JP2004172535A - 電子部品の樹脂成形方法及び装置 - Google Patents

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Katsunao Takehara
克尚 竹原
Takeshi Amakawa
剛 天川
Makoto Fukutomi
誠 福富
Hiroshi Uragami
浩 浦上
Kinya Fujino
欣也 藤野
Takeru Nakagawa
長 中川
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Abstract

【課題】環境に与える悪影響を低減化させて環境を効率良く保全することができ且つ小形化することができる電子部品の樹脂成形方法及び装置を提供する。
【解決手段】まず、固定型1と可動型2とから成る電子部品の樹脂成形用金型を搭載した電子部品の樹脂成形装置を用いて、前記した金型1・2の所定位置に電子部品4を装着した基板3を供給セットし、前記した金型1・2の型締時に、前記した可動型2を移動機構Bの小径ピストンで型締方向に大ストロークで移動させ、次に、前記した移動機構Bの小径ピストンを固定部材Cで固定することによって前記した移動機構B自体を大径ピストン構造とし、更に、前記した大径ピストン構造の固定移動機構B・Cを水圧駆動の押圧機構Dで型締方向に小ストロークで押圧することにより、前記した金型1・2を所定の型締圧力にて型締めして前記した基板3上の電子部品4を樹脂成形する。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、基板に装着したIC等の電子部品を樹脂材料で成形する電子部品の樹脂成形方法及び樹脂成形装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、固定上型と可動下型とから成る電子部品の樹脂成形用金型を搭載した樹脂成形装置を用いて、例えば、基板に装着した複数個の電子部品を樹脂で一括して封止成形することが行われている(一括片面モールド)。
【0003】
即ち、予め、前記した金型を加熱手段で樹脂成形温度にまで加熱すると共に、前記両型を開閉する油圧駆動による型締手段で前記した両型を型開きする。
次に、前記した下型の所定位置に複数個の電子部品を装着した基板を供給セットし且つ樹脂材料(樹脂タブレット)を下型ポット内に供給すると共に、前記した下型を前記した型締手段で上動することにより、前記した両型を所定の型締圧力にて型締めする。
このとき、前記した複数個の電子部品は前記した上型に設けられた樹脂成形用キャビティ内に一括して嵌装されると共に、前記したポット内で樹脂タブレットは順次に加熱溶融化されることになる。
また、次に、前記ポット内で加熱溶融化された樹脂を樹脂加圧用のプランジャで加圧することにより、当該溶融樹脂を前記したキャビティ内に樹脂通路を通して注入させると、前記した基板上の複数個の電子部品は前記したキャビティの形状に対応した樹脂成形体内に一括して封止成形されることになる。
従って、溶融樹脂の硬化に必要な所要時間の経過後、前記した両型を前記した型締手段で型開きすることにより、前記した金型から前記した基板と樹脂成形体(製品)と、製品としては不要な硬化樹脂を取り出すことができる(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−28377号公報(第5−6頁、図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年、電子部品を樹脂成形すると云う当該分野において、例えば、環境に関連するグリーン設計という視点から技術的課題として、環境に与える悪影響を低減化し得て環境を効率良く保全することが要求されるようになってきている。
即ち、前記した樹脂成形装置に設けられた型締手段は、作動油による油圧で作動する構成であって、例えば、前記した型締手段から作動油が漏れた場合、当該作動油が地面に浸透して土壌汚染を引き起こすと云う環境上の問題がある。
従って、環境に与える悪影響を低減化させて環境を効率良く保全することができないと云う弊害がある。
【0006】
また、近年、多品種少量生産が要請されるようになってきているが、生産工場における樹脂成形装置を設置するスペースが狭いことから、前記した樹脂成形装置を小形化することと、製品を効率良く生産することが要求されるようになってきている。
しかしながら、前述した従来の樹脂成形に用いられる型締手段は、大径ピストン且つ大ストローク(移動距離)の油圧シリンダ機構であって、前記した油圧シリンダ機構で前記した下型を一度に上動して型締めする構成である。
即ち、前記したピストン(ロッド)の長さが長く且つ大径であるために、油圧用の作動油が大量に必要になって作動油タンクが大形化するので、前記した型締手段が大形化して前記した装置全体が大形化している。
また、前記した装置(前記した型締手段)から作動油がミストとなって工場内に飛散する場合があり、前記したミストで大気汚染が発生すると云う環境上の問題があると共に、前記ミストが前記した装置で成形される製品に悪影響を与えることがあるので、前記した装置の維持と保守に長時間を必要としていた。
従って、前述した従来の樹脂成形装置には、環境に与える悪影響を低減化させて環境を効率良く保全することができないと云う弊害と、当該装置を小形化し且つ製品を効率良く生産することができないと云う弊害とが存在している。
【0007】
また、近年、環境上、前記した樹脂材料の重量に対する前記した製品における樹脂成形体の重量の割合(製品化率、或いは、樹脂効率)を向上させることが要求されるようになってきている。
即ち、前述した従来の樹脂成形では、エポキシ系の樹脂材料、所謂、熱硬化性の樹脂材料を用いているため、前記した製品としては不要に硬化樹脂を再利用することができず、廃棄物が増加すると云う環境上の問題がある。
従って、環境に与える悪影響を低減化させて環境を効率良く保全することができないと云う弊害がある。
【0008】
即ち、本発明は、前述したような環境上の諸問題を解決することにより、環境に与える悪影響を低減化させて環境を効率良く保全することができる電子部品の樹脂成形方法及び装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、小形化することができ且つ製品を効率良く生産することができる電子部品の樹脂成形方法及び装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記したような技術的課題を解決するための本発明に係る電子部品の樹脂成形方法は、固定型と可動型とから成る電子部品の樹脂成形用金型を搭載した電子部品の樹脂成形装置を用いて、前記した金型の所定位置に電子部品を装着した基板を供給セットして前記した金型を所定の型締圧力にて型締めし、前記した基板上の電子部品を樹脂成形する電子部品の樹脂成形方法であって、前記した金型の型締時に、前記した可動型を移動機構の小径ピストンで型締方向に大ストロークで移動させる工程と、前記した金型の型締時に、前記した可動型を前記移動機構で移動させた後、前記した移動機構の小径ピストンを固定部材で固定することによって前記した移動機構自体を大径ピストン構造とする工程と、前記した金型の型締時に、前記した大径ピストン構造の固定移動機構を水圧駆動の押圧機構で型締方向に小ストロークで押圧する工程とを含むことを特徴とする。
【0010】
また、前記したような技術的課題を解決するための本発明に係る電子部品の樹脂成形装置は、固定型と前記した固定型に対向配置した可動型とから成る電子部品の樹脂成形用金型と、前記した可動型を型開閉方向に移動させる型締手段を含む電子部品の樹脂成形装置であって、前記した型締手段に、前記した可動型を移動させる小径ピストン且つ大ストロークの水圧駆動の移動機構と、前記移動機構の小径ピストンを大ストロークで移動させた状態で固定する固定部材と、前記した固定部材で形成される固定移動機構の大径ピストン且つ小ストロークの押圧機構と含むことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、実施例図に基づいて説明する。
図1、図2は、本発明に係る樹脂成形装置である。
図3(1)、図3(2)、図4、図5は、前記した装置に設けられた型締手段である。
図6(1)〜(4)には、前記した装置に搭載された樹脂成形用金型が示されている。
【0012】
即ち、図例に示すように、本発明に係る電子部品の樹脂成形装置には、固定上型1と前記した固定型1に対向配置した可動下型2とから成る電子部品の樹脂成形用金が設けられて構成されると共に、前記した金型にて、例えば、所要形状の基板3に装着された電子部品4を樹脂材料6で樹脂成形して成形済基板7(成形品)を形成することができるように構成されている。
また、前記した装置には、前記した固定型1を下向きにした状態で取り付ける上部固定盤8と、前記した上部固定盤8に対向配置した下部固定盤9とが、所要複数本のポスト10にて固設して構成されると共に、前記した上部固定盤8と下部固定盤9と間には、前記した可動型2を載置した状態で且つ前記した所要数本のポスト10に対して上下摺動自在に移動する移動盤11(移動プラテン)が設けられて構成されている。
また、前記した装置における移動盤11と下部固定盤9との間には、前記した移動盤11に前記した可動型2を載置した状態で前記した移動盤11を、型開閉方向(型開方向或いは型締方向)に、移動(図例では上下往復動)させる型締手段Aが設けられて構成されている。
従って、前記した型締手段Aにて、前記した移動盤11を上動させることにより、前記した両型1・2を所定の型締圧力にて型締めすることができるように構成されている。
なお、前記した装置おいては、図示はしないが、前記した金型による樹脂成形に必要な部、機構等が設けれて構成されると共に、図例に示すように、前記した装置における下部固定盤側に架台12が設けられて構成されている。
【0013】
また、前記した型締手段Aには、図例に示すように、前記した可動型2を前記した移動盤11に載置した状態で移動させる水圧駆動の移動機構B(第1シリンダ機構)と、前記した移動機構Bの可動型2側に装設され且つ前記した移動機構Bを前記した移動盤11(前記した可動型2)を移動させた状態で固定支持する所要の長さを備えた固定部材Cと、前記した固定部材Cで固定された状態の固定移動機構B全体(後述する大径ピストン構造B・C)を所定の圧力にて押圧する水圧駆動の押圧機構D(第2シリンダ機構)とが設けられて構成されている。
従って、まず、前記した移動機構Bで前記した可動型2を前記した移動盤11に載置した状態で型締方向に移動させ(図例では固定上型方向に上動させ)、次に、そのままの状態で前記した移動機構Bを、後述するように、前記した固定部材Cで固定し、更に、前記した押圧機構Dで前記した固定移動機構B・Cを押圧することにより、前記した固定型1に対して前記した可動型2を押圧することができるように構成されているので、前記した型締手段Aにて前記した両型1・2を所定の型締圧力で型締めすることができるように構成されている。
【0014】
また、前記した移動機構B(第1シリンダ機構)には、先端側に前記した移動盤11との円柱形の連結部13(径太状ロッド)を含むロッド14を備えた小径ピストン15と、移動機構本体16(第1シリンダ機構本体)とが設けられて構成されると共に、前記した移動機構B(前記した移動機構本体16)を水圧駆動することにより、前記したロッド14を前記した移動機構本体16内から伸張させ或いは当該本体16内に引き込ませる(縮小させる)ことができるように構成されている。
また、前記した移動機構Bにおいて、前記した移動機構本体16の可動型2側(先端側)には前記した固定部材Cを装設した固定部材装設用のテーブル17が設けられると共に、前記した移動機構本体16の基端側には大径ピストン部19が設けられて構成されている。
なお、前記した移動機構Bは通常のシリンダ機構と同様の作用を示すものであり、前記した移動機構Bには前記したシリンダ作用に必要な構成、例えば、Oリング等のシール部材、制御弁等が備えられて構成されている。
従って、前記した移動機構B(前記した移動機構本体16)を水圧駆動することにより、前記した小径ピストン15(前記した連結部13を含むロッド14)を型締方向(或いは型開方向)に大ストローク(大移動距離)で移動させることができるように構成されている。
このとき、前記した移動盤11とテーブル17との間は前記した大ストローク分だけ拡長されるように構成されると共に、前記両型1・2においては、前記した両型1・2の両型面を略接合させることができるように構成され、或いは、前記した両型1・2の型面間に若干の間隙を形成することができるように構成されている。
なお、図3(1)に示す図例では、前記した金型1・2の型開時において、前記した連結部13の型締手段A側の面と前記した移動機構本体16における金型1・2側の面(図例ではテーブル17の上面)とは接合した状態にある。
また、図3(2)に示す図例では、前記した移動盤11とテーブル17との間は、前記した大ストローク分だけ拡長されて構成されている。
【0015】
また、前記したテーブル17(上面)の所要個所には所要数の固定部材Cが装設されて構成されると共に、前記した連結部13には前記した固定部材Cを嵌装(遊嵌)する嵌装孔18(或いは、嵌装穴)が設けられて構成されている。
従って、前記した金型1・2の型開時に、前記したテーブル17に装設された固定部材Cは前記した連結部13(固定部材の嵌装部)の嵌装孔18内に嵌装されて構成されると共に、前記した金型1・2の型締時に、前記したロッド14が大ストロークで移動して前記した移動盤11とテーブル17との間は前記した大ストローク分だけ拡長され(間が空く)、前記した固定部材C全体が前記連結部13から完全に抜け出す(離脱する)ことができるように構成されている。
また、前記した円柱形の連結部13は、前記した連結部13と前記した移動盤11及びロッド14と連結した状態で、前記したロッド14を中心にして所要の角度にて回動(回転)することができるように構成されている。
即ち、前記したロッド14が大ストロークで移動して前記した固定部材C全体が前記した連結部13が抜け出した後、前記した連結部13を所要の角度で回転させることができるように構成されると共に、このとき、前記した連結部13における嵌装孔18の位置と前記した固定部材Cの位置とが不一致になるように構成されている。
また、このとき、前記した固定部材Cで、前記した連結部13(の底面側)における嵌装孔18の位置以外の面を当接して支持することにより、前記した移動機構Bの伸張ロッド14を固定することができるように構成されている。
従って、このとき、前記したテーブル17と連結部13との間には前記した固定部材Cが介在することになる。
また、このとき、例えば、前記した移動機構Bの伸張ロッド14に負荷が加えられた場合に、前記した固定部材Cで前記した伸張ロッド14を縮小させないように(前記したロッド14を前記した移動機構本体16内に引き込ませないように)固定支持することができるように構成されているので、前記した伸張ロッド14を含む移動機構B全体の長さ(距離)を保持することができるように構成されている。
即ち、前記した大ストローク伸張ロッド14を前記した固定部材Cで固定することによって形成された移動機構Bは、大径ピストン構造となる固定移動機構B・Cと成るものである。
【0016】
また、図3(2)に示す図例では、前記したテーブル17におけるロッド14の周囲に前記した6本の固定部材C(棒状部材)が等角度(60度)にて配置装設されて構成されると共に、前記したロッド14が大ストロークで移動して前記した固定部材Cが前記した連結部14から抜け出した後、前記した連結部13を所要の角度(30度)だけ回転させる(図例では左回り)ことにより、前記した連結部13の底面側における平面部に前記した固定部材Cを当接することができるように構成されている。
なお、図3(2)・図4に示す図例において、前記した連結部13を回転させた後の固定部材Cの位置を23aで示すと共に、該当する固定部材Cに対応する嵌装孔を23bで示す。
【0017】
また、前記した押圧機構D(第2シリンダ機構)は、大径ピストン部19を備えた移動機構B自体と、押圧機構本体20(第2シリンダ機構本体)とが設けられて構成されると共に、前記した押圧機構本体20の金型1・2側には前記した押圧機構本体20内部と外気とを連通開放する開口部21が設けられて構成されている。
即ち、前記した押圧機構D(前記した押圧機構本体20)を水圧駆動することにより、前記した大径ピストン部19を備えた大径ピストン構造となる固定移動機構B・C(即ち、大径ピストン)を小ストロークで前記した型締方向に所定の圧力で押圧することができるように構成されている。
言い換えると、前記した基端側に大径ピストン部19を備えた移動機構Bの伸張ロッド14を前記した固定部材Cで固定支持した状態で、前記した押圧機構Dにて前記した固定移動機構B・Cを型締方向に小ストロークで押圧することができるように構成されている。
従って、前記した型締手段A(前記した押圧機構D)にて、前記した両型1・2を所定の型締圧力にて型締めすることができるように構成されている。
なお、前記した押圧機構Dにおける水圧駆動の作動水は、図例に示すように、前記した押圧機構Dにおける押圧時に前記した移動機構Bの大径ピストン部19の下面側に形成される空間部22に注入されることになる。
また、前記した押圧機構Dは、通常のシリンダ作用を示すと共に、前記した押圧機構Dにはそのために必要な構成、例えば、制御弁等が設けらけて構成されている。
【0018】
また、前記した押圧機構Dは、前記した水圧駆動を解除することにより、前記した固定移動機構B・Cを前記した金型1・2とは反対方向に(図例では下方向に)移動させることができるように構成されている。
このとき、前記した移動機構Bは、その自重にて、或いは、前記した移動機構Bのロッド14に加えられる水圧駆動にて下方向に移動することができるように構成されている。
【0019】
また、図示はしていないが、前記装置には、前記した移動機構Bと押圧機構Dとを水圧駆動する水圧ポンプと作動水タンクとが設けられて構成されている。
また、前述したように、本発明に係る電子部品の樹脂成形装置に設けられた型締手段Aには、少なくとも、小径ピストン且つ大ストロークの移動機構Bと、大径ピストン且つ小ストロークの押圧機構Dとが設けられて構成されているので、大径ピストン且つ大ストロークの型締手段(油圧シリンダ)を用いる従来例に較べて、作動水のタンクを小形化することができる。
従って、従来例に較べて、小形化したタンクを用いることができるので、本発明に係る樹脂成形装置全体を小形化することができる。
【0020】
また、前述したように、前記した両型1・2を型締めする駆動源として、作動水による水圧駆動を用いたので、例えば、作動油が漏れて地面に浸透して土壌汚染を引き起こすと云う環境上の問題を解決することができる。
従って、環境に与える悪影響を低減化させて環境を効率良く保全することができる。
また、前述したように、従来、作動油がミストとなって工場内に飛散する場合があったが、本発明は作動水による水圧駆動であるので、前記したミストで大気汚染が発生すると云う環境上の問題を解決することができ、且つ、前記ミストが前記した装置で成形される製品に悪影響を与えることを防止することができる構成であるので、装置の維持と保守を行う時間が不要となる。
従って、油圧駆動に代えて水圧駆動を採用したことにより、環境に与える悪影響を低減化させて環境を効率良く保全することができると共に、製品を効率良く生産することができる。
なお、水圧駆動の作動水は作動油に較べて、圧縮性が少なく且つ温度による影響が少ないので、前記した型締手段Aによる型締作用を高精度に制御することができる。
【0021】
即ち、前述した本発明に係る樹脂成形装置における前記した型締手段Aによる型締めは、次のようにして行われることになる。
まず、図1及び図3(1)に示す図例において、前記した型締手段Aの移動機構Bを水圧駆動して前記した小径ピストン15(ロッド14)を大ストロークで前記した金型方向(型締方向)に移動させる。
このとき、前記した連結部13に嵌装された固定部材Cは前記した連結部13の嵌装孔18内から完全に抜け出した状態にある。
次に、図4に示すように、前記した連結部13を所要の角度だけ回転させることにより、前記した連結部13の底面(平面)に前記した固定部材Cを当接させる。
このとき、前記した移動機構Bのテーブル17の上面と前記した連結部13の底面との間に前記した固定部材Cを介在させることにより、前記した移動機構Bのロッド14を大ストロークで移動させた状態で固定支持することができると共に、この状態で、前記した固定部材C介在の固定移動機構Bは、前記した押圧機構Dにおける大径ピストン(構造)となるものである。
また、前記した大径ピストン構造の固定移動機構Bにおいては、前記した固定部材Cにて前記した移動機構Bのロッド14先端(前記した連結部13の移動盤11側の面)から前記した移動機構Bの基端(前記した大径ピストン部19の基端側の底面)までの長さ(距離)を固定保持することができる。
また、次に、図5に示すように、前記した固定部材Cで前記した移動機構Bのロッド14を固定した状態で、前記した押圧機構Dを水圧駆動することにより、前記した大径ピストン構造の固定移動機構Bを所定の圧力にて型締方向に押圧する。
このとき、前記した移動機構Bのロッド14は前記した固定部材Cで固定されているので、前記したロッド14が前記した押圧機構Dによる圧力にて前記した移動機構本体16内に引き込まれて前記した大径ピストン構造の固定移動機構Bの全体距離が縮小されることはない。
従って、前記した型締手段Aにて前記した移動機構Bと押圧機構Dによる2段階の型締めを行うことができるので、前記した両型1・2を所定の型締圧力にて型締めすることができる。
【0022】
また、前記した両型1・2で樹脂成形した後、まず、前記した押圧機構Dの水圧駆動を解除することにより、前記した大径ピストン構造の固定移動機構Bを型開方向に移動させ、次に、前記した連結部13を回転させて前記した連結部13の嵌装孔18に前記した固定部材Cを嵌装して収容し、次に、前記した移動機構Bのロッド14を型開方向に移動させることにより、前記した両型1・2を型開きさせることになる。
【0023】
従って、前述したように、従来の樹脂成形装置における油圧の型締手段(大ピストン且つ大ストロークのシリンダ機構)に較べて、本発明に係る樹脂成形装置における型締手段Aを、前記した小径ピストン且つ大ストロークで水圧の移動機構Bと、前記した大ピストン(大ピストン構造の固定移動機構B)且つ小ストロークで水圧の押圧機構Dとから構成し、前記した樹脂成形装置に搭載した金型1・2を前記した移動機構Bと押圧機構Dによる2段階で型締めするように構成したので、前記した型締めに用いられる作動水(従来は作動油)の量を低減することができる。
即ち、作動水のタンクを小形化することができるので、前記した樹脂成形装置全体を小形化することができる。
また、前述したように、前記した両型1・2を型締めする駆動源として、作動水による水圧駆動を用いたので、例えば、土壌汚染或いはミストによる大気汚染と云う環境上の問題を解決することができる。
従って、環境に与える悪影響を低減化させて環境を効率良く保全することができる。
また、前述したように、従来、ミストによる大気汚染等のために、装置の維持と保守を行う時間が必要であったが、当該時間が不要となるので、製品を効率良く生産することができる。
【0024】
また、次に、前記した樹脂成形装置に搭載した樹脂成形用金型(前記した両型1・2)による樹脂成形(一括片面モールド)を、図6(1)〜(4)を用いて説明する。
なお、前記した樹脂成形に用いられる電子部品4(半導体チップ等)を装着した基板3は、例えば、基板3に装着した電子部品4と基板3側とがワイヤ5で電気的に接続されたものが用いられる。
【0025】
即ち、図例に示すように、前記した固定上型1には、前記した基板3の電子部品非装着面(裏面)を吸着固定する基板セット部31(微細な通気孔を備えた多孔質材料)と、真空ポンプ等の真空引き機構32と、前記した基板セット部31と真空引き機構と32を連通接続する真空経路33とが設けられて構成されている。
従って、前記した真空引き機構32にて前記した基板セット部31(固定型1の型面)と真空経路33とを通して空気を固定型1の型面から強制的に吸引排出することにより、前記した基板3を前記した基板セット部31(平面)に吸着固定することができるように構成されている。
また、前記した可動下型2には、前記した樹脂成形用のキャビティ34と、前記した基板のセット用凹所35とが設けられて構成されている。
従って、前記したキャビティ34内に所要量の樹脂材料6(顆粒状、粉末状、タブレット状、液状)を供給して加熱溶融化すると共に、前記した上型1に基板3を吸着固定した状態で前記した下型2を上動させることにより、前記した電子部品4とワイヤ5とを前記したキャビティ34内の溶融樹脂36に浸漬して前記した両型1・2を型締めすることができるように構成されている。
また、前記した両型1・2には、樹脂成形に必要な部及び機構等が設けられて構成されている。
なお、前記した下型2に前記した基板3のセット用凹所35を設けない構成を採用することができる。
【0026】
即ち、図6(1)に示すように、まず、前記した基板3を前記した電子部品4側を下向きに状態で前記した基板セット部31に吸着固定すると共に、前記したキャビティ34内に所要量の樹脂材料6を供給して加熱溶融化する。
次に、図6(2)に示すように、前記した型締手段Aの移動機構Bを水圧駆動することにより、前記した下型2を大ストローク(型締速度は大きい)で上動させる。
次に、図6(3)に示すように、前記した型締手段Aの押圧機構Dを水圧駆動して前記した下型2を小ストローク(型締速度は小さい)で上動させることにより、前記した両型1・2を所定の型締圧力で型締めする。
このとき、前記した電子部品4とワイヤ5とを前記したキャビティ34内の溶融樹脂36に緩慢な速度(小さな型締速度)で浸漬することなる。
従って、前記したワイヤ5に変形或いは断線と云う損傷が発生することを効率良く防止することができる。
また、硬化に必要な所要時間の経過後、前記したキャビティ34内で前記したキャビティ34の形状に対応した樹脂成形体37内に前記した電子部品4とワイヤ5とを樹脂成形することができる。
従って、次に、図6(3)に示すように、前記した型締手段Aにて前記した下型2を下動することにより、前記した両型1・2を型開きして前記したキャビティ34内から樹脂成形体37を離型して成形済基板7(製品)を取り出すことができる。
【0027】
即ち、前述したように、従来、前記したキャビティ内に前記した樹脂通路(ゲート)から樹脂を注入していたが、前記した注入樹脂が、直接、前記したワイヤに衝突するので、前記したワイヤに変形或いは断線と云う損傷が発生した。
しかしながら、前述したように、前記した基板3の電子部品4とワイヤ5とを前記したキャビティ34内の溶融樹脂36に(前記した押圧機構Dによる)緩慢な速度で浸漬することができるので、前記したワイヤ5に変形或いは断線と云う損傷が発生することを効率良く防止することができる。
また、前記したキャビティ34内に供給される所要量の樹脂材料6が前記した製品の樹脂成形体37(硬化樹脂)となるので、樹脂材料の製品化率を効率良く向上させて廃棄物の量を効率良く低減することができる。
従って、環境に与える悪影響を低減化させて環境を効率良く保全することができる。
【0028】
また、図6(3)に示す両型1・2の型締状態において、前記した両型1・2を前記した型締手段Aのロッド14にて加振することにより、前記したキャビティ34内の溶融樹脂36に振動を加えて樹脂成形する構成を採用することができる。
【0029】
また、前記した実施例において、基板に電子部品(半導体チップ)をバンプ等の接続電極を介して接続した形式の基板(フリップチップ基板)における少なくとも前記した基板と電子部品との間(隙間)に樹脂を注入することにより前記したフリップチップ基板を樹脂成形する構成を採用することができる
例えば、前記した実施例と同様に、前記した両型1・2を型締めして前記したキャビティ34内の溶融樹脂36に前記した電子部品側を下向きにした状態で浸漬することができる。
また、このとき、少なくとも前記した基板と電子部品との間(隙間)に樹脂を注入することができるように構成されている。
なお、前記実施例と同様に、前記した両型1・2を型締めした後、前記した両型1・2を前記した型締手段Aで振動させることにより、前記したキャビティ34内の溶融樹脂36を加振して前記した基板と電子部品との間に樹脂を効率良く注入することができる。
【0030】
本発明は、前述した実施例のものに限定されるものでなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、必要に応じて、任意に且つ適宜に変更・選択して採用することができるものである。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、環境上の諸問題を解決することにより、環境に与える悪影響を低減化させて環境を効率良く保全することができる電子部品の樹脂成形方法及び装置を提供することができると云う優れた効果を奏するものである。
【0032】
また、本発明によれば、小形化することができ且つ製品を効率良く生産することができる電子部品の樹脂成形方法及び装置を提供することができると云う優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る電子部品の樹脂成形装置を概略的に示す概略正面図であって、前記した装置に搭載した樹脂成形用金型の型開状態を示している。
【図2】図2は、図1に対応する電子部品の樹脂成形装置を概略的に示す概略正面図であって、前記した装置に搭載した樹脂成形用金型の型締状態を示している。
【図3】図3(1)は、図1に示す装置の要部を拡大して概略的に示す一部切欠拡大概略縦断面図であって、前記した装置に搭載した型締手段による金型への型開作用状態を示し、図3(2)は、図2に示す装置の要部を拡大して概略的に示す拡大概略平面図であって、前記した装置に搭載した型締手段に設けられた固定部材を示している。
【図4】図4は、図1に対応する電子部品の樹脂成形装置を拡大して概略的に示す一部切欠拡大概略正面図であって、前記した装置に搭載した型締手段による金型への移動作用状態を示している。
【図5】図5は、図2に示す装置の要部を拡大して概略的に示す一部切欠拡大概略縦断面図であって、前記した装置に搭載した型締手段による金型への型締作用状態を示している。
【図6】図6(1)、図6(2)、図6(3)、図6(4)は、図1及び図2に示す樹脂成形装置に搭載される金型を概略的に示す概略縦断面図であって、図6(1)は、前記した金型に基板と樹脂材料との供給する状態を示し、図6(2)は、前記した金型に設けたキャビティ内の樹脂中に基板上の電子部品を浸漬する前の状態を示し、図6(3)は、前記した金型による樹脂成形状態を示し、図6(4)は、前記した金型から成形品を離型した状態を示している。
【符号の説明】
1 固定上型
2 可動下型
3 基板
4 電子部品
5 ワイヤ
6 樹脂材料
7 成形済基板
8 上部固定盤
9 下部固定盤
10 ポスト
11 移動盤
12 架台
13 連結部
14 ロッド
15 小径ピストン
16 移動機構本体
17 テーブル
18 嵌装孔
19 大径ピストン部
20 押圧機構本体
21 開口部
22 空間部
23a 固定部材の位置
23b 嵌装孔の位置
31 基板セット部
32 真空引き機構
33 真空経路
34 キャビティ
35 セット用凹所
36 溶融樹脂
37 樹脂成形体
A 型締手段
B 移動機構
C 固定部材
D 押圧機構

Claims (2)

  1. 固定型と可動型とから成る電子部品の樹脂成形用金型を搭載した電子部品の樹脂成形装置を用いて、前記した金型の所定位置に電子部品を装着した基板を供給セットして前記した金型を所定の型締圧力にて型締めし、前記した基板上の電子部品を樹脂成形する電子部品の樹脂成形方法であって、
    前記した金型の型締時に、前記した可動型を移動機構の小径ピストンで型締方向に大ストロークで移動させる工程と、
    前記した金型の型締時に、前記した可動型を前記移動機構で移動させた後、前記した移動機構の小径ピストンを固定部材で固定することによって前記した移動機構自体を大径ピストン構造とする工程と、
    前記した金型の型締時に、前記した大径ピストン構造の固定移動機構を水圧駆動の押圧機構で型締方向に小ストロークで押圧する工程とを含むことを特徴とする電子部品の樹脂成形方法。
  2. 固定型と前記した固定型に対向配置した可動型とから成る電子部品の樹脂成形用金型と、前記した可動型を型開閉方向に移動させる型締手段を含む電子部品の樹脂成形装置であって、前記した型締手段に、前記した可動型を移動させる小径ピストン且つ大ストロークの水圧駆動の移動機構と、前記移動機構の小径ピストンを大ストロークで移動させた状態で固定する固定部材と、前記した固定部材で形成される固定移動機構の大径ピストン且つ小ストロークの押圧機構と含むことを特徴とする電子部品の樹脂成形装置。
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