JP2004187582A - 手動式加熱揮散装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電力供給源を不要とし、手動操作するだけで摩擦熱により容器本体内の薬剤を加熱して該薬剤を揮散させると共に圧縮空気により当該薬剤を薬剤放出部材から外部に放出して薬剤を効果的に作用させることができる手動式加熱揮散装置を提供すること。
【解決手段】手動式加熱揮散装置(1)は、薬剤(6)を内部に収容する容器本体(2)と、手動操作されることによって容器本体(2)外部の空気を吸入しながら当該容器本体(2)内の空気圧を高めて該容器本体(2)に蓄圧する手動蓄圧手段(4)と、熱伝導部材(13,14)と、手動操作されることによって熱伝導部材(13,14)を擦り摩擦熱を発生させる手動発熱手段(4)と、容器本体(2)に装着された、該容器本体(2)内の薬剤(6)を容器本体(2)外部に放出するための薬剤放出部材(3)と、を備えている。熱伝導部材(13,14)に発生した摩擦熱により薬剤(6)を加熱して揮散させると共に容器本体(2)内の空気圧を高めて当該揮散した薬剤(6)を薬剤放出部材(3)から放出する。
【選択図】 図1
【解決手段】手動式加熱揮散装置(1)は、薬剤(6)を内部に収容する容器本体(2)と、手動操作されることによって容器本体(2)外部の空気を吸入しながら当該容器本体(2)内の空気圧を高めて該容器本体(2)に蓄圧する手動蓄圧手段(4)と、熱伝導部材(13,14)と、手動操作されることによって熱伝導部材(13,14)を擦り摩擦熱を発生させる手動発熱手段(4)と、容器本体(2)に装着された、該容器本体(2)内の薬剤(6)を容器本体(2)外部に放出するための薬剤放出部材(3)と、を備えている。熱伝導部材(13,14)に発生した摩擦熱により薬剤(6)を加熱して揮散させると共に容器本体(2)内の空気圧を高めて当該揮散した薬剤(6)を薬剤放出部材(3)から放出する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、手動式加熱揮散装置に関し、より詳細には、加熱して揮散させることで効果的に作用する薬剤を、商用電源、電池、等の電力供給源から供給される電力(即ち、電気エネルギー)を用いることなく、手動操作により積極的に揮散させることができる手動式加熱揮散装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
手動操作により薬剤を噴霧することができる手動蓄圧式ポンプ容器は従来から知られており(例えば、特許文献1参照)、この特許文献1では、ステムを容器本体内部に向けて押し込み、そして解放することによって一定量の薬剤を噴霧するようにした手動蓄圧式ポンプ容器(例えば、点鼻用噴霧具)が開示されている。一方、蚊等の害虫を駆除するための殺虫剤、芳香剤、等の薬剤を室内に拡散するための加熱蒸散装置も従来から知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
実公平6−39808号公報(第2頁、第3図)
【特許文献2】
特開2000−83554号公報(第2頁、第9図)
【0004】
図3は、特許文献2で開示されている従来の加熱蒸散装置の概略図である。図3に示されるように、加熱蒸散装置50は、上部筺体52および下部筺体53を、嵌着または接着等により組み合せてなる筺体51を有し、筺体51内に液体容器60を収容できるようになっている。液体容器60内には、殺虫成分や芳香成分等を含む液体が収容されている。有底筒状の液体容器60には、液体容器60内の液体を吸い上げ可能な吸液芯61が、その一端を液体容器60の小径部60aから外部に露出するように突出させ、そしてその他端を液体に浸漬させて、取付けられている。液体容器60は、下部筺体53の底部側に開放して設けられた装着孔から筺体51内に装着される。
【0005】
筺体51内には、液体容器60の小径部60aを係止する位置決め部材54が設けられており、位置決め部材54には、電気ヒーター等の加熱手段(即ち、発熱体)55がネジ56により固定されている。位置決め部材54および加熱手段55にはそれぞれ貫通孔が設けられており、液体容器60を筺体51内に装着した際には、液体容器60から突出する吸液芯61がそれらの貫通孔を貫通して装着される。その状態で、吸液芯61の一端の近傍に配設された加熱手段55により吸液芯61を熱することで、吸液芯61に吸い上げられた液体容器60内の液体が蒸散されて気体となる。
【0006】
筺体51内には、光源57が光源固定部材58によって適宜の位置に固定されている。また、筺体51の外壁には、電源コード62、加熱手段55や光源57への通電を制御するスイッチ63、光源57の光を受光して作動・非作動を外部に表示する受光部材64、液体容器60内の残液量を外部から確認するための窓65、等が設けられている。そして筺体51外壁の図中上方には、吸液芯61から蒸散された気体を外部に放出するための蒸散孔66が設けられている。蒸散孔66と吸液芯61の上端(一端)ならびに加熱手段55の上端との間には所定の間隔(距離)があけられている。蒸散孔66は、蒸散された気体が望ましくは蒸散孔66の開口周辺に当たることなく外部に放出されるように、吸液芯61の断面面積より広い開口面積を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に開示されている手動蓄圧式ポンプ容器は、駆動レバーを操作するとステムを容器本体内部に向けて押し込んで蓄圧し、そして該駆動レバーを解放すると一定量の薬剤を噴霧するようにしたものであって、単に薬剤を圧力によって噴霧するものである。従って、特許文献1に開示されている手動蓄圧式ポンプ容器は、加熱して揮散させることによって効果的に作用する薬剤には使用できない。
【0008】
一方、特許文献2に開示されている加熱蒸散装置は、電気ヒーター等の加熱手段(即ち、発熱体)55により吸液芯61を熱することで、吸液芯61に吸い上げられた液体容器60内の液体(薬剤)を蒸散して気体とし、蒸散孔66から外部に放出するようになっている。従って、特許文献2に開示されている加熱蒸散装置は、加熱して揮散させることによって効果的に作用する薬剤に好適である。しかしながら、この加熱蒸散装置は、液体の加熱のために電気ヒーター等の電力を利用した加熱手段を用いており、商用電源のコンセント、電池、等の電力供給源からの電力供給があって始めて使用できる装置であるので、当該商用電源のコンセント、電池、等の電力供給源が無い、例えば、屋外等にて簡易に用いることはできない。また、当該電力供給源として電池を用いた場合は、電池交換等の煩雑な作業が必要でもある。
【0009】
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、電力供給源を不要とし、手動操作するだけで摩擦熱により容器本体内の薬剤を加熱して該薬剤を揮散させると共に圧縮空気により当該薬剤を薬剤放出部材から外部に放出して薬剤を効果的に作用させることができる手動式加熱揮散装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明の手動式加熱揮散装置は、請求項1に記載したように、
薬剤を内部に収容する容器本体と、
手動操作されることによって前記容器本体外部の空気を吸入しながら当該容器本体内の空気圧を高めて該容器本体に蓄圧する手動蓄圧手段と、
熱伝導部材と、
手動操作されることによって前記熱伝導部材を擦り摩擦熱を発生させる手動発熱手段と、
前記容器本体に装着された、当該容器本体内の前記薬剤を容器本体外部に放出するための薬剤放出部材と、
を備え、
前記熱伝導部材に発生した前記摩擦熱により前記薬剤を加熱して揮散させると共に前記容器本体内の空気圧を高めて当該揮散した薬剤を前記薬剤放出部材から放出することを特徴としている。
【0011】
請求項1に記載の発明によれば、手動蓄圧手段ならびに手動発熱手段を手動で操作することによって熱伝導部材に発生した摩擦熱により薬剤を加熱して揮散させると共に容器本体内の空気圧を高めて当該揮散した薬剤が薬剤放出部材から放出されるように本発明の手動式加熱揮散装置が構成されているので、商用電源のコンセント、電池、等の電力供給源を用いることなく容器本体内の薬剤を揮散させて薬剤放出部材から放出させることができる。また、これによって、コンセント等の電力供給源のない屋外でも手軽に薬剤を散布することができ、また、電池交換等の煩わしい作業が不要となる。従って、本発明の手動式加熱揮散装置は、機構部品のみで構成でき、高価な電気部品を不要にすることができるので、コスト的にも有利である。
【0012】
また、薬剤を容器本体内で揮散させて気体化し、当該気体化された薬剤を薬剤放出部材から放出するように本発明の手動式加熱揮散装置が構成されていることから、薬剤として揮散性ピレスロイド剤等を使用でき、当該薬剤を効果的に作用させることができる。尚、本発明の手動式加熱揮散装置は、気体化された薬剤を圧縮空気を用いて放出するので、噴射剤や溶剤を用いる必要はない。
【0013】
また、本発明の手動式加熱揮散装置は、請求項2に記載したように、請求項1に記載の手動式加熱揮散装置において、
前記熱伝導部材が、前記薬剤を保持する担体であることを特徴としている。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、摩擦熱を発生する熱伝導部材を、薬剤を保持する担体自体としたので、発生させた摩擦熱を直接薬剤に伝達して当該薬剤を効率良く加熱して揮散させることができる。
【0015】
また、本発明の手動式加熱揮散装置は、請求項3に記載したように、請求項1に記載の手動式加熱揮散装置において、
前記熱伝導部材が、
摩擦熱を発生するための摩擦熱発生部材と、
当該摩擦熱を前記薬剤に伝達するために前記摩擦熱発生部材に接触して配置され且つ前記薬剤を保持する担体と、
を備えていることを特徴としている。
【0016】
請求項3に記載の発明によれば、熱伝導部材が、摩擦熱発生部材と、薬剤を保持する担体と、を備えており、良好な摩擦熱発生効率および良好な薬剤保持性といった異なる特性が要求される熱伝導部材が、夫々最適特性を有する異なる材料(即ち、摩擦熱発生部材および担体)から形成されているので、摩擦により高い摩擦熱を効率良く発生させ且つ揮散温度の高い薬剤を揮散可能にして手動式加熱揮散装置の使用範囲を拡大すると共に、多量の薬剤を担体に保持させることによって手動式加熱揮散装置の長期にわたる安定した使用をも実現できる。
【0017】
また、本発明の手動式加熱揮散装置は、請求項4に記載したように、請求項2または請求項3に記載の手動式加熱揮散装置において、
前記担体が、前記薬剤が含浸された多孔質担体または、前記容器本体内の前記薬剤を吸液する吸液芯であることを特徴としている。
【0018】
請求項4に記載の発明によれば、担体を、薬剤が含浸された多孔質担体または、容器本体に収容された薬剤を吸液する吸液芯としたので、例えば、比較的少ない消費量で有効に作用する薬剤は多孔質担体に含浸させた状態で、また、比較的消費量の多い薬剤は容器本体内の薬剤を吸液芯に吸液させて供給するようにして、薬剤に適した薬剤供給形態で薬剤を供給することができる。また、これによって、薬剤を効率良く使用することができる。
【0019】
また、本発明の手動式加熱揮散装置は、請求項5に記載したように、請求項1から請求項4のいずれか一つに記載した手動式加熱揮散装置において、
前記手動蓄圧手段および前記手動発熱手段が、手動操作することによって、外部空気を前記容器本体内に吸入して前記容器本体内の圧力を高め且つ、前記熱伝導部材を擦って摩擦熱を発生させるピストンであることを特徴としている。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、手動蓄圧手段および手動発熱手段を、ピストンとし、該ピストンを作動させることにより容器本体外部の空気を容器本体内に吸入し、また熱伝導部材を擦って摩擦熱を発生させるようにしたので、手動式加熱揮散装置の使用に際して単にピストンを作動させる簡単な操作で薬剤を散布することができる。また、これによって、電力供給源に接続する等の面倒な準備操作することなく、必要な時、直ちに使用が可能となる。
【0021】
また、本発明の手動式加熱揮散装置は、請求項6に記載したように、請求項1から請求項5のいずれか一つに記載した手動式加熱揮散装置において、
前記薬剤が液状薬剤であり、そして前記容器本体が前記液状薬剤の残量を外部から目視確認可能な透明容器であることを特徴としている。
【0022】
請求項6に記載の発明によれば、薬剤を液状薬剤とすると共に容器本体を透明容器として、液状薬剤の残量を容器本体外部から目視確認可能としたので、薬剤の交換時期を容易に知ることができる。
【0023】
また、本発明の手動式加熱揮散装置は、請求項7に記載したように、請求項1から請求項6のいずれか一つに記載した手動式加熱揮散装置において、
前記薬剤が、殺虫剤、芳香剤または消臭剤であることを特徴としている。
【0024】
請求項7に記載の発明によれば、薬剤を、殺虫剤、芳香剤または消臭剤としたので、屋外または屋内であって近くに電力供給源のない場所、等においても、殺虫剤を散布して手軽に害虫を駆除することができる。また、手動操作するだけで芳香剤や消臭剤を散布して臭いを消すこともできる。よって、本発明の手動式加熱揮散装置は、何処でも手軽に携帯して使用することができる。
【0025】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明の実施の形態を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る好適な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る一実施形態である手動式加熱揮散装置の概略構成図である。
【0027】
図1に示されるように、本発明の手動式加熱揮散装置1は、容器本体2と、薬剤放出部材3と、手動蓄圧手段4と、手動発熱手段5と、を備えている。容器本体2は、合成樹脂を射出成形して形成された有底容器であり、内部に殺虫剤、芳香剤、消臭剤、等の薬剤6を収容できるようになっている。容器本体2の開口部には、蓋体8が装着されて容器本体2を密閉(即ち、液密および気密に封止)するようになっている。尚、容器本体2は、外部から薬剤6の残量を目視で確認できるように透明な合成樹脂で形成されることが好ましい。
【0028】
薬剤放出部材3は、容器本体2に収容された薬剤6を容器本体2外部に放出させるためのものであって、開閉弁10が設けられた従来公知のノズルヘッドであり、薬剤放出部材3を押圧することにより開閉弁10が開いて容器本体2内の薬剤6を含む気体が薬剤放出孔3aから放出されるようになっている。尚、薬剤放出部材3は、操作(例えば、本実施形態では押圧操作)される都度、容器本体2内の薬剤6を含む気体を放出するタイプのノズルヘッドまたは、一回の操作により当該容器本体2内の薬剤6を含む気体を出し切ることが可能な全量噴射タイプのノズルヘッドのいずれを採用してもよい。
【0029】
手動蓄圧手段4は、手動操作することによって外部空気を容器本体2内に吸入し、容器本体2内の圧力を高めて蓄圧するためのものであって、その一例として本実施形態ではピストン9が容器本体2の蓋体8を貫通し、容器本体2の液密および気密を保持したまま摺動可能に配設されている。ピストン9は、図1に示されるように矢印A方向または矢印B方向に手で作動させることによって、ピストン9と蓋体8とで画成された閉鎖空間11内の空気を圧縮して容器本体2内に押し込まれ、当該空気を容器本体2内に蓄圧するように構成されている。
【0030】
具体的には、ピストン9を矢印A方向に押圧すると、閉鎖空間11内の空気が圧縮されて当該圧縮空気が逆止弁12を押し開きながら、ピストン9が容器本体2内に押し込まれる。そして、ピストン9を矢印B方向に引っぱると、閉鎖空間11内の圧力が低下して容器本体2外部の空気が逆止弁15を介して閉鎖空間11内に吸入されるようになっている。従って、ピストン9を矢印A方向または矢印B方向に作動させる毎に、外部空気が容器本体2内に吸入されて蓄圧される。尚、ピストン9のスカート部9aには、図1に示されるように、容器本体2内における逆止弁12直下の空間とスカート部9a外側の空間とをピストン9の位置によっては連通させる圧縮空気挿通孔16が設けられており、この圧縮空気挿通孔16によって閉鎖空間11内の圧縮された空気が逆止弁12および逆止弁12直下の空間を通じてスカート部9a外側の空間へと導かれるようになっている。
【0031】
手動発熱手段5は、手動操作することによって摩擦熱を発生させるためのものであって、その一例として本実施形態ではピストン9が摩擦熱発生部材13に摩擦熱を生じさせる。摩擦熱発生部材13は、支持部材(不図示)によって容器本体2内に固定されており、容器本体2の内部においてピストン9のスカート部9aに適宜の締め代をもって嵌合する(即ち、ピストン9のスカート部9aにより外周が囲まれる)。摩擦熱発生部材13は、ピストン9を矢印A方向または矢印B方向に作動した際に、スカート部9aとの摩擦により摩擦熱を発生させると共に、発生した摩擦熱を後述する吸液芯14に効率良く伝達するようになっており、例えば、金属、セラミック、プラスチック、等の熱伝導率の高い材料で形成されている。
【0032】
摩擦熱発生部材13には、担体の一例である吸液芯14の一端14aが接触しながら配置されている。吸液芯14の他端14bは、容器本体2内に収容された薬剤6に浸漬され且つ、容器本体2内に設けられた固定手段17によって容器本体2内に位置決めされ且つ固定されている。吸液芯14は、例えば、セラミック、プラスチック、紙、木、等の吸液率の高い材料で形成された多孔質体、不織布、紐体、等からなり、容器本体2内に収容された薬剤6を他端14bで吸引し、摩擦熱発生部材13に接触している一端14aまで吸い上げて供給できるようになっている。
【0033】
摩擦熱発生部材13とピストン9のスカート部9aとを摩擦することにより発生した摩擦熱は、摩擦熱発生部材13から吸液芯14の一端14aに伝導され、吸液芯14に保持された薬剤6を加熱し、揮散させて気体とするようになっている。即ち、本実施形態における熱伝導部材は、摩擦熱発生部材13と、吸液芯14と、を備えている。従って、ピストン9を作動させると、容器本体2内には、薬剤6の成分を含む加圧された気体が充満する。
【0034】
次に、手動式加熱揮散装置の変形例を図2を参照して説明する。図2は、本発明の手動式加熱揮散装置の変形例の概略構成図である。尚、図1において既に説明した部分については、同一符号または相当符号を付して説明を簡略化または省略する。
【0035】
図2に示されるように、手動式加熱揮散装置20は、ピストン9のスカート部9aと熱伝導部材21の一端21aとが適宜の締め代をもって嵌合している。熱伝導部材21は、例えば、金属、セラミック、プラスチック、紙、木、等の熱伝導率の高い多孔質材で形成されており、薬剤6を保持すると共に、ピストン9のスカート部9aとの摩擦によって摩擦熱を発生できるようになっている。また、薬剤6は、その全量が多孔質担体である熱伝導部材21に吸着された状態で保持されており、容器本体2内に液状のまま貯溜された薬剤6はない。即ち、熱伝導部材21は、図1に示す手動式加熱揮散装置1の摩擦熱発生部材13および吸液芯14両方の機能を兼ね備えているものである。
【0036】
次に、本実施形態の作用を説明する。
図1において、ピストン9を矢印A方向に手動で操作すると、閉鎖空間11内の空気が圧縮される。閉鎖空間11内の圧力が所定の圧力より高くなると、逆止弁12が開いて閉鎖空間11内の圧縮空気は容器本体2内に押し込まれる。ピストン9を矢印B方向に移動させると、閉鎖空間11内の圧力が低下し、該閉鎖空間11内の圧力が所定の圧力以下になると逆止弁15が開き、容器本体2外部の空気が逆止弁15を介して閉鎖空間11内に吸入される。即ち、ピストン9を矢印A方向および矢印B方向に作動させる毎に、外部空気が閉鎖空間11内に取り込まれ、更に容器本体2内に押し込まれて蓄圧される。容器本体2内の圧力は、ピストン9の作動回数に比例して次第に高められる。
【0037】
一方、ピストン9の矢印A方向または矢印B方向への操作に伴なって、ピストン9のスカート部9aと摩擦熱発生部材13とが摺動し、スカート部9aと摩擦熱発生部材13との摩擦によって摩擦熱が発生する。摩擦熱発生部材13の外周部に発生した摩擦熱は、摩擦熱発生部材13によって吸液芯14に伝導され、吸液芯14に保持された薬剤6を加熱し、揮散させる。
【0038】
従って、ピストン9を矢印A方向および矢印B方向に作動させると、容器本体2内には、薬剤6の成分を含む加圧された気体が充満する。ここで、薬剤放出部材3の開口部を所望の方向に向けて薬剤放出部材3を押圧すると、開閉弁10が開き、そして容器本体2内に蓄積されていた薬剤6を含む加圧気体が、容器本体2内部と連通する薬剤放出部材3の薬剤放出孔3aから放出される。
【0039】
上述したように、電力を使用することなく、単にピストン9を矢印A方向および矢印B方向に作動させるだけで、加熱して、揮散させた薬剤6を勢い良く放出することができる。また、揮散させた薬剤6を薬剤放出部材3の薬剤放出孔3aを対象物に向けて放出してもよい。また、吸液芯14に保持されている薬剤6が揮散し、薬剤6の保持量が少なくなると、吸液芯14は容器本体2内に収容された薬剤6を吸い上げて自動的に補給する。尚、薬剤6の残量は、透明な容器本体2の外部から容易に目視確認することができるので、薬剤6の交換時期を簡単に知ることができる。
【0040】
尚、手動式加熱揮散装置1の変形例である図2の手動式加熱揮散装置20の作用も同様であるが、薬剤6の自動補給はなく、熱伝導部材21に保持された薬剤6が消費されると、新しい熱伝導部材21と交換することにより薬剤6が補給される。従って、手動式加熱揮散装置20は、一回当たりの消費量が比較的少ない薬剤6に適用するのに好適である。
【0041】
尚、本発明は、前述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、前述した実施形態や変形例における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0042】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、手動蓄圧手段ならびに手動発熱手段を手動で操作することによって熱伝導部材に発生した摩擦熱により薬剤を加熱して揮散させると共に容器本体内の空気圧を高めて当該揮散した薬剤が薬剤放出部材から放出されるように本発明の手動式加熱揮散装置が構成されているので、商用電源のコンセント、電池、等の電力供給源を用いることなく容器本体内の薬剤を揮散させて薬剤放出部材から放出させることができる。また、これによって、コンセント等の電力供給源のない屋外でも手軽に薬剤を散布することができ、また、電池交換等の煩わしい作業が不要となる。従って、本発明の手動式加熱揮散装置は、機構部品のみで構成でき、高価な電気部品を不要にすることができるので、コスト的にも有利である。
【0043】
また、本発明によれば、薬剤を容器本体内で揮散させて気体化し、当該気体化された薬剤を薬剤放出部材から放出するように本発明の手動式加熱揮散装置が構成されていることから、薬剤として揮散性ピレスロイド剤等を使用でき、当該薬剤を効果的に作用させることができる。尚、本発明の手動式加熱揮散装置は、気体化された薬剤を圧縮空気を用いて放出するので、噴射剤や溶剤を用いる必要はない。
【0044】
また、本発明によれば、摩擦熱を発生する熱伝導部材を、薬剤を保持する担体自体としたので、発生させた摩擦熱を直接薬剤に伝達して当該薬剤を効率良く加熱して揮散させることができる。
【0045】
また、本発明によれば、熱伝導部材が、摩擦熱発生部材と、薬剤を保持する担体と、を備えており、良好な摩擦熱発生効率および良好な薬剤保持性といった異なる特性が要求される熱伝導部材が、夫々最適特性を有する異なる材料(即ち、摩擦熱発生部材および担体)から形成されているので、摩擦により高い摩擦熱を効率良く発生させ且つ揮散温度の高い薬剤を揮散可能にして手動式加熱揮散装置の使用範囲を拡大すると共に、多量の薬剤を担体に保持させることによって手動式加熱揮散装置の長期にわたる安定した使用をも実現できる。
【0046】
また、本発明によれば、担体を、薬剤が含浸された多孔質担体または、容器本体に収容された薬剤を吸液する吸液芯としたので、例えば、比較的少ない消費量で有効に作用する薬剤は多孔質担体に含浸させた状態で、また、比較的消費量の多い薬剤は容器本体内の薬剤を吸液芯に吸液させて供給するようにして、薬剤に適した薬剤供給形態で薬剤を供給することができる。また、これによって、薬剤を効率良く使用することができる。
【0047】
また、本発明によれば、手動蓄圧手段および手動発熱手段を、ピストンとし、該ピストンを作動させることにより容器本体外部の空気を容器本体内に吸入し、また熱伝導部材を擦って摩擦熱を発生させるようにしたので、手動式加熱揮散装置の使用に際して単にピストンを作動させる簡単な操作で薬剤を散布することができる。また、これによって、電力供給源に接続する等の面倒な準備操作することなく、必要な時、直ちに使用が可能となる。
【0048】
また、本発明によれば、薬剤を液状薬剤とすると共に容器本体を透明容器として、液状薬剤の残量を容器本体外部から目視確認可能としたので、薬剤の交換時期を容易に知ることができる。
【0049】
また、本発明によれば、薬剤を、殺虫剤、芳香剤または消臭剤としたので、屋外または屋内であって近くに電力供給源のない場所、等においても、殺虫剤を散布して手軽に害虫を駆除することができる。また、手動操作するだけで芳香剤や消臭剤を散布して臭いを消すこともできる。よって、本発明の手動式加熱揮散装置は、何処でも手軽に携帯して使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る手動式加熱揮散装置の好適な実施形態の概略構成図である。
【図2】図1の手動式加熱揮散装置の変形例を示す概略構成図である。
【図3】特許文献2に開示されている加熱蒸散装置の縦断面図である。
【符号の説明】
1,20 手動式加熱揮散装置
2 容器本体(透明容器)
3 薬剤放出部材
3a 薬剤放出孔
4 手動蓄圧手段
5 手動発熱手段
6 薬剤(殺虫剤、芳香剤、消臭剤、等)
9 ピストン
13 摩擦熱発生部材(熱伝導部材)
14 吸液芯(熱伝導部材、担体)
21 熱伝導部材(多孔質担体)
【発明の属する技術分野】
本発明は、手動式加熱揮散装置に関し、より詳細には、加熱して揮散させることで効果的に作用する薬剤を、商用電源、電池、等の電力供給源から供給される電力(即ち、電気エネルギー)を用いることなく、手動操作により積極的に揮散させることができる手動式加熱揮散装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
手動操作により薬剤を噴霧することができる手動蓄圧式ポンプ容器は従来から知られており(例えば、特許文献1参照)、この特許文献1では、ステムを容器本体内部に向けて押し込み、そして解放することによって一定量の薬剤を噴霧するようにした手動蓄圧式ポンプ容器(例えば、点鼻用噴霧具)が開示されている。一方、蚊等の害虫を駆除するための殺虫剤、芳香剤、等の薬剤を室内に拡散するための加熱蒸散装置も従来から知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
実公平6−39808号公報(第2頁、第3図)
【特許文献2】
特開2000−83554号公報(第2頁、第9図)
【0004】
図3は、特許文献2で開示されている従来の加熱蒸散装置の概略図である。図3に示されるように、加熱蒸散装置50は、上部筺体52および下部筺体53を、嵌着または接着等により組み合せてなる筺体51を有し、筺体51内に液体容器60を収容できるようになっている。液体容器60内には、殺虫成分や芳香成分等を含む液体が収容されている。有底筒状の液体容器60には、液体容器60内の液体を吸い上げ可能な吸液芯61が、その一端を液体容器60の小径部60aから外部に露出するように突出させ、そしてその他端を液体に浸漬させて、取付けられている。液体容器60は、下部筺体53の底部側に開放して設けられた装着孔から筺体51内に装着される。
【0005】
筺体51内には、液体容器60の小径部60aを係止する位置決め部材54が設けられており、位置決め部材54には、電気ヒーター等の加熱手段(即ち、発熱体)55がネジ56により固定されている。位置決め部材54および加熱手段55にはそれぞれ貫通孔が設けられており、液体容器60を筺体51内に装着した際には、液体容器60から突出する吸液芯61がそれらの貫通孔を貫通して装着される。その状態で、吸液芯61の一端の近傍に配設された加熱手段55により吸液芯61を熱することで、吸液芯61に吸い上げられた液体容器60内の液体が蒸散されて気体となる。
【0006】
筺体51内には、光源57が光源固定部材58によって適宜の位置に固定されている。また、筺体51の外壁には、電源コード62、加熱手段55や光源57への通電を制御するスイッチ63、光源57の光を受光して作動・非作動を外部に表示する受光部材64、液体容器60内の残液量を外部から確認するための窓65、等が設けられている。そして筺体51外壁の図中上方には、吸液芯61から蒸散された気体を外部に放出するための蒸散孔66が設けられている。蒸散孔66と吸液芯61の上端(一端)ならびに加熱手段55の上端との間には所定の間隔(距離)があけられている。蒸散孔66は、蒸散された気体が望ましくは蒸散孔66の開口周辺に当たることなく外部に放出されるように、吸液芯61の断面面積より広い開口面積を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に開示されている手動蓄圧式ポンプ容器は、駆動レバーを操作するとステムを容器本体内部に向けて押し込んで蓄圧し、そして該駆動レバーを解放すると一定量の薬剤を噴霧するようにしたものであって、単に薬剤を圧力によって噴霧するものである。従って、特許文献1に開示されている手動蓄圧式ポンプ容器は、加熱して揮散させることによって効果的に作用する薬剤には使用できない。
【0008】
一方、特許文献2に開示されている加熱蒸散装置は、電気ヒーター等の加熱手段(即ち、発熱体)55により吸液芯61を熱することで、吸液芯61に吸い上げられた液体容器60内の液体(薬剤)を蒸散して気体とし、蒸散孔66から外部に放出するようになっている。従って、特許文献2に開示されている加熱蒸散装置は、加熱して揮散させることによって効果的に作用する薬剤に好適である。しかしながら、この加熱蒸散装置は、液体の加熱のために電気ヒーター等の電力を利用した加熱手段を用いており、商用電源のコンセント、電池、等の電力供給源からの電力供給があって始めて使用できる装置であるので、当該商用電源のコンセント、電池、等の電力供給源が無い、例えば、屋外等にて簡易に用いることはできない。また、当該電力供給源として電池を用いた場合は、電池交換等の煩雑な作業が必要でもある。
【0009】
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、電力供給源を不要とし、手動操作するだけで摩擦熱により容器本体内の薬剤を加熱して該薬剤を揮散させると共に圧縮空気により当該薬剤を薬剤放出部材から外部に放出して薬剤を効果的に作用させることができる手動式加熱揮散装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明の手動式加熱揮散装置は、請求項1に記載したように、
薬剤を内部に収容する容器本体と、
手動操作されることによって前記容器本体外部の空気を吸入しながら当該容器本体内の空気圧を高めて該容器本体に蓄圧する手動蓄圧手段と、
熱伝導部材と、
手動操作されることによって前記熱伝導部材を擦り摩擦熱を発生させる手動発熱手段と、
前記容器本体に装着された、当該容器本体内の前記薬剤を容器本体外部に放出するための薬剤放出部材と、
を備え、
前記熱伝導部材に発生した前記摩擦熱により前記薬剤を加熱して揮散させると共に前記容器本体内の空気圧を高めて当該揮散した薬剤を前記薬剤放出部材から放出することを特徴としている。
【0011】
請求項1に記載の発明によれば、手動蓄圧手段ならびに手動発熱手段を手動で操作することによって熱伝導部材に発生した摩擦熱により薬剤を加熱して揮散させると共に容器本体内の空気圧を高めて当該揮散した薬剤が薬剤放出部材から放出されるように本発明の手動式加熱揮散装置が構成されているので、商用電源のコンセント、電池、等の電力供給源を用いることなく容器本体内の薬剤を揮散させて薬剤放出部材から放出させることができる。また、これによって、コンセント等の電力供給源のない屋外でも手軽に薬剤を散布することができ、また、電池交換等の煩わしい作業が不要となる。従って、本発明の手動式加熱揮散装置は、機構部品のみで構成でき、高価な電気部品を不要にすることができるので、コスト的にも有利である。
【0012】
また、薬剤を容器本体内で揮散させて気体化し、当該気体化された薬剤を薬剤放出部材から放出するように本発明の手動式加熱揮散装置が構成されていることから、薬剤として揮散性ピレスロイド剤等を使用でき、当該薬剤を効果的に作用させることができる。尚、本発明の手動式加熱揮散装置は、気体化された薬剤を圧縮空気を用いて放出するので、噴射剤や溶剤を用いる必要はない。
【0013】
また、本発明の手動式加熱揮散装置は、請求項2に記載したように、請求項1に記載の手動式加熱揮散装置において、
前記熱伝導部材が、前記薬剤を保持する担体であることを特徴としている。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、摩擦熱を発生する熱伝導部材を、薬剤を保持する担体自体としたので、発生させた摩擦熱を直接薬剤に伝達して当該薬剤を効率良く加熱して揮散させることができる。
【0015】
また、本発明の手動式加熱揮散装置は、請求項3に記載したように、請求項1に記載の手動式加熱揮散装置において、
前記熱伝導部材が、
摩擦熱を発生するための摩擦熱発生部材と、
当該摩擦熱を前記薬剤に伝達するために前記摩擦熱発生部材に接触して配置され且つ前記薬剤を保持する担体と、
を備えていることを特徴としている。
【0016】
請求項3に記載の発明によれば、熱伝導部材が、摩擦熱発生部材と、薬剤を保持する担体と、を備えており、良好な摩擦熱発生効率および良好な薬剤保持性といった異なる特性が要求される熱伝導部材が、夫々最適特性を有する異なる材料(即ち、摩擦熱発生部材および担体)から形成されているので、摩擦により高い摩擦熱を効率良く発生させ且つ揮散温度の高い薬剤を揮散可能にして手動式加熱揮散装置の使用範囲を拡大すると共に、多量の薬剤を担体に保持させることによって手動式加熱揮散装置の長期にわたる安定した使用をも実現できる。
【0017】
また、本発明の手動式加熱揮散装置は、請求項4に記載したように、請求項2または請求項3に記載の手動式加熱揮散装置において、
前記担体が、前記薬剤が含浸された多孔質担体または、前記容器本体内の前記薬剤を吸液する吸液芯であることを特徴としている。
【0018】
請求項4に記載の発明によれば、担体を、薬剤が含浸された多孔質担体または、容器本体に収容された薬剤を吸液する吸液芯としたので、例えば、比較的少ない消費量で有効に作用する薬剤は多孔質担体に含浸させた状態で、また、比較的消費量の多い薬剤は容器本体内の薬剤を吸液芯に吸液させて供給するようにして、薬剤に適した薬剤供給形態で薬剤を供給することができる。また、これによって、薬剤を効率良く使用することができる。
【0019】
また、本発明の手動式加熱揮散装置は、請求項5に記載したように、請求項1から請求項4のいずれか一つに記載した手動式加熱揮散装置において、
前記手動蓄圧手段および前記手動発熱手段が、手動操作することによって、外部空気を前記容器本体内に吸入して前記容器本体内の圧力を高め且つ、前記熱伝導部材を擦って摩擦熱を発生させるピストンであることを特徴としている。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、手動蓄圧手段および手動発熱手段を、ピストンとし、該ピストンを作動させることにより容器本体外部の空気を容器本体内に吸入し、また熱伝導部材を擦って摩擦熱を発生させるようにしたので、手動式加熱揮散装置の使用に際して単にピストンを作動させる簡単な操作で薬剤を散布することができる。また、これによって、電力供給源に接続する等の面倒な準備操作することなく、必要な時、直ちに使用が可能となる。
【0021】
また、本発明の手動式加熱揮散装置は、請求項6に記載したように、請求項1から請求項5のいずれか一つに記載した手動式加熱揮散装置において、
前記薬剤が液状薬剤であり、そして前記容器本体が前記液状薬剤の残量を外部から目視確認可能な透明容器であることを特徴としている。
【0022】
請求項6に記載の発明によれば、薬剤を液状薬剤とすると共に容器本体を透明容器として、液状薬剤の残量を容器本体外部から目視確認可能としたので、薬剤の交換時期を容易に知ることができる。
【0023】
また、本発明の手動式加熱揮散装置は、請求項7に記載したように、請求項1から請求項6のいずれか一つに記載した手動式加熱揮散装置において、
前記薬剤が、殺虫剤、芳香剤または消臭剤であることを特徴としている。
【0024】
請求項7に記載の発明によれば、薬剤を、殺虫剤、芳香剤または消臭剤としたので、屋外または屋内であって近くに電力供給源のない場所、等においても、殺虫剤を散布して手軽に害虫を駆除することができる。また、手動操作するだけで芳香剤や消臭剤を散布して臭いを消すこともできる。よって、本発明の手動式加熱揮散装置は、何処でも手軽に携帯して使用することができる。
【0025】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明の実施の形態を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る好適な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る一実施形態である手動式加熱揮散装置の概略構成図である。
【0027】
図1に示されるように、本発明の手動式加熱揮散装置1は、容器本体2と、薬剤放出部材3と、手動蓄圧手段4と、手動発熱手段5と、を備えている。容器本体2は、合成樹脂を射出成形して形成された有底容器であり、内部に殺虫剤、芳香剤、消臭剤、等の薬剤6を収容できるようになっている。容器本体2の開口部には、蓋体8が装着されて容器本体2を密閉(即ち、液密および気密に封止)するようになっている。尚、容器本体2は、外部から薬剤6の残量を目視で確認できるように透明な合成樹脂で形成されることが好ましい。
【0028】
薬剤放出部材3は、容器本体2に収容された薬剤6を容器本体2外部に放出させるためのものであって、開閉弁10が設けられた従来公知のノズルヘッドであり、薬剤放出部材3を押圧することにより開閉弁10が開いて容器本体2内の薬剤6を含む気体が薬剤放出孔3aから放出されるようになっている。尚、薬剤放出部材3は、操作(例えば、本実施形態では押圧操作)される都度、容器本体2内の薬剤6を含む気体を放出するタイプのノズルヘッドまたは、一回の操作により当該容器本体2内の薬剤6を含む気体を出し切ることが可能な全量噴射タイプのノズルヘッドのいずれを採用してもよい。
【0029】
手動蓄圧手段4は、手動操作することによって外部空気を容器本体2内に吸入し、容器本体2内の圧力を高めて蓄圧するためのものであって、その一例として本実施形態ではピストン9が容器本体2の蓋体8を貫通し、容器本体2の液密および気密を保持したまま摺動可能に配設されている。ピストン9は、図1に示されるように矢印A方向または矢印B方向に手で作動させることによって、ピストン9と蓋体8とで画成された閉鎖空間11内の空気を圧縮して容器本体2内に押し込まれ、当該空気を容器本体2内に蓄圧するように構成されている。
【0030】
具体的には、ピストン9を矢印A方向に押圧すると、閉鎖空間11内の空気が圧縮されて当該圧縮空気が逆止弁12を押し開きながら、ピストン9が容器本体2内に押し込まれる。そして、ピストン9を矢印B方向に引っぱると、閉鎖空間11内の圧力が低下して容器本体2外部の空気が逆止弁15を介して閉鎖空間11内に吸入されるようになっている。従って、ピストン9を矢印A方向または矢印B方向に作動させる毎に、外部空気が容器本体2内に吸入されて蓄圧される。尚、ピストン9のスカート部9aには、図1に示されるように、容器本体2内における逆止弁12直下の空間とスカート部9a外側の空間とをピストン9の位置によっては連通させる圧縮空気挿通孔16が設けられており、この圧縮空気挿通孔16によって閉鎖空間11内の圧縮された空気が逆止弁12および逆止弁12直下の空間を通じてスカート部9a外側の空間へと導かれるようになっている。
【0031】
手動発熱手段5は、手動操作することによって摩擦熱を発生させるためのものであって、その一例として本実施形態ではピストン9が摩擦熱発生部材13に摩擦熱を生じさせる。摩擦熱発生部材13は、支持部材(不図示)によって容器本体2内に固定されており、容器本体2の内部においてピストン9のスカート部9aに適宜の締め代をもって嵌合する(即ち、ピストン9のスカート部9aにより外周が囲まれる)。摩擦熱発生部材13は、ピストン9を矢印A方向または矢印B方向に作動した際に、スカート部9aとの摩擦により摩擦熱を発生させると共に、発生した摩擦熱を後述する吸液芯14に効率良く伝達するようになっており、例えば、金属、セラミック、プラスチック、等の熱伝導率の高い材料で形成されている。
【0032】
摩擦熱発生部材13には、担体の一例である吸液芯14の一端14aが接触しながら配置されている。吸液芯14の他端14bは、容器本体2内に収容された薬剤6に浸漬され且つ、容器本体2内に設けられた固定手段17によって容器本体2内に位置決めされ且つ固定されている。吸液芯14は、例えば、セラミック、プラスチック、紙、木、等の吸液率の高い材料で形成された多孔質体、不織布、紐体、等からなり、容器本体2内に収容された薬剤6を他端14bで吸引し、摩擦熱発生部材13に接触している一端14aまで吸い上げて供給できるようになっている。
【0033】
摩擦熱発生部材13とピストン9のスカート部9aとを摩擦することにより発生した摩擦熱は、摩擦熱発生部材13から吸液芯14の一端14aに伝導され、吸液芯14に保持された薬剤6を加熱し、揮散させて気体とするようになっている。即ち、本実施形態における熱伝導部材は、摩擦熱発生部材13と、吸液芯14と、を備えている。従って、ピストン9を作動させると、容器本体2内には、薬剤6の成分を含む加圧された気体が充満する。
【0034】
次に、手動式加熱揮散装置の変形例を図2を参照して説明する。図2は、本発明の手動式加熱揮散装置の変形例の概略構成図である。尚、図1において既に説明した部分については、同一符号または相当符号を付して説明を簡略化または省略する。
【0035】
図2に示されるように、手動式加熱揮散装置20は、ピストン9のスカート部9aと熱伝導部材21の一端21aとが適宜の締め代をもって嵌合している。熱伝導部材21は、例えば、金属、セラミック、プラスチック、紙、木、等の熱伝導率の高い多孔質材で形成されており、薬剤6を保持すると共に、ピストン9のスカート部9aとの摩擦によって摩擦熱を発生できるようになっている。また、薬剤6は、その全量が多孔質担体である熱伝導部材21に吸着された状態で保持されており、容器本体2内に液状のまま貯溜された薬剤6はない。即ち、熱伝導部材21は、図1に示す手動式加熱揮散装置1の摩擦熱発生部材13および吸液芯14両方の機能を兼ね備えているものである。
【0036】
次に、本実施形態の作用を説明する。
図1において、ピストン9を矢印A方向に手動で操作すると、閉鎖空間11内の空気が圧縮される。閉鎖空間11内の圧力が所定の圧力より高くなると、逆止弁12が開いて閉鎖空間11内の圧縮空気は容器本体2内に押し込まれる。ピストン9を矢印B方向に移動させると、閉鎖空間11内の圧力が低下し、該閉鎖空間11内の圧力が所定の圧力以下になると逆止弁15が開き、容器本体2外部の空気が逆止弁15を介して閉鎖空間11内に吸入される。即ち、ピストン9を矢印A方向および矢印B方向に作動させる毎に、外部空気が閉鎖空間11内に取り込まれ、更に容器本体2内に押し込まれて蓄圧される。容器本体2内の圧力は、ピストン9の作動回数に比例して次第に高められる。
【0037】
一方、ピストン9の矢印A方向または矢印B方向への操作に伴なって、ピストン9のスカート部9aと摩擦熱発生部材13とが摺動し、スカート部9aと摩擦熱発生部材13との摩擦によって摩擦熱が発生する。摩擦熱発生部材13の外周部に発生した摩擦熱は、摩擦熱発生部材13によって吸液芯14に伝導され、吸液芯14に保持された薬剤6を加熱し、揮散させる。
【0038】
従って、ピストン9を矢印A方向および矢印B方向に作動させると、容器本体2内には、薬剤6の成分を含む加圧された気体が充満する。ここで、薬剤放出部材3の開口部を所望の方向に向けて薬剤放出部材3を押圧すると、開閉弁10が開き、そして容器本体2内に蓄積されていた薬剤6を含む加圧気体が、容器本体2内部と連通する薬剤放出部材3の薬剤放出孔3aから放出される。
【0039】
上述したように、電力を使用することなく、単にピストン9を矢印A方向および矢印B方向に作動させるだけで、加熱して、揮散させた薬剤6を勢い良く放出することができる。また、揮散させた薬剤6を薬剤放出部材3の薬剤放出孔3aを対象物に向けて放出してもよい。また、吸液芯14に保持されている薬剤6が揮散し、薬剤6の保持量が少なくなると、吸液芯14は容器本体2内に収容された薬剤6を吸い上げて自動的に補給する。尚、薬剤6の残量は、透明な容器本体2の外部から容易に目視確認することができるので、薬剤6の交換時期を簡単に知ることができる。
【0040】
尚、手動式加熱揮散装置1の変形例である図2の手動式加熱揮散装置20の作用も同様であるが、薬剤6の自動補給はなく、熱伝導部材21に保持された薬剤6が消費されると、新しい熱伝導部材21と交換することにより薬剤6が補給される。従って、手動式加熱揮散装置20は、一回当たりの消費量が比較的少ない薬剤6に適用するのに好適である。
【0041】
尚、本発明は、前述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、前述した実施形態や変形例における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0042】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、手動蓄圧手段ならびに手動発熱手段を手動で操作することによって熱伝導部材に発生した摩擦熱により薬剤を加熱して揮散させると共に容器本体内の空気圧を高めて当該揮散した薬剤が薬剤放出部材から放出されるように本発明の手動式加熱揮散装置が構成されているので、商用電源のコンセント、電池、等の電力供給源を用いることなく容器本体内の薬剤を揮散させて薬剤放出部材から放出させることができる。また、これによって、コンセント等の電力供給源のない屋外でも手軽に薬剤を散布することができ、また、電池交換等の煩わしい作業が不要となる。従って、本発明の手動式加熱揮散装置は、機構部品のみで構成でき、高価な電気部品を不要にすることができるので、コスト的にも有利である。
【0043】
また、本発明によれば、薬剤を容器本体内で揮散させて気体化し、当該気体化された薬剤を薬剤放出部材から放出するように本発明の手動式加熱揮散装置が構成されていることから、薬剤として揮散性ピレスロイド剤等を使用でき、当該薬剤を効果的に作用させることができる。尚、本発明の手動式加熱揮散装置は、気体化された薬剤を圧縮空気を用いて放出するので、噴射剤や溶剤を用いる必要はない。
【0044】
また、本発明によれば、摩擦熱を発生する熱伝導部材を、薬剤を保持する担体自体としたので、発生させた摩擦熱を直接薬剤に伝達して当該薬剤を効率良く加熱して揮散させることができる。
【0045】
また、本発明によれば、熱伝導部材が、摩擦熱発生部材と、薬剤を保持する担体と、を備えており、良好な摩擦熱発生効率および良好な薬剤保持性といった異なる特性が要求される熱伝導部材が、夫々最適特性を有する異なる材料(即ち、摩擦熱発生部材および担体)から形成されているので、摩擦により高い摩擦熱を効率良く発生させ且つ揮散温度の高い薬剤を揮散可能にして手動式加熱揮散装置の使用範囲を拡大すると共に、多量の薬剤を担体に保持させることによって手動式加熱揮散装置の長期にわたる安定した使用をも実現できる。
【0046】
また、本発明によれば、担体を、薬剤が含浸された多孔質担体または、容器本体に収容された薬剤を吸液する吸液芯としたので、例えば、比較的少ない消費量で有効に作用する薬剤は多孔質担体に含浸させた状態で、また、比較的消費量の多い薬剤は容器本体内の薬剤を吸液芯に吸液させて供給するようにして、薬剤に適した薬剤供給形態で薬剤を供給することができる。また、これによって、薬剤を効率良く使用することができる。
【0047】
また、本発明によれば、手動蓄圧手段および手動発熱手段を、ピストンとし、該ピストンを作動させることにより容器本体外部の空気を容器本体内に吸入し、また熱伝導部材を擦って摩擦熱を発生させるようにしたので、手動式加熱揮散装置の使用に際して単にピストンを作動させる簡単な操作で薬剤を散布することができる。また、これによって、電力供給源に接続する等の面倒な準備操作することなく、必要な時、直ちに使用が可能となる。
【0048】
また、本発明によれば、薬剤を液状薬剤とすると共に容器本体を透明容器として、液状薬剤の残量を容器本体外部から目視確認可能としたので、薬剤の交換時期を容易に知ることができる。
【0049】
また、本発明によれば、薬剤を、殺虫剤、芳香剤または消臭剤としたので、屋外または屋内であって近くに電力供給源のない場所、等においても、殺虫剤を散布して手軽に害虫を駆除することができる。また、手動操作するだけで芳香剤や消臭剤を散布して臭いを消すこともできる。よって、本発明の手動式加熱揮散装置は、何処でも手軽に携帯して使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る手動式加熱揮散装置の好適な実施形態の概略構成図である。
【図2】図1の手動式加熱揮散装置の変形例を示す概略構成図である。
【図3】特許文献2に開示されている加熱蒸散装置の縦断面図である。
【符号の説明】
1,20 手動式加熱揮散装置
2 容器本体(透明容器)
3 薬剤放出部材
3a 薬剤放出孔
4 手動蓄圧手段
5 手動発熱手段
6 薬剤(殺虫剤、芳香剤、消臭剤、等)
9 ピストン
13 摩擦熱発生部材(熱伝導部材)
14 吸液芯(熱伝導部材、担体)
21 熱伝導部材(多孔質担体)
Claims (7)
- 薬剤を内部に収容する容器本体と、
手動操作されることによって前記容器本体外部の空気を吸入しながら当該容器本体内の空気圧を高めて該容器本体に蓄圧する手動蓄圧手段と、
熱伝導部材と、
手動操作されることによって前記熱伝導部材を擦り摩擦熱を発生させる手動発熱手段と、
前記容器本体に装着された、当該容器本体内の前記薬剤を容器本体外部に放出するための薬剤放出部材と、
を備え、
前記熱伝導部材に発生した前記摩擦熱により前記薬剤を加熱して揮散させると共に前記容器本体内の空気圧を高めて当該揮散した薬剤を前記薬剤放出部材から放出することを特徴とする手動式加熱揮散装置。 - 前記熱伝導部材が、前記薬剤を保持する担体であることを特徴とする請求項1に記載した手動式加熱揮散装置。
- 前記熱伝導部材が、
摩擦熱を発生するための摩擦熱発生部材と、
当該摩擦熱を前記薬剤に伝達するために前記摩擦熱発生部材に接触して配置され且つ前記薬剤を保持する担体と、
を備えていることを特徴とする請求項1に記載した手動式加熱揮散装置。 - 前記担体が、前記薬剤が含浸された多孔質担体または、前記容器本体内の前記薬剤を吸液する吸液芯であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載した手動式加熱揮散装置。
- 前記手動蓄圧手段および前記手動発熱手段が、手動操作することによって、外部空気を前記容器本体内に吸入して前記容器本体内の圧力を高め且つ、前記熱伝導部材を擦って摩擦熱を発生させるピストンであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一つに記載した手動式加熱揮散装置。
- 前記薬剤が液状薬剤であり、そして前記容器本体が前記液状薬剤の残量を外部から目視確認可能な透明容器であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一つに記載した手動式加熱揮散装置。
- 前記薬剤が、殺虫剤、芳香剤または消臭剤であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一つに記載した手動式加熱揮散装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002359544A JP2004187582A (ja) | 2002-12-11 | 2002-12-11 | 手動式加熱揮散装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002359544A JP2004187582A (ja) | 2002-12-11 | 2002-12-11 | 手動式加熱揮散装置 |
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JP2004187582A true JP2004187582A (ja) | 2004-07-08 |
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JP2002359544A Pending JP2004187582A (ja) | 2002-12-11 | 2002-12-11 | 手動式加熱揮散装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2004187582A (ja) |
-
2002
- 2002-12-11 JP JP2002359544A patent/JP2004187582A/ja active Pending
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