JP2004180570A - 麦類植物の受粉性の識別方法とその利用による麦類植物の改良方法 - Google Patents

麦類植物の受粉性の識別方法とその利用による麦類植物の改良方法 Download PDF

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Abstract

【課題】麦類植物について、閉花受粉性遺伝子を有する系統と、そうでない開花受粉する系統とを特異的かつ効率的に識別できる方法の提供を課題とする。
【解決手段】閉花受粉性を示すオオムギ品種と閉花受粉性を示すオオムギ品種との組換え後代固定系統群を用い、こられの各個体の受粉性を正確に判定した。その結果、受粉性は1遺伝子支配を示すことが分った。この遺伝子は、オオムギ2H染色体長腕上に座乗し、該遺伝子と連鎖する分子マーカーを用いることにより、被検麦類植物について開花/閉花受粉性を識別できることを見出した。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は麦類の開花/閉花受粉性を支配する遺伝子を有する麦類品種を識別する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
イネや、コムギ、オオムギなどの世界の重要穀物はいずれもその種子(胚および胚乳)を食用とする作物であり、いずれも同一の花に雄蘂、雌蘂を生じ、それが自家受粉することにより種子を生成する自家受粉性作物である。これらの作物の花は、一般的に受粉時に開花し、葯を外部に抽出するのが一般的であるが、花の内部で自家受粉が可能であるため、結実のためには開花を必ずしも必要とせず、環境条件によっては開花せず受粉する閉花受粉となることが知られている(非特許文献1参照)。一方、オオムギには古くから遺伝的に開花せず、閉花受粉する品種があることが知られており(非特許文献2参照)、国内でも二条大麦を中心に多く導入されている。しかしながら、受粉性に関する研究が困難なためか、これを支配する遺伝子の数や座乗染色体に関する報告は皆無であった。
【0003】
近年、オオムギのこの閉花受粉性は、オオムギの赤かび病の抵抗性向上に有効な遺伝子であることが示されてきており、オオムギの赤かび病の感染防止に閉花受粉性の導入はきわめて有効な手段であることが明らかとなってきた(非特許文献3参照)。赤かび病は麦類に於ける最も重要な病害であり、その抵抗性の強化が求められているため、閉花受粉性の導入はオオムギの高品質化のために不可欠である。
【0004】
しかしながら一方で、オオムギへの閉花受粉性の導入はそれほど進んでいない。この原因は、閉花受粉性が穂でのみでしか判断できない形質であり、早期選抜が不可能であること、また、上記のように環境条件によって受粉性が変動したり、導入した系統によっては受粉性の判別がきわめて困難なため、閉花受粉性個体そのものの選抜自体が穂を用いたとしても困難であったことに起因する。前述のようにこれに関わる基本的な研究がなされていない理由も、この点にあることが予想される。そこで容易に受粉性を判断する方法および、これを早期世代で判別する方法の確立が望まれていた。
【0005】
【非特許文献1】
星川清親 著、「イネの生長」、農山漁村文化協会、1975年、p249−252
【0006】
【非特許文献2】
Briggs D. E. 著、「Barley」、Chapman and Hall, London, ISBN: 041211870X、1978年、p.45
【0007】
【非特許文献3】
吉田めぐみ、河田尚之、塔野岡卓司、育種学研究4(別2)、p.303 (2002)(日本育種学会第102回講演会要旨集;日本育種学会)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、閉花受粉性遺伝子を有する系統と、そうでない開花受粉する系統とを特異的かつ効率的に識別できる方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意研究を行った。その結果、ミサトゴールデンなどの国産オオムギ系統がもつ閉花受粉性は、その花を構成する小器官、鱗被の形態と完全に一致し、穂の鱗被の形態を観察することによりオオムギの受粉性が正確に判断できること、および、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸(2,4−D)を開花前の穂に投与すると開花型の穂は数日開花が維持された状態となるのに比べ、閉花受粉型の穂ではこのような反応が見出されないことを示した(本多および牧野、育種学研究, 3(別2),p186,2001)。
【0010】
そこで本発明者らは、穂の直接観察により判定する方法および上述の鱗被の形態、2,4−Dに対する反応性を調査する方法をもちいて、閉花受粉性を示すオオムギ品種「関東中生ゴール」と開花受粉性を示すオオムギ品種「アズマムギ」の組換え後代固定系統群(99系統)を用い、これらの各個体の受粉性を正確に判定した。その結果、調査した受粉性は開花受粉個体61、閉花受粉性個体38に分離し、本系統群において、受粉性は1遺伝子支配を示すことが推察された。
【0011】
本系統群については、既に間野らにより詳細な連鎖地図が作成され、報告されている(Mano, Y., et al. Genome, 44, 284−292, 2001)。間野らにより既に得られているこれらの連鎖地図上での個々の個体の分子マーカーの分離情報と、ここで得られた受粉性の分離データ間の連鎖を解析し、本受粉性の座乗染色体や本受粉性に連鎖する既知DNAマーカーを調査したところ、本受粉性はオオムギ2H染色体長腕上(連鎖地図(図1)に示す位置)に座乗し、地図上に示す分子マーカーにより検出できることを初めて見出した。
【0012】
本発明者らは、開花受粉性オオムギ品種「さつき二条」の開花受粉性を閉花受粉性オオムギ品種「ミサトゴールデン」に導入したミサトゴールデンの開花・閉花受粉性に関する準同質遺伝子系群を作成し、この受粉性が一遺伝子支配の分離を示すことを既に報告している(本多および牧野、育種学研究, 3(別2),p186,2001)。
【0013】
本発明者らは、これらの準同質遺伝子系統群のうち、閉花受粉性をもつと判定した個体より得られたDNAと、開花受粉性をもつと判定した個体より得られたDNAをそれぞれ数個体分あわせて、これらの合一した遺伝子を基に遺伝子多型を見出す集団分離分析方法(Bulk segregation analysis)により、両者に多型を示す分子マーカーを検索するとともに、上記「関東中生ゴール」と「アズマムギ」系統群で見出されたDNAマーカーの適応についても検討したところ、連鎖地図(図1)に示す位置に本遺伝子が座乗し、地図上に示す分子マーカーにより検出できることを見出し、本発明を完成させた。
【0014】
以上の結果はオオムギを材料に得られたものであるが、麦類の遺伝子には相同性があることが知られていることから、オオムギだけでなく、麦類全てで同様の形質を持っている可能性がある。本発明においてはオオムギに限定することなく麦類全てに適応するものと考えられる。
【0015】
本発明によって閉花受粉性を導入することにより、花粉の飛散を防止できる。近年、遺伝子組換えなどにより人為的に改変された遺伝子が自然界に飛散し、その生態系を脅かし、野生種の保存に影響を与える可能性が指摘されており、これを防ぐために、閉花性の導入は有効な手段となりうる。
【0016】
すなわち本発明は、閉花受粉性をもつ遺伝子をもつ系統と、そうでない開花受粉する系統を特異的かつ効率的に識別できる方法に関し、より具体的には、
〔1〕 麦類植物の開花受粉性あるいは閉花受粉性を識別する方法であって、受粉性を支配する遺伝子と連鎖する図1の連鎖地図に示される、少なくとも1つの分子マーカーを用いることを特徴とする識別方法、
〔2〕 分子マーカーが開花受粉性あるいは閉花受粉性を有する麦類植物と同様の型を示す場合に、被検植物がそれぞれ開花受粉性あるいは閉花受粉性であると判定される、〔1〕に記載の方法、
〔3〕 分子マーカーがe11m19−3、e7m34、またはe7m34−420のいずれかのマーカーである、〔1〕に記載の方法、
〔4〕 以下の(a)〜(d)に記載の工程を含む、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の方法、
(a)麦類植物からDNA試料を調製する工程
(b)調製したDNA試料を制限酵素により切断する工程
(c)DNA断片をその大きさに応じて分離する工程
(d)検出されたDNA断片の大きさを、対照と比較する工程
〔5〕 以下の(a)〜(d)に記載の工程を含む、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の方法、
(a)麦類植物からDNA試料を調製する工程
(b)調製したDNA試料を鋳型として、プライマーDNAを用いてPCR反応を行う工程
(c)増幅したDNA断片を、その大きさに応じて分離する工程
(d)検出されたDNA断片の大きさを、対照と比較する工程
〔6〕 以下の(a)〜(e)に記載の工程を含む、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の方法、
(a)麦類植物からDNA試料を調製する工程
(b)調製したDNA試料を制限酵素で処理する工程
(c)処理されたDNA試料を鋳型として、AFLP反応を行う工程
(d)増幅したDNA断片を、その大きさに応じて分離する工程
(e)検出されたDNAパターンを、対照と比較する工程
〔7〕 〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の方法により開花受粉性であると識別される麦類植物を早期に選抜する工程を含む、開花受粉性の形質を有する人為的に改変された麦類植物の作製方法、
〔8〕 〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の方法により閉花受粉性であると識別される麦類植物を早期に選抜する工程を含む、閉花受粉性の形質を有する人為的に改変された麦類植物の作製方法、
〔9〕 麦類植物がオオムギである、〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の方法、
〔10〕 〔7〕に記載の方法により作製される、開花受粉性の形質を有する麦類植物、
〔11〕 〔8〕に記載の方法により作製される、閉花受粉性の形質を有する麦類植物、を提供するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明は、麦類植物の開花受粉性あるいは閉花受粉性を識別する方法を提供する。本発明の識別方法においては、被検植物について「受粉性を支配する遺伝子」を有するか否かを調べることにより、被検植物が開花受粉性である、もしくは閉花受粉性であると識別される。
【0018】
本発明の「受粉性を支配する遺伝子」は、例えば、オオムギにおいては、2H染色体長腕上に座乗している。また一般的傾向として、オオムギとコムギおよびライムギでは、祖先を同じくする遺伝子が同祖的染色体上に座乗している。このことから、コムギもしくはライムギにおける受粉性を支配する遺伝子も第二同祖群に座乗していると予想することができる。なおオオムギの2H染色体に対応する染色体は、コムギでは2A, 2B, 2D、ライムギでは2Rである。
【0019】
本発明における「受粉性を支配する遺伝子」は、開花受粉性の形質を示す麦類植物の該遺伝子においては、「開花受粉性遺伝子」とも呼ばれ、一方、閉花受粉性の形質を示す麦類植物の該遺伝子においては、「閉花受粉性遺伝子」とも呼ばれる。
【0020】
本発明の識別方法においては、開花/閉花受粉性を識別したい所望の麦類植物(「被検植物」と記載する場合あり)において、「開花受粉性遺伝子」を有する場合に、被検植物は開花受粉性の形質を有する植物であるものと判定され、一方、「閉花受粉性遺伝子」を有する場合に、被検植物は閉花受粉性の形質を有する植物であるものと判定される。
【0021】
本発明の識別方法の好ましい態様においては、受粉性を支配する遺伝子と連鎖する分子マーカーを用いることを特徴とする。本発明における「分子マーカー」とは、受粉性を支配する遺伝子と遺伝的に連鎖するDNA領域であって、他のDNA領域と識別可能なDNA領域を言う。
【0022】
本発明の識別方法には、図1に記載の分子マーカーを好適に用いることができる。本発明は、図1の連鎖地図に示される、少なくとも1つの分子マーカーを用いることを特徴とする識別方法を提供する。
【0023】
一般に分子マーカーは、単位cMで表す連鎖距離が短いほどその遺伝子の近傍に位置し、その遺伝子と同時に遺伝するため、有用性が高い。即ち、好ましい本発明の分子マーカーとしては、例えばe11m19−3, e7m34, e7m34−420等を挙げることができる。これら分子マーカーは、「受粉性を支配する遺伝子」(図1において「Cleistogamy」と記載された位置に座乗)の近傍に位置し、連鎖距離が0.4cM、2.1cM、 9.2cM の短い距離で連鎖し、きわめて有用な分子マーカーである。また、図1に示される連鎖距離が少し離れるその他の分子マーカーは、有効性が上記マーカーほど高くはないものの、本発明の識別方法に利用可能なマーカーである。
【0024】
本発明の図1に示される分子マーカーについての情報は、より詳しくはManoらの文献(Mano, Y., et al., Construction of a genetic map of barley (Hordeum vulgare L.) cross ’Azumamugi’ x ’Kanto Nakate Gold’ using a simple andefficient amplified fragment−length polymorphism system. Genome, 2001. 44: p. 284−292.)から取得することが可能である。
【0025】
本発明の識別方法に利用可能な分子マーカー「e11m19−3」の一例としては、配列番号:1に記載の塩基配列を挙げることができるが、必ずしもこの配列に限定されるものではない。
【0026】
本発明の好ましい態様においては、例えば、本発明の分子マーカーである「e11m19−3」を持つ閉花性品種と、「e11m19−3」を持たない開花性品種を交配して、分離集団を作ったとき、「e11m19−3」を持つ個体をマーカー分析で選抜すれば、選抜された個体は高い確率で閉花性遺伝子を持つものと考えられる。
【0027】
また、本発明の分子マーカーをAFLPマーカーの状態で利用する場合には、例えば、被検植物(分離個体)が閉花性の親と共通の当該のAFLPマーカーバンドを持つとき、この被検植物は高い確率で閉花性を有するものと判定される。
【0028】
本発明の一つの態様としては、開花受粉性もしくは閉花受粉性を有する麦類植物のそれぞれに特異的に存在し、かつ受粉性を支配する遺伝子と連鎖するDNA領域を検出することを特徴とする、開花受粉性もしくは閉花受粉性を有する麦類植物の識別方法である。本方法における被検植物は、通常、親の受粉性が判明しているものであり、育成途中の系統を指す。本方法においては、例えば、前記の「親」が開花受粉性である場合には、被検植物における分子マーカーが「親」における分子マーカーのDNA配列と同型のとき、被検植物は、開花受粉性を有するものと判定される。本発明において「同型(同様な型)」とは、分子マーカーを特徴付けるDNA情報、例えば、該分子マーカーに含まれる多型部位について、少なくとも同一であることを言い、必ずしも、配列全体が完全に同一である必要はない。
【0029】
また、「e11m19−3」をAFLPからDNA配列に基づいて新しいプライマーを作成し、より簡便なPCRマーカーへと変更した場合は、被検植物が「e11m19−3」のDNA配列を有するとき、または「e11m19−3」のDNA配列の多型を有するときに、被検植物が閉花受粉性を有すると判定される。本発明の分子マーカーをAFLPマーカーとして再現するには、EcoプライマーにAGGを、MSEプライマーにCAGをそれぞれ付加して解析すれば良い。
【0030】
また、本発明の一つの態様においては、図1で示される2つ以上の複数の分子マーカーを適宜選択し、本発明の識別方法を実施することにより、より確度の高い識別が可能となる。
【0031】
本発明において「分子マーカーを用いる」とは、該分子マーカーを開花/閉花受粉性の識別のための指標として利用することを意味する。つまり本発明の好ましい態様においては、被検植物について分子マーカーが開花受粉性の形質を有する麦類植物と同様の型を示す場合に、被検植物は開花受粉性の形質を有するものと判定され、一方、分子マーカーが閉花受粉性の形質を有する麦類植物と同様の型を示す場合に、被検植物は閉花受粉性の形質を有するものと判定される。
【0032】
本発明において「被検植物」は、麦類植物であれば特に制限されないが、例えば、コムギ、ライムギ等のコムギ連(Triticeae)に属する植物、ブロムグラス牧草等のBromeae連に属する植物、オートムギ等のAveneae連に属する植物、その他重要な牧草が多数含まれるPoeae連に属する植物等を挙げることができる。本発明の方法において用いられる好ましい麦類植物としては、オオムギを挙げることができる。
【0033】
さらに、オオムギの開花受粉性品種としては、例えば、「アズマムギ」や「さつき二条」、閉花受粉性品種としては、例えば、「関東中生ゴール」や「ミサトゴールデン」を挙げることができるが、これらに限定されない。既に開花もしくは閉花受粉性を有することが判明している上記の麦類植物における分子マーカーの型を対照とすることにより、本発明の識別方法を好適に実施することができる。
【0034】
また本発明の好ましい態様においては、「被検植物」は、親がはっきり分っている育成途中の系統等を指す。つまり、被検植物において、「閉花受粉性」の親と同じ型を示すものが、高い確率で閉花受粉性の形質を有する(閉花受粉性遺伝子を有する)ものと判定される。この場合の確率とは、組換え価をP(%)とした場合、1 − 0.01 x Pで表わすことができる。
【0035】
本発明の分子マーカーとしては例えばRFLP(Retriction Fragment Length Polymorphism)マーカー、RAPD(Randam Amplified Polymorphic DNA)マーカー、AFLP (Amplified Fragment Length Polymorphism;増幅制限酵素断片長多型)マーカー等を挙げることができる。RFLPマーカーとは、染色体DNA配列の制限酵素断片長多型(RFLP)に関する情報を言う。RFLPとは、制限酵素で処理して得られるDNA断片の長さの違いによって見出される遺伝的変異(置換変異、挿入変異および欠失変異等)を言い、この変異は、DNA断片をアガロース電気泳動により断片長の長さに基づき分離し泳動距離の差をサザンブロットにより検出して確認できる。
【0036】
また、RAPD法とは一般的に、適当なプライマーを用いてDNAを増幅させ、増幅させたDNAの長さの違いによりDNA多型を検出する方法を言う。また、AFLP法とは、上記のRFLP法とRAPD法を組み合わせた方法であり、制限酵素で切断されたDNA断片の長さの違いをPCRにより選択的に増幅させて検出する方法を言う。
【0037】
本発明に使用できる上記のマーカーはとしては、本発明の遺伝子と連鎖しているマーカーであれば特に制限されず、任意のマーカーを用いることができる。
【0038】
本発明の分子マーカーとしてRFLPマーカーを利用する場合、本発明の識別方法を、例えば以下のようにして行うことができる。まず、麦類植物からDNA試料を調製する。次いで調製したDNA試料を制限酵素により切断する。次いでDNA断片をその大きさに応じて分離する。検出されたDNA断片の大きさを、対照と比較する。上記方法においては、分離されたDNAの分離パターンが、開花受粉性を有する麦類植物あるいは閉花受粉性を有する植物において同様の型を示す場合、該植物はそれぞれ開花受粉性もしくは閉花受粉性の形質を有すると判定される。
【0039】
より具体的には、以下のようにして本発明の識別方法を実施することができるが、この方法に特に限定されるものではない。まず、交配後代(通常は緑葉)から染色体DNAを抽出し、制限酵素HindIIIによって処理する。次いで、電気泳動により切断長の大小を分離した後、泳動したDNAをナイロンメンブレンに移し、プローブDNAを用いてサザンブロッティング解析を行う。このプローブDNAとしては、本発明の分子マーカーまたはその部分配列を使用することができる。このとき得られるバンドの分布パターンが、開花受粉性あるいは閉花受粉性を有する麦類植物におけるバンドの分布パターンと同様の型であるとき、被検植物の受粉性がそれぞれ開花受粉性もしくは閉花受粉性と判定される。
【0040】
本発明における上記プローブDNAは、通常、本発明の分子マーカー上の多型に起因して差異を生じるDNAバンドに対してハイブリダイズするものを使用する。具体的には、本発明の各分子マーカーまたはその部分配列を例示することができる。
【0041】
プローブDNAは、必要に応じて適宜標識して用いることができる。標識する方法としては、T4ポリヌクレオチドキナーゼを用いて、プローブDNAの5’端を32Pでリン酸化することにより標識する方法が挙げられる。また、クレノウ酵素等のDNAポリメラーゼを用い、ランダムヘキサマーオリゴヌクレオチド等をプライマーとして、32P等のアイソトープ、蛍光色素、またはビオチン等によって標識された基質塩基を取り込ませる方法(ランダムプライム法等)によっても標識することができる。
【0042】
また、上記のハイブリダイゼーションは、ストリンジェントな条件、または、よりストリンジェンシーの高い条件によって行うことができる。ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件としては、例えば反応液の組成が6M尿素、0.4%SDS、0.5xSSCである条件を挙げることができる。よりストリンジェンシーの高い条件としては、例えば反応液の組成が6M尿素、0.4%SDS、0.5xSSCである条件を挙げることができるが、これらの条件と同等のストリンジェンシーであれば、上記の反応液の組成に限定されない。
【0043】
また、本発明の分子マーカーとして、RAPDマーカーを使用する場合、本発明の識別方法は例えば以下のようにして行うことができる。まず、麦類植物からDNA試料を調製する。次いで調製したDNA試料を鋳型として、プライマーDNAを用いてPCR反応を行う。必要な場合は増幅したDNAを制限酵素で切断する。増幅したDNA断片の電気泳動後のバンドパターンを開花受粉性を有する麦類植物あるいは閉花受粉性を有する植物のバンドパターンと比較し、同様の型を示す場合、該植物はそれぞれ開花受粉性あるいは閉花受粉性の形質を有すると判定する。
【0044】
本発明の識別方法に使用するプライマーDNAは、当業者においては、各種分子マーカーについての配列情報を考慮して、最適なプライマーを適宜設計することが可能である。通常、上記プライマーとは、開花受粉性もしくは閉花受粉性を有する麦類植物に特異的に存在し、受粉性を支配する遺伝子と連鎖する塩基配列に特異的なプライマー、または開花受粉性もしくは閉花受粉性を有する麦類植物に特異的に存在し、受粉性を支配する遺伝子と連鎖する塩基配列を挟み込むように設計された、該塩基配列を増幅するための一対のプライマーセットである。具体的には、下記のようなプライマーセットを例示することができる。
・プライマー1:5’− TTTTCACTTCAGTACTTCGCATCG −3’(配列番号:2)
・プライマー2:5’− CAGCATACTTTGTGGATGGCTG −3’(配列番号:3)
【0045】
本発明の上記PCRプライマーは、当業者においては、例えば、自動オリゴヌクレオチド合成機等を利用して作製することができる。また、当業者においては周知の多型検出方法、例えば、上記PCRプライマーを用いたPCR−SSCP法等によっても本発明の方法を実施することが可能である。
【0046】
また、本発明の分子マーカーがゲノムDNAのエクソン中に存在する場合には、mRNAを鋳型としたRT−PCRを利用することも可能である。また、Taqman(量的PCR検出)システム(Roche社)を利用すれば、蛍光により増幅産物の有無を検出することが可能である。このシステムによれば、電気泳動の手間も省けるため短時間で本発明の識別方法を行うことが可能である。
【0047】
さらに本発明の分子マーカーとしてAFLPマーカーを使用する場合、本発明の識別方法は、例えば以下のようにして行うことができる。まず、麦類植物からDNA試料を調製する。次に、このDNA試料を制限酵素で処理した後、処理されたDNA試料を鋳型としてAFLP反応を行う。次いで増幅したDNA断片を、その大きさに応じて分離し、検出されたDNAパターンを、対照と比較する。AFLP反応を最適な制限酵素およびPCRプライマーを用いて実施することは、当業者においては、容易に行い得ることである。
【0048】
本発明の上記方法の一例を以下に示すが、この方法に限定されない。まず被検植物から調製したDNA試料を制限酵素EcoRIおよびMseIで処理した後、所定のAFLPプライマーを接続し、AFLP反応を行い、増幅産物を得る。得られた増幅産物を電気泳動によって分析し、バンドパターンを開花受粉性を有する麦類植物あるいは閉花受粉性を有する植物のバンドパターンと比較し、同様の型を示す場合、該植物はそれぞれ開花受粉性あるいは閉花受粉性の形質を有すると判定される。
【0049】
また、本発明の識別方法に供される、DNA試料は、特に制限されるものではないが、通常、被検植物である麦類植物から抽出するゲノムDNAを用いる。また、ゲノムDNAの採取源としては特に限定されるものではなく、植物体のいずれの組織からも抽出できる。例えば、穂、葉、根、茎、種子、胚乳部、フスマ、胚等から抽出することができる。
【0050】
本発明の上記DNA試料の調製(抽出)方法としては、当業者においては、公知の方法によって行うことができる。好ましい調製方法として、例えば、CTAB法を用いてDNAを抽出する方法を挙げることができる。
【0051】
さらに本発明の上記電気泳動分析は常法によって行えばよい。例えば、アガロースまたはポリアクリルアミドのゲル中で電圧をかけて電気泳動し、分離したDNAパターンを分析する。
【0052】
また、本発明の識別方法は、AFLPマーカーの実際の配列解析により導き出されるCAPS (cleaved amplified porymorphic sequence)やSTS (sequence tagged site)マーカーなどのより信頼性の高いマーカーを用いて実施することも可能である。より具体的には、前述のプライマーセット1と2を使用して、オオムギ品種「ミサトゴールデン」と「さつき二条」のDNAからPCR反応を行い、生成したそれぞれのDNAを制限酵素MseIで処理すると、「さつき二条」のみがこの制限酵素で一部切断されるために短くなり、電気泳動による移動度に差が生じ、識別することができる。F2分離集団においては両親ホモ型とヘテロ型の3タイプが存在するが、ヘテロ型は両親のサイズを併せ持つタイプを示すことから、この3タイプについて識別可能となる。
【0053】
本発明の識別方法を利用して、開花受粉性もしくは閉花受粉性と識別される麦類植物を早期に選抜することが可能となる。本発明はこのような開花受粉性もしくは閉花受粉性と識別される麦類植物を早期に選抜する方法も提供する。また本発明は、開花受粉性もしくは閉花受粉性の形質を有する人為的に改変された麦類植物の作製方法も提供する。
【0054】
ここでいう「早期」とは、麦類植物の出穂より前の状態を指し、好ましくは発芽直後の状態を指す。
【0055】
開花受粉性もしくは閉花受粉性の形質を有する人為的に改変された麦類植物の作製方法としては、例えば、以下の(a)〜(c)の方法を挙げることができるが、これらの方法に特に制限されない。
【0056】
(a) 閉花受粉性品種に任意の開花受粉性品種を交配し、交配後代(雑種)に開花受粉性品種を反復して交配し、本発明の方法により各世代で開花受粉性を有する麦類植物を選抜する。もしくは、開花受粉性品種に任意の閉花受粉性品種を交配し、交配後代(雑種)に閉花受粉性品種を反復して交配し、本発明の方法により各世代で閉花受粉性を有する麦類植物を選抜する。
【0057】
(b) 受粉性を支配する遺伝子が優性遺伝子である品種の遺伝子を、劣性遺伝子を有する品種に導入することにより、受粉性を改変する。
【0058】
(c) 受粉性を支配する遺伝子が劣性遺伝子である品種の遺伝子を、優性遺伝子を有する品種に相同組換え法等の方法を用いて導入することにより、受粉性を改変する。
【0059】
DNAの植物細胞への導入は、当業者においては、公知の方法、例えばアグロバクテリウム法、電気穿孔法(エレクトロポーレーション法)、パーティクルガン法により実施することができる。
【0060】
また、本発明の開花受粉性もしくは閉花受粉性の形質を有する人為的に改変された麦類植物の作製方法によって作製された、開花あるいは閉花受粉性の形質を有する麦類植物もまた本発明に含まれる。
【0061】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に制限されるものではない。
【0062】
[実施例1] 関東中生ゴール/アズマムギ組み換え後代固定系統による受粉性連鎖地図の作製と分子マーカーの獲得
関東中生ゴール/アズマムギより作成した組み換え後代固定系統(世代F9;99系統)各10個体を圃場栽培し、それぞれの系統の受粉性の固定度、圃場での受粉性、鱗被の形態、2,4−Dに対する反応を調査した。
【0063】
各系統の系統内での受粉性の分離はみられず、各系統は受粉性に関して遺伝的に固定していると考えられた。圃場での受粉性については、出穂の遅い系統、穂が詰まった密穂の系統においては判定が困難であったため、本発明者らが報告した鱗被および2,4−D処理による受粉性判定方法(本多および牧野、育種学研究, 3(別2),p186,2001)により受粉性を判定した。すなわち、各系統の鱗被の形態を調査し、鱗被が小さい系統と大きい系統に分類した。次にこれらの系統の開花前の穂を切り取り、これを30ppmの2,4−D水溶液で処理したところ、鱗被の大きいすべての系統で開花が維持される現象が見いだされた。一方、鱗被の小さいすべての系統では、本現象は見いだされなかった。すなわち、鱗被の小さいものを閉花受粉系統、大きいものを開花受粉系統と判定した。
【0064】
一方、これらの材料のうち16系統分からCTAB法により調製したゲノムDNAを受粉性が同じもの同士を合一し、集団とした。これらのDNAをEcoRI/MseIを用いて切断した後、各種プライマーセットを用いて増幅するAFLP法を行い、多型を検索し、多型を示すマーカーを6個見いだした。これらのマーカーと上記の受粉性の連鎖関係を解析し、連鎖マップ(図1)を得た。
【0065】
また、判定したこれらの系統の受粉性形質を、既知のこれらの系統の分子マーカー情報とあわせ、連鎖関係を解析し、合わせて図1に示した。
【0066】
[実施例2] 開花受粉性オオムギ品種「さつき二条」の開花受粉性を閉花受粉性オオムギ品種「ミサトゴールデン」に導入した系統による受粉性遺伝子のマッピング
ミサトゴールデンの開花・閉花受粉性に関する準同質遺伝子系統(B5F3世代)30系統(1系統40個体)およびミサトゴールデンとさつき二条の交配によるF2世代150個体を圃場にて栽培した。
【0067】
受粉性は開花期に圃場にて調査した。B5F3系統については、各個体の受粉性とともに系統内での受粉性の分離を調査し、系統のホモ・ヘテロ性を判定した。F2各個体については、それぞれの個体の受粉性を判定した。
【0068】
B5F3系統のうち開花性が分離しないホモ系統13系統内のそれぞれランダムに選んだ個体および、F2世代150系統より新鮮葉を採取し、DNA抽出用試料とした。これらの試料よりCTAB法によりゲノムDNAを調製し、以後の実験に使用した。
【0069】
B5F3個体より得られた各DNAを、受粉性ごとに合一し集団とした。これらのDNAをEcoRI/MseIを用いて切断した後、各種プライマーセットを用いて増幅するAFLP法を行い、多型を検索し、多型を示すマーカーを4個獲得した。また、実施例1で見いだした多型マーカーの摘要も試み、一個のマーカーが多型を示すことを見いだした。これらのマーカーと受粉性の連鎖関係を検討し図1に合わせて示した。
【0070】
【発明の効果】
本発明の麦類の閉花/開花受粉性に連鎖するDNAマーカーを用いることにより、被検麦類植物についての受粉性がその穂を観察することなく、幼植物など、被検植物のあらゆる器官から抽出したDNAを用いて正確に判定できる。これにより、受粉性に関する判定が育成早期における個体を用いても可能となるため、開花/閉花受粉性を導入する育種における効率が飛躍的に向上する。
【0071】
【配列表】
Figure 2004180570
Figure 2004180570
Figure 2004180570

【図面の簡単な説明】
【図1】受粉性を支配する遺伝子(Cleistogamy)と連鎖する分子マーカーを示す図である。
【図2】オオムギ品種「ミサトゴールデン」における分子マーカー「e11m19−3」の塩基配列の一例を示す図である。波線部分は、本発明の識別方法に使用可能なPCRプライマーの塩基配列を示す。オオムギ品種「さつき二条」においては、図中の四角で囲まれた塩基「C」は「T」であり、制限酵素MseIの認識サイトを構成する。

Claims (11)

  1. 麦類植物の開花受粉性あるいは閉花受粉性を識別する方法であって、受粉性を支配する遺伝子と連鎖する図1の連鎖地図に示される、少なくとも1つの分子マーカーを用いることを特徴とする識別方法。
  2. 分子マーカーが開花受粉性あるいは閉花受粉性を有する麦類植物と同様の型を示す場合に、被検植物がそれぞれ開花受粉性あるいは閉花受粉性であると判定される、請求項1に記載の方法。
  3. 分子マーカーがe11m19−3、e7m34、またはe7m34−420のいずれかのマーカーである、請求項1に記載の方法。
  4. 以下の(a)〜(d)に記載の工程を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
    (a)麦類植物からDNA試料を調製する工程
    (b)調製したDNA試料を制限酵素により切断する工程
    (c)DNA断片をその大きさに応じて分離する工程
    (d)検出されたDNA断片の大きさを、対照と比較する工程
  5. 以下の(a)〜(d)に記載の工程を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
    (a)麦類植物からDNA試料を調製する工程
    (b)調製したDNA試料を鋳型として、プライマーDNAを用いてPCR反応を行う工程
    (c)増幅したDNA断片を、その大きさに応じて分離する工程
    (d)検出されたDNA断片の大きさを、対照と比較する工程
  6. 以下の(a)〜(e)に記載の工程を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
    (a)麦類植物からDNA試料を調製する工程
    (b)調製したDNA試料を制限酵素で処理する工程
    (c)処理されたDNA試料を鋳型として、AFLP反応を行う工程
    (d)増幅したDNA断片を、その大きさに応じて分離する工程
    (e)検出されたDNAパターンを、対照と比較する工程
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の方法により開花受粉性であると識別される麦類植物を早期に選抜する工程を含む、開花受粉性の形質を有する人為的に改変された麦類植物の作製方法。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載の方法により閉花受粉性であると識別される麦類植物を早期に選抜する工程を含む、閉花受粉性の形質を有する人為的に改変された麦類植物の作製方法。
  9. 麦類植物がオオムギである、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 請求項7に記載の方法により作製される、開花受粉性の形質を有する麦類植物。
  11. 請求項8に記載の方法により作製される、閉花受粉性の形質を有する麦類植物。
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