JP2004172836A - 画像読み取り装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】繋ぎ部の光電変換素子サイズ(受光面積)を小さくすることにより、等間隔で原稿を画素毎に読み取るCISにおいて、受光面積が小さい素子(端部画素)で読み取る原稿領域は、光束を集光して照射するキャップ型LEDで照射することにより、受光面積が小さい分の感度を光量で補正することにより、繋ぎ部を含めて全画素においてほぼ一様レベルのCIS出力レベルを得る。
【解決手段】・繋ぎ部光電変換素子サイズが小さいCIS
・光束を集光して原稿を照明するキャップ型LED
・繋ぎ部画素で読み取る領域はキャップ型LEDで照明
【選択図】 図1
【解決手段】・繋ぎ部光電変換素子サイズが小さいCIS
・光束を集光して原稿を照明するキャップ型LED
・繋ぎ部画素で読み取る領域はキャップ型LEDで照明
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像読み取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、カラー原稿を色分解して電気的に読み取り、得られたカラー画像データを用紙上にプリント出力してカラー画像の複写を行なう、所謂デジタルカラー複写機の発展には、めざましいものがある。このようなデジタルカラー複写システムの普及に伴い、カラー画像の印字品質に対する要求も高くなってきている。
【0003】
一方、コスト削減や光源消費電力削減の要求から、CCDとレンズの組み合わせによる、縮小光学系を用いたイメージスキャナに加えて、LEDやキセノンランプ等を光源とし、セルフォックレンズ等の等倍結像光学系と、CCDまたはCMOSラインセンサとを用いた所謂コンタクトイメージセンサ(以下CISと表記する)を使用するケースが増えてきている。
【0004】
例えば、カラー複写機にて25ipm(画像/分)程度の読み取り速度で読み取る場合に、CCDを用いた縮小光学系では、約3万lx程度の原稿面照度が必要であるのに対し、コンタクトイメージセンサを使用すれば、同じ読み取り速度で読み取る場合に、その1/10程度の約3000lx程度の原稿面照度で、同程度のS/Nで読み取りが可能であるとの検討結果が得られている。600dpiを等倍で読み取るカラーCISとしては、例えば図10のようなものが提案されている。図10は、このようなカラーCISのセンサ画素配列の一例を示したものであり、600dpiに相当する1画素42ミクロンが、副走査方向に三分割され、1/3画素ピッチでRGBの読取ラインが3ライン平行して形成されている。
【0005】
一般に縮小光学系用のカラーCCDは、RGBの主走査方向に平行に形成された読み取り開口部列を持ち、それぞれの開口部列に対応して、電荷転送読み出し用のアナログシフトレジスタを2本づつ、計6本備えている。縮小光学系の場合は、このようなカラーCCDを1個のみ使用している。
【0006】
カラーCISの場合、このようなカラーCCDチップを例えば16個主走査方向の直線上に並べている。
【0007】
図6はカラーラインセンサ2024を巨視的に見た図である。CISを構成する基盤2024−5上には、2024−101,2024−102,・・・,2024−116に示すようにCCD16チップが直線状に並んでいる。CCD読み取り素子の1チップにRGBがそれぞれ468画素ずつ設けられており、16チップ並べると468×16=7488画素が主走査方向に並ぶことになる。
【0008】
図7はカラーラインセンサ2024のCCD読み取り素子のチップ間を拡大したものである。図中2024−101−468はCCDチップ2024−101の468番目の画素を示し、2024−102−1はCCDチップ2024−102の1番目の画素を示している。図7に示すように、CCDチップのつなぎ目となる部分の画素サイズは、画素間距離を一定に保つためにその他のチップよりも小さくなっている。
【0009】
また、最近では、白色光を出力できる白色LEDの開発が進み、画像読み取り装置の光源としての活用が期待されている。図11は白色LEDの構成を示す透視図である。図11中、80は白色LEDであり、アノード電極81、カソード電極82、ワイヤボンディング83及び84、LEDペレット85、蛍光体86、キャップ87より構成されている。白色LED80の発光原理について説明する。アノード電極81とカソード電極82間に所定の電圧を印加すると、ワイヤボンディング83,84を介してLEDペレット85が発光する。LEDペレット85はGaN(窒化ガリウム)系のペレットであり、青色LEDに一般的に用いられている化学物質で構成されている。LEDペレット85から発光する青色光は、蛍光体86を介してキャップ87外に光放出すると同時に、蛍光体86に混入しているYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系蛍光剤を照射し、YAG系蛍光剤は、黄色の蛍光を発し、青色光と同時にキャップ87外に光放出される。従って、YAG系蛍光剤の濃度を調整することにより、青色と黄色の混色光がバランスよくキャップ87外に光放出されて、白色LEDが実現される。
【0010】
また、最近では、キャップ87にレンズ機能88を設けることにより、一点集光が可能な白色LEDを作成することも可能となっている。
【0011】
図12は白色LED121,122,123で原稿を照射し、その反射光をカラーラインセンサ2024で光電変換したときの出力信号レベル(ここではR信号のみを代表して示す)を示したものである。図中12−1は縦軸がラインセンサ2024のR画素の信号出力レベルを表し、横軸がR画素2024−101−467,…,2024−102−3を表す。図に見られるように、CCDチップ2024−101と2024−102の繋ぎ部にある画素2024−101−468,2024−102−1は受光面積が小さいために信号出力レベルが他の画素に比較して小さくなっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したセンサでは、図7に示すようにCISを構成する複数のCCDチップのつなぎ部分の画素サイズがその他の画素サイズと比較して小さいため、つなぎ目の画素だけCISの感度が低く、CISの出力信号レベルが他の画素に比較して小さくなってしまう。画像読取装置では通常公知であるシェーディング補正手段を搭載しているが、つなぎ部分の画素面積が他の画素と比較して著しく小さい場合にはシェーディング補正手段で補正しきれない、また仮にシェーディング補正が可能となっても、隣接画素と比較してシェーディング補正の乗数が著しく異なるために他の画素の画質、例えばSNレベルが著しく劣化してしまい、複写画像に筋となって表れてしまうという欠点があった。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、上記欠点を解消するために、原稿を照射する複数のLED光源のうち、CCDチップつなぎ部で読み取る原稿エリアを照射するLEDには一点集光を可能とするレンズキャップを設け、感度が他のチップより劣るCCDチップのつなぎ画素の感度劣化分を補う光量で原稿を照射することにより、消費電力の少ない画像読取装置で均一な画質で原稿画像を読み取ることを可能とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の構成を示す断面図である。同図において、201はイメージスキャナ部であり、ここでは、原稿を読み取り、デジタル信号処理を行なう。また、200はプリンタ部であり、イメージスキャナ部201にて読み取られた原稿画像に対応した画像を、用紙上にフルカラーでプリント出力する。
【0016】
まず、イメージスキャナ部201に内蔵されるCISモジュール202について説明する。図2は、CISモジュール202の断面図、図3は、その分解斜視図である。
【0017】
図2及び図3に示すように、CISモジュール202は、カバーガラス2021、LED及び導光体からなる照明光源2022、セルフォックレンズ等からなる等倍結像レンズ2023、カラーラインセンサ2024、前記カラーラインセンサ2024が実装された基板2025、それらがモールド2026に取り付けられることによって一体のCISモジュール202を形成している。
【0018】
図4は、CISモジュール202に内蔵されたカラーラインセンサ2024の微視的部分を拡大した図であり、ひとつひとつの矩形が読み取り画素であるフォトダイオードを表している。カラーラインセンサ2024は、600dpiの等倍読取用であるため、1画素の開口部の大きさは42×42μmである。
【0019】
ここで、カラーラインセンサ2024の各フォトダイオード上には、RGB三原色のカラーフィルタが形成されている。2024−1は、可視光の中で赤色の波長成分を透過するRフィルタが形成されたフォトダイオードを1ラインに配置した受光素子列(フォトセンサ)である。
【0020】
また、2024−2,2024−3は、緑色光,青色光の波長成分を透過するGフィルタ、Bフィルタが形成されたフォトダイオードをそれぞれ1ラインに配置した受光素子列である。そしてRGB3ラインの読取ラインを形成し、蓄積時間にフォトダイオードに入射する光量に対応した電荷を発生する。
【0021】
2024−4は、各フォトダイオード2024−1,2024−2,2024−3において蓄積された電荷を転送するための電荷転送部としてのCCDアナログシフトレジスタ、2024−5は、電荷信号を電圧に変換し、電圧出力信号として出力するための出力アンプ部である。
【0022】
上記3ラインの異なる光学特性を持つ受光素子列2024−1,2024−2,2024−3は、R,G,Bの各センサが原稿の同一ラインを読み取るべく、互いに平行に配置される。また、CCDアナログシフトレジスタ2024−4は、3ラインの受光素子列の外側にBの受光素子列2024−3に隣接して平行に配置される。各受光素子列2024−1,2024−2,2024−3及びCCDシフトレジスタ2024−4は、同一のシリコンチップ上においてモノリシック構造をとる。
【0023】
各ラインにおける主走査方向の画素ピッチは、1画素の開口部の主走査方向の大きさと等しい42μmになるように各フォトダイオードが配置される。また、各ラインの間隔も、1画素の開口部の副走査方向の大きさと等しい42μmになるように各フォトダイオードが配置される。
【0024】
図5は、カラーCISからの画像信号の読み出しタイミングを説明する図である。
【0025】
1ライン期間(例えば350us)、フォトダイオード2024−1,2024−2,2024−3の各々において蓄積された1ライン分のRGB各色の電荷は、次ラインの先頭のタイミングで、シフトパルスφSHに応じて電荷転送部であるCCDアナログシフトレジスタ2024−4に一括して転送される。
【0026】
電荷転送部2024−4に出力された電荷は、電荷転送クロックφMに応じて順次出力アンプ部2024−5に転送される。そして、出力アンプ部2024−5において電圧に変換され、電圧出力信号として出力される。
【0027】
まず、ダミー信号d1,d2,・・・,d6が読み出される。次に有効信号が、緑,青,赤の繰り返しで、G1,B1,R1,G2,B2,R2,・・・,G468,B468,R468のように各色468画素分読み出される。
【0028】
本実施形態では、3ラインの受光素子列に対し共通に設けられた1ラインのCCDアナログシフトレジスタで3色分の電荷を転送する構成にしているため、このような読み出しタイミングとなっている。
【0029】
図6は、カラーラインセンサ2024を巨視的に見た図である。
【0030】
基板2024−6上に、16個のセンサチップがライン上に実装されている。そして、各センサチップから信号が出力されるため、それぞれのチップに対応して同時に16chの信号が読み出される。読み出された16chの信号は、アナログ信号処理部101にて、ゲインオフセット調整されたあと内蔵されるA/Dコンバータにてデジタル信号に変換される。このように各センサチップからの出力を1chにしたため、従来に比べて複数のセンサチップを配列しても読み出し出力のチャンネルを削減でき、出力された画像信号を処理するための配線やアナログプロセッサ部の回路規模を簡略化することが可能になる。
【0031】
図7は、16個のセンサチップのつなぎ目部分を拡大した図である。図7では電荷転送部2024−4は省略してある。本実施形態においては、センサチップのつなぎ目において、隣接するセンサチップの最端に位置する画素同士の画素ピッチが、定常部(同一センサチップ内の画素ピッチ)と同じになるよう、センサチップのつなぎ目の画素サイズが通常の画素サイズよりも小さくなっている。
【0032】
図13は、白色LED121,131,123で原稿を照射し、その反射光をカラーラインセンサ2024で光電変換したときの出力信号レベル(ここではR信号のみを代表して示す)を示したものである。図中13−1は縦軸がラインセンサ2024のR画素の信号出力レベルを表し、横軸がR画素2024−101−467,…,2024−102−3を表す。白色LED131のキャップ部にはレンズが組み込まれており、他の白色LED121,123が拡散光により原稿全体を照射するのとは異なり、CCDチップ2024−101と2024−102の繋ぎ部にある画素2024−101−468,2024−102−1が原稿の反射光を読み取るエリアに集光した光を照射するものである。このレンズ付白色LED131を用いることにより、13−1に見られるように、受光面積が小さいCCDチップ2024−101と2024−102の繋ぎ部にある画素2024−101−468,2024−102−1の信号出力レベルも他の画素と比較して同等レベルの出力が得られるようになる。
【0033】
次に、装置全体の動作を説明する。図1のイメージスキャナ部201において、原稿台ガラス(プラテン)205上に載置され原稿圧板203により押えられた原稿204を、図2に示すCISモジュール202に内蔵される照明光源2022の光で照射する。この照明光源2022は通常の白色LEDとレンズ付白色LEDの組み合わせで構成され、通常の白色LEDは原稿全体を拡散光で照明し、レンズ付白色LEDはカラーラインセンサ2024を構成する複数のCCDチップの繋ぎ部に集光した光を照射するように構成されており、原稿204からの反射光は、図2のレンズ2023によりカラーラインセンサ2024上に結像される。
【0034】
カラーラインセンサ2024は、原稿からの光情報をレッド(R),グリーン(G),ブルー(B)の各色成分に分解してフルカラーで読み取り、RGBの色信号を信号処理部207に出力する。
【0035】
カラーラインセンサ2024の各色成分の読取センサ列は、各々が7500画素から構成されており、原稿台ガラス205上に載置される原稿の中で最大サイズであるA3サイズの原稿の短手方向297mmを600dpiの解像度で読み取ることができる。
【0036】
CISモジュール202は、読取センサ列の電気的な走査方向(主走査方向)に対して垂直な方向(副走査方向)に速度Vで機械的に移動することにより、原稿204の全面を走査する。
【0037】
図8は、この副走査動作を行なう構成を説明する図で、本実施形態の画像読取装置を上から見た図である。
【0038】
カラーCIS202は、樹脂でできたキャリッジ410に格納されている。カラ−CIS202の両端には、スライド部材419,420が取り付けられており、キャリッジ410に内蔵された不図示のバネ部材で、プラテンガラスに対してスライド部材を押し当てるように構成されている。
【0039】
キャリッジ410は、リニアガイド418により副走査方向のみに移動するように動きが規制されている。タイミングベルト411は、キャリッジ410の下部に接続されており、タイミングベルト411が動けばキャリッジ410も連動して動くように構成されている。
【0040】
ステッピングモータ413は、制御手段であるCPU131(図1)の制御に基づいて、タイミングベルト411,412及びプーリ414,415,416,417を介してその動力をキャリッジ410に伝達することで、キャリッジ410を副走査方向に移動させる。
【0041】
図1に戻り、標準自色板206は、可視光でほぼ均一の反射特性を有する白色であり、カラーラインセンサによる2024によるR,G,B読み取リデータのシェーディングを補正するための部材である。この標準白色板206を読み取ったデータに基づいてR,G,Bセンサ2024−1〜2024−3から出力される原稿読み取りデータに対しシェーディング補正を行なう。
【0042】
また、画像信号処理部207では、読み取られた信号を電気的に処理し、マゼンタ(M),シアン(C),イエロー(Y),ブラック(Bk)の各成分に分解してプリンタ部200に送る。そしてイメージスキャナ部201における1回の原稿走査(スキャン)につき、M,C,Y,Bkの内、1つの成分がプリンタ部200に送られ、計4回の原稿走査により1枚分の画像データがプリントアウトされる。
【0043】
プリンタ部200では、イメージスキャナ部201からのM,C,Y,Bkの各画像信号がレーザドライバ212に送られる。レーザドライバ212は、画信号に応じて半導体レーザ213を変調駆動する。そして、半導体レーザ213から照射されたレーザ光は、ポリゴンミラー214、f−θレンズ215、ミラー216を介して、感光ドラム217上を走査する。
【0044】
現像器は、マゼンタ現像器219、シアン現像器220、イエロー現像器221、ブラック現像器222により構成され、これら4つの現像器が交互に感光ドラム217に接して、感光ドラム217上に形成されたM,C,Y,Bkの静電潜像を対応するトナーで現像する。
【0045】
また、転写ドラム223は、用紙カセット224、または用紙カセット225より給紙された用紙を転写ドラム223に巻き付け、感光ドラム217上に現像されたトナー像を用紙に転写する。
【0046】
このようにして、M,C,Y,Bkの4色についてのトナー像が順次、転写された後、用紙は、定着ユニット226を通過して排紙される。
【0047】
次に、画像信号処理部207について説明する。
【0048】
図9は、本実施例に係るイメージスキャナ部201の画像信号処理部207における画像信号の流れを示すブロック図である。
【0049】
画像信号処理部207は、CPUからなる制御手段131の制御によりレジスタやメモリを用いた各種処理が行なわれる。
【0050】
クロック発生部121は、1画素単位のクロックを発生し、主走査アドレスカウンタ122では、クロック発生部121からのクロックを計数し、1ラインの画素アドレス出力を生成する。そして、デコーダ123は、主走査アドレスカウンタ122からの主走査アドレスをデコードして、シフトパルスやリセットパルス等のライン単位センサ駆動信号や、カラーイメージセンサからの1ライン読み取り信号中の有効領域を表わすVE信号、ライン同期信号HSYNCを生成する。なお、主走査アドレスカウンタ122は、HSYNC信号でクリアされ、次ラインの主走査アドレスの計数を開始する。
【0051】
CISモジュール202から出力される画像信号OS1〜OS16は、アナログ信号処理部101に入力される。アナログ信号処理部101では、OS1〜OS6をch1に、OS7〜OS12をch2に、OS13〜OS16をch3に割り当てるようにアナログマルチプレクスし、ゲイン調整,オフセット調整を行なった後、8bitのデジタル画像信号に変換して出力する。
【0052】
アナログ信号処理部101から出力される8bitのデジタル画像信号は、並び替え部102においてRGB各色成分の信号に分離され、シェーディング補正部103において各色信号に対して標準白色板211の読み取り信号を用いた公知のシェーディング補正が施される。
【0053】
シェーディング補正された色信号は、ライン間補正部104において、副走査方向の空間的ずれを補正する。
【0054】
本実施形態で使用したCISモジュール202は、図4に示すように、カラーイメージセンサ2024の受光部2024−1,2024−2,2024−3は、相互に所定の距離(1画素開口部の副走査方向の大きさと等しい42μm)を隔てて、3ライン平行に配置されている。このようにRGBのラインが、それぞれ副走査方向に1画素相当分ずれているため、同時刻に副走査方向における別の位置を読むことになり、画像データとして同じ位置になるように補正する必要がある。そのため、公知の所謂3ライン補正の技術で補正を行なう。
【0055】
この3ライン補正は、既存のカラー3ラインのCCDを使用するとき、必須の技術として使用されている。通常は、先に読み取っているラインの画像信号(ここではB信号)をメモリに蓄積し、遅れて読み取っているラインの画像信号(ここではR,G信号)と合わせる手法がとられる。このようにB信号に対してR,Gの各色信号を副走査方向にライン遅延させてB信号に合わせることで空間的ずれを補正する。
【0056】
ここで、本実施形態で使用したカラーCISは、RGB3ラインそれぞれの読取ラインの間隔が、1画素の副走査方向の大きさの整数倍である1画素ピッチであるため、補正処理を簡略化することが可能である。なお、1画素の副走査方向の大きさの整数倍であれば、2倍や3倍(2画素分或いは3画素分)の間隔を空けて各ラインを配置してもよい。
【0057】
ライン間補正部104の出力は、入カマスキング部106に入力される。入カマスキング部106では、CISモジュール202で読み取ったRGBの信号読み取り色空間を、NTSCの標準色空間に変換するために、次式のようなマトリックス演算を行なう。
【外1】
【0058】
入力マスキング部106から出力される輝度信号R4,G4,B4は、ルックアップテーブルROMにより構成された光量/濃度変換部(LOG変換部)107により、C0,M0,Y0の濃度信号に変換される。
【0059】
ライン遅延メモリ108では、後述する黒文字判定部113で、R4,G4,B4信号から生成されるUCR,FILTER,SEN等の判定信号までのライン遅延分だけ、C0,M0,Y0の画像信号を遅延させる。その結果、同一画素に対するC1,M1,Y1の画像信号と黒文字判定信号は、マスキングUCR回路109に同時に入力される。
【0060】
マスキングUCR回路109は、入力されたY1,M1,C1の3原色信号から黒信号(Bk)を抽出し、さらに、プリンタ212での記録色材の色濁りを補正する演算を施して、Y2,M2,C2,Bk2の信号を各読み取り動作の度に順次、所定のビット幅(8bit)で出力する。
【0061】
主走査変倍回路110は、公知の補間演算により画像信号及び黒文字判定信号の主走査方向の拡大縮小処理を行なう。
【0062】
空間フィルタ処理部(出力フィルタ)111は、LUTl17からの2bitのFILTER信号に基づいて、エッジ強調,スムージング処理の切り替えを行ない、プリンタ212に出力する。
【0063】
黒文字判定部113について説明する。基本動作は、読み込んだ画像について参照している領域が文字/線画領域であるか、網点画像領域であるかを判別し、文字線画領域であると判定した場合は、UCR109で黒の量を増やし、黒を際立たせ、出力フィルタ111で輪郭強調をかけ、プリンタ212で、出力する印字線数を細かなものに切り替えることで、文字/線画をくっきり美しく印字する。一方、網点領域と判定した場合、フィルタ111で網点をぼかすようにフィルタリングし、プリンタ212では、出力印字線数を階調再現性の優れたものに切り替える。
【0064】
黒文字判定部113については、本出願人による特開平7−203198に詳しく開示されているため詳細な説明はそちらに譲る。概略は、文字の太さ判定部114で、画像中の文字/線画部分の太さを判定し、また、エッジ検出部115で文字/線画の輪郭情報を、彩度判定部116で彩度情報を得る。これら、文字の太さ判定部114からの4bitの判定信号、エッジ検出部115からの3bitの判定信号、彩度判定部116からの2bitの判定信号を、ルックアップテーブルLUT117に入力する。LUTは、9bitの入力信号に応じて、マスキング、UCR部109を制御する3bit信号を、出力フィルタ111を制御する2bit信号を、プリンタ212を制御する1bit信号を出力する。
【0065】
以上により、文字の太さ判定部114、エッジ検出部115、彩度判定部116の判定結果に応じて、マスキングUCR部109、出力フィルタ部111、プリンタ212が適切に制御されることにより、黒文字すなわち文字/線画領域であるか、網点画像領域であるかに応じて、適切な、画像処理を行なうことができ、美しい印字結果が得られる。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のよれば、原稿を照射する複数のLED光源のうち、CCDチップつなぎ部で読み取る原稿エリアを照射するLEDには一点集光を可能とするレンズキャップを設け、感度が他のチップより劣るCCDチップのつなぎ画素の感度劣化分を補う光量で原稿を照射することにより、消費電力の少ない画像読取装置で均一な画質で原稿画像を読み取ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施の形態に係る画像形成装置の断面図である。
【図2】CISの断面図である。
【図3】CISの構造を示す斜視図である。
【図4】本発明実施の形態に係るカラーCISの画素構造を拡大した図である。
【図5】本発明実施の形態に係るCCDからの画像信号読み出しタイミングを説明する図である。
【図6】カラーCISを巨視的にみた図である。
【図7】本発明実施の形態に係るCCDチップ間のつなぎ目を説明する図である。
【図8】副走査動作を説明する図である。
【図9】本発明実施の形態に係る画像処理ブロック図である。
【図10】1画素を副走査方向にRGBで三分割したカラーCISを説明する図である。
【図11】白色LEDの構成を説明する図である。
【図12】従来のLED照明系とCISの出力レベルを説明する図である。
【図13】本発明実施の形態に係るLED照明系とCISの出力レベルを説明する図である。
【符号の説明】
2024 カラーラインセンサ
2024−1 Rフィルタが形成された受光素子列
2024−2 Gフィルタが形成された受光素子列
2024−3 Bフィルタが形成された受光素子列
2024−4 CCDアナログシフトレジスタ
2024−5 出力アンプ部
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像読み取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、カラー原稿を色分解して電気的に読み取り、得られたカラー画像データを用紙上にプリント出力してカラー画像の複写を行なう、所謂デジタルカラー複写機の発展には、めざましいものがある。このようなデジタルカラー複写システムの普及に伴い、カラー画像の印字品質に対する要求も高くなってきている。
【0003】
一方、コスト削減や光源消費電力削減の要求から、CCDとレンズの組み合わせによる、縮小光学系を用いたイメージスキャナに加えて、LEDやキセノンランプ等を光源とし、セルフォックレンズ等の等倍結像光学系と、CCDまたはCMOSラインセンサとを用いた所謂コンタクトイメージセンサ(以下CISと表記する)を使用するケースが増えてきている。
【0004】
例えば、カラー複写機にて25ipm(画像/分)程度の読み取り速度で読み取る場合に、CCDを用いた縮小光学系では、約3万lx程度の原稿面照度が必要であるのに対し、コンタクトイメージセンサを使用すれば、同じ読み取り速度で読み取る場合に、その1/10程度の約3000lx程度の原稿面照度で、同程度のS/Nで読み取りが可能であるとの検討結果が得られている。600dpiを等倍で読み取るカラーCISとしては、例えば図10のようなものが提案されている。図10は、このようなカラーCISのセンサ画素配列の一例を示したものであり、600dpiに相当する1画素42ミクロンが、副走査方向に三分割され、1/3画素ピッチでRGBの読取ラインが3ライン平行して形成されている。
【0005】
一般に縮小光学系用のカラーCCDは、RGBの主走査方向に平行に形成された読み取り開口部列を持ち、それぞれの開口部列に対応して、電荷転送読み出し用のアナログシフトレジスタを2本づつ、計6本備えている。縮小光学系の場合は、このようなカラーCCDを1個のみ使用している。
【0006】
カラーCISの場合、このようなカラーCCDチップを例えば16個主走査方向の直線上に並べている。
【0007】
図6はカラーラインセンサ2024を巨視的に見た図である。CISを構成する基盤2024−5上には、2024−101,2024−102,・・・,2024−116に示すようにCCD16チップが直線状に並んでいる。CCD読み取り素子の1チップにRGBがそれぞれ468画素ずつ設けられており、16チップ並べると468×16=7488画素が主走査方向に並ぶことになる。
【0008】
図7はカラーラインセンサ2024のCCD読み取り素子のチップ間を拡大したものである。図中2024−101−468はCCDチップ2024−101の468番目の画素を示し、2024−102−1はCCDチップ2024−102の1番目の画素を示している。図7に示すように、CCDチップのつなぎ目となる部分の画素サイズは、画素間距離を一定に保つためにその他のチップよりも小さくなっている。
【0009】
また、最近では、白色光を出力できる白色LEDの開発が進み、画像読み取り装置の光源としての活用が期待されている。図11は白色LEDの構成を示す透視図である。図11中、80は白色LEDであり、アノード電極81、カソード電極82、ワイヤボンディング83及び84、LEDペレット85、蛍光体86、キャップ87より構成されている。白色LED80の発光原理について説明する。アノード電極81とカソード電極82間に所定の電圧を印加すると、ワイヤボンディング83,84を介してLEDペレット85が発光する。LEDペレット85はGaN(窒化ガリウム)系のペレットであり、青色LEDに一般的に用いられている化学物質で構成されている。LEDペレット85から発光する青色光は、蛍光体86を介してキャップ87外に光放出すると同時に、蛍光体86に混入しているYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系蛍光剤を照射し、YAG系蛍光剤は、黄色の蛍光を発し、青色光と同時にキャップ87外に光放出される。従って、YAG系蛍光剤の濃度を調整することにより、青色と黄色の混色光がバランスよくキャップ87外に光放出されて、白色LEDが実現される。
【0010】
また、最近では、キャップ87にレンズ機能88を設けることにより、一点集光が可能な白色LEDを作成することも可能となっている。
【0011】
図12は白色LED121,122,123で原稿を照射し、その反射光をカラーラインセンサ2024で光電変換したときの出力信号レベル(ここではR信号のみを代表して示す)を示したものである。図中12−1は縦軸がラインセンサ2024のR画素の信号出力レベルを表し、横軸がR画素2024−101−467,…,2024−102−3を表す。図に見られるように、CCDチップ2024−101と2024−102の繋ぎ部にある画素2024−101−468,2024−102−1は受光面積が小さいために信号出力レベルが他の画素に比較して小さくなっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したセンサでは、図7に示すようにCISを構成する複数のCCDチップのつなぎ部分の画素サイズがその他の画素サイズと比較して小さいため、つなぎ目の画素だけCISの感度が低く、CISの出力信号レベルが他の画素に比較して小さくなってしまう。画像読取装置では通常公知であるシェーディング補正手段を搭載しているが、つなぎ部分の画素面積が他の画素と比較して著しく小さい場合にはシェーディング補正手段で補正しきれない、また仮にシェーディング補正が可能となっても、隣接画素と比較してシェーディング補正の乗数が著しく異なるために他の画素の画質、例えばSNレベルが著しく劣化してしまい、複写画像に筋となって表れてしまうという欠点があった。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、上記欠点を解消するために、原稿を照射する複数のLED光源のうち、CCDチップつなぎ部で読み取る原稿エリアを照射するLEDには一点集光を可能とするレンズキャップを設け、感度が他のチップより劣るCCDチップのつなぎ画素の感度劣化分を補う光量で原稿を照射することにより、消費電力の少ない画像読取装置で均一な画質で原稿画像を読み取ることを可能とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の構成を示す断面図である。同図において、201はイメージスキャナ部であり、ここでは、原稿を読み取り、デジタル信号処理を行なう。また、200はプリンタ部であり、イメージスキャナ部201にて読み取られた原稿画像に対応した画像を、用紙上にフルカラーでプリント出力する。
【0016】
まず、イメージスキャナ部201に内蔵されるCISモジュール202について説明する。図2は、CISモジュール202の断面図、図3は、その分解斜視図である。
【0017】
図2及び図3に示すように、CISモジュール202は、カバーガラス2021、LED及び導光体からなる照明光源2022、セルフォックレンズ等からなる等倍結像レンズ2023、カラーラインセンサ2024、前記カラーラインセンサ2024が実装された基板2025、それらがモールド2026に取り付けられることによって一体のCISモジュール202を形成している。
【0018】
図4は、CISモジュール202に内蔵されたカラーラインセンサ2024の微視的部分を拡大した図であり、ひとつひとつの矩形が読み取り画素であるフォトダイオードを表している。カラーラインセンサ2024は、600dpiの等倍読取用であるため、1画素の開口部の大きさは42×42μmである。
【0019】
ここで、カラーラインセンサ2024の各フォトダイオード上には、RGB三原色のカラーフィルタが形成されている。2024−1は、可視光の中で赤色の波長成分を透過するRフィルタが形成されたフォトダイオードを1ラインに配置した受光素子列(フォトセンサ)である。
【0020】
また、2024−2,2024−3は、緑色光,青色光の波長成分を透過するGフィルタ、Bフィルタが形成されたフォトダイオードをそれぞれ1ラインに配置した受光素子列である。そしてRGB3ラインの読取ラインを形成し、蓄積時間にフォトダイオードに入射する光量に対応した電荷を発生する。
【0021】
2024−4は、各フォトダイオード2024−1,2024−2,2024−3において蓄積された電荷を転送するための電荷転送部としてのCCDアナログシフトレジスタ、2024−5は、電荷信号を電圧に変換し、電圧出力信号として出力するための出力アンプ部である。
【0022】
上記3ラインの異なる光学特性を持つ受光素子列2024−1,2024−2,2024−3は、R,G,Bの各センサが原稿の同一ラインを読み取るべく、互いに平行に配置される。また、CCDアナログシフトレジスタ2024−4は、3ラインの受光素子列の外側にBの受光素子列2024−3に隣接して平行に配置される。各受光素子列2024−1,2024−2,2024−3及びCCDシフトレジスタ2024−4は、同一のシリコンチップ上においてモノリシック構造をとる。
【0023】
各ラインにおける主走査方向の画素ピッチは、1画素の開口部の主走査方向の大きさと等しい42μmになるように各フォトダイオードが配置される。また、各ラインの間隔も、1画素の開口部の副走査方向の大きさと等しい42μmになるように各フォトダイオードが配置される。
【0024】
図5は、カラーCISからの画像信号の読み出しタイミングを説明する図である。
【0025】
1ライン期間(例えば350us)、フォトダイオード2024−1,2024−2,2024−3の各々において蓄積された1ライン分のRGB各色の電荷は、次ラインの先頭のタイミングで、シフトパルスφSHに応じて電荷転送部であるCCDアナログシフトレジスタ2024−4に一括して転送される。
【0026】
電荷転送部2024−4に出力された電荷は、電荷転送クロックφMに応じて順次出力アンプ部2024−5に転送される。そして、出力アンプ部2024−5において電圧に変換され、電圧出力信号として出力される。
【0027】
まず、ダミー信号d1,d2,・・・,d6が読み出される。次に有効信号が、緑,青,赤の繰り返しで、G1,B1,R1,G2,B2,R2,・・・,G468,B468,R468のように各色468画素分読み出される。
【0028】
本実施形態では、3ラインの受光素子列に対し共通に設けられた1ラインのCCDアナログシフトレジスタで3色分の電荷を転送する構成にしているため、このような読み出しタイミングとなっている。
【0029】
図6は、カラーラインセンサ2024を巨視的に見た図である。
【0030】
基板2024−6上に、16個のセンサチップがライン上に実装されている。そして、各センサチップから信号が出力されるため、それぞれのチップに対応して同時に16chの信号が読み出される。読み出された16chの信号は、アナログ信号処理部101にて、ゲインオフセット調整されたあと内蔵されるA/Dコンバータにてデジタル信号に変換される。このように各センサチップからの出力を1chにしたため、従来に比べて複数のセンサチップを配列しても読み出し出力のチャンネルを削減でき、出力された画像信号を処理するための配線やアナログプロセッサ部の回路規模を簡略化することが可能になる。
【0031】
図7は、16個のセンサチップのつなぎ目部分を拡大した図である。図7では電荷転送部2024−4は省略してある。本実施形態においては、センサチップのつなぎ目において、隣接するセンサチップの最端に位置する画素同士の画素ピッチが、定常部(同一センサチップ内の画素ピッチ)と同じになるよう、センサチップのつなぎ目の画素サイズが通常の画素サイズよりも小さくなっている。
【0032】
図13は、白色LED121,131,123で原稿を照射し、その反射光をカラーラインセンサ2024で光電変換したときの出力信号レベル(ここではR信号のみを代表して示す)を示したものである。図中13−1は縦軸がラインセンサ2024のR画素の信号出力レベルを表し、横軸がR画素2024−101−467,…,2024−102−3を表す。白色LED131のキャップ部にはレンズが組み込まれており、他の白色LED121,123が拡散光により原稿全体を照射するのとは異なり、CCDチップ2024−101と2024−102の繋ぎ部にある画素2024−101−468,2024−102−1が原稿の反射光を読み取るエリアに集光した光を照射するものである。このレンズ付白色LED131を用いることにより、13−1に見られるように、受光面積が小さいCCDチップ2024−101と2024−102の繋ぎ部にある画素2024−101−468,2024−102−1の信号出力レベルも他の画素と比較して同等レベルの出力が得られるようになる。
【0033】
次に、装置全体の動作を説明する。図1のイメージスキャナ部201において、原稿台ガラス(プラテン)205上に載置され原稿圧板203により押えられた原稿204を、図2に示すCISモジュール202に内蔵される照明光源2022の光で照射する。この照明光源2022は通常の白色LEDとレンズ付白色LEDの組み合わせで構成され、通常の白色LEDは原稿全体を拡散光で照明し、レンズ付白色LEDはカラーラインセンサ2024を構成する複数のCCDチップの繋ぎ部に集光した光を照射するように構成されており、原稿204からの反射光は、図2のレンズ2023によりカラーラインセンサ2024上に結像される。
【0034】
カラーラインセンサ2024は、原稿からの光情報をレッド(R),グリーン(G),ブルー(B)の各色成分に分解してフルカラーで読み取り、RGBの色信号を信号処理部207に出力する。
【0035】
カラーラインセンサ2024の各色成分の読取センサ列は、各々が7500画素から構成されており、原稿台ガラス205上に載置される原稿の中で最大サイズであるA3サイズの原稿の短手方向297mmを600dpiの解像度で読み取ることができる。
【0036】
CISモジュール202は、読取センサ列の電気的な走査方向(主走査方向)に対して垂直な方向(副走査方向)に速度Vで機械的に移動することにより、原稿204の全面を走査する。
【0037】
図8は、この副走査動作を行なう構成を説明する図で、本実施形態の画像読取装置を上から見た図である。
【0038】
カラーCIS202は、樹脂でできたキャリッジ410に格納されている。カラ−CIS202の両端には、スライド部材419,420が取り付けられており、キャリッジ410に内蔵された不図示のバネ部材で、プラテンガラスに対してスライド部材を押し当てるように構成されている。
【0039】
キャリッジ410は、リニアガイド418により副走査方向のみに移動するように動きが規制されている。タイミングベルト411は、キャリッジ410の下部に接続されており、タイミングベルト411が動けばキャリッジ410も連動して動くように構成されている。
【0040】
ステッピングモータ413は、制御手段であるCPU131(図1)の制御に基づいて、タイミングベルト411,412及びプーリ414,415,416,417を介してその動力をキャリッジ410に伝達することで、キャリッジ410を副走査方向に移動させる。
【0041】
図1に戻り、標準自色板206は、可視光でほぼ均一の反射特性を有する白色であり、カラーラインセンサによる2024によるR,G,B読み取リデータのシェーディングを補正するための部材である。この標準白色板206を読み取ったデータに基づいてR,G,Bセンサ2024−1〜2024−3から出力される原稿読み取りデータに対しシェーディング補正を行なう。
【0042】
また、画像信号処理部207では、読み取られた信号を電気的に処理し、マゼンタ(M),シアン(C),イエロー(Y),ブラック(Bk)の各成分に分解してプリンタ部200に送る。そしてイメージスキャナ部201における1回の原稿走査(スキャン)につき、M,C,Y,Bkの内、1つの成分がプリンタ部200に送られ、計4回の原稿走査により1枚分の画像データがプリントアウトされる。
【0043】
プリンタ部200では、イメージスキャナ部201からのM,C,Y,Bkの各画像信号がレーザドライバ212に送られる。レーザドライバ212は、画信号に応じて半導体レーザ213を変調駆動する。そして、半導体レーザ213から照射されたレーザ光は、ポリゴンミラー214、f−θレンズ215、ミラー216を介して、感光ドラム217上を走査する。
【0044】
現像器は、マゼンタ現像器219、シアン現像器220、イエロー現像器221、ブラック現像器222により構成され、これら4つの現像器が交互に感光ドラム217に接して、感光ドラム217上に形成されたM,C,Y,Bkの静電潜像を対応するトナーで現像する。
【0045】
また、転写ドラム223は、用紙カセット224、または用紙カセット225より給紙された用紙を転写ドラム223に巻き付け、感光ドラム217上に現像されたトナー像を用紙に転写する。
【0046】
このようにして、M,C,Y,Bkの4色についてのトナー像が順次、転写された後、用紙は、定着ユニット226を通過して排紙される。
【0047】
次に、画像信号処理部207について説明する。
【0048】
図9は、本実施例に係るイメージスキャナ部201の画像信号処理部207における画像信号の流れを示すブロック図である。
【0049】
画像信号処理部207は、CPUからなる制御手段131の制御によりレジスタやメモリを用いた各種処理が行なわれる。
【0050】
クロック発生部121は、1画素単位のクロックを発生し、主走査アドレスカウンタ122では、クロック発生部121からのクロックを計数し、1ラインの画素アドレス出力を生成する。そして、デコーダ123は、主走査アドレスカウンタ122からの主走査アドレスをデコードして、シフトパルスやリセットパルス等のライン単位センサ駆動信号や、カラーイメージセンサからの1ライン読み取り信号中の有効領域を表わすVE信号、ライン同期信号HSYNCを生成する。なお、主走査アドレスカウンタ122は、HSYNC信号でクリアされ、次ラインの主走査アドレスの計数を開始する。
【0051】
CISモジュール202から出力される画像信号OS1〜OS16は、アナログ信号処理部101に入力される。アナログ信号処理部101では、OS1〜OS6をch1に、OS7〜OS12をch2に、OS13〜OS16をch3に割り当てるようにアナログマルチプレクスし、ゲイン調整,オフセット調整を行なった後、8bitのデジタル画像信号に変換して出力する。
【0052】
アナログ信号処理部101から出力される8bitのデジタル画像信号は、並び替え部102においてRGB各色成分の信号に分離され、シェーディング補正部103において各色信号に対して標準白色板211の読み取り信号を用いた公知のシェーディング補正が施される。
【0053】
シェーディング補正された色信号は、ライン間補正部104において、副走査方向の空間的ずれを補正する。
【0054】
本実施形態で使用したCISモジュール202は、図4に示すように、カラーイメージセンサ2024の受光部2024−1,2024−2,2024−3は、相互に所定の距離(1画素開口部の副走査方向の大きさと等しい42μm)を隔てて、3ライン平行に配置されている。このようにRGBのラインが、それぞれ副走査方向に1画素相当分ずれているため、同時刻に副走査方向における別の位置を読むことになり、画像データとして同じ位置になるように補正する必要がある。そのため、公知の所謂3ライン補正の技術で補正を行なう。
【0055】
この3ライン補正は、既存のカラー3ラインのCCDを使用するとき、必須の技術として使用されている。通常は、先に読み取っているラインの画像信号(ここではB信号)をメモリに蓄積し、遅れて読み取っているラインの画像信号(ここではR,G信号)と合わせる手法がとられる。このようにB信号に対してR,Gの各色信号を副走査方向にライン遅延させてB信号に合わせることで空間的ずれを補正する。
【0056】
ここで、本実施形態で使用したカラーCISは、RGB3ラインそれぞれの読取ラインの間隔が、1画素の副走査方向の大きさの整数倍である1画素ピッチであるため、補正処理を簡略化することが可能である。なお、1画素の副走査方向の大きさの整数倍であれば、2倍や3倍(2画素分或いは3画素分)の間隔を空けて各ラインを配置してもよい。
【0057】
ライン間補正部104の出力は、入カマスキング部106に入力される。入カマスキング部106では、CISモジュール202で読み取ったRGBの信号読み取り色空間を、NTSCの標準色空間に変換するために、次式のようなマトリックス演算を行なう。
【外1】
【0058】
入力マスキング部106から出力される輝度信号R4,G4,B4は、ルックアップテーブルROMにより構成された光量/濃度変換部(LOG変換部)107により、C0,M0,Y0の濃度信号に変換される。
【0059】
ライン遅延メモリ108では、後述する黒文字判定部113で、R4,G4,B4信号から生成されるUCR,FILTER,SEN等の判定信号までのライン遅延分だけ、C0,M0,Y0の画像信号を遅延させる。その結果、同一画素に対するC1,M1,Y1の画像信号と黒文字判定信号は、マスキングUCR回路109に同時に入力される。
【0060】
マスキングUCR回路109は、入力されたY1,M1,C1の3原色信号から黒信号(Bk)を抽出し、さらに、プリンタ212での記録色材の色濁りを補正する演算を施して、Y2,M2,C2,Bk2の信号を各読み取り動作の度に順次、所定のビット幅(8bit)で出力する。
【0061】
主走査変倍回路110は、公知の補間演算により画像信号及び黒文字判定信号の主走査方向の拡大縮小処理を行なう。
【0062】
空間フィルタ処理部(出力フィルタ)111は、LUTl17からの2bitのFILTER信号に基づいて、エッジ強調,スムージング処理の切り替えを行ない、プリンタ212に出力する。
【0063】
黒文字判定部113について説明する。基本動作は、読み込んだ画像について参照している領域が文字/線画領域であるか、網点画像領域であるかを判別し、文字線画領域であると判定した場合は、UCR109で黒の量を増やし、黒を際立たせ、出力フィルタ111で輪郭強調をかけ、プリンタ212で、出力する印字線数を細かなものに切り替えることで、文字/線画をくっきり美しく印字する。一方、網点領域と判定した場合、フィルタ111で網点をぼかすようにフィルタリングし、プリンタ212では、出力印字線数を階調再現性の優れたものに切り替える。
【0064】
黒文字判定部113については、本出願人による特開平7−203198に詳しく開示されているため詳細な説明はそちらに譲る。概略は、文字の太さ判定部114で、画像中の文字/線画部分の太さを判定し、また、エッジ検出部115で文字/線画の輪郭情報を、彩度判定部116で彩度情報を得る。これら、文字の太さ判定部114からの4bitの判定信号、エッジ検出部115からの3bitの判定信号、彩度判定部116からの2bitの判定信号を、ルックアップテーブルLUT117に入力する。LUTは、9bitの入力信号に応じて、マスキング、UCR部109を制御する3bit信号を、出力フィルタ111を制御する2bit信号を、プリンタ212を制御する1bit信号を出力する。
【0065】
以上により、文字の太さ判定部114、エッジ検出部115、彩度判定部116の判定結果に応じて、マスキングUCR部109、出力フィルタ部111、プリンタ212が適切に制御されることにより、黒文字すなわち文字/線画領域であるか、網点画像領域であるかに応じて、適切な、画像処理を行なうことができ、美しい印字結果が得られる。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のよれば、原稿を照射する複数のLED光源のうち、CCDチップつなぎ部で読み取る原稿エリアを照射するLEDには一点集光を可能とするレンズキャップを設け、感度が他のチップより劣るCCDチップのつなぎ画素の感度劣化分を補う光量で原稿を照射することにより、消費電力の少ない画像読取装置で均一な画質で原稿画像を読み取ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施の形態に係る画像形成装置の断面図である。
【図2】CISの断面図である。
【図3】CISの構造を示す斜視図である。
【図4】本発明実施の形態に係るカラーCISの画素構造を拡大した図である。
【図5】本発明実施の形態に係るCCDからの画像信号読み出しタイミングを説明する図である。
【図6】カラーCISを巨視的にみた図である。
【図7】本発明実施の形態に係るCCDチップ間のつなぎ目を説明する図である。
【図8】副走査動作を説明する図である。
【図9】本発明実施の形態に係る画像処理ブロック図である。
【図10】1画素を副走査方向にRGBで三分割したカラーCISを説明する図である。
【図11】白色LEDの構成を説明する図である。
【図12】従来のLED照明系とCISの出力レベルを説明する図である。
【図13】本発明実施の形態に係るLED照明系とCISの出力レベルを説明する図である。
【符号の説明】
2024 カラーラインセンサ
2024−1 Rフィルタが形成された受光素子列
2024−2 Gフィルタが形成された受光素子列
2024−3 Bフィルタが形成された受光素子列
2024−4 CCDアナログシフトレジスタ
2024−5 出力アンプ部
Claims (1)
- 複数の画像読み取り素子列を直列に配列し、原稿を電気信号で読み取る光電変換手段において、前記光電変換手段を構成する個々の光電変換素子列が隣接する繋ぎ部の光電変換素子の受光面積が、光電変換素子列を構成する他の光電素子の受光面積に対して小さい光電変換手段と、光束を拡散して照射する第1のLEDと、光束を集光して照射する第2のLEDと、前記複数の第1のLEDと前記複数の第2のLEDとで構成される原稿を照明する原稿照明手段とを有する画像読み取り装置において、
前記第2のLEDは、前記光電変換手段における光電変換素子列の繋ぎ部を構成する受光面積の小さい光電変換素子において読み取る原稿領域を照明することを特徴とする画像読み取り装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008135988A (ja) * | 2006-11-28 | 2008-06-12 | Ricoh Co Ltd | 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、画像形成装置、画像形成方法およびコンピュータに読み取り可能な記録媒体 |
WO2014097884A1 (ja) * | 2012-12-18 | 2014-06-26 | 富士フイルム株式会社 | 固体撮像装置 |
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2002
- 2002-11-19 JP JP2002335082A patent/JP2004172836A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008135988A (ja) * | 2006-11-28 | 2008-06-12 | Ricoh Co Ltd | 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、画像形成装置、画像形成方法およびコンピュータに読み取り可能な記録媒体 |
WO2014097884A1 (ja) * | 2012-12-18 | 2014-06-26 | 富士フイルム株式会社 | 固体撮像装置 |
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