JP2004190217A - 水路の取水設備 - Google Patents
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Abstract
【課題】川底の土砂などの影響を受けずに河川の流水を取水ポンプにより取水する。
【解決手段】取水設備10は、川底13に逆四角錐状に窪み形成された土砂排出型の取水用ピット14と、排出ポンプ15と、取水ポンプ用架台16と、一対の取水ポンプ17と、取水スクリーン18と、フロート型フェンス19と、水位センサー20とを有し、取水ポンプ17は、取水用ピット14の上方に配置されている。また、取水用ピット14は、河川11の長手方向に沿って断面逆三角形状に形成され、上流U側の斜面L1が川底13に対して急傾斜に形成されている一方、下流D側の斜面L2が川底13対して緩傾斜に形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】取水設備10は、川底13に逆四角錐状に窪み形成された土砂排出型の取水用ピット14と、排出ポンプ15と、取水ポンプ用架台16と、一対の取水ポンプ17と、取水スクリーン18と、フロート型フェンス19と、水位センサー20とを有し、取水ポンプ17は、取水用ピット14の上方に配置されている。また、取水用ピット14は、河川11の長手方向に沿って断面逆三角形状に形成され、上流U側の斜面L1が川底13に対して急傾斜に形成されている一方、下流D側の斜面L2が川底13対して緩傾斜に形成されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、河川・排水路などの水路から流水を取水して、浄化施設に送り出す取水設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、河川・排水路などの流水は、取水ポンプを主体とする取水設備により取水され、浄化施設に送り出されるとともに、浄化施設において浄化されて河川に還元されている。この取水設備については、種々多様なものが提案されているが、コンクリート施工された川底に取水スクリーンを設置したタイプのものが知られている。
【0003】
この取水設備の概略を説明すれば、図3及び図4に示すように、川底に形成されて上流から下流に向かって下方向に暖傾斜した床止工1と、この床止め工1の上流側と下流側との間に形成された凹状の取水ダクト2と、この取水ダクト2の傾斜した開口部に配設された取水スクリーン3と、前記取水ダクト2に連通して護岸の下部を突き抜けた取水樋管4と、この取水樋管4に接続された水槽5と、前記取水樋管4内の水を前記水槽5内に汲み上げる取水ポンプ6とを備えている。
【0004】
前記取水スクリーン3は、複数のウエッジワイヤー列を主体に構成されているとともに、各ウェッジワイヤー列が細隙をおいて配列されている。この各ウェッジワイヤー列間の細隙を通過した水が、取水ダクト2から取水樋管4を経て、取水ポンプ6により水槽5に汲み上げられて、浄化施設において浄化されるようになっている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−173957号公報(第3−第5頁、図2及び図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来例は、各ウエッジワイヤー列間に細隙を有しているため、土砂などの沈殿性のごみが、取水スクリーン3を通過してしまう。したがって、河川の増水時に上流から大量の土砂が流されてきた場合には、この大量の土砂などが取水スクリーン3を介して、取水樋管4内に侵入し、これにより取水ポンプ6が土砂などを吸い込み、取水不能に陥るおそれがある。
【0007】
そこで、河川の増水時には取水ポンプ6の稼動を停止して、通常水位に復帰した場合に取水を再開する手法が取られているが、増水時に大量の土砂などが取水樋管4内に堆積するため、取水樋管4内に目詰まりが生じ、取水ポンプ6の取水効率が低下する問題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記従来の問題に鑑み、案出されたもので、請求項1記載の発明は、水路の底面に窪み形成された取水用ピットと、水中に配置されて前記取水用ピット内の流水を汲み上げる取水ポンプとを備えた水路の取水設備において、前記取水用ピットを水路の長手方向に沿って断面逆三角形状に形成して、上流側の斜面を水路の底面に対して急傾斜に形成する一方、下流側の斜面を水路の底面に対して緩傾斜に形成し、前記取水ポンプを、前記取水用ピットの上方に配置したことを特徴としている。
【0009】
この発明によれば、上流から流されてきた土砂などの沈殿性のごみは、取水用ピット内に集中的に流れ込むが、取水用ピットの低部では、急激な水流の変化により、渦流状の乱流が発生するため、流入した土砂などが下流側の斜面の緩傾斜に沿って流出し、これにより取水ポンプを、水路の増水時に土砂などの影響を受けずに作動させることができる。
【0010】
また、増水時に取水用ピットの排出能力を超えた土砂などが流入して、取水ポンプの稼動を停止した場合であっても、取水ポンプが取水用ピットの上方に位置するため、取水ポンプの吸込口が土砂などに埋没することがない。
【0011】
請求項2記載の発明は、前記取水ポンプの周囲を、取水スクリーンにより囲繞し、この取水スクリーンは、前記取水用ピットの上流側の外周部が、水流に流されてきた水中浮遊物の侵入を阻止する遮蔽構造からなる一方、前記取水用ピットの下流側の外周部が、取水可能なスクリーン構造からなることを特徴としている。
【0012】
したがって、上流側の外周部によって、水流に流されてきた水中浮遊物の取水スクリーン内への侵入を防止しつつ、下流側の外周部を介して、取水スクリーン内への取水が可能になる。
【0013】
請求項3記載の発明は、前記遮蔽構造が、横断面半円状に折曲形成された遮蔽プレートからなることを特徴としている。
【0014】
したがって、水流に流されてきた水中浮遊物は、遮断プレートの外周に衝突するとともに、遮断プレートの外周に沿って、取水スクリーンを迂回して、下流方向に向かって流され、これにより取水スクリーン内への侵入が防止される。
【0015】
請求項4記載の発明は、前記取水スクリーンの上流側の水面に、水路の水流に流されてきた水面浮遊物を除外するフロート型フェンスを、水路の水位変動に連動して浮動自在に設けたことを特徴としている。
【0016】
このフロート型フェンスは、オイルフェンスに用いられるものを応用したものであって、例えば複数の浮動自在なフロートが数珠繋ぎに連結されたものが用いられる。したがって、上流側から流されてきた水面浮遊物は、各フロートの外周に衝突するとともに、その外周に沿って、取水スクリーン上を迂回しながら下流方向に流され、これにより取水スクリーン内への侵入が防止される。
【0017】
請求項5記載の発明は、前記取水用ピット内に、沈殿性のごみを排出する排出ポンプを設けたことを特徴としている。
【0018】
したがって、排出ポンプの作動により、取水用ピット内の土砂などが効果的に排出される。
【0019】
請求項6記載の発明は、水路の水位を感知する水位センサーを設け、この水位センサーが感知した水位情報に基づき前記取水ポンプ及び前記排出ポンプの作動を制御することを特徴としている。
【0020】
したがって、水路の水位や土砂量などに応じて、取水ポンプ及び排出ポンプの作動・停止を自在にコントロールすることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は、本発明の実施形態に係る取水設備10を示している。この取水設備10は、図2に示すように、河川11の両岸G間に配置されているとともに、河川11の流水を汲み上げて浄化施設に送り出している。
【0022】
前記取水設備10は、図1に示すように、コンクリート施工された川底13(河川11の底面)に逆四角錐状に窪み形成された土砂排出型の取水用ピット14と、この取水用ピット14内に配置されて土砂などの沈殿性のごみを排出する排出ポンプ15と、前記取水用ピット14に立設された取水ポンプ用架台16と、この取水ポンプ用架台16に架設されて河川11の流水を汲み上げる一対の取水ポンプ17と、この両取水ポンプ17の周囲を囲繞する取水スクリーン18と、この取水スクリーン18の上流U側に配置されて水面浮遊物を除外するフロート型フェンス19と、河川11の水位を感知する水位センサー20と、この水位センサー20の感知情報に基づき前記両取水ポンプ17及び前記排出用ポンプ15の作動を制御する制御手段(図示せず)とを有している。
【0023】
前記取水用ピット14は、図1に示すように、河川11の長手方向に沿って川底13に縦断面逆三角形状に形成され、深さH1(図1中の仮想線に示す底辺L3と低部の頂角R1との間の距離)が、通常時の水深H2(川底Pと通常時の水面S1との間の距離)とほぼ等しく設定されている。また、前記取水用ピット14は、頂角R1が約100度の角度に設定され、上流U側の底角R2が約70度の角度に設定され、下流D側の底角R3が約10度の角度に設定されている。
【0024】
したがって、上流U側の斜面L1が急傾斜に形成されている一方、下流D側の斜面L2が緩傾斜に形成されている。すなわち、斜面L1と斜面L2とは、長さが約1:5の比率に設定されているとともに、前者L1が川底13に対して急激な落ち込みとなっている一方、後者L2が川底13に対して緩やかな上り勾配のスロープ状になっている。
【0025】
前記排出ポンプ15は、図1に示すように、前記取水用ピット14の頂角R1付近に配置されて土砂などの沈殿性ごみを吸入するポンプ本体21と、このポンプ本体21に連結された砂泥排出用配管22とを有している。この砂泥排出用管22は、下流側Dの底角R3に向かって延設され、これにより前記ポンプ本体21により吸入された土砂などが、前記砂泥排出用管22内を通って、前記底角R3の下流D側に向けて排出されるようになっている。
【0026】
前記取水ポンプ用架台16は、図1及び図2に示すように、正方形状のフレーム23と、このフレーム23の四隅に下方向に向かって延設された脚部24とを有し、上流U側に位置する二本の短い脚部24の下端部が、川底13に固定されている一方、下流D側に位置する長い二本の脚部24の下端部が、前記取水用ピット14の底面に固定され、前記フレーム23が前記取水用ピット14内から露出している。具体的には、前記フレーム23は、図1に示すように、川底13と通常時の水面S1との間において、川底13と平行に位置している。
【0027】
前記両取水ポンプ17は、図1及び図2に示すように、前記フレーム23上に位置しているとともに、河川11の長手方向に沿って並列に配置されている。この各取水ポンプ17は、流水を汲み上げるポンプ本体25と、このポンプ本体25に連結された導入管26とを有し、前記ポンプ本体25により汲み上げられた流水は、前記導入管26内を通って、浄化施設(図示せず)に送り出されて浄化処理され、その後、河川11に還元されるようになっている。
【0028】
前記取水スクリーン18は、図1及び図2に示すように、円筒状に形成されているとともに、前記フレーム23上に載置固定され、内部に前記両取水ポンプ17が配置されている。また、前記取水スクリーン18は、両端部にメッシュ地が張られ、前記取水用ピット14の上流U側の外周部が、水中浮遊物の内部への侵入を阻止する遮蔽構造からなる一方、前記取水用ピット14の下流D側の外周部が、取水可能なスクリーン構造からなる。具体的には、前記遮蔽構造には、横断面半円状に折曲形成された遮蔽プレート27が用いられているる一方、前記スクリーン構造には、メッシュ地29が用いられている。このスクリーン構造は、取水可能な他の構造、例えばバー構造などに変更可能であるとともに、目の粗さも河川・排水路などの使用する場所の水中浮遊物の条件・状況などに応じて適宜変更される。
【0029】
前記フロート型フェンス19は、図2に示すように、オイルフェンスに用いられるものを応用したものであって、複数のフロート28が数珠繋ぎに連結され、図1に示すように、上流U側の前記各脚部24に固定された一対の支持ポール29に浮動自在に円弧状に連結支持されている。したがって、前記フロート型フェンス19は、図1の矢印Cに示すように、水位の変動に連動して浮動し、前記遮蔽プレート27の上流U側の水面に浮遊するようになっている。
【0030】
前記水位センサー20は、河川11の水位情報を随時感知するとともに、感知した水位情報を制御手段に送信し、この水位センサー20から送信された水位情報に基づき、前記制御手段(コントロールユニット)が前記両取水ポンプ17及び前記排出ポンプ15の作動を制御する。したがって、河川11の水位や土砂量などに応じて、前記両取水ポンプ17及び前記排出ポンプ15の作動・停止を自在にコントロールすることができる。
【0031】
例えば、比較的土砂などの量が多い河川11では、水位センサー20の感知した水位情報が、増水時の場合(図1に示す水深H2を超えた場合)に、前記両取水ポンプ17の作動を停止させると同時に前記排出ポンプ15を作動させる一方、通常水位に復帰した場合(図1に示す水深H1の場合)に、前記両取水ポンプ17を作動させると同時に前記排出ポンプ15を停止させることが好ましい。
【0032】
また、比較的土砂などの量が少ない河川11では、水位センサー20の感知した水位情報が、増水時の場合(図1に示す水深H2を超えた場合)に、前記取水ポンプ17を停止せずに前記排出ポンプ15を作動させ、通常水位に復帰した場合(図1に示す水深H1の場合)に前記排出ポンプ15の作動を停止させることもできる。
【0033】
このような取水設備10によれば、河川11の川底13においては、取水用ピット14の上流U側の斜面L1が川底13に対して急激に落ち込んでいるため、土砂などの沈殿性のごみが、図1中の矢印P1に示すように、取水用ピット14の低部の頂角R1に向かって集中的に流れ込む。
【0034】
ところが、取水用ピット14の底部の頂角R1付近では、図1中の矢印P2に示すように、急激な水流の変化により、渦流状の乱流が発生するため、取水用ピット14内に流入した土砂などは、図1中の矢印P3に示すように、下流D側の斜面L2の緩傾斜(スロープ)に沿って流出され、これにより取水用ピット14の土砂などの排出効率が向上する。
【0035】
特に、河川11の増水を水位センサー20が感知した場合に、排出ポンプ15を作動させれば、取水用ピット14内に残留しようとする土砂などを、底角R3の下流D側に向かって排出できるため、取水用ピット14内の土砂などを効果的に排出でき、排出効率がさらに向上する。
【0036】
したがって、両取水ポンプ17が、河川11の増水時に取水用ピット14内に流入した土砂などの影響を受けずに作動でき、この結果、従来のように、増水時に取水ポンプを停止する必要がなく、この点で河川11の流水を連続的に取水でき、取水効率が向上する。
【0037】
ここで、比較的土砂などの量が多い河川11では、前述のように、増水時に取水用ピット14及び排出ポンプ15の排出能力を超えた土砂などが取水用ピット14内に流入するため、両取水ポンプ17の作動を停止させ、通常水位への復帰時に両取水ポンプの作動を再開することが好ましい。
【0038】
このとき取水設備10では、両取水ポンプ17が、取水ポンプ用架台16のフレーム23上に配置されているため、取水用ピット14の上方に位置し、両取水ポンプ17の吸入口25aが土砂などに埋没することがない。
【0039】
したがって、河川11が通常水位に復帰すると同時に、両取水ポンプ17が通常に作動でき、これにより従来のように、通常水位に復帰したときに、取水ポンプの取水効率が低下するおそれがなく、この点でも取水効率が向上する。また、両取水ポンプ17及び排出ポンプ15の作動・停止を、自在にコントロール可能なため、両ポンプ15,17の作動・停止が容易になる。
【0040】
つぎに、河川11の水中に潜り込んだ草・木・葉などの水中浮遊物は、増水時と通常水位時とを問わず、水流にのって上流Uから下流Dに向かって流れてくるが、遮蔽プレート27の外周面に衝突するとともに、その外周面に沿って護岸G側に流され、取水スクリーン18の下流側Dに回り込むことなく、取水スクリーン18を迂回しつつ、護岸Gと取水スクリーン18の間を通り抜けて、下流Dの方向に流される。
【0041】
したがって、水中浮遊物の取水スクリーン18内への侵入を防止しつつ、下流D側のメッシュ地29を介して取水でき、これにより両取水ポンプ17が、水中浮遊物を吸込んで作動を停止することがなく、取水効率が一層向上する。
【0042】
また、河川11の水面を浮遊する木の葉・ペットボトル・紙・木片などの水面浮遊物も、水流にのって上流Uから下流Dに向かって流れてくるが、遮蔽プレート27の上流U側にフロート型フェンス19が浮遊しているため、水面浮遊物が各フロート28に衝突するとともに、数珠繋ぎの各フロート28の外周に沿って、取水スクリーン18上を迂回しつつ、護岸Gと取水スクリーン18との間を通り抜け、下流Dの方向に流される。
【0043】
この各フロート28は、図1中の矢印Cに示すように、河川11の水位変動に連動して水面を浮動自在なため、増水時と通常水位時とを問わず、水面浮遊物の取水用スクリーン18上への移動が阻止される。
【0044】
したがって、水面浮遊物の取水スクリーン18内への侵入が防止され、この点でも、両取水ポンプ17が、水面浮遊物を吸込んで作動を停止することがなく、取水効率が向上する。
【0045】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば前記取水スクリーン18を、横断面楕円形の筒状や横断面三角形状の筒状に形成することもできる。この場合は、遮蔽プレート27の形状を、取水スクリーン18の形状に合わせて適宜変更すればよい。
【0046】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、請求項1記載の発明によれば、取水用ピット内に流入した土砂などは、下流側の斜面の緩傾斜に沿って流出されるため、土砂などの排出効率が向上する。したがって、取水ポンプが、水路の増水時に土砂などの影響を受けずに作動でき、これにより従来例のように、増水時に取水ポンプが取水不能に陥ることなく、連続的に流水を取水でき、取水効率が向上する。
【0047】
また、水路の増水時に取水用ピットの排出能力を超えた土砂などが流入して、取水ポンプの稼動を停止しても、取水ポンプの吸込口が土砂などに埋没しないため、通常水位に復帰した場合に、取水効率を低下させることなく、取水ポンプが作動し、この点でも取水効率が向上する。
【0048】
請求項2及び3記載の発明によれば、水中浮遊物の取水スクリーン内への侵入が防止されるため、取水ポンプが水中浮遊物を吸込んで作動を停止することがなく、取水ポンプの取水効率が一層向上する。
【0049】
請求項4記載の発明によれば、水面浮遊物の取水スクリーン内への侵入が防止されるため、この点でも、取水ポンプが水面浮遊物を吸込んで作動を停止することがなく、取水ポンプの取水効率が向上する。
【0050】
請求項5記載の発明によれば、排出ポンプの作動により、取水用ピット内の土砂などが効果的に排出され、土砂などの排出効率がさらに向上する。
【0051】
請求項6記載の発明によれば、水路の水位や土砂量などに応じて、取水ポンプ及び排出ポンプの作動・停止を自在にコントロール可能なため、両ポンプの作動・停止が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る取水設備の縦断面図。
【図2】同平面図
【図3】従来例の河川横断面図。
【図4】同取水スクリーンの縦断面図。
【符号の説明】
10…取水設備
14…取水用ピット
15…排出ポンプ
17…取水ポンプ
18…取水スクリーン
19…フロート型フェンス
20…水位センサー
27…遮蔽プレート
U…上流
D…下流
L1…上流側の斜面
L2…下流側の斜面
【発明の属する技術分野】
本発明は、河川・排水路などの水路から流水を取水して、浄化施設に送り出す取水設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、河川・排水路などの流水は、取水ポンプを主体とする取水設備により取水され、浄化施設に送り出されるとともに、浄化施設において浄化されて河川に還元されている。この取水設備については、種々多様なものが提案されているが、コンクリート施工された川底に取水スクリーンを設置したタイプのものが知られている。
【0003】
この取水設備の概略を説明すれば、図3及び図4に示すように、川底に形成されて上流から下流に向かって下方向に暖傾斜した床止工1と、この床止め工1の上流側と下流側との間に形成された凹状の取水ダクト2と、この取水ダクト2の傾斜した開口部に配設された取水スクリーン3と、前記取水ダクト2に連通して護岸の下部を突き抜けた取水樋管4と、この取水樋管4に接続された水槽5と、前記取水樋管4内の水を前記水槽5内に汲み上げる取水ポンプ6とを備えている。
【0004】
前記取水スクリーン3は、複数のウエッジワイヤー列を主体に構成されているとともに、各ウェッジワイヤー列が細隙をおいて配列されている。この各ウェッジワイヤー列間の細隙を通過した水が、取水ダクト2から取水樋管4を経て、取水ポンプ6により水槽5に汲み上げられて、浄化施設において浄化されるようになっている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−173957号公報(第3−第5頁、図2及び図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来例は、各ウエッジワイヤー列間に細隙を有しているため、土砂などの沈殿性のごみが、取水スクリーン3を通過してしまう。したがって、河川の増水時に上流から大量の土砂が流されてきた場合には、この大量の土砂などが取水スクリーン3を介して、取水樋管4内に侵入し、これにより取水ポンプ6が土砂などを吸い込み、取水不能に陥るおそれがある。
【0007】
そこで、河川の増水時には取水ポンプ6の稼動を停止して、通常水位に復帰した場合に取水を再開する手法が取られているが、増水時に大量の土砂などが取水樋管4内に堆積するため、取水樋管4内に目詰まりが生じ、取水ポンプ6の取水効率が低下する問題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記従来の問題に鑑み、案出されたもので、請求項1記載の発明は、水路の底面に窪み形成された取水用ピットと、水中に配置されて前記取水用ピット内の流水を汲み上げる取水ポンプとを備えた水路の取水設備において、前記取水用ピットを水路の長手方向に沿って断面逆三角形状に形成して、上流側の斜面を水路の底面に対して急傾斜に形成する一方、下流側の斜面を水路の底面に対して緩傾斜に形成し、前記取水ポンプを、前記取水用ピットの上方に配置したことを特徴としている。
【0009】
この発明によれば、上流から流されてきた土砂などの沈殿性のごみは、取水用ピット内に集中的に流れ込むが、取水用ピットの低部では、急激な水流の変化により、渦流状の乱流が発生するため、流入した土砂などが下流側の斜面の緩傾斜に沿って流出し、これにより取水ポンプを、水路の増水時に土砂などの影響を受けずに作動させることができる。
【0010】
また、増水時に取水用ピットの排出能力を超えた土砂などが流入して、取水ポンプの稼動を停止した場合であっても、取水ポンプが取水用ピットの上方に位置するため、取水ポンプの吸込口が土砂などに埋没することがない。
【0011】
請求項2記載の発明は、前記取水ポンプの周囲を、取水スクリーンにより囲繞し、この取水スクリーンは、前記取水用ピットの上流側の外周部が、水流に流されてきた水中浮遊物の侵入を阻止する遮蔽構造からなる一方、前記取水用ピットの下流側の外周部が、取水可能なスクリーン構造からなることを特徴としている。
【0012】
したがって、上流側の外周部によって、水流に流されてきた水中浮遊物の取水スクリーン内への侵入を防止しつつ、下流側の外周部を介して、取水スクリーン内への取水が可能になる。
【0013】
請求項3記載の発明は、前記遮蔽構造が、横断面半円状に折曲形成された遮蔽プレートからなることを特徴としている。
【0014】
したがって、水流に流されてきた水中浮遊物は、遮断プレートの外周に衝突するとともに、遮断プレートの外周に沿って、取水スクリーンを迂回して、下流方向に向かって流され、これにより取水スクリーン内への侵入が防止される。
【0015】
請求項4記載の発明は、前記取水スクリーンの上流側の水面に、水路の水流に流されてきた水面浮遊物を除外するフロート型フェンスを、水路の水位変動に連動して浮動自在に設けたことを特徴としている。
【0016】
このフロート型フェンスは、オイルフェンスに用いられるものを応用したものであって、例えば複数の浮動自在なフロートが数珠繋ぎに連結されたものが用いられる。したがって、上流側から流されてきた水面浮遊物は、各フロートの外周に衝突するとともに、その外周に沿って、取水スクリーン上を迂回しながら下流方向に流され、これにより取水スクリーン内への侵入が防止される。
【0017】
請求項5記載の発明は、前記取水用ピット内に、沈殿性のごみを排出する排出ポンプを設けたことを特徴としている。
【0018】
したがって、排出ポンプの作動により、取水用ピット内の土砂などが効果的に排出される。
【0019】
請求項6記載の発明は、水路の水位を感知する水位センサーを設け、この水位センサーが感知した水位情報に基づき前記取水ポンプ及び前記排出ポンプの作動を制御することを特徴としている。
【0020】
したがって、水路の水位や土砂量などに応じて、取水ポンプ及び排出ポンプの作動・停止を自在にコントロールすることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は、本発明の実施形態に係る取水設備10を示している。この取水設備10は、図2に示すように、河川11の両岸G間に配置されているとともに、河川11の流水を汲み上げて浄化施設に送り出している。
【0022】
前記取水設備10は、図1に示すように、コンクリート施工された川底13(河川11の底面)に逆四角錐状に窪み形成された土砂排出型の取水用ピット14と、この取水用ピット14内に配置されて土砂などの沈殿性のごみを排出する排出ポンプ15と、前記取水用ピット14に立設された取水ポンプ用架台16と、この取水ポンプ用架台16に架設されて河川11の流水を汲み上げる一対の取水ポンプ17と、この両取水ポンプ17の周囲を囲繞する取水スクリーン18と、この取水スクリーン18の上流U側に配置されて水面浮遊物を除外するフロート型フェンス19と、河川11の水位を感知する水位センサー20と、この水位センサー20の感知情報に基づき前記両取水ポンプ17及び前記排出用ポンプ15の作動を制御する制御手段(図示せず)とを有している。
【0023】
前記取水用ピット14は、図1に示すように、河川11の長手方向に沿って川底13に縦断面逆三角形状に形成され、深さH1(図1中の仮想線に示す底辺L3と低部の頂角R1との間の距離)が、通常時の水深H2(川底Pと通常時の水面S1との間の距離)とほぼ等しく設定されている。また、前記取水用ピット14は、頂角R1が約100度の角度に設定され、上流U側の底角R2が約70度の角度に設定され、下流D側の底角R3が約10度の角度に設定されている。
【0024】
したがって、上流U側の斜面L1が急傾斜に形成されている一方、下流D側の斜面L2が緩傾斜に形成されている。すなわち、斜面L1と斜面L2とは、長さが約1:5の比率に設定されているとともに、前者L1が川底13に対して急激な落ち込みとなっている一方、後者L2が川底13に対して緩やかな上り勾配のスロープ状になっている。
【0025】
前記排出ポンプ15は、図1に示すように、前記取水用ピット14の頂角R1付近に配置されて土砂などの沈殿性ごみを吸入するポンプ本体21と、このポンプ本体21に連結された砂泥排出用配管22とを有している。この砂泥排出用管22は、下流側Dの底角R3に向かって延設され、これにより前記ポンプ本体21により吸入された土砂などが、前記砂泥排出用管22内を通って、前記底角R3の下流D側に向けて排出されるようになっている。
【0026】
前記取水ポンプ用架台16は、図1及び図2に示すように、正方形状のフレーム23と、このフレーム23の四隅に下方向に向かって延設された脚部24とを有し、上流U側に位置する二本の短い脚部24の下端部が、川底13に固定されている一方、下流D側に位置する長い二本の脚部24の下端部が、前記取水用ピット14の底面に固定され、前記フレーム23が前記取水用ピット14内から露出している。具体的には、前記フレーム23は、図1に示すように、川底13と通常時の水面S1との間において、川底13と平行に位置している。
【0027】
前記両取水ポンプ17は、図1及び図2に示すように、前記フレーム23上に位置しているとともに、河川11の長手方向に沿って並列に配置されている。この各取水ポンプ17は、流水を汲み上げるポンプ本体25と、このポンプ本体25に連結された導入管26とを有し、前記ポンプ本体25により汲み上げられた流水は、前記導入管26内を通って、浄化施設(図示せず)に送り出されて浄化処理され、その後、河川11に還元されるようになっている。
【0028】
前記取水スクリーン18は、図1及び図2に示すように、円筒状に形成されているとともに、前記フレーム23上に載置固定され、内部に前記両取水ポンプ17が配置されている。また、前記取水スクリーン18は、両端部にメッシュ地が張られ、前記取水用ピット14の上流U側の外周部が、水中浮遊物の内部への侵入を阻止する遮蔽構造からなる一方、前記取水用ピット14の下流D側の外周部が、取水可能なスクリーン構造からなる。具体的には、前記遮蔽構造には、横断面半円状に折曲形成された遮蔽プレート27が用いられているる一方、前記スクリーン構造には、メッシュ地29が用いられている。このスクリーン構造は、取水可能な他の構造、例えばバー構造などに変更可能であるとともに、目の粗さも河川・排水路などの使用する場所の水中浮遊物の条件・状況などに応じて適宜変更される。
【0029】
前記フロート型フェンス19は、図2に示すように、オイルフェンスに用いられるものを応用したものであって、複数のフロート28が数珠繋ぎに連結され、図1に示すように、上流U側の前記各脚部24に固定された一対の支持ポール29に浮動自在に円弧状に連結支持されている。したがって、前記フロート型フェンス19は、図1の矢印Cに示すように、水位の変動に連動して浮動し、前記遮蔽プレート27の上流U側の水面に浮遊するようになっている。
【0030】
前記水位センサー20は、河川11の水位情報を随時感知するとともに、感知した水位情報を制御手段に送信し、この水位センサー20から送信された水位情報に基づき、前記制御手段(コントロールユニット)が前記両取水ポンプ17及び前記排出ポンプ15の作動を制御する。したがって、河川11の水位や土砂量などに応じて、前記両取水ポンプ17及び前記排出ポンプ15の作動・停止を自在にコントロールすることができる。
【0031】
例えば、比較的土砂などの量が多い河川11では、水位センサー20の感知した水位情報が、増水時の場合(図1に示す水深H2を超えた場合)に、前記両取水ポンプ17の作動を停止させると同時に前記排出ポンプ15を作動させる一方、通常水位に復帰した場合(図1に示す水深H1の場合)に、前記両取水ポンプ17を作動させると同時に前記排出ポンプ15を停止させることが好ましい。
【0032】
また、比較的土砂などの量が少ない河川11では、水位センサー20の感知した水位情報が、増水時の場合(図1に示す水深H2を超えた場合)に、前記取水ポンプ17を停止せずに前記排出ポンプ15を作動させ、通常水位に復帰した場合(図1に示す水深H1の場合)に前記排出ポンプ15の作動を停止させることもできる。
【0033】
このような取水設備10によれば、河川11の川底13においては、取水用ピット14の上流U側の斜面L1が川底13に対して急激に落ち込んでいるため、土砂などの沈殿性のごみが、図1中の矢印P1に示すように、取水用ピット14の低部の頂角R1に向かって集中的に流れ込む。
【0034】
ところが、取水用ピット14の底部の頂角R1付近では、図1中の矢印P2に示すように、急激な水流の変化により、渦流状の乱流が発生するため、取水用ピット14内に流入した土砂などは、図1中の矢印P3に示すように、下流D側の斜面L2の緩傾斜(スロープ)に沿って流出され、これにより取水用ピット14の土砂などの排出効率が向上する。
【0035】
特に、河川11の増水を水位センサー20が感知した場合に、排出ポンプ15を作動させれば、取水用ピット14内に残留しようとする土砂などを、底角R3の下流D側に向かって排出できるため、取水用ピット14内の土砂などを効果的に排出でき、排出効率がさらに向上する。
【0036】
したがって、両取水ポンプ17が、河川11の増水時に取水用ピット14内に流入した土砂などの影響を受けずに作動でき、この結果、従来のように、増水時に取水ポンプを停止する必要がなく、この点で河川11の流水を連続的に取水でき、取水効率が向上する。
【0037】
ここで、比較的土砂などの量が多い河川11では、前述のように、増水時に取水用ピット14及び排出ポンプ15の排出能力を超えた土砂などが取水用ピット14内に流入するため、両取水ポンプ17の作動を停止させ、通常水位への復帰時に両取水ポンプの作動を再開することが好ましい。
【0038】
このとき取水設備10では、両取水ポンプ17が、取水ポンプ用架台16のフレーム23上に配置されているため、取水用ピット14の上方に位置し、両取水ポンプ17の吸入口25aが土砂などに埋没することがない。
【0039】
したがって、河川11が通常水位に復帰すると同時に、両取水ポンプ17が通常に作動でき、これにより従来のように、通常水位に復帰したときに、取水ポンプの取水効率が低下するおそれがなく、この点でも取水効率が向上する。また、両取水ポンプ17及び排出ポンプ15の作動・停止を、自在にコントロール可能なため、両ポンプ15,17の作動・停止が容易になる。
【0040】
つぎに、河川11の水中に潜り込んだ草・木・葉などの水中浮遊物は、増水時と通常水位時とを問わず、水流にのって上流Uから下流Dに向かって流れてくるが、遮蔽プレート27の外周面に衝突するとともに、その外周面に沿って護岸G側に流され、取水スクリーン18の下流側Dに回り込むことなく、取水スクリーン18を迂回しつつ、護岸Gと取水スクリーン18の間を通り抜けて、下流Dの方向に流される。
【0041】
したがって、水中浮遊物の取水スクリーン18内への侵入を防止しつつ、下流D側のメッシュ地29を介して取水でき、これにより両取水ポンプ17が、水中浮遊物を吸込んで作動を停止することがなく、取水効率が一層向上する。
【0042】
また、河川11の水面を浮遊する木の葉・ペットボトル・紙・木片などの水面浮遊物も、水流にのって上流Uから下流Dに向かって流れてくるが、遮蔽プレート27の上流U側にフロート型フェンス19が浮遊しているため、水面浮遊物が各フロート28に衝突するとともに、数珠繋ぎの各フロート28の外周に沿って、取水スクリーン18上を迂回しつつ、護岸Gと取水スクリーン18との間を通り抜け、下流Dの方向に流される。
【0043】
この各フロート28は、図1中の矢印Cに示すように、河川11の水位変動に連動して水面を浮動自在なため、増水時と通常水位時とを問わず、水面浮遊物の取水用スクリーン18上への移動が阻止される。
【0044】
したがって、水面浮遊物の取水スクリーン18内への侵入が防止され、この点でも、両取水ポンプ17が、水面浮遊物を吸込んで作動を停止することがなく、取水効率が向上する。
【0045】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば前記取水スクリーン18を、横断面楕円形の筒状や横断面三角形状の筒状に形成することもできる。この場合は、遮蔽プレート27の形状を、取水スクリーン18の形状に合わせて適宜変更すればよい。
【0046】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、請求項1記載の発明によれば、取水用ピット内に流入した土砂などは、下流側の斜面の緩傾斜に沿って流出されるため、土砂などの排出効率が向上する。したがって、取水ポンプが、水路の増水時に土砂などの影響を受けずに作動でき、これにより従来例のように、増水時に取水ポンプが取水不能に陥ることなく、連続的に流水を取水でき、取水効率が向上する。
【0047】
また、水路の増水時に取水用ピットの排出能力を超えた土砂などが流入して、取水ポンプの稼動を停止しても、取水ポンプの吸込口が土砂などに埋没しないため、通常水位に復帰した場合に、取水効率を低下させることなく、取水ポンプが作動し、この点でも取水効率が向上する。
【0048】
請求項2及び3記載の発明によれば、水中浮遊物の取水スクリーン内への侵入が防止されるため、取水ポンプが水中浮遊物を吸込んで作動を停止することがなく、取水ポンプの取水効率が一層向上する。
【0049】
請求項4記載の発明によれば、水面浮遊物の取水スクリーン内への侵入が防止されるため、この点でも、取水ポンプが水面浮遊物を吸込んで作動を停止することがなく、取水ポンプの取水効率が向上する。
【0050】
請求項5記載の発明によれば、排出ポンプの作動により、取水用ピット内の土砂などが効果的に排出され、土砂などの排出効率がさらに向上する。
【0051】
請求項6記載の発明によれば、水路の水位や土砂量などに応じて、取水ポンプ及び排出ポンプの作動・停止を自在にコントロール可能なため、両ポンプの作動・停止が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る取水設備の縦断面図。
【図2】同平面図
【図3】従来例の河川横断面図。
【図4】同取水スクリーンの縦断面図。
【符号の説明】
10…取水設備
14…取水用ピット
15…排出ポンプ
17…取水ポンプ
18…取水スクリーン
19…フロート型フェンス
20…水位センサー
27…遮蔽プレート
U…上流
D…下流
L1…上流側の斜面
L2…下流側の斜面
Claims (6)
- 水路の底面に窪み形成された取水用ピットと、水路の水中に配置されて前記取水用ピット内の流水を汲み上げる取水ポンプとを備えた水路の取水設備において、
前記取水用ピットを水路の長手方向に沿って断面逆三角形状に形成して、上流側の斜面を水路の底面に対して急傾斜に形成する一方、下流側の斜面を水路の底面に対して緩傾斜に形成し、
前記取水ポンプを、前記取水用ピットの上方に配置したことを特徴とする水路の取水設備。 - 前記取水ポンプの周囲を、取水スクリーンにより囲繞し、この取水スクリーンは、前記取水用ピットの上流側の外周部が、水流に流されてきた水中浮遊物の侵入を阻止する遮蔽構造からなる一方、
前記取水用ピットの下流側の外周部が、取水可能なスクリーン構造からなることを特徴とする請求項1記載の水路の取水設備。 - 前記遮蔽構造が、横断面半円状に折曲形成された遮蔽プレートからなることを特徴とする請求項2記載の水路の取水設備。
- 前記取水スクリーンの上流側の水面に、水流に流されてきた水面浮遊物を除外するフロート型フェンスを、水路の水位変動に連動して浮動自在に設けたことを特徴とする請求項2〜3記載の水路の取水設備。
- 前記取水用ピット内に、沈殿性のごみを排出する排出ポンプを設けたことを特徴とする請求項1〜4記載の水路の取水設備。
- 水路の水位を感知する水位センサーを設け、この水位センサーが感知した水位情報に基づき前記取水ポンプ及び前記排出ポンプの作動を制御することを特徴とする請求項5記載の水路の取水設備。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN100447344C (zh) * | 2007-01-05 | 2008-12-31 | 奕永庆 | 泵站人字形拦污栅 |
CN102359147A (zh) * | 2011-11-07 | 2012-02-22 | 江西稀有稀土金属钨业集团有限公司 | 一种从水源取水的装置与方法 |
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2002
- 2002-12-06 JP JP2002355424A patent/JP2004190217A/ja active Pending
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