JP2004196342A - 包装機に用いられるシール装置とヒータブロック - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成をもって箱形製品の角部における包装フィルムの小皺の発生を抑制する。
【解決手段】ヒータブロック51が、箱形製品1の一側面1aに配置された包装フィルム2の重合部分(被シール部)と接触するシール面51aと、箱形製品1の一側面1aと隣接する他の面1c,1d側に延出する突出面51b、51bとを有する。熱源となるヒータ54は、ヒータブロック51のシール面51aの近傍に配設されている。
【選択図】 図6
【解決手段】ヒータブロック51が、箱形製品1の一側面1aに配置された包装フィルム2の重合部分(被シール部)と接触するシール面51aと、箱形製品1の一側面1aと隣接する他の面1c,1d側に延出する突出面51b、51bとを有する。熱源となるヒータ54は、ヒータブロック51のシール面51aの近傍に配設されている。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、熱収縮性を有する包装フィルムにて箱形製品を包装する包装機に用いられるシール装置と、同装置に組み込まれるヒータブロックに関する。
【0002】
【従来の技術】
ケースに収納されたCD、DVD等の記録メディアをはじめとする種々の箱形製品においては、熱収縮性を有する包装フィルムにより被覆した包装形態をもって出荷されるものが多い。
この種のフィルム包装は、箱形製品の外周に包装フィルムを胴巻きするとともに、包装フィルムのはみ出し部分を箱形製品の形状に合わせて折り込み、さらに包装フィルムの重合部分を熱シールすることにより実現される。
従来、かかるフィルム包装用の包装機として、例えば、後述する特許文献1〜3に開示された構成のものが知られている。これら各特許文献には詳述されていないが、一般にこの種の包装機には、熱源とヒータブロックを備えたシール装置が組み込まれており、かかるシール装置のヒータブロックを包装フィルムの重合部分に押し当てることで、包装フィルムが熱シールされる。
ここで、従来のヒータブロックは、平坦なシール面のみを有し、このシール面を包装フィルムに押し当てるだけの構成となっていた。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−187112号公報
【特許文献2】
特開平8−217005号公報
【特許文献3】
特開平8−217006号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
さて、熱収縮性を有する包装フィルムにヒータブロックを押し当てて熱シールした場合、箱形製品の一つの面に該シール部分が存在すると、同面に配置された包装フィルムは加熱されて収縮する。一方、同面と隣接する他の面に配置された包装フィルムには、境界部分に箱形製品の角部が存在しているためヒータブロックの熱が伝わりにくく、当該他の面に配置された包装フィルムは、熱収縮することなく、熱シールされた面側に引っ張られる。その結果、境界部分である箱形製品の角部において、包装フィルムに無数の小皺が生じてしまう。このような小皺の発生は、包装品質に大きな影響を与えるため、改善が望まれていた。
【0005】
小皺の発生を防止するために、包装フィルムの周囲から温風をあて、包装フィルムを全体的に熱収縮させるシュリンカーと称する熱収縮装置を併設した包装システムもあるが、熱収縮装置の導入には高額な設備コストがかかり、しかも同装置が大形であるため広い設置スペースを必要とする欠点があった。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、簡易な構成をもって箱形製品の角部における包装フィルムの小皺の発生を抑制することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、熱収縮性を有する包装フィルムにて箱形製品を包装する包装機に用いられ、熱源とヒータブロックとを含むシール装置であって、
ヒータブロックが、箱形製品の一つの面に配置された包装フィルムの被シール部と接触するシール面と、箱形製品の一つの面と隣接する他の少なくも一つの面側に延出する突出面とを有し、
かつ、熱源が、ヒータブロックのシール面の近傍に配設されていることを特徴とする。
【0008】
上記構成の本発明によれば、ヒータブロックに形成した突出面により、包装フィルムは箱形製品の角部を越えて被シール面と隣接する他の面の一部が加熱されるので、角部を挟んで包装フィルムの熱収縮差が少なくなる。その結果、箱形製品の角部において、包装フィルムの小皺発生が抑制される。
しかも、熱源をヒータブロックのシール面近傍に配設することで、突出面は熱源から離間した位置におかれる。したがって、突出面は先端部に向かって徐々に加熱温度が低くなる。その結果、突出面の先端を境界とする包装フィルムの熱収縮差を緩和することができ、当該部分での小皺発生も抑制することが可能となる。
【0009】
ここで、ヒータブロックは、シール面の両縁部からほぼ垂直に突出面が延出するとともに、該突出面相互の間隔を、包装フィルムの被シール部が配置された箱形製品の一つ面の幅より僅かに大きく設定することができる。
このように構成すれば、包装フィルムのシール面と隣接する二つの面に対して、小皺の発生を抑制できるとともに、箱形製品とヒータブロックの突出面との間に隙間を確保して、包装フィルムの熱収縮を妨げるおそれがなくなる。
【0010】
また、ヒータブロックは、シール面と突出面とが交わる角部の形状を、シール動作に際し近接又は接触する箱形製品の角部形状に対応させることが好ましい。
これにより、箱形製品の角部においてもシール面から連続する温度勾配をもって包装フィルムを加熱することができるので、熱収縮差をなくし小皺の発生をいっそう抑制することが可能となる。
【0011】
さらに、ヒータブロックは、突出面の先端縁部を面取り又は湾曲形状としてもよい。
この構成によっても、突出面の先端部における包装フィルムへの加熱温度差を緩和することができ、突出面の先端を境界とする包装フィルムの熱収縮差を緩和して当該部分での小皺発生も抑制することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本実施形態に係る包装機の外観を示す正面図、図2は同包装機による包装工程を示す斜視図である。まず、これらの図面を主に参照して、本実施形態に係る包装機の全体構成を説明する。
【0013】
包装機は、図7に示すような包装形態に、箱形製品1の外周に包装フィルム2を包装する機能を備えている。使われる包装フィルム2は、熱を加えると収縮する性質、すなわち熱収縮性を有している。
【0014】
包装機は、製品供給部11、フィルム供給部12、フィルム配置部13、フィルム折込み部14の各構成部を含んでいる。製品供給部11には、箱形製品1を連続的に搬送するための搬送コンベア15が配設されている。フィルム供給部12には、ドラム16に巻かれた包装フィルム2が装填されている。フィルム供給部12から引き出された包装フィルム2は、複数のガイドローラ17を経由してフィルム配置部13へ送られるとともに、所定長さに切断される。フィルム配置部13には、包装フィルム2を平面のまま保持する吸着ベルトが配設されている。なお、包装フィルム2の供給経路の途中には、開封テープ3を包装フィルム2に融着するための開封テープ供給部18が設けられている。
【0015】
フィルム折込み部14には、第1の折込みターレット20と第2の折込みターレット30が配設されている。各折込みターレット20,30には、ともに箱形製品1を挿入する複数のガイド溝21,31が形成してある。箱形製品1は、製品供給部11からフィルム配置部13を通過してフィルム折込み部14へ送られてくる。このとき、フィルム配置部13に保持されていた包装フィルム2が箱形製品1の外周に胴巻きされる。そして、フィルム折込み部14へ送られてきた箱形製品1は、第1の折込みターレット20のガイド溝21に挿入され、同ターレット20とともに割出し回転する。
【0016】
第1の折込みターレット20では、図7に示した箱形製品1の一側面1aに配置された包装フィルム2の重合部分(被シール部)を熱シールする。
すなわち、第1の折込みターレット20の周囲には、図3に拡大して示すように、最初の割り出し位置に包装フィルム2の端部折込み装置40と仮シール装置41が配設してあり、続く割出し位置にシール装置50が配設されている。
端部折込み装置40は、支軸を中心に回動して箱形製品1からはみ出した包装フィルム2を箱形製品1の側面1a側に折り込む。また仮シール装置41は、端部折込み装置40の戻り動作に連動して逆方向から移動し、箱形製品1からはみ出した包装フィルム2を箱形製品1の側面1a側に折り込むとともに、折り込まれた包装フィルム2の重合部分にヒータブロック41aを当てて仮シールする。
続く割出し位置では、シール装置50が回動して仮シールされた包装フィルム2の重合部分を確実に熱シールする。なお、シール装置50については後で詳述する。
【0017】
第1の折込みターレット20が180°回転すると、上記のとおり包装フィルム2が熱シールされた箱形製品1は、図示しない中継装置によりガイド溝21から引き出されて第2の折込みターレット30のガイド溝31へ受け渡される。
【0018】
第2の折込みターレット30の外側面には、同ターレット30の上半分を覆うようにして折込みガイド板32が併設されている。そして、第2の折込みターレット30の回転に伴い、図7に示した箱形製品1の両側面1bからはみ出した包装フィルム2が、折込みガイド板32に案内されて該箱形製品1の両側面1b側に折り込まれていく。
さらに、第2の折込みターレット30には、所定の割出し位置に側面シール装置60が併設されており、箱形製品1の両側面1b側に折り込まれた包装フィルム2の重合部分(被シール部)を、この側面シール装置60によって熱シールする。
このようにして各折込みターレット20,30を通過してきた箱形製品1は、図7に示すような包装形態に包装フィルム2が包装されて排出される。
【0019】
図4は上記のとおり第1の折込みターレット20の周囲に配設されたシール装置50の構成を示す正面図、図5(a)は同シール装置50に組み込まれたヒータブロック51の側面図、図5(b)は同ヒータブロック51を拡大して示す正面図、図6は同ヒータブロック51と箱形製品1を並べて示す斜視図である。
【0020】
次に、これらの図を参照して本実施形態に係るシール装置について説明する。
図4に示すように、シール装置50は、装置本体52の先端部に熱伝導良好な金属製の加熱部53が設けてあり、この加熱部53に熱源となるヒータ54が埋設してある。さらに、加熱部53の一端面には熱伝導良好な金属製のヒータブロック51が着脱自在に装着してある。ヒータ54で発生した熱は、加熱部53からこのヒータブロック51に伝わり、ヒータブロック51が加熱される。
【0021】
ヒータブロック51は、図5に示すように、その一部端面が平坦なシール面51aを形成しており、さらにこのシール面51aの両縁部からはほぼ垂直に突出面51b,51bが延出している。シール面51aは、図6に示すように、箱形製品1の一側面1aに当接して、該一側面1aに配置された包装フィルム2の重合部分を熱シールする。また、各突出面51b,51bは、箱形製品1の一側面1aと角部を境にそれぞれ隣接する2つの面(図6の上面1c及び底面1d)の一部にそれぞれ対向してそれら隣接面1c,1dの一部を加熱する。
【0022】
このように、ヒータブロック51に形成した突出面51b,51bにより、包装フィルム2は箱形製品1の角部を越えて一側面1aと隣接する他の面1c,1dの一部が加熱されるので、角部を挟んで包装フィルム2の熱収縮差が少なくなる。その結果、箱形製品1の角部において、包装フィルム2の小皺発生が抑制される。
【0023】
ここで、熱源となるヒータ54は、図4,図5(b)に示すように、ヒータブロック51に形成したシール面51aの近傍に配設されており、各突出面51b,51bはヒータ54から離間した位置におかれている。したがって、各突出面51b,51bは先端部に向かって徐々に加熱温度が低くなる。その結果、突出面51b,51bの先端を境界とする包装フィルム2の熱収縮差を緩和することができ、当該部分での小皺発生も抑制することが可能となる。
【0024】
また、各突出面51b,51bの間隔は、箱形製品1の一側面1aの幅よりも僅かに大きく設定してある。これにより箱形製品1とヒータブロック51の突出面51b,51bとの間に隙間が確保されるため、包装フィルム2の熱収縮を妨げるおそれがなくなる。
【0025】
また、ヒータブロック51は、図5(b)に示すように、シール面51aと突出面51b,51bとが交わる角部Aの形状を箱形製品1の角部形状に対応させてある。これにより、箱形製品1の角部においてもシール面51aから連続する温度勾配をもって包装フィルム2が加熱されて熱収縮差のきわめて少ない状況を形成することができる。その結果、小皺の発生がいっそう抑制される。
【0026】
さらに、ヒータブロック51は、図5(b)に示すように、突出面51b,51bの先端縁部Bを湾曲形状に形成してある。これにより、突出面51b,51bの先端部は包装フィルム2から徐々に離間していくので、包装フィルム2への加熱温度差を緩和することができ、突出面51b,51bの先端を境界とする包装フィルム2の熱収縮差も少なくなる。したがって、包装フィルム2の突出面51b,51bの先端と近接する部分での小皺発生も抑制される。この突出面51b,51bの先端縁部は、平坦な斜面に面取りしてもよい。
【0027】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、本発明のシール装置及びヒータブロックの適用範囲は、図1に示した構成の包装機に限定されるものではなく、熱収縮性を有する包装フィルムにて箱形製品を包装する各種の包装機に広く適用可能であることは勿論である。
また、図1に示した構成の包装機における第2の折込みターレット30に併設される側面シール装置60にも、図8に示すように、上記構成のヒータブロック51を適用することができる。
さらに、ヒータブロックには、必要に応じて1又は3つ以上の突出面bを形成することもできる。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ヒータブロックに形成した突出面により、包装フィルムは箱形製品の角部を越えて被シール面と隣接する他の面の一部が加熱されるので、角部を挟んで包装フィルムの熱収縮差が少なくなる。その結果、箱形製品の角部において、包装フィルムの小皺発生が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る包装機の外観を示す正面図である。
【図2】図1に示した包装機による包装工程を示す斜視図である。
【図3】第1の折込みターレットの周辺構造を示す正面図である。
【図4】第1の折込みターレットの周囲に配設されたシール装置の構成を示す正面図である。
【図5】(a)は図4のシール装置に組み込まれたヒータブロックの側面図、(b)は同ヒータブロックを拡大して示す正面図である。
【図6】図5のヒータブロックと箱形製品とを並べて示す斜視図である。
【図7】図1の包装機により形成される箱形製品の包装形態を示す斜視図である。
【図8】本発明のシール装置及びヒータブロックの他の適用例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1:箱形製品
1a,1b:側面
1c:上面
1d:底面
2:包装フィルム
3:開封テープ
11:製品供給部
12:フィルム供給部
13:フィルム配置部
14:フィルム折込み部
15:搬送コンベア
16:ドラム
17:ガイドローラ
18:開封テープ供給部
20:第1の折込みターレット
21:ガイド溝
30:第2の折込みターレット
31:ガイド溝
32:折込みガイド板
40:端部折込み装置
41:仮シール装置
41a:ヒータブロック
50:シール装置
51:ヒータブロック
51a:シール面
51b:突出面
52:装置本体
53:加熱部
54:ヒータ
60:側面シール装置
【発明の属する技術分野】
この発明は、熱収縮性を有する包装フィルムにて箱形製品を包装する包装機に用いられるシール装置と、同装置に組み込まれるヒータブロックに関する。
【0002】
【従来の技術】
ケースに収納されたCD、DVD等の記録メディアをはじめとする種々の箱形製品においては、熱収縮性を有する包装フィルムにより被覆した包装形態をもって出荷されるものが多い。
この種のフィルム包装は、箱形製品の外周に包装フィルムを胴巻きするとともに、包装フィルムのはみ出し部分を箱形製品の形状に合わせて折り込み、さらに包装フィルムの重合部分を熱シールすることにより実現される。
従来、かかるフィルム包装用の包装機として、例えば、後述する特許文献1〜3に開示された構成のものが知られている。これら各特許文献には詳述されていないが、一般にこの種の包装機には、熱源とヒータブロックを備えたシール装置が組み込まれており、かかるシール装置のヒータブロックを包装フィルムの重合部分に押し当てることで、包装フィルムが熱シールされる。
ここで、従来のヒータブロックは、平坦なシール面のみを有し、このシール面を包装フィルムに押し当てるだけの構成となっていた。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−187112号公報
【特許文献2】
特開平8−217005号公報
【特許文献3】
特開平8−217006号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
さて、熱収縮性を有する包装フィルムにヒータブロックを押し当てて熱シールした場合、箱形製品の一つの面に該シール部分が存在すると、同面に配置された包装フィルムは加熱されて収縮する。一方、同面と隣接する他の面に配置された包装フィルムには、境界部分に箱形製品の角部が存在しているためヒータブロックの熱が伝わりにくく、当該他の面に配置された包装フィルムは、熱収縮することなく、熱シールされた面側に引っ張られる。その結果、境界部分である箱形製品の角部において、包装フィルムに無数の小皺が生じてしまう。このような小皺の発生は、包装品質に大きな影響を与えるため、改善が望まれていた。
【0005】
小皺の発生を防止するために、包装フィルムの周囲から温風をあて、包装フィルムを全体的に熱収縮させるシュリンカーと称する熱収縮装置を併設した包装システムもあるが、熱収縮装置の導入には高額な設備コストがかかり、しかも同装置が大形であるため広い設置スペースを必要とする欠点があった。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、簡易な構成をもって箱形製品の角部における包装フィルムの小皺の発生を抑制することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、熱収縮性を有する包装フィルムにて箱形製品を包装する包装機に用いられ、熱源とヒータブロックとを含むシール装置であって、
ヒータブロックが、箱形製品の一つの面に配置された包装フィルムの被シール部と接触するシール面と、箱形製品の一つの面と隣接する他の少なくも一つの面側に延出する突出面とを有し、
かつ、熱源が、ヒータブロックのシール面の近傍に配設されていることを特徴とする。
【0008】
上記構成の本発明によれば、ヒータブロックに形成した突出面により、包装フィルムは箱形製品の角部を越えて被シール面と隣接する他の面の一部が加熱されるので、角部を挟んで包装フィルムの熱収縮差が少なくなる。その結果、箱形製品の角部において、包装フィルムの小皺発生が抑制される。
しかも、熱源をヒータブロックのシール面近傍に配設することで、突出面は熱源から離間した位置におかれる。したがって、突出面は先端部に向かって徐々に加熱温度が低くなる。その結果、突出面の先端を境界とする包装フィルムの熱収縮差を緩和することができ、当該部分での小皺発生も抑制することが可能となる。
【0009】
ここで、ヒータブロックは、シール面の両縁部からほぼ垂直に突出面が延出するとともに、該突出面相互の間隔を、包装フィルムの被シール部が配置された箱形製品の一つ面の幅より僅かに大きく設定することができる。
このように構成すれば、包装フィルムのシール面と隣接する二つの面に対して、小皺の発生を抑制できるとともに、箱形製品とヒータブロックの突出面との間に隙間を確保して、包装フィルムの熱収縮を妨げるおそれがなくなる。
【0010】
また、ヒータブロックは、シール面と突出面とが交わる角部の形状を、シール動作に際し近接又は接触する箱形製品の角部形状に対応させることが好ましい。
これにより、箱形製品の角部においてもシール面から連続する温度勾配をもって包装フィルムを加熱することができるので、熱収縮差をなくし小皺の発生をいっそう抑制することが可能となる。
【0011】
さらに、ヒータブロックは、突出面の先端縁部を面取り又は湾曲形状としてもよい。
この構成によっても、突出面の先端部における包装フィルムへの加熱温度差を緩和することができ、突出面の先端を境界とする包装フィルムの熱収縮差を緩和して当該部分での小皺発生も抑制することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本実施形態に係る包装機の外観を示す正面図、図2は同包装機による包装工程を示す斜視図である。まず、これらの図面を主に参照して、本実施形態に係る包装機の全体構成を説明する。
【0013】
包装機は、図7に示すような包装形態に、箱形製品1の外周に包装フィルム2を包装する機能を備えている。使われる包装フィルム2は、熱を加えると収縮する性質、すなわち熱収縮性を有している。
【0014】
包装機は、製品供給部11、フィルム供給部12、フィルム配置部13、フィルム折込み部14の各構成部を含んでいる。製品供給部11には、箱形製品1を連続的に搬送するための搬送コンベア15が配設されている。フィルム供給部12には、ドラム16に巻かれた包装フィルム2が装填されている。フィルム供給部12から引き出された包装フィルム2は、複数のガイドローラ17を経由してフィルム配置部13へ送られるとともに、所定長さに切断される。フィルム配置部13には、包装フィルム2を平面のまま保持する吸着ベルトが配設されている。なお、包装フィルム2の供給経路の途中には、開封テープ3を包装フィルム2に融着するための開封テープ供給部18が設けられている。
【0015】
フィルム折込み部14には、第1の折込みターレット20と第2の折込みターレット30が配設されている。各折込みターレット20,30には、ともに箱形製品1を挿入する複数のガイド溝21,31が形成してある。箱形製品1は、製品供給部11からフィルム配置部13を通過してフィルム折込み部14へ送られてくる。このとき、フィルム配置部13に保持されていた包装フィルム2が箱形製品1の外周に胴巻きされる。そして、フィルム折込み部14へ送られてきた箱形製品1は、第1の折込みターレット20のガイド溝21に挿入され、同ターレット20とともに割出し回転する。
【0016】
第1の折込みターレット20では、図7に示した箱形製品1の一側面1aに配置された包装フィルム2の重合部分(被シール部)を熱シールする。
すなわち、第1の折込みターレット20の周囲には、図3に拡大して示すように、最初の割り出し位置に包装フィルム2の端部折込み装置40と仮シール装置41が配設してあり、続く割出し位置にシール装置50が配設されている。
端部折込み装置40は、支軸を中心に回動して箱形製品1からはみ出した包装フィルム2を箱形製品1の側面1a側に折り込む。また仮シール装置41は、端部折込み装置40の戻り動作に連動して逆方向から移動し、箱形製品1からはみ出した包装フィルム2を箱形製品1の側面1a側に折り込むとともに、折り込まれた包装フィルム2の重合部分にヒータブロック41aを当てて仮シールする。
続く割出し位置では、シール装置50が回動して仮シールされた包装フィルム2の重合部分を確実に熱シールする。なお、シール装置50については後で詳述する。
【0017】
第1の折込みターレット20が180°回転すると、上記のとおり包装フィルム2が熱シールされた箱形製品1は、図示しない中継装置によりガイド溝21から引き出されて第2の折込みターレット30のガイド溝31へ受け渡される。
【0018】
第2の折込みターレット30の外側面には、同ターレット30の上半分を覆うようにして折込みガイド板32が併設されている。そして、第2の折込みターレット30の回転に伴い、図7に示した箱形製品1の両側面1bからはみ出した包装フィルム2が、折込みガイド板32に案内されて該箱形製品1の両側面1b側に折り込まれていく。
さらに、第2の折込みターレット30には、所定の割出し位置に側面シール装置60が併設されており、箱形製品1の両側面1b側に折り込まれた包装フィルム2の重合部分(被シール部)を、この側面シール装置60によって熱シールする。
このようにして各折込みターレット20,30を通過してきた箱形製品1は、図7に示すような包装形態に包装フィルム2が包装されて排出される。
【0019】
図4は上記のとおり第1の折込みターレット20の周囲に配設されたシール装置50の構成を示す正面図、図5(a)は同シール装置50に組み込まれたヒータブロック51の側面図、図5(b)は同ヒータブロック51を拡大して示す正面図、図6は同ヒータブロック51と箱形製品1を並べて示す斜視図である。
【0020】
次に、これらの図を参照して本実施形態に係るシール装置について説明する。
図4に示すように、シール装置50は、装置本体52の先端部に熱伝導良好な金属製の加熱部53が設けてあり、この加熱部53に熱源となるヒータ54が埋設してある。さらに、加熱部53の一端面には熱伝導良好な金属製のヒータブロック51が着脱自在に装着してある。ヒータ54で発生した熱は、加熱部53からこのヒータブロック51に伝わり、ヒータブロック51が加熱される。
【0021】
ヒータブロック51は、図5に示すように、その一部端面が平坦なシール面51aを形成しており、さらにこのシール面51aの両縁部からはほぼ垂直に突出面51b,51bが延出している。シール面51aは、図6に示すように、箱形製品1の一側面1aに当接して、該一側面1aに配置された包装フィルム2の重合部分を熱シールする。また、各突出面51b,51bは、箱形製品1の一側面1aと角部を境にそれぞれ隣接する2つの面(図6の上面1c及び底面1d)の一部にそれぞれ対向してそれら隣接面1c,1dの一部を加熱する。
【0022】
このように、ヒータブロック51に形成した突出面51b,51bにより、包装フィルム2は箱形製品1の角部を越えて一側面1aと隣接する他の面1c,1dの一部が加熱されるので、角部を挟んで包装フィルム2の熱収縮差が少なくなる。その結果、箱形製品1の角部において、包装フィルム2の小皺発生が抑制される。
【0023】
ここで、熱源となるヒータ54は、図4,図5(b)に示すように、ヒータブロック51に形成したシール面51aの近傍に配設されており、各突出面51b,51bはヒータ54から離間した位置におかれている。したがって、各突出面51b,51bは先端部に向かって徐々に加熱温度が低くなる。その結果、突出面51b,51bの先端を境界とする包装フィルム2の熱収縮差を緩和することができ、当該部分での小皺発生も抑制することが可能となる。
【0024】
また、各突出面51b,51bの間隔は、箱形製品1の一側面1aの幅よりも僅かに大きく設定してある。これにより箱形製品1とヒータブロック51の突出面51b,51bとの間に隙間が確保されるため、包装フィルム2の熱収縮を妨げるおそれがなくなる。
【0025】
また、ヒータブロック51は、図5(b)に示すように、シール面51aと突出面51b,51bとが交わる角部Aの形状を箱形製品1の角部形状に対応させてある。これにより、箱形製品1の角部においてもシール面51aから連続する温度勾配をもって包装フィルム2が加熱されて熱収縮差のきわめて少ない状況を形成することができる。その結果、小皺の発生がいっそう抑制される。
【0026】
さらに、ヒータブロック51は、図5(b)に示すように、突出面51b,51bの先端縁部Bを湾曲形状に形成してある。これにより、突出面51b,51bの先端部は包装フィルム2から徐々に離間していくので、包装フィルム2への加熱温度差を緩和することができ、突出面51b,51bの先端を境界とする包装フィルム2の熱収縮差も少なくなる。したがって、包装フィルム2の突出面51b,51bの先端と近接する部分での小皺発生も抑制される。この突出面51b,51bの先端縁部は、平坦な斜面に面取りしてもよい。
【0027】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、本発明のシール装置及びヒータブロックの適用範囲は、図1に示した構成の包装機に限定されるものではなく、熱収縮性を有する包装フィルムにて箱形製品を包装する各種の包装機に広く適用可能であることは勿論である。
また、図1に示した構成の包装機における第2の折込みターレット30に併設される側面シール装置60にも、図8に示すように、上記構成のヒータブロック51を適用することができる。
さらに、ヒータブロックには、必要に応じて1又は3つ以上の突出面bを形成することもできる。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ヒータブロックに形成した突出面により、包装フィルムは箱形製品の角部を越えて被シール面と隣接する他の面の一部が加熱されるので、角部を挟んで包装フィルムの熱収縮差が少なくなる。その結果、箱形製品の角部において、包装フィルムの小皺発生が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る包装機の外観を示す正面図である。
【図2】図1に示した包装機による包装工程を示す斜視図である。
【図3】第1の折込みターレットの周辺構造を示す正面図である。
【図4】第1の折込みターレットの周囲に配設されたシール装置の構成を示す正面図である。
【図5】(a)は図4のシール装置に組み込まれたヒータブロックの側面図、(b)は同ヒータブロックを拡大して示す正面図である。
【図6】図5のヒータブロックと箱形製品とを並べて示す斜視図である。
【図7】図1の包装機により形成される箱形製品の包装形態を示す斜視図である。
【図8】本発明のシール装置及びヒータブロックの他の適用例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1:箱形製品
1a,1b:側面
1c:上面
1d:底面
2:包装フィルム
3:開封テープ
11:製品供給部
12:フィルム供給部
13:フィルム配置部
14:フィルム折込み部
15:搬送コンベア
16:ドラム
17:ガイドローラ
18:開封テープ供給部
20:第1の折込みターレット
21:ガイド溝
30:第2の折込みターレット
31:ガイド溝
32:折込みガイド板
40:端部折込み装置
41:仮シール装置
41a:ヒータブロック
50:シール装置
51:ヒータブロック
51a:シール面
51b:突出面
52:装置本体
53:加熱部
54:ヒータ
60:側面シール装置
Claims (8)
- 熱収縮性を有する包装フィルムにて箱形製品を包装する包装機に用いられ、熱源とヒータブロックとを含むシール装置であって、
前記ヒータブロックは、前記箱形製品の一つの面に配置された包装フィルムの被シール部と接触するシール面と、前記箱形製品の一つの面と隣接する他の少なくも一つの面側に延出する突出面とを有し、
かつ、前記熱源が、前記ヒータブロックのシール面の近傍に配設されていることを特徴とするシール装置。 - 請求項1に記載のシール装置において、
前記ヒータブロックは、前記シール面の両縁部からほぼ垂直に前記突出面が延出するとともに、該突出面相互の間隔を、前記包装フィルムの被シール部が配置された前記箱形製品の一つ面の幅より僅かに大きく設定してあることを特徴とするシール装置。 - 請求項2に記載のシール装置において、
前記ヒータブロックは、前記シール面と前記突出面とが交わる角部の形状を、シール動作に際し近接又は接触する前記箱形製品の角部形状に対応させたことを特徴とするシール装置。 - 請求項2又は3に記載のシール装置において、
前記ヒータブロックは、前記突出面の先端縁部を面取り又は湾曲形状としてあることを特徴とするシール装置。 - 請求項1に記載のシール装置に用いられるヒータブロックであって、
前記箱形製品の一つの面に配置された包装フィルムの被シール部と接触するシール面と、前記箱形製品の一つの面と隣接する他の少なくも一つの面側に延出する突出面とを有することを特徴とするヒータブロック。 - 請求項5に記載のヒータブロックにおいて、
前記シール面の両縁部からほぼ垂直に前記突出面が延出するとともに、該突出面相互の間隔を、前記包装フィルムの被シール部が配置された前記箱形製品の一つ面の幅より僅かに大きく設定してあることを特徴とするヒータブロック。 - 請求項6に記載のヒータブロックにおいて、
前記シール面と前記突出面とが交わる角部の形状を、シール動作に際し近接又は接触する前記箱形製品の角部形状に対応させたことを特徴とするヒータブロック。 - 請求項6又は7に記載のヒータブロックにおいて、
前記突出面の先端縁部を面取り又は湾曲形状としてあることを特徴とするヒータブロック。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002366077A JP2004196342A (ja) | 2002-12-18 | 2002-12-18 | 包装機に用いられるシール装置とヒータブロック |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008007180A (ja) * | 2006-06-30 | 2008-01-17 | Tokyo Autom Mach Works Ltd | 包装装置 |
CN105035425A (zh) * | 2015-08-14 | 2015-11-11 | 湖北中烟工业有限责任公司 | 一种应用在卷烟条外透明纸包装美容器上的烙铁板 |
-
2002
- 2002-12-18 JP JP2002366077A patent/JP2004196342A/ja active Pending
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CN105035425A (zh) * | 2015-08-14 | 2015-11-11 | 湖北中烟工业有限责任公司 | 一种应用在卷烟条外透明纸包装美容器上的烙铁板 |
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