JP2004177970A - 光硬化性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント - Google Patents

光硬化性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント Download PDF

Info

Publication number
JP2004177970A
JP2004177970A JP2003427000A JP2003427000A JP2004177970A JP 2004177970 A JP2004177970 A JP 2004177970A JP 2003427000 A JP2003427000 A JP 2003427000A JP 2003427000 A JP2003427000 A JP 2003427000A JP 2004177970 A JP2004177970 A JP 2004177970A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
epoxy resin
group
acid
resin composition
vinyl group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003427000A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3795889B2 (ja
Inventor
Kuniaki Sato
邦明 佐藤
Hiroaki Hirakura
裕昭 平倉
Toshihiko Ito
敏彦 伊藤
Takao Hirayama
隆雄 平山
Toshizumi Yoshino
利純 吉野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority to JP2003427000A priority Critical patent/JP3795889B2/ja
Publication of JP2004177970A publication Critical patent/JP2004177970A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3795889B2 publication Critical patent/JP3795889B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Abstract

【課題】 耐熱性、耐湿熱性、密着性、機械特性、電気特性に優れた高性能な硬化膜を得ることができ、プリント配線板、高密度多層板及び半導体パッケージ等の製造に好適に用いられる光硬化性樹脂組成物及びこの光硬化性樹脂組成物の層を支持体に積層してなる優れた耐熱性、耐湿熱性、密着性、機械特性、電気絶縁性を有する硬化膜が得られる感光性エレメントを提供する。
【解決手段】 酸変性ビニル基含有エポキシ樹脂(A)、エラストマー(B)、光重合開始剤(C)、希釈剤(D)及び硬化剤(E)を必須成分とすることを特徴とする光硬化性樹脂組成物、200〜220℃領域における動的粘弾性測定で、組成物の硬化皮膜の弾性率が1〜100MPaであることを特徴とする光硬化性樹脂組成物並びにこれらの光硬化性樹脂組成物の層を支持体に積層してなる感光性エレメント。
【選択図】 なし

Description

本発明は、光硬化性樹脂組成物に関し、更に詳しくは、プリント配線板ソルダーレジスト、高密度多層板層間絶縁膜、半導体パッケージ用ソルダーレジスト等の電子材料分野において、像形成性、耐熱性、密着性、機械特性、耐薬品性、電気特性等に優れた永久マスクレジストとして用いられる光硬化性樹脂組成物に関する。
本発明は、またこの光硬化性樹脂組成物を用いた感光性エレメントに関する。
従来、プリント配線板製造における永久マスクレジストは、熱あるいは紫外線硬化型レジストインキをスクリーン印刷する方法で作製されてきた。近年、電子デバイスの高集積化に伴い、プリント配線板において配線パターン、絶縁パターンの高精細化が必要とされるようになってきたが、従来のスクリーン印刷によるレジスト形成法では、印刷時に滲み、ダレ等が発生するため、高精細なレジスト像を形成するのが困難である。そこで、フォトリソグラフィーによるレジスト像形成法が開発されるに至った。具体的には、ドライフィルム型の感光性レジストを基材上に熱圧着、あるいは液状の感光性レジストを基材上にカーテン、スプレー塗布し、紫外線などの活性光線をネガマスクを介して照射し、現像することによりレジスト像形成を行うものである。ドライフィルム型の感光性レジストの場合、基材への熱圧着時に空気を巻き込み気泡を生じやすく、そのため密着性の低下あるいはレジスト像の乱れを生じ、レジスト性能の低下が懸念される。
一方、液状の感光性レジストには、溶剤現像型とアルカリ現像型があるが、作業環境保全、地球環境保全の点からアルカリ現像型が主流になっている。このようなものとして特開昭61−243869号公報、特開平1−141904号公報に示されるものが知られており、塗膜の耐熱性、耐薬品性、電気特性を向上させる目的で、更に紫外線露光や加熱を行い、架橋反応を促進させている。
しかし、従来の液状感光性レジストは、実用特性上の耐湿熱性、耐熱性の点でまだ問題がある。すなわち、アルカリ現像型の液状感光性レジストは、アルカリ現像を可能にするために親水性基を有するものが主成分となっており、このため薬液、水等が浸透しやすく、レジスト皮膜の実用特性を低下させていると推察される。
電子機器の小型化、軽量化、高性能化に伴い、半導体パッケージの小型化、多ピン化が実用化され、量産化が進んでいる。例えば、BGA(ボールグリッドアレイ)、CSP(チップサイズパッケージ)等の半導体パッケージにおいて、高信頼性の点から特に耐湿熱性ともいうべき耐PCT性(耐プレッシャークッカーテスト性)が必要である。しかし、このような厳しい条件下において、従来の液状感光性レジストは、数時間〜十数時間程度しかもたないのが現状である。更に、実装方法が、挿入実装から表面実装に変わることにより実装時にパッケージにかかる温度が高くなる傾向がある。具体的には表面実装の場合、予めクリームはんだを必要部分に印刷し、全体を赤外線で加熱し、はんだをリフローして固定するので、パッケージ内外部の到達温度は220〜240℃と著しく高くなり、従来の液状感光性レジストでは、熱衝撃で塗膜にクラックが発生したり、基板や封止材から剥離してしまうという、いわゆる耐リフロー性低下の問題があり、その改良が求められている。
本発明は、耐熱性、耐湿熱性、密着性、機械特性、電気特性に優れた高性能な硬化膜を得ることができ、プリント配線板、高密度多層板及び半導体パッケージ等の製造に好適に用いられる光硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明はまた、この光硬化性樹脂組成物の層を支持体に積層してなる優れた耐熱性、耐湿熱性、密着性、機械特性、電気絶縁性を有する硬化膜が得られる感光性エレメントを提供することを目的とする。
本発明は、酸変性ビニル基含有エポキシ樹脂(A)、エラストマー(B)、光重合開始剤(C)、希釈剤(D)及び硬化剤(E)を必須成分とすることを特徴とする光硬化性樹脂組成物を提供するものである。
本発明また、200〜220℃領域における動的粘弾性測定で、組成物の硬化皮膜の弾性率が1〜100MPaであることを特徴とする光硬化性樹脂組成物を提供するものである。
本発明はまた、上記の光硬化性樹脂組成物の層を支持体に積層してなる感光性エレメントを提供するものである。
本発明により、耐熱性、耐湿熱性(せん断接着性)、密着性、機械特性、電気特性に優れた高性能な硬化膜を得ることができ、プリント配線板、高密度多層板及び半導体パッケージ等の製造に好適に用いられる光硬化性樹脂組成物及び感光性エレメントが得られた。
本発明で用いられる酸変性ビニル基含有エポキシ樹脂としては、エポキシ樹脂をビニル基含有モノカルボン酸で変性した樹脂が用いられるが、好ましくは一般式(I)で示されるノボラック型エポキシ樹脂、一般式(II)で示されるビスフェノールΑ型エポキシ樹脂若しくはビスフェノールF型エポキシ樹脂及び一般式(III)で示されるサリチルアルデヒド型エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1種類のエポキシ樹脂(a)とビニル基含有モノカルボン酸(b)とを反応させて得られる樹脂が用いられる。
Figure 2004177970
(式中、Xは水素原子又はグリシジル基(ただし、水素原子/グリシジル基(モル比)は、0/100〜30/70)、Rは水素原子又はメチル基であり、nは1以上の整数であり、好ましくは2〜100の整数である)
本発明の光硬化性樹脂組成物において、酸変性ビニル基含有エポキシ樹脂(A)は、紫外線や熱により橋架け反応(硬化反応)が進行することで、硬化収縮して樹脂内部に歪み(内部応力)が加わり、可とう性や接着性が低下するという問題がある。そこで、柔軟性を持つエラストマー(B)を添加することで、硬化膜の応力を緩和し、硬化塗膜の改質を行った。本発明においては、酸変性ビニル基含有エポキシ樹脂(A)にエラストマー(B)を併用し、ポリマーアロイ化することで、硬化膜の硬化収縮、可とう性が改質され、リフロー時の温度とされる200〜220℃の温度領域における動的粘弾性測定で、弾性率が1〜100MPaと低減でき、封止材とのせん断接着性を改良することができる。すなわち、弾性率が1MPa未満であると機械強度が低下し、100MPaを超えるとせん断接着力が低下する。
本発明に用いられる酸変性ビニル基含有エポキシ樹脂(A)は、前記エポキシ樹脂(a)とビニル基含有モノカルボン酸(b)との反応生成物(A′)のほかに、該反応生成物(A′)に飽和若しくは不飽和基含有多塩基酸無水物(c)を反応させることにより得られる反応生成物(A″)も用いられる。これらの反応生成物において、具体的には、最初の反応で、エポキシ樹脂(a)のエポキシ基とビニル基含有モノカルボン酸(b)のカルボキシル基との付加反応により水酸基が形成され、次の反応で生成した水酸基(エポキシ樹脂(a)中にある元来ある水酸基も含む)と飽和若しくは不飽和基含有多塩基酸無水物(c)の酸無水物基とが半エステル反応しているものと推察される。
一般式(I)で示されるノボラック型エポキシ樹脂は、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂があり、公知の方法でフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂にエピクロルヒドリンを反応させることで得られる。
また、一般式(II)で示される、Xがグリシジル基
Figure 2004177970
であるビスフェノールΑ型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂は、例えば、一般式(IV)で示されるビスフェノールΑ型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂の水酸基とエピクロルヒドリンを反応させることにより得ることができる。水酸基とエピクロルヒドリンとの反応を促進するためには、反応温度50〜120℃でアルカリ金属水酸化物存在下、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等の極性有機溶剤中で反応を行うのが好ましい。反応温度が50℃未満では反応が遅くなり、反応温度が120℃では副反応が多く生じてしまい好ましくない。
Figure 2004177970
(Rは、水素原子又はメチル基、nは1以上の整数である)
一般式(III)で示されるサリチルアルデヒド型エポキシ樹脂としては、具体的にはFΑE−2500、EPPN−501H、EPPN−502H(以上、日本化薬(株)製、商品名)等が挙げられる。
本発明におけるビニル基含有モノカルボン酸(b)としては、例えば、アクリル酸、アクリル酸の二量体、メタクリル酸、β−フルフリルアクリル酸、β−スチリルアクリル酸、桂皮酸、クロトン酸、α−シアノ桂皮酸等が挙げられ、また、水酸基含有アクリレートと飽和あるいは不飽和二塩基酸無水物との反応生成物である半エステル化合物、ビニル基含有モノグリシジルエーテル若しくはビニル基含有モノグリシジルエステルと飽和あるいは不飽和二塩基酸無水物との反応生成物である半エステル化合物が挙げられる。これら半エステル化合物は、水酸基含有アクリレート、ビニル基含有モノグリシジルエーテル若しくはビニル基含有モノグリシジルエステルと飽和あるいは不飽和二塩基酸無水物とを等モル比で反応させることで得られる。これらビニル基含有モノカルボン酸(b)は、単独、又は二種類以上併用して用いることができる。
ビニル基含有モノカルボン酸(b)の一例である上記半エステル化合物の合成に用いられる水酸基含有アクリレート、ビニル基含有モノグリシジルエーテル、ビニル基含有モノグリシジルエステルとしては、例えば、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、ペンタエリスルトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ペンタエリスリトールペンタメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等が挙げられる。
上記半エステル化合物の合成に用いられる飽和あるいは不飽和二塩基酸無水物としては、例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、エチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、エチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水イタコン酸等が挙げられる。
本発明におけるエポキシ樹脂(a)とビニル基含有モノカルボン酸(b)との反応において、エポキシ樹脂(a)のエポキシ基1当量に対して、ビニル基含有モノカルボン酸(b)が0.8〜1.05当量となる比率で反応させることが好ましく、更に好ましくは0.9〜1.0当量である。
エポキシ樹脂(a)とビニル基含有モノカルボン酸(b)は有機溶剤に溶かして反応させられ、有機溶剤としては、例えば、エチルメチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート等のエステル類、オクタン、デカンなどの脂肪族炭化水素類、石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤等が挙げられる。
更に、反応を促進させるために触媒を用いるのが好ましい。用いられる触媒としては、例えば、トリエチルアミン、ベンジルメチルアミン、メチルトリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルメチルアンモニウムアイオダイド、トリフェニルホスフィン等が挙げられる。触媒の使用量は、エポキシ樹脂(a)とビニル基含有モノカルボン酸(b)の合計100重量部に対して、好ましくは0.1〜10重量部である。
また、反応中の重合を防止する目的で、重合防止剤を使用するのが好ましい。
重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、カテコール、ピロガロール等が挙げられ、その使用量は、エポキシ樹脂(a)とビニル基含有モノカルボン酸(b)の合計100重量部に対して、好ましくは0.01〜1重量部である。反応温度は、好ましくは60〜150℃、更に好ましくは80〜120℃である。
必要に応じてビニル基含有モノカルボン酸(b)と、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、ビフェニルテトラカルボン酸無水物等の多塩基酸無水物とを併用することができる。
本発明において、酸変性ビニル基含有エポキシ樹脂(A)としては、上述の反応生成物(A′)に飽和若しくは不飽和基含有多塩基酸無水物(c)を反応させて得られる樹脂も用いられる。
飽和若しくは不飽和基含有多塩基酸無水物(c)としては、例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、エチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、エチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水イタコン酸等が挙げられる。
反応生成物(A′)と飽和若しくは不飽和基含有多塩基酸無水物(c)との反応において、反応生成物(A′)中の水酸基1当量に対して、飽和若しくは不飽和基含有多塩基酸無水物(c)を0.1〜1.0当量反応させることで、酸変性ビニル基含有エポキシ樹脂(A)の酸価を調整できる。酸変性ビニル基含有エポキシ樹脂(A)の酸価は30〜150mgKOH/gであることが好ましく、50〜120mgKOH/gであることが更に好ましい。酸価が30mgKOH/g未満では光硬化性樹脂組成物の希アルカリ溶液への溶解性が低下し、150mgKOH/gを超えると硬化膜の電気特性が低下する傾向がある。反応生成物(A′)と飽和若しくは不飽和基含有多塩基酸無水物(c)との反応温度は、60〜120℃が好ましい。
また必要に応じて、エポキシ樹脂(a)として、例えば、水添ビスフェノールΑ型エポキシ樹脂を、更に、酸変性ビニル基含有エポキシ樹脂(A)として、スチレン−無水マレイン酸共重合体のヒドロキシエチルアクリレート変性物あるいはスチレン−無水マレイン酸共重合体のヒドロキシエチルアクリレート変性物等のスチレン−マレイン酸系樹脂を一部併用することもできる。
本発明に用いられるエラストマー(B)としては、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、アクリル系エラストマー及びシリコーン系エラストマーが挙げられ、これらのエラストマー(B)は、ハードセグメント成分とソフトセグメント成分から成り立っており、一般に前者が耐熱性、強度に、後者が柔軟性、強靭性に寄与している。
スチレン系エラストマーとしては、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロックコポリマーが挙げられる。スチレン系エラストマーを構成する成分であるスチレンのほかに、α−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン等のスチレン誘導体を用いることができる。具体的には、タフプレン、ソルプレンT、アサプレンT、タフテック(以上、旭化成工業(株)製)、エラストマーΑR(アロン化成製)、クレイトンG、過リフレックス(以上、シェルジャパン製)、JSR−TR、TSR−SIS、ダイナロン(以上、日本合成ゴム(株)製)、デンカSTR(電気化学工業(株)製)、クインタック(日本ゼオン製)、TPE−SBシリーズ(住友化学工業(株)製)、ラバロン(三菱化学(株)製)、セプトン、ハイブラー(以上、クラレ製)、スミフレックス(住友ベークライト(株)製)、レオストマー、アクティマー(以上、理研ビニル工業製)等が挙げられる。
オレフィン系エラストマーは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−ペンテン等の炭素数2〜20のα−オレフィンの共重合体であり、例えば、エチレン−プロピレン共重合体(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)等が挙げられ、また、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボルネン、ブタジエン、イソプレン等の炭素数2〜20の非共役ジエンとα−オレフィン共重合体が挙げられる。また、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体にメタクリル酸を共重合したカルボキシ変性NBRが挙げられる。具体的には、エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴム、プロピレン・α−オレフィン共重合体ゴム、ブテン・α−オレフィン共重合体ゴム等が挙げられる。更に、具体的には、ミラストマ(三井石油化学製)、EXΑCT(エクソン化学製)、ENGΑGE(ダウケミカル製)、水添スチレン−ブタジエンラバー“DYNABON HSBR”(日本合成ゴム(株)製)、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体“NBRシリーズ”(日本合成ゴム(株)製)、あるいは架橋点を有する両末端カルボキシル基変性ブタジエン−アクリロニトリル共重合体の“XERシリーズ”(日本合成ゴム(株)製)等が挙げられる。
ウレタンエラストマーは、低分子のグリコールとジイソシアネートからなるハードセグメントと高分子(長鎖)ジオールとジイソシアネートからなるソフトセグメントとの構造単位からなり、高分子(長鎖)ジオールとしてポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンオキサイド、ポリ(1,4−ブチレンアジペート)、ポリ(エチレン・1,4−ブチレンアジペート)、ポリカプロラクトン、ポリ(1,6−ヘキシレンカーボネート)、ポリ(1,6−ヘキシレン・ネオペンチレンアジペート)等が挙げられる。高分子(長鎖)ジオールの数平均分子量は、500〜10,000が好ましい。エチレングリコールの他に、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ビスフェノールΑ等の短鎖ジオールを用いることができ、短鎖ジオールの数平均分子量は、48〜500が好ましい。ウレタンエラストマーの具体例として、PΑNDEX T−2185、T−2983N(大日本インキ製)、シラクトランE790等が挙げられる。
ポリエステル系エラストマーとしては、ジカルボン酸又はその誘導体及びジオール化合物又はその誘導体を重縮合して得られるものが挙げられる。ジカルボン酸の具体例として、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸及びこれらの芳香核の水素原子がメチル基、エチル基、フェニル基等で置換された芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等の炭素数2〜20の脂肪族ジカルボン酸、及びシクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸などが挙げられる。これらの化合物は単独で又は2種以上用いることができる。ジオール化合物の具体例としては、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール等の脂肪族ジオール及び脂環式ジオール、又は、下記一般式(V)で示される二価フェノールが挙げられる。
Figure 2004177970
(但し、YはC1〜C10のアルキレン基、C4〜C8のシクロアルキレン基、−O−、−S−、−SO2−からなる群から選択され、又は直接ベンゼン環同志が結合しており、R1及びR2はハロゲン又はC1〜C12のアルキル基であり、l、mは0〜4の整数であり、pは0又は1である)
その具体例として、ビスフェノールΑ、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、レゾルシン等が挙げられる。これらの化合物は単独で又は2種以上用いることができる。また、芳香族ポリエステル(例えば、ポリブチレンテレフタレート)部分をハードセグメント成分に、脂肪族ポリエステル(例えば、ポリテトラメチレングリコール)部分をソフトセグメント成分にしたマルチブロック共重合体を用いることができる。ハードセグメントとソフトセグメントの種類、比率、分子量の違いによりさまざまなグレードのものがある。具体例として、ハイトレル(デュポン−東レ(株)製)、ペルプレン(東洋紡績(株)製)、エスペル(日立化成工業(株)製)等が挙げられる。
ポリアミド系エラストマーは、ハード相にポリアミドを、ソフト相にポリエーテルやポリエステルを用いたポリエーテルブロックアミド型とポリエーテルエステルブロックアミド型の2種類に大別され、ポリアミドとしては、ポリアミド−6、11、12等が用いられ、ポリエーテルとしては、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリテトラメチレングリコール等が用いられる。具体的には、UBEポリアミドエラストマ(宇部興産(株)製)、ダイアミド(ダイセルヒュルス(株)製)、PEBΑX(東レ(株)製)、グリロンELY(エムスジャパン(株)製)、ノパミッド(三菱化学(株)製)、グリラックス(大日本インキ(株)製)等が挙げられる。
アクリル系エラストマーは、アクリル酸エステルを主成分とし、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、メトキシエチルアクリレート、エトキシエチルアクリレート等が用いられ、また、架橋点モノマーとして、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル等が用いられる。更に、アクリロニトリルやエチレンを共重合することもできる。具体的には、アクリロニトリル−ブチルアクリレート共重合体、アクリロニトリル−ブチルアクリレート−エチルアクリレート共重合体、アクリロニトリル−ブチルアクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体等が挙げられる。
シリコーン系エラストマーとしては、オルガノポリシロキサンを主成分としたもので、ポリジメチルシロキサン系、ポリメチルフェニルシロキサン系、ポリジフェニルシロキサン系に分けられる。一部をビニル基、アルコキシ基等で変性したものもある。具体例として、KEシリーズ(信越化学工業(株)製)、SEシリーズ、CYシリーズ、SHシリーズ(以上、東レダウコーニングシリコーン(株)製)等が挙げられる。
また、上記の熱可塑性エラストマー以外に、ゴム変性したエポキシ樹脂を用いることができる。ゴム変性したエポキシ樹脂は、例えば、上述のビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールΑ型エポキシ樹脂、サリチルアルデヒド型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂あるいはクレゾールノボラック型エポキシ樹脂の一部又は全部のエポキシ基を両末端カルボン酸変性型ブタジエン−アクリロニトリルゴム、末端アミノ変性シリコーンゴム等で変性することによって得られる。これらのエラストマーの中で、せん断接着性の点で、両末端カルボキシル基変性ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、水酸基を有するポリエステル系エラストマーであるエスペル(日立化成工業(株)製、エスペル1612、1620)が好ましい。
エラストマー(B)の配合量は、酸変性ビニル基含有エポキシ樹脂(A)100重量部に対して、好ましくは2〜30重量部、更に好ましくは4〜20重量部用いられる。2重量部未満では、硬化膜の高温領域での弾性率が低くならない傾向があり、50重量部を超えると未露光部が現像液で溶出しない傾向がある。
本発明に用いられる光重合開始剤(C)としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン類、アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、N,N−ジメチルアミノアセトフェノン等のアセトフェノン類、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン、2−アミノアントラキノン等のアントラキノン類、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類、アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類、ベンゾフェノン、メチルベンゾフェノン、4,4′−ジクロロベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、4−ベンゾイル−4′−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン類、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等があり、これらは単独あるいは2種以上を組合せて用いることができる。
更に、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、ペンチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の三級アミン類のような光重合開始助剤を単独あるいは2種以上を組合せて用いることができる。
本発明の光硬化性樹脂組成物中に含まれる光重合開始剤(C)の量は、光硬化性樹脂組成物100重量部中、好ましくは0.5〜20重量部、更に好ましくは2〜15重量部用いられる。0.5重量部未満では、露光部が現像中に溶出する傾向があり、20重量部を超えると耐熱性が低下する傾向がある。
本発明に用いられる希釈剤(D)としては、例えば、有機溶剤及び/又は光重合性モノマーが使用できる。有機溶剤としては、例えば、エチルメチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート等のエステル類、オクタン、デカンなどの脂肪族炭化水素類、石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤等が挙げられる。
また、光重合性モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類、エチレングリコール、メトキシテトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコールのモノ又はジ(メタ)アクリレート類、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノアルキル(メタ)アクリレート類、ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール、トリス−ヒドロキシエチルイソシアヌレート等の多価アルコール又はこれらのエチレンオキサイドあるいはプロピレンオキサイド付加物の多価(メタ)アクリレート類、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ビスフェノールΑのポリエトキシジ(メタ)アクリレート等のフェノール類のエチレンオキサイドあるいはプロピレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート類、グリセリンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレートなどのグリシジルエーテルの(メタ)アクリレート類、及びメラミン(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
本発明の希釈剤(D)は、単独あるいは2種以上を組み合わせて用いられ、光硬化性樹脂組成物中に含まれる希釈剤(D)の量は、光硬化性樹脂組成物100重量部中、好ましくは5〜80重量部、更に好ましくは10〜70重量部用いられる。5重量部未満では、光感度が低く露光部が現像中に溶出する傾向があり、80重量部を超えると耐熱性が低下する傾向がある。
本発明に用いられる硬化剤(E)としては、それ自体が熱、紫外線等で硬化する化合物、あるいは本発明の組成物中の光硬化性樹脂成分である酸変性ビニル基含有エポキシ樹脂(A)のカルボキシ基、水酸基と熱、紫外線等で硬化する化合物が好ましい。硬化剤を用いることで、最終硬化膜の耐熱性、密着性、耐薬品性等を向上させることができる。
硬化剤(E)としては、例えば、熱硬化性化合物として、エポキシ化合物、メラミン化合物、尿素化合物、オキサゾリン化合物等を挙げることができる。エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールΑ型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールΑ型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールΑ型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂あるいは、トリグリシジルイソシアヌレート等の複素環式エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂等が挙げられる。メラミン化合物としては、例えば、トリアミノトリアジン、ヘキサメトキシメラミン、ヘキサブトキシ化メラミン等が挙げられる。尿素化合物としては、ジメチロール尿素等が挙げられる。
本発明の硬化剤(E)は、単独あるいは2種以上を組み合わせて用いられ、光硬化性樹脂組成物中に含まれる硬化剤(E)の量は、光硬化性樹脂組成物100重量部中、好ましくは2〜50重量部、更に好ましくは10〜40重量部用いられる。2重量部未満では、最終硬化塗膜の耐熱性が低くなる傾向があり、50重量部を超えると現像性が低下する傾向がある。
本発明の光硬化性樹脂組成物には最終硬化膜の耐熱性、密着性、耐薬品性等の諸特性を更に向上させる目的でエポキシ樹脂硬化剤を併用することができる。
このようなエポキシ樹脂硬化剤の具体例としては、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール等のイミダゾール誘導体:アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等のグアナミン類:ジアミノジフェニルメタン、m−フェニレンジアミン、m−キシレンジアミン、ジアミノジフェニルスルフォン、ジシアンジアミド、尿素、尿素誘導体、メラミン、多塩基ヒドラジド等のポリアミン類:これらの有機酸塩及び/又はエポキシアダクト:三フッ化ホウ素のアミン錯体:エチルジアミノ−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−キシリル−S−トリアジン等のトリアジン誘導体類:トリメチルアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルオクチルアミン、N−ベンジルジメチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、ヘキサ(N−メチル)メラミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノフェノール)、テトラメチルグアニジン、m−アミノフェノール等の三級アミン類:ポリビニルフェノール、ポリビニルフェノール臭素化物、フェノールノボラック、アルキルフェノールノボラック等のポリフェノール類:トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス−2−シアノエチルホスフィン等の有機ホスフィン類:トリ−n−ブチル(2,5−ジヒドロキシフェニル)ホスホニウムブロマイド、ヘキサデシルトリブチルホスニウムクロライド等のホスホニウム塩類:ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、フェニルトリブチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩類:前記の多塩基酸無水物:ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、2,4,6−トリフェニルチオピリリウムヘキサフルオロホスフェート等が挙げられる。
エポキシ樹脂硬化剤は、単独あるいは2種類以上を組み合わせて用いられ、光硬化性樹脂組成物中に含まれるエポキシ樹脂硬化剤の量は、光硬化性樹脂組成物100重量部中、好ましくは0.01〜20重量部、更に好ましくは0.1〜10重量部用いられる。
本発明の光硬化性樹脂組成物には、更に、密着性、塗膜硬度等の諸特性を更に向上させる目的で、必要に応じて、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、シリカ、タルク、焼成カオリン、炭酸マグネシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、雲母等の公知の無機フィラーを、単独あるいは2種類以上を組み合わせて用いることができる。その使用量は、光硬化性樹脂組成物100重量部中、好ましくは2〜80重量部、更に好ましくは5〜50重量部用いられる。
本発明の光硬化性樹脂組成物には、必要に応じて、フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーン、アイオディン・グリーン、ジアゾイエロー、クリスタルバイオレット、酸化チタン、カーボンブラック、ナフタレンブラック等の公知の着色剤、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、カテコール、ピロガロール等の重合禁止剤、ベントン、モンモリロナイト等の増粘剤、シリコーン系、フッ素系、ビニル樹脂系の消泡剤、シランカップリング剤等の公知慣用の各種添加剤を用いることができる。更に、臭素化エポキシ化合物、酸変性臭素化エポキシ化合物、アンチモン化合物、及びリン系化合物のホスフェート化合物、芳香族縮合リン酸エステル、含ハロゲン縮合リン酸エステル等の難燃剤を用いることができる。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、配合成分をロールミル、ビーズミル等で均一に混練、混合することにより得ることができる。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、例えば、以下のようにして像形成し、硬化塗膜作製に使用される。すなわち、銅張り積層板に、スクリーン印刷法、スプレー法、ロールコート法、カーテンコート法、静電塗装法等の方法で10〜200μmの膜厚で塗布し、次に塗膜を60〜110℃で乾燥させた後、ネガフィルムを直接接触(あるいは透明なフィルムを介して非接触)させて、活性光(例、紫外線)を好ましくは10〜1,000mJ/cm2照射し、その後、未露光部を希アルカリ水溶液あるいは有機溶剤で溶解除去(現像)する。次に、露光部分を後露光(紫外線露光)及び/又は後加熱によって十分硬化させて硬化膜を得る。後露光は例えば1〜5J/cm2が好ましく、後加熱は、100〜200℃で30分〜12時間が好ましい。
また、本発明の光硬化性樹脂組成物の層を支持体に積層して感光性エレメントとすることもできる。光硬化性樹脂組成物の層の厚さは10〜100μmとすることが好ましく、支持体としては好ましくはポリエチレンテレフタレート等の厚さ5〜100μmのフィルムが用いられる。光硬化性樹脂組成物の層は好ましくは支持体フィルム上に光硬化性樹脂組成物の溶液を塗布乾燥することにより形成される。
以下、本発明の合成例及び実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、合成例中、実施例中の部、及び表中の配合量は重量部を示す。
合成例1
YDCN704(東都化成(株)製、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、一般式(I)において、X=グリシジル基、R=メチル基)220部、アクリル酸72部、ハイドロキノン1.0部、カルビトールアセテート180部を仕込み、90℃に加熱、撹拌して反応混合物を溶解した。次に60℃に冷却し、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム1部を仕込み、100℃に加熱して、固形分酸価が1mgKOH/gになるまで反応させた。次にテトラヒドロ無水フタル酸152部とカルビトールアセテート100部を仕込み、80℃に加熱し、約6時間反応し冷却し、固形分濃度が60重量%になるようにカルビトールアセテートで希釈して酸変性ビニル基含有エポキシ樹脂(I)を得た。
合成例2
EPPN502H(日本化薬(株)製、サリチルアルデヒド型エポキシ樹脂、一般式(III)において、X=グリシジル基)330部に、アクリル酸144部、ハイドロキノン1.5部、カルビトールアセテート250部を仕込み、90℃に加熱、撹拌して反応混合物を溶解した。次に60℃に冷却し、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム2部を仕込み、100℃に加熱して、酸価が1mgKOH/gになるまで反応させた。冷却後、固形分濃度が60重量%になるようにカルビトールアセテートで希釈して酸変性ビニル基含有エポキシ樹脂(II)を得た。
合成例3
EPPN502H(日本化薬(株)製、サリチルアルデヒド型エポキシ樹脂、一般式(III)において、X=グリシジル基)330部に、アクリル酸144部、ハイドロキノン1.5部、カルビトールアセテート250部を仕込み、90℃に加熱、撹拌して反応混合物を溶解した。次に60℃に冷却し、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム2部を仕込み、100℃に加熱して、酸価が1mgKOH/gになるまで反応させた。次にテトラヒドロ無水フタル酸230部とカルビトールアセテート180部を仕込み、80℃に加熱し、約6時間反応し冷却し、固形分濃度が60重量%になるようにカルビトールアセテートで希釈して酸変性ビニル基含有エポキシ樹脂(III)を得た。
合成例4
YDF2001(東都化成(株)製、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、一般式(II)において、X=グリシジル基、R=H)475部、アクリル酸72部、ハイドロキノン0.5部、カルビトールアセテート120部を仕込み、90℃に加熱、撹拌して反応混合物を溶解した。次に60℃に冷却し、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム2部を仕込み、100℃に加熱して、酸価が1mgKOH/gになるまで反応させた。次に無水マレイン酸98部とカルビトールアセテート85部を仕込み、80℃に加熱し、約6時間反応し冷却し、固形分濃度が60重量%になるようにカルビトールアセテートで希釈して酸変性ビニル基含有エポキシ樹脂 (IV)を得た。
実施例1〜6及び比較例1〜4
表1、表2に示す配合組成に従って組成物を配合し、3本ロールミルで混練し光硬化性樹脂組成物を調製した。これをスクリーン印刷法により、120メシュのテトロンスクリーンを用いて、約30μmの厚さ(乾燥後)になるように銅張り積層板に塗布し、80℃で30分間熱風循環式乾燥機で乾燥させた。次に、所定のパターンを有するネガマスクを塗膜に密着させ紫外線露光装置を用いて、500mJ/cm2露光した。その後、1重量%の炭酸ナトリウム水溶液あるいはクロロセン溶剤で60秒間、1.8kgf/cm2の圧力でスプレー現像し、未露光部を溶解現像した。得られた像を用いて現像性、光感度を評価し、次に150℃で1時間加熱し試験板を作製した。
試験板について、後述の密着性、耐溶剤性、耐酸性、耐アルカリ性、はんだ耐熱性、せん断接着性の試験を行った。また、基板(銅張り積層板)から剥がした塗膜について、動的粘弾性を測定した。表3、表4に評価結果をまとめて示した。なお、試験方法及び評価方法は以下のとおりである。図1に、実施例1及び比較例1で作製した塗膜の粘弾性の測定結果を示す。
[光感度]:80℃で乾燥後、塗膜にステップタブレット21段(ストファー社製)を密着させ積算露光量500mJ/cm2の紫外線を照射し、1重量%の炭酸ナトリウム水溶液又はクロロセンで60秒間現像、その後、現像されずに残った塗膜の段数を確認した。
○:8段以上
△:5〜7段
×:4段以下
[密着性]:JIS K5400に準じて、試験片に1mmのごばん目を100個作製してセロハンテープにより剥離試験を行った。ごばん目の剥離状態を観察し、以下の基準で評価した。
○:90/100以上で剥離なし
△:50/100以上〜90/100未満で剥離なし
×:0/100〜50/100未満で剥離なし
[耐溶剤性]:試験片をイソプロピルアルコールに室温で30分間浸漬し、外観に異常がないかを確認後、セロハンテープにより剥離試験を行った。
○:塗膜外観に異常がなく、剥離のないもの
×:塗膜外観に異常があるか、あるいは剥離するもの
[耐酸性]:試験片を10重量%塩酸水溶液に室温で30分間浸漬し、外観に異常がないかを確認後、セロハンテープにより剥離試験を行った。
○:塗膜外観に異常がなく、剥離のないもの
×:塗膜外観に異常があるか、あるいは剥離するもの
[耐アルカリ性]:試験片を5重量%水酸化ナトリウム水溶液に室温で30分間浸漬し、外観に異常がないかを確認後、セロハンテープにより剥離試験を行った。
○:塗膜外観に異常がなく、剥離のないもの
×:塗膜外観に異常があるか、あるいは剥離するもの
[はんだ耐熱性]:試験片にロジン系フラックスあるいは水溶性フラックスを塗布し、260℃のはんだ槽に10秒間浸漬した。これを1サイクルとして、6サイクル繰り返した後、塗膜外観を目視観察した。
○:塗膜外観に異常(剥離、フクレ)がなく、はんだのもぐりのないもの
×:塗膜外観に異常(剥離、フクレ)があるか、あるいははんだのもぐりのあるもの
[せん断接着性]:試験片に直径3.6mm、高さ4mmの円錐形状に封止材(CEL9200日立化成工業(株)製)をモールドして、吸湿後の接着性を評価した。
使用機器は、ボンドテスタ(DΑGE社製)、測定温度245℃。
[耐熱衝撃性]:試験片を、−55℃/30分、125℃/30分を1サイクルとして熱履歴を加え、1,000サイクル経過後、試験片を目視観察、顕微鏡観察した。
○:クラック発生なし
×:クラック発生あり
[動的粘弾性]:ソリッドアナライザーRSA II(レオメトリックス社製)を用い、振動周波数1Hz(6.28rad/秒)で動的粘弾性を測定した。サンプルサイズを長さ22.5×幅3.0×厚さ0.06mmとし、測定温度40〜250℃(昇温5℃/min)、引っ張り(strain)0.15%、モードをスタティック フォース トラッキング ダイナミック フォースとし、初期スタティック フォース 15.0gとして行い、220℃における粘弾性を調べた。
Figure 2004177970
Figure 2004177970
Figure 2004177970
Figure 2004177970
実施例1及び比較例1で作製した塗膜の粘弾性の測定結果を示すグラフ。

Claims (6)

  1. 酸変性ビニル基含有エポキシ樹脂(A)、エラストマー(B)、光重合開始剤(C)、希釈剤(D)及び硬化剤(E)を必須成分とすることを特徴とする半導体パッケージ用光硬化性樹脂組成物。
  2. 半導体パッケージが表面実装タイプである請求項1記載の半導体パッケージ用光硬化性樹脂組成物。
  3. 酸変性ビニル基含有エポキシ樹脂(A)が、一般式(I)で示されるノボラック型エポキシ樹脂、一般式(II)で示されるビスフェノールΑ型エポキシ樹脂若しくはビスフェノールF型エポキシ樹脂及び一般式(III)で示されるサリチルアルデヒド型エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1種類のエポキシ樹脂(a)とビニル基含有モノカルボン酸(b)とを反応させて得られる樹脂である請求項1又は2記載の半導体パッケージ用光硬化性樹脂組成物。
    Figure 2004177970
    (式中、Xは水素原子又はグリシジル基(ただし、水素原子/グリシジル基(モル比)は、0/100〜30/70)、Rは水素原子又はメチル基、nは1以上の整数である)
  4. 酸変性ビニル基含有エポキシ樹脂(A)が、一般式(I)で示されるノボラック型エポキシ樹脂、一般式(II)で示されるビスフェノールΑ型エポキシ樹脂若しくはビスフェノールF型エポキシ樹脂及び一般式(III)で示されるサリチルアルデヒド型エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1種類のエポキシ樹脂(a)とビニル基含有モノカルボン酸(b)とを反応させて得られる樹脂に、飽和若しくは不飽和基含有多塩基酸無水物(c)を反応させて得られる樹脂である請求項1又は2記載の半導体パッケージ用光硬化性樹脂組成物。
    Figure 2004177970
    (式中、Xは水素原子又はグリシジル基(ただし、水素原子/グリシジル基(モル比)は、0/100〜30/70)、Rは水素原子又はメチル基、nは1以上の整数である)
  5. 200〜220℃領域における動的粘弾性測定で、組成物の硬化皮膜の弾性率が1〜100MPaである請求項1〜4何れか記載の半導体パッケージ用光硬化性樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5何れか記載の半導体パッケージ用光硬化性樹脂組成物の層を支持体に積層してなる感光性エレメント。
JP2003427000A 1997-11-28 2003-12-24 光硬化性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント Expired - Lifetime JP3795889B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003427000A JP3795889B2 (ja) 1997-11-28 2003-12-24 光硬化性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32929497 1997-11-28
JP2003427000A JP3795889B2 (ja) 1997-11-28 2003-12-24 光硬化性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001159536A Division JP2002040657A (ja) 1997-11-28 2001-05-28 光硬化性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004344186A Division JP4254699B2 (ja) 1997-11-28 2004-11-29 光硬化性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004177970A true JP2004177970A (ja) 2004-06-24
JP3795889B2 JP3795889B2 (ja) 2006-07-12

Family

ID=32715367

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003427000A Expired - Lifetime JP3795889B2 (ja) 1997-11-28 2003-12-24 光硬化性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3795889B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP3795889B2 (ja) 2006-07-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3247091B2 (ja) 光硬化性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント
US6692793B2 (en) Photo-cured film, and photosensitive element, printed wiring board and semiconductor package using such film
JP5056088B2 (ja) 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及びプリント配線板の製造方法
WO2010026927A1 (ja) 半導体パッケージ用プリント配線板の保護膜用感光性樹脂組成物
JPH11288087A (ja) 感光性樹脂組成物
JP3496674B2 (ja) 光硬化性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント
JP2007256943A (ja) 感光性樹脂組成物、これを用いたレジストパターンの形成方法及びプリント配線板の製造方法
JP4127010B2 (ja) 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及びプリント配線板
TW200417816A (en) Photosensitive resin composition, photosensitive element using the composition, method for forming resist pattern and printed wiring board
JP3928620B2 (ja) 感光性樹脂組成物
JP3496668B2 (ja) 光硬化性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント
JP4254699B2 (ja) 光硬化性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント
JP6175829B2 (ja) 液状光硬化性樹脂組成物の塗膜を基板上で平坦化する方法、プリント配線板の製造方法、及びプリント配線板
JP5131001B2 (ja) プリント配線板用硬化性樹脂組成物
JP2004138979A (ja) 感光性樹脂組成物
JP3795889B2 (ja) 光硬化性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント
JP6175828B2 (ja) 液状光硬化性樹脂組成物の塗膜を基板上で平坦化する方法、プリント配線板の製造方法、及びプリント配線板
JP6175827B2 (ja) 液状光硬化性樹脂組成物の塗膜を基板上で平坦化する方法、プリント配線板の製造方法、及びプリント配線板
JP7459887B2 (ja) 感光性樹脂組成物、感光性エレメント、プリント配線板及びプリント配線板の製造方法
JP2002040657A (ja) 光硬化性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント
JP7035304B2 (ja) 感光性樹脂組成物、並びにこれを用いた感光性フィルム、レジストパターンの形成方法及びプリント配線板
JP4218306B2 (ja) 感光性樹脂組成物
JP2022031758A (ja) 感光性樹脂組成物、並びにこれを用いた感光性フィルム、レジストパターンの形成方法及びプリント配線板
CN116997857A (zh) 感光性树脂组合物、感光性元件、印刷线路板及印刷线路板的制造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20040204

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20041026

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060309

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060413

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090421

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100421

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110421

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120421

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120421

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130421

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130421

Year of fee payment: 7

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140421

Year of fee payment: 8

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term