JP2004175737A - 医薬組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は優れたアポリポ蛋白B(ApoB)分泌抑制作用および血清脂質低下作用を有し医薬として有用な新規なイソインドリン誘導体を有効成分としてなる医薬組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ApoB分泌抑制作用を有し、血清脂質低下剤として用い得ることが示唆されている化合物としては、4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−2−カルボン酸[2−(チオフェン−2−イル−アセチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−イル]−アミド、4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−2−カルボン酸[2−(ピリジン−2−イル−アセチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−イル]−アミド等(例えば、特許文献1参照)や、4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−2−カルボン酸[2−(2−(ピリジン−2−イル)エチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−イル]−アミド等が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
しかしながら、これらに記載されたアミド化合物はいずれも、カルボン酸部分にはビフェニル構造を、アミン部分にはテトラヒドロイソキノリン環を有する化合物であり、本願発明の化合物の如きカルボン酸部分に含窒素脂肪族複素環−フェニル基を有する化合物やアミン部分にイソインドリン環を有する化合物は一切記載されていない。
【0004】
【特許文献1】
国際公開第96/40640号パンフレット(第39及び45頁)
【特許文献2】
国際公開第98/23593号パンフレット(第69頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、優れたアポリポ蛋白B分泌抑制作用および血清脂質低下作用を有する、新規イソインドリン誘導体を有効成分としてなる医薬組成物を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
課題を解決するために本発明者等は、鋭意研究の結果、アポリポ蛋白B分泌抑制作用および血清脂質低下作用を有する新規なイソインドリン誘導体が医薬として有用であることを見出して本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、一般式[I]:
【0008】
【化13】
【0009】
(式中、環Aは置換されていてもよい含窒素脂肪族複素環式基、Qは−CO−または−CH2−、Rは置換されていてもよい複素環式基で置換された低級アルキル基を表す)
で示されるイソインドリン誘導体またはその薬理的に許容しうる塩を有効成分としてなる医薬組成物に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の有効成分である化合物[I]における環A上の置換基としては、例えば、
(1)アリール基または低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルキル基、
(2)低級アルキル基またはシアノ基で置換されていてもよいアリール基、
(3)アリール基で置換されていてもよい低級アルコキシ基、
(4)ホルミル基、
(5)カルボキシル基、
(6)アリール基で置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基、
(7)アリール基で置換されていてもよい低級アルカノイル基、
(8)アリールスルホニル基、
(9)低級アルキルスルホニル基、
(10)低級アルカノイル基;アリール低級アルカノイル基;アリールカルボニル基;低級アルコキシカルボニル基;アリール低級アルコキシカルボニル基;アリールオキシカルボニル基;アリールスルホニル基;低級アルキルスルホニル基;低級アルキル基;ピリジル基;ピラジニル基;ピリミジニル基;およびピリダジニル基から選ばれる基で置換されていてもよいアミノ基、
(11)式:−CONR3R4
(式中、R3およびR4は同一または異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、アルキル基、アリール低級アルキル基、ピリジル低級アルキル基、ピリジル基およびアリール基から選ばれる基を表す)
で示される基、
(12)式:
【0011】
【化14】
【0012】
(式中、nは0〜3の整数を表す)
で示される基等が挙げられる。
【0013】
環Aは、上記置換基から選ばれる同一もしくは異なる1〜3個の基で置換されていてもよい。
【0014】
環Aにおける含窒素脂肪族複素環式基としては、例えば、1または2個の窒素原子を含有する3〜8員脂肪族複素環式基等が挙げられる。具体的には、アジリジニル基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリノ基、アゼパニル基、ジアゼパニル基等が挙げられる。
【0015】
本発明の有効成分である化合物[I]のRにおける複素環式基上の置換基としては、例えば、
(1)低級アルキル基、
(2)低級アルコキシ基、
(3)低級アルコキシカルボニル基、
(4)カルボキシル基、
(5)低級アルカノイル基、
(6)シアノ基、
(7)保護されていてもよい水酸基、
(8)保護されていてもよいアミノ基、
(9)ニトロ基、
(10)ハロゲン原子、
等が挙げられる。
【0016】
Rにおける複素環式基は、上記置換基から選ばれる同一もしくは異なる1〜3個の基で置換されていてもよい。
【0017】
Rにおける複素環式基としては、例えば、1〜4個の窒素原子を含有する単環または2環の複素環式基等が挙げられる。具体的には、ピロリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリル基、キノリル基、イソキノリル基、ベンズイミダゾリル基等が挙げられる。
【0018】
環Aにおけるアリール基としては、例えば、1〜3環のアリール基が挙げられ、具体的には、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基等が挙げられる。
【0019】
上記本発明の有効成分である化合物[I]が保護されたアミノ基を有する場合において、当該アミノ基の保護基としては、例えば、置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基、アシル基等が挙げられ、具体的には、エトキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、4−メトキシベンジルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、9−フルオレニルメトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、2,2,2−トリクロロエチルオキシカルボニル基、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基等が挙げられる。さらに、ベンジル基、4−メトキシベンジル基、アリル基等も挙げられる。このうち好ましいものとしては、置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基が挙げられ、具体的には、ベンジルオキシカルボニル基及びtert−ブトキシカルボニル基が挙げられる。また、保護されたアミノ基としては、例えば、保護されるアミノ基とともにフタルイミド基を形成する場合も含まれる。
【0020】
また、本発明の有効成分である化合物[I]が保護された水酸基を有する場合において、当該水酸基の保護基としては、置換されていてもよいアリール低級アルキル基、アシル基、置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基、トリアルキルシリル基等の慣用の保護基を挙げることができる。このうち好ましいものとしては、例えば、ベンジル基、フェネチル基等の如き非置換アリール低級アルキル基、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、マロニル基、アクリロイル基、ベンゾイル基等のアシル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の低級アルコキシカルボニル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等のトリアルキルシリル基が挙げられる。さらに、トリフェニルメチル基、2−シアノエチル基等も挙げられる。
【0021】
本発明の有効成分である化合物[I]のうち、好ましい化合物としては、環Aが、式:
【0022】
【化15】
【0023】
(式中、R1は、(1)水素原子、
(2)フェニル基で置換されていてもよい低級アルキル基、
(3)低級アルキル基またはシアノ基で置換されていてもよいフェニル基、
(4)フェニル基で置換されていてもよい低級アルコキシ基、
(5)ホルミル基、
(6)カルボキシル基、
(7)フェニル基で置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基、
(8)フェニル基で置換されていてもよい低級アルカノイル基、
(9)ベンゼンスルホニル基、
(10)低級アルキルスルホニル基、
(11)低級アルカノイル基;フェニル低級アルカノイル基;フェニルカルボニル基;低級アルコキシカルボニル基;フェニル低級アルコキシカルボニル基;フェニルオキシカルボニル基;フェニルスルホニル基;低級アルキルスルホニル基;低級アルキル基;ピリジル基;ピラジニル基;ピリミジニル基;およびピリダジニル基から選ばれる基で置換されていてもよいアミノ基、
または、
(12)式:−CONR3R4
(式中、R3およびR4は同一または異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、アルキル基、フェニル低級アルキル基、ピリジル低級アルキル基、ピリジル基およびフェニル基から選ばれる基を表す)
で示される基、
または、
(13)式:
【0024】
【化16】
【0025】
(式中、nは0〜3の整数を表す)
で示される基、
R2は、水素原子または低級アルコキシ低級アルキル基を表す)
で示される基、
Qが、−CO−、
Rが、式:
【0026】
【化17】
【0027】
(式中、mは1〜3の整数、Wは下記から選ばれる基で置換されていてもよいピラゾリル基を表す:
(1)低級アルキル基、
(2)低級アルコキシ基、
(3)低級アルコキシカルボニル基、
(4)カルボキシル基、
(5)低級アルカノイル基、
(6)シアノ基、
(7)保護されていてもよい水酸基
(8)保護されていてもよいアミノ基、
(9)ニトロ基、および、
(10)ハロゲン原子)
で示される基、
である化合物が挙げられる。
【0028】
本発明の有効成分である化合物[I]のうち、より好ましい化合物としては、環Aが、式:
【0029】
【化18】
【0030】
(但し、記号は前記と同一意味を有する)
で示される基、
Qが、−CO−、
Rが、式:
【0031】
【化19】
【0032】
で示される基、
である化合物が挙げられる。
【0033】
本発明の有効成分である化合物[I]のうち、他のより好ましい化合物としては、環Aが、式:
【0034】
【化20】
【0035】
(式中、R1が、(1)水素原子、
(2)フェニル低級アルキル基、
(3)フェニル基、
(4)フェニル基で置換されていてもよい低級アルコキシ基、
(5)ホルミル基、
(6)フェニル基で置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基、
(7)ベンゼンスルホニル基、
(8)低級アルコキシカルボニル基;フェニル低級アルコキシカルボニル基;フェニルオキシカルボニル基;およびピリミジニル基から選ばれる基で置換されていてもよいアミノ基、
(9)式:−CONR3R4
(式中、R3およびR4は同一または異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基およびフェニル基から選ばれる基を表す)
または、
(10)式:
【0036】
【化21】
【0037】
(式中、nが1または2を表す)
で示される基を表す)
で示される基、
Qが、−CO−、
Rが、式:
【0038】
【化22】
【0039】
で示される基、
である化合物が挙げられる。
【0040】
本発明の有効成分である化合物[I]のうち、他のより好ましい化合物としては、環Aが、式:
【0041】
【化23】
【0042】
(式中、R1が、(1)フェニル低級アルキル基、
(2)フェニル低級アルコキシ基、
(3)フェニル低級アルコキシカルボニル基、
(4)式:−CONR3R4
(式中、R3およびR4は同一または異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基から選ばれる基を表す)
で示される基、
または、
(5)式:
【0043】
【化24】
【0044】
で示される基を表す)
で示される基、
Qが、−CO−、
Rが、式:
【0045】
【化25】
【0046】
で示される基、
である化合物が挙げられる。
【0047】
本発明の有効成分である化合物[I]のうち、他のより好ましい化合物としては、環Aが、式:
【0048】
【化26】
【0049】
(式中、R1が、(1)フェニル低級アルキル基、
(2)低級アルキル基で置換されていてもよいフェニル基、
(3)フェニル基で置換されていてもよい低級アルコキシ基、
(4)フェニル低級アルコキシカルボニル基、
(5)ベンゼンスルホニル基、
(6)低級アルキルスルホニル基、
(7)フェニルカルボニル基;低級アルコキシカルボニル基;フェニル低級アルコキシカルボニル基;フェニルオキシカルボニル基;および低級アルキル基から選ばれる基で置換されていてもよいアミノ基、
(8)式:−CONR3R4
(式中、R3およびR4は同一または異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基、フェニル基、およびフェニル低級アルキル基から選ばれる基を表す)
で示される基、
または、
(9)式:
【0050】
【化27】
【0051】
(式中、nが1または2を表す)
で示される基を表す)
で示される基、
Qが、−CO−、
Rが、式:
【0052】
【化28】
【0053】
で示される基、
である化合物が挙げられる。
【0054】
本発明の有効成分である化合物[I]のうち、他のより好ましい化合物としては、環Aが、式:
【0055】
【化29】
【0056】
(式中、R1が、(1)フェニル低級アルキル基、
(2)フェニル基、
(3)低級アルコキシ基、
(4)アリールスルホニル基、
(5)低級アルキルスルホニル基、
(6)式:−CONR3R4
(式中、R3およびR4は同一または異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基およびフェニル基から選ばれる基を表す)で示される基
または、
(7)式:
【0057】
【化30】
【0058】
で示される基を表す)
で示される基、
Qが、−CO−、
Rが、式:
【0059】
【化31】
【0060】
で示される基、
である化合物が挙げられる。
【0061】
本発明の有効成分である化合物[I]のうち、特に好ましい化合物としては、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−[4−(N−メチル−N−n−ブチル−カルバモイル)ピペリジン−1−イル]ベンゾイルアミノ]−イソインドリン,2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−ジメチルカルバモイルピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン,またはそれらの薬理的に許容しうる塩が挙げられる。
【0062】
本発明の有効成分である化合物[I]は、環A、環A上の置換基及び/または基Rが不斉原子を有する場合、当該不斉原子に基づく光学異性体として存在しうるが、本発明はこれらの光学異性体及びその混合物のいずれをも含むものである。
【0063】
本発明の有効成分である化合物[I]またはその薬理的に許容しうる塩は、アポリポ蛋白B分泌抑制作用を有し、優れた血清脂質低下作用を示す。
【0064】
従って、本発明の有効成分である化合物[I]またはその薬理的に許容し得る塩は、高脂血症、虚血性心疾患、アテローム性動脈硬化、冠動脈硬化、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、家族性高脂血症、高リポ蛋白血症、動脈硬化症、冠動脈硬化症、冠動脈心疾患、虚血性脳疾患、卒中、循環・微小循環障害、血栓症、高血糖、糖尿病、急性出血性膵炎、肥満症、脂肪症、便秘症等の予防・治療への適用が考えられる。さらに、本発明の有効成分である化合物[I]は低毒性であり、医薬として安全性が高いという特長をも有する。
【0065】
本発明の有効成分である化合物[I]は、遊離の形でも、また、薬理的に許容し得る塩の形でも医薬用途に使用することができる。化合物[I]の薬理的に許容しうる塩としては、例えば塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩または臭化水素酸塩の如き無機酸塩、酢酸塩、フマル酸塩、シュウ酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トシル酸塩またはマレイン酸塩の如き有機酸塩等が挙げられる。また、カルボキシル基等の置換基を有する場合には塩基との塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩またはカルシウム塩の如きアルカリ土類金属塩)が挙げられる。
【0066】
本発明の有効成分である化合物[I]またはその塩は、その分子内塩や付加物、それらの溶媒和物あるいは水和物等をいずれも含むものである。
【0067】
本発明の有効成分である化合物[I]またはその薬理的に許容しうる塩は経口的にも非経口的にも投与することができ、また、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、散剤、注射剤、吸入剤等の慣用の医薬製剤として用いることができる。
【0068】
本発明の有効成分である化合物[I]またはその薬理的に許容し得る塩の投与量は、投与方法、患者の年令、体重、状態によっても異なるが、注射剤とすれば、通常、1日当り約0.01〜5mg/kg、とりわけ約0.1〜3mg/kg程度、経口剤とすれば、通常、1日当り約0.1〜100mg/kg、とりわけ約0.1〜50mg/kg程度とするのが好ましい。
<イソインドリン誘導体の製造>
本発明によれば、有効成分である化合物[I]は、慣用の方法に従い、下記[A法]〜[F法]により製造することができるが、これらに限定されるものではない。
[A法]
本発明の有効成分であるイソインドリン誘導体[I]は、一般式[1]:
【0069】
【化32】
(但し、記号は前記と同一意味を有する)
で示されるカルボン酸化合物またはその塩と、一般式[2]:
【0070】
【化33】
(但し、記号は前記と同一意味を有する)
で示されるアミン化合物またはその塩とを反応させることにより製造することができる。
【0071】
本反応は、溶媒中、縮合剤の存在下、活性化剤の存在下または非存在下、塩基の存在下または非存在下実施することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、トルエン、ベンゼン、1,2−ジクロロエタン、1−メチル−2−ピロリジノン等が挙げられる。縮合剤としては、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩(WSC・HCl)、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)、カルボニルジイミダゾール(CDI)、ジエチルシアノホスホネート(DEPC)、ジイソプロピルカルボジイミド(DIPCI)、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリスピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)等が挙げられる。活性化剤としては、例えば、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、ヒドロキシスクシンイミド(HOSu)、ジメチルアミノピリジン(DMAP)、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAt)、ヒドロキシフタルイミド(HOPht)、ペンタフルオロフェノール(Pfp−OH)等が挙げられる。塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、4−メチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0] −7−ウンデセン(DBU)等が挙げられる。
【0072】
縮合剤の使用量は、化合物[1]又は[2]に対して1〜10当量、好ましくは1〜2当量とすることができる。活性化剤の使用量は、化合物[1]又は[2]に対して1〜10当量、好ましくは1〜2当量とすることができる。塩基の使用量は、化合物[1]又は[2]に対して1〜10当量、好ましくは1〜2当量とすることができる。
【0073】
本反応は0〜100℃、好ましくは0〜50℃で実施することができる。
【0074】
また、化合物[1]は、いったん酸クロライドまたは混合酸無水物等の反応性誘導体に変換した後、塩基の存在下化合物[2]と反応させてもよい。
[B法]
本発明の有効成分であるイソインドリン誘導体[I]は、一般式[3]:
【0075】
【化34】
(式中、Yはハロゲン原子を表し、他の記号は前記と同一意味を有する)
で示される化合物またはその塩と、一般式[4]:
【0076】
【化35】
【0077】
(但し、記号は前記と同一意味を有する)
で示される化合物とを反応させることにより製造することもできる。
【0078】
本反応は、溶媒中、塩基の存在下または非存在下、活性化剤の存在下または非存在下実施することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、メタノール、エタノール、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、1−メチル−2−ピロリジノン等が挙げられる。塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム等の無機塩基等が挙げられる。活性化剤としては、例えば、ヨウ化銅(I)、銅粉、酢酸パラジウム等が挙げられる。
【0079】
塩基の使用量は、化合物[1]又は[2]に対して1〜10当量、好ましくは1〜2当量とすることができる。活性化剤の使用量は、化合物[3]又は[4]に対して0.001〜0.5当量、好ましくは0.05〜0.2当量とすることができる。本反応は0〜150℃、好ましくは0〜80℃で実施することができる。
[C法]
本発明の有効成分である化合物のうち、一般式[I]においてQが−CO−である化合物、すなわち、一般式[I−a]:
【0080】
【化36】
(但し、記号は前記と同一意味を有する)
で示されるイソインドリン誘導体は、一般式[5]:
【0081】
【化37】
(但し、記号は前記と同一意味を有する)
で示される化合物またはその塩と、一般式[6]:
【0082】
【化38】
【0083】
(但し、記号は前記と同一意味を有する)
で示される化合物又はその塩とを反応させることにより製することができる。
【0084】
本反応は、溶媒中、縮合剤の存在下、活性化剤の存在下または非存在下、塩基の存在下または非存在下実施することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、前記[A法]の化合物[1]と化合物[2]の反応で用いうる溶媒として例示したものを、適宜用いることができる。また、活性化剤としても、例えば、前記[A法]で例示した活性化剤を、適宜用いることができる。
【0085】
縮合剤の使用量は、化合物[1]又は[2]に対して1〜10当量、好ましくは1〜2当量とすることができる。活性化剤の使用量は、化合物[1]又は[2]に対して1〜10当量、好ましくは1〜2当量とすることができる。塩基の使用量は、化合物[1]又は[2]に対して1〜10当量、好ましくは1〜2当量とすることができる。
【0086】
本反応は0〜100℃、好ましくは0〜50℃で実施することができる。
【0087】
また、化合物[4]は、一旦、酸クロライドまたは混合酸無水物等の反応性誘導体に変換した後、塩基の存在下化合物[3]と反応させてもよい。
[D法]
本発明の有効成分である化合物のうち、一般式[I]においてQが−CH2−である化合物、すなわち、一般式[I−b]:
【0088】
【化39】
(但し、記号は前記と同一意味を有する)
で示されるイソインドリン誘導体は、一般式[I−a]で示される化合物又はその塩を還元反応に付すことにより製造することができる。
【0089】
還元反応は、溶媒中、適当な還元剤の存在下実施することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタン等が挙げられる。適当な還元剤としては、例えば、水素化ホウ素ナトリウム−三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、水素化アルミニウムリチウム、水素化アルミニウム、水素化ホウ素リチウム、ボラン−ジメチルスルフィド錯体、ボラン−テトラヒドロフラン錯体等が挙げられる。
【0090】
還元剤の使用量は、化合物[I−a]に対して1〜10当量、好ましくは1〜2当量とすることができる。本反応は−30〜100℃、好ましくは0〜50℃で実施することができる。
[E法]
本発明の有効成分である化合物[I]のうち、一般式[I−b]で示されるイソインドリン誘導体は、一般式[5]で示される化合物又はその塩と、一般式[7]:
【0091】
【化40】
【0092】
(式中、Xは脱離基を表し、他の記号は前記と同一意味を有する)
で示される化合物又はその塩とを反応させることにより製することもできる。
【0093】
本反応は、溶媒中、塩基の存在下、添加剤の存在下または非存在下実施することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトニトリル等が挙げられる。塩基としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等があげられ、添加剤としては、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化銅(I)、ヨウ化銅(II)、銅粉、ヨウ化カリウム、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド等のテトラ低級アルキルアンモニウムハライド等が挙げられる。
【0094】
なお、脱離基Xとしては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子等のハロゲン原子、p−トルエンスルホニルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、水酸基等が挙げられる。
【0095】
また、脱離基Xが水酸基の場合は、トリフェニルホスフィン−ジエチルアゾジカルボキシレート、トリフェニルホスフィン−ジイソプロピルアゾジカルボキシレート等の光延試薬を用いることもできる。
【0096】
塩基の使用量は、化合物[5]又は[7]に対して1〜20当量、好ましくは1〜5当量とすることができる。添加剤の使用量は、化合物[5]又は[7]に対して1〜10当量、好ましくは1〜5当量とすることができる。本反応は−30〜150℃、好ましくは0〜80℃で実施することができる。
[F法]
本発明の有効成分である化合物[I]のうち、一般式[I−b]で示されるイソインドリン誘導体は、一般式[5]で示される化合物又はその塩と、一般式[8]:
【0097】
【化41】
【0098】
(但し、記号は前記と同一意味を有する)
で示される化合物またはその塩とを縮合反応させた後、還元反応に付すことにより製造することもできる。
【0099】
上記縮合反応は、溶媒中、塩基の存在下または非存在下実施することができ、続く還元反応は還元剤の存在下実施することができる。縮合反応または還元反応に用いる溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、1,2−ジクロロエタン、水等が挙げられる。塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、4−メチルモルホリン等が挙げられる。還元剤としては、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム、水素化アルミニウムリチウム、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、水素−パラジウム炭素、水素化ホウ素ナトリウム−酢酸等が挙げられる。
【0100】
塩基の使用量は、化合物[5]又は[8]に対して1〜20当量、好ましくは1〜5当量とすることができる。還元剤の使用量は、化合物[5]又は[8]に対して1〜10当量、好ましくは1〜5当量とすることができる。化合物[5]と[8]との反応は0〜100℃、好ましくは0〜50℃で実施することができ、当該反応生成物の還元反応は−30〜100℃、好ましくは0〜50℃で実施することができる。
【0101】
なお、上記縮合反応および還元反応は、還元的アミノ化反応として同一反応容器内で連続的に実施することもできる。
【0102】
本発明の有効成分である化合物[I]は、上述の如くして得られる化合物の環A上の置換基および/または基Rを、慣用の方法により、さらに所望の他の置換基へ変換することによっても製造することができる。このような置換基の変換方法は、目的とする置換基の種類に応じて適宜選択すればよいが、例えば(a法)〜(j法)の如く実施することができる。
【0103】
(a法:水酸基のアルキル化)
一般式[I]における環A上の置換基がアリール基で置換されていてもよい低級アルコキシ基を含有する置換基である化合物[I]は、環A上の置換基が水酸基を含有する置換基である対応化合物[I]と、アリール基で置換されていてもよい低級アルキルハライド(例えば、ヨウ化メチル、臭化ベンジル)とを、塩基(例えば、水素化ナトリウム、炭酸カリウム)の存在下反応させることにより製造することができる。
【0104】
(b法:アミノ基のアルキル化)
一般式[I]における環A上の置換基が低級アルキルアミノ基を含有する置換基である化合物[I]は、環A上の置換基がアミノ基を含有する置換基である対応化合物[I]と、低級アルキルハライド(例えば、ヨウ化メチル、臭化ベンジル)とを、塩基(例えば、水素化ナトリウム、炭酸カリウム)の存在下反応させることにより製造することができる。
【0105】
(c法:アミノ基のアルキル化(還元的アミノ化))
一般式[I]における環A上の置換基が低級アルキル基またはアリール低級アルキル基で置換されたアミノ基(例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ベンジルアミノ基)を含有する置換基である化合物[I]は、環A上の置換基がアミノ基を含有する置換基である対応化合物[I]と、低級アルカナールまたはアリール低級アルカナール(例えば、ホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド)とを、還元剤(例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム)の存在下反応させることにより製造することができる。
【0106】
(d法:環内イミノ基のアルキル化)
一般式[I]における環Aが低級アルキル基またはアリール低級アルキル基で置換されたイミノ基を環内に含有する化合物[I]は、環A内にイミノ基(−NH−)を含有する対応化合物[I]と、低級アルカナールまたはアリール低級アルカナール(例えば、ホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド)とを、還元剤(例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム)の存在下反応させることにより製造することができる。
【0107】
(e法:カルボキシル基の低級アルコキシカルボニルアミノ基への変換)
一般式[I]における環A上の置換基が低級アルコキシカルボニルアミノ基(例えば、tert−ブトキシカルボニルアミノ基)を含有する置換基である化合物[I]は、環A上の置換基がカルボキシル基を含有する置換基である対応化合物[I]とジフェニルリン酸アジドとを、塩基(例えば、トリエチルアミン)の存在下反応させてイソシアネートとし、これに低級アルコール(例えば、tert−ブチルアルコール)を反応させることにより製造することができる。
【0108】
なお、当該低級アルコキシカルボニルアミノ基は、慣用のアミノ基の脱保護反応により、さらに遊離のアミノ基に変換することができる。
【0109】
(f法:アミノ基への複素環式基の導入)
一般式[I]における環A上の置換基が、ピリジル基;ピラジニル基;ピリミジニル基;およびピリダジニル基から選ばれる基で置換されたアミノ基(例えば、(ピリミジン−2−イル)アミノ基)を含有する置換基である化合物[I]は、環A上の置換基がアミノ基を含有する置換基である対応化合物[I]と、対応するハロゲン化物(例えば、2−ブロモピリミジン)とを、塩基(例えば、トリエチルアミン)の存在下反応させることにより製造することができる。
【0110】
(g法:アミノ基のアシル化)
一般式[I]における環A上の置換基が、低級アルカノイル基;アリール低級アルカノイル基;アリールカルボニル基;低級アルコキシカルボニル基;アリール低級アルコキシカルボニル基;アリールオキシカルボニル基;アリールスルホニル基;および低級アルキルスルホニル基から選ばれる基で置換されたアミノ基を含有する置換基である化合物[I]は、環A上の置換基がアミノ基を含有する置換基である対応化合物[I]と、対応するアシル化剤等(例えば、ジメチルカルバモイルクロリド、ベンジルオキシカルボニルクロリド、ベンゼンスルホニルクロリド)とを、塩基(例えば、トリエチルアミン、炭酸カリウム)の存在下反応させることにより製造することができる。
【0111】
(h法:環内のイミノ基のアシル化)
一般式[I]における環Aが、式:
【0112】
【化42】
【0113】
(式中、R10はホルミル基、アリール基で置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基、アリール基で置換されていてもよい低級アルカノイル基、アリールスルホニル基、低級アルキルスルホニル基、式:
−CONR3R4
(但し、記号は前記と同一意味を有する)
で示される基、
または、式:
【0114】
【化43】
(但し、記号は前記と同一意味を有する)
で示される基を表す)
で示される化合物[I]は、環Aが、式:
【0115】
【化44】
で示される基である化合物またはその塩と、式[24]:
【0116】
【化45】
【0117】
(式中、X1はハロゲン原子を表し、他の記号は前記と同一意味を有する)
で示される化合物とを、塩基(例えば、トリエチルアミン)の存在下反応させることにより製造することができる。
【0118】
(i法:カルボキシル基のアミド化)
一般式[I]における環A上の置換基が置換されていてもよいカルバモイル基を含有する置換基である化合物[I]は、環A上の置換基がカルボキシル基を含有する置換基である対応化合物[I]と、対応するアミン化合物(例えば、ジメチルアミン、N−メチル−N−n−ブチルアミン)とを前記[A法]と同様に反応させることにより製造することができる。
【0119】
(j法:カルボキシル基のエステル化)
一般式[I]における環A上の置換基がエステル基(例えば、ベンジルエステル)を含有する置換基である化合物[I]は、環A上の置換基がカルボキシル基を含有する置換基である対応化合物[I]と、対応するアルコール化合物(例えば、ベンジルアルコール)とを前記[A法]と同様に反応させることにより製造することができる。
【0120】
上述の[A法]〜[F法]、あるいは(a法)〜(j法)のごとくして得られる化合物[I]は、所望により、薬理的に許容しうる塩に変換することもできる。薬理的に許容しうる塩への変換は、当業者に知られている方法に従って行なえばよい。
<原料化合物の製法>
原料化合物[1]は、例えば、下記の方法に従って製造することができる。
【0121】
【化46】
【0122】
(式中、R5は低級アルキル基またはベンジル基を表し、他の記号は前記と同一意味を有する)
化合物[9]と化合物[10]から化合物[11]を製造する反応は、前記[B法]と同様にして実施することができる。
【0123】
化合物[11]から化合物[1]を製造する反応は、慣用の加水分解反応条件下(例えば、水酸化ナトリウム−水)または加水素分解反応条件下(パラジウム/炭素−水素)実施することができる。
【0124】
化合物[12]と化合物[10]から化合物[13]を製造する反応は、前記[B法]と同様にして実施することができる。
【0125】
化合物[13]から化合物[1]を製造する反応は、慣用の加水分解反応条件下(例えば、濃塩酸、濃硫酸)実施することができる。
【0126】
化合物[13]から化合物[11]を製造する反応は、慣用の加溶媒分解反応条件下(例えば、濃硫酸/エタノール)実施することができる。
【0127】
原料化合物[2]([2−a]および[2−b])は、例えば、下記の方法に従って製造することができる。
【0128】
【化47】
(但し、記号は前記と同一意味を有する)
イソインドリン[14]とカルボン酸化合物[6]から化合物[15]を製造する反応は、前記[A法]と同様にして実施することができる。
【0129】
また、ジクロロ化合物[18]と化合物[19]から化合物[15]を製造する反応は、塩基の存在下、添加剤の存在下または非存在下実施することができる。塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムメトキサイド等が挙げられる。添加剤としては、例えば、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド等のテトラ低級アルキルアンモニウムハライド等が挙げられる。
【0130】
この工程の具体的な一例として、例えば、下記に示す反応が挙げられる。
【0131】
【化48】
【0132】
化合物[15]から化合物[16]を製造する反応は、適当なニトロ化剤の存在下実施することができる。適当なニトロ化剤としては、例えば、濃硝酸/濃硫酸、硝酸カリウム/濃硫酸、硝酸カリウム/トリフルオロ酢酸等が挙げられる。
【0133】
化合物[14]から化合物[17]を製造する反応は、上記化合物[15]から化合物[16]を製造する反応と同様にして実施することができる。
【0134】
化合物[17]とカルボン酸化合物[6]から化合物[16]を製造する反応は、前記[A法]と同様にして実施することができる。
【0135】
化合物[16]から化合物[2−a]を製造する反応は、適当な還元剤の存在下実施することができる。還元剤としては、例えば、水素/パラジウム−炭素、水素化アルミニウムリチウム、亜鉛−酢酸、塩化鉄(II)−塩酸、塩化スズ(II)−塩酸、鉄―塩酸、鉄−塩化アンモニウム、ギ酸アンモニウム/パラジウム−炭素等が挙げられる。
【0136】
化合物[2−a]から化合物[2−b]を製造する反応は、前記[D法]と同様にして実施することができる。
【0137】
化合物[17]から化合物[2−b]を製造する反応は、前記[E法]と同様に処理(N−アルキル化)した後、化合物[16]から化合物[2−a]を製造する反応と同様に処理(ニトロ基の還元)することにより実施することができる。
【0138】
原料化合物[3]は、例えば、下記の方法に従って製造することができる。
【化49】
【0139】
(但し、記号は前記と同一意味を有する)
化合物[2]と化合物[20]から化合物[3]を製造する反応は、前記[A法]と同様にして実施することができる。
【0140】
原料化合物[5]は、例えば、下記の方法に従って製造することができる。
【0141】
【化50】
(但し、記号は前記と同一意味を有する)
化合物[17]から化合物[21]を製造する反応は、溶媒中、ジ−tert−ブチルジカーボネート(Boc2O)の存在下、塩基の存在下または非存在下実施することができる。溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、ジオキサン、酢酸エチル等が挙げられる。塩基としては、例えば、トリエチルアミン、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、ジイソプロピルエチルアミン、炭酸水素ナトリウム、4−ジメチルアミノピリジン等が挙げられる。
【0142】
化合物[21]から化合物[22]を製造する反応は、化合物[16]から化合物[2−a]を製造する反応と同様にして実施することができる。
【0143】
化合物[22]と化合物[1]から化合物[23]を製造する反応は、前記[A法]と同様にして実施することができる。
【0144】
化合物[23]から化合物[5]を製造する反応は、Boc基で保護されたアミノ基の脱保護剤の存在下実施することができる。脱保護剤としては、例えば、塩酸−ジオキサン、塩酸−酢酸エチル、トリフルオロ酢酸、ヨードトリメチルシラン等が挙げられる。
【0145】
上記化合物[I]、[I−a]または[I−b]を製造するにあたり、各中間体化合物は化学反応に示しているものだけでなく、反応に関与しなければ、その塩またはその反応性誘導体も、適宜用いることができる。該塩としては、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム等の金属塩、ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基との塩、塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素酸、リン酸等の無機酸との塩、酢酸、シュウ酸、クエン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、マロン酸、クエン酸、ギ酸、フマル酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸との塩が挙げられる。
【0146】
さらに、本発明の有効成分である化合物および原料化合物の製造に際し、原料化合物ないし各中間体が官能基を有する場合、上記で示した以外にも合成化学の常法により各官能基に適切な保護基を導入し、また、必要が無くなればそれらの保護基を適宜除去してもよい。
【0147】
なお、本発明において、アルキル基としては、炭素数1〜16の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基が挙げられ、とりわけ炭素数1〜10のものが挙げられる。低級アルキル基または低級アルコキシ基とは、炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基またはアルコキシ基が挙げられ、とりわけ炭素数1〜4のものが挙げられる。また、低級アルカノイル基とは、炭素数2〜7、とりわけ炭素数2〜5の直鎖状または分岐鎖状のアルカノイル基が挙げられ、シクロアルキル基とは、炭素数3〜20、とりわけ炭素数3〜12のシクロアルキル基が挙げられる。シクロ低級アルキルとは、炭素数3〜8、とりわけ炭素数3〜6のものが挙げられる。アルケニル基とは、炭素数2〜16、とりわけ炭素数2〜10の直鎖状または分岐鎖状のアルケニル基が挙げられ、低級アルケニル基とは、炭素数2〜8、とりわけ炭素数2〜4のアルケニル基が挙げられる。アルキレン基とは、炭素数1〜16、とりわけ炭素数1〜10の直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基が挙げられ、低級アルキレン基とは、炭素数1〜8、とりわけ炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基が挙げられる。さらに、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子が挙げられる。
【0148】
【実験例】
実験例1
(ApoB分泌抑制作用)
ヒト肝癌由来細胞HepG2(ATCC No.:HB−8065)を、96穴プレートの各ウェルへ50%コンフルエントになるように播き込み、非働化した10%の牛胎児血清を添加したPRMI−1640培地(日研生物製、200μL/ウェル)を用いて、80%コンフルエントとなるまで最低48時間培養した(37℃、5%CO2)。培養終了後、培地を交換し、ジメチルスルホキシド(DMSO終濃度0.5%)に溶解した各種濃度の検体を培地に添加して更に16時間培養した。培養終了後、HepG2細胞の培養上清(50μL)を採取し、培地で15倍希釈してELISA法によるApoB定量用試料(100μL/ウェル)とした。当該ELISA法においては、一次抗体として抗ヒトApoBモノクローナル抗体(H45635M、Biodesign社製)を、また二次抗体として抗ヒトApoBポリクローナル抗体(PP086、The BindingSite社製)を用い、吸光度(OD405nm−OD490nm)を測定した。試料中のApoB量は、上記吸光度と、ヒト血漿から得られたApoBを使用して予め作成された検量線とから求めた。検体非処理群(DMSOのみ添加)のApoB量を100%として標準化し、IC50値を算出した。
(結果)
結果を第1表に示す。
【0149】
【表1】
【0150】
実験例2
(Triton負荷ラットにおける血中トリグリセライド低下作用)
動物は雄性SDラット(SPF、7−8週齢、SLC)を一夜絶食して使用した。Triton−WR1339(非イオン性界面活性剤;ナカライテスク、以下Tritonと略)は生理食塩水に250mg/mLとなるよう溶解した。検体は0.25%カルボキシメチルセルロース(ナカライテスク)に溶解又は懸濁した後、ラットに経口投与した。検体非投与群には、投与溶媒のみを投与した。検体投与1時間後、Tritonを尾静脈内投与(250mg/kg)した。検体投与前およびTriton処理3時間後の血漿中トリグリセライド(TG)値をトリグリザイム(栄研化学)を用いて測定した。検体非投与群のTG分泌量(検体投与前のTG値とTriton処理3時間後のTG値の差)を100%とし、検体投与によりTG分泌量を50%抑制する濃度をED50値として算出した。
(結果)
結果を第2表に示す。
【0151】
【表2】
【0152】
実験例3
(オリーブ油負荷ラットにおける血中トリグリセライド低下作用)
7〜8週齢のSD系雄性ラット(SLC製)を、通常飼料と水を自由摂取させ、1週間予備飼育した。検体は0.25%カルボキシメチルセルロース(CMC)に溶解又は懸濁した後、ラットに経口投与(10mL/kg)した。検体投与1時間後にオリーブ油(10mL/kg)を経口投与し、検体投与4時間後の血漿中トリグリセライド値を測定した。検体非投与群には、検体を含有しない0.25%CMCを投与した1時間後にオリーブ油を投与した。なお、0.25%CMCのみを投与したラットを対照群とした。血漿中トリグリセライド(TG)値の定量は、腹部大動脈から採取した血液を遠心分離して得られた血漿を試料とし、トリグリザイム(栄研化学製)を用いて実施した。検体非投与群のTG値と対照群のTG値との差を100%とし、〔検体投与群のTG値−対照群のTG値〕が50%となる用量を算出し、これをED50値とした。
(結果)
結果を第3表に示す。
【0153】
【表3】
【0154】
【製造例】
上記例示の各方法で合成される本発明の有効成分である化合物[I]の具体例(製造例)を下記に示すが、これにより本発明が限定されるものではない。
製造例1
2−(4−ベンジルオキシピペリジン−1−イル)安息香酸(参考例20で得られる粗生成物をそのまま用いる)、5−アミノ−2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−イソインドリン42mg、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール28mgおよび4−ジメチルアミノピリジン21mgのジメチルホルムアミド(2ml)溶液に、氷冷下、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド・塩酸塩39mgを加え、室温で撹拌する。22時間後に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド・塩酸塩39mgを追加し、さらに24時間撹拌する。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出する。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をプレパラティブクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル)で精製した後、酢酸エチル−ジイソプロピルエーテル混合溶媒で粉末化することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−ベンジルオキシピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン47mgを無色粉末として得る。
MS(APCI)m/z;536(M+H),IR(Nujol)cm−1;1673,1601。
製造例2−15
対応原料化合物を製造例1と同様に処理することにより、第4表記載の化合物を得る。
【0155】
【表4】
【0156】
【表5】
【0157】
【表6】
【0158】
製造例16
(1)2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−エトキシカルボニルピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン(製造例3で得られる化合物)5.19gのメタノール(120ml)/テトラヒドロフラン(120ml)混合溶液に、水酸化カリウム1.01gの水(20ml)溶液を加え、室温で23時間撹拌する。反応液を濃縮後、残渣に水を加え、10%クエン酸水溶液で液性を酸性とし、クロロホルムで抽出する。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をメタノール−ジエチルエーテルの混合溶液で結晶化することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−カルボキシピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン4.78gを無色結晶として得る。
M.p.230−232℃
(2)上記(1)で得られる化合物3.144gのトルエン(35ml)懸濁液にジフェニルリン酸アジド2.010g、トリエチルアミン1.05mlを加え2時間加熱還流する。反応液にtert−ブチルアルコール35mlを加え、16時間加熱還流する。反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=100:1)で精製することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン3.021gを無色泡状物として得る。
MS(APCI)m/z;545(M+H),IR(Nujol)cm−1;1706,1666。
製造例17
2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン(製造例7または製造例16(2)で得られる化合物)3.273gに4M塩酸−ジオキサン溶液(30ml)を滴下し、室温で7時間撹拌する。反応液を濃縮後、残渣をジエチルエーテルで洗浄することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−アミノピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン・3塩酸塩3.176gを無色固体として得る。
MS(APCI)m/z;445(M+H)、IR(Nujol)cm−1;1661,1609。
製造例18
2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−アミノピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン・3塩酸塩(製造例17で得られる化合物)207mgおよび炭酸カリウム221mgの酢酸エチル(4ml)−塩化メチレン(4ml)−水(2ml)の混合溶液に、塩化ベンゾイル56μlを滴下し、室温で5時間撹拌する。炭酸カリウム113mg、塩化ベンゾイル28μlを追加し、さらに室温で2時間撹拌する。反応液にクロロホルムと水を加え分液後、有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去する。残渣をカラムクロマトグラフィー(山善(株)ウルトラパックTMジオール、展開溶媒;n−ヘキサン:クロロホルム=34:66→0:100)で精製し、残渣をジイソプロピルエーテルで粉末化することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−ベンゾイルアミノピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン149mgを無色粉末として得る。
MS(APCI)m/z;549(M+H)、IR(Nujol)cm−1;1660,1603。
製造例19
対応原料化合物を製造例18と同様に処理することにより、第5表記載の化合物を得る。
【0159】
【表7】
【0160】
製造例20
2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−アミノピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン・3塩酸塩(製造例17で得られる化合物)200mgおよびトリエチルアミン0.216mlの塩化メチレン(10ml)溶液に、氷冷下、クロロ炭酸ベンジル0.066mlを加え、室温で2時間撹拌する。反応液を水に注ぎ、クロロホルムで抽出する。有機層を5%クエン酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=25:1)で精製した後、酢酸エチルで再結晶することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−ベンジルオキシカルボニルアミノピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン117mgを無色結晶として得る。
M.p.147.5−149.5℃(分解)。
製造例21−22
対応原料化合物を製造例20と同様に処理することにより、第6表記載の化合物を得る。
【0161】
【表8】
【0162】
製造例23
2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−アミノピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン・3塩酸塩(製造例17で得られる化合物)558mgのエタノール(20ml)溶液にトリエチルアミン836μl、2−ブロモピリミジン482mgを加え、48時間加熱還流する。反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=100:0→90:10)で精製した後、メタノールで再結晶することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−(ピリミジン−2−イル−アミノ)ピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン181mgを無色結晶として得る。
M.p.149−152℃(分解)。
製造例24
(1)2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−(tert−ブトキシカルボニル−メチル−アミノ)ピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン(製造例9で得られる化合物)220mgを、製造例17と同様に処理することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−メチルアミノピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン・3塩酸塩221mgを灰白色固体として得る。
(2)上記(1)で得られる化合物218mgおよび炭酸カリウム318mgの塩化メチレン(5ml)−水(2.5ml)の混合溶液に、クロロ炭酸エチル55μlを撹拌しながら滴下し、室温で2.5時間撹拌する。反応液にクロロホルム、水を加え分液後、有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=100:0→95:5)で精製した後、酢酸エチルで再結晶することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−(エトキシカルボニル−メチル−アミノ)ピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン146mgを淡褐色結晶として得る。
M.p.194−198℃。
製造例25
アルゴン雰囲気下、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−カルボキシピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン(製造例16(1)で得られる化合物)500mg、ジメチルアミン・塩酸塩129mg、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド・塩酸塩404mg、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール144mg、4−ジメチルアミノピリジン(触媒量)およびトリエチルアミン0.517mlの塩化メチレン(40ml)懸濁液を、室温で終夜撹拌する。反応液を希炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、クロロホルムで抽出する。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=25:1)で精製した後、酢酸エチルで再結晶することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−ジメチルカルバモイルピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン455mgを無色結晶として得る。
1H−NMR(DMSOd6) ppm ; 1.68−1.90 (4H,m), 2.73−2.93 (3H,m), 2.82 (3H,d,J=1.5Hz), 3.04 (3H,s), 3.21−3.28 (2H,m), 4.67 (2H,d,J=12.1Hz), 4.93 (2H,d,J=12.5Hz), 5.18 (2H,d,J=2.9Hz), 6.28 (1H,t,J=2.2Hz), 7.22 (1H,t,J=7.1Hz), 7.29−7.38 (2H,m), 7.45 (1H,d,J=1.6Hz), 7.52 (1H,m), 7.61 (1H,m), 7.70 (1H,d,J=2.4Hz), 7.84 (1H,dt,J=7.7,11.7Hz), 7.95 (1H,d,J=8.1Hz), 11.74 (1H,d,J=15.8Hz).
MS(APCI) m/z ; 501(M+H)+.
製造例26−34
対応原料化合物を製造例25と同様に処理することにより、第7表記載の化合物を得る。
【0163】
【表9】
【0164】
【表10】
【0165】
製造例35
2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−カルボキシピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン(製造例16(1)で得られる化合物)142mg、ベンジルアルコール0.037mlおよび1−ヒドロキシベンゾトリアゾール45mgのジメチルホルムアミド(2.5ml)溶液に、氷冷下、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド・塩酸塩64mgを加え、室温で24時間、50℃で7時間撹拌する。反応液に希炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、1時間撹拌した後、酢酸エチルで抽出する。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をプレパラティブクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=10:1)で精製後、酢酸エチル−イソプロピルエーテルの混合溶媒で再結晶することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−ベンジルオキシカルボニルピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン85mgを無色結晶として得る。
M.p.180−183℃。
製造例36
2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−ベンジルオキシカルボニルピペラジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン(製造例10で得られる化合物)177mgの臭化水素−酢酸(3mL)溶液を室温で5時間撹拌する。反応液にジイソプロピルエーテル(15mL)を加え、室温で2時間撹拌した後、析出物をろ取、ジイソプロピルエーテルで洗浄後、乾燥することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(ピペラジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン・3臭化水素酸塩147mgを無色粉末として得る。
M.p.214−215℃。
製造例37
2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−ホルミルピペラジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン(製造例11で得られる化合物)458mgを製造例17と同様に処理することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(ピペラジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン・3塩酸塩532mgを無色粉末として得る。
MS(APCI)m/z;431(M+H),IR(nujol)cm−1;1655,1605.
製造例38
2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−tert−ブトキシカルボニルピペラジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン(製造例12で得られる化合物)1.05gをメタノール(50ml)に溶解し、約19%塩酸−メタノール溶液(10ml)を加え、室温で20時間撹拌する。さらに約19%塩酸−メタノール溶液(10ml)を加え、室温で20時間撹拌する。減圧下溶媒を留去し、乾燥することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(ピペラジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン・3塩酸塩1.01gを白色粉末として得る。
製造例39
2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(ピペラジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン・3塩酸塩(製造例37で得られる化合物)150mgの塩化メチレン(1ml)溶液に、氷冷下、トリエチルアミン(280μl)、塩化ベンゼンスルホニル(38μl)を加え、同温で2時間撹拌する。反応液をクロロホルムで希釈し、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=50:1)で精製し、酢酸エチルで再結晶することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−ベンゼンスルホニルピペラジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン83mgを無色結晶として得る。
M.p.233−235℃
製造例40
対応原料化合物を製造例39と同様に処理することにより、第8表記載の化合物を得る。
【0166】
【表11】
【0167】
製造例41
2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(ピペラジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン・3塩酸塩(製造例37で得られる化合物)150mg、トリエチルアミン(280μl)およびベンズアルデヒド(31μl)の塩化メチレン(3ml)溶液に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム190mgを加え、室温で24時間撹拌する。反応液をクロロホルムで希釈し、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=50:1)で精製し、酢酸エチルで結晶化することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン83mgを無色結晶として得る。
M.p.237−238℃
製造例42
2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(ピペラジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン・3塩酸塩(製造例37で得られる化合物)200mgの塩化メチレン(15ml)懸濁液に、トリエチルアミン200mg、塩化ジメチルカルバモイル60mgの塩化メチレン(5ml)溶液を氷冷下滴下する。反応混合物を室温まで昇温し、20時間撹拌する。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出する。酢酸エチル層を、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム〜クロロホルム:メタノール=50:1)で精製することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−ジメチルカルバモイルピペラジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン170.6mgを白色アモルファス状粉末として得る。
MS(APCI)m/z;502(M+H),IR(Nujol) cm−1;1671,1633.
製造例43−44
対応原料化合物を製造例42と同様に処理することにより、第9表記載の化合物を得る。
【0168】
【表12】
【0169】
製造例45
(1)アルゴン雰囲気下、5−アミノ−2−(tert−ブトキシカルボニル)−イソインドリン(参考例37(3)で得られる化合物)2.53g、2−(4−エトキシカルボニルピペリジン−1−イル)安息香酸(参考例21で得られる化合物)2.80g、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド・塩酸塩2.86g、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール1.35g、4−ジメチルアミノピリジン(触媒量)およびトリエチルアミン2.09mlの塩化メチレン(80ml)溶液を、室温で終夜撹拌する。反応液を希炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、クロロホルムで抽出する。有機層を水、5%クエン酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル:n−へキサン=2:3)で精製することにより、2−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[2−(4−エトキシカルボニルピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン4.05gを無色固体として得る。
MS(APCI)m/z;494(M+H),IR(neat)cm−1;1735,1695,1660.
(2)上記(1)で得られる化合物4.03gのメタノール(50ml)−テトラヒドロフラン(50ml)混合溶液に、水酸化カリウム800mgの水(15ml)溶液を加え、室温で終夜撹拌する。反応液を濃縮後、残渣に水を加え、10%クエン酸水溶液で液性を酸性とし、クロロホルムで抽出する。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去することにより、2−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[2−(4−カルボキシピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン3.80gを無色泡状物として得る。
MS(APCI)m/z;466(M+H),IR(neat)cm−1;1730,1695,1670.
(3)アルゴン雰囲気下、上記(2)で得られる化合物3.78g、ジメチルアミン・塩酸塩993mg、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド・塩酸塩3.10g、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール1.10g、4−ジメチルアミノピリジン(触媒量)およびトリエチルアミン3.96mlの塩化メチレン(80ml)溶液を、室温で5.5時間撹拌する。反応液を希炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、クロロホルムで抽出する。有機層を水、5%クエン酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=25:1)で精製後、酢酸エチルで再結晶することにより、2−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[2−(4−ジメチルカルバモイルピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン3.31gを無色結晶として得る。
M.p.205.0−207.0℃
(4)上記(3)で得られる化合物3.15gのジオキサン(30ml)懸濁液に4M塩酸−ジオキサン溶液(50ml)を滴下し、室温で終夜撹拌する。反応液をジエチルエーテルで希釈し、析出物をろ取する。得られる白色粉末を水に溶かし、氷冷下、濃アンモニア水を加えて液性を塩基性とした後、室温で2時間攪拌する。析出物をろ取、乾燥することにより、5−[2−(4−ジメチルカルバモイルピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン2.28gを淡褐色粉末として得る。
MS(APCI)m/z;393(M+H),IR(neat)cm−1;1660,1635.
(5)上記(4)で得られる化合物1.0g、(1H−ピラゾール−1―イル)酢酸(参考例36(2)で得られる化合物)337mgおよび1−ヒドロキシベンゾトリアゾール362mgのジメチルホルムアミド(2.5ml)溶液に、氷冷下、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド・塩酸塩587mgを加え、室温で2.5時間撹拌する。反応液に希炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、1時間撹拌した後、酢酸エチル−テトラヒドロフラン混合溶媒で抽出する。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=50:1)で精製後、酢酸エチルで再結晶することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−ジメチルカルバモイルピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン(製造例25で得られる化合物)921mgを無色結晶として得る。
参考例1
2−フルオロ安息香酸58.29gおよび炭酸カリウム57.42gのジメチルホルムアミド懸濁液(500ml)に、氷冷下、臭化ベンジル71.16gを滴下する。室温で15時間撹拌する。反応液を氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣を減圧蒸留することにより、2−フルオロ安息香酸ベンジル86.13gを淡黄色油状物として得る。
B.p.(3mmHg)152−155℃。
参考例2
(1)アルゴン雰囲気下、ジイソプロピルアミン1.3gのテトラヒドロフラン(50ml)溶液に、氷冷下、1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(8ml)を滴下し、15分間撹拌する。反応液を−78℃に冷却し、N−tert−ブトキシカルボニル−イソニペコチン酸エチル3.0gのテトラヒドロフラン溶液(25ml)を滴下し、1時間攪拌する。反応液にメトキシメチルクロリド1.03gのテトラヒドロフラン(25ml)溶液を滴下する。反応液を室温まで昇温後、5時間攪拌する。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=6:1)で精製することにより、1−tert−ブトキシカルボニル−4−エトキシカルボニル−4−メトキシメチルピペリジン2.25gを無色油状物として得る。
MS(APCI)m/z;302(M+H),IR(neat)cm−1;1731,1694。
(2)上記(1)で得られる化合物2.2gのエタノール(11.7ml)溶液に、水酸化ナトリウム1.46gの水(5.84ml)溶液を加え、12時間加熱還流する。反応液を室温まで冷却後、濃縮する。残渣に水を加え、希塩酸で液性を酸性とし、クロロホルムで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去することにより、1−tert−ブトキシカルボニル−4−カルボキシ−4−メトキシメチルピペリジン2.1gを無色油状物として得る。
MS(ESI)m/z;272(M−H),IR(neat)cm−1;3076,1732,1696,1651。
(3)上記(2)で得られる化合物500mg、ジフェニルリン酸アジド0.434mlおよびトリエチルアミン0.28mlのトルエン(5ml)溶液を30分間加熱還流する。反応液を室温まで冷却後、水、飽和食塩水で洗浄する。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製することにより、1−tert−ブトキシカルボニル−4−イソシアナト−4−メトキシメチルピペリジン443mgを無色油状物として得る。
MS(APCI)m/z;271(M+H),IR(neat)cm−1;1695,1590。
(4)上記(3)で得られる化合物300mgおよびベンジルアルコール0.126mlのトルエン(3ml)溶液を48時間加熱還流する。反応液を室温まで冷却後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製することにより、1−tert−ブトキシカルボニル−4−ベンジルオキシカルボニルアミノ−4−メトキシメチルピペリジン335mgを無色油状物として得る。
MS(APCI)m/z;379(M+H),IR(neat)cm−1;1809,1723,1694,1674。
(5)上記(4)で得られる化合物9.4gおよび10%パラジウム−炭素1.9gのメタノール(190ml)懸濁液を水素雰囲気下、室温、常圧で2時間撹拌する。触媒をろ去し、ろ液を濃縮することにより、1−tert−ブトキシカルボニル−4−アミノ−4−メトキシメチルピペリジン6.02gを無色油状物として得る。
MS(APCI)m/z;245(M+H),IR(neat)cm−1;3367,3301,1692。
(6)上記(5)で得られる化合物9.4gのメタノール(45ml)溶液に4M塩酸−ジオキサン溶液(45ml)を滴下し、室温で1時間撹拌する。反応液を濃縮後、残渣をジエチルエーテルで粉末とすることにより、4−アミノ−4−メトキシメチルピペリジン・2塩酸塩5.20gを無色結晶として得る。
M.p.266−268℃。
参考例3
2−フルオロ安息香酸メチル1.541g、4−ヒドロキシピペリジン1.519g、トリエチルアミン2.80mlの1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(10ml)溶液を100℃で17時間加熱する。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1→1:2)で精製することにより、2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)安息香酸メチル1.344gを黄色油状物として得る。
MS(APCI)m/z;236(M+H),IR(neat)cm−1;1713,1597.
参考例4
2−フルオロ安息香酸ベンジル25.75gおよびイソニペコチン酸エチル21.98gのジメチルホルムアミド(100ml)溶液に、炭酸カリウム23.18gを加え、80℃で20時間撹拌する。反応液を氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル:n−ヘキサン=1:10)で精製することにより、2−(4−エトキシカルボニルピペリジン−1−イル)安息香酸ベンジル20.41gを淡黄色油状物として得る。
MS(APCI)m/z;368(M+H).
参考例5−14
対応原料化合物を参考例3または参考例4と同様に処理することにより、第10表記載の化合物を得る。
【0170】
【表13】
【0171】
【表14】
【0172】
参考例15
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)安息香酸メチル(参考例3で得られる化合物)282mg、臭化ベンジル186μlのテトラヒドロフラン(2.4ml)溶液に水素化ナトリウム63mgを加え、室温で3時間撹拌する。反応液にジメチルスルホキシド256μlを加え、さらに48時間撹拌する。24時間後に水素化ナトリウム63mgを追加する。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製することにより、2−(4−ベンジルオキシピペリジン−1−イル)安息香酸メチル69mgを黄色油状物として得る。
MS(APCI)m/z;326(M+H),IR(neat)cm−1;1724,1597.
参考例16
対応原料化合物を参考例15と同様に処理することにより、第11表記載の化合物を得る。
【0173】
【表15】
【0174】
参考例17
(1)2−(4−エトキシカルボニルピペリジン−1−イル)安息香酸ベンジル4.77g、1M水酸化ナトリウム水溶液(13ml)のエタノール(25ml)−テトラヒドロフラン(10ml)混合溶液を室温で5時間撹拌する。反応液に2モル当量のクエン酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出する。有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液で抽出し、得られた水層のpHをクエン酸で4−5に調整した後、塩化ナトリウムを加え酢酸エチルで抽出する。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去することにより、2−(4−カルボキシピペリジン−1−イル)安息香酸ベンジル2.59gを無色油状物として得る。
MS(ESI)m/z;338(M−H),IR(neat)cm−1;1704.
(2)上記(1)で得られる化合物1.295gのトルエン(15ml)溶液にジフェニルリン酸アジド1.158g、トリエチルアミン585μlを加え2.5時間加熱還流する。反応液にtert−ブチルアルコール(30ml)を加え、44時間加熱還流する。反応液を酢酸エチルにて希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=10:1→5:1)で精製することにより、2−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノピペリジン−1−イル)安息香酸ベンジル1.008gを無色油状物として得る。
MS(APCI)m/z;411(M+H),IR(Nujol)cm−1;1716,1677.
(3)上記(2)で得られる化合物1.008gのテトラヒドロフラン(15ml)溶液に、氷冷下で水素化ナトリウム117mgを数回に分けて加え、室温で1時間撹拌する。反応液にヨウ化メチル183μlを加え、室温で46時間撹拌する。18.5時間後にヨウ化メチル550μlを追加する。反応液を40℃に加熱し、3時間後にヨウ化メチル550μlを追加し、3日間撹拌する。反応液を酢酸エチルで希釈し、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=90:10→50:50)で精製することにより、2−[4−(tert−ブトキシカルボニル−メチル−アミノ)ピペリジン−1−イル]安息香酸ベンジルおよび副生成物からなる混合物を得る。
参考例18
2−(4−アミノ−4−メトキシメチルピペリジン−1−イル)安息香酸ベンジル(参考例8で得られる化合物)312mgおよびトリエチルアミン0.245mlの塩化メチレン(7ml)溶液に、氷冷下、塩化アセチル0.094mlを加え、室温で2時間撹拌する。反応液を水に注ぎ、クロロホルムで抽出する。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−へキサン:酢酸エチル=1:4)で精製することにより、2−(4−アセチルアミノ−4−メトキシメチルピペリジン−1−イル)安息香酸ベンジル312mgを淡黄色樹脂状物として得る。
MS(APCI)m/z;397(M+H),IR(neat)cm−1;3310,1720,1655.
参考例19
(1)2−(ピペラジン−1−イル)−ベンゾニトリル(参考例11で得られる化合物)820mgをエタノール(20ml)に溶解し、氷冷下撹拌しながら濃硫酸2mlをゆっくり加える。反応混合物を4日間加熱撹拌する。反応混合物を冷却後飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて塩基性とした後、酢酸エチルで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮することにより、2−(ピペラジン−1−イル)−安息香酸エチル825mgを淡黄色油状物として得る。
MS(APCI)m/z;235(M+H),IR(neat) cm−1;1717,1259,1227.
(2)上記(1)で得られる化合物800mgおよびトリエチルアミン500mgのテトラヒドロフラン(15ml)溶液に、ジ−tert−ブチルジカーボネート900mgのテトラヒドロフラン(5ml)溶液を室温で滴下する。反応混合物を室温で20時間撹拌後、水中に注ぎ酢酸エチルで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム)で精製することにより、2−(4−tert−ブトキシカルボニルピペラジン−1−イル)安息香酸エチル1.078gを淡黄色油状物として得る。
MS(APCI)m/z;335(M+H),IR(neat)cm−1;1697.
参考例20
2−(4−ベンジルオキシピペリジン−1−イル)安息香酸メチル(参考例15で得られる化合物)56mgおよび1M水酸化ナトリウム水溶液0.35mlのメタノール(1.7ml)溶液を、60℃で21時間撹拌する。反応液を濃縮することにより、2−(4−ベンジルオキシピペリジン−1−イル)安息香酸・ナトリウム塩を粗生成物として得る。該化合物は、精製することなく次の反応に用いる。
参考例21
2−(4−エトキシカルボニルピペリジン−1−イル)安息香酸ベンジル(参考例4で得られる化合物)5.37gおよび5%パラジウム−炭素2.5gをエタノール(100ml)に懸濁し、水素雰囲気下、室温、常圧で1時間撹拌する。触媒をろ去し、ろ液を濃縮することにより、2−(4−エトキシカルボニルピペリジン−1−イル)安息香酸4.08gを無色固体として得る。
MS(ESI)m/z;276(M−H),IR(neat)cm−1;1730,1685.
参考例22−34
対応原料化合物を参考例20または参考例21と同様に処理することにより、第12表記載の化合物を得る。
【0175】
【表16】
【0176】
【表17】
【0177】
【表18】
【0178】
参考例35
(1)ブロモ酢酸tert−ブチル5.00gのジメチルホルムアミド(20ml)溶液に、ピラゾール2.09gおよび炭酸カリウム7.07gを加える。室温で1時間、50℃で3.5時間撹拌後、反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル:n−へキサン=1:3)で精製することにより、(1H−ピラゾール−1―イル)酢酸tert−ブチル4.23gを無色油状物質として得る。
(2)上記(1)で得られる化合物4.21gのジオキサン(10ml)溶液に、4M塩酸−ジオキサン溶液25mlを加え、室温で12時間撹拌する。反応液にジエチルエーテルを加え、室温で1時間撹拌後、析出した粉末をろ取し、減圧下乾燥することにより、(1H−ピラゾール−1―イル)酢酸・塩酸塩3.50gを無色粉末として得る。
参考例36
(1)ピラゾール170g、ブロモ酢酸メチル260mlおよび炭酸カリウム414gのアセトン懸濁液を、25時間加熱還流する。室温まで冷却後、不溶物をろ別し、ろ液を減圧濃縮する。残渣を蒸留することにより、(1H−ピラゾール−1―イル)酢酸メチル580gを得る。
B.p.105−120.0℃(15mmHg)
(2)上記(1)で得られる化合物219gを2M塩酸水溶液(1.5L)に溶解し、2時間加熱還流する。反応液を減圧下500mlまで濃縮し、氷冷下炭酸カリウムを加えpHを0.5−0.6とし、生成する析出物をろ取した後減圧乾燥する。テトラヒドロフランで再結晶することにより、(1H−ピラゾール−1―イル)酢酸127.3gを得る。
M.p.171−172℃
参考例37
(1)イソインドリン22.43gのメタノール(100ml)溶液をドライアイスーアセトン浴で冷却し、これに濃硫酸20.47gを滴下した後、ジエチルエーテルを加え、析出した粉末をろ取する。減圧乾燥後、得られる粉末を濃硫酸220mlに溶解し、氷冷下、濃硝酸15.8mlを滴下する。2.5時間攪拌後、氷水中に注ぎ、水酸化ナトリウム(固体のまま加える。)を加え塩基性とした後、酢酸エチルで抽出する。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去することにより、5−ニトロイソインドリン23.0gを粗生成物として得る。
(2)上記(1)で得られる化合物2.62gのテトラヒドロフラン(40ml)溶液に、氷冷下、ジ−tert−ブチルジカーボネート3.86gのテトラヒドロフラン(10ml)溶液を滴下し、1.5時間撹拌する。溶媒を留去し、残渣に酢酸エチルを加え、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製し、n−ヘキサン−酢酸エチルの混合溶液で再結晶することにより、5−ニトロ−2−(tert−ブトキシカルボニル)−イソインドリン3.09gを得る。
M.p.159−160℃
(3)上記(2)で得られる化合物3.46gおよび10%パラジウム−炭素340mgのテトラヒドロフラン(50ml)懸濁液を、水素雰囲気下、常圧、室温で1時間撹拌する。触媒をろ去し、ろ液を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製することにより、5−アミノ−2−(tert−ブトキシカルボニル)−イソインドリン3.05gを無色油状物として得る。
参考例38
(1)5−ニトロ−2−(tert−ブトキシカルボニル)−イソインドリン(参考例37(2)で得られる化合物)6.60gのジオキサン(25ml)懸濁液に、4M塩酸−ジオキサン溶液(40ml)を加え、室温で終夜撹拌する。ジエチルエーテルを加え析出した沈殿をろ取することにより、5−ニトロ−イソインドリン・塩酸塩5.50gを粗生成物として得る。
(2)上記(1)で得られる化合物4.72g、(1H−ピラゾール−1−イル)酢酸・塩酸塩2.89g、4−ジメチルアミノピリジン30mgおよびトリエチルアミン9mlのジメチルホルムアミド(70ml)溶液に、1−エチルー3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド・塩酸塩4.90gを加え、室温で終夜撹拌する。反応液を氷水中に注ぎ、析出した粉末をろ取、乾燥し、クロロホルム−メタノールの混合溶液で再結晶することにより、5−ニトロ−2−(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル−イソインドリン5.31gを無色結晶として得る。
M.p.247−248℃
(3)上記(2)で得られる化合物1.005gおよび10%パラジウム−炭素98mgの酢酸(15ml)懸濁液を、水素雰囲気下、常温、常圧で1時間撹拌する。触媒をろ去し、ろ液を濃縮後、残渣をクロロホルム−メタノールの混合溶液で再結晶することにより、5−アミノ−2−(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル−イソインドリン759mgを無色結晶として得る。
M.p.218−219℃
【発明の属する技術分野】
本発明は優れたアポリポ蛋白B(ApoB)分泌抑制作用および血清脂質低下作用を有し医薬として有用な新規なイソインドリン誘導体を有効成分としてなる医薬組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ApoB分泌抑制作用を有し、血清脂質低下剤として用い得ることが示唆されている化合物としては、4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−2−カルボン酸[2−(チオフェン−2−イル−アセチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−イル]−アミド、4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−2−カルボン酸[2−(ピリジン−2−イル−アセチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−イル]−アミド等(例えば、特許文献1参照)や、4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−2−カルボン酸[2−(2−(ピリジン−2−イル)エチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−イル]−アミド等が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
しかしながら、これらに記載されたアミド化合物はいずれも、カルボン酸部分にはビフェニル構造を、アミン部分にはテトラヒドロイソキノリン環を有する化合物であり、本願発明の化合物の如きカルボン酸部分に含窒素脂肪族複素環−フェニル基を有する化合物やアミン部分にイソインドリン環を有する化合物は一切記載されていない。
【0004】
【特許文献1】
国際公開第96/40640号パンフレット(第39及び45頁)
【特許文献2】
国際公開第98/23593号パンフレット(第69頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、優れたアポリポ蛋白B分泌抑制作用および血清脂質低下作用を有する、新規イソインドリン誘導体を有効成分としてなる医薬組成物を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
課題を解決するために本発明者等は、鋭意研究の結果、アポリポ蛋白B分泌抑制作用および血清脂質低下作用を有する新規なイソインドリン誘導体が医薬として有用であることを見出して本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、一般式[I]:
【0008】
【化13】
【0009】
(式中、環Aは置換されていてもよい含窒素脂肪族複素環式基、Qは−CO−または−CH2−、Rは置換されていてもよい複素環式基で置換された低級アルキル基を表す)
で示されるイソインドリン誘導体またはその薬理的に許容しうる塩を有効成分としてなる医薬組成物に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の有効成分である化合物[I]における環A上の置換基としては、例えば、
(1)アリール基または低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルキル基、
(2)低級アルキル基またはシアノ基で置換されていてもよいアリール基、
(3)アリール基で置換されていてもよい低級アルコキシ基、
(4)ホルミル基、
(5)カルボキシル基、
(6)アリール基で置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基、
(7)アリール基で置換されていてもよい低級アルカノイル基、
(8)アリールスルホニル基、
(9)低級アルキルスルホニル基、
(10)低級アルカノイル基;アリール低級アルカノイル基;アリールカルボニル基;低級アルコキシカルボニル基;アリール低級アルコキシカルボニル基;アリールオキシカルボニル基;アリールスルホニル基;低級アルキルスルホニル基;低級アルキル基;ピリジル基;ピラジニル基;ピリミジニル基;およびピリダジニル基から選ばれる基で置換されていてもよいアミノ基、
(11)式:−CONR3R4
(式中、R3およびR4は同一または異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、アルキル基、アリール低級アルキル基、ピリジル低級アルキル基、ピリジル基およびアリール基から選ばれる基を表す)
で示される基、
(12)式:
【0011】
【化14】
【0012】
(式中、nは0〜3の整数を表す)
で示される基等が挙げられる。
【0013】
環Aは、上記置換基から選ばれる同一もしくは異なる1〜3個の基で置換されていてもよい。
【0014】
環Aにおける含窒素脂肪族複素環式基としては、例えば、1または2個の窒素原子を含有する3〜8員脂肪族複素環式基等が挙げられる。具体的には、アジリジニル基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリノ基、アゼパニル基、ジアゼパニル基等が挙げられる。
【0015】
本発明の有効成分である化合物[I]のRにおける複素環式基上の置換基としては、例えば、
(1)低級アルキル基、
(2)低級アルコキシ基、
(3)低級アルコキシカルボニル基、
(4)カルボキシル基、
(5)低級アルカノイル基、
(6)シアノ基、
(7)保護されていてもよい水酸基、
(8)保護されていてもよいアミノ基、
(9)ニトロ基、
(10)ハロゲン原子、
等が挙げられる。
【0016】
Rにおける複素環式基は、上記置換基から選ばれる同一もしくは異なる1〜3個の基で置換されていてもよい。
【0017】
Rにおける複素環式基としては、例えば、1〜4個の窒素原子を含有する単環または2環の複素環式基等が挙げられる。具体的には、ピロリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリル基、キノリル基、イソキノリル基、ベンズイミダゾリル基等が挙げられる。
【0018】
環Aにおけるアリール基としては、例えば、1〜3環のアリール基が挙げられ、具体的には、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基等が挙げられる。
【0019】
上記本発明の有効成分である化合物[I]が保護されたアミノ基を有する場合において、当該アミノ基の保護基としては、例えば、置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基、アシル基等が挙げられ、具体的には、エトキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、4−メトキシベンジルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、9−フルオレニルメトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、2,2,2−トリクロロエチルオキシカルボニル基、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基等が挙げられる。さらに、ベンジル基、4−メトキシベンジル基、アリル基等も挙げられる。このうち好ましいものとしては、置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基が挙げられ、具体的には、ベンジルオキシカルボニル基及びtert−ブトキシカルボニル基が挙げられる。また、保護されたアミノ基としては、例えば、保護されるアミノ基とともにフタルイミド基を形成する場合も含まれる。
【0020】
また、本発明の有効成分である化合物[I]が保護された水酸基を有する場合において、当該水酸基の保護基としては、置換されていてもよいアリール低級アルキル基、アシル基、置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基、トリアルキルシリル基等の慣用の保護基を挙げることができる。このうち好ましいものとしては、例えば、ベンジル基、フェネチル基等の如き非置換アリール低級アルキル基、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、マロニル基、アクリロイル基、ベンゾイル基等のアシル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の低級アルコキシカルボニル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等のトリアルキルシリル基が挙げられる。さらに、トリフェニルメチル基、2−シアノエチル基等も挙げられる。
【0021】
本発明の有効成分である化合物[I]のうち、好ましい化合物としては、環Aが、式:
【0022】
【化15】
【0023】
(式中、R1は、(1)水素原子、
(2)フェニル基で置換されていてもよい低級アルキル基、
(3)低級アルキル基またはシアノ基で置換されていてもよいフェニル基、
(4)フェニル基で置換されていてもよい低級アルコキシ基、
(5)ホルミル基、
(6)カルボキシル基、
(7)フェニル基で置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基、
(8)フェニル基で置換されていてもよい低級アルカノイル基、
(9)ベンゼンスルホニル基、
(10)低級アルキルスルホニル基、
(11)低級アルカノイル基;フェニル低級アルカノイル基;フェニルカルボニル基;低級アルコキシカルボニル基;フェニル低級アルコキシカルボニル基;フェニルオキシカルボニル基;フェニルスルホニル基;低級アルキルスルホニル基;低級アルキル基;ピリジル基;ピラジニル基;ピリミジニル基;およびピリダジニル基から選ばれる基で置換されていてもよいアミノ基、
または、
(12)式:−CONR3R4
(式中、R3およびR4は同一または異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、アルキル基、フェニル低級アルキル基、ピリジル低級アルキル基、ピリジル基およびフェニル基から選ばれる基を表す)
で示される基、
または、
(13)式:
【0024】
【化16】
【0025】
(式中、nは0〜3の整数を表す)
で示される基、
R2は、水素原子または低級アルコキシ低級アルキル基を表す)
で示される基、
Qが、−CO−、
Rが、式:
【0026】
【化17】
【0027】
(式中、mは1〜3の整数、Wは下記から選ばれる基で置換されていてもよいピラゾリル基を表す:
(1)低級アルキル基、
(2)低級アルコキシ基、
(3)低級アルコキシカルボニル基、
(4)カルボキシル基、
(5)低級アルカノイル基、
(6)シアノ基、
(7)保護されていてもよい水酸基
(8)保護されていてもよいアミノ基、
(9)ニトロ基、および、
(10)ハロゲン原子)
で示される基、
である化合物が挙げられる。
【0028】
本発明の有効成分である化合物[I]のうち、より好ましい化合物としては、環Aが、式:
【0029】
【化18】
【0030】
(但し、記号は前記と同一意味を有する)
で示される基、
Qが、−CO−、
Rが、式:
【0031】
【化19】
【0032】
で示される基、
である化合物が挙げられる。
【0033】
本発明の有効成分である化合物[I]のうち、他のより好ましい化合物としては、環Aが、式:
【0034】
【化20】
【0035】
(式中、R1が、(1)水素原子、
(2)フェニル低級アルキル基、
(3)フェニル基、
(4)フェニル基で置換されていてもよい低級アルコキシ基、
(5)ホルミル基、
(6)フェニル基で置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基、
(7)ベンゼンスルホニル基、
(8)低級アルコキシカルボニル基;フェニル低級アルコキシカルボニル基;フェニルオキシカルボニル基;およびピリミジニル基から選ばれる基で置換されていてもよいアミノ基、
(9)式:−CONR3R4
(式中、R3およびR4は同一または異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基およびフェニル基から選ばれる基を表す)
または、
(10)式:
【0036】
【化21】
【0037】
(式中、nが1または2を表す)
で示される基を表す)
で示される基、
Qが、−CO−、
Rが、式:
【0038】
【化22】
【0039】
で示される基、
である化合物が挙げられる。
【0040】
本発明の有効成分である化合物[I]のうち、他のより好ましい化合物としては、環Aが、式:
【0041】
【化23】
【0042】
(式中、R1が、(1)フェニル低級アルキル基、
(2)フェニル低級アルコキシ基、
(3)フェニル低級アルコキシカルボニル基、
(4)式:−CONR3R4
(式中、R3およびR4は同一または異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基から選ばれる基を表す)
で示される基、
または、
(5)式:
【0043】
【化24】
【0044】
で示される基を表す)
で示される基、
Qが、−CO−、
Rが、式:
【0045】
【化25】
【0046】
で示される基、
である化合物が挙げられる。
【0047】
本発明の有効成分である化合物[I]のうち、他のより好ましい化合物としては、環Aが、式:
【0048】
【化26】
【0049】
(式中、R1が、(1)フェニル低級アルキル基、
(2)低級アルキル基で置換されていてもよいフェニル基、
(3)フェニル基で置換されていてもよい低級アルコキシ基、
(4)フェニル低級アルコキシカルボニル基、
(5)ベンゼンスルホニル基、
(6)低級アルキルスルホニル基、
(7)フェニルカルボニル基;低級アルコキシカルボニル基;フェニル低級アルコキシカルボニル基;フェニルオキシカルボニル基;および低級アルキル基から選ばれる基で置換されていてもよいアミノ基、
(8)式:−CONR3R4
(式中、R3およびR4は同一または異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基、フェニル基、およびフェニル低級アルキル基から選ばれる基を表す)
で示される基、
または、
(9)式:
【0050】
【化27】
【0051】
(式中、nが1または2を表す)
で示される基を表す)
で示される基、
Qが、−CO−、
Rが、式:
【0052】
【化28】
【0053】
で示される基、
である化合物が挙げられる。
【0054】
本発明の有効成分である化合物[I]のうち、他のより好ましい化合物としては、環Aが、式:
【0055】
【化29】
【0056】
(式中、R1が、(1)フェニル低級アルキル基、
(2)フェニル基、
(3)低級アルコキシ基、
(4)アリールスルホニル基、
(5)低級アルキルスルホニル基、
(6)式:−CONR3R4
(式中、R3およびR4は同一または異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基およびフェニル基から選ばれる基を表す)で示される基
または、
(7)式:
【0057】
【化30】
【0058】
で示される基を表す)
で示される基、
Qが、−CO−、
Rが、式:
【0059】
【化31】
【0060】
で示される基、
である化合物が挙げられる。
【0061】
本発明の有効成分である化合物[I]のうち、特に好ましい化合物としては、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−[4−(N−メチル−N−n−ブチル−カルバモイル)ピペリジン−1−イル]ベンゾイルアミノ]−イソインドリン,2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−ジメチルカルバモイルピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン,またはそれらの薬理的に許容しうる塩が挙げられる。
【0062】
本発明の有効成分である化合物[I]は、環A、環A上の置換基及び/または基Rが不斉原子を有する場合、当該不斉原子に基づく光学異性体として存在しうるが、本発明はこれらの光学異性体及びその混合物のいずれをも含むものである。
【0063】
本発明の有効成分である化合物[I]またはその薬理的に許容しうる塩は、アポリポ蛋白B分泌抑制作用を有し、優れた血清脂質低下作用を示す。
【0064】
従って、本発明の有効成分である化合物[I]またはその薬理的に許容し得る塩は、高脂血症、虚血性心疾患、アテローム性動脈硬化、冠動脈硬化、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、家族性高脂血症、高リポ蛋白血症、動脈硬化症、冠動脈硬化症、冠動脈心疾患、虚血性脳疾患、卒中、循環・微小循環障害、血栓症、高血糖、糖尿病、急性出血性膵炎、肥満症、脂肪症、便秘症等の予防・治療への適用が考えられる。さらに、本発明の有効成分である化合物[I]は低毒性であり、医薬として安全性が高いという特長をも有する。
【0065】
本発明の有効成分である化合物[I]は、遊離の形でも、また、薬理的に許容し得る塩の形でも医薬用途に使用することができる。化合物[I]の薬理的に許容しうる塩としては、例えば塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩または臭化水素酸塩の如き無機酸塩、酢酸塩、フマル酸塩、シュウ酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トシル酸塩またはマレイン酸塩の如き有機酸塩等が挙げられる。また、カルボキシル基等の置換基を有する場合には塩基との塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩またはカルシウム塩の如きアルカリ土類金属塩)が挙げられる。
【0066】
本発明の有効成分である化合物[I]またはその塩は、その分子内塩や付加物、それらの溶媒和物あるいは水和物等をいずれも含むものである。
【0067】
本発明の有効成分である化合物[I]またはその薬理的に許容しうる塩は経口的にも非経口的にも投与することができ、また、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、散剤、注射剤、吸入剤等の慣用の医薬製剤として用いることができる。
【0068】
本発明の有効成分である化合物[I]またはその薬理的に許容し得る塩の投与量は、投与方法、患者の年令、体重、状態によっても異なるが、注射剤とすれば、通常、1日当り約0.01〜5mg/kg、とりわけ約0.1〜3mg/kg程度、経口剤とすれば、通常、1日当り約0.1〜100mg/kg、とりわけ約0.1〜50mg/kg程度とするのが好ましい。
<イソインドリン誘導体の製造>
本発明によれば、有効成分である化合物[I]は、慣用の方法に従い、下記[A法]〜[F法]により製造することができるが、これらに限定されるものではない。
[A法]
本発明の有効成分であるイソインドリン誘導体[I]は、一般式[1]:
【0069】
【化32】
(但し、記号は前記と同一意味を有する)
で示されるカルボン酸化合物またはその塩と、一般式[2]:
【0070】
【化33】
(但し、記号は前記と同一意味を有する)
で示されるアミン化合物またはその塩とを反応させることにより製造することができる。
【0071】
本反応は、溶媒中、縮合剤の存在下、活性化剤の存在下または非存在下、塩基の存在下または非存在下実施することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、トルエン、ベンゼン、1,2−ジクロロエタン、1−メチル−2−ピロリジノン等が挙げられる。縮合剤としては、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩(WSC・HCl)、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)、カルボニルジイミダゾール(CDI)、ジエチルシアノホスホネート(DEPC)、ジイソプロピルカルボジイミド(DIPCI)、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリスピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)等が挙げられる。活性化剤としては、例えば、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、ヒドロキシスクシンイミド(HOSu)、ジメチルアミノピリジン(DMAP)、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAt)、ヒドロキシフタルイミド(HOPht)、ペンタフルオロフェノール(Pfp−OH)等が挙げられる。塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、4−メチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0] −7−ウンデセン(DBU)等が挙げられる。
【0072】
縮合剤の使用量は、化合物[1]又は[2]に対して1〜10当量、好ましくは1〜2当量とすることができる。活性化剤の使用量は、化合物[1]又は[2]に対して1〜10当量、好ましくは1〜2当量とすることができる。塩基の使用量は、化合物[1]又は[2]に対して1〜10当量、好ましくは1〜2当量とすることができる。
【0073】
本反応は0〜100℃、好ましくは0〜50℃で実施することができる。
【0074】
また、化合物[1]は、いったん酸クロライドまたは混合酸無水物等の反応性誘導体に変換した後、塩基の存在下化合物[2]と反応させてもよい。
[B法]
本発明の有効成分であるイソインドリン誘導体[I]は、一般式[3]:
【0075】
【化34】
(式中、Yはハロゲン原子を表し、他の記号は前記と同一意味を有する)
で示される化合物またはその塩と、一般式[4]:
【0076】
【化35】
【0077】
(但し、記号は前記と同一意味を有する)
で示される化合物とを反応させることにより製造することもできる。
【0078】
本反応は、溶媒中、塩基の存在下または非存在下、活性化剤の存在下または非存在下実施することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、メタノール、エタノール、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、1−メチル−2−ピロリジノン等が挙げられる。塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム等の無機塩基等が挙げられる。活性化剤としては、例えば、ヨウ化銅(I)、銅粉、酢酸パラジウム等が挙げられる。
【0079】
塩基の使用量は、化合物[1]又は[2]に対して1〜10当量、好ましくは1〜2当量とすることができる。活性化剤の使用量は、化合物[3]又は[4]に対して0.001〜0.5当量、好ましくは0.05〜0.2当量とすることができる。本反応は0〜150℃、好ましくは0〜80℃で実施することができる。
[C法]
本発明の有効成分である化合物のうち、一般式[I]においてQが−CO−である化合物、すなわち、一般式[I−a]:
【0080】
【化36】
(但し、記号は前記と同一意味を有する)
で示されるイソインドリン誘導体は、一般式[5]:
【0081】
【化37】
(但し、記号は前記と同一意味を有する)
で示される化合物またはその塩と、一般式[6]:
【0082】
【化38】
【0083】
(但し、記号は前記と同一意味を有する)
で示される化合物又はその塩とを反応させることにより製することができる。
【0084】
本反応は、溶媒中、縮合剤の存在下、活性化剤の存在下または非存在下、塩基の存在下または非存在下実施することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、前記[A法]の化合物[1]と化合物[2]の反応で用いうる溶媒として例示したものを、適宜用いることができる。また、活性化剤としても、例えば、前記[A法]で例示した活性化剤を、適宜用いることができる。
【0085】
縮合剤の使用量は、化合物[1]又は[2]に対して1〜10当量、好ましくは1〜2当量とすることができる。活性化剤の使用量は、化合物[1]又は[2]に対して1〜10当量、好ましくは1〜2当量とすることができる。塩基の使用量は、化合物[1]又は[2]に対して1〜10当量、好ましくは1〜2当量とすることができる。
【0086】
本反応は0〜100℃、好ましくは0〜50℃で実施することができる。
【0087】
また、化合物[4]は、一旦、酸クロライドまたは混合酸無水物等の反応性誘導体に変換した後、塩基の存在下化合物[3]と反応させてもよい。
[D法]
本発明の有効成分である化合物のうち、一般式[I]においてQが−CH2−である化合物、すなわち、一般式[I−b]:
【0088】
【化39】
(但し、記号は前記と同一意味を有する)
で示されるイソインドリン誘導体は、一般式[I−a]で示される化合物又はその塩を還元反応に付すことにより製造することができる。
【0089】
還元反応は、溶媒中、適当な還元剤の存在下実施することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタン等が挙げられる。適当な還元剤としては、例えば、水素化ホウ素ナトリウム−三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、水素化アルミニウムリチウム、水素化アルミニウム、水素化ホウ素リチウム、ボラン−ジメチルスルフィド錯体、ボラン−テトラヒドロフラン錯体等が挙げられる。
【0090】
還元剤の使用量は、化合物[I−a]に対して1〜10当量、好ましくは1〜2当量とすることができる。本反応は−30〜100℃、好ましくは0〜50℃で実施することができる。
[E法]
本発明の有効成分である化合物[I]のうち、一般式[I−b]で示されるイソインドリン誘導体は、一般式[5]で示される化合物又はその塩と、一般式[7]:
【0091】
【化40】
【0092】
(式中、Xは脱離基を表し、他の記号は前記と同一意味を有する)
で示される化合物又はその塩とを反応させることにより製することもできる。
【0093】
本反応は、溶媒中、塩基の存在下、添加剤の存在下または非存在下実施することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトニトリル等が挙げられる。塩基としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等があげられ、添加剤としては、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化銅(I)、ヨウ化銅(II)、銅粉、ヨウ化カリウム、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド等のテトラ低級アルキルアンモニウムハライド等が挙げられる。
【0094】
なお、脱離基Xとしては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子等のハロゲン原子、p−トルエンスルホニルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、水酸基等が挙げられる。
【0095】
また、脱離基Xが水酸基の場合は、トリフェニルホスフィン−ジエチルアゾジカルボキシレート、トリフェニルホスフィン−ジイソプロピルアゾジカルボキシレート等の光延試薬を用いることもできる。
【0096】
塩基の使用量は、化合物[5]又は[7]に対して1〜20当量、好ましくは1〜5当量とすることができる。添加剤の使用量は、化合物[5]又は[7]に対して1〜10当量、好ましくは1〜5当量とすることができる。本反応は−30〜150℃、好ましくは0〜80℃で実施することができる。
[F法]
本発明の有効成分である化合物[I]のうち、一般式[I−b]で示されるイソインドリン誘導体は、一般式[5]で示される化合物又はその塩と、一般式[8]:
【0097】
【化41】
【0098】
(但し、記号は前記と同一意味を有する)
で示される化合物またはその塩とを縮合反応させた後、還元反応に付すことにより製造することもできる。
【0099】
上記縮合反応は、溶媒中、塩基の存在下または非存在下実施することができ、続く還元反応は還元剤の存在下実施することができる。縮合反応または還元反応に用いる溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、1,2−ジクロロエタン、水等が挙げられる。塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、4−メチルモルホリン等が挙げられる。還元剤としては、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム、水素化アルミニウムリチウム、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、水素−パラジウム炭素、水素化ホウ素ナトリウム−酢酸等が挙げられる。
【0100】
塩基の使用量は、化合物[5]又は[8]に対して1〜20当量、好ましくは1〜5当量とすることができる。還元剤の使用量は、化合物[5]又は[8]に対して1〜10当量、好ましくは1〜5当量とすることができる。化合物[5]と[8]との反応は0〜100℃、好ましくは0〜50℃で実施することができ、当該反応生成物の還元反応は−30〜100℃、好ましくは0〜50℃で実施することができる。
【0101】
なお、上記縮合反応および還元反応は、還元的アミノ化反応として同一反応容器内で連続的に実施することもできる。
【0102】
本発明の有効成分である化合物[I]は、上述の如くして得られる化合物の環A上の置換基および/または基Rを、慣用の方法により、さらに所望の他の置換基へ変換することによっても製造することができる。このような置換基の変換方法は、目的とする置換基の種類に応じて適宜選択すればよいが、例えば(a法)〜(j法)の如く実施することができる。
【0103】
(a法:水酸基のアルキル化)
一般式[I]における環A上の置換基がアリール基で置換されていてもよい低級アルコキシ基を含有する置換基である化合物[I]は、環A上の置換基が水酸基を含有する置換基である対応化合物[I]と、アリール基で置換されていてもよい低級アルキルハライド(例えば、ヨウ化メチル、臭化ベンジル)とを、塩基(例えば、水素化ナトリウム、炭酸カリウム)の存在下反応させることにより製造することができる。
【0104】
(b法:アミノ基のアルキル化)
一般式[I]における環A上の置換基が低級アルキルアミノ基を含有する置換基である化合物[I]は、環A上の置換基がアミノ基を含有する置換基である対応化合物[I]と、低級アルキルハライド(例えば、ヨウ化メチル、臭化ベンジル)とを、塩基(例えば、水素化ナトリウム、炭酸カリウム)の存在下反応させることにより製造することができる。
【0105】
(c法:アミノ基のアルキル化(還元的アミノ化))
一般式[I]における環A上の置換基が低級アルキル基またはアリール低級アルキル基で置換されたアミノ基(例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ベンジルアミノ基)を含有する置換基である化合物[I]は、環A上の置換基がアミノ基を含有する置換基である対応化合物[I]と、低級アルカナールまたはアリール低級アルカナール(例えば、ホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド)とを、還元剤(例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム)の存在下反応させることにより製造することができる。
【0106】
(d法:環内イミノ基のアルキル化)
一般式[I]における環Aが低級アルキル基またはアリール低級アルキル基で置換されたイミノ基を環内に含有する化合物[I]は、環A内にイミノ基(−NH−)を含有する対応化合物[I]と、低級アルカナールまたはアリール低級アルカナール(例えば、ホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド)とを、還元剤(例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム)の存在下反応させることにより製造することができる。
【0107】
(e法:カルボキシル基の低級アルコキシカルボニルアミノ基への変換)
一般式[I]における環A上の置換基が低級アルコキシカルボニルアミノ基(例えば、tert−ブトキシカルボニルアミノ基)を含有する置換基である化合物[I]は、環A上の置換基がカルボキシル基を含有する置換基である対応化合物[I]とジフェニルリン酸アジドとを、塩基(例えば、トリエチルアミン)の存在下反応させてイソシアネートとし、これに低級アルコール(例えば、tert−ブチルアルコール)を反応させることにより製造することができる。
【0108】
なお、当該低級アルコキシカルボニルアミノ基は、慣用のアミノ基の脱保護反応により、さらに遊離のアミノ基に変換することができる。
【0109】
(f法:アミノ基への複素環式基の導入)
一般式[I]における環A上の置換基が、ピリジル基;ピラジニル基;ピリミジニル基;およびピリダジニル基から選ばれる基で置換されたアミノ基(例えば、(ピリミジン−2−イル)アミノ基)を含有する置換基である化合物[I]は、環A上の置換基がアミノ基を含有する置換基である対応化合物[I]と、対応するハロゲン化物(例えば、2−ブロモピリミジン)とを、塩基(例えば、トリエチルアミン)の存在下反応させることにより製造することができる。
【0110】
(g法:アミノ基のアシル化)
一般式[I]における環A上の置換基が、低級アルカノイル基;アリール低級アルカノイル基;アリールカルボニル基;低級アルコキシカルボニル基;アリール低級アルコキシカルボニル基;アリールオキシカルボニル基;アリールスルホニル基;および低級アルキルスルホニル基から選ばれる基で置換されたアミノ基を含有する置換基である化合物[I]は、環A上の置換基がアミノ基を含有する置換基である対応化合物[I]と、対応するアシル化剤等(例えば、ジメチルカルバモイルクロリド、ベンジルオキシカルボニルクロリド、ベンゼンスルホニルクロリド)とを、塩基(例えば、トリエチルアミン、炭酸カリウム)の存在下反応させることにより製造することができる。
【0111】
(h法:環内のイミノ基のアシル化)
一般式[I]における環Aが、式:
【0112】
【化42】
【0113】
(式中、R10はホルミル基、アリール基で置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基、アリール基で置換されていてもよい低級アルカノイル基、アリールスルホニル基、低級アルキルスルホニル基、式:
−CONR3R4
(但し、記号は前記と同一意味を有する)
で示される基、
または、式:
【0114】
【化43】
(但し、記号は前記と同一意味を有する)
で示される基を表す)
で示される化合物[I]は、環Aが、式:
【0115】
【化44】
で示される基である化合物またはその塩と、式[24]:
【0116】
【化45】
【0117】
(式中、X1はハロゲン原子を表し、他の記号は前記と同一意味を有する)
で示される化合物とを、塩基(例えば、トリエチルアミン)の存在下反応させることにより製造することができる。
【0118】
(i法:カルボキシル基のアミド化)
一般式[I]における環A上の置換基が置換されていてもよいカルバモイル基を含有する置換基である化合物[I]は、環A上の置換基がカルボキシル基を含有する置換基である対応化合物[I]と、対応するアミン化合物(例えば、ジメチルアミン、N−メチル−N−n−ブチルアミン)とを前記[A法]と同様に反応させることにより製造することができる。
【0119】
(j法:カルボキシル基のエステル化)
一般式[I]における環A上の置換基がエステル基(例えば、ベンジルエステル)を含有する置換基である化合物[I]は、環A上の置換基がカルボキシル基を含有する置換基である対応化合物[I]と、対応するアルコール化合物(例えば、ベンジルアルコール)とを前記[A法]と同様に反応させることにより製造することができる。
【0120】
上述の[A法]〜[F法]、あるいは(a法)〜(j法)のごとくして得られる化合物[I]は、所望により、薬理的に許容しうる塩に変換することもできる。薬理的に許容しうる塩への変換は、当業者に知られている方法に従って行なえばよい。
<原料化合物の製法>
原料化合物[1]は、例えば、下記の方法に従って製造することができる。
【0121】
【化46】
【0122】
(式中、R5は低級アルキル基またはベンジル基を表し、他の記号は前記と同一意味を有する)
化合物[9]と化合物[10]から化合物[11]を製造する反応は、前記[B法]と同様にして実施することができる。
【0123】
化合物[11]から化合物[1]を製造する反応は、慣用の加水分解反応条件下(例えば、水酸化ナトリウム−水)または加水素分解反応条件下(パラジウム/炭素−水素)実施することができる。
【0124】
化合物[12]と化合物[10]から化合物[13]を製造する反応は、前記[B法]と同様にして実施することができる。
【0125】
化合物[13]から化合物[1]を製造する反応は、慣用の加水分解反応条件下(例えば、濃塩酸、濃硫酸)実施することができる。
【0126】
化合物[13]から化合物[11]を製造する反応は、慣用の加溶媒分解反応条件下(例えば、濃硫酸/エタノール)実施することができる。
【0127】
原料化合物[2]([2−a]および[2−b])は、例えば、下記の方法に従って製造することができる。
【0128】
【化47】
(但し、記号は前記と同一意味を有する)
イソインドリン[14]とカルボン酸化合物[6]から化合物[15]を製造する反応は、前記[A法]と同様にして実施することができる。
【0129】
また、ジクロロ化合物[18]と化合物[19]から化合物[15]を製造する反応は、塩基の存在下、添加剤の存在下または非存在下実施することができる。塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムメトキサイド等が挙げられる。添加剤としては、例えば、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド等のテトラ低級アルキルアンモニウムハライド等が挙げられる。
【0130】
この工程の具体的な一例として、例えば、下記に示す反応が挙げられる。
【0131】
【化48】
【0132】
化合物[15]から化合物[16]を製造する反応は、適当なニトロ化剤の存在下実施することができる。適当なニトロ化剤としては、例えば、濃硝酸/濃硫酸、硝酸カリウム/濃硫酸、硝酸カリウム/トリフルオロ酢酸等が挙げられる。
【0133】
化合物[14]から化合物[17]を製造する反応は、上記化合物[15]から化合物[16]を製造する反応と同様にして実施することができる。
【0134】
化合物[17]とカルボン酸化合物[6]から化合物[16]を製造する反応は、前記[A法]と同様にして実施することができる。
【0135】
化合物[16]から化合物[2−a]を製造する反応は、適当な還元剤の存在下実施することができる。還元剤としては、例えば、水素/パラジウム−炭素、水素化アルミニウムリチウム、亜鉛−酢酸、塩化鉄(II)−塩酸、塩化スズ(II)−塩酸、鉄―塩酸、鉄−塩化アンモニウム、ギ酸アンモニウム/パラジウム−炭素等が挙げられる。
【0136】
化合物[2−a]から化合物[2−b]を製造する反応は、前記[D法]と同様にして実施することができる。
【0137】
化合物[17]から化合物[2−b]を製造する反応は、前記[E法]と同様に処理(N−アルキル化)した後、化合物[16]から化合物[2−a]を製造する反応と同様に処理(ニトロ基の還元)することにより実施することができる。
【0138】
原料化合物[3]は、例えば、下記の方法に従って製造することができる。
【化49】
【0139】
(但し、記号は前記と同一意味を有する)
化合物[2]と化合物[20]から化合物[3]を製造する反応は、前記[A法]と同様にして実施することができる。
【0140】
原料化合物[5]は、例えば、下記の方法に従って製造することができる。
【0141】
【化50】
(但し、記号は前記と同一意味を有する)
化合物[17]から化合物[21]を製造する反応は、溶媒中、ジ−tert−ブチルジカーボネート(Boc2O)の存在下、塩基の存在下または非存在下実施することができる。溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、ジオキサン、酢酸エチル等が挙げられる。塩基としては、例えば、トリエチルアミン、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、ジイソプロピルエチルアミン、炭酸水素ナトリウム、4−ジメチルアミノピリジン等が挙げられる。
【0142】
化合物[21]から化合物[22]を製造する反応は、化合物[16]から化合物[2−a]を製造する反応と同様にして実施することができる。
【0143】
化合物[22]と化合物[1]から化合物[23]を製造する反応は、前記[A法]と同様にして実施することができる。
【0144】
化合物[23]から化合物[5]を製造する反応は、Boc基で保護されたアミノ基の脱保護剤の存在下実施することができる。脱保護剤としては、例えば、塩酸−ジオキサン、塩酸−酢酸エチル、トリフルオロ酢酸、ヨードトリメチルシラン等が挙げられる。
【0145】
上記化合物[I]、[I−a]または[I−b]を製造するにあたり、各中間体化合物は化学反応に示しているものだけでなく、反応に関与しなければ、その塩またはその反応性誘導体も、適宜用いることができる。該塩としては、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム等の金属塩、ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基との塩、塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素酸、リン酸等の無機酸との塩、酢酸、シュウ酸、クエン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、マロン酸、クエン酸、ギ酸、フマル酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸との塩が挙げられる。
【0146】
さらに、本発明の有効成分である化合物および原料化合物の製造に際し、原料化合物ないし各中間体が官能基を有する場合、上記で示した以外にも合成化学の常法により各官能基に適切な保護基を導入し、また、必要が無くなればそれらの保護基を適宜除去してもよい。
【0147】
なお、本発明において、アルキル基としては、炭素数1〜16の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基が挙げられ、とりわけ炭素数1〜10のものが挙げられる。低級アルキル基または低級アルコキシ基とは、炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基またはアルコキシ基が挙げられ、とりわけ炭素数1〜4のものが挙げられる。また、低級アルカノイル基とは、炭素数2〜7、とりわけ炭素数2〜5の直鎖状または分岐鎖状のアルカノイル基が挙げられ、シクロアルキル基とは、炭素数3〜20、とりわけ炭素数3〜12のシクロアルキル基が挙げられる。シクロ低級アルキルとは、炭素数3〜8、とりわけ炭素数3〜6のものが挙げられる。アルケニル基とは、炭素数2〜16、とりわけ炭素数2〜10の直鎖状または分岐鎖状のアルケニル基が挙げられ、低級アルケニル基とは、炭素数2〜8、とりわけ炭素数2〜4のアルケニル基が挙げられる。アルキレン基とは、炭素数1〜16、とりわけ炭素数1〜10の直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基が挙げられ、低級アルキレン基とは、炭素数1〜8、とりわけ炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基が挙げられる。さらに、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子が挙げられる。
【0148】
【実験例】
実験例1
(ApoB分泌抑制作用)
ヒト肝癌由来細胞HepG2(ATCC No.:HB−8065)を、96穴プレートの各ウェルへ50%コンフルエントになるように播き込み、非働化した10%の牛胎児血清を添加したPRMI−1640培地(日研生物製、200μL/ウェル)を用いて、80%コンフルエントとなるまで最低48時間培養した(37℃、5%CO2)。培養終了後、培地を交換し、ジメチルスルホキシド(DMSO終濃度0.5%)に溶解した各種濃度の検体を培地に添加して更に16時間培養した。培養終了後、HepG2細胞の培養上清(50μL)を採取し、培地で15倍希釈してELISA法によるApoB定量用試料(100μL/ウェル)とした。当該ELISA法においては、一次抗体として抗ヒトApoBモノクローナル抗体(H45635M、Biodesign社製)を、また二次抗体として抗ヒトApoBポリクローナル抗体(PP086、The BindingSite社製)を用い、吸光度(OD405nm−OD490nm)を測定した。試料中のApoB量は、上記吸光度と、ヒト血漿から得られたApoBを使用して予め作成された検量線とから求めた。検体非処理群(DMSOのみ添加)のApoB量を100%として標準化し、IC50値を算出した。
(結果)
結果を第1表に示す。
【0149】
【表1】
【0150】
実験例2
(Triton負荷ラットにおける血中トリグリセライド低下作用)
動物は雄性SDラット(SPF、7−8週齢、SLC)を一夜絶食して使用した。Triton−WR1339(非イオン性界面活性剤;ナカライテスク、以下Tritonと略)は生理食塩水に250mg/mLとなるよう溶解した。検体は0.25%カルボキシメチルセルロース(ナカライテスク)に溶解又は懸濁した後、ラットに経口投与した。検体非投与群には、投与溶媒のみを投与した。検体投与1時間後、Tritonを尾静脈内投与(250mg/kg)した。検体投与前およびTriton処理3時間後の血漿中トリグリセライド(TG)値をトリグリザイム(栄研化学)を用いて測定した。検体非投与群のTG分泌量(検体投与前のTG値とTriton処理3時間後のTG値の差)を100%とし、検体投与によりTG分泌量を50%抑制する濃度をED50値として算出した。
(結果)
結果を第2表に示す。
【0151】
【表2】
【0152】
実験例3
(オリーブ油負荷ラットにおける血中トリグリセライド低下作用)
7〜8週齢のSD系雄性ラット(SLC製)を、通常飼料と水を自由摂取させ、1週間予備飼育した。検体は0.25%カルボキシメチルセルロース(CMC)に溶解又は懸濁した後、ラットに経口投与(10mL/kg)した。検体投与1時間後にオリーブ油(10mL/kg)を経口投与し、検体投与4時間後の血漿中トリグリセライド値を測定した。検体非投与群には、検体を含有しない0.25%CMCを投与した1時間後にオリーブ油を投与した。なお、0.25%CMCのみを投与したラットを対照群とした。血漿中トリグリセライド(TG)値の定量は、腹部大動脈から採取した血液を遠心分離して得られた血漿を試料とし、トリグリザイム(栄研化学製)を用いて実施した。検体非投与群のTG値と対照群のTG値との差を100%とし、〔検体投与群のTG値−対照群のTG値〕が50%となる用量を算出し、これをED50値とした。
(結果)
結果を第3表に示す。
【0153】
【表3】
【0154】
【製造例】
上記例示の各方法で合成される本発明の有効成分である化合物[I]の具体例(製造例)を下記に示すが、これにより本発明が限定されるものではない。
製造例1
2−(4−ベンジルオキシピペリジン−1−イル)安息香酸(参考例20で得られる粗生成物をそのまま用いる)、5−アミノ−2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−イソインドリン42mg、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール28mgおよび4−ジメチルアミノピリジン21mgのジメチルホルムアミド(2ml)溶液に、氷冷下、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド・塩酸塩39mgを加え、室温で撹拌する。22時間後に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド・塩酸塩39mgを追加し、さらに24時間撹拌する。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出する。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をプレパラティブクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル)で精製した後、酢酸エチル−ジイソプロピルエーテル混合溶媒で粉末化することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−ベンジルオキシピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン47mgを無色粉末として得る。
MS(APCI)m/z;536(M+H),IR(Nujol)cm−1;1673,1601。
製造例2−15
対応原料化合物を製造例1と同様に処理することにより、第4表記載の化合物を得る。
【0155】
【表4】
【0156】
【表5】
【0157】
【表6】
【0158】
製造例16
(1)2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−エトキシカルボニルピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン(製造例3で得られる化合物)5.19gのメタノール(120ml)/テトラヒドロフラン(120ml)混合溶液に、水酸化カリウム1.01gの水(20ml)溶液を加え、室温で23時間撹拌する。反応液を濃縮後、残渣に水を加え、10%クエン酸水溶液で液性を酸性とし、クロロホルムで抽出する。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をメタノール−ジエチルエーテルの混合溶液で結晶化することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−カルボキシピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン4.78gを無色結晶として得る。
M.p.230−232℃
(2)上記(1)で得られる化合物3.144gのトルエン(35ml)懸濁液にジフェニルリン酸アジド2.010g、トリエチルアミン1.05mlを加え2時間加熱還流する。反応液にtert−ブチルアルコール35mlを加え、16時間加熱還流する。反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=100:1)で精製することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン3.021gを無色泡状物として得る。
MS(APCI)m/z;545(M+H),IR(Nujol)cm−1;1706,1666。
製造例17
2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン(製造例7または製造例16(2)で得られる化合物)3.273gに4M塩酸−ジオキサン溶液(30ml)を滴下し、室温で7時間撹拌する。反応液を濃縮後、残渣をジエチルエーテルで洗浄することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−アミノピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン・3塩酸塩3.176gを無色固体として得る。
MS(APCI)m/z;445(M+H)、IR(Nujol)cm−1;1661,1609。
製造例18
2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−アミノピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン・3塩酸塩(製造例17で得られる化合物)207mgおよび炭酸カリウム221mgの酢酸エチル(4ml)−塩化メチレン(4ml)−水(2ml)の混合溶液に、塩化ベンゾイル56μlを滴下し、室温で5時間撹拌する。炭酸カリウム113mg、塩化ベンゾイル28μlを追加し、さらに室温で2時間撹拌する。反応液にクロロホルムと水を加え分液後、有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去する。残渣をカラムクロマトグラフィー(山善(株)ウルトラパックTMジオール、展開溶媒;n−ヘキサン:クロロホルム=34:66→0:100)で精製し、残渣をジイソプロピルエーテルで粉末化することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−ベンゾイルアミノピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン149mgを無色粉末として得る。
MS(APCI)m/z;549(M+H)、IR(Nujol)cm−1;1660,1603。
製造例19
対応原料化合物を製造例18と同様に処理することにより、第5表記載の化合物を得る。
【0159】
【表7】
【0160】
製造例20
2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−アミノピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン・3塩酸塩(製造例17で得られる化合物)200mgおよびトリエチルアミン0.216mlの塩化メチレン(10ml)溶液に、氷冷下、クロロ炭酸ベンジル0.066mlを加え、室温で2時間撹拌する。反応液を水に注ぎ、クロロホルムで抽出する。有機層を5%クエン酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=25:1)で精製した後、酢酸エチルで再結晶することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−ベンジルオキシカルボニルアミノピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン117mgを無色結晶として得る。
M.p.147.5−149.5℃(分解)。
製造例21−22
対応原料化合物を製造例20と同様に処理することにより、第6表記載の化合物を得る。
【0161】
【表8】
【0162】
製造例23
2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−アミノピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン・3塩酸塩(製造例17で得られる化合物)558mgのエタノール(20ml)溶液にトリエチルアミン836μl、2−ブロモピリミジン482mgを加え、48時間加熱還流する。反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=100:0→90:10)で精製した後、メタノールで再結晶することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−(ピリミジン−2−イル−アミノ)ピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン181mgを無色結晶として得る。
M.p.149−152℃(分解)。
製造例24
(1)2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−(tert−ブトキシカルボニル−メチル−アミノ)ピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン(製造例9で得られる化合物)220mgを、製造例17と同様に処理することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−メチルアミノピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン・3塩酸塩221mgを灰白色固体として得る。
(2)上記(1)で得られる化合物218mgおよび炭酸カリウム318mgの塩化メチレン(5ml)−水(2.5ml)の混合溶液に、クロロ炭酸エチル55μlを撹拌しながら滴下し、室温で2.5時間撹拌する。反応液にクロロホルム、水を加え分液後、有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=100:0→95:5)で精製した後、酢酸エチルで再結晶することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−(エトキシカルボニル−メチル−アミノ)ピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン146mgを淡褐色結晶として得る。
M.p.194−198℃。
製造例25
アルゴン雰囲気下、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−カルボキシピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン(製造例16(1)で得られる化合物)500mg、ジメチルアミン・塩酸塩129mg、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド・塩酸塩404mg、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール144mg、4−ジメチルアミノピリジン(触媒量)およびトリエチルアミン0.517mlの塩化メチレン(40ml)懸濁液を、室温で終夜撹拌する。反応液を希炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、クロロホルムで抽出する。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=25:1)で精製した後、酢酸エチルで再結晶することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−ジメチルカルバモイルピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン455mgを無色結晶として得る。
1H−NMR(DMSOd6) ppm ; 1.68−1.90 (4H,m), 2.73−2.93 (3H,m), 2.82 (3H,d,J=1.5Hz), 3.04 (3H,s), 3.21−3.28 (2H,m), 4.67 (2H,d,J=12.1Hz), 4.93 (2H,d,J=12.5Hz), 5.18 (2H,d,J=2.9Hz), 6.28 (1H,t,J=2.2Hz), 7.22 (1H,t,J=7.1Hz), 7.29−7.38 (2H,m), 7.45 (1H,d,J=1.6Hz), 7.52 (1H,m), 7.61 (1H,m), 7.70 (1H,d,J=2.4Hz), 7.84 (1H,dt,J=7.7,11.7Hz), 7.95 (1H,d,J=8.1Hz), 11.74 (1H,d,J=15.8Hz).
MS(APCI) m/z ; 501(M+H)+.
製造例26−34
対応原料化合物を製造例25と同様に処理することにより、第7表記載の化合物を得る。
【0163】
【表9】
【0164】
【表10】
【0165】
製造例35
2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−カルボキシピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン(製造例16(1)で得られる化合物)142mg、ベンジルアルコール0.037mlおよび1−ヒドロキシベンゾトリアゾール45mgのジメチルホルムアミド(2.5ml)溶液に、氷冷下、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド・塩酸塩64mgを加え、室温で24時間、50℃で7時間撹拌する。反応液に希炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、1時間撹拌した後、酢酸エチルで抽出する。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をプレパラティブクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=10:1)で精製後、酢酸エチル−イソプロピルエーテルの混合溶媒で再結晶することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−ベンジルオキシカルボニルピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン85mgを無色結晶として得る。
M.p.180−183℃。
製造例36
2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−ベンジルオキシカルボニルピペラジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン(製造例10で得られる化合物)177mgの臭化水素−酢酸(3mL)溶液を室温で5時間撹拌する。反応液にジイソプロピルエーテル(15mL)を加え、室温で2時間撹拌した後、析出物をろ取、ジイソプロピルエーテルで洗浄後、乾燥することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(ピペラジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン・3臭化水素酸塩147mgを無色粉末として得る。
M.p.214−215℃。
製造例37
2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−ホルミルピペラジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン(製造例11で得られる化合物)458mgを製造例17と同様に処理することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(ピペラジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン・3塩酸塩532mgを無色粉末として得る。
MS(APCI)m/z;431(M+H),IR(nujol)cm−1;1655,1605.
製造例38
2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−tert−ブトキシカルボニルピペラジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン(製造例12で得られる化合物)1.05gをメタノール(50ml)に溶解し、約19%塩酸−メタノール溶液(10ml)を加え、室温で20時間撹拌する。さらに約19%塩酸−メタノール溶液(10ml)を加え、室温で20時間撹拌する。減圧下溶媒を留去し、乾燥することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(ピペラジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン・3塩酸塩1.01gを白色粉末として得る。
製造例39
2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(ピペラジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン・3塩酸塩(製造例37で得られる化合物)150mgの塩化メチレン(1ml)溶液に、氷冷下、トリエチルアミン(280μl)、塩化ベンゼンスルホニル(38μl)を加え、同温で2時間撹拌する。反応液をクロロホルムで希釈し、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=50:1)で精製し、酢酸エチルで再結晶することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−ベンゼンスルホニルピペラジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン83mgを無色結晶として得る。
M.p.233−235℃
製造例40
対応原料化合物を製造例39と同様に処理することにより、第8表記載の化合物を得る。
【0166】
【表11】
【0167】
製造例41
2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(ピペラジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン・3塩酸塩(製造例37で得られる化合物)150mg、トリエチルアミン(280μl)およびベンズアルデヒド(31μl)の塩化メチレン(3ml)溶液に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム190mgを加え、室温で24時間撹拌する。反応液をクロロホルムで希釈し、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=50:1)で精製し、酢酸エチルで結晶化することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン83mgを無色結晶として得る。
M.p.237−238℃
製造例42
2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(ピペラジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン・3塩酸塩(製造例37で得られる化合物)200mgの塩化メチレン(15ml)懸濁液に、トリエチルアミン200mg、塩化ジメチルカルバモイル60mgの塩化メチレン(5ml)溶液を氷冷下滴下する。反応混合物を室温まで昇温し、20時間撹拌する。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出する。酢酸エチル層を、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム〜クロロホルム:メタノール=50:1)で精製することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−ジメチルカルバモイルピペラジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン170.6mgを白色アモルファス状粉末として得る。
MS(APCI)m/z;502(M+H),IR(Nujol) cm−1;1671,1633.
製造例43−44
対応原料化合物を製造例42と同様に処理することにより、第9表記載の化合物を得る。
【0168】
【表12】
【0169】
製造例45
(1)アルゴン雰囲気下、5−アミノ−2−(tert−ブトキシカルボニル)−イソインドリン(参考例37(3)で得られる化合物)2.53g、2−(4−エトキシカルボニルピペリジン−1−イル)安息香酸(参考例21で得られる化合物)2.80g、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド・塩酸塩2.86g、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール1.35g、4−ジメチルアミノピリジン(触媒量)およびトリエチルアミン2.09mlの塩化メチレン(80ml)溶液を、室温で終夜撹拌する。反応液を希炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、クロロホルムで抽出する。有機層を水、5%クエン酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル:n−へキサン=2:3)で精製することにより、2−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[2−(4−エトキシカルボニルピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン4.05gを無色固体として得る。
MS(APCI)m/z;494(M+H),IR(neat)cm−1;1735,1695,1660.
(2)上記(1)で得られる化合物4.03gのメタノール(50ml)−テトラヒドロフラン(50ml)混合溶液に、水酸化カリウム800mgの水(15ml)溶液を加え、室温で終夜撹拌する。反応液を濃縮後、残渣に水を加え、10%クエン酸水溶液で液性を酸性とし、クロロホルムで抽出する。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去することにより、2−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[2−(4−カルボキシピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン3.80gを無色泡状物として得る。
MS(APCI)m/z;466(M+H),IR(neat)cm−1;1730,1695,1670.
(3)アルゴン雰囲気下、上記(2)で得られる化合物3.78g、ジメチルアミン・塩酸塩993mg、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド・塩酸塩3.10g、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール1.10g、4−ジメチルアミノピリジン(触媒量)およびトリエチルアミン3.96mlの塩化メチレン(80ml)溶液を、室温で5.5時間撹拌する。反応液を希炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、クロロホルムで抽出する。有機層を水、5%クエン酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=25:1)で精製後、酢酸エチルで再結晶することにより、2−(tert−ブトキシカルボニル)−5−[2−(4−ジメチルカルバモイルピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン3.31gを無色結晶として得る。
M.p.205.0−207.0℃
(4)上記(3)で得られる化合物3.15gのジオキサン(30ml)懸濁液に4M塩酸−ジオキサン溶液(50ml)を滴下し、室温で終夜撹拌する。反応液をジエチルエーテルで希釈し、析出物をろ取する。得られる白色粉末を水に溶かし、氷冷下、濃アンモニア水を加えて液性を塩基性とした後、室温で2時間攪拌する。析出物をろ取、乾燥することにより、5−[2−(4−ジメチルカルバモイルピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン2.28gを淡褐色粉末として得る。
MS(APCI)m/z;393(M+H),IR(neat)cm−1;1660,1635.
(5)上記(4)で得られる化合物1.0g、(1H−ピラゾール−1―イル)酢酸(参考例36(2)で得られる化合物)337mgおよび1−ヒドロキシベンゾトリアゾール362mgのジメチルホルムアミド(2.5ml)溶液に、氷冷下、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド・塩酸塩587mgを加え、室温で2.5時間撹拌する。反応液に希炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、1時間撹拌した後、酢酸エチル−テトラヒドロフラン混合溶媒で抽出する。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=50:1)で精製後、酢酸エチルで再結晶することにより、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−ジメチルカルバモイルピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン(製造例25で得られる化合物)921mgを無色結晶として得る。
参考例1
2−フルオロ安息香酸58.29gおよび炭酸カリウム57.42gのジメチルホルムアミド懸濁液(500ml)に、氷冷下、臭化ベンジル71.16gを滴下する。室温で15時間撹拌する。反応液を氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣を減圧蒸留することにより、2−フルオロ安息香酸ベンジル86.13gを淡黄色油状物として得る。
B.p.(3mmHg)152−155℃。
参考例2
(1)アルゴン雰囲気下、ジイソプロピルアミン1.3gのテトラヒドロフラン(50ml)溶液に、氷冷下、1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(8ml)を滴下し、15分間撹拌する。反応液を−78℃に冷却し、N−tert−ブトキシカルボニル−イソニペコチン酸エチル3.0gのテトラヒドロフラン溶液(25ml)を滴下し、1時間攪拌する。反応液にメトキシメチルクロリド1.03gのテトラヒドロフラン(25ml)溶液を滴下する。反応液を室温まで昇温後、5時間攪拌する。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=6:1)で精製することにより、1−tert−ブトキシカルボニル−4−エトキシカルボニル−4−メトキシメチルピペリジン2.25gを無色油状物として得る。
MS(APCI)m/z;302(M+H),IR(neat)cm−1;1731,1694。
(2)上記(1)で得られる化合物2.2gのエタノール(11.7ml)溶液に、水酸化ナトリウム1.46gの水(5.84ml)溶液を加え、12時間加熱還流する。反応液を室温まで冷却後、濃縮する。残渣に水を加え、希塩酸で液性を酸性とし、クロロホルムで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去することにより、1−tert−ブトキシカルボニル−4−カルボキシ−4−メトキシメチルピペリジン2.1gを無色油状物として得る。
MS(ESI)m/z;272(M−H),IR(neat)cm−1;3076,1732,1696,1651。
(3)上記(2)で得られる化合物500mg、ジフェニルリン酸アジド0.434mlおよびトリエチルアミン0.28mlのトルエン(5ml)溶液を30分間加熱還流する。反応液を室温まで冷却後、水、飽和食塩水で洗浄する。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製することにより、1−tert−ブトキシカルボニル−4−イソシアナト−4−メトキシメチルピペリジン443mgを無色油状物として得る。
MS(APCI)m/z;271(M+H),IR(neat)cm−1;1695,1590。
(4)上記(3)で得られる化合物300mgおよびベンジルアルコール0.126mlのトルエン(3ml)溶液を48時間加熱還流する。反応液を室温まで冷却後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製することにより、1−tert−ブトキシカルボニル−4−ベンジルオキシカルボニルアミノ−4−メトキシメチルピペリジン335mgを無色油状物として得る。
MS(APCI)m/z;379(M+H),IR(neat)cm−1;1809,1723,1694,1674。
(5)上記(4)で得られる化合物9.4gおよび10%パラジウム−炭素1.9gのメタノール(190ml)懸濁液を水素雰囲気下、室温、常圧で2時間撹拌する。触媒をろ去し、ろ液を濃縮することにより、1−tert−ブトキシカルボニル−4−アミノ−4−メトキシメチルピペリジン6.02gを無色油状物として得る。
MS(APCI)m/z;245(M+H),IR(neat)cm−1;3367,3301,1692。
(6)上記(5)で得られる化合物9.4gのメタノール(45ml)溶液に4M塩酸−ジオキサン溶液(45ml)を滴下し、室温で1時間撹拌する。反応液を濃縮後、残渣をジエチルエーテルで粉末とすることにより、4−アミノ−4−メトキシメチルピペリジン・2塩酸塩5.20gを無色結晶として得る。
M.p.266−268℃。
参考例3
2−フルオロ安息香酸メチル1.541g、4−ヒドロキシピペリジン1.519g、トリエチルアミン2.80mlの1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(10ml)溶液を100℃で17時間加熱する。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1→1:2)で精製することにより、2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)安息香酸メチル1.344gを黄色油状物として得る。
MS(APCI)m/z;236(M+H),IR(neat)cm−1;1713,1597.
参考例4
2−フルオロ安息香酸ベンジル25.75gおよびイソニペコチン酸エチル21.98gのジメチルホルムアミド(100ml)溶液に、炭酸カリウム23.18gを加え、80℃で20時間撹拌する。反応液を氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル:n−ヘキサン=1:10)で精製することにより、2−(4−エトキシカルボニルピペリジン−1−イル)安息香酸ベンジル20.41gを淡黄色油状物として得る。
MS(APCI)m/z;368(M+H).
参考例5−14
対応原料化合物を参考例3または参考例4と同様に処理することにより、第10表記載の化合物を得る。
【0170】
【表13】
【0171】
【表14】
【0172】
参考例15
2−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)安息香酸メチル(参考例3で得られる化合物)282mg、臭化ベンジル186μlのテトラヒドロフラン(2.4ml)溶液に水素化ナトリウム63mgを加え、室温で3時間撹拌する。反応液にジメチルスルホキシド256μlを加え、さらに48時間撹拌する。24時間後に水素化ナトリウム63mgを追加する。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製することにより、2−(4−ベンジルオキシピペリジン−1−イル)安息香酸メチル69mgを黄色油状物として得る。
MS(APCI)m/z;326(M+H),IR(neat)cm−1;1724,1597.
参考例16
対応原料化合物を参考例15と同様に処理することにより、第11表記載の化合物を得る。
【0173】
【表15】
【0174】
参考例17
(1)2−(4−エトキシカルボニルピペリジン−1−イル)安息香酸ベンジル4.77g、1M水酸化ナトリウム水溶液(13ml)のエタノール(25ml)−テトラヒドロフラン(10ml)混合溶液を室温で5時間撹拌する。反応液に2モル当量のクエン酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出する。有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液で抽出し、得られた水層のpHをクエン酸で4−5に調整した後、塩化ナトリウムを加え酢酸エチルで抽出する。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去することにより、2−(4−カルボキシピペリジン−1−イル)安息香酸ベンジル2.59gを無色油状物として得る。
MS(ESI)m/z;338(M−H),IR(neat)cm−1;1704.
(2)上記(1)で得られる化合物1.295gのトルエン(15ml)溶液にジフェニルリン酸アジド1.158g、トリエチルアミン585μlを加え2.5時間加熱還流する。反応液にtert−ブチルアルコール(30ml)を加え、44時間加熱還流する。反応液を酢酸エチルにて希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=10:1→5:1)で精製することにより、2−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノピペリジン−1−イル)安息香酸ベンジル1.008gを無色油状物として得る。
MS(APCI)m/z;411(M+H),IR(Nujol)cm−1;1716,1677.
(3)上記(2)で得られる化合物1.008gのテトラヒドロフラン(15ml)溶液に、氷冷下で水素化ナトリウム117mgを数回に分けて加え、室温で1時間撹拌する。反応液にヨウ化メチル183μlを加え、室温で46時間撹拌する。18.5時間後にヨウ化メチル550μlを追加する。反応液を40℃に加熱し、3時間後にヨウ化メチル550μlを追加し、3日間撹拌する。反応液を酢酸エチルで希釈し、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=90:10→50:50)で精製することにより、2−[4−(tert−ブトキシカルボニル−メチル−アミノ)ピペリジン−1−イル]安息香酸ベンジルおよび副生成物からなる混合物を得る。
参考例18
2−(4−アミノ−4−メトキシメチルピペリジン−1−イル)安息香酸ベンジル(参考例8で得られる化合物)312mgおよびトリエチルアミン0.245mlの塩化メチレン(7ml)溶液に、氷冷下、塩化アセチル0.094mlを加え、室温で2時間撹拌する。反応液を水に注ぎ、クロロホルムで抽出する。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−へキサン:酢酸エチル=1:4)で精製することにより、2−(4−アセチルアミノ−4−メトキシメチルピペリジン−1−イル)安息香酸ベンジル312mgを淡黄色樹脂状物として得る。
MS(APCI)m/z;397(M+H),IR(neat)cm−1;3310,1720,1655.
参考例19
(1)2−(ピペラジン−1−イル)−ベンゾニトリル(参考例11で得られる化合物)820mgをエタノール(20ml)に溶解し、氷冷下撹拌しながら濃硫酸2mlをゆっくり加える。反応混合物を4日間加熱撹拌する。反応混合物を冷却後飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて塩基性とした後、酢酸エチルで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮することにより、2−(ピペラジン−1−イル)−安息香酸エチル825mgを淡黄色油状物として得る。
MS(APCI)m/z;235(M+H),IR(neat) cm−1;1717,1259,1227.
(2)上記(1)で得られる化合物800mgおよびトリエチルアミン500mgのテトラヒドロフラン(15ml)溶液に、ジ−tert−ブチルジカーボネート900mgのテトラヒドロフラン(5ml)溶液を室温で滴下する。反応混合物を室温で20時間撹拌後、水中に注ぎ酢酸エチルで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム)で精製することにより、2−(4−tert−ブトキシカルボニルピペラジン−1−イル)安息香酸エチル1.078gを淡黄色油状物として得る。
MS(APCI)m/z;335(M+H),IR(neat)cm−1;1697.
参考例20
2−(4−ベンジルオキシピペリジン−1−イル)安息香酸メチル(参考例15で得られる化合物)56mgおよび1M水酸化ナトリウム水溶液0.35mlのメタノール(1.7ml)溶液を、60℃で21時間撹拌する。反応液を濃縮することにより、2−(4−ベンジルオキシピペリジン−1−イル)安息香酸・ナトリウム塩を粗生成物として得る。該化合物は、精製することなく次の反応に用いる。
参考例21
2−(4−エトキシカルボニルピペリジン−1−イル)安息香酸ベンジル(参考例4で得られる化合物)5.37gおよび5%パラジウム−炭素2.5gをエタノール(100ml)に懸濁し、水素雰囲気下、室温、常圧で1時間撹拌する。触媒をろ去し、ろ液を濃縮することにより、2−(4−エトキシカルボニルピペリジン−1−イル)安息香酸4.08gを無色固体として得る。
MS(ESI)m/z;276(M−H),IR(neat)cm−1;1730,1685.
参考例22−34
対応原料化合物を参考例20または参考例21と同様に処理することにより、第12表記載の化合物を得る。
【0175】
【表16】
【0176】
【表17】
【0177】
【表18】
【0178】
参考例35
(1)ブロモ酢酸tert−ブチル5.00gのジメチルホルムアミド(20ml)溶液に、ピラゾール2.09gおよび炭酸カリウム7.07gを加える。室温で1時間、50℃で3.5時間撹拌後、反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル:n−へキサン=1:3)で精製することにより、(1H−ピラゾール−1―イル)酢酸tert−ブチル4.23gを無色油状物質として得る。
(2)上記(1)で得られる化合物4.21gのジオキサン(10ml)溶液に、4M塩酸−ジオキサン溶液25mlを加え、室温で12時間撹拌する。反応液にジエチルエーテルを加え、室温で1時間撹拌後、析出した粉末をろ取し、減圧下乾燥することにより、(1H−ピラゾール−1―イル)酢酸・塩酸塩3.50gを無色粉末として得る。
参考例36
(1)ピラゾール170g、ブロモ酢酸メチル260mlおよび炭酸カリウム414gのアセトン懸濁液を、25時間加熱還流する。室温まで冷却後、不溶物をろ別し、ろ液を減圧濃縮する。残渣を蒸留することにより、(1H−ピラゾール−1―イル)酢酸メチル580gを得る。
B.p.105−120.0℃(15mmHg)
(2)上記(1)で得られる化合物219gを2M塩酸水溶液(1.5L)に溶解し、2時間加熱還流する。反応液を減圧下500mlまで濃縮し、氷冷下炭酸カリウムを加えpHを0.5−0.6とし、生成する析出物をろ取した後減圧乾燥する。テトラヒドロフランで再結晶することにより、(1H−ピラゾール−1―イル)酢酸127.3gを得る。
M.p.171−172℃
参考例37
(1)イソインドリン22.43gのメタノール(100ml)溶液をドライアイスーアセトン浴で冷却し、これに濃硫酸20.47gを滴下した後、ジエチルエーテルを加え、析出した粉末をろ取する。減圧乾燥後、得られる粉末を濃硫酸220mlに溶解し、氷冷下、濃硝酸15.8mlを滴下する。2.5時間攪拌後、氷水中に注ぎ、水酸化ナトリウム(固体のまま加える。)を加え塩基性とした後、酢酸エチルで抽出する。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去することにより、5−ニトロイソインドリン23.0gを粗生成物として得る。
(2)上記(1)で得られる化合物2.62gのテトラヒドロフラン(40ml)溶液に、氷冷下、ジ−tert−ブチルジカーボネート3.86gのテトラヒドロフラン(10ml)溶液を滴下し、1.5時間撹拌する。溶媒を留去し、残渣に酢酸エチルを加え、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製し、n−ヘキサン−酢酸エチルの混合溶液で再結晶することにより、5−ニトロ−2−(tert−ブトキシカルボニル)−イソインドリン3.09gを得る。
M.p.159−160℃
(3)上記(2)で得られる化合物3.46gおよび10%パラジウム−炭素340mgのテトラヒドロフラン(50ml)懸濁液を、水素雰囲気下、常圧、室温で1時間撹拌する。触媒をろ去し、ろ液を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製することにより、5−アミノ−2−(tert−ブトキシカルボニル)−イソインドリン3.05gを無色油状物として得る。
参考例38
(1)5−ニトロ−2−(tert−ブトキシカルボニル)−イソインドリン(参考例37(2)で得られる化合物)6.60gのジオキサン(25ml)懸濁液に、4M塩酸−ジオキサン溶液(40ml)を加え、室温で終夜撹拌する。ジエチルエーテルを加え析出した沈殿をろ取することにより、5−ニトロ−イソインドリン・塩酸塩5.50gを粗生成物として得る。
(2)上記(1)で得られる化合物4.72g、(1H−ピラゾール−1−イル)酢酸・塩酸塩2.89g、4−ジメチルアミノピリジン30mgおよびトリエチルアミン9mlのジメチルホルムアミド(70ml)溶液に、1−エチルー3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド・塩酸塩4.90gを加え、室温で終夜撹拌する。反応液を氷水中に注ぎ、析出した粉末をろ取、乾燥し、クロロホルム−メタノールの混合溶液で再結晶することにより、5−ニトロ−2−(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル−イソインドリン5.31gを無色結晶として得る。
M.p.247−248℃
(3)上記(2)で得られる化合物1.005gおよび10%パラジウム−炭素98mgの酢酸(15ml)懸濁液を、水素雰囲気下、常温、常圧で1時間撹拌する。触媒をろ去し、ろ液を濃縮後、残渣をクロロホルム−メタノールの混合溶液で再結晶することにより、5−アミノ−2−(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル−イソインドリン759mgを無色結晶として得る。
M.p.218−219℃
Claims (14)
- 環Aが、下記から選ばれる基で置換されていてもよい含窒素脂肪族複素環式基:
(1)アリール基又は低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルキル基、
(2)低級アルキル基又はシアノ基で置換されていてもよいアリール基、
(3)アリール基で置換されていてもよい低級アルコキシ基、
(4)ホルミル基、
(5)カルボキシル基、
(6)アリール基で置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基、
(7)アリール基で置換されていてもよい低級アルカノイル基、
(8)アリールスルホニル基、
(9)低級アルキルスルホニル基、
(10)低級アルカノイル基;アリール低級アルカノイル基;アリールカルボニル基;低級アルコキシカルボニル基;アリール低級アルコキシカルボニル基;アリールオキシカルボニル基;アリールスルホニル基;低級アルキルスルホニル基;低級アルキル基;ピリジル基;ピラジニル基;ピリミジニル基;およびピリダジニル基から選ばれる基で置換されていてもよいアミノ基、
(11)式:−CONR3R4
(式中、R3およびR4は同一又は異なっていてもよく、それぞれ水素原子、アルキル基、アリール低級アルキル基、ピリジル低級アルキル基、ピリジル基およびアリール基から選ばれる基を表す)
で示される基、
および、
(12)式:
で示される基、
Rが、下記から選ばれる基で置換されていてもよい複素環式基で置換された低級アルキル基:
(1)低級アルキル基、
(2)低級アルコキシ基、
(3)低級アルコキシカルボニル基、
(4)カルボキシル基、
(5)低級アルカノイル基、
(6)シアノ基、
(7)保護されていてもよい水酸基、
(8)保護されていてもよいアミノ基、
(9)ニトロ基、および、
(10)ハロゲン原子、
である請求項1記載の医薬組成物。 - 環Aにおける含窒素脂肪族複素環式基が、1又は2個の窒素原子を含有する3〜8員脂肪族複素環式基、Rにおける複素環式基が、1〜4個の窒素原子を含有する単環又は2環の複素環式基、環Aにおけるアリール基が、1〜3環のアリール基、である請求項2記載の医薬組成物。
- 環Aにおける含窒素脂肪族複素環式基が、アジリジニル基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリノ基、アゼパニル基又はジアゼパニル基、Rにおける複素環式基が、ピロリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリル基、キノリル基、イソキノリル基又はベンズイミダゾリル基、環A又はRにおけるアリール基が、フェニル基、ナフチル基、アントリル基又はフェナントリル基である請求項2記載の医薬組成物。
- 環Aが、式:
(2)フェニル基で置換されていてもよい低級アルキル基、
(3)低級アルキル基又はシアノ基で置換されていてもよいフェニル基、
(4)フェニル基で置換されていてもよい低級アルコキシ基、
(5)ホルミル基、
(6)カルボキシル基、
(7)フェニル基で置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基、
(8)フェニル基で置換されていてもよい低級アルカノイル基、
(9)ベンゼンスルホニル基、
(10)低級アルキルスルホニル基、
(11)低級アルカノイル基;フェニル低級アルカノイル基;フェニルカルボニル基;低級アルコキシカルボニル基;フェニル低級アルコキシカルボニル基;フェニルオキシカルボニル基;フェニルスルホニル基;低級アルキルスルホニル基;低級アルキル基;ピリジル基;ピラジニル基;ピリミジニル基;およびピリダジニル基から選ばれる基で置換されていてもよいアミノ基、
(12)式:−CONR3R4
(式中、R3およびR4が同一又は異なっていてもよく、それぞれ水素原子、アルキル基、フェニル低級アルキル基、ピリジル低級アルキル基、ピリジル基、およびフェニル基から選ばれる基を表す)
で示される基、
又は、
(13)式:
で示される基、
R2は、水素原子又は低級アルコキシ低級アルキル基を表す)
で示される基、
Qが、−CO−、
Rが、式:
(1)低級アルキル基、
(2)低級アルコキシ基、
(3)低級アルコキシカルボニル基、
(4)カルボキシル基、
(5)低級アルカノイル基、
(6)シアノ基、
(7)保護されていてもよい水酸基
(8)保護されていてもよいアミノ基、
(9)ニトロ基、および、
(10)ハロゲン原子)
で示される基、
である請求項4記載の医薬組成物。 - 環Aが、式:
(2)フェニル基で置換されていてもよい低級アルキル基、
(3)低級アルキル基又はシアノ基で置換されていてもよいフェニル基、
(4)フェニル基で置換されていてもよい低級アルコキシ基、
(5)ホルミル基、
(6)カルボキシル基、
(7)フェニル基で置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基、
(8)フェニル基で置換されていてもよい低級アルカノイル基、
(9)ベンゼンスルホニル基、
(10)低級アルキルスルホニル基、
(11)低級アルカノイル基;フェニル低級アルカノイル基;フェニルカルボニル基;低級アルコキシカルボニル基;フェニル低級アルコキシカルボニル基;フェニルオキシカルボニル基;ベンゼンスルホニル基;低級アルキルスルホニル基;低級アルキル基;ピリジル基;ピラジニル基;ピリミジニル基;およびピリダジニル基から選ばれる基で置換されていてもよいアミノ基、
(12)式:−CONR3R4
(式中、R3およびR4が同一又は異なっていてもよく、それぞれ水素原子、アルキル基、フェニル低級アルキル基、ピリジル低級アルキル基、ピリジル基、およびフェニル基から選ばれる基を表す)
又は、
(13)式:
で示される基を表す)
で示される基、
Rが、式:
である請求項5記載の医薬組成物。 - R1が、(1)水素原子、
(2)フェニル低級アルキル基、
(3)フェニル基、
(4)フェニル基で置換されていてもよい低級アルコキシ基、
(5)ホルミル基、
(6)フェニル基で置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基、
(7)ベンゼンスルホニル基、
(8)低級アルコキシカルボニル基;フェニル低級アルコキシカルボニル基;フェニルオキシカルボニル基;およびピリミジニル基から選ばれる基で置換されていてもよいアミノ基、
(9)式:−CONR3R4
(式中、R3およびR4が同一又は異なっていてもよく、それぞれアルキル基およびフェニル基から選ばれる基を表す)
又は、
(10)式:
で示される基、
である請求項6記載の医薬組成物。 - R1が、(1)フェニル低級アルキル基、
(2)低級アルキル基で置換されていてもよいフェニル基、
(3)フェニル基で置換されていてもよい低級アルコキシ基、
(4)フェニル低級アルコキシカルボニル基、
(5)ベンゼンスルホニル基、
(6)低級アルキルスルホニル基、
(7)フェニルカルボニル基;低級アルコキシカルボニル基;フェニル低級アルコキシカルボニル基;フェニルオキシカルボニル基;および低級アルキル基から選ばれる基で置換されていてもよいアミノ基、
(8)式:−CONR3R4
(式中、R3およびR4は同一又は異なっていてもよく、それぞれ、アルキル基、フェニル基およびフェニル低級アルキル基から選ばれる基を表す)
で示される基、
又は、
(9)式:
で示される基、
である請求項6記載の医薬組成物。 - 2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−[4−(N−メチル−N−n−ブチル−カルバモイル)ピペリジン−1−イル]ベンゾイルアミノ]−イソインドリン、2−[(1H−ピラゾール−1−イル)アセチル]−5−[2−(4−ジメチルカルバモイルピペリジン−1−イル)ベンゾイルアミノ]−イソインドリン、又はそれらの薬理的に許容しうる塩を有効成分としてなる医薬組成物。
- アポリポ蛋白B分泌抑制剤である請求項1乃至11のいずれか一に記載の医薬組成物。
- 血清脂質低下剤である請求項1乃至11のいずれか一に記載の医薬組成物。
- 高脂血症、虚血性心疾患、アテローム性動脈硬化、冠動脈硬化、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、家族性高脂血症、高リポ蛋白血症、動脈硬化症、冠動脈硬化症、冠動脈疾患症、虚血性脳疾患、脳卒中、循環・微小循環障害、血栓症、高血糖、糖尿病、急性出血性膵炎、肥満症、脂肪症または便秘症の予防・治療剤である請求項1乃至11のいずれか一に記載の医薬組成物。
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