JP2004173402A - モータの非常停止方法、モータの非常停止装置、ワイヤソーのワイヤ駆動停止方法およびワイヤソー - Google Patents

モータの非常停止方法、モータの非常停止装置、ワイヤソーのワイヤ駆動停止方法およびワイヤソー Download PDF

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政秀 吉岡
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Abstract

【課題】停電等、電源異常により電力供給が停止されたときに、ワイヤ駆動用の各モータをそれぞれ同期させた状態で正常に停止させる。
【解決手段】サーボアンプ42により制御される駆動モータ25等により切断用ワイヤを駆動するワイヤソー。サーボアンプ42には、駆動モータ25を減速動作に移行させるのに必要な減速用電力を超えるレベルの電力を蓄積するコンデンサC1が設けられる。また、ワイヤソーの制御装置50には、コンデンサC1に蓄積された電力のレベルが減速用電力レベルまで低下した時点で、サーボアンプ42にモータ停止指令信号を出力する主制御部52(モータ停止制御手段)が設けられる。サーボアンプ42は、モータ停止指令信号の入力に応じて駆動モータ25を減速動作に移行させるべくコンデンサC1に蓄積された電力をモータ停止用の電力として駆動モータ25に供給するように構成されている。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のサーボモータを同期して駆動させる各種機械装置等に適した前記モータの非常停止方法および非常停止装置と、この方法、装置を使ったワイヤソーのワイヤ駆動停止方法およびワイヤソーとに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体インゴットからウエハを切り出す手段として、従来から特許文献1に開示されるようなワイヤソーが知られている。このワイヤソーは、複数のガイドローラ間に切断用ワイヤが巻き掛けられることにより該ワイヤが多数本並んだ状態で張設され、かつその軸方向に高速駆動された状態で、この軸方向と直交する方向に半導体インゴットが切断送りされることにより、このインゴットから多数枚のウエハを同時に切り出すように構成されている。
【0003】
この種のワイヤソーでは、前記ガイドローラを含むワイヤ駆動用の各ローラ等がサーボモータ(以下、モータと略す)により同期して駆動されることによりワイヤが一定張力を保持した状態で高速駆動される。そのため、ワイヤソーの駆動中に停電等が発生して電源からの電力供給が停止されると、サーボアンプからモータへの制御信号および駆動用電力の供給が停止され、これによりモータ同士の同期が損なわれてガイドローラ等に巻回されているワイヤが緩んだり、切れたりするトラブルが発生する。このようなトラブルは、最悪の場合、半導体インゴットを無駄にすることもあるため極力回避する必要がある。
【0004】
そこで、このようなトラブルの発生を防止すべく、停電等が発生した場合でも制御系および動力系に対する電力供給が一切停止することがないように、無停電電源装置(Uninterruptive Power System;以下UPSという)を設けて必要な電源の全てをバックアップするようにしたワイヤソーが開発されている。
【0005】
ところが、このようなワイヤソーでは、電源全体をバックアップするために極めて大型のUPSが必要となり、装置の大型化、コスト高を助長するという問題があり、最近では、ワイヤソーに搭載されるNC装置等、制御系の電源だけをUPSでバックアップすることにより装置の大型化等を抑える一方で、動力系(例えばモータ)の電源については、例えば特許文献2に開示されているように、サーボアンプに設けたコンデンサに電力を蓄積させ、停電時には、この電力を使ってモータを停止させることによりワイヤ切断等のトラブル発生を防止することが行われている。つまり、モータが減速動作にさえ入れば、後は外部からの電力供給がなくても、減速動作により発生する回生電力を利用することにより各モータを正常に停止させることが可能となるため、この減速用の電力だけをコンデンサによって確保することにより、ワイヤ切断等のトラブル発生を防止するというものである。
【0006】
なお、ワイヤソーでは、通常、電源供給が停止された時点から一定時間だけ電源供給が再開されない場合に停電と判断するように構成されており、コンデンサによってモータ停止用の電力をバックアップする上記のようなワイヤソーでは、必要な電力がコンデンサに残っている間にモータを減速動作に移行させることができるように、前記コンデンサの容量や停電の判定時間が設定されている。例えば、図5に示すように、電力供給が停止されたt1時点から一定時間Tが経過したt2時点で停電が検知される場合、t1時点で電力供給が停止されると、コンデンサに蓄積されている電力が放電によりフル充電状態(F)から徐々に減少し始めるため、モータを減速動作に移行させ得るだけの電力(電荷;F)が残されている間に減速動作に移行できるようにコンデンサの容量(F)や停電判定のための前記時間Tが設定されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−323741号公報
【特許文献2】
特開平8−309738号公報(段落0019,0024参照)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のようにモータ停止用の電力をバックアップする場合には、停電の検知方法との関係で次のような問題点がある。
【0009】
すなわち、停電の発生状況は、必ずしも図5に示すようにt1時点から完全な停電状態となる場合ばかりでなく、図6に示すように、ノイズの影響等により前記特定時間Tに満たない微小時間の停電(T,T,T;以下、瞬停という)が繰り返されてから完全な停止状態となる場合がある。このような場合、放電が繰り返し行われる一方で、これら瞬停の間の電力供給期間中にコンデンサが充電されるが、コンデンサの単位時間当たりの充電量は放電量に比べて遙かに小さいため、最終的に停電が検出されたt2時点では、同図に示すように、必要な電力(F)がコンデンサに残っていない場合も考えられる。この場合には、モータを正常に減速動作に移行させることができず、結局、各モータの同期を保った状態で停止させることが不可能となる。
【0010】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであって、停電等、電源異常により電力供給が停止されたときに、モータを通常通り正常に停止させ得るようにすることを可能とし、特に、ワイヤソーにおいては、切断ワイヤ駆動用の各モータをそれらの同期を保った状態で正常に停止させることを可能にして、停電によるワイヤ切断等のトラブルの発生をより確実に防止することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、モータの駆動中に、該モータを定められた所定の減速動作に従って減速させるのに必要な電力である減速用電力のレベルを超える電力を前記モータの駆動を制御するサーボアンプ内に設けられるコンデンサに蓄積させ、電源異常により電力供給が停止されたときに、前記コンデンサに蓄積された電力を使って前記モータを停止させる方法において、前記モータの駆動中に、前記コンデンサに蓄積される電力のレベルを監視し、その電力レベルが前記減速用電力のレベルまで低下した時点で前記コンデンサに蓄積されている電力を使って前記モータの前記所定の減速動作を開始させることにより、前記モータを停止させるようにしたものである。
【0012】
この方法によれば、コンデンサに蓄積された電力をモータ停止用の電力としてモータに供給する際には、常に、減速用電力レベルの電力を供給することとなるので、従来のように、モータを停止させる際に電力(減速用電力)が不足するということがなくなる。
【0013】
なお、モータを減速動作に移行するために必要な電力(減速用電力)のレベルは、モータの負荷により異なるので、上記の方法においては、モータの負荷に応じて減速用電力のレベルを定めるようにするのが好ましい。
【0014】
例えば、モータ負荷が小さい場合には負荷が大きい場合に比べて減速用電力も小さくて済むため、モータ負荷が小さい場合には減速用電力のレベルを小さく設定することにより、その分、電源異常により電力供給が停止されてからコンデンサに蓄積された電力をモータ停止用の電力としてモータに供給するまでの期間を長期化させることが可能となる。これにより、発明の実施形態で詳述するようにモータの無駄な停止を効果的に回避できるようになる。
【0015】
この場合、モータの負荷は、駆動中のモータの消費電力等から求めるようにしてもよいが、電源異常により電力供給が停止された際のコンデンサにおける単位時間当たりの蓄積電力の低下(低減率)はモータ負荷に比例するため、この低減率に基づいて前記減速用電力のレベルを定めるようにしてもよい。
【0016】
また、コンデンサに蓄積される電力のレベルは、蓄積される電荷に関連する各種パラメータを用いて監視することができるが、例えば、コンデンサ両端の電圧を検出し、その検出値に基づいて前記コンデンサに蓄積される電力のレベルを監視するようにすれば、蓄積される電力のレベルをより正確に監視することができ、減速用電力レベルの電力を確保する上での信頼性を高めることができる。
【0017】
一方、本発明に係るワイヤ駆動停止方法は、複数のワイヤ駆動用モータにより切断用ワイヤを高速駆動するワイヤソーの前記切断用ワイヤの駆動停止方法であって、電源異常により電力供給が停止されたときに、上記請求項1乃至4の何れかに記載のモータの非常停止方法に基づいて前記ワイヤ駆動用モータを停止させることにより、前記切断用ワイヤの駆動を停止させるようにしたものである。
【0018】
この方法によれば、停電等、電源異常により電力供給が停止されたときには、常に減速用電力レベルの電力を各ワイヤ駆動用モータに供給することができるようになるため、確実に同期を保った状態で各モータを停止させることが可能となる。その結果、切断用ワイヤが緩んだり、切れたりする等のトラブルの発生を未然に防止できるようになる。
【0019】
一方、本発明に係るモータの非常停止装置は、モータの駆動中に、該モータを定められた所定の減速動作に従って減速させるのに必要な電力である減速用電力のレベルを超える電力を前記モータの駆動を制御するサーボアンプ内に設けられるコンデンサに蓄積させ、電源異常により電力供給が停止されたときに、前記コンデンサに蓄積された電力を使って前記モータを停止させる装置において、前記モータの駆動中に、前記コンデンサに蓄積される電力のレベルが前記減速用電力のレベルまで低下したことを検知する検知手段と、この電力レベル低下の検知に基づいて前記サーボアンプにモータ停止指令信号を出力するモータ停止制御手段とを備え、前記サーボアンプは、前記モータ停止指令信号が入力された時点で前記コンデンサに蓄積されている電力を使って前記モータの前記所定の減速動作を開始させることにより、前記モータを停止させるように構成されているものである。
【0020】
この装置によると、モータ駆動中、サーボアンプ内に設けられるコンデンサに減速用電力レベルを超える電力が蓄積される。そして、停電(瞬停含む)等、電源異常により電力供給が停止されて、コンデンサに蓄積された電力が減速用電力レベルまで低下したことが検知手段により検知されると、モータ停止制御手段からサーボアンプにモータ停止指令信号が出力され、これによりコンデンサに蓄積されている電力がモータ停止用の電力としてモータに供給される。
【0021】
この装置においては、モータの負荷に応じた減速用電力のレベルを設定するレベル設定手段が設けられているのが好ましい。
【0022】
この装置によれば、モータの負荷に応じた減速用電力のレベルが設定され、検出手段は、コンデンサに蓄積された電力レベルがこの設定電力レベルまで低下したことを検知する。この場合、例えば、モータ負荷が小さい場合には負荷が大きい場合に比べて減速用電力も小さくて済むため、レベル設定手段は、モータ負荷が小さい(大きい)場合には減速用電力のレベルを低く(高く)設定するように構成されているのが好ましい。これによれば、モータ負荷が小さい場合には負荷が大きい場合に比べ、電源異常により電力供給が停止されてからコンデンサの蓄積電力がモータに供給されるまでの期間を長期化させることが可能となり、その結果、発明の実施形態で詳述するようにモータの無駄な停止を効果的に回避できるようになる。
【0023】
なお、減速用電力のレベル設定に際しては、前記レベル設定手段は、駆動中のモータの消費電力等からモータの負荷を求めるようにしてもよいが、電源異常により電力供給が停止されたときのコンデンサにおける単位時間当たりの電力低下(低減率)はモータの負荷に比例するため、この低減率に基づいて減速用電力のレベルを設定するようにしてもよい。
【0024】
また、コンデンサに蓄積される電力のレベルは、蓄積される電荷に関連する各種パラメータを用いて検知することができるが、最も信頼性が高いのはコンデンサ両端の電圧レベルを検出することである。従って、前記検知手段は、コンデンサ両端の電圧レベルに基づいて前記電力レベルの低下を検知するように構成されているのが、減速用電力レベルの電力を確実に確保する上では好ましい。
【0025】
一方、本発明に係るワイヤソーは、複数のワイヤ駆動用モータにより切断用ワイヤを高速駆動するワイヤソーにおいて、電源異常により電力供給が停止されたときに前記ワイヤ駆動用モータを停止させる手段として、前記請求項6乃至9の何れかに記載のモータの非常停止装置を備えているものである。
【0026】
このワイヤソーによると、その駆動中に、各ワイヤ駆動用モータを制御するサーボアンプ内に設けられるコンデンサに減速用電力レベルを超える電力が蓄積される。そして、停電(瞬停含む)等、電源異常により電力供給が停止されて、コンデンサに蓄積された電力が減速用電力レベルまで低下したことが検知手段により検知されると、その時点で、モータ停止制御手段からサーボアンプにモータ停止指令信号が出力され、これによりコンデンサに蓄積されている減速用電力レベルの電力がモータ停止用の電力としてワイヤ駆動用モータに供給される。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施の形態について図面を用いて説明する。
【0028】
図1は、本発明に係るワイヤソーの全体構成図である。この図に示すワイヤソーは、一対のワイヤ繰出し・巻取り装置10A,10B、ガイドプーリ12A,12B、ガイドプーリ14A,14B、ガイドプーリ16A,16B、ワイヤ張力調節装置18A,18B、ガイドプーリ22A,22B、及び4つのガイドローラ24A,24B,26A,26Bを備えている。
【0029】
ガイドローラ24A,24Bは互いに同じ高さ位置に配され、ガイドローラ26A,26Bはそれぞれガイドローラ24A,24Bの下方の位置に配されており、ガイドローラ26Aが駆動モータ25によって回転駆動されるようになっている。
【0030】
各ワイヤ繰出し・巻取り装置10A,10Bは、切断用のワイヤWが巻かれるボビン9A,9Bと、これを回転駆動するボビン駆動モータ11A,11Bとを備えている。一方のワイヤ繰出し・巻取り装置10Aのボビン9Aから繰り出されたワイヤWは、ガイドプーリ12A,14A,16A、ワイヤ張力調節装置18Aのプーリ20A、及びガイドプーリ22Aの順に掛けられ、さらにガイドローラ24A,24B,26B,26Aの外周面のガイド溝(図示省略)に嵌め込まれながらこれらガイドローラの外側に多数回螺旋状に巻回された(巻き掛けられた)後、ガイドプーリ22B、ワイヤ張力調節装置18Bのプーリ20B、ガイドプーリ16B,14B,12Bの順に掛けられ、他方のワイヤ繰出し・巻取り装置10Bのボビン9Bに巻き取られており、両ワイヤ張力調節装置18A,18BによってワイヤWに適当な張力が与えられている。そして、駆動モータ25によるガイドローラ26Aの回転駆動方向と、各ボビン駆動モータ11A,11Bによるボビン9A,9Bの回転駆動方向が正逆に切換えられることにより、ワイヤWがボビン9Aから繰出されてボビン9Bに巻き取られる状態と、ワイヤWがボビン9Bから繰出されてボビン9Aに巻き取られる状態とに切換えられるようになっている。
【0031】
すなわち、このワイヤソーにおいては、ガイドローラ24A,24Bの間に多数本のワイヤWが互いに平行な状態で張られながらその軸方向に往復駆動されるようになっている。
【0032】
このガイドローラ24A,24B間に張られたワイヤWの上方には、円柱状のワーク(例えば半導体インゴット)28を移動させるワーク送り装置30が設けられている。このワーク送り装置30は、ワーク保持部32と、ワーク送りモータ34とを備えている。ワーク保持部32は、上記ワーク28をその軸方向とワイヤ並び方向とが合致する向きに保持するものであり、ワーク送りモータ34は、図略のボールネジとの組み合わせにより、上記ワーク保持部32とワーク28とを一体に昇降させる(すなわち切断送りする)ものである。
【0033】
ガイドローラ24A,24B間に張られたワイヤWの上方において、ワーク28の左右両側の位置には、砥粒供給装置36A,36Bが設けられている。これらの砥粒供給装置36A,36Bは、高速駆動される各ワイヤWに対し、加工用砥粒が混合された加工液(スラリー)を同時供給し、ワイヤWの表面に付着させるものである。
【0034】
従って、このワイヤソーでは、ガイドローラ24A,24B間に張られた多数本のワイヤWがその長手方向に同時高速駆動され、かつこれらのワイヤWに砥粒供給装置36A,36Bからスラリーが供給されながら、上記ワイヤWに対してワーク28が下方に切断送りされることにより、このワーク28から一度に多数枚のウエハ(薄片)が同時に切り出される。
【0035】
なお、同図中、符号19A,19Bはそれぞれワイヤ張力調節装置18A,18Bを駆動する駆動モータである。このワイヤソーでは、これらの駆動モータ19A,19Bを含め、ワイヤWを駆動するための前記モータ25、モータ11A,11Bはいずれもサーボモータから構成されている。
【0036】
次に、上記ワイヤWの駆動を制御する制御系の構成について図2を用いて説明する。なお、この実施形態では、この制御系に本発明に係るモータの非常停止装置が組み込まれた構成となっている。
【0037】
図2において、符号40、42、50は、それぞれワイヤソーの電源である三相交流電源(以下、電源と略す)、駆動モータ25の駆動を制御するサーボアンプ、ワイヤソーの駆動を統括的に制御する制御装置50を示しており、この実施形態では、前記サーボアンプ42および制御装置50によりワイヤソーを自動制御するNC(Numerical Control)装置が構成されている。なお、サーボアンプ42は、ワイヤWを駆動する前記各モータ25,11A,11B,19A,19B毎に設けられるが、図2では、便宜上、ガイドローラ26Aを駆動する駆動モータ25とそのサーボアンプ42のみを図示している。
【0038】
前記サーボアンプ42は、コンバータ部44、インバータ部46、コンデンサC1および制御部48から構成されており、前記電源40がコンバータ部44に、駆動モータ25がインバータ部46にそれぞれ接続されている。
【0039】
コンバータ部44は、三相交流の電圧を直流に変換するもので、インバータ部46は、コンバータ部44で変換された前記直流電圧を三相電圧に変換する。
【0040】
コンデンサC1は、コンバータ部44とインバータ部46との間に設けられており、コンバータ部44により変換された直流電圧を平滑化し、その直流電圧を電荷として蓄積するものであり、後述するように、停電等、電源異常により電力供給が停止されたときには、ここに蓄積された電荷(電力)が駆動モータ25に供給されるようになっている。なお、コンデンサC1は、フル充電状態において、少なくとも最大負荷で駆動している駆動モータ25を減速動作に移行するのに必要な電力(減速用電力)を超える電力を蓄積し得るようにその容量が設定されている。
【0041】
制御部48は、駆動モータ25の駆動を制御するもので前記制御装置50からの制御信号に基づいて各種演算処理を行うように構成されている。
【0042】
なお、ここでは駆動モータ25とそのサーボアンプ42との構成について説明したが、その他の各モータ11A,11B,19A,19Bとそのサーボアンプ42も共通の構成を有している。
【0043】
一方、制御装置50は、その機能構成として主制御部52、記憶部54、電圧値演算部56および入力部58を含んでいる。
【0044】
主制御部52は、記憶部54に記憶されている加工プログラムに従って前記ワイヤW等を駆動すべく前記各モータ25,11A,11B,19A,19Bの駆動を統括的に制御するもので、入力部58を介して数値情報として入力される加工指令情報に基づいてワイヤWを駆動すべく各モータ25,11A,11B,19A,19Bのサーボアンプ42(制御部48)に制御信号を出力する。
【0045】
この主制御部52には、サーボアンプ42の前記コンデンサC1に蓄積されている電力のレベルを示す情報としてコンデンサ両端の電圧値Esが入力されており、この電圧値Esが電圧値演算部56で設定される後記減速電圧値Eoまで低下すると、各モータ25,11A,11B,19A,19Bを停止させるべく、その時点でサーボアンプ42にモータ停止指令信号を出力するように構成されている。
【0046】
電圧値演算部56は、コンデンサ両端の前記電圧値Esを検出しながら、この電圧値Esが低下するとその低減率、すなわち単位時間当たりの電圧低下値を求め、この低減率に基づいて駆動モータ25等を減速動作に移行させるのに必要な電圧値Eo(減速電圧値Eoという;減速用電力のレベル)を演算し、その結果を前記主制御部52に出力するように構成されている。すなわち、この実施形態では、主制御部52により本発明のモータ停止制御手段および検知手段が構成され、電圧値演算部56により本発明のレベル設定手段が構成されている。
【0047】
なお、同図中符号60は、周知のUPSであって、サーボアンプ42の制御部48および制御装置50の主制御部52の電源をバックアップするものである。
【0048】
次に、上記のような制御系によるワイヤWの駆動制御について図3のフローチャートに従って説明する。
【0049】
まず、ワイヤソーのメイン電源がオンされると、所定のウォームアップ動作が実行される(ステップS1)。この動作中に、サーボアンプ42内の前記コンデンサC1にフル充電状態まで電力が蓄積される。
【0050】
ウォームアップ動作が完了すると(ステップS2でYES)、主制御部52からサーボアンプ42に制御信号が出力され、加工指令情報に基づいて各モータ25,11A,11B,19A,19Bが駆動される。これによりワイヤWが高速駆動される一方で、ワーク送り装置30によりワイヤWに対してワーク28が切断送りされることにより、ワーク28の切り出しが開始される(ステップS3)。
【0051】
ワイヤWが駆動されると、微小時間間隔でコンデンサ両端の電圧値Esの検出が2度行われ、その結果(電圧値E1,E2)に基づいて電圧低下の有無が判断される(ステップS4〜ステップS7)。すなわち、停電等、電源異常により電源40からの電力供給が停止されると、放電によりコンデンサC1の蓄積電力のレベルも低下するが、このような蓄積電力レベルの低下がコンデンサ両端の電圧値Esに基づいて上記ステップS4〜ステップS7の処理で検知される。なお、ステップS7での判断は、検出された電圧値E1,E2の電圧差に基づいて行われるが、この場合には、ノイズ等の影響を考慮して電圧差が一定値を超えている場合に電圧低下が有ると判断される。
【0052】
ステップS7において電圧低下が生じていないと判断された場合には、ステップS4に移行されて電圧値Esの検出が繰り返し行われる。一方、ステップS7において電圧低下が生じていると判断された場合にはステップS8に移行される。
【0053】
ステップS8では、電圧値E1,E2とこれらの検出時間差tとに基づいて電圧の低減率が求められる。そして、さらにこの低減率に基づいて駆動モータ25等の負荷に応じた減速電圧値Eoが求められる(ステップS9)。
【0054】
つまり、駆動モータ25等を減速動作に移行するのに必要な電力(減速電圧値Eo)は駆動モータ25等の負荷により異なり、具体的には、負荷が大きい程、大きな電力が必要となる。また、放電によるコンデンサC1の蓄積電力の低下度合い(低減率)もモータ負荷に応じて異なり、具体的には、負荷が大きい程、低減率が大きくなる。従って、上記のように電圧の低減率に基づくことにより、モータ負荷に応じた最適な減速電圧値Eoが求められることとなる。
【0055】
減速電圧値Eoが求められると、次いでコンデンサ両端の上記検出電圧値E2がこの減速電圧値Eoに一致するか否かが判断される(ステップS10)。すなわち、コンデンサC1にフル充電状態まで蓄積されていた電力がこの減速電圧値Eoのレベルまで減少しているか否かが判断される。
【0056】
ここで、コンデンサ両端の電圧値E2が減速電圧値Eoまで低下していないと判断された場合にはステップS4に移行され、ステップS4〜ステップS10の処理が繰り返し行われる。
【0057】
一方、ステップS9において、コンデンサ両端の電圧値E2が減速電圧値Eoまで低下していると判断された場合には、主制御部52からサーボアンプ42にモータ停止指令信号が出力される(ステップS11)。これによりサーボアンプ42から各モータ25,11A,11B,19A,19Bにモータ停止用の電力が供給され、各モータ25等が所定の減速動作を経た後、停止することとなる。
【0058】
ここで、ステップS8〜ステップS11の処理は、ステップS7での処理がYESの場合、つまり停電等により電源40からの電力供給が停止された場合の処理であるため、電源40からサーボアンプ42および制御装置50への電力供給は行われていないが、サーボアンプ42の制御部48等、制御系の電力は、上述したようにUPS60によりバックアップされているので、ステップS8〜ステップS11の処理はこのバックアップ電力を使って行われることとなる。
【0059】
一方、各モータ25,11A,11B,19A,19Bを停止させるための動力系の電力は、サーボアンプ42内の前記コンデンサC1に蓄積されている電力と駆動モータ25等の回生電力により賄われる。すなわち、モータ停止指令信号がサーボアンプ48に出力される時点では、上述のようにコンデンサC1に、駆動モータ25等を正常に減速させ得る直流電圧(減速電圧値Eo)が電荷として蓄積されており、この直流電圧が三相交流電圧に変換されて駆動モータ25等に供給される。これにより、駆動モータ25等が減速動作に移行される。そして、駆動モータ25等が減速動作に入った後は、駆動モータ25等が発電機として機能するため、減速動作により発生する回生電力がそのままモータ停止までの電力として使われ、これにより駆動モータ25等が正常に停止することとなる。
【0060】
従って、モータ停止指令信号の出力に応じ、各モータ25,11A,11B,19A,19Bは通常通り、つまり各モータ25,11A,11B,19A,19Bがそれぞれ同期した状態で正常に停止することとなる。これにより本フローチャートが終了する。
【0061】
以上のような制御によるワイヤソーの動作について図4を用いて説明する。
【0062】
同図のt0時点〜t1時点に示すように、電源40からの電力供給が正常に行われている間は、直流電圧が電荷として各サーボアンプ42のコンデンサC1にフル充電状態まで蓄積されている(図中、Efで示す)。これにより駆動モータ25等の動力系のバックアップ電力が確保される。
【0063】
そして、停電(瞬停含む)が発生し、電源40からの電力供給が停止されると(t1時点)、放電によりコンデンサC1に蓄積される電力が徐々に低下し始める。このようにコンデンサC1の蓄積電力が低下すると、これに伴いコンデンサ両端の電圧値Esも低下するため、この電圧値Esの低下に基づき駆動モータ25等を減速動作に移行するために必要な減速電圧値Eoが求められる。この際、減速電圧値Eoはモータ負荷に応じて求められ、同図の実線と破線とに示すように、負荷が小さい場合(破線)は負荷が大きい場合(実線)に比べて低い減速電圧値Eoが求められることとなる。
【0064】
そして、さらに瞬停が繰り返され、あるいは完全な停電状態となることによりコンデンサ両端の電圧値Esが低下し、最終的に減速電圧値Eoまで達すると(t3時点又はt4時点)、この時点でモータ停止指令信号が出力される。これによりコンデンサC1に電荷として蓄積されている直流電圧が駆動モータ25等に供給され、その結果、上述したように駆動モータ25等が減速動作に移行され、それぞれ同期を保った状態で駆動モータ25等が正常に停止することとなる。
【0065】
なお、モータ負荷が小さい場合(破線)はモータ負荷が大きい場合(実線)に比べて電圧の低減率が小さく、また減速電圧値Eoも低いため、その分、コンデンサ両端の電圧値Esが減速電圧値Eoまで低下するのに時間がかかる。そのため、同図に示すように、モータ負荷が小さい場合はモータ負荷が大きい場合にくらべて遅いタイミング(t4時点)でモータ停止指令信号が出力されることとなる。
【0066】
以上のようなワイヤソーによれば、サーボアンプ42のコンデンサC1に蓄積される電力(電圧値Es)が、駆動モータ25等を減速動作させるのに必要な電力(減速電圧値Eo)まで低下すると、停電の状態に拘わらず(完全な停電状態か瞬停の状態かに拘わらず)、その時点で強制的にモータ停止指令信号を出力してコンデンサC1に蓄積されている電力を使って駆動モータ25等を減速動作に移行させるようにしているので、従来のワイヤソーのように、モータ停止指令信号が出力される時点でコンデンサに蓄積されている電力が不足しているということがない。従って、常に、各モータ25,11A,11B,19A,19Bの同期を保った状態で正常に停止させることができ、その結果、停電等、電源異常により電力供給が停止された場合のワイヤ切断等のトラブル発生を確実に防止できるようになる。
【0067】
しかも、上記のワイヤソーでは、モータ負荷に応じて減速電圧値Eoを求めることにより、モータ停止指令信号を出力する時期をモータ負荷に応じて自動的に変えるようにしているため、ワイヤ駆動の無駄な停止を軽減できるという利点がある。すなわち、モータ負荷に拘わらず減速電圧値Eoを一律に設定することも可能であるが、この場合には、最大負荷を想定して高い減速電圧値Eoを設定する必要があるため、いきおいモータ停止指令信号が出力されるまでの時間(図3中にTで示す時間)が短くなる。一方、現実には、一時的に瞬停が繰り返された後、完全な停電状態にまでは陥らないケースもあり、このような場合にはワイヤ駆動の無駄な停止を回避して継続的に運転する方が望ましい。従って、最大負荷に対応して減速電圧値Eoを一律に設定する場合には、上述のようにモータ停止指令信号が出力されるまでの時間が短くなる結果、実際には完全な停電状態にならなかった場合でもワイヤ駆動が停止されることが考えられる。これに対して、上記実施形態のようにモータ負荷に応じて減速電圧値Eoを設定すると、モータ負荷が小さい場合には減速電圧値Eoの値も小さくなり、その分、モータ停止指令信号が出力されるまでの時間が長期化することから、減速電圧値Eoを一律に設定する場合に比べると、ワイヤ駆動の無駄な停止を良好に回避できるようになるという利点がある。
【0068】
なお、上述したワイヤソーは、本発明が適用されたワイヤソーの一実施形態であって、その具体的な構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であり、以下のような構成を採用することもできる。
【0069】
▲1▼ 上記実施形態では、コンバータ部44により変換された直流電圧を平滑化するためのコンデンサC1をそのまま使って駆動モータ25等の停止用電力を蓄積しておくようにしているが、例えば図2中に一点鎖線で囲んで示すように、コンデンサC1とは別のバックアップ用のコンデンサC2をコンデンサC1と並列な状態でサーボアンプ42に設けるようにしてもよい。
【0070】
▲2▼ 上記実施形態では、コンデンサC1両端の電圧を検出することにより、コンデンサC1に蓄積されている電力を検知しているが、具体的な構成に基づき、別のパラメータを利用してコンデンサC1に蓄積されている電力を監視するようにしてもよい。
【0071】
▲3▼ 上記実施形態では、モータ負荷に応じた減速電圧値Eoを求めるようにしているが、例えば加工対象(ワークの材質、大きさ、あるいは形状等)や条件が常に一定である場合には、減速電圧値Eoを一律に設定しても構わない。但し、それ以外の場合には、上述したようなワイヤ駆動の無駄な停止を回避するために、モータ負荷に応じて減速電圧値Eoを設定するようにするのが好ましい。
【0072】
▲4▼ 上記実施形態では、コンデンサC1に蓄積されている電力を監視する制御として、図3のステップS4〜ステップS10の処理を繰り返すことによりステップS9で求められる減速電圧値Eoを更新しながらコンデンサ両端の電圧値Esを監視しているが、例えば、ワイヤソーのウォームアップ完了後、最初に求められる減速電圧値Eoを固定値としてコンデンサ両端の電圧値Esを監視するようにしてもよい。また、ワイヤソーのウォームアップ完了後に求められる特定数(複数)の減速電圧値Eoの平均値を求め、この平均位置に基づいてコンデンサ両端の電圧値Esを監視するようにしてもよい。但し、ノイズ等による電力低下の影響を考慮すれば、実施形態のように減速電圧値Eoを更新しながらコンデンサ両端の電圧値Esを監視する方が確実性、信頼性を高める上では好ましい。
【0073】
▲5▼ 電圧値演算部56において求める減速電圧値Eoは、駆動モータ25等を減速動作に移行するのに要求される必要最小限度の値(最小値)であってもよいが、信頼性を高める上では、最小値よりもやや高めに設定するのが好ましい。
【0074】
▲6▼ なお、サーボアンプ内のコンデンサにバックアップ電力を蓄積し、そのレベルが減速用電力のレベルまで低下した時点でコンデンサの蓄積電力をモータ停止用の電力として供給するという上記実施形態で説明したモータ非常停止方法(非常停止装置)は、勿論ワイヤソー以外の各種機械装置等についても適用可能である。
【0075】
▲7▼ 図3のステップS10でNOの場合、ステップS6へ移行して前回検出した電圧値E2を電圧値E1とし、この電圧値E1と今回検出した電圧値E2とで低減率を演算するようにしてもよい。
【0076】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、サーボアンプ内のコンデンサに蓄積される電力のレベルを監視しながら、その電力レベルが減速用電力のレベルまで低下した時点で、コンデンサに蓄積された電力を使って前記モータの前記所定の減速動作を開始させ、これによりモータを停止させるようにしたので、停電等、電源異常により電力供給が停止されたときには、常に、減速用電力レベルの電力をモータに供給することができ、従来のように、モータを停止させる際に電力(減速用電力)が不足するということがなくなる。
【0077】
従って、特にワイヤソーにおいては、停電等、電源異常により電力供給が停止された場合でも、ワイヤ駆動用の各モータを確実に同期させた状態で停止させることが可能となり、その結果、切断用ワイヤが緩んだり、切れたりする等のトラブルの発生を未然に防止できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るワイヤソーの全体構成図である。
【図2】ワイヤソーの制御系(主にワイヤ駆動用のモータを制御する部分)の構成を示す図である。
【図3】ワイヤ駆動の制御例を示すフローチャートである。
【図4】電源からの電力供給状態とコンデンサに蓄積されている電力との関係を示す図である。
【図5】従来のワイヤ駆動停止方法の原理を説明する図である。
【図6】従来のワイヤ駆動停止方法における問題点を説明する図である。
【符号の説明】
11A,11B ボビン駆動モータ
19A,19B 駆動モータ
25 駆動モータ
40 三相交流電源
42 サーボアンプ
44 コンバータ部
46 インバータ部
48 制御部
50 制御装置
52 主制御部(モータ停止制御手段)
54 記憶部
56 電圧値演算部(レベル設定手段)
58 入力部
60 UPS(無停電電源装置)
W 切断用ワイヤ
C1 コンデンサ

Claims (10)

  1. モータの駆動中に、該モータを定められた所定の減速動作に従って減速させるのに必要な電力である減速用電力のレベルを超える電力を前記モータの駆動を制御するサーボアンプ内に設けられるコンデンサに蓄積させ、電源異常により電力供給が停止されたときに、前記コンデンサに蓄積された電力を使って前記モータを停止させる方法において、
    前記モータの駆動中に、前記コンデンサに蓄積される電力のレベルを監視し、その電力レベルが前記減速用電力のレベルまで低下した時点で前記コンデンサに蓄積されている電力を使って前記モータの前記所定の減速動作を開始させることにより、前記モータを停止させることを特徴とするモータの非常停止方法。
  2. 請求項1に記載のモータの非常停止方法において、
    前記減速用電力のレベルを前記モータの負荷に応じて定めることを特徴とするモータの非常停止方法。
  3. 請求項2に記載のモータの非常停止方法において、
    前記コンデンサの蓄積電力のレベルが低下したときに、その低減率を求め、この低減率に基づいて前記減速用電力のレベルを定めることを特徴とするモータの非常停止方法。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載のモータの非常停止方法において、
    前記コンデンサ両端の電圧を検出し、その検出値に基づいて前記コンデンサに蓄積される電力のレベルを監視することを特徴とするモータの非常停止方法。
  5. 複数のワイヤ駆動用モータにより切断用ワイヤを高速駆動するワイヤソーの前記切断用ワイヤの駆動停止方法であって、
    電源異常により電力供給が停止されたときに、上記請求項1乃至4の何れかに記載のモータの非常停止方法に基づいて前記ワイヤ駆動用モータを停止させることにより、前記切断用ワイヤの駆動を停止させることを特徴とするワイヤ駆動停止方法。
  6. モータの駆動中に、該モータを定められた所定の減速動作に従って減速させるのに必要な電力である減速用電力のレベルを超える電力を前記モータの駆動を制御するサーボアンプ内に設けられるコンデンサに蓄積させ、電源異常により電力供給が停止されたときに、前記コンデンサに蓄積された電力を使って前記モータを停止させる装置において、
    前記モータの駆動中に、前記コンデンサに蓄積される電力のレベルが前記減速用電力のレベルまで低下したことを検知する検知手段と、この電力レベル低下の検知に基づいて前記サーボアンプにモータ停止指令信号を出力するモータ停止制御手段とを備え、前記サーボアンプは、前記モータ停止指令信号が入力された時点で前記コンデンサに蓄積されている電力を使って前記モータの前記所定の減速動作を開始させることにより、前記モータを停止させるように構成されていることを特徴とするモータの非常停止装置。
  7. 請求項6に記載のモータの非常停止装置において、
    前記減速用電力のレベルを前記モータの負荷に応じて設定するレベル設定手段をさらに備えていることを特徴とするモータの非常停止装置。
  8. 請求項7に記載のモータの非常停止装置において、
    前記レベル設定手段は、前記コンデンサの蓄積電力のレベルが低下したときにその低減率を求め、この低減率に基づいて前記減速用電力のレベルを設定することを特徴とするモータの非常停止装置。
  9. 請求項6乃至8の何れかに記載のモータの非常停止装置において、
    前記検知手段は、前記コンデンサ両端の電圧レベルに基づいて前記電力レベルの低下を検知することを特徴とするモータの非常停止装置。
  10. 複数のワイヤ駆動用モータにより切断用ワイヤを高速駆動するワイヤソーにおいて、
    電源異常により電力供給が停止されたときに前記ワイヤ駆動用モータを停止させる手段として、前記請求項6乃至9の何れかに記載のモータの非常停止装置を備えていることを特徴とするワイヤソー。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009247036A (ja) * 2008-03-28 2009-10-22 Thk Co Ltd モータの制御装置及び制御方法
JP2011030398A (ja) * 2009-07-29 2011-02-10 Shinmaywa Industries Ltd 蓄電装置を用いた電動システム
JP2011218520A (ja) * 2010-04-14 2011-11-04 Toyo Advanced Technologies Co Ltd ワイヤソーの電力供給装置

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