量を均一にするようにすると良い。さらに、前記加圧手段と前記スライダとの間に供給する流体は、流体膜形成後に回収して循環させるようにしても良い。
【0011】
また、本発明に係る加圧スライド機構の摩擦測定装置は、加圧手段によりベース面に向けて加圧されているスライダが、前記ベース面に沿って移動するスライド機構の前記ベースとの間の摩擦を測定するスライド機構の摩擦測定装置であって、前記加圧手段に設けた加圧部と、この加圧部に対向させて前記スライダに設けた受圧部と、この受圧部と前記加圧部とのいずれか一方に設けられ、両者の対向面間に流体を供給する流体供給機構と、前記スライド機構に設けられ、前記スライダに作用する前記ベース面に沿った力を検出するセンサとを有することを特徴とする。
【0012】
そうした場合、前記流体供給機構は、前記受圧部又は前記加圧部の対向面のいずれか一方に形成した複数の凹陥部と、これら各凹陥部内に形成した流体吐出口と、これら各流体吐出口を介して前記対向面間に流体を供給する流体吐出手段とを有するようにすると良い。
【0013】
また、前記流体供給機構は、前記吐出口と前記吐出手段とを接続する流路に、各吐出口からの流体吐出量を均一にする絞りを有するようにしても良い。
前記絞りを設けない場合には、前記流体吐出手段は、前記各吐出口に対応して複数設けるようにすると良い。
さらに、前記流体供給機構は、前記吐出口から吐出された前記流体を前記流体吐出手段に戻す循環路を有するようにしても良い。
【0014】
【作用】
上記のようなスライド機構の摩擦計測方法では、流体膜を介してスライダを加圧するようにしたことにより、加圧手段とスライダとの間に生じる摩擦を作動流体の粘度程度とすることができる。よって、摩擦測定箇所であるスライダとベースとの間の摩擦に比べて極めて小さいために、実質的に流体膜形成箇所の摩擦は無視することができる。
【0015】
加圧手段とベースとの間に流体を供給する場合に、複数箇所から供給を行い、かつ流体供給量を均一にすることにより、形成する流体膜の厚さを均一にすることができ、加圧手段及びベースの対向面の圧力バランスが保たれる。また、供給した流体を流体膜形成後に回収して循環させるようにすることにより、流体のランニングコストを抑えることができて経済的である。
【0016】
また、上記構成のスライド機構の摩擦測定装置では、加圧手段に設けた加圧部とスライダに設けた受圧部との対向面間に流体供給機構を設けたことにより、加圧部と受圧部との間の面に流体を供給して流体膜を形成することが可能となる。また、スライド機構が、スライダに作用する力を検出するセンサを有するようにすることにより、スライドを水平移動させる時に掛かる力を検出することができる。
【0017】
流体供給機構が、複数の凹陥部と凹陥部内に形成した流体吐出口と流体吐出手段を有するようにしたことにより、流体が一旦凹陥部内を充たした後に前記対向面間に供給されるようになるため、凹陥部全体から均一に対向面間に流体が供給されるようになる。これに伴い、対向面間に形成する流体膜による受圧有効面積の拡大を図ることもできる。
【0018】
吐出口と流体吐出手段とを接続する流路に絞りを有するようにすることにより、複数の吐出口に対して流体吐出手段が一つであった場合でも、各吐出口に供給する流量を均一にすることができる。
【0019】
逆に、複数の吐出口に合わせて流体吐出手段を複数設けるようにすることにより、各吐出口に供給する流量の設定が流体吐出手段の出力制御のみでよく、容易となる。
【0020】
また、流体供給機構に循環路を設けるようにすることにより、流体の供給経路及び排出経路を装置外に設ける必要がなくなり、装置の据付やメンテナンス等が容易になる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係る実施の形態を図面に従って説明する。図1は、第1の実施形態に関する概略図であり、図2は第1の実施形態の受圧部22の拡大図であり、(A)は上面図であり(B)は側面断面図である。
【0022】
本実施形態に係る加圧スライド機構の摩擦測定装置は、供試体を垂直加圧する垂直シリンダ機構44を有する垂直加圧部と、水平シリンダ機構48を有し水平往復運動可能なスライダ38とが備えられる二軸試験機に用いられる。特に、前記スライダ38の下部には、コロ41又は他のスライド手段が設けられている二軸試験機に用いられる。また、作動流体として圧油(油)を使用する。
【0023】
第1の実施形態は、矩形の板材からなる加圧部20と、その下部に配置される、矩形のブロック材からなる受圧部22とで構成され、垂直シリンダ機構44とスライダ38とにはそれぞれ、垂直方向と水平方向の荷重を検出するセンサであるロードセル42、46が備えられる。前記加圧部20は、スライダ38のスライド時でも、受圧部22を加圧部20が覆うように、受圧部22よりも、少なくとも前記スライダ38のスライド範囲分だけ大きく形成される。また、受圧部22と向い合う面には摺動面を有する。
【0024】
受圧部22は、加圧部20の摺動面に対向する面に、摺動面を有する。また、図2に示すように、当該摺動面には、矩形の凹陥部24を4個、行列配置している。さらに前記凹陥部24の中心には、圧油を凹陥部24の内部に吐出する吐出口36を設けている。前記凹陥部24は、吐出口36から吐出される圧油を、一旦内部に貯留してから摺動面に吐出させるためのものである。これにより、摺動面に開口する矩形部全面から、均等に圧油を吐出させることが可能となり、摺動面に対する有効受圧面積の拡大を図ることができる。
【0025】
前記凹陥部24が行列配置されている摺動面の外縁には全周にわたり、凹陥部24から吐出された圧油を受ける樋の役割をする、油回収溝26が設けられる。
【0026】
前記凹陥部24の下部に位置して、前記受圧部22の内部には、圧油(潤滑油)を貯留する油タンク34が備えられている。前記油タンク34は、前記吐出口36と油供給経路29により接続されている。当該油供給経路29は、油タンク34側から、流体吐出手段である油圧ポンプ30と絞り28とを介装しており、油圧ポンプ30を介した後に4本に分岐し、夫々絞りを備えるように形成されている。前記絞り28は、圧油の供給先(吐出口36)を複数とし、圧油供給源である油圧ポンプ30を1機とした場合に、複数の吐出口36に供給する圧油量を均一に調整することを可能にする役割を果たす。前記油回収溝26は、凹陥部24から吐出され、油回収溝26に貯留された圧油を前記油タンク34に戻すための、油循環経路27を備える。なお、前記油圧ポンプ30には、当該ポンプの駆動源である駆動モータ32が備えられる。
【0027】
上記構成の加圧部20及び受圧部22は、基本構成を持つ二軸試験機の、垂直加圧部と水平加振部の夫々に加圧力を検出するセンサであるロードセル42、46を備えた後、垂直加圧部とスライダ38との間に備えられて使用される。
【0028】
駆動モータ32を動かし、油圧ポンプ30を駆動させる。油圧ポンプ30の駆動と同時に、油タンク34に貯留された圧油が油供給経路29を通り、4経路に分配される。分配された圧油は絞り28を通り吐出量を調整され、吐出口36から凹陥部24内へ吐出される。吐出される圧油量が後述する数式の値以上になると、圧油は凹陥部24の内部を充たし、凹陥部24の上部を覆う加圧部20との間に数十μmの油膜を形成する。この油膜を形成することにより、加圧部20は受圧部22より浮上した状態となるため、垂直荷重を受圧部に伝達しつつ、スライダ38を水平移動させる場合の摩擦力を、スライダ38の下部に備えられるコロ41等の他のスライド手段の摩擦力に比べ、極微小に抑えることができる。このため、加圧部20と受圧部22との間に生じる摩擦力は、測定上は無視することが可能となり、スライダ38の下部に備えられるコロ41又は、他のスライド手段の摩擦力を簡易かつ正確に測定することができる。
【0029】
凹陥部24から吐出された圧油は、外縁に備えられる油回収溝26に流れ込む。油回収溝26に流れ込んだ圧油は油循環経路27を通り、油タンク34に貯留され、循環利用される。
【0030】
上記スライド機構の摩擦測定装置の加圧部20を、受圧部22より浮上させるために必要な圧油の吐出流量、流量Qは以下の計算によって導くことができる。ここで、計算を簡略化するために、凹陥部24とその周辺部を一つのユニットと考え、図7に示すように、当該ユニットをパット25として計算すると潤滑油の吐出によって加圧時の圧力を均等分配可能な面積である有効受圧面積Aは、
【数1】
Figure 2004198174
で求めることができる。ここでBはパット25の幅、Lはパットの長さ、Cは凹陥部24の縁部からパット25の縁部までの距離、nはパット25の数である。次に浮上させる重量物の荷重をW(加圧部20の重量を含む)とすると、加圧部20を受圧部22から浮上させるために、前記有効受圧面積Aに必要な供給圧力Pvは、
【数2】
Figure 2004198174
で求めることができる。
【0031】
次に、有効流量係数βを求める。有効流量係数βは、矩形状のパット25の場合、長さLと幅Bと凹陥部24の縁部からパット25の縁部までの間隔であるCとによって異なり、図8のようになっている。従って、パット25の有効流量係数βは、L/B、C/Bの値から図8により求めることができる。
【0032】
上記のようにして導き出した値を、数式3に代入することにより流量Qを求めることができる。
【数3】
Figure 2004198174
ここで、Hは加圧部20の浮上高さ(隙間)であり、任意である。μは圧油の粘度を表す。なお、上記の数式1から3は、静圧軸受の作動油吐出量を求める場合の公式であり、図8のグラフは静圧軸受の吐出量計算に基づき導かれたものであり、公知である。
【0033】
また、二軸試験機のスライド機構の摩擦係数は、スライダ38を水平移動させる際に掛かる力Fを基に、以下の計算によって求めることができる。ここで、Fは、
【数4】
Figure 2004198174
で表すことができる。ここでMはスライダ38の慣性力、W1はスライド機構に掛かる垂直加圧力(スライダ38の重量及び加圧部20と受圧部22の重量を含む)、W2は加圧部20と受圧部22との間に掛かる垂直加圧力(加圧部20の重量を含む)である。また、W1μ1はスライド機構の摩擦力、W2μ2は加圧部20と受圧部22との間の摩擦力である。上記のμ2は加圧部20と受圧部22との間の摩擦係数であり、スライド機構の摩擦係数μ1に比べ極微小なため、計算上、略0とすることができる。また、スライダ38の慣性力は、スライダ38の重量及び加速度から求めることができる。
【0034】
よって、数式6をμ1について解くと、スライド機構の摩擦係数μ1は、
【数5】
Figure 2004198174
で表すことができる。このことより、加圧部20と受圧部22との間に生じる摩擦力は、計算上考慮しなくとも、精度良くスライド機構の摩擦係数を求めることができるといえる。
【0035】
上記第1の実施例では、受圧部22に凹陥部24を設けた形態を説明したが、図3に第2の実施形態として加圧部20に凹陥部24を設けた形態を示し、以下に詳細を説明する。第2の実施形態においても、加圧部20及び受圧部22の周辺の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0036】
第2の実施形態においては、加圧部20を矩形のブロック材、その下部に配置される受圧部22を板状の底部を壁で囲んだ箱型とした。また、加圧部20及び受圧部22は、互いに対向する面に摺動面を有する。加圧部20の摺動面には、第1の実施形態と同様に4個の凹陥部24を行列配置し、当該凹陥部24の中心には圧油を吐出させる吐出口36を備える。
【0037】
前記受圧部22は、第1の実施形態とは逆に、加圧部20より少なくとも前記スライダ38の、スライド範囲分だけ大きく、スライダ38のスライド時に加圧部20と受圧部22の壁部とが接触しないように形成される。
【0038】
受圧部22の壁部と加圧部20との間には、第1の実施形態における油タンク34の役割を果たす空間が形成される。前記空間には、吐出口36と接続する油供給経路29が開口している。前記油供給経路29は、第1の実施形態と同様に油圧ポンプ30と絞り28とを介装し、油圧ポンプ30を介した後に分岐しており、夫々絞り28を備える。また、油圧ポンプ30には、駆動モータ32が備えられる。
【0039】
上記構成の第2の実施形態においては、加圧部20と受圧部22との間の空間に圧油(潤滑油)を貯留した後、駆動モータ30を駆動させて油圧ポンプ30を駆動させる。圧油が油供給経路29を通り、前記油圧ポンプ30及び絞り28を介して吐出口36から凹陥部24へ吐出される。吐出された圧油は凹陥部24内を充たし、吐出口36からの吐出流量が、上述した数式の値以上になると、圧油は凹陥部24から吐出され、加圧部20と受圧部22との間に数十μmの油膜形成し、加圧部20は受圧部22から浮上した状態となる。このため、加圧部20は、垂直荷重を受圧部22に伝達しつつ、スライダ38を水平移動させる場合の摩擦力はコロ41等の他のスライド手段に比べ極微小とすることができ、測定上無視しても支障がない。
【0040】
図4に第3の実施形態を示す。第3の実施形態は、油圧ポンプ30、駆動モータ32及び油タンク34を別体型としたものである。第3の実施形態の基本構成及び作用は第2の実施形態と同じである。
【0041】
相違点としては、油圧ポンプ30、駆動モータ32及び油タンク34を、加圧部20の外部に設け、受圧部22の油回収溝26の役割をする空間と前記外部に設けた油タンク34とを油循環経路27により接続したことである。
【0042】
第3の実施形態では、基本的作用は第2の実施形態と同様であり、油膜を形成し、凹陥部24から吐出された圧油は、油循環経路27を通り油タンク34に貯留されて循環利用される。
【0043】
上記の実施例では、油圧ポンプ30及び駆動モータ32は、複数の吐出口36に対して1機ずつとしていたが、図5のように各吐出口36毎に設けるようにしても良い。さらに図6に示すように、凹陥部24の内部に凹陥部24の内圧を測定可能な圧力計52を備え、油圧ポンプ30には吐出流量が測定可能な流量計53を設けるようにしても良い。そうした場合、前記圧力計52及び流量計53は、夫々の値を制御可能な制御部54に接続される。凹陥部24の内圧の制御は、凹陥部24の内圧を均一化するために、油圧ポンプ30の吐出流量を制御することによりなされるようにする。
【0044】
加圧部20と受圧部22との間に圧油を吐出する場合に、複数の凹陥部24から吐出を行い、かつ圧油の供給量を均一にすることにより、形成する油膜の厚さを均一にすることができ、加圧部20及び受圧部22の対向面の圧力バランスが保たれて安定する。また、吐出した圧油を油膜形成後に回収して循環させるようにすることにより、流体のランニングコストを抑えることができて経済的である。
【0045】
上記構成のスライド機構の摩擦測定装置では、加圧部20と受圧部22との対向面間に油供給経路29を設けたことにより、加圧部20と受圧部22との間の面に圧油を吐出させて油膜を形成することが可能となる。また、スライド機構が、スライダ38に作用する力を検出するセンサであるロードセル46を有するようにすることにより、スライダ38を水平移動させる時に掛かる力を検出することができる。
【0046】
流体供給機構が、複数の凹陥部24と凹陥部24の内部に形成した吐出口36と油圧ポンプ30とを有するようにしたことにより、圧油は、一旦凹陥部24の内部を充たした後に、前記対向面間に吐出されるようになるため、凹陥部24の全体から対向面間に対して均一に流体が吐出されるようになる。これに伴い、対向面間に形成する油膜による受圧有効面積の拡大を図ることもできる。
【0047】
吐出口36と油圧ポンプとを接続する油供給経路29に絞り28を有するようにすることにより、複数の吐出口36に対して油圧ポンプ30が1機であった場合でも、各吐出口36に供給する圧油量を均一にすることができる。また、油圧ポンプを装置中に1機とすることにより、製作費を抑えることが可能となり、安価で提供できる。
【0048】
逆に、複数の吐出口36に合わせて油圧ポンプ30を複数設けるようにすることにより、各吐出口36に供給する圧油量の設定が油圧ポンプの出力制御のみでよく容易となる。
【0049】
また、流体供給機構に油循環経路27を設けるようにすることにより、油供給経路29及び油循環経路27を加圧部20又は受圧部22の外部に設ける必要がなくなり、加圧部20又は受圧部22の据付やメンテナンス等が容易になる。
制御部54が凹陥部24内の圧力を検出し、油圧ポンプ30の吐出量を制御して凹陥部24の内圧を均一化するようにすることにより、加圧部20と受圧部22との間のスライド面に形成する油膜の厚さを均一にすることができ、スライド面が傾くといった危険を避けることができる。
【0050】
加圧スライド機構の摩擦測定装置の構成において、主たる機構を垂直シリンダ機構44とスライダ38との間に設ける加圧部20と受圧部22とからなるようにしたことにより、新たに作製される二軸試験機は勿論、現存する多種の二軸試験機にも、特に改造等を必要とせずに対応させることができる。
【0051】
加圧部20又は受圧部22の外縁に油回収溝26を設けたことにより、他に油回収手段を設ける必要がなくなり、装置を小型化することができる。また、前記油回収溝26と油タンク34とを接続させたことにより、吐出された圧油を効率良く回収できる。
【0052】
上記実施例では、加圧スライド機構の摩擦測定装置に掛かる摩擦力を略0として計算上無視していたが、特に精密な測定値を求める場合には、加圧部20と受圧部22との間の摩擦力を、無負荷状態で予め測定しておくこともできる。この場合における摩擦力は、油膜生成に使用する流体の粘性係数に影響される。
【0053】
また、上記実施例においては、作動流体として油を用いていたが、垂直加圧力の大きさによっては、他の液体、又は空気等の気体を用いることもできる。
さらに上記実施例では、凹陥部24及び加圧部20及び受圧部22の形状を矩形としたが、円形等の形状としても良い。そうした場合、吐出流量の計算は上述した計算とは異なることとなる。
【0054】
【発明の効果】
加圧手段によりベース面に向けて加圧されているスライダが前記ベース面に沿って移動するスライド機構の前記ベースとの間の摩擦を測定する方法において、前記加圧手段と前記スライダとの間に流体を供給して流体膜を形成し、流体膜を介して前記スライダを加圧しつつ、前記摩擦を測定するようにしたことにより、作動部に流体を使用するため、使用部材に疲労がなく長期使用が可能であり、流体膜に作用する、スライダ水平移動時の摩擦力は略0として良いため、スライド機構の摩擦力を容易に導き出すことができ、供試体に付加した荷重も正確に導きだすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施例の概略図である。
【図2】本発明に係る第1の実施例の受圧部の(A)は底面図、(B)は側面断面図である。
【図3】本発明に係る第2の実施形態の概略図である。
【図4】本発明に係る第3の実施形態の概略図である。
【図5】本発明に係る他の実施形態の概略図である。
【図6】本発明に係る加圧スライド機構の摩擦測定装置を外部制御可能とした場合の概略図である。
【図7】潤滑油流出部を凹陥部ごとに区分けした底面概略図である。
【図8】有効流量係数βを求めるグラフである。
【図9】従来の技術を示す図面である。
【符号の説明】
20………加圧部、22………受圧部、24………凹陥部、25………パット、26………油回収溝、27………油循環経路、28………絞り、29………油供給経路、30………油圧ポンプ、32………駆動モータ、34………油タンク、36………吐出口、38………スライダ、40………ベース、41………コロ、42………ロードセル、44………垂直シリンダ機構、46………ロードセル、48………水平シリンダ機構、52………圧力計、53………流量計、54………制御部。

Claims (8)

  1. 加圧手段によりベース面に向けて加圧されているスライダが前記ベース面に沿って移動するスライド機構の前記ベースとの間の摩擦を測定する方法において、前記加圧手段と前記スライダとの間に流体を供給して流体膜を形成し、流体膜を介して前記スライダを加圧しつつ、前記摩擦を測定することを特徴とするスライド機構の摩擦測定方法。
  2. 前記流体の供給は、複数箇所から行い、各供給箇所における流体供給量を均一にすることを特徴とする請求項1に記載のスライド機構の摩擦測定方法。
  3. 前記加圧手段と前記スライダとの間に供給する流体は、流体膜形成後に回収して循環させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスライド機構の摩擦測定方法。
  4. 加圧手段によりベース面に向けて加圧されているスライダが、前記ベース面に沿って移動するスライド機構の前記ベースとの間の摩擦を測定するスライド機構の摩擦測定装置であって、前記加圧手段に設けた加圧部と、この加圧部に対向させて前記スライダに設けた受圧部と、この受圧部と前記加圧部とのいずれか一方に設けられ、両者の対向面間に流体を供給する流体供給機構と、前記スライド機構に設けられ、前記スライダに作用する前記ベース面に沿った力を検出するセンサとを有することを特徴とするスライド機構の摩擦測定装置。
  5. 前記流体供給機構は、前記受圧部又は前記加圧部の対向面のいずれか一方に形成した複数の凹陥部と、これら各凹陥部内に形成した流体吐出口と、これら各流体吐出口を介して前記対向面間に流体を供給する流体吐出手段とを有することを特徴とする請求項4に記載のスライド機構の摩擦測定装置。
  6. 前記流体供給機構は、前記吐出口と前記吐出手段とを接続する流路に、各吐出口からの流体吐出量を均一にする絞りを有することを特徴とする請求項5に記載のスライド機構の摩擦測定装置。
  7. 前記流体吐出手段は、前記各吐出口に対応して設けてあることを特徴とする請求項5に記載のスライド機構の摩擦測定装置。
  8. 前記流体供給機構は、前記吐出口から吐出された前記流体を前記流体吐出手段に戻す循環路を有することを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか1に記載のスライド機構の摩擦測定装置に関する。
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