JP2004198098A - ヒートパイプ及びこのヒートパイプを用いた熱交換装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】管状本体11を樹脂材にて形成してヒートパイプ1を得る。また、この樹脂材にて形成したヒートパイプ1と、このヒートパイプ1の一端に接続し、該ヒートパイプ1と一体又は別体に形成した樹脂材製の受熱体7及び/又は前記ヒートパイプ1の他端に接続し、該ヒートパイプ1と一体又は別体に形成した樹脂材製の放熱体8とで、ヒートパイプを用いた熱交換装置を形成する。
【選択図】 図1
Description
【産業上の利用分野】
本発明は、密閉容器の内部に作動流体を封入し、この作動流体の蒸発潜熱として熱を輸送するヒートパイプ及びこのヒートパイプを用いた冷却装置に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、上述の如きヒートパイプは、熱交換器、空調などの熱輸送用、ボイラ、風呂などの加熱用として利用され、また、トランジスタ、サイリスタなどの冷却用としても利用されている。特に、コンピュータ等の電子機器等では、半導体等の電子素子の発熱量が膨大で、これを効果的に冷却するために、ヒートパイプやヒートシンク等の冷却装置が広く用いられている。また、近年、前記コンピュータ等の電子機器では、よりコンパクトで軽量な製品が好まれる傾向にあり、そのためにはヒートパイプやヒートシンクの小型化や軽量化が重要な課題となり、しかも小型で軽量であっても高い冷却効果を持つものが要求されるようになった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のヒートパイプは、銅、ステンレス鋼、アルミニウム等の金属材製であるため、最も軽量なアルミニウム製とした場合でも、軽量化には限界があった。また、小型でも熱交換効率の高い製品を得るには、ヒートパイプの表面積を大きく形成して、放熱性や吸熱性を高めれば良いが、従来のヒートパイプは、断面形状が円形、楕円形、四角形のものが殆どで、表面積を増大させるのは限界があり、小型化は困難であった。
【0004】
本発明は上述の如き課題を解決しようとするものであって、特に軽量であって小型のヒートパイプ及びヒートパイプを用いた熱交換装置を、廉価な材料と簡易な製造作業で低コストに得ようとするものである。しかも、軽量で小型であっても、熱交換効率に優れる製品を得る事を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述の如き課題を解決するため、第1の発明は管状本体を樹脂材にて形成したヒートパイプである。
【0006】
また、第2の発明は、管状本体を樹脂材にて形成したヒートパイプと、このヒートパイプの一端に接続し、該ヒートパイプと一体又は別体に形成した樹脂材製の受熱体及び/又は前記ヒートパイプの他端に接続し、該ヒートパイプと一体又は別体に形成した樹脂材製の放熱体とから成る熱交換装置である。
【0007】
また、管状本体は、該管状本体と一体又は別体に形成した複数の樹脂材製放熱フィンを外周に設けても良い。
【0008】
また、放熱体は、基板の片面又は両面に樹脂材製の放熱フィンを複数一体に突設しても良い。
【0009】
また、放熱フィンは、断面形状を円形、楕円形、多角形、星形、ギア形としたピン状であっても良い。
【0010】
また、管状本体及び/又は放熱フィンは、樹脂材にカーボンナノファイバーを含有させても良い。
【0011】
また、管状本体及び/又は受熱体及び/又は放熱体は、樹脂材にカーボンナノファイバーを含有させても良い。
【0012】
また、カーボンナノファイバーは、5wt%より多く30wt%より少ない含有量で含有させても良い。
【0013】
また、管状本体及び/又は放熱フィンは、樹脂材に該樹脂材よりも熱伝導性の高い粒子及び/又は繊維を含有させても良い。
【0014】
【作用】
本発明は上述の如く構成したもので、第1の発明では、ヒートパイプの管状本体を樹脂材で形成する事により、金属材製の従来品と比べて、より軽量で廉価な製品を得る事ができる。また、一般に金属材に比べて樹脂材は熱伝導性に劣るが、加工性に優れるので、ヒートパイプの内外表面を波形としたり凹凸を設ける等、より表面積の大きい形状に容易に成形可能となり、樹脂材製であっても熱交換効率の高い製品を得る事ができる。この表面積の増大による熱交換効率の向上が可能であるから、ヒートパイプの小型化も可能となる。
【0015】
また、この樹脂材製ヒートパイプを用いた第2発明の熱交換装置では、例えば電子素子の冷却を行う場合、該電子素子に受熱体を密着配置して使用する。すると、電子素子から発生する熱が、受熱体に伝熱され、この受熱体からヒートパイプに伝熱される。この熱によりヒートパイプ内の作動流体が蒸発し、この蒸気により熱が放熱体側に伝熱され、放熱体を介して外部に放熱される。このようにヒートパイプが伝熱媒体となって、受熱体から放熱体への熱の移動を迅速且つ大量に行うので、放熱体での効率的な放熱が可能となり、冷却効果に優れた製品となる。勿論、冷却装置としてだけでなく、放熱体からの放熱により外気を暖めるボイラ等の加熱用や、熱交換器、空調等の熱輸送用等、何れの熱交換装置としても使用が可能で、熱交換効率に優れ、特に軽量であって小型の製品が得られる。
【0016】
また、ヒートパイプ、受熱体、放熱体の全てを樹脂材で形成するので、冷却装置の軽量化が可能となる。更に、樹脂材の優れた加工性により、ヒートパイプ、受熱体、放熱体に凹凸等を設けて、より表面積の大きい形状に容易に加工可能となり、受熱体の吸熱性や放熱体の放熱性を向上させる事ができ、その結果、冷却装置の小型化も可能となる。また、冷却装置は、上記受熱体及び放熱体の双方を設けても良いし、受熱体又は放熱体の一方のみを設けるものであっても良い。
【0017】
また、樹脂材製であるから、ヒートパイプの管状本体、受熱体、放熱体を一つの型で一体に形成する事が可能で、簡易な製作が可能となる。また、各々を別個に形成し、後工程で接続する場合は、金属材製であると溶接等に手間が掛かり、作業の危険性もあるが、樹脂材同志の接着は、金属材に比べて低い温度で熱溶着したり、接着剤等により簡単に行う事ができ、作業性や安全性に優れるものである。
【0018】
また、本発明ではヒートパイプの管状本体を樹脂材製とする事により、成形時にヒートパイプの内部にウイックを一体に設ける事もできるし、ヒートパイプの断面形状を円形、楕円形、四角形だけでなく、五角形以上の多角形としたり、星形、ギア形等にも容易に形成可能であり、伝熱面の表面積を増大して放熱性を向上させる事ができ、冷却効果の高いヒートパイプを得る事ができる。
【0019】
また、ヒートパイプの管状本体は、該管状本体と一体又は別体に形成した複数の樹脂材製放熱フィンを外周に設ければ、表面積が増大して放熱性や吸熱性が更に高まり、ヒートパイプ及びヒートパイプを用いた熱交換装置の熱交換機能を向上させる事ができる。また、樹脂材製の放熱フィンは、ヒートパイプの管状本体と別体に形成した後、熱溶着や接着剤等で双方を接続しても良いし、ヒートパイプの成形時に放熱フィンを一体に設けても良く、何れの場合でも樹脂材で形成する事により、容易な製作技術で廉価に形成可能となる。
【0020】
また、熱交換装置の放熱体に於いても、基板の片面又は両面に樹脂材製の放熱フィンを複数一体に突設すれば、放熱体の放熱性の更なる向上が可能となる。
【0021】
また、上記ヒートパイプの管状本体の外周又は放熱体の基板に設ける放熱フィンは、断面形状を円形、楕円形、多角形、星形、ギア形としたピン状に形成したり、片面又は両面を平滑面とするか又は凹凸面を設けた板状に形成すれば、放熱フィン全体の表面積を増大させる事ができ、熱交換効率の向上が可能となる。また、このようなピン状又は板状の放熱フィンの表面に、微細な凹凸及び/又は突起を設ければ、更なる放熱性の向上が可能となる。
【0022】
また、上記ヒートパイプ及びヒートパイプを用いた熱交換器では、管状本体、受熱体、放熱体、放熱フィン等を形成する樹脂材に、カーボンナノファイバーを含有させれば、伝熱面の熱伝導性が更に高まり、冷却効果を更に向上させる事が可能となる。また、カーボンナノファイバーは、5wt%より多く30wt%より少ない含有量で含有させれば、最良の熱伝導性を得る事ができる。このカーボンナノファイバーの含有量を5wt%以下とすると、伝熱効果の向上作用に乏しく、30wt%以上を樹脂材に含有させるのは困難で、生産性が低下するとともに高価で、伝熱効果に大きな差を生じない。
【0023】
尚、本明細書で言うカーボンナノファイバーとは、ナノテクノロジー分野に於いて、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、その他ナノ単位のカーボン繊維を含んだ総称を示すものである。また、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、その他を混在させて樹脂材に含有させても良いし、単体で含有させても良い。また、カーボンナノチューブを樹脂材に含有させる場合は、カーボンナノチューブが単層であっても良いし、複層であっても良い。更に、このカーボンナノチューブのアスペクト比は問わないものである。また、カーボンナノチューブの太さ、長さ等も問わないものである。
【0024】
また、黒色で黒体輻射効果のある樹脂材を使用しても良く、この場合も管状本体、受熱体、放熱体、放熱フィン等の熱伝導性が高まり、ヒートパイプや熱交換器の冷却効果を向上させる事ができる。また、樹脂材に熱伝導性の高い銅、アルミニウム、ステンレス鋼等の金属材製、カーボン材製又はガラス材製の粒子及び/又は繊維を含有したり、樹脂材の表面に前記金属材製の粉末等を混合した塗料を塗布したり、金属材をめっき或いは蒸着等させても、冷却効果の向上が可能となる。更には、黒色で黒体輻射効果のある樹脂材に前記金属材製、カーボン材製、ガラス材製の粒子や繊維を含有させれば、冷却効果の更なる向上が可能となる。
【0025】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に於て詳細に説明する。図1は第1実施例で、管状本体の内部にウィックを設け、断面形状を円形としたヒートパイプの一部切欠き斜視図であり、図2は図1のA−A線断面図である。また、図3は管状本体の内部にウィックを設け、断面形状を星形とした第2実施例のヒートパイプの断面斜視図である。また、図4は第3実施例で、ヒートパイプに受熱体と放熱体を接続形成したヒートシンクの斜視図である。
【0026】
まず、図1、図2に示す第1実施例を詳細に説明すると、(1)はヒートパイプで、樹脂材にて管状に射出成形した管状本体(11)内の密閉空間に、水、アルコール等の作動流体(図示せず)を収納し、前記密閉空間を作動流体の流通路(2)としている。また、ヒートパイプ(1)は、管状本体(11)の内外表面の断面形状を円形とするとともに、成形時に流通路(2)の表面に微細な凹溝を設けてウィック(3)を形成している。このように形成したヒートパイプ(1)の一端を作動流体の蒸発部(4)とし、他端を作動流体の凝縮部(5)としている。
【0027】
上述の如き断面形状が円形でウィックを設けたものは、従来の金属材製の製品にも存在するが、金属材製の製品に比べて樹脂材製とした本発明のヒートパイプ(1)の方が、より軽量な製品とする事ができ、材料費も低く抑える事ができる。また、樹脂材で形成する方が、ヒートパイプ(1)の成形や壁面一体のウィック(3)の形成も容易となり、生産性も向上させる事ができる。
【0028】
上述の如きヒートパイプ(1)を、IC等の電子素子の冷却用に使用するには、冷却目的の電子素子に、蒸発部(4)を接触配置する。すると、通電により電子素子で発生した熱が蒸発部(4)に伝達され、この熱により蒸発部(4)に於いて作動流体が加熱されて蒸発する。この作動流体の蒸気は、流通路(2)を通過して凝縮部(5)に流動し、この凝縮部(5)の内外表面を介して大気、冷却水、冷却風等の冷却媒体と作動流体との蒸発潜熱の受け渡しが行われる事で作動流体が凝縮すると、凝縮部(5)内の圧力が負圧となって更に作動流体の蒸気を吸引して急速に流動させ、凝縮された作動流体は、ウィック(3)の毛細管作用により蒸発部(4)に急速に戻る。そして、電子素子から蒸発部(4)への新たな熱伝達により作動流体の蒸発と、凝縮部(5)での作動流体の凝縮が同時並行的に繰り返される事により、電子素子の冷却が連続して行われる。
【0029】
また、上記第1実施例では、ヒートパイプ(1)は、管状本体(11)の断面形状を円形としているが、楕円形や四角形としても良く、ヒートパイプ(1)の表面積を増やして、より効率的な冷却が可能となる。また、この表面積の増大のため、図3に示す第2実施例では、ヒートパイプ(1)の管状本体(11)の断面形状を、星形としている。また、星形以外でも、五角形以上の多角形やギア形としても良い。そして、円形や楕円形、四角形のヒートパイプ(1)は、従来の金属材製品でも存在するが、本発明の如く樹脂材製品とする事により、同じ形状でもより軽量な製品が得られる。更に、五角形以上の多角形、星形、ギア形とするのは、金属材では形成が困難であるが、樹脂材では容易な形成が可能となる。
【0030】
また、図4に示す第3実施例は、樹脂材製のヒートパイプ(1)を用いた熱交換装置としてのヒートシンク(6)で、該ヒートパイプ(1)の一端の蒸発部(4)の外周に、樹脂材にて形成した平板状の受熱体(7)を接続し、他端の凝縮部(5)の外周に、樹脂材にて形成した平板状の放熱体(8)を接続している。また、放熱体(8)は、成形時に平板状の基板(9)の片面に、平板状の放熱フィン(10)を複数突設している。また、ヒートパイプ(1)の管状本体(11)、受熱体(7)、放熱体(8)の接続は、各々を樹脂材にて別個に形成し、これらを熱溶着、接着剤等により接続しても良いし、これら全てを樹脂材にて一体に形成しても良い。何れの場合でも樹脂材を用いる事により、容易な製作技術で廉価な成形が可能である。
【0031】
上記のヒートシンク(6)を用いて電子素子の冷却を行うには、まず、平板状の受熱体(7)を冷却目的の電子素子に密着させて固定する。受熱体(7)は表面積の大きな平板状としているので、電子素子全体を受熱体(7)にて被覆する事で、電子素子から受熱体(7)への効率的な伝熱が可能となる。
【0032】
そして、通電により電子素子が作動する事で、電子素子が発熱し、この熱が受熱体(7)に伝熱された後、ヒートパイプ(1)の蒸発部(4)に伝わり、この蒸発部(4)にて作動流体が蒸発する。この蒸気が流通路(2)を通過して迅速に凝縮部(5)に移動し、その蒸発潜熱が凝縮部(5)の外周に配置した放熱体(8)の放熱フィン(10)を介して大気中等に放散される。このように、ヒートパイプ(1)が受熱体(7)と放熱体(8)との伝熱媒体として作用するので、熱の受け渡しを迅速且つ大量に行う事ができ、ヒートシンク(6)の冷却効果を高める事ができる。また、樹脂材製であるから、ヒートシンク(6)の軽量化が可能であるとともに、優れた冷却効果により、小型化も実現可能である。
【0033】
また、第3実施例では、ヒートパイプ(1)の管状本体(11)の断面形状を円形としているが、楕円形、四角形としても良いし、五角形以上の多角形としたり、星形、ギア形とする事も、樹脂材により容易に成形可能であり、ヒートパイプ(1)の伝熱媒体としての機能を更に高める事ができる。また、放熱体(8)に突設した放熱フィン(10)は、平滑面を有する平板状としているが、波形や山形等の凹凸面を有する板状としても良いし、これら平滑面又は凹凸面を有する板状の放熱フィン(10)の表面に、更に微細な凹凸や突起を設けても良い。
【0034】
また、板状の放熱フィン(10)ではなく、円形、楕円形、多角形、星形、ギア形等のピン状の放熱フィン(10)を複数突設しても良い。そして、板状、ピン状等何れの形状であっても、放熱体(8)の表面積を増大させて、放熱性を向上させる事が可能である。また、金属材では成形が困難な複雑な形状でも、樹脂材製とする事により容易な成形が可能となるし、ピン状の放熱フィン(10)の長さを長尺としたり、極細とする事も、金属材では限界があるが、樹脂材では容易に可能である。
【0035】
また、上記第1〜第3実施例では、ヒートパイプ(1)の管状本体(11)の外表面を平滑に形成しているが、他の異なる実施例として、図示はしないが、ヒートパイプ(1)の管状本体(11)の外表面に、円形、楕円形、多角形、星形、ギア形等ピン状の放熱フィンや、平滑面や凹凸面を有する板状、その他の放熱フィンを設けて形成しても良い。これらの放熱フィンを樹脂材で形成する事により、ヒートパイプ(1)の重量が過度に増す事もないし、表面積が増大して、ヒートパイプ(1)の熱交換効率を更に向上させる事ができる。また、樹脂材であるから、これらの放熱フィン(10)をヒートパイプ(1)の管状本体(11)に一体に設ける事も容易であるし、別体に形成した場合でも、ヒートパイプ(1)の管状本体(11)への放熱フィンの接続を接着剤や熱溶着により容易に行う事ができる。
【0036】
また、上記第1、第2実施例のヒートパイプ(1)及び第3実施例のヒートシンク(6)の形成材料として、黒色で黒体輻射効果のある樹脂材を使用する事により、伝熱面の熱伝導性が高まり、冷却効果を向上させる事ができる。また、樹脂材に熱伝導性の高い銅、アルミニウム、ステンレス鋼等の金属材製、カーボン材製又はガラス材製の粒子及び/又は繊維を含有したり、樹脂材の表面に前記金属材製の粉末等を混合した塗料を塗布したり、金属材をめっき或いは蒸着等させても、伝熱効果を高めてヒートパイプ(1)、ヒートシンク(6)の冷却効果を向上させる事ができる。更には、黒色で黒体輻射効果のある樹脂材に前記金属材製、カーボン材製或いはガラス材製の粒子や繊維を含有させても良く、より効果的な冷却効果の向上が可能となる。
【0037】
また、カーボンナノファイバーを含有させた樹脂材を使用する事により、前記各実施例のヒートパイプ(1)やヒートシンク(6)の伝熱面の熱伝導性を更に向上させて、冷却性能を更に向上させる事が可能となる。また、カーボンナノファイバーを樹脂材に含有させる場合は、5wt%より多く30wt%より少ない含有量で含有させる事で、ヒートパイプ(1)又はヒートシンク(6)の最良の伝熱効果を得る事が可能となる。
【0038】
【発明の効果】
本発明は上述の如く構成したもので、樹脂材で形成する事により、ヒートパイプやヒートシンク等の熱交換装置の小型化及び軽量化が可能となり、その結果これらを用いたコンピュータ等の電子機器の小型化及び軽量化も可能となる。また、樹脂材で形成する事により、金属材に比べ成形時の自由度が高く、表面積の大きな製品に容易に成形する事ができ、吸熱性や放熱性を高めて、優れた熱交換効率を有する製品を容易な製作技術で廉価に製造する事が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例で、断面形状が円形のヒートパイプの一部切欠き斜視図。
【図2】本図1のA−A線断面図。
【図3】本発明の第2実施例で、断面形状が星形のヒートパイプの断面斜視図。
【図4】本発明の第3実施例で、ヒートシンクの斜視図。
【符号の説明】
1 ヒートパイプ
6 ヒートシンク(本発明の熱交換装置)
7 受熱体
8 放熱体
9 基板
10 放熱フィン
11 管状本体
Claims (12)
- 管状本体を樹脂材にて形成した事を特徴とするヒートパイプ。
- 管状本体を樹脂材にて形成したヒートパイプと、このヒートパイプの一端に接続し、該ヒートパイプと一体又は別体に形成した樹脂材製の受熱体及び/又は前記ヒートパイプの他端に接続し、該ヒートパイプと一体又は別体に形成した樹脂材製の放熱体とから成る事を特徴とするヒートパイプを用いた熱交換装置。
- 管状本体は、該管状本体と一体又は別体に形成した複数の樹脂材製放熱フィンを外周に設けた事を特徴とする請求項1のヒートパイプ。
- 放熱体は、基板の片面又は両面に樹脂材製の放熱フィンを複数一体に突設した事を特徴とする請求項2のヒートパイプを用いた熱交換装置。
- 放熱フィンは、断面形状を円形、楕円形、多角形、星形、ギア形としたピン状である事を特徴とする請求項3のヒートパイプ。
- 放熱フィンは、断面形状を円形、楕円形、多角形、星形、ギア形としたピン状である事を特徴とする請求項4のヒートパイプを用いた熱交換装置。
- 管状本体及び/又は放熱フィンは、樹脂材にカーボンナノファイバーを含有させた事を特徴とする請求項1、3又は5のヒートパイプ。
- 管状本体及び/又は受熱体及び/又は放熱体は、樹脂材にカーボンナノファイバーを含有させた事を特徴とする請求項2、4又は6のヒートパイプを用いた熱交換装置。
- カーボンナノファイバーは、5wt%より多く30wt%より少ない含有量で含有させた事を特徴とする請求項7のヒートパイプ。
- カーボンナノファイバーは、5wt%より多く30wt%より少ない含有量で含有させた事を特徴とする請求項8のヒートパイプを用いた熱交換装置。
- 管状本体及び/又は放熱フィンは、樹脂材に該樹脂材よりも熱伝導性の高い粒子及び/又は繊維を含有させた事を特徴とする請求項1、3、5又は7のヒートパイプ。
- 管状本体及び/又は受熱体及び/又は放熱体は、樹脂材に該樹脂材よりも熱伝導性の高い粒子及び/又は繊維を含有させた事を特徴とする請求項2、4、6又は8のヒートパイプを用いた熱交換装置。
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JP2003209830A Withdrawn JP2004198098A (ja) | 2002-10-25 | 2003-08-29 | ヒートパイプ及びこのヒートパイプを用いた熱交換装置 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009024933A (ja) * | 2007-07-19 | 2009-02-05 | Sony Corp | 熱拡散装置及びその製造方法 |
JP2010121867A (ja) * | 2008-11-20 | 2010-06-03 | Sony Corp | 熱輸送装置、電子機器及び熱輸送装置の製造方法 |
JP2015136658A (ja) * | 2014-01-22 | 2015-07-30 | 株式会社デンソー | 蒸発器 |
WO2015162077A1 (de) * | 2014-04-23 | 2015-10-29 | Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e. V. | Wärmeübertragungsvorrichtung, solarkollektor und wärmerohr |
-
2003
- 2003-08-29 JP JP2003209830A patent/JP2004198098A/ja not_active Withdrawn
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