JP2004172151A - 環境磁気雑音遮蔽装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フレーム型環境磁気雑音遮蔽装置10は、環境磁場の磁束密度の予め定められた所定方向成分を検出する参照用磁気センサ14と、フレーム型とされ、電流が供給されることでキャンセル磁場を発生させるキャンセル磁場発生コイル12と、キャンセル磁場発生コイル12に電流を供給してキャンセル磁場を発生させることで参照用磁気センサ14の検出値を予め定められた基準値と一致させて環境磁気雑音を遮蔽する遮蔽制御手段16と、を備えており、参照用磁気センサ14と蔽制御手段16とがキャンセル磁場発生コイル12の配置面に一体的に設けられたことを特徴としている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、環境磁気雑音(環境磁場の時間的変動)を遮蔽する、すなわち、環境磁場を時間的に一定にする環境磁気雑音遮蔽装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
環境磁場は時間的に一定ではなく、常に変化し続けている。約0.5ガウスの地磁気は、太陽の黒点活動の影響や地球内部のマントル流の影響により常に変動して、環境磁気雑音が発生している。また、自動車やエレベーター等の強磁性体材料を部品とする大きな構造体は、その高い比透磁率のために地磁気を局所的に収束させる地磁気収束点となっているが、これら地磁気収束点が空間中を移動することによって、環境磁場の時間的変動を引き起こして環境磁気雑音が発生する原因の一つとなっている。さらに、架線から大電流の供給を受けながら移動する電車や地下鉄もまた、パンタグラフに流れる大電流により強磁界を発生しながら空間中を移動するために、環境磁気雑音源である。発生する磁界強度が小さくても、近接した場所に設置されているモーター機器、電子装置、またはこれらに電力を供給する電力線もまた、環境磁気雑音源である。
【0003】
一方、脳の電気的活動に伴って発生する脳磁は地磁気の約10億分の1程度の強度であり、心臓の心筋の電気的活動によって発生する心磁は地磁気の百万分の1程度の大きさである。これら生体が発生する磁界を計測する生体磁気計測システムにおいては、前述した環境磁気雑音が測定の重大障害要因となっており、環境磁気雑音を技術的に遮蔽する必要がある。
【0004】
また、高集積度の半導体である超LSIを製作する過程において電子線を用いて露光を行うEB露光装置が存在するが、荷電粒子が環境磁界中で高速に移動すればローレンツ力が発生し、荷電粒子ビームの露光位置は偏移を受ける。環境磁気雑音が存在して環境磁場の磁束密度に時間的変動があると、この荷電粒子の偏移量も時間的に変動することになるため、高精度に露光を行う場合には環境磁気雑音による描画精度が集積率を上げる上でボトルネックとなっており、環境磁気雑音を遮蔽する必要がある。
【0005】
環境磁気雑音を遮蔽する方式には、例えば所謂磁気シールドルーム方式(磁気シールド方式またはパッシブ方式)及び所謂アクティブ磁気シールド方式(アクティブ磁気キャンセラーまたはアクティブ制御方式)がある。
【0006】
磁気シールドルーム方式においては、パーマロイ等の強磁性体材料で閉じられた箱状の空間を構成することにより、この箱状空間を構成する強磁性体材料の比透磁率の影響で環境磁場の磁束が強磁性体材料内に引き込まれる結果、箱状空間内の磁束は低密度となり、箱状空間が環境磁場遮蔽空間とされている。
【0007】
一方、アクティブ磁気シールド方式は、一般に正方形環状のキャンセル磁場発生コイルを6つ組み合わせて立方体状の環境磁気雑音遮蔽空間が形成されると共に、1つ(場合によっては複数)の参照用磁気センサを備えている(例えば、特許文献1参照)。ここで、参照用磁気センサが測定した環境磁気雑音に応じて、キャンセル磁場発生コイルが発生するキャンセル磁場が制御されることで、環境磁気雑音遮蔽空間で環境磁気雑音が打ち消されて、環境磁気雑音が遮蔽される構成である。
【0008】
【特許文献1】
特開平6−204684号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、磁気シールドルーム方式では、強磁性体材料を使用するため高コストであり、しかも、強磁性体材料が大型かつ高重量であるため施工性(搬送性)が悪いという問題がある。
【0010】
さらに、強磁性体材料は不透明である。また、強磁性体材料に開口を設けると環境磁場遮蔽性能が低下するため、強磁性体材料に開口を設けることは困難である。これにより、磁気シールドルーム方式では圧迫感及び閉塞感があるのみならず、通気性が悪いという問題がある。
【0011】
また、アクティブ磁気シールド方式では、環境磁気雑音遮蔽空間内に参照用磁気センサを設置できない場合に、参照用磁気センサとキャンセル磁場発生コイルとが離れてしまう(参照用磁気センサの環境磁気雑音測定位置とキャンセル磁場発生コイルのキャンセル磁場発生位置とが離れてしまう)。このため、環境磁気雑音遮蔽空間の近傍で発生した環境磁気雑音(例えば、台車の走行、イスの回転、道路を走行する自動車に起因する環境磁気雑音)のような磁気勾配のある環境磁気雑音に対し環境磁気雑音遮蔽効果が低いという問題がある。
【0012】
さらに、環境磁気雑音遮蔽空間が大型の立方体状とされる場合には、例えば水平一方向(x方向)の環境磁気雑音を打ち消す制御をする際に、水平他方向(y方向)や垂直方向(z方向)にキャンセル磁場発生コイルからのキャンセル磁場が回り込み易い。これにより、環境磁気雑音遮蔽効果が劣化する要因となるという問題もある。
【0013】
また、環境磁気雑音遮蔽空間の中心付近の環境磁気雑音を完全に打ち消す(ゼロにする)方式であるため、環境磁気雑音遮蔽空間内に磁性体が存在すると、この磁性体の影響を受けてキャンセル磁場発生コイルからのキャンセル磁場が歪んでしまう。これにより、環境磁気雑音遮蔽効果が劣化するという問題もある。
【0014】
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、小型で軽量であり、低コストで施工性に優れ、圧迫感や閉塞感の少なく、通気性に優れた環境磁気雑音遮蔽装置を提供することにある。
【0015】
さらに別の目的は、環境磁気雑音遮蔽空間の近傍で発生する空間勾配を有する環境磁気雑音に対しても高い環境磁気雑音遮蔽性能を達成する環境磁気雑音遮蔽装置を提供することにある。
【0016】
また、環境磁気雑音遮蔽空間が大型であってもキャンセル磁場発生コイルから回り込んだキャンセル磁場による環境磁気雑音遮蔽率の低下を抑制することである。
【0017】
さらに、環境磁気雑音遮蔽空間内に磁性体で構成される機器が存在してもキャンセル磁場発生コイルが発生するキャンセル磁場の歪を少なくし、環境磁気雑音遮蔽効果の劣化を抑制することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本願発明者等は、上記目的を達成するために鋭意検討した。その結果、環境磁場を遮蔽するのではなく、環境磁気雑音遮蔽空間の全部または一部を取り囲む取囲面において、環境磁場の磁束密度の成分のうちの取囲面に対する法線方向成分を時間的に一定にすることにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0019】
請求項1に記載の環境磁気雑音遮蔽装置は、環境磁場の磁束密度の予め定められた所定方向成分を検出する参照用磁気センサと、フレーム型とされ、電流が供給されることでキャンセル磁場を発生させるキャンセル磁場発生コイルと、前記キャンセル磁場発生コイルに電流を供給して前記キャンセル磁場を発生させることで前記参照用磁気センサの検出値を予め定められた基準値と一致させて環境磁気雑音を遮蔽する(環境磁場を時間的に一定にする)遮蔽制御手段と、を備え、前記参照用磁気センサと前記遮蔽制御手段とを前記キャンセル磁場発生コイルの配置面に一体的に設けた、ことを特徴としている。
【0020】
請求項1に記載の環境磁気雑音遮蔽装置によれば、参照用磁気センサは、環境磁場の磁束密度の所定方向成分を検出するため、環境磁場の強度を精確に直線性を持って測定する必要はない。このため、参照用磁気センサとして、MRセンサやホール素子等を、直線化回路を用いることなく利用することができ、装置の小型化、軽量化、低価格化に寄与する。
【0021】
また、遮蔽制御手段は、環境磁場の磁束密度の所定方向成分を時間的に一定にするキャンセル磁場を発生するだけの電流をキャンセル磁場発生コイルに供給すればよい。これにより、遮蔽制御手段は、環境磁場そのものを遮蔽する場合に比して、より小さな電流供給能力しか必要ないため、小型化できる。
【0022】
さらに、キャンセル磁場発生コイルの大きさに比して参照用磁気センサと遮蔽制御手段とは十分小型に作ることができるため、キャンセル磁場発生コイルの内側に採光と通気を兼ね備えた開口部を設けることができる。
【0023】
また、キャンセル磁場発生コイルの配置面に参照用磁気センサと遮蔽制御手段とが一体的に設けられている。このため、環境磁気雑音遮蔽装置の施工においては、キャンセル磁場発生コイルの固定後に電源供給の配線を行うのみで良く、施工性に優れた環境磁気雑音遮蔽装置を提供することができる。
【0024】
さらに、キャンセル磁場発生コイルの配置面に参照用磁気センサを設けたため、例えばキャンセル磁場発生コイルの配置面に垂直な環境磁場の磁束密度成分を完全に時間的に一定にする方式にすることができる。このため、環境磁気雑音遮蔽装置による環境磁気雑音遮蔽空間内に磁性体が存在しても、この磁性体に影響を受けずにキャンセル磁場発生コイルの配置面で環境磁気雑音を完全に遮蔽することができる。これにより、この磁性体によって環境磁気雑音遮蔽効果が劣化することを防止でき、一層優れた環境磁気雑音遮蔽効果を有することができる。
【0025】
請求項2に記載の環境磁気雑音遮蔽装置は、請求項1に記載の環境磁気雑音遮蔽装置において、前記キャンセル磁場発生コイルに供給する電流を一定に保持した場合の前記参照用磁気センサの検出値を基に前記基準値を設定する基準値決定手段を備えた、ことを特徴としている。
【0026】
請求項2に記載の環境磁気雑音遮蔽装置であれば、任意時刻における環境磁場の状態や、所定時間内の環境磁場の平均的状態を基準値として、環境磁気雑音遮蔽制御を行うことができる。
【0027】
請求項3に記載の環境磁気雑音遮蔽装置は、複数個の請求項1または請求項2記載の環境磁気雑音遮蔽装置で任意形状の空間の全部または一部を取り囲み、かつ、環境磁場の磁束密度における前記各キャンセル磁場発生コイル配置面の直交方向成分を前記各キャンセル磁場が前記基準値と一致させることで前記空間内において環境磁気雑音を遮蔽する(前記空間内の環境磁場を時間的に一定にする)、ことを特徴としている。
【0028】
請求項3に記載の環境磁気雑音遮蔽装置であれば、任意形状空間(環境磁気雑音遮蔽空間)の全部または一部を取り囲むように、請求項1または請求項2に記載の環境磁気雑音遮蔽装置を複数個配置することにより、従来の磁気シールドルーム方式に比して軽量で採光性、通気性に優れ、ひいては、圧迫感及び閉塞感が少ない環境磁気雑音遮蔽空間を提供することができる。
【0029】
また、環境磁気雑音遮蔽空間が大型であっても、複数個の請求項1または請求項2に記載の環境磁気雑音遮蔽装置で環境磁気雑音遮蔽空間を取り囲むことで、各キャンセル磁場発生コイルから回り込んだキャンセル磁場による環境磁気雑音遮蔽率の低下を抑制することができる。
【0030】
さらに、環境磁気雑音遮蔽空間の近傍で発生した比較的大きな空間勾配を有する環境磁気雑音が存在しても、各キャンセル磁場発生コイル毎に環境磁場の時間的変動を一定にするため、高い環境磁気雑音遮蔽性能を実現することができる。これは、複数のキャンセル磁場発生コイルを備えているため、複数のキャンセル磁場発生コイルを同一配置面に設けた場合には、互いに隣り合うコイルが発生するキャンセル磁場の相互干渉(打ち消し)により、当該配置面から発生するキャンセル磁場の均一度を高くすることができ、環境磁気雑音遮蔽空間を広くすることができるためである。
【0031】
また、環境磁気雑音遮蔽空間内部に強磁性体材料を使用した機器が設置される場合においても、環境磁気雑音遮蔽空間を多数の小型キャンセル磁場発生コイルで取り囲むことにより、各キャンセル磁場発生コイルから見た前記機器の立体角を小さくできる。このため、各キャンセル磁場発生コイルで発生するキャンセル磁場が前記機器の強磁性体内に引き込まれることを低減することができ、ひいては、従来技術に比して環境磁気雑音遮蔽性能の劣化を低減することができる。
【0032】
さらに、複数の小型キャンセル磁場発生コイルに分割して、搬入あるいは搬出を行うことができるので、非常に施工性に優れた環境磁気雑音遮蔽装置を提供することができる。従来の磁気シールドルーム方式では、パーマロイの切り離しを行うと消磁を行う必要があるため、コスト的に分解して移動することは不可能であったので、この効果は特筆に値する。
【0033】
請求項4に記載の環境磁気雑音遮蔽装置は、請求項3に記載の環境磁気雑音遮蔽装置において、前記各キャンセル磁場発生コイルの内面または外面を網状の導体で覆うことで前記空間内へ到来する電磁波を遮蔽する、ことを特徴としている。
【0034】
請求項4に記載の環境磁気雑音遮蔽装置であれば、採光性や通気性を損なうことなく、環境磁気雑音と電磁波の両方に対して遮蔽能力を有する装置を提供することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態について、説明すれば以下のとおりである。
【0036】
本発明の構成要素である参照用磁気センサは、特に直線性を持って磁界を検出する磁気センサである必要はなく、磁界検出コイル、ホール素子、磁気抵抗素子(MR:Magnetic Resistance)、フラックスゲート、磁気インダクタンス素子(MI:Magnetic Inductance)、超伝導量子干渉素子(SQUID: Superconducting QUantum Interference Devices)、直流励磁型アモルファス磁気センサを含んでいる。
【0037】
また、本発明の構成要素であるキャンセル磁場発生コイルは、木材や樹脂等の非磁性材料で作られた枠に絶縁性被覆線を巻き付けたコイル、多心ケーブルやフラットケーブルを1周ごとに結線位置を変えることで構成されるコイル、絶縁材料表面に導電性材料で印刷されたコイル、または、絶縁材料に導電性材料のフィルムを貼り付けた後で不要部分をカットして作成されたコイルの何れであっても良い。
【0038】
また、本発明の構成要素である遮蔽制御手段は、予め定められた基準値に一致するようにキャンセル磁場発生コイルに電流を供給する制御を行う装置であり、アナログまたはディジタルの何れで構成してもよい。また、制御方式としては通常のネガティブフィードバック、PI制御、PID制御、シグマデルタ変調、パルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)の何れであっても良い。
【0039】
また、本発明の遮蔽制御手段の基準値を得るために、環境磁気雑音遮蔽制御をかける前に事前に、基準値決定手段が、キャンセル磁場発生コイルに供給する電流を一定に保持した場合の参照用磁気センサの検出値を基に前記基準値を設定するものであることが好ましい。例えば、キャンセル磁場発生コイルに供給する電流を0に保持した場合の参照用磁気センサの検出値を一定時間計測し、その平均値を基準値として採用することが好ましい。
【0040】
本発明の環境磁気雑音遮蔽装置の用途としては、例えば、電車の通過によってテレビやパソコンの映像が乱れることが無いように環境磁気雑音を遮蔽する環境磁気雑音遮蔽装置、脳磁あるいは心磁等の生体磁場を計測するシステムのための環境磁気雑音遮蔽装置、または超LSI製造のための電子ビーム(EB)露光装置のための環境磁気雑音遮蔽装置、さらに針状の磁気マーカーを癌患部に打ち込み、このマーカーの位置を磁気的に検出することにより、体動や呼吸によってその位置が変化しても正しく患部に放射線を照射する多軌道照射型放射線治療システムのための環境磁気雑音遮蔽装置等が挙げられる。
【0041】
[実施例]
次に、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
【0042】
〔実施例1〕
図1に、本発明の請求項1及び請求項2の環境磁気雑音遮蔽装置に対応するフレーム型環境磁気雑音遮蔽装置10の一実施例を例示する。
【0043】
実施例1のフレーム型環境磁気雑音遮蔽装置10は、キャンセル磁場発生コイル12と参照用磁気センサ14と遮蔽制御手段16(遮蔽制御装置)とを含んで構成されている。
【0044】
キャンセル磁場発生コイル12は、フレーム型とされており、各辺50cmの正方形枠状とされたアクリル樹脂製のフレームに直径0.4mmの絶縁被覆銅線を53ターン巻いて構成したコイルである。また、キャンセル磁場発生コイル12の互いに対向する辺間には、長尺板状とされた配置板18が架け渡されており、配置板18とキャンセル磁場発生コイル12との間は開口部とされている。
【0045】
参照用磁気センサ14は、配置板18の長手方向中央部分に固定されており、キャンセル磁場発生コイル12の配置面(平面)の中央部分に一体的に設けられている。参照用磁気センサ14は、前記配置面に対して垂直方向(所定方向)における環境磁場の磁束密度の成分を検出し、検出値を時系列信号として遮蔽制御手段16に供給している。
【0046】
遮蔽制御手段16は、参照用磁気センサ14と同様に配置板18に固定されており、キャンセル磁場発生コイル12の配置面に一体的に設けられている。遮蔽制御手段16は、参照用磁気センサ14で検出した前記配置面に対して垂直方向における環境磁場の磁束密度成分を時間的に一定にするキャンセル磁場を発生させることを目的とする回路ブロックであり、キャンセル磁場発生コイル12に対して電流を供給している。
【0047】
直径L[m]の円形ソレノイドコイルの中心の磁束密度B[T]は、コイルに流れる電流をI[A]、コイルの巻き数をN[回]とすれば、次式(1)で与えられる。
【0048】
B = μ0・N・I / L (1)
ここで、μ0 は真空透磁率を示し、4π×10000000である。
【0049】
コイルが正方形であれば磁界の強さはやや弱くなるが、次式(2)の関係は保たれる。
【0050】
B = k・μ0・N・I / L (2)
実施例1のキャンセル磁場発生コイル12の場合は、400mAの電流によって約0.5ガウスのキャンセル磁場を発生することができる。
【0051】
実施例1のフレーム型環境磁気雑音遮蔽装置10には、調整(開ループ)モードと遮蔽(閉ループ)モードとが存在する。調整モードにおいては、遮蔽制御手段16は0mAをキャンセル磁場発生コイル12に対して供給し、10秒間に渡って参照用磁気センサ14で検出した環境磁場を毎秒25000サンプルの速さで取り込み、加算平均処理を行い、その処理の結果得た値を基準値として記憶する。次に遮蔽モードにおいては、参照用磁気センサ14から供給される信号を毎秒25000サンプルの速さで取り込み、基準値との差分をとり、その差分値を積分し、その積分値に基づいて電流を出力し、キャンセル磁場発生コイル12に供給することにより、ネガティブフィードバックループ制御を実現している。この制御により参照用磁気センサ14の検出位置での環境磁場の磁束密度における検出方向成分の時間的変動を0に固定することができる。
【0052】
図2は、本実施例1の遮蔽制御手段16の内部をさらに詳細に記述した図である。参照用磁気センサ14から供給される信号は、基準値決定手段としての加算平均処理回路20と、差分演算回路22と、に供給されている。
【0053】
調整モードにおいては、セレクタ24は0V入力を選択し、電圧電流変換回路26に0Vを供給する。これにより、電圧電流変換回路26は、キャンセル磁場発生コイル12に0mAを供給する。加算平均処理回路20では調整モード期間中の参照用磁気センサ14から供給される信号の加算平均値が演算され、その加算平均値を基準値保持回路28に供給している。モードが調整モードから遮蔽モードに切り替わるとき、基準値保持回路28は入力に供給されている加算平均値を保持し、基準値として差分演算回路22への供給を開始する。
【0054】
遮蔽モードに切り替わると、セレクタ24は積分回路30の出力を選択し、電圧電流変換回路26に積分回路30の出力を供給する。差分演算回路22では、参照用磁気センサ14から供給される信号から、基準値保持回路28から供給される基準値を減じることにより、差分演算を行い、積分回路30に供給する。電圧電流変換回路26とキャンセル磁場発生コイル12との接続はネガティブフィードバックループを構成するように接続されているので、常に参照用磁気センサ14の検出信号成分が基準値に一致するように閉ループが構成される。
【0055】
その結果、キャンセル磁場発生コイル12の配置面に直交する環境磁場の磁束密度成分は基準値に固定され、環境磁気雑音遮蔽効果が実現する。
【0056】
〔実施例2〕
図3は、参照用磁気センサ14の一実施例である。磁気検出素子32には、Honeywell社製HMC1021Sを採用している。磁気検出素子32(HMC1021S)は、図4に示す入出力特性を有する磁気抵抗素子(MRセンサ)である。図4からもわかるように、磁気検出素子32は直線性が良好な磁気センサではない。磁気検出素子32の差動電圧出力は差動増幅器34に供給され、100倍に増幅されている。差動増幅器34の参照入力には、アクティブグランド回路36から2.5Vの電圧供給を受け、2.5Vを中心として±1ガウスの入力で±500mVの出力変動があるように設計されている。高周波雑音を除去するため、差動増幅器34の出力はカットオフ周波数800Hzのローパスフィルター38に供給されて低域周波数ろ過処理が行われている。
【0057】
図5に、遮蔽制御手段16の別の実施例を詳細に記述している。遮蔽制御手段16は、差動増幅器40と、ローパスフィルター42と、12ビット精度の高速A/Dコンバータと同期型シリアルインターフェースとを内蔵した基準値決定手段としてのワンチップマイコン44と、前記同期型シリアルインターフェースにより接続された2チャンネルのD/Aコンバータ46、48と、D/Aコンバータ46、48が2.5Vを中心として±1Vを出力するD/Aコンバータであるので2.5V電圧をシフトして0Vを中心として±1Vを出力するための2.5Vシフト回路50と、さらに、±1Vの電圧入力に対して±100mAの電流に変換する電圧電流変換回路52と、により構成されている。
【0058】
調整モードにおいて、ワンチップマイコン44は、同期型シリアルインターフェースを介してD/Aコンバータ48に対して0を設定する。これによってD/Aコンバータ48は2.5Vを出力し、2.5Vシフト回路50に供給する。2.5Vシフト回路50は2.5Vの入力を受け、2.5Vの下方シフトを行い0Vを電圧電流変換回路52に供給する。電圧電流変換回路52は、キャンセル磁場発生コイル12に対して0mAを供給する。
【0059】
図4の参照用磁気センサ14で検出された信号は、アクティブグランド回路36によって2.5Vを中心として環境磁場1ガウスに対して500mVの感度があり、差動増幅器40の正符号入力に供給される。一方、差動増幅器40の負符号入力は、D/Aコンバータ46からの供給を受けており、差動増幅器40で100倍に増幅された出力は、ローパスフィルター42において800Hzの帯域制限を受けた後、ワンチップマイコン44に内蔵のA/Dコンバータの入力に供給されている。ワンチップマイコン44は、内蔵A/Dコンバータによるサンプリングを行いながら、A/D変換結果またはA/D変換結果の所定時間の加算平均値がほぼ0を示す状態になるように、同期型シリアルインターフェースを介してD/Aコンバータ46への設定値の変更を続け、最適な状態となる設定値を検出したとき、そのD/Aコンバータ46への設定値を基準値として保持する。
【0060】
ワンチップマイコン44は、遮蔽モードに切り替わると内部演算処理を変更し、A/Dコンバータの変換値Δinと累積値sumを用いてサンプリング毎に次式(3)を実行する。
【0061】
sum ← sum + Δin (3)
式(3)は積分処理に相等する。
【0062】
ワンチップマイコン44は、発振を防止するため、累積値sumの下位のビット数ビットを切り捨て、右シフト処理を行ってから、同期型シリアルインターフェースを介してD/Aコンバータ48への設定を行う。これによって、A/Dコンバータの変換値Δinが0となるようにネガティブフィードバックループが構成される。
【0063】
故に、本実施例2においても、キャンセル磁場発生コイル12の配置面に直交する環境磁場の磁束密度成分は基準値に固定され、環境磁気雑音遮蔽効果が実現する。
【0064】
〔実施例3〕
図6に、本発明の請求項3の環境磁気雑音遮蔽装置に対応する立方体形状環境磁気雑音遮蔽装置60の一実施例を示す。
【0065】
本実施例においては、各辺1mの正方形枠状とされた固定枠62を6個有しており、6個の固定枠62は、立方体枠状に組み合わされいる。各固定枠62には、実施例1または実施例2のフレーム型環境磁気雑音遮蔽装置10が、縦横に2個ずつの合計4個固定されている。これにより、合計24個のフレーム型環境磁気雑音遮蔽装置10によって各辺1mの立方体形状環境磁気雑音遮蔽装置60が構成されており、立方体形状環境磁気雑音遮蔽装置60内に全部がフレーム型環境磁気雑音遮蔽装置10に取り囲まれた立方体状の環境磁気雑音遮蔽空間が形成されている。
【0066】
この立方体形状環境磁気雑音遮蔽装置60では、環境磁気雑音遮蔽空間内において環境磁場の時間的変動を1/10程度に低減できる環境磁気雑音遮蔽性能を達成している。
【0067】
〔実施例4〕
図7は、本発明の請求項3の環境磁気雑音遮蔽装置に対応する筒形状環境磁気雑音遮蔽装置70の一実施例を示す。
【0068】
本実施例においては、正8角形筒枠状(略円筒形筒枠状)とされた固定筒枠72を有しており、固定筒枠72は、両側部が円枠とされると共に、各円枠間に8個の棒枠が周方向に等間隔に架け渡されている。固定筒枠72は、軸方向長さが2.5mとされており、固定筒枠72には、棒枠間において、実施例1または実施例2のフレーム型環境磁気雑音遮蔽装置10が周方向に8個かつ軸方向に5個の合計40個固定されている。
【0069】
固定筒枠72の両側部には、各辺1.5mの正方形枠状とされた固定面枠74が設けられており、各固定面枠74には、実施例1または実施例2のフレーム型環境磁気雑音遮蔽装置10が、縦横に3個ずつの合計9個固定されている。
【0070】
これにより、合計58個のフレーム型環境磁気雑音遮蔽装置10によって筒形状環境磁気雑音遮蔽装置70が構成されており、筒形状環境磁気雑音遮蔽装置70内に全部がフレーム型環境磁気雑音遮蔽装置10に取り囲まれたほぼ円柱状(8角柱状)の環境磁気雑音遮蔽空間が形成されている。
【0071】
本実施例では、円柱状の環境磁気雑音遮蔽空間を8角柱の環境磁気雑音遮蔽空間で近似した構成であるが、固定筒枠72に固定された合計40個のフレーム型環境磁気雑音遮蔽装置10のうち、固定筒枠72の1列(1つの棒枠間)に固定された5個のフレーム型環境磁気雑音遮蔽装置10を調整モードのまま残し、固定筒枠72の他の7列(他の7つの棒枠間)に固定された35個のフレーム型環境磁気雑音遮蔽装置10を遮蔽モードにした方が良好な環境磁気雑音遮蔽特性を示した。
【0072】
また、従来の磁気シールドルーム方式と比較して、採光性と通気性に優れるとともに、施工性に優れ、フレーム型環境磁気雑音遮蔽装置に分解して搬出・搬入を行うことが容易であるという特徴がある。
【0073】
〔実施例5〕
図8は、本発明の請求項4の環境磁気雑音遮蔽装置に対応する筒形状環境磁気雑音遮蔽装置80の一実施例を示す。
【0074】
本実施例においては、実施例4の筒形状環境磁気雑音遮蔽装置70の外周全体が金網82(網状の導体)で覆われており、これにより、全てのフレーム型環境磁気雑音遮蔽装置10の外面(反環境磁気雑音遮蔽空間側面)が、金網82で覆われている。
【0075】
本実施例では、環境磁気雑音遮蔽空間内へ到来する電磁波をも遮蔽でき、このため、環境磁気雑音と電磁波の両方に対して遮蔽能力を有することができる。
【0076】
【発明の効果】
請求項1に記載の環境磁気雑音遮蔽装置は、以上のように、環境磁場の磁束密度の予め定められた所定方向成分を検出する参照用磁気センサと、フレーム型とされ、電流が供給されることでキャンセル磁場を発生させるキャンセル磁場発生コイルと、前記キャンセル磁場発生コイルに電流を供給して前記キャンセル磁場を発生させることで前記参照用磁気センサの検出値を予め定められた基準値と一致させて環境磁気雑音を遮蔽する遮蔽制御手段と、を備えた構成である。
【0077】
それ故、遮蔽制御手段が環境磁場を時間的に一定にする電流供給能力しか必要でないために、小型化かつ軽量にでき、さらに、参照用磁気センサと遮蔽制御手段とをキャンセル磁場発生コイルの配置面に一体的に具備できる特有の効果を奏する。
【0078】
また、キャンセル磁場発生コイルに比して、参照用磁気センサと遮蔽制御手段は十分小さいために、キャンセル磁場発生コイルの内側に採光性と通気性を兼ね備えた開口部を設けることができるという特有の効果を奏する。
【0079】
さらに、参照用磁気センサとキャンセル磁場発生コイルと遮蔽制御手段は一体的に構成されるので、従来の磁気シールドルーム方式と比較して、施工性が優れるという特有の効果を奏する。
【0080】
請求項2に記載の環境磁気雑音遮蔽装置は、以上のように、基準値を環境磁場やその加算平均値に基づいて決定できるので、キャンセル磁場発生コイルに供給する電流容量が従来のアクティブ磁気シールド方式に比して小さくて済むために、より低消費電力での運用が可能であるという特有の効果を奏する。
【0081】
請求項3に記載の環境磁気雑音遮蔽装置は、以上のように、請求項1または請求項2に記載の複数のフレーム型環境磁気雑音遮蔽装置により構成されるので、従来の磁気シールドルーム方式に比して、採光性、通気性に優れ、施工性も良好であり、容易にフレーム単位に分解して搬出・搬入が行えるという特有の効果を奏する。
【0082】
請求項4に記載の環境磁気雑音遮蔽装置は、以上のように、採光性と通気性を維持しながら電磁波に対する遮蔽特性も備えるという特有の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のフレーム型環境磁気雑音遮蔽装置の斜視図である。
【図2】実施例1の遮蔽制御手段の詳細なブロック図である。
【図3】実施例2の参照用磁気センサのブロック図である。
【図4】実施例2の参照用磁気センサにおける磁気検出素子(磁気抵抗素子)の入出力特性を示すグラフである。
【図5】実施例2の遮蔽制御手段のブロック図である。
【図6】実施例3の立方体形状環境磁気雑音遮蔽装置の斜視図である。
【図7】実施例4の筒形状環境磁気雑音遮蔽装置の斜視図である。
【図8】実施例5の筒形状環境磁気雑音遮蔽装置の斜視図である。
【符号の説明】
10 フレーム型環境磁気雑音遮蔽装置(環境磁気雑音遮蔽装置)
12 キャンル磁場発生コイル
14 参照用磁気センサ
16 遮蔽制御手段
20 加算平均処理回路(基準値決定手段)
44 ワンチップマイコン(基準値決定手段)
60 立方体形状環境磁気雑音遮蔽装置(環境磁気雑音遮蔽装置)
70 筒形状環境磁気雑音遮蔽装置(環境磁気雑音遮蔽装置)
80 筒形状環境磁気雑音遮蔽装置(環境磁気雑音遮蔽装置)
82 金網(網状の導体)
Claims (4)
- 環境磁場の磁束密度の予め定められた所定方向成分を検出する参照用磁気センサと、
フレーム型とされ、電流が供給されることでキャンセル磁場を発生させるキャンセル磁場発生コイルと、
前記キャンセル磁場発生コイルに電流を供給して前記キャンセル磁場を発生させることで前記参照用磁気センサの検出値を予め定められた基準値と一致させて環境磁気雑音を遮蔽する遮蔽制御手段と、
を備え、前記参照用磁気センサと前記遮蔽制御手段とを前記キャンセル磁場発生コイルの配置面に一体的に設けた、
ことを特徴とする環境磁気雑音遮蔽装置。 - 前記キャンセル磁場発生コイルに供給する電流を一定に保持した場合の前記参照用磁気センサの検出値を基に前記基準値を設定する基準値決定手段を備えた、ことを特徴とする請求項1記載の環境磁気雑音遮蔽装置。
- 複数個の請求項1または請求項2記載の環境磁気雑音遮蔽装置で任意形状の空間の全部または一部を取り囲み、かつ、環境磁場の磁束密度における前記各キャンセル磁場発生コイル配置面の直交方向成分を前記各キャンセル磁場が前記基準値と一致させることで前記空間内において環境磁気雑音を遮蔽する、ことを特徴とする環境磁気雑音遮蔽装置。
- 前記各キャンセル磁場発生コイルの内面または外面を網状の導体で覆うことで前記空間内へ到来する電磁波を遮蔽する、ことを特徴とする請求項3記載の環境磁気雑音遮蔽装置。
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-
2002
- 2002-11-15 JP JP2002332488A patent/JP2004172151A/ja active Pending
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