JP2004195588A - 樹脂製品等の抜刃 - Google Patents
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Abstract
【課題】二枚の抜刃単体の接続が、刃先に位置ずれのないよう高精度に行え、不良品の発生を抑えることができる樹脂製品等の抜刃を提供する。
【解決手段】互いに接続せんとする二枚の抜刃単体21a、21aに接続縁で開放する内側広幅の切り欠き部25、25をそれぞれ設け、両抜刃単体21a、21aを接続縁24の突き合わせ状態で、両切り欠き部25、25にわたって嵌合する形状の接続板22を両切り欠き部25、25に圧入嵌合し、両抜刃単体21a、21aを平面的に刃先23、23を揃えた状態で結合する。
【選択図】 図1
【解決手段】互いに接続せんとする二枚の抜刃単体21a、21aに接続縁で開放する内側広幅の切り欠き部25、25をそれぞれ設け、両抜刃単体21a、21aを接続縁24の突き合わせ状態で、両切り欠き部25、25にわたって嵌合する形状の接続板22を両切り欠き部25、25に圧入嵌合し、両抜刃単体21a、21aを平面的に刃先23、23を揃えた状態で結合する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、樹脂製品等の抜刃、更に詳しくは、真空成形や圧空成形によって、合成樹脂シートに形成された成形品を該シートから抜取るための抜刃型装置に用いる抜刃に関する。
【0002】
【従来の技術】
合成樹脂シートに形成された成形品を該シートから抜取るための抜刃型装置は、本出願人が特開平9−254100号で既に提案している。
【0003】
この抜刃型装置は、図5に示すように、合成樹脂シートAに形成された成形品Bが納まる凹部1を有する受型2と、この受型2との対向面に抜刃3を枠状の配置で突設した刃型4をヒンジ5で開閉自在に結合し、上記刃型4における抜刃3の内側と外側の位置に、抜刃3の突出方向に伸縮する弾性体6と、この弾性体6の先端に取り付けた上下動板7とを設け、上下動板7で抜刃3の刃先が露出しないように保護し、受型2上に合成樹脂シートAをセットした状態で刃型4を伏倒させることにより、抜刃3が合成樹脂シートAを成形品Bの周囲で打ち抜くようになっている。
【0004】
上記のような抜刃型装置における抜刃3は、鋼鉄製の帯状刃材を用い、先端縁に刃先を形成した構造になっており、幅の狭い抜刃は一枚物で形成されているが、幅の広い抜刃の場合、二枚の抜刃単体をつなぎ合わせて製作されている。
【0005】
図6(A)と(B)は、二枚の抜刃単体をつなぎ合わせる従来の接続構造を示し、二枚の抜刃単体3a、3aを刃先8が揃えてその接続縁9が当接するように平面的に並べ、両抜刃単体3a、3aの一面側に当板10を重ね、両抜刃単体3a、3aと当板10の重なり部分をスポット溶接11することにより、両抜刃単体3a、3aを平面的に結合するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような従来の接続構造は、両抜刃単体3a、3aと当板10の重ね合わせに位置決め機能がないため、両抜刃単体3a、3aと当板10のスポット溶接11による結合時に、図7(A)のように、両抜刃単体3a、3aの刃先8が上下に位置がずれたり、図7(B)のように、両抜刃単体3a、3aが左右に位置ずれして隙間が開いたり、図7(C)のように、両抜刃単体3a、3aが板厚方向に前後の位置ずれが発生することになり、当然ながら、このような抜刃3は、合成樹脂シートAの成形品Bに対する打ち抜きに支障を来すので、使用できない不良品になるという問題があり、また、両抜刃単体3a、3aの接続に高価な溶接設備の使用が必要になる。
【0007】
そこで、この発明は、二枚の抜刃単体の接続が、刃先に位置ずれのないよう高精度に行え、不良品の発生を抑えることができる樹脂製品等の抜刃を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記のような課題を解決するため、請求項1の発明は、互いに接続せんとする二枚の抜刃単体に接続縁で開放する内側広幅の切り欠き部をそれぞれ設け、この両切り欠き部にわたって嵌合する形状の接続板を両切り欠き部に圧入嵌合し、両抜刃単体を平面的に刃先を揃えた状態で結合した構成を採用したものである。
【0009】
請求項2の発明は、互いに接続せんとする二枚の抜刃単体における一方抜刃単体に接続縁で開放する内側広幅の切り欠き部を設け、他方抜刃単体の接続縁に上記切り欠き部に嵌合する形状の接続板部を突設し、この接続板部を切り欠き部に圧入嵌合して両抜刃単体を平面的に刃先を揃えた状態で結合した構成を採用したものである。
【0010】
上記二枚の抜刃単体は、鋼鉄製の帯状刃材を用い、その先端部に刃先が設けられ、切り欠き部は、開口幅よりも内側が広くなって抜け止めが得られる形状、例えば、ホゾ形や楕円形、菱形、その他、嵌合の原理に適合する各種の形状に形成され、接続板と接続板部はこの切り欠き部内に対して密に嵌合することにより両抜刃単体を結合する形状に加工されている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0012】
図1は、抜刃21の第1の実施の形態を示し、二枚の抜刃単体21a、21aと、両抜刃単体21a、21aを結合する接続板22で形成されている。
【0013】
上記二枚の抜刃単体21a、21aは、鋼鉄製の帯状刃材を用いて矩形状に形成され、その先端部に刃先23が設けられ、両抜刃単体21a、21aには互いに突き合わせる接続縁24で開放する内側広幅の切り欠き部25、25がそれぞれ設けられ、この切り欠き部25、25は、開口幅よりも内側が広くなるホゾ形に形成されている。
【0014】
上記接続板22は、抜刃単体21a、21aと等しい厚みの鋼鉄製の板を用い、接続縁24、24を突き合わせた両抜刃単体21a、21aの切り欠き部25、25にわたって圧入嵌合する形状に形成されている。
【0015】
この第1の実施の形態の抜刃21は、上記のような構成であり、二枚の抜刃単体21a、21aを、刃先23が直線状の配置となるよう、互いの接続縁24、24を突き合わせた状態で平坦な受台上に並べ、両抜刃単体21a、21aの切り欠き部25、25上に接続板22を重ね、接続板22を上から加圧することで両切り欠き部25、25に圧入嵌合する。
【0016】
両切り欠き部25、25と接続板22は、互いに無理嵌め状態で圧入嵌合するよう高精度に加工され、接続板22を上から両切り欠き部25、25に圧入嵌合すると、接続板22は両抜刃単体21a、21aに固定化され、図1(B)のように、両抜刃単体21a、21aが接続板を介して結合一体化された抜刃21が完成する。
【0017】
両抜刃単体21a、21aと接続板22は同じ厚みになっているので、完成した抜刃21はフラットな一枚物の状態になり、ホゾ形の両切り欠き部25、25とこれに嵌合する形状の接続板22とで、両抜刃単体21a、21aは抜止め状態に結合され、接続縁24、24の突き合わせた状態が保持されることで隙間の発生がなく、刃先23、23が直線状の連続した配置となる。
【0018】
このようにして形成された抜刃21は、図5で示したような抜刃型装置に使用し、抜刃21が合成樹脂シートAを成形品Bの周囲で打ち抜くことになる。
【0019】
図2は、抜刃の第2の実施の形態を示している。なお、上述した第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
【0020】
この第2の実施の形態の抜刃21は、互いに接続せんとする二枚の抜刃単体21a、21aを用い、一方抜刃単体21aに接続縁24で開放する内側広幅のホゾ形となる切り欠き部25を設け、他方抜刃単体21aの接続縁24に上記切り欠き部25に嵌合する形状の接続板部22aが突設されている。
【0021】
第2の実施の形態の抜刃21は、上記のような構成であり、二枚の抜刃単体21a、21aを、切り欠き部25上に接続板部22aが重なるよう平坦な受台上に並べ、接続板部22aを上から加圧することで切り欠き部25に圧入嵌合する。
【0022】
切り欠き部25と接続板部22aは、互いに無理嵌め状態で圧入嵌合するよう高精度に加工され、接続板部22aを上から切り欠き部25に圧入嵌合すると、接続板部22aは一方抜刃単体21aに固定化され、図2(B)のように、両抜刃単体21a、21aが接続板部22aを介して結合一体化された抜刃21が完成する。
【0023】
両抜刃単体21a、21aと接続板部22aは同じ厚みになっているので、完成した抜刃21はフラットな一枚物の状態になり、ホゾ形の切り欠き部25とこれに嵌合する形状の接続板部22aとで、両抜刃単体21a、21aは抜止め状態に結合され、接続縁24、24が突き合わせた状態となって隙間の発生がなく、刃先23、23が直線状の連続した配置となる。
【0024】
このようにして形成された抜刃21は、図5で示したような抜刃型装置に使用し、抜刃21が合成樹脂シートAを成形品Bの周囲で打ち抜くことになる。
【0025】
図3(A)乃至(C)は、抜刃の第3乃至第5の実施の形態を示し、図3(A)に示す第3の実施の形態の抜刃21は、背の高い抜刃に対応する例であり、一方抜刃単体21aに切り欠き部25を二箇所もしくは多数箇所の位置に設け、他方抜刃単体21aに接続板部22aを二箇所の位置に設け、両抜刃単体21a、21aを上下二箇所の位置で結合するようにしたものである。
【0026】
図3(B)の第4の実施の形態の抜刃21は、上述した第2の実施の形態において、切り欠き部25及びこれに圧入嵌合する接続板部22aを楕円形に形成したものである。
【0027】
また、図3(C)の第5の実施の形態の抜刃21は、上述した第2の実施の形態において、切り欠き部25及びこれに圧入嵌合する接続板部22aを菱形に形成したものである。ここで、上述した各実施の形態において、接続板22と切り欠き部25、25の形状、切り欠き部25と接続板部22aの形状は、図示のような形状に限定されるものではなく、切り欠き部が開口幅よりも内側が広くなって抜け止めが得られる形状、例えば、ホゾ形や楕円形、菱形、その他、嵌合の原理に適合する各種の形状に形成することができる。
【0028】
なお、第3の実施の形態の抜刃21のように、両抜刃単体21a、21aを上下二箇所の位置で結合する場合、第1の実施の形態の抜刃21のように、接続板22を用いた構造を採用してもよく、また、第4と第5の実施の形態の抜刃21における切り欠き部25及びこれに圧入嵌合する接続板部22aの形状を第1乃至第3の実施の形態に適用してもよく、何れの実施の形態においても、接続板22と切り欠き部25、25の嵌合部分、切り欠き部25と接続板部22aの嵌合部分には、所要箇所にスポット溶接を施し、嵌合部分を固定化するようにすればよい。
【0029】
図4に示す第6の実施の形態の抜刃21は、一方抜刃単体21aにおける接続縁24にV字状の突条26を設け、他方抜刃単体21aにおける接続縁24に突条26の嵌まり合うV字状の凹溝27を設け、突条26と凹溝27の嵌まり合いにより、両抜刃単体21a、21aを板厚の方向に位置ずれがないように結合することができるようにしたものであり、上述した第1乃至第5の実施の形態の何れにも適用することができる。
【0030】
このような、V字状の突条26と凹溝27の嵌め合わせ構造は、単に二枚の抜刃を接続する場合にも使用することができ、突条26と凹溝27の嵌め合わせた状態で二枚の抜刃をスポット溶接で固定化すればよい。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、この発明によると、請求項1では、互いに接続せんとする二枚の抜刃単体に接続縁で開放する内側広幅の切り欠き部をそれぞれ設け、この両切り欠き部にわたって嵌合する形状の接続板を両切り欠き部に圧入嵌合し、両抜刃単体を結合するようにし、また、請求項2では、一方抜刃単体に接続縁で開放する内側広幅の切り欠き部を設け、他方抜刃単体の接続縁に上記切り欠き部に嵌合する形状の接続板部を突設し、この接続板部を切り欠き部に圧入嵌合し、両抜刃単体を結合するようにしたので、二枚の抜刃単体の接続が、切り欠き部に接続板又は接続板部を圧入嵌合するだけで結合でき、二枚の抜刃単体の接続が平面的に上下、左右、前後に位置ずれがなく、しかも、刃先を揃えた状態で刃先に位置ずれのないよう高精度に行え、抜刃の製作時に不良品の発生を抑えることができる。
【0032】
また、切り欠き部に接続板又は接続板部を圧入嵌合して結合するので、接続板又は接続板部を切り欠き部に押し込むだけで結合でき、スポット溶接を併用することでより強固な抜刃単体の接続が行え、抜刃の耐久性向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は第1の実施の形態の抜刃を示す接続前の分解斜視図、(B)は同接続状態を示す斜視図
【図2】(A)は第2の実施の形態の抜刃を示す接続前の分解斜視図、(B)は同接続状態を示す斜視図
【図3】(A)は第3の実施の形態の抜刃を示す正面図、(B)は第4の実施の形態の抜刃を示す正面図、(C)は第5の実施の形態の抜刃を示す正面図、
【図4】(A)は第6の実施の形態の抜刃を示す接続前の分解斜視図、(B)は同接続状態の正面図
【図5】抜刃を用いた抜刃型装置の縦断正面図
【図6】(A)は従来の抜刃を示す接続前の分解斜視図、(B)は同接続状態を示す斜視図
【図7】(A)は従来の抜刃の上下に位置ずれが生じた状態を示す正面図、(B)は同じく左右の位置ずれが生じた状態を示す正面図、(C)は同じく前後の位置ずれが生じた状態を示す平面図
【符号の説明】
21 抜刃
21a 抜刃単体
22 接続板
23 刃先
24 接続縁
25 切り欠き部
26 突条
27 凹溝
【発明の属する技術分野】
この発明は、樹脂製品等の抜刃、更に詳しくは、真空成形や圧空成形によって、合成樹脂シートに形成された成形品を該シートから抜取るための抜刃型装置に用いる抜刃に関する。
【0002】
【従来の技術】
合成樹脂シートに形成された成形品を該シートから抜取るための抜刃型装置は、本出願人が特開平9−254100号で既に提案している。
【0003】
この抜刃型装置は、図5に示すように、合成樹脂シートAに形成された成形品Bが納まる凹部1を有する受型2と、この受型2との対向面に抜刃3を枠状の配置で突設した刃型4をヒンジ5で開閉自在に結合し、上記刃型4における抜刃3の内側と外側の位置に、抜刃3の突出方向に伸縮する弾性体6と、この弾性体6の先端に取り付けた上下動板7とを設け、上下動板7で抜刃3の刃先が露出しないように保護し、受型2上に合成樹脂シートAをセットした状態で刃型4を伏倒させることにより、抜刃3が合成樹脂シートAを成形品Bの周囲で打ち抜くようになっている。
【0004】
上記のような抜刃型装置における抜刃3は、鋼鉄製の帯状刃材を用い、先端縁に刃先を形成した構造になっており、幅の狭い抜刃は一枚物で形成されているが、幅の広い抜刃の場合、二枚の抜刃単体をつなぎ合わせて製作されている。
【0005】
図6(A)と(B)は、二枚の抜刃単体をつなぎ合わせる従来の接続構造を示し、二枚の抜刃単体3a、3aを刃先8が揃えてその接続縁9が当接するように平面的に並べ、両抜刃単体3a、3aの一面側に当板10を重ね、両抜刃単体3a、3aと当板10の重なり部分をスポット溶接11することにより、両抜刃単体3a、3aを平面的に結合するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような従来の接続構造は、両抜刃単体3a、3aと当板10の重ね合わせに位置決め機能がないため、両抜刃単体3a、3aと当板10のスポット溶接11による結合時に、図7(A)のように、両抜刃単体3a、3aの刃先8が上下に位置がずれたり、図7(B)のように、両抜刃単体3a、3aが左右に位置ずれして隙間が開いたり、図7(C)のように、両抜刃単体3a、3aが板厚方向に前後の位置ずれが発生することになり、当然ながら、このような抜刃3は、合成樹脂シートAの成形品Bに対する打ち抜きに支障を来すので、使用できない不良品になるという問題があり、また、両抜刃単体3a、3aの接続に高価な溶接設備の使用が必要になる。
【0007】
そこで、この発明は、二枚の抜刃単体の接続が、刃先に位置ずれのないよう高精度に行え、不良品の発生を抑えることができる樹脂製品等の抜刃を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記のような課題を解決するため、請求項1の発明は、互いに接続せんとする二枚の抜刃単体に接続縁で開放する内側広幅の切り欠き部をそれぞれ設け、この両切り欠き部にわたって嵌合する形状の接続板を両切り欠き部に圧入嵌合し、両抜刃単体を平面的に刃先を揃えた状態で結合した構成を採用したものである。
【0009】
請求項2の発明は、互いに接続せんとする二枚の抜刃単体における一方抜刃単体に接続縁で開放する内側広幅の切り欠き部を設け、他方抜刃単体の接続縁に上記切り欠き部に嵌合する形状の接続板部を突設し、この接続板部を切り欠き部に圧入嵌合して両抜刃単体を平面的に刃先を揃えた状態で結合した構成を採用したものである。
【0010】
上記二枚の抜刃単体は、鋼鉄製の帯状刃材を用い、その先端部に刃先が設けられ、切り欠き部は、開口幅よりも内側が広くなって抜け止めが得られる形状、例えば、ホゾ形や楕円形、菱形、その他、嵌合の原理に適合する各種の形状に形成され、接続板と接続板部はこの切り欠き部内に対して密に嵌合することにより両抜刃単体を結合する形状に加工されている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0012】
図1は、抜刃21の第1の実施の形態を示し、二枚の抜刃単体21a、21aと、両抜刃単体21a、21aを結合する接続板22で形成されている。
【0013】
上記二枚の抜刃単体21a、21aは、鋼鉄製の帯状刃材を用いて矩形状に形成され、その先端部に刃先23が設けられ、両抜刃単体21a、21aには互いに突き合わせる接続縁24で開放する内側広幅の切り欠き部25、25がそれぞれ設けられ、この切り欠き部25、25は、開口幅よりも内側が広くなるホゾ形に形成されている。
【0014】
上記接続板22は、抜刃単体21a、21aと等しい厚みの鋼鉄製の板を用い、接続縁24、24を突き合わせた両抜刃単体21a、21aの切り欠き部25、25にわたって圧入嵌合する形状に形成されている。
【0015】
この第1の実施の形態の抜刃21は、上記のような構成であり、二枚の抜刃単体21a、21aを、刃先23が直線状の配置となるよう、互いの接続縁24、24を突き合わせた状態で平坦な受台上に並べ、両抜刃単体21a、21aの切り欠き部25、25上に接続板22を重ね、接続板22を上から加圧することで両切り欠き部25、25に圧入嵌合する。
【0016】
両切り欠き部25、25と接続板22は、互いに無理嵌め状態で圧入嵌合するよう高精度に加工され、接続板22を上から両切り欠き部25、25に圧入嵌合すると、接続板22は両抜刃単体21a、21aに固定化され、図1(B)のように、両抜刃単体21a、21aが接続板を介して結合一体化された抜刃21が完成する。
【0017】
両抜刃単体21a、21aと接続板22は同じ厚みになっているので、完成した抜刃21はフラットな一枚物の状態になり、ホゾ形の両切り欠き部25、25とこれに嵌合する形状の接続板22とで、両抜刃単体21a、21aは抜止め状態に結合され、接続縁24、24の突き合わせた状態が保持されることで隙間の発生がなく、刃先23、23が直線状の連続した配置となる。
【0018】
このようにして形成された抜刃21は、図5で示したような抜刃型装置に使用し、抜刃21が合成樹脂シートAを成形品Bの周囲で打ち抜くことになる。
【0019】
図2は、抜刃の第2の実施の形態を示している。なお、上述した第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
【0020】
この第2の実施の形態の抜刃21は、互いに接続せんとする二枚の抜刃単体21a、21aを用い、一方抜刃単体21aに接続縁24で開放する内側広幅のホゾ形となる切り欠き部25を設け、他方抜刃単体21aの接続縁24に上記切り欠き部25に嵌合する形状の接続板部22aが突設されている。
【0021】
第2の実施の形態の抜刃21は、上記のような構成であり、二枚の抜刃単体21a、21aを、切り欠き部25上に接続板部22aが重なるよう平坦な受台上に並べ、接続板部22aを上から加圧することで切り欠き部25に圧入嵌合する。
【0022】
切り欠き部25と接続板部22aは、互いに無理嵌め状態で圧入嵌合するよう高精度に加工され、接続板部22aを上から切り欠き部25に圧入嵌合すると、接続板部22aは一方抜刃単体21aに固定化され、図2(B)のように、両抜刃単体21a、21aが接続板部22aを介して結合一体化された抜刃21が完成する。
【0023】
両抜刃単体21a、21aと接続板部22aは同じ厚みになっているので、完成した抜刃21はフラットな一枚物の状態になり、ホゾ形の切り欠き部25とこれに嵌合する形状の接続板部22aとで、両抜刃単体21a、21aは抜止め状態に結合され、接続縁24、24が突き合わせた状態となって隙間の発生がなく、刃先23、23が直線状の連続した配置となる。
【0024】
このようにして形成された抜刃21は、図5で示したような抜刃型装置に使用し、抜刃21が合成樹脂シートAを成形品Bの周囲で打ち抜くことになる。
【0025】
図3(A)乃至(C)は、抜刃の第3乃至第5の実施の形態を示し、図3(A)に示す第3の実施の形態の抜刃21は、背の高い抜刃に対応する例であり、一方抜刃単体21aに切り欠き部25を二箇所もしくは多数箇所の位置に設け、他方抜刃単体21aに接続板部22aを二箇所の位置に設け、両抜刃単体21a、21aを上下二箇所の位置で結合するようにしたものである。
【0026】
図3(B)の第4の実施の形態の抜刃21は、上述した第2の実施の形態において、切り欠き部25及びこれに圧入嵌合する接続板部22aを楕円形に形成したものである。
【0027】
また、図3(C)の第5の実施の形態の抜刃21は、上述した第2の実施の形態において、切り欠き部25及びこれに圧入嵌合する接続板部22aを菱形に形成したものである。ここで、上述した各実施の形態において、接続板22と切り欠き部25、25の形状、切り欠き部25と接続板部22aの形状は、図示のような形状に限定されるものではなく、切り欠き部が開口幅よりも内側が広くなって抜け止めが得られる形状、例えば、ホゾ形や楕円形、菱形、その他、嵌合の原理に適合する各種の形状に形成することができる。
【0028】
なお、第3の実施の形態の抜刃21のように、両抜刃単体21a、21aを上下二箇所の位置で結合する場合、第1の実施の形態の抜刃21のように、接続板22を用いた構造を採用してもよく、また、第4と第5の実施の形態の抜刃21における切り欠き部25及びこれに圧入嵌合する接続板部22aの形状を第1乃至第3の実施の形態に適用してもよく、何れの実施の形態においても、接続板22と切り欠き部25、25の嵌合部分、切り欠き部25と接続板部22aの嵌合部分には、所要箇所にスポット溶接を施し、嵌合部分を固定化するようにすればよい。
【0029】
図4に示す第6の実施の形態の抜刃21は、一方抜刃単体21aにおける接続縁24にV字状の突条26を設け、他方抜刃単体21aにおける接続縁24に突条26の嵌まり合うV字状の凹溝27を設け、突条26と凹溝27の嵌まり合いにより、両抜刃単体21a、21aを板厚の方向に位置ずれがないように結合することができるようにしたものであり、上述した第1乃至第5の実施の形態の何れにも適用することができる。
【0030】
このような、V字状の突条26と凹溝27の嵌め合わせ構造は、単に二枚の抜刃を接続する場合にも使用することができ、突条26と凹溝27の嵌め合わせた状態で二枚の抜刃をスポット溶接で固定化すればよい。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、この発明によると、請求項1では、互いに接続せんとする二枚の抜刃単体に接続縁で開放する内側広幅の切り欠き部をそれぞれ設け、この両切り欠き部にわたって嵌合する形状の接続板を両切り欠き部に圧入嵌合し、両抜刃単体を結合するようにし、また、請求項2では、一方抜刃単体に接続縁で開放する内側広幅の切り欠き部を設け、他方抜刃単体の接続縁に上記切り欠き部に嵌合する形状の接続板部を突設し、この接続板部を切り欠き部に圧入嵌合し、両抜刃単体を結合するようにしたので、二枚の抜刃単体の接続が、切り欠き部に接続板又は接続板部を圧入嵌合するだけで結合でき、二枚の抜刃単体の接続が平面的に上下、左右、前後に位置ずれがなく、しかも、刃先を揃えた状態で刃先に位置ずれのないよう高精度に行え、抜刃の製作時に不良品の発生を抑えることができる。
【0032】
また、切り欠き部に接続板又は接続板部を圧入嵌合して結合するので、接続板又は接続板部を切り欠き部に押し込むだけで結合でき、スポット溶接を併用することでより強固な抜刃単体の接続が行え、抜刃の耐久性向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は第1の実施の形態の抜刃を示す接続前の分解斜視図、(B)は同接続状態を示す斜視図
【図2】(A)は第2の実施の形態の抜刃を示す接続前の分解斜視図、(B)は同接続状態を示す斜視図
【図3】(A)は第3の実施の形態の抜刃を示す正面図、(B)は第4の実施の形態の抜刃を示す正面図、(C)は第5の実施の形態の抜刃を示す正面図、
【図4】(A)は第6の実施の形態の抜刃を示す接続前の分解斜視図、(B)は同接続状態の正面図
【図5】抜刃を用いた抜刃型装置の縦断正面図
【図6】(A)は従来の抜刃を示す接続前の分解斜視図、(B)は同接続状態を示す斜視図
【図7】(A)は従来の抜刃の上下に位置ずれが生じた状態を示す正面図、(B)は同じく左右の位置ずれが生じた状態を示す正面図、(C)は同じく前後の位置ずれが生じた状態を示す平面図
【符号の説明】
21 抜刃
21a 抜刃単体
22 接続板
23 刃先
24 接続縁
25 切り欠き部
26 突条
27 凹溝
Claims (2)
- 互いに接続せんとする二枚の抜刃単体に接続縁で開放する内側広幅の切り欠き部をそれぞれ設け、この両切り欠き部にわたって嵌合する形状の接続板を両切り欠き部に圧入嵌合し、両抜刃単体を平面的に刃先を揃えた状態で結合した樹脂製品等の抜刃。
- 互いに接続せんとする二枚の抜刃単体における一方抜刃単体に接続縁で開放する内側広幅の切り欠き部を設け、他方抜刃単体の接続縁に上記切り欠き部に嵌合する形状の接続板部を突設し、この接続板部を切り欠き部に圧入嵌合して両抜刃単体を平面的に刃先を揃えた状態で結合した樹脂製品等の抜刃。
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JP2002366955A JP2004195588A (ja) | 2002-12-18 | 2002-12-18 | 樹脂製品等の抜刃 |
Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
NL1034233C2 (nl) * | 2007-08-07 | 2009-02-10 | P G Van Den Meijdenberg B V | Stansvorm, stansorgaan, alsmede werkwijze voor het vervaardigen van een stansvorm. |
JP2013018069A (ja) * | 2011-07-11 | 2013-01-31 | Daiso Kk | 打抜き型 |
-
2002
- 2002-12-18 JP JP2002366955A patent/JP2004195588A/ja active Pending
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