JP2004180464A - 直流電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】設定出力電圧の値に拘わらず、常に最大能力まで出力可能なコードレス電動工具に用いる直流電源装置を提供すること。
【解決手段】使用するコードレス電動工具に適合した出力電圧を選定し、選定した出力電圧に対する最大出力電流を設定する。この際、選定した出力電圧が低いほど、最大出力電流が大きくなるように、具体的には最大出力電流と選定した出力電圧との積が略一定となるように最大出力電流の値を設定して直流電源装置の能力を最大限に活用する。そして、出力電流が最大出力電流を超えない限りは接続されたコードレス電動工具を定電圧制御し、超えた場合には最大出力電流以下の定電流制御に移行し、直流電源装置を過負荷から保護している。
【選択図】 図4
【解決手段】使用するコードレス電動工具に適合した出力電圧を選定し、選定した出力電圧に対する最大出力電流を設定する。この際、選定した出力電圧が低いほど、最大出力電流が大きくなるように、具体的には最大出力電流と選定した出力電圧との積が略一定となるように最大出力電流の値を設定して直流電源装置の能力を最大限に活用する。そして、出力電流が最大出力電流を超えない限りは接続されたコードレス電動工具を定電圧制御し、超えた場合には最大出力電流以下の定電流制御に移行し、直流電源装置を過負荷から保護している。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コードレス電動工具に直流電圧を供給する直流電源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コードレス電動工具は電源ケーブルによる作業上の制約が無く、どのような場所においても作業できるというメリットを有しているが、電源として使用する電池パックの容量が低下すれば、電池パックを充電するか別の充電済み電池パックと交換しなければならないという問題を有している。その為、作業場所と交流電源設置場所が近く作業中の移動が少ない場合には、交流を直流に変換する直流電源装置をコードレス電動工具の電源として用い、作業場所と交流電源設置場所が遠い場合や作業中の移動が多い場合には電池パックを用い、作業状況に合わせて電池パックと直流電源装置を使い分けていた。
【0003】
この種の直流電源装置では、定格電圧を異にする複数のコードレス電動工具に対応できるようにするため、直流電源装置は複数の異なる電圧を選択的に出力できるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−262172号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の直流電源装置では、過負荷から保護するために、一定の垂下電流値(直流電源装置の最大出力電流値)が決められており、この垂下電流値を超えた電流が負荷に流れた場合には、出力を遮断するように構成されている。この場合の垂下電流値は設定出力電圧に拘わらず一定の値に設定されているので、直流電源装置の出力電圧を大きい値に設定した場合には最大出力は大きくなるが、直流電源装置の出力電圧を小さい値に設定した場合には最大出力は小さくなってしまう。そのため、直流電源装置の出力電圧を小さい値に設定した場合には、直流電源装置の最大能力(最大入力容量)まで出力しないうちに、出力を遮断してしまうという問題がある。
【0006】
一般に、価格等の観点から直流電源装置の垂下電流は、電池パックが流しうる最大電流に比べると低く設定されている。このため、コードレス電動工具の電源として直流電源装置を使用すると、直流電源装置自体の最大能力も発揮できないだけでなく、コードレス電動工具の最大能力も引き出せないことになる。
【0007】
かかる従来技術に鑑み、本発明は、設定出力電圧の値に拘わらず、常に最大能力まで出力可能なコードレス電動工具に用いる直流電源装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明では、コードレス電動工具の電源として使用する直流電源装置であって、前記直流電源装置の出力電圧を選定する出力電圧選定手段と、前記出力電圧選定手段で選定された出力電圧を出力する出力電圧制御手段と、前記直流電源装置の垂下電流を設定する出力電流制御手段とを備え、前記出力電圧制御手段が出力する出力電圧の大きさに応じて前記出力電流制御手段が垂下電流を設定することを特徴としている。
【0009】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記出力電圧制御手段が設定した設定出力電圧が低いほど、前記出力電流制御手段が垂下電流を大きく設定するようにしている。
【0010】
請求項3記載の発明では、請求項2記載の発明において、前記出力電流制御手段が設定する垂下電流と前記出力電圧制御手段が出力設定した設定出力電圧との積が略一定となるように前記出力電流制御手段が垂下電流の値を設定することを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図1〜図4を参照しながら説明する。
【0012】
図1には、コードレス電動工具10(以下、単に「電動工具」という。)と、電動工具10の電源として使用する電池パック20と直流電源装置30が示されている。電動工具10は直流電動機(図示せず)を内蔵しており、この直流電動機に直流電圧を供給するために、電池パック20もしくは直流電源装置30が選択的に使用される。
【0013】
電池パック20は、電動工具10の把持部分11の内部に着脱自在に装着できるようになっており、装着すると電池パック20内の電池組が電動工具10のパワースイッチ12を介して直流電動機に電気的に接続され、パワースイッチ12をオンにすることで電動工具10を駆動することができる。
【0014】
直流電源装置30は、直流電源装置本体31と、直流電源装置本体31を交流電源に接続するためのコード32及びプラグ33と、直流電源装置本体31から電動工具10に直流電圧を供給するためのケーブル34及びアダプタプラグ35とを備えている。ケーブル34と直流電源装置本体31はコネクタ36を介して接続されている。アダプタプラグ35,ケーブル34及びコネクタ36からなるアダプタセットは一体に構成されており、コネクタ36は直流電源装置本体31に着脱可能に接続される。アダプタセットは使用する電動工具10の種類に対応して複数種類が準備されている。アダプタプラグ35が電動工具10と嵌合する部分の形状はアダプタセット毎に異なり、嵌合部分の形状は同一の電動工具10に使用可能な電池パック20と同一であり、電池パック20と同様に、電動工具10の把持部分11に装着して使用する。
【0015】
後述するように、コネクタ36内には出力電圧設定抵抗が内蔵されている。出力電圧設定抵抗の抵抗値は異種アダプタセット間では異なっており、出力電圧設定抵抗の抵抗値によってアダプタセット、ひいては、当該アダプタセットを使用可能な電動工具10を特定することができる。
【0016】
プラグ33を交流電源に接続すると、直流電源装置本体31の内部で交流電圧が所定の直流電圧に変換されて、ケーブル34を介してアダプタプラグ35に供給される。アダプタプラグ35を電動工具10に装着すれば、作業中に供給電圧が変動することもなく連続して電動工具10が使用可能となる。また、アダプタプラグ35と電動工具10の脱着は瞬時に行えるので、作業者は作業状況に応じて電池パック20とアダプタプラグ35を選択して電動工具10の電源として使用することができ、作業途中での電池パックの交換や電池パック20の充電の必要がなく、作業効率が向上する。
【0017】
電動工具10の定格電圧は、必要とされる能力や質量など使い勝手の面から、9.6V、12V、14.4Vのいずれかに設定されている。コネクタ36に内蔵されている出力電圧設定抵抗46a(図2参照)の抵抗値に応じて直流電源装置30の出力電圧は9.6V、12V、14.4Vのいずれかに切り換えることができる。
【0018】
図2は、直流電源装置30の構成を示した内部ブロック図である。整流回路37で交流電源の全波整流及び平滑を行い、FET(図示せず)等からなるスイッチング回路38、高周波トランス39及び高周波整流回路40で所定の直流電圧に変換している。フィードバック制御回路42は、フォトカプラ43を介してスイッチング制御回路44に制御信号を伝える。出力電流が設定値以下の場合は定電圧制御、出力電流が設定値に達すると定電流制御に移行し、出力電圧を下げることで直流電源装置30を過負荷による故障から保護している。
【0019】
コネクタ36内に設けられた出力電圧設定抵抗46aは、コネクタ36が直流電源装置本体31に接続されると、制御部45及び分圧抵抗46bに接続される。制御部45は、5V電源の電圧をコネクタ36内の出力電圧設定抵抗46aと分圧抵抗46bとにより分圧した電圧を読み取り、読み取った電圧に対応する信号を出力電圧切換回路41に出力する。
【0020】
出力電圧切換回路41は、分圧抵抗41a〜41eと、トランジスタアレイ41fから構成されており、トランジスタアレイ41fは制御部45からの信号を受けて分圧抵抗41b〜41eの1個または複数個を接地する。分圧抵抗41aと、出力電圧設定抵抗46aの値に応じて選択された分圧抵抗(41b〜41eのいずれか)とにより出力電圧を分圧し、分圧電圧をフィードバック制御回路42に伝えることで出力電圧を可変としている。
【0021】
また、制御部45は、出力電圧設定抵抗46aの値により、出力電圧を設定すると共に、直流電源装置30を過負荷から保護する垂下電流値を任意の値に設定し、フィードバック制御回路42に制御信号を伝える。フィードバック制御回路42は出力電流が設定値以上になると、フォトカプラ43を介してスイッチング制御回路44に制御信号を伝え、出力電圧を垂下させ、直流電源装置30を過負荷から保護する。
【0022】
以下、図4に示したフローチャートに従い直流電源装置30の動作を詳細に説明する。アダプタプラグ35が電動工具10に装着され、直流電源装置30のプラグ33が交流100Vのコンセントに差し込まれると、制御部45は動作を開始する。直流電源装置30の図示しない電源がONされると(S1)、制御部45は、5V電源の電圧をコネクタ36内の出力電圧設定抵抗46aと分圧抵抗46bとにより分圧した電圧を読み取り、読み取った抵抗値が9.6Vの定格出力電圧に相当する場合には、出力電圧VOUTをV1(具体的には9.6V)に設定する。同様に、読み取った抵抗値が12V、14.4Vの定格出力電圧に相当する場合には、出力電圧VOUTをそれぞれV2、V3(具体的には、12V、14.4V)に設定する(S2)。
【0023】
次に、コネクタ36内の出力電圧設定抵抗46aが9.6Vの定格出力に相当する場合には、最大出力電流(垂下電流)IvnをI1に設定する。同様に、コネクタ36内の出力電圧設定抵抗46aが12V、14.4Vの定格出力に相当する場合には、最大出力電流IvnをそれぞれI2,I3に設定する(S3)。設定された最大出力電流I1、I2、I3は、図3に示すように、I1>I2>I3の関係にあり、V1×I1=V2×I2=V3×I3が成立する関係にある。すなわち、設定出力電圧が低いほど、垂下電流は大きく設定される。
【0024】
次に、電動工具10のパワースイッチ12がONされると(S4)、出力電流、すなわち電動工具10の直流電動機に流れる負荷電流IOUTが最大出力電流を超えたかどうかの判断がされる(S5)。超えていない間は(S5:NO)、電動工具10を定電圧制御し(S6)、超えると(S5:YES)、定電流制御に移行する(S7)。
【0025】
定電流制御が開始されてから所定時間が経過したかどうかを判断し(S8)、所定時間経過していなければ(S8:NO)、ステップ5に戻り、所定時間経過したら(S8:YES)、出力電圧VOUTを0にして(S9)処理を終了する。すなわち、直流電源装置30からの出力電流が一時的に設定最大出力電流値を超えて定電流制御に移行しても、その直後に出力電流が低下し設定最大出力電流値を下まわった場合には、定電圧制御(S6)に戻るようになっている。逆に、直流電源装置30からの出力電流が設定最大出力電流値を超えた状態が継続すれば(S8における判断がYESの場合)、出力電圧を遮断し、電動工具10を停止状態とする。
【0026】
以上説明したように、本実施の形態に係わる直流電源装置では、出力電圧を使用する電動工具10に適合した9.6V、12V、14.4Vのいずれかに設定することができるが、そのときの最大出力電流をI1,I2,I3(I1>I2>I3)にそれぞれ設定することができるので、直流電源装置30の能力をフルに発揮させることができる。
【0027】
尚、本発明の直流電源装置は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、図4に示したフローチャートで、直流電源装置30からの出力電流が設定最大出力電流値を超えた場合に、定電圧制御から定電流制御に移行することなく、この状態が所定時間継続したかどうかを判断し、所定時間経過した場合には出力電圧を遮断して電動工具10を停止するようにしてもよい。
【0028】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、出力電圧制御手段が出力する出力電圧の大きさに応じて出力電流制御手段が垂下電流を設定するようにしたので、出力電圧の大小に拘わらず常に直流電源装置の能力を最大限発揮させることができる。
【0029】
請求項2記載の発明によれば、出力電圧制御手段が設定した設定出力電圧が低いほど、出力電流制御手段が垂下電流を大きく設定するようにしたので、設定出力電圧の大小に関係なく垂下電流を一定値に設定した従来の直流電源装置に比べると、設定出力電圧が低いときでも、より大きな出力パワーを電動工具に供給することができる。
【0030】
請求項3記載の発明によれば、出力電流制御手段が設定する垂下電流と出力電圧制御手段が出力設定した設定出力電圧との積が略一定となるように出力電流制御手段が垂下電流の値を設定するようにしたので、設定出力電圧の大小に関係なく常に最大限の出力パワーを電動工具に供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による直流電源装置、電池パック及びコードレス電動工具を示した斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態による直流電源装置のブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態による直流電源装置の出力電圧と出力電流の一関係図である。
【図4】本発明の実施の形態による直流電源装置の動作を説明したフローチャートである。
【符号の説明】
10はコードレス電動工具、20は電池パック、30は直流電源装置、31は直流電源装置本体、35はアダプタプラグ、36はコネクタ、46aは出力電圧設定抵抗、46bは分圧抵抗、45は制御部である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、コードレス電動工具に直流電圧を供給する直流電源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コードレス電動工具は電源ケーブルによる作業上の制約が無く、どのような場所においても作業できるというメリットを有しているが、電源として使用する電池パックの容量が低下すれば、電池パックを充電するか別の充電済み電池パックと交換しなければならないという問題を有している。その為、作業場所と交流電源設置場所が近く作業中の移動が少ない場合には、交流を直流に変換する直流電源装置をコードレス電動工具の電源として用い、作業場所と交流電源設置場所が遠い場合や作業中の移動が多い場合には電池パックを用い、作業状況に合わせて電池パックと直流電源装置を使い分けていた。
【0003】
この種の直流電源装置では、定格電圧を異にする複数のコードレス電動工具に対応できるようにするため、直流電源装置は複数の異なる電圧を選択的に出力できるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−262172号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の直流電源装置では、過負荷から保護するために、一定の垂下電流値(直流電源装置の最大出力電流値)が決められており、この垂下電流値を超えた電流が負荷に流れた場合には、出力を遮断するように構成されている。この場合の垂下電流値は設定出力電圧に拘わらず一定の値に設定されているので、直流電源装置の出力電圧を大きい値に設定した場合には最大出力は大きくなるが、直流電源装置の出力電圧を小さい値に設定した場合には最大出力は小さくなってしまう。そのため、直流電源装置の出力電圧を小さい値に設定した場合には、直流電源装置の最大能力(最大入力容量)まで出力しないうちに、出力を遮断してしまうという問題がある。
【0006】
一般に、価格等の観点から直流電源装置の垂下電流は、電池パックが流しうる最大電流に比べると低く設定されている。このため、コードレス電動工具の電源として直流電源装置を使用すると、直流電源装置自体の最大能力も発揮できないだけでなく、コードレス電動工具の最大能力も引き出せないことになる。
【0007】
かかる従来技術に鑑み、本発明は、設定出力電圧の値に拘わらず、常に最大能力まで出力可能なコードレス電動工具に用いる直流電源装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明では、コードレス電動工具の電源として使用する直流電源装置であって、前記直流電源装置の出力電圧を選定する出力電圧選定手段と、前記出力電圧選定手段で選定された出力電圧を出力する出力電圧制御手段と、前記直流電源装置の垂下電流を設定する出力電流制御手段とを備え、前記出力電圧制御手段が出力する出力電圧の大きさに応じて前記出力電流制御手段が垂下電流を設定することを特徴としている。
【0009】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記出力電圧制御手段が設定した設定出力電圧が低いほど、前記出力電流制御手段が垂下電流を大きく設定するようにしている。
【0010】
請求項3記載の発明では、請求項2記載の発明において、前記出力電流制御手段が設定する垂下電流と前記出力電圧制御手段が出力設定した設定出力電圧との積が略一定となるように前記出力電流制御手段が垂下電流の値を設定することを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図1〜図4を参照しながら説明する。
【0012】
図1には、コードレス電動工具10(以下、単に「電動工具」という。)と、電動工具10の電源として使用する電池パック20と直流電源装置30が示されている。電動工具10は直流電動機(図示せず)を内蔵しており、この直流電動機に直流電圧を供給するために、電池パック20もしくは直流電源装置30が選択的に使用される。
【0013】
電池パック20は、電動工具10の把持部分11の内部に着脱自在に装着できるようになっており、装着すると電池パック20内の電池組が電動工具10のパワースイッチ12を介して直流電動機に電気的に接続され、パワースイッチ12をオンにすることで電動工具10を駆動することができる。
【0014】
直流電源装置30は、直流電源装置本体31と、直流電源装置本体31を交流電源に接続するためのコード32及びプラグ33と、直流電源装置本体31から電動工具10に直流電圧を供給するためのケーブル34及びアダプタプラグ35とを備えている。ケーブル34と直流電源装置本体31はコネクタ36を介して接続されている。アダプタプラグ35,ケーブル34及びコネクタ36からなるアダプタセットは一体に構成されており、コネクタ36は直流電源装置本体31に着脱可能に接続される。アダプタセットは使用する電動工具10の種類に対応して複数種類が準備されている。アダプタプラグ35が電動工具10と嵌合する部分の形状はアダプタセット毎に異なり、嵌合部分の形状は同一の電動工具10に使用可能な電池パック20と同一であり、電池パック20と同様に、電動工具10の把持部分11に装着して使用する。
【0015】
後述するように、コネクタ36内には出力電圧設定抵抗が内蔵されている。出力電圧設定抵抗の抵抗値は異種アダプタセット間では異なっており、出力電圧設定抵抗の抵抗値によってアダプタセット、ひいては、当該アダプタセットを使用可能な電動工具10を特定することができる。
【0016】
プラグ33を交流電源に接続すると、直流電源装置本体31の内部で交流電圧が所定の直流電圧に変換されて、ケーブル34を介してアダプタプラグ35に供給される。アダプタプラグ35を電動工具10に装着すれば、作業中に供給電圧が変動することもなく連続して電動工具10が使用可能となる。また、アダプタプラグ35と電動工具10の脱着は瞬時に行えるので、作業者は作業状況に応じて電池パック20とアダプタプラグ35を選択して電動工具10の電源として使用することができ、作業途中での電池パックの交換や電池パック20の充電の必要がなく、作業効率が向上する。
【0017】
電動工具10の定格電圧は、必要とされる能力や質量など使い勝手の面から、9.6V、12V、14.4Vのいずれかに設定されている。コネクタ36に内蔵されている出力電圧設定抵抗46a(図2参照)の抵抗値に応じて直流電源装置30の出力電圧は9.6V、12V、14.4Vのいずれかに切り換えることができる。
【0018】
図2は、直流電源装置30の構成を示した内部ブロック図である。整流回路37で交流電源の全波整流及び平滑を行い、FET(図示せず)等からなるスイッチング回路38、高周波トランス39及び高周波整流回路40で所定の直流電圧に変換している。フィードバック制御回路42は、フォトカプラ43を介してスイッチング制御回路44に制御信号を伝える。出力電流が設定値以下の場合は定電圧制御、出力電流が設定値に達すると定電流制御に移行し、出力電圧を下げることで直流電源装置30を過負荷による故障から保護している。
【0019】
コネクタ36内に設けられた出力電圧設定抵抗46aは、コネクタ36が直流電源装置本体31に接続されると、制御部45及び分圧抵抗46bに接続される。制御部45は、5V電源の電圧をコネクタ36内の出力電圧設定抵抗46aと分圧抵抗46bとにより分圧した電圧を読み取り、読み取った電圧に対応する信号を出力電圧切換回路41に出力する。
【0020】
出力電圧切換回路41は、分圧抵抗41a〜41eと、トランジスタアレイ41fから構成されており、トランジスタアレイ41fは制御部45からの信号を受けて分圧抵抗41b〜41eの1個または複数個を接地する。分圧抵抗41aと、出力電圧設定抵抗46aの値に応じて選択された分圧抵抗(41b〜41eのいずれか)とにより出力電圧を分圧し、分圧電圧をフィードバック制御回路42に伝えることで出力電圧を可変としている。
【0021】
また、制御部45は、出力電圧設定抵抗46aの値により、出力電圧を設定すると共に、直流電源装置30を過負荷から保護する垂下電流値を任意の値に設定し、フィードバック制御回路42に制御信号を伝える。フィードバック制御回路42は出力電流が設定値以上になると、フォトカプラ43を介してスイッチング制御回路44に制御信号を伝え、出力電圧を垂下させ、直流電源装置30を過負荷から保護する。
【0022】
以下、図4に示したフローチャートに従い直流電源装置30の動作を詳細に説明する。アダプタプラグ35が電動工具10に装着され、直流電源装置30のプラグ33が交流100Vのコンセントに差し込まれると、制御部45は動作を開始する。直流電源装置30の図示しない電源がONされると(S1)、制御部45は、5V電源の電圧をコネクタ36内の出力電圧設定抵抗46aと分圧抵抗46bとにより分圧した電圧を読み取り、読み取った抵抗値が9.6Vの定格出力電圧に相当する場合には、出力電圧VOUTをV1(具体的には9.6V)に設定する。同様に、読み取った抵抗値が12V、14.4Vの定格出力電圧に相当する場合には、出力電圧VOUTをそれぞれV2、V3(具体的には、12V、14.4V)に設定する(S2)。
【0023】
次に、コネクタ36内の出力電圧設定抵抗46aが9.6Vの定格出力に相当する場合には、最大出力電流(垂下電流)IvnをI1に設定する。同様に、コネクタ36内の出力電圧設定抵抗46aが12V、14.4Vの定格出力に相当する場合には、最大出力電流IvnをそれぞれI2,I3に設定する(S3)。設定された最大出力電流I1、I2、I3は、図3に示すように、I1>I2>I3の関係にあり、V1×I1=V2×I2=V3×I3が成立する関係にある。すなわち、設定出力電圧が低いほど、垂下電流は大きく設定される。
【0024】
次に、電動工具10のパワースイッチ12がONされると(S4)、出力電流、すなわち電動工具10の直流電動機に流れる負荷電流IOUTが最大出力電流を超えたかどうかの判断がされる(S5)。超えていない間は(S5:NO)、電動工具10を定電圧制御し(S6)、超えると(S5:YES)、定電流制御に移行する(S7)。
【0025】
定電流制御が開始されてから所定時間が経過したかどうかを判断し(S8)、所定時間経過していなければ(S8:NO)、ステップ5に戻り、所定時間経過したら(S8:YES)、出力電圧VOUTを0にして(S9)処理を終了する。すなわち、直流電源装置30からの出力電流が一時的に設定最大出力電流値を超えて定電流制御に移行しても、その直後に出力電流が低下し設定最大出力電流値を下まわった場合には、定電圧制御(S6)に戻るようになっている。逆に、直流電源装置30からの出力電流が設定最大出力電流値を超えた状態が継続すれば(S8における判断がYESの場合)、出力電圧を遮断し、電動工具10を停止状態とする。
【0026】
以上説明したように、本実施の形態に係わる直流電源装置では、出力電圧を使用する電動工具10に適合した9.6V、12V、14.4Vのいずれかに設定することができるが、そのときの最大出力電流をI1,I2,I3(I1>I2>I3)にそれぞれ設定することができるので、直流電源装置30の能力をフルに発揮させることができる。
【0027】
尚、本発明の直流電源装置は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、図4に示したフローチャートで、直流電源装置30からの出力電流が設定最大出力電流値を超えた場合に、定電圧制御から定電流制御に移行することなく、この状態が所定時間継続したかどうかを判断し、所定時間経過した場合には出力電圧を遮断して電動工具10を停止するようにしてもよい。
【0028】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、出力電圧制御手段が出力する出力電圧の大きさに応じて出力電流制御手段が垂下電流を設定するようにしたので、出力電圧の大小に拘わらず常に直流電源装置の能力を最大限発揮させることができる。
【0029】
請求項2記載の発明によれば、出力電圧制御手段が設定した設定出力電圧が低いほど、出力電流制御手段が垂下電流を大きく設定するようにしたので、設定出力電圧の大小に関係なく垂下電流を一定値に設定した従来の直流電源装置に比べると、設定出力電圧が低いときでも、より大きな出力パワーを電動工具に供給することができる。
【0030】
請求項3記載の発明によれば、出力電流制御手段が設定する垂下電流と出力電圧制御手段が出力設定した設定出力電圧との積が略一定となるように出力電流制御手段が垂下電流の値を設定するようにしたので、設定出力電圧の大小に関係なく常に最大限の出力パワーを電動工具に供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による直流電源装置、電池パック及びコードレス電動工具を示した斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態による直流電源装置のブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態による直流電源装置の出力電圧と出力電流の一関係図である。
【図4】本発明の実施の形態による直流電源装置の動作を説明したフローチャートである。
【符号の説明】
10はコードレス電動工具、20は電池パック、30は直流電源装置、31は直流電源装置本体、35はアダプタプラグ、36はコネクタ、46aは出力電圧設定抵抗、46bは分圧抵抗、45は制御部である。
Claims (3)
- コードレス電動工具の電源として使用する直流電源装置であって、
前記直流電源装置の出力電圧を選定する出力電圧選定手段と、
前記出力電圧選定手段で選定された出力電圧を出力する出力電圧制御手段と、
前記直流電源装置の垂下電流を設定する出力電流制御手段とを備え、
前記出力電圧制御手段が出力する出力電圧の大きさに応じて前記出力電流制御手段が垂下電流を設定することを特徴とする直流電源装置。 - 前記出力電圧制御手段が設定した設定出力電圧が低いほど、前記出力電流制御手段が垂下電流を大きく設定することを特徴とする請求項1記載の直流電源装置。
- 前記出力電流制御手段が設定する垂下電流と前記出力電圧制御手段が出力設定した設定出力電圧との積が略一定となるように前記出力電流制御手段が垂下電流の値を設定することを特徴とする請求項2記載の直流電源装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2002
- 2002-11-28 JP JP2002346297A patent/JP2004180464A/ja not_active Withdrawn
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