JP2004174003A - バルーンポンプ駆動装置 - Google Patents

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晃 鈴木
Hideaki Yamaguchi
秀明 山口
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Abstract

【課題】分離室の気体室の気圧がバルーンの収縮に必要な負圧に達していない場合に、期外収縮(生体の不整脈)など、急激なバルーンの収縮が求められたときでも、バルーンの収縮を迅速に開始できるバルーンポンプ駆動装置を提供すること。
【解決手段】電磁弁33及び、電磁弁34、タンク35などからなるタンク回路36を追加する。そして、期外収縮(生体の不整脈)が起こった場合には、分離室19の気体室22の気圧がバルーン24の収縮に必要な設定負圧の状態になければ、電磁弁23の開放を行うことなく、電磁弁33の開放を行い、タンク35とバルーン24との圧力較差によって、バルーン24の作動気体を直ぐにタンク35へ移動させることにより、バルーン24の収縮を迅速に開始させる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人工心臓などに利用する血液ポンプなどの、特に、バルーンポンプを駆動するためのバルーンポンプ駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、人工心臓などに利用する血液ポンプなどの、特に、バルーンポンプを駆動するためのバルーンポンプ駆動装置を使用する場合には、例えば、手術室から病室へ、病室から他の病室へという病院内での移動、さらに、救急車への搬入という病院外での移動など、「装置の移動」という作業を伴うことがある。この点、「装置の移動」という作業からすれば、装置の小型化・軽量化が望ましい。そこで、近年では、空圧源ではなく油圧源を駆動源として利用したバルーンポンプ駆動装置が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−11093号公報(第5−6頁、第2図)
【0004】
図11は、その一例として、油圧源を駆動源として利用したバルーンポンプ駆動装置100の概要を示した図である。ここで、バルーンポンプ駆動装置100の回路構成について説明すると、駆動源となるオイルポンプ12の両端には、オイルリザーバ15と分離室19とが接続されている。そして、オイルリザーバ15は、ダイアフラム16により、駆動流体室17と空気室18とに分離されている。この点、駆動流体室17には作動オイルが充填され、空気室18は大気開放にある。また、分離室19は、ダイアフラム20により、駆動流体室21と気体室22とに分離されている。この点、駆動流体室21には作動オイルが充填されている。一方、気体室22には、電磁弁25を介してガス源26が、また、電磁弁23を介してバルーン24が接続されており、さらに、ガス源26からの作動気体(例えば、ヘリウムガスなど)が充填される。
【0005】
尚、オイルポンプ12は、ポンプ室13とモータ14などから構成される。また、分離室19の気体室22には、排気弁28が設けられている。また、電磁弁23とバルーン24の間には、安全弁27が設けられている。そして、オイルポンプ12のモータ14及び、電磁弁25、安全弁27、排気弁28が、制御装置32に接続されることにより、それらの動作が自動制御される。
【0006】
また、分離室19の駆動流体室21には、作動オイルの油圧を測定するための圧力センサ29が設けられている。また、分離室19の気体室22には、作動気体の気圧を測定するための圧力センサ30が設けられている。さらに、電磁弁23とバルーン24の間にも、作動気体の気圧を測定するための圧力センサ31が設けられている。そして、圧力センサ29,30,31が、制御装置32に接続されることにより、それぞれの測定対象である圧力が自動測定される。
【0007】
次に、バルーンポンプ駆動装置100の制御の流れについて説明する。先ず、システムの初期化について説明する。始めに、分離室19の駆動流体室21の作動オイルを、オイルポンプ12により、オイルリザーバ15の駆動流体室17に移動させる。その一方で、バルーン24が大気圧になるまで、安全弁27を開放・閉鎖する。尚、バルーン24の気圧は、圧力センサ31で確認する。その後、電磁弁23の開放により、分離室19の気体室22とバルーン24とを結ぶ駆動チューブ内及び、バルーン24内に残った空気を、分離室19の気体室22に引き込み、電磁弁23を閉鎖する。これにより、システム内の全ての空気を分離室19の気体室22に集める。
【0008】
そして、オイルリザーバ15の駆動流体室17の作動オイルを、オイルポンプ12により、分離室19の駆動流体室21に移動させる。同時に、分離室19の気体室22に設けられた排気弁28を開放する。このとき、分離室19のダイアフラム20は、圧力センサ29の測定値と圧力センサ30の測定値との差が設定圧以上になるまで、分離室19の気体室22側へ移動させられる。これにより、分離室19では、ダイアフラム20が気体室22側に完全に押しきられるので、気体室22内の空気、つまり、システム内の全ての空気が外部に排出される。その後は、排気弁28を閉鎖する。次に、分離室19の駆動流体室21の作動オイルを、オイルポンプ12により、オイルリザーバ15の駆動流体室17に移動させる。これにより、分離室19の気体室22では、負圧へと変化するので、設定負圧となったところで、電磁弁25を開放して、ガス源26から作動気体を吸い込む。そして、分離室19の気体室22が設定圧になったところで、電磁弁25を閉鎖して、ガス源26から作動気体を吸い込むことを終える。尚、分離室19の気体室22の気圧は、圧力センサ30で確認する。ここまでが、システムの初期化(システム内のガス置換)である。
【0009】
次に、バルーン24の拡張・収縮時の制御について、図12及び図13を参照して説明する。システムの初期化(システム内のガス置換)等により、分離室19の気体室22に作動気体を吸い込んだ後は、オイルリザーバ15の駆動流体室17の作動オイルを、オイルポンプ12により、分離室19の駆動流体室21に移動させることで、分離室19の気体室22を正圧へと変化させ、設定正圧にて待機させる(図12及び図13の(c))。そして、拡張タイミング時に電磁弁23を開放することにより、分離室19の気体室22とバルーン24との圧力較差及び、オイルポンプ12の作動オイルの移動力で、分離室19の気体室22の作動気体を直ぐにバルーン24へ移動させ、バルーン24を迅速に拡張させる(図12及び図13の(d))。
【0010】
一方、バルーン24が完全拡張した後は、電磁弁23を閉鎖し、分離室19の駆動流体室21の作動オイルを、オイルポンプ12により、オイルリザーバ15の駆動流体室17に移動させることで、分離室19の気体室22を負圧へと変化させ、設定負圧にて待機させる(図12及び図13の(a))。そして、収縮タイミング時に電磁弁23を開放することにより、分離室19の気体室22とバルーン24との圧力較差及び、オイルポンプ12の作動オイルの移動力で、バルーン24の作動気体を直ぐに分離室19の気体室22へ移動させ、バルーン24を迅速に収縮させる(図12及び図13の(b))。
【0011】
ここで、図13において、「正方向」とは、オイルリザーバ15の駆動流体室17の作動オイルを、オイルポンプ12により、分離室19の駆動流体室21に移動させる方向である。一方、「逆方向」とは、分離室19の駆動流体室21の作動オイルを、オイルポンプ12により、オイルリザーバ15の駆動流体室17に移動させる方向である。
【0012】
そして、バルーン24が完全収縮した後は、電磁弁23を閉鎖し、オイルリザーバ15の駆動流体室17の作動オイルを、オイルポンプ12により、分離室19の駆動流体室21に移動させることで、分離室19の気体室22を正圧へと変化させ、次のバルーン24の完全拡張に備える。
このような制御を繰り返すことにより、バルーン24の完全拡張・完全収縮が行われる。
【0013】
尚、バルーンポンプ駆動装置には、油圧源でなく、空圧源を駆動源として利用したものもある(特許文献2、特許文献3、特許文献4参照)。
【0014】
【特許文献2】
特開昭62−227364号公報
【特許文献3】
特開昭62−227365号公報
【特許文献4】
特開平10−328269号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図11のバルーンポンプ駆動装置100では、両駆動流体室17,21の作動オイルを左右に移動させることにより、バルーン24の拡張・収縮に必要な正圧・負圧を分離室19の気体室22に交互に作り出しているため、期外収縮(生体の不整脈)が起こった場合など、急激なバルーン24の収縮を求められた場合に、バルーン24の収縮を迅速に開始できない状況に陥るおそれがある。
【0016】
つまり、分離室19の気体室22が高い正圧にある場合に、期外収縮(生体の不整脈)が起こると、分離室19の気体室22とバルーン24との圧力較差によるバルーン24の収縮を行うことは困難であり、オイルポンプ12の作動オイルの移動力のみでバルーン24の収縮を行うことになることから、バルーン24の収縮の開始が大幅に遅れ、ひいては、生体の下行大動脈等に挿入されているバルーン24の拡張によって、血流を妨げるおそれがある。
【0017】
尚、分離室19の気体室22が高い正圧にある場合としては、例えば、オイルリザーバ15の駆動流体室17の作動オイルを、オイルポンプ12により、分離室19の駆動流体室21に移動させ、さらに、電磁弁23を開放して、バルーン24を拡張させている途中、特に、バルーン24がほぼ完全拡張した状態にあるとき、あるいは、バルーン24の完全拡張後、電磁弁23を閉鎖し、分離室19の駆動流体室21の作動オイルを、オイルポンプ12により、オイルリザーバ15の駆動流体室17に移動させることで、分離室19の気体室22を正圧から負圧へ変化させ始めた直後などをあげることができる。
【0018】
そこで、本発明は、上述した点を鑑みてなされたものであり、分離室の気体室の気圧がバルーンの収縮に必要な負圧に達していない場合に、期外収縮(生体の不整脈)など、急激なバルーンの収縮が求められたときでも、バルーンの収縮を迅速に開始できるバルーンポンプ駆動装置を提供することを課題とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために成された請求項1に係る発明は、空気室及び駆動流体室がダイアフラムで区画されたオイルリザーバと、前記オイルリザーバの駆動流体室と連通するオイルポンプと、前記オイルポンプと連通する流体駆動室及び気体室がダイアフラムで区画された分離室と、前記分離室の気体室と連通するコモンバルブと、前記コモンバルブと連通するバルーンと、前記コモンバルブと前記バルーンとの間に設けられた安全弁と、前記分離室の気体室の気圧を測定するための第1圧力センサと、前記コモンバルブと前記バルーンとの間の気圧を測定するための第2圧力センサと、を有するバルーンポンプ駆動装置において、前記コモンバルブと前記バルーンとの間に設けられた第1開閉弁と、前記分離室の気体室と前記コモンバルブとの間に設けられた第2開閉弁と、前記第1開閉弁及び第2開閉弁と連通するタンクと、前記タンクの気圧を測定するための第3圧力センサと、を備えたこと、を特徴としている。
【0020】
このような特徴を有する本発明のバルーンポンプ駆動装置では、始めに、分離室の駆動流体室の作動オイルを、オイルポンプにより、オイルリザーバの駆動流体室に移動させる。そして、第2開閉弁を開放する。ここで、タンクが設定負圧になったら第2開閉弁を閉鎖する。これにより、タンクに関する初期化制御が行われる。
尚、タンクに関する初期化制御は、これに限るものではない。
【0021】
そして、期外収縮(生体の不整脈)が起こった場合には、分離室の気体室の気圧を確認し、バルーンの収縮に必要な設定負圧の状態になければ、コモンバルブの開放を行うことなく、第1開閉弁の開放を行う。このとき、タンクとバルーンとの圧力較差により、バルーンの作動気体が直ぐにタンクへ移動するので、バルーンの収縮を迅速に開始させることができる。さらに、第1開閉弁の開放と同時に、分離室の駆動流体室の作動オイルを、オイルポンプにより、オイルリザーバの駆動流体室に移動させて、バルーンがタンクにより収縮されている間に、分離室の気体室を負圧へと変化させる。そして、分離室の気体室が設定負圧になったところで、第1開閉弁の閉鎖することにより、タンクによるバルーンの収縮を中止するとともに、コモンバルブの開放により、分離室の気体室の負圧及び、オイルポンプの作動オイルの移動力によるバルーンの収縮に切り換える。バルーンが完全収縮した後は、コモンバルブの閉鎖及び第2開閉弁の開放により、タンクを設定負圧に戻す。これにより、タンクに吸い込んだ作動気体を、分離室の気体室に戻すことができる。
【0022】
その後は、オイルリザーバの駆動流体室の作動オイルを、オイルポンプにより、分離室の駆動流体室に移動させることで、分離室の気体室を正圧へと変化させ、次のバルーンの完全拡張に備える。
【0023】
尚、バルーンの設定負圧及び、タンクの設定負圧、分離室の気体室の設定負圧は、通常、それぞれ異なる値をとる。また、バルーンの気圧は第2圧力センサで測定され、タンクの気圧は第3圧力センサで測定され、分離室の気体室の気圧は第1圧力センサで測定される。
【0024】
すなわち、本発明のバルーンポンプ駆動装置において、期外収縮(生体の不整脈)が起こった場合には、分離室の気体室の気圧がバルーンの収縮に必要な設定負圧の状態になければ、コモンバルブの開放を行うことなく、第1開閉弁の開放を行い、タンクとバルーンとの圧力較差によって、バルーンの作動気体を直ぐにタンクへ移動させることにより、バルーンの収縮を迅速に開始させており、分離室の気体室の負圧不足によるバルーンの収縮の開始の遅れを解消することができるので、分離室の気体室の気圧がバルーンの収縮に必要な負圧に達していない場合に、期外収縮(生体の不整脈)など、急激なバルーンの収縮が求められたときでも、バルーンの収縮を迅速に開始できる。
【0025】
また、請求項2に記載する発明は、バルーンと、前記バルーンと連通するコモンバルブと、前記コモンバルブと連通し且つ前記バルーン内の作動気体が出入りすることによって気圧が変化する気体室と、前記バルーンと前記コモンバルブとの間に設けられた安全弁と、前記気体室の気圧を測定するための第1圧力センサと、前記バルーンと前記コモンバルブとの間の気圧を測定するための第2圧力センサと、を有するバルーンポンプ駆動装置において、前記バルーンと前記とコモンバルブの間に設けられた第1開閉弁と、前記気体室と前記コモンバルブとの間に設けられた第2開閉弁と、前記第1開閉弁及び第2開閉弁と連通するタンクと、前記タンクの気圧を測定するための第3圧力センサと、を備えたこと、を特徴としている。
【0026】
また、本発明のバルーンポンプ駆動装置のように、コモンバルブと連通する空気室を、バルーン内の作動気体が出入りすることによって気圧が変化するものととらえた場合でも、第1開閉弁及び、第2開閉弁、タンク、第3圧力センサを備えたことにより発揮される、上述した作用・効果を奏することができる。
【0027】
また、請求項3に係る発明は、空気室及び駆動流体室がダイアフラムで区画されたオイルリザーバと、前記オイルリザーバの駆動流体室と連通するオイルポンプと、前記オイルポンプと連通する流体駆動室及び気体室がダイアフラムで区画された分離室と、前記分離室の気体室と連通するコモンバルブと、前記コモンバルブと連通するバルーンと、前記コモンバルブと前記バルーンとの間に設けられた安全弁と、前記分離室の気体室の気圧を測定するするための第1圧力センサと、前記コモンバルブと前記バルーンとの間の気圧を測定するための第2圧力センサと、を有するバルーンポンプ駆動装置において、前記コモンバルブと前記バルーンとの間に設けられた第1開閉弁と、前記第1開閉弁に連通する気体室及び大気開放された空気室がダイアフラムで区画された排気室と、前記排気室の気体室の気圧を測定するための第4圧力センサと、を備えたこと、を特徴としている。
【0028】
このような特徴を有する本発明のバルーンポンプ駆動装置では、始めに、分離室の駆動流体室の作動オイルを、オイルポンプにより、オイルリザーバの駆動流体室に移動させる。そして、コモンバルブ及び第1開閉弁の開放する。ここで、バルーンが設定負圧になったら、コモンバルブ及び第1開閉弁を閉鎖する。このとき、排気室においては、ダイアフラムが気体室側に押しきった状態にある。これにより、排気室に関する初期化制御が行われる。
尚、排気室に関する初期化制御は、これに限るものではない。
【0029】
そして、期外収縮(生体の不整脈)が起こった場合には、分離室の気体室の気圧を確認し、バルーンの収縮に必要な設定負圧の状態になければ、コモンバルブの開放を行うことなく、第1開閉弁の開放を行う。このとき、排気室の気体室とバルーンとの圧力較差により、バルーンの作動気体が直ぐに排気室の気体室へ移動するので、バルーンの収縮を迅速に開始させることができる。さらに、第1開閉弁の開放と同時に、分離室の駆動流体室の作動オイルを、オイルポンプにより、オイルリザーバの駆動流体室に移動させて、バルーンが排気室の気体室により収縮されている間に、分離室の気体室を負圧へと変化させる。そして、分離室の気体室が設定負圧になったところで、第1開閉弁の閉鎖することにより、排気室の気体室によるバルーンの収縮を中止するとともに、コモンバルブの開放により、分離室の気体室の負圧及び、オイルポンプの作動オイルの移動力によるバルーンの収縮に切り換える。
【0030】
その後は、オイルリザーバの駆動流体室の作動オイルを、オイルポンプにより、分離室の駆動流体室に移動させることで、分離室の気体室を正圧へと変化させ、次のバルーンの完全拡張に備える。
【0031】
尚、バルーンの設定負圧及び、排気室の気体室の設定負圧、分離室の気体室の設定負圧は、通常、それぞれ異なる値をとる。また、バルーンの気圧は第2圧力センサで測定され、排気室の気体室の気圧は第4圧力センサで測定され、分離室の気体室の気圧は第1圧力センサで測定される。
【0032】
すなわち、本発明のバルーンポンプ駆動装置において、期外収縮(生体の不整脈)が起こった場合には、分離室の気体室の気圧がバルーンの収縮に必要な設定負圧の状態になければ、コモンバルブの開放を行うことなく、第1開閉弁の開放を行い、排気室の気体室とバルーンとの圧力較差によって、バルーンの作動気体を直ぐに排気室の気体室へ移動させることにより、バルーンの収縮を迅速に開始させており、分離室の気体室の負圧不足によるバルーンの収縮の開始の遅れを解消することができるので、分離室の気体室の気圧がバルーンの収縮に必要な負圧に達していない場合に、期外収縮(生体の不整脈)など、急激なバルーンの収縮が求められたときでも、バルーンの収縮を迅速に開始できる。
【0033】
また、請求項4に係る発明は、バルーンと、前記バルーンと連通するコモンバルブと、前記コモンバルブと連通し且つ前記バルーン内の作動気体が出入りすることによって気圧が変化する気体室と、前記バルーンと前記コモンバルブとの間に設けられた安全弁と、前記気体室の気圧を測定するするための第1圧力センサと、前記バルーンと前記コモンバルブとの間の気圧を測定するための第2圧力センサと、を有するバルーンポンプ駆動装置において、前記バルーンと前記コモンバルブとの間に設けられた第1開閉弁と、前記第1開閉弁に連通する気体室及び大気開放された空気室がダイアフラムで区画された排気室と、前記排気室の気体室の気圧を測定するための第4圧力センサと、を備えたこと、を特徴としている。
【0034】
また、本発明のバルーンポンプ駆動装置のように、コモンバルブと連通する空気室を、バルーン内の作動気体が出入りすることによって気圧が変化するものととらえた場合でも、第1開閉弁及び、排気室、第4圧力センサを備えたことにより発揮される、上述した作用・効果を奏することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照にして説明する。先ず、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置について説明する。図1は、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1Aの概要である。図1に示すように、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1Aは、以下に説明する構成を除いて、図11のバルーンポンプ駆動装置100と同一の構成を有するので、同一の構成についての具体的な説明は省略する。
【0036】
すなわち、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1Aは、図11のバルーンポンプ駆動装置100に対して、電磁弁33及び、電磁弁34、タンク35などからなるタンク回路36を追加したものである。この点、電磁弁33の一方は、電磁弁23とバルーン24とを結ぶ駆動チューブに接続され、電磁弁33の他方は、タンク35に接続されている。また、電磁弁34の一方は、タンク35に接続され、電磁弁34の他方は、分離室19の気体室22と電磁弁23とを結ぶ駆動チューブに接続されている。そして、電磁弁33及び電磁弁34が、制御装置32に接続されることにより、それらの動作が自動制御される。さらに、タンク35には、作動気体の気圧を測定するための圧力センサ37が設けられており、圧力センサ37が、制御装置32に接続されることにより、その測定対象である圧力が自動測定される。
【0037】
また、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1Aを動作させるためには、図3のフローチャートを実施することにより、システムの初期化(システム内のガス置換)及び、タンク35に対する初期化制御を行う。そこで、図3のフローチャートについて説明すると、先ず、S51において、分離室19の駆動流体室21の作動オイルを、オイルポンプ12により、オイルリザーバ15の駆動流体室17に移動させる。その後、S52において、安全弁27の開放を行う。そして、S53において、圧力センサ31の測定値と大気圧とを比較し、圧力センサ31の測定値が大気圧にならない限りは(S53:No)、S52に戻って、安全弁27を開放し続ける。一方、圧力センサ31の測定値が大気圧になると(S53:Yes)、S54に進んで、安全弁27を閉鎖する。これにより、バルーン24内を大気圧にする。
【0038】
次に、S55において、電磁弁23を開放するとともに、S56において、電磁弁34を開放する。そして、S57において、圧力センサ31の測定値と設定圧とを比較し、圧力センサ31の測定値が設定圧以下にならない限りは(S57:No)、S55に戻って、電磁弁23及び電磁弁34を開放し続ける。一方、圧力センサ31の測定値が設定圧以下になると(S57:Yes)、S58に進んで、電磁弁23を閉鎖する。これにより、バルーン24内を設定圧にする。
【0039】
また、S59において、圧力センサ37の測定値と設定圧とを比較し、圧力センサ37の測定値が設定圧以下にならない限りは(S59:No)、S58に戻って、電磁弁23を閉鎖し続ける。一方、圧力センサ37の測定値が設定圧以下になると(S59:Yes)、S60に進んで、電磁弁34を閉鎖する。これにより、タンク35内を設定圧にする。
さらに、以上により、システム内の全ての空気を分離室19の気体室22に集めることができる。
【0040】
次に、S61では、オイルリザーバ15の駆動流体室17の作動オイルを、オイルポンプ12により、分離室19の駆動流体室21に移動させる。その後、S62において、排気弁28を開放する。そして、S63において、圧力センサ29の測定値と圧力センサ30の測定値の差を「P」とし、S64において、「P」と設定圧を比較する。ここでは、「P」が設定圧以上にならない限り(S64:No)、S62に戻って、排気弁28を開放し続ける。一方、「P」が設定圧以上になると(S64:Yes)、S65に進んで、排気弁28を閉鎖する。従って、分離室19のダイアフラム20は、圧力センサ29の測定値と圧力センサ30の測定値との差「P」が設定圧以上になるまで、分離室19の気体室22側へ移動させられる。これにより、分離室19では、ダイアフラム20が気体室22側に完全に押しきられるので、気体室22内の空気、つまり、システム内の全ての空気が外部に排出される。
【0041】
次に、S66では、分離室19の駆動流体室21の作動オイルを、オイルポンプ12により、オイルリザーバ15の駆動流体室17に移動させる。その後、S67において、圧力センサ30の測定値と設定圧を比較し、圧力センサ30の測定値が設定圧以下になることを条件として(S67:Yes)、S68に進み、電磁弁25を開放する。その後は、S69において、圧力センサ30の測定値と設定圧とを比較し、圧力センサ30の測定値が設定圧以上にならない限り(S69:No)、S68に戻って、電磁弁25を閉鎖し続ける。一方、圧力センサ30の測定値が設定圧以上になると(S69:Yes)、S70に進んで、電磁弁25を閉鎖する。これにより、ガス源26からの作動気体を分離室19の気体室22内に吸い込むことができる。
【0042】
ここで、S57及び、S59、S64、S67、S69の設定圧は、それぞれ異なる値である。
尚、その後は、以下のバルーン24の拡張・収縮時の制御が行われる。
【0043】
バルーン24の拡張・収縮時の制御では、図4に示すように、S21において、オイルリザーバ15の駆動流体室17の作動オイルを、オイルポンプ12により、分離室19の駆動流体室21に移動させる。そして、S22において、拡張信号があるか否かを判断する。このとき、拡張信号がないと判断した場合には(S22:No)、S21に戻って、S21の処理を続ける。一方、拡張信号があると判断した場合には(S22:Yes)、S23に進んで、電磁弁23を開放する。このようにして、分離室19の気体室22を正圧へと変化させ、設定正圧にて待機させる一方(図12及び図13の(c))、拡張タイミング時に電磁弁23を開放することにより、分離室19の気体室22とバルーン24との圧力較差及び、オイルポンプ12の作動オイルの移動力で、分離室19の気体室22の作動気体を直ぐにバルーン24へ移動させ、バルーン24を迅速に拡張させる(図12及び図13の(d))。
【0044】
そして、電磁弁23を開放した後は、S24において、収縮信号があるか否かを判断する。ここで、収縮信号がないと判断した場合には(S24:Yes)、S25に進んで、圧力センサ31の測定値と設定圧とを比較する。このとき、圧力センサ31の測定値が設定圧より小さい場合には(S25:No)、S23に戻って、S23及びS24の処理を繰り返す。これにより、バルーン24が完全拡張される。
【0045】
一方、圧力センサ31の測定値が設定圧以上である場合には(S25:Yes)、S26に進んで、電磁弁23を閉鎖する。次に、S27において、分離室19の駆動流体室21の作動オイルを、オイルポンプ12により、オイルリザーバ15の駆動流体室17に移動させる。そして、S28では、収縮信号があるか否かを判断する。ここで、収縮信号がないと判断した場合には(S28:No)、S27に戻って、S27の処理を続ける。一方、収縮信号があると判断した場合には(S28:Yes)、S31に進んで、圧力センサ30の測定値と設定圧とを比較する。このとき、圧力センサ30の測定値が設定圧以下である場合には(S31:Yes)、S32に進んで、電磁弁23を開放する。このようにして、分離室19の気体室22を負圧へと変化させ、設定負圧にて待機させる一方(図12及び図13の(a))、収縮タイミング時に電磁弁23を開放することにより、分離室19の気体室22とバルーン24との圧力較差及び、オイルポンプ12の作動オイルの移動力で、バルーン24の作動気体を直ぐに分離室19の気体室22へ移動させ、バルーン24を迅速に収縮させる(図12及び図13の(b))。
【0046】
そして、電磁弁23を開放した後は、S33に進んで、圧力センサ31の測定値と設定圧とを比較する。このとき、圧力センサ31の測定値が設定圧より大きい場合には(S33:No)、S32に戻って、S32の処理を続ける。これにより、バルーン24が完全収縮される。
【0047】
一方、圧力センサ31の測定値が設定圧以下である場合には(S33:Yes)、S34に進んで、電磁弁23を閉鎖する。そして、S21に戻って、オイルリザーバ15の駆動流体室17の作動オイルを、オイルポンプ12により、分離室19の駆動流体室21に移動させることで、分離室19の気体室22を正圧へと変化させ、次のバルーン24の完全拡張に備える。
このような制御を繰り返すことにより、バルーン24の完全拡張・完全収縮が行われる。このとき、追加されたタンク回路36を使用することはない。
【0048】
但し、S28において、収縮信号があると判断した場合でも(S28:Yes)、S31において、分離室19の気体室22の気圧を確認し、バルーン24の収縮に必要な設定負圧の状態になければ、すなわち、圧力センサ30の測定値が設定圧より大きい場合には(S31:No)、S32による電磁弁23の開放を行うことなく、S35に進んで、電磁弁33を開放する。
【0049】
このとき、タンク35とバルーン24との圧力較差により、バルーン24の作動気体が直ぐにタンク35へ移動するので、バルーン24の収縮を迅速に開始させることができる。さらに、S35による電磁弁33の開放と同時に、S27の処理によって、分離室19の駆動流体室21の作動オイルを、オイルポンプ12により、オイルリザーバ15の駆動流体室17に移動させており、バルーン24がタンク35により収縮されている間に、分離室19の気体室22を負圧へと変化させている。
【0050】
そして、電磁弁33を開放した後は、S36に進んで、圧力センサ30の測定値と設定圧とを比較する。このとき、圧力センサ30の測定値が設定圧より大きい場合には(S36:No)、S35に戻って、S35の処理を続ける。一方、圧力センサ30の測定値が設定圧以下である場合には(S36:Yes)、S37に進んで、電磁弁33の閉鎖して、タンク35によるバルーン24の収縮を中止するとともに、S38に進んで、電磁弁23を開放して、分離室19の気体室22の負圧及び、オイルポンプ12の作動オイルの移動力によるバルーン24の収縮に切り換える。
【0051】
そして、電磁弁23を開放した後は、S39に進んで、圧力センサ31の測定値と設定圧とを比較する。このとき、圧力センサ31の測定値が設定圧より大きい場合には(S39:No)、S38に戻って、S38の処理を続ける。これにより、バルーン24が完全収縮される。
【0052】
一方、圧力センサ31の測定値が設定圧以下である場合には(S39:Yes)、S40に進んで、電磁弁23を閉鎖する。さらに、S41に進んで、電磁弁34を開放する。そして、S42において、圧力センサ37の測定値と設定圧とを比較する。このとき、圧力センサ37の測定値が設定圧より大きい場合には(S42:No)、S41に戻って、S41の処理を続ける。これにより、タンク35を設定負圧に戻し、タンク35に吸い込んだ作動気体を、分離室19の気体室22に戻すことができる。
【0053】
一方、圧力センサ37の測定値が設定圧以下である場合には(S42:Yes)、S43に進んで、電磁弁34を閉鎖した後に、S21に戻って、オイルリザーバ15の駆動流体室17の作動オイルを、オイルポンプ12により、分離室19の駆動流体室21に移動させることで、分離室19の気体室22を正圧へと変化させ、次のバルーン24の完全拡張に備える。
【0054】
従って、バルーン24の完全拡張後、電磁弁23を閉鎖し(S26)、分離室19の駆動流体室21の作動オイルを、オイルポンプ12により、オイルリザーバ15の駆動流体室17に移動させることで(S27)、分離室19の気体室22を正圧から負圧へ変化させ始めた直後などにおいて、S28の収縮信号が期外収縮(生体の不整脈)であった場合に(S28:Yes)、分離室19の気体室22の気圧がバルーン24の収縮に必要な負圧に達していなくとも(S31:No)、S32でなくS35に進むので、バルーン24の収縮を迅速に開始できる。もちろん、分離室19の気体室22の気圧がバルーン24の収縮に必要な負圧に達していれば(S31:Yes)、S32に進むことにより、バルーン24の収縮を迅速に開始できる。
【0055】
また、S24において、収縮信号がないと判断した場合でも(S24:No)、S29に進んで、電磁弁23を閉鎖し、さらに、S30に進んで、分離室19の駆動流体室21の作動オイルを、オイルポンプ12により、オイルリザーバ15の駆動流体室17に移動させた後に、S31に進んでいる。
【0056】
従って、オイルリザーバ15の駆動流体室17の作動オイルを、オイルポンプ12により、分離室19の駆動流体室21に移動させ(S21)、さらに、電磁弁23を開放して(S23)、バルーン24を拡張させている途中、特に、バルーン24がほぼ完全拡張した状態にあるときにおいて、期外収縮(生体の不整脈)が起こった場合には(S24:No)、分離室19の気体室22の気圧がバルーン24の収縮に必要な負圧に達していることはないが(S31:No)、S32でなくS35に進むので、バルーン24の収縮を迅速に開始できる(S35)。
【0057】
尚、S59及びS42の設定圧は同じ値である。また、S25及びS33の設定圧は同じ値である。さらに、S31及びS36の設定圧は同じ値である。しかし、S59及びS42の設定圧と、S25及びS33の設定圧、S31及びS36の設定圧は、それぞれ異なる値である。
【0058】
また、S22の拡張信号の有無及び、S24の収縮信号の有無、S28の収縮信号の有無は、図2に示すように、制御装置32に送信された心電図のR波に基づいて判断される。尚、図2において、「正方向」とは、S21に示すように、オイルリザーバ15の駆動流体室17の作動オイルを、オイルポンプ12により、分離室19の駆動流体室21に移動させる方向である。一方、「逆方向」とは、S27やS30に示すように、分離室19の駆動流体室21の作動オイルを、オイルポンプ12により、オイルリザーバ15の駆動流体室17に移動させる方向である。従って、図2における「期外収縮時」とは、S24における期外収縮(生体の不整脈)を意味している。
【0059】
次に、第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置について説明する。図5は、第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1Bの概要である。図5に示すように、第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1Bは、以下に説明する構成を除いて、図11のバルーンポンプ駆動装置100と同一の構成を有するので、同一の構成についての具体的な説明は省略する。
【0060】
すなわち、第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1Bは、図11のバルーンポンプ駆動装置100に対して、電磁弁33及び、排気室38などからなる排気回路43を追加したものである。この点、排気室38は、ダイアフラム39により、気体室40と大気開放された空気室41に分離されている。また、電磁弁33の一方は、電磁弁23とバルーン24とを結ぶ駆動チューブに接続され、電磁弁33の他方は、排気室38の気体室40に接続されている。そして、電磁弁33が、制御装置32に接続されることにより、それらの動作が自動制御される。さらに、排気室38の気体室40には、作動気体の気圧を測定するための圧力センサ42が設けられており、圧力センサ42が、制御装置32に接続されることにより、その測定対象である圧力が自動測定される。
【0061】
また、第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1Bを動作させるためには、図6のフローチャートを実施することにより、システムの初期化(システム内のガス置換)及び、排気室38に対する初期化制御を行う。そこで、図6のフローチャートについて説明すると、先ず、S101において、分離室19の駆動流体室21の作動オイルを、オイルポンプ12により、オイルリザーバ15の駆動流体室17に移動させる。その後、S102において、安全弁27の開放を行う。そして、S103において、圧力センサ31の測定値と大気圧とを比較し、圧力センサ31の測定値が大気圧にならない限りは(S103:No)、S102に戻って、安全弁27を開放し続ける。一方、圧力センサ31の測定値が大気圧になると(S103:Yes)、S104に進んで、安全弁27を閉鎖する。これにより、バルーン24内を大気圧にする。
【0062】
次に、S105において、電磁弁23を開放するとともに、S106において、電磁弁33を開放する。そして、S107において、圧力センサ31の測定値と設定圧とを比較し、圧力センサ31の測定値が設定圧以下にならない限りは(S107:No)、S105に戻って、電磁弁23及び電磁弁33を開放し続ける。一方、圧力センサ31の測定値が設定圧以下になると(S107:Yes)、S108に進んで、電磁弁33を閉鎖する。これにより、排気室38においては、ダイアフラム39が気体室40側に押しきった状態を維持する。また、S109に進んで、電磁弁23を閉鎖する。これにより、バルーン24内を設定圧にする。
さらに、以上により、システム内の全ての空気を分離室19の気体室22に集めることができる。
【0063】
次に、S110では、オイルリザーバ15の駆動流体室17の作動オイルを、オイルポンプ12により、分離室19の駆動流体室21に移動させる。その後、S111において、排気弁28を開放する。そして、S112において、圧力センサ29の測定値と圧力センサ30の測定値の差を「P」とし、S113において、「P」と設定圧を比較する。ここでは、「P」が設定圧以上にならない限り(S113:No)、S111に戻って、排気弁28を開放し続ける。一方、「P」が設定圧以上になると(S113:Yes)、S114に進んで、排気弁28を閉鎖する。従って、分離室19のダイアフラム20は、圧力センサ29の測定値と圧力センサ30の測定値との差「P」が設定圧以上になるまで、分離室19の気体室22側へ移動させられる。これにより、分離室19では、ダイアフラム20が気体室22側に完全に押しきられるので、気体室22内の空気、つまり、システム内の全ての空気が外部に排出される。
【0064】
次に、S115では、分離室19の駆動流体室21の作動オイルを、オイルポンプ12により、オイルリザーバ15の駆動流体室17に移動させる。その後、S116において、圧力センサ30の測定値と設定圧を比較し、圧力センサ30の測定値が設定圧以下になることを条件として(S116:Yes)、S117に進み、電磁弁25を開放する。その後は、S118において、圧力センサ30の測定値と設定圧とを比較し、圧力センサ30の測定値が設定圧以上にならない限り(S118:No)、S117に戻って、電磁弁25を閉鎖し続ける。一方、圧力センサ30の測定値が設定圧以上になると(S118:Yes)、S119に進んで、電磁弁25を閉鎖する。これにより、ガス源26からの作動気体を分離室19の気体室22内に吸い込むことができる。
【0065】
ここで、S107及び、S113、S116、S118の設定圧は、それぞれ異なる値である。
尚、その後は、以下のバルーン24の拡張・収縮時の制御が行われる。このとき、追加された排気回路43を使用することはない。
【0066】
バルーン24の拡張・収縮時の制御では、図7に示すように、S131において、オイルリザーバ15の駆動流体室17の作動オイルを、オイルポンプ12により、分離室19の駆動流体室21に移動させる。そして、S132において、拡張信号があるか否かを判断する。このとき、拡張信号がないと判断した場合には(S132:No)、S131に戻って、S131の処理を続ける。一方、拡張信号があると判断した場合には(S132:Yes)、S133に進んで、電磁弁23を開放する。このようにして、分離室19の気体室22を正圧へと変化させ、設定正圧にて待機させる一方(図12及び図13の(c))、拡張タイミング時に電磁弁23を開放することにより、分離室19の気体室22とバルーン24との圧力較差及び、オイルポンプ12の作動オイルの移動力で、分離室19の気体室22の作動気体を直ぐにバルーン24へ移動させ、バルーン24を迅速に拡張させる(図12及び図13の(d))。
【0067】
そして、電磁弁23を開放した後は、S134において、収縮信号があるか否かを判断する。ここで、収縮信号がないと判断した場合には(S134:Yes)、S135に進んで、圧力センサ31の測定値と設定圧とを比較する。このとき、圧力センサ31の測定値が設定圧より小さい場合には(S135:No)、S133に戻って、S133及びS134の処理を繰り返す。これにより、バルーン24が完全拡張される。
【0068】
一方、圧力センサ31の測定値が設定圧以上である場合には(S135:Yes)、S136に進んで、電磁弁23を閉鎖する。次に、S137において、分離室19の駆動流体室21の作動オイルを、オイルポンプ12により、オイルリザーバ15の駆動流体室17に移動させる。そして、S138では、収縮信号があるか否かを判断する。ここで、収縮信号がないと判断した場合には(S138:No)、S137に戻って、S137の処理を続ける。一方、収縮信号があると判断した場合には(S138:Yes)、S139に進んで、圧力センサ30の測定値と設定圧とを比較する。このとき、圧力センサ30の測定値が設定圧以下である場合には(S139:Yes)、S140に進んで、電磁弁23を開放する。このようにして、分離室19の気体室22を負圧へと変化させ、設定負圧にて待機させる一方(図12及び図13の(a))、収縮タイミング時に電磁弁23を開放することにより、分離室19の気体室22とバルーン24との圧力較差及び、オイルポンプ12の作動オイルの移動力で、バルーン24の作動気体を直ぐに分離室19の気体室22へ移動させ、バルーン24を迅速に収縮させる(図12及び図13の(b))。
【0069】
そして、電磁弁23を開放した後は、S141に進んで、圧力センサ31の測定値と設定圧とを比較する。このとき、圧力センサ31の測定値が設定圧より大きい場合には(S141:No)、S141に戻って、S141の処理を続ける。これにより、バルーン24が完全収縮される。
【0070】
一方、圧力センサ31の測定値が設定圧以下である場合には(S141:Yes)、S142に進んで、電磁弁23を閉鎖する。そして、S131に戻って、オイルリザーバ15の駆動流体室17の作動オイルを、オイルポンプ12により、分離室19の駆動流体室21に移動させることで、分離室19の気体室22を正圧へと変化させ、次のバルーン24の完全拡張に備える。
このような制御を繰り返すことにより、バルーン24の完全拡張・完全収縮が行われる。
【0071】
但し、S138において、収縮信号があると判断した場合でも(S138:Yes)、S139において、分離室19の気体室22の気圧を確認し、バルーン24の収縮に必要な設定負圧の状態になければ、すなわち、圧力センサ30の測定値が設定圧より大きい場合には(S139:No)、S140による電磁弁23の開放を行うことなく、S145に進んで、電磁弁33を開放する。
【0072】
このとき、排気室38の空気室41とバルーン24との圧力較差により、バルーン24の作動気体が直ぐに排気室38の気体室40へ移動するので、バルーン24の収縮を迅速に開始させることができる。さらに、S145による電磁弁33の開放と同時に、S137の処理によって、分離室19の駆動流体室21の作動オイルを、オイルポンプ12により、オイルリザーバ15の駆動流体室17に移動させており、バルーン24が排気室38の気体室40により収縮されている間に、分離室19の気体室22を負圧へと変化させている。
【0073】
そして、電磁弁33を開放した後は、S146に進んで、圧力センサ30の測定値と設定圧とを比較する。このとき、圧力センサ30の測定値が設定圧より大きい場合には(S146:No)、S145に戻って、S145の処理を続ける。一方、圧力センサ30の測定値が設定圧以下である場合には(S146:Yes)、S147に進んで、電磁弁23を開放して、分離室19の気体室22の負圧及び、オイルポンプ12の作動オイルの移動力によるバルーン24の収縮に切り換える。
【0074】
そして、電磁弁23を開放した後は、S148に進んで、圧力センサ31の測定値と設定圧とを比較する。このとき、圧力センサ31の測定値が設定圧より大きい場合には(S148:No)、S147に戻って、S147の処理を続ける。これにより、バルーン24が完全収縮される。
【0075】
一方、圧力センサ31の測定値が設定圧以下である場合には(S148:Yes)、S149に進んで、電磁弁33を閉鎖する。これにより、排気室38においては、ダイアフラム39が気体室40側に押しきった状態に維持される。さらに、S150に進んで、電磁弁23を閉鎖する。その後に、S131に戻って、オイルリザーバ15の駆動流体室17の作動オイルを、オイルポンプ12により、分離室19の駆動流体室21に移動させることで、分離室19の気体室22を正圧へと変化させ、次のバルーン24の完全拡張に備える。
【0076】
従って、バルーン24の完全拡張後、電磁弁23を閉鎖し(S136)、分離室19の駆動流体室21の作動オイルを、オイルポンプ12により、オイルリザーバ15の駆動流体室17に移動させることで(S137)、分離室19の気体室22を正圧から負圧へ変化させ始めた直後などにおいて、S138の収縮信号が期外収縮(生体の不整脈)であった場合に(S138:Yes)、分離室19の気体室22の気圧がバルーン24の収縮に必要な負圧に達していなくとも(S139:No)、S140でなくS145に進むので、バルーン24の収縮を迅速に開始できる。もちろん、分離室19の気体室22の気圧がバルーン24の収縮に必要な負圧に達していれば(S139:Yes)、S140に進むことにより、バルーン24の収縮を迅速に開始できる。
【0077】
また、S134において、収縮信号がないと判断した場合でも(S134:No)、S143に進んで、電磁弁23を閉鎖し、さらに、S144に進んで、分離室19の駆動流体室21の作動オイルを、オイルポンプ12により、オイルリザーバ15の駆動流体室17に移動させた後に、S139に進んでいる。
【0078】
従って、オイルリザーバ15の駆動流体室17の作動オイルを、オイルポンプ12により、分離室19の駆動流体室21に移動させ(S21)、さらに、電磁弁23を開放して(S23)、バルーン24を拡張させている途中、特に、バルーン24がほぼ完全拡張した状態にあるときにおいて、期外収縮(生体の不整脈)が起こった場合には(S134:No)、分離室19の気体室22の気圧がバルーン24の収縮に必要な負圧に達していることはないが(S139:No)、S140でなくS145に進むので、バルーン24の収縮を迅速に開始できる(S145)。
【0079】
尚、S107及びS148の設定圧は同じ値である。また、S135及びS141の設定圧は同じ値である。さらに、S139及びS146の設定圧は同じ値である。しかし、S107及びS148の設定圧と、S135及びS141の設定圧、S139及びS146の設定圧は、それぞれ異なる値である。
【0080】
また、S132の拡張信号の有無及び、S134の収縮信号の有無、S138の収縮信号の有無は、図2に示すように、制御装置32に送信された心電図のR波に基づいて判断される。尚、図2において、「正方向」とは、S131に示すように、オイルリザーバ15の駆動流体室17の作動オイルを、オイルポンプ12により、分離室19の駆動流体室21に移動させる方向である。一方、「逆方向」とは、S137やS144に示すように、分離室19の駆動流体室21の作動オイルを、オイルポンプ12により、オイルリザーバ15の駆動流体室17に移動させる方向である。従って、図2における「期外収縮時」とは、S134における期外収縮(生体の不整脈)を意味している。
【0081】
以上詳細に説明したように、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1Aにおいて(図1参照)、期外収縮(生体の不整脈)が起こった場合には(図4のS24:Noの全部/図4のS28:Yesの一部)、分離室19の気体室22の気圧がバルーン24の収縮に必要な設定負圧の状態になければ(図4のS31:No)、電磁弁23の開放を行うことなく(図4のS32)、電磁弁33の開放を行い(図4のS35)、タンク35とバルーン24との圧力較差によって、バルーン24の作動気体を直ぐにタンク35へ移動させることにより、バルーン24の収縮を迅速に開始させており、分離室19の気体室22の負圧不足によるバルーン24の収縮の開始の遅れを解消することができるので、分離室19の気体室22の気圧がバルーン24の収縮に必要な負圧に達していない場合に、期外収縮(生体の不整脈)など、急激なバルーン24の収縮が求められたときでも、バルーン24の収縮を迅速に開始できる(図2参照)。
【0082】
尚、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1Aにおいて、バルーン24を迅速に拡張させる際には、オイルリザーバ15の駆動流体室17から分離室19の駆動流体室21の方向にオイルポンプ12で作動オイルを移動させることにより(図4のS21)、分離室19の空気室22の気圧を正圧へと変化させた後、所定のタイミングで電磁弁23を開放させることにより(図4のS23)、分離室19の気体室22の作動気体を直ぐにバルーン24へ移動させている。一方、バルーン24を迅速に収縮させる際には、分離室19の駆動流体室21からオイルリザーバ15の駆動流体室17の方向にオイルポンプ12で作動オイルを移動させることにより(図4のS27,S30)、分離室19の空気室22の気圧を負圧へと変化させた後、所定のタイミングで電磁弁23を開放することにより(図4のS32)、バルーン24の作動気体を直ぐに分離室19の気体室22へ移動させている。従って、分離室19の空気室22、言い換えれば、電磁弁23と連通する空気室22を、バルーン24内の作動気体が出入りすることによって気圧が変化するものととらえることができる。
【0083】
この点、例えば、分離室19の駆動流体室21を、オイルポンプ12でなく、コンプレッサーとバキュームポンプに交互に切り換えて連通させることによって、分離室19のダイアフラム20を往復動させる構成にした場合や、分離室19の気体室22を、コンプレッサーとバキュームポンプに交互に切り換えて連通させる単なるタンクと構成した場合などでも、バルーン24を迅速に拡張させる際には、分離室19の空気室22の気圧を正圧へと変化させた後、所定のタイミングで電磁弁23を開放することにより、分離室19の気体室22の作動気体を直ぐにバルーン24へ移動させることになり、バルーン24を迅速に収縮させる際には、所定のタイミングで電磁弁23を開放することにより、バルーン24の作動気体を直ぐに分離室19の気体室22へ移動させることになるので、これらの場合でも、分離室19の空気室22、言い換えれば、電磁弁23と連通する空気室22を、バルーン24内の作動気体が出入りすることによって気圧が変化するものととらえることができる。そして、これらの場合でも、電磁弁33及び、電磁弁34、タンク35、圧力センサ37を備えたことにより発揮される、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1Aの作用・効果を奏することができる。
【0084】
また、第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1Bにおいて(図5参照)、期外収縮(生体の不整脈)が起こった場合には(図7のS134:Noの全部/図7のS138:Yesの一部)、分離室19の気体室22の気圧がバルーン24の収縮に必要な設定負圧の状態になければ(図7のS139:No)、電磁弁23の開放を行うことなく(図7のS140)、電磁弁33の開放を行い(図7のS145)、排気室38の空気室141とバルーン24との圧力較差によって、バルーン24の作動気体を直ぐに排気室38の気体室40へ移動させることにより、バルーン24の収縮を迅速に開始させており、分離室19の気体室22の負圧不足によるバルーン24の収縮の開始の遅れを解消することができるので、分離室19の気体室22の気圧がバルーン24の収縮に必要な負圧に達していない場合に、期外収縮(生体の不整脈)など、急激なバルーン24の収縮が求められたときでも、バルーン24の収縮を迅速に開始できる(図2参照)。
【0085】
尚、第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1Bにおいて、バルーン24を迅速に拡張させる際には、オイルリザーバ15の駆動流体室17から分離室19の駆動流体室21の方向にオイルポンプ12で作動オイルを移動させることにより(図7のS131)、分離室19の空気室22の気圧を正圧へと変化させた後、所定のタイミングで電磁弁23を開放させることにより(図7のS133)、分離室19の気体室22の作動気体を直ぐにバルーン24へ移動させている。一方、バルーン24を迅速に収縮させる際には、分離室19の駆動流体室21からオイルリザーバ15の駆動流体室17の方向にオイルポンプ12で作動オイルを移動させることにより(図7のS137,S144)、分離室19の空気室22の気圧を負圧へと変化させた後、所定のタイミングで電磁弁23を開放することにより(図7のS140)、バルーン24の作動気体を直ぐに分離室19の気体室22へ移動させている。従って、分離室19の空気室22、言い換えれば、電磁弁23と連通する空気室22を、バルーン24内の作動気体が出入りすることによって気圧が変化するものととらえることができる。
【0086】
この点、例えば、分離室19の駆動流体室21を、オイルポンプ12でなく、コンプレッサーとバキュームポンプに交互に切り換えて連通させることによって、分離室19のダイアフラム20を往復動させる構成にした場合や、分離室19の気体室22を、コンプレッサーとバキュームポンプに交互に切り換えて連通させる単なるタンクと構成した場合などでも、バルーン24を迅速に拡張させる際には、分離室19の空気室22の気圧を正圧へと変化させた後、所定のタイミングで電磁弁23を開放することにより、分離室19の気体室22の作動気体を直ぐにバルーン24へ移動させることになり、バルーン24を迅速に収縮させる際には、所定のタイミングで電磁弁23を開放することにより、バルーン24の作動気体を直ぐに分離室19の気体室22へ移動させることになるので、これらの場合でも、分離室19の空気室22、言い換えれば、電磁弁23と連通する空気室22を、バルーン24内の作動気体が出入りすることによって気圧が変化するものととらえることができる。そして、これらの場合でも、電磁弁33及び、排気室38、圧力センサ42を備えたことにより発揮される、第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1Bの作用・効果を奏することができる。
【0087】
尚、ここでは、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1A(図1参照)及び、第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1B(図5参照)、従来技術の欄で述べたバルーンポンプ駆動装置100(図11参照)に対して、図8に示す実験装置200を使用して、バルーン24の拡張速度・収縮速度を測定した。図8では、符号201が実験対象のバルーンポンプ駆動装置を示し、符号202が実験対象のバルーンポンプ駆動装置のバルーンを示す。そして、図8の実験装置200では、水中モック203内の水204にバルーン202を挿入し(挿入口は密閉)、バルーン204の拡張時・収縮時における水中モック203内の空気205の圧力(以下、「水中モック圧」という。)の立ち上がり波形・立ち下がり波形により、バルーン202の拡張速度・収縮速度を判断した。従って、水中モック圧の波形が急な傾きであるほど、バルーン202の拡張速度・収縮速度が速いことを意味する。また、ここでは、バルーン202が完全拡張した状態で水中モック圧が120mmHgとなるように、かつ、バルーン202が完全収縮した状態で水中モック圧が40mmHgとなるように、水中モック203内の水204の量と空気205の量が調整されている。
【0088】
図9は、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1A(図1参照)及び、従来技術の欄で述べたバルーンポンプ駆動装置100(図11参照)に対して、図8に示す実験装置200を使用して、バルーン202の収縮速度を測定して比較したものである。図9によれば、従来技術の欄で述べたバルーンポンプ駆動装置100(図11参照)では、収縮開始命令からバルーン202の収縮が開始するまでに時間t1の遅れがあるが、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1A(図1参照)では、収縮開始命令から直ぐにバルーン202の収縮が開始している。従って、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1A(図1参照)では、従来技術の欄で述べたバルーンポンプ駆動装置100(図11参照)と比較して、バルーン24の収縮開始を迅速に対応できることがわかる。
【0089】
そのため、バルーン202が完全拡張状態から完全収縮状態に要する時間を比べてみると、従来技術の欄で述べたバルーンポンプ駆動装置100(図11参照)で要した時間t2よりも、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1A(図1参照)で要した時間t3の方が短くなっている。従って、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1A(図1参照)では、従来技術の欄で述べたバルーンポンプ駆動装置100(図11参照)と比較して、バルーン24が完全拡張状態から完全収縮状態に要する時間が短縮されたことがわかる。
【0090】
さらに、収縮開始命令から100msec後では、従来技術の欄で述べたバルーンポンプ駆動装置100(図11参照)のバルーン202の収縮量が37%であるのに対し、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1A(図1参照)のバルーン202の収縮量が56%である。従って、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1A(図1参照)では、従来技術の欄で述べたバルーンポンプ駆動装置100(図11参照)と比較して、収縮開始命令から100msec後におけるバルーン202の収縮量が向上されたことがわかる。
【0091】
また、図10は、第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1B(図5参照)及び、従来技術の欄で述べたバルーンポンプ駆動装置100(図11参照)に対して、図8に示す実験装置200を使用して、バルーン202の収縮速度を測定して比較したものである。図10によれば、従来技術の欄で述べたバルーンポンプ駆動装置100(図11参照)では、収縮開始命令からバルーン202の収縮が開始するまでに時間t1の遅れがあるが、第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1B(図5参照)では、収縮開始命令から直ぐにバルーン202の収縮が開始している。従って、第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1B(図5参照)では、従来技術の欄で述べたバルーンポンプ駆動装置100(図11参照)と比較して、バルーン24の収縮開始を迅速に対応できることがわかる。
【0092】
そのため、バルーン202が完全拡張状態から完全収縮状態に要する時間を比べてみると、従来技術の欄で述べたバルーンポンプ駆動装置100(図11参照)で要した時間t2よりも、第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1B(図5参照)で要した時間t4の方が短くなっている。従って、第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1B(図5参照)では、従来技術の欄で述べたバルーンポンプ駆動装置100(図11参照)と比較して、バルーン24が完全拡張状態から完全収縮状態に要する時間が短縮されたことがわかる。
【0093】
さらに、収縮開始命令から100msec後では、従来技術の欄で述べたバルーンポンプ駆動装置100(図11参照)のバルーン202の収縮量が37%であるのに対し、第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1B(図5参照)のバルーン202の収縮量が54%である。従って、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1A(図1参照)では、従来技術の欄で述べたバルーンポンプ駆動装置100(図11参照)と比較して、収縮開始命令から100msec後におけるバルーン202の収縮量が向上されたことがわかる。
【0094】
また、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1A(図1参照)及び第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1B(図5参照)は、油圧源であるオイルポンプ12を駆動源として利用したものであり、空圧源を駆動源として利用したものと比べて小型化されているので、本体を肩掛けバック型にしたり、光ファイバを介して、プラグイン式の携帯電話サイズの操作盤を設けることも可能である。また、光ファイバを介して、プラグイン式の移動用モニタや、定置用の拡大モニタを設けることも可能である。
【0095】
さらに、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1A(図1参照)及び第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1B(図5参照)は、小型化の観点から、種々の場面において、以下の利点がある。
【0096】
先ず、手術室では、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1A(図1参照)又は第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1B(図5参照)を人工心肺装置又は麻酔器などにぶら下げて使用することができるので、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1A(図1参照)又は第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1B(図5参照)を設置するための専用スペースが不要となる。また、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1A(図1参照)又は第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1B(図5参照)の操作のために、窮屈な手術周りを行き来することが不要となる。さらに、管理操作者が座ったままで他の医療機器をも操作させることができるので、管理操作者の兼務化も可能である。
【0097】
また、集中治療室では、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1A(図1参照)又は第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1B(図5参照)をベッドにぶら下げたり、オーバーテーブルに他の医療機器と並べて置くことができるので、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1A(図1参照)又は第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1B(図5参照)を設置するための専用スペースが不要となる。
【0098】
また、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1A(図1参照)又は第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1B(図5参照)において、医者がバルーン24を患者(生体)の下行大動脈等の正しい位置に挿入させる際には、エックス線でバルーン24の位置を確認している。このとき、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1A(図1参照)又は第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1B(図5参照)をカテーテル台や天井などにぶら下げることができるので、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1A(図1参照)又は第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1B(図5参照)を設置するための専用スペースが不要となる。さらに、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1A(図1参照)又は第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1B(図5参照)をリモコン操作するようにすれば、医者が装置操作者を兼務することができ、専用の装置操作者を省くことができるので、エックス線を被爆する機会の減少に貢献することができる。
【0099】
また、病院内の移動の場面では、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1A(図1参照)又は第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1B(図5参照)をストレッチャにぶら下げたり、移動サポート者が肩に掛けたりすることができるので、移動サポート者の1名を削除することができる。また、エレベータ等のスペースに余裕を確保することが可能となる。さらに、配線配管の安全性アップにも貢献する。
【0100】
また、病院への車移動の場面では、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1A(図1参照)又は第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1B(図5参照)を移動サポート者が肩に掛けたりすることができるので、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1A(図1参照)又は第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1B(図5参照)のための車内専用スペースが不要となる。また、車内専用スペースを設けたとしても、その車内専用スペースは小さいことから、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1A(図1参照)又は第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1B(図5参照)をストレッチャの横に置くことも可能であるし、さらに、手狭なドクターカーに備えることも可能である。
【0101】
また、患者の歩行の場面では、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1A(図1参照)又は第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1B(図5参照)を、衣服感覚で、患者が肩に掛けたり、介添者が肩に掛けたりすることができる。
【0102】
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、第1実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1A(図1参照)又は第2実施の形態のバルーンポンプ駆動装置1B(図5参照)において、分離室19の駆動流体室21と気体室22を分離するダイアフラム20が破損した場合には、分離室19の駆動流体室21に封入されている作動オイルがバルーン24に流れ込んで、バルーン24の収縮を阻害するおそれがある。そこで、このような危険性をなくすため、分離室19のダイアフラム20を二重にすることも考えられる。
【0103】
【発明の効果】
本発明のバルーンポンプ駆動装置において、期外収縮(生体の不整脈)が起こった場合には、分離室の気体室の気圧がバルーンの収縮に必要な設定負圧の状態になければ、コモンバルブの開放を行うことなく、第1開閉弁の開放を行い、タンクとバルーンとの圧力較差によって、バルーンの作動気体を直ぐにタンクへ移動させることにより、バルーンの収縮を迅速に開始させており、分離室の気体室の負圧不足によるバルーンの収縮の開始の遅れを解消することができるので、分離室の気体室の気圧がバルーンの収縮に必要な負圧に達していない場合に、期外収縮(生体の不整脈)など、急激なバルーンの収縮が求められたときでも、バルーンの収縮を迅速に開始できる。
【0104】
さらに、本発明のバルーンポンプ駆動装置において、コモンバルブと連通する空気室を、バルーン内の作動気体が出入りすることによって気圧が変化するものととらえた場合でも、第1開閉弁及び、第2開閉弁、タンク、第3圧力センサを備えたことにより発揮される、上述した作用・効果を奏することができる。
【0105】
また、本発明のバルーンポンプ駆動装置において、期外収縮(生体の不整脈)が起こった場合には、分離室の気体室の気圧がバルーンの収縮に必要な設定負圧の状態になければ、コモンバルブの開放を行うことなく、第1開閉弁の開放を行い、排気室の気体室とバルーンとの圧力較差によって、バルーンの作動気体を直ぐに排気室の気体室へ移動させることにより、バルーンの収縮を迅速に開始させており、分離室の気体室の負圧不足によるバルーンの収縮の開始の遅れを解消することができるので、分離室の気体室の気圧がバルーンの収縮に必要な負圧に達していない場合に、期外収縮(生体の不整脈)など、急激なバルーンの収縮が求められたときでも、バルーンの収縮を迅速に開始できる。
【0106】
さらに、本発明のバルーンポンプ駆動装置において、コモンバルブと連通する空気室を、バルーン内の作動気体が出入りすることによって気圧が変化するものととらえた場合でも、第1開閉弁及び、排気室、第4圧力センサを備えたことにより発揮される、上述した作用・効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態によるバルーンポンプ駆動装置の概要を示した図である。
【図2】本発明の第1実施の形態によるバルーンポンプ駆動装置のタイムチャート図である。
【図3】本発明の第1実施の形態によるバルーンポンプ駆動装置のフローチャート図である。
【図4】本発明の第1実施の形態によるバルーンポンプ駆動装置のフローチャート図である。
【図5】本発明の第2実施の形態によるバルーンポンプ駆動装置の概要を示した図である。
【図6】本発明の第2実施の形態によるバルーンポンプ駆動装置のフローチャート図である。
【図7】本発明の第2実施の形態によるバルーンポンプ駆動装置のフローチャート図である。
【図8】バルーンポンプ駆動装置のバルーンの拡張速度・収縮速度を測定するための実験装置の概要を示した図である。
【図9】本発明の第1実施の形態によるバルーンポンプ駆動装置及び、従来技術のバルーンポンプ駆動装置に対して、図6に示す実験装置を使用して、バルーンの収縮速度を測定して比較したものである。
【図10】本発明の第2実施の形態によるバルーンポンプ駆動装置及び、従来技術のバルーンポンプ駆動装置に対して、図6に示す実験装置を使用して、バルーンの収縮速度を測定して比較したものである。
【図11】従来技術のバルーンポンプ駆動装置の概要を示した図である。
【図12】バルーンポンプ駆動装置において、バルーンの拡張・収縮時での、オイルポンプ及び、分離室、電磁弁(コモンバルブ)、バルーンの状態を示した図である。
【図13】バルーンポンプ駆動装置において、バルーンの状態及び、電磁弁(コモンバルブ)の開閉、オイルポンプの回転方向に関するタイムチャートを示した図である。
【符号の説明】
1A,1B バルーンポンプ駆動装置
12 オイルポンプ
15 オイルリザーバ
16 オイルリザーバのダイアフラム
17 オイルリザーバの駆動流体室
18 オイルリザーバの空気室
19 分離室
20 分離室のダイアフラム
21 分離室の駆動流体室
22 分離室の気体室
23 電磁弁(コモンバルブ)
24 バルーン
25 電磁弁
26 ガス源
27 安全弁
28 排気弁
30 圧力センサ(第1圧力センサ)
31 圧力センサ(第2圧力センサ)
32 制御装置
33 電磁弁(第1開閉弁)
34 電磁弁(第2開閉弁)
35 タンク
37 圧力センサ(第3圧力センサ)
38 排気室
39 排気室のダイアフラム
40 排気室の気体室
41 排気室の空気室
42 圧力センサ(第4圧力センサ)

Claims (4)

  1. 空気室及び駆動流体室がダイアフラムで区画されたオイルリザーバと、前記オイルリザーバの駆動流体室と連通するオイルポンプと、前記オイルポンプと連通する流体駆動室及び気体室がダイアフラムで区画された分離室と、前記分離室の気体室と連通するコモンバルブと、前記コモンバルブと連通するバルーンと、前記コモンバルブと前記バルーンとの間に設けられた安全弁と、前記分離室の気体室の気圧を測定するための第1圧力センサと、前記コモンバルブと前記バルーンとの間の気圧を測定するための第2圧力センサと、を有するバルーンポンプ駆動装置において、
    前記コモンバルブと前記バルーンとの間に設けられた第1開閉弁と、
    前記分離室の気体室と前記コモンバルブとの間に設けられた第2開閉弁と、
    前記第1開閉弁及び第2開閉弁と連通するタンクと、
    前記タンクの気圧を測定するための第3圧力センサと、を備えたこと、を特徴とするバルーンポンプ駆動装置。
  2. バルーンと、前記バルーンと連通するコモンバルブと、前記コモンバルブと連通し且つ前記バルーン内の作動気体が出入りすることによって気圧が変化する気体室と、前記バルーンと前記コモンバルブとの間に設けられた安全弁と、前記気体室の気圧を測定するための第1圧力センサと、前記バルーンと前記コモンバルブとの間の気圧を測定するための第2圧力センサと、を有するバルーンポンプ駆動装置において、
    前記バルーンと前記とコモンバルブの間に設けられた第1開閉弁と、
    前記気体室と前記コモンバルブとの間に設けられた第2開閉弁と、
    前記第1開閉弁及び第2開閉弁と連通するタンクと、
    前記タンクの気圧を測定するための第3圧力センサと、を備えたこと、を特徴とするバルーンポンプ駆動装置。
  3. 空気室及び駆動流体室がダイアフラムで区画されたオイルリザーバと、前記オイルリザーバの駆動流体室と連通するオイルポンプと、前記オイルポンプと連通する流体駆動室及び気体室がダイアフラムで区画された分離室と、前記分離室の気体室と連通するコモンバルブと、前記コモンバルブと連通するバルーンと、前記コモンバルブと前記バルーンとの間に設けられた安全弁と、前記分離室の気体室の気圧を測定するするための第1圧力センサと、前記コモンバルブと前記バルーンとの間の気圧を測定するための第2圧力センサと、を有するバルーンポンプ駆動装置において、
    前記コモンバルブと前記バルーンとの間に設けられた第1開閉弁と、
    前記第1開閉弁に連通する気体室及び大気開放された空気室がダイアフラムで区画された排気室と、
    前記排気室の気体室の気圧を測定するための第4圧力センサと、を備えたこと、を特徴とするバルーンポンプ駆動装置。
  4. バルーンと、前記バルーンと連通するコモンバルブと、前記コモンバルブと連通し且つ前記バルーン内の作動気体が出入りすることによって気圧が変化する気体室と、前記バルーンと前記コモンバルブとの間に設けられた安全弁と、前記気体室の気圧を測定するするための第1圧力センサと、前記バルーンと前記コモンバルブとの間の気圧を測定するための第2圧力センサと、を有するバルーンポンプ駆動装置において、
    前記バルーンと前記コモンバルブとの間に設けられた第1開閉弁と、
    前記第1開閉弁に連通する気体室及び大気開放された空気室がダイアフラムで区画された排気室と、
    前記排気室の気体室の気圧を測定するための第4圧力センサと、を備えたこと、を特徴とするバルーンポンプ駆動装置。
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