JP2004186732A - 静電型センサおよび携帯型電子機器 - Google Patents

静電型センサおよび携帯型電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】音響信号と揺動信号という周波数の異なる振動を検出可能な静電型センサとそれを用いた携帯型電子機器を提供する。
【解決手段】静電型センサ1が、固定電極6と、固定電極6の一方の面に対向して配置される第1振動電極9と、固定電極6の他方の面に対向して配置される第2振動電極12とを備え、固定電極6と第1振動電極9との間の何れかの電極上、及び固定電極6と第2振動電極12との間の何れかの電極上にエレクトレット部材が形成され、音響に応答する第1振動電極9の振動を、固定電極6と第1振動電極9との間の静電容量の変化を測定して検出し、音響の周波数よりも低い周波数の揺動に応答する第2振動電極12の振動を、固定電極6と第2振動電極12との間の静電容量の変化を測定して検出する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は音響検出機能と揺動検出機能とを実現する静電型センサとそれを備えた携帯型電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
音響検出機能のみを有する携帯電話などの携帯型電子機器には、静電型の音響センサであるエレクトレットコンデンサマイクロホンが一般に使用されている。エレクトレットコンデンサマイクロホンは、エレクトレット部材が形成された振動膜と固定電極とを一定の間隔で配置し、振動膜が音圧を受けて振動した場合に、振動膜と固定電極との間の静電容量変化を検出して、振動膜の振動を測定するものである。従って、振動膜には、印加される音圧に対して敏感に振動するような膜が使用される。
【0003】
また、上述のエレクトレットコンデンサマイクロホンと同じ原理を用いて、人が物を揺らした場合などに発生する揺動を検出する静電型の振動センサも提案されている(例えば、特許文献1を参照)。その振動センサは、音声を検出する上述のエレクトレットコンデンサマイクロホンと同様の構成であり、エレクトレット部材が形成された可動電極と固定電極とを一定の間隔で配置し、可動電極には重りを装着し、更に上記重りに対する衝撃印加手段を備えている。振動があった場合には衝撃印加手段の振動が上記重りに印加され、その結果、可動電極の振動が検出されるため、従来検知が困難であった低い振動数の揺動であっても検知することができるという効果が達成されている。
【0004】
他に、振動検出機能を有する携帯型電子機器には、人体の動き、特に人間が歩く場合に発生する揺動を検知するような歩数計機能を有する振動検出器が用いられている(例えば、特許文献2を参照)。特許文献2に記載されている振動検出器は歩数計として使用されるのだが、その振動検出機構は、歩行による振動に応答して動く部品が他の部品に衝突したことを検出するという、いわゆる振り子式の機構を採用している。
【0005】
また、音響検出機能(ボイスレコーダ)と振動検出機能(歩数計)とを有する携帯型電子機器も提案されている(例えば、特許文献3を参照)。特許文献3に記載の携帯型電子機器では、音声をマイクによって検出し、歩数を振り子式の機構を採用した歩数計メカ部によって検出している。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−9944号公報(図1)
【0007】
【特許文献2】
特開2001−257746号公報(図2)
【0008】
【特許文献3】
特開2000−249569号公報(図1、図2)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、音響検出機能と揺動検出機能とを有する携帯型電子機器を構成した場合、音響検出機能を実現する部品および揺動検出機能を実現する部品をそれぞれ搭載しなければならず、機器の小型化・薄型化・軽量化という目的を達成することが困難となる。更に、音響検出機能の動作原理と揺動検出機能の動作原理とが互いに異なるため、それぞれから出力される音響信号および揺動信号を信号処理するための信号処理回路が別々に必要になるという問題もある。
【0010】
また、上述した従来の静電型センサで用いられる振動膜(可動電極)は、音響の周波数に応答して振動するか、或いは音響の周波数よりも低い周波数に応答して振動するかの何れかであり、双方の周波数に応答して振動させることはできない。その結果、1つの静電型センサを用いて音響検出機能と揺動検出機能とを共に発揮させることはできず、複数の機能を有しながらも装置の小型化・薄型化・軽量化を行うという目的を達成することはできなかった。
【0011】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、音響信号と揺動信号という周波数の異なる振動を検出可能な静電型センサとそれを用いた携帯型電子機器を提供する点にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明に係る静電型センサの特徴構成は、固定電極と、前記固定電極の一方の面に対向して配置される第1振動電極と、前記固定電極の他方の面に対向して配置される第2振動電極とを備え、前記固定電極と前記第1振動電極との間の何れかの電極上、及び前記固定電極と前記第2振動電極との間の何れかの電極上にエレクトレット部材が形成され、音響に応答する前記第1振動電極の振動を、前記固定電極と前記第1振動電極との間の静電容量の変化を測定して検出し、前記音響の周波数よりも低い周波数の揺動に応答する前記第2振動電極の振動を、前記固定電極と前記第2振動電極との間の静電容量の変化を測定して検出する点にある。
【0013】
上記特徴構成により、この静電型センサに音響が加えられた場合、上記第1振動電極は音響に応答して振動するが、上記第2振動電極は音響には応答しないため、固定電極と第1振動電極との間の静電容量の変化を測定して、音響を選択的に検出することができる。更に、この静電型センサに音響の周波数よりも低い周波数の揺動が加えられた場合、上記第2振動電極は揺動に応答して振動するが、上記第1振動電極は揺動の周波数には応答しないため、固定電極と第2振動電極との間の静電容量変化を測定して、揺動を選択的に検出することができる。ここで、周波数範囲が互いに異なる音響および揺動を、静電型センサという同一の検出機構を用いて選択的に検出することができるので、音響検出機能と揺動検出機能という複数の機能を実現するための部品点数を最小限に抑えることができる。
【0014】
上記課題を解決するための本発明に係る静電型センサの別の特徴構成は、音響に応答して振動する第1振動電極と、前記音響の周波数よりも低い周波数の揺動に応答して振動する第2振動電極とを備え、前記第1振動電極と前記第2振動電極との間の何れかの電極上にエレクトレット部材が形成され、前記音響による前記第1振動電極の振動を、固定電極としての前記第2振動電極と前記第1振動電極との間の静電容量の変化を測定して検出し、前記揺動による前記第2振動電極の振動を、固定電極としての前記第1振動電極と前記第2振動電極との間の静電容量の変化を測定して検出する点にある。
【0015】
上記特徴構成により、この静電型センサに音響が加えられた場合、上記第1振動電極は音響に応答して振動するが、上記第2振動電極は音響には応答せずにほぼ固定状態にあるため、固定電極としての第2振動電極と第1振動電極との間の静電容量の変化を測定して、音響を選択的に検出することができる。更に、この静電型センサに音響の周波数よりも低い周波数の揺動が加えられた場合、上記第2振動電極は揺動に応答して振動するが、上記第1振動電極は揺動の周波数には応答せずにほぼ固定状態にあるため、固定電極としての第1振動電極と第2振動電極との間の静電容量変化を測定して、揺動を選択的に検出することができる。ここで、周波数範囲が互いに異なる音響および揺動を、静電型センサという同一の検出機構を用いて選択的に検出することができるので、音響検出機能と揺動検出機能という複数の機能を実現するための部品点数を最小限に抑えることができる。
【0016】
上記課題を解決するための本発明に係る静電型センサの特徴構成は、固有振動数を調整するための重りが前記第2振動電極に装着されている点にある。
【0017】
上記特徴構成により、静電型センサが検出するべき揺動の周波数に応じて、第2振動電極の固有振動数を自在に調整することができる。
【0018】
上記課題を解決するための本発明に係る携帯型電子機器の特徴構成は、請求項1から請求項3の何れか1項に記載の静電型センサを備え、音響検出機能と揺動検出機能とを有する点にある。
【0019】
上記特徴構成により、音響検出機能と揺動検出機能という複数の機能を実現するための部品を共通化して、それらの機能を利用する携帯型電子機器を小型に構成することができるので、小型化・薄型化・軽量化という目的を達成することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に図1から図3を参照して本発明に係る静電型センサについて説明する。何れの静電型センサも、音響(数十Hz以上)を検出する機能と、音響周波数よりも低い、人間の歩行時の上下動といった揺動(数Hz以下)を検出する機能を有するように構成されている。
【0021】
<第1実施形態>
図1(a)に例示する静電型センサ1は、固定電極6と、固定電極6の一方の面に対向して配置される音響用振動膜(第1振動電極)9と、固定電極6の他方の面に対向して配置される揺動用振動膜(第2振動電極)12とを備えて構成される。尚、音響用振動膜9の固定電極6に対向する面上にエレクトレット部材が形成されることで、音響用振動膜9が電極として作用する。同様に、揺動用振動膜12の固定電極6に対向する面上にエレクトレット部材が形成されることで、揺動用振動膜12が電極として作用することとなる。
【0022】
この静電型センサ1において、音響用振動膜9は、音孔4を有する円筒状のハウジング2中の音孔4側に音響用振動膜リング8を介して搭載され、固定電極6は、基板3上に設けられた固定電極ホルダ5と音響系用スペーサ10とに挟持された状態で搭載され、揺動用振動膜12は、揺動用振動膜ホルダ16に支持される揺動用振動膜リング11と揺動系用スペーサ13とに挟持された状態で搭載される。また、揺動用振動膜12には、その固有振動数を調整するための重り14が固定電極6と対面するのとは逆の面に装着されている。また、固定電極6と基板3とはゲートリング7を介して接続され、揺動用振動膜12と基板3とは揺動用振動膜リング11およびグランドリング15を介して接続される。固定電極6で検出した、音響用振動膜9と固定電極6との間の静電容量変化、および揺動用振動膜12と固定電極6との間の静電容量変化は基板3上に設けられたFET17に伝達され、出力される。図1(b)には、図1(a)に例示した静電型センサ1の音響用振動膜9と固定電極6と揺動用振動膜12とFET17との概略的な回路図を示す。
【0023】
この静電型センサ1においては、エレクトレット部材が形成された音響用振動膜9と固定電極6とによってコンデンサ部が構成され、音孔4からハウジング2内に入り込んだ音響信号に応答して音響用振動膜9が振動し、その振動に伴うコンデンサ部での静電容量の変化を電圧信号として図1(b)に例示した出力端子から出力するように動作する。同様に、この静電型センサ1においては、エレクトレット部材が形成された揺動用振動膜12と固定電極6とによってコンデンサ部が構成され、静電型センサ1が揺らされた場合に発生する、上述の音響の周波数よりも低い周波数の揺動に応答して揺動用振動膜12が振動し、この振動に伴うコンデンサ部での静電容量の変化を電圧信号として図1(b)に例示した出力端子から出力するように動作する。
【0024】
この静電型センサ1を電子機器に組み込んだ場合、その電子機器の周囲の音響を検出する機能と、その電子機器に対する揺動を検出する機能という2つの機能を静電型センサ1という1つの部品で達成でき、更に検出された音響信号と揺動信号とが同じ静電型センサ1から出力される同種の信号であるため、信号処理回路を共通にできるという利点がある。その結果、複数の機能を備えさせたとしても、小型化・薄型化・軽量化という電子機器に対する要求を満たすことができる。
【0025】
<第2実施形態>
図2(a)に例示する静電型センサ30は、音響用振動膜(第1振動電極)9と、揺動用振動膜(第2振動電極)12とを備え、音響用振動膜9および揺動用振動膜12の互いに対向する面上にはエレクトレット部材がそれぞれ形成されることで、音響用振動膜9および揺動用振動膜12が電極として機能することとなる。
【0026】
この静電型センサ30において、音響用振動膜9は、音孔4を有する円筒状のハウジング2中の音孔4側に音響用振動膜リング8とスペーサ18とに挟持された状態で搭載され、揺動用振動膜12は、揺動用振動膜ホルダ16に支持される揺動用振動膜リング11とスペーサ18とに挟持された状態で搭載される。また、揺動用振動膜12には、その固有振動数を調整するための重り14が音響用振動膜9と対面するのとは別の面に装着されている。また、揺動用振動膜12と基板3とは、揺動用振動膜リング11とゲートリング7とを介して接続され、揺動用振動膜12で検出した、音響用振動膜9と揺動用振動膜12との間の静電容量変化は基板3上に設けられたFET17に伝達され、出力される。図2(b)には、図2(a)に例示した静電型センサ30の音響用振動膜9と揺動用振動膜12とFET17との概略的な回路図を示す。
【0027】
この静電型センサ30においては、エレクトレット部材が形成された音響用振動膜9と同じくエレクトレット部材が形成された揺動用振動膜12とによってコンデンサ部が構成される。音響が音孔4からハウジング2内に入り込んだ場合、音響用振動膜9はその音響信号に応答して振動するが、重り14によって音響周波数よりも低い周波数の振動に応答して振動するように調整されている揺動用振動膜12は振動せずに固定電極として作用する。その結果、音響用振動膜9のみの振動に伴う上述のコンデンサ部での静電容量の変化を電圧信号として図2(b)に例示した出力端子から出力するように動作する。また、この静電型センサ30が上述の音響の周波数よりも低い周波数で揺らされた場合、その揺動に応答して揺動用振動膜12が振動するが、音響用振動膜9は振動せずに固定電極として作用する。その結果、揺動用振動膜12のみの振動に伴う上述のコンデンサ部での静電容量の変化を電圧信号として図2(b)に例示した出力端子から出力するように動作する。
【0028】
この静電型センサ30を電子機器に組み込んだ場合、その電子機器の周囲の音響を検出する機能と、その電子機器に対する揺動を検出する機能という2つの機能を静電型センサ30という1つの部品で達成でき、更に検出された音響信号と揺動信号とが同じ静電型センサ30から出力される同種の信号であるため、信号処理回路を共通にできるという利点がある。その結果、複数の機能を備えさせたとしても、小型化・薄型化・軽量化という電子機器に対する要求を満たすことができる。
【0029】
<第3実施形態>
図3に例示する静電型センサ40は、図1に例示した静電型センサ1と同様に、固定電極6と、固定電極6の一方の面に対向して配置される音響用振動膜(第1振動電極)9と、固定電極6の他方の面に対向して配置される揺動用振動膜(第2振動電極)12とを備えて構成される。また、揺動用振動膜12には、その固有振動数を調整するための重り14が固定電極6と対面するのとは逆の面に装着されている。尚、音響用振動膜9の固定電極6に対向する面上にエレクトレット部材が形成されることで、音響用振動膜9が電極として作用する。同様に、揺動用振動膜12の固定電極6に対向する面上にエレクトレット部材が形成されることで、揺動用振動膜12が電極として作用する。
【0030】
この静電型センサ40において、音響用振動膜9は、音孔4を有する円筒状のハウジング2中の音孔4側に音響用振動膜リング8と音響系用スペーサ10とに挟持された状態で搭載され、揺動用振動膜12は、揺動用振動膜リング11と揺動用系スペーサ13とに挟持された状態で搭載される。基板3はホルダ19に挟持されて、ハウジング2内部の音響用振動膜9と揺動用振動膜12の間で固定される。また、音響用振動膜9と揺動用振動膜12とに対向する基板3の一部に音響系用スペーサ10と揺動系用スペーサ13とに挟持される固定電極6を有する。固定電極6で検出した、音響用振動膜9と固定電極6との間の静電容量変化、および揺動用振動膜12と固定電極6との間の静電容量変化は基板3上に設けられたFET17に伝達され、出力される。また、基板3には外部出力用の端子21がハウジング2を封止している封止板20を貫通するように設けられている。
【0031】
この静電型センサ40の音響用振動膜9と固定電極6と揺動用振動膜12とFET17との概略的な回路図は図1(b)に例示したのと同様であり、音響が与えられた場合および揺動が与えられた場合の動作も第1実施形態において説明したのと同様であるため、ここでは説明を省略する。ただし、基板3とFET17の搭載位置を変更することで、第1実施形態において説明した静電型センサ1よりも薄型に構成することができるという利点がある。
【0032】
この静電型センサ40を電子機器に組み込んだ場合、その電子機器の周囲の音響を検出する機能と、その電子機器に対する揺動を検出する機能という2つの機能を静電型センサ40という1つの部品で達成でき、更に検出された音響信号と揺動信号とが同じ静電型センサ1から出力される同種の信号であるため、信号処理回路を共通にできるという利点がある。その結果、複数の機能を備えさせたとしても、小型化・薄型化・軽量化という電子機器に対する要求を満たすことができる。
【0033】
<第4実施形態>
以下に図4および図5を参照して、本発明に係る静電型センサを搭載した携帯型電子機器について、歩数計測機能付き携帯電話を例示して説明する。
図4に例示するのは携帯型電子機器(歩数計測機能付き携帯電話)50の機能ブロック図であり、音響検出機能と、使用者が歩いた場合に発生する揺動を検出する機能とを1つの静電型センサ1(30、40)を用いて実現している。
【0034】
この携帯型電子機器50が携帯電話として使用される場合、静電型センサ1(30、40)は音響信号を出力し、その音響信号は増幅部51で増幅され、AD(アナログ−デジタル)変換部52でデジタル信号に変換された後で情報処理部53に伝達される。情報処理部53は、AD変換部52から伝達された信号の周波数を解析して、音響信号であると判定し、その音響信号を音響信号送受信部59とアンテナを介して外部に送信する。他方で、アンテナが外部から音響信号を受信した場合、その音響信号は音響信号送受信部59を介して情報処理部53に伝達される。その音響信号はDA(デジタル−アナログ)変換器55でアナログ信号に変換され、増幅部56で増幅された後でスピーカ57から出力される。
【0035】
この携帯型電子機器50が携帯電話として使用されていない場合、つまり使用者が携帯型電子機器50を身に付けて移動中の場合には、静電型センサ1(30、40)は揺動信号を出力し、その揺動信号は増幅部51で増幅され、AD変換部52でデジタル信号に変換された後で情報処理部53に伝達される。情報処理部53は、AD変換部52から伝達された信号の周波数を解析して、揺動信号であると判定し、その揺動信号を半導体メモリ装置などの記憶部54に格納する。また、その日のその時刻までの合計歩数を液晶表示装置などの表示部58に表示させることもできる。
【0036】
図5に例示するのは、携帯型電子機器50の一例である歩数計測機能付き携帯電話の液晶表示装置(表示部58)における表示画面例である。この場合は、9月14日の午前9:00までの合計歩数が4753歩として表示されている。また、情報処理部53は記憶部54に格納されている当日の合計歩数だけでなく、前日の合計歩数や当月の合計歩数などを演算して、表示部58に表示させることもできる。具体的には、情報処理部53は、図5に例示するような「前日の歩数」や「今月の歩数」といった見出しを表示部58に表示させ、キー入力部60を操作する使用者によって見出しの選択入力が行われた場合に、記憶部54に格納されている過去の歩数情報を演算して、該当する情報を表示させる。
【0037】
<別実施形態>
<1>
第1実施形態および第3実施形態では、音響用振動膜9および揺動用振動膜12にエレクトレット部材が形成された場合について説明したが、固定電極6にエレクトレット部材を形成したバックエレクトレットタイプも可能である。その場合には、音響用振動膜9および揺動用振動膜12は固定電極6とコンデンサ部を形成することのできる導電性材料で構成される必要がある。
【0038】
<2>
第2実施形態では、音響用振動膜9および揺動用振動膜12にエレクトレット部材が形成された場合について説明したが、何れか一方の振動膜上にエレクトレット部材が形成されていてもよい。その場合には、エレクトレット部材が形成されていない方の振動膜は対向するエレクトレット部材とコンデンサ部を形成することのできる導電性材料で構成される必要がある。
【0039】
<3>
第1実施形態および第3実施形態では、音響用振動膜9と揺動用振動膜12との間に1つの固定電極6が設けられた場合について説明したが、上述の2つの振動膜に対向する固定電極をそれぞれ設け、音響用固定電極および揺動用固定電極という2つの固定電極から音響信号と揺動信号とをそれぞれ検出するような改変も可能である。
【0040】
<4>
第4実施形態においては、音響検出機能と揺動検出機能とを有する電子機器の例として歩数計測機能付き携帯電話を例示したが、他の様々な電子機器に本発明に係る静電型センサを搭載することができる。例えば、本発明に係る静電型センサをビデオカメラに搭載した場合、音響検出機能を用いて録音を行うことができ、揺動検出機能を用いてビデオカメラ操作者の手ぶれ監視を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はエレクトレットコンデンサマイクロホンの断面図であり、(b)はその概略的な回路図である。
【図2】(a)は別のエレクトレットコンデンサマイクロホンの断面図であり、(b)はその概略的な回路図である。
【図3】エレクトレットコンデンサマイクロホンの断面図である。
【図4】携帯電話の機能ブロック図である。
【図5】携帯電話の表示画面例である。
【符号の説明】
1 エレクトレットコンデンサマイクロホン(静電型センサ)
2 ハウジング
3 基板
4 音孔
5 固定電極ホルダ
6 固定電極
7 ゲートリング
8 音響用振動膜リング
9 音響用振動膜(第1振動電極)
10 音響系用スペーサ
11 揺動用振動膜リング
12 揺動用振動膜(第2振動電極)
13 揺動系用スペーサ
14 重り
15 グランドリング
16 揺動用振動膜ホルダ
17 FET
18 スペーサ
19 ホルダ
20 封止板
21 端子
30 エレクトレットコンデンサマイクロホン(静電型センサ)
40 エレクトレットコンデンサマイクロホン(静電型センサ)
50 携帯電話
51 増幅部
52 AD変換部
53 情報処理部
54 記憶部
55 DA変換部
56 増幅部
57 スピーカ
58 表示部
59 音響信号送受信部
60 キー入力部

Claims (4)

  1. 固定電極と、前記固定電極の一方の面に対向して配置される第1振動電極と、前記固定電極の他方の面に対向して配置される第2振動電極とを備え、前記固定電極と前記第1振動電極との間の何れかの電極上、及び前記固定電極と前記第2振動電極との間の何れかの電極上にエレクトレット部材が形成され、
    音響に応答する前記第1振動電極の振動を、前記固定電極と前記第1振動電極との間の静電容量の変化を測定して検出し、
    前記音響の周波数よりも低い周波数の揺動に応答する前記第2振動電極の振動を、前記固定電極と前記第2振動電極との間の静電容量の変化を測定して検出する静電型センサ。
  2. 音響に応答して振動する第1振動電極と、前記音響の周波数よりも低い周波数の揺動に応答して振動する第2振動電極とを備え、前記第1振動電極と前記第2振動電極との間の何れかの電極上にエレクトレット部材が形成され、
    前記音響による前記第1振動電極の振動を、固定電極としての前記第2振動電極と前記第1振動電極との間の静電容量の変化を測定して検出し、
    前記揺動による前記第2振動電極の振動を、固定電極としての前記第1振動電極と前記第2振動電極との間の静電容量の変化を測定して検出する静電型センサ。
  3. 固有振動数を調整するための重りが前記第2振動電極に装着されている請求項1または請求項2に記載の静電型センサ。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1項に記載の静電型センサを備え、音響検出機能と揺動検出機能とを有する携帯型電子機器。
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