JP2004193794A - 携帯電話機、方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は紛失機に電話をかけて所定のコマンドを送信する処理を行わなくても、紛失機に記録された個人情報の漏洩を防止することができる携帯電話機を提供する。
【解決手段】携帯電話機100は、第二メモリ80に自機のシリアルナンバー及び自局電話番号を予め記憶しており、呼設定及び位置登録等における認証時に、加入状態の各携帯電話機に割り当てられたシリアルナンバー及び電話番号を記憶しているデータベースを持つ加入者網に対して、自機に予め割り当てられたシリアルナンバー及び自局電話番号を通知し、加入者網よりシリアルナンバー及び自局電話番号が前記データベースに記憶されていない旨の返答を受けると、第一メモリ70に記録された個人情報等が携帯電話機100の外部へ出力されることを抑止する。
【選択図】 図1
【解決手段】携帯電話機100は、第二メモリ80に自機のシリアルナンバー及び自局電話番号を予め記憶しており、呼設定及び位置登録等における認証時に、加入状態の各携帯電話機に割り当てられたシリアルナンバー及び電話番号を記憶しているデータベースを持つ加入者網に対して、自機に予め割り当てられたシリアルナンバー及び自局電話番号を通知し、加入者網よりシリアルナンバー及び自局電話番号が前記データベースに記憶されていない旨の返答を受けると、第一メモリ70に記録された個人情報等が携帯電話機100の外部へ出力されることを抑止する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話機のメモリに記録された個人情報等の漏洩を防止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】ユーザが携帯電話機を紛失した場合等、ユーザの手許にない携帯電話機(以下、紛失機と呼ぶ。)のメモリに記録された個人情報等が第三者に漏洩するのを防ぐ方法として、従来、他の電話機等から紛失機に電話をかけて所定のコマンドを送信し、メモリの読み出しをロックする方法がある(例えば、特許文献1及び2参照。)。
【0003】
また、ホーム・ロケーション・レジスタ(以下、HLRと略す。)から紛失機の情報を削除することで、紛失機が不正に通信利用されるのを防止することができる。ここでHLRは、紛失機の加入者網側において各携帯電話機とそのユーザに関する情報(以下、携帯機情報と呼ぶ)を管理するデータベースであり、主に携帯電話機への着呼の際の位置把握や網側が携帯電話機の識別を確認するための認証に用いられるものである。これは上記所定コマンドの送信の際にも用いられる。
【0004】
さらに、紛失機の携帯機情報の削除以後であれば、ユーザは、紛失機の販売店等に依頼して、紛失機と同じ電話番号の携帯電話機(以下、代替機と呼ぶ。)を利用することができる。この場合、代替機には紛失機と同じ電話番号がコピーされ、HLRには当該電話番号を含む携帯機情報が代替機の情報として登録される。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−151798号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2001−230858号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術において、紛失機と同じ電話番号の携帯機情報を代替機の情報としてHLRに登録して代替機を利用するためには、紛失機の携帯機情報をHLRから削除する必要がある。
ところが紛失機が電源をオフにしているか、あるいは圏外にある場合等には、紛失機に電話をかけて所定コマンドを送信することができない。その場合、個人情報の漏洩を防止するためには、所定コマンドの送信ができてロックが完了するまでは紛失機の携帯機情報がHLRに登録されていなければならないが、そうなれば、代替機の携帯機情報をHLRに登録することができなくなって代替機を利用することができないという不都合が生じる。
【0008】
よって本発明は紛失機に電話をかけて所定コマンドを送信する操作を行わなくても、紛失機に記録された個人情報の漏洩を防止することができる携帯電話機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため、本発明の携帯電話機は、自機に割り当てられた、自機と他の携帯電話機とを識別するための電話機識別情報を記憶する記憶手段と、加入状態にある各携帯電話機に割り当てられた電話機識別情報を記憶しているデータベースを持つ加入者網に対して、前記記憶手段に記憶された自機の電話機識別情報を通知する通知手段と、前記加入者網より、前記電話機識別情報が前記データベースに記憶されていない旨の返答を受けると、内部メモリに記録された所定の情報が自機外部へ出力されるのを抑止する抑止手段とを備える。
【0010】
また、前記通知手段による前記通知は、前記加入者網に対して行う自機の位置登録の手順の一部に含まれていることを特徴とする。
また、前記通知手段による前記通知は、前記加入者網に対して行う呼設定の手順の一部に含まれていることを特徴とする。
また、前記携帯電話機は、さらに、所定の条件を満たす場合に前記抑止手段による抑止の実行を制止する制止手段を備えることを特徴とする。
【0011】
前記携帯電話機は、さらに、前記抑止手段による抑止を実行するか否かを示すフラグ値を、ユーザインタフェースを介して外部から取得し、保持するフラグメモリを備え、前記制止手段は前記フラグメモリのフラグ値が抑止を実行しないことを示す場合に前記抑止手段による抑止の実行を制止することを特徴とする。
また、前記記憶手段に記憶された前記電話機識別情報は、自機が前記加入者網に対して加入状態となった時点から自局電話番号を含み、前記制止手段は、前記電話機識別情報に自局電話番号が含まれていない場合に前記抑止手段による抑止の実行を制止することを特徴とする。
【0012】
また本発明の方法は、加入状態にある各携帯電話機に割り当てられた電話機識別情報を記憶しているデータベースを持つ加入者網に対して、メモリに記憶している自機の電話機識別情報を通知する通知ステップと、前記加入者網より、前記電話機識別情報が前記データベースに記憶されていない旨の返答を受けると、内部メモリに記録された所定の情報が自機外部へ出力されるのを抑止する抑止ステップとを備えることを特徴とする。
【0013】
本発明のプログラムは、携帯電話機に備えられたコンピュータに実行させるプログラムであって、当該プログラムはコンピュータに、加入状態にある各携帯電話機に割り当てられた電話機識別情報を記憶しているデータベースを持つ加入者網に対して、メモリに記憶している自機の電話機識別情報を通知する通知ステップと、前記加入者網より、前記電話機識別情報が前記データベースに記憶されていない旨の返答を受けると、内部メモリに記録された所定の情報が自機外部へ出力されるのを抑止する抑止ステップとを実行させることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
図1は本実施形態の携帯電話機の構成図を示す。
同図において携帯電話機100は、アンテナ10、アンテナ10を介して基地局と無線通信するための無線部20、メモリに記録された各種プログラムを実行することにより携帯電話機内部の各構成要素を制御するCPU30、マイクとスピーカと音声処理部等とを備える通話回路部40、ディスプレイと表示制御部等とを備える表示部50、ダイヤルキーや発信キー等を備える操作部60、第一メモリ70、第二メモリ80及び第三メモリ90から構成される。
【0015】
第一メモリ70は書き替え可能な不揮発性メモリであり、消去禁止情報及び個人情報を記憶する。
個人情報は、具体的には、電話帳やクレジットカードの暗証番号、発着信履歴、ユーザにより入力されたメモ等である。
消去禁止情報は、所定のメモリ領域を指す情報と消去禁止フラグ値とからなる。
【0016】
所定のメモリ領域は、携帯電話機100が自機を紛失されたものと判定した場合に消去すべきメモリ領域で、上記個人情報が記録された領域の全部又は一部である。この所定のメモリ領域を指す情報は、ユーザにより指定されるものとする。
消去禁止フラグ値は、上記所定のメモリ領域の消去を許可するか禁止するかを示すフラグ値である。携帯電話機100が自機を紛失されたものと判定した場合、このフラグ値が許可を示していれば所定のメモリ領域は消去され、禁止を示していれば消去されない。このフラグ値もユーザにより指定されるものとし、デフォルトは許可となっているものとする。
【0017】
第二メモリ80は自局電話番号及びシリアルナンバー(ESN:electronic serial number)を記憶するメモリであり、通常は、ユーザによる書き替えが不可能なように保護されている。
自局電話番号は携帯電話機100に予め割り当てられた電話番号である。
シリアルナンバーは携帯電話機100の製造元によって割り当てられた、携帯電話機を一意に識別するための識別番号である。各携帯電話機には、不正利用を防止する目的で予めこのシリアルナンバーが付与されており、位置登録や呼設定等の基地局との通信時には必ず自局電話番号とともにこのシリアルナンバーが基地局に通知される。
【0018】
第三メモリ90はCPU30が実行する各種プログラムを記憶するメモリである。従来の携帯電話機同様に通信制御や各種機能のためのプログラムを記憶する他、本実施形態の特徴として紛失時対応プログラム及びアクセス制御プログラムを記憶する。
紛失時対応プログラムは各種判定条件によって携帯電話機100が紛失されたものであるか否かを判断し、紛失されたものと判断した場合には、所定のメモリ領域に記録されているデータを消去するものである。この消去は、すなわち所定のメモリ領域に記録されているデータが携帯電話機100の外部に出力されるのを抑止し、それによって第三者にデータが漏洩することを防止するものである。なお、本実施形態において所定のメモリ領域は、第一メモリ70内にある個人情報が記録された領域の全部又は一部であり、ユーザにより指定されるものとする。
【0019】
アクセス制御プログラムは、上記所定のメモリ領域及び消去禁止情報のフラグ値をユーザが指定するためのユーザインターフェースをユーザに提供し、このユーザインターフェースを通じて指定された所定のメモリ領域及びフラグ値を第一メモリ70に記録するプログラムである。
次に、網側にあるHLRの携帯機情報の削除及び登録について説明する。
【0020】
説明のために携帯電話機100の第二メモリ80は、シリアルナンバーとして「Sxx04」を記憶し、自局電話番号として「090−xxxx−xx04」を記憶しているものとする。
図2(a)は携帯電話機100の携帯機情報を削除する前のHLRのデータ構成を示す。
【0021】
HLR200は、携帯電話網に加入している各携帯電話機に対応して、同図(a)の各行に示す携帯機情報を記憶、管理する。
各携帯機情報はシリアルナンバー及び電話番号を含み、その他、図示を省略しているが位置登録情報、ユーザの名義、ユーザが加入している各種サービスに関する情報等を含む。
【0022】
携帯電話機100のユーザは、携帯電話機100を置き忘れたり、盗まれたり等して紛失したことを知った場合に、携帯電話機100のユーザは携帯電話網の事業者に紛失した旨を通知する。その通知を受けた事業者は、HLR200に登録された携帯機情報210をHLR200から削除する。
この削除と同時又は後に、ユーザは事業者に代替機の登録を要求する。すると事業者は代替機を作成してそれをユーザに渡す。代替機を作成するとはつまり、代替機の自局電話番号用のメモリ領域に、携帯電話機100の電話番号と同じ「090−xxxx−xx04」を記録することと、HLR200に代替機の携帯機情報を登録することと、を行うことである。
【0023】
今、代替機のシリアルナンバーを「0xx05」とすると、事業者は図2(a)に示すようにシリアルナンバー「0xx05」及び電話番号「090−xxxx−xx04」を含む携帯機情報220をHLR200に登録する。
図2(b)は、携帯電話機100の携帯機情報210を削除し、代替機の携帯機情報220を登録した結果のHLR200のデータ構成を示す。
【0024】
HLR200のデータ構成が図2(b)のようになることにより、代替機は携帯電話機100と同じ電話番号を使って呼設定、位置登録時の認証が行えることとなる。
ここで認証の手順について一例を示しておく。
認証は、携帯電話機の識別を確認するために基地局が行う手続きで、位置登録、呼設定時などに行われる。
【0025】
手順(1)携帯電話機はメモリに記憶している共有秘匿データを必要に応じて更新する。
手順(2)次に携帯電話機は共有秘匿データ、シリアルナンバー及び所定の乱数成分を用いてある情報鍵を生成する。
手順(3)続いて携帯電話機は生成した情報鍵と乱数成分を網(在圏の基地局)に送信する。
【0026】
手順(4)基地局は携帯電話機から送信されてきた情報鍵と乱数成分とを用いてシリアルナンバーと電話番号を抽出する。
手順(5)基地局はHLRを参照して抽出したシリアルナンバーと電話番号が網に登録されているか否かを確認する。
手順(6)登録されていれば、基地局は携帯電話機へAcknowledgement(応答)を返す。これにより発呼の場合には通話することができるようになる。
【0027】
手順(7)一方、登録されていない場合には、基地局はRejectを返す。このRejectは、具体的な内容は基地局の仕様により異なるが、いずれにしても携帯電話機は、拒絶である旨を識別することができるものである。
上記手順の認証の処理を行う際に携帯電話機100は紛失時対応プログラムを起動し実行する。
【0028】
図3は、紛失時対応プログラムの処理手順を示す。
携帯電話機100は第二メモリ80からシリアルナンバー及び自局電話番号を読み出して網(在圏の基地局)へ通知する(ステップS310)。この通知はアンテナスキャン時、すなわち在圏の基地局をサーチして基地局へ位置登録を行う時、又は発呼操作により在圏の基地局へ呼設定要求を送信した時に行われる。アンテナスキャン時と発呼時の両方とも通知することとしてもよいし、いずれか一方のときのみ通知することとしてもよい。
【0029】
携帯電話機100は網より未登録の通知を受けたか否かを判定する(ステップS320)。この判定はすなわち網から上記認証手順(6)におけるAcknowledgementが返されたか、上記手順(7)におけるRejectを返されたかを判定することである。
ステップS320の判定の結果、未登録の通知を受けなかった場合、すなわち上記手順(6)のAcknowledgementが網から返された場合には、携帯電話機100は紛失時対応処理プログラムを終了する。
【0030】
一方、ステップS320の判定の結果、未登録の通知を受けた場合、すなわち上記手順(7)のRejectが網から返された場合には、携帯電話機100はステップS330に処理を進める。
携帯電話機100は第二メモリ80に自局電話番号が入っているか否かを判定する(ステップS330)。具体的には第二メモリ80に記憶されている自局電話番号の領域の先頭3桁が090、080又は070であれば自局電話番号が入っていると判定し、それ以外であれば自局電話番号が入っていないと判定する。
【0031】
このステップS330の処理は携帯電話機100が、販売店等にある、ユーザが新規に加入契約する前の新や機種変更用の携帯電話機であるか否かを見極めるためにある。
新品等の携帯電話機の場合、まだ自局電話番号が記録されておらず、自局電話番号が記録されるべき領域には先頭桁が「090」や「080」や「070」以外の無意味なデータが記憶されている。
【0032】
よって自局電話番号の領域にの先頭桁が「090」や「080」や「070」であるか否かによって携帯電話機が新品等であるか否かを判定し、これにより新品等の携帯電話機が間違って紛失機と判定されないようにしている。
ステップS330で自局電話番号が入っていると判定された場合、さらに携帯電話機100は第一メモリ70の消去禁止情報にある消去禁止フラグ値がオフになっているか否か、すなわち所定のメモリ領域の消去を許可するか否(禁止する)かを判定する(ステップS340)。
【0033】
ステップS340の判定の結果、消去禁止フラグ値がオン、すなわち所定のメモリ領域の消去を禁止する設定になっている場合、携帯電話機100は紛失時対応プログラムを終了する。
一方、ステップS340の判定の結果、消去禁止フラグ値がオフ、すなわち所定のメモリ領域の消去を許可する設定になっている場合、携帯電話機100はステップS350に処理を進める。
【0034】
上記ステップS320、S330及びS340のすべてにおいて肯定的に判定された場合に限り、つまり携帯電話機100が紛失機であると判定された場合、携帯電話機100は消去禁止情報にある所定のメモリ領域を指す情報を参照し、その情報が示す個人情報の領域内の所定のメモリ領域に記録されたデータを消去する(ステップS350)。
【0035】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、上記に限らず以下のようにしてもよい。
(1)本実施形態は、図3のステップS350において、所定のメモリ領域に記録されたデータを消去する構成であるが、消去の代わりに当該メモリ領域からメモリ外部又は携帯電話機100外部への読み出しができないように保護するよう構成してもよいし、表示部50に当該メモリ領域のデータを表示しないよう構成してもよいし、当該メモリ領域のデータを暗号化するよう構成してもよいし、所定のメモリ領域に情報として無意味なデータを上書きするよう構成してもよい。
【0036】
要するに第三者に所定のメモリ領域に記録された情報が読めない状態になっていればよい。
(2)本実施形態においては図3のステップS320、S330及びS340の3つの判定をおこなっているが、3つすべての判定を行うのではなく、ステップS320、S320及びS340のうちのいずれか1つ又は2つの判定を行って、その1つ又は2つの判定で肯定的に判定された場合に所定のメモリ領域にあるデータを消去する構成にしてもよい。
(3)図3の紛失時対応処理がステップS350に至った場合に、携帯電話機100は表示部50のディスプレイに紛失機である旨、ユーザの連絡先等を表示するよう構成してもよい。
(4)図3の紛失時対応処理により紛失機と判定された場合、すなわち各判定の結果、ステップS350に至った場合に、携帯電話機100は紛失機である旨を在圏の基地局に通知し、HLR等に携帯電話機100のシリアルナンバーと紛失機である旨を示す情報とが記録されるよう構成してもよい。
(5)紛失機がユーザに返還された場合に特定のパスワード入力で読み出し禁止を解除するようにしてもよい。
(6)本実施形態と上記(1)〜(5)に記載された構成の2以上を組み合わせて実施してもよい。
【0037】
【発明の効果】
本発明の携帯電話機は、自機に割り当てられた、自機と他の携帯電話機とを識別するための電話機識別情報を記憶する記憶手段と、加入状態にある各携帯電話機に割り当てられた電話機識別情報を記憶しているデータベースを持つ加入者網に対して、前記記憶手段に記憶された自機の電話機識別情報を通知する通知手段と、前記加入者網より、前記電話機識別情報が前記データベースに記憶されていない旨の返答を受けると、内部メモリに記録された所定の情報が自機外部へ出力されるのを抑止する抑止手段とを備える。
【0038】
この構成によればユーザが本発明の携帯電話機を紛失したことを知った場合にただちに事業者等に通知してデータベースから携帯電話機の電話機識別情報を削除すればよい。そうすれば携帯電話機は加入者網との通信によって加入者網から電話機識別情報がデータベースに記録されていない旨の返答を受けることとなり、この返答を受けることにより携帯電話機は内部メモリに記録された所定の情報が外部へ出力されるのを抑止する。
【0039】
このように本発明は、従来の技術のように外部から携帯電話機に電話をかけてメモリアクセスを制御することが不要となっているので、携帯電話機のメモリのロックが完了していなくても携帯電話機の携帯機情報をデータベースから削除できることとなり、その結果、紛失した携帯電話機と同じ電話番号の代替機の携帯機情報をデータベースに登録して利用することができる。
【0040】
また、前記通知手段による前記通知は、前記加入者網に対して行う自機の位置登録の手順の一部に含まれていることを特徴とする。
この構成によれば携帯電話機は、従来からある位置登録処理を利用して自機が紛失されたものであるか否かを判断することができる。
また、前記通知手段による前記通知は、前記加入者網に対して行う呼設定の手順の一部に含まれていることを特徴とする。
【0041】
この構成によれば携帯電話機は、従来からある呼設定処理を利用して自機が紛失されたものであるか否かを判断することができる。
また、前記携帯電話機は、さらに、所定の条件を満たす場合に前記抑止手段による抑止の実行を制止する制止手段を備えることを特徴とする。
この構成によれば携帯電話機は所定の条件を満たす場合には抑止手段による抑止を制止することができる。
【0042】
前記携帯電話機は、さらに、前記抑止手段による抑止を実行するか否かを示すフラグ値を、ユーザインタフェースを介して外部から取得し、保持するフラグメモリを備え、前記制止手段は前記フラグメモリのフラグ値が抑止を実行しないことを示す場合に前記抑止手段による抑止の実行を制止することを特徴とする。
この構成によれば、例えばユーザが機種変更等で機種変更前の携帯電話機を事業者から買い取った場合等に、ユーザがフラグ値を設定することにより抑止手段による抑止を制止することができる。
【0043】
また、前記記憶手段に記憶された前記電話機識別情報は、自機が前記加入者網に対して加入状態となった時点から自局電話番号を含み、前記制止手段は、前記電話機識別情報に自局電話番号が含まれていない場合に前記抑止手段による抑止の実行を制止することを特徴とする。
この構成によれば、例えば販売店等で新規に販売されている携帯電話機等、自局電話番号が記録されていない携帯電話機が、電源投入時に抑止手段による抑止を実行するのを制止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の携帯電話機の構成図を示す。
【図2】(a)は携帯電話機100の携帯機情報を削除する前のHLRのデータ構成を示す。
(b)は携帯電話機100の携帯機情報210を削除し、代替機の携帯機情報220を登録した結果のHLR200のデータ構成を示す。
【図3】紛失時対応プログラムの処理手順を示す。
【符号の説明】
10 アンテナ
20 無線部
40 通話回路部
50 表示部
60 操作部
70 第一メモリ
80 第二メモリ
90 第三メモリ
100 携帯電話機
200 HLR
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話機のメモリに記録された個人情報等の漏洩を防止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】ユーザが携帯電話機を紛失した場合等、ユーザの手許にない携帯電話機(以下、紛失機と呼ぶ。)のメモリに記録された個人情報等が第三者に漏洩するのを防ぐ方法として、従来、他の電話機等から紛失機に電話をかけて所定のコマンドを送信し、メモリの読み出しをロックする方法がある(例えば、特許文献1及び2参照。)。
【0003】
また、ホーム・ロケーション・レジスタ(以下、HLRと略す。)から紛失機の情報を削除することで、紛失機が不正に通信利用されるのを防止することができる。ここでHLRは、紛失機の加入者網側において各携帯電話機とそのユーザに関する情報(以下、携帯機情報と呼ぶ)を管理するデータベースであり、主に携帯電話機への着呼の際の位置把握や網側が携帯電話機の識別を確認するための認証に用いられるものである。これは上記所定コマンドの送信の際にも用いられる。
【0004】
さらに、紛失機の携帯機情報の削除以後であれば、ユーザは、紛失機の販売店等に依頼して、紛失機と同じ電話番号の携帯電話機(以下、代替機と呼ぶ。)を利用することができる。この場合、代替機には紛失機と同じ電話番号がコピーされ、HLRには当該電話番号を含む携帯機情報が代替機の情報として登録される。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−151798号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2001−230858号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術において、紛失機と同じ電話番号の携帯機情報を代替機の情報としてHLRに登録して代替機を利用するためには、紛失機の携帯機情報をHLRから削除する必要がある。
ところが紛失機が電源をオフにしているか、あるいは圏外にある場合等には、紛失機に電話をかけて所定コマンドを送信することができない。その場合、個人情報の漏洩を防止するためには、所定コマンドの送信ができてロックが完了するまでは紛失機の携帯機情報がHLRに登録されていなければならないが、そうなれば、代替機の携帯機情報をHLRに登録することができなくなって代替機を利用することができないという不都合が生じる。
【0008】
よって本発明は紛失機に電話をかけて所定コマンドを送信する操作を行わなくても、紛失機に記録された個人情報の漏洩を防止することができる携帯電話機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため、本発明の携帯電話機は、自機に割り当てられた、自機と他の携帯電話機とを識別するための電話機識別情報を記憶する記憶手段と、加入状態にある各携帯電話機に割り当てられた電話機識別情報を記憶しているデータベースを持つ加入者網に対して、前記記憶手段に記憶された自機の電話機識別情報を通知する通知手段と、前記加入者網より、前記電話機識別情報が前記データベースに記憶されていない旨の返答を受けると、内部メモリに記録された所定の情報が自機外部へ出力されるのを抑止する抑止手段とを備える。
【0010】
また、前記通知手段による前記通知は、前記加入者網に対して行う自機の位置登録の手順の一部に含まれていることを特徴とする。
また、前記通知手段による前記通知は、前記加入者網に対して行う呼設定の手順の一部に含まれていることを特徴とする。
また、前記携帯電話機は、さらに、所定の条件を満たす場合に前記抑止手段による抑止の実行を制止する制止手段を備えることを特徴とする。
【0011】
前記携帯電話機は、さらに、前記抑止手段による抑止を実行するか否かを示すフラグ値を、ユーザインタフェースを介して外部から取得し、保持するフラグメモリを備え、前記制止手段は前記フラグメモリのフラグ値が抑止を実行しないことを示す場合に前記抑止手段による抑止の実行を制止することを特徴とする。
また、前記記憶手段に記憶された前記電話機識別情報は、自機が前記加入者網に対して加入状態となった時点から自局電話番号を含み、前記制止手段は、前記電話機識別情報に自局電話番号が含まれていない場合に前記抑止手段による抑止の実行を制止することを特徴とする。
【0012】
また本発明の方法は、加入状態にある各携帯電話機に割り当てられた電話機識別情報を記憶しているデータベースを持つ加入者網に対して、メモリに記憶している自機の電話機識別情報を通知する通知ステップと、前記加入者網より、前記電話機識別情報が前記データベースに記憶されていない旨の返答を受けると、内部メモリに記録された所定の情報が自機外部へ出力されるのを抑止する抑止ステップとを備えることを特徴とする。
【0013】
本発明のプログラムは、携帯電話機に備えられたコンピュータに実行させるプログラムであって、当該プログラムはコンピュータに、加入状態にある各携帯電話機に割り当てられた電話機識別情報を記憶しているデータベースを持つ加入者網に対して、メモリに記憶している自機の電話機識別情報を通知する通知ステップと、前記加入者網より、前記電話機識別情報が前記データベースに記憶されていない旨の返答を受けると、内部メモリに記録された所定の情報が自機外部へ出力されるのを抑止する抑止ステップとを実行させることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
図1は本実施形態の携帯電話機の構成図を示す。
同図において携帯電話機100は、アンテナ10、アンテナ10を介して基地局と無線通信するための無線部20、メモリに記録された各種プログラムを実行することにより携帯電話機内部の各構成要素を制御するCPU30、マイクとスピーカと音声処理部等とを備える通話回路部40、ディスプレイと表示制御部等とを備える表示部50、ダイヤルキーや発信キー等を備える操作部60、第一メモリ70、第二メモリ80及び第三メモリ90から構成される。
【0015】
第一メモリ70は書き替え可能な不揮発性メモリであり、消去禁止情報及び個人情報を記憶する。
個人情報は、具体的には、電話帳やクレジットカードの暗証番号、発着信履歴、ユーザにより入力されたメモ等である。
消去禁止情報は、所定のメモリ領域を指す情報と消去禁止フラグ値とからなる。
【0016】
所定のメモリ領域は、携帯電話機100が自機を紛失されたものと判定した場合に消去すべきメモリ領域で、上記個人情報が記録された領域の全部又は一部である。この所定のメモリ領域を指す情報は、ユーザにより指定されるものとする。
消去禁止フラグ値は、上記所定のメモリ領域の消去を許可するか禁止するかを示すフラグ値である。携帯電話機100が自機を紛失されたものと判定した場合、このフラグ値が許可を示していれば所定のメモリ領域は消去され、禁止を示していれば消去されない。このフラグ値もユーザにより指定されるものとし、デフォルトは許可となっているものとする。
【0017】
第二メモリ80は自局電話番号及びシリアルナンバー(ESN:electronic serial number)を記憶するメモリであり、通常は、ユーザによる書き替えが不可能なように保護されている。
自局電話番号は携帯電話機100に予め割り当てられた電話番号である。
シリアルナンバーは携帯電話機100の製造元によって割り当てられた、携帯電話機を一意に識別するための識別番号である。各携帯電話機には、不正利用を防止する目的で予めこのシリアルナンバーが付与されており、位置登録や呼設定等の基地局との通信時には必ず自局電話番号とともにこのシリアルナンバーが基地局に通知される。
【0018】
第三メモリ90はCPU30が実行する各種プログラムを記憶するメモリである。従来の携帯電話機同様に通信制御や各種機能のためのプログラムを記憶する他、本実施形態の特徴として紛失時対応プログラム及びアクセス制御プログラムを記憶する。
紛失時対応プログラムは各種判定条件によって携帯電話機100が紛失されたものであるか否かを判断し、紛失されたものと判断した場合には、所定のメモリ領域に記録されているデータを消去するものである。この消去は、すなわち所定のメモリ領域に記録されているデータが携帯電話機100の外部に出力されるのを抑止し、それによって第三者にデータが漏洩することを防止するものである。なお、本実施形態において所定のメモリ領域は、第一メモリ70内にある個人情報が記録された領域の全部又は一部であり、ユーザにより指定されるものとする。
【0019】
アクセス制御プログラムは、上記所定のメモリ領域及び消去禁止情報のフラグ値をユーザが指定するためのユーザインターフェースをユーザに提供し、このユーザインターフェースを通じて指定された所定のメモリ領域及びフラグ値を第一メモリ70に記録するプログラムである。
次に、網側にあるHLRの携帯機情報の削除及び登録について説明する。
【0020】
説明のために携帯電話機100の第二メモリ80は、シリアルナンバーとして「Sxx04」を記憶し、自局電話番号として「090−xxxx−xx04」を記憶しているものとする。
図2(a)は携帯電話機100の携帯機情報を削除する前のHLRのデータ構成を示す。
【0021】
HLR200は、携帯電話網に加入している各携帯電話機に対応して、同図(a)の各行に示す携帯機情報を記憶、管理する。
各携帯機情報はシリアルナンバー及び電話番号を含み、その他、図示を省略しているが位置登録情報、ユーザの名義、ユーザが加入している各種サービスに関する情報等を含む。
【0022】
携帯電話機100のユーザは、携帯電話機100を置き忘れたり、盗まれたり等して紛失したことを知った場合に、携帯電話機100のユーザは携帯電話網の事業者に紛失した旨を通知する。その通知を受けた事業者は、HLR200に登録された携帯機情報210をHLR200から削除する。
この削除と同時又は後に、ユーザは事業者に代替機の登録を要求する。すると事業者は代替機を作成してそれをユーザに渡す。代替機を作成するとはつまり、代替機の自局電話番号用のメモリ領域に、携帯電話機100の電話番号と同じ「090−xxxx−xx04」を記録することと、HLR200に代替機の携帯機情報を登録することと、を行うことである。
【0023】
今、代替機のシリアルナンバーを「0xx05」とすると、事業者は図2(a)に示すようにシリアルナンバー「0xx05」及び電話番号「090−xxxx−xx04」を含む携帯機情報220をHLR200に登録する。
図2(b)は、携帯電話機100の携帯機情報210を削除し、代替機の携帯機情報220を登録した結果のHLR200のデータ構成を示す。
【0024】
HLR200のデータ構成が図2(b)のようになることにより、代替機は携帯電話機100と同じ電話番号を使って呼設定、位置登録時の認証が行えることとなる。
ここで認証の手順について一例を示しておく。
認証は、携帯電話機の識別を確認するために基地局が行う手続きで、位置登録、呼設定時などに行われる。
【0025】
手順(1)携帯電話機はメモリに記憶している共有秘匿データを必要に応じて更新する。
手順(2)次に携帯電話機は共有秘匿データ、シリアルナンバー及び所定の乱数成分を用いてある情報鍵を生成する。
手順(3)続いて携帯電話機は生成した情報鍵と乱数成分を網(在圏の基地局)に送信する。
【0026】
手順(4)基地局は携帯電話機から送信されてきた情報鍵と乱数成分とを用いてシリアルナンバーと電話番号を抽出する。
手順(5)基地局はHLRを参照して抽出したシリアルナンバーと電話番号が網に登録されているか否かを確認する。
手順(6)登録されていれば、基地局は携帯電話機へAcknowledgement(応答)を返す。これにより発呼の場合には通話することができるようになる。
【0027】
手順(7)一方、登録されていない場合には、基地局はRejectを返す。このRejectは、具体的な内容は基地局の仕様により異なるが、いずれにしても携帯電話機は、拒絶である旨を識別することができるものである。
上記手順の認証の処理を行う際に携帯電話機100は紛失時対応プログラムを起動し実行する。
【0028】
図3は、紛失時対応プログラムの処理手順を示す。
携帯電話機100は第二メモリ80からシリアルナンバー及び自局電話番号を読み出して網(在圏の基地局)へ通知する(ステップS310)。この通知はアンテナスキャン時、すなわち在圏の基地局をサーチして基地局へ位置登録を行う時、又は発呼操作により在圏の基地局へ呼設定要求を送信した時に行われる。アンテナスキャン時と発呼時の両方とも通知することとしてもよいし、いずれか一方のときのみ通知することとしてもよい。
【0029】
携帯電話機100は網より未登録の通知を受けたか否かを判定する(ステップS320)。この判定はすなわち網から上記認証手順(6)におけるAcknowledgementが返されたか、上記手順(7)におけるRejectを返されたかを判定することである。
ステップS320の判定の結果、未登録の通知を受けなかった場合、すなわち上記手順(6)のAcknowledgementが網から返された場合には、携帯電話機100は紛失時対応処理プログラムを終了する。
【0030】
一方、ステップS320の判定の結果、未登録の通知を受けた場合、すなわち上記手順(7)のRejectが網から返された場合には、携帯電話機100はステップS330に処理を進める。
携帯電話機100は第二メモリ80に自局電話番号が入っているか否かを判定する(ステップS330)。具体的には第二メモリ80に記憶されている自局電話番号の領域の先頭3桁が090、080又は070であれば自局電話番号が入っていると判定し、それ以外であれば自局電話番号が入っていないと判定する。
【0031】
このステップS330の処理は携帯電話機100が、販売店等にある、ユーザが新規に加入契約する前の新や機種変更用の携帯電話機であるか否かを見極めるためにある。
新品等の携帯電話機の場合、まだ自局電話番号が記録されておらず、自局電話番号が記録されるべき領域には先頭桁が「090」や「080」や「070」以外の無意味なデータが記憶されている。
【0032】
よって自局電話番号の領域にの先頭桁が「090」や「080」や「070」であるか否かによって携帯電話機が新品等であるか否かを判定し、これにより新品等の携帯電話機が間違って紛失機と判定されないようにしている。
ステップS330で自局電話番号が入っていると判定された場合、さらに携帯電話機100は第一メモリ70の消去禁止情報にある消去禁止フラグ値がオフになっているか否か、すなわち所定のメモリ領域の消去を許可するか否(禁止する)かを判定する(ステップS340)。
【0033】
ステップS340の判定の結果、消去禁止フラグ値がオン、すなわち所定のメモリ領域の消去を禁止する設定になっている場合、携帯電話機100は紛失時対応プログラムを終了する。
一方、ステップS340の判定の結果、消去禁止フラグ値がオフ、すなわち所定のメモリ領域の消去を許可する設定になっている場合、携帯電話機100はステップS350に処理を進める。
【0034】
上記ステップS320、S330及びS340のすべてにおいて肯定的に判定された場合に限り、つまり携帯電話機100が紛失機であると判定された場合、携帯電話機100は消去禁止情報にある所定のメモリ領域を指す情報を参照し、その情報が示す個人情報の領域内の所定のメモリ領域に記録されたデータを消去する(ステップS350)。
【0035】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、上記に限らず以下のようにしてもよい。
(1)本実施形態は、図3のステップS350において、所定のメモリ領域に記録されたデータを消去する構成であるが、消去の代わりに当該メモリ領域からメモリ外部又は携帯電話機100外部への読み出しができないように保護するよう構成してもよいし、表示部50に当該メモリ領域のデータを表示しないよう構成してもよいし、当該メモリ領域のデータを暗号化するよう構成してもよいし、所定のメモリ領域に情報として無意味なデータを上書きするよう構成してもよい。
【0036】
要するに第三者に所定のメモリ領域に記録された情報が読めない状態になっていればよい。
(2)本実施形態においては図3のステップS320、S330及びS340の3つの判定をおこなっているが、3つすべての判定を行うのではなく、ステップS320、S320及びS340のうちのいずれか1つ又は2つの判定を行って、その1つ又は2つの判定で肯定的に判定された場合に所定のメモリ領域にあるデータを消去する構成にしてもよい。
(3)図3の紛失時対応処理がステップS350に至った場合に、携帯電話機100は表示部50のディスプレイに紛失機である旨、ユーザの連絡先等を表示するよう構成してもよい。
(4)図3の紛失時対応処理により紛失機と判定された場合、すなわち各判定の結果、ステップS350に至った場合に、携帯電話機100は紛失機である旨を在圏の基地局に通知し、HLR等に携帯電話機100のシリアルナンバーと紛失機である旨を示す情報とが記録されるよう構成してもよい。
(5)紛失機がユーザに返還された場合に特定のパスワード入力で読み出し禁止を解除するようにしてもよい。
(6)本実施形態と上記(1)〜(5)に記載された構成の2以上を組み合わせて実施してもよい。
【0037】
【発明の効果】
本発明の携帯電話機は、自機に割り当てられた、自機と他の携帯電話機とを識別するための電話機識別情報を記憶する記憶手段と、加入状態にある各携帯電話機に割り当てられた電話機識別情報を記憶しているデータベースを持つ加入者網に対して、前記記憶手段に記憶された自機の電話機識別情報を通知する通知手段と、前記加入者網より、前記電話機識別情報が前記データベースに記憶されていない旨の返答を受けると、内部メモリに記録された所定の情報が自機外部へ出力されるのを抑止する抑止手段とを備える。
【0038】
この構成によればユーザが本発明の携帯電話機を紛失したことを知った場合にただちに事業者等に通知してデータベースから携帯電話機の電話機識別情報を削除すればよい。そうすれば携帯電話機は加入者網との通信によって加入者網から電話機識別情報がデータベースに記録されていない旨の返答を受けることとなり、この返答を受けることにより携帯電話機は内部メモリに記録された所定の情報が外部へ出力されるのを抑止する。
【0039】
このように本発明は、従来の技術のように外部から携帯電話機に電話をかけてメモリアクセスを制御することが不要となっているので、携帯電話機のメモリのロックが完了していなくても携帯電話機の携帯機情報をデータベースから削除できることとなり、その結果、紛失した携帯電話機と同じ電話番号の代替機の携帯機情報をデータベースに登録して利用することができる。
【0040】
また、前記通知手段による前記通知は、前記加入者網に対して行う自機の位置登録の手順の一部に含まれていることを特徴とする。
この構成によれば携帯電話機は、従来からある位置登録処理を利用して自機が紛失されたものであるか否かを判断することができる。
また、前記通知手段による前記通知は、前記加入者網に対して行う呼設定の手順の一部に含まれていることを特徴とする。
【0041】
この構成によれば携帯電話機は、従来からある呼設定処理を利用して自機が紛失されたものであるか否かを判断することができる。
また、前記携帯電話機は、さらに、所定の条件を満たす場合に前記抑止手段による抑止の実行を制止する制止手段を備えることを特徴とする。
この構成によれば携帯電話機は所定の条件を満たす場合には抑止手段による抑止を制止することができる。
【0042】
前記携帯電話機は、さらに、前記抑止手段による抑止を実行するか否かを示すフラグ値を、ユーザインタフェースを介して外部から取得し、保持するフラグメモリを備え、前記制止手段は前記フラグメモリのフラグ値が抑止を実行しないことを示す場合に前記抑止手段による抑止の実行を制止することを特徴とする。
この構成によれば、例えばユーザが機種変更等で機種変更前の携帯電話機を事業者から買い取った場合等に、ユーザがフラグ値を設定することにより抑止手段による抑止を制止することができる。
【0043】
また、前記記憶手段に記憶された前記電話機識別情報は、自機が前記加入者網に対して加入状態となった時点から自局電話番号を含み、前記制止手段は、前記電話機識別情報に自局電話番号が含まれていない場合に前記抑止手段による抑止の実行を制止することを特徴とする。
この構成によれば、例えば販売店等で新規に販売されている携帯電話機等、自局電話番号が記録されていない携帯電話機が、電源投入時に抑止手段による抑止を実行するのを制止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の携帯電話機の構成図を示す。
【図2】(a)は携帯電話機100の携帯機情報を削除する前のHLRのデータ構成を示す。
(b)は携帯電話機100の携帯機情報210を削除し、代替機の携帯機情報220を登録した結果のHLR200のデータ構成を示す。
【図3】紛失時対応プログラムの処理手順を示す。
【符号の説明】
10 アンテナ
20 無線部
40 通話回路部
50 表示部
60 操作部
70 第一メモリ
80 第二メモリ
90 第三メモリ
100 携帯電話機
200 HLR
Claims (8)
- 自機に割り当てられた、自機と他の携帯電話機とを識別するための電話機識別情報を記憶する記憶手段と、
加入状態にある各携帯電話機に割り当てられた電話機識別情報を記憶しているデータベースを持つ加入者網に対して、前記記憶手段に記憶された自機の電話機識別情報を通知する通知手段と、
前記加入者網より、前記電話機識別情報が前記データベースに記憶されていない旨の返答を受けると、内部メモリに記録された所定の情報が自機外部へ出力されるのを抑止する抑止手段と
を備えることを特徴とする携帯電話機。 - 前記通知手段による前記通知は、前記加入者網に対して行う自機の位置登録の手順の一部に含まれている
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯電話機。 - 前記通知手段による前記通知は、前記加入者網に対して行う呼設定の手順の一部に含まれている
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯電話機。 - 前記携帯電話機は、さらに、
所定の条件を満たす場合に前記抑止手段による抑止の実行を制止する制止手段を備える
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の携帯電話機。 - 前記携帯電話機は、さらに、
前記抑止手段による抑止を実行するか否かを示すフラグ値を、ユーザインタフェースを介して外部から取得し、保持するフラグメモリを備え、
前記制止手段は前記フラグメモリのフラグ値が抑止を実行しないことを示す場合に前記抑止手段による抑止の実行を制止する
ことを特徴とする請求項4に記載の携帯電話機。 - 前記記憶手段に記憶された前記電話機識別情報は、自機が前記加入者網に対して加入状態となった時点から自局電話番号を含み、
前記制止手段は、前記電話機識別情報に自局電話番号が含まれていない場合に前記抑止手段による抑止の実行を制止する
ことを特徴とする請求項4に記載の携帯電話機。 - 加入状態にある各携帯電話機に割り当てられた電話機識別情報を記憶しているデータベースを持つ加入者網に対して、メモリに記憶している自機の電話機識別情報を通知する通知ステップと、
前記加入者網より、前記電話機識別情報が前記データベースに記憶されていない旨の返答を受けると、内部メモリに記録された所定の情報が自機外部へ出力されるのを抑止する抑止ステップと
を備えることを特徴とする方法。 - 携帯電話機に備えられたコンピュータに実行させるプログラムであって、当該プログラムはコンピュータに、
加入状態にある各携帯電話機に割り当てられた電話機識別情報を記憶しているデータベースを持つ加入者網に対して、メモリに記憶している自機の電話機識別情報を通知する通知ステップと、
前記加入者網より、前記電話機識別情報が前記データベースに記憶されていない旨の返答を受けると、内部メモリに記録された所定の情報が自機外部へ出力されるのを抑止する抑止ステップと
を実行させることを特徴とするプログラム。
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Legal Events
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040713 |