JP2004190888A - 開放式冷却塔及び開放式冷却塔の凍結防止方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】外気の湿球温度が0℃WB以下の環境下で外気の湿球温度が低下するのに応じて充填材ユニット2に通風する空気の通風量を低減して外気の湿球温度が0℃WB時における冷却水3と空気との熱交換量を維持した。これにより冷却水3が過度に冷却されるのを防いで充填材ユニット2が凍結するのを防止することができ、外気の湿球温度が0℃WB以下の極めて低い環境下で、極めて低い温度の冷却水を安定して製造することが可能となる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、充填材を流下する冷却水と充填材に通風する空気との間の熱交換により冷却水を冷却する開放式冷却塔及び開放式冷却塔の凍結防止方法に関し、特に、外気の湿球温度が0℃WB以下の環境下で極めて低い温度の冷却水を安定して製造するための開放式冷却塔及び開放式冷却塔の凍結防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、充填材ユニットを流下する冷却水と充填材ユニットに通風する空気とを流動接触させて熱交換し、当該冷却水を冷却する開放式冷却塔が知られている。そして、冬季や寒冷地等で冷凍機を運転させることなく冷却塔のみの運転で冷却水を冷却する、所謂フリークーリングシステムは、低い温度の外気を利用して冷却するので省エネルギー化に有利な熱交換システムとして注目されている。ところで、外気の湿球温度が0℃WBの環境下で、上記開放式冷却塔(以下、単に冷却塔と称す)を使用して極めて温度が低い冷却水を製造する場合、充填材ユニットを流下する冷却水が、流下量が比較的少ない際部(充填材との境界部)や充填材ユニットの各充填材と接する部材の表面で凍結することがある。そして、凍結により生じた結氷は次第に成長し、充填材ユニットへの通風を阻害して所要の熱交換が得られなくなったり、充填材ユニットが破損する虞がある。
【0003】
そこで、冬季や寒冷地等の外気の湿球温度が0℃WB以下の環境下での冷却塔の凍結を防止する冷却塔が従来から知られている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、従来の冷却塔は、熱交換後の冷却水の温度が十分に高い場合は有効であるが、上記冷却水の温度が極めて低い場合は冷却塔の凍結を効果的に防ぐことができない。また、特に、冷却水が充填材ユニットを上から下へ流下するのに対して空気が充填材ユニットを直交する方向へ流れる直交流型の冷却塔の場合、充填材ユニットに通風を生起させる通風機を定期的に逆回転させて、熱交換後の空気により、最も凍結が生じ易い充填材ユニットの空気入口側が凍結するのを防止することが行われている。しかしながら、この場合も、熱交換後の冷却水の温度が十分に高いことが必須であり、また熱交換後の冷却水は湿気を多く含むので、例えば−15〜−30℃WBの外気の湿球温度が極めて低い環境下では、特に、流下量及び流下速度が小さい冷却水の際部で結氷が生じて充填材ユニットが凍結する虞がある。
【0004】
【特許文献1】
実開平6−40664号公報(段落番号0007〜0008、第1図及び第2図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、外気の湿球温度が極めて低い環境下で、極めて低い温度の冷却水を安定して製造することが可能な開放式冷却塔を提供することにある。また、第2の目的は、外気の湿球温度が極めて低い環境下で、極めて低い温度の冷却水を製造することが可能な開放式冷却塔の凍結防止方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、複数枚の充填材を並設して形成された充填材ユニットを備え、該充填材ユニットを流下する冷却水と充填材ユニットに通風する空気との間で熱交換を行うことにより冷却水を冷却する開放式冷却塔であって、充填材ユニットの各充填材間及び充填材ユニットと冷却塔本体壁面との間に空隙を形成し、充填材ユニットを形成する各充填材の全面又は空気出口側の部位を除く全面、及び充填材ユニットと空隙を介して対向する冷却塔本体壁面に、冷却水を略均一に流下させる第1の撒水手段を具備することを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、充填材は一側面が凹凸状に形成され、充填材ユニットの充填材配列方向両側に位置する各充填材は一側面が空隙を介して冷却塔本体壁面と対向する向きに配置されることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、第1の撒水手段は、充填材ユニットの上方に設置された上部撒水槽と、該上部撒水槽の底部に設けられ充填材ユニットの各充填材に向けて冷却水を撒水する底部撒水孔と、上部撒水槽の側部に設けられ充填材ユニットと対向する冷却塔本体壁面に向けて冷却水を撒水する側部撒水孔と、上部撒水槽と充填材ユニットとの間に介設され底部撒水孔から撒水された冷却水を充填材ユニットの各充填材へ略均一に撒布する第1の撒水バーと、を具備することを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、充填材ユニットを上下に複数段で設け、隣り合う上下の充填材ユニット間に、充填材配列方向へ延出すると共に通風方向へ所定間隔で配置され上位の充填材ユニットを支持して上位の充填材ユニットを流下後の冷却水を下位の充填材ユニットに向けて撒水する第2の撒水バーと、該第2の撒水バーの下方に配設され第2の撒水バーで撒水された冷却水を下位の充填材ユニットに略均一に撒水する第3の撒水バーと、を具備し、第3の撒水バーが第2の撒水バーに対して通風方向へ偏倚して配置されることを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、冷却水の温度に基づいて充填材ユニットを流下する冷却水の流量を制御する冷却水流量制御手段を具備することを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、冷却水流量制御手段は、冷却水を上部撒水槽に給水する給水ポンプと、貯水槽に貯留された熱交換後の冷却水の温度を検出する冷却水温度センサと、該冷却水温度センサの検出信号に基づいて給水ポンプの運転のON/OFFを切替える給水量制御装置と、を具備することを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、冷却水流量制御手段は、冷却水を上部撒水槽に給水する給水ポンプと、充填材ユニットの最下部を流下する冷却水の温度を検出する冷却水温度センサと、該冷却水温度センサの検出信号に基づいて給水ポンプの出力を制御する給水量制御装置と、を具備することを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、冷却水流量制御手段は、上部撒水槽に給水される冷却水の給水量を調節する給水量調節バルブと、充填材ユニットの最下部を流下する冷却水の温度を検出する冷却水温度センサと、該冷却水温度センサの検出信号に基づいて給水量調節バルブの開度を制御する給水量制御装置と、を具備することを特徴とする。
【0014】
請求項9に記載の発明は、請求項6〜8のいずれかに記載の発明において、給水量制御装置は、冷却水の温度が任意に設定された0℃以上の設定温度を維持するように上部撒水槽への冷却水の給水量を制御することを特徴とする。
【0015】
請求項10に記載の発明は、請求項1〜9のいずれかに記載の発明において、充填材ユニットを流下する冷却水と充填材ユニットに通風する空気との間の熱交換量が一定量となるように充填材ユニットに通風する空気の通風量を制御する通風量制御手段を具備することを特徴とする。
【0016】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の発明において、通風量制御手段は、外気の湿球温度を検出する外気湿球温度センサと、該外気湿球温度センサの検出信号に基づいて通風機のファンモータの出力を制御して充填材ユニットに通風する空気の通風量を調節する通風量制御装置と、を具備することを特徴とする。
【0017】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の発明において、通風量制御装置は、外気の湿球温度が0℃WB以下の環境下で、外気の湿球温度が0℃WB時の熱交換量を維持するように充填材ユニットに通風する空気の通風量を制御することを特徴とする。
【0018】
請求項13に記載の発明は、請求項10に記載の発明において、通風量制御手段は、熱交換後の空気の湿球温度を検出する湿球温度センサと、該湿球温度センサの検出信号に基づいて通風機のファンモータの出力を制御して充填材ユニットに通風する空気の通風量を調節する通風量制御装置と、を具備することを特徴とする。
【0019】
請求項14に記載の発明は、請求項12に記載の発明において、通風量制御装置は、外気の湿球温度が0℃WB以下の環境下で、外気の湿球温度が0℃WB時の熱交換後の空気の湿球温度を維持するように充填材ユニットに通風する空気の通風量を制御することを特徴とする。
【0020】
請求項15に記載の発明は、請求項1〜14のいずれかに記載の発明において、充填材ユニットの空気入口側の部位に熱交換に用いる冷却水とは別途に所定流量の冷却水を流下させる第2の撒水手段を具備することを特徴とする。
【0021】
上記第2の目的を達成するために、本発明のうち請求項16に記載の発明は、複数枚の充填材を並設して形成された充填材ユニットを備え、該充填材ユニットを流下する冷却水と充填材ユニットに通風する空気との間で熱交換を行うことにより冷却水を冷却する開放式冷却塔の凍結防止方法であって、充填材ユニットの各充填材間及び充填材ユニットと冷却塔本体壁面との間に空隙を形成し、充填材ユニットを形成する各充填材の全面又は空気出口側の部位を除く全面、及び空隙を介して充填材ユニットと対向する冷却塔本体壁面に冷却水を略均一に流下させることにより、充填材ユニット及び冷却塔本体壁面が凍結するのを防止することを特徴とする。
【0022】
請求項17に記載の発明は、請求項16に記載の発明において、貯水槽に貯留された熱交換後の冷却水の温度が低下して0℃に到達した時点で、充填材ユニットに冷却水を給水するのを停止することを特徴とする。
【0023】
請求項18に記載の発明は、請求項16に記載の発明において、充填材ユニットの最下部を流下する冷却水の温度が0℃以上を維持するように充填材ユニットを流下する冷却水の流量を制御することを特徴とする。
【0024】
請求項19に記載の発明は、請求項16に記載の発明において、充填材ユニットの最下部を流下する冷却水の温度が0℃以上を維持するのに十分な固定流量の冷却水を充填材に流下させることを特徴とする。
【0025】
請求項20に記載の発明は、請求項16〜19に記載の発明において、充填材ユニットを流下する冷却水と充填材ユニットに通風する空気との間の熱交換量が一定量となるように充填材ユニットに通風する空気の通風量を制御することを特徴とする。
【0026】
請求項21に記載の発明は、請求項20に記載の発明において、外気の湿球温度が0℃WB以下の環境下で、外気の湿球温度が0℃WB時の熱交換量を維持するように充填材ユニットに通風する空気の通風量を制御することを特徴とする。
【0027】
請求項22に記載の発明は、請求項20に記載の発明において、外気の湿球温度が0℃WB以下の環境下で、外気の湿球温度が0℃WB時の熱交換後の空気の湿球温度を維持するように充填材ユニットに通風する空気の通風量を制御することを特徴とする。
【0028】
請求項23に記載の発明は、請求項16〜22のいずれかに記載の発明において、充填材ユニットの空気入口側部位に熱交換に用いる冷却水とは別途に所定流量の冷却水を流下させて、充填材ユニットの空気入口側の部位が凍結するのを防止することを特徴とする。
【0029】
従って、請求項1に記載の発明では、第1の撒水手段で冷却水を撒水して、充填材ユニットを形成する各充填材の全面又は空気出口側の部位を除く全面、及び充填材ユニットと空隙を介して対向する冷却塔本体壁面に冷却水を略均一に流下させることにより、外気の湿球温度が0℃WB以下の環境下であっても、充填材ユニット及び冷却塔本体壁面が凍結するのを防止することができる。
【0030】
請求項2に記載の発明では、充填材ユニットの充填材配列方向両側に位置する各充填材を、一側の凹凸面が冷却塔本体壁面と空隙を介して対向するように配置したので、充填材ユニットと冷却塔本体壁面との間隙に冷却水が滞留するのを防いで、充填材ユニットと冷却塔本体壁面との間が凍結するのを防止することができる。
【0031】
請求項3に記載の発明では、第1の撒水手段は、上部撒水槽の底部撒水孔から撒水された冷却水を第1の撒水バーで充填材ユニットに略均一に撒水するので、充填材ユニットの各充填材に冷却水を略均一に流下させることができる。また、第1の撒水手段は、冷却水を上部撒水槽の側部撒水孔から撒水して、冷却水を充填材ユニットと空隙を介して対向する冷却塔本体壁面に略均一に流下させることができる。
【0032】
請求項4に記載の発明では、充填材ユニットを上下に複数段で形成した場合、上位の充填材ユニットを流下後の冷却水が第2の撒水バー撒水されると共に該第2の撒水バーで撒水された冷却水が第3の撒水バーにより下位の充填材ユニットに撒水される。そして、第2の撒水バーと第3の撒水バーとを通風方向へ偏倚させて配置したので、上位の充填材ユニットを流下後の冷却水を下位の充填材ユニットに略均一に撒水することが可能となり、上下の充填材ユニットの各充填材に冷却水を略均一に流下させることができる。
【0033】
請求項5に記載の発明では、冷却水流量制御手段により、冷却水の温度に基づいて充填材ユニットを流下する冷却水の流量を制御することができる。
【0034】
請求項6に記載の発明では、冷却水流量制御手段は、貯水槽に貯留された熱交換後の冷却水の温度に応じて給水ポンプの運転のON/OFFを切替えて上部撒水槽への給水量を制御することで、充填材ユニットを流下する冷却水の流量を制御する。
【0035】
請求項7に記載の発明では、冷却水流量制御手段は、充填材ユニットの最下部を流下する冷却水の温度に応じて給水ポンプの出力を制御して上部撒水槽への冷却水の給水量を制御することで、充填材ユニットを流下する冷却水の流量を制御する。
【0036】
請求項8に記載の発明では、冷却水流量制御手段は、充填材ユニットの最下部を流下する冷却水の温度に応じて給水量調節バルブの開度を調節して上部撒水槽への冷却水の給水量を制御することで、充填材ユニットを流下する冷却水の流量を制御する。
【0037】
請求項9に記載の発明では、冷却水流量制御手段は、冷却水の温度が任意に設定された0℃以上の設定温度を維持するように上部撒水槽への冷却水の給水量を制御することで、充填材ユニットを流下する冷却水の流量を制御する。
【0038】
請求項10に記載の発明では、通風量制御手段は、充填材ユニットを流下する冷却水と充填材ユニットに通風する空気との間の熱交換量が一定量となるように充填材ユニットに通風する空気の通風量を制御する。
【0039】
請求項11に記載の発明では、通風量制御手段は、外気の湿球温度に応じて通風機のファンモータの出力を制御することで充填材ユニットに通風する空気の通風量を制御する。
【0040】
請求項12に記載の発明では、通風量制御手段は、外気の湿球温度が0℃WB以下の環境下で、外気の湿球温度が0℃WB時の熱交換量を維持するように充填材ユニットに通風する空気の通風量を制御する。
【0041】
請求項13に記載の発明では、通風量制御手段は、熱交換後の空気の湿球温度に応じて通風機のファンモータの出力を制御することで、充填材ユニットに通風する空気の通風量を制御する。
【0042】
請求項14に記載の発明では、通風量制御手段は、外気の湿球温度が0℃WB以下の環境下で、外気の湿球温度が0℃WB時の熱交換後の空気の湿球温度を維持するように、充填材ユニットに通風する空気の通風量を制御する。
【0043】
請求項15に記載の発明では、第2の撒水手段により、充填材ユニットの空気入口側の部位に熱交換に用いる冷却水とは別途に多量の冷却水を流下させることで、熱交換が直交流型の冷却塔である場合、最も凍結しやすい充填材ユニットの空気入口側の部位が凍結するのを防止することができる。
【0044】
請求項16に記載の発明では、充填材ユニットを形成する各充填材の全面又は空気出口側の部位を除く全面、及び充填材ユニットと空隙を介して対向する冷却塔本体壁面に冷却水を略均一に流下させることにより、外気の湿球温度が0℃WB以下の環境下であっても、充填材ユニット及び冷却塔本体壁面が凍結するのを防止することができる。
【0045】
請求項17に記載の発明は、貯水槽に貯留された熱交換後の冷却水の温度が低下して0℃に到達した時点で、充填材ユニットに冷却水を給水するのを停止することで、充填材ユニット及び冷却塔本体壁面が凍結するのを防止することができる。
【0046】
請求項18に記載の発明では、充填材ユニットの最下部を流下する冷却水の温度が0℃以上を維持するように充填材ユニットを流下する冷却水の流量を制御することで、充填材ユニット及び冷却塔本体壁面が凍結するのを防止することができる。
【0047】
請求項19に記載の発明では、充填材ユニットの最下部を流下する冷却水の温度が0℃以上を維持するのに十分な固定流量の冷却水を充填材に流下させることで、充填材ユニット及び冷却塔本体壁面が凍結するのを防止することができる。
【0048】
請求項20に記載の発明では、充填材ユニットを流下する冷却水と充填材ユニットに通風する空気との間の熱交換量が一定量となるように充填材ユニットに通風する空気の通風量を制御することで、充填材ユニット及び冷却塔本体壁面が凍結するのを防止することができる。
【0049】
請求項21に記載の発明では、外気の湿球温度が0℃WB以下の環境下で、外気の湿球温度が0℃WB時の熱交換量を維持するように充填材ユニットに通風する空気の通風量を制御することで、充填材ユニット及び冷却塔本体壁面が凍結するのを防止することができる。
【0050】
請求項22に記載の発明では、外気の湿球温度が0℃WB以下の環境下で、外気の湿球温度が0℃WB時の熱交換後の空気の湿球温度を維持するように充填材ユニットに通風する空気の通風量を制御することで、充填材ユニット及び冷却塔本体壁面が凍結するのを防止することができる。
【0051】
請求項23に記載の発明では、充填材ユニットの空気入口側部位に熱交換に用いる冷却水とは別途に所定流量の冷却水を流下させることで、熱交換が直交流型の冷却塔である場合に、最も凍結しやすい充填材ユニットの空気入口側の部位が凍結するのを防止することができる。
【0052】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態を図1乃至図7に基づいて説明する。本開放式冷却塔1(以下、単に冷却塔1と称す)は、充填材ユニット2を上から下へ流下する冷却水3と当該充填材ユニット2を水平方向に通風する空気との間で熱交換して上記冷却水3を冷却する直交流型の熱交換を行う冷却塔1であって、外気の湿球温度が−5℃WB以下の環境下で、1℃以下の極めて低い温度の冷却水を安定して製造するものである。図1に示すように、本冷却塔1は、通風機10のファン4を回転させることにより、冷却塔本体5の空気入口6から冷却塔本体5内部に外気(空気)を取り込み、取り込んだ空気を充填材ユニット2に通風して冷却塔本体5の空気出口7から排出する構造になっている。また、本冷却塔1は、当該冷却塔1とは別個に設けられた貯水槽8に貯留された冷却水3を給水ポンプ9で汲み上げて、上記貯水槽8と冷却塔1との間を循環させる構造になっている。
【0053】
上記充填材ユニット2は、シート状に形成された充填材11を図1における紙面視方向(充填材配列方向)へ複数枚並設することで構成されている。また、充填材ユニット2を構成する各充填材11は略垂直の状態で設置され、充填材ユニット2の隣り合う充填材11間には、冷却水3を流下させるための所要の空隙が形成されている。また、各充填材11は一側面11aが凹凸状に形成されており、これにより充填材11の表面積を増大させて充填材11の熱交換効率を向上させている。また、図2に示すように、充填材ユニット2の充填材配列方向両側に位置する各充填材11は、凹凸状に形成された一側面11aが冷却塔本体壁面5aと対向するように配置されており、充填材ユニット2の充填材配列方向両側に位置する各充填材11の一側面11a(充填材ユニット2)と冷却塔本体壁面5aとの間には、冷却水3を流下させるための所要の空隙が形成されている。なお、充填材ユニット2を構成する各充填材11は、図4に示すように、空気出口側縁部に設けられたエミリネータ部28により各充填材11の空気出口側縁部を流下する冷却水3の流れが整流されている。
【0054】
また、本冷却塔1では、従来の充填材の空気入口側縁部に設けられ空気入口側への冷却水の飛散を防止する水切り部が廃止され、これにより、各充填材11の空気入口側の端部にも他の部位と略均一な冷却水3が流下する構造になっている。また、図1に示すように、本冷却塔1は、冷却塔本体1の上位の充填材ユニット2の上方に設置されて給水ポンプ9で汲み上げられた貯水槽8の冷却水3が給水される上部撒水槽15を備えている。該上部撒水槽15は、図3及び図5に示すように、底部に複数個の底部撒水孔17が穿設され、さらに上記冷却塔本体壁面5aと対向する側部に複数個の側部撒水孔18が穿設されている。そして、図4に示すように、上記上部撒水槽15と充填材ユニット2との間に形成された空間には、両端が冷却塔本体5に支持された第1の撒水バー19が配設されている。該第1の撒水バー19は、断面が略コの字状のチャンネル材で形成されており、複数本が通風方向(図4における左右方向)に所定間隔で配設されている。
【0055】
また、図4に示すように、本冷却塔1は、充填材ユニット2が上下に複数段(本実施例では2段)で設けられ、図6にも示されるように、上位の充填材ユニット2は、下端が、冷却塔本体5に架設された第2の撒水バー13で支持されている。また、第2の撒水バー13は、断面が略コの字状のチャンネル材で形成され、充填材配列方向へ延出する複数本が通風方向(図4及び図6における左右方向)へ所定間隔で配設されている。さらに、図4及び図6に示すように、各第2の撒水バー13の下方には、両端が冷却塔本体5で支持されて第2の撒水バー13に対して空気出口側へ所定距離だけ偏倚させて配置した第3の撒水バー14が配設されている。これにより、上位の充填材ユニット2を流下後の冷却水3は、図6に示すように、第2の撒水バー13で撒水されて、さらに第3の撒水バー14で撒水されることにより下位の充填材ユニット2に略均一に撒水されて、下位の充填材ユニット2の各充填材11の表面を略均一に流下する構造になっている。
【0056】
従って、本冷却塔1では、図5に示すように、上部撒水槽15に給水された冷却水3は、底部撒水孔17で撒水されて第1の撒水バー19により上位の充填材ユニット2に略均一に撒水され、上位の充填材ユニット2の各充填材11の表面を略均一に流下する。そして、図6に示すように、上位の充填材ユニット2を流下後の冷却水3は、第2の撒水バー13及び第3の撒水バー14により下位の充填材ユニット2に略均一に撒水され、下位の充填材ユニット2の各充填材11の表面を略均一に流下する。さらに、図3に示すように、上部撒水槽15に給水された冷却水3は、側部撒水孔18で冷却塔本体壁面5aに撒水され、充填材ユニット2と対向する冷却塔本体壁面5aを略均一な流量で流下する構造になっている。なお、図1に示すように、各充填材ユニット2及び冷却塔本体壁面5aを流下後の冷却水3(熱交換後の冷却水)は、冷却塔本体5に設けられた冷却水回収部20により回収され、ドレン21から排出されて排水管22を介して貯水槽8に戻される構造になっている。
【0057】
また、図1に示すように、本冷却塔1は、貯水槽8に貯留された熱交換後の冷却水3の温度T1を検出する冷却水温度センサ23と、該冷却水温度センサ23の検出信号に基づいて上記給水ポンプ9の運転のON/OFFを切替えて上部撒水槽15への冷却水3の給水量を制御するマイクロコンピュータ等からなる給水量制御装置24(冷却水流量制御手段)を具備している。該給水量制御装置24は、貯水槽8に貯留される冷却水3の温度が0℃以上の設定温度T2に設定可能であって、貯水槽8に貯留された冷却水3の温度が低下して上記設定温度T2に到達した時点で、給水ポンプ9の運転をOFFして上部撒水槽15への冷却水3の給水を停止し、冷却水温度センサ23の検出信号に基づいて貯水槽8に貯留された冷却水3の温度T1が上昇したことを検知した時点で、給水ポンプ9の運転をONして上部撒水槽15への冷却水3の給水を開始する。これにより、本冷却塔1は、貯水槽8に貯留される冷却水3の温度を任意に設定された0℃以上の温度T2に保持する構造になっている。
【0058】
また、図1に示すように、本冷却塔1は、外気の湿球温度T3を検出する外気湿球温度センサ25と、該外気湿球温度センサ25の検出信号に基づいて通風機10のファン4を回転駆動する電動モータ26(ファンモータ)の出力を制御して上記充填材ユニット2に通風する空気の通風量を制御するマクロコンピュータからなる通風量制御装置27(通風量制御手段)を具備している。該通風量制御装置27は、外気湿球温度T3に対して上記電動モータ26の出力を対応させた通風量制御テーブル(図7参照)を備え、外気湿球温度センサ25の検出信号に応じて電動モータ26への出力(出力周波数)を決定するインバータ制御を行っている。そして、通風量制御装置27は、外気湿球温度T3が0℃WBよりも高い場合には、電動モータ26の出力を所定出力に保持して充填材ユニット2の通風量を一定に保持するように構成されている。また、通風量制御装置27は、外気湿球温度T3が0℃WB以下の環境下では、外気湿球温度T3の低下に応じて充填材ユニット2の通風量を低減して上記熱交換量を低下させ、これにより充填材ユニット2を流下する冷却水3が過度に冷却されるのを防いで充填材ユニット2が凍結するのを防止する構造になっている。
【0059】
次に、本実施の形態の作用を説明する。ここでは、外気の湿球温度が−15〜−30℃WBの環境下で、本冷却塔1を使用して1℃以下の極めて低い温度の冷却水3を製造する場合の作用を説明する。冷却塔1の運転を開始すると、給水量制御装置24は、冷却水温度センサ23の検出信号に基づいて、貯水槽8に貯留された冷却水3の温度T1が任意に設定された設定温度T2よりも高い(T1>T2)ことを認識することで、給水ポンプ9の運転をONする。これにより、貯水槽8に貯留された冷却水3が給水管16中を送水され、固定流量の冷却水3が上部撒水槽15に給水される。そして、図5に示すように、上部撒水槽15に給水された熱交換前の冷却水3は、上部撒水槽15の底部撒水孔17で撒水され、さらに第1の撒水バー19で上位の充填材ユニット2に撒水されて上位の充填材ユニット2の各充填材11の表面を凍結が生じない十分な流量で略均一に流下する。そして、図6に示すように、冷却水3は、上位の充填材ユニット2を流下後、第2の撒水バー13で撒水され、さらに第3の撒水バー14で撒水されて下位の充填材ユニット2の各充填材11の表面を凍結が生じない十分な流量で略均一に流下する。
【0060】
また、図3に示すように、上部撒水槽15に給水された冷却水3は、上部撒水槽15の側部撒水孔18で撒水され、上下の充填材ユニット2と対向する冷却塔本体壁面5aに撒水される。ここで、充填材ユニット2と冷却塔本体壁面5aとの間には所要の空隙が設けられているので、側部撒水孔18で撒水された冷却水3は、冷却塔本体壁面5aを凍結が生じない十分な流量で略均一に流下する。また、従来の充填材11に設けられていた水切り部12(図15参照)を廃止したことで、充填材ユニット2の空気入口側の部分にも冷却水3が均一に流下する。これにより、直交流型の熱交換を行う冷却塔1において冷却水3の温度が最も低い、充填材ユニット2の空気入口側最下部にも冷却水3を均一に流下させて、充填材ユニット2が凍結するを防いでいる。なお、図1に示すように、各充填材ユニット2及び冷却塔本体壁面5aを流下した熱交換後の冷却された冷却水3は、冷却塔本体5の冷却水回収部20に回収され、ドレン21から排出されて排水管22を介して貯水槽8に戻される。そして、貯水槽8に貯留された冷却水3の温度は給水量制御装置24の監視下で徐々に低下して、給水量制御装置24は、冷却水温度センサ25の検出信号に基づいて貯水槽8に貯留された冷却水3の温度T1が設定温度T2に到達したことを認識した時点で、給水ポンプ9の運転をOFFして上部撒水槽15への冷却水3の給水を停止する。
【0061】
一方、冷却塔1の運転を開始することで、通風量制御装置27は、通風量制御テーブルの制御データに基づいて、外気の湿球温度に応じて通風機10のファン4を回転駆動する電動モータ26の出力(出力周波数)をインバータ制御する。具体的には、外気の湿球温度が0℃WBよりも高い状態では、上記電動モータ26の出力(出力周波数)を一定に保持して充填材ユニット2に一定の通風量の空気を通風し、また外気の湿球温度が0℃WB以下の環境下では、外気の湿球温度T3の低下に応じて電動モータ26の出力(出力周波数)を制御して充填材ユニット2に通風する空気の通風量を低減させて、充填材ユニット2に通風する空気と充填材ユニット2を流下する冷却水3との間の熱交換量が所定の熱交換量となるように制御して、充填材ユニット2を流下する冷却水3が過度に冷却されるのを防いで充填材ユニット2が凍結するのを防止する。
【0062】
この実施の形態では以下の効果を奏する。
上部撒水槽15の底部撒水孔17で撒水された冷却水3を第1の撒水バー19で略均一に撒水したので、上位の充填材ユニット2の各充填材11の表面に冷却水3が略均一に流下して上位の充填材ユニット2が凍結するのを防止することができる。
上位の充填材ユニット2を流下後の冷却水3が当該上位の充填材ユニット2を支持する第2の撒水バー13で撒水され、第2の撒水バー13で撒水された冷却水3が第3の撒水バー14で下位の充填材ユニット2に略均一に撒水されるので、下位の充填材ユニット2の各充填材11の表面に冷却水3が略均一に流下して下位の充填材ユニット2が凍結するのを防止することができる。
第2の撒水バー13と第3の撒水バー14とを通風方向へ偏倚させて配置したので、上位の充填材ユニット2を流下後の冷却水3が下位の充填材ユニット2により均一に撒水されて下位の充填材ユニット2の各充填材11の表面に冷却水3がより均一に流下して下位の充填材ユニット2が凍結するのを防止することができる。
従来の充填材11に設けられていた水切り部12を廃止したので、充填材ユニット2(充填材11)の空気入口側の部位にも冷却水3が均一に流下して、直交流型の熱交換を行う冷却塔1の充填材ユニット2において冷却水3の温度が最も低くなる、充填材ユニット2(充填材11)の空気入口側最下部が凍結するのを防止することができる。
側部撒水孔18で撒水された冷却水3を冷却塔本体5の冷却塔本体壁面5aに略均一に撒水したので、冷却水3が冷却塔本体壁面5aに略均一に流下して、充填材ユニット2と該充填材ユニット2と対向する冷却塔本体壁面5aとの間で凍結が発生するのを防止することができる。
充填材ユニット2の各充填材11を隣り合う充填材11間に所要の空隙を設けて配置し、且つ充填材ユニット2と該充填材ユニット2と対向する冷却塔本体壁面5aとの間に所要の空隙を設けたので、底部撒水孔17及び側部撒水孔18で撒水された冷却水3が充填材ユニット2の各充填材11の表面及び冷却塔本体壁面5aに十分、且つ略均一な流量で流下して、充填材ユニット2及び冷却塔本体壁面5aが凍結するのを防止することができる。
貯水槽8に貯留された冷却水3の温度T1が設定温度T2(例えば0℃)よりも高い状態で、給水ポンプ9を運転して貯水槽8に貯留された冷却水3を上部撒水槽15に給水して充填材ユニット2の各充填材11に十分な固定流量の冷却水3を流下させ、貯水槽8に貯留された冷却水3の温度T1が低下して設定温度T2(例えば0℃)に到達した時点で、給水ポンプ9を停止して上部撒水槽15への冷却水3の給水を停止するので、冷却水3が過度に冷却されるのを防いで、充填材ユニット2が凍結するのを防止することができる。
通風機10のファン4を回転駆動する電動モータ26の出力(出力周波数)をインバータ制御して、外気の湿球温度T3が0℃WBよりも高い状態で上記電動モータ26の出力(出力周波数)を一定に保持して充填材ユニット2に一定の通風量の空気を通風させ、また外気の湿球温度T3が0℃WB以下に低下した場合に、外気湿球温度センサ25で検出した外気の湿球温度T3の低下に応じて電動モータ26の出力(出力周波数)を制御して、充填材ユニット2に通風する空気の通風量を低減させて充填材ユニット2を流下する冷却水3と充填材ユニット2に通風する空気との間の熱交換量を所定の熱交換量に保持するので、充填材ユニット2を流下する冷却水3が過度に冷却されるのを防いで、充填材ユニット2が凍結するのを防止することができる。
従って、外気の湿球温度が0℃WB以下の環境下で使用される場合であっても、冷却塔1(充填材ユニット2及び冷却塔本体壁面5a)が凍結するのを防止することができる。
【0063】
なお、実施の形態は上記に限定されるものではなく、例えば次のように構成してもよい。
本実施の形態では、直交流型の熱交換を行う冷却塔1(角型冷却塔)を例に挙げたが、充填材ユニット2及び充填材ユニット2と対向する冷却塔本体壁面5aに十分な流量の冷却水3を略均一に流下させて充填材ユニット2及び冷却塔本体壁面5aが凍結するのを防止する上記機構、充填材ユニット2を流下する冷却水3の流量を制御して充填材ユニット2が凍結するのを防止する上記機構(冷却水流量制御手段)、充填材ユニット2に通風する空気の通風量を制御して充填材ユニット2が凍結するのを防止する上記機構(通風量制御手段)を、図8に示すように、対向流型の熱交換を行う冷却塔31(丸型冷却塔)に採用してもよい。この場合、上述した直交流型の熱交換を行う冷却塔1と同様の効果を得ることができる。
【0064】
図9に示すように、冷却塔本体5の所定位置に最下位の充填材ユニット2の空気入口側(図9における紙面視右側)最下部を流下する冷却水3の温度T4を検出する冷却水温度センサ32を設け、マイクロコンピュータ等からなる給水量制御装置34により、上記冷却水温度センサ32の検出信号に基づいて給水ポンプ9の出力を制御(インバータ制御)して上部撒水槽15への給水量を調節し、上記冷却水3の温度T4が0℃以上となるように、十分な流量の冷却水3を充填材ユニット2に流下させてもよい。この場合、直交流型の熱交換を行う冷却塔1(角型冷却塔)において冷却水3の温度が最も低くなる、最下位の充填材ユニット2の空気入口側最下部が凍結するのを防止することができる。また、図10に示すように、給水管16の途中(上部撒水槽15により近い位置が望ましい)に流量制御バルブ35を設けておいて、上記給水ポンプ9の出力を一定に保持した状態で、給水量制御装置34により上記流量制御バルブ35の開度を制御して、冷却水3の温度T4が0℃以上となるように十分な流量の冷却水3を充填材ユニット2に流下させてもよい。この場合においても、直交流型の熱交換を行う冷却塔1(角型冷却塔)において冷却水3の温度が最も低くなる、最下位の充填材ユニット2の空気入口側最下部が凍結するのを防止することができる。
【0065】
図11に示すように、熱交換後(充填材ユニット2を通過後)の空気の湿球温度T5を検出する湿球温度センサ36を冷却塔本体5の所定位置に設けておいて、マイクロコンピュータ等からなる通風量制御装置37により、上記湿球温度センサ36の検出信号に基づいて通風機10のファン4を回転駆動する電動モータ26の出力をインバータ制御して充填材ユニット2に通風する熱交換用空気の通風量を調節し、熱交換用空気と冷却水3との熱交換量が外気の湿球温度が0℃WB時における熱交換量を維持するように構成してもよい。この場合、通風量制御装置37に格納された通風量制御テーブルに基づいて、外気の湿球温度が低下するに応じて充填材ユニット2に通風する熱交換用空気の通風量を低減させることにより、冷却水3が過度に冷却されるのを防いで充填材ユニット2が凍結するのを防止することができる。
【0066】
直交流型の熱交換を行う冷却塔1(角型冷却塔)において、充填材ユニット2の空気入口側の部位に、熱交換用の冷却水3とは別の冷却水3を温度が充填材ユニット2の最上位と最下部とで略同一となるように多量に流下させてもよい。具体的には、図12に示すように、最上位の充填材ユニット2の空気入口側(図12における紙面視右側)上方に冷却水ガイド38を設置すると共に上部撒水槽15に撒水孔39を追加して、該追加した撒水孔39から撒水された冷却水3を上記冷却水ガイド38で充填材ユニット2の空気入口側の部位に略均一に撒水して、当該充填材ユニット2の空気入口側の部位に他の部位と比較して多量の冷却水3を流下させる。この場合、直交流型の熱交換を行う冷却塔1において冷却水3の温度が最も低くなる充填材ユニット2の空気入口側最下部が凍結するのを防止することができる。なお、対交流型の熱交換を行う冷却塔1(丸型冷却塔)については、充填材ユニット2の部位による冷却水3の温度差が殆どないので、充填材ユニット2の所定部位に他の部位と比較して多量の冷却水3を流下させることによる効果はない。
【0067】
本実施の形態では、外気の湿球温度が0℃WB以下の環境下で、貯水槽8に貯留された冷却水3を冷却して当該冷却水3の温度を極めて低い温度で保持するように冷却塔1を構成したが、本冷却塔1を冷凍機用のチラーとして構成してもよい。具体的には、図13に示すように、冷却塔1と負荷(冷凍機)との間の冷却水循環回路41に冷却水3を循環させる循環ポンプ42と、最下位の充填材ユニット2の空気入口側最下部を流下する冷却水3の温度T4を検出する冷却水温度センサ32と、該冷却水温度センサ32の検出信号に基づいて上記循環ポンプ42の出力をインバータ制御して上記冷却水循環回路41に循環させる冷却水3の流量を調節するマイクロコンピュータ等からなる給水量制御装置34(冷却水流量制御手段)と、熱交換前の空気の湿球温度T6を検出する湿球温度センサ43と、該湿球温度センサ43の検出信号に基づいて通風機10のファン4を回転駆動する電動モータ26の出力をインバータ制御して充填材ユニット2に通風する空気の通風量を調節するマイクロコンピュータ等からなる通風量制御装置44とを具備している。そして、給水量制御装置34により、当該給水量制御装置34に格納された給水量制御テーブルに基づいて最下位の充填材ユニット2の空気入口側最下部を流下する冷却水3の温度T4に応じて冷却水循環回路41に循環させる冷却水3の流量を調節すると同時に、通風量制御装置44により、当該通風量制御装置44に格納された通風量制御テーブルに基づいて熱交換前の空気の湿球温度T6に応じて充填材ユニット2に通風する空気の通風量を調節する。この場合、外気の湿球温度が0℃WB以下の環境下で、最下位の充填材ユニット2の空気入口側最下部を流下する冷却水3の温度T4が低下して0℃に到達した際には、冷却水回路41に循環させる冷却水3の流量を増加させ、比較的温度の高い負荷側からの冷却水3を充填材ユニット2へ多量に供給することで充填材ユニット2が凍結するのを防ぐことができる。また、熱交換前の空気の湿球温度が0℃WB以下に低下した場合、当該空気の湿球温度の低下に応じて充填材ユニット2に通風する空気の流量を低減して熱交換量を一定量に保持することにより、冷却水3が過度に冷却されるのを防いで充填材ユニット2が凍結するのを防止することができる。さらに、給水量制御装置34と通風量制御装置44との双方を同時に採用することで、開放式冷却塔1をより多様な要求(制御)に対応させることが可能となる。
なお、本冷却塔1を冷凍機用のチラーとして使用する場合、図14に示すように、冷却水循環回路41に循環させる冷却水3の流量を固定流量にし、最下位の充填材ユニット2の空気入口側最下部を流下する冷却水3の温度T4を検出する冷却水温度センサ32と、該冷却水温度センサ32の検出信号に基づいて通風機10のファン4を回転駆動する電動モータ26の出力をインバータ制御して充填材ユニット2に通風する空気の通風量を調節するマイクロコンピュータ等からなる通風量制御装置45と、を設けておいて、外気の湿球温度が0℃WB以下の環境下で、通風量制御装置45に格納された通風量制御テーブルに基づいて最下位の充填材ユニット2の空気入口側最下部を流下する冷却水3の温度T4が低下するのに応じて充填材ユニット2に通風する空気の通風量を低減させて、冷却水3と空気との熱交換量が外気の湿球温度が0℃WB時における熱交換量を維持するように構成してもよい。この場合、冷却水3が過度に冷却されるのを防いで充填材ユニット2が凍結するのを防止することができる。
【0068】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、外気の湿球温度が極めて低い環境下で、極めて低い温度の冷却水を安定して製造することが可能な開放式冷却塔を提供することができる。また、外気の湿球温度が極めて低い環境下で、極めて低い温度の冷却水を製造することが可能な開放式冷却塔の凍結防止方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本開放式冷却塔を含む冷却水製造設備の概略構成を示す図である。
【図2】本開放式冷却塔の説明図で、図1におけるA−A断面図である。
【図3】本開放式冷却塔の説明図で、図2におけるB部詳細図である。
【図4】本開放式冷却塔の説明図で、図2におけるC−C矢視図である。
【図5】本開放式冷却塔の説明図で、図4におけるD部詳細図である。
【図6】本開放式冷却塔の説明図で、図4におけるE部詳細図である。
【図7】本開放式冷却塔の通風量制御装置に格納された通風量制御テーブルの説明図である。
【図8】対交流型の熱交換を行う丸型冷却塔の説明図である。
【図9】他の実施の形態の説明図で、特に、充填材ユニットの空気入口側最下部を流下する冷却水の温度に応じて給水ポンプを駆動する電動モータの出力を制御して充填材ユニットを流下する冷却水の流量を調節する冷却水製造設備の概略構成を示す図である。
【図10】他の実施の形態の説明図で、特に、充填材ユニットの空気入口側最下部を流下する冷却水の温度に応じて流量制御バルブの開度を制御して充填材ユニットを流下する冷却水の流量を調節する冷却水製造設備の概略構成を示す図である。
【図11】他の実施の形態の説明図で、特に、充填材ユニットの空気入口側最下部を流下する冷却水の温度に応じて通風機のファンモータの出力を制御して充填材ユニットに通風する空気の通風量を調節する冷却水製造設備の概略構成を示す図である。
【図12】他の実施の形態の説明図で、直交流型の熱交換を行う開放式冷却塔(角型冷却塔)において、充填材ユニットの空気入口側の部位に熱交換用の冷却水とは別途の冷却水を多量に流下させるための機構を示す図である。
【図13】本開放式冷却塔を冷凍機のチラーとして使用した場合の冷却水製造設備の説明図で、特に、充填材ユニットの空気入口側最下部を流下する冷却水の温度に応じてポンプを駆動する電動モータの出力を制御して充填材ユニットを流下する冷却水の流量を調節すると共に、熱交換前の空気の湿球温度に応じて通風機のファンモータの出力を制御して充填材ユニットに通風する空気の通風量を調節する冷却水製造設備の概略構成を示す図である。
【図14】本開放式冷却塔を冷凍機のチラーとして使用した場合の冷却水製造設備の説明図で、特に、充填材ユニットの空気入口側最下部を流下する冷却水の温度に応じて通風機のファンモータの出力を制御して充填材ユニットに通風する空気の通風量を調節する冷却水製造設備の概略構成を示す図である。
【図15】従来の充填材の平面図で、特に、水切り部を示す図である。
【符号の説明】
1 開放式冷却塔(角型冷却塔)
2 充填材ユニット
3 冷却水
4 ファン
5 冷却塔本体
5a 冷却塔本体壁面
8 貯水槽
9 給水ポンプ
10 通風機
11 充填材
13 第2の撒水バー
14 第3の撒水バー
15 上部撒水槽
17 底部撒水孔
18 側部撒水孔
19 第1の撒水バー
23 冷却水温度センサ
24 給水量制御装置(冷却水流量制御手段)
25 外気湿球温度センサ
26 電動モータ(ファンモータ)
27 通風量制御装置(通風量制御手段)
Claims (23)
- 複数枚の充填材を並設して形成された充填材ユニットを備え、該充填材ユニットを流下する冷却水と前記充填材ユニットに通風する空気との間で熱交換を行うことにより前記冷却水を冷却する開放式冷却塔であって、前記充填材ユニットの各充填材間及び前記充填材ユニットと冷却塔本体壁面との間に空隙を形成し、前記充填材ユニットを形成する各充填材の全面又は空気出口側の部位を除く全面、及び前記充填材ユニットと前記空隙を介して対向する前記冷却塔本体壁面に、前記冷却水を略均一に流下させる第1の撒水手段を具備することを特徴とする開放式冷却塔。
- 前記充填材は一側面が凹凸状に形成され、前記充填材ユニットの充填材配列方向両側に位置する各充填材は一側面が前記空隙を介して前記冷却塔本体壁面と対向する向きに配置されることを特徴とする請求項1に記載の開放式冷却塔。
- 前記第1の撒水手段は、前記充填材ユニットの上方に設置された上部撒水槽と、該上部撒水槽の底部に設けられ前記充填材ユニットの各充填材に向けて前記冷却水を撒水する底部撒水孔と、前記上部撒水槽の側部に設けられ前記充填材ユニットと対向する前記冷却塔本体壁面に向けて前記冷却水を撒水する側部撒水孔と、前記上部撒水槽と前記充填材ユニットとの間に介設され前記底部撒水孔から撒水された冷却水を前記充填材ユニットの各充填材へ略均一に撒布する第1の撒水バーと、を具備することを特徴とする請求項1又は2に記載の開放式冷却塔。
- 前記充填材ユニットを上下に複数段で設け、隣り合う上下の充填材ユニット間に、充填材配列方向へ延出すると共に通風方向へ所定間隔で配置され上位の前記充填材ユニットを支持して上位の前記充填材ユニットを流下後の前記冷却水を下位の前記充填材ユニットに向けて撒水する第2の撒水バーと、該第2の撒水バーの下方に配設され前記第2の撒水バーで撒水された前記冷却水を下位の充填材ユニットに略均一に撒水する第3の撒水バーと、を具備し、前記第3の撒水バーが前記第2の撒水バーに対して通風方向へ偏倚して配置されることを特徴とする請求項3に記載の開放式冷却塔。
- 前記冷却水の温度に基づいて前記充填材ユニットを流下する前記冷却水の流量を制御する冷却水流量制御手段を具備することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の開放式冷却塔。
- 前記冷却水流量制御手段は、前記冷却水を前記上部撒水槽に給水する給水ポンプと、貯水槽に貯留された熱交換後の前記冷却水の温度を検出する冷却水温度センサと、該冷却水温度センサの検出信号に基づいて前記給水ポンプの運転のON/OFFを切替える給水量制御装置と、を具備することを特徴とする請求項5に記載の開放式冷却塔。
- 前記冷却水流量制御手段は、前記冷却水を前記上部撒水槽に給水する給水ポンプと、前記充填材ユニットの最下部を流下する冷却水の温度を検出する冷却水温度センサと、該冷却水温度センサの検出信号に基づいて前記給水ポンプの出力を制御する給水量制御装置と、を具備することを特徴とする請求項5に記載の開放式冷却塔。
- 前記冷却水流量制御手段は、前記上部撒水槽に給水される前記冷却水の給水量を調節する給水量調節バルブと、前記充填材ユニットの最下部を流下する冷却水の温度を検出する冷却水温度センサと、該冷却水温度センサの検出信号に基づいて前記給水量調節バルブの開度を制御する給水量制御装置と、を具備することを特徴とする請求項5に記載の開放式冷却塔。
- 前記給水量制御装置は、前記冷却水の温度が任意に設定された0℃以上の設定温度を維持するように前記上部撒水槽への前記冷却水の給水量を制御することを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の開放式冷却塔。
- 前記充填材ユニットを流下する前記冷却水と前記充填材ユニットに通風する空気との間の熱交換量が一定量となるように前記充填材ユニットに通風する空気の通風量を制御する通風量制御手段を具備することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の開放式冷却塔。
- 前記通風量制御手段は、外気の湿球温度を検出する外気湿球温度センサと、該外気湿球温度センサの検出信号に基づいて通風機のファンモータの出力を制御して前記充填材ユニットに通風する空気の通風量を調節する通風量制御装置と、を具備することを特徴とする請求項10に記載の開放式冷却塔。
- 前記通風量制御装置は、外気の湿球温度が0℃WB以下の環境下で、外気の湿球温度が0℃WB時の熱交換量を維持するように前記充填材ユニットに通風する空気の通風量を制御することを特徴とする請求項11に記載の開放式冷却塔。
- 前記通風量制御手段は、熱交換後の空気の湿球温度を検出する湿球温度センサと、該湿球温度センサの検出信号に基づいて通風機のファンモータの出力を制御して前記充填材ユニットに通風する空気の通風量を調節する通風量制御装置と、を具備することを特徴とする請求項10に記載の開放式冷却塔。
- 前記通風量制御装置は、外気の湿球温度が0℃WB以下の環境下で、外気の湿球温度が0℃WB時の熱交換後の空気の湿球温度を維持するように前記充填材ユニットに通風する空気の通風量を制御することを特徴とする請求項12に記載の開放式冷却塔。
- 前記充填材ユニットの空気入口側の部位に熱交換に用いる前記冷却水とは別途に所定流量の冷却水を流下させる第2の撒水手段を具備することを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の開放式冷却塔。
- 複数枚の充填材を並設して形成された充填材ユニットを備え、該充填材ユニットを流下する冷却水と前記充填材ユニットに通風する空気との間で熱交換を行うことにより前記冷却水を冷却する開放式冷却塔の凍結防止方法であって、前記充填材ユニットの各充填材間及び前記充填材ユニットと冷却塔本体壁面との間に空隙を形成し、前記充填材ユニットを形成する各充填材の全面又は空気出口側の部位を除く全面、及び前記空隙を介して前記充填材ユニットと対向する前記冷却塔本体壁面に前記冷却水を略均一に流下させることにより、前記充填材ユニット及び前記冷却塔本体壁面が凍結するのを防止することを特徴とする開放式冷却塔の凍結防止方法。
- 貯水槽に貯留された熱交換後の前記冷却水の温度が低下して0℃に到達した時点で、前記充填材ユニットに前記冷却水を給水するのを停止することを特徴とする請求項16に記載の開放式冷却塔の凍結防止方法。
- 前記充填材ユニットの最下部を流下する前記冷却水の温度が0℃以上を維持するように前記充填材ユニットを流下する前記冷却水の流量を制御することを特徴とする請求項16に記載の開放式冷却塔の凍結防止方法。
- 前記充填材ユニットの最下部を流下する前記冷却水の温度が0℃以上を維持するのに十分な固定流量の前記冷却水を前記充填材に流下させることを特徴とする請求項16に記載の開放式冷却塔の凍結防止方法。
- 前記充填材ユニットを流下する前記冷却水と前記充填材ユニットに通風する空気との間の熱交換量が一定量となるように前記充填材ユニットに通風する空気の通風量を制御することを特徴とする請求項16〜19のいずれかに記載の開放式冷却塔の凍結防止方法。
- 外気の湿球温度が0℃WB以下の環境下で、外気の湿球温度が0℃WB時の熱交換量を維持するように前記充填材ユニットに通風する空気の通風量を制御することを特徴とする請求項20に記載の開放式冷却塔の凍結防止方法。
- 外気の湿球温度が0℃WB以下の環境下で、外気の湿球温度が0℃WB時の熱交換後の空気の湿球温度を維持するように前記充填材ユニットに通風する空気の通風量を制御することを特徴とする請求項20に記載の開放式冷却塔の凍結防止方法。
- 前記充填材ユニットの空気入口側部位に熱交換に用いる前記冷却水とは別途に所定流量の冷却水を流下させて、前記充填材ユニットの空気入口側の部位が凍結するのを防止することを特徴とする請求項16〜22のいずれかに記載の開放式冷却塔の凍結防止方法。
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- 2002-12-09 JP JP2002356523A patent/JP3813575B2/ja not_active Expired - Lifetime
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