JP2004174642A - 無線通信システム、携帯電話機用プログラム、ロボット装置、並びに、ロボット装置用プログラム - Google Patents
無線通信システム、携帯電話機用プログラム、ロボット装置、並びに、ロボット装置用プログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】一般に広く普及している携帯電話機によって、ロボット装置の操作や制御、データ供給などが行えるようにする。
【解決手段】携帯電話機10とロボット装置20とが通信可能となるよう、それぞれに送受信手段(通信手段)14、24を設け、これらの送受信手段を介して、携帯電話機からロボット装置に対して、ロボット装置における処理の制御を行うための信号又はデータを供給する。携帯電話機から行われるロボット装置の具体的な制御は、例えば、ロボット装置の駆動制御、ロボット装置の性格、感情、行動パターンなどの設定である。また、携帯電話機における処理(例えば、通話やメールの受信など)や、携帯電話機の使用状況(例えば、使用頻度、データ容量、バッテリ容量など)に応じて、ロボット装置の性格、感情、行動パターンに係るパラメータが携帯電話機からロボット装置に供給されるようにすることも可能である。
【選択図】 図2
【解決手段】携帯電話機10とロボット装置20とが通信可能となるよう、それぞれに送受信手段(通信手段)14、24を設け、これらの送受信手段を介して、携帯電話機からロボット装置に対して、ロボット装置における処理の制御を行うための信号又はデータを供給する。携帯電話機から行われるロボット装置の具体的な制御は、例えば、ロボット装置の駆動制御、ロボット装置の性格、感情、行動パターンなどの設定である。また、携帯電話機における処理(例えば、通話やメールの受信など)や、携帯電話機の使用状況(例えば、使用頻度、データ容量、バッテリ容量など)に応じて、ロボット装置の性格、感情、行動パターンに係るパラメータが携帯電話機からロボット装置に供給されるようにすることも可能である。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロボット装置と携帯電話機とが通信可能なよう構成された無線通信システム、携帯電話機用プログラム、ロボット装置、並びに、ロボット装置用プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、外部から取得した情報や、内蔵する記憶媒体から読み出した情報を基にして内部処理を行い、自律的な行動を振舞うことが可能なロボット装置が存在する。こうしたロボット装置は、外部の状況を撮像する撮像手段、物理的な圧力を検知するタッチセンサ、物体との距離を測定する距離センサ、外部の音声を取得するマイクロホンなどの情報取得手段や、音声を出力するスピーカや映像を表示するディスプレイなどの情報出力手段、ロボット装置が様々な動作を行うことを可能とする駆動手段(アクチュエータ)などを備えている。
【0003】
そして、ロボット装置は、情報取得手段によって取得した情報や内蔵する記憶媒体から読み出した情報を基にして、外部からの刺激に応じて行動(反応)したり、自らの本能、感情などに従った行動を振舞ったりすることが可能であり、ユーザは、ペット、家族の一員、友達として、ロボット装置を観賞し、また、ロボット装置とのコミュニケーションを楽しむことが可能である。また、ロボット装置の外観としては、ユーザが親しみを持ちやすい動物などの形状が採用される場合が多い。
【0004】
また、例えば、下記の特許文献1には、ロボット装置が、内部の制御プログラムに基づいて自律的に行動して、ロボット装置の内部状態や外部からの刺激などに係る情報をパーソナルコンピュータに転送し、ロボット装置との対話を可能とする技術が開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−192485号公報(段落0031〜0068、段落0107〜0120、図5、図12、図13)
【0006】
また、本出願人は、特願2002−219890号において、携帯電話機を用いて駆動手段やカメラが設けられた通信装置との無線通信を行うことによって、当該駆動手段やカメラの遠隔制御を行うよう構成されている無線通信システムを出願している。図12は、特願2002−219890号に記載されている無線通信システムの一例を示す模式図である。この無線通信システムは、携帯電話機110と、撮像手段125を搭載した通信装置120とにより構成されており、携帯電話機110から通信装置120の駆動制御を行うことができる一方、撮像手段125で撮像された映像データを携帯電話機の表示手段(ディスプレイ)に表示することが可能なよう構成されている。なお、本願の出願時には、特願2002−219890号に記載されている技術は公開されておらず、公知の技術とはなっていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術においては、現在、非常に広く普及し取り扱いも容易な携帯電話機と、ロボット装置とを関連付けた技術は存在しない。また、自律的に性格や感情などを変化させるロボット装置は存在しない。さらに、他のロボット装置とのコミュニケーションを行い、ロボット装置による社会を形成することはできない。
【0008】
上記課題を解決するため、本発明では、携帯電話機を用いて、ロボット装置の操作や制御、データ供給などを行える無線通信システム、携帯電話機用プログラム、ロボット装置、並びに、ロボット装置用プログラムを提供することを目的とする。また、ロボット装置の性格や感情が自律的に変化する無線通信システム、携帯電話機用プログラム、ロボット装置、並びに、ロボット装置用プログラムを提供することを目的とする。また、ロボット装置による社会を形成することが可能な無線通信システム、携帯電話機用プログラム、ロボット装置、並びに、ロボット装置用プログラムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、ロボット装置と携帯電話機とが通信可能なよう構成された無線通信システムであって、通信を介して、携帯電話機からロボット装置における処理の制御を行うことが可能なよう構成されている。
この構成により、ロボット装置における処理の制御を、一般に広く普及している携帯電話機を用いて行うことが可能となる。
【0010】
また、本発明は、ロボット装置と携帯電話機とが通信可能なよう構成された無線通信システムであって、通信を介して、携帯電話機からロボット装置の駆動制御を行うことが可能なよう構成されている。
この構成により、ロボット装置の駆動制御を、一般に広く普及している携帯電話機を用いて行うことが可能となる。
【0011】
さらに、本発明は、上記発明において、携帯電話機の操作手段を操作することによって、ロボット装置の駆動制御を行えるよう構成されている。
この構成により、携帯電話機のプッシュボタンやその他の操作キー又は操作ボタンによって、ロボット装置の駆動制御を行うことが可能となる。
【0012】
さらに、本発明は、上記発明において、携帯電話機の表示画面上に、ロボット装置の駆動制御用のアイコンを並べることによって、ロボット装置の駆動制御を行えるよう構成されている。
この構成により、携帯電話機のユーザは携帯電話機の表示画面を見ながら、簡単にロボットの駆動制御を行うことが可能となる。
【0013】
また、本発明は、ロボット装置と携帯電話機とが通信可能なよう構成された無線通信システムであって、通信を介して、携帯電話機からロボット装置に、ロボット装置で処理可能なデータを供給することが可能なよう構成されている。
この構成により、携帯電話機から、ロボット装置における処理に必要なデータを供給することが可能となる。
【0014】
さらに、本発明は、上記発明において、ロボット装置が当該ロボット装置の性格又は感情を規定するプログラムを実行することが可能であり、上記のデータが、ロボット装置の性格又は感情を設定するパラメータであるよう構成されている。
この構成により、携帯電話機から、ロボット装置の性格や感情を設定することが可能となる。
【0015】
さらに、本発明は、上記発明において、携帯電話機における処理、又は、携帯電話機の状態が、ロボット装置の性格又は感情に反映されるよう構成されている。
この構成により、携帯電話機における通話やメールの着信、携帯電話機のデータ容量やバッテリ容量、携帯電話機の使用頻度に応じて、ロボット装置の性格や感情を変化させることが可能である。
【0016】
また、本発明は、ロボット装置と携帯電話機とが通信可能なよう構成された無線通信システムであって、通信を介して、携帯電話機からロボット装置に、ロボット装置が実行可能なプログラムを供給することが可能なよう構成されている。この構成により、携帯電話機から、ロボット装置の基本的なアルゴリズムを規定するプログラムを供給することが可能となる。
【0017】
さらに、本発明は、上記発明において、上記のプログラムが、ロボット装置の行動を規定するプログラムであるよう構成されている。
この構成により、携帯電話機から、ロボット装置の行動パターンなど行動に係る設定を行うことが可能となる。
【0018】
また、上記目的を達成するため、本発明は、携帯電話機により実行可能な携帯電話機用プログラムであって、携帯電話機の操作手段により所定の操作が行われた場合、所定の操作に対応しロボット装置の処理の制御を行う制御信号を発生することを可能とするよう構成されている。
この構成により、携帯電話機において、ロボット装置の処理の制御を行うことが可能な制御信号を発生することが可能となり、この制御信号をロボット装置に供給することが可能となる。
【0019】
また、本発明は、携帯電話機により実行可能な携帯電話機用プログラムであって、携帯電話機の操作手段により所定の操作が行われた場合、所定の操作に対応し前記ロボット装置の駆動制御を行う制御信号を発生することを可能とするよう構成されている。
この構成により、携帯電話機において、ロボット装置の駆動制御を行うことが可能な制御信号を発生することが可能となり、この制御信号をロボット装置に供給することが可能となる。
【0020】
さらに、本発明は、上記発明において、所定の操作と制御信号との対応付けを行うよう構成されている。
この構成により、例えば、携帯電話機のプッシュボタンとロボット装置における処理とが対応付けられ、ユーザは携帯電話機のボタン又はキーの操作を行うだけで、ロボット装置の処理の制御が行えるようになる。
【0021】
さらに、本発明は、上記発明において、携帯電話機の表示画面上に、ロボット装置の駆動制御用のアイコンを表示し、アイコンの配列に従って、ロボット装置の駆動制御を行う制御信号を発生することを可能とするよう構成されている。
この構成により、携帯電話機からのロボット装置の駆動制御を、携帯電話機におけるGUI(Graphical User Interface)によって実現することが可能となる。
【0022】
また、本発明は、携帯電話機により実行可能な携帯電話機用プログラムであって、携帯電話機における処理、又は、携帯電話機の状態に従って、ロボット装置の性格又は感情を設定するパラメータを発生することを可能とするよう構成されている。
この構成により、携帯電話機における通話やメールの着信、携帯電話機のデータ容量やバッテリ容量、携帯電話機の使用頻度に応じて、ロボット装置の性格や感情を変化させることが可能である。
【0023】
また、上記目的を達成するため、本発明は、携帯電話機と通信可能なよう構成されたロボット装置であって、通信を介して、携帯電話機から当該ロボット装置における処理の制御が可能なよう構成されている。
この構成により、ロボット装置の処理の制御を、一般に広く普及している携帯電話機を用いて行うことが可能となる。
【0024】
また、本発明は、携帯電話機と通信可能なよう構成されたロボット装置であって、通信を介して、携帯電話機から当該ロボット装置における駆動制御が可能なよう構成されている。
この構成により、ロボット装置の駆動制御を、一般に広く普及している携帯電話機を用いて行うことが可能となる。
【0025】
また、本発明は、携帯電話機と通信可能なよう構成されたロボット装置であって、通信を介して携帯電話機から、当該ロボット装置の性格又は感情を設定するパラメータが供給可能なよう構成されている。
この構成により、携帯電話機から、ロボット装置の性格又は感情を設定するパラメータを供給することが可能となる。
【0026】
また、本発明は、携帯電話機と通信可能なよう構成されたロボット装置であって、通信を介して携帯電話機から、当該ロボット装置の行動を規定し、当該ロボット装置により実行可能なプログラムが供給可能なよう構成されている。
この構成により、携帯電話機から、ロボット装置の行動パターンなど行動に係る設定を規定するプログラムをロボット装置に供給することが可能となる。
【0027】
また、本発明は、性格パラメータ及び感情パラメータによって規定される性格及び感情を有するロボット装置であって、所定のタイミングで、性格パラメータ又は感情パラメータを更新するよう構成されている。
この構成により、ロボット装置の性格や感情が自律的に変化し、ロボット装置を、より生命体に近い存在にすることが可能となる。
【0028】
また、本発明は、性格パラメータ及び感情パラメータによって規定される性格及び感情を有するロボット装置であって、外部から情報を取得することが可能な情報取得手段を有し、情報取得手段によって取得された情報に応じて動作を行う際に、この情報取得手段によって取得された情報に応じて、性格パラメータ又は感情パラメータを更新するよう構成されている。
この構成により、ロボット装置は、情報取得手段によって取得された情報に応じて、性格や感情を変化させることが可能となる。
【0029】
また、本発明は、性格パラメータ及び感情パラメータによって規定される性格及び感情を有し、所定のアルゴリズムに従って行動するロボット装置であって、所定のタイミングで、所定のアルゴリズムを更新することによって行動のパターンを更新するよう構成されている。
この構成により、ロボット装置の行動パターンが自律的に変化し、ロボット装置を、より生命体に近い存在にすることが可能となる。
【0030】
また、本発明は、性格パラメータ及び感情パラメータによって規定される性格及び感情を有し、所定のアルゴリズムに従って行動するロボット装置であって、外部から情報を取得することが可能な情報取得手段を有し、情報取得手段によって取得された情報に応じて動作を行う際に、所定のアルゴリズムを更新することによって行動のパターンを更新するよう構成されている。
この構成により、ロボット装置は、情報取得手段によって取得された情報に応じて、行動パターンを変化させることが可能となる。
【0031】
また、本発明は、他のロボット装置と通信可能なよう構成されたロボット装置であって、他のロボット装置に係る識別情報を受信し、この識別情報と他のロボット装置に対する感情を示す感情パラメータとを記憶するよう構成されている。この構成により、ロボット装置が、他のロボット装置に対する感情を持つようにすることが可能となる。
【0032】
また、本発明は、他のロボット装置と通信可能なよう構成されたロボット装置であって、他のロボット装置から受信した情報に応じて、他のロボット装置への感情を示す感情パラメータを設定するよう構成されている。
この構成により、ロボット装置が、他のロボット装置の性格や感情などを参照して、他のロボット装置に対する感情を持てるようにすることが可能となる。
【0033】
また、上記目的を達成するため、本発明は、性格パラメータ及び感情パラメータによって規定される性格及び感情を有するロボット装置により実行可能なロボット装置用プログラムであって、所定のタイミングで、性格パラメータ又は感情パラメータを更新することを可能とするよう構成されている。
この構成により、ロボット装置の性格や感情が自律的に変化し、ロボット装置を、より生命体に近い存在にすることが可能となる。
【0034】
また、本発明は、外部から情報を取得することが可能な情報取得手段を備え、性格パラメータ及び感情パラメータによって規定される性格及び感情を有するロボット装置により実行可能なロボット装置用プログラムであって、情報取得手段によって取得された情報に応じて動作を行う際に、この情報取得手段によって取得された情報に応じて、性格パラメータ又は感情パラメータを更新することを可能とするよう構成されている。
この構成により、ロボット装置は、情報取得手段によって取得された情報に応じて、性格や感情を変化させることが可能となる。
【0035】
また、本発明は、性格パラメータ及び感情パラメータによって規定される性格及び感情を有し、所定のアルゴリズムに従って行動するロボット装置により実行可能なロボット装置用プログラムであって、所定のタイミングで、所定のアルゴリズムを更新することによって行動のパターンを更新することを可能とする構成されている。
この構成により、ロボット装置の行動パターンが自律的に変化し、ロボット装置を、より生命体に近い存在にすることが可能となる。
【0036】
また、本発明は、外部から情報を取得することが可能な情報取得手段を備え、性格パラメータ及び感情パラメータによって規定される性格及び感情を有し、所定のアルゴリズムに従って行動するロボット装置により実行可能なロボット装置用プログラムであって、情報取得手段によって取得された情報に応じて動作を行う際に、所定のアルゴリズムを更新することによって行動のパターンを更新することを可能とするよう構成されている。
この構成により、ロボット装置は、情報取得手段によって取得された情報に応じて、行動パターンを変化させることが可能となる。
【0037】
また、本発明は、他のロボット装置と通信可能なよう構成されたロボット装置により実行可能なロボット装置用プログラムであって、他のロボット装置から受信した情報に応じて、他のロボット装置への感情を示す感情パラメータを設定することを可能とするよう構成されている。
この構成により、ロボット装置が、他のロボット装置の性格や感情などを参照して、他のロボット装置に対する感情を持てるようにすることが可能となる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は、本発明の無線通信システムの実施の形態を示す模式図である。図1に示す無線通信システムは、携帯電話機10とロボット装置20により構成されており、携帯電話機10とロボット装置20との間で無線通信を行うことが可能である。なお、本発明では、この無線通信における伝送方式や伝送経路などは限定されず、例えば、IEEE802.11などを用いた無線LANによる通信、ブルートゥース通信、赤外線通信など、様々な伝送方式を採用することが可能である。また、図1に示すように、携帯電話機10とロボット装置20とが、直接通信を行うことも可能であり、また、公衆回線網やインターネットなどのネットワークを経由して通信を行うことも可能である。また、各種の伝送データに合わせて、複数のアンテナや複数の伝送方式を利用することも可能である。
【0039】
次に、図2を参照しながら、図1に示す携帯電話機及びロボット装置の内部構成について説明する。図2は、本発明の無線通信システムの実施の形態における携帯電話機及びロボット装置の内部構成を示すブロック図である。
【0040】
図2に示されている携帯電話機10は、従来から存在するものと同一であり、CPU(制御手段)11、ROM12、RAM13、送受信手段(通信手段)14、情報出力手段15、操作手段16、接続I/F(接続インターフェイス)17、公衆回線網通信手段18を有しており、各手段は内部バスや電気回路などによって接続されている。
【0041】
CPU11は、携帯電話機10内の主な制御、及び、内部バスを介して各手段の動作制御を行う手段である。また、ROM12及びRAM13は、情報格納手段であり、携帯電話機10で動作するプログラムや、外部からの受信データ、その他の設定パラメータ情報などを格納する手段である。また、送受信手段14はロボット装置20との通信が可能なものとする手段である。また、情報出力手段15は、画像情報の出力を可能とする液晶ディスプレイ、音声情報の出力を可能とするスピーカ、音声情報の入力を可能とするマイクロホンなどである。また、操作手段16は、ユーザによる操作・入力を可能とするプッシュボタンや、その他の操作ボタン及び操作スイッチなどである。また、接続I/F17は、外部の装置との接続及びデータの送受信を可能とするI/Oポートなどのインターフェイスや、可搬性記憶媒体などのインターフェイスである。また、公衆回線網通信手段18は、アンテナを介して通信基地局や外部の装置との通信を行う手段であり、通話及びデータの送受信を可能とするものである。なお、図2には、送受信手段14を利用して、ロボット装置との通信が可能な態様が図示されているが、公衆回線網通信手段18を利用し、携帯電話機10とロボット装置20との間の通信が、基地局や所定のネットワーク(公衆回線網やインターネット)を経由して行われるようにすることも可能である。
【0042】
一方、図2に示されているロボット装置20は、CPU(制御手段)21、ROM22、RAM23、送受信手段(通信手段)24、駆動手段25、情報取得手段26、情報出力手段27を有しており、各手段は内部バスや電気回路などによって接続されている。
【0043】
CPU21は、ロボット装置20における主な制御、及び、内部バスを介して各手段の動作制御を行う手段である。また、ROM22及びRAM23は、情報格納手段であり、ロボット装置20で動作するプログラムや、外部からの受信データ、その他の設定パラメータ情報などを格納する手段である。また、送受信手段24は、アンテナを介して携帯電話機10や他のロボット装置20との通信を行う手段である。また、駆動手段25は、ロボット装置20の所定の箇所に設けられた動作部を動かすアクチュエータである。なお、例えば、ロボット装置20が動物の形状の場合、駆動手段25を動物の各関節に配置したり、顔の表情を出すために眉、目、鼻、口、頬などを動かす部位に配置したりすることが好ましい。
【0044】
また、情報取得手段26は、カメラ(撮像手段)や距離センサや光感知センサなどの視覚機能、匂いセンサや空気の成分検出などの嗅覚機能、マイクロホンなどの聴覚機能、飲食物の成分検出などの味覚機能、タッチセンサや温度センサなどの触覚機能など、外部からの様々な情報(刺激)の検出が可能な手段の総称である。なお、GPS(Global Positioning System)との連動によって、位置情報を取得できるようにすることも可能である。また、情報出力手段27は、音声(又は言語)を出力するスピーカ、光を出力するLED、画像や映像などを表示するディスプレイなど外部に様々な情報(行動、反応)の出力が可能な手段の総称である。
【0045】
なお、本明細書では、1つのCPU21がすべての動作を制御・管理するものとして説明するが、例えば、CPU21を複数設けたり、駆動手段25や情報取得手段26毎にASIC(Application Specific Integrated Circuit)を設けたりすることによって、各手段の制御を精密に行うことができるようにすることも可能である。
【0046】
次に、図1及び図2に示す無線通信システムにおける動作の詳細について説明する。まず、携帯電話機10から、ロボット装置20の行動をコントロールすることが可能なよう構成されている無線通信システムについて説明する。携帯電話機10からロボット装置20の行動をコントロールする最も単純な構成として、例えば、携帯電話機10のプッシュボタンに対して、前進、後進、左旋回、右旋回などの動きや、手を上げる、首を振る、尻尾を振る、目をつぶるなどの細かな動作を割り当てておき、ユーザがプッシュボタンを押下することによって、対応する動きを行うようにしたものが挙げられる。なお、これは、従来の技術に記載した無線通信を介して携帯電話機110から通信装置120をコントロールする特願2002−219890号に記載されている発明を応用することによって実現可能である。
【0047】
また、携帯電話機10のディスプレイ(情報出力手段15)にアイコン50を並べ、このアイコン50の配列とロボット装置20の動作とを対応させるようにすることも可能である。図3は、本発明に係るロボット装置のコントロールを行うため、携帯電話機のディスプレイに並べられたアイコンの表示画面の一例である。複数の種類のアイコン50は、各行動パターン(お手、おかわり、お座り、伏せ、吠えるなど)を示すものであり、ユーザは、このアイコン50をディスプレイ上に並べることによって、ロボット装置20の動作をアイコン50の配列通りにコントロールすることが可能となる。
【0048】
また、携帯電話機10のユーザは、操作手段16を用いて、様々なパラメータ(後述の性格パラメータ、本能パラメータなど)を入力し、このパラメータが携帯電話機10からロボット装置20に供給されて、ロボット装置20内で用いられることによって、携帯電話機10からロボット装置20の行動をコントロールすることが可能となる。また、設定されたパラメータや、外部からの刺激を処理し、その刺激に対する行動(反応)を出力する内部アルゴリズムのプログラムを、携帯電話機10からロボット装置20に供給することも可能である。なお、携帯電話機10が、例えば、インターネットのWebサイトなどからパラメータやプログラムなどをダウンロードしたり、所定の記憶媒体からパラメータやプログラムを読み出したり、このパラメータやプログラムをロボット装置20に供給することによって、ロボット装置20の行動をコントロールできるようにすることも可能である。また、乱数によって、使用するプログラムをランダムに選択し、同一の刺激に対して、ロボット装置20が異なる動作を行えるようにすることも可能である。
【0049】
また、携帯電話機10の使用状況や基本的操作に応じて、携帯電話機10からロボット装置20に供給されるパラメータが変化可能なようにすることも可能である。すなわち、例えば、携帯電話機10において、メールや着信の頻度が上がった場合には、ロボット装置20の性格や機嫌が良くなるようにパラメータが供給されたり、メモリの残り容量やバッテリ容量が少なくなってきた場合には、ロボット装置20の動きが緩慢になったり、容量の増加や充電を求める行動をしたりできるようにすることも可能である。また、携帯電話機10からの入力によって、ユーザが、各パラメータ(性格パラメータT、感情パラメータS、行動コードA内の行動パターンなど)を各自の好みに応じて設定できるようにすることも可能である。
【0050】
以上のように、本発明では、携帯電話機10の操作によって、ロボット装置20の行動をコントロールしたり、ロボット装置20の行動に関するパラメータやプログラムを供給したりすることが可能である。また、本発明の実施の形態では、携帯電話機10の操作によってロボット装置20の行動に係るコントロールを行っているが、本発明は携帯電話機10に限定されず、ロボット装置20との通信が可能なあらゆる通信装置又は通信端末を用いることが可能である。
【0051】
また、直接、携帯電話機10や他の通信装置又は通信端末を用いずに、ロボット装置20の動作をコントロールすることも可能である。例えば、ロボット装置20に音声認識機能を持たせ、ユーザが、マイクロホン(情報取得手段26)を介して、音声言語による指示や命令をロボット装置20に与えることで、ロボット装置20がその指示や命令に従って行動するよう構成することも可能である。また、ロボット装置20に画像認識機能を持たせ、カメラ(情報取得手段26)から2次元バーコードによる情報の入力を行うことも可能であり、ユーザの顔や声などを認識できるようにして、ユーザを認識したロボット装置20に、友愛行動などの所定の動作を行わせるようにすることも可能である。また、カメラ(情報取得手段26)による動き検出によって、ロボット装置20が、カメラで捕らえた動き(例えば、ユーザの動き)に合わせて行動できるようにすることも可能であり、これによって、ユーザがカメラの前に手をかざして、ロボット装置20をコントロールすることが可能となる。
【0052】
また、ロボット装置20が、所定の記憶媒体の挿入部、及び、当該記憶媒体内に記憶されている情報の読み出しが可能な記憶媒体読出手段(情報取得手段26)を有しており、記憶媒体内に記憶されているパラメータやプログラムが読み出されて、ロボット装置20の動作に反映されるようにすることも可能である。また、ロボット装置20の送受信手段(通信手段)24が、インターネットなどに接続可能であり、インターネットのWebサイトなどからパラメータやプログラムなどをダウンロードして、ロボット装置20の動作に反映されるようにすることも可能である。
【0053】
以上のように、本発明では、ロボット装置20にパラメータやプログラムなどの情報を直接供給したり、ロボット装置20がパラメータやプログラムなどの情報を取得したりすることによって、これらの情報がロボット装置20の行動に反映されるようにすることが可能である。
【0054】
次に、携帯電話機10の操作によってロボット装置20にパラメータやプログラムが与えられた場合や、ロボット装置20が送受信手段(通信手段)24や情報取得手段26によって情報を取得した場合のロボット装置20のCPU21による処理について説明する。CPU21では、基本的に、様々なパラメータやプログラムを選択的に読み出し(又は、様々なパラメータやプログラムが供給され)、これらのパラメータ及びプログラムに応じた処理を行うことによって、行動(反応)や内的変化(性格や感情の変化)を生成することが行われる。すなわち、CPU21では、ロボット装置20が擬似的な性格や感情を持ち、その性格や感情に基づいた行動を振る舞うよう処理が行われる。
【0055】
図4は、本発明に係るロボット装置のCPUで行われる処理の全体像を示す模式図である。図4では、CPU21の内部で、操作、刺激、性格パラメータT、感情パラメータS、行動コードA、選択関数Fが選択的に読み出されて処理が行われ、行動、新たな性格パラメータT、新たな感情パラメータS、新たな選択関数F(あるいは、選択関数F内のパラメータ)が生成される様子が模式的に示されている。なお、CPU21に読み出される様々な要素は上記に限定されるものではなく、また、CPU21における処理の流れも上記に限定されるものではない。
【0056】
以下、CPU21における処理の要素となる上記の操作、刺激、性格パラメータT、感情パラメータS、行動コードA、選択関数Fについて説明する。操作とは、ラジオコントロールカーのように、携帯電話機10からロボット装置20の動きを操作する指示であり、各駆動部の動きをユーザがコントロールするものである。例えば、図3に示すようなアイコン50を並べて、動きをコントロールする場合も含まれ、この操作によって、ユーザは、ロボット装置20に設定された擬似的な性格や感情などを無視して、ロボット装置20を思いのままに動かすことが可能となる。また、刺激とは、ロボット装置20が各センサ(情報取得手段26)や送受信手段24などによって取得した、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の五感情報などを始めとする外部からの情報である。
【0057】
また、性格パラメータTは、ロボット装置20の性格を決定する要素であり、例えば、RAM23などに格納される。図5は、本発明に係る性格パラメータTの各要素の一例を示す図である。図5には、性格心理学において、性格(特に、人間の性格)を決定するとされている主要5因子(ビッグ5とも呼ばれる)が示されている。性格特性を決定する主要5因子は、[外向性−内向性]の因子、[愛着性−分離性]の因子、[統制性−自然性]の因子、[情動性−非情動性]の因子、[遊戯性−現実性]の因子である。
【0058】
[外向性−内向性]の因子は、外界に積極的か消極的かを示す因子であり、外向性が強すぎると無謀な行動を起こしやすくなり、逆に、内向性が強すぎると臆病になる。また、[愛着性−分離性]の因子は、周囲に同調しやすいか否かを示す因子であり、愛着性が強すぎると集団化し、逆に、分離性が強すぎると敵対心が強く自閉的になる。また、[統制性−自然性]の因子は、合理性や目的性を示す因子であり、統制性が強すぎると強迫的になり、逆に、自然性が強すぎると無気力・怠惰になる。また、[情動性−非情動性]の因子は、刺激や情動などに対する敏感度を示す因子であり、情動性が強すぎると過敏になり、逆に、非情動性が強すぎると感情鈍麻になる。また、[遊戯性−現実性]の因子は、イメージや思考の豊饒性を示す因子であり、遊戯性が強すぎると社会から逸脱し、逆に、現実性が強すぎると権威主義になる。
【0059】
これらの性格特性の主要5因子の偏りを数値化し、この数値をパラメータとして取り扱うことによって、ロボット装置20の性格を数値化することが可能となる(性格パラメータTによるロボット装置20の性格の規定)。例えば、図5には、性格特性の各性格因子を[−5]〜[+5]の値で表すことによって、ロボット装置20の性格を数値化している様子が示されている。なお、さらに性格特性を細かく分類したり、異なる性格特性を設定したりすることも可能であり、また、例えば、『温和』、『そそっかしい』、『獰猛』、『マイペース』などのように、上記とは全く異なる分類を行うことも可能である。
【0060】
また、感情パラメータSは、ロボット装置20の感情を決定する要素であり、例えば、RAM23などに格納される。図6は、本発明に係る感情パラメータSの各要素の一例を示す図である。なお、図6には、『嬉しさ度』、『驚き度』、『怒り度』、『哀しさ度』、『楽しさ度』、『寂しさ度』、『好意度』、『嫌悪度』、『期待度』、『恐怖度』など感情に係る様々な感情因子が設定され、各感情因子を[0]〜[10]の値で表すことによって、ロボット装置20の感情を数値化している様子が示されている。なお、さらに感情を細かく分類したり、異なる感情を設定したりすることも可能であり、また、全く異なる感情の分類を行うことも可能である。また、感情は時々刻々と変わるものであり、後述のように、所定の期間毎に、感情を変化させるようにすることも可能である。
【0061】
また、行動コードAは、歩く、踊る、話すなどの様々な動作や行動と関連付けられたデータベース化されたコードであり、例えば、RAM23などに格納される。図7は、本発明に係る行動コードAの各要素の一例を示す図である。図7に示すように、行動コードAは各動作(行動パターン)の細かな分類を示すデータベースであり、大きくカテゴリー化された大分類の中に、カテゴリー内を細分化する中分類や小分類が設定されている。また、不図示だが、各行動コードAによって分類される各行動パターンに付随して、どの駆動部をどのように作動させるかなどの各動作の詳細を設定し、データベース化しておくことが好ましい。
【0062】
また、選択関数Fは、上記の操作、刺激、性格パラメータT、感情パラメータS、その他の情報(例えば、位置情報、時間情報など)、行動コードAを参照して処理を行い、適切な行動(反応)を出力したり、性格パラメータTの更新、感情パラメータSの更新、行動コードAの更新、選択関数Fの更新などの内的変化を出力したりするプログラム(アルゴリズム)であり、ロボット装置20の本能や行動パターン、思考パターン、統合的な気質などを決定する要素である。この選択関数による処理においては、性格パラメータTや感情パラメータSが非常に重要な因子となり、のんびりした性格や穏やかな感情の場合には動作は緩慢になり、そそっかしい性格や、不安、恐怖が大きい場合には動きが活発になり、刺激に敏感となるなど、ロボット装置20の行動に大きな影響を与える。
【0063】
また、さらに、選択関数F又はその他のアルゴリズムを用いて、どのタイミングで処理を行うか、複数の選択関数Fの中からどの選択関数Fを選択するかなどを上位レベルから監視する『意識』に相当する機能を実現することが好ましい。なお、この選択関数Fから出力される新たな性格パラメータT、新たな行動コードA、選択関数Fに係る新たな係数などのパラメータは、フィードバックされ、次回の処理時には、更新された各パラメータが用いられるようにすることが好ましい。これによって、ロボット装置20は、行動を起こすとともに、自分の内的状態を変化(内的成長と呼べる)させることが可能となる。
【0064】
次に、具体的な例を挙げて、ロボット装置20のCPU21で行われる処理について説明する。まず、第1の例として、携帯電話機10から操作が行われた場合について説明する。図8は、本発明に係るロボット装置のCPUで行われる処理の第1の例を示す模式図である。例えば、ユーザが携帯電話機10のプッシュボタンを押下して、ロボット装置20の操作(前進、後退、鳴く、踊るなどの動作)を行った場合、送受信手段24を介して、ロボット装置20のCPU21にユーザの操作に係る操作コードが供給される。
【0065】
このとき、CPU21は、操作コードと行動コードAとの対応が規定された選択関数F(単なるコード対応表でも可)及び行動コードAを読み出して、操作及び行動コードを選択関数Fで処理し(操作が対応している行動コードAを見つけ)、行動(反応)を出力する。すなわち、例えば、ユーザが『鳴く』に対応したプッシュボタン『1』を押下した場合、選択関数Fは、行動コードAを参照して『1』が『鳴く』という行動に対応していることを見つけ、情報出力手段27から鳴き声を出力するための制御信号を出力するとともに、顎を駆動する駆動手段に対して、鳴き声に連動して口を動かすための制御信号を出力する。これによって、ロボット装置20が『鳴く』動作を行うことが可能となる。なお、図8には、上記のように、ユーザによる操作が行われた場合、行動コードAと選択関数Fとが読み出されて、行動(反応)が出力される様子が模式的に図示されている。
【0066】
また、選択関数Fは、例えば、『鳴く』という行動を出力する際、感情パラメータSを読み込んで、その『哀しさ度』を高める処理を行って、新たな感情パラメータSを出力することも可能である。こうして新たな感情パラメータSが出力された場合、RAM23などに格納されている感情パラメータSが、新たな感情パラメータSで更新されることによって、ロボット装置20が、行動と共に感情を変化させるようにすることが可能となる。
【0067】
なお、性格パラメータS、選択関数Fに関しても、感情パラメータSと同様、行動に応じて変化させるようにすることが可能である。例えば、ユーザの操作が行われた場合には、性格パラメータTの『外向性』を増加させたり、選択関数Fに係るパラメータを変化させて、行動コードAの選択範囲を変えたり広げたりすることが可能である。この場合、選択関数Fに係るパラメータは、経験値や馴化値の役割を果たし、選択関数Fによる行動コードAの選択範囲が変わったり広がったりした場合、例えば、今まで行わなかった行動が行えるようにしたり(経験による成長、行動パターンの広がり)、今まで行ってきた行動をより上手に行えるようにしたり(経験による成長、馴化)することが可能である。なお、選択関数Fに係るパラメータとは独立して、経験値や馴化値を設定しておき、ロボット装置20の行動と共に、この経験値や馴化値を変化させるようにすることも可能である。また、乱数を発生させ、発生した乱数を各パラメータに印加することによって、同じ条件下でも異なる出力が得られるようにすることも可能である。
【0068】
また、例えば、携帯電話機10のプッシュボタン『0』を連続して押下すれば、感情パラメータSの『楽しさ度』が上げることが可能となるような設定などをしておくことによって、ユーザが、携帯電話機10の操作手段から、感情パラメータSや性格パラメータTの数値そのものを変化させられるようにすることも可能である。また、メールの受信など、携帯電話機10における通常の操作に応じて、性格パラメータT、感情パラメータS、選択関数Fに係るパラメータなどが変化し、ロボット装置20の行動に反映されるようにすることも可能である。
【0069】
次に、第2の例として、ロボット装置20が情報取得手段26から情報(刺激)を受けた場合について説明する。図9は、本発明に係るロボット装置のCPU21で行われる処理の第2の例を示す模式図である。例えば、ロボット装置20の前にボールが転がってきた場合、カメラ(情報取得手段26)がそのボールを撮像・認識して、ロボット装置20のCPU21に、ボールが転がってきたという情報(刺激)が供給される。
【0070】
このとき、CPU21は、性格パラメータT、感情パラメータS、選択関数F、行動コードAを読み出して、これらの読み出した情報と刺激を選択関数Fで処理し、行動(反応)を出力する。行動コードAでは、所定の刺激に対して行われる動作(例えば、何か近づいてきた場合には、『手を出す』、『逃げる』、『叫ぶ』、『攻撃する』など様々な行動パターン)が規定されており、選択関数Fは、性格パラメータT及び感情パラメータSを参照して、どの行動パターンを選択するかを決定し、例えば、性格パラメータTの『外向性』や感情パラメータSの『楽しさ度』が高い場合には、『手を出す』という行動を出力する。このとき、具体的に出力される制御信号は、例えば、右前足の各関節を伸ばすための制御信号などであり、こうした制御が細かく行われるほど、リアルで柔らかい動きとなる。これによって、ロボット装置20は、外界からの刺激に対して行動(反応)することが可能となる。
【0071】
また、GPSによって取得される位置情報やカレンダー機能によって取得される時間情報などが、行動に反映されるようにすることも可能である。これによって、例えば、渋谷などの特定の場所に居る場合には、動作が活発になったり、クリスマスなどの特定の日付の場合には、特別なダンスを披露したりするよう設定することも可能である。
【0072】
また、選択関数Fは、例えば、『手を出す』という行動を出力する際、性格パラメータT、感情パラメータS、選択関数Fに係るパラメータの変更を行って出力し、RAM23などに格納されている各パラメータを更新することも可能である。これによって、例えば、性格パラメータTの『非情動性』の増加、感情パラメータSの『恐怖度』の増加、次回は、両手を出すなど動作を行えるようにするなど、選択関数Fに係るパラメータ(経験値や馴化値)の変更が可能となり、刺激に対する行動と共に、ロボット装置20の感情及び性格が変化し、経験や馴れなどによって成長することが可能となる。
【0073】
なお、図9には、上記のように、外界からの刺激を受けて、性格パラメータT、感情パラメータS、行動コードA、選択関数Fが読み出されて、行動(反応)と共に、新たな性格パラメータT、新たな感情パラメータS、新たな選択関数Fのパラメータが出力される様子が模式的に図示されている。また、乱数を発生させ、発生した乱数を各パラメータに印加することによって、同じ条件下でも異なる出力が得られるようにすることも可能である。
【0074】
次に、第3の例として、携帯電話機10からの操作や外界からの刺激がない場合について説明する。図10は、本発明に係るロボット装置のCPUで行われる処理の第3の例を示す模式図である。
【0075】
操作及び刺激がない場合には、CPU21は、内蔵の計時手段(不図示)によって所定の期間毎の計時を繰り返している。そして、所定の期間毎に、感情パラメータS及び選択関数Fを読み出して、新たな感情パラメータSを出力する。これによって、例えば、時間の経過と共に、感情を平坦化させたり、『寂しさ度』を増加させるなど、感情を変化させたりすることが可能となる。なお、図10には、上記のように、感情パラメータS及び選択関数Fが読み出されて、新たな感情パラメータSが出力される様子が模式的に図示されている。
【0076】
また、時間の経過と共に、性格パラメータTを変更したり、選択関数Fに係るパラメータを変化させて、馴化値を減らしたりすることも可能である。また、乱数を発生させ、発生した乱数を各パラメータに印加することによって、同じ条件下でも異なる出力が得られるようにすることも可能である。また、乱数によるランダムなタイミングで、ロボット装置20が自律的行動を起こすようにすることも可能である。
【0077】
次に、第4の例として、ロボット装置20が動機なく行動する場合について説明する。図11は、本発明に係るロボット装置のCPUで行われる処理の第4の例を示す模式図である。なお、第4の例として挙げる自律的行動は、例えば、携帯電話機10からの操作や外界からの刺激がない場合にランダムなタイミングで行われるものであり、ロボット装置20が、外界の影響を受けずに行う行動である。
【0078】
このとき、CPU21は、性格パラメータT、感情パラメータS、選択関数F、行動コードAを読み出し、選択関数Fが、性格パラメータT及び感情パラメータSを参照して、行動コード内の外界からの操作や刺激がない場合に行うよう規定されている行動パターンの中から所定の行動パターンを選択して、この行動を出力する。例えば、『眠る』という行動が選択された場合、ロボット装置20は、所定のアクチュエータを動作させ、身体を伏せて動かなくなる。なお、図11には、上記のように、性格パラメータT、感情パラメータS、行動コードA、選択関数Fが読み出されて、行動が出力される様子が模式的に図示されている。また、行動の出力と共に、性格パラメータT、感情パラメータS、選択関数Fに係るパラメータが更新されるようにすることも可能である。
【0079】
次に、第5の例として、他のロボット装置に出会った場合について説明する。なお、基本的な処理は第2の例と同一であり、第2の例で用いた図9を参照しながら説明する。他のロボット装置20の存在は、例えば、カメラなどの情報取得手段26による他のロボット装置20の映像情報や、送受信手段24によって他のロボット装置20から取得した情報などによって判別することが可能である。
【0080】
まず、ロボット装置20は、お互いの識別情報やその他の付加情報を交換し、相手を確認する。送受信手段24を介して取得した情報は、CPU21に供給され、第2の例と同様の処理によって、行動が出力される。この場合、ロボット装置20の行動は、『敵対』、『友愛』、『無視』の3つに大きく分類することが可能である。
【0081】
互いのロボット装置20が『敵対』関係にある場合には、対戦を行う。この対戦では、例えば、通信を介して、ロボット装置20同士が、性格パラメータT、感情パラメータS、経験値、その他の様々な情報を交換し、所定のアルゴリズムに従って勝敗が決定する。なお、対戦中は、互いのロボット装置20がぶつかり合ったり、噛みつき合ったりする動作を行うようにすることが好ましい。この勝敗は、例えば、ロボット装置20の外観形状に反映されるようにすることも可能であり、また、勝者と敗者との主従関係に反映されるようにすることも可能である。
【0082】
一方、互いのロボット装置20が『友愛』関係にある場合には、仲間同士となって、通信を介して、ロボット装置20同士が、性格パラメータT、感情パラメータS、経験値、その他の様々な情報を交換する。なお、さらに『友愛』から『性愛』に発達できるようにすることも可能である。また、仲間同士となったロボット装置20同士は、互いにじゃれ合ったり、遊んだりする動作を行うことが好ましい。
【0083】
このようにして、ロボット装置20が、他のロボット装置20の情報を取得した場合、当該他のロボット装置20の情報をRAM23などの記憶手段に記憶し、さらに、主従化や仲間化が行われた場合には、その関係も記憶する。また、他のロボット装置20に関する感情パラメータSを設定して記憶することも可能であり、これによって、他のロボット装置20のそれぞれに対する好意や嫌悪などを設定することが可能となる。また、例えば、第3者のロボット装置20の紹介、その場に居ないロボット装置20の情報の交換(いわゆる、うわさ話)などを行うことによって、第3者のロボット装置20の情報を交換することも可能となる。
【0084】
以上によって、2台のロボット装置20同士がコミュニケーションを行うようにすることが可能となるが、さらに、3台以上のロボット装置20が同時にコミュニケーションを行うようにすることも可能である。これによって、複数のロボット装置20による社会が形成されることとなり、敵対関係の仲裁、派閥(グループ)の成立や派閥間の対立など、ロボット装置20の社会が形成され発展するようになる。
【0085】
なお、上記の携帯電話機10における処理は、CPU11が実行可能な所定のプログラムによって実現可能であり、従来存在する携帯電話機10に本発明のプログラムを導入することによって、本発明を実行することが可能である。また、上記のロボット装置20における処理もCPU21が実行可能な所定のプログラムによって実現可能である。また、この所定のプログラムを更新(アップグレード)することによって、簡単に新しい機能を導入したり、不具合を改善したりすることが可能である。
【0086】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、ロボット装置と携帯電話機とが通信可能な無線通信システムで、通信を介して、携帯電話機からロボット装置における処理の制御を行うことが可能なよう構成したので、一般に広く普及している携帯電話機を用いて、ロボット装置の操作や制御、データ供給などを行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無線通信システムの実施の形態を示す模式図
【図2】本発明の無線通信システムの実施の形態における携帯電話機及びロボット装置の内部構成を示すブロック図
【図3】本発明に係るロボット装置のコントロールを行うため、携帯電話機のディスプレイに並べられたアイコンの表示画面の一例
【図4】本発明に係るロボット装置のCPUで行われる処理の全体像を示す模式図
【図5】本発明に係る性格パラメータTの各要素の一例を示す図
【図6】本発明に係る感情パラメータSの各要素の一例を示す図
【図7】本発明に係る行動コードAの各要素の一例を示す図
【図8】本発明に係るロボット装置のCPUで行われる処理の第1の例を示す模式図
【図9】本発明に係るロボット装置のCPUで行われる処理の第2の例を示す模式図
【図10】本発明に係るロボット装置のCPUで行われる処理の第3の例を示す模式図
【図11】本発明に係るロボット装置のCPUで行われる処理の第4の例を示す模式図
【図12】特願2002−219890号に記載されている無線通信システムの一例を示す模式図
【符号の説明】
10、110 携帯電話機
11、21 CPU(制御手段)
12、22 ROM
13、23 RAM
14、24 送受信手段(通信手段)
15、27 情報出力手段
16 操作手段
17 接続I/F(接続インターフェイス)
18 公衆回線網通信手段
20 ロボット装置
25 駆動手段
26 情報取得手段
50 アイコン
120 通信装置
125 撮像手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロボット装置と携帯電話機とが通信可能なよう構成された無線通信システム、携帯電話機用プログラム、ロボット装置、並びに、ロボット装置用プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、外部から取得した情報や、内蔵する記憶媒体から読み出した情報を基にして内部処理を行い、自律的な行動を振舞うことが可能なロボット装置が存在する。こうしたロボット装置は、外部の状況を撮像する撮像手段、物理的な圧力を検知するタッチセンサ、物体との距離を測定する距離センサ、外部の音声を取得するマイクロホンなどの情報取得手段や、音声を出力するスピーカや映像を表示するディスプレイなどの情報出力手段、ロボット装置が様々な動作を行うことを可能とする駆動手段(アクチュエータ)などを備えている。
【0003】
そして、ロボット装置は、情報取得手段によって取得した情報や内蔵する記憶媒体から読み出した情報を基にして、外部からの刺激に応じて行動(反応)したり、自らの本能、感情などに従った行動を振舞ったりすることが可能であり、ユーザは、ペット、家族の一員、友達として、ロボット装置を観賞し、また、ロボット装置とのコミュニケーションを楽しむことが可能である。また、ロボット装置の外観としては、ユーザが親しみを持ちやすい動物などの形状が採用される場合が多い。
【0004】
また、例えば、下記の特許文献1には、ロボット装置が、内部の制御プログラムに基づいて自律的に行動して、ロボット装置の内部状態や外部からの刺激などに係る情報をパーソナルコンピュータに転送し、ロボット装置との対話を可能とする技術が開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−192485号公報(段落0031〜0068、段落0107〜0120、図5、図12、図13)
【0006】
また、本出願人は、特願2002−219890号において、携帯電話機を用いて駆動手段やカメラが設けられた通信装置との無線通信を行うことによって、当該駆動手段やカメラの遠隔制御を行うよう構成されている無線通信システムを出願している。図12は、特願2002−219890号に記載されている無線通信システムの一例を示す模式図である。この無線通信システムは、携帯電話機110と、撮像手段125を搭載した通信装置120とにより構成されており、携帯電話機110から通信装置120の駆動制御を行うことができる一方、撮像手段125で撮像された映像データを携帯電話機の表示手段(ディスプレイ)に表示することが可能なよう構成されている。なお、本願の出願時には、特願2002−219890号に記載されている技術は公開されておらず、公知の技術とはなっていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術においては、現在、非常に広く普及し取り扱いも容易な携帯電話機と、ロボット装置とを関連付けた技術は存在しない。また、自律的に性格や感情などを変化させるロボット装置は存在しない。さらに、他のロボット装置とのコミュニケーションを行い、ロボット装置による社会を形成することはできない。
【0008】
上記課題を解決するため、本発明では、携帯電話機を用いて、ロボット装置の操作や制御、データ供給などを行える無線通信システム、携帯電話機用プログラム、ロボット装置、並びに、ロボット装置用プログラムを提供することを目的とする。また、ロボット装置の性格や感情が自律的に変化する無線通信システム、携帯電話機用プログラム、ロボット装置、並びに、ロボット装置用プログラムを提供することを目的とする。また、ロボット装置による社会を形成することが可能な無線通信システム、携帯電話機用プログラム、ロボット装置、並びに、ロボット装置用プログラムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、ロボット装置と携帯電話機とが通信可能なよう構成された無線通信システムであって、通信を介して、携帯電話機からロボット装置における処理の制御を行うことが可能なよう構成されている。
この構成により、ロボット装置における処理の制御を、一般に広く普及している携帯電話機を用いて行うことが可能となる。
【0010】
また、本発明は、ロボット装置と携帯電話機とが通信可能なよう構成された無線通信システムであって、通信を介して、携帯電話機からロボット装置の駆動制御を行うことが可能なよう構成されている。
この構成により、ロボット装置の駆動制御を、一般に広く普及している携帯電話機を用いて行うことが可能となる。
【0011】
さらに、本発明は、上記発明において、携帯電話機の操作手段を操作することによって、ロボット装置の駆動制御を行えるよう構成されている。
この構成により、携帯電話機のプッシュボタンやその他の操作キー又は操作ボタンによって、ロボット装置の駆動制御を行うことが可能となる。
【0012】
さらに、本発明は、上記発明において、携帯電話機の表示画面上に、ロボット装置の駆動制御用のアイコンを並べることによって、ロボット装置の駆動制御を行えるよう構成されている。
この構成により、携帯電話機のユーザは携帯電話機の表示画面を見ながら、簡単にロボットの駆動制御を行うことが可能となる。
【0013】
また、本発明は、ロボット装置と携帯電話機とが通信可能なよう構成された無線通信システムであって、通信を介して、携帯電話機からロボット装置に、ロボット装置で処理可能なデータを供給することが可能なよう構成されている。
この構成により、携帯電話機から、ロボット装置における処理に必要なデータを供給することが可能となる。
【0014】
さらに、本発明は、上記発明において、ロボット装置が当該ロボット装置の性格又は感情を規定するプログラムを実行することが可能であり、上記のデータが、ロボット装置の性格又は感情を設定するパラメータであるよう構成されている。
この構成により、携帯電話機から、ロボット装置の性格や感情を設定することが可能となる。
【0015】
さらに、本発明は、上記発明において、携帯電話機における処理、又は、携帯電話機の状態が、ロボット装置の性格又は感情に反映されるよう構成されている。
この構成により、携帯電話機における通話やメールの着信、携帯電話機のデータ容量やバッテリ容量、携帯電話機の使用頻度に応じて、ロボット装置の性格や感情を変化させることが可能である。
【0016】
また、本発明は、ロボット装置と携帯電話機とが通信可能なよう構成された無線通信システムであって、通信を介して、携帯電話機からロボット装置に、ロボット装置が実行可能なプログラムを供給することが可能なよう構成されている。この構成により、携帯電話機から、ロボット装置の基本的なアルゴリズムを規定するプログラムを供給することが可能となる。
【0017】
さらに、本発明は、上記発明において、上記のプログラムが、ロボット装置の行動を規定するプログラムであるよう構成されている。
この構成により、携帯電話機から、ロボット装置の行動パターンなど行動に係る設定を行うことが可能となる。
【0018】
また、上記目的を達成するため、本発明は、携帯電話機により実行可能な携帯電話機用プログラムであって、携帯電話機の操作手段により所定の操作が行われた場合、所定の操作に対応しロボット装置の処理の制御を行う制御信号を発生することを可能とするよう構成されている。
この構成により、携帯電話機において、ロボット装置の処理の制御を行うことが可能な制御信号を発生することが可能となり、この制御信号をロボット装置に供給することが可能となる。
【0019】
また、本発明は、携帯電話機により実行可能な携帯電話機用プログラムであって、携帯電話機の操作手段により所定の操作が行われた場合、所定の操作に対応し前記ロボット装置の駆動制御を行う制御信号を発生することを可能とするよう構成されている。
この構成により、携帯電話機において、ロボット装置の駆動制御を行うことが可能な制御信号を発生することが可能となり、この制御信号をロボット装置に供給することが可能となる。
【0020】
さらに、本発明は、上記発明において、所定の操作と制御信号との対応付けを行うよう構成されている。
この構成により、例えば、携帯電話機のプッシュボタンとロボット装置における処理とが対応付けられ、ユーザは携帯電話機のボタン又はキーの操作を行うだけで、ロボット装置の処理の制御が行えるようになる。
【0021】
さらに、本発明は、上記発明において、携帯電話機の表示画面上に、ロボット装置の駆動制御用のアイコンを表示し、アイコンの配列に従って、ロボット装置の駆動制御を行う制御信号を発生することを可能とするよう構成されている。
この構成により、携帯電話機からのロボット装置の駆動制御を、携帯電話機におけるGUI(Graphical User Interface)によって実現することが可能となる。
【0022】
また、本発明は、携帯電話機により実行可能な携帯電話機用プログラムであって、携帯電話機における処理、又は、携帯電話機の状態に従って、ロボット装置の性格又は感情を設定するパラメータを発生することを可能とするよう構成されている。
この構成により、携帯電話機における通話やメールの着信、携帯電話機のデータ容量やバッテリ容量、携帯電話機の使用頻度に応じて、ロボット装置の性格や感情を変化させることが可能である。
【0023】
また、上記目的を達成するため、本発明は、携帯電話機と通信可能なよう構成されたロボット装置であって、通信を介して、携帯電話機から当該ロボット装置における処理の制御が可能なよう構成されている。
この構成により、ロボット装置の処理の制御を、一般に広く普及している携帯電話機を用いて行うことが可能となる。
【0024】
また、本発明は、携帯電話機と通信可能なよう構成されたロボット装置であって、通信を介して、携帯電話機から当該ロボット装置における駆動制御が可能なよう構成されている。
この構成により、ロボット装置の駆動制御を、一般に広く普及している携帯電話機を用いて行うことが可能となる。
【0025】
また、本発明は、携帯電話機と通信可能なよう構成されたロボット装置であって、通信を介して携帯電話機から、当該ロボット装置の性格又は感情を設定するパラメータが供給可能なよう構成されている。
この構成により、携帯電話機から、ロボット装置の性格又は感情を設定するパラメータを供給することが可能となる。
【0026】
また、本発明は、携帯電話機と通信可能なよう構成されたロボット装置であって、通信を介して携帯電話機から、当該ロボット装置の行動を規定し、当該ロボット装置により実行可能なプログラムが供給可能なよう構成されている。
この構成により、携帯電話機から、ロボット装置の行動パターンなど行動に係る設定を規定するプログラムをロボット装置に供給することが可能となる。
【0027】
また、本発明は、性格パラメータ及び感情パラメータによって規定される性格及び感情を有するロボット装置であって、所定のタイミングで、性格パラメータ又は感情パラメータを更新するよう構成されている。
この構成により、ロボット装置の性格や感情が自律的に変化し、ロボット装置を、より生命体に近い存在にすることが可能となる。
【0028】
また、本発明は、性格パラメータ及び感情パラメータによって規定される性格及び感情を有するロボット装置であって、外部から情報を取得することが可能な情報取得手段を有し、情報取得手段によって取得された情報に応じて動作を行う際に、この情報取得手段によって取得された情報に応じて、性格パラメータ又は感情パラメータを更新するよう構成されている。
この構成により、ロボット装置は、情報取得手段によって取得された情報に応じて、性格や感情を変化させることが可能となる。
【0029】
また、本発明は、性格パラメータ及び感情パラメータによって規定される性格及び感情を有し、所定のアルゴリズムに従って行動するロボット装置であって、所定のタイミングで、所定のアルゴリズムを更新することによって行動のパターンを更新するよう構成されている。
この構成により、ロボット装置の行動パターンが自律的に変化し、ロボット装置を、より生命体に近い存在にすることが可能となる。
【0030】
また、本発明は、性格パラメータ及び感情パラメータによって規定される性格及び感情を有し、所定のアルゴリズムに従って行動するロボット装置であって、外部から情報を取得することが可能な情報取得手段を有し、情報取得手段によって取得された情報に応じて動作を行う際に、所定のアルゴリズムを更新することによって行動のパターンを更新するよう構成されている。
この構成により、ロボット装置は、情報取得手段によって取得された情報に応じて、行動パターンを変化させることが可能となる。
【0031】
また、本発明は、他のロボット装置と通信可能なよう構成されたロボット装置であって、他のロボット装置に係る識別情報を受信し、この識別情報と他のロボット装置に対する感情を示す感情パラメータとを記憶するよう構成されている。この構成により、ロボット装置が、他のロボット装置に対する感情を持つようにすることが可能となる。
【0032】
また、本発明は、他のロボット装置と通信可能なよう構成されたロボット装置であって、他のロボット装置から受信した情報に応じて、他のロボット装置への感情を示す感情パラメータを設定するよう構成されている。
この構成により、ロボット装置が、他のロボット装置の性格や感情などを参照して、他のロボット装置に対する感情を持てるようにすることが可能となる。
【0033】
また、上記目的を達成するため、本発明は、性格パラメータ及び感情パラメータによって規定される性格及び感情を有するロボット装置により実行可能なロボット装置用プログラムであって、所定のタイミングで、性格パラメータ又は感情パラメータを更新することを可能とするよう構成されている。
この構成により、ロボット装置の性格や感情が自律的に変化し、ロボット装置を、より生命体に近い存在にすることが可能となる。
【0034】
また、本発明は、外部から情報を取得することが可能な情報取得手段を備え、性格パラメータ及び感情パラメータによって規定される性格及び感情を有するロボット装置により実行可能なロボット装置用プログラムであって、情報取得手段によって取得された情報に応じて動作を行う際に、この情報取得手段によって取得された情報に応じて、性格パラメータ又は感情パラメータを更新することを可能とするよう構成されている。
この構成により、ロボット装置は、情報取得手段によって取得された情報に応じて、性格や感情を変化させることが可能となる。
【0035】
また、本発明は、性格パラメータ及び感情パラメータによって規定される性格及び感情を有し、所定のアルゴリズムに従って行動するロボット装置により実行可能なロボット装置用プログラムであって、所定のタイミングで、所定のアルゴリズムを更新することによって行動のパターンを更新することを可能とする構成されている。
この構成により、ロボット装置の行動パターンが自律的に変化し、ロボット装置を、より生命体に近い存在にすることが可能となる。
【0036】
また、本発明は、外部から情報を取得することが可能な情報取得手段を備え、性格パラメータ及び感情パラメータによって規定される性格及び感情を有し、所定のアルゴリズムに従って行動するロボット装置により実行可能なロボット装置用プログラムであって、情報取得手段によって取得された情報に応じて動作を行う際に、所定のアルゴリズムを更新することによって行動のパターンを更新することを可能とするよう構成されている。
この構成により、ロボット装置は、情報取得手段によって取得された情報に応じて、行動パターンを変化させることが可能となる。
【0037】
また、本発明は、他のロボット装置と通信可能なよう構成されたロボット装置により実行可能なロボット装置用プログラムであって、他のロボット装置から受信した情報に応じて、他のロボット装置への感情を示す感情パラメータを設定することを可能とするよう構成されている。
この構成により、ロボット装置が、他のロボット装置の性格や感情などを参照して、他のロボット装置に対する感情を持てるようにすることが可能となる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は、本発明の無線通信システムの実施の形態を示す模式図である。図1に示す無線通信システムは、携帯電話機10とロボット装置20により構成されており、携帯電話機10とロボット装置20との間で無線通信を行うことが可能である。なお、本発明では、この無線通信における伝送方式や伝送経路などは限定されず、例えば、IEEE802.11などを用いた無線LANによる通信、ブルートゥース通信、赤外線通信など、様々な伝送方式を採用することが可能である。また、図1に示すように、携帯電話機10とロボット装置20とが、直接通信を行うことも可能であり、また、公衆回線網やインターネットなどのネットワークを経由して通信を行うことも可能である。また、各種の伝送データに合わせて、複数のアンテナや複数の伝送方式を利用することも可能である。
【0039】
次に、図2を参照しながら、図1に示す携帯電話機及びロボット装置の内部構成について説明する。図2は、本発明の無線通信システムの実施の形態における携帯電話機及びロボット装置の内部構成を示すブロック図である。
【0040】
図2に示されている携帯電話機10は、従来から存在するものと同一であり、CPU(制御手段)11、ROM12、RAM13、送受信手段(通信手段)14、情報出力手段15、操作手段16、接続I/F(接続インターフェイス)17、公衆回線網通信手段18を有しており、各手段は内部バスや電気回路などによって接続されている。
【0041】
CPU11は、携帯電話機10内の主な制御、及び、内部バスを介して各手段の動作制御を行う手段である。また、ROM12及びRAM13は、情報格納手段であり、携帯電話機10で動作するプログラムや、外部からの受信データ、その他の設定パラメータ情報などを格納する手段である。また、送受信手段14はロボット装置20との通信が可能なものとする手段である。また、情報出力手段15は、画像情報の出力を可能とする液晶ディスプレイ、音声情報の出力を可能とするスピーカ、音声情報の入力を可能とするマイクロホンなどである。また、操作手段16は、ユーザによる操作・入力を可能とするプッシュボタンや、その他の操作ボタン及び操作スイッチなどである。また、接続I/F17は、外部の装置との接続及びデータの送受信を可能とするI/Oポートなどのインターフェイスや、可搬性記憶媒体などのインターフェイスである。また、公衆回線網通信手段18は、アンテナを介して通信基地局や外部の装置との通信を行う手段であり、通話及びデータの送受信を可能とするものである。なお、図2には、送受信手段14を利用して、ロボット装置との通信が可能な態様が図示されているが、公衆回線網通信手段18を利用し、携帯電話機10とロボット装置20との間の通信が、基地局や所定のネットワーク(公衆回線網やインターネット)を経由して行われるようにすることも可能である。
【0042】
一方、図2に示されているロボット装置20は、CPU(制御手段)21、ROM22、RAM23、送受信手段(通信手段)24、駆動手段25、情報取得手段26、情報出力手段27を有しており、各手段は内部バスや電気回路などによって接続されている。
【0043】
CPU21は、ロボット装置20における主な制御、及び、内部バスを介して各手段の動作制御を行う手段である。また、ROM22及びRAM23は、情報格納手段であり、ロボット装置20で動作するプログラムや、外部からの受信データ、その他の設定パラメータ情報などを格納する手段である。また、送受信手段24は、アンテナを介して携帯電話機10や他のロボット装置20との通信を行う手段である。また、駆動手段25は、ロボット装置20の所定の箇所に設けられた動作部を動かすアクチュエータである。なお、例えば、ロボット装置20が動物の形状の場合、駆動手段25を動物の各関節に配置したり、顔の表情を出すために眉、目、鼻、口、頬などを動かす部位に配置したりすることが好ましい。
【0044】
また、情報取得手段26は、カメラ(撮像手段)や距離センサや光感知センサなどの視覚機能、匂いセンサや空気の成分検出などの嗅覚機能、マイクロホンなどの聴覚機能、飲食物の成分検出などの味覚機能、タッチセンサや温度センサなどの触覚機能など、外部からの様々な情報(刺激)の検出が可能な手段の総称である。なお、GPS(Global Positioning System)との連動によって、位置情報を取得できるようにすることも可能である。また、情報出力手段27は、音声(又は言語)を出力するスピーカ、光を出力するLED、画像や映像などを表示するディスプレイなど外部に様々な情報(行動、反応)の出力が可能な手段の総称である。
【0045】
なお、本明細書では、1つのCPU21がすべての動作を制御・管理するものとして説明するが、例えば、CPU21を複数設けたり、駆動手段25や情報取得手段26毎にASIC(Application Specific Integrated Circuit)を設けたりすることによって、各手段の制御を精密に行うことができるようにすることも可能である。
【0046】
次に、図1及び図2に示す無線通信システムにおける動作の詳細について説明する。まず、携帯電話機10から、ロボット装置20の行動をコントロールすることが可能なよう構成されている無線通信システムについて説明する。携帯電話機10からロボット装置20の行動をコントロールする最も単純な構成として、例えば、携帯電話機10のプッシュボタンに対して、前進、後進、左旋回、右旋回などの動きや、手を上げる、首を振る、尻尾を振る、目をつぶるなどの細かな動作を割り当てておき、ユーザがプッシュボタンを押下することによって、対応する動きを行うようにしたものが挙げられる。なお、これは、従来の技術に記載した無線通信を介して携帯電話機110から通信装置120をコントロールする特願2002−219890号に記載されている発明を応用することによって実現可能である。
【0047】
また、携帯電話機10のディスプレイ(情報出力手段15)にアイコン50を並べ、このアイコン50の配列とロボット装置20の動作とを対応させるようにすることも可能である。図3は、本発明に係るロボット装置のコントロールを行うため、携帯電話機のディスプレイに並べられたアイコンの表示画面の一例である。複数の種類のアイコン50は、各行動パターン(お手、おかわり、お座り、伏せ、吠えるなど)を示すものであり、ユーザは、このアイコン50をディスプレイ上に並べることによって、ロボット装置20の動作をアイコン50の配列通りにコントロールすることが可能となる。
【0048】
また、携帯電話機10のユーザは、操作手段16を用いて、様々なパラメータ(後述の性格パラメータ、本能パラメータなど)を入力し、このパラメータが携帯電話機10からロボット装置20に供給されて、ロボット装置20内で用いられることによって、携帯電話機10からロボット装置20の行動をコントロールすることが可能となる。また、設定されたパラメータや、外部からの刺激を処理し、その刺激に対する行動(反応)を出力する内部アルゴリズムのプログラムを、携帯電話機10からロボット装置20に供給することも可能である。なお、携帯電話機10が、例えば、インターネットのWebサイトなどからパラメータやプログラムなどをダウンロードしたり、所定の記憶媒体からパラメータやプログラムを読み出したり、このパラメータやプログラムをロボット装置20に供給することによって、ロボット装置20の行動をコントロールできるようにすることも可能である。また、乱数によって、使用するプログラムをランダムに選択し、同一の刺激に対して、ロボット装置20が異なる動作を行えるようにすることも可能である。
【0049】
また、携帯電話機10の使用状況や基本的操作に応じて、携帯電話機10からロボット装置20に供給されるパラメータが変化可能なようにすることも可能である。すなわち、例えば、携帯電話機10において、メールや着信の頻度が上がった場合には、ロボット装置20の性格や機嫌が良くなるようにパラメータが供給されたり、メモリの残り容量やバッテリ容量が少なくなってきた場合には、ロボット装置20の動きが緩慢になったり、容量の増加や充電を求める行動をしたりできるようにすることも可能である。また、携帯電話機10からの入力によって、ユーザが、各パラメータ(性格パラメータT、感情パラメータS、行動コードA内の行動パターンなど)を各自の好みに応じて設定できるようにすることも可能である。
【0050】
以上のように、本発明では、携帯電話機10の操作によって、ロボット装置20の行動をコントロールしたり、ロボット装置20の行動に関するパラメータやプログラムを供給したりすることが可能である。また、本発明の実施の形態では、携帯電話機10の操作によってロボット装置20の行動に係るコントロールを行っているが、本発明は携帯電話機10に限定されず、ロボット装置20との通信が可能なあらゆる通信装置又は通信端末を用いることが可能である。
【0051】
また、直接、携帯電話機10や他の通信装置又は通信端末を用いずに、ロボット装置20の動作をコントロールすることも可能である。例えば、ロボット装置20に音声認識機能を持たせ、ユーザが、マイクロホン(情報取得手段26)を介して、音声言語による指示や命令をロボット装置20に与えることで、ロボット装置20がその指示や命令に従って行動するよう構成することも可能である。また、ロボット装置20に画像認識機能を持たせ、カメラ(情報取得手段26)から2次元バーコードによる情報の入力を行うことも可能であり、ユーザの顔や声などを認識できるようにして、ユーザを認識したロボット装置20に、友愛行動などの所定の動作を行わせるようにすることも可能である。また、カメラ(情報取得手段26)による動き検出によって、ロボット装置20が、カメラで捕らえた動き(例えば、ユーザの動き)に合わせて行動できるようにすることも可能であり、これによって、ユーザがカメラの前に手をかざして、ロボット装置20をコントロールすることが可能となる。
【0052】
また、ロボット装置20が、所定の記憶媒体の挿入部、及び、当該記憶媒体内に記憶されている情報の読み出しが可能な記憶媒体読出手段(情報取得手段26)を有しており、記憶媒体内に記憶されているパラメータやプログラムが読み出されて、ロボット装置20の動作に反映されるようにすることも可能である。また、ロボット装置20の送受信手段(通信手段)24が、インターネットなどに接続可能であり、インターネットのWebサイトなどからパラメータやプログラムなどをダウンロードして、ロボット装置20の動作に反映されるようにすることも可能である。
【0053】
以上のように、本発明では、ロボット装置20にパラメータやプログラムなどの情報を直接供給したり、ロボット装置20がパラメータやプログラムなどの情報を取得したりすることによって、これらの情報がロボット装置20の行動に反映されるようにすることが可能である。
【0054】
次に、携帯電話機10の操作によってロボット装置20にパラメータやプログラムが与えられた場合や、ロボット装置20が送受信手段(通信手段)24や情報取得手段26によって情報を取得した場合のロボット装置20のCPU21による処理について説明する。CPU21では、基本的に、様々なパラメータやプログラムを選択的に読み出し(又は、様々なパラメータやプログラムが供給され)、これらのパラメータ及びプログラムに応じた処理を行うことによって、行動(反応)や内的変化(性格や感情の変化)を生成することが行われる。すなわち、CPU21では、ロボット装置20が擬似的な性格や感情を持ち、その性格や感情に基づいた行動を振る舞うよう処理が行われる。
【0055】
図4は、本発明に係るロボット装置のCPUで行われる処理の全体像を示す模式図である。図4では、CPU21の内部で、操作、刺激、性格パラメータT、感情パラメータS、行動コードA、選択関数Fが選択的に読み出されて処理が行われ、行動、新たな性格パラメータT、新たな感情パラメータS、新たな選択関数F(あるいは、選択関数F内のパラメータ)が生成される様子が模式的に示されている。なお、CPU21に読み出される様々な要素は上記に限定されるものではなく、また、CPU21における処理の流れも上記に限定されるものではない。
【0056】
以下、CPU21における処理の要素となる上記の操作、刺激、性格パラメータT、感情パラメータS、行動コードA、選択関数Fについて説明する。操作とは、ラジオコントロールカーのように、携帯電話機10からロボット装置20の動きを操作する指示であり、各駆動部の動きをユーザがコントロールするものである。例えば、図3に示すようなアイコン50を並べて、動きをコントロールする場合も含まれ、この操作によって、ユーザは、ロボット装置20に設定された擬似的な性格や感情などを無視して、ロボット装置20を思いのままに動かすことが可能となる。また、刺激とは、ロボット装置20が各センサ(情報取得手段26)や送受信手段24などによって取得した、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の五感情報などを始めとする外部からの情報である。
【0057】
また、性格パラメータTは、ロボット装置20の性格を決定する要素であり、例えば、RAM23などに格納される。図5は、本発明に係る性格パラメータTの各要素の一例を示す図である。図5には、性格心理学において、性格(特に、人間の性格)を決定するとされている主要5因子(ビッグ5とも呼ばれる)が示されている。性格特性を決定する主要5因子は、[外向性−内向性]の因子、[愛着性−分離性]の因子、[統制性−自然性]の因子、[情動性−非情動性]の因子、[遊戯性−現実性]の因子である。
【0058】
[外向性−内向性]の因子は、外界に積極的か消極的かを示す因子であり、外向性が強すぎると無謀な行動を起こしやすくなり、逆に、内向性が強すぎると臆病になる。また、[愛着性−分離性]の因子は、周囲に同調しやすいか否かを示す因子であり、愛着性が強すぎると集団化し、逆に、分離性が強すぎると敵対心が強く自閉的になる。また、[統制性−自然性]の因子は、合理性や目的性を示す因子であり、統制性が強すぎると強迫的になり、逆に、自然性が強すぎると無気力・怠惰になる。また、[情動性−非情動性]の因子は、刺激や情動などに対する敏感度を示す因子であり、情動性が強すぎると過敏になり、逆に、非情動性が強すぎると感情鈍麻になる。また、[遊戯性−現実性]の因子は、イメージや思考の豊饒性を示す因子であり、遊戯性が強すぎると社会から逸脱し、逆に、現実性が強すぎると権威主義になる。
【0059】
これらの性格特性の主要5因子の偏りを数値化し、この数値をパラメータとして取り扱うことによって、ロボット装置20の性格を数値化することが可能となる(性格パラメータTによるロボット装置20の性格の規定)。例えば、図5には、性格特性の各性格因子を[−5]〜[+5]の値で表すことによって、ロボット装置20の性格を数値化している様子が示されている。なお、さらに性格特性を細かく分類したり、異なる性格特性を設定したりすることも可能であり、また、例えば、『温和』、『そそっかしい』、『獰猛』、『マイペース』などのように、上記とは全く異なる分類を行うことも可能である。
【0060】
また、感情パラメータSは、ロボット装置20の感情を決定する要素であり、例えば、RAM23などに格納される。図6は、本発明に係る感情パラメータSの各要素の一例を示す図である。なお、図6には、『嬉しさ度』、『驚き度』、『怒り度』、『哀しさ度』、『楽しさ度』、『寂しさ度』、『好意度』、『嫌悪度』、『期待度』、『恐怖度』など感情に係る様々な感情因子が設定され、各感情因子を[0]〜[10]の値で表すことによって、ロボット装置20の感情を数値化している様子が示されている。なお、さらに感情を細かく分類したり、異なる感情を設定したりすることも可能であり、また、全く異なる感情の分類を行うことも可能である。また、感情は時々刻々と変わるものであり、後述のように、所定の期間毎に、感情を変化させるようにすることも可能である。
【0061】
また、行動コードAは、歩く、踊る、話すなどの様々な動作や行動と関連付けられたデータベース化されたコードであり、例えば、RAM23などに格納される。図7は、本発明に係る行動コードAの各要素の一例を示す図である。図7に示すように、行動コードAは各動作(行動パターン)の細かな分類を示すデータベースであり、大きくカテゴリー化された大分類の中に、カテゴリー内を細分化する中分類や小分類が設定されている。また、不図示だが、各行動コードAによって分類される各行動パターンに付随して、どの駆動部をどのように作動させるかなどの各動作の詳細を設定し、データベース化しておくことが好ましい。
【0062】
また、選択関数Fは、上記の操作、刺激、性格パラメータT、感情パラメータS、その他の情報(例えば、位置情報、時間情報など)、行動コードAを参照して処理を行い、適切な行動(反応)を出力したり、性格パラメータTの更新、感情パラメータSの更新、行動コードAの更新、選択関数Fの更新などの内的変化を出力したりするプログラム(アルゴリズム)であり、ロボット装置20の本能や行動パターン、思考パターン、統合的な気質などを決定する要素である。この選択関数による処理においては、性格パラメータTや感情パラメータSが非常に重要な因子となり、のんびりした性格や穏やかな感情の場合には動作は緩慢になり、そそっかしい性格や、不安、恐怖が大きい場合には動きが活発になり、刺激に敏感となるなど、ロボット装置20の行動に大きな影響を与える。
【0063】
また、さらに、選択関数F又はその他のアルゴリズムを用いて、どのタイミングで処理を行うか、複数の選択関数Fの中からどの選択関数Fを選択するかなどを上位レベルから監視する『意識』に相当する機能を実現することが好ましい。なお、この選択関数Fから出力される新たな性格パラメータT、新たな行動コードA、選択関数Fに係る新たな係数などのパラメータは、フィードバックされ、次回の処理時には、更新された各パラメータが用いられるようにすることが好ましい。これによって、ロボット装置20は、行動を起こすとともに、自分の内的状態を変化(内的成長と呼べる)させることが可能となる。
【0064】
次に、具体的な例を挙げて、ロボット装置20のCPU21で行われる処理について説明する。まず、第1の例として、携帯電話機10から操作が行われた場合について説明する。図8は、本発明に係るロボット装置のCPUで行われる処理の第1の例を示す模式図である。例えば、ユーザが携帯電話機10のプッシュボタンを押下して、ロボット装置20の操作(前進、後退、鳴く、踊るなどの動作)を行った場合、送受信手段24を介して、ロボット装置20のCPU21にユーザの操作に係る操作コードが供給される。
【0065】
このとき、CPU21は、操作コードと行動コードAとの対応が規定された選択関数F(単なるコード対応表でも可)及び行動コードAを読み出して、操作及び行動コードを選択関数Fで処理し(操作が対応している行動コードAを見つけ)、行動(反応)を出力する。すなわち、例えば、ユーザが『鳴く』に対応したプッシュボタン『1』を押下した場合、選択関数Fは、行動コードAを参照して『1』が『鳴く』という行動に対応していることを見つけ、情報出力手段27から鳴き声を出力するための制御信号を出力するとともに、顎を駆動する駆動手段に対して、鳴き声に連動して口を動かすための制御信号を出力する。これによって、ロボット装置20が『鳴く』動作を行うことが可能となる。なお、図8には、上記のように、ユーザによる操作が行われた場合、行動コードAと選択関数Fとが読み出されて、行動(反応)が出力される様子が模式的に図示されている。
【0066】
また、選択関数Fは、例えば、『鳴く』という行動を出力する際、感情パラメータSを読み込んで、その『哀しさ度』を高める処理を行って、新たな感情パラメータSを出力することも可能である。こうして新たな感情パラメータSが出力された場合、RAM23などに格納されている感情パラメータSが、新たな感情パラメータSで更新されることによって、ロボット装置20が、行動と共に感情を変化させるようにすることが可能となる。
【0067】
なお、性格パラメータS、選択関数Fに関しても、感情パラメータSと同様、行動に応じて変化させるようにすることが可能である。例えば、ユーザの操作が行われた場合には、性格パラメータTの『外向性』を増加させたり、選択関数Fに係るパラメータを変化させて、行動コードAの選択範囲を変えたり広げたりすることが可能である。この場合、選択関数Fに係るパラメータは、経験値や馴化値の役割を果たし、選択関数Fによる行動コードAの選択範囲が変わったり広がったりした場合、例えば、今まで行わなかった行動が行えるようにしたり(経験による成長、行動パターンの広がり)、今まで行ってきた行動をより上手に行えるようにしたり(経験による成長、馴化)することが可能である。なお、選択関数Fに係るパラメータとは独立して、経験値や馴化値を設定しておき、ロボット装置20の行動と共に、この経験値や馴化値を変化させるようにすることも可能である。また、乱数を発生させ、発生した乱数を各パラメータに印加することによって、同じ条件下でも異なる出力が得られるようにすることも可能である。
【0068】
また、例えば、携帯電話機10のプッシュボタン『0』を連続して押下すれば、感情パラメータSの『楽しさ度』が上げることが可能となるような設定などをしておくことによって、ユーザが、携帯電話機10の操作手段から、感情パラメータSや性格パラメータTの数値そのものを変化させられるようにすることも可能である。また、メールの受信など、携帯電話機10における通常の操作に応じて、性格パラメータT、感情パラメータS、選択関数Fに係るパラメータなどが変化し、ロボット装置20の行動に反映されるようにすることも可能である。
【0069】
次に、第2の例として、ロボット装置20が情報取得手段26から情報(刺激)を受けた場合について説明する。図9は、本発明に係るロボット装置のCPU21で行われる処理の第2の例を示す模式図である。例えば、ロボット装置20の前にボールが転がってきた場合、カメラ(情報取得手段26)がそのボールを撮像・認識して、ロボット装置20のCPU21に、ボールが転がってきたという情報(刺激)が供給される。
【0070】
このとき、CPU21は、性格パラメータT、感情パラメータS、選択関数F、行動コードAを読み出して、これらの読み出した情報と刺激を選択関数Fで処理し、行動(反応)を出力する。行動コードAでは、所定の刺激に対して行われる動作(例えば、何か近づいてきた場合には、『手を出す』、『逃げる』、『叫ぶ』、『攻撃する』など様々な行動パターン)が規定されており、選択関数Fは、性格パラメータT及び感情パラメータSを参照して、どの行動パターンを選択するかを決定し、例えば、性格パラメータTの『外向性』や感情パラメータSの『楽しさ度』が高い場合には、『手を出す』という行動を出力する。このとき、具体的に出力される制御信号は、例えば、右前足の各関節を伸ばすための制御信号などであり、こうした制御が細かく行われるほど、リアルで柔らかい動きとなる。これによって、ロボット装置20は、外界からの刺激に対して行動(反応)することが可能となる。
【0071】
また、GPSによって取得される位置情報やカレンダー機能によって取得される時間情報などが、行動に反映されるようにすることも可能である。これによって、例えば、渋谷などの特定の場所に居る場合には、動作が活発になったり、クリスマスなどの特定の日付の場合には、特別なダンスを披露したりするよう設定することも可能である。
【0072】
また、選択関数Fは、例えば、『手を出す』という行動を出力する際、性格パラメータT、感情パラメータS、選択関数Fに係るパラメータの変更を行って出力し、RAM23などに格納されている各パラメータを更新することも可能である。これによって、例えば、性格パラメータTの『非情動性』の増加、感情パラメータSの『恐怖度』の増加、次回は、両手を出すなど動作を行えるようにするなど、選択関数Fに係るパラメータ(経験値や馴化値)の変更が可能となり、刺激に対する行動と共に、ロボット装置20の感情及び性格が変化し、経験や馴れなどによって成長することが可能となる。
【0073】
なお、図9には、上記のように、外界からの刺激を受けて、性格パラメータT、感情パラメータS、行動コードA、選択関数Fが読み出されて、行動(反応)と共に、新たな性格パラメータT、新たな感情パラメータS、新たな選択関数Fのパラメータが出力される様子が模式的に図示されている。また、乱数を発生させ、発生した乱数を各パラメータに印加することによって、同じ条件下でも異なる出力が得られるようにすることも可能である。
【0074】
次に、第3の例として、携帯電話機10からの操作や外界からの刺激がない場合について説明する。図10は、本発明に係るロボット装置のCPUで行われる処理の第3の例を示す模式図である。
【0075】
操作及び刺激がない場合には、CPU21は、内蔵の計時手段(不図示)によって所定の期間毎の計時を繰り返している。そして、所定の期間毎に、感情パラメータS及び選択関数Fを読み出して、新たな感情パラメータSを出力する。これによって、例えば、時間の経過と共に、感情を平坦化させたり、『寂しさ度』を増加させるなど、感情を変化させたりすることが可能となる。なお、図10には、上記のように、感情パラメータS及び選択関数Fが読み出されて、新たな感情パラメータSが出力される様子が模式的に図示されている。
【0076】
また、時間の経過と共に、性格パラメータTを変更したり、選択関数Fに係るパラメータを変化させて、馴化値を減らしたりすることも可能である。また、乱数を発生させ、発生した乱数を各パラメータに印加することによって、同じ条件下でも異なる出力が得られるようにすることも可能である。また、乱数によるランダムなタイミングで、ロボット装置20が自律的行動を起こすようにすることも可能である。
【0077】
次に、第4の例として、ロボット装置20が動機なく行動する場合について説明する。図11は、本発明に係るロボット装置のCPUで行われる処理の第4の例を示す模式図である。なお、第4の例として挙げる自律的行動は、例えば、携帯電話機10からの操作や外界からの刺激がない場合にランダムなタイミングで行われるものであり、ロボット装置20が、外界の影響を受けずに行う行動である。
【0078】
このとき、CPU21は、性格パラメータT、感情パラメータS、選択関数F、行動コードAを読み出し、選択関数Fが、性格パラメータT及び感情パラメータSを参照して、行動コード内の外界からの操作や刺激がない場合に行うよう規定されている行動パターンの中から所定の行動パターンを選択して、この行動を出力する。例えば、『眠る』という行動が選択された場合、ロボット装置20は、所定のアクチュエータを動作させ、身体を伏せて動かなくなる。なお、図11には、上記のように、性格パラメータT、感情パラメータS、行動コードA、選択関数Fが読み出されて、行動が出力される様子が模式的に図示されている。また、行動の出力と共に、性格パラメータT、感情パラメータS、選択関数Fに係るパラメータが更新されるようにすることも可能である。
【0079】
次に、第5の例として、他のロボット装置に出会った場合について説明する。なお、基本的な処理は第2の例と同一であり、第2の例で用いた図9を参照しながら説明する。他のロボット装置20の存在は、例えば、カメラなどの情報取得手段26による他のロボット装置20の映像情報や、送受信手段24によって他のロボット装置20から取得した情報などによって判別することが可能である。
【0080】
まず、ロボット装置20は、お互いの識別情報やその他の付加情報を交換し、相手を確認する。送受信手段24を介して取得した情報は、CPU21に供給され、第2の例と同様の処理によって、行動が出力される。この場合、ロボット装置20の行動は、『敵対』、『友愛』、『無視』の3つに大きく分類することが可能である。
【0081】
互いのロボット装置20が『敵対』関係にある場合には、対戦を行う。この対戦では、例えば、通信を介して、ロボット装置20同士が、性格パラメータT、感情パラメータS、経験値、その他の様々な情報を交換し、所定のアルゴリズムに従って勝敗が決定する。なお、対戦中は、互いのロボット装置20がぶつかり合ったり、噛みつき合ったりする動作を行うようにすることが好ましい。この勝敗は、例えば、ロボット装置20の外観形状に反映されるようにすることも可能であり、また、勝者と敗者との主従関係に反映されるようにすることも可能である。
【0082】
一方、互いのロボット装置20が『友愛』関係にある場合には、仲間同士となって、通信を介して、ロボット装置20同士が、性格パラメータT、感情パラメータS、経験値、その他の様々な情報を交換する。なお、さらに『友愛』から『性愛』に発達できるようにすることも可能である。また、仲間同士となったロボット装置20同士は、互いにじゃれ合ったり、遊んだりする動作を行うことが好ましい。
【0083】
このようにして、ロボット装置20が、他のロボット装置20の情報を取得した場合、当該他のロボット装置20の情報をRAM23などの記憶手段に記憶し、さらに、主従化や仲間化が行われた場合には、その関係も記憶する。また、他のロボット装置20に関する感情パラメータSを設定して記憶することも可能であり、これによって、他のロボット装置20のそれぞれに対する好意や嫌悪などを設定することが可能となる。また、例えば、第3者のロボット装置20の紹介、その場に居ないロボット装置20の情報の交換(いわゆる、うわさ話)などを行うことによって、第3者のロボット装置20の情報を交換することも可能となる。
【0084】
以上によって、2台のロボット装置20同士がコミュニケーションを行うようにすることが可能となるが、さらに、3台以上のロボット装置20が同時にコミュニケーションを行うようにすることも可能である。これによって、複数のロボット装置20による社会が形成されることとなり、敵対関係の仲裁、派閥(グループ)の成立や派閥間の対立など、ロボット装置20の社会が形成され発展するようになる。
【0085】
なお、上記の携帯電話機10における処理は、CPU11が実行可能な所定のプログラムによって実現可能であり、従来存在する携帯電話機10に本発明のプログラムを導入することによって、本発明を実行することが可能である。また、上記のロボット装置20における処理もCPU21が実行可能な所定のプログラムによって実現可能である。また、この所定のプログラムを更新(アップグレード)することによって、簡単に新しい機能を導入したり、不具合を改善したりすることが可能である。
【0086】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、ロボット装置と携帯電話機とが通信可能な無線通信システムで、通信を介して、携帯電話機からロボット装置における処理の制御を行うことが可能なよう構成したので、一般に広く普及している携帯電話機を用いて、ロボット装置の操作や制御、データ供給などを行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無線通信システムの実施の形態を示す模式図
【図2】本発明の無線通信システムの実施の形態における携帯電話機及びロボット装置の内部構成を示すブロック図
【図3】本発明に係るロボット装置のコントロールを行うため、携帯電話機のディスプレイに並べられたアイコンの表示画面の一例
【図4】本発明に係るロボット装置のCPUで行われる処理の全体像を示す模式図
【図5】本発明に係る性格パラメータTの各要素の一例を示す図
【図6】本発明に係る感情パラメータSの各要素の一例を示す図
【図7】本発明に係る行動コードAの各要素の一例を示す図
【図8】本発明に係るロボット装置のCPUで行われる処理の第1の例を示す模式図
【図9】本発明に係るロボット装置のCPUで行われる処理の第2の例を示す模式図
【図10】本発明に係るロボット装置のCPUで行われる処理の第3の例を示す模式図
【図11】本発明に係るロボット装置のCPUで行われる処理の第4の例を示す模式図
【図12】特願2002−219890号に記載されている無線通信システムの一例を示す模式図
【符号の説明】
10、110 携帯電話機
11、21 CPU(制御手段)
12、22 ROM
13、23 RAM
14、24 送受信手段(通信手段)
15、27 情報出力手段
16 操作手段
17 接続I/F(接続インターフェイス)
18 公衆回線網通信手段
20 ロボット装置
25 駆動手段
26 情報取得手段
50 アイコン
120 通信装置
125 撮像手段
Claims (29)
- ロボット装置と携帯電話機とが通信可能なよう構成された無線通信システムであって、
前記通信を介して、前記携帯電話機から前記ロボット装置における処理の制御を行うことが可能なよう構成されている無線通信システム。 - ロボット装置と携帯電話機とが通信可能なよう構成された無線通信システムであって、
前記通信を介して、前記携帯電話機から前記ロボット装置の駆動制御を行うことが可能なよう構成されている無線通信システム。 - 前記携帯電話機の操作手段を操作することによって、前記ロボット装置の駆動制御を行えるよう構成されている請求項2に記載の無線通信システム。
- 前記携帯電話機の表示画面上に、前記ロボット装置の駆動制御用のアイコンを並べることによって、前記ロボット装置の駆動制御を行えるよう構成されている請求項2に記載の無線通信システム。
- ロボット装置と携帯電話機とが通信可能なよう構成された無線通信システムであって、
前記通信を介して、前記携帯電話機から前記ロボット装置に、前記ロボット装置で処理可能なデータを供給することが可能なよう構成されている無線通信システム。 - 前記ロボット装置が当該ロボット装置の性格又は感情を規定するプログラムを実行することが可能であり、前記データが、前記ロボット装置の前記性格又は感情を設定するパラメータである請求項5に記載の無線通信システム。
- 前記携帯電話機における処理、又は、前記携帯電話機の状態が、前記ロボット装置の性格又は感情に反映されるよう構成されている請求項6に記載の無線通信システム。
- ロボット装置と携帯電話機とが通信可能なよう構成された無線通信システムであって、
前記通信を介して、前記携帯電話機から前記ロボット装置に、前記ロボット装置が実行可能なプログラムを供給することが可能なよう構成されている無線通信システム。 - 前記プログラムが、前記ロボット装置の行動を規定するプログラムである請求項8に記載の無線通信システム。
- 携帯電話機により実行可能な携帯電話機用プログラムであって、
前記携帯電話機の操作手段により所定の操作が行われた場合、前記所定の操作に対応し前記ロボット装置の処理の制御を行う制御信号を発生することを可能とする携帯電話機用プログラム。 - 携帯電話機により実行可能な携帯電話機用プログラムであって、
前記携帯電話機の操作手段により所定の操作が行われた場合、前記所定の操作に対応し前記ロボット装置の駆動制御を行う制御信号を発生することを可能とする携帯電話機用プログラム。 - 前記所定の操作と前記制御信号との対応付けを行う請求項10又は11に記載の携帯電話機用プログラム。
- 前記携帯電話機の表示画面上に、前記ロボット装置の駆動制御用のアイコンを表示し、前記アイコンの配列に従って、前記ロボット装置の駆動制御を行う前記制御信号を発生することを可能とする請求項11に記載の携帯電話機用プログラム。
- 携帯電話機により実行可能な携帯電話機用プログラムであって、
前記携帯電話機における処理、又は、前記携帯電話機の状態に従って、前記ロボット装置の性格又は感情を設定するパラメータを発生することを可能とする携帯電話機用プログラム。 - 携帯電話機と通信可能なよう構成されたロボット装置であって、
前記通信を介して、前記携帯電話機から当該ロボット装置における処理の制御が可能なよう構成されているロボット装置。 - 携帯電話機と通信可能なよう構成されたロボット装置であって、
前記通信を介して、前記携帯電話機から当該ロボット装置における駆動制御が可能なよう構成されているロボット装置。 - 携帯電話機と通信可能なよう構成されたロボット装置であって、
前記通信を介して前記携帯電話機から、当該ロボット装置の性格又は感情を設定するパラメータが供給可能なよう構成されているロボット装置。 - 携帯電話機と通信可能なよう構成されたロボット装置であって、
前記通信を介して前記携帯電話機から、当該ロボット装置の行動を規定し、当該ロボット装置により実行可能なプログラムが供給可能なよう構成されている無線通信システム。 - 性格パラメータ及び感情パラメータによって規定される性格及び感情を有するロボット装置であって、
所定のタイミングで、前記性格パラメータ又は前記感情パラメータを更新するよう構成されているロボット装置。 - 性格パラメータ及び感情パラメータによって規定される性格及び感情を有するロボット装置であって、
外部から情報を取得することが可能な情報取得手段を有し、
前記情報取得手段によって取得された前記情報に応じて動作を行う際に、前記情報取得手段によって取得された前記情報に応じて、前記性格パラメータ又は前記感情パラメータを更新するよう構成されているロボット装置。 - 性格パラメータ及び感情パラメータによって規定される性格及び感情を有し、所定のアルゴリズムに従って行動するロボット装置であって、所定のタイミングで、前記所定のアルゴリズムを更新することによって前記行動のパターンを更新するよう構成されているロボット装置。
- 性格パラメータ及び感情パラメータによって規定される性格及び感情を有し、所定のアルゴリズムに従って行動するロボット装置であって、
外部から情報を取得することが可能な情報取得手段を有し、
前記情報取得手段によって取得された前記情報に応じて動作を行う際に、前記所定のアルゴリズムを更新することによって前記行動のパターンを更新するよう構成されているロボット装置。 - 他のロボット装置と通信可能なよう構成されたロボット装置であって、
前記他のロボット装置に係る識別情報を受信し、前記識別情報と前記他のロボット装置に対する感情を示す感情パラメータとを記憶するよう構成されているロボット装置。 - 他のロボット装置と通信可能なよう構成されたロボット装置であって、
前記他のロボット装置から受信した情報に応じて、前記他のロボット装置への感情を示す感情パラメータを設定するよう構成されているロボット装置。 - 性格パラメータ及び感情パラメータによって規定される性格及び感情を有するロボット装置により実行可能なロボット装置用プログラムであって、
所定のタイミングで、前記性格パラメータ又は前記感情パラメータを更新することを可能とするロボット装置用プログラム。 - 外部から情報を取得することが可能な情報取得手段を備え、性格パラメータ及び感情パラメータによって規定される性格及び感情を有するロボット装置により実行可能なロボット装置用プログラムであって、
前記情報取得手段によって取得された前記情報に応じて動作を行う際に、前記情報取得手段によって取得された前記情報に応じて、前記性格パラメータ又は前記感情パラメータを更新することを可能とするロボット装置用プログラム。 - 性格パラメータ及び感情パラメータによって規定される性格及び感情を有し、所定のアルゴリズムに従って行動するロボット装置により実行可能なロボット装置用プログラムであって、
所定のタイミングで、前記所定のアルゴリズムを更新することによって前記行動のパターンを更新することを可能とするロボット装置用プログラム。 - 外部から情報を取得することが可能な情報取得手段を備え、性格パラメータ及び感情パラメータによって規定される性格及び感情を有し、所定のアルゴリズムに従って行動するロボット装置により実行可能なロボット装置用プログラムであって、
前記情報取得手段によって取得された前記情報に応じて動作を行う際に、前記所定のアルゴリズムを更新することによって前記行動のパターンを更新することを可能とするロボット装置用プログラム。 - 他のロボット装置と通信可能なよう構成されたロボット装置により実行可能なロボット装置用プログラムであって、
前記他のロボット装置から受信した情報に応じて、前記他のロボット装置への感情を示す感情パラメータを設定することを可能とするロボット装置用プログラム。
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