JP2004172393A - ボール体の保持具、搭載装置および搭載方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数種類のボール体をワークに一括搭載することのできるボール体の保持具、搭載装置および搭載方法を提供する。
【解決手段】ボール保持用ステージ3を備えたボール体搭載装置において、マウントヘッド1に吸着したボール体2aをステージ3の上方ですべて落下させると、一部のボール体2aが上壁部22の第1孔5に保持されるとともに別の一部のボール体2aが第2孔6を通過して受皿部21へ導かれる。その後、ステージ3の第1孔5に保持されたボール体2aをマウントヘッド1に再吸着する。次いで、種類の異なるボール体2bを、マウントヘッド1のボール体2aを吸着していない吸着孔10に吸着させると、マウントヘッド1に2種類のボール体2a・2bが吸着される。従って、その後の一回のボール体搭載動作によって、ワーク7の所望のランド11上に、ボール体2a・2bを同時に搭載することができる。
【選択図】 図2
【解決手段】ボール保持用ステージ3を備えたボール体搭載装置において、マウントヘッド1に吸着したボール体2aをステージ3の上方ですべて落下させると、一部のボール体2aが上壁部22の第1孔5に保持されるとともに別の一部のボール体2aが第2孔6を通過して受皿部21へ導かれる。その後、ステージ3の第1孔5に保持されたボール体2aをマウントヘッド1に再吸着する。次いで、種類の異なるボール体2bを、マウントヘッド1のボール体2aを吸着していない吸着孔10に吸着させると、マウントヘッド1に2種類のボール体2a・2bが吸着される。従って、その後の一回のボール体搭載動作によって、ワーク7の所望のランド11上に、ボール体2a・2bを同時に搭載することができる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボール体の保持具、搭載装置および搭載方法に関するものであり、さらに詳しくは、電子部品や回路基板上などにはんだボールやボール状光学部品などのボール体を搭載するためのボール体保持具、その保持具を備えたボール体搭載装置、その搭載装置を用いるボール体搭載方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話や携帯情報機器に代表される電子機器や電子装置の小型化、軽量化の要求に伴い、半導体装置の小型化、高密度化が図られている。そして、このような目的のために、LSIチップを回路基板上に直接搭載するベアチップ実装による構造や、半導体装置の形状をLSIチップに極力近づけることにより小型化を図った、いわゆるチップサイズパッケージ(Chip Size Package、以下「CSP」と略記する)構造やウエハレベルCSP構造の半導体装置が提案されている。
【0003】
これらの半導体装置にあっては、回路基板の底面に形成した複数の電極ランドのそれぞれにはんだバンプを形成し、これらのはんだバンプによって回路基板の電極ランドとの電気的接続を行なう。
【0004】
このような半導体装置へのはんだバンプの形成方法の1つとして、半導体基板に形成した複数のランドに複数のはんだボールのそれぞれを搭載しリフローする方法があり、この方法は、同一体積のはんだボールを搭載して均一な形状のはんだバンプが得られることから、広く用いられている。
【0005】
しかし、近年、半導体基板に形成した複数のランドにおける一部のランドに、他のランド上に搭載されるはんだボールとはサイズ、組成または構造の異なる他のはんだボールを搭載する必要のある場合が出てきた。
【0006】
1つの従来例として、図9に示されるように、半導体基板17のコーナー部のランド11を他のランド11よりも大きくし、コーナー部のランド11に、それ以外のランド11に搭載するはんだボールよりも大きいはんだボールを搭載してはんだバンプ16を形成する場合について説明する。なお、図9(a)は半導体装置を上方から見た平面図であり、図9(b)はその半導体装置を側方から見た垂直断面図である。
【0007】
一般に、はんだバンプ16の体積が大きいほど応力緩和効果は大きいが、はんだバンプ16の体積が大きすぎると、隣接するはんだバンプ16との間でブリッジを起こすおそれがある。しかし、半導体装置の外周部におけるランド11は、それ以外の部分におけるランド11に比べて、隣接するランド11の数が少ないため、外周部におけるランド11のサイズとはんだバンプ16の体積とをそれ以外の部分よりも大きくすることができる。
【0008】
他の従来例として、後に詳しく説明する特許文献1および特許文献2に示すものが知られている。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−151532号公報(第2〜8頁、図1〜図10)
【特許文献2】
特開2001−223234号公報(第2〜4頁、図1〜図6)
【0010】
他の従来例として、図10に示されるように、特許文献1に開示された技術に基づいて、半導体基板17のコーナー部およびその近傍のランド11に樹脂コアはんだボールを搭載して樹脂コアはんだバンプ18を形成し、それ以外のランド11にはんだボールを搭載してはんだバンプ16を形成する場合を説明する。なお、図10(a)は半導体装置を上方から見た平面図であり、図10(b)はその半導体装置を側方から見た垂直断面図である。
【0011】
樹脂コアはんだボールにあっては、内部の樹脂コアにより応力緩和効果が高いが、はんだ量が少ないのでリフロー時のセルフアライメント効果が小さい。そこで、熱応力が大きいコーナー部およびその近傍のランド11には、熱応力に対して高い信頼性を持つ樹脂コアはんだボールを用いて樹脂コアはんだバンプ18を形成する。また、コーナー部およびその近傍以外のランド11には、従来のはんだボールを搭載して、リフロー時のセルフアライメント性を確保する。
【0012】
これらの要求を満たす方法として、特許文献2に開示された技術による方法がある。この方法は、ボール体を真空吸着するための多数の吸着孔がそれぞれ設けられた複数のマウントヘッド(吸着ヘッド)を用いることで、はんだボールなどのボール体を複数回に分けてワークの電極ランドに搭載する方法である。
【0013】
このとき、すでに搭載されているボール体にマウントヘッドが押し付けられてボール体が変形することのないように、マウントヘッドには、すでに搭載されているボール体の位置に対応した凹部(逃げ部)が設けられている。
【0014】
この方法では、1つのワークにn種類のボール体を搭載したい場合、ボール体は、マウントヘッドによるn回以上のボール体搭載動作(ボール体の吸着およびその解除)によってワークに順次搭載される。
【0015】
この方法によれば、コーナー部およびその近傍以外のランドにはんだボールを搭載し、次に、別のマウントヘッドを用いて、すでに搭載されているはんだボールを変形させることなく、すでに搭載したはんだボールと異なる組成やサイズのはんだボールをコーナー部およびその近傍のランド上に搭載することができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このボール体搭載方法には次のような問題があった。
【0017】
ランドにボール体を搭載するときは、マウントヘッド内部を陽圧にして吸着孔から排気を行なうことで真空吸着が解除され、ボール体はマウントヘッドから下方へ吐出される。吐出されたボール体は、ランド上あるいはボール体にあらかじめ塗布されていたフラックスの粘性によって、ランド上に仮固定される。
【0018】
しかしながら、すでにボール体が搭載されているランドに隣接したランドに次のボール体を搭載する場合に、ボール体吐出時の吸着孔からの排気によって、すでに搭載されているボール体が動いて所定位置からずれてしまうことがある。
【0019】
そして、ランドの中心に対してボール体の位置ずれ量が大きくなりすぎると、リフロー後にランド上に良好な形状のはんだバンプが形成されず、工程の歩留まりを低下させることになる。
【0020】
近年、半導体装置の電極の狭ピッチ化に伴って、ボール体搭載にも高い位置精度が要求されてきており、ボール体の大きい位置ずれが生じることは問題である。
【0021】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、上記問題点を解決し、2種類以上のボール体をワーク上に一括して搭載するためのボール体保持具、ボール体搭載装置およびボール体搭載方法を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明における1つの観点によれば、ボール体を解除可能に吸着する複数の吸着孔がワークにおけるボール体搭載用単位配列パターンに対応して設けられたマウントヘッドによって2種類以上のボール体をワークに搭載する前に、ある特定種類のボール体を一時的に保持しておくために用いられ、ボール体を受けるための受皿部と、この受皿部に被せられた上壁部とを備え、この上壁部に、少なくとも上方へ開口するように配列され、マウントヘッドによって吸着されていたボール体が吸着解除により落下するときに、前記単位配列パターンにおけるある特定配列パターンに一致させるために一部のボール体を受けてマウントヘッドへの再吸着が可能となるように保持するための複数の第1孔と、上方および下方へ開口するように配列され、マウントヘッドによって吸着されていたボール体が吸着解除により落下するときに、前記単位配列パターンにおける別の特定配列パターンに一致させるために別の一部のボール体をマウントヘッドへの再吸着が不能となるように通過させて受皿部へ導くための複数の第2孔とが設けられてなることを特徴とするボール体保持具が提供される。
【0023】
本発明に係るボール体保持具によれば、マウントヘッドの吸着動作によってすべての吸着孔に吸着されていたある特定種類のボール体が吸着解除動作によりボール体保持具の上方からその上壁部へ落下するときに、一部のボール体が第1孔に保持されるとともに別の一部のボール体が第2孔を通過して受皿部へ導かれる。
【0024】
ここで、マウントヘッドにおける複数の吸着孔が、ワークにおけるボール体搭載用単位配列パターンに対応して設けられ、かつ、ボール体保持具における複数または単数の第1孔の配列パターンが、ワークにおける単位配列パターンにおけるある特定配列パターンに一致させて設けられ、さらに、ボール体保持具における複数または単数の第2孔の配列パターンが、ワークにおける単位配列パターンにおける別の特定配列パターンに一致させて設けられている。
【0025】
このため、ボール体保持具の第1孔に保持された一部のボール体の配列パターンは、ワークにおける単位配列パターンにおけるある特定配列パターンに等しくなっている。
【0026】
従って、第1孔に保持されたボール体をマウントヘッドの吸着動作によって所定吸着孔に再吸着すれば、マウントヘッドに再吸着されたボール体の配列状態はワークにおける単位配列パターンにおけるある特定配列パターンに等しくなる。
【0027】
次いで、ボール体を再吸着した状態のままマウントヘッドを他の特定種類のボール体が収容されている容器などのある所定箇所まで移動させ、マウントヘッドの吸着動作によって、ボール体を再吸着していない吸着孔、すなわち、ボール体保持具の第2孔に対応している吸着孔に他の特定種類のボール体を吸着する。
【0028】
すると、マウントヘッドに吸着されたある特定種類および他の特定種類のボール体の配列状態がワークにおける単位配列パターンに等しくなるので、これらすべてのボール体を吸着した状態のままマウントヘッドをワークの上方まで移動させた後に、マウントヘッドに吸着されていたすべてのボール体を吸着解除動作によってマウントヘッドから解放すれば、これらのボール体を単位配列パターンでワークに一括搭載することができる。
【0029】
ここで、3種類以上のボール体を扱う場合の1例を挙げる。すなわち、ボール体保持具の第1孔に第1種類のボール体を保持し、マウントヘッドの吸着動作によって所定吸着孔に第1種類のボール体を再吸着した後に、マウントヘッドの吸着動作によって、ボール体保持具の第2孔に対応している吸着孔のうち特定吸着孔に第2種類のボール体を吸着させ、次いで、ボール体保持具の第2孔に対応している吸着孔のうち他の特定吸着孔に第3種類以降のボール体を吸着させるように構成すればよい。
【0030】
この場合、ボール体保持具の第2孔に対応している吸着孔のうち特定吸着孔に第2種類のボール体を吸着させ、次いで、ボール体保持具の第2孔に対応している吸着孔のうち他の特定吸着孔に第3種類以降のボール体を吸着させるには、例えば、特定吸着孔に第2種類のボール体を吸着させる際には他の特定吸着孔を吸着阻止部材で覆っておき、他の特定吸着孔に第3種類以降のボール体を吸着させる際には特定吸着孔の吸着阻止部材を除去するような方法によればよい。
【0031】
また、3種類以上のボール体を扱う場合の他の1例を挙げる。すなわち、ボール体保持具を2種類以上設けておき、ボール体をマウントヘッドに吸着する工程と、ボール体をボール体保持具へ落下させマウントヘッドに再吸着するする工程とを、さらに1回ずつ増加させるようにすればよい。
【0032】
以上のように構成された本発明に係るボール体保持具によれば、ボール体を解除可能に吸着する複数の吸着孔がワークにおけるボール体搭載用単位配列パターンに対応して設けられたマウントヘッドによって2種類以上のボール体をワークに搭載する前に、マウントヘッドに吸着されているある特定種類のボール体の一部を排除して他の特定種類のボール体を吸着させることができるので、直径、材質、層構造などが異なる2種類以上のボール体を単位配列パターンでワークに一括搭載することができる。
【0033】
本発明に係るボール体保持具は、受皿部および上壁部により、第2孔を介して外部に通じる空洞部が構成され、この空洞部の圧力を調節する圧力調節手段をさらに備えているのが好ましい。
【0034】
このような場合には、圧力調節手段によって空洞部が負圧(陰圧)になると、第2孔はマウントヘッド側から吸気され、マウントヘッドからボール体保持具の上壁部へ落下したボール体は第2孔を通って空洞部へと強制的に吸引されるので、ボール体は、第2孔の内部に付着することなく、空洞部を介して受皿部へ確実に導かれる。
【0035】
ここで、第1孔は、上方および下方へ開口するように配列され、かつ空洞部に通じているのが好ましい。
【0036】
第1孔がこのように構成されている場合には、圧力調節手段によって空洞部が負圧になると、第1孔はマウントヘッド側から吸気されるので、第1孔の底面でボール体をいっそう確実に保持することができる。また、圧力調節手段によって空洞部が正圧(陽圧)になると、第1孔はマウントヘッド側へ排気されるので、ボール体をマウントヘッドに再吸着するときに、排気圧によってボール体を浮遊させてマウントヘッド側へ押し返し、いっそう確実にマウントヘッドに再吸着させることができる。
【0037】
なお、このような効果を顕著なものにするために、第1孔の下方側の開口は上方側の開口よりも小さい内径にされているのがいっそう好ましい。
【0038】
本発明における別の観点によれば、ある特定種類の複数のボール体を収容するための第1容器と、他の特定種類の複数のボール体を収容するための第2容器と、ボール体を解除可能に吸着する複数の吸着孔がワークにおけるボール体搭載用単位配列パターンに対応して設けられたマウントヘッドと、本発明における1つの観点によるボール体保持具とを備えてなることを特徴とするボール体搭載装置が提供される。
【0039】
以上のように構成された本発明に係るボール体搭載装置によれば、ボール体を解除可能に吸着する複数の吸着孔がワークにおけるボール体搭載用単位配列パターンに対応して設けられたマウントヘッドによって2種類以上のボール体をワークに搭載する前に、マウントヘッドの吸着孔に吸着した第1容器内のボール体をボール体保持具の第1孔および第2孔の利用によって一部再吸着するとともに一部排除し、次いで、ボール体を排除した吸着孔に第2容器内のボール体を吸着させることができるので、直径、材質、層構造などが異なる2種類以上のボール体を単位配列パターンでワークに一括搭載することができる。
【0040】
本発明に係るボール体搭載装置は、ボール体保持具の受皿部および上壁部により、第2孔を介して外部に通じる空洞部が構成され、この空洞部の圧力を調節する圧力調節手段をさらに備えているのが好ましい。
【0041】
このような場合には、圧力調節手段によって空洞部が負圧(陰圧)になると、第2孔はマウントヘッド側から吸気され、マウントヘッドからボール体保持具の上壁部へ落下したボール体は第2孔を通って空洞部へと強制的に吸引されるので、マウントヘッドの吸着解除動作によって吸着孔からいっそう確実にボール体を取り外すことができる。
【0042】
ここで、ボール体保持具の第1孔は、上方および下方へ開口するように配列され、かつ空洞部に通じているのが好ましい。
【0043】
ボール体保持具の第1孔がこのように構成されている場合には、圧力調節手段によって空洞部が負圧になると、第1孔はマウントヘッド側から吸気されるので、第1孔の底面でボール体をいっそう確実に保持することができる。圧力調節手段によって空洞部が正圧(陽圧)になると、第1孔はマウントヘッド側へ排気されるので、ボール体をマウントヘッドに再吸着するときに、排気圧によってボール体をマウントヘッド側へ押し返し、いっそう確実にマウントヘッドに再吸着させることができる。
【0044】
本発明に係るボール体搭載装置は、マウントヘッドを第1容器の上方、第2容器の上方およびワークの上方の間で往復移動させる移動手段をさらに備えているのが好ましい。
【0045】
このような移動手段をさらに備えている場合には、マウントヘッドによるボール体の吸引および吸引解除に先立って、マウントヘッドを第1容器の上方、第2容器の上方およびワークの上方に容易かつ迅速に位置させることができる。
【0046】
本発明におけるさらに別の観点によれば、本発明における別の観点によるボール体搭載装置を用いるボール体搭載方法であって、マウントヘッドの吸着動作によってすべての吸着孔に第1容器内のボール体を吸着する工程と、この工程で吸着したすべてのボール体をマウントヘッドの吸着解除動作によってボール体保持具の上方からその上壁部へ落下させて、一部のボール体を第1孔に保持させるとともに別の一部のボール体を第2孔を通過させて受皿部へ導く工程と、この工程でボール体保持具の第1孔に保持されたボール体をマウントヘッドの吸着動作によって所定吸着孔に再吸着する工程と、この工程でボール体を再吸着した状態のままマウントヘッドを第1容器の上方から第2容器の上方まで移動させた後に、ボール体を再吸着していない吸着孔にマウントヘッドの吸着動作によって第2容器内のボール体を吸着する工程と、この工程でボール体を吸着した状態のままマウントヘッドを第2容器の上方からワークの上方まで移動させた後に、マウントヘッドに吸着されていたすべてのボール体をマウントヘッドの吸着解除動作によってワークにおける前記単位配列パターンへ搭載する工程とを含んでいることを特徴とするボール体搭載方法が提供される。
【0047】
以上のように構成された本発明に係るボール体搭載方法によれば、ボール体を解除可能に吸着する複数の吸着孔がワークにおけるボール体搭載用単位配列パターンに対応して設けられたマウントヘッドによって2種類以上のボール体をワークに搭載する前に、マウントヘッドの吸着孔に吸着した第1容器内のボール体をボール体保持具の第1孔および第2孔の利用によって一部再吸着するとともに一部排除し、次いで、ボール体を排除した吸着孔に第2容器内のボール体を吸着させることができるので、直径、材質、層構造などが異なる2種類以上のボール体を単位配列パターンでワークに一括搭載することができる。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施の形態に基づいて本発明を詳述する。なお、これによって本発明が限定されるものではない。
【0049】
図1(a)および図1(b)は、本発明に係るボール体保持具の構造を説明する図である。図1(a)は、そのボール体保持具の一部切欠斜視図である。図1(b)は、そのボール体保持具の垂直断面図である。
【0050】
図1において、本発明に係るボール体保持具としてのボール体保持用ステージ3は、平面形状が正方形をなす偏平状直方体であり、ボール体を受けるための受皿部21と、この受皿部21に被せられた上壁部22と、受皿部21および上壁部22により構成された空洞部23とを備えている。
【0051】
上壁部22には、複数の円形第1孔5と複数の円形第2孔6とが設けられている。すなわち、第1孔5は、上壁部22の上面から見て縦横ともに4列ずつでその4つのコーナー部を除く合計10箇所に、上方のみへ開口するように、すなわち空洞部23に通じないように配列されている。第2孔6は、前記4つのコーナー部の4箇所に、上方および下方へ開口するように、すなわち空洞部23に通じるように配列されている。
【0052】
第1孔5は、互いに同じものであり、それぞれの内径が後述するボール体2aの直径よりも約5%大きくなるように、また、それぞれの深さがボール体2aの直径よりも約5%浅くなるように構成されている。第2孔6は、互いに同じものであり、それぞれの内径が後述するボール体2bの直径よりも約10%大きくなるように構成されている。
【0053】
このステージ3は、図2に示された本発明に係るボール体搭載装置の一部に組み込まれて使用される。なお、図2は、そのボール体搭載装置の構造を説明する垂直断面図である。
【0054】
図2において、ボール体搭載装置は、ボール体搭載用のマウントヘッド1、第1種類のボール体2a、第2種類のボール体2b、ボール体保持用ステージ3、第1容器4a、第2容器4b、ワーク7を載置して固定するためのワークステージ8、およびマウントヘッド1を往復移動させる移動手段の一部としての搬送路9を備えてなる。
【0055】
マウントヘッド1は、中空部とこれに通じる複数の吸着孔10とを備えてなり、搬送路9に沿って、第1容器4a、ステージ3、第2容器4bおよびワークステージ8の上方で水平方向および垂直方向に往復移動される。マウントヘッド1の中空部には、吸着孔10にボール体を解除可能に吸着させるための吸気/排気手段(図示略)が接続されている。
【0056】
ボール体2a・2bとしては例えば、はんだボールどうしの組み合わせ、はんだボールと樹脂コアはんだボールとの組み合わせ、あるいは半硬化させた熱硬化性樹脂からなるボール状光学部品とはんだボールとの組み合わせなどがある。
【0057】
マウントヘッド1の吸着孔10の位置は、ワーク7上でボール体搭載用単位配列パターンに形成された複数のランド11の位置に対応するように、位置合わせされている。そして、ボール保持用ステージ3における第1孔5および第2孔6の位置は、マウントヘッド1に設けられた吸着孔10の位置に対応するように、すなわち、前記単位配列パターンにおけるある特定配列パターンおよび別の特定配列パターンにそれぞれ一致するように、位置合わせされている。
【0058】
第1容器4aには、第1種類の導電性ボール体2aが複数個収容され、第2容器4bには、導電性ボール体2aとは構造の異なる第2種類の導電性ボール体2bが複数個収容されている。
【0059】
次に、図3(a)〜図3(f)および図4を参照しながら、ボール体2a・2bを、半導体素子が形成されたダイシング前のウエハであるワーク7に搭載して突起電極を形成する場合を例にとって、本発明に係るボール体搭載方法を説明する。なお、図3(a)〜図3(f)は本発明に係るボール体搭載方法を説明する垂直断面図であり、図4は同方法を説明する平面図である。
【0060】
まず、図3(a)に示すように、マウントヘッド1を第1容器4aの上方へ水平に移動させた後に垂直に下降させる。このとき、第1容器4a内のボール体2aは、第1容器4aの底面から吹き出す気流により一部が浮遊している。この状態で吸気/排気手段によりマウントヘッド1の中空部を負圧にして吸着動作を行なわせ、すべての吸着孔10にボール体2aを吸着する。
【0061】
次に、図3(b)に示すように、ボール体2aを吸着保持した状態でマウントヘッド1を上昇させ、ステージ3の上方へ移動させた後に下降させる。そして、この状態で吸気/排気手段によりマウントヘッド1の中空部を正圧にして吸着解除動作を行なわせ、吸着しているボール体2aをすべてステージ3の上壁部22へ向けて吐出状に落下させる。
【0062】
上壁部22に落下したボール体2aは、その一部が第1孔5に嵌まり込んで保持されるとともに、別の一部が第2孔6および空洞部23を通過して受皿部21へ導かれる。第1孔5に保持されたボール体2aの配列パターンは、ワーク7に形成されたランド11の単位配列パターンにおけるある特定配列パターン、すなわち、ボール体2aを搭載すべき配列パターンに等しくなっている。
【0063】
次に、図3(c)に示すように、マウントヘッド1をステージ3にさらに近づけるともにその中空部を負圧にして、第1孔5のボール体2aをマウントヘッド1の所定吸着孔10に再吸着する。マウントヘッド1に再吸着されたボール体2aの配列状態は、ワーク7における前記特定配列パターンに等しくなっている。
【0064】
その後、図3(d)に示すように、マウントヘッド1を第2容器4bの上方へ水平に移動させた後に垂直に下降させる。このとき、第2容器4b内のボール体2bは、第2容器4bの底面から吹き出す気流により一部が浮遊している。この状態で吸気/排気手段によりマウントヘッド1の中空部を負圧にして吸着動作を行なわせ、ボール体2aを吸着していない吸着孔10にボール体2bを吸着する。
【0065】
この吸着後のマウントヘッド1を下面側つまりワークステージ8側から見た場合、図4に示すように、2種類のボール体2a・2bがマウントヘッド1のすべての吸着孔10に同時に吸着保持されている。
【0066】
次に、図3(e)に示すように、マウントヘッド1をワークステージ8の上方へ水平移動する。このとき、ワークステージ8に固定したワーク7におけるそれぞれのランド11の上には、フラックス12があらかじめ塗布されている。
【0067】
最後に、図3(f)に示すように、マウントヘッド1を下降させた後にマウントヘッド1内を正圧にして、吸着していたボール体2aおよびボール体2bをすべて、対応するランド11上に吐出状に載置する。すると、ボール体2aおよびボール体2bは、フラックス12の粘性によってそれぞれのランド11の上に仮固定される。
【0068】
以上のようなプロセスを繰り返すことで、ワーク7上に必要なボール体2aおよびボール体2bをすべて搭載した後、ワーク7をリフローする。ボール体2aおよびボール体2bが溶融してそれぞれのランド11と接合する結果、ワーク7上には2種類の突起電極が形成される。
【0069】
ここで使われるボール体2a・2bとしては、Sn−Ag−Cuはんだボールが考えられる。Sn−Agはんだボールや、Sn−Pbはんだボールなどでもよい。
【0070】
図4に示されるように、1チップ分のランドパターンにおける4つのコーナー部にのみボール体2bを搭載する場合は、ボール体2aとしてのSn−Ag―Cuはんだボールと、ボール体2bとしての、ボール体2aよりも大きいSn−Ag―Cuボールとの組み合わせが考えられる。
【0071】
一般に、リフロー後に形成されるはんだバンプの直径が大きいほど熱応力に対する信頼性が高いので、ランド直径を大きくするのは好ましい。しかし、このランド直径が大き過ぎると、隣接するランドとの間ではんだブリッジが生じるため、ランド直径の大きさには限界がある。
【0072】
ただ、4つのコーナー部のランドは他の部分のランドに比べて隣接するランドの数が少ないため、ランド直径を他のランドの直径より大きくしても、はんだバンプがブリッジすることはない。また、コーナー部には熱応力が集中するため、コーナー部のはんだバンプの熱応力信頼性が高いと、半導体装置全体の信頼性が向上する。
【0073】
また、ボール体2a・2bの組み合わせとしては、はんだボールと、樹脂性コアの周囲にはんだをメッキした樹脂コアはんだボールとの組み合わせも考えられる。樹脂コアはんだボールの構造は、ポリイミドなどの樹脂性コアの周囲に銅をメッキし、その上にSn−PbはんだやSn−Agはんだをメッキしたものである。
【0074】
樹脂コアはんだボールは、樹脂コアによって応力が緩和されるが、樹脂性コアを持たない従来のはんだボールに比べてはんだ量が少ないため、リフロー時のセルフアライメント効果が弱い。そこで、熱応力が大きい、半導体基板における4つのコーナー部付近のランドに樹脂コアはんだボールを搭載することによって、樹脂性コアの熱応力緩和効果で温度サイクル信頼性を向上させるとともに、リフロー時のセルフアライメント効果をコーナー部以外のランドに搭載したはんだボールによって確保する。
【0075】
さらに、ボール体2a・2bの組み合わせとしては、半硬化させた熱硬化性樹脂からなるボール状光学部品と、はんだボールとの組み合わせも考えられる。この場合、ボール体2a・2bの搭載後にはんだボールをリフローして突起電極を形成し、同時にボール状光学部品を完全に硬化させて、ワーク7上にプリズムやレンズなどを形成することができる。なお、ボール体2a・2bを搭載する順番はどちらが先でもよい。
【0076】
上述のボール体搭載プロセスでは、半導体装置が形成されたダイシング前のウエハであるワーク7に、1回のボール体搭載操作によって図4に示されたようなパターンでボール体2を搭載し、それを数回繰り返す方法について説明した。
【0077】
しかし、図4に示されたボール体の配列パターンが数回繰り返されたようなパターンが、マウントヘッド1の吸着孔10と、ステージ3の第1孔5および第2孔6とにあらかじめ形成されていてもよい。この場合は、1回のボール体搭載操作で、ボール体2a・2bを数パターンずつ搭載することができる。また、1回のボール体搭載操作で、ウエハ全体にボール体2a・2bを搭載してもよい。
【0078】
ワーク7としては、1チップにダイシングした半導体基板や、樹脂でモールドした半導体装置なども考えられる。
【0079】
フラックス12を塗布する他の方法としては、マウントヘッド1に吸着させたボール体にフラックスを塗布する方法や、ウエハ上にフラックスを印刷する方法が挙げられる。さらに、フラックス12の代わりに、はんだペーストなどを用いても構わない。
【0080】
上述した実施の形態では、2種類のボール体2a・2bを一度にワーク7上に搭載するプロセスについて説明した。すなわち、ここでのボール体搭載に関するプロセスは、第1容器4aおよび第2容器4bからマウントヘッド1へのボール体吸着工程と、ボール体2a・2bをステージ3上へ落下させマウントヘッド1に再吸着する1回の工程と、ワーク7上への1回のボール体搭載工程とからなる。
【0081】
しかし、ボール体の種類は3種類以上でもよい。この場合、ボール体の種類が1つ増えるに伴い、ボール体搭載装置の構造はボール体収容容器とボール体保持用ステージとが1つずつ増え、ボール体収容容器からのボール体吸着工程と、ボール体保持用ステージ上へ落下させマウントヘッド1に再吸着するする工程とが、1回ずつ増加する。
【0082】
上述した実施の形態に係る方法は、前記特許文献2に記載のボール体搭載方法における工程に比較すると、ワーク7にボール体2a・2bを搭載するプロセスが1回ですむため、すでに搭載したボール体2a・2bが後のボール体搭載プロセスによって位置ずれを起こしにくくなる。また、ボール体搭載時にボール体2a・2bをワーク7に押し付けることによって、ワーク7が受ける圧力ダメージを軽減することができる。
【0083】
ボール体保持用ステージ3を構成する材料としては、ステンレス鋼などの金属や、プラスチックなどが考えられる。ボール体2aがステージ3に静電気によって付着すると、マウントヘッド1がボール体2aを再吸着することができなくなるおそれが考えられる。この場合、ステージ3の構成材料として帯電防止用樹脂を用いると、静電気が生じないので望ましい。また、ステージ3の表面に帯電防止加工を施しても同様の効果が得られる。
【0084】
次に、図5および図6を参照しながら、図1のボール体保持具とは異なる構造を有するボール体保持具について説明する。なお、図5は、図1のボール体保持具とは別の構造を有するボール体保持具を説明する垂直断面図であり、図6は、図1のボール体保持具とはさらに別の構造を有するボール体保持具を説明する垂直断面図である。
【0085】
図5に示されるボール体保持具としてのボール体保持用ステージ3は、空洞部23に接続されて空洞部23の圧力を調節する圧力調節手段(空気圧系)13をさらに備えている。
【0086】
この圧力調節手段13によって空洞部23が負圧(陰圧)になると、第2孔6はマウントヘッド側から吸気され、マウントヘッドから上壁部22へ落下したボール体は第2孔6を通って空洞部23へと強制的に吸引されるので、ボール体は、第2孔6の内部に付着することなく、空洞部23を介して受皿部21へ確実に導かれる。
【0087】
さらに、図6に示されるように、ステージ3は、第1孔5が、上方および下方へ開口するように配列され、かつ空洞部23に通じているのがいっそう好ましい。
【0088】
第1孔5がこのように構成されている場合には、圧力調節手段13によって空洞部23が負圧になると、第1孔5はマウントヘッド側から吸気されるので、第1孔5の底面でボール体をいっそう確実に保持することができる。また、圧力調節手段13によって空洞部23が正圧(陽圧)になると、第1孔5はマウントヘッド側へ排気されるので、ボール体をマウントヘッドに再吸着するときに、排気圧によってボール体を浮遊させてマウントヘッド側へ押し返し、いっそう確実にマウントヘッドに再吸着させることができる。
【0089】
次に、図7(a)および図7(b)を参照しながら、ステージ3における第1孔5の深さに関して説明する。なお、図7(a)および図7(b)は、空洞部23に接続された圧力調節手段13に通じていない第1孔5の形状を説明する垂直断面図である。
【0090】
空洞部23に接続された圧力調節手段13に通じていない第1孔5に保持したボール体2aをマウントヘッド1が再吸着する場合には、マウントヘッド1の中空部を負圧にしてボール体2aを吸着するために、マウントヘッド1とボール体2aとを互いに接触させるか、至近距離に近づける必要がある。
【0091】
このため、図7(a)に示されたように、第1孔5の深さが深すぎてボール体2aの全体が第1孔5の内部に入ってしまうと、マウントヘッド1はボール体2aを再吸着しにくくなる。そこで、図7(b)に示されたように、第1孔5の深さは、ボール体2a全体が入らないように浅い方が望ましい。
【0092】
次に、図8(a)および図8(b)を参照しながら、ステージ3における第1孔5の深さに関してさらに説明する。なお、図8(a)および図8(b)は、空洞部23に接続された圧力調節手段13に通じている第1孔5の形状を説明する垂直断面図である。
【0093】
空洞部23に接続された圧力調節手段13に通じている第1孔5に保持したボール体2aをマウントヘッド1が再吸着する場合には、図7(a)および図7(b)に示された場合とは異なり、圧力調節手段13を正圧にして第1孔5の底面から排気することで、ボール体2を上方へ浮遊させることができる。
【0094】
その結果、図8(a)に示されたように、ボール体2aの全体が第1孔5の内部に入っている場合でも、底面からの排気でボール体2aをマウントヘッド1に近づけることができる。逆に、図8(b)に示されたように、第1孔5の内部にボール体2aの全体が入っていないときには、マウントヘッド1の吸着孔と第1孔5の底面とに挟まれてボール体2aが変形するおそれがある。従って、第1孔5の深さは図8(a)に示されたようなものの方が望ましい。
【0095】
【発明の効果】
本発明に係るボール体保持具によれば、ボール体を解除可能に吸着する複数の吸着孔がワークにおけるボール体搭載用単位配列パターンに対応して設けられたマウントヘッドによって2種類以上のボール体をワークに搭載する前に、マウントヘッドに吸着されているある特定種類のボール体の一部を排除して他の特定種類のボール体を吸着させることができるので、直径、材質、層構造などが異なる2種類以上のボール体を単位配列パターンでワークに一括搭載することができる。
【0096】
本発明に係るボール体搭載装置によれば、ボール体を解除可能に吸着する複数の吸着孔がワークにおけるボール体搭載用単位配列パターンに対応して設けられたマウントヘッドによって2種類以上のボール体をワークに搭載する前に、マウントヘッドの吸着孔に吸着した第1容器内のボール体をボール体保持具の第1孔および第2孔の利用によって一部再吸着するとともに一部排除し、次いで、ボール体を排除した吸着孔に第2容器内のボール体を吸着させることができるので、直径、材質、層構造などが異なる2種類以上のボール体を単位配列パターンでワークに一括搭載することができる。
【0097】
本発明に係るボール体搭載方法によれば、ボール体を解除可能に吸着する複数の吸着孔がワークにおけるボール体搭載用単位配列パターンに対応して設けられたマウントヘッドによって2種類以上のボール体をワークに搭載する前に、マウントヘッドの吸着孔に吸着した第1容器内のボール体をボール体保持具の第1孔および第2孔の利用によって一部再吸着するとともに一部排除し、次いで、ボール体を排除した吸着孔に第2容器内のボール体を吸着させることができるので、直径、材質、層構造などが異なる2種類以上のボール体を単位配列パターンでワークに一括搭載することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)および図1(b)は、本発明に係るボール体保持具の構造を説明する図である。
図1(a)は、そのボール体保持具の一部切欠斜視図である。
図1(b)は、そのボール体保持具の垂直断面図である。
【図2】図2は、本発明に係るボール体搭載装置の構造を説明する垂直断面図である。
【図3】図3(a)〜図3(f)は、本発明に係るボール体搭載方法を説明する垂直断面図である。
図3(a)は、その第1プロセスを説明する垂直断面図である。
図3(b)は、その第2プロセスを説明する垂直断面図である。
図3(c)は、その第3プロセスを説明する垂直断面図である。
図3(d)は、その第4プロセスを説明する垂直断面図である。
図3(e)は、その第5プロセスを説明する垂直断面図である。
図3(f)は、その第6プロセスを説明する垂直断面図である。
【図4】図4は、本発明に係るボール体搭載方法を説明する平面図である。
【図5】図5は、図1のボール体保持具とは別の構造を有するボール体保持具を説明する垂直断面図である。
【図6】図6は、図1のボール体保持具とはさらに別の構造を有するボール体保持具を説明する垂直断面図である。
【図7】図7(a)および図7(b)は、ボール体保持具における第1孔の形状を説明する垂直断面図である。
【図8】図8(a)および図8(b)は、ボール体保持具における別の第1孔の形状を説明する垂直断面図である。
【図9】図9(a)および図9(b)は、従来例1の半導体装置を説明する図である。
図9(a)はその平面図である。
図9(b)はその垂直断面図である。
【図10】図10(a)および図10(b)は、従来例2の半導体装置を説明する図である。
図10(a)はその平面図である。
図10(b)はその垂直断面図である。
【符号の説明】
1 マウントヘッド
2a ボール体
2b ボール体
3 ボール体保持用ステージ(ボール体保持具)
4a 第1容器
4b 第2容器
5 第1孔
6 第2孔
7 ワーク
8 ワークステージ
9 搬送路(移動手段)
10 吸着孔
11 ランド
12 フラックス
13 圧力調節手段
14 変形前のボール体の形状
15 はんだバンプ
16 ソルダーレジスト
17 半導体基板
18 樹脂コアはんだバンプ
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボール体の保持具、搭載装置および搭載方法に関するものであり、さらに詳しくは、電子部品や回路基板上などにはんだボールやボール状光学部品などのボール体を搭載するためのボール体保持具、その保持具を備えたボール体搭載装置、その搭載装置を用いるボール体搭載方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話や携帯情報機器に代表される電子機器や電子装置の小型化、軽量化の要求に伴い、半導体装置の小型化、高密度化が図られている。そして、このような目的のために、LSIチップを回路基板上に直接搭載するベアチップ実装による構造や、半導体装置の形状をLSIチップに極力近づけることにより小型化を図った、いわゆるチップサイズパッケージ(Chip Size Package、以下「CSP」と略記する)構造やウエハレベルCSP構造の半導体装置が提案されている。
【0003】
これらの半導体装置にあっては、回路基板の底面に形成した複数の電極ランドのそれぞれにはんだバンプを形成し、これらのはんだバンプによって回路基板の電極ランドとの電気的接続を行なう。
【0004】
このような半導体装置へのはんだバンプの形成方法の1つとして、半導体基板に形成した複数のランドに複数のはんだボールのそれぞれを搭載しリフローする方法があり、この方法は、同一体積のはんだボールを搭載して均一な形状のはんだバンプが得られることから、広く用いられている。
【0005】
しかし、近年、半導体基板に形成した複数のランドにおける一部のランドに、他のランド上に搭載されるはんだボールとはサイズ、組成または構造の異なる他のはんだボールを搭載する必要のある場合が出てきた。
【0006】
1つの従来例として、図9に示されるように、半導体基板17のコーナー部のランド11を他のランド11よりも大きくし、コーナー部のランド11に、それ以外のランド11に搭載するはんだボールよりも大きいはんだボールを搭載してはんだバンプ16を形成する場合について説明する。なお、図9(a)は半導体装置を上方から見た平面図であり、図9(b)はその半導体装置を側方から見た垂直断面図である。
【0007】
一般に、はんだバンプ16の体積が大きいほど応力緩和効果は大きいが、はんだバンプ16の体積が大きすぎると、隣接するはんだバンプ16との間でブリッジを起こすおそれがある。しかし、半導体装置の外周部におけるランド11は、それ以外の部分におけるランド11に比べて、隣接するランド11の数が少ないため、外周部におけるランド11のサイズとはんだバンプ16の体積とをそれ以外の部分よりも大きくすることができる。
【0008】
他の従来例として、後に詳しく説明する特許文献1および特許文献2に示すものが知られている。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−151532号公報(第2〜8頁、図1〜図10)
【特許文献2】
特開2001−223234号公報(第2〜4頁、図1〜図6)
【0010】
他の従来例として、図10に示されるように、特許文献1に開示された技術に基づいて、半導体基板17のコーナー部およびその近傍のランド11に樹脂コアはんだボールを搭載して樹脂コアはんだバンプ18を形成し、それ以外のランド11にはんだボールを搭載してはんだバンプ16を形成する場合を説明する。なお、図10(a)は半導体装置を上方から見た平面図であり、図10(b)はその半導体装置を側方から見た垂直断面図である。
【0011】
樹脂コアはんだボールにあっては、内部の樹脂コアにより応力緩和効果が高いが、はんだ量が少ないのでリフロー時のセルフアライメント効果が小さい。そこで、熱応力が大きいコーナー部およびその近傍のランド11には、熱応力に対して高い信頼性を持つ樹脂コアはんだボールを用いて樹脂コアはんだバンプ18を形成する。また、コーナー部およびその近傍以外のランド11には、従来のはんだボールを搭載して、リフロー時のセルフアライメント性を確保する。
【0012】
これらの要求を満たす方法として、特許文献2に開示された技術による方法がある。この方法は、ボール体を真空吸着するための多数の吸着孔がそれぞれ設けられた複数のマウントヘッド(吸着ヘッド)を用いることで、はんだボールなどのボール体を複数回に分けてワークの電極ランドに搭載する方法である。
【0013】
このとき、すでに搭載されているボール体にマウントヘッドが押し付けられてボール体が変形することのないように、マウントヘッドには、すでに搭載されているボール体の位置に対応した凹部(逃げ部)が設けられている。
【0014】
この方法では、1つのワークにn種類のボール体を搭載したい場合、ボール体は、マウントヘッドによるn回以上のボール体搭載動作(ボール体の吸着およびその解除)によってワークに順次搭載される。
【0015】
この方法によれば、コーナー部およびその近傍以外のランドにはんだボールを搭載し、次に、別のマウントヘッドを用いて、すでに搭載されているはんだボールを変形させることなく、すでに搭載したはんだボールと異なる組成やサイズのはんだボールをコーナー部およびその近傍のランド上に搭載することができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このボール体搭載方法には次のような問題があった。
【0017】
ランドにボール体を搭載するときは、マウントヘッド内部を陽圧にして吸着孔から排気を行なうことで真空吸着が解除され、ボール体はマウントヘッドから下方へ吐出される。吐出されたボール体は、ランド上あるいはボール体にあらかじめ塗布されていたフラックスの粘性によって、ランド上に仮固定される。
【0018】
しかしながら、すでにボール体が搭載されているランドに隣接したランドに次のボール体を搭載する場合に、ボール体吐出時の吸着孔からの排気によって、すでに搭載されているボール体が動いて所定位置からずれてしまうことがある。
【0019】
そして、ランドの中心に対してボール体の位置ずれ量が大きくなりすぎると、リフロー後にランド上に良好な形状のはんだバンプが形成されず、工程の歩留まりを低下させることになる。
【0020】
近年、半導体装置の電極の狭ピッチ化に伴って、ボール体搭載にも高い位置精度が要求されてきており、ボール体の大きい位置ずれが生じることは問題である。
【0021】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、上記問題点を解決し、2種類以上のボール体をワーク上に一括して搭載するためのボール体保持具、ボール体搭載装置およびボール体搭載方法を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明における1つの観点によれば、ボール体を解除可能に吸着する複数の吸着孔がワークにおけるボール体搭載用単位配列パターンに対応して設けられたマウントヘッドによって2種類以上のボール体をワークに搭載する前に、ある特定種類のボール体を一時的に保持しておくために用いられ、ボール体を受けるための受皿部と、この受皿部に被せられた上壁部とを備え、この上壁部に、少なくとも上方へ開口するように配列され、マウントヘッドによって吸着されていたボール体が吸着解除により落下するときに、前記単位配列パターンにおけるある特定配列パターンに一致させるために一部のボール体を受けてマウントヘッドへの再吸着が可能となるように保持するための複数の第1孔と、上方および下方へ開口するように配列され、マウントヘッドによって吸着されていたボール体が吸着解除により落下するときに、前記単位配列パターンにおける別の特定配列パターンに一致させるために別の一部のボール体をマウントヘッドへの再吸着が不能となるように通過させて受皿部へ導くための複数の第2孔とが設けられてなることを特徴とするボール体保持具が提供される。
【0023】
本発明に係るボール体保持具によれば、マウントヘッドの吸着動作によってすべての吸着孔に吸着されていたある特定種類のボール体が吸着解除動作によりボール体保持具の上方からその上壁部へ落下するときに、一部のボール体が第1孔に保持されるとともに別の一部のボール体が第2孔を通過して受皿部へ導かれる。
【0024】
ここで、マウントヘッドにおける複数の吸着孔が、ワークにおけるボール体搭載用単位配列パターンに対応して設けられ、かつ、ボール体保持具における複数または単数の第1孔の配列パターンが、ワークにおける単位配列パターンにおけるある特定配列パターンに一致させて設けられ、さらに、ボール体保持具における複数または単数の第2孔の配列パターンが、ワークにおける単位配列パターンにおける別の特定配列パターンに一致させて設けられている。
【0025】
このため、ボール体保持具の第1孔に保持された一部のボール体の配列パターンは、ワークにおける単位配列パターンにおけるある特定配列パターンに等しくなっている。
【0026】
従って、第1孔に保持されたボール体をマウントヘッドの吸着動作によって所定吸着孔に再吸着すれば、マウントヘッドに再吸着されたボール体の配列状態はワークにおける単位配列パターンにおけるある特定配列パターンに等しくなる。
【0027】
次いで、ボール体を再吸着した状態のままマウントヘッドを他の特定種類のボール体が収容されている容器などのある所定箇所まで移動させ、マウントヘッドの吸着動作によって、ボール体を再吸着していない吸着孔、すなわち、ボール体保持具の第2孔に対応している吸着孔に他の特定種類のボール体を吸着する。
【0028】
すると、マウントヘッドに吸着されたある特定種類および他の特定種類のボール体の配列状態がワークにおける単位配列パターンに等しくなるので、これらすべてのボール体を吸着した状態のままマウントヘッドをワークの上方まで移動させた後に、マウントヘッドに吸着されていたすべてのボール体を吸着解除動作によってマウントヘッドから解放すれば、これらのボール体を単位配列パターンでワークに一括搭載することができる。
【0029】
ここで、3種類以上のボール体を扱う場合の1例を挙げる。すなわち、ボール体保持具の第1孔に第1種類のボール体を保持し、マウントヘッドの吸着動作によって所定吸着孔に第1種類のボール体を再吸着した後に、マウントヘッドの吸着動作によって、ボール体保持具の第2孔に対応している吸着孔のうち特定吸着孔に第2種類のボール体を吸着させ、次いで、ボール体保持具の第2孔に対応している吸着孔のうち他の特定吸着孔に第3種類以降のボール体を吸着させるように構成すればよい。
【0030】
この場合、ボール体保持具の第2孔に対応している吸着孔のうち特定吸着孔に第2種類のボール体を吸着させ、次いで、ボール体保持具の第2孔に対応している吸着孔のうち他の特定吸着孔に第3種類以降のボール体を吸着させるには、例えば、特定吸着孔に第2種類のボール体を吸着させる際には他の特定吸着孔を吸着阻止部材で覆っておき、他の特定吸着孔に第3種類以降のボール体を吸着させる際には特定吸着孔の吸着阻止部材を除去するような方法によればよい。
【0031】
また、3種類以上のボール体を扱う場合の他の1例を挙げる。すなわち、ボール体保持具を2種類以上設けておき、ボール体をマウントヘッドに吸着する工程と、ボール体をボール体保持具へ落下させマウントヘッドに再吸着するする工程とを、さらに1回ずつ増加させるようにすればよい。
【0032】
以上のように構成された本発明に係るボール体保持具によれば、ボール体を解除可能に吸着する複数の吸着孔がワークにおけるボール体搭載用単位配列パターンに対応して設けられたマウントヘッドによって2種類以上のボール体をワークに搭載する前に、マウントヘッドに吸着されているある特定種類のボール体の一部を排除して他の特定種類のボール体を吸着させることができるので、直径、材質、層構造などが異なる2種類以上のボール体を単位配列パターンでワークに一括搭載することができる。
【0033】
本発明に係るボール体保持具は、受皿部および上壁部により、第2孔を介して外部に通じる空洞部が構成され、この空洞部の圧力を調節する圧力調節手段をさらに備えているのが好ましい。
【0034】
このような場合には、圧力調節手段によって空洞部が負圧(陰圧)になると、第2孔はマウントヘッド側から吸気され、マウントヘッドからボール体保持具の上壁部へ落下したボール体は第2孔を通って空洞部へと強制的に吸引されるので、ボール体は、第2孔の内部に付着することなく、空洞部を介して受皿部へ確実に導かれる。
【0035】
ここで、第1孔は、上方および下方へ開口するように配列され、かつ空洞部に通じているのが好ましい。
【0036】
第1孔がこのように構成されている場合には、圧力調節手段によって空洞部が負圧になると、第1孔はマウントヘッド側から吸気されるので、第1孔の底面でボール体をいっそう確実に保持することができる。また、圧力調節手段によって空洞部が正圧(陽圧)になると、第1孔はマウントヘッド側へ排気されるので、ボール体をマウントヘッドに再吸着するときに、排気圧によってボール体を浮遊させてマウントヘッド側へ押し返し、いっそう確実にマウントヘッドに再吸着させることができる。
【0037】
なお、このような効果を顕著なものにするために、第1孔の下方側の開口は上方側の開口よりも小さい内径にされているのがいっそう好ましい。
【0038】
本発明における別の観点によれば、ある特定種類の複数のボール体を収容するための第1容器と、他の特定種類の複数のボール体を収容するための第2容器と、ボール体を解除可能に吸着する複数の吸着孔がワークにおけるボール体搭載用単位配列パターンに対応して設けられたマウントヘッドと、本発明における1つの観点によるボール体保持具とを備えてなることを特徴とするボール体搭載装置が提供される。
【0039】
以上のように構成された本発明に係るボール体搭載装置によれば、ボール体を解除可能に吸着する複数の吸着孔がワークにおけるボール体搭載用単位配列パターンに対応して設けられたマウントヘッドによって2種類以上のボール体をワークに搭載する前に、マウントヘッドの吸着孔に吸着した第1容器内のボール体をボール体保持具の第1孔および第2孔の利用によって一部再吸着するとともに一部排除し、次いで、ボール体を排除した吸着孔に第2容器内のボール体を吸着させることができるので、直径、材質、層構造などが異なる2種類以上のボール体を単位配列パターンでワークに一括搭載することができる。
【0040】
本発明に係るボール体搭載装置は、ボール体保持具の受皿部および上壁部により、第2孔を介して外部に通じる空洞部が構成され、この空洞部の圧力を調節する圧力調節手段をさらに備えているのが好ましい。
【0041】
このような場合には、圧力調節手段によって空洞部が負圧(陰圧)になると、第2孔はマウントヘッド側から吸気され、マウントヘッドからボール体保持具の上壁部へ落下したボール体は第2孔を通って空洞部へと強制的に吸引されるので、マウントヘッドの吸着解除動作によって吸着孔からいっそう確実にボール体を取り外すことができる。
【0042】
ここで、ボール体保持具の第1孔は、上方および下方へ開口するように配列され、かつ空洞部に通じているのが好ましい。
【0043】
ボール体保持具の第1孔がこのように構成されている場合には、圧力調節手段によって空洞部が負圧になると、第1孔はマウントヘッド側から吸気されるので、第1孔の底面でボール体をいっそう確実に保持することができる。圧力調節手段によって空洞部が正圧(陽圧)になると、第1孔はマウントヘッド側へ排気されるので、ボール体をマウントヘッドに再吸着するときに、排気圧によってボール体をマウントヘッド側へ押し返し、いっそう確実にマウントヘッドに再吸着させることができる。
【0044】
本発明に係るボール体搭載装置は、マウントヘッドを第1容器の上方、第2容器の上方およびワークの上方の間で往復移動させる移動手段をさらに備えているのが好ましい。
【0045】
このような移動手段をさらに備えている場合には、マウントヘッドによるボール体の吸引および吸引解除に先立って、マウントヘッドを第1容器の上方、第2容器の上方およびワークの上方に容易かつ迅速に位置させることができる。
【0046】
本発明におけるさらに別の観点によれば、本発明における別の観点によるボール体搭載装置を用いるボール体搭載方法であって、マウントヘッドの吸着動作によってすべての吸着孔に第1容器内のボール体を吸着する工程と、この工程で吸着したすべてのボール体をマウントヘッドの吸着解除動作によってボール体保持具の上方からその上壁部へ落下させて、一部のボール体を第1孔に保持させるとともに別の一部のボール体を第2孔を通過させて受皿部へ導く工程と、この工程でボール体保持具の第1孔に保持されたボール体をマウントヘッドの吸着動作によって所定吸着孔に再吸着する工程と、この工程でボール体を再吸着した状態のままマウントヘッドを第1容器の上方から第2容器の上方まで移動させた後に、ボール体を再吸着していない吸着孔にマウントヘッドの吸着動作によって第2容器内のボール体を吸着する工程と、この工程でボール体を吸着した状態のままマウントヘッドを第2容器の上方からワークの上方まで移動させた後に、マウントヘッドに吸着されていたすべてのボール体をマウントヘッドの吸着解除動作によってワークにおける前記単位配列パターンへ搭載する工程とを含んでいることを特徴とするボール体搭載方法が提供される。
【0047】
以上のように構成された本発明に係るボール体搭載方法によれば、ボール体を解除可能に吸着する複数の吸着孔がワークにおけるボール体搭載用単位配列パターンに対応して設けられたマウントヘッドによって2種類以上のボール体をワークに搭載する前に、マウントヘッドの吸着孔に吸着した第1容器内のボール体をボール体保持具の第1孔および第2孔の利用によって一部再吸着するとともに一部排除し、次いで、ボール体を排除した吸着孔に第2容器内のボール体を吸着させることができるので、直径、材質、層構造などが異なる2種類以上のボール体を単位配列パターンでワークに一括搭載することができる。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施の形態に基づいて本発明を詳述する。なお、これによって本発明が限定されるものではない。
【0049】
図1(a)および図1(b)は、本発明に係るボール体保持具の構造を説明する図である。図1(a)は、そのボール体保持具の一部切欠斜視図である。図1(b)は、そのボール体保持具の垂直断面図である。
【0050】
図1において、本発明に係るボール体保持具としてのボール体保持用ステージ3は、平面形状が正方形をなす偏平状直方体であり、ボール体を受けるための受皿部21と、この受皿部21に被せられた上壁部22と、受皿部21および上壁部22により構成された空洞部23とを備えている。
【0051】
上壁部22には、複数の円形第1孔5と複数の円形第2孔6とが設けられている。すなわち、第1孔5は、上壁部22の上面から見て縦横ともに4列ずつでその4つのコーナー部を除く合計10箇所に、上方のみへ開口するように、すなわち空洞部23に通じないように配列されている。第2孔6は、前記4つのコーナー部の4箇所に、上方および下方へ開口するように、すなわち空洞部23に通じるように配列されている。
【0052】
第1孔5は、互いに同じものであり、それぞれの内径が後述するボール体2aの直径よりも約5%大きくなるように、また、それぞれの深さがボール体2aの直径よりも約5%浅くなるように構成されている。第2孔6は、互いに同じものであり、それぞれの内径が後述するボール体2bの直径よりも約10%大きくなるように構成されている。
【0053】
このステージ3は、図2に示された本発明に係るボール体搭載装置の一部に組み込まれて使用される。なお、図2は、そのボール体搭載装置の構造を説明する垂直断面図である。
【0054】
図2において、ボール体搭載装置は、ボール体搭載用のマウントヘッド1、第1種類のボール体2a、第2種類のボール体2b、ボール体保持用ステージ3、第1容器4a、第2容器4b、ワーク7を載置して固定するためのワークステージ8、およびマウントヘッド1を往復移動させる移動手段の一部としての搬送路9を備えてなる。
【0055】
マウントヘッド1は、中空部とこれに通じる複数の吸着孔10とを備えてなり、搬送路9に沿って、第1容器4a、ステージ3、第2容器4bおよびワークステージ8の上方で水平方向および垂直方向に往復移動される。マウントヘッド1の中空部には、吸着孔10にボール体を解除可能に吸着させるための吸気/排気手段(図示略)が接続されている。
【0056】
ボール体2a・2bとしては例えば、はんだボールどうしの組み合わせ、はんだボールと樹脂コアはんだボールとの組み合わせ、あるいは半硬化させた熱硬化性樹脂からなるボール状光学部品とはんだボールとの組み合わせなどがある。
【0057】
マウントヘッド1の吸着孔10の位置は、ワーク7上でボール体搭載用単位配列パターンに形成された複数のランド11の位置に対応するように、位置合わせされている。そして、ボール保持用ステージ3における第1孔5および第2孔6の位置は、マウントヘッド1に設けられた吸着孔10の位置に対応するように、すなわち、前記単位配列パターンにおけるある特定配列パターンおよび別の特定配列パターンにそれぞれ一致するように、位置合わせされている。
【0058】
第1容器4aには、第1種類の導電性ボール体2aが複数個収容され、第2容器4bには、導電性ボール体2aとは構造の異なる第2種類の導電性ボール体2bが複数個収容されている。
【0059】
次に、図3(a)〜図3(f)および図4を参照しながら、ボール体2a・2bを、半導体素子が形成されたダイシング前のウエハであるワーク7に搭載して突起電極を形成する場合を例にとって、本発明に係るボール体搭載方法を説明する。なお、図3(a)〜図3(f)は本発明に係るボール体搭載方法を説明する垂直断面図であり、図4は同方法を説明する平面図である。
【0060】
まず、図3(a)に示すように、マウントヘッド1を第1容器4aの上方へ水平に移動させた後に垂直に下降させる。このとき、第1容器4a内のボール体2aは、第1容器4aの底面から吹き出す気流により一部が浮遊している。この状態で吸気/排気手段によりマウントヘッド1の中空部を負圧にして吸着動作を行なわせ、すべての吸着孔10にボール体2aを吸着する。
【0061】
次に、図3(b)に示すように、ボール体2aを吸着保持した状態でマウントヘッド1を上昇させ、ステージ3の上方へ移動させた後に下降させる。そして、この状態で吸気/排気手段によりマウントヘッド1の中空部を正圧にして吸着解除動作を行なわせ、吸着しているボール体2aをすべてステージ3の上壁部22へ向けて吐出状に落下させる。
【0062】
上壁部22に落下したボール体2aは、その一部が第1孔5に嵌まり込んで保持されるとともに、別の一部が第2孔6および空洞部23を通過して受皿部21へ導かれる。第1孔5に保持されたボール体2aの配列パターンは、ワーク7に形成されたランド11の単位配列パターンにおけるある特定配列パターン、すなわち、ボール体2aを搭載すべき配列パターンに等しくなっている。
【0063】
次に、図3(c)に示すように、マウントヘッド1をステージ3にさらに近づけるともにその中空部を負圧にして、第1孔5のボール体2aをマウントヘッド1の所定吸着孔10に再吸着する。マウントヘッド1に再吸着されたボール体2aの配列状態は、ワーク7における前記特定配列パターンに等しくなっている。
【0064】
その後、図3(d)に示すように、マウントヘッド1を第2容器4bの上方へ水平に移動させた後に垂直に下降させる。このとき、第2容器4b内のボール体2bは、第2容器4bの底面から吹き出す気流により一部が浮遊している。この状態で吸気/排気手段によりマウントヘッド1の中空部を負圧にして吸着動作を行なわせ、ボール体2aを吸着していない吸着孔10にボール体2bを吸着する。
【0065】
この吸着後のマウントヘッド1を下面側つまりワークステージ8側から見た場合、図4に示すように、2種類のボール体2a・2bがマウントヘッド1のすべての吸着孔10に同時に吸着保持されている。
【0066】
次に、図3(e)に示すように、マウントヘッド1をワークステージ8の上方へ水平移動する。このとき、ワークステージ8に固定したワーク7におけるそれぞれのランド11の上には、フラックス12があらかじめ塗布されている。
【0067】
最後に、図3(f)に示すように、マウントヘッド1を下降させた後にマウントヘッド1内を正圧にして、吸着していたボール体2aおよびボール体2bをすべて、対応するランド11上に吐出状に載置する。すると、ボール体2aおよびボール体2bは、フラックス12の粘性によってそれぞれのランド11の上に仮固定される。
【0068】
以上のようなプロセスを繰り返すことで、ワーク7上に必要なボール体2aおよびボール体2bをすべて搭載した後、ワーク7をリフローする。ボール体2aおよびボール体2bが溶融してそれぞれのランド11と接合する結果、ワーク7上には2種類の突起電極が形成される。
【0069】
ここで使われるボール体2a・2bとしては、Sn−Ag−Cuはんだボールが考えられる。Sn−Agはんだボールや、Sn−Pbはんだボールなどでもよい。
【0070】
図4に示されるように、1チップ分のランドパターンにおける4つのコーナー部にのみボール体2bを搭載する場合は、ボール体2aとしてのSn−Ag―Cuはんだボールと、ボール体2bとしての、ボール体2aよりも大きいSn−Ag―Cuボールとの組み合わせが考えられる。
【0071】
一般に、リフロー後に形成されるはんだバンプの直径が大きいほど熱応力に対する信頼性が高いので、ランド直径を大きくするのは好ましい。しかし、このランド直径が大き過ぎると、隣接するランドとの間ではんだブリッジが生じるため、ランド直径の大きさには限界がある。
【0072】
ただ、4つのコーナー部のランドは他の部分のランドに比べて隣接するランドの数が少ないため、ランド直径を他のランドの直径より大きくしても、はんだバンプがブリッジすることはない。また、コーナー部には熱応力が集中するため、コーナー部のはんだバンプの熱応力信頼性が高いと、半導体装置全体の信頼性が向上する。
【0073】
また、ボール体2a・2bの組み合わせとしては、はんだボールと、樹脂性コアの周囲にはんだをメッキした樹脂コアはんだボールとの組み合わせも考えられる。樹脂コアはんだボールの構造は、ポリイミドなどの樹脂性コアの周囲に銅をメッキし、その上にSn−PbはんだやSn−Agはんだをメッキしたものである。
【0074】
樹脂コアはんだボールは、樹脂コアによって応力が緩和されるが、樹脂性コアを持たない従来のはんだボールに比べてはんだ量が少ないため、リフロー時のセルフアライメント効果が弱い。そこで、熱応力が大きい、半導体基板における4つのコーナー部付近のランドに樹脂コアはんだボールを搭載することによって、樹脂性コアの熱応力緩和効果で温度サイクル信頼性を向上させるとともに、リフロー時のセルフアライメント効果をコーナー部以外のランドに搭載したはんだボールによって確保する。
【0075】
さらに、ボール体2a・2bの組み合わせとしては、半硬化させた熱硬化性樹脂からなるボール状光学部品と、はんだボールとの組み合わせも考えられる。この場合、ボール体2a・2bの搭載後にはんだボールをリフローして突起電極を形成し、同時にボール状光学部品を完全に硬化させて、ワーク7上にプリズムやレンズなどを形成することができる。なお、ボール体2a・2bを搭載する順番はどちらが先でもよい。
【0076】
上述のボール体搭載プロセスでは、半導体装置が形成されたダイシング前のウエハであるワーク7に、1回のボール体搭載操作によって図4に示されたようなパターンでボール体2を搭載し、それを数回繰り返す方法について説明した。
【0077】
しかし、図4に示されたボール体の配列パターンが数回繰り返されたようなパターンが、マウントヘッド1の吸着孔10と、ステージ3の第1孔5および第2孔6とにあらかじめ形成されていてもよい。この場合は、1回のボール体搭載操作で、ボール体2a・2bを数パターンずつ搭載することができる。また、1回のボール体搭載操作で、ウエハ全体にボール体2a・2bを搭載してもよい。
【0078】
ワーク7としては、1チップにダイシングした半導体基板や、樹脂でモールドした半導体装置なども考えられる。
【0079】
フラックス12を塗布する他の方法としては、マウントヘッド1に吸着させたボール体にフラックスを塗布する方法や、ウエハ上にフラックスを印刷する方法が挙げられる。さらに、フラックス12の代わりに、はんだペーストなどを用いても構わない。
【0080】
上述した実施の形態では、2種類のボール体2a・2bを一度にワーク7上に搭載するプロセスについて説明した。すなわち、ここでのボール体搭載に関するプロセスは、第1容器4aおよび第2容器4bからマウントヘッド1へのボール体吸着工程と、ボール体2a・2bをステージ3上へ落下させマウントヘッド1に再吸着する1回の工程と、ワーク7上への1回のボール体搭載工程とからなる。
【0081】
しかし、ボール体の種類は3種類以上でもよい。この場合、ボール体の種類が1つ増えるに伴い、ボール体搭載装置の構造はボール体収容容器とボール体保持用ステージとが1つずつ増え、ボール体収容容器からのボール体吸着工程と、ボール体保持用ステージ上へ落下させマウントヘッド1に再吸着するする工程とが、1回ずつ増加する。
【0082】
上述した実施の形態に係る方法は、前記特許文献2に記載のボール体搭載方法における工程に比較すると、ワーク7にボール体2a・2bを搭載するプロセスが1回ですむため、すでに搭載したボール体2a・2bが後のボール体搭載プロセスによって位置ずれを起こしにくくなる。また、ボール体搭載時にボール体2a・2bをワーク7に押し付けることによって、ワーク7が受ける圧力ダメージを軽減することができる。
【0083】
ボール体保持用ステージ3を構成する材料としては、ステンレス鋼などの金属や、プラスチックなどが考えられる。ボール体2aがステージ3に静電気によって付着すると、マウントヘッド1がボール体2aを再吸着することができなくなるおそれが考えられる。この場合、ステージ3の構成材料として帯電防止用樹脂を用いると、静電気が生じないので望ましい。また、ステージ3の表面に帯電防止加工を施しても同様の効果が得られる。
【0084】
次に、図5および図6を参照しながら、図1のボール体保持具とは異なる構造を有するボール体保持具について説明する。なお、図5は、図1のボール体保持具とは別の構造を有するボール体保持具を説明する垂直断面図であり、図6は、図1のボール体保持具とはさらに別の構造を有するボール体保持具を説明する垂直断面図である。
【0085】
図5に示されるボール体保持具としてのボール体保持用ステージ3は、空洞部23に接続されて空洞部23の圧力を調節する圧力調節手段(空気圧系)13をさらに備えている。
【0086】
この圧力調節手段13によって空洞部23が負圧(陰圧)になると、第2孔6はマウントヘッド側から吸気され、マウントヘッドから上壁部22へ落下したボール体は第2孔6を通って空洞部23へと強制的に吸引されるので、ボール体は、第2孔6の内部に付着することなく、空洞部23を介して受皿部21へ確実に導かれる。
【0087】
さらに、図6に示されるように、ステージ3は、第1孔5が、上方および下方へ開口するように配列され、かつ空洞部23に通じているのがいっそう好ましい。
【0088】
第1孔5がこのように構成されている場合には、圧力調節手段13によって空洞部23が負圧になると、第1孔5はマウントヘッド側から吸気されるので、第1孔5の底面でボール体をいっそう確実に保持することができる。また、圧力調節手段13によって空洞部23が正圧(陽圧)になると、第1孔5はマウントヘッド側へ排気されるので、ボール体をマウントヘッドに再吸着するときに、排気圧によってボール体を浮遊させてマウントヘッド側へ押し返し、いっそう確実にマウントヘッドに再吸着させることができる。
【0089】
次に、図7(a)および図7(b)を参照しながら、ステージ3における第1孔5の深さに関して説明する。なお、図7(a)および図7(b)は、空洞部23に接続された圧力調節手段13に通じていない第1孔5の形状を説明する垂直断面図である。
【0090】
空洞部23に接続された圧力調節手段13に通じていない第1孔5に保持したボール体2aをマウントヘッド1が再吸着する場合には、マウントヘッド1の中空部を負圧にしてボール体2aを吸着するために、マウントヘッド1とボール体2aとを互いに接触させるか、至近距離に近づける必要がある。
【0091】
このため、図7(a)に示されたように、第1孔5の深さが深すぎてボール体2aの全体が第1孔5の内部に入ってしまうと、マウントヘッド1はボール体2aを再吸着しにくくなる。そこで、図7(b)に示されたように、第1孔5の深さは、ボール体2a全体が入らないように浅い方が望ましい。
【0092】
次に、図8(a)および図8(b)を参照しながら、ステージ3における第1孔5の深さに関してさらに説明する。なお、図8(a)および図8(b)は、空洞部23に接続された圧力調節手段13に通じている第1孔5の形状を説明する垂直断面図である。
【0093】
空洞部23に接続された圧力調節手段13に通じている第1孔5に保持したボール体2aをマウントヘッド1が再吸着する場合には、図7(a)および図7(b)に示された場合とは異なり、圧力調節手段13を正圧にして第1孔5の底面から排気することで、ボール体2を上方へ浮遊させることができる。
【0094】
その結果、図8(a)に示されたように、ボール体2aの全体が第1孔5の内部に入っている場合でも、底面からの排気でボール体2aをマウントヘッド1に近づけることができる。逆に、図8(b)に示されたように、第1孔5の内部にボール体2aの全体が入っていないときには、マウントヘッド1の吸着孔と第1孔5の底面とに挟まれてボール体2aが変形するおそれがある。従って、第1孔5の深さは図8(a)に示されたようなものの方が望ましい。
【0095】
【発明の効果】
本発明に係るボール体保持具によれば、ボール体を解除可能に吸着する複数の吸着孔がワークにおけるボール体搭載用単位配列パターンに対応して設けられたマウントヘッドによって2種類以上のボール体をワークに搭載する前に、マウントヘッドに吸着されているある特定種類のボール体の一部を排除して他の特定種類のボール体を吸着させることができるので、直径、材質、層構造などが異なる2種類以上のボール体を単位配列パターンでワークに一括搭載することができる。
【0096】
本発明に係るボール体搭載装置によれば、ボール体を解除可能に吸着する複数の吸着孔がワークにおけるボール体搭載用単位配列パターンに対応して設けられたマウントヘッドによって2種類以上のボール体をワークに搭載する前に、マウントヘッドの吸着孔に吸着した第1容器内のボール体をボール体保持具の第1孔および第2孔の利用によって一部再吸着するとともに一部排除し、次いで、ボール体を排除した吸着孔に第2容器内のボール体を吸着させることができるので、直径、材質、層構造などが異なる2種類以上のボール体を単位配列パターンでワークに一括搭載することができる。
【0097】
本発明に係るボール体搭載方法によれば、ボール体を解除可能に吸着する複数の吸着孔がワークにおけるボール体搭載用単位配列パターンに対応して設けられたマウントヘッドによって2種類以上のボール体をワークに搭載する前に、マウントヘッドの吸着孔に吸着した第1容器内のボール体をボール体保持具の第1孔および第2孔の利用によって一部再吸着するとともに一部排除し、次いで、ボール体を排除した吸着孔に第2容器内のボール体を吸着させることができるので、直径、材質、層構造などが異なる2種類以上のボール体を単位配列パターンでワークに一括搭載することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)および図1(b)は、本発明に係るボール体保持具の構造を説明する図である。
図1(a)は、そのボール体保持具の一部切欠斜視図である。
図1(b)は、そのボール体保持具の垂直断面図である。
【図2】図2は、本発明に係るボール体搭載装置の構造を説明する垂直断面図である。
【図3】図3(a)〜図3(f)は、本発明に係るボール体搭載方法を説明する垂直断面図である。
図3(a)は、その第1プロセスを説明する垂直断面図である。
図3(b)は、その第2プロセスを説明する垂直断面図である。
図3(c)は、その第3プロセスを説明する垂直断面図である。
図3(d)は、その第4プロセスを説明する垂直断面図である。
図3(e)は、その第5プロセスを説明する垂直断面図である。
図3(f)は、その第6プロセスを説明する垂直断面図である。
【図4】図4は、本発明に係るボール体搭載方法を説明する平面図である。
【図5】図5は、図1のボール体保持具とは別の構造を有するボール体保持具を説明する垂直断面図である。
【図6】図6は、図1のボール体保持具とはさらに別の構造を有するボール体保持具を説明する垂直断面図である。
【図7】図7(a)および図7(b)は、ボール体保持具における第1孔の形状を説明する垂直断面図である。
【図8】図8(a)および図8(b)は、ボール体保持具における別の第1孔の形状を説明する垂直断面図である。
【図9】図9(a)および図9(b)は、従来例1の半導体装置を説明する図である。
図9(a)はその平面図である。
図9(b)はその垂直断面図である。
【図10】図10(a)および図10(b)は、従来例2の半導体装置を説明する図である。
図10(a)はその平面図である。
図10(b)はその垂直断面図である。
【符号の説明】
1 マウントヘッド
2a ボール体
2b ボール体
3 ボール体保持用ステージ(ボール体保持具)
4a 第1容器
4b 第2容器
5 第1孔
6 第2孔
7 ワーク
8 ワークステージ
9 搬送路(移動手段)
10 吸着孔
11 ランド
12 フラックス
13 圧力調節手段
14 変形前のボール体の形状
15 はんだバンプ
16 ソルダーレジスト
17 半導体基板
18 樹脂コアはんだバンプ
Claims (8)
- ボール体を解除可能に吸着する複数の吸着孔がワークにおけるボール体搭載用単位配列パターンに対応して設けられたマウントヘッドによって2種類以上のボール体をワークに搭載する前に、ある特定種類のボール体を一時的に保持しておくために用いられ、
ボール体を受けるための受皿部と、この受皿部に被せられた上壁部とを備え、この上壁部に、少なくとも上方へ開口するように配列され、マウントヘッドによって吸着されていたボール体が吸着解除により落下するときに、前記単位配列パターンにおけるある特定配列パターンに一致させるために一部のボール体を受けてマウントヘッドへの再吸着が可能となるように保持するための複数または単数の第1孔と、上方および下方へ開口するように配列され、マウントヘッドによって吸着されていたボール体が吸着解除により落下するときに、前記単位配列パターンにおける別の特定配列パターンに一致させるために別の一部のボール体をマウントヘッドへの再吸着が不能となるように通過させて受皿部へ導くための複数または単数の第2孔とが設けられてなることを特徴とするボール体保持具。 - 受皿部および上壁部により、第2孔を介して外部に通じる空洞部が構成され、この空洞部の圧力を調節する圧力調節手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載のボール体保持具。
- 第1孔が、上方および下方へ開口するように配列され、かつ空洞部に通じていることを特徴とする請求項2に記載のボール体保持具。
- ある特定種類の複数のボール体を収容するための第1容器と、他の特定種類の複数のボール体を収容するための第2容器と、ボール体を解除可能に吸着する複数の吸着孔がワークにおけるボール体搭載用単位配列パターンに対応して設けられたマウントヘッドと、請求項1に記載のボール体保持具とを備えてなることを特徴とするボール体搭載装置。
- ボール体保持具の受皿部および上壁部により、第2孔を介して外部に通じる空洞部が構成され、この空洞部の圧力を調節する圧力調節手段をさらに備えていることを特徴とする請求項4に記載のボール体搭載装置。
- ボール体保持具の第1孔が、上方および下方へ開口するように配列され、かつ空洞部に通じていることを特徴とする請求項5に記載のボール体搭載装置。
- マウントヘッドを第1容器の上方、第2容器の上方およびワークの上方の間で往復移動させる移動手段をさらに備えていることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1つに記載のボール体搭載装置。
- 請求項4〜7のいずれか1つに記載のボール体搭載装置を用いるボール体搭載方法であって、マウントヘッドの吸着動作によってすべての吸着孔に第1容器内のボール体を吸着する工程と、この工程で吸着したすべてのボール体をマウントヘッドの吸着解除動作によってボール体保持具の上方からその上壁部へ落下させて、一部のボール体を第1孔に保持させるとともに別の一部のボール体を第2孔を通過させて受皿部へ導く工程と、この工程でボール体保持具の第1孔に保持されたボール体をマウントヘッドの吸着動作によって所定吸着孔に再吸着する工程と、この工程でボール体を再吸着した状態のままマウントヘッドを第1容器の上方から第2容器の上方まで移動させた後に、ボール体を再吸着していない吸着孔にマウントヘッドの吸着動作によって第2容器内のボール体を吸着する工程と、この工程でボール体を吸着した状態のままマウントヘッドを第2容器の上方からワークの上方まで移動させた後に、マウントヘッドに吸着されていたすべてのボール体をマウントヘッドの吸着解除動作によってワークにおける前記単位配列パターンへ搭載する工程とを含んでいることを特徴とするボール体搭載方法。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011077489A (ja) * | 2009-09-04 | 2011-04-14 | Hioki Ee Corp | 球状体搭載装置、球状体搭載方法、球状体搭載済基板および電子部品搭載済基板 |
-
2002
- 2002-11-20 JP JP2002336777A patent/JP2004172393A/ja active Pending
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