JP2004184184A - レーダ画像処理装置 - Google Patents

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Masayoshi Tsuchida
正芳 土田
Kiyousuke Kawabata
享介 河端
Kazuhiko Yamamoto
山本  和彦
Masafumi Iwamoto
雅史 岩本
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Abstract

【課題】土地被覆分類を精度よく行うレーダ画像処理手段を提供する。
【解決手段】レーダ画像を形成したマイクロ波の、上記画像内の領域への入射角を算出し、土地被覆となる物体毎に入射角と後方散乱係数との相関を記憶する後方散乱データベースから、第1の後方散乱係数を取得し、第1の後方散乱係数と上記画像内の領域の後方散乱係数である第2の後方散乱係数との類似性を示す指標値を土地被覆毎に算出して、この指標値が所定の条件を満たす土地被覆を上記領域の土地被覆として決定し出力する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、レーダを用いた観測で得られる画像から、観測対象地域の土地被覆物を推定し、同じ土地被覆物からなる領域を分類するレーダ画像処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、従来のレーダ装置による土地被覆物の類推手段では、観測対象地域の地表面上の各地点での後方散乱断面積を、各地点の地表面におけるマイクロ波の入射角を用いて補正することにより、レーダ画像中心の入射角における後方散乱断面積を求め、次にこの値からレーダ画像中の各地点における後方散乱断面積を算出することによって、土地被覆物の分類を行っていた(例えば非特許文献1)。
【0003】
【非特許文献1】
T. P. Albright et. al., ”Classification of surface type using SIR−C/X−SAR, Mount Everest Area, Tibet,’’ Journal of Geophysical Research, vol. 103, no. E11, p823−837
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のレーダ画像処理技術は、土地被覆物の分類の前に行う後方散乱断面積の補正の誤差が大きく、土地被覆物の分類精度が劣化するという問題があった。これは、後方散乱断面積が、物体の種類によって異なり、また、同じ物体でもマイクロ波の周波数、偏波、入射角の違いによっても変化するにもかかわらず、後方散乱断面積の補正を、後方散乱断面積の入射角に対する変化が、土地被覆物によって異なることを考慮せずに行っていたためである。
【0005】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、レーダを用いた観測で得られる画像から、土地被覆分類を高い精度で行うレーダ画像処理装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、レーダ画像を形成したマイクロ波の、上記画像内の領域への入射角を算出する入射角算出部と、
土地被覆物となる物体毎に上記マイクロ波の入射角とこのマイクロ波の後方散乱係数との相関を記憶する後方散乱データベースと、
上記画像内の領域への入射角に対応する後方散乱係数を第1の後方散乱係数として上記後方散乱データベースから取得し、第1の後方散乱係数と上記画像内の領域の後方散乱係数である第2の後方散乱係数との類似性を示す指標値を、上記土地被覆物毎に算出する領域分類部と、
上記指標値が所定の条件を満たす土地被覆物を上記領域の土地被覆物として決定し出力する分類決定部とを備えるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるレーダ画像処理装置の構成を示す構成図である。図において、標高データ格納エリア101は、土地被覆物を類推する対象となる地域の標高データを記憶している。軌道データ格納エリア102は、レーダを搭載する航空機の軌道など、移動体プラットフォームの軌道データを記憶している。センサデータ格納エリア103は、レーダに搭載されたセンサの仕様データを記憶している。レーダ画像格納エリア104は、レーダを搭載した移動体プラットフォームにより収集されたレーダ画像を記憶する領域である。後方散乱データベース105は、事前に算出しておいた土地被覆物ごとの入射角と後方散乱断面積との相関を記憶している。ここで、後方散乱断面積とは、物体の後方散乱(マイクロ波が入射した方向への散乱)の強度を示す値である。この値は物体の種類によって異なり、また、同じ物体であってもマイクロ波の周波数、偏波、入射角の違いによって変化する。さらに単位面積あたりの後方散乱断面積を、後方散乱係数と呼んでいる。以下、特に指定しない限り、後方散乱断面積とは後方散乱係数のことをいうものとする。分類結果格納エリア106は、土地被覆分類結果を格納するための記憶領域である。以上の標高データ格納エリア101、軌道データ格納エリア102、センサデータ格納エリア103、後方散乱データベース105、分類結果格納エリア106はハードディスク装置やCD−ROMとその読み取り装置などによって構成されるが、ICカードやRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などの記憶装置によって構成することも可能である。また入射角算出部110は、地表面を例えば図2に示すようにメッシュ状に分割して各メッシュにおけるマイクロ波の入射角を算出する。領域分類A部111は、データベース参照部112を有し、データベース参照部112は、レーダ画像内の各地点での後方散乱断面積とマイクロ波の入射角から、後方散乱データベース105を参照して、その地点での土地被覆物の候補を算出する。分類決定部113は、データベース参照部112で算出された土地被覆物の候補から、最も確からしい候補を算出し土地被覆物を決定する。上記の入射角算出部110、領域分類A部111,データベース参照部112、分類決定部113はコンピュータを初めとする中央演算装置を有する機器によって構成される。
【0008】
次に、実施の形態1によるレーダ画像処理装置の処理について説明する。図3は、本レーダ画像処理装置の処理を示すフローチャートである。
【0009】
まずステップST101において、標高データ格納エリア101から標高データが、また軌道データ格納エリア102から軌道データが、センサデータ格納エリア103からセンサデータが、それぞれ入射角算出部110に入力される。次にステップST102において、入射角算出部110は、これら標高データ、軌道データ、センサデータに基づき、地表面でのマイクロ波の入射角を例えば図2における各メッシュ毎に計算し、この入射角の2次元的な分布である入射角マップを算出する。
【0010】
次にステップST103において、領域分類A部111に、入射角算出部110で算出された入射角マップと、レーダ画像格納エリア104からレーダ画像が領域分類A部111に入力され、データベース参照部112が、入射角マップが示す各地点での入射角と、レーダ画像が示す同地点での後方散乱断面積の値に基づいて、後方散乱データベースを参照して、候補となる土地被覆物に対する類似性の指標値を求める。
【0011】
そこで、次にこの指標値の算出方法について説明する。図4は、入射角と後方散乱断面積の関係を図示したグラフである。図中の曲線は、後方散乱データベース105が記憶している森と土についての土地被覆物の入射角と後方散乱断面積の相関を示すものである。後方散乱データベース105は、この他コンクリートや水、砂などの土地被覆物についても入射角と後方散乱断面積の関係を記憶している。ここで、レーダ画像中の地点iにおける入射角がθ、この地点での後方散乱断面積がρであるとする。この地点iでのρと、各土地被覆物の入射角θにおける後方散乱断面積とを用いて、地点iにおける各土地被覆物に対する類似性の指標値Cを、例えば式1によって求める。
【0012】
【数1】
Figure 2004184184
上式において、ρ(θ)は土地被覆物Kにおける、入射角θの時の後方散乱断面積である。
【0013】
ステップST104において、分類決定部113は、データベース参照部112で算出された指標値Cを、データベース105が記憶する被覆K全てに対して計算し、この中で指標値Cを最小にする被覆Kをその地点の被覆として決定する。そして、分類結果を分類結果格納エリア106に出力する。
【0014】
上記から明らかなように、従来技術における後方散乱断面積の補正に代えて、土地の被覆ごとの入射角と後方散乱断面積の関係を参照することで分類を行うこととしたので、補正誤差による分類精度低下を抑え、土地被覆分類の精度を向上できる。
【0015】
なお上記において、入射角の計算は地表面をメッシュに分割してメッシュ毎に行うこととしたが、実施の形態1による土地被覆分類手段では他の分割方法を採用しても同様の効果が得られる。
【0016】
また上記において、式1による指標値を用いたが、類似性の指標値の算出方法は、この式に限られるものではない。例えばρ(θ)とρとの差の絶対値を用いる場合などが考えられる。
【0017】
また上記において、データベース105が記憶する被覆K全てについて指標値Cを求めて、Cが最小となる被覆Kを土地被覆物として求めたが、土地被覆物の決定方法はこのような方法のみに限られず、たとえばCが所定の閾値以下あるいは未満となる被覆Kを土地被覆物として決定する方法をとってもよいし、その閾値以下のCを見いだした時点で指標値Cの計算を中止するような構成としてもよい。そうすることにより、データベース105が記憶する被覆K全てについて指標値を算出する必要性がなくなり、高速に処理することができる。
【0018】
また上記において、類似性の指標値を最小にする土地被覆物への分類(最短距離法)を行ったが、例えば「日本リモートセンシング研究会 編、改訂版 図解リモートセンシング、日本測量協会、2001」のp.210、p.216等に記載されているマルチレベルスライス法、最尤法など他の決定法を用いても同様の効果が得られる。
【0019】
実施の形態2.
図5は、この発明の実施の形態2によるレーダ画像処理装置の構成を示す構成図である。図において、領域分類B部211は比較参照画像作成部212と類似領域検出部213とを有するものである。比較参照用画像作成部212は後方散乱断面積の2次元的分布を比較参照用画像として作成する。また類似領域検出部213は、比較参照画像作成部212が作成した比較参照用画像とレーダ画像との類似性の指標となる値を算出する。この他、実施の形態1と同一の符号を付した構成要素については、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
【0020】
次に、実施の形態2によるレーダ画像処理装置の処理について説明する。図6は、本レーダ画像処理装置の処理を示すフローチャートである。図において、ステップST101とST102については、実施の形態1によるレーダ画像処理装置における処理と同様であるため、説明を省略する。
【0021】
ステップST201において、入射角算出部110で算出された入射角マップが、比較参照画像作成部212に入力される。この比較参照画像作成部212では、対象地域の土地被覆物がある被覆Kであると仮定した場合の比較参照用画像を生成する。
【0022】
比較参照用画像については次のようにして生成する。すなわち比較参照画像作成部212は、後方散乱データベース105から被覆Kについて入射角θと後方散乱断面積ρ(θ)の相関を取得し、次に例えば図2に示したような各メッシュ毎の地点iごとの入射角θに対する後方散乱断面積ρ(θ)を算出することで、後方散乱断面積の2次元的分布を求め、この分布を比較参照用画像とする。
【0023】
次に、ステップST202において、類似領域検出部213が、入力されたレーダ画像と比較参照用画像を比較し、各地点での類似性の指標値を算出する。次にこの指標値の算出処理について説明する。
【0024】
図7は、後方散乱データベース105に基づいて作成した比較参照用画像と、レーダ画像の比較に基づく分類の原理を示したものである。ここで、土地被覆物Kを仮定して作成した比較参照画像をHで示す。まず、レーダ画像中の地点(x、y)について、例えば、その地点を中心とした局所的範囲の後方散乱断面積の平均値AVE(x、y)を求める。次に、比較参照用画像Hにおいて、レーダ画像中の地点(x、y)に対応する地点を中心とした局所範囲の平均値AVE_H(x、y)を求める。この時に、類似性の指標値C2を、次式で定義する。
【0025】
【数2】
Figure 2004184184
【0026】
ステップST203において、分類決定部113は、例えば図2で示したような各メッシュの一つを地点iとする。次に地点iについて、全ての土地被覆物Kの比較参照用画像に対してC2を計算し、地点iにおいてC2が最小となる被覆Kを、地点iの被覆として決定する。分類決定部113は、各メッシュについてこの被覆を決定した後、土地被覆分類結果を分類結果格納エリア106に出力する。
【0027】
上記から明らかなように、土地被覆物を仮定して地表面の入射角に基づき作成した比較参照画像と、レーダ画像との比較による土地の被覆分類を行うことにより、後方散乱断面積の入射角に対する変化が土地被覆物毎に異なることを考慮した上で、土地被覆物の分類を行うため、土地被覆物の分類精度を向上できる。
【0028】
なお、前記式で示される指標値を用いたが、類似性の指標値には、他の指標値を用いてもよい。
【0029】
実施の形態3.
図8は、この発明の実施の形態3によるレーダ画像処理装置の構成を示す構成図である。図において、参考用土地分類情報格納エリア107は、他のセンサ画像や、既知の土地利用図などから得られた参考用の土地被覆分類情報を格納する。また領域分類C部301はデータベース参照型レーダ画像補正部302及びレーダ画像の特徴抽出部303を有する。データベース参照型レーダ画像補正部302は、後方散乱断面積を補正する。レーダ画像の特徴抽出部303は、データベース参照型レーダ画像補正部302が補正した後方散乱断面積を特徴量として抽出する。この他、実施の形態1と同一の符号を付した構成要素については、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
【0030】
次に、この実施の形態3によるレーダ画像処理装置の処理を説明する。図9は、本レーダ画像処理装置の処理を示すフローチャートである。図において、ステップST101とST102については、実施の形態1によるレーダ画像処理装置における処理と同じであるため、説明を省略する。
【0031】
ステップST301において、入射角算出部110で算出された入射角マップと、レーダ画像格納エリア104内のレーダ画像、参考用分類情報格納エリア107内の参考用の土地被覆分類情報が、領域分類C部301に入力される。この参考用の土地被覆分類情報は、土地被覆物が既知である地点の位置と、その土地被覆物を表したものである。またステップST301においてデータベース参照型レーダ画像補正部302は、土地被覆物が既知である地点のマイクロ波入射角とこの入射角について後方散乱データベース105が記憶している後方散乱断面積を用いて、レーダ画像の後方散乱断面積を補正する。これは、後方散乱断面積の入射角に対する変化が土地被覆物ごとに異なることを反映するためである。補正の方法としては、レーダ画像中央のマイクロ波入射角と後方散乱断面積とを基準に、レーダ画像上の各地点iの後方散乱断面積を補正する方法が考えられる。
具体的な補正方法として、データベース参照型レーダ画像補正部302は次のような処理を行う。すなわち、まず参考用の土地被覆情報において土地被覆物が既知である地点をpとし、その土地被覆物をKとする。またレーダ画像中央の点をcとして、レーダ画像上の各地点iについてレーダ画像の後方散乱断面積を次のように補正する。
【0032】
【数3】
Figure 2004184184
【0033】
ステップST302において、レーダ画像の特徴抽出部303は、補正後のレーダ画像の後方散乱断面積σ (θ)を特徴量として採用する。なお、ここで用いる特徴量は、式3により算出された後方散乱断面積に限られるものではなく、局所的な範囲の後方散乱断面積の平均、分散、高次のモーメント、同時生起確率などの他の特徴量を用いてもよい。
【0034】
ステップST304において、分類決定部304が、算出された特徴量から、決定木分類法を用いて、土地被覆物を分類し、分類結果を分類結果格納エリア106に出力する。
【0035】
ここで、分類決定部304が行う決定木分類法について説明する。本レーダ画像処理装置では、周波数がLバンド、偏波がHH(レーダが水平な波を照射し、水平な波を受信する)とした場合の後方散乱断面積や、周波数がCバンド、偏波がHV(レーダが水平な波を照射し、垂直な波を受信する)とした場合の後方散乱断面積、周波数がXバンド、偏波がVV(レーダが垂直な波を照射し、垂直な波を受信する)した場合の後方散乱断面積などを特徴量として採用することは上述のとおりである。決定木分類法とは、これらの特徴量と各土地被覆物が取りうる値域とを照合することによって土地被覆分類を決定する方法をいう。
【0036】
図10は本レーダ画像処理装置で行う決定木分類法の模式図である。図において、本レーダ画像処理装置はまず特徴量として周波数がLバンド、偏波がHV(レーダが水平な波を照射し、垂直な波を受信する)とした場合の後方散乱断面積(LHV)を採用し、その値と−19.27dBとを比較する(図10:1001)。LHVの値が−19.27dBよりも小さい場合には、次に周波数がXバンド、偏波がVV(レーダが垂直な波を照射し、垂直な波を受信する)した場合の後方散乱断面積(XVV)を特徴量として採用し、その値と−6.93dBとを比較する(図10:1002)。XVVが−6.93よりも小さな値である場合には、もう分岐はないため土地被覆物の分類が”湿った雪で覆われた氷河”に決定される(図10:1003)。一方、XVVが−6.93dB以上の値である場合には、続いて周波数がLバンド、偏波がHH(レーダが水平な波を照射し、水平な波を受信する)とした場合の後方散乱断面積と、周波数がCバンド、偏波がHH(レーダが水平な波を照射し、水平な波を受信する)とした場合の後方散乱断面積とを特徴量として採用し、これらと−6.1903dBとを比較する(図10:1004)。その結果、−6.1903dBよりも小さい値である場合には、土地被覆物の分類を”湿った雪で覆われた氷河”に決定し(図10:1005)、−6.1903dB以上の値である場合には”乾いた雪で覆われた氷河”に決定する(図10:1006)。
【0037】
上記から明らかなように、後方散乱断面積の補正を、後方散乱断面積の入射角に対する変化が土地被覆物ごとに異なることを考慮して行うことにより、補正誤差を抑制し、分類精度を向上することができる。
【0038】
なお、上記において、土地被覆物の分類を決定するために、決定木分類法を使用したが、決定の方法はこれに限らず、クラスタリング法、マルチレベルスライス法、最小距離分類法、最尤分類法などの、他の方法を用いてもよい。
【0039】
実施の形態4.
実施の形態1乃至実施の形態3によるレーダ画像処理装置は、1つのレーダ画像から土地被覆分類を行うものであった。これに対し、実施の形態4によるレーダ画像処理装置は、同一の観測対象地域について得られた複数のレーダ画像から土地被覆分類を行う。レーダ画像が複数存在する場合には、たとえそれらが観測対象地域を同一とするものであっても、特性(周波数や偏波など)の異なるレーダによって得られた場合や、同一のレーダであっても観測時期(季節によって観測地域の土地被覆物が変化する場合)や観測方法(センサのマイクロ波の照射角度や軌道データなど)が異なる場合には、観測条件が異なっているとみなすべきである。その結果、これらの観測条件の違いが土地被覆物の類推結果に影響を及ぼすことになる。本レーダ画像処理装置においては、異なる観測条件から得られた観測結果に基づいて土地被覆分類を行うことができる点を特徴とするものである。
【0040】
図11は、実施の形態4によるレーダ画像処理装置の構成図である。図において、領域分類D部401は複数レーダ画像位置合わせ部402とデータベース複数参照部403を有する。複数レーダ画像位置合わせ部402は観測条件の異なるレーダ画像間で、同一位置を示す地点の入射角と後方散乱断面積を対応づけるものである。また、データベース複数参照部403は、レーダ画像中の各地点の土地被覆物についての類似性の指標値を算出する。観測条件判定部410は、観測条件に基づいて入射角計算を行う回数を算出する。この他、実施の形態1と同一の符号を付した構成要素については、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
【0041】
次に、本レーダ画像処理装置の処理について説明する。図12は本レーダ画像処理装置の処理を示すフローチャートである。まずステップST401において、複数のレーダ画像が領域分類D部401に入力される。これらのレーダ画像は観測条件が異なっていることを前提としているが、同一の観測条件によるレーダ画像であってもよい。またステップST401ではさらに、観測対象地域の標高データと、各レーダ画像について観測条件における軌道データ、センサデータが、観測条件判定部410に入力される。
【0042】
ステップST402において、観測条件判定部410が、入力された軌道データ、センサデータに基づいて、入射角算出部110にデータを入力する回数Nを算出する。この回数Nは、観測条件の種類の個数である。したがってレーダ画像がM個あっても、そのうちの2以上のレーダ画像の観測条件が同一である場合にはM>Nの関係になるので、必ずしもレーダ画像の個数=Nとなるとは限らない。観測条件判定部401は、これらのレーダ画像の観測条件が相互に一致するかどうかを判定し、回数Nを算出するものである。具体的な回数Nの算出方法としては、例えば次のようなものが考えられる。すなわち、予め各レーダ画像の観測条件をプロファイルデータとしてそれぞれのレーダ画像に付加しておく。観測条件判定部410は、各レーダ画像間でそれぞれのプロファイルデータを比較し、一致するプロファイルデータの一方を除外する。このようにして全てのレーダ画像の組み合わせにおいてプロファイルデータの比較をしたのちに、除外されずに残存しているプロファイルデータの個数がNとなる。
【0043】
ステップST403において、入射角算出部110は、これら標高データ、軌道データ、センサデータに基づき、地表面でのマイクロ波の入射角を例えば図2における各メッシュ毎に計算し、この入射角の2次元的な分布である入射角マップを算出する。
【0044】
ステップST404において、観測条件判定部410が、入射角算出部110にデータを入力する回数Nが満たされたかを判定し、満たされていなければ、必要な回数分だけ入射角算出部110にデータを入力し、入射角計算を行う。結果として、本レーダ画像処理装置は各観測条件ごとに合計N個の入射角マップを算出することになる。
【0045】
ステップST405において、複数レーダ画像位置合わせ部402に、入射角マップとレーダ画像が入力され、それぞれ観測条件の異なるレーダ画像上の同一位置における入射角と後方散乱断面積が対応付けられる。
【0046】
ステップST406において、データベース複数参照部403に、これらのレーダ画像と、各レーダ画像に対する入射角マップが入力される。データベース複数参照部403は、後方散乱データベース105から各レーダ画像の偏波、周波数の観測条件に対応した入射角と後方散乱断面積との相関を選択し、この相関に基づいて、レーダ画像中の各地点における土地被覆物についての類似性の指標を算出する。
【0047】
図13と図14を用いて、このデータベース複数参照部403の動作を説明する。いま、観測条件1によるレーダ画像と観測条件2によるレーダ画像があるとする。図13と図14は、それぞれ観測条件1と観測条件2のレーダ画像に対して選択された後方散乱データベースが保持する森、土、水の被覆についての入射角と後方散乱断面積の関係を示している。ここで、観測条件1において、レーダ画像内のP地点についての入射角がA、後方散乱断面積がBであるとし、観測条件2において、同様にレーダ画像内のP地点についての入射角がA、後方散乱断面積がBであるとする。図13に示されるように、P地点について、観測条件1では、土、森を土地被覆物とする場合の後方散乱断面積の類似性が水を土地被覆物とする場合に比較して大きく、一方で図14で示されるように、観測条件2では、土、水を土地被覆物とする場合の後方散乱断面積の類似性が森を土地被覆物とする場合に比較して大きい。このような場合には、両条件に共通する土の被覆が、P地点の被覆として予想される。このような、複数のレーダ画像から得られる算出する場合の、指標値Ckの算出方法を式4で示す。
【0048】
【数4】
Figure 2004184184
【0049】
上式において、condition1は観測条件1におけるAおよびBに基づいて、その項を算出することを意味しており、またcondition2は観測条件2におけるAおよびBに基づいて、その項を算出することを意味している。観測条件が3個以上存在する場合は、式4を拡張して得た次の式5に基づいて指標値を算出する。
【0050】
【数5】
Figure 2004184184
上式において、Nは観測条件の総数、すなわちステップST404において、観測条件判定部410が算出した回数Nであり、またAiおよびBiはi番目の観測条件における入射角と後方散乱断面積である。なお、指標値の算出方法は式4及び式5には限られず、たとえばρ(A)とBとの差の絶対値の和を算出するなど、他の方法によってもよい。
【0051】
ステップST407において、分類決定部113が、データベース複数参照部403で算出された指標値Cから、指標値Cを最小にする被覆をその地点の被覆として決定する。そして、分類結果を分類結果格納エリア106に出力する。
【0052】
上記から明らかなように、複数の観測条件の異なるレーダ画像から、土地の被覆ごとの入射角と後方散乱断面積の関係を複数参照して分類を行うことで、観測条件の異なる複数のレーダ画像の入力を許容する一方で、各土地被覆物に対する類似性の判定がより明確になり、土地被覆分類の精度を向上できる。
【0053】
実施の形態5.
実施の形態1から実施の形態4によるレーダ画像処理装置は、事前に準備した後方散乱データベースを参照して土地被覆分類を行うものであった。これに対し、実施の形態5によるレーダ画像処理装置は、レーダ画像から後方散乱データベースを作成する後方散乱データベース作成部を備えることを特徴とするものである。
【0054】
図15は、実施の形態5によるレーダ画像処理装置の構成図である。図において、参照用土地利用情報格納エリア107は、例えば光学センサ画像により得られた土地被覆情報や、既存の土地利用地図などの土地利用情報を記憶する。データベース作成部601は、トレーニング用地域の選定部602と後方散乱データベース作成部603を有する。トレーニング用地域選定部602は、土地利用情報が既知である地点を選択し、後方散乱データベース作成部603は、トレーニング用地域の選定部602によって選択された地点の土地被覆物に対する入射角と後方散乱断面積の相関を取得する。作成後方散乱データベース610は、データベース作成部601が作成する入射角と後方散乱断面積との相関を記憶するものである。
【0055】
次に、本レーダ画像処理装置の処理について説明する。図16は、本レーダ画像処理装置における処理を示すフローチャートである。まず、ステップST601において、入射角算出部110は、参考用土地分類情報格納エリア107が土地利用情報を記憶している地域を含む観測対象地域について、標高データ、軌道データ、センサデータを、それぞれ標高データ格納エリア101、軌道データ格納エリア102、センサデータ格納エリア103から入力する。またデータベース作成部601が、この観測対象地域についてのレーダ画像、参考用の土地被覆分類情報を、レーダ画像格納エリア104からレーダ画像が、さらに参考用土地分類情報格納エリア107から入力する。
【0056】
次に、ステップST602において、入射角算出部110は、これら標高データ、軌道データ、センサデータに基づき、地表面でのマイクロ波の入射角を、例えば図2における各メッシュ毎に計算し、この入射角の2次元的な分布である入射角マップを算出する。
【0057】
続いてステップST603において、トレーニング用地域選定部602は、データベース作成部601に入力された参考用の土地被覆分類情報から得られる土地分類が既知である地点を、レーダ画像から選択する。
【0058】
ステップST604において、後方散乱データベース作成部603は、トレーニング用地域選定部602が選択した地点の入射角、土地被覆物、後方散乱断面積を基に後方散乱データを作成し、作成後方散乱データベース610に蓄積する。図17はこの後方散乱データの作成方法を説明するための図である。図においてPについて、参考用土地分類情報より土地被覆物がKであることが判明しているものとする。このとき、入射角が入射角マップからNであって、後方散乱断面積がレーダ画像からMdBであることが分かるから、土地被覆物Kについて、入射角と後方散乱断面積の組(N,M)という相関を取得することができる。このようなPを順次参考用土地分類情報から求め、入射角マップ、レーダ画像を照合することにより、入射角と後方散乱断面積の相関が得られるので、それを作成後方散乱データベース610に蓄積することで、後方散乱データベースが得られる。
【0059】
ステップST605において、領域分類A部111は、参考用土地分類情報が存在しないレーダ画像上の領域についての土地被覆分類を行う。そのために、領域分類A部111はステップST604までに作成された作成後方散乱データベース610を参照して、各土地被覆物に対する類似性の指標を算出する。類似性を評価するための指標値の算出方法は式1又は式2などを用いることができるし、またその他の指標値を用いることもできる。
【0060】
ステップST606において、分類決定部113が、データベース参照部112で算出された指標から、例えば前述の最短距離法を用いてその地点の土地被覆物を決定し、その分類結果を分類結果格納エリア106に出力する。
【0061】
これより、既存の後方散乱データベースがない場合にも、精度の高い土地被覆分類を行うことが可能である。
【0062】
なお、領域分類A部111は、実施の形態2の領域分類B部211に置き換えても、同様の効果を得ることができることはいうまでもない。また図18に示すように、本レーダ画像処理装置の領域分類A部111と分類決定部113をそれぞれ実施の形態3における領域分類C部301、分類決定部304に置き換えても同様の効果を得ることができる。
【0063】
同様に、複数のレーダ画像からの入力に基づいて土地被覆分類を行う場合にも、本レーダ画像処理装置のデータベース作成部601によって作成した作成後方散乱データベース610を用いることができる。この場合には、図19に示すように実施の形態4における観測条件判定部410を用いて入射角計算を行い、また本レーダ画像処理装置の領域分類A部111を実施の形態4における領域分類D部401に置き換える。
【0064】
実施の形態6.
以上の実施の形態では、レーダ画像のみから土地被覆物の分類を決定する場合を示したが、実施の形態6によるレーダ画像処理装置は、土地被覆物の分類を決定するために、他のセンサ画像や地図などから得られる既存の土地被覆分類情報を利用するものである。なお本レーダ画像処理装置は、実施の形態4と同様に複数のレーダ画像を用いて、土地被覆分類を行うものとする。
【0065】
図20は、実施の形態6によるレーダ画像処理装置の構成図である。図において、同一地点の位置合わせ部801は参考用土地分類情報とレーダ画像の位置合わせを行う。また分類決定Z部802は後方散乱断面積の類似性指標値と参考用の土地分類情報に基づいて土地被覆物の分類を行う。この他、実施の形態4と同一の符号を付した構成要素については、実施の形態4と同様であるため、説明を省略する。
【0066】
次に、本レーダ画像処理装置の処理について説明する。図20は本レーダ画像処理装置の処理を示すフローチャートである。まずステップST801において、レーダ画像格納エリア104内にあるレーダ画像が領域分類D部401に入力される。ここで入力されるレーダ画像は、例えば、周波数や偏波などの観測条件が異なる複数のレーダ画像である。一方で、標高データ格納エリア101から標高データが、また軌道データ格納エリア102及びセンサデータ格納エリア103から各レーダ画像の観測条件における軌道データとセンサデータが、観測条件判定部410に入力される。さらに、レーダ画像格納エリア104から複数のレーダ画像が、また参考用土地分類情報格納エリア107から参考用の土地分類情報が、同一地点の位置合わせ部801に入力される。
【0067】
ステップST402からST405は、実施の形態4と同様であって、実施の形態4においてすでに詳細に説明しているので、ここでは概要のみ説明する。ステップST402では、観測条件判定部410がマイクロ波の入射角マップの算出回数を観測条件を解析することにより求める。続いてステップST403では、各レーダ画像におけるマイクロ波の入射角マップを算出する。ステップST404では、入射角マップ算出回数を判定し、ステップST405では複数レーダ画像間で、各地点についての入射角と後方散乱断面積が対応づけられる。
【0068】
ステップST802において、同一地点の位置合わせ部801が、レーダ画像と、参考用土地被覆分類情報間の同一地点の位置を合わせる。
【0069】
ステップST406では、データベース複数参照部403が、実施の形態4ですでに説明したように式4などに基づいて後方散乱断面積の類似性指標値を算出する。
【0070】
ステップST803において、分類決定Z部が、同一地点の位置合わせ部801で位置合わせされた参考用の土地分類情報と、領域分類D部401でレーダ画像から算出された各土地被覆物に対する類似性の指標に基づいて、土地被覆物の分類を決定する。
【0071】
上記から明らかなように、被覆の分類の決定において、レーダ画像から推定された被覆の情報と、既存の土地被覆情報を組み合わせることで、各土地被覆物に対する類似性の判定がより明確になり、土地被覆分類の精度を向上できる。
【0072】
なお、領域分類D部401は、実施の形態1の領域分類A部111、実施の形態2の領域分類B部211、実施の形態3の領域分類C部301に置き換えても同様の効果を奏するものであり、後方散乱データベース105を、実施の形態5の作成後方散乱データベース610に置き換えても同様の効果を奏する。
【0073】
【発明の効果】
本発明によるレーダ画像処理装置によれば、レーダ画像から得られる後方散乱係数と土地被覆物に関するマイクロ波の入射角と後方散乱係数との相関から得られる後方散乱係数との類似性を算出して、土地被覆物の分類を類推する構成としたので、土地被覆物を分類する処理を行う上で物体の種類に応じて異なる後方散乱係数を反映することにより、土地被覆分類の精度を向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1によるレーダ画像処理装置の構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1乃至実施の形態6における観測対象地域の領域分割例を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態1によるレーダ画像処理装置の処理を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態1における後方散乱データベースが記憶するマイクロ波の入射角と後方散乱断面積との相関図である。
【図5】本発明の実施の形態2によるレーダ画像処理装置の構成図である。
【図6】本発明の実施の形態2によるレーダ画像処理装置の処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態2によるレーダ画像処理装置における土地被覆分類の方法を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態3によるレーダ画像処理装置の構成図である。
【図9】本発明の実施の形態3によるレーダ画像処理装置の処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態3にレーダ画像処理装置における土地被覆分類の方法を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態4によるレーダ画像処理装置の構成図である。
【図12】本発明の実施の形態4によるレーダ画像処理装置の処理を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態4における後方散乱データベースが記憶するマイクロ波の入射角と後方散乱断面積との相関図である。
【図14】本発明の実施の形態4における後方散乱データベースが記憶するマイクロ波の入射角と後方散乱断面積との相関図である。
【図15】本発明の実施の形態5によるレーダ画像処理装置の構成図である。
【図16】本発明の実施の形態5によるレーダ画像処理装置の処理を示すフローチャートである。
【図17】本発明の実施の形態5によるレーダ画像処理装置における後方散乱データベースの作成方法を示す図である。
【図18】本発明の実施の形態5によるレーダ画像処理装置の別の例による構成図である。
【図19】本発明の実施の形態5によるレーダ画像処理装置の別の例による構成図である。
【図20】本発明の実施の形態6によるレーダ画像処理装置の別の例による構成図である。
【図21】本発明の実施の形態6によるレーダ画像処理装置の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
101:標高データ格納エリア 102:軌道データ格納エリア
103:センサデータ格納エリア 104:レーダ画像格納エリア
105:後方散乱データベース 106:分類結果格納エリア
107:参考用土地分類情報格納エリア 110:入射角算出部
111:領域分類A部 112:データベース参照部
113:分類決定部 211:領域分類B部 212:比較参照画像作成部
213:類似領域検出部 301:領域分類C部
302:データベース参照型レーダ画像補正部
303:レーダ画像の特徴抽出部 304:分類決定部
401:領域分類D部 402:複数レーダ画像位置合わせ部
403:データベース複数参照部 410:観測条件判定部
601:データベース作成部 602:トレーニング用地域の選定部
603:後方散乱データベース作成部 610:作成後方散乱データベース
801:同一地点の位置合わせ部 802:分類決定Z部

Claims (6)

  1. レーダ画像を形成したマイクロ波の、上記画像内の領域への入射角を算出する入射角算出部と、
    土地被覆物となる物体毎に上記マイクロ波の入射角とこのマイクロ波の後方散乱係数との相関を記憶する後方散乱データベースと、
    上記画像内の領域への入射角に対応する後方散乱係数を第1の後方散乱係数として上記後方散乱データベースから取得し、第1の後方散乱係数と上記画像内の領域の後方散乱係数である第2の後方散乱係数との類似性を示す指標値を、上記土地被覆物毎に算出する領域分類部と、
    上記指標値が所定の条件を満たす土地被覆物を上記領域の土地被覆物として決定し出力する分類決定部とを備えたことを特徴とするレーダ画像処理装置。
  2. 前記入射角算出部は、前記画像における前記入射角の2次元的分布である入射角マップを算出し、
    前記領域分類部は、上記入射角マップと前記相関とを参照して前記物体毎の後方散乱係数の2次元的分布である比較参照画像を作成し、前記領域の比較参照画像と前記第2の後方散乱係数との類似性を示す指標値を算出することを特徴とする請求項1に記載されたレーダ画像処理装置。
  3. 前記領域分類部は、前記第2の後方散乱係数を、前記画像の中央部におけるマイクロ波の入射角に基づいて補正し、補正後の第2の後方散乱係数と前記第2の後方散乱係数との類似性を示す指標値を算出することを特徴とする請求項1に記載されたレーダ画像処理装置。
  4. 前記領域分類部は、前記画像中の領域のうち土地被覆物が既知である領域を記憶する参考用土地分類情報からこの領域の土地被覆物を取得し、レーダ画像の中央部におけるマイクロ波の入射角に対する上記土地被覆物の後方散乱係数を前記後方散乱データベースから取得して、この後方散乱係数に基づいて前記第2の後方散乱係数を補正することを特徴とする請求項3に記載されたレーダ画像処理装置。
  5. 前記入射角算出部は、複数のレーダ画像上の領域であって、同一の観測対象地域を表す領域について前記画像毎に入射角を算出し、
    前記領域分類部は、前記画像毎に前記指標値を算出し、
    前記分類決定部は、前記画像毎の指標値が前記所定の条件を同時に満たす土地被覆物を、上記領域の土地被覆物として決定し出力することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一に記載されたレーダ画像処理装置。
  6. 前記レーダ画像処理装置は、前記画像中の領域のうち土地被覆物が既知である領域を記憶する参考用土地分類情報記憶部と、
    上記参考用土地分類情報記憶部から上記領域の土地被覆物を取得し、この土地被覆物と前記画像から得られるこの領域の後方散乱係数と前記入射角算出部が算出する入射角から後方散乱データベースを作成するデータベース作成部を備え、前記領域分類部は上記後方散乱データベースから後方散乱係数を取得することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一に記載されたレーダ画像処理装置。
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