JP2004179832A - 多重モード圧電フィルタの構造 - Google Patents

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Jun Watanabe
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Abstract

【課題】一つのパッケージ容器内に二つの圧電基板を収容する多重モード圧電フィルタにおいて、更なる小型化が可能な多重モード圧電フィルタの構造を提供する。
【解決手段】フィルタ素子を形成した二つの圧電基板を一つのパッケージ内に収納するにあたり、圧電基板同士の振動領域外縁部の一部分において上下に重なるようパッケージ内に配置して構成したので、二つの圧電基板の合算載置面積を、上下に重ねた分だけ縮小することができパッケージ面積を更に小型化した多重モード圧電フィルタが実現できる。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多重モード圧電フィルタに関し、特に、二つの圧電チップ(フィルタ素子)を一つのパッケージ容器内に収容する多重モード圧電フィルタの小型化に有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
周波数発生源やフィルタといった機能を有する電子部品に圧電材料(水晶、セラミック、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、四硼酸リチウムなど)を用いたものがある。例えば、人工的に成長させた水晶の結晶から一定の法則に従って正確に切り出した薄板を研磨して得られる水晶基板は、種々の圧電材料の中でも特に共振特性に優れることから水晶振動子や水晶フィルタとして多用されている。
【0003】
水晶基板の固有振動を利用する水晶フィルタとして、MCF(Monolithic Crystal Filter)がある。これは多重モード水晶フィルタとも呼ばれ、例えば、ATカット水晶基板の片面上に2つ以上の分割電極を設け、もう一方の面に共通電極(アース電極)を設けて、それぞれ分割電極と共通電極間で発生させた振動エネルギーを結合することによりフィルタ特性を得るものである。具体的には、水晶基板の分割電極間は所定の隙間を開けて形成し、その反対側の面には、前記分割電極間と対向するように共通電極を形成した構造を採る。
【0004】
一般に、2つの分割電極と一つの共通電極で構成するようなフィルタ素子を2ポールと呼ぶ。また、フィルタ特性を急峻なものとするために、2ポールのフィルタ素子を複数個多段接続(カスケード接続)して構成することも行なわれている。そのため、2ポールフィルタ素子を2個多段接続したものは4ポールとなり、同様に3個とすれば6ポールとなる。このように多段接続して用いる複数のフィルタ素子を一つの収容器(パッケージ)内に納めた多重モード圧電フィルタがある。
【0005】
このような多段接続多重モード圧電フィルタの構造として、例えば、特開平9−46170号「多重モード圧電フィルタ」公報に開示されるものがある。これについて図5を用いて以下に説明する。
【0006】
図5は、従来の多重モード圧電フィルタの構造例を示す図であり、(a)は蓋を取り除いた状態を示す平面図、(b)は断面図、(c)は底部を透視して示す裏面図である。
この例に示す多重モード圧電フィルタは、セラミックス製のパッケージベース(保持器)50は、その周囲に上方に突出する周壁51が形成されていると共に、その底面には2つのピット(凹み穴)52、53が形成されている。
このパッケージベース50の内部には、ピット52、53の上に被さるように、2つの圧電基板60および70がそれぞれ収容されている。各圧電基板60および70には、それぞれ、一方の面(裏面側)に互いに所定のギャップを開けて入力振動電極61(71)と出力振動電極62(72)の対が形成されていると共に、他方の面には、これらに対向するようにアース電極(共通電極)63(73)が形成されている。
【0007】
各圧電基板60、70は、それぞれ3箇所のコーナー部分において導電性接着剤80によってパッケージベース50に固定されている。また、これらの導電性接着剤80によって、圧電基板60、70に形成された各電極が、それぞれパッケージベース50の内部底面に独立的に形成された各接続端子54〜59に個別に電気的に接続されている。
【0008】
即ち、圧電基板60の裏面側の入力振動電極61と出力振動電極62は、それぞれ引き出し電極パターン61aと62aによって圧電基板60の対角線上に位置する各コーナー部に導かれ、導電性接着剤80によってパッケージベース50の接続端子54と55に接続されている。また、その圧電基板60の表面側のアース電極63は同じく引き出し電極パターン63aによって圧電基板60の他のコーナー部に導かれ、同様に導電性接着剤80によってパッケージベース50の接続端子56に接続されている。
【0009】
他方、圧電基板70についても、その裏面側の入力振動電極71と出力振動電極72は、それぞれ引き出し電極パターン71aと72aによって圧電基板70の対角線上の各コーナー部に導かれ、導電性接着剤80によってパッケージベース50の接続端子57と58に接続されている。また、表面側のアース電極73は引き出し電極パターン73aによって圧電基板70の他のコーナー部に導かれ、同様に導電性接着剤80によってパッケージベース50の接続端子59に接続されている。
そして、各接続端子54〜59は、それぞれパッケージベース50の裏面に形成された表面実装用の外部パッド(図示せず)に接続されている。
【0010】
なお、パッケージベース50に、これらの各圧電基板60、70を収容し固定した後に、圧電基板60、70のそれぞれに形成された多重モード圧電フィルタの電極群について、銀を蒸着するなどして個別に周波数調整を施し、最終的には、図示を省略したパッケージキャップ(蓋)を被せて気密封止される。
【0011】
以上の構成において、一方の圧電基板60の出力振動電極62が接続されている接続端子55と、他方の圧電基板70の入力振動電極71が接続されている接続端子57とが互いに接続された状態、つまり、多段接続多重モード圧電フィルタとして使用される。
【0012】
この図に示す多重モード圧電フィルタは、以下のように機能する。即ち、1つのパッケージベース50内に互いに独立した2つの圧電基板60と70が収容され、且つ、これらの圧電基板60と70のそれぞれに形成された電極群の全てが、パッケージベース50内に独立的に形成された接続端子54〜59に個別に接続されていることにより、縦属接続することが可能となるとともに、使用状態においても各多重モード圧電フィルタは実質的に互いに音響的に分離されており、1つのパッケージベース50内に収容されたコンパクトな表面実装型の多段接続多重モード圧電フィルタでありながら、調整が容易で、しかもスプリアスの少ない高品質なものとなる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の多重モード圧電フィルタの構造においては、以下に示すような問題点があった。つまり、2つの圧電基板をパッケージベースへ載置するにあたり、高さを同じくして水平に収納しており、互いの音響的結合を防止するための間隔をとっていた。そのため、実装面積における小型化に限界があった。
【0014】
本発明はこのような問題点を解決するためになされたものであり、一つのパッケージ容器内に二つの圧電基板を収容する多重モード圧電フィルタにおいて、更なる小型化が可能な多重モード圧電フィルタの構造を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係わる多重モード圧電フィルタの構造の請求項1の発明は、多重モード圧電フィルタ素子を構成する第1の圧電基板と第2の圧電基板とを一つのパッケージ内に収納した多重モード圧電フィルタにおいて、前記第1の圧電基板の振動領域外縁部と前記第2の圧電基板の振動領域外縁部との一部分が上下に重なるようパッケージ容器内に配置したことを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係わる多重モード圧電フィルタの構造の請求項2の発明は、多重モード圧電フィルタ素子を構成する第1の四角形圧電基板と第2の四角形圧電基板とを一つのパッケージ内に収納した多重モード圧電フィルタにおいて、前記第1の四角形圧電基板の振動領域外縁一辺と前記第2の四角形圧電基板の振動領域外縁一辺が上下に重なるようパッケージ容器内に配置したことを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係わる多重モード圧電フィルタの構造の請求項3の発明は、請求項2記載の多重モード圧電フィルタの構造において、前記二つの圧電基板のそれぞれには、3つの角に前記フィルタ素子を構成する各電極と接続されたパッド電極をそれぞれ配置し、残る1つの角にダミーのパッド電極を形成し、前記それぞれのダミー電極を含む辺同士を上下に重ねることを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係わる多重モード圧電フィルタの構造の請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れかに記載の多重モード圧電フィルタの構造において、前記パッケージは、上側に配される圧電基板の上下に重ねる部分と対向する位置に段差部を設けることで、前記上側に配される圧電基板が、ほぼ水平に保持されるようにしたことを特徴とする。
【0019】
また、本発明に係わる多重モード圧電フィルタの構造の請求項5の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の多重モード圧電フィルタの構造において、前記二つの圧電基板は、少なくとも一方の面に凹部を有する逆メサ型圧電基板であり、前記凹部内の薄肉範囲に前記フィルタ素子が形成され、前記凹部周縁の厚肉部分の一部にて圧電基板が互いに上下に重ねるようにしたことを特徴とする。
【0020】
また、本発明に係わる多重モード圧電フィルタの構造の請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の多重モード圧電フィルタの構造において、前記二つの圧電基板の夫々に形成される各電極は、圧電基板の側面にまで延長形成されていることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図示した実施の形態例に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1は本発明に係わる多重モード圧電フィルタの構造の第1の実施例を示す図であり、(a)は蓋を取り除いた状態の平面図、(b)は側面断面図を示す。
【0022】
この例に示す多重モード圧電フィルタは、二つの圧電基板1、2をパッケージベース3に収納したものである。
圧電基板1は、例えば、水晶片の一方面に入力振動電極11と出力振動電極12とからなる分割電極を所定の間隔を開けて形成し、他方面には前記分割電極の振動領域と対応する位置に振動領域を有するアース電極13(共通電極)を形成したモノリシック・フィルタ素子(MCF)を構成している。
また、圧電基板2も同様に、一方面に入力振動電極21と出力振動電極22とからなる分割電極を所定の間隔を開けて形成し、他方面には前記分割電極の振動領域と対応する位置に振動領域を有するアース電極23(共通電極)を形成したモノリシック・フィルタ素子(MCF)を構成している。
【0023】
前記パッケージベース3は、例えば、セラミックからなる矩形表面実装用容器であって、周囲には周壁31を有する。そして、パッケージベース3の内部底面には接続端子32〜37が設けられている。なお、従来技術においてはパッケージベース底部の圧電基板搭載位置にピット(凹み穴)が形成されている場合を示したが、これは必ずしも必要なものではなく、ここでは導電性接着剤80の厚み10μm〜30μm程度分浮いて圧電基板が保持されるためピットは省略している。
【0024】
前記圧電基板1および2の各電極は、パッケージベース3の接続端子32〜37に導電性接着剤80により導通可能に接続固定される。具体的には、圧電基板1の入力振動電極11が接続端子32に接続され、圧電基板1の出力振動電極12が接続端子33に接続され、圧電基板1のアース電極13が接続端子34に接続される。また、圧電基板2の入力振動電極21は接続端子35に接続され、圧電基板2の出力振動電極22は接続端子36に接続され、圧電基板2のアース電極23は接続端子37に接続される。なお、この例では、圧電基板1、2は、何れもアース電極13、23が形成された面を上にしてパッケージベース3に固定した場面を示している。
【0025】
この図に示す多重モード圧電フィルタの構造において特徴的な点は、圧電基板1と2を、一部において上下に重ねて載置している点である。即ち、パッケージベース3の接続端子33および35では、圧電基板1と2の重なった部分が載せられ、各圧電基板の電極は対応するそれぞれの接続端子との間で、導電性接着剤80により導通可能に固定されるのである。但し、下側に位置する圧電基板に設けられたフィルタ素子の振動領域が隠れないよう重ねる必要がある。つまり、圧電基板1のフィルタ素子の振動領域外の周縁部と、圧電基板2のフィルタ素子の振動領域外の周縁部とにおいて、その一部が上下に重なるようにするのである。これは、個々のモノリシック・フィルタ素子についての周波数調整の工程において、電極部へ銀の蒸着などを行うためである。
【0026】
圧電基板のマウント手順は、以下のようにすればよい。まず、パッケージベース3の接続端子32〜37の全てに導電性接着剤80を塗布しておき、圧電基板1を接続端子32〜35に跨るよう載置する。次に、圧電基板1が載せられた接続端子のうち、接続端子33、34、35において圧電基板1の上面にかかるよう再び導電性接着剤80を塗布し、圧電基板2を接続端子33、35、36、37に跨るよう載置する。そして、圧電基板2が載せられた接続端子37において圧電基板2の上面にかかるよう再び導電性接着剤80を塗布する。
【0027】
このようにして圧電基板1と2とを、一部が上下に重なるようマウントした後に、接着剤乾燥加熱工程に移り固定する。接着固定した後に、周波数調整を施し、最終的にはパッケージキャップ39を被せて気密封止される。
なお、上述のマウント手順は、複数回の導電性接着剤塗布を伴うが、予め圧電基板の各電極部の上下面に跨るよう圧電基板自体に導電性接着剤80を塗布しておけば、これを簡略化することができる。
【0028】
以上、第1の実施例の如く多重モード圧電フィルタを構成すれば、二つの圧電基板1および2の合算載置面積を、上下に重ねた分だけ縮小することができ、これに伴ってパッケージ面積も小型化することができる。また、この場合にあっても上下の二つの圧電基板間には導電性接着剤80の厚さ分だけ間隙が生じるので、互いの音響的結合を防止する作用も有する。
【0029】
次に、図2は本発明に係わる多重モード圧電フィルタの構造の第2の実施例を示す図であり、(a)は蓋を取り除いた状態の平面図、(b)は側面断面図を示す。
なお、上述の図1に示したものと同様の機能構成部分については同一の符号を付してその説明を省略する。つまり、図1に示したものと異なる点は、段差部38を有するパッケージベース4を用いることにある。
【0030】
前記パッケージベース4は、その内部に備える接続端子32〜37のうち、接続端子36と37とを段差部38の上面に設けている。同図(b)に示すように、段差部38の高さを、先に載置する圧電基板1の上面高さとほぼ同じくしておくことで、後に載置する圧電基板2は、圧電基板1と段差部38とに跨り、ほぼ水平に固定することができる。
【0031】
このように、第2の実施例の如く構成すれば、上側に位置する圧電基板2が傾斜することなく固定できるので、圧電基板1と圧電基板2の重ねられた部分における導電性接着剤80は偏りなく厚みが均等になり接着強度も向上する。
【0032】
次に、図3は本発明に係わる多重モード圧電フィルタの構造に用いる圧電基板の構成応用例を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面断面図、(c)は斜視図を示す。
この例に示す圧電基板5は、片面に凹陥部15が形成されており、該凹陥部15の内底面に振動領域を有する分割電極、即ち、入力振動電極11と出力振動電極12とが設けられ、他方、反対面には前記入力振動電極11および出力振動電極12の振動領域に対応する位置に振動領域を有するアース電極(共通電極)13とが設けられた構成である。つまり、入力振動電極11、出力振動電極12およびアース電極13とで構成するフィルタ素子(MCF)を備えたものである。
【0033】
ここで、上述の例に示す圧電基板5は、その中央部分に凹みが形成された、所謂、逆メサ型圧電基板(凹陥型超薄板とも呼ばれる)であって、これは基本波モードの振動周波数が高周波の場合に対応するために工夫された形状である。
つまり、例えば、ATカットのような厚みすべり振動の水晶基板にあっては、周波数が高くなるにつれ厚みが薄くなってくるが、薄くなれば壊れ易くなり取扱が困難になる。そこで、水晶基板の中央部分のみエッチングによって薄くし、その周りの枠は厚さを残しておくことで強度を保ち、取扱を容易にすることができるのである。
【0034】
更に、上述の例に示す圧電基板5は、ダミー電極14を備えている。圧電基板5は四角形であり、フィルタ素子を構成する入力振動電極11、出力振動電極12およびアース電極13の3つの電極は、それぞれ個別の角部へ導かれている。即ち、前記ダミー電極14は、残る1つの角部の上下面に形成される。このダミー電極14により、導電性接着剤80の導通接着が確実に行なえるようになり圧電基板5の固定強度が増す。
また、圧電基板5の各電極は、同図(c)の如く、圧電基板の側面にまで回り込むよう延長形成されている。これにより導電性接着剤80が塗布された時に圧電基板5の上下面への導通の橋渡しを更に確実にせしめることができる。
【0035】
上述の如く形成した圧電基板を用いて本発明に係わる多重モード圧電フィルタを形成した場合を次の図4に示す。
図4は、本発明に係わる多重モード圧電フィルタの構造の第3の実施例を示す図であり、(a)は蓋を取り除いた状態の平面図、(b)は側面断面図を示す。なお、上述の図2に示したものと同様の機能構成部分については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0036】
この図に示す多重モード圧電フィルタの構造は、上述の図3に示した機能構成を有する二つの圧電基板5および6をパッケージベース4に収納した構造である。
圧電基板5は、凹陥部15を形成した側を下向きにし、該凹陥部15の薄肉範囲内に振動領域を有する入力振動電極11と出力振動電極12はそれぞれパッケージベース4の接続端子32と33に導電性接着剤80により接続固定し、また、反対面のアース電極13は、接続端子34に接続固定する。そして、圧電基板5のダミー電極14はパッケージベース4の接続端子35に接続固定する。
【0037】
圧電基板6も凹陥部25を形成した側を下向きにし、該凹陥部25の薄肉範囲内に振動領域を有する入力振動電極21と出力振動電極22はそれぞれパッケージベース4の接続端子35と35に導電性接着剤80により接続固定し、また、反対面のアース電極23は、接続端子37に接続固定する。そして、圧電基板6のダミー電極24はパッケージベース4の接続端子33に接続固定する。
【0038】
圧電基板5と6との上下配置関係は、同図(b)に示すように、圧電基板6が圧電基板5の上に配されており、圧電基板6は圧電基板5とパッケージベース4の段差部38に跨ってほぼ水平に保持されている。このとき圧電基板5と圧電基板6の重なり具合は、それぞれの圧電基板における凹陥部周縁の厚肉部分にて重ねる。つまり、フィルタ素子の振動領域を隠さないことによって、後段の周波数調整工程において、個々のフィルタ素子について調整可能となる。
【0039】
以上、第3の実施例の如く多重モード圧電フィルタを構成すれば、高い周波数帯域のモノリシック・フィルタにも対応することができる。なお、上述した第1の実施例および第2の実施例においても、圧電基板1および2のそれぞれにダミー電極を設けて適用可能であることは言うまでもない。
【0040】
【発明の効果】
以上のように本発明に係わる多重モード圧電フィルタの構造は、フィルタ素子を形成した二つの圧電基板を一つのパッケージ内に収納するにあたり、圧電基板同士の振動領域外縁部の一部分において上下に重なるようパッケージ内に配置して構成したので、二つの圧電基板の合算載置面積を、上下に重ねた分だけ縮小することができパッケージ面積を更に小型化した多重モード圧電フィルタが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る多重モード圧電フィルタの構造の第1の実施例を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面断面図を示す。
【図2】本発明に係る多重モード圧電フィルタの構造の第2の実施例を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面断面図を示す。
【図3】本発明に係る多重モード圧電フィルタの構造に用いる圧電基板の構成例を示す図である。
【図4】本発明に係る多重モード圧電フィルタの構造の第3の実施例を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面断面図を示す。
【図5】従来の多重モード圧電フィルタの構造例を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面断面図、(c)は裏面透視図を示す。
【符号の説明】
1・・・圧電基板
2・・・圧電基板
3・・・パッケージベース
4・・・パッケージベース
5・・・圧電基板
6・・・圧電基板
11・・・入力振動電極
12・・・出力振動電極
13・・・アース電極
14・・・ダミー電極
15・・・凹陥部
21・・・入力振動電極
22・・・出力振動電極
23・・・アース電極
24・・・ダミー電極
25・・・凹陥部
31・・・周壁
32〜37・・・接続端子
38・・・段差部
39・・・パッケージキャップ
50・・・パッケージベース(保持器)
51・・・周壁
52、53・・・ピット
54〜59・・・接続端子
60・・・圧電基板
61・・・入力振動電極
61a・・・引出し電極パターン
62・・・出力振動電極
62a・・・引出し電極パターン
63・・・アース電極(共通電極)
63a・・・引出し電極パターン
70・・・圧電基板
71・・・入力振動電極
71a・・・引出し電極パターン
72・・・出力振動電極
72a・・・引出し電極パターン
73・・・アース電極(共通電極)
73a・・・引出し電極パターン
80・・・導電性接着剤

Claims (6)

  1. 多重モード圧電フィルタ素子を構成する第1の圧電基板と第2の圧電基板とを一つのパッケージ内に収納した多重モード圧電フィルタにおいて、
    前記第1の圧電基板の振動領域外縁部と前記第2の圧電基板の振動領域外縁部との一部分が上下に重なるようパッケージ容器内に配置したことを特徴とする多重モード圧電フィルタの構造。
  2. 多重モード圧電フィルタ素子を構成する第1の四角形圧電基板と第2の四角形圧電基板とを一つのパッケージ内に収納した多重モード圧電フィルタにおいて、
    前記第1の四角形圧電基板の振動領域外縁一辺と前記第2の四角形圧電基板の振動領域外縁一辺が上下に重なるようパッケージ容器内に配置したことを特徴とする多重モード圧電フィルタの構造。
  3. 請求項2記載の多重モード圧電フィルタの構造において、
    前記二つの圧電基板のそれぞれには、3つの角に前記フィルタ素子を構成する各電極と接続されたパッド電極をそれぞれ配置し、残る1つの角にダミーのパッド電極を形成し、
    前記それぞれのダミー電極を含む辺同士を上下に重ねることを特徴とする多重モード圧電フィルタの構造。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の多重モード圧電フィルタの構造において、
    前記パッケージは、上側に配される圧電基板の上下に重ねる部分と対向する位置に段差部を設けることで、
    前記上側に配される圧電基板が、ほぼ水平に保持されるようにしたことを特徴とする多重モード圧電フィルタの構造。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載の多重モード圧電フィルタの構造において、
    前記二つの圧電基板は、少なくとも一方の面に凹部を有する逆メサ型圧電基板であり、
    前記凹部内の薄肉範囲に前記フィルタ素子が形成され、
    前記凹部周縁の厚肉部分の一部にて圧電基板が互いに上下に重ねるようにしたことを特徴とする多重モード圧電フィルタの構造。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載の多重モード圧電フィルタの構造において、
    前記二つの圧電基板の夫々に形成される各電極は、圧電基板の側面にまで延長形成されていることを特徴とする多重モード圧電フィルタの構造。
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JP2012142740A (ja) * 2010-12-28 2012-07-26 Daishinku Corp 帯域阻止フィルタ
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