JP2004188427A - かしめ装置 - Google Patents

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Shigemi Shiotani
重美 塩谷
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Abstract

【課題】かしめ加工の良否の判断を目視により簡易に行えるようにする。
【解決手段】本発明に係るかしめ装置は、かしめ工具1の両脇にOK刻印機4とNG刻印機5という2種類の刻印機を有している。この2種類の刻印機は、バネ6を介して取り付けられており、刻印機先端に荷重がかかった場合には、バネ6の弾性力により力を受け、部材に刻印を施すことができる。また、かしめ工具1の先端から所定の距離上方にOK刻印機4の先端が設けられており、さらにOK刻印機4の先端から所定の距離上方にNG刻印機5の先端が設けられている。これにより、所定のかしめ変位が得られなかったときには刻印がされず、適正なかしめ変位でかしめ加工が行われた場合にはOK刻印のみが施され、適正なかしめ範囲を超えてかしめ加工が行われた場合にはOK刻印とNG刻印の両方が施されることになる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、かしめ装置に関し、特にかしめ加工と同時にその加工部近傍にかしめの良否を示すマークを施すものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数の部材どうしを結合する手段としてかしめ加工が用いられている。かしめ加工の対象部材となって塑性変形を受け、部材どうしを結合するための被加工物としては、リベット、ナット、ボルト等様々なものがある。また、結合対象となる部材そのものを変形させ、結合するかしめ加工も知られている。これら被加工物に塑性変形を加える役割を担うのがかしめ装置である。
【0003】
かしめ装置には、人間の片手で扱えるものから大型のもの、手動のものから自動化されたものまで、被加工物等の条件によって様々な形式がある。特に近年、作業者の負荷軽減や作業効率の向上のため、かしめ加工の自動化が図られている。例えば、工業用ロボット等の位置決め装置にかしめ工具を装着し、この位置決め装置により自動でかしめ工具を被加工物のかしめ位置に移動し、かしめ加工を行うことが行われている。
【0004】
このような自動化されたかしめ装置では、かしめ加工の品質を保持するため、かしめ加工が正常に行われたか否かを条件管理により判定している。ここで条件管理は、一般的に、かしめ変位(かしめ工具の移動量を示す、以下同じ)、かしめ荷重(かしめ加工の際にかしめ工具にかかる圧力のこと)、かしめ時間(かしめ加工の1サイクルにかかる時間のこと)等を測定することにより行われる。例えば、被加工物にリベットをかしめるかしめ装置において、かしめ荷重を荷重計により測定し、この測定データに基づき加工の良否を判定する検査機能を有する加工装置及び加工物の検査方法が開示されている(特許文献1参照)。
【0005】
なお、下記特許文献2には、ナットの本締め忘れや締付不足などが生じてナット締付が不均一となることを防止するため、所望位置まで締結が完了するとナットの外周部に自動的に印をつけ、この印の有無によってナット締結を目視にて容易に、かつ確実に確認できるようにしたことを特徴とするボルトナット締結用ソケットが開示されている(特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−155082号公報 (図1)
【特許文献2】
実開昭63−53672号公報 (図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術の特許文献1のようなかしめ装置では、計測用のセンサや良否判定用のCPU(中央演算処理装置)などを設置しなければならず、装置が大がかりとならざるを得ない。特に、電子機器を用いた計測や判定はシステムが複雑となる。さらに、いったん故障や誤動作が発生した場合には、複雑な装置構成の影響でメンテナンスに時間がかかり、維持管理コストが増大する。
【0008】
また、従来の技術の特許文献1のようなかしめ装置では、通常その良否は計測装置に表示されるが、部品自体には表示されない。一般的に、品質の最終確認は検査員が抜き取りで行っており、良否を示す計測装置や条件管理を行っているセンサが故障した場合には、大量の不良品が発生してしまうことになる。この際、不良がどの段階で発生したかを識別することは非常に困難であるため、全数検査を実施しなければならない。この作業は、不良品を流出してはならないため、たいへんな時間と労力がかかるものである。
【0009】
また、従来の技術の特許文献2に示したボルトナット締結用ソケットは、ボルトとナットの締結が完了するとナットの外周部に自動的に印をつけ、この印の有無によってナット締結を目視にて容易に、かつ確実に確認できるようにしたものである。しかしながら、この考案は、ナットの締結忘れ防止を観点に考案されたものである。つまり、ボルト、ナットという構成から、ナットを締め忘れている状態、あるいは締め込みが不足している状態の「締結不足」、及びナットの締め込みが十分になされている状態の「締結完了」のみ確認できるものである。
【0010】
この考案をかしめ装置にそのまま適用しようとした場合には、問題が生じる。本来、かしめ装置とは、かしめ対象部材にかしめ工具を当接し、さらに移動させて荷重を加えることにより、当該かしめ対象部材に塑性変形を生じさせ、複数の部材を結合するものである。従来の技術の特許文献2に示した考案をかしめ装置に適用した場合、かしめ工具がかしめ対象部材に当接していない状態、あるいはかしめ荷重が不足している状態の「かしめ不足」、及びかしめ加工が適正に行われている状態の「適正かしめ」は確認できるが、かしめ工具が適正範囲を超えてかしめ荷重を及ぼした状態の「かしめ過ぎ」は確認することができない。
【0011】
本発明の目的は、上記のような問題点を解消するためになされたものであり、かしめ加工と同時にその加工部近傍にかしめの良否を示すマークを施すことによって、かしめ加工の良し悪しを容易に判別することができるかしめ装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
以上のような課題を解決するために、本発明に係るかしめ装置は、かしめ対象部材にかしめ工具を当接し、さらに移動させて荷重を加えることにより、当該かしめ対象部材に塑性変形を生じさせ、複数の部材を結合するかしめ装置であって、かしめ工具がかしめ加工の適正範囲に進入したとき、第1のマークをかしめ加工部近傍に施す第1のマーキング装置と、かしめ工具が前記適正範囲を超えて移動したとき、第2のマークをかしめ加工部近傍に施す第2のマーキング装置と、を備える。前記第1及び第2のマークは、それぞれの有無によりかしめ加工の良否を示している。
【0013】
さらに、本発明に係るかしめ装置において、前記第1及び第2のマーキング装置は刻印機であり、前記かしめ加工部近傍に施される第1及び第2のマークは刻印であること、を特徴とする。
【0014】
またさらに、本発明に係るかしめ装置において、前記第1及び第2のマーキング装置は塗料付与装置であり、前記かしめ加工部近傍に施される第1及び第2のマークは塗料マークであること、を特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態によるかしめ装置について、図1、2を用いて説明する。この実施の形態では、かしめ加工によりアルミハウジング8に電磁弁9を取り付ける場合を例示している。
【0016】
図1は実施の形態に係るかしめ装置の要部を例示している。また、図2における(a1)〜(a3)は、実施の形態に係るかしめ装置の動作説明のための図で、かしめ装置の動きを示している。
【0017】
図1に示す本実施の形態は、上下方向にかしめ工具1を移動させることによりかしめ加工を行うかしめ装置の要部を表している。図1において、(A)は本実施の形態に係るかしめ装置の模式的横断面図であり、(B)は模式的下面図である。(A)において示されるように、かしめ工具1はボルト2等の締結手段により、かしめ荷重を加えるヘッド3に取り付けられている。ヘッド3は図示しない駆動機構によって上下方向に変位する。この変位量は、かしめ対象部材の大きさ等によって任意に設定可能であり、かしめ工具1に所望の変位量を与えることができる。
【0018】
本実施の形態のかしめ装置が有している特徴は、かしめ工具1の両脇にOK刻印機4とNG刻印機5という2種類の刻印機を備えていることである。この2種類の刻印機4,5は、かしめ工具の外周を取り囲むように配されており、バネ6を介して取り付けられている。また、刻印機4,5は、ストッパ7によって保持されており、この保持位置より下方向に移動しないよう設置されている。バネ6は、OK刻印機4とNG刻印機5にかかる下方向からの荷重に対して反力を与える役割を担っている。つまり、刻印機4,5の下面に荷重がかかった場合は、バネ6の弾性力による反力を返しつつ、刻印機4,5は上昇することになる。また、OK刻印機4の先端は、かしめ工具1先端から所定の距離上方に設けられており、NG刻印機5の先端は、OK刻印機4の先端からさらに所定の距離上方に設けられている。OK刻印機4用のバネ6(1)とNG刻印機5用のバネ6(2)は、ほぼ同一の弾性力を有していることが好ましい。なお、OK刻印機4とNG刻印機5にかかる下方向からの荷重に対して反力を与える機構については、図示するコイルバネ6等の弾性体に限定するものではない。
【0019】
(B)の模式的下面図に示されるように、OK刻印機4の下面には、刻印を施すための突起が形成されている。また、NG刻印機5の下面にも、刻印を施すための突起が形成されている。これら突起によって、刻印機先端に荷重がかかった場合には、バネ6の弾性力による反力を受け、部材に刻印を施すことができる。
【0020】
図2に示す本発明の実施形態では、かしめ工具1の移動方向には、被加工物であるアルミハウジング8と、このアルミハウジング8にかしめ加工によって結合される電磁弁9が配置されている。かしめ工具1は、ヘッド3の下方向の移動にともなって被加工物であるアルミハウジング8に当接し、さらにアルミハウジング8に荷重を加える。この荷重によって、電磁弁9を納めているアルミハウジング8の周囲の部分が変形し、アルミハウジング8と電磁弁9は結合する。
【0021】
以下、本実施の形態に係る、かしめ装置の動作状況を詳説する。なお、図2において、(C)は本実施の形態に係るかしめ装置の模式的横断面図であり、(D)はかしめ対象部材であるアルミハウジング8と電磁弁9の模式的上面図を表している。
【0022】
(a1)は、所定のかしめ変位が得られなかった場合を例示している。かしめ変位が足りず、かしめ工具1が所望の位置まで移動していない場合には、(C)の模式的横断面図で示すとおり、アルミハウジング8に荷重が加わらず、アルミハウジング8と電磁弁9は結合されない。あるいは、アルミハウジング8に荷重が加わったとしても、十分な塑性変形をアルミハウジング8に対して及ぼすことができず、アルミハウジング8と電磁弁9は十分に結合されない。(a1)に示すように、かしめ変位が不足して正常にかしめ加工が行われなかった場合には、かしめ工具の周囲に設置されたOK刻印機4とNG刻印機5は、どちらもアルミハウジング8に接することができない。よって、アルミハウジング8には刻印が施されない。(D)の模式的上面図においても示すように、アルミハウジング8に刻印が施されていない場合には、かしめ不足による不良が発生していることを容易に判定できる。
【0023】
(a2)は、かしめ加工が正常に行われた場合を例示している。かしめ工具が適正範囲に進入した場合には、かしめ加工部近傍にOK刻印のみが付与されることになる。かしめ変位が正常であり、適正にかしめ加工が行われた場合には、(C)の模式的横断面図で示すとおり、アルミハウジング8に適正な荷重が加わることにより、アルミハウジング8に対して適正な塑性変形を生じさせ、アルミハウジング8と電磁弁9は正常に結合される。(a2)に示すように、かしめ加工が正常に実施された場合には、かしめ工具の周囲に設置されたOK刻印機4のみがアルミハウジング8に接することになる。かしめ加工が正常に行われた場合には、(D)の模式的上面図においても示すように、アルミハウジング8にOK刻印機4の先端が押しつけられ、かしめ加工部近傍にOK刻印のみが施される。これにより、適正にかしめ加工が行われたことを容易に判定できる。
【0024】
(a3)は、かしめ加工が所定のかしめ変位を超えて行われた場合を示している。かしめ工具が適正範囲を超えて移動した場合には、かしめ加工部近傍にOK刻印及びNG刻印の両方が付与されることになる。かしめ変位が所定範囲をオーバーした場合には、(C)の模式的横断面図で示すとおり、アルミハウジング8に必要以上の塑性変形が生じ、適正な位置に電磁弁9が取り付けられないことになる。(a3)に示すように、かしめ変位が所定範囲を超えて実施され、かしめ過ぎの状態になった場合は、アルミハウジング8にOK刻印機4とNG刻印機5の両方の先端が押しつけられる。この場合には、(D)の模式的上面図においても示すように、かしめ加工部近傍にOK刻印及びNG刻印の両方が施されることになる。これにより、適正範囲を超えてかしめ加工が行われたことを容易に判定できる。
【0025】
以上詳説したとおり、本実施の形態に係るかしめ装置では、(a1)所定のかしめ変位が得られなかった場合には刻印がされず、(a2)適正なかしめ変位でかしめ加工が行われた場合にはOK刻印のみが施され、(a3)適正なかしめ範囲を超えてかしめ加工が行われた場合にはOK刻印とNG刻印の両方が施されることになる。これにより、「かしめ不足」、「適正かしめ」、「かしめ過ぎ」という状態を確認することができる。つまり、本発明の実施の形態によれば、かしめ加工の良否判定は、「適正範囲」を条件として実施することができることになる。
【0026】
なお、OK刻印機4、NG刻印機5ともに刻印を施すために必要な荷重は約0.1kNである。この荷重は、数kNレベルであるかしめ荷重に対して十分小さいため、かしめ加工部自体には影響を与えないものである。
【0027】
次に、図2、3において図示されるのは、マーキング装置に塗料付与装置を採用した場合の実施の形態である。図3において、(E)は本実施の形態に係るかしめ装置の模式的横断面図であり、(F)は模式的下面図である。図1の場合と同様であるが、(E)において示されるように、かしめ工具1はボルト2等の締結手段により、かしめ荷重を加えるヘッド3に取り付けられている。ヘッド3は図示しない駆動機構によって上下方向に変位する。この変位量は、かしめ対象部材の大きさ等によって任意に設定可能であり、かしめ工具1に所望の変位量を与えることができる。
【0028】
本実施の形態のかしめ装置が有している特徴は、かしめ工具1の両脇にOK塗料付与装置10とNG塗料付与装置12という2種類の塗料付与装置を備えていることである。この2種類の塗料付与装置10,12は、かしめ工具の両脇に配されており、バネ6を介して取り付けられている。また、塗料付与装置10,12は、ストッパ7によって保持されており、この保持位置より下方向に移動しないよう設置されている。バネ6は、OK塗料付与装置10とNG塗料付与装置12にかかる下方向からの荷重に対して反力を与える役割を担っている。つまり、塗料付与装置10,12の下面に荷重がかかった場合は、バネ6の弾性力による反力を返しつつ、塗料付与装置10,12は上昇することになる。また、OK塗料付与装置10の先端は、かしめ工具1の先端から所定の距離上方に設けられており、NG塗料付与装置12の先端は、OK塗料付与装置10の先端からさらに所定の距離上方に設けられている。OK塗料付与装置10用のバネ6(1)とNG塗料付与装置12用のバネ6(2)は、ほぼ同一の弾性力を有していることが好ましい。なお、OK塗料付与装置10とNG塗料付与装置12にかかる下方向からの荷重に対して反力を与える機構については、図示するコイルバネ6等の弾性体に限定するものではない。
【0029】
(F)の模式的下面図に示されるように、OK塗料付与装置10の下面には、塗料マークを施すためのマーキング機構が形成されている。また、NG塗料付与装置12の下面にも、塗料マークを施すためのマーキング機構が形成されている。これらマーキング機構によって、塗料付与装置先端に荷重がかかった場合には、バネ6の弾性力による反力を受け、部材に塗料マークを施すことができる。
【0030】
なお、OK塗料付与装置10、NG塗料付与装置12ともに、例えば、図示するような塗料カートリッジ11,13をそれぞれ有している。それぞれの塗料カートリッジ11,13は、塗料付与装置に対して塗料を供給する。この塗料カートリッジ11,13は、外観から塗料残量を確認できるため、管理も容易となっている。なお、塗料供給機構については、例えば、塗料タンクから塗料付与装置に対して塗料をポンプで自動供給するものなど、どの様な形式のものを採用してもまったく問題なく、図3に例示する構造に限定されるものではない。
【0031】
また、本発明に係る塗料とは、部材表面に塗布後、溶媒の蒸発、化学反応などで表面上に薄い皮膜をつくる液状物質のことをいい、例えば、顔料系インク、染料系インク、ワニス等どの様なものであっても良い。
【0032】
なお、マーキング装置に塗料付与装置を採用した本実施の形態は、前述した刻印機によるかしめ装置の場合と同様の動作をするものである。すなわち、(a1)所定のかしめ変位が得られなかった場合には塗料マークがされず、(a2)適正なかしめ変位でかしめ加工が行われた場合にはOK塗料マークのみが施され、(a3)適正なかしめ範囲を超えてかしめ加工が行われた場合にはOK塗料マークとNG塗料マークの両方が施されることになる。これにより、「かしめ不足」、「適正かしめ」、「かしめ過ぎ」という状態を確認することができる。つまり、本発明の実施の形態によれば、かしめ加工の良否判定は、「適正範囲」を条件として実施することができることになる。
【0033】
なお、OK塗料付与装置10、NG塗料付与装置12ともに塗料マークを施すために必要な荷重は十分小さいため、かしめ加工部自体には影響を与えないものである。
【0034】
次に、図4、5において図示されるのは、本発明をロールかしめ装置に適用した場合の実施の形態である。
【0035】
まず、ロールかしめ装置の構成例を図4により説明する。図4は、かしめ対象部材として、自動車のサスペンションに使用されるショックアブソーバを加工する場合を例示している。この加工は、ショックアブソーバを構成する鋼管34の先端を折り曲げ加工することによって、シールを施す場合を例示している。本実施の形態で例示するロールかしめ装置は、予備潰しローラ30と仕上げかしめローラ31の2種類の工具を有している。これら予備潰しローラ30と仕上げかしめローラ31は、それぞれヘッド32に取り付けられている。このヘッド32は、装置上部に設置されている電動機33により動力を与えられている。ヘッド32の回転は、予備潰しローラ30と仕上げかしめローラ31に公転力を与えている。さらに、ヘッド32に取り付けられたこれら2種類の工具30,31は、自ら自転もしている。
【0036】
続いて、本発明の実施の形態に係る鋼管34の先端を折り曲げる加工について、図5を用いて説明する。ショックアブソーバを構成する鋼管34は、初めは真っ直ぐな状態である。まず、予備潰しローラ30によって、鋼管の先端は全周にわたって内側に折り曲げられる。次に、(b2)で図示するように、仕上げかしめローラ31により、鋼管先端の全周を完全に折り曲げられることにより、かしめ加工が完了する。
【0037】
以下、本実施の形態に係るロールかしめ装置の動作状況を、図5を用いて詳説する。本実施の形態のロールかしめ装置が有している特徴は、仕上げかしめローラ31の両端にOKツールマーカ41とNGツールマーカ42という2種類のツールマーカを備えていることである。
【0038】
(b1)は、所定のかしめ変位が得られなかった場合を例示している。かしめ変位が足りず、仕上げかしめローラ31が所望の位置まで移動していない場合には、鋼管34に荷重が加わらず、鋼管34にはかしめ加工が施されない。あるいは、鋼管34に荷重が加わったとしても、十分な塑性変形を鋼管34に対して及ぼすことができないので、鋼管34は正常なかしめ加工を施されない。(b1)に示すように、かしめ変位が不足して正常にかしめ加工が行われなかった場合には、仕上げかしめローラ31が有しているOKツールマーカ41、NGツールマーカ42とも鋼管34に接することができない。よって、鋼管34にはツールマークが施されず、かしめ不足による不良が発生していることを容易に判断できる。
【0039】
(b2)は、かしめ加工が正常に行われた場合を例示している。かしめ変位が正常であり、適正にかしめが行われた場合には、鋼管34に適正な荷重が加わることにより、鋼管34に対して適正な塑性変形を生じさせ、正常にかしめ加工が施される。(b2)に示すように、かしめ加工が正常に実施された場合には、鋼管34の先端にのみOKツールマーカ41が押しつけられ、鋼管34にOKツールマークのみが施される。これにより、適正にかしめ加工が行われたことを容易に判定できる。
【0040】
(b3)は、かしめ加工が所定のかしめ変位を超えて行われた場合を示している。かしめ変位が所定範囲をオーバーした場合には、鋼管34に必要以上の塑性変形が生じてしまい、正常なかしめ加工が施されないことになる。(b3)に示すように、かしめ変位が所定範囲を超えて実施され、かしめ過ぎの状態になった場合には、鋼管34にOKツールマーカ41とNGツールマーカ42の両方が押しつけられる。したがって、鋼管34先端には、OKツールマーク及びNGツールマークが施される。これにより、適正範囲を超えてかしめ加工が行われたことを容易に判定できる。
【0041】
以上詳説したとおり、本実施の形態に係るロールかしめ装置では、仕上げかしめローラ31に設置される2種類のツールマーカ41,42によって、(b1)所定のかしめ変位が得られなかったときにはツールマークが施されず、(b2)適正なかしめ変位でかしめ加工が行われた場合にはOKツールマークのみが施され、(b3)適正なかしめ範囲を超えてかしめ加工が行われた場合にはOKツールマークとNGツールマークの両方が施されることになる。
【0042】
なお、OKツールマーカ41、NGツールマーカ42ともに十分小さいマークを施すものであるため、かしめ加工部自体には、ほとんど影響を与えない。
【0043】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明では、かしめ加工と同時にその加工部近傍にかしめの良否を示すマークを施す。このマークは、かしめ加工が適正範囲で行われたのか否かを条件として施されるので、「かしめ不足」、「適正かしめ」、「かしめ過ぎ」を確認することができる。ゆえに、かしめ加工の良し悪しを容易に判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るかしめ装置の要部を例示する図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るかしめ装置の動作状況を説明する図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る塗料付与装置を有するかしめ装置の要部を例示する図である。
【図4】ロールかしめ装置の構成例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るロールかしめ装置の動作状況を説明する図である。
【符号の説明】
1 かしめ工具、2 ボルト、3 ヘッド、4 OK刻印機、5 NG刻印機、6 バネ、6(1) OK刻印機(塗料付与装置)用バネ、6(2) NG刻印機(塗料付与装置)用バネ、7 ストッパ、8 アルミハウジング、9 電磁弁、10 OK塗料付与装置、11 塗料カートリッジ(OK用)、12 NG塗料付与装置、13 塗料カートリッジ(NG用)、30 予備潰しローラ、31 仕上げかしめローラ、32 ヘッド、33 電動機、34 鋼管、41 OKツールマーカ、42 NGツールマーカ。

Claims (3)

  1. かしめ対象部材にかしめ工具を当接し、さらに移動させて荷重を加えることにより、当該かしめ対象部材に塑性変形を生じさせ、複数の部材を結合するかしめ装置において、
    かしめ工具がかしめ加工の適正範囲に進入したとき、第1のマークをかしめ加工部近傍に施す第1のマーキング装置と、
    かしめ工具が前記適正範囲を超えて移動したとき、第2のマークをかしめ加工部近傍に施す第2のマーキング装置と、
    を備えることにより、
    前記第1及び第2のマークそれぞれの有無によりかしめ加工の良否を示すことを特徴とするかしめ装置。
  2. 請求項1に記載のかしめ装置において、
    前記第1及び第2のマーキング装置は刻印機であり、
    前記かしめ加工部近傍に施される第1及び第2のマークは刻印であること、
    を特徴とするかしめ装置。
  3. 請求項1に記載のかしめ装置において、
    前記第1及び第2のマーキング装置は塗料付与装置であり、
    前記かしめ加工部近傍に施される第1及び第2のマークは塗料マークであること、
    を特徴とするかしめ装置。
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