JP2004184753A - 定着装置と画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】立ち上がり時間の短いベルト定着において安定した加圧力と搬送性を得る一方、加熱定着ベルトと加圧部材との周速差に起因する画像ズレ等の異常画像を防止できる定着装置を提供する。
【解決手段】少なくとも二個の定着部材に懸架された無端状のベルト回転体(12)、当該ベルト回転体と少なくとも一個の部材に懸架され加熱作用を受けるようになった加熱定着ベルト(14)、前記ベルト回転体が上記加熱定着ベルトを介し加圧部材(16)と圧接する。
【選択図】 図2
【解決手段】少なくとも二個の定着部材に懸架された無端状のベルト回転体(12)、当該ベルト回転体と少なくとも一個の部材に懸架され加熱作用を受けるようになった加熱定着ベルト(14)、前記ベルト回転体が上記加熱定着ベルトを介し加圧部材(16)と圧接する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置における定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トナー像を載置する記録材(以下、用紙ともいう)に、熱と圧力を加えて上記トナー像を記録材上に定着させるにあたり、立ち上がり時間の短いベルト定着方式が従来から知られている。このようなベルト定着方式では、少なくとも2本、通常は3本のローラに定着ベルトが張架され、対向配置された加圧ローラと上記定着ベルトでニップ部を形成している。定着ベルトとローラの間に形成されるニップ部に用紙を通過させて定着がなされる。
【0003】
特許文献1では、定着ローラと加熱ローラ、これら加熱ローラと定着ローラに張架された無端状定着ベルト、及びこの定着ベルトを介し定着ローラに対向して設けられた加圧ローラを有し、この加圧ローラと定着ベルトの間に搬送される記録材上のトナー像を定着するベルト定着装置が記載されている。
【特許文献1】
特開平10−307496公報
熱容量の小さなベルトを予め加熱してからニップ部でトナーを定着することにより、立ち上がり時間を短く、広いニップ幅により低温での定着が可能であるという特徴がある。
【0004】
ベルトを加熱するために、特許文献1では内部にハロゲンヒータを備えた加熱ローラに定着ベルトを或る角度域巻き付かせている。定着ベルトを加圧ローラに巻き付かせるような形で、定着ベルトと加圧ローラとが接触しニップ部を形成し、安定した搬送性と定着性を得ることができている。
【0005】
しかしながら、このような方式において以下のような不具合が生じる可能性がある。定着ベルトと加圧ローラでニップ部を形成する一方で加熱ローラが用紙搬送方向で見てニップ部手前に位置しており、その結果、ニップ部手前において定着ベルトと記録材が近接している。定着ベルトや記録材が波打ちやたるみによって平面性が損なわれる場合、記録材上の未定着トナーがニップ部手前において定着ベルトと接触してしまい、画像ズレ等の異常画像が発生する不具合である。
【0006】
この不具合を避けるために特許文献2に開示された装置では、ニップ部入口に弾性部材を当接し画質の安定を図っている。
【特許文献2】
特開平9−160405公報
つまり、特許文献2では、第1ローラと第2ローラに掛け渡された無端状の定着ベルトと、当該定着ベルトの外側に当接する第3ローラがあって、定着ベルトの第3ローラの巻き始め位置で第3ローラを押圧する表面に弾性の押圧部材を有するようになっている。しかし、補助押圧部材として弾性を有した部材を用いた場合、摺動性や耐摩耗性が必ずしも優れないため、定着ベルトの搬送性や押圧部材の耐久性に問題がある。更に、ローラ対によるニップ部が複数ある構成においてはスリップやローラの歪みによる周速差が発生し、定着ベルトと加圧ローラの上下周速差による異常画像が発生しやすい。この異常画像は、第1ニップで中途半端に溶融したトナーが定着ベルト面にオフセットし、定着ベルトと加圧ローラの周速差により定着ベルトの浮きが発生し、第2ニップにおいてずれた位置で記録紙に再び付着することで発生している。
【0007】
このため、特許文献3に開示されるように、無端状の加熱ベルトと、記録材搬送方向に沿って加熱ベルト内に配置され上記加熱ベルトを支持する少なくとも2本の内方ローラと、加熱ベルトに相対的に圧接してニップ部を形成する加圧ローラと、加熱ベルトを加熱する加熱源と、2本の内方ローラのうち記録材搬送方向に沿って下流側に配置される内方ローラに回転駆動力を伝達して上記加熱ベルトを走行させるベルト駆動機構と、を有する定着装置では、排紙側ニップを形成するローラに回転駆動力を伝達し、加熱ベルトを牽引するように走行させることで、ニップ部の加熱ベルトのたるみや浮きの発生を抑え、異常画像の発生を防ぐ。
【特許文献3】
特開2000−172103公報
しかし、この場合、加熱ベルトを安定して牽引するために高い位置精度が必要であり、また、牽引するための荷重も大きくしなければならない。そのため、ローラのたわみの発生を抑えるべく、ローラ芯金の肉厚を増やす必要があり、熱容量の増大によって短時間での温度立ち上げに適さない。更には、大きい荷重をかけることでベルトの搬送性も悪くなっている。
【0008】
また、特許文献4では、ベルトに内包された押圧部材により加熱ローラに対しベルトを押圧する構成が提案されている。
【特許文献4】
特開平11−2979公報
押圧部材がベルトを介して加熱ローラに接する際、押圧部材で形成する第1ニップと加圧ローラで形成する第2ニップ部の距離を狭め、ニップ間の低圧ニップ部を小さくなるような構成を取ることで異常画像を抑制している。しかし、この場合、理論上完全に第1、第2ニップ間の低圧ニップ部をなくすことはできない。更には、押圧部材を突出させ、加圧ローラ近傍にまで押圧するには、加圧ローラと加熱ローラ、無端ベルトにおいて位置関係が変動しないような剛体を使用する必要がある。その理由として、回転動作により加圧ローラの位置が変動すると、近接する押圧部材の突出部を加圧ローラの回転により巻き込むためである。変動分を加味して突出分を小さくすると前述の様に第1ニップと第2ニップ間の低圧ニップ部が広くなり、異常画像の発生が起こり易くなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決するためになされたものであり、立ち上がり時間の短いベルト定着において安定した加圧力と搬送性を得る一方、加熱定着ベルトと加圧部材との周速差に起因する画像ズレ等の異常画像を防止できる定着装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記の課題は、本発明によれば、少なくとも二個の定着部材に懸架された無端状のベルト回転体、当該ベルト回転体と少なくとも一個の部材に懸架され加熱作用を受けるようになった加熱定着ベルト、前記ベルト回転体が上記加熱定着ベルトを介し加圧部材と圧接することで解決される。
【0011】
上記ベルト回転体と上記加熱定着ベルトの剛性が
ベルト回転体≧加熱定着ベルト
の関係であれば好適である。また上記定着部材や加圧部材がローラであるのも好ましい。上記定着部材のニップ出口側が定着ローラで、上記加圧部材が加圧ローラであって、上記定着ローラ及び/又は上記加圧ローラを駆動するようになっていることも好都合である。上記ベルト回転体と上記加熱定着ベルトの間の摩擦係数をμ1、上記加圧部材と上記ベルト回転体の間の摩擦係数をμ2とすると
μ1≦μ2
であれば一層好適である。上記ベルト回転体が断熱層を有するのも良い。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1に示す画像形成装置(本発明に係る定着装置を除く)において、潜像担持体である感光体ドラム1の周囲には、チャージャワイヤで感光体ドラムの表面を帯電する帯電装置2、レーザー光線等で感光体ドラム1の一様帯電処理面に潜像を形成する露光装置(図示せず)、感光体ドラム1上において潜像に対し帯電したトナーを付着させてトナー像を形成させる二成分現像装置4(現像ローラ2本)、転写ベルト、チャージャー等で感光体ドラム1上に形成されたトナー像を用紙に転写する転写装置5、転写後に感光体ドラム1上に残ったトナーを除去するクリーニング装置7、感光体ドラム1上の残留電位を除去する除電ランプ8が順に配列されている。このような構成において、帯電装置2によって表面を一様に帯電された感光体1は、露光装置によって静電潜像を形成され、現像装置4によってトナー像を形成される。当該トナー像は転写装置5によって感光体ドラム1表面から、不図示の給紙トレイから搬送された用紙へ転写される。その後、用紙上のトナー像は転写装置5に後続する定着装置によって用紙に転写される。一方、転写されずに感光体ドラム上に残ったトナーはクリーニング装置7によって回収される。残留トナーを除去された感光体ドラム1は除電ランプ8で初期化され、次回の画像形成プロセスに供される。
【0013】
図2に、図1では図示省略した定着装置の第一例の基本構成を示す。定着装置11は、ベルト回転体12と、加熱定着ベルト14と、ローラ部材15と、加圧部材16とからなる。ベルト回転体12は定着部材13a、13bに張架され、加熱定着ベルト4はベルト回転体12とローラ部材15に張架される。また、加圧部材16は、加熱定着ベルト14を介してベルト回転体12に対向して配置されている。ベルト回転体12の内側に定着部材13が押圧されており、ベルト回転体12の内面と摺動している。定着部材13aは、加熱定着ベルト14がスムーズに加圧部材16とのニップに侵入できるよう、またニップ入口における加熱定着ベルト14と用紙22の角度を広く確保できるようなガイド形状を有している。
【0014】
ベルト回転体12は、図3に示すように、基材層27、中間層である断熱層28、表面層29とからなっている。基材層27して断熱性を有する耐熱性樹脂が用いられている。耐熱性樹脂の材質としては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルケトン(PEEK)等がある。基材層の厚さは断熱性と強度のバランスから50〜100μmの範囲が望ましい。ベルト回転体12の表面は加熱定着ベルト14と加圧接触するため、低摩擦、耐熱性に優れた表面層として、フッ素系樹脂等が被覆されている。中間層として、表面層29と基材層27の間に100〜300μmのシリコーンゴム層を設けることで、断熱効果も向上する。
【0015】
定着部材13はFeやSUSやAl等金属やPPS等の耐熱樹脂で形成され、剛性を有し、ニップを長くするために、加圧部材16との押圧面は加圧部材16に沿う形状になっている。その他、定着部材13の基材部分は金属又は耐熱樹脂で形成され、加圧部材16との押圧部には耐熱弾性体、例えば発泡シリコーンゴムや液状シリコーンゴムで構成された耐熱弾性層を備え、表面にフッ素樹脂が被覆されていてもよい。そのような構成で、ベルト回転体12との摺動性が向上し、耐熱弾性層を備えることで断熱効果も高くなり、熱容量を低減できる。
【0016】
加熱定着ベルト14も耐熱性樹脂が基体として用いられている。耐熱性樹脂の材質として同じく、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルケトン(PEEK)等が使用される。基材層の厚さは熱伝導と強度のバランスから30〜100μmの範囲が望ましい。加熱定着ベルト14の表面も、記録材22、トナーと加圧接触するため、離型性、耐熱性に優れた表面層が必要であり、フッ素系樹脂等の表面離型層が被覆された構成になっている。また、画像の均一性を得るために表面離型層の下に100〜300μmのシリコーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱ゴムからなる弾性層が設けられている。また加熱源として誘導加熱を使用する場合、基材をフェライト系SUS等の金属部材で置き換えることで対応可能である。
【0017】
ローラ部材15は、φ20〜φ30のAl又はFe製で肉厚がt=0.3〜1mmの薄肉金属ローラであり、内側にハロゲンヒータ20を熱源として備えている。不図示の温度制御素子で一定温度になるよう制御され、加熱定着ベルト14を必要な温度に加熱する役割を担っている。またローラ部材15はテンションローラの役割も兼ねており、図2の破線矢印の方向へ不図示の引張スプリング等で張架されている。その他、加熱源は図4(a)に示すように、ローラ内蔵でなく、外部に設けたハロゲンヒータ20’からの熱輻射を反射板25を用いて加熱定着ベルト14に与える構成でもよく、更には図4(b)に示すような加熱定着ベルト14を誘導コイル26を駆動して誘導加熱によって加熱するような構成でもよく、加熱定着ベルト14を適切に加熱できるものであれば特に限定されない。
【0018】
加圧部材16は回動可能なローラでなり、その回転駆動は加圧部材16に不図示の伝達手段により伝達される。
また、ベルト回転体12と加熱定着ベルト14の剛性は、基材の種類、グレード、厚みを調整して、ベルト回転体≧加熱定着ベルトの関係をとるよう設定することで、加熱定着ベルト14の浮きを更に抑制することができる。
【0019】
加圧部材16を矢印方向に回転駆動することで、加熱定着ベルト14が従動回転し、更にはベルト回転体12も従動回転する。加熱定着ベルト14と加圧部材16の間に、トナー像を担持した用紙22を通過させ、トナーを溶融させ用紙22に定着させる。定着部材3a、3bが加圧部材16との間で成すニップ間では、ベルト回転体12の剛性により加圧部材16に対して加熱定着ベルト14が押圧されており、用紙22と加熱定着ベルト14が密着することで、異常画像を防止することができる。この場合、加熱定着ベルト14とベルト回転体12の接触面の摩擦抵抗μ1と、加熱定着ベルト14と加圧部材16の接触面の摩擦抵抗μ2との関係をμ1≦μ2にすることで、加圧部材16からの駆動に対してベルト回転体12が必ずしも従動回転しなくとも加熱定着ベルト14が回転可能になる。
【0020】
次に図5を参照して定着装置の第二例について説明する。この例では、上記第一例の定着部材13をローラ形状にしている。定着部材33a、33bはφ20〜φ30のローラで、Fe製芯金の外周にニップ幅を得るために耐熱弾性体、例えば発泡シリコーンゴムや液状シリコーンゴムで構成された弾性層を備えている。弾性層の厚さは3〜6mm程度である。定着ベルト14の表面硬度はAskerC 30〜50Hs程度である。定着部材33をローラにすることでベルト回転体12と定着部材33との摩擦を小さくでき、第一例よりも用紙22の搬送性を向上できる。
【0021】
次に図6を参照して定着装置の第三例について説明する。この例では、第一例の定着部材13のニップ出口側である定着部材13bをローラ形状にしている。定着部材43bはφ20〜φ30のローラで、Fe製芯金の外周に耐熱弾性体、例えば発泡シリコーンゴムや液状シリコーンゴムで構成された弾性層を備えることでニップ幅を得ている。弾性層の厚さは3〜6mm程度である。また、この定着部材43bの表面硬度はAskerC 30〜50Hs程度である。定着部材43bをローラにすることでベルト回転体12と定着部材43との摩擦を小さくできる。更に加圧部材16の回転駆動と併せて、定着部材43bについても不図示の駆動装置からの駆動を与えることで、第一例よりも用紙22の搬送性を向上できる。また、ローラ形状に比べ、入口側を定着部材43aで加圧して形成されるニップの方が長いニップ幅を確保できるため、トナー像を担持した用紙22の加熱効率を向上できる。以上のようにすることで搬送性と加熱効率の向上が両立可能である。
【0022】
なお、図7で示すようなトナーを中間転写体51から用紙22にではなく定着装置11に転写する画像形成装置の変形例でも、本発明が適用できることは明らかである。このタンデム型カラー複写機における画像形成部、当該画像形成部の下方に位置する不図示の給紙部、画像形成部の上方に位置する不図示の画像読取部の各構成は従来と基本的に同じであるので、説明の簡略化のために、特徴的な部分についてのみ説明する。
【0023】
画像形成部には、水平方向に延びる転写面を有する中間転写体としての中間転写ベルト51が配置されており、当該中間転写ベルト51の上面には、そのベルト転写面に沿って、色分解色と補色関係にある色の画像を形成するための構成が設けられている。その一つの感光体を符号54、一次転写装置を符号52で示す。二次転写用駆動ローラ53の近傍に定着装置11が設けられている。
【0024】
感光体54から中間転写ベルト51上に一次転写されたトナー像Tは、不図示のバイアス印加手段により駆動ローラ53に印加されるバイアス(AC、パルスなどの重畳を含む)により定着ベルト14に静電気力で二次的に転写される。中間転写ベルト51と定着ベルト14間のギャップは、画像を形成するトナー層の厚み以下に設定されている。即ち、トナーTを介した接触転写方式となっており、高画質化が図られている。この場合、非画像部では非接触となる。上記ギャップをトナー層Tの厚みよりも大きく設定することもでき、この場合、中間転写ベルト51の加熱を抑制でき、感光体54等の長寿命化を実現できる。また、中間転写ベルト51に熱を奪われないので省エネルギーともなる。
【0025】
図7に係る実施形態における定着装置11はそれ自体が未定着トナー像の被転写機能を有するものであり、未定着トナー像を保持した用紙を単に加熱・加圧する従来の定着装置に対し、「転写型定着装置」として位置付けられるものである。
【0026】
【発明の効果】
請求項1に係る装置によれば、形成されるニップの間に二重にベルトを懸架することで、加熱定着ベルトをバックアップし、剛性を上げることができ、ベルト浮きやたわみを抑え、用紙とベルトが離れて異常画像となる事態を防ぐことができる。
【0027】
請求項2に係る装置によれば、加熱定着ベルトの内側に設けたベルト回転体の方の剛性を大きくすることで、加熱定着ベルトの浮き、たわみに対して、加圧力を強くし、押さえ込む効果を向上させることができ、異常画像を防ぐことができる。
【0028】
請求項3に係る装置によれば、定着部材をローラにして回動可能にすることで、ベルト回転体の回転負荷を減少でき、搬送性を向上することができる。
請求項4に係る装置によれば、加圧部材をローラにすることで摩擦抵抗を軽減して、搬送性を向上することができる。
【0029】
請求項5に係る装置によれば、定着部材のニップ出口側を定着ローラにし、定着ローラと加圧ローラを同時に駆動することでの搬送力を更に向上できる。また、入口側のニップ幅を長くできることから、搬送性と定着性の向上を両立できる。
【0030】
請求項6に係る装置によれば、加圧部材とベルト回転体の間の摩擦係数をベルト回転体と加熱定着ベルトの間の摩擦係数よりも大きくすることで、ベルト回転体が回転しなくとも加熱定着ローラが回転可能となる。
【0031】
請求項7に係る装置によれば、ベルト回転体に断熱層を設けることで、加熱定着ベルトから定着部材への熱の移動を防ぐことができ、これにより、熱容量の低減が可能となり、立上がり時間の短縮を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の、定着装置を除く概略構成図である。
【図2】本発明に係る定着装置の概略図である。
【図3】ベルト回転体の層構成を示す概略断面図である。
【図4】加熱定着ベルトの加熱源の例を示すもので、(a)、(b)とも例2の加熱源の代替例である。
【図5】本発明に係る定着装置の別の例の概略図である。
【図6】本発明に係る定着装置の更に別の例の概略図である。
【図7】本発明に係る画像形成装置の別例の概略図である。
【符号の説明】
11 定着装置
12 ベルト回転体
14 加熱定着ベルト
15 ローラ部材
16 加圧部材
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置における定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トナー像を載置する記録材(以下、用紙ともいう)に、熱と圧力を加えて上記トナー像を記録材上に定着させるにあたり、立ち上がり時間の短いベルト定着方式が従来から知られている。このようなベルト定着方式では、少なくとも2本、通常は3本のローラに定着ベルトが張架され、対向配置された加圧ローラと上記定着ベルトでニップ部を形成している。定着ベルトとローラの間に形成されるニップ部に用紙を通過させて定着がなされる。
【0003】
特許文献1では、定着ローラと加熱ローラ、これら加熱ローラと定着ローラに張架された無端状定着ベルト、及びこの定着ベルトを介し定着ローラに対向して設けられた加圧ローラを有し、この加圧ローラと定着ベルトの間に搬送される記録材上のトナー像を定着するベルト定着装置が記載されている。
【特許文献1】
特開平10−307496公報
熱容量の小さなベルトを予め加熱してからニップ部でトナーを定着することにより、立ち上がり時間を短く、広いニップ幅により低温での定着が可能であるという特徴がある。
【0004】
ベルトを加熱するために、特許文献1では内部にハロゲンヒータを備えた加熱ローラに定着ベルトを或る角度域巻き付かせている。定着ベルトを加圧ローラに巻き付かせるような形で、定着ベルトと加圧ローラとが接触しニップ部を形成し、安定した搬送性と定着性を得ることができている。
【0005】
しかしながら、このような方式において以下のような不具合が生じる可能性がある。定着ベルトと加圧ローラでニップ部を形成する一方で加熱ローラが用紙搬送方向で見てニップ部手前に位置しており、その結果、ニップ部手前において定着ベルトと記録材が近接している。定着ベルトや記録材が波打ちやたるみによって平面性が損なわれる場合、記録材上の未定着トナーがニップ部手前において定着ベルトと接触してしまい、画像ズレ等の異常画像が発生する不具合である。
【0006】
この不具合を避けるために特許文献2に開示された装置では、ニップ部入口に弾性部材を当接し画質の安定を図っている。
【特許文献2】
特開平9−160405公報
つまり、特許文献2では、第1ローラと第2ローラに掛け渡された無端状の定着ベルトと、当該定着ベルトの外側に当接する第3ローラがあって、定着ベルトの第3ローラの巻き始め位置で第3ローラを押圧する表面に弾性の押圧部材を有するようになっている。しかし、補助押圧部材として弾性を有した部材を用いた場合、摺動性や耐摩耗性が必ずしも優れないため、定着ベルトの搬送性や押圧部材の耐久性に問題がある。更に、ローラ対によるニップ部が複数ある構成においてはスリップやローラの歪みによる周速差が発生し、定着ベルトと加圧ローラの上下周速差による異常画像が発生しやすい。この異常画像は、第1ニップで中途半端に溶融したトナーが定着ベルト面にオフセットし、定着ベルトと加圧ローラの周速差により定着ベルトの浮きが発生し、第2ニップにおいてずれた位置で記録紙に再び付着することで発生している。
【0007】
このため、特許文献3に開示されるように、無端状の加熱ベルトと、記録材搬送方向に沿って加熱ベルト内に配置され上記加熱ベルトを支持する少なくとも2本の内方ローラと、加熱ベルトに相対的に圧接してニップ部を形成する加圧ローラと、加熱ベルトを加熱する加熱源と、2本の内方ローラのうち記録材搬送方向に沿って下流側に配置される内方ローラに回転駆動力を伝達して上記加熱ベルトを走行させるベルト駆動機構と、を有する定着装置では、排紙側ニップを形成するローラに回転駆動力を伝達し、加熱ベルトを牽引するように走行させることで、ニップ部の加熱ベルトのたるみや浮きの発生を抑え、異常画像の発生を防ぐ。
【特許文献3】
特開2000−172103公報
しかし、この場合、加熱ベルトを安定して牽引するために高い位置精度が必要であり、また、牽引するための荷重も大きくしなければならない。そのため、ローラのたわみの発生を抑えるべく、ローラ芯金の肉厚を増やす必要があり、熱容量の増大によって短時間での温度立ち上げに適さない。更には、大きい荷重をかけることでベルトの搬送性も悪くなっている。
【0008】
また、特許文献4では、ベルトに内包された押圧部材により加熱ローラに対しベルトを押圧する構成が提案されている。
【特許文献4】
特開平11−2979公報
押圧部材がベルトを介して加熱ローラに接する際、押圧部材で形成する第1ニップと加圧ローラで形成する第2ニップ部の距離を狭め、ニップ間の低圧ニップ部を小さくなるような構成を取ることで異常画像を抑制している。しかし、この場合、理論上完全に第1、第2ニップ間の低圧ニップ部をなくすことはできない。更には、押圧部材を突出させ、加圧ローラ近傍にまで押圧するには、加圧ローラと加熱ローラ、無端ベルトにおいて位置関係が変動しないような剛体を使用する必要がある。その理由として、回転動作により加圧ローラの位置が変動すると、近接する押圧部材の突出部を加圧ローラの回転により巻き込むためである。変動分を加味して突出分を小さくすると前述の様に第1ニップと第2ニップ間の低圧ニップ部が広くなり、異常画像の発生が起こり易くなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決するためになされたものであり、立ち上がり時間の短いベルト定着において安定した加圧力と搬送性を得る一方、加熱定着ベルトと加圧部材との周速差に起因する画像ズレ等の異常画像を防止できる定着装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記の課題は、本発明によれば、少なくとも二個の定着部材に懸架された無端状のベルト回転体、当該ベルト回転体と少なくとも一個の部材に懸架され加熱作用を受けるようになった加熱定着ベルト、前記ベルト回転体が上記加熱定着ベルトを介し加圧部材と圧接することで解決される。
【0011】
上記ベルト回転体と上記加熱定着ベルトの剛性が
ベルト回転体≧加熱定着ベルト
の関係であれば好適である。また上記定着部材や加圧部材がローラであるのも好ましい。上記定着部材のニップ出口側が定着ローラで、上記加圧部材が加圧ローラであって、上記定着ローラ及び/又は上記加圧ローラを駆動するようになっていることも好都合である。上記ベルト回転体と上記加熱定着ベルトの間の摩擦係数をμ1、上記加圧部材と上記ベルト回転体の間の摩擦係数をμ2とすると
μ1≦μ2
であれば一層好適である。上記ベルト回転体が断熱層を有するのも良い。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1に示す画像形成装置(本発明に係る定着装置を除く)において、潜像担持体である感光体ドラム1の周囲には、チャージャワイヤで感光体ドラムの表面を帯電する帯電装置2、レーザー光線等で感光体ドラム1の一様帯電処理面に潜像を形成する露光装置(図示せず)、感光体ドラム1上において潜像に対し帯電したトナーを付着させてトナー像を形成させる二成分現像装置4(現像ローラ2本)、転写ベルト、チャージャー等で感光体ドラム1上に形成されたトナー像を用紙に転写する転写装置5、転写後に感光体ドラム1上に残ったトナーを除去するクリーニング装置7、感光体ドラム1上の残留電位を除去する除電ランプ8が順に配列されている。このような構成において、帯電装置2によって表面を一様に帯電された感光体1は、露光装置によって静電潜像を形成され、現像装置4によってトナー像を形成される。当該トナー像は転写装置5によって感光体ドラム1表面から、不図示の給紙トレイから搬送された用紙へ転写される。その後、用紙上のトナー像は転写装置5に後続する定着装置によって用紙に転写される。一方、転写されずに感光体ドラム上に残ったトナーはクリーニング装置7によって回収される。残留トナーを除去された感光体ドラム1は除電ランプ8で初期化され、次回の画像形成プロセスに供される。
【0013】
図2に、図1では図示省略した定着装置の第一例の基本構成を示す。定着装置11は、ベルト回転体12と、加熱定着ベルト14と、ローラ部材15と、加圧部材16とからなる。ベルト回転体12は定着部材13a、13bに張架され、加熱定着ベルト4はベルト回転体12とローラ部材15に張架される。また、加圧部材16は、加熱定着ベルト14を介してベルト回転体12に対向して配置されている。ベルト回転体12の内側に定着部材13が押圧されており、ベルト回転体12の内面と摺動している。定着部材13aは、加熱定着ベルト14がスムーズに加圧部材16とのニップに侵入できるよう、またニップ入口における加熱定着ベルト14と用紙22の角度を広く確保できるようなガイド形状を有している。
【0014】
ベルト回転体12は、図3に示すように、基材層27、中間層である断熱層28、表面層29とからなっている。基材層27して断熱性を有する耐熱性樹脂が用いられている。耐熱性樹脂の材質としては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルケトン(PEEK)等がある。基材層の厚さは断熱性と強度のバランスから50〜100μmの範囲が望ましい。ベルト回転体12の表面は加熱定着ベルト14と加圧接触するため、低摩擦、耐熱性に優れた表面層として、フッ素系樹脂等が被覆されている。中間層として、表面層29と基材層27の間に100〜300μmのシリコーンゴム層を設けることで、断熱効果も向上する。
【0015】
定着部材13はFeやSUSやAl等金属やPPS等の耐熱樹脂で形成され、剛性を有し、ニップを長くするために、加圧部材16との押圧面は加圧部材16に沿う形状になっている。その他、定着部材13の基材部分は金属又は耐熱樹脂で形成され、加圧部材16との押圧部には耐熱弾性体、例えば発泡シリコーンゴムや液状シリコーンゴムで構成された耐熱弾性層を備え、表面にフッ素樹脂が被覆されていてもよい。そのような構成で、ベルト回転体12との摺動性が向上し、耐熱弾性層を備えることで断熱効果も高くなり、熱容量を低減できる。
【0016】
加熱定着ベルト14も耐熱性樹脂が基体として用いられている。耐熱性樹脂の材質として同じく、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルケトン(PEEK)等が使用される。基材層の厚さは熱伝導と強度のバランスから30〜100μmの範囲が望ましい。加熱定着ベルト14の表面も、記録材22、トナーと加圧接触するため、離型性、耐熱性に優れた表面層が必要であり、フッ素系樹脂等の表面離型層が被覆された構成になっている。また、画像の均一性を得るために表面離型層の下に100〜300μmのシリコーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱ゴムからなる弾性層が設けられている。また加熱源として誘導加熱を使用する場合、基材をフェライト系SUS等の金属部材で置き換えることで対応可能である。
【0017】
ローラ部材15は、φ20〜φ30のAl又はFe製で肉厚がt=0.3〜1mmの薄肉金属ローラであり、内側にハロゲンヒータ20を熱源として備えている。不図示の温度制御素子で一定温度になるよう制御され、加熱定着ベルト14を必要な温度に加熱する役割を担っている。またローラ部材15はテンションローラの役割も兼ねており、図2の破線矢印の方向へ不図示の引張スプリング等で張架されている。その他、加熱源は図4(a)に示すように、ローラ内蔵でなく、外部に設けたハロゲンヒータ20’からの熱輻射を反射板25を用いて加熱定着ベルト14に与える構成でもよく、更には図4(b)に示すような加熱定着ベルト14を誘導コイル26を駆動して誘導加熱によって加熱するような構成でもよく、加熱定着ベルト14を適切に加熱できるものであれば特に限定されない。
【0018】
加圧部材16は回動可能なローラでなり、その回転駆動は加圧部材16に不図示の伝達手段により伝達される。
また、ベルト回転体12と加熱定着ベルト14の剛性は、基材の種類、グレード、厚みを調整して、ベルト回転体≧加熱定着ベルトの関係をとるよう設定することで、加熱定着ベルト14の浮きを更に抑制することができる。
【0019】
加圧部材16を矢印方向に回転駆動することで、加熱定着ベルト14が従動回転し、更にはベルト回転体12も従動回転する。加熱定着ベルト14と加圧部材16の間に、トナー像を担持した用紙22を通過させ、トナーを溶融させ用紙22に定着させる。定着部材3a、3bが加圧部材16との間で成すニップ間では、ベルト回転体12の剛性により加圧部材16に対して加熱定着ベルト14が押圧されており、用紙22と加熱定着ベルト14が密着することで、異常画像を防止することができる。この場合、加熱定着ベルト14とベルト回転体12の接触面の摩擦抵抗μ1と、加熱定着ベルト14と加圧部材16の接触面の摩擦抵抗μ2との関係をμ1≦μ2にすることで、加圧部材16からの駆動に対してベルト回転体12が必ずしも従動回転しなくとも加熱定着ベルト14が回転可能になる。
【0020】
次に図5を参照して定着装置の第二例について説明する。この例では、上記第一例の定着部材13をローラ形状にしている。定着部材33a、33bはφ20〜φ30のローラで、Fe製芯金の外周にニップ幅を得るために耐熱弾性体、例えば発泡シリコーンゴムや液状シリコーンゴムで構成された弾性層を備えている。弾性層の厚さは3〜6mm程度である。定着ベルト14の表面硬度はAskerC 30〜50Hs程度である。定着部材33をローラにすることでベルト回転体12と定着部材33との摩擦を小さくでき、第一例よりも用紙22の搬送性を向上できる。
【0021】
次に図6を参照して定着装置の第三例について説明する。この例では、第一例の定着部材13のニップ出口側である定着部材13bをローラ形状にしている。定着部材43bはφ20〜φ30のローラで、Fe製芯金の外周に耐熱弾性体、例えば発泡シリコーンゴムや液状シリコーンゴムで構成された弾性層を備えることでニップ幅を得ている。弾性層の厚さは3〜6mm程度である。また、この定着部材43bの表面硬度はAskerC 30〜50Hs程度である。定着部材43bをローラにすることでベルト回転体12と定着部材43との摩擦を小さくできる。更に加圧部材16の回転駆動と併せて、定着部材43bについても不図示の駆動装置からの駆動を与えることで、第一例よりも用紙22の搬送性を向上できる。また、ローラ形状に比べ、入口側を定着部材43aで加圧して形成されるニップの方が長いニップ幅を確保できるため、トナー像を担持した用紙22の加熱効率を向上できる。以上のようにすることで搬送性と加熱効率の向上が両立可能である。
【0022】
なお、図7で示すようなトナーを中間転写体51から用紙22にではなく定着装置11に転写する画像形成装置の変形例でも、本発明が適用できることは明らかである。このタンデム型カラー複写機における画像形成部、当該画像形成部の下方に位置する不図示の給紙部、画像形成部の上方に位置する不図示の画像読取部の各構成は従来と基本的に同じであるので、説明の簡略化のために、特徴的な部分についてのみ説明する。
【0023】
画像形成部には、水平方向に延びる転写面を有する中間転写体としての中間転写ベルト51が配置されており、当該中間転写ベルト51の上面には、そのベルト転写面に沿って、色分解色と補色関係にある色の画像を形成するための構成が設けられている。その一つの感光体を符号54、一次転写装置を符号52で示す。二次転写用駆動ローラ53の近傍に定着装置11が設けられている。
【0024】
感光体54から中間転写ベルト51上に一次転写されたトナー像Tは、不図示のバイアス印加手段により駆動ローラ53に印加されるバイアス(AC、パルスなどの重畳を含む)により定着ベルト14に静電気力で二次的に転写される。中間転写ベルト51と定着ベルト14間のギャップは、画像を形成するトナー層の厚み以下に設定されている。即ち、トナーTを介した接触転写方式となっており、高画質化が図られている。この場合、非画像部では非接触となる。上記ギャップをトナー層Tの厚みよりも大きく設定することもでき、この場合、中間転写ベルト51の加熱を抑制でき、感光体54等の長寿命化を実現できる。また、中間転写ベルト51に熱を奪われないので省エネルギーともなる。
【0025】
図7に係る実施形態における定着装置11はそれ自体が未定着トナー像の被転写機能を有するものであり、未定着トナー像を保持した用紙を単に加熱・加圧する従来の定着装置に対し、「転写型定着装置」として位置付けられるものである。
【0026】
【発明の効果】
請求項1に係る装置によれば、形成されるニップの間に二重にベルトを懸架することで、加熱定着ベルトをバックアップし、剛性を上げることができ、ベルト浮きやたわみを抑え、用紙とベルトが離れて異常画像となる事態を防ぐことができる。
【0027】
請求項2に係る装置によれば、加熱定着ベルトの内側に設けたベルト回転体の方の剛性を大きくすることで、加熱定着ベルトの浮き、たわみに対して、加圧力を強くし、押さえ込む効果を向上させることができ、異常画像を防ぐことができる。
【0028】
請求項3に係る装置によれば、定着部材をローラにして回動可能にすることで、ベルト回転体の回転負荷を減少でき、搬送性を向上することができる。
請求項4に係る装置によれば、加圧部材をローラにすることで摩擦抵抗を軽減して、搬送性を向上することができる。
【0029】
請求項5に係る装置によれば、定着部材のニップ出口側を定着ローラにし、定着ローラと加圧ローラを同時に駆動することでの搬送力を更に向上できる。また、入口側のニップ幅を長くできることから、搬送性と定着性の向上を両立できる。
【0030】
請求項6に係る装置によれば、加圧部材とベルト回転体の間の摩擦係数をベルト回転体と加熱定着ベルトの間の摩擦係数よりも大きくすることで、ベルト回転体が回転しなくとも加熱定着ローラが回転可能となる。
【0031】
請求項7に係る装置によれば、ベルト回転体に断熱層を設けることで、加熱定着ベルトから定着部材への熱の移動を防ぐことができ、これにより、熱容量の低減が可能となり、立上がり時間の短縮を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の、定着装置を除く概略構成図である。
【図2】本発明に係る定着装置の概略図である。
【図3】ベルト回転体の層構成を示す概略断面図である。
【図4】加熱定着ベルトの加熱源の例を示すもので、(a)、(b)とも例2の加熱源の代替例である。
【図5】本発明に係る定着装置の別の例の概略図である。
【図6】本発明に係る定着装置の更に別の例の概略図である。
【図7】本発明に係る画像形成装置の別例の概略図である。
【符号の説明】
11 定着装置
12 ベルト回転体
14 加熱定着ベルト
15 ローラ部材
16 加圧部材
Claims (8)
- 少なくとも二個の定着部材に懸架された無端状のベルト回転体、当該ベルト回転体と少なくとも一個の部材に懸架され加熱作用を受けるようになった加熱定着ベルト、前記ベルト回転体が上記加熱定着ベルトを介し加圧部材と圧接することを特徴とする定着装置。
- 前記ベルト回転体と前記加熱定着ベルトの剛性が
ベルト回転体≧加熱定着ベルト
の関係であることを特徴とした請求項1に記載の定着装置。 - 前記定着部材がローラであることを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
- 前記加圧部材がローラであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の定着装置。
- 前記定着部材のニップ出口側が定着ローラで、前記加圧部材が加圧ローラであって、前記定着ローラ及び/又は前記加圧ローラを駆動することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の定着装置。
- 前記ベルト回転体と前記加熱定着ベルトの間の摩擦係数をμ1、前記加圧部材と前記ベルト回転体の間の摩擦係数をμ2とすると
μ1≦μ2
であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の定着装置。 - 前記ベルト回転体が断熱層を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の定着装置。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の定着装置を有する画像形成装置。
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JP2008170625A (ja) * | 2007-01-10 | 2008-07-24 | Fuji Xerox Co Ltd | 定着装置 |
JP2013152463A (ja) * | 2012-01-24 | 2013-08-08 | Xerox Corp | 自己剥離ベルトロール定着器装置およびシステム |
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JP2017125954A (ja) * | 2016-01-14 | 2017-07-20 | コニカミノルタ株式会社 | 定着装置および画像形成装置 |
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- 2002-12-04 JP JP2002352582A patent/JP2004184753A/ja active Pending
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