JP2004177065A - 冷蔵庫 - Google Patents

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Kuninari Araki
邦成 荒木
Takashi Izeki
崇 井関
Shinya Okamoto
晋哉 岡本
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Abstract

【課題】外箱と内箱とが作る中空部に真空断熱パネルを入れ、ウレタンフォームを充填した断熱箱体を有する冷蔵庫に於いては、真空断熱パネルの密閉用フィルムとして、内部の真空度を維持するためガスバリア性の優れた多層のアルミ蒸着フィルムを使用する必要がありコストが高い。
【解決手段】外箱5の内箱に発泡断熱材11と炭酸ガス吸着剤13を置き、上記発泡断熱材11と炭酸ガス吸着剤13を密着用フィルム15で覆って、上記外箱5と密閉用フィルム15と外郭を構成する断熱パネル3を形成しその断熱パネルの外箱当接面以外をウレタンフォームとしたものである。
この様にしたことによって断熱パネルの外箱当接面は外箱が密閉用フィルムの代りをするため密閉用フィルムが不要となり、低コスト、高断熱性、高信頼性のある冷蔵庫を提供できるようにした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、断熱パネルを断熱材とした冷蔵庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球温暖化に対する観点から、家庭用電化製品(以下家電品という)の消費電力量削減の必要性が叫ばれている。特に、冷蔵庫は家電品の中で最も消費電力量の多い製品であり、冷蔵庫の消費電力量削減は地球温暖化対策として必要不可欠な課題である。
【0003】
冷蔵庫の消費電力は、庫内の負荷量が一定であれば、庫内冷却用圧縮機の効率と、庫内からの熱漏洩量に関係する断熱材の断熱性能によってその大部分が決まるため、冷蔵庫の開発においてはこれら圧縮機の効率と断熱材の断熱性能の向上に努力を重ねている。
【0004】
本発明に関係が深い断熱材の断熱性能に関しては、従来、発泡材として使用されていたクロロフルオロカーボン類(以下CFC類という)がオゾン層破壊物質であることが分かり、その使用を取りやめ、代替発泡材としてオゾン破壊係数の少ないハイドロクロロフルオロカーボン類(以下HCFC類という)、またはオゾン破壊係数が0である炭化水素類(以下HC類という)が使用されている。しかしながらHCFC類はオゾン破壊係数が0でないため2003年度末までに使用禁止となることが決まっている。ただし、HC類はガスの熱伝導率がCFC類、HCFC類等と比較して高いため、HC類で発泡した断熱材はCFC類、HCFC類で発泡した断熱材と比較して断熱性能が悪くなるという欠点を有する。これらの状況を踏まえ、冷蔵庫用断熱材の断熱性能向上のために3方面からの取り組みがなされている。その一つはHC類を発泡剤として使用したまま別の手段によって断熱性能を向上させる取り組みである。また別の方法としては、HC類に替る発泡剤を使用して断熱性能を向上させる取り組みである。
【0005】
更に別の方法として、真空断熱パネル(以下VIPという)を使用する取り組みである。
【0006】
HC類を発泡剤として使用した断熱材の断熱性能を向上させるための取り組みとして、発泡時に副次的に発生するガス熱伝導率の高いガスを吸着除去する試みがある。具体的には特許文献1(特開平6−322166号公報)に開示されている、ウレタン発泡時に発生するガス熱伝導率の高い炭酸ガスを炭酸ガス吸着剤によって吸着して断熱性能を向上させる方法である。前記発明によれば、ウレタンの原液であるポリオール中に水酸化ナトリウムあるいはソーダ石灰等の強アルカリ性試薬を混入し、発泡後にアルカリ性試薬に発泡によって発生する炭酸ガスが吸着されて徐々に断熱性能が向上するものである。しかし、上記の炭酸ガス吸着剤は強アルカリ性を有しており、銅、アルミパイプの腐食への影響を考えると、市販冷蔵庫に適用するという訳には至らなかった。別の例としては、特許文献2(特開平8−200937号公報)に開示されているように、アルカリ性試薬の表面を樹脂コーティングしたものを炭酸ガス吸着剤として原液に混入し、発泡する方法がある。しかし、このものには吸着剤をコーティングしてしまうために吸着剤がなにもしないものに比較して大幅に吸着性能が劣るという問題があった。
【0007】
また、HC類に替る発泡剤で発泡した断熱材に関しては、特許文献3(特開平8−110153号公報)に開示されているハイドロフルオロヨウドカーボン類(以下HFIC類という)やフルオロヨウドカーボン類(以下FIC類という)を発泡剤として使用した例がある。しかし、HFIC類、FIC類のガス熱伝導率はシクロペンタンのガス熱伝導率よりも1.5倍小さいため、発泡断熱材とした時には、発泡剤にシクロペンタンを使ったものよりも断熱性能を向上させることができるが、後述するVIPには到底及ばなかった。
【0008】
更にVIPを使用した冷蔵庫用断熱材の例としては、特許文献4(特開平4−297775号公報)に開示されているように、連通ウレタンをアルミ蒸着フィルムで真空包装したものを使用する例がある。
【0009】
従来例を図3、4を用いて説明する。図3は冷蔵庫の断熱箱体の斜視図、図4は断熱箱体のCC断面図である。
【0010】
図に於いて101は断熱箱体であり、断熱箱体101は外箱103と内箱105の間の中空部にウレタンフォーム107を一体発泡して形成されている。109はVIP等の断熱パネルであり、VIP等の断熱パネル109は断熱箱体101の天井壁部、側壁部等の外箱103に接着剤111によって貼り付けられている。113はVIP等の断熱パネル109とウレタンフォーム107との接触面である。なお、接着剤111を用いて貼り付けを行うことによって、VIP等の断熱パネル109がウレタンフォーム107の充填時に傾いたりすることがないのでウレタンフォームの107がスムーズに流れ、均質な気泡状態のウレタンフォーム107が形成される。
【0011】
【特許文献1】
特開平6−322166号公報
【特許文献2】
特開平8−200937号公報
【特許文献3】
特開平8−110153号公報
【特許文献4】
特開平4−297775号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、VIP等の断熱パネルを使用した場合、次の問題がある。
(1)コストについて
VIP等のフィルムとしては、内部の真空度を維持できるに、ガスバリア性に優れたアルミ箱や多層構造アルミ蒸着フィルムを使用する必要がありコストが高い。
【0013】
また、VIP製造工程においては真空包装が必須であり、高価な製造設備を必要とすることと、真空引き工程に時間がかかること等によりコストアップの要因となる。
【0014】
また、図3、4で説明した如く、VIP等の断熱パネルのを使用したものにあっては、VIP等の断熱パネルのを外箱の内面に接着剤を用いて貼り付ける工程が必要となるため、張り付けの手間がかかりコストアップの要因となる。
(2)性能、信頼性について
VIPは内部のコア材から発生する微量のガス或いは外包フィルムから侵入するガスによって徐々に真空度が低下することにより断熱性能が大幅に劣化し、信頼性の点で問題がある。上記の問題点があるため、VIP等を用いた断熱パネルは一部の機種で実用化されているが、冷蔵庫用断熱材の主流とはなっていない。
【0015】
そこで、既存の発泡断熱材をの使い方を工夫して上記VIPに近づけた断熱パネルの提供が待たれた。
【0016】
本発明はこれを具現化したものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の問題点を解決するための手段として、外箱と内箱とが作る中空部にウレタンフォームを充填した断熱箱体を有する冷蔵庫に於いて、外箱の内面に発泡断熱材と炭酸ガス吸着剤を置き、上記発泡断熱材と炭酸ガス吸着剤を密閉用フィルムで覆って、上記外箱と密閉用フィルムとで外郭を構成する断熱パネルを形成しその断熱パネルの外箱当接面以外を上記ウレタンフォームとしたものである。
【0018】
この様にすることによって、断熱パネルの外箱当接面は外側が密閉用フィルムの代りをするため、その分の密閉用フィルムが不要となり断熱パネルの低コスト化がはかれる。また、VIPを一切用いないので、上記したVIPの問題は解消できる。
【0019】
また、断熱パネルの外郭を構成する外箱と密閉用フィルムとの接合部にシール材を介在させたことを特徴とするものである。
【0020】
この様にすることによって、外箱と密閉用フィルムの接合は平面での接合となるので接合しやすく、断熱パネルの気密性が確保できる。これにより、従来の冷蔵庫の断熱箱体よりも断熱性能、信頼性の面で優れた断熱箱体を得ることが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施例を図1、2を用いて説明する。
【0022】
図1は冷蔵庫の断熱箱体の要部横断面図であり、図2は周囲を密閉用フィルムで密閉した断熱パネルの要部断面図である。
(実施例1)
図2に於いて、Aは断熱パネル、この断熱パネルAは、密閉用フィルム21内に発泡断熱材22及び炭酸ガス吸着剤23を封入して構成されている。そして、上記密閉用フィルム21の両端部はシール材24によってシールされている。
【0023】
発泡断熱材22は芳香類アミン系のポリエーテルポリオールとトリレンジアミン系ポリエーテルポリオールを適量混合したポリオール中に発泡剤としてシクロペンタン、シリコーン系整泡剤、アミン系触媒を混合したものに粘度調節用に水を適量混合したポリオールプレミックス液とポリメチレンポリフェニルジイソシアネート(MDI)系イソシアネートを高圧発泡機によって混合した液を500×500×50tのパネル内に発泡し、キュア温度60℃、キュア時間5分で、自由発泡時のウレタンフォーム量に対して110%の原液を注入し作製したオーバーパック率10%のウレタン発泡断熱材である。この場合、イソシアネートと補助発泡剤の水との反応によって、副次的に熱伝導率の高い炭酸ガスが発生するため炭酸ガス吸着剤を入れてこの炭酸ガスを除去する。
【0024】
炭酸ガス吸着剤23はフレーク状の水酸化カルシウム(試薬特級)が発泡断熱材21の重量比5%となる量を不織布に封入したものである。また炭酸ガス吸着剤23としては上記水酸化カルシウムの他、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどアルカリ性の強い試薬が良い。
【0025】
密閉用フィルム21はポリアクリロニトリル(PAN)製で厚さ50μmのもの、またはアルミ蒸着フィルムを使用した。
(後述する実施例2の対照区の説明)
本実施例は図2と同様の構造の断熱パネルにおいて、芳香族アミン系のポリエーテルポリオールとトリレンジアミン系ポリエーテルポリオールを適量混合したポリオール中に発泡剤としてFIC類の一つであるペンタフルオロヨウドエタンを、シリコーン系整泡剤、アミン系触媒を混合したものに粘度調節用に水を適量混合したポリオールプレミックス液とポリメチレンポリフェニルジイソシアネート(MDI)系イソシアネートを高圧発泡機によって混合した液を500×500×50tのアルミパネル内に発泡し、キュア温度60℃、キュア時間5分で、自由発泡時のウレタンフォーム量に対して110%の原液を注入し作製したオーバーパック率10%のウレタン発泡断熱材である。この場合、イソシアネートと補助発泡剤の水との反応によって、副次的に熱伝導率の高い炭酸ガスが発生するが、この炭酸ガスを除去する炭酸ガス吸着剤23は添加せず、密閉用フィルム21は使用しない。
(実施例2)
本実施例は図2と同様の構造の断熱パネルにおいて、芳香族アミン系のポリエーテルポリオールとトリレンジアミン系ポリエーテルポリオールを適量混合したポリエーテルポリオール中に発泡剤として実施例2の対照区の場合と同様にFIC類の一つであるペンタフルオロヨウドエタンを、シリコーン系整泡剤、アミン系触媒を混合したものに粘度調節用に水を適量混合したポリオールプレミックス液とポリメチレンポリフェニルジイソシアネート(MDI)系イソシアネートを高圧発泡機によって混合した液を500×500×50tのアルミパネル内に発泡し、キュア温度60℃、キュア時間5分で、自由発泡時のウレタンフォーム量に対して110%の量を注入し作製したオーバーパック率10%のウレタン発泡断熱材である。この場合、イソシアネートと補助発泡剤の水との反応によって、副次的に熱伝導率の高い炭酸ガスが発生するため炭酸ガス吸着剤を入れてこの炭酸ガスを除去する。炭酸ガス吸着剤23はフレーク状の水酸化カルシウム(試薬特級)が発泡断熱材の重量比5%となる量を不織布に封入したものである。また、炭酸ガス吸着剤23としては上記水酸化カルシウムの他、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどアルカリ性の強い試薬が良い。また、発泡剤としてFIC、HFIC、またはHCを使用する。密閉用フィルム21はポリアクリロニトリル(PAN)製で厚さ50μmのものまたは、アルミ蒸着フィルムを使用した。
【0026】
以上の実施例に示した処方によって製作したウレタン発泡断熱材の性能比較を表1に示す。
【0027】
【表1】
Figure 2004177065
【0028】
ここで対照区は実施例1の場合と、シリコーン系整泡剤、アミン系触媒、水、ポリメチレンポリフェニルジイソシアネート(MDI)系イソシアネートの成分及び添加量は同一で、発泡剤はシクロペンタンを用いて、オーバーパック率10%のウレタン発泡断熱材を製作し、炭酸ガス吸着剤、密閉用フィルムへの封入などは行わないものである。
【0029】
密閉用フィルム及び炭酸ガス吸着剤を用いないウレタンフォームの熱伝導率は徐々に増加しているのに比較して、本発明の実施例1では断熱パネルの熱伝導率は対照区と比べ最初から下がっている。最初から下がって理由は、減圧されることと、イソシアネートと水との反応によって発生する炭酸ガスが発泡直後に於いて残留するため、この炭酸ガスが密閉用フィルムと炭酸ガス吸着剤をを用いることによって除去されるためである。その後、熱伝導率は徐々に低下しており、炭酸ガス吸着剤の添加により断熱性能が向上する効果があることが確認できた。更に発泡剤としてペンタフルオロヨウドエタンを使用した実施例2の対照区では発泡初期から低い熱伝導率のパネルが得られた。しかし、炭酸ガス吸着剤(水酸化カリウム)を含んでいない為、パネル熱伝導率が経時変化で劣化していくことが確認された。炭酸ガス吸着剤を封入した実施例2では、実施例2の対照区と比較して時間経過と共に更に熱伝導率が低下した。次に、上記の実施例1あるいは実施例2を冷蔵庫の断熱箱体に適用した図を図1で説明する。図1に於いて、1は断熱箱体である。3は断熱パネルであり、断熱パネル3は外箱5と内箱7とが作る中空部にウレタンフォーム9を充填した断熱箱体1内に設けられている。11は発泡断熱材、13は炭酸ガス吸着剤、15は密閉用フィルムである。発泡断熱材11と炭酸ガス吸着剤13とは外箱5の内面に隣接して配設され、発泡断熱材11と炭酸ガス吸着剤13は密閉用フィルム15で覆われ、外箱5と密閉用フィルム15とをシールする接合部17を有している。接合部17は外箱5の内面側に位置している。
【0030】
しかして、本発明の断熱パネル3は外箱5の内面に発泡断熱材11と炭酸ガス吸着剤13を置き、発泡断熱材11と炭酸ガス吸着剤13を密閉用フィルム15で覆って外箱5と密閉用フィルム15とを接合させ、外箱5と一体化したものである。そして、断熱パネルの外箱等接面以外をウレタンフォーム9としたものである。また、図示していないが密閉用フィルム15のウレタンフォーム9側の表面と剥離材等を介在させて置くことによって、断熱パネル3を回収する際、外箱5の剥離時に断熱パネルが同時に回収できようにした。
【0031】
また、外箱5は断熱パネル3の一部として使われているので、その分密閉用フィルムが節約できるようにした。
【0032】
密閉用フィルム15を外箱5に設置しないのは、外箱5は鉄板製でガスバリア性があるためである。上記密閉用フィルム15は炭酸ガス不透過性に優れたポリアクリロニトリル(PAN)製で厚さ50μmのフィルム、アルミ蒸着フィルムまたはアルミ箔が使われる。密閉用フィルム15の不透過性につぃては真空度が10Torr程度でよく、VIPの真空度(10−4Tore)のような高真空度を要求されないので密閉用フィルム15はコスト的に安価なもので済む。
【0033】
9はウレタンフォームであり、ウレタンフォーム9は断熱箱体1の内箱7と密閉用フィルム15との間に充填発泡されている。発泡後に、図示されていないがウレタンフォーム9の原液の注入口及びガス抜き孔を封じ、断熱箱体1を得る。ウレタンフォーム11の発泡剤として、フルオロヨウドカーボン(FIC)、ハイドロフルオロヨウドカーボン(HFIC)、またはハイドロカーボン(HC)を使用する。FIC、HFICまたはHCの熱伝導率は従来の発泡剤よりも低いため、これらを用いることによって断熱性能のよい断熱箱体11が得られる。
【0034】
炭酸ガス吸着剤13として水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどアルカリ性の強い試薬を使用する。炭酸ガス吸着剤の実施例として、フレーク状の水酸化カリウム(試薬特級)が発泡断熱材の重量比5%となる量を不織布に封入したものを使用する。
【0035】
ここで、上記の構成に於いて、発泡断熱材としてウレタンフォームを使用し、発泡断熱材の発泡剤としてフルオロヨウドカーボン(FIC)を使用し、炭酸ガス吸着剤としてとしてフレーク状の水酸化カリウム(試薬特級)が発泡断熱材の重量比5%となる量を不織布に封入したものを使用し、密閉用フィルムはポリアクリロニトリル(PAN)製で厚さ厚さ50μmのものを使用した断熱箱体を実施例3として表わす。このものは表1の実施例2を図1の断熱箱体に応用した例である。
【0036】
実施例3の断熱箱体は表2の如くなる。
【0037】
【表2】
Figure 2004177065
【0038】
表2で対照区1は、従来の断熱パネルに入らない断熱箱体であり、なお、断熱箱体の発泡断熱材Vに対する断熱パネルAの体積比率は30%ある。
【0039】
断熱箱体の断熱性能を伝熱係数で求め、対照区の1の伝熱係数を100とした時、本発明の実施例3は85となり、断熱性能的に優れた断熱箱体が得られる。
【0040】
なお以上の構成に於いては、断熱箱体にVIP等の断熱パネルを一切用いないので、真空包装あるいは断熱包装が不要となり、これに伴う真空引き工程、真空封じ工程、断熱箱体の外箱への断熱パネルの貼り付け工程等が一切不用となるためコスト面でおおきなメリットが得られる。
【0041】
また、VIPの場合、密閉用フィルムにわずかなピンホールが存在しても真空度が激減し、所定の断熱性能を維持することが困難であるが、本発明の構成では密閉用フィルム内の発泡断熱材は独立気泡から形成されているため、密閉用フィルムにピンホールが存在したとしても熱伝導率は殆んど劣化しないため断熱性能は変わらず信頼性の面で優れた冷蔵庫が得られる。
【0042】
さらに、従来使われていた外箱と断熱パネルとの間の接着剤はいらなくなるので、その分低コスト化が出できるようにした。
【0043】
また、図1に於いて、19はシール材であり、シール材19はシリコンシーラント等のシリコン系が使用されている。シール材19は外箱5と一体の断熱パネル3と外箱5と密閉用フィルム15との接合部17に介在させ断熱パネル3の気密を確保するようにしたものである。この様にすることによって、外箱の平面部に密閉用フィルムが接合させシールされるのでシール作業が簡単にでき、精度のよいシールができるので、接合部よりウレタンフォームから出る熱伝導率の高い炭酸ガスの侵入を防止できるようにした。従って断熱性能、信頼性に優れた断熱箱体が得られる。
【0044】
【発明の効果】
以上のように外箱と内箱とが作る中空部にウレタンフォームをを充填した断熱箱体を有する冷蔵庫に於いて、外箱の内面に発泡断熱材と炭酸ガス吸着剤を置き、上記発泡断熱材と炭酸ガス吸着剤を密閉等フィルムで覆って、上記外箱と密閉用フィルムとで外郭を構成する断熱パネルを形成し、その断熱パネルの外箱当接面以外を上記ウレタンフォームしたことによって、外箱を断熱パネルの一部として使われるので、その分密閉用フィルムが節約できるようになる。
【0045】
さらには、外箱と断熱パネルとの間の接着剤はいらないので、その分コスト低減が可能となる。
【0046】
また、断熱パネルの外郭を構成する外箱と密閉用フィルムとの接合部にシール材を介在させたことによって、断熱パネルの気密性が向上し、ウレタンフォームから発生する熱伝導率の高い炭酸ガスを断熱パネル側へ洩れなくして断熱パネルの高断熱性能を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷蔵庫の断熱箱体要部横断図面。
【図2】密閉用フィルムで密閉した断熱パネルの要部断面図
【図3】従来の冷蔵庫の断熱箱体斜視図。
【図4】図3の断熱箱体のCC断面図。
【符号の説明】
1…断熱箱体、3…断熱パネル、5…外箱、7…内箱、9…ウレタンフォーム、11…発泡断熱材、13…炭酸ガス吸着剤、15…密閉用フィルム、17…接合部、19…シール材。

Claims (2)

  1. 外箱と内箱とが作る中空部にウレタンフォームを充填した断熱箱体を有する冷蔵庫に於いて、外箱の内面に発泡断熱材と炭酸ガス吸着剤を置き、上記発泡断熱材と炭酸ガス吸着剤を密閉用フィルムで覆って、上記外箱と密閉用フィルムとで外郭を構成する断熱パネルを形成し、その断熱パネルの外箱当接面以外を上記ウレタンフォームとしたことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 断熱パネルの外郭を構成する外箱と密閉用フィルムとの接合部にシール材を介在させたことを特徴とする請求項1記載の断熱パネルを有する冷蔵庫。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109764610A (zh) * 2018-12-28 2019-05-17 青岛海尔股份有限公司 防止预埋盒渗液结构

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