JP2004181054A - 浴水循環ろ過システムの浴水還管の温水加熱殺菌方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱効率良く、しかも作業性良く、浴水循環ろ過システムの浴水還管の温水加熱殺菌を行うことができるようにすること。
【解決手段】温水加熱殺菌装置10では、既設の給湯設備から給湯経路13を介して温水槽WTに温水を導入し、温水を浴水還管4に流して当該浴水還管4を加熱する。温水流速を低速にして、浴水還管4の残留水が温水と混合することを抑制し、効率良く浴水還管4を加熱する。次に、温水槽内蔵の電気ヒータDHにより、温水を、加熱殺菌に必要な温度に加熱しながら、浴水還管4を経由する温水循環経路14を循環させ、浴水還管4を温水加熱殺菌する。温水循環経路14を構成するための下流側温水往管25と浴槽吸込口3との接続部分には、低い圧力しか作用しないように、温水循環を行うことにより、当該接続部分からの温水の漏洩を防止でき、効率の良い殺菌動作を実現できる。
【選択図】 図1
【解決手段】温水加熱殺菌装置10では、既設の給湯設備から給湯経路13を介して温水槽WTに温水を導入し、温水を浴水還管4に流して当該浴水還管4を加熱する。温水流速を低速にして、浴水還管4の残留水が温水と混合することを抑制し、効率良く浴水還管4を加熱する。次に、温水槽内蔵の電気ヒータDHにより、温水を、加熱殺菌に必要な温度に加熱しながら、浴水還管4を経由する温水循環経路14を循環させ、浴水還管4を温水加熱殺菌する。温水循環経路14を構成するための下流側温水往管25と浴槽吸込口3との接続部分には、低い圧力しか作用しないように、温水循環を行うことにより、当該接続部分からの温水の漏洩を防止でき、効率の良い殺菌動作を実現できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴水循環ろ過システムにおける浴槽からろ過器に浴水を還流させるための浴水還管に温水を通してレジオネラ菌などを死滅させるのに適した温水加熱殺菌方法および温水加熱殺菌装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術および解決しようとする課題】
従来の循環風呂などに付設されている浴水循環ろ過システムでは、塩素、オゾン、紫外線などによる殺菌効果を利用した殺菌装置が採用されている。殺菌装置は、ろ過装置への悪影響、あるいは設置の困難性などの観点から、浴水還流経路におけるろ過装置の下流側の浴水往管に介挿されている。このため、浴水往管においてはレジオネラ菌発生の問題は生じない。しかるに、浴水還管とろ過装置は菌対策が何も施されていないので、レジオネラ菌発生などの問題がある。
【0003】
ここで、ろ過装置は一般に分解洗浄が可能であるが、浴水還管の殆どは浴水循環運転の停止時には浴水が滞留する構造となっており、当該浴水還管内での菌増殖の大きな要因となっている。
【0004】
レジオネラ菌に対しては、温水加熱殺菌が有効であることは良く知られているが、これを浴水循環ろ過システムに適用した場合、浴槽を含めた温水加熱殺菌では必要熱量が大きすぎ、実用化が困難である。
【0005】
ここで、浴水還管内のレジオネラ菌を温水により加熱殺菌するためには、浴水還管の管内表面温度を殺菌温度60℃とし、その状態を10分以上保持しなければならない。温水は熱容量が大きく熱伝達特性が良い。よって、例えば、管長が30mあり、管内の汚れ熱抵抗が0.002m2h℃/kcalもある裸管であっても、63℃未満の温水を流速0.1m/sで流せば、浴水還管の管内表面温度を60℃以上とすることができる。温水加熱殺菌前の浴水還管の温度は周囲温度から42℃前後の間にあり、これを所定の殺菌温度まで上昇して維持する必要がある。このために必要な熱量は次の三種類である。
【0006】
(1)昇温後の定常放熱損失Qs
(2)浴水還管内の水及び管材を所定の温度まで上昇させるために要する熱量(初期熱量)Qp
(3)昇温中に生ずる非定常放熱損失Qp’
【0007】
これらの熱量はいずれも浴水還管の施工状態が同一であれば管長に比例する。定常放熱損失Qsは小さい値であり、通常の保温施工があれば循環ろ過で使用されるポンプ出力の20%以下である。初期熱量Qpは、浴水還管内の水と管材の熱容量と温度差に比例し時間に反比例するものであり、定常放熱損失Qsに比較して非常に大きな値である。非定常放熱損失Qp’は、昇温時間が短ければ無視しうる値である。
【0008】
温水加熱殺菌システムを構築するにあたり、定常放熱損失Qsを基準にすれば昇温時間が長くなり過ぎ、初期熱量Qpを基準にすれば熱源が過大になる。したがって、単に、既設浴槽に温水加熱殺菌システムを適用しても、熱効率良く温水加熱殺菌を行うことが困難である。
【0009】
本発明の課題は、このような点に鑑みて、作業性良く、しかも、熱効率良く、浴水循環ろ過システムの浴水還管に対して温水加熱殺菌を行うことのできる温水加熱殺菌方法および温水加熱殺菌装置を提案することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明における浴水循環ろ過システムの浴水還管の温水加熱殺菌方法は、
浴水循環ろ過システムにおける浴槽からろ過器に浴水を還流させるための浴水還管に対して、その浴槽側の上流端から温水を流し、
この浴水還管の下流端から排出される温水の温度が予め定めた第1の温度以上になると、当該浴水還管の下流端から排出された温水を上流端に戻して、当該浴水還管を介しての温水循環を開始し、
温水温度を予め定めた第2の温度に保持しながら、この温水循環を所定時間継続して、前記浴水還管を温水加熱殺菌することを特徴としている。
【0011】
ここで、前記浴水還管の上流端から温水を流す工程では、浴槽に温水を供給するための給湯設備からの温水を前記浴水還管に供給することができる。
【0012】
本発明では、例えば、浴水設備に併設されている給湯設備を利用して、その給湯ボイラーから湯を浴水還管に流し、その昇温を行う。給湯ボイラーの出湯温度は60℃以上あるものが普通であり、出湯温度が充分高ければ、温水を浴水還管に流すだけで殺菌温度以上に管内温度を上げることができる。また、出湯温度が低い場合でも、循環温水を加熱して殺菌温度に近い定常状態を得るための時間が短時間で済む。
【0013】
さらに、浴水還管のみを経由させて温水を循環させているので、温水循環量は、浴水循環ろ過システムにおける浴水循環量の1/10以下の温水循環量で済む。また、既設の給湯設備を利用して所定温度の温水を導入することにより、初期熱量Qpを確保できるので、浴水循環ろ過システムに用いられているポンプ出力以下の容量の電気ヒータを、循環温水を加熱するための熱源として用いることができる。よって、効率良く、浴水還管の温水加熱殺菌を行うことができる。
【0014】
これに加えて、殺菌温度まで上昇した温水を循環させるようにしているので、浴水還管を介して温水を垂れ流す場合に比べて、使用温水量を約5%以下に抑制できる。
【0015】
次に、本発明では、前記浴水還管の上流端と前記浴槽の浴水排出口との接続部分に作用する水のゲージ圧力が、−0.03〜0.01MPaの範囲内の値となるように、前記温水加熱殺菌運転を行うことを特徴としている。
【0016】
本発明の温水加熱殺菌方法は、既設の浴水循環ろ過システムの浴水還管のレジオネラ菌対策を主要な目的としている。前述のように、この場合の一番の問題点は、温水加熱殺菌するための浴水還管への温水出入り口ノズルの取り付けである。浴水還管の下流端側の温水出口ノズルは、浴水循環ろ過システムのろ過装置付近の配管を加工するか、ろ過装置の計器口、空気抜口、排水口などを利用すればよい。しかるに、浴水還管の上流端の温水入口ノズルは、浴槽の浴水還管吸込部の目皿、管端に接続しなければならない。
【0017】
上記のように、本発明の方法では、浴水還管の上流端と前記浴槽の浴水排出口との接続部分に作用する水のゲージ圧力が、−0.03〜0.01MPaの範囲内の値となるように、温水加熱殺菌運転を行っている。例えば、循環温水を加熱するための電気ヒータが配置されている温水槽を開放型とし、温水循環路には循環ポンプのヘッド圧しか加えないようにすることにより、浴水還管吸込部での接続部分に作用する圧力を、昇温通湯時において0.01MPa以下にでき、また、循環運転時には−0.03MPa以内の負圧にすることができる。この結果、強固な接合を形成しなくても、循環温水の漏洩を回避でき、温水加熱殺菌を行うことができ、また、空洞現象の発生も回避できる。このように、接続部分が簡単な構造でよいので、温水加熱殺菌時における作業性が改善される。
【0018】
さらには、既設の浴水設備であっても、浴水還管との接続部分を可撓継ぎ手などを用いて簡単に接続することが可能になるので、一般的な規模の浴水循環ろ過システムの場合では全作業工程を30分前後で行うことが可能になり、また、浴水還管内の後処理も不要になる。
【0019】
これに加えて、温水温度を低くでき、浴水還管内に高圧をかけないので、浴水還管が塩ビ管の場合にも使用できる。
【0020】
次に、本発明の方法は、前記浴水還管の上流端から温水を流す工程において、温水の流速を0.15m/s以下に設定することを特徴としている。
【0021】
昇温時に浴水還管内の温水流速を0.15m/s以下の低速としているので、導入した温水が浴水還管残留水と混合することが少なく、例えば管長が30mあっても昇温を10分以内の短時間で行うことができる。よって、効率良く温水加熱殺菌を行うことができる。
【0022】
一方、本発明は、上記の温水加熱殺菌方法により、浴水還管の温水加熱殺菌を行う浴水循環ろ過システムの温水還管の温水加熱殺菌装置であって、
電気ヒータが内蔵された開放型の温水槽と、
前記温水槽に外部から温水を導入するための温水導入手段と、
前記温水槽の温水を、前記浴水還管を介して循環させる温水循環手段と、
前記浴水還流路の下流端から排出される温水の温度が前記第1の温度未満の場合には、前記温水循環手段によって前記温水槽に戻る温水を、当該温水槽に戻すことなく外部に排出する温水排出手段と、
前記温水槽の温水温度を検知する第1の温度検出手段と、
前記温水循環手段によって前記温水槽に戻る温水温度を検出する第2の温度検出手段と、
前記温水槽の水位を検出する水位検出手段と、
前記水位検出手段の検出結果に基づき前記温水導入手段を駆動して前記温水槽の水位を制御し、前記第1および第2の温度検出手段による検出結果に基づき、前記電気ヒータ、前記温水循環手段および前記温水排出手段の駆動を制御する制御手段とを有していることを特徴としている。
【0023】
ここで、前記温水循環手段は、前記温水槽と前記浴水還管との間に接続される温水往管を有しており、
この温水往管は、前記温水槽の側に接続された上流側温水往管と、前記浴水還管の側に接続される下流側温水往管とを備えており、
前記下流側温水往管の両端は、前記上流側温水往管の下流端および前記浴水還管の上端が接続されている浴槽底面に開いている浴水吸込口に対して、それぞれ、着脱自在の状態で接続可能であることを特徴としている。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、本発明を適用した浴水循環ろ過システムの浴水還管の温水加熱殺菌装置を説明する。
【0025】
図1は、本発明による温水加熱殺菌装置を備えた浴水循環ろ過システムを示す全体構成図である。この図に示す浴水循環ろ過システム1は、浴槽2の底面に開いた浴水吸込口3に上流端4aが接続されている浴水還管4と、この浴水還管4を介して還流する浴水から塵を除去する除塵器5と、除塵器5を経由した浴水をろ過するためのろ過器6と、ろ過後の浴水を所定温度に加熱するための給湯設備の熱交換器7と、熱交換後の浴水を、再び、浴槽2に循環させるための浴水往管8とを備えている。浴水往管8の下流端8aは、浴槽2の側面上端に形成されている吐出口9に接続されている。
【0026】
この浴水循環ろ過システム1に付設されている温水加熱殺菌装置10は、当該システム1における浴水還管4を温水加熱殺菌するためのものであり、既設の浴水循環ろ過システム1に後付け可能なものである。この温水加熱殺菌装置10は、電気ヒータDHが内蔵された開放型の温水槽WTと、この温水槽WTにシステム1の給湯設備の側から温水を導入するための給湯経路13と、温水槽WTの温水を、浴水還管4を経由させて循環させるための温水循環経路14と、この温水循環経路14に付設されている温水排出経路15と、温水槽WTに貯留している温水の水位を検出する水位センサ16と、温水加熱殺菌装置10による動作を制御する制御盤CBとを有している。また、温水槽WT内の温水温度を検出するための温度検知器TC1と、温水循環経路14を経由して温水槽WTに戻る温水温度を検出するための温度検知器TC2を有している。
【0027】
給湯経路13は、温水槽WTの上端部分に連通している給湯管21と、ここに介挿されている電動式の開閉弁(電動二方ボール弁)M1を備えている。
【0028】
温水循環経路14は、温水槽WTのほぼ中ほどの高さ位置の所に接続された温水送出用の内部配管23と、この内部配管23の下流端23aに接続された上流側温水往管24と、この上流側温水往管24の下流端24bおよび浴槽2の浴水吸引口3の間に接続可能な下流側温水往管25と、上記のシステム1の浴水還管4と、この浴水還管4の下流端側の部分に接続されている温水還管26と、この温水還管26の下流端26bおよび温水槽WTの間に接続されている温水還流用の内部配管27とにより構成されている。
【0029】
温水送出用の内部配管23には、その上流側から、送湯ポンプP1、流量調整弁(玉形弁)28、電動式の送湯弁(電動二方ボール弁)M2が介挿されている。また、温水還流用の内部配管27には、その上流側から、電動式の排水・循環切り替え弁(電動三方ボール弁)M3および循環ポンプP2が介挿されている。また、循環切り替え弁M3の下流側の位置において、温度検知器TC2によって、温水温度が検知されるようになっている。
【0030】
温水排出経路15は、温水槽WTより下側に配置されている排水槽DTと、上記の排水・循環切り替え弁M3を介して温水を排水槽DTに導くための排水管29を備えている。
【0031】
次に、温水槽WTに設置されている水位センサ16は、4本の電極ER(1)、(2)、(3)、(E)を備えており、電極ER(1)は給湯弁M1を閉鎖する水位を検出するためのものであり、電極ER(2)は給湯弁M1を開くための水位を検出するためのものであり、電極ER(3)は温水加熱運転を開示するための水位を検出するためのものである。
【0032】
次に、図2は、上記構成の温水加熱殺菌装置10の温水加熱殺菌動作を示すフローチャートであり、図3、4、5は各運転状態を示す説明図である。
【0033】
まず、運転に先立って、下流側温水往管25を取り付けて、その上流端を上流側温水往管24に接続し、その下流端を浴槽2の吸引口3に接続する。しかる後に、制御盤CBに運転信号を入力する(図2の時点T1)。これにより、運転が開始され、給湯弁M1が開き、温水槽WTに温水が供給される。図3はこの状態を示してある。
【0034】
温水槽WTの温水の湯面レベルが水位センサ16の電極ER(3)によって検出されるレベルに達すると(時点T2)、送湯弁M2を開けると共に送湯ポンプP1の駆動を開始する。この結果、図4に示すように、温水槽WTに溜まった温水が、内部配管23、上流側温水往管24、下流側温水往管25を経由して、浴水還管4に流れ込む。浴水還管4に流れ込んだ温水は、その下流端から温水還管26および内部配管27を経由して、排水・循環切り替え弁M3に到る。この時点では、弁M3は排水側管29の側に切り替わっているので、温水は排水管29および排水槽DTを経由して外部に排出される。なお、温水槽WTの湯面レベルは、水位センサ16の電極WER(1)、ER(2)によって規定されるレベル内となるように、給湯弁M1が開閉制御される。
【0035】
ここで、浴水還管4を経由して流れる温水の流速は、0.1m/s前後あるいはそれ以下の低速となるように制御される。この結果、浴水還管4の残留水が温水と混合することが少ない状態で、残留水が押し出されて外部に排出される。よって、浴水還管4の昇温を迅速に効率良く行うことができる。
【0036】
次に、浴水還管4から排出される温水温度が予め設定されている温度、例えば、60℃を超えたことが温度検知器TC2によって検知されると(図2の時点T3)、給湯弁M1を閉じて給湯動作を終了し、温水循環運転に移行する。すなわち、循環ポンプP2を駆動すると共に、温水還流用の内部配管27に介挿されている排水・循環切り替え弁M3を切り替えて、温水を当該内部配管27を介して温水槽WTに還流させるようにする。この結果、温水槽WTから浴水還管4を経由して再び温水槽WTに戻る温水循環運転が開始する。これと同時に、温水槽WTの電気ヒータDHをオンにして、温水槽内の温水の加熱を開始する。
【0037】
ここで、温水槽WTとして開放型のものを使用しており、浴水還管4には、ポンプのヘッド圧しか作用しない。浴水還管吸込口3と下流側温水往管25との接続部分に作用する圧力を、昇温通湯時(図2の時点T2〜T3間)において例えば0.01MPa以下に制御し、循環運転時(図2の時点T3〜T5間)において例えば−0.03MPa以内の負圧に制御できる。よって、強固な接合をしなくとも、温水が漏洩するおそれがない。
【0038】
また、浴水還管4の昇温に、既設の給湯設備を利用しているので、温水加熱殺菌装置10の熱源としては、循環ろ過ポンプ出力以下の容量の電気ヒータDHを用いればよい。よって、熱効率良く浴水還管4の温水加熱殺菌を行うことができる。
【0039】
この後は、浴水還管4を経由して温水槽WTに戻る温水温度が、浴水還管4を温水加熱殺菌するために充分な温度、例えば、62℃に達したことが温度検知器TC2によって検知された後は(図2の時点T4)、温水温度が62℃に保持されるように、電気ヒータDHをオンオフ制御する。この温度状態による温水循環運転を所定時間継続した後に、運転を停止する(図2の時点T5)。以上により、浴水還管4の温水加熱殺菌運転が終了する。
【0040】
【実施例】
次に、上記構成の温水加熱殺菌装置10を、浴槽容積5m3、往復配管長40mの浴水循環ろ過システムに適用した場合の実施例を示す。
【0041】
システム1の浴水還管4の管長、管種、管径はそれぞれ20m、耐熱塩ビ管、50Aであり、内容積は0.041m3、相当管長は30mである。また、循環ろ過ポンプは40×32A、1.5kWであり、循環量は15m3/h、全揚程は19mである。
【0042】
温水加熱殺菌装置10は次の通りである。
【0043】
また、温度設定は、給湯温度が65℃に対して、温度検知器TC1による温水槽の温度設定を電気ヒータの比例制御により63℃とし、温度検知器TC2による通湯・循環切り替え設定温度を60℃とし、殺菌温度設定を62℃とした。
【0044】
この場合において、給湯開始から温水加熱殺菌運転に要する時間(図2の時点T1からT2まで)が0.5分であり、通湯・循環切り替え設定温度(60℃)に要する時間(時点T2から時点T3まで)が7分であり、殺菌温度設定(62℃)に要する時間(時点T3から時点T4まで)が2.5分であり、温水加熱殺菌運転延長時間(時点T4からT5まで)が12分の、合計22分で温水加熱殺菌運転を終了することができた。また、この時に、浴水還管吸込部に加わる圧力は、通湯時では0.006MPa(ゲージ圧)であり、循環時では−0.023MPaであった。
【0045】
なお、本実施例では、温水加熱殺菌装置の排水開放部は、浴水還管吸込部より0.6m高い位置であったが、この高さ管径は上を正として1m〜−3m前後の許容範囲が考えられる。高さがマイナスとは、ろ過装置が浴槽の下に設置されている場合であり、このときは、送湯ポンプ一台だけで、通湯、循環運転すればよい。また、浴水還管吸込部の接合が簡単かつ強固に行える場合には、温水槽を密閉型とすることも可能である。
【0046】
(接続金具の例)
次に、図6(a)には、既設の浴槽の底面に形成されている吸込口に、図1に示す下流側温水往管25を接続するために用いる接続金具の例を示してある。この形状の接続金具30は、図6(b)に示すように、浴槽吸込口に接続されている既設鋼管に対しては、ステンレススチール製の受け金具31を取り付けることにより接続可能である。また、図6(c)のように浴槽吸込口に角型底部吸込金具32が用いられている場合には、当該接続金具30をそのまま接続可能である。さらに、図6(d)に示すように、耐熱塩ビ管33が接続されている場合には、その先端開口部に耐熱塩ビ製の台座34を接着し、この台座34にステンレススチール製の受け金具35を取り付けて、接続金具30を接続可能にする。
【0047】
図7には、浴槽吸込口が丸型底部吸込金物37の場合に用いることのできる接続金具38を示してある。
【0048】
(その他の実施の形態)
温水加熱殺菌の循環加熱の熱源としては、電気ヒータの代わりに、蒸気ボイラーがある場合にはその水蒸気、ドレンを使用することができる。
【0049】
また、新設の浴水設備の場合には、浴槽の浴水吸込口、吐出口を予め加工して配管しておくことにより、全自動で温水加熱殺菌を行うことができる。
【0050】
図8には、浴槽吸込口および浴槽吐出口に用いるのに適した共用タイプのノズル例と、これを用いた浴水、温水の配管状態とを示してある。ノズル40は、外側円筒管41と、内側円筒管42と、この内側円筒管42における外側円筒管41の下側から突出している部分の側面に形成した浴水出入口43と、外側円筒管41の上端開口部44を開閉可能な弁45と、この弁44を開閉するためのエアシリンダ46とを備えている。
【0051】
外側円筒管41の上端開口部44は浴槽吸込口3あるいは浴槽吐出口9に接続され、浴水は、当該上端開口部44、内側円筒管42、浴水出入口43を経由して流れる。
【0052】
エアシリンダ46によって上端開口部44が封鎖されると、外側円筒管41の側面に形成された温水出入口47、円環状通路48、内側円筒管42に空けた連通孔49を介して、浴水出入口43に到る通路が形成される。弁45を閉じることにより、浴水還管の温水加熱殺菌を行うことができる。
【0053】
なお、浴水循環ろ過システムに付属の昇温装置の熱源が、蒸気、熱媒油あるいは65℃以上の温水である場合には、浴槽の浴水吸込口、吐出口を加工して、あるいは図8に示すノズルを利用して、これら浴水吸込口、吐出口を当該熱源に接続することにより、ろ過装置を運転するだけで、浴水還管の温水加熱殺菌を行うことができる。
【0054】
一方、上記の実施の形態では、浴水還管の温水加熱殺菌を目的としているが、浴槽を除く、浴水往管、ろ過装置などの浴水設備の温水加熱殺菌にも、本発明を適用できる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の浴水循環ろ過システムの温水加熱殺菌方法および温水加熱殺菌装置によれば、浴水設備に付属の給湯設備を利用して、浴槽以外の浴水還管などの殺菌対象部分に温水を流して当該部分を加熱して所定温度状態とし、この状態で温水を循環させて当該部分の温水加熱殺菌を行うようにしている。したがって、本発明によれば、従来においては殺菌を行うことが面倒あるいは困難であった浴水還管などの部分を熱効率良く温水加熱殺菌することができる。
【0056】
また、本発明では、浴水還管の浴槽吸込口に作用する圧力を、0.01MPa〜−0.03MPaの範囲内としてあるので、温水加熱殺菌時において、浴水還管に接続される温水往管の接続部分を強固にしなくとも温水が漏洩することがない。よって、既設の浴水還管の温水加熱殺菌を、作業性良く、しかも効率良く行うことができる。
【0057】
さらに、本発明では、浴水還管への通湯を、温水流速が0.1m/s前後あるいはそれ以下の低速で行うようにしているので、浴水還管の残留水が温水と混合してしまうことを抑制できる。よって、浴水還管の昇温を効率良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した温水加熱殺菌装置を備えた浴水循環ろ過システムを示す全体構成図である。
【図2】図1の温水加熱殺菌装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】図1の温水加熱殺菌装置における給湯運転状態を示す説明図である。
【図4】図1の温水加熱殺菌装置における通湯運転状態を示す説明図である。
【図5】図1の温水加熱殺菌装置における温水循環運転状態を示す説明図である。
【図6】図1の温水加熱殺菌装置における接続金具の例およびその使用形態を示す説明図である。
【図7】図1の温水加熱殺菌装置における接続金具の別の例およびその使用形態を示す説明図である。
【図8】新設の浴水循環ろ過システムにおける浴槽吸込口および浴槽吐出口に用いるのに適したノズルを示す断面図、および当該ノズルを用いた配管例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 浴水循環ろ過システム
2 浴槽
3 浴槽吸込口
4 浴水還管
6 ろ過器
7 熱交換器
9 吐出口
10 温水加熱殺菌装置
13 給湯経路
14 温水循環経路
15 温水排出経路
16 水位センサ
TC1、TC2 温度検知器
M1 給湯弁
M2 送湯弁
M3 排水・循環切り替え弁
P1 送湯ポンプ
P2 循環ポンプ
DH 電気ヒータ
WT 温水槽
DT 排水槽
CB 制御盤
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴水循環ろ過システムにおける浴槽からろ過器に浴水を還流させるための浴水還管に温水を通してレジオネラ菌などを死滅させるのに適した温水加熱殺菌方法および温水加熱殺菌装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術および解決しようとする課題】
従来の循環風呂などに付設されている浴水循環ろ過システムでは、塩素、オゾン、紫外線などによる殺菌効果を利用した殺菌装置が採用されている。殺菌装置は、ろ過装置への悪影響、あるいは設置の困難性などの観点から、浴水還流経路におけるろ過装置の下流側の浴水往管に介挿されている。このため、浴水往管においてはレジオネラ菌発生の問題は生じない。しかるに、浴水還管とろ過装置は菌対策が何も施されていないので、レジオネラ菌発生などの問題がある。
【0003】
ここで、ろ過装置は一般に分解洗浄が可能であるが、浴水還管の殆どは浴水循環運転の停止時には浴水が滞留する構造となっており、当該浴水還管内での菌増殖の大きな要因となっている。
【0004】
レジオネラ菌に対しては、温水加熱殺菌が有効であることは良く知られているが、これを浴水循環ろ過システムに適用した場合、浴槽を含めた温水加熱殺菌では必要熱量が大きすぎ、実用化が困難である。
【0005】
ここで、浴水還管内のレジオネラ菌を温水により加熱殺菌するためには、浴水還管の管内表面温度を殺菌温度60℃とし、その状態を10分以上保持しなければならない。温水は熱容量が大きく熱伝達特性が良い。よって、例えば、管長が30mあり、管内の汚れ熱抵抗が0.002m2h℃/kcalもある裸管であっても、63℃未満の温水を流速0.1m/sで流せば、浴水還管の管内表面温度を60℃以上とすることができる。温水加熱殺菌前の浴水還管の温度は周囲温度から42℃前後の間にあり、これを所定の殺菌温度まで上昇して維持する必要がある。このために必要な熱量は次の三種類である。
【0006】
(1)昇温後の定常放熱損失Qs
(2)浴水還管内の水及び管材を所定の温度まで上昇させるために要する熱量(初期熱量)Qp
(3)昇温中に生ずる非定常放熱損失Qp’
【0007】
これらの熱量はいずれも浴水還管の施工状態が同一であれば管長に比例する。定常放熱損失Qsは小さい値であり、通常の保温施工があれば循環ろ過で使用されるポンプ出力の20%以下である。初期熱量Qpは、浴水還管内の水と管材の熱容量と温度差に比例し時間に反比例するものであり、定常放熱損失Qsに比較して非常に大きな値である。非定常放熱損失Qp’は、昇温時間が短ければ無視しうる値である。
【0008】
温水加熱殺菌システムを構築するにあたり、定常放熱損失Qsを基準にすれば昇温時間が長くなり過ぎ、初期熱量Qpを基準にすれば熱源が過大になる。したがって、単に、既設浴槽に温水加熱殺菌システムを適用しても、熱効率良く温水加熱殺菌を行うことが困難である。
【0009】
本発明の課題は、このような点に鑑みて、作業性良く、しかも、熱効率良く、浴水循環ろ過システムの浴水還管に対して温水加熱殺菌を行うことのできる温水加熱殺菌方法および温水加熱殺菌装置を提案することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明における浴水循環ろ過システムの浴水還管の温水加熱殺菌方法は、
浴水循環ろ過システムにおける浴槽からろ過器に浴水を還流させるための浴水還管に対して、その浴槽側の上流端から温水を流し、
この浴水還管の下流端から排出される温水の温度が予め定めた第1の温度以上になると、当該浴水還管の下流端から排出された温水を上流端に戻して、当該浴水還管を介しての温水循環を開始し、
温水温度を予め定めた第2の温度に保持しながら、この温水循環を所定時間継続して、前記浴水還管を温水加熱殺菌することを特徴としている。
【0011】
ここで、前記浴水還管の上流端から温水を流す工程では、浴槽に温水を供給するための給湯設備からの温水を前記浴水還管に供給することができる。
【0012】
本発明では、例えば、浴水設備に併設されている給湯設備を利用して、その給湯ボイラーから湯を浴水還管に流し、その昇温を行う。給湯ボイラーの出湯温度は60℃以上あるものが普通であり、出湯温度が充分高ければ、温水を浴水還管に流すだけで殺菌温度以上に管内温度を上げることができる。また、出湯温度が低い場合でも、循環温水を加熱して殺菌温度に近い定常状態を得るための時間が短時間で済む。
【0013】
さらに、浴水還管のみを経由させて温水を循環させているので、温水循環量は、浴水循環ろ過システムにおける浴水循環量の1/10以下の温水循環量で済む。また、既設の給湯設備を利用して所定温度の温水を導入することにより、初期熱量Qpを確保できるので、浴水循環ろ過システムに用いられているポンプ出力以下の容量の電気ヒータを、循環温水を加熱するための熱源として用いることができる。よって、効率良く、浴水還管の温水加熱殺菌を行うことができる。
【0014】
これに加えて、殺菌温度まで上昇した温水を循環させるようにしているので、浴水還管を介して温水を垂れ流す場合に比べて、使用温水量を約5%以下に抑制できる。
【0015】
次に、本発明では、前記浴水還管の上流端と前記浴槽の浴水排出口との接続部分に作用する水のゲージ圧力が、−0.03〜0.01MPaの範囲内の値となるように、前記温水加熱殺菌運転を行うことを特徴としている。
【0016】
本発明の温水加熱殺菌方法は、既設の浴水循環ろ過システムの浴水還管のレジオネラ菌対策を主要な目的としている。前述のように、この場合の一番の問題点は、温水加熱殺菌するための浴水還管への温水出入り口ノズルの取り付けである。浴水還管の下流端側の温水出口ノズルは、浴水循環ろ過システムのろ過装置付近の配管を加工するか、ろ過装置の計器口、空気抜口、排水口などを利用すればよい。しかるに、浴水還管の上流端の温水入口ノズルは、浴槽の浴水還管吸込部の目皿、管端に接続しなければならない。
【0017】
上記のように、本発明の方法では、浴水還管の上流端と前記浴槽の浴水排出口との接続部分に作用する水のゲージ圧力が、−0.03〜0.01MPaの範囲内の値となるように、温水加熱殺菌運転を行っている。例えば、循環温水を加熱するための電気ヒータが配置されている温水槽を開放型とし、温水循環路には循環ポンプのヘッド圧しか加えないようにすることにより、浴水還管吸込部での接続部分に作用する圧力を、昇温通湯時において0.01MPa以下にでき、また、循環運転時には−0.03MPa以内の負圧にすることができる。この結果、強固な接合を形成しなくても、循環温水の漏洩を回避でき、温水加熱殺菌を行うことができ、また、空洞現象の発生も回避できる。このように、接続部分が簡単な構造でよいので、温水加熱殺菌時における作業性が改善される。
【0018】
さらには、既設の浴水設備であっても、浴水還管との接続部分を可撓継ぎ手などを用いて簡単に接続することが可能になるので、一般的な規模の浴水循環ろ過システムの場合では全作業工程を30分前後で行うことが可能になり、また、浴水還管内の後処理も不要になる。
【0019】
これに加えて、温水温度を低くでき、浴水還管内に高圧をかけないので、浴水還管が塩ビ管の場合にも使用できる。
【0020】
次に、本発明の方法は、前記浴水還管の上流端から温水を流す工程において、温水の流速を0.15m/s以下に設定することを特徴としている。
【0021】
昇温時に浴水還管内の温水流速を0.15m/s以下の低速としているので、導入した温水が浴水還管残留水と混合することが少なく、例えば管長が30mあっても昇温を10分以内の短時間で行うことができる。よって、効率良く温水加熱殺菌を行うことができる。
【0022】
一方、本発明は、上記の温水加熱殺菌方法により、浴水還管の温水加熱殺菌を行う浴水循環ろ過システムの温水還管の温水加熱殺菌装置であって、
電気ヒータが内蔵された開放型の温水槽と、
前記温水槽に外部から温水を導入するための温水導入手段と、
前記温水槽の温水を、前記浴水還管を介して循環させる温水循環手段と、
前記浴水還流路の下流端から排出される温水の温度が前記第1の温度未満の場合には、前記温水循環手段によって前記温水槽に戻る温水を、当該温水槽に戻すことなく外部に排出する温水排出手段と、
前記温水槽の温水温度を検知する第1の温度検出手段と、
前記温水循環手段によって前記温水槽に戻る温水温度を検出する第2の温度検出手段と、
前記温水槽の水位を検出する水位検出手段と、
前記水位検出手段の検出結果に基づき前記温水導入手段を駆動して前記温水槽の水位を制御し、前記第1および第2の温度検出手段による検出結果に基づき、前記電気ヒータ、前記温水循環手段および前記温水排出手段の駆動を制御する制御手段とを有していることを特徴としている。
【0023】
ここで、前記温水循環手段は、前記温水槽と前記浴水還管との間に接続される温水往管を有しており、
この温水往管は、前記温水槽の側に接続された上流側温水往管と、前記浴水還管の側に接続される下流側温水往管とを備えており、
前記下流側温水往管の両端は、前記上流側温水往管の下流端および前記浴水還管の上端が接続されている浴槽底面に開いている浴水吸込口に対して、それぞれ、着脱自在の状態で接続可能であることを特徴としている。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、本発明を適用した浴水循環ろ過システムの浴水還管の温水加熱殺菌装置を説明する。
【0025】
図1は、本発明による温水加熱殺菌装置を備えた浴水循環ろ過システムを示す全体構成図である。この図に示す浴水循環ろ過システム1は、浴槽2の底面に開いた浴水吸込口3に上流端4aが接続されている浴水還管4と、この浴水還管4を介して還流する浴水から塵を除去する除塵器5と、除塵器5を経由した浴水をろ過するためのろ過器6と、ろ過後の浴水を所定温度に加熱するための給湯設備の熱交換器7と、熱交換後の浴水を、再び、浴槽2に循環させるための浴水往管8とを備えている。浴水往管8の下流端8aは、浴槽2の側面上端に形成されている吐出口9に接続されている。
【0026】
この浴水循環ろ過システム1に付設されている温水加熱殺菌装置10は、当該システム1における浴水還管4を温水加熱殺菌するためのものであり、既設の浴水循環ろ過システム1に後付け可能なものである。この温水加熱殺菌装置10は、電気ヒータDHが内蔵された開放型の温水槽WTと、この温水槽WTにシステム1の給湯設備の側から温水を導入するための給湯経路13と、温水槽WTの温水を、浴水還管4を経由させて循環させるための温水循環経路14と、この温水循環経路14に付設されている温水排出経路15と、温水槽WTに貯留している温水の水位を検出する水位センサ16と、温水加熱殺菌装置10による動作を制御する制御盤CBとを有している。また、温水槽WT内の温水温度を検出するための温度検知器TC1と、温水循環経路14を経由して温水槽WTに戻る温水温度を検出するための温度検知器TC2を有している。
【0027】
給湯経路13は、温水槽WTの上端部分に連通している給湯管21と、ここに介挿されている電動式の開閉弁(電動二方ボール弁)M1を備えている。
【0028】
温水循環経路14は、温水槽WTのほぼ中ほどの高さ位置の所に接続された温水送出用の内部配管23と、この内部配管23の下流端23aに接続された上流側温水往管24と、この上流側温水往管24の下流端24bおよび浴槽2の浴水吸引口3の間に接続可能な下流側温水往管25と、上記のシステム1の浴水還管4と、この浴水還管4の下流端側の部分に接続されている温水還管26と、この温水還管26の下流端26bおよび温水槽WTの間に接続されている温水還流用の内部配管27とにより構成されている。
【0029】
温水送出用の内部配管23には、その上流側から、送湯ポンプP1、流量調整弁(玉形弁)28、電動式の送湯弁(電動二方ボール弁)M2が介挿されている。また、温水還流用の内部配管27には、その上流側から、電動式の排水・循環切り替え弁(電動三方ボール弁)M3および循環ポンプP2が介挿されている。また、循環切り替え弁M3の下流側の位置において、温度検知器TC2によって、温水温度が検知されるようになっている。
【0030】
温水排出経路15は、温水槽WTより下側に配置されている排水槽DTと、上記の排水・循環切り替え弁M3を介して温水を排水槽DTに導くための排水管29を備えている。
【0031】
次に、温水槽WTに設置されている水位センサ16は、4本の電極ER(1)、(2)、(3)、(E)を備えており、電極ER(1)は給湯弁M1を閉鎖する水位を検出するためのものであり、電極ER(2)は給湯弁M1を開くための水位を検出するためのものであり、電極ER(3)は温水加熱運転を開示するための水位を検出するためのものである。
【0032】
次に、図2は、上記構成の温水加熱殺菌装置10の温水加熱殺菌動作を示すフローチャートであり、図3、4、5は各運転状態を示す説明図である。
【0033】
まず、運転に先立って、下流側温水往管25を取り付けて、その上流端を上流側温水往管24に接続し、その下流端を浴槽2の吸引口3に接続する。しかる後に、制御盤CBに運転信号を入力する(図2の時点T1)。これにより、運転が開始され、給湯弁M1が開き、温水槽WTに温水が供給される。図3はこの状態を示してある。
【0034】
温水槽WTの温水の湯面レベルが水位センサ16の電極ER(3)によって検出されるレベルに達すると(時点T2)、送湯弁M2を開けると共に送湯ポンプP1の駆動を開始する。この結果、図4に示すように、温水槽WTに溜まった温水が、内部配管23、上流側温水往管24、下流側温水往管25を経由して、浴水還管4に流れ込む。浴水還管4に流れ込んだ温水は、その下流端から温水還管26および内部配管27を経由して、排水・循環切り替え弁M3に到る。この時点では、弁M3は排水側管29の側に切り替わっているので、温水は排水管29および排水槽DTを経由して外部に排出される。なお、温水槽WTの湯面レベルは、水位センサ16の電極WER(1)、ER(2)によって規定されるレベル内となるように、給湯弁M1が開閉制御される。
【0035】
ここで、浴水還管4を経由して流れる温水の流速は、0.1m/s前後あるいはそれ以下の低速となるように制御される。この結果、浴水還管4の残留水が温水と混合することが少ない状態で、残留水が押し出されて外部に排出される。よって、浴水還管4の昇温を迅速に効率良く行うことができる。
【0036】
次に、浴水還管4から排出される温水温度が予め設定されている温度、例えば、60℃を超えたことが温度検知器TC2によって検知されると(図2の時点T3)、給湯弁M1を閉じて給湯動作を終了し、温水循環運転に移行する。すなわち、循環ポンプP2を駆動すると共に、温水還流用の内部配管27に介挿されている排水・循環切り替え弁M3を切り替えて、温水を当該内部配管27を介して温水槽WTに還流させるようにする。この結果、温水槽WTから浴水還管4を経由して再び温水槽WTに戻る温水循環運転が開始する。これと同時に、温水槽WTの電気ヒータDHをオンにして、温水槽内の温水の加熱を開始する。
【0037】
ここで、温水槽WTとして開放型のものを使用しており、浴水還管4には、ポンプのヘッド圧しか作用しない。浴水還管吸込口3と下流側温水往管25との接続部分に作用する圧力を、昇温通湯時(図2の時点T2〜T3間)において例えば0.01MPa以下に制御し、循環運転時(図2の時点T3〜T5間)において例えば−0.03MPa以内の負圧に制御できる。よって、強固な接合をしなくとも、温水が漏洩するおそれがない。
【0038】
また、浴水還管4の昇温に、既設の給湯設備を利用しているので、温水加熱殺菌装置10の熱源としては、循環ろ過ポンプ出力以下の容量の電気ヒータDHを用いればよい。よって、熱効率良く浴水還管4の温水加熱殺菌を行うことができる。
【0039】
この後は、浴水還管4を経由して温水槽WTに戻る温水温度が、浴水還管4を温水加熱殺菌するために充分な温度、例えば、62℃に達したことが温度検知器TC2によって検知された後は(図2の時点T4)、温水温度が62℃に保持されるように、電気ヒータDHをオンオフ制御する。この温度状態による温水循環運転を所定時間継続した後に、運転を停止する(図2の時点T5)。以上により、浴水還管4の温水加熱殺菌運転が終了する。
【0040】
【実施例】
次に、上記構成の温水加熱殺菌装置10を、浴槽容積5m3、往復配管長40mの浴水循環ろ過システムに適用した場合の実施例を示す。
【0041】
システム1の浴水還管4の管長、管種、管径はそれぞれ20m、耐熱塩ビ管、50Aであり、内容積は0.041m3、相当管長は30mである。また、循環ろ過ポンプは40×32A、1.5kWであり、循環量は15m3/h、全揚程は19mである。
【0042】
温水加熱殺菌装置10は次の通りである。
【0043】
また、温度設定は、給湯温度が65℃に対して、温度検知器TC1による温水槽の温度設定を電気ヒータの比例制御により63℃とし、温度検知器TC2による通湯・循環切り替え設定温度を60℃とし、殺菌温度設定を62℃とした。
【0044】
この場合において、給湯開始から温水加熱殺菌運転に要する時間(図2の時点T1からT2まで)が0.5分であり、通湯・循環切り替え設定温度(60℃)に要する時間(時点T2から時点T3まで)が7分であり、殺菌温度設定(62℃)に要する時間(時点T3から時点T4まで)が2.5分であり、温水加熱殺菌運転延長時間(時点T4からT5まで)が12分の、合計22分で温水加熱殺菌運転を終了することができた。また、この時に、浴水還管吸込部に加わる圧力は、通湯時では0.006MPa(ゲージ圧)であり、循環時では−0.023MPaであった。
【0045】
なお、本実施例では、温水加熱殺菌装置の排水開放部は、浴水還管吸込部より0.6m高い位置であったが、この高さ管径は上を正として1m〜−3m前後の許容範囲が考えられる。高さがマイナスとは、ろ過装置が浴槽の下に設置されている場合であり、このときは、送湯ポンプ一台だけで、通湯、循環運転すればよい。また、浴水還管吸込部の接合が簡単かつ強固に行える場合には、温水槽を密閉型とすることも可能である。
【0046】
(接続金具の例)
次に、図6(a)には、既設の浴槽の底面に形成されている吸込口に、図1に示す下流側温水往管25を接続するために用いる接続金具の例を示してある。この形状の接続金具30は、図6(b)に示すように、浴槽吸込口に接続されている既設鋼管に対しては、ステンレススチール製の受け金具31を取り付けることにより接続可能である。また、図6(c)のように浴槽吸込口に角型底部吸込金具32が用いられている場合には、当該接続金具30をそのまま接続可能である。さらに、図6(d)に示すように、耐熱塩ビ管33が接続されている場合には、その先端開口部に耐熱塩ビ製の台座34を接着し、この台座34にステンレススチール製の受け金具35を取り付けて、接続金具30を接続可能にする。
【0047】
図7には、浴槽吸込口が丸型底部吸込金物37の場合に用いることのできる接続金具38を示してある。
【0048】
(その他の実施の形態)
温水加熱殺菌の循環加熱の熱源としては、電気ヒータの代わりに、蒸気ボイラーがある場合にはその水蒸気、ドレンを使用することができる。
【0049】
また、新設の浴水設備の場合には、浴槽の浴水吸込口、吐出口を予め加工して配管しておくことにより、全自動で温水加熱殺菌を行うことができる。
【0050】
図8には、浴槽吸込口および浴槽吐出口に用いるのに適した共用タイプのノズル例と、これを用いた浴水、温水の配管状態とを示してある。ノズル40は、外側円筒管41と、内側円筒管42と、この内側円筒管42における外側円筒管41の下側から突出している部分の側面に形成した浴水出入口43と、外側円筒管41の上端開口部44を開閉可能な弁45と、この弁44を開閉するためのエアシリンダ46とを備えている。
【0051】
外側円筒管41の上端開口部44は浴槽吸込口3あるいは浴槽吐出口9に接続され、浴水は、当該上端開口部44、内側円筒管42、浴水出入口43を経由して流れる。
【0052】
エアシリンダ46によって上端開口部44が封鎖されると、外側円筒管41の側面に形成された温水出入口47、円環状通路48、内側円筒管42に空けた連通孔49を介して、浴水出入口43に到る通路が形成される。弁45を閉じることにより、浴水還管の温水加熱殺菌を行うことができる。
【0053】
なお、浴水循環ろ過システムに付属の昇温装置の熱源が、蒸気、熱媒油あるいは65℃以上の温水である場合には、浴槽の浴水吸込口、吐出口を加工して、あるいは図8に示すノズルを利用して、これら浴水吸込口、吐出口を当該熱源に接続することにより、ろ過装置を運転するだけで、浴水還管の温水加熱殺菌を行うことができる。
【0054】
一方、上記の実施の形態では、浴水還管の温水加熱殺菌を目的としているが、浴槽を除く、浴水往管、ろ過装置などの浴水設備の温水加熱殺菌にも、本発明を適用できる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の浴水循環ろ過システムの温水加熱殺菌方法および温水加熱殺菌装置によれば、浴水設備に付属の給湯設備を利用して、浴槽以外の浴水還管などの殺菌対象部分に温水を流して当該部分を加熱して所定温度状態とし、この状態で温水を循環させて当該部分の温水加熱殺菌を行うようにしている。したがって、本発明によれば、従来においては殺菌を行うことが面倒あるいは困難であった浴水還管などの部分を熱効率良く温水加熱殺菌することができる。
【0056】
また、本発明では、浴水還管の浴槽吸込口に作用する圧力を、0.01MPa〜−0.03MPaの範囲内としてあるので、温水加熱殺菌時において、浴水還管に接続される温水往管の接続部分を強固にしなくとも温水が漏洩することがない。よって、既設の浴水還管の温水加熱殺菌を、作業性良く、しかも効率良く行うことができる。
【0057】
さらに、本発明では、浴水還管への通湯を、温水流速が0.1m/s前後あるいはそれ以下の低速で行うようにしているので、浴水還管の残留水が温水と混合してしまうことを抑制できる。よって、浴水還管の昇温を効率良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した温水加熱殺菌装置を備えた浴水循環ろ過システムを示す全体構成図である。
【図2】図1の温水加熱殺菌装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】図1の温水加熱殺菌装置における給湯運転状態を示す説明図である。
【図4】図1の温水加熱殺菌装置における通湯運転状態を示す説明図である。
【図5】図1の温水加熱殺菌装置における温水循環運転状態を示す説明図である。
【図6】図1の温水加熱殺菌装置における接続金具の例およびその使用形態を示す説明図である。
【図7】図1の温水加熱殺菌装置における接続金具の別の例およびその使用形態を示す説明図である。
【図8】新設の浴水循環ろ過システムにおける浴槽吸込口および浴槽吐出口に用いるのに適したノズルを示す断面図、および当該ノズルを用いた配管例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 浴水循環ろ過システム
2 浴槽
3 浴槽吸込口
4 浴水還管
6 ろ過器
7 熱交換器
9 吐出口
10 温水加熱殺菌装置
13 給湯経路
14 温水循環経路
15 温水排出経路
16 水位センサ
TC1、TC2 温度検知器
M1 給湯弁
M2 送湯弁
M3 排水・循環切り替え弁
P1 送湯ポンプ
P2 循環ポンプ
DH 電気ヒータ
WT 温水槽
DT 排水槽
CB 制御盤
Claims (6)
- 浴水循環ろ過システムにおける浴槽からろ過器に浴水を還流させるための浴水還管に対して、その浴槽側の上流端から温水を流し、
この浴水還管の下流端から排出される温水の温度が予め定めた第1の温度以上になると、当該浴水還管の下流端から排出された温水を上流端に戻して、当該浴水還管を介しての温水循環を開始し、
温水温度を予め定めた第2の温度に保持しながら、この温水循環を所定時間継続して、前記浴水還管を温水加熱殺菌することを特徴とする浴水循環ろ過システムの浴水還管の温水加熱殺菌方法。 - 請求項1において、
前記浴水還管の上流端から温水を流す工程では、浴槽に温水を供給するための給湯設備からの温水を前記浴水還管に供給することを特徴とする浴水循環ろ過システムの浴水還管の温水加熱殺菌方法。 - 請求項1または2において、
前記浴水還管の上流端と前記浴槽の浴水排出口との接続部分に作用する水のゲージ圧力が、−0.03〜0.01MPaの範囲内の値となるように、前記温水加熱殺菌運転を行うことを特徴とする浴水循環ろ過システムの浴水還管の温水加熱殺菌方法。 - 請求項1、2または3において、
前記浴水還管の上流端から温水を流す工程では、温水の流速を0.15m/s以下に設定することを特徴とする浴水循環ろ過システムの浴水還管の温水加熱殺菌方法。 - 請求項1ないし4のうちのいずれかの項に記載の温水加熱殺菌方法により、温水還管の温水加熱殺菌を行う浴水循環ろ過システムの浴水還管の温水加熱殺菌装置であって、
電気ヒータが内蔵された開放型の温水槽と、
前記温水槽に外部から温水を導入するための温水導入手段と、
前記温水槽の温水を、前記浴水還管を介して循環させる温水循環手段と、
前記浴水還流路の下流端から排出される温水の温度が前記第1の温度未満の場合には、前記温水循環手段によって前記温水槽に戻る温水を、当該温水槽に戻すことなく外部に排出する温水排出手段と、
前記温水槽の温水温度を検知する第1の温度検出手段と、
前記温水循環手段によって前記温水槽に戻る温水温度を検出する第2の温度検出手段と、
前記温水槽の水位を検出する水位検出手段と、
前記水位検出手段の検出結果に基づき前記温水導入手段を駆動して前記温水槽の水位を制御し、前記第1および第2の温度検出手段による検出結果に基づき、前記電気ヒータ、前記温水循環手段および前記温水排出手段の駆動を制御する制御手段とを有していることを特徴とする浴水循環ろ過システムの浴水還管の温水加熱殺菌装置。 - 請求項5において、
前記温水循環手段は、前記温水槽と前記浴水還管との間に接続される温水往管を有しており、
この温水往管は、前記温水槽の側に接続された上流側温水往管と、前記浴水還管の側に接続される下流側温水往管とを備えており、
前記下流側温水往管の両端は、前記上流側温水往管の下流端および前記浴水還管の上端が接続されている浴槽底面に開いている浴水吸込口に対して、それぞれ、着脱自在の状態で接続可能であることを特徴とする温水加熱殺菌装置。
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JP2002353629A JP2004181054A (ja) | 2002-12-05 | 2002-12-05 | 浴水循環ろ過システムの浴水還管の温水加熱殺菌方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002353629A JP2004181054A (ja) | 2002-12-05 | 2002-12-05 | 浴水循環ろ過システムの浴水還管の温水加熱殺菌方法 |
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ID=32754874
Family Applications (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015010336A (ja) * | 2013-06-26 | 2015-01-19 | 株式会社ガスター | 浴槽水利用装置 |
JP2015086621A (ja) * | 2013-10-31 | 2015-05-07 | 株式会社Lixil | 洗浄水給水システム、衛生設備及び洗浄水給水方法 |
CN108272367A (zh) * | 2018-03-27 | 2018-07-13 | 北京仁和益科技发展有限公司 | 一种全自动洗浴系统 |
-
2002
- 2002-12-05 JP JP2002353629A patent/JP2004181054A/ja active Pending
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JP2015086621A (ja) * | 2013-10-31 | 2015-05-07 | 株式会社Lixil | 洗浄水給水システム、衛生設備及び洗浄水給水方法 |
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