JP2004183392A - 地盤内試料の採取装置及びそれを用いた汚染調査方法 - Google Patents
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Abstract
【目的】汚染状況の調査を効率よくかつ正確に行う。
【構成】本発明に係る地盤内試料の採取装置1は、中空円筒状削孔管2と、該中空円筒状削孔管の先端に設けられた試料採取用アタッチメント3とから概ね構成してある。ここで、中空円筒状削孔管2の中空内部には採取試料収容袋を挿入してある。採取試料収容袋は、採取深さあるいは汚染調査を行う深さに対して十分な長さを有するとともに中空円筒状削孔管2内に挿入しやすく、かつ中空円筒状削孔管2の地盤への回転圧入に伴って内部に押し込まれる土壌に起因する引張力に耐えられるよう、所要の引張強度を有している止水性材料で形成されているのであればどのようなものでもよい。試料採取用アタッチメント3は、試料導入用中空コーン15及びコーン受け14をそれらの間にて採取試料収容袋11の試料導入端を挟持できるようになっている。
【選択図】 図1
【構成】本発明に係る地盤内試料の採取装置1は、中空円筒状削孔管2と、該中空円筒状削孔管の先端に設けられた試料採取用アタッチメント3とから概ね構成してある。ここで、中空円筒状削孔管2の中空内部には採取試料収容袋を挿入してある。採取試料収容袋は、採取深さあるいは汚染調査を行う深さに対して十分な長さを有するとともに中空円筒状削孔管2内に挿入しやすく、かつ中空円筒状削孔管2の地盤への回転圧入に伴って内部に押し込まれる土壌に起因する引張力に耐えられるよう、所要の引張強度を有している止水性材料で形成されているのであればどのようなものでもよい。試料採取用アタッチメント3は、試料導入用中空コーン15及びコーン受け14をそれらの間にて採取試料収容袋11の試料導入端を挟持できるようになっている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トリクロロエチレンなどの揮発性有機塩素化合物その他の汚染物質で汚染された地盤の汚染状況を調査する際に用いられる地盤内試料の採取装置及びそれを用いた汚染調査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
工場跡地内の土壌等には、発ガン性物質であるトリクロロエチレン、テトラクロロエチレンなどの揮発性有機塩素化合物や機械油といったさまざまな汚染物質が含まれていることがあり、このような土壌をそのまま放置すると地下水等を介して汚染水が環境に拡散するおそれがある。そのため、このような汚染土壌に対しては、まず、その汚染状況、特に汚染深さを確認し、次いで確認された汚染範囲を掘削除去した後、処理が終了した土を埋め戻す等の対策を講じる必要がある。
【0003】
一方、汚染土の掘削除去工事を行うにあたっては、通常、確認された汚染深さを最深部とし、該最深部を基準として法肩位置を確定し、次いで、該法肩から法面を形成しつつ、予定された最深部まで汚染土の掘削除去を行っていくことになる。
【0004】
【特許文献1】
実公平7−14418号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、従来において土壌や地下水の汚染度を調査する場合、地盤調査で行われている標準貫入試験におけるサンプリングと同様の方法で土壌や地下水の試料を採取していた。
【0006】
しかしながら、標準貫入試験におけるサンプリングでは、一回の採取長さが50cm又は1mとなるため、汚染状況が数mに及んでいる場合には、サンプリングを何度も繰り返して行わねばならないという問題を生じていた。
【0007】
また、サンプリングを何度も繰り返す場合には費用やコストがかかるばかりでなく、その精度にも自ずと限界がある。そのため、調査で得られた汚染深さを基準として汚染範囲を掘削したものの、実際にはまだ汚染範囲が下方に拡がっていたという事態が生じることも少なくない。かかる場合には、斜面崩壊を防止すべく、再度、法肩から掘削をやり直さねばならず、かくして汚染土の調査の善し悪しが汚染土の掘削除去工事に大きな影響を及ぼすという問題も生じていた。
【0008】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、汚染状況の調査を効率よくかつ正確に行うことが可能な地盤内試料の採取装置及びそれを用いた汚染調査方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る地盤内試料の採取装置は請求項1に記載したように、第1の削孔ビットが先端近傍の外周面に設けられるととともに地盤内に圧入するための螺旋翼が前記外周面に巻回されてなる中空円筒状削孔管と、該中空円筒状削孔管の先端に設けられた試料採取用アタッチメントと、前記中空円筒状削孔管の中空内部に挿入される採取試料収容袋とから構成するとともに、前記試料採取用アタッチメントを第2の削孔ビットが突設された円筒体と、該円筒体の内部に取り付けられたコーン受けと、該コーン受けに取り付けられる試料導入用中空コーンとで構成し、該試料導入用中空コーン及び前記コーン受けをそれらの間にて前記採取試料収容袋の試料導入端を挟持できるように構成したものである。
【0010】
また、本発明に係る地盤内試料の採取装置は、前記中空円筒状削孔管の材軸に沿ってその内面又は外面に止水性薬液噴出管を取り付けるとともに、該止水性薬液噴出管の吐出口をその吐出方向が前記試料導入用中空コーンの導入口近傍に向かうように位置決めしたものである。
【0011】
また、本発明に係る地盤内試料の採取装置は、前記コーン受けをコーン状に形成するとともに、該コーン受け及び前記試料導入用中空コーンをそれらの間に前記採取試料収容袋の試料導入端が挟み込まれた状態にて嵌合できるように構成したものである。
【0012】
また、本発明に係る地盤内試料の採取装置は、前記試料採取用アタッチメントを前記中空円筒状削孔管に対して着脱自在としたものである。
【0013】
また、本発明に係る地盤内試料の採取装置は、前記第1の削孔ビットを前記中空円筒状削孔管の先端から所定距離だけ後退した位置に設けるとともに、該中空円筒状削孔管の材軸に沿ってその外面に削孔液噴出管を取り付け、該削孔液噴出管の吐出口を前記中空円筒状削孔管が圧入のための鉛直姿勢をとったときに前記第1の削孔ビットの上方にくるように位置決めしたものである。
【0014】
また、本発明に係る地盤内試料の採取装置を用いた汚染調査方法は請求項6に記載したように、第1の削孔ビットが先端近傍の外周面に設けられ地盤内に圧入するための螺旋翼が前記外周面に巻回されてなる中空円筒状削孔管の中空内部に採取試料収容袋を挿入し、該採取試料収容袋の試料導入端を前記中空円筒状削孔管の先端に設けられた試料採取用アタッチメントを構成するコーン受けと試料導入用中空コーンとの間に挟持し、前記中空円筒状削孔管を鉛直姿勢にて保持し、前記中空円筒状削孔管を材軸廻りに回転させることによってその外周面に設けられた第1の削孔ビット及び前記試料採取用アタッチメントを構成する円筒体の先端に突設された第2の削孔ビットで前記地盤を掘削しながら該中空円筒状削孔管を前記地盤内に圧入することで該地盤内の土壌を前記試料導入用中空コーンを介して前記採取試料収容袋内に導入し、前記中空円筒状削孔管を所望の深度まで掘進させた後、該中空円筒状削孔管を逆方向に回転させることによってこれを上昇させて前記地盤から引き抜き、前記土壌が収容された前記採取試料収容袋を前記中空円筒状削孔管から引き出すものである。
【0015】
また、本発明に係る地盤内試料の採取装置を用いた汚染調査方法は、前記地盤内の地下水を前記試料導入用中空コーンを介して前記採取試料収容袋内に導入するとともに、該導入の際、前記中空円筒状削孔管の材軸に沿ってその内面又は外面に取り付けられた止水性薬液噴出管から所定の止水性薬液を前記試料導入用中空コーンの導入口近傍に向けて噴出するものである。
【0016】
また、本発明に係る地盤内試料の採取装置を用いた汚染調査方法は、前記中空円筒状削孔管の掘進及び引抜きの際、該中空円筒状削孔管の外面に取り付けられた削孔液噴出管から削孔液を噴出するものである。
【0017】
また、本発明に係る地盤内試料の採取装置を用いた汚染調査方法は、前記採取試料収容袋を透明材料で形成するものである。
【0018】
本発明に係る地盤内試料の採取装置及びそれを用いた汚染調査方法においては、まず、中空円筒状削孔管の中空内部に採取試料収容袋を挿入する。
【0019】
中空円筒状削孔管は、第1の削孔ビットが先端近傍の外周面に設けられ地盤内に圧入するための螺旋翼が前記外周面に巻回されてなるものであり、例えば、オーガスクリューを転用することが可能である。
【0020】
採取試料収容袋は、採取深さあるいは汚染調査を行う深さに対して十分な長さを有し、中空円筒状削孔管内に挿入しやすく、かつ中空円筒状削孔管の地盤への回転圧入に伴って内部に押し込まれる土壌や地下水に起因する引張力に耐えられるよう、所要の引張強度を有している止水性材料で形成されているのであればどのようなものでもよく、例えば、中空円筒状削孔管の内径よりもやや小さい外径を有するプラスチック製チューブを用いることが考えられる。
【0021】
ここで、かかる採取試料収容袋を透明材料で形成しておくと、後工程で該採取試料収容袋を中空円筒状削孔管から引き出したとき、採取された土壌を目視することが可能となる。
【0022】
次に、採取試料収容袋の試料導入端を中空円筒状削孔管の先端に設けられた試料採取用アタッチメントを構成するコーン受けと試料導入用中空コーンとの間に挟持する。
【0023】
試料採取用アタッチメントは、中空円筒状削孔管の先端に設けられており、第2の削孔ビットが突設された円筒体と、該円筒体の内部に取り付けられたコーン受けと、該コーン受けに取り付けられる試料導入用中空コーンとで構成してあり、試料導入用中空コーン及びコーン受けをそれらの間にて採取試料収容袋の試料導入端を挟持できるようになっている。
【0024】
次に、中空円筒状削孔管を鉛直姿勢にて保持する。中空円筒状削孔管は、材軸回りに回転可能でかつ昇降自在に保持される必要があるが、例えばスクリューオーガに使用される公知のベースマシンを転用することができる。
【0025】
次に、ベースマシンを駆動することによって中空円筒状削孔管を材軸廻りに回転させ、その外周面に設けられた第1の削孔ビット及び試料採取用アタッチメントを構成する円筒体の先端に突設された第2の削孔ビットで地盤を掘削しながら、該中空円筒状削孔管を前記地盤内に回転圧入する。
【0026】
このようにすると、中空円筒状削孔管の回転圧入に伴って、地盤内の土壌が試料導入用中空コーンを介して採取試料収容袋内に導入される。
【0027】
中空円筒状削孔管を所望の深度まで掘進させたならば、該中空円筒状削孔管を逆方向に回転させ、次いで、これを上昇させて地盤から引き抜く。
【0028】
次に、土壌が収容された採取試料収容袋を中空円筒状削孔管から引き出す。
【0029】
以上の手順で地盤の土壌を採取すれば、中空円筒状削孔管や採取試料収容袋の長さを適宜調整しておくことで、所望の深さの土壌採取を一度の昇降操作で一括採取することができる。
【0030】
なお、中空円筒状削孔管を地盤に回転圧入したり逆方向に回転させて引き抜いたりする際には、該中空円筒状削孔管の外面に取り付けられた削孔液噴出管から削孔液を噴出するようにすればよい。
【0031】
このようにすれば、削孔液で土壌の含水比が高くなるため、第1の削孔ビットによる土壌の掘削がやりやすくなる。削孔液は例えばセメントミルクを使用すればよい。この場合、削孔液が採取試料収容袋内に浸入することがないよう、第1の削孔ビットを中空円筒状削孔管の先端から所定距離だけ後退した位置に設けるとともに、該中空円筒状削孔管の材軸に沿ってその外面に削孔液噴出管を取り付け、該削孔液噴出管の吐出口を第1の削孔ビットの手前(中空円筒状削孔管が圧入のための鉛直姿勢をとったときで言えば、第1の削孔ビットの上方)にくるように位置決めしておく。
【0032】
上述した説明においては、地盤内の地下水について特に言及しなかった。実際、地盤内の地下水位が低い場合には、上述した手順で地盤内の土壌を採取することができるが、必要調査深さや地下水位の高低によっては、地下水位以下の深さまで汚染調査の対象となることも予想され、その場合、採取される地盤内試料は、土壌のみならず地下水も含まれる。
【0033】
かかる場合においては、上述した土壌採取の手順と同様、地盤内の土壌及び地下水を試料導入用中空コーンを介して採取試料収容袋内に同時に導入すればよいが、該導入の際、止水性薬液噴出管から所定の止水性薬液を試料導入用中空コーンの導入口近傍に向けて噴出する。
【0034】
このようにすると、噴出された止水性薬液は、採取試料収容袋内で硬化して所定の間隔ごとに止水性隔壁を形成するとともに、採取された土壌や地下水は、該止水性隔壁の間に挟まれる形で複数個に分割密封される。
【0035】
そのため、採取された地下水が採取試料収容袋内で移動するのを未然に防止することが可能となり、採取された地下水が地盤のどの深さに存在していたかを正確に知ることが可能となる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る地盤内試料の採取装置及びそれを用いた汚染調査方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、従来技術と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0037】
(第1実施形態)
【0038】
図1は、本実施形態に係る地盤内試料の採取装置を示した全体図である。同図でわかるように、本実施形態に係る地盤内試料の採取装置1は、中空円筒状削孔管2と、該中空円筒状削孔管の先端に設けられた試料採取用アタッチメント3とから概ね構成してある。
【0039】
中空円筒状削孔管2は、第1の削孔ビット4が先端近傍の外周面に設けられ地盤内に圧入するための螺旋翼5が外周面に巻回されてなり、例えば、地盤改良に使用されるオーガスクリューを転用することが可能である。かかる中空円筒状削孔管2は、図示しないベースマシンのリーダ6に昇降自在かつ材軸廻りに回転自在に取り付けてある。
【0040】
ここで、中空円筒状削孔管2の中空内部には、図2に示すように採取試料収容袋11を挿入してある。
【0041】
採取試料収容袋11は、採取深さあるいは汚染調査を行う深さに対して十分な長さを有するとともに中空円筒状削孔管2内に挿入しやすく、かつ中空円筒状削孔管2の地盤への回転圧入に伴って内部に押し込まれる土壌に起因する引張力に耐えられるよう、所要の引張強度を有している止水性材料で形成されているのであればどのようなものでもよく、例えば、中空円筒状削孔管2の内径よりもやや小さい外径を有するプラスチック製チューブを用いることが考えられる。
【0042】
ここで、かかる採取試料収容袋11を透明材料で形成しておくと、後工程で該採取試料収容袋を中空円筒状削孔管2から引き出したとき、採取された土壌を外側から目視することが可能となる。
【0043】
試料採取用アタッチメント3は、図2〜図4、特に図3、図4でよくわかるように、中空円筒状削孔管2の先端に着脱自在に設けられており、第2の削孔ビット12が突設された円筒体13と、該円筒体の内部に取り付けられたコーン受け14と、該コーン受けに取り付けられる試料導入用中空コーン15とで構成してあり、試料導入用中空コーン15及びコーン受け14をそれらの間にて採取試料収容袋11の試料導入端を挟持できるようになっている。
【0044】
すなわち、コーン受け14はコーン状に形成してあり、図3及び図4に示すように、採取試料収容袋11の試料導入端を該コーン受けの内側にいったん通し、その状態で試料導入用中空コーン15をコーン受け14の内部に嵌合することにより、該試料導入用中空コーンとの間に採取試料収容袋の試料導入端を挟み込むことができるようになっている。
【0045】
一方、中空円筒状削孔管2の外面には図1に示すように、その材軸に沿ってセメントミルク等の削孔液を噴出する削孔液噴出管7を取り付けてあるとともに、図2に示すように第1の削孔ビット4を中空円筒状削孔管2の先端から所定距離だけ後退した位置に設けてあり、削孔液噴出管7の吐出口を第1の削孔ビット4の手前(中空円筒状削孔管2が鉛直姿勢をとったときにおける上方)にくるように位置決めしてある。そのため、削孔液噴出管7から削孔液が吐出されても、該削孔液が採取試料収容袋11内に浸入する懸念はない。
【0046】
本発明に係る地盤内試料の採取装置1を用いて汚染調査を行うには、まず、中空円筒状削孔管2の中空内部に採取試料収容袋11を挿入する。
【0047】
採取試料収容袋11を挿入するにあたっては、試料採取用アタッチメント3を中空円筒状削孔管2からいったん取り外しておき、かかる状態で、上述したように、採取試料収容袋11の試料導入端をコーン受け14の内側にいったん通し、その状態で試料導入用中空コーン15をコーン受け14の内部に嵌合することにより、採取試料収容袋11の試料導入端をコーン受け14と試料導入用中空コーン15との間に挟み込んで挟持する。
【0048】
次に、採取試料収容袋11を中空円筒状削孔管2の中空内部に押し込むとともに、試料採取用アタッチメント3を中空円筒状削孔管2に取り付ける。
【0049】
次に、例えばエアコンプレッサを用いて採取試料収容袋11の内部に空気を圧送することで、採取試料収容袋11を中空円筒状削孔管2の中空内部に拡げる。
【0050】
なお、採取試料収容袋11の先端、換言すれば、鉛直姿勢の中空円筒状削孔管2に挿入された状態における上端は、採取された土壌があふれ出ないよう閉じておくとともに、土壌が導入されていく際に内部の空気を逃がすための通気孔を適宜設けておく。
【0051】
このように、採取試料収容袋11のセットが終了したならば、図5(a)に示すように、中空円筒状削孔管2をベースマシン21のリーダ6に取り付け、鉛直姿勢を保持する。
【0052】
次に、ベースマシン21を駆動することによって中空円筒状削孔管2を材軸廻りに回転させ、図5(b)に示すように、その外周面に設けられた第1の削孔ビット4及び試料採取用アタッチメント3を構成する円筒体13の先端に突設された第2の削孔ビット12で汚染調査の対象である地盤22を掘削しながら、該中空円筒状削孔管を地盤22内に回転圧入する。
【0053】
このようにすると、中空円筒状削孔管2の回転圧入に伴って、地盤22内の土壌が試料導入用中空コーン15を介して採取試料収容袋11内に導入される。
【0054】
中空円筒状削孔管2を所望の深度まで掘進させたならば、図6(a)に示したように該中空円筒状削孔管を逆方向に回転させ、次いで、これを上昇させて地盤22から引き抜く。
【0055】
なお、中空円筒状削孔管2の圧入及び引抜きの際には、削孔液噴出管7からセメントミルク等の削孔液を噴出する。
【0056】
次に、図6(b)に示すように、試料採取用アタッチメント3を中空円筒状削孔管2から取り外してベースマシン21を後退させるとともに、必要に応じて中空円筒状削孔管2を適宜昇降させることによって、採取試料収容袋11を自重で中空円筒状削孔管2から落下させる。
【0057】
なお、採取試料収容袋11を中空円筒状削孔管2から引き抜く方法については任意であり、例えば、取り外された試料採取用アタッチメント3を引っ張るように採取試料収容袋11を引き抜いてもよい。
【0058】
図7は、引き抜かれた採取試料収容袋11とその内部に土壌31が導入収容された様子を示したものである。
【0059】
このように採取試料収容袋11内に土壌31を導入収容したならば、採取試料収容袋11の各位置を深さ換算するとともに、該位置に収容された採取土壌を取り出し、汚染物質の濃度その他の汚染調査を行う。
【0060】
以上説明したように、本実施形態に係る地盤内試料の採取装置1及びそれを用いた汚染調査方法によれば、中空円筒状削孔管2や採取試料収容袋11の長さを適宜調整しておくことで、所望の深さの土壌採取を一度の昇降操作で一括採取することが可能となる。
【0061】
そのため、汚染状況が数mに及んでいる場合であっても、従来の標準貫入試験とは異なり、サンプリングを何度も繰り返して行う必要がなくなり、より効率的な汚染調査が可能となる。
【0062】
また、採取試料収容袋11内の任意の位置は、地盤22の深さに換算することができるため、汚染調査の精度をより向上させることも可能となるとともに、その結果、汚染範囲の再掘削を未然に防止することが可能となる。
【0063】
また、本実施形態に係る地盤内試料の採取装置1及びそれを用いた汚染調査方法によれば、コーン受け14をコーン状に形成したので、試料導入用中空コーン15との間に挟み込まれた採取試料収容袋11の試料導入端は、両面からなめらかに挟み込まれることとなり、かくして試料導入端の損傷を防止することが可能となる。
【0064】
また、本実施形態に係る地盤内試料の採取装置1及びそれを用いた汚染調査方法によれば、試料採取用アタッチメント3を中空円筒状削孔管2に対して着脱自在としたので、採取試料収容袋11の挿入及び引き出しの作業性を向上させることが可能となる。
【0065】
また、本実施形態に係る地盤内試料の採取装置1及びそれを用いた汚染調査方法によれば、中空円筒状削孔管2の外面にセメントミルク等の削孔液を噴出する削孔液噴出管7を取り付け、中空円筒状削孔管2の圧入及び引抜きの際に該削孔液噴出管から削孔液を噴出するようにしたので、圧入時においては、削孔液によって土壌の含水比が高くなり、第1の削孔ビット4による土壌の掘削がやりやすくなるとともに、引抜き時においては、地盤改良のソイルパイルと同様、攪乱された地盤とセメントミルクとが攪拌混合されるため、所定時間経過後、攪乱地盤とセメントミルクとが固結して地盤22の緩みを防止することが可能となる。
【0066】
なお、第1の削孔ビット4を中空円筒状削孔管2の先端から所定距離だけ後退した位置に設けてあるため、削孔液噴出管7から削孔液が吐出されても、該削孔液が採取試料収容袋11内に浸入する懸念はない。
【0067】
本実施形態は、中空円筒状削孔管2の外面にセメントミルク等の削孔液を噴出する削孔液噴出管7を取り付けるとともに、第1の削孔ビット4を中空円筒状削孔管2の先端から所定距離だけ後退した位置に設け、削孔液噴出管7の吐出口を第1の削孔ビット4の手前にくるように位置決めしたが、地盤性状等の関係で削孔液を噴出せずとも掘進が可能な場合には、上述した削孔液噴出管7を省略するとともに、第1の削孔ビット4を中空円筒状削孔管2の先端に設けるようにしてかまわない。
【0068】
また、本実施形態では、コーン受けをコーン状に形成したが、かかるコーン受けは、必ずしもコーン状に形成しなければならないものではなく、要は、試料導入用中空コーンとの間に採取試料収容袋を挟持できるのであれば、どのような構造であってもかまわない。
【0069】
また、本実施形態では、試料採取用アタッチメント3を中空円筒状削孔管2に対して着脱自在とすることで採取試料収容袋11の挿入及び引き出しの作業性の向上を図るようにしたが、場合によっては試料採取用アタッチメントを中空円筒状削孔管の先端に固定してもかまわない。
【0070】
また、本実施形態では、採取試料収容袋11を挿入するにあたり、試料採取用アタッチメント3を中空円筒状削孔管2からいったん取り外し、かかる状態で採取試料収容袋11の試料導入端をコーン受け14と試料導入用中空コーン15との間に挟み込んで挟持し、しかる後、採取試料収容袋11を中空円筒状削孔管2内に押し込むとともに試料採取用アタッチメント3を中空円筒状削孔管2に取り付け、しかる後、空気を圧送することによって採取試料収容袋11を中空円筒状削孔管2の中空内部に拡げるようにしたが、採取試料収容袋11の挿入はかかる手順や方法に拘束されるものではなく、任意に行えばよい。特に、試料採取用アタッチメントを中空円筒状削孔管に固定してある場合については、採取試料収容袋11を中空円筒状削孔管の中空内部に押し込むように挿入するとともに、その試料導入端をコーン受け14と試料導入用中空コーン15との間に挟み込んで挟持するようにすればよい。
【0071】
(第2実施形態)
【0072】
上述した第1実施形態においては、地盤内の地下水位が汚染調査の深さよりも低く、採取される地盤内試料が土壌のみである場合を想定した。
【0073】
一方、地盤内の地下水位が汚染調査の深さよりも高く、採取される地盤内試料が土壌及び地下水である場合も想定される。
【0074】
したがって、かかる場合を想定した例として、以下に第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0075】
図8は、本実施形態に係る地盤内試料の採取装置を示した全体図である。同図でわかるように、本実施形態に係る地盤内試料の採取装置41は第1実施形態と同様、中空円筒状削孔管2と、該中空円筒状削孔管の先端に設けられた試料採取用アタッチメント3とから概ね構成してあり、中空円筒状削孔管2の中空内部には採取試料収容袋11を挿入してある。なお、中空円筒状削孔管2、試料採取用アタッチメント3及び採取試料収容袋11については、第1実施形態と同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0076】
中空円筒状削孔管2の外面には図8に示すように、その材軸に沿ってセメントミルク等の削孔液を噴出する削孔液噴出管7を取り付けてあるとともに、図2で説明した第1実施形態と同様、第1の削孔ビット4を中空円筒状削孔管2の先端から所定距離だけ後退した位置に設けてあり、削孔液噴出管7の吐出口を第1の削孔ビット4の手前(中空円筒状削孔管2が鉛直姿勢をとったときにおける上方)にくるように位置決めしてある。そのため、削孔液噴出管7から削孔液が吐出されても、該削孔液が採取試料収容袋11内に浸入する懸念はない。
【0077】
さらに、中空円筒状削孔管2の外面には、その材軸に沿ってセメントミルク、ベントナイト液、シリカゾル系グラウト材等の止水性薬液を噴出する止水性薬液噴出管8を取り付けるとともに、図9及び図10に示すように、止水性薬液噴出管の吐出口42をその吐出方向が試料導入用中空コーン15の導入口近傍に向かうように位置決めしてある。
【0078】
本発明に係る地盤内試料の採取装置41を用いて汚染調査を行うには、まず、中空円筒状削孔管2の中空内部に採取試料収容袋11を挿入する。なお、採取試料収容袋11の挿入及びその試料導入端の挟持工程については第1実施形態と同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0079】
次に、採取試料収容袋11のセットが終了したならば、図5(a)で説明した第1実施形態と同様、中空円筒状削孔管2をベースマシン21のリーダ6に取り付け、鉛直姿勢を保持する。
【0080】
次に、ベースマシン21を駆動することによって中空円筒状削孔管2を材軸廻りに回転させ、その外周面に設けられた第1の削孔ビット4及び試料採取用アタッチメント3を構成する円筒体13の先端に突設された第2の削孔ビット12で汚染調査の対象である地盤22を掘削しながら、該中空円筒状削孔管を地盤22内に回転圧入する。
【0081】
このようにすると、中空円筒状削孔管2の回転圧入に伴って、地盤22内の土壌及び地下水が試料導入用中空コーン15を介して採取試料収容袋11内に導入される。
【0082】
ここで、地盤22内の土壌及び地下水を採取試料収容袋11内に導入するにあたっては、所定の掘削深さごと、例えば50cmごとに止水性薬液噴出管8から上述した止水性薬液を試料導入用中空コーン15の導入口近傍に向けて噴出する。
【0083】
このようにすると、噴出された止水性薬液は図11に示すように、採取試料収容袋11内で硬化し、所定の間隔ごとに止水性隔壁52を形成するとともに、採取された土壌及び地下水51は、該止水性隔壁の間に挟まれる形で複数個に分割密封される。
【0084】
止水性薬液は、採取された土壌と識別可能な色で着色しておくのが望ましい。
【0085】
中空円筒状削孔管2を所望の深度まで掘進させたならば、該中空円筒状削孔管を逆方向に回転させ、次いで、これを上昇させて地盤22から引き抜く。なお、中空円筒状削孔管2の圧入及び引抜きの際には、削孔液噴出管7からセメントミルク等の削孔液を噴出する。
【0086】
次に、第1実施形態と同様、試料採取用アタッチメント3を中空円筒状削孔管2から取り外してベースマシン21を後退させるとともに、必要に応じて中空円筒状削孔管2を適宜昇降させることによって、採取試料収容袋11を自重で中空円筒状削孔管2から落下させる。
【0087】
なお、採取試料収容袋11を中空円筒状削孔管2から引き抜く方法については任意であり、例えば、取り外された試料採取用アタッチメント3を引っ張るように採取試料収容袋11を引き抜いてもよい。
【0088】
このように採取試料収容袋11内に土壌及び地下水51を分割密封された状態で収容したならば、採取試料収容袋11の各位置を深さ換算するとともに、該位置に収容された採取土壌及び採取地下水を取り出し、汚染物質の濃度その他の汚染調査を行う。
【0089】
以上説明したように、本実施形態に係る地盤内試料の採取装置41及びそれを用いた汚染調査方法によれば、中空円筒状削孔管2や採取試料収容袋11の長さを適宜調整しておくことで、所望の深さの土壌採取を一度の昇降操作で一括採取することが可能となる。
【0090】
そのため、汚染状況が数mに及んでいる場合であっても、従来の標準貫入試験とは異なり、サンプリングを何度も繰り返して行う必要がなくなり、より効率的な汚染調査が可能となる。
【0091】
また、採取試料収容袋11内の任意の位置は、地盤22の深さに換算することができるため、汚染調査の精度をより向上させることも可能となるとともに、その結果、汚染範囲の再掘削を未然に防止することが可能となる。
【0092】
また、本実施形態に係る地盤内試料の採取装置41及びそれを用いた汚染調査方法によれば、コーン受け14をコーン状に形成したので、試料導入用中空コーン15との間に挟み込まれた採取試料収容袋11の試料導入端は、両面からなめらかに挟み込まれることとなり、かくして試料導入端の損傷を防止することが可能となる。
【0093】
また、本実施形態に係る地盤内試料の採取装置41及びそれを用いた汚染調査方法によれば、試料採取用アタッチメント3を中空円筒状削孔管2に対して着脱自在としたので、採取試料収容袋11の挿入及び引き出しの作業性を向上させることが可能となる。
【0094】
また、本実施形態に係る地盤内試料の採取装置41及びそれを用いた汚染調査方法によれば、中空円筒状削孔管2の外面にセメントミルク、ベントナイト液、シリカゾル系グラウト材等の止水性薬液を噴出する止水性薬液噴出管8を取り付けるとともに、該止水性薬液噴出管の吐出口42をその吐出方向が試料導入用中空コーン15の導入口近傍に向かうように位置決めしたので、噴出された止水性薬液が採取試料収容袋11内で硬化し、所定の間隔ごとに止水性隔壁52を形成するとともに、採取された土壌及び地下水51が該止水性隔壁の間に挟まれる形で複数個に分割密封されることとなる。
【0095】
そのため、採取された地下水が採取試料収容袋11内で移動するのを未然に防止することが可能となり、採取された地下水が地盤22のどの深さに存在していたかを正確に知ることが可能となる。
【0096】
また、本実施形態に係る地盤内試料の採取装置41及びそれを用いた汚染調査方法によれば、中空円筒状削孔管2の外面にセメントミルク等の削孔液を噴出する削孔液噴出管7を取り付け、中空円筒状削孔管2の圧入及び引抜きの際に該削孔液噴出管から削孔液を噴出するようにしたので、圧入時においては、削孔液によって土壌の含水比が高くなり、第1の削孔ビット4による土壌の掘削がやりやすくなるとともに、引抜き時においては、地盤改良のソイルパイルと同様、攪乱された地盤とセメントミルクとが攪拌混合されるため、所定時間経過後、攪乱地盤とセメントミルクとが固結して地盤22の緩みを防止することが可能となる。
【0097】
なお、第1の削孔ビット4を中空円筒状削孔管2の先端から所定距離だけ後退した位置に設けてあるため、削孔液噴出管7から削孔液が吐出されても、該削孔液が採取試料収容袋11内に浸入する懸念はない。
【0098】
本実施形態は、中空円筒状削孔管2の外面にセメントミルク等の削孔液を噴出する削孔液噴出管7を取り付けるとともに、第1の削孔ビット4を中空円筒状削孔管2の先端から所定距離だけ後退した位置に設け、削孔液噴出管7の吐出口を第1の削孔ビット4の手前にくるように位置決めしたが、地盤性状等の関係で削孔液を噴出せずとも掘進が可能な場合には、上述した削孔液噴出管7を省略するとともに、第1の削孔ビット4を中空円筒状削孔管2の先端に設けるようにしてかまわない。
【0099】
また、本実施形態では、コーン受けをコーン状に形成したが、かかるコーン受けは、必ずしもコーン状に形成しなければならないものではなく、要は、試料導入用中空コーンとの間に採取試料収容袋を挟持できるのであれば、どのような構造であってもかまわない。
【0100】
また、本実施形態では、試料採取用アタッチメント3を中空円筒状削孔管2に対して着脱自在とすることで採取試料収容袋11の挿入及び引き出しの作業性の向上を図るようにしたが、場合によっては試料採取用アタッチメントを中空円筒状削孔管の先端に固定してもかまわない。
【0101】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係る地盤内試料の採取装置及びそれを用いた汚染調査方法によれば、中空円筒状削孔管や採取試料収容袋の長さを適宜調整しておくことで、所望の深さの土壌採取を一度の昇降操作で一括採取することが可能となる。
【0102】
そのため、汚染状況が数mに及んでいる場合であっても、従来の標準貫入試験とは異なり、サンプリングを何度も繰り返して行う必要がなくなり、より効率的な汚染調査が可能となる。
【0103】
また、採取試料収容袋内の任意の位置は、地盤の深さに換算することができるため、汚染調査の精度をより向上させることも可能となるとともに、その結果、汚染範囲の再掘削を未然に防止することができる。
【0104】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る地盤内試料の採取装置1の側面図。
【図2】第1実施形態に係る地盤内試料の採取装置1の先端(下端)近傍の断面詳細図。
【図3】第1実施形態に係る地盤内試料の採取装置1を構成する試料採取用アタッチメント3の分解斜視図。
【図4】同じく分解断面図。
【図5】第1実施形態に係る地盤内試料の採取装置1を用いた汚染調査方法を示した作業図。
【図6】引き続き第1実施形態に係る地盤内試料の採取装置1を用いた汚染調査方法を示した作業図。
【図7】内部に土壌が収容された様子を示した採取試料収容袋11の断面図。
【図8】第2実施形態に係る地盤内試料の採取装置41の側面図。
【図9】第2実施形態に係る地盤内試料の採取装置41の先端(下端)近傍の断面詳細図。
【図10】第2実施形態に係る地盤内試料の採取装置41を下方から見上げた見上げ図。
【図11】内部に土壌及び地下水が収容された様子を示した採取試料収容袋11の断面図。
【符号の説明】
1,41 地盤内試料の採取装置
2 中空円筒状削孔管
3 試料採取用アタッチメント
4 第1の削孔ビット
5 螺旋翼
7 削孔液噴出管
8 止水性薬液噴出管
11 採取試料収容袋
12 第2の削孔ビット
13 円筒体
14 コーン受け
15 試料導入用中空コーン
31 採取された土壌
42 止水性薬液噴出管の吐出口
51 採取された土壌及び地下水
【発明の属する技術分野】
本発明は、トリクロロエチレンなどの揮発性有機塩素化合物その他の汚染物質で汚染された地盤の汚染状況を調査する際に用いられる地盤内試料の採取装置及びそれを用いた汚染調査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
工場跡地内の土壌等には、発ガン性物質であるトリクロロエチレン、テトラクロロエチレンなどの揮発性有機塩素化合物や機械油といったさまざまな汚染物質が含まれていることがあり、このような土壌をそのまま放置すると地下水等を介して汚染水が環境に拡散するおそれがある。そのため、このような汚染土壌に対しては、まず、その汚染状況、特に汚染深さを確認し、次いで確認された汚染範囲を掘削除去した後、処理が終了した土を埋め戻す等の対策を講じる必要がある。
【0003】
一方、汚染土の掘削除去工事を行うにあたっては、通常、確認された汚染深さを最深部とし、該最深部を基準として法肩位置を確定し、次いで、該法肩から法面を形成しつつ、予定された最深部まで汚染土の掘削除去を行っていくことになる。
【0004】
【特許文献1】
実公平7−14418号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、従来において土壌や地下水の汚染度を調査する場合、地盤調査で行われている標準貫入試験におけるサンプリングと同様の方法で土壌や地下水の試料を採取していた。
【0006】
しかしながら、標準貫入試験におけるサンプリングでは、一回の採取長さが50cm又は1mとなるため、汚染状況が数mに及んでいる場合には、サンプリングを何度も繰り返して行わねばならないという問題を生じていた。
【0007】
また、サンプリングを何度も繰り返す場合には費用やコストがかかるばかりでなく、その精度にも自ずと限界がある。そのため、調査で得られた汚染深さを基準として汚染範囲を掘削したものの、実際にはまだ汚染範囲が下方に拡がっていたという事態が生じることも少なくない。かかる場合には、斜面崩壊を防止すべく、再度、法肩から掘削をやり直さねばならず、かくして汚染土の調査の善し悪しが汚染土の掘削除去工事に大きな影響を及ぼすという問題も生じていた。
【0008】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、汚染状況の調査を効率よくかつ正確に行うことが可能な地盤内試料の採取装置及びそれを用いた汚染調査方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る地盤内試料の採取装置は請求項1に記載したように、第1の削孔ビットが先端近傍の外周面に設けられるととともに地盤内に圧入するための螺旋翼が前記外周面に巻回されてなる中空円筒状削孔管と、該中空円筒状削孔管の先端に設けられた試料採取用アタッチメントと、前記中空円筒状削孔管の中空内部に挿入される採取試料収容袋とから構成するとともに、前記試料採取用アタッチメントを第2の削孔ビットが突設された円筒体と、該円筒体の内部に取り付けられたコーン受けと、該コーン受けに取り付けられる試料導入用中空コーンとで構成し、該試料導入用中空コーン及び前記コーン受けをそれらの間にて前記採取試料収容袋の試料導入端を挟持できるように構成したものである。
【0010】
また、本発明に係る地盤内試料の採取装置は、前記中空円筒状削孔管の材軸に沿ってその内面又は外面に止水性薬液噴出管を取り付けるとともに、該止水性薬液噴出管の吐出口をその吐出方向が前記試料導入用中空コーンの導入口近傍に向かうように位置決めしたものである。
【0011】
また、本発明に係る地盤内試料の採取装置は、前記コーン受けをコーン状に形成するとともに、該コーン受け及び前記試料導入用中空コーンをそれらの間に前記採取試料収容袋の試料導入端が挟み込まれた状態にて嵌合できるように構成したものである。
【0012】
また、本発明に係る地盤内試料の採取装置は、前記試料採取用アタッチメントを前記中空円筒状削孔管に対して着脱自在としたものである。
【0013】
また、本発明に係る地盤内試料の採取装置は、前記第1の削孔ビットを前記中空円筒状削孔管の先端から所定距離だけ後退した位置に設けるとともに、該中空円筒状削孔管の材軸に沿ってその外面に削孔液噴出管を取り付け、該削孔液噴出管の吐出口を前記中空円筒状削孔管が圧入のための鉛直姿勢をとったときに前記第1の削孔ビットの上方にくるように位置決めしたものである。
【0014】
また、本発明に係る地盤内試料の採取装置を用いた汚染調査方法は請求項6に記載したように、第1の削孔ビットが先端近傍の外周面に設けられ地盤内に圧入するための螺旋翼が前記外周面に巻回されてなる中空円筒状削孔管の中空内部に採取試料収容袋を挿入し、該採取試料収容袋の試料導入端を前記中空円筒状削孔管の先端に設けられた試料採取用アタッチメントを構成するコーン受けと試料導入用中空コーンとの間に挟持し、前記中空円筒状削孔管を鉛直姿勢にて保持し、前記中空円筒状削孔管を材軸廻りに回転させることによってその外周面に設けられた第1の削孔ビット及び前記試料採取用アタッチメントを構成する円筒体の先端に突設された第2の削孔ビットで前記地盤を掘削しながら該中空円筒状削孔管を前記地盤内に圧入することで該地盤内の土壌を前記試料導入用中空コーンを介して前記採取試料収容袋内に導入し、前記中空円筒状削孔管を所望の深度まで掘進させた後、該中空円筒状削孔管を逆方向に回転させることによってこれを上昇させて前記地盤から引き抜き、前記土壌が収容された前記採取試料収容袋を前記中空円筒状削孔管から引き出すものである。
【0015】
また、本発明に係る地盤内試料の採取装置を用いた汚染調査方法は、前記地盤内の地下水を前記試料導入用中空コーンを介して前記採取試料収容袋内に導入するとともに、該導入の際、前記中空円筒状削孔管の材軸に沿ってその内面又は外面に取り付けられた止水性薬液噴出管から所定の止水性薬液を前記試料導入用中空コーンの導入口近傍に向けて噴出するものである。
【0016】
また、本発明に係る地盤内試料の採取装置を用いた汚染調査方法は、前記中空円筒状削孔管の掘進及び引抜きの際、該中空円筒状削孔管の外面に取り付けられた削孔液噴出管から削孔液を噴出するものである。
【0017】
また、本発明に係る地盤内試料の採取装置を用いた汚染調査方法は、前記採取試料収容袋を透明材料で形成するものである。
【0018】
本発明に係る地盤内試料の採取装置及びそれを用いた汚染調査方法においては、まず、中空円筒状削孔管の中空内部に採取試料収容袋を挿入する。
【0019】
中空円筒状削孔管は、第1の削孔ビットが先端近傍の外周面に設けられ地盤内に圧入するための螺旋翼が前記外周面に巻回されてなるものであり、例えば、オーガスクリューを転用することが可能である。
【0020】
採取試料収容袋は、採取深さあるいは汚染調査を行う深さに対して十分な長さを有し、中空円筒状削孔管内に挿入しやすく、かつ中空円筒状削孔管の地盤への回転圧入に伴って内部に押し込まれる土壌や地下水に起因する引張力に耐えられるよう、所要の引張強度を有している止水性材料で形成されているのであればどのようなものでもよく、例えば、中空円筒状削孔管の内径よりもやや小さい外径を有するプラスチック製チューブを用いることが考えられる。
【0021】
ここで、かかる採取試料収容袋を透明材料で形成しておくと、後工程で該採取試料収容袋を中空円筒状削孔管から引き出したとき、採取された土壌を目視することが可能となる。
【0022】
次に、採取試料収容袋の試料導入端を中空円筒状削孔管の先端に設けられた試料採取用アタッチメントを構成するコーン受けと試料導入用中空コーンとの間に挟持する。
【0023】
試料採取用アタッチメントは、中空円筒状削孔管の先端に設けられており、第2の削孔ビットが突設された円筒体と、該円筒体の内部に取り付けられたコーン受けと、該コーン受けに取り付けられる試料導入用中空コーンとで構成してあり、試料導入用中空コーン及びコーン受けをそれらの間にて採取試料収容袋の試料導入端を挟持できるようになっている。
【0024】
次に、中空円筒状削孔管を鉛直姿勢にて保持する。中空円筒状削孔管は、材軸回りに回転可能でかつ昇降自在に保持される必要があるが、例えばスクリューオーガに使用される公知のベースマシンを転用することができる。
【0025】
次に、ベースマシンを駆動することによって中空円筒状削孔管を材軸廻りに回転させ、その外周面に設けられた第1の削孔ビット及び試料採取用アタッチメントを構成する円筒体の先端に突設された第2の削孔ビットで地盤を掘削しながら、該中空円筒状削孔管を前記地盤内に回転圧入する。
【0026】
このようにすると、中空円筒状削孔管の回転圧入に伴って、地盤内の土壌が試料導入用中空コーンを介して採取試料収容袋内に導入される。
【0027】
中空円筒状削孔管を所望の深度まで掘進させたならば、該中空円筒状削孔管を逆方向に回転させ、次いで、これを上昇させて地盤から引き抜く。
【0028】
次に、土壌が収容された採取試料収容袋を中空円筒状削孔管から引き出す。
【0029】
以上の手順で地盤の土壌を採取すれば、中空円筒状削孔管や採取試料収容袋の長さを適宜調整しておくことで、所望の深さの土壌採取を一度の昇降操作で一括採取することができる。
【0030】
なお、中空円筒状削孔管を地盤に回転圧入したり逆方向に回転させて引き抜いたりする際には、該中空円筒状削孔管の外面に取り付けられた削孔液噴出管から削孔液を噴出するようにすればよい。
【0031】
このようにすれば、削孔液で土壌の含水比が高くなるため、第1の削孔ビットによる土壌の掘削がやりやすくなる。削孔液は例えばセメントミルクを使用すればよい。この場合、削孔液が採取試料収容袋内に浸入することがないよう、第1の削孔ビットを中空円筒状削孔管の先端から所定距離だけ後退した位置に設けるとともに、該中空円筒状削孔管の材軸に沿ってその外面に削孔液噴出管を取り付け、該削孔液噴出管の吐出口を第1の削孔ビットの手前(中空円筒状削孔管が圧入のための鉛直姿勢をとったときで言えば、第1の削孔ビットの上方)にくるように位置決めしておく。
【0032】
上述した説明においては、地盤内の地下水について特に言及しなかった。実際、地盤内の地下水位が低い場合には、上述した手順で地盤内の土壌を採取することができるが、必要調査深さや地下水位の高低によっては、地下水位以下の深さまで汚染調査の対象となることも予想され、その場合、採取される地盤内試料は、土壌のみならず地下水も含まれる。
【0033】
かかる場合においては、上述した土壌採取の手順と同様、地盤内の土壌及び地下水を試料導入用中空コーンを介して採取試料収容袋内に同時に導入すればよいが、該導入の際、止水性薬液噴出管から所定の止水性薬液を試料導入用中空コーンの導入口近傍に向けて噴出する。
【0034】
このようにすると、噴出された止水性薬液は、採取試料収容袋内で硬化して所定の間隔ごとに止水性隔壁を形成するとともに、採取された土壌や地下水は、該止水性隔壁の間に挟まれる形で複数個に分割密封される。
【0035】
そのため、採取された地下水が採取試料収容袋内で移動するのを未然に防止することが可能となり、採取された地下水が地盤のどの深さに存在していたかを正確に知ることが可能となる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る地盤内試料の採取装置及びそれを用いた汚染調査方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、従来技術と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0037】
(第1実施形態)
【0038】
図1は、本実施形態に係る地盤内試料の採取装置を示した全体図である。同図でわかるように、本実施形態に係る地盤内試料の採取装置1は、中空円筒状削孔管2と、該中空円筒状削孔管の先端に設けられた試料採取用アタッチメント3とから概ね構成してある。
【0039】
中空円筒状削孔管2は、第1の削孔ビット4が先端近傍の外周面に設けられ地盤内に圧入するための螺旋翼5が外周面に巻回されてなり、例えば、地盤改良に使用されるオーガスクリューを転用することが可能である。かかる中空円筒状削孔管2は、図示しないベースマシンのリーダ6に昇降自在かつ材軸廻りに回転自在に取り付けてある。
【0040】
ここで、中空円筒状削孔管2の中空内部には、図2に示すように採取試料収容袋11を挿入してある。
【0041】
採取試料収容袋11は、採取深さあるいは汚染調査を行う深さに対して十分な長さを有するとともに中空円筒状削孔管2内に挿入しやすく、かつ中空円筒状削孔管2の地盤への回転圧入に伴って内部に押し込まれる土壌に起因する引張力に耐えられるよう、所要の引張強度を有している止水性材料で形成されているのであればどのようなものでもよく、例えば、中空円筒状削孔管2の内径よりもやや小さい外径を有するプラスチック製チューブを用いることが考えられる。
【0042】
ここで、かかる採取試料収容袋11を透明材料で形成しておくと、後工程で該採取試料収容袋を中空円筒状削孔管2から引き出したとき、採取された土壌を外側から目視することが可能となる。
【0043】
試料採取用アタッチメント3は、図2〜図4、特に図3、図4でよくわかるように、中空円筒状削孔管2の先端に着脱自在に設けられており、第2の削孔ビット12が突設された円筒体13と、該円筒体の内部に取り付けられたコーン受け14と、該コーン受けに取り付けられる試料導入用中空コーン15とで構成してあり、試料導入用中空コーン15及びコーン受け14をそれらの間にて採取試料収容袋11の試料導入端を挟持できるようになっている。
【0044】
すなわち、コーン受け14はコーン状に形成してあり、図3及び図4に示すように、採取試料収容袋11の試料導入端を該コーン受けの内側にいったん通し、その状態で試料導入用中空コーン15をコーン受け14の内部に嵌合することにより、該試料導入用中空コーンとの間に採取試料収容袋の試料導入端を挟み込むことができるようになっている。
【0045】
一方、中空円筒状削孔管2の外面には図1に示すように、その材軸に沿ってセメントミルク等の削孔液を噴出する削孔液噴出管7を取り付けてあるとともに、図2に示すように第1の削孔ビット4を中空円筒状削孔管2の先端から所定距離だけ後退した位置に設けてあり、削孔液噴出管7の吐出口を第1の削孔ビット4の手前(中空円筒状削孔管2が鉛直姿勢をとったときにおける上方)にくるように位置決めしてある。そのため、削孔液噴出管7から削孔液が吐出されても、該削孔液が採取試料収容袋11内に浸入する懸念はない。
【0046】
本発明に係る地盤内試料の採取装置1を用いて汚染調査を行うには、まず、中空円筒状削孔管2の中空内部に採取試料収容袋11を挿入する。
【0047】
採取試料収容袋11を挿入するにあたっては、試料採取用アタッチメント3を中空円筒状削孔管2からいったん取り外しておき、かかる状態で、上述したように、採取試料収容袋11の試料導入端をコーン受け14の内側にいったん通し、その状態で試料導入用中空コーン15をコーン受け14の内部に嵌合することにより、採取試料収容袋11の試料導入端をコーン受け14と試料導入用中空コーン15との間に挟み込んで挟持する。
【0048】
次に、採取試料収容袋11を中空円筒状削孔管2の中空内部に押し込むとともに、試料採取用アタッチメント3を中空円筒状削孔管2に取り付ける。
【0049】
次に、例えばエアコンプレッサを用いて採取試料収容袋11の内部に空気を圧送することで、採取試料収容袋11を中空円筒状削孔管2の中空内部に拡げる。
【0050】
なお、採取試料収容袋11の先端、換言すれば、鉛直姿勢の中空円筒状削孔管2に挿入された状態における上端は、採取された土壌があふれ出ないよう閉じておくとともに、土壌が導入されていく際に内部の空気を逃がすための通気孔を適宜設けておく。
【0051】
このように、採取試料収容袋11のセットが終了したならば、図5(a)に示すように、中空円筒状削孔管2をベースマシン21のリーダ6に取り付け、鉛直姿勢を保持する。
【0052】
次に、ベースマシン21を駆動することによって中空円筒状削孔管2を材軸廻りに回転させ、図5(b)に示すように、その外周面に設けられた第1の削孔ビット4及び試料採取用アタッチメント3を構成する円筒体13の先端に突設された第2の削孔ビット12で汚染調査の対象である地盤22を掘削しながら、該中空円筒状削孔管を地盤22内に回転圧入する。
【0053】
このようにすると、中空円筒状削孔管2の回転圧入に伴って、地盤22内の土壌が試料導入用中空コーン15を介して採取試料収容袋11内に導入される。
【0054】
中空円筒状削孔管2を所望の深度まで掘進させたならば、図6(a)に示したように該中空円筒状削孔管を逆方向に回転させ、次いで、これを上昇させて地盤22から引き抜く。
【0055】
なお、中空円筒状削孔管2の圧入及び引抜きの際には、削孔液噴出管7からセメントミルク等の削孔液を噴出する。
【0056】
次に、図6(b)に示すように、試料採取用アタッチメント3を中空円筒状削孔管2から取り外してベースマシン21を後退させるとともに、必要に応じて中空円筒状削孔管2を適宜昇降させることによって、採取試料収容袋11を自重で中空円筒状削孔管2から落下させる。
【0057】
なお、採取試料収容袋11を中空円筒状削孔管2から引き抜く方法については任意であり、例えば、取り外された試料採取用アタッチメント3を引っ張るように採取試料収容袋11を引き抜いてもよい。
【0058】
図7は、引き抜かれた採取試料収容袋11とその内部に土壌31が導入収容された様子を示したものである。
【0059】
このように採取試料収容袋11内に土壌31を導入収容したならば、採取試料収容袋11の各位置を深さ換算するとともに、該位置に収容された採取土壌を取り出し、汚染物質の濃度その他の汚染調査を行う。
【0060】
以上説明したように、本実施形態に係る地盤内試料の採取装置1及びそれを用いた汚染調査方法によれば、中空円筒状削孔管2や採取試料収容袋11の長さを適宜調整しておくことで、所望の深さの土壌採取を一度の昇降操作で一括採取することが可能となる。
【0061】
そのため、汚染状況が数mに及んでいる場合であっても、従来の標準貫入試験とは異なり、サンプリングを何度も繰り返して行う必要がなくなり、より効率的な汚染調査が可能となる。
【0062】
また、採取試料収容袋11内の任意の位置は、地盤22の深さに換算することができるため、汚染調査の精度をより向上させることも可能となるとともに、その結果、汚染範囲の再掘削を未然に防止することが可能となる。
【0063】
また、本実施形態に係る地盤内試料の採取装置1及びそれを用いた汚染調査方法によれば、コーン受け14をコーン状に形成したので、試料導入用中空コーン15との間に挟み込まれた採取試料収容袋11の試料導入端は、両面からなめらかに挟み込まれることとなり、かくして試料導入端の損傷を防止することが可能となる。
【0064】
また、本実施形態に係る地盤内試料の採取装置1及びそれを用いた汚染調査方法によれば、試料採取用アタッチメント3を中空円筒状削孔管2に対して着脱自在としたので、採取試料収容袋11の挿入及び引き出しの作業性を向上させることが可能となる。
【0065】
また、本実施形態に係る地盤内試料の採取装置1及びそれを用いた汚染調査方法によれば、中空円筒状削孔管2の外面にセメントミルク等の削孔液を噴出する削孔液噴出管7を取り付け、中空円筒状削孔管2の圧入及び引抜きの際に該削孔液噴出管から削孔液を噴出するようにしたので、圧入時においては、削孔液によって土壌の含水比が高くなり、第1の削孔ビット4による土壌の掘削がやりやすくなるとともに、引抜き時においては、地盤改良のソイルパイルと同様、攪乱された地盤とセメントミルクとが攪拌混合されるため、所定時間経過後、攪乱地盤とセメントミルクとが固結して地盤22の緩みを防止することが可能となる。
【0066】
なお、第1の削孔ビット4を中空円筒状削孔管2の先端から所定距離だけ後退した位置に設けてあるため、削孔液噴出管7から削孔液が吐出されても、該削孔液が採取試料収容袋11内に浸入する懸念はない。
【0067】
本実施形態は、中空円筒状削孔管2の外面にセメントミルク等の削孔液を噴出する削孔液噴出管7を取り付けるとともに、第1の削孔ビット4を中空円筒状削孔管2の先端から所定距離だけ後退した位置に設け、削孔液噴出管7の吐出口を第1の削孔ビット4の手前にくるように位置決めしたが、地盤性状等の関係で削孔液を噴出せずとも掘進が可能な場合には、上述した削孔液噴出管7を省略するとともに、第1の削孔ビット4を中空円筒状削孔管2の先端に設けるようにしてかまわない。
【0068】
また、本実施形態では、コーン受けをコーン状に形成したが、かかるコーン受けは、必ずしもコーン状に形成しなければならないものではなく、要は、試料導入用中空コーンとの間に採取試料収容袋を挟持できるのであれば、どのような構造であってもかまわない。
【0069】
また、本実施形態では、試料採取用アタッチメント3を中空円筒状削孔管2に対して着脱自在とすることで採取試料収容袋11の挿入及び引き出しの作業性の向上を図るようにしたが、場合によっては試料採取用アタッチメントを中空円筒状削孔管の先端に固定してもかまわない。
【0070】
また、本実施形態では、採取試料収容袋11を挿入するにあたり、試料採取用アタッチメント3を中空円筒状削孔管2からいったん取り外し、かかる状態で採取試料収容袋11の試料導入端をコーン受け14と試料導入用中空コーン15との間に挟み込んで挟持し、しかる後、採取試料収容袋11を中空円筒状削孔管2内に押し込むとともに試料採取用アタッチメント3を中空円筒状削孔管2に取り付け、しかる後、空気を圧送することによって採取試料収容袋11を中空円筒状削孔管2の中空内部に拡げるようにしたが、採取試料収容袋11の挿入はかかる手順や方法に拘束されるものではなく、任意に行えばよい。特に、試料採取用アタッチメントを中空円筒状削孔管に固定してある場合については、採取試料収容袋11を中空円筒状削孔管の中空内部に押し込むように挿入するとともに、その試料導入端をコーン受け14と試料導入用中空コーン15との間に挟み込んで挟持するようにすればよい。
【0071】
(第2実施形態)
【0072】
上述した第1実施形態においては、地盤内の地下水位が汚染調査の深さよりも低く、採取される地盤内試料が土壌のみである場合を想定した。
【0073】
一方、地盤内の地下水位が汚染調査の深さよりも高く、採取される地盤内試料が土壌及び地下水である場合も想定される。
【0074】
したがって、かかる場合を想定した例として、以下に第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0075】
図8は、本実施形態に係る地盤内試料の採取装置を示した全体図である。同図でわかるように、本実施形態に係る地盤内試料の採取装置41は第1実施形態と同様、中空円筒状削孔管2と、該中空円筒状削孔管の先端に設けられた試料採取用アタッチメント3とから概ね構成してあり、中空円筒状削孔管2の中空内部には採取試料収容袋11を挿入してある。なお、中空円筒状削孔管2、試料採取用アタッチメント3及び採取試料収容袋11については、第1実施形態と同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0076】
中空円筒状削孔管2の外面には図8に示すように、その材軸に沿ってセメントミルク等の削孔液を噴出する削孔液噴出管7を取り付けてあるとともに、図2で説明した第1実施形態と同様、第1の削孔ビット4を中空円筒状削孔管2の先端から所定距離だけ後退した位置に設けてあり、削孔液噴出管7の吐出口を第1の削孔ビット4の手前(中空円筒状削孔管2が鉛直姿勢をとったときにおける上方)にくるように位置決めしてある。そのため、削孔液噴出管7から削孔液が吐出されても、該削孔液が採取試料収容袋11内に浸入する懸念はない。
【0077】
さらに、中空円筒状削孔管2の外面には、その材軸に沿ってセメントミルク、ベントナイト液、シリカゾル系グラウト材等の止水性薬液を噴出する止水性薬液噴出管8を取り付けるとともに、図9及び図10に示すように、止水性薬液噴出管の吐出口42をその吐出方向が試料導入用中空コーン15の導入口近傍に向かうように位置決めしてある。
【0078】
本発明に係る地盤内試料の採取装置41を用いて汚染調査を行うには、まず、中空円筒状削孔管2の中空内部に採取試料収容袋11を挿入する。なお、採取試料収容袋11の挿入及びその試料導入端の挟持工程については第1実施形態と同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0079】
次に、採取試料収容袋11のセットが終了したならば、図5(a)で説明した第1実施形態と同様、中空円筒状削孔管2をベースマシン21のリーダ6に取り付け、鉛直姿勢を保持する。
【0080】
次に、ベースマシン21を駆動することによって中空円筒状削孔管2を材軸廻りに回転させ、その外周面に設けられた第1の削孔ビット4及び試料採取用アタッチメント3を構成する円筒体13の先端に突設された第2の削孔ビット12で汚染調査の対象である地盤22を掘削しながら、該中空円筒状削孔管を地盤22内に回転圧入する。
【0081】
このようにすると、中空円筒状削孔管2の回転圧入に伴って、地盤22内の土壌及び地下水が試料導入用中空コーン15を介して採取試料収容袋11内に導入される。
【0082】
ここで、地盤22内の土壌及び地下水を採取試料収容袋11内に導入するにあたっては、所定の掘削深さごと、例えば50cmごとに止水性薬液噴出管8から上述した止水性薬液を試料導入用中空コーン15の導入口近傍に向けて噴出する。
【0083】
このようにすると、噴出された止水性薬液は図11に示すように、採取試料収容袋11内で硬化し、所定の間隔ごとに止水性隔壁52を形成するとともに、採取された土壌及び地下水51は、該止水性隔壁の間に挟まれる形で複数個に分割密封される。
【0084】
止水性薬液は、採取された土壌と識別可能な色で着色しておくのが望ましい。
【0085】
中空円筒状削孔管2を所望の深度まで掘進させたならば、該中空円筒状削孔管を逆方向に回転させ、次いで、これを上昇させて地盤22から引き抜く。なお、中空円筒状削孔管2の圧入及び引抜きの際には、削孔液噴出管7からセメントミルク等の削孔液を噴出する。
【0086】
次に、第1実施形態と同様、試料採取用アタッチメント3を中空円筒状削孔管2から取り外してベースマシン21を後退させるとともに、必要に応じて中空円筒状削孔管2を適宜昇降させることによって、採取試料収容袋11を自重で中空円筒状削孔管2から落下させる。
【0087】
なお、採取試料収容袋11を中空円筒状削孔管2から引き抜く方法については任意であり、例えば、取り外された試料採取用アタッチメント3を引っ張るように採取試料収容袋11を引き抜いてもよい。
【0088】
このように採取試料収容袋11内に土壌及び地下水51を分割密封された状態で収容したならば、採取試料収容袋11の各位置を深さ換算するとともに、該位置に収容された採取土壌及び採取地下水を取り出し、汚染物質の濃度その他の汚染調査を行う。
【0089】
以上説明したように、本実施形態に係る地盤内試料の採取装置41及びそれを用いた汚染調査方法によれば、中空円筒状削孔管2や採取試料収容袋11の長さを適宜調整しておくことで、所望の深さの土壌採取を一度の昇降操作で一括採取することが可能となる。
【0090】
そのため、汚染状況が数mに及んでいる場合であっても、従来の標準貫入試験とは異なり、サンプリングを何度も繰り返して行う必要がなくなり、より効率的な汚染調査が可能となる。
【0091】
また、採取試料収容袋11内の任意の位置は、地盤22の深さに換算することができるため、汚染調査の精度をより向上させることも可能となるとともに、その結果、汚染範囲の再掘削を未然に防止することが可能となる。
【0092】
また、本実施形態に係る地盤内試料の採取装置41及びそれを用いた汚染調査方法によれば、コーン受け14をコーン状に形成したので、試料導入用中空コーン15との間に挟み込まれた採取試料収容袋11の試料導入端は、両面からなめらかに挟み込まれることとなり、かくして試料導入端の損傷を防止することが可能となる。
【0093】
また、本実施形態に係る地盤内試料の採取装置41及びそれを用いた汚染調査方法によれば、試料採取用アタッチメント3を中空円筒状削孔管2に対して着脱自在としたので、採取試料収容袋11の挿入及び引き出しの作業性を向上させることが可能となる。
【0094】
また、本実施形態に係る地盤内試料の採取装置41及びそれを用いた汚染調査方法によれば、中空円筒状削孔管2の外面にセメントミルク、ベントナイト液、シリカゾル系グラウト材等の止水性薬液を噴出する止水性薬液噴出管8を取り付けるとともに、該止水性薬液噴出管の吐出口42をその吐出方向が試料導入用中空コーン15の導入口近傍に向かうように位置決めしたので、噴出された止水性薬液が採取試料収容袋11内で硬化し、所定の間隔ごとに止水性隔壁52を形成するとともに、採取された土壌及び地下水51が該止水性隔壁の間に挟まれる形で複数個に分割密封されることとなる。
【0095】
そのため、採取された地下水が採取試料収容袋11内で移動するのを未然に防止することが可能となり、採取された地下水が地盤22のどの深さに存在していたかを正確に知ることが可能となる。
【0096】
また、本実施形態に係る地盤内試料の採取装置41及びそれを用いた汚染調査方法によれば、中空円筒状削孔管2の外面にセメントミルク等の削孔液を噴出する削孔液噴出管7を取り付け、中空円筒状削孔管2の圧入及び引抜きの際に該削孔液噴出管から削孔液を噴出するようにしたので、圧入時においては、削孔液によって土壌の含水比が高くなり、第1の削孔ビット4による土壌の掘削がやりやすくなるとともに、引抜き時においては、地盤改良のソイルパイルと同様、攪乱された地盤とセメントミルクとが攪拌混合されるため、所定時間経過後、攪乱地盤とセメントミルクとが固結して地盤22の緩みを防止することが可能となる。
【0097】
なお、第1の削孔ビット4を中空円筒状削孔管2の先端から所定距離だけ後退した位置に設けてあるため、削孔液噴出管7から削孔液が吐出されても、該削孔液が採取試料収容袋11内に浸入する懸念はない。
【0098】
本実施形態は、中空円筒状削孔管2の外面にセメントミルク等の削孔液を噴出する削孔液噴出管7を取り付けるとともに、第1の削孔ビット4を中空円筒状削孔管2の先端から所定距離だけ後退した位置に設け、削孔液噴出管7の吐出口を第1の削孔ビット4の手前にくるように位置決めしたが、地盤性状等の関係で削孔液を噴出せずとも掘進が可能な場合には、上述した削孔液噴出管7を省略するとともに、第1の削孔ビット4を中空円筒状削孔管2の先端に設けるようにしてかまわない。
【0099】
また、本実施形態では、コーン受けをコーン状に形成したが、かかるコーン受けは、必ずしもコーン状に形成しなければならないものではなく、要は、試料導入用中空コーンとの間に採取試料収容袋を挟持できるのであれば、どのような構造であってもかまわない。
【0100】
また、本実施形態では、試料採取用アタッチメント3を中空円筒状削孔管2に対して着脱自在とすることで採取試料収容袋11の挿入及び引き出しの作業性の向上を図るようにしたが、場合によっては試料採取用アタッチメントを中空円筒状削孔管の先端に固定してもかまわない。
【0101】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係る地盤内試料の採取装置及びそれを用いた汚染調査方法によれば、中空円筒状削孔管や採取試料収容袋の長さを適宜調整しておくことで、所望の深さの土壌採取を一度の昇降操作で一括採取することが可能となる。
【0102】
そのため、汚染状況が数mに及んでいる場合であっても、従来の標準貫入試験とは異なり、サンプリングを何度も繰り返して行う必要がなくなり、より効率的な汚染調査が可能となる。
【0103】
また、採取試料収容袋内の任意の位置は、地盤の深さに換算することができるため、汚染調査の精度をより向上させることも可能となるとともに、その結果、汚染範囲の再掘削を未然に防止することができる。
【0104】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る地盤内試料の採取装置1の側面図。
【図2】第1実施形態に係る地盤内試料の採取装置1の先端(下端)近傍の断面詳細図。
【図3】第1実施形態に係る地盤内試料の採取装置1を構成する試料採取用アタッチメント3の分解斜視図。
【図4】同じく分解断面図。
【図5】第1実施形態に係る地盤内試料の採取装置1を用いた汚染調査方法を示した作業図。
【図6】引き続き第1実施形態に係る地盤内試料の採取装置1を用いた汚染調査方法を示した作業図。
【図7】内部に土壌が収容された様子を示した採取試料収容袋11の断面図。
【図8】第2実施形態に係る地盤内試料の採取装置41の側面図。
【図9】第2実施形態に係る地盤内試料の採取装置41の先端(下端)近傍の断面詳細図。
【図10】第2実施形態に係る地盤内試料の採取装置41を下方から見上げた見上げ図。
【図11】内部に土壌及び地下水が収容された様子を示した採取試料収容袋11の断面図。
【符号の説明】
1,41 地盤内試料の採取装置
2 中空円筒状削孔管
3 試料採取用アタッチメント
4 第1の削孔ビット
5 螺旋翼
7 削孔液噴出管
8 止水性薬液噴出管
11 採取試料収容袋
12 第2の削孔ビット
13 円筒体
14 コーン受け
15 試料導入用中空コーン
31 採取された土壌
42 止水性薬液噴出管の吐出口
51 採取された土壌及び地下水
Claims (9)
- 第1の削孔ビットが先端近傍の外周面に設けられるととともに地盤内に圧入するための螺旋翼が前記外周面に巻回されてなる中空円筒状削孔管と、該中空円筒状削孔管の先端に設けられた試料採取用アタッチメントと、前記中空円筒状削孔管の中空内部に挿入される採取試料収容袋とから構成するとともに、前記試料採取用アタッチメントを第2の削孔ビットが突設された円筒体と、該円筒体の内部に取り付けられたコーン受けと、該コーン受けに取り付けられる試料導入用中空コーンとで構成し、該試料導入用中空コーン及び前記コーン受けをそれらの間にて前記採取試料収容袋の試料導入端を挟持できるように構成したことを特徴とする地盤内試料の採取装置。
- 前記中空円筒状削孔管の材軸に沿ってその内面又は外面に止水性薬液噴出管を取り付けるとともに、該止水性薬液噴出管の吐出口をその吐出方向が前記試料導入用中空コーンの導入口近傍に向かうように位置決めした請求項1記載の地盤内試料の採取装置。
- 前記コーン受けをコーン状に形成するとともに、該コーン受け及び前記試料導入用中空コーンをそれらの間に前記採取試料収容袋の試料導入端が挟み込まれた状態にて嵌合できるように構成した請求項1記載の地盤内試料の採取装置。
- 前記試料採取用アタッチメントを前記中空円筒状削孔管に対して着脱自在とした請求項1記載の地盤内試料の採取装置。
- 前記第1の削孔ビットを前記中空円筒状削孔管の先端から所定距離だけ後退した位置に設けるとともに、該中空円筒状削孔管の材軸に沿ってその外面に削孔液噴出管を取り付け、該削孔液噴出管の吐出口を前記中空円筒状削孔管が圧入のための鉛直姿勢をとったときに前記第1の削孔ビットの上方にくるように位置決めした請求項1記載の地盤内試料の採取装置。
- 第1の削孔ビットが先端近傍の外周面に設けられ地盤内に圧入するための螺旋翼が前記外周面に巻回されてなる中空円筒状削孔管の中空内部に採取試料収容袋を挿入し、該採取試料収容袋の試料導入端を前記中空円筒状削孔管の先端に設けられた試料採取用アタッチメントを構成するコーン受けと試料導入用中空コーンとの間に挟持し、前記中空円筒状削孔管を鉛直姿勢にて保持し、前記中空円筒状削孔管を材軸廻りに回転させることによってその外周面に設けられた第1の削孔ビット及び前記試料採取用アタッチメントを構成する円筒体の先端に突設された第2の削孔ビットで前記地盤を掘削しながら該中空円筒状削孔管を前記地盤内に圧入することで該地盤内の土壌を前記試料導入用中空コーンを介して前記採取試料収容袋内に導入し、前記中空円筒状削孔管を所望の深度まで掘進させた後、該中空円筒状削孔管を逆方向に回転させることによってこれを上昇させて前記地盤から引き抜き、前記土壌が収容された前記採取試料収容袋を前記中空円筒状削孔管から引き出すことを特徴とする汚染調査方法。
- 前記地盤内の地下水を前記試料導入用中空コーンを介して前記採取試料収容袋内に導入するとともに、該導入の際、前記中空円筒状削孔管の材軸に沿ってその内面又は外面に取り付けられた止水性薬液噴出管から所定の止水性薬液を前記試料導入用中空コーンの導入口近傍に向けて噴出する請求項6記載の汚染調査方法。
- 前記中空円筒状削孔管の掘進及び引抜きの際、該中空円筒状削孔管の外面に取り付けられた削孔液噴出管から削孔液を噴出する請求項6記載の汚染調査方法。
- 前記採取試料収容袋を透明材料で形成する請求項6記載の汚染調査方法。
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