JP2004185574A - ローディング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】余分な力を加えることなく容易かつ安価にコネクタ同士を適正に嵌合し得るローディング装置を提供する。
【解決手段】電子機器のコネクタと装置本体のコネクタとを嵌合させるベく電子機器を着脱自在に保持するホルダの移動方向をガイドするガイド部材であって、ホルダの孔に嵌合された棒状のガイド部材について、嵌合直前の位置でテーパを介して軸径を細くすることにより、電子機器のコネクタと装置本体のコネクタが嵌合する際に嵌合方向と直交する方向へのホルダの移動規制を緩和するようにした。
【選択図】 図3
【解決手段】電子機器のコネクタと装置本体のコネクタとを嵌合させるベく電子機器を着脱自在に保持するホルダの移動方向をガイドするガイド部材であって、ホルダの孔に嵌合された棒状のガイド部材について、嵌合直前の位置でテーパを介して軸径を細くすることにより、電子機器のコネクタと装置本体のコネクタが嵌合する際に嵌合方向と直交する方向へのホルダの移動規制を緩和するようにした。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器のローディング装置に関し、特に、例えばハードディスクや半導体メモリ等の記憶媒体を内蔵した電子機器をパーソナルコンピュータ等の本体に着脱するのに好適なローディング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のローディング装置の一例を、図12〜14を用いて説明する。
【0003】
図12は、従来のローディング装置に電子機器を装着した直後の状態を示す斜視図であり、100は記憶媒体(図示せず)を内蔵する電子機器、110は記憶媒体と電気的に接続された電子機器側のコネクタ、200はローディング装置のコネクタ、330は電子機器を支持するホルダ、430はホルダ330の移動方向を案内するガイド部材である。
【0004】
また、1000はローディング装置のベース部材であり、このベース部材1000上にローディング装置のコネクタ200、ホルダ300、ガイド部材430が搭載されている。なお、電子機器100のコネクタ110は、ローディング装置のコネクタ200と対向する側面に配置されている。
【0005】
電子機器100は、ローディング装置に挿入されると所定の位置でホルダ330に保持され、その後、ガイド部材430により案内されてホルダ330と一体となって、ローディング装置側のコネクタ200の方向に移動するように構成されている。
【0006】
すなわち、ガイド部材430は、ホルダ330に形成された孔に嵌合されることにより、ホルダ330及びホルダ330に支持された電子機器100のコネクタ110が、ローディング装置側のコネクタ200の方向に往復運動するように案内している。
【0007】
一般的には、ガイド部材430は、ホルダ330の有する孔の形状又は凹凸の形状に対応した形状をなし、ホルダ330との間に可能な限り小さな隙間を設けることにより、ホルダ330を移動可能に支持している。本例においては、ホルダ330は、丸孔を有し、ガイド部材430は、その丸孔より若干径の小さな丸軸状をなしている。
【0008】
なお、ガイド部材430とホルダ330間の小さな隙間は、ホルダ330のスムースな移動に必要なものである。大きな隙間の場合は電子機器100の尻振り運動の原因となり、ガイド部材430以外の他の支持部材が無い限り、その尻振りのため、最悪の場合は移動運動そのものが不可能になるからである。
【0009】
図13は、図12の状態から電子機器100を支持したホルダ330をローディング装置のコネクタ200側に移動した状態を示す斜視図である。図13を用いて、コネクタ同士の嵌合方法の概略を説明する。
【0010】
図13において、111は電子機器のコネクタ110を構成する接続端子部、112はコネクタ110を構成する嵌合位置決めボス、201はローディング装置のコネクタ200を構成する接続端子部、202はローディング装置のコネクタ200を構成する嵌合位置決め穴を示す。
【0011】
同図の構成において、互いのコネクタの嵌合時に、電子機器側の接続端子部111がローディング装置側の接続端子部201に挿入されることによって電気的接続を得ることになる。電気的接続を正しく行うためには、接続端子部111と接続端子部201の位置関係を決定してから各接続端子111,201間の嵌合を行う必要があるので、互いの嵌合位置合わせ形状である嵌合位置決めボス112と嵌合位置決め穴202の嵌合から開始されるように、電子機器側では接続端子111は嵌合位置決めボス112より内奥部に配置され、ローディング装置では接続端子201は嵌合位置決め穴202より内奥部に配置されている(図14参照)。
【0012】
図14は、図13の状態から互いのコネクタが嵌合を開始する直前に位置までホルダ330を移動させた状態を示す上面図であり、互いのコネクタ部を可視状態としている。
【0013】
図14において、112aは嵌合位置決めボス112の先端に形成された位置誘導用のテーパを示す。
【0014】
図14の状態では、嵌合位置決めボス112の位置と嵌合位置決め穴202の位置は図面横方向にずれている。その嵌合位置決めボス112と嵌合位置決め穴202の位置のずれは、電子機器100側及びローディング装置側の各部品の寸法公差、及び組立公差から、微小といえども必ず発生するものである。
【0015】
テーパ112aは、嵌合位置決めボス112と嵌合位置決め穴202の位置がずれた場合に所定の位置に誘導する手段として一般的に採用されている方法であり、ホルダ330を更に図面上側に移動させてコネクタ嵌合を開始すると、テーパ112aに沿って嵌合位置決めボス112と嵌合位置決め穴202の位置を合わせることができる。
【0016】
なお、本例では嵌合位置決めボス112側のみにテーパを設けているが、嵌合位置決め穴202の穴端部周囲にもテーパを設ける方法も知られている。更に、本例においては電子機器100側のコネクタ110の嵌合位置決め形状をボス、コネクタ200側の嵌合位置決め形状を穴としたが、それら凹凸関係を逆に設定した例等、種々の嵌合位置決め形状が知られている。
【0017】
上述した電子機器100をローディング装置に挿入した後にホルダ330で保持し、ホルダ330と一体になって移動する構造のローディング装置は、ホルダ330を使用しない他の構造、すなわち、ローディング装置側の内壁又はレールガイドに電子機器の筐体外周面を摺動させてコネクタ嵌合位置まで移動する構造のローディング装置と比較すると、大きな利点がある。
【0018】
すなわち、多数の金型を採用した多くのメーカで製造される電子機器100は、その筐体外周寸法の精度維持が難しく、その標準寸法公差を大きくせざるを得ないため、外周寸法のばらつきが大きくなる。上述した他の構造のローディング装置では、その大きな外周寸法のばらつきのうちの更に最大のばらつきに対応するように、内壁又はレールガイドの位置又は寸法を設定する必要があるので、例えば最小寸法の電子機器を挿入移動した場合は、互いの摺動面間に大きな隙間が生じる。その大きな隙間のため、真っ直ぐでスムースな電子機器の移動を損なうだけではなく、コネクタ嵌合前の電子機器の位置が不定常となり、互いのコネクタの位置がずれてしまう。
【0019】
そこで、従来の他の構造のローディング装置は、コネクタ嵌合直前に手作業で電子機器の位置をその挿入移動方向と直交方向に微小移動させて矯正することが可能となっており、結果として、上述の他の構造による従来のローディング装置は許容され、多く採用されて来ている。
【0020】
しかし、近年、より簡単な電子機器の挿入排出機構として、電子機器の自動移動機構、すなわちオートローディング機構を有するローディング装置が要求されてきている。
【0021】
上述した他の構造に対応するオートローディング装置は、特開平5−46816号公報等によって開示されているが、それらはモータ等を駆動源として回転するローラを電子機器の外周面に圧接してコネクタ嵌合位置又は挿入排出位置へ移動させる方法を採用している。
【0022】
しかしながら、電子機器の外周を回転ローラで圧接しながら移動させる方法は、その移動に対する充分な摩擦力を得る必要性から大きな駆動力を必要とするので、大きなモータの採用が必要となると共に、それに対応した充分な強度の電子機器が要求される。
【0023】
さらに、電子機器の外周を回転ローラで圧接しながら移動させる方法は、その外周寸法のばらつきが大きい電子機器に対する適切な回転ローラの圧接力、例えば最小寸法の電子機器の移動に必要な回転ローラによる圧接力が、最大寸法の電子機器にも適正であるようにする必要があり、それに対応する精密な機構を必要とする。
【0024】
このように、大きなモータの採用と精密な機構の追加が必要なローディング装置は、小型化及び省電力化の流れにあるパーソナルコンピュータ等には相応しくなく、オートローディング装置の採用を避ける傾向の1つの理由となっている。
【0025】
また、上述した手動挿入移動での他の構造のローディング装置では,コネクタ嵌合直前に電子機器の位置を手で矯正することができたが、同構造でのオートローディング装置で同様の効果を得ることは、電子機器の外周面を回転ローラで圧接支持しながら移動しているため、その嵌合直前にその移動と直交方向への微小運動を自動的に加えることは非常に困難である。
【0026】
それに対し、図12〜14を用いて説明した従来例のローディング装置は、手動による電子機器100の挿入移動はもちろんのこと、オートローディング機能の搭載に対しても非常に有効な装置である。
【0027】
すなわち、金型が限定されているため寸法精度が高い部品であるホルダ330とガイド部材430により電子機器100の移動方向を規定しているため、電子機器100の外周寸法精度にかかわらず互いのコネクタ位置精度を出し易く、またスムースな電子機器100の移動運動が可能であるので大きなモータ等は必要としない。
【0028】
そして、ホルダ330による電子機器100の支持部は、同時にそれを嵌合方向等に送り込む機能が必要なく、それを保持することに専念できるので、電子機器100の外周寸法のばらつきがあっても、それを許容する保持方法、例えばコの字状の板バネ等の弾性部材でホルダ330を形成する方法、又は電子機器100の側面に穴を設けその穴に勘合する突起をホルダ330に設ける方法等が採用可能となる。
【0029】
そのように、ホルダ330を用いる方法は、ホルダ330を用いずに、内壁又はレールガイドに電子機器100の筐体外周面を摺動させる方法と比較すると、大きな利点を持っている。
【0030】
なお、コネクタ嵌合時の互いのコネクタの位置合わせに関しては、ローディング装置側のコネクタを微小移動可能に支持する方法も知られている。
【0031】
しかしながら、その方法は、特別な電気的接続構造、すなわち、そのコネクタとローディング装置の背部に配される基板実装部との間を可撓性の有する部品で接続し、そのコネクタの移動を許容する構造が基板実装部の近傍に必要となり、基板実装部の高密度化、縮小化に少なからず悪影響を及ぼしている。つまり、前述したように小型化の流れにあるパーソナルコンピュータ等には不向きな方法となってきている。
【0032】
【特許文献1】
特開平5−46816号公報
【0033】
【発明が解決しようとする課題】
図12〜14を用いて説明した従来のローディング装置は、上述したような大きな利点を持っているが、コネクタ同士を嵌合する際の位置合わせは、互いにずれているコネクタの位置を無理やり合わせる方法である。
【0034】
そのため、コネクタ自身またはコネクタを固定している部品に掛かる負荷や応力により、それら部品の破損、疲労破壊等が発生する虞があった。また、破損、破壊が発生しなくとも、互いのコネクタのずれにより、コネクタ同士を着脱するのに大きな力を要していた。
【0035】
一方、これら弊害を回避すべくコネクタ同士のずれをできる限り小さくしようとすると、各部品、組立方法の精度向上に伴ってコストアップを招くこととなる。
【0036】
本発明は、このような従来技術の問題に鑑みてなされたもので、その課題は、余分な力を加えることなく容易かつ安価にコネクタ同士を適正に嵌合し得るローディング装置を提供することにある。
【0037】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、電子機器のコネクタと装置本体のコネクタとを嵌合させるためのローディング装置において、前記電子機器を着脱自在に保持するホルダと、前記ホルダの移動方向をガイドするガイド部材と、前記電子機器のコネクタと装置本体のコネクタが嵌合する際に嵌合方向と直交する方向への前記ホルダの移動規制を緩和する緩和手段とを有している。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0039】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係るローディング装置に電子機器を装着した直後の状態を示す斜視図であり、100は記憶媒体(図示せず)を内蔵する電子機器、110は記憶媒体100と電気的に接続された電子機器側のコネクタ、200はローディング装置のコネクタ、300は電子機器を支持するホルダ、400はホルダ300の移動方向を案内するガイド部材である。また、1000はローディング装置のベース部材であり、このベース部材1000上にローディング装置のコネクタ200、ホルダ300、ガイド部材400が搭載されている。
【0040】
なお、電子機器100のコネクタ110は、ローディング装置のコネクタ200と対向する側面に配置されている。また、ローディング装置は、CPU、ROM、RAMを有する情報処理装置に搭載され、当該情報処理装置のCPUは、電子機器に内蔵された記憶媒体をアクセスすることにより、各種の情報処理を行う(第2,3の実施形態も同様)。
【0041】
電子機器100は、ローディング装置に挿入されると所定の位置でホルダ300に保持され、その後、ガイド部材400により案内されてホルダ300と一体となって、ローディング装置側のコネクタ200の方向に移動するように構成されている。
【0042】
すなわち、ガイド部材400は、ホルダ300に形成された孔に嵌合されることにより、ホルダ300及びホルダ300に支持された電子機器100のコネクタ110が、ローディング装置側のコネクタ200の方向に往復運動するように案内している。
【0043】
なお、第1の実施の形態では、ホルダ300は丸孔を有し、ガイド部材400は、その丸孔より若干径の小さな丸軸状をなしている。
【0044】
図2は、図1の状態から電子機器100を支持したホルダ300をローディング装置のコネクタ200側に移動した状態を示す斜視図である。図2を用いて、コネクタ同士の嵌合方法の概略を説明する。
【0045】
図2において、111は電子機器100のコネクタ110を構成する接続端子部、112はコネクタ110を構成する嵌合位置決めボス、201はローディング装置のコネクタ200を構成する接続端子部、202はローディング装置のコネクタ200を構成する嵌合位置決め穴を示す。
【0046】
図2の構成において、互いのコネクタの嵌合時に、電子機器側の接続端子部111がローディング装置側の接続端子部201に挿入されることによって電気的接続を得ることになる。電気的接続を正しく行うためには、接続端子部111と接続端子部201の位置関係を決定してから各接続端子111,201間の嵌合を行う必要があるので、互いの嵌合位置合わせ形状である嵌合位置決めボス112と嵌合位置決め穴202の嵌合から開始されるように、電子機器側では接続端子111は嵌合位置決めボス112より内奥部に配置され、ローディング装置側では接続端子201は嵌合位置決め穴202より内奥部に配置されている(図3参照)。
【0047】
図3は、図2の状態から互いのコネクタが嵌合を開始する直前の位置までホルダ300を移動させた状態を示す上面図であり、互いのコネクタ部を可視状態としている。
【0048】
図3において、112aは嵌合位置決めボス112の先端に形成された位置誘導用のテーパを示し、ホルダ300を更に図面上側に移動させてコネクタ嵌合を開始すると、テーパ112aに沿って嵌合位置決めボス112と嵌合位置決め穴202の位置を合わせることができる。
【0049】
なお、本実施形態では、嵌合位置決めボス112側のみにテーパを設けているが、嵌合位置決め穴202の穴端部周囲にもテーパを設けることも可能である。
【0050】
また、本実施形態では、電子機器100側のコネクタ110の嵌合位置決め形状をボス、コネクタ200側の嵌合位置決め形状を穴としたが、それら凹凸関係を逆に設定することも可能である。
【0051】
図3に示したように、ガイド部材400のテーパ401は、ローディング装置側に向かって軸径が小さくなるように形成されており、嵌合位置決めボス112のテーパ112aが嵌合位置決め穴202に挿入される直前にホルダ300の孔の後端部301がテーパ面開始点402に来るような位置に形成されている。
【0052】
このような構成では、電子機器100は図1における挿入排出位置から図3の状態の直前まで、つまりホルダ孔の後端部301がガイド部材400のテーパ面開始点402を越える直前までは、ホルダ300はスムースに移動する。そして、図3に示すように、ホルダ孔の後端部301がガイド部材400のテーパ面開始点402を越えると、ホルダ孔とガイド部材400との間の隙間が大きくなり、ホルダ300は往復運動方向と直交する方向への移動規制が緩和される。
【0053】
従って、図3の状態から更にホルダ300を図面上方向のコネクタ嵌合方向へ移動させると、嵌合位置決めボス112のテーパ112aが嵌合位置決め穴202の端面に接触し始めるのに呼応して、ホルダ300は徐々に往復運動方向と直交する方向へも自然に移動し始めることとなり、図4に示したように、嵌合位置決めボス112のテーパ112aは、嵌合位置決め穴202に完全に挿入されることとなる。
【0054】
すなわち、図3のように、嵌合位置決めボス112の中心と嵌合位置決め穴202の中心が多少ずれていたとしても、ホルダ300をローディング装置に向かって移動させるだけで、嵌合位置決めボス112、嵌合位置決め穴202以外のいかなる部品にも余分な応力や負担を掛けることなく、電子機器側のコネクタ100とローディング装置側のコネクタとを適正に嵌合させることが可能となる。
【0055】
なお、ホルダ300の後端部301がガイド部材のテーパ面開始点402を通過した後は、通常、隙間が大きくなって電子機器100の尻振り運動が起こり易くなり、ホルダ300の往復運動方向へのスムースな移動を損なう可能性がある。しかし、本実施形態では、ガイド部材のテーパ401は、ホルダ300の後端部301がガイド部材のテーパ401を通過する前に嵌合位置決めボス112のテーパ112aが嵌合位置決め穴202に挿入されるような位置に形成されているので、電子機器100の尻振り運動を防止することができる。
【0056】
図4の状態から更にホルダ300の移動を進め、コネクタ110を構成する接続端子111をコネクタ200の接続端子201に所定の位置まで挿入することにより、コネクタ嵌合位置までの移動が終了し、嵌合を終了する。
【0057】
次に、そのコネクタ嵌合位置から電子機器100を排出方向に移動する場合を説明する。
【0058】
図4の状態は、接続端子111がコネクタ200の接続端子201から完全に排出された状態であり、もうすぐホルダ穴の後端部301がガイド部材のテーパ401に突き当たる状態である。
【0059】
この状態から更に図3の状態まで電子機器100を排出方向に移動する場合、本実施形態では、ガイド部材のテーパ401により、ガイド部材400の軸径は滑らかに大きくなっているので、例えば、ガイド部材400の軸径を階段的に大きくした場合のように、ホルダ穴の後端部301が段差部に干渉してスムースな排出を損なうことはない。
【0060】
このように、本実施の形態では、電子機器100を排出する場合も、ホルダ300のホルダ穴の後端部301がガイド部材のテーパ401に沿って移動するので、スムースに排出することが可能となる。
【0061】
[第2の実施の形態]
次に、図5〜図8を用いて本発明の第2の実施の形態を説明する。図5は第2の実施の形態のローディング装置に電子機器を挿入し、電子機器をローディング装置側に保持された直後の状態を示す斜視図、図6は図5のA−A断面図、図7は本発明の特徴である微小移動機構を説明するための上面図、図8は図7のB−B断面図である。
【0062】
図5において、100は記憶媒体(図示せず)を内蔵する電子機器、110は記憶媒体100と電気的に接続された電子機器側のコネクタ、200は第1の実施の形態と同様のローディング装置側のコネクタ、310はホルダ、311はホルダ310を構成する部品の1つで、ガイド部材410と摺動する半管状の摺動部材、311aは摺動部材311の端部に形成された釦、410はガイド部材、1010はローディング装置のベース部材、1010aはベース部材1010によって形成された接触面を示す。
【0063】
なお、電子機器側のコネクタ110とローディング装置側のコネクタ200の構造及びコネクタ嵌合方法は、第1の実施の形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0064】
電子機器100は、第1の実施の形態と同様に、ローディング装置に挿入されると所定の位置でホルダ310に保持され、その後、ガイド部材410により案内されてホルダ310と一体となって、ローディング装置側のコネクタ200の方向に移動する。
【0065】
この際、ホルダ310は、ガイド部材410に対して摺動部材311を介して摺動することとなるが、ガイド部材410と摺動部材311との間の隙間は、ローディング装置側のコネクタ200の近傍では、徐々に大きくなるように構成されている。
【0066】
すなわち、図6に示したように、摺動部材311は、ホルダ310に形成された空洞部に取付けられ、バネ性を有する弾性部材により構成されて、その一端部には釦311aを有している。この摺動部材311は、ホルダ310及び電子機器100の重量を充分に支え得る強度を有している。
【0067】
また、摺動部材311は、一端がホルダ310に固定され、他端は自由端となっており、可能な限り小さな隙間を維持しつつガイド部材410の外周のほとんどを包む形状をなし、自由端には釦311aが形成されている。
【0068】
この釦311aは、ホルダ310の空洞開口部から外部に突出しているが、接触面1010aは、コネクタ200に近い位置に形成されているので、釦311aが接触面1010aに接触するまでの間は、ホルダ310は、摺動部材311を介してガイド部材410に案内されて、ガタつくことなくスムースに移動することができる。
【0069】
そして、釦311aが接触面1010aに接触し始めると、ガイド部材410と摺動部材311との間の隙間は徐々に大きくなる。
【0070】
すなわち、図7に示したように、接触面1010aは、ホルダ310の往復運動方向に対し角度αを成しているので、ホルダ310をローディング装置側に更に移動すると、図8に示したように、釦311aは接触面1010aに内側方向、すなわち図面左側方向に押し付けられて摺動部材311を徐々に膨らませていくので、ガイド部材410と摺動部材311との間の隙間は徐々に大きくなり、ホルダ300は、往復運動方向と直交する方向への移動規制が緩和される。
【0071】
なお、ホルダ310の空洞部は、摺動部材311の膨らみを充分に許容する容積となっている。また、第2の実施形態に係る接触部1010aは、第1の実施形態と同様に、嵌合位置決めボス112のテーパ112aが嵌合位置決め穴202の端面に接触し始めるのに呼応して、ホルダ300が徐々に往復運動方向と直交する方向へも移動し始めるような位置に形成されており、尻振りが防止される。
【0072】
また、ガイド部材410と摺動部材311との間の隙間は徐々変化するので、第2の実施形態でも、第1の実施形態と同様に、スムースに排出できることは言うまでもない。
【0073】
[第3の実施の形態]
次に、図9〜図11を用いて本発明の第3の実施の形態を説明する。図9は第3の実施の形態のローディング装置に電子機器を挿入し、電子機器がローディング装置側に保持された直後の状態を示す斜視図、図10は図9のC−C断面図、図11は図9のD−D断面図である。
【0074】
図9において、100は記憶媒体とコネクタ(図示せず)を内蔵する電子機器、200はローディング装置側のコネクタ、320は電子機器を支持するホルダ、420はガイド部材本体、420aはガイド部、421はガイド部420aのテーパを示す。
【0075】
なお、電子機器側のコネクタとローディング装置側のコネクタ200の構造及びコネクタ嵌合方法は、第1、2の実施の形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0076】
図9において、電子機器100はローディング装置に挿入後ある所定の位置においてホルダ320に保持され、その後ホルダ320と一体となって移動する。
【0077】
ガイド部材本体420は、第1及び第2の実施の形態におけるベース部材の対向する辺をL字状に立てた形状をなし、T字状のガイド部420aを有している。
【0078】
ガイド部420aは、図10に示したように、ホルダ320に形成された孔に嵌合されてホルダ320を支持すると共に、電子機器100を挿入排出位置からコネクタ嵌合位置へ又はコネクタ嵌合位置から挿入排出位置へ移動する際にその移動方向を案内する。この移動がスムースに行われるように、ホルダ320の孔とガイド部420aとの間には、可能な限り小さな隙間が設けられている。
【0079】
図11に示したように、ガイド部420aのテーパ421としては、ホルダ320との5つの接触面にテーパ421a、421b、421c、及び421dが形成され、図9に示したように、ガイド部420aは、ローディング装置の近傍で細くなっている。
【0080】
従って、ホルダ孔の後端部がテーパ421を通過する際に、ホルダ孔とガイド部420aとの間の隙間が徐々に大きくなり、ホルダ320は往復運動方向と直交する方向への移動の自由度が大きくなる。
【0081】
なお、第3の実施形態に係るテーパ421は、第1,2の実施形態と同様に、嵌合位置決めボス112のテーパ112aが嵌合位置決め穴202の端面に接触し始めるのに呼応して、ホルダ320が徐々に往復運動方向と直交する方向へも移動し始めるような位置に形成されており、尻振りが防止される。
【0082】
また、ホルダ320とガイド部420aとの間の隙間は徐々変化するので、第3の実施形態でも、第1、2の実施形態と同様に、スムースに排出できることは言うまでもない。
【0083】
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、例えば、第1の実施形態のようにホルダの孔に完全に嵌合されるガイド部材の断面形状を、第3の実施形態のように多角形にすることも可能である。また、ローディング対象の電子機器は、記憶機能だけでなく、情報処理機能等の他の機能を有していてもよい。
【0084】
以上の説明から明らかなように、本発明に係るローディング装置の基本構成は、電子機器のコネクタと装置本体のコネクタとを嵌合させるためのローディング装置において、前記電子機器を着脱自在に保持するホルダと、前記ホルダの移動方向をガイドするガイド部材と、前記電子機器のコネクタと装置本体のコネクタが嵌合する際に嵌合方向と直交する方向への前記ホルダの移動規制を緩和する緩和手段とを有することを特徴とするものであるが、この実施態様としては、以下のようなものが考えられる。
【0085】
[実施形態1] 前記緩和手段は、前記電子機器のコネクタに形成された嵌合ボス又は嵌合穴と前記装置本体のコネクタに形成された嵌合穴又は嵌合ボスとが嵌合する直前から該嵌合が完了するまでの間、前記嵌合方向と直交する方向への前記ホルダの移動規制を緩和することを特徴とする基本構成に係るローディング装置。
【0086】
[実施態様2] 前記緩和手段は、前記ホルダの孔に嵌合された棒状の前記ガイド部材の軸径がテーパを介して小さくなったものであることを特徴とする基本構成又は実施形態1に係るローディング装置。
【0087】
[実施態様3] 前記ガイド部材は丸棒状をなし、前記ホルダの孔に全周に亙って嵌合されていることを特徴とする基本構成、実施形態1、2の何れかに係るローディング装置。
【0088】
[実施態様4] 前記ガイド部材は、断面形状がT字状をなして一部が外部に露出した状態で前記ホルダの孔に嵌合されていることを特徴とする基本構成、実施形態1〜3の何れかに係るローディング装置。
【0089】
[実施態様5] 前記緩和手段は、前記ホルダに一端が固定され、他端が自由端となって外部に露出した状態で、該ホルダの孔に嵌合された棒状の前記ガイド部の外周を包む弾性部材と、該弾性部材の自由端に接触する接触部材とにより構成されたことを特徴とする基本構成に係るローディング装置。
【0090】
[実施形態6] 電子機器を情報処理装置本体にローディングすべく前記電子機器を着脱自在に保持するホルダと、前記ホルダの移動方向をガイドするガイド部材と、前記電子機器のコネクタと装置本体のコネクタが嵌合する際に嵌合方向と直交する方向への前記ホルダの移動規制を緩和する緩和手段とを有することを特徴とする情報処理装置。
【0091】
[実施形態7] 前記緩和手段は、前記電子機器のコネクタに形成された嵌合ボス又は嵌合穴と前記装置本体のコネクタに形成された嵌合穴又は嵌合ボスとが嵌合する直前から該嵌合が完了するまでの間、前記嵌合方向と直交する方向への前記ホルダの移動規制を緩和することを特徴とする実施形態6に係る情報処理装置。
【0092】
[実施態様8] 前記緩和手段は、前記ホルダの孔に嵌合された棒状の前記ガイド部材の軸径がテーパを介して小さくなったものであることを特徴とする実施形態1又は2に係る情報処理装置。
【0093】
[実施態様9] 前記ガイド部材は丸棒状をなし、前記ホルダの孔に全周に亙って嵌合されていることを特徴とする実施形態6〜9の何れかに係る情報処理装置。
【0094】
[実施態様10] 前記ガイド部材は、断面形状がT字状をなして一部が外部に露出した状態で前記ホルダの孔に嵌合されていることを特徴とする実施形態6〜9の何れかに係る情報処理装置。
【0095】
[実施態様11] 前記緩和手段は、前記ホルダに一端が固定され、他端が自由端となって外部に露出した状態で、該ホルダの孔に嵌合された棒状の前記ガイド部の外周を包む弾性部材と、該弾性部材の自由端に接触する接触部材とにより構成されたことを特徴とする実施形態6に係る情報処理装置。
【0096】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明によれば、余分な力を加えることなく容易かつ安価にコネクタ同士を適正に嵌合し得るローディング装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態のローディング装置に電子機器を挿入した状態を示す斜視図である。
【図2】図1の状態からホルダをコネクタ嵌合方向へ移動した状態を示す斜視図である。
【図3】第1の実施形態におけるコネクタ嵌合直前の状態を示す上面図である。
【図4】第1の実施形態におけるコネクタ嵌合後の状態を示す上面図である。
【図5】第2の実施形態のローディング装置に電子機器を挿入した状態を示す斜視図である。
【図6】第2の実施形態におけるガイド機構を示す断面図である。
【図7】第2の実施形態におけるコネクタ嵌合直前の状態を示す上面図である。
【図8】第2の実施形態における移動規制緩和機構を示す断面図である。
【図9】第3の実施形態のローディング装置に電子機器を挿入した状態を示す斜視図である。
【図10】第3の実施形態におけるガイド部を示す断面図である(移動規制緩和前)。
【図11】第3の実施形態におけるガイド部を示す断面図である(移動規制緩和後)。
【図12】従来のローディング装置に電子機器を挿入した状態を示す斜視図である。
【図13】従来のローディング装置においてホルダを嵌合方向へ移動した状態を示す斜視図である。
【図14】従来のローディング装置におけるコネクタ嵌合直前の状態を示す上面図である。
【符号の説明】
100:電子機器
110:電子機器側のコネクタ
112:電子機器のコネクタの嵌合位置決めボス
112a:嵌合位置決めボスのテーパ
200:ローディング装置側のコネクタ
202:ローディング装置側のコネクタの嵌合位置決め穴
300:第1の実施形態のホルダ
310:第2の実施形態のホルダ
311:第2の実施形態の摺動部材
311a:釦
320:第3の実施形態のホルダ
400:第1の実施形態のガイド部材
401:第1の実施形態のガイド部材のテーパ
410:第2の実施形態のガイド部材
420:第3の実施形態のガイド部材
420a:第3の実施形態のガイド部材
421:第3の実施形態のガイド部材のテーパ
1010a:接触面
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器のローディング装置に関し、特に、例えばハードディスクや半導体メモリ等の記憶媒体を内蔵した電子機器をパーソナルコンピュータ等の本体に着脱するのに好適なローディング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のローディング装置の一例を、図12〜14を用いて説明する。
【0003】
図12は、従来のローディング装置に電子機器を装着した直後の状態を示す斜視図であり、100は記憶媒体(図示せず)を内蔵する電子機器、110は記憶媒体と電気的に接続された電子機器側のコネクタ、200はローディング装置のコネクタ、330は電子機器を支持するホルダ、430はホルダ330の移動方向を案内するガイド部材である。
【0004】
また、1000はローディング装置のベース部材であり、このベース部材1000上にローディング装置のコネクタ200、ホルダ300、ガイド部材430が搭載されている。なお、電子機器100のコネクタ110は、ローディング装置のコネクタ200と対向する側面に配置されている。
【0005】
電子機器100は、ローディング装置に挿入されると所定の位置でホルダ330に保持され、その後、ガイド部材430により案内されてホルダ330と一体となって、ローディング装置側のコネクタ200の方向に移動するように構成されている。
【0006】
すなわち、ガイド部材430は、ホルダ330に形成された孔に嵌合されることにより、ホルダ330及びホルダ330に支持された電子機器100のコネクタ110が、ローディング装置側のコネクタ200の方向に往復運動するように案内している。
【0007】
一般的には、ガイド部材430は、ホルダ330の有する孔の形状又は凹凸の形状に対応した形状をなし、ホルダ330との間に可能な限り小さな隙間を設けることにより、ホルダ330を移動可能に支持している。本例においては、ホルダ330は、丸孔を有し、ガイド部材430は、その丸孔より若干径の小さな丸軸状をなしている。
【0008】
なお、ガイド部材430とホルダ330間の小さな隙間は、ホルダ330のスムースな移動に必要なものである。大きな隙間の場合は電子機器100の尻振り運動の原因となり、ガイド部材430以外の他の支持部材が無い限り、その尻振りのため、最悪の場合は移動運動そのものが不可能になるからである。
【0009】
図13は、図12の状態から電子機器100を支持したホルダ330をローディング装置のコネクタ200側に移動した状態を示す斜視図である。図13を用いて、コネクタ同士の嵌合方法の概略を説明する。
【0010】
図13において、111は電子機器のコネクタ110を構成する接続端子部、112はコネクタ110を構成する嵌合位置決めボス、201はローディング装置のコネクタ200を構成する接続端子部、202はローディング装置のコネクタ200を構成する嵌合位置決め穴を示す。
【0011】
同図の構成において、互いのコネクタの嵌合時に、電子機器側の接続端子部111がローディング装置側の接続端子部201に挿入されることによって電気的接続を得ることになる。電気的接続を正しく行うためには、接続端子部111と接続端子部201の位置関係を決定してから各接続端子111,201間の嵌合を行う必要があるので、互いの嵌合位置合わせ形状である嵌合位置決めボス112と嵌合位置決め穴202の嵌合から開始されるように、電子機器側では接続端子111は嵌合位置決めボス112より内奥部に配置され、ローディング装置では接続端子201は嵌合位置決め穴202より内奥部に配置されている(図14参照)。
【0012】
図14は、図13の状態から互いのコネクタが嵌合を開始する直前に位置までホルダ330を移動させた状態を示す上面図であり、互いのコネクタ部を可視状態としている。
【0013】
図14において、112aは嵌合位置決めボス112の先端に形成された位置誘導用のテーパを示す。
【0014】
図14の状態では、嵌合位置決めボス112の位置と嵌合位置決め穴202の位置は図面横方向にずれている。その嵌合位置決めボス112と嵌合位置決め穴202の位置のずれは、電子機器100側及びローディング装置側の各部品の寸法公差、及び組立公差から、微小といえども必ず発生するものである。
【0015】
テーパ112aは、嵌合位置決めボス112と嵌合位置決め穴202の位置がずれた場合に所定の位置に誘導する手段として一般的に採用されている方法であり、ホルダ330を更に図面上側に移動させてコネクタ嵌合を開始すると、テーパ112aに沿って嵌合位置決めボス112と嵌合位置決め穴202の位置を合わせることができる。
【0016】
なお、本例では嵌合位置決めボス112側のみにテーパを設けているが、嵌合位置決め穴202の穴端部周囲にもテーパを設ける方法も知られている。更に、本例においては電子機器100側のコネクタ110の嵌合位置決め形状をボス、コネクタ200側の嵌合位置決め形状を穴としたが、それら凹凸関係を逆に設定した例等、種々の嵌合位置決め形状が知られている。
【0017】
上述した電子機器100をローディング装置に挿入した後にホルダ330で保持し、ホルダ330と一体になって移動する構造のローディング装置は、ホルダ330を使用しない他の構造、すなわち、ローディング装置側の内壁又はレールガイドに電子機器の筐体外周面を摺動させてコネクタ嵌合位置まで移動する構造のローディング装置と比較すると、大きな利点がある。
【0018】
すなわち、多数の金型を採用した多くのメーカで製造される電子機器100は、その筐体外周寸法の精度維持が難しく、その標準寸法公差を大きくせざるを得ないため、外周寸法のばらつきが大きくなる。上述した他の構造のローディング装置では、その大きな外周寸法のばらつきのうちの更に最大のばらつきに対応するように、内壁又はレールガイドの位置又は寸法を設定する必要があるので、例えば最小寸法の電子機器を挿入移動した場合は、互いの摺動面間に大きな隙間が生じる。その大きな隙間のため、真っ直ぐでスムースな電子機器の移動を損なうだけではなく、コネクタ嵌合前の電子機器の位置が不定常となり、互いのコネクタの位置がずれてしまう。
【0019】
そこで、従来の他の構造のローディング装置は、コネクタ嵌合直前に手作業で電子機器の位置をその挿入移動方向と直交方向に微小移動させて矯正することが可能となっており、結果として、上述の他の構造による従来のローディング装置は許容され、多く採用されて来ている。
【0020】
しかし、近年、より簡単な電子機器の挿入排出機構として、電子機器の自動移動機構、すなわちオートローディング機構を有するローディング装置が要求されてきている。
【0021】
上述した他の構造に対応するオートローディング装置は、特開平5−46816号公報等によって開示されているが、それらはモータ等を駆動源として回転するローラを電子機器の外周面に圧接してコネクタ嵌合位置又は挿入排出位置へ移動させる方法を採用している。
【0022】
しかしながら、電子機器の外周を回転ローラで圧接しながら移動させる方法は、その移動に対する充分な摩擦力を得る必要性から大きな駆動力を必要とするので、大きなモータの採用が必要となると共に、それに対応した充分な強度の電子機器が要求される。
【0023】
さらに、電子機器の外周を回転ローラで圧接しながら移動させる方法は、その外周寸法のばらつきが大きい電子機器に対する適切な回転ローラの圧接力、例えば最小寸法の電子機器の移動に必要な回転ローラによる圧接力が、最大寸法の電子機器にも適正であるようにする必要があり、それに対応する精密な機構を必要とする。
【0024】
このように、大きなモータの採用と精密な機構の追加が必要なローディング装置は、小型化及び省電力化の流れにあるパーソナルコンピュータ等には相応しくなく、オートローディング装置の採用を避ける傾向の1つの理由となっている。
【0025】
また、上述した手動挿入移動での他の構造のローディング装置では,コネクタ嵌合直前に電子機器の位置を手で矯正することができたが、同構造でのオートローディング装置で同様の効果を得ることは、電子機器の外周面を回転ローラで圧接支持しながら移動しているため、その嵌合直前にその移動と直交方向への微小運動を自動的に加えることは非常に困難である。
【0026】
それに対し、図12〜14を用いて説明した従来例のローディング装置は、手動による電子機器100の挿入移動はもちろんのこと、オートローディング機能の搭載に対しても非常に有効な装置である。
【0027】
すなわち、金型が限定されているため寸法精度が高い部品であるホルダ330とガイド部材430により電子機器100の移動方向を規定しているため、電子機器100の外周寸法精度にかかわらず互いのコネクタ位置精度を出し易く、またスムースな電子機器100の移動運動が可能であるので大きなモータ等は必要としない。
【0028】
そして、ホルダ330による電子機器100の支持部は、同時にそれを嵌合方向等に送り込む機能が必要なく、それを保持することに専念できるので、電子機器100の外周寸法のばらつきがあっても、それを許容する保持方法、例えばコの字状の板バネ等の弾性部材でホルダ330を形成する方法、又は電子機器100の側面に穴を設けその穴に勘合する突起をホルダ330に設ける方法等が採用可能となる。
【0029】
そのように、ホルダ330を用いる方法は、ホルダ330を用いずに、内壁又はレールガイドに電子機器100の筐体外周面を摺動させる方法と比較すると、大きな利点を持っている。
【0030】
なお、コネクタ嵌合時の互いのコネクタの位置合わせに関しては、ローディング装置側のコネクタを微小移動可能に支持する方法も知られている。
【0031】
しかしながら、その方法は、特別な電気的接続構造、すなわち、そのコネクタとローディング装置の背部に配される基板実装部との間を可撓性の有する部品で接続し、そのコネクタの移動を許容する構造が基板実装部の近傍に必要となり、基板実装部の高密度化、縮小化に少なからず悪影響を及ぼしている。つまり、前述したように小型化の流れにあるパーソナルコンピュータ等には不向きな方法となってきている。
【0032】
【特許文献1】
特開平5−46816号公報
【0033】
【発明が解決しようとする課題】
図12〜14を用いて説明した従来のローディング装置は、上述したような大きな利点を持っているが、コネクタ同士を嵌合する際の位置合わせは、互いにずれているコネクタの位置を無理やり合わせる方法である。
【0034】
そのため、コネクタ自身またはコネクタを固定している部品に掛かる負荷や応力により、それら部品の破損、疲労破壊等が発生する虞があった。また、破損、破壊が発生しなくとも、互いのコネクタのずれにより、コネクタ同士を着脱するのに大きな力を要していた。
【0035】
一方、これら弊害を回避すべくコネクタ同士のずれをできる限り小さくしようとすると、各部品、組立方法の精度向上に伴ってコストアップを招くこととなる。
【0036】
本発明は、このような従来技術の問題に鑑みてなされたもので、その課題は、余分な力を加えることなく容易かつ安価にコネクタ同士を適正に嵌合し得るローディング装置を提供することにある。
【0037】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、電子機器のコネクタと装置本体のコネクタとを嵌合させるためのローディング装置において、前記電子機器を着脱自在に保持するホルダと、前記ホルダの移動方向をガイドするガイド部材と、前記電子機器のコネクタと装置本体のコネクタが嵌合する際に嵌合方向と直交する方向への前記ホルダの移動規制を緩和する緩和手段とを有している。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0039】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係るローディング装置に電子機器を装着した直後の状態を示す斜視図であり、100は記憶媒体(図示せず)を内蔵する電子機器、110は記憶媒体100と電気的に接続された電子機器側のコネクタ、200はローディング装置のコネクタ、300は電子機器を支持するホルダ、400はホルダ300の移動方向を案内するガイド部材である。また、1000はローディング装置のベース部材であり、このベース部材1000上にローディング装置のコネクタ200、ホルダ300、ガイド部材400が搭載されている。
【0040】
なお、電子機器100のコネクタ110は、ローディング装置のコネクタ200と対向する側面に配置されている。また、ローディング装置は、CPU、ROM、RAMを有する情報処理装置に搭載され、当該情報処理装置のCPUは、電子機器に内蔵された記憶媒体をアクセスすることにより、各種の情報処理を行う(第2,3の実施形態も同様)。
【0041】
電子機器100は、ローディング装置に挿入されると所定の位置でホルダ300に保持され、その後、ガイド部材400により案内されてホルダ300と一体となって、ローディング装置側のコネクタ200の方向に移動するように構成されている。
【0042】
すなわち、ガイド部材400は、ホルダ300に形成された孔に嵌合されることにより、ホルダ300及びホルダ300に支持された電子機器100のコネクタ110が、ローディング装置側のコネクタ200の方向に往復運動するように案内している。
【0043】
なお、第1の実施の形態では、ホルダ300は丸孔を有し、ガイド部材400は、その丸孔より若干径の小さな丸軸状をなしている。
【0044】
図2は、図1の状態から電子機器100を支持したホルダ300をローディング装置のコネクタ200側に移動した状態を示す斜視図である。図2を用いて、コネクタ同士の嵌合方法の概略を説明する。
【0045】
図2において、111は電子機器100のコネクタ110を構成する接続端子部、112はコネクタ110を構成する嵌合位置決めボス、201はローディング装置のコネクタ200を構成する接続端子部、202はローディング装置のコネクタ200を構成する嵌合位置決め穴を示す。
【0046】
図2の構成において、互いのコネクタの嵌合時に、電子機器側の接続端子部111がローディング装置側の接続端子部201に挿入されることによって電気的接続を得ることになる。電気的接続を正しく行うためには、接続端子部111と接続端子部201の位置関係を決定してから各接続端子111,201間の嵌合を行う必要があるので、互いの嵌合位置合わせ形状である嵌合位置決めボス112と嵌合位置決め穴202の嵌合から開始されるように、電子機器側では接続端子111は嵌合位置決めボス112より内奥部に配置され、ローディング装置側では接続端子201は嵌合位置決め穴202より内奥部に配置されている(図3参照)。
【0047】
図3は、図2の状態から互いのコネクタが嵌合を開始する直前の位置までホルダ300を移動させた状態を示す上面図であり、互いのコネクタ部を可視状態としている。
【0048】
図3において、112aは嵌合位置決めボス112の先端に形成された位置誘導用のテーパを示し、ホルダ300を更に図面上側に移動させてコネクタ嵌合を開始すると、テーパ112aに沿って嵌合位置決めボス112と嵌合位置決め穴202の位置を合わせることができる。
【0049】
なお、本実施形態では、嵌合位置決めボス112側のみにテーパを設けているが、嵌合位置決め穴202の穴端部周囲にもテーパを設けることも可能である。
【0050】
また、本実施形態では、電子機器100側のコネクタ110の嵌合位置決め形状をボス、コネクタ200側の嵌合位置決め形状を穴としたが、それら凹凸関係を逆に設定することも可能である。
【0051】
図3に示したように、ガイド部材400のテーパ401は、ローディング装置側に向かって軸径が小さくなるように形成されており、嵌合位置決めボス112のテーパ112aが嵌合位置決め穴202に挿入される直前にホルダ300の孔の後端部301がテーパ面開始点402に来るような位置に形成されている。
【0052】
このような構成では、電子機器100は図1における挿入排出位置から図3の状態の直前まで、つまりホルダ孔の後端部301がガイド部材400のテーパ面開始点402を越える直前までは、ホルダ300はスムースに移動する。そして、図3に示すように、ホルダ孔の後端部301がガイド部材400のテーパ面開始点402を越えると、ホルダ孔とガイド部材400との間の隙間が大きくなり、ホルダ300は往復運動方向と直交する方向への移動規制が緩和される。
【0053】
従って、図3の状態から更にホルダ300を図面上方向のコネクタ嵌合方向へ移動させると、嵌合位置決めボス112のテーパ112aが嵌合位置決め穴202の端面に接触し始めるのに呼応して、ホルダ300は徐々に往復運動方向と直交する方向へも自然に移動し始めることとなり、図4に示したように、嵌合位置決めボス112のテーパ112aは、嵌合位置決め穴202に完全に挿入されることとなる。
【0054】
すなわち、図3のように、嵌合位置決めボス112の中心と嵌合位置決め穴202の中心が多少ずれていたとしても、ホルダ300をローディング装置に向かって移動させるだけで、嵌合位置決めボス112、嵌合位置決め穴202以外のいかなる部品にも余分な応力や負担を掛けることなく、電子機器側のコネクタ100とローディング装置側のコネクタとを適正に嵌合させることが可能となる。
【0055】
なお、ホルダ300の後端部301がガイド部材のテーパ面開始点402を通過した後は、通常、隙間が大きくなって電子機器100の尻振り運動が起こり易くなり、ホルダ300の往復運動方向へのスムースな移動を損なう可能性がある。しかし、本実施形態では、ガイド部材のテーパ401は、ホルダ300の後端部301がガイド部材のテーパ401を通過する前に嵌合位置決めボス112のテーパ112aが嵌合位置決め穴202に挿入されるような位置に形成されているので、電子機器100の尻振り運動を防止することができる。
【0056】
図4の状態から更にホルダ300の移動を進め、コネクタ110を構成する接続端子111をコネクタ200の接続端子201に所定の位置まで挿入することにより、コネクタ嵌合位置までの移動が終了し、嵌合を終了する。
【0057】
次に、そのコネクタ嵌合位置から電子機器100を排出方向に移動する場合を説明する。
【0058】
図4の状態は、接続端子111がコネクタ200の接続端子201から完全に排出された状態であり、もうすぐホルダ穴の後端部301がガイド部材のテーパ401に突き当たる状態である。
【0059】
この状態から更に図3の状態まで電子機器100を排出方向に移動する場合、本実施形態では、ガイド部材のテーパ401により、ガイド部材400の軸径は滑らかに大きくなっているので、例えば、ガイド部材400の軸径を階段的に大きくした場合のように、ホルダ穴の後端部301が段差部に干渉してスムースな排出を損なうことはない。
【0060】
このように、本実施の形態では、電子機器100を排出する場合も、ホルダ300のホルダ穴の後端部301がガイド部材のテーパ401に沿って移動するので、スムースに排出することが可能となる。
【0061】
[第2の実施の形態]
次に、図5〜図8を用いて本発明の第2の実施の形態を説明する。図5は第2の実施の形態のローディング装置に電子機器を挿入し、電子機器をローディング装置側に保持された直後の状態を示す斜視図、図6は図5のA−A断面図、図7は本発明の特徴である微小移動機構を説明するための上面図、図8は図7のB−B断面図である。
【0062】
図5において、100は記憶媒体(図示せず)を内蔵する電子機器、110は記憶媒体100と電気的に接続された電子機器側のコネクタ、200は第1の実施の形態と同様のローディング装置側のコネクタ、310はホルダ、311はホルダ310を構成する部品の1つで、ガイド部材410と摺動する半管状の摺動部材、311aは摺動部材311の端部に形成された釦、410はガイド部材、1010はローディング装置のベース部材、1010aはベース部材1010によって形成された接触面を示す。
【0063】
なお、電子機器側のコネクタ110とローディング装置側のコネクタ200の構造及びコネクタ嵌合方法は、第1の実施の形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0064】
電子機器100は、第1の実施の形態と同様に、ローディング装置に挿入されると所定の位置でホルダ310に保持され、その後、ガイド部材410により案内されてホルダ310と一体となって、ローディング装置側のコネクタ200の方向に移動する。
【0065】
この際、ホルダ310は、ガイド部材410に対して摺動部材311を介して摺動することとなるが、ガイド部材410と摺動部材311との間の隙間は、ローディング装置側のコネクタ200の近傍では、徐々に大きくなるように構成されている。
【0066】
すなわち、図6に示したように、摺動部材311は、ホルダ310に形成された空洞部に取付けられ、バネ性を有する弾性部材により構成されて、その一端部には釦311aを有している。この摺動部材311は、ホルダ310及び電子機器100の重量を充分に支え得る強度を有している。
【0067】
また、摺動部材311は、一端がホルダ310に固定され、他端は自由端となっており、可能な限り小さな隙間を維持しつつガイド部材410の外周のほとんどを包む形状をなし、自由端には釦311aが形成されている。
【0068】
この釦311aは、ホルダ310の空洞開口部から外部に突出しているが、接触面1010aは、コネクタ200に近い位置に形成されているので、釦311aが接触面1010aに接触するまでの間は、ホルダ310は、摺動部材311を介してガイド部材410に案内されて、ガタつくことなくスムースに移動することができる。
【0069】
そして、釦311aが接触面1010aに接触し始めると、ガイド部材410と摺動部材311との間の隙間は徐々に大きくなる。
【0070】
すなわち、図7に示したように、接触面1010aは、ホルダ310の往復運動方向に対し角度αを成しているので、ホルダ310をローディング装置側に更に移動すると、図8に示したように、釦311aは接触面1010aに内側方向、すなわち図面左側方向に押し付けられて摺動部材311を徐々に膨らませていくので、ガイド部材410と摺動部材311との間の隙間は徐々に大きくなり、ホルダ300は、往復運動方向と直交する方向への移動規制が緩和される。
【0071】
なお、ホルダ310の空洞部は、摺動部材311の膨らみを充分に許容する容積となっている。また、第2の実施形態に係る接触部1010aは、第1の実施形態と同様に、嵌合位置決めボス112のテーパ112aが嵌合位置決め穴202の端面に接触し始めるのに呼応して、ホルダ300が徐々に往復運動方向と直交する方向へも移動し始めるような位置に形成されており、尻振りが防止される。
【0072】
また、ガイド部材410と摺動部材311との間の隙間は徐々変化するので、第2の実施形態でも、第1の実施形態と同様に、スムースに排出できることは言うまでもない。
【0073】
[第3の実施の形態]
次に、図9〜図11を用いて本発明の第3の実施の形態を説明する。図9は第3の実施の形態のローディング装置に電子機器を挿入し、電子機器がローディング装置側に保持された直後の状態を示す斜視図、図10は図9のC−C断面図、図11は図9のD−D断面図である。
【0074】
図9において、100は記憶媒体とコネクタ(図示せず)を内蔵する電子機器、200はローディング装置側のコネクタ、320は電子機器を支持するホルダ、420はガイド部材本体、420aはガイド部、421はガイド部420aのテーパを示す。
【0075】
なお、電子機器側のコネクタとローディング装置側のコネクタ200の構造及びコネクタ嵌合方法は、第1、2の実施の形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0076】
図9において、電子機器100はローディング装置に挿入後ある所定の位置においてホルダ320に保持され、その後ホルダ320と一体となって移動する。
【0077】
ガイド部材本体420は、第1及び第2の実施の形態におけるベース部材の対向する辺をL字状に立てた形状をなし、T字状のガイド部420aを有している。
【0078】
ガイド部420aは、図10に示したように、ホルダ320に形成された孔に嵌合されてホルダ320を支持すると共に、電子機器100を挿入排出位置からコネクタ嵌合位置へ又はコネクタ嵌合位置から挿入排出位置へ移動する際にその移動方向を案内する。この移動がスムースに行われるように、ホルダ320の孔とガイド部420aとの間には、可能な限り小さな隙間が設けられている。
【0079】
図11に示したように、ガイド部420aのテーパ421としては、ホルダ320との5つの接触面にテーパ421a、421b、421c、及び421dが形成され、図9に示したように、ガイド部420aは、ローディング装置の近傍で細くなっている。
【0080】
従って、ホルダ孔の後端部がテーパ421を通過する際に、ホルダ孔とガイド部420aとの間の隙間が徐々に大きくなり、ホルダ320は往復運動方向と直交する方向への移動の自由度が大きくなる。
【0081】
なお、第3の実施形態に係るテーパ421は、第1,2の実施形態と同様に、嵌合位置決めボス112のテーパ112aが嵌合位置決め穴202の端面に接触し始めるのに呼応して、ホルダ320が徐々に往復運動方向と直交する方向へも移動し始めるような位置に形成されており、尻振りが防止される。
【0082】
また、ホルダ320とガイド部420aとの間の隙間は徐々変化するので、第3の実施形態でも、第1、2の実施形態と同様に、スムースに排出できることは言うまでもない。
【0083】
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、例えば、第1の実施形態のようにホルダの孔に完全に嵌合されるガイド部材の断面形状を、第3の実施形態のように多角形にすることも可能である。また、ローディング対象の電子機器は、記憶機能だけでなく、情報処理機能等の他の機能を有していてもよい。
【0084】
以上の説明から明らかなように、本発明に係るローディング装置の基本構成は、電子機器のコネクタと装置本体のコネクタとを嵌合させるためのローディング装置において、前記電子機器を着脱自在に保持するホルダと、前記ホルダの移動方向をガイドするガイド部材と、前記電子機器のコネクタと装置本体のコネクタが嵌合する際に嵌合方向と直交する方向への前記ホルダの移動規制を緩和する緩和手段とを有することを特徴とするものであるが、この実施態様としては、以下のようなものが考えられる。
【0085】
[実施形態1] 前記緩和手段は、前記電子機器のコネクタに形成された嵌合ボス又は嵌合穴と前記装置本体のコネクタに形成された嵌合穴又は嵌合ボスとが嵌合する直前から該嵌合が完了するまでの間、前記嵌合方向と直交する方向への前記ホルダの移動規制を緩和することを特徴とする基本構成に係るローディング装置。
【0086】
[実施態様2] 前記緩和手段は、前記ホルダの孔に嵌合された棒状の前記ガイド部材の軸径がテーパを介して小さくなったものであることを特徴とする基本構成又は実施形態1に係るローディング装置。
【0087】
[実施態様3] 前記ガイド部材は丸棒状をなし、前記ホルダの孔に全周に亙って嵌合されていることを特徴とする基本構成、実施形態1、2の何れかに係るローディング装置。
【0088】
[実施態様4] 前記ガイド部材は、断面形状がT字状をなして一部が外部に露出した状態で前記ホルダの孔に嵌合されていることを特徴とする基本構成、実施形態1〜3の何れかに係るローディング装置。
【0089】
[実施態様5] 前記緩和手段は、前記ホルダに一端が固定され、他端が自由端となって外部に露出した状態で、該ホルダの孔に嵌合された棒状の前記ガイド部の外周を包む弾性部材と、該弾性部材の自由端に接触する接触部材とにより構成されたことを特徴とする基本構成に係るローディング装置。
【0090】
[実施形態6] 電子機器を情報処理装置本体にローディングすべく前記電子機器を着脱自在に保持するホルダと、前記ホルダの移動方向をガイドするガイド部材と、前記電子機器のコネクタと装置本体のコネクタが嵌合する際に嵌合方向と直交する方向への前記ホルダの移動規制を緩和する緩和手段とを有することを特徴とする情報処理装置。
【0091】
[実施形態7] 前記緩和手段は、前記電子機器のコネクタに形成された嵌合ボス又は嵌合穴と前記装置本体のコネクタに形成された嵌合穴又は嵌合ボスとが嵌合する直前から該嵌合が完了するまでの間、前記嵌合方向と直交する方向への前記ホルダの移動規制を緩和することを特徴とする実施形態6に係る情報処理装置。
【0092】
[実施態様8] 前記緩和手段は、前記ホルダの孔に嵌合された棒状の前記ガイド部材の軸径がテーパを介して小さくなったものであることを特徴とする実施形態1又は2に係る情報処理装置。
【0093】
[実施態様9] 前記ガイド部材は丸棒状をなし、前記ホルダの孔に全周に亙って嵌合されていることを特徴とする実施形態6〜9の何れかに係る情報処理装置。
【0094】
[実施態様10] 前記ガイド部材は、断面形状がT字状をなして一部が外部に露出した状態で前記ホルダの孔に嵌合されていることを特徴とする実施形態6〜9の何れかに係る情報処理装置。
【0095】
[実施態様11] 前記緩和手段は、前記ホルダに一端が固定され、他端が自由端となって外部に露出した状態で、該ホルダの孔に嵌合された棒状の前記ガイド部の外周を包む弾性部材と、該弾性部材の自由端に接触する接触部材とにより構成されたことを特徴とする実施形態6に係る情報処理装置。
【0096】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明によれば、余分な力を加えることなく容易かつ安価にコネクタ同士を適正に嵌合し得るローディング装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態のローディング装置に電子機器を挿入した状態を示す斜視図である。
【図2】図1の状態からホルダをコネクタ嵌合方向へ移動した状態を示す斜視図である。
【図3】第1の実施形態におけるコネクタ嵌合直前の状態を示す上面図である。
【図4】第1の実施形態におけるコネクタ嵌合後の状態を示す上面図である。
【図5】第2の実施形態のローディング装置に電子機器を挿入した状態を示す斜視図である。
【図6】第2の実施形態におけるガイド機構を示す断面図である。
【図7】第2の実施形態におけるコネクタ嵌合直前の状態を示す上面図である。
【図8】第2の実施形態における移動規制緩和機構を示す断面図である。
【図9】第3の実施形態のローディング装置に電子機器を挿入した状態を示す斜視図である。
【図10】第3の実施形態におけるガイド部を示す断面図である(移動規制緩和前)。
【図11】第3の実施形態におけるガイド部を示す断面図である(移動規制緩和後)。
【図12】従来のローディング装置に電子機器を挿入した状態を示す斜視図である。
【図13】従来のローディング装置においてホルダを嵌合方向へ移動した状態を示す斜視図である。
【図14】従来のローディング装置におけるコネクタ嵌合直前の状態を示す上面図である。
【符号の説明】
100:電子機器
110:電子機器側のコネクタ
112:電子機器のコネクタの嵌合位置決めボス
112a:嵌合位置決めボスのテーパ
200:ローディング装置側のコネクタ
202:ローディング装置側のコネクタの嵌合位置決め穴
300:第1の実施形態のホルダ
310:第2の実施形態のホルダ
311:第2の実施形態の摺動部材
311a:釦
320:第3の実施形態のホルダ
400:第1の実施形態のガイド部材
401:第1の実施形態のガイド部材のテーパ
410:第2の実施形態のガイド部材
420:第3の実施形態のガイド部材
420a:第3の実施形態のガイド部材
421:第3の実施形態のガイド部材のテーパ
1010a:接触面
Claims (1)
- 電子機器のコネクタと装置本体のコネクタとを嵌合させるためのローディング装置において、
前記電子機器を着脱自在に保持するホルダと、
前記ホルダの移動方向をガイドするガイド部材と、前記電子機器のコネクタと装置本体のコネクタが嵌合する際に嵌合方向と直交する方向への前記ホルダの移動規制を緩和する緩和手段と、
を有することを特徴とするローディング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002355296A JP2004185574A (ja) | 2002-12-06 | 2002-12-06 | ローディング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002355296A JP2004185574A (ja) | 2002-12-06 | 2002-12-06 | ローディング装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004185574A true JP2004185574A (ja) | 2004-07-02 |
Family
ID=32756034
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002355296A Pending JP2004185574A (ja) | 2002-12-06 | 2002-12-06 | ローディング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004185574A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008098093A (ja) * | 2006-10-16 | 2008-04-24 | Denso Corp | 補助記憶装置の装着装置 |
JP2013182644A (ja) * | 2012-03-01 | 2013-09-12 | Nec Corp | コネクタ構造及び電子装置 |
-
2002
- 2002-12-06 JP JP2002355296A patent/JP2004185574A/ja active Pending
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