JP2004171973A - 燃料電池発電システム - Google Patents
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Abstract
【課題】太陽エネルギーを有効に利用することができるとともに、燃料電池の起動及び停止の繰り返しを抑制できる燃料電池発電システムを提供する。
【解決手段】燃料電池発電システム10は太陽電池11と、太陽電池11の電力を直接使用する水電気分解装置12と、電気分解で生成した水素を貯蔵する水素貯蔵タンク13と、水素燃料として水素貯蔵タンク13の水素を使用する燃料電池15と、系統連系インバータ16とを備えている。燃料電池発電システム10は、系統連系インバータ16において負荷20及び系統電源21に接続された状態で使用される。制御装置17は燃料電池15の発電電力が不足して負荷に供給すべき電力が不足となるか否かを判断し、不足となると判断したときに負荷20に対して系統電源21から電力を供給するように系統連系インバータ16を切り換える。
【選択図】 図1
【解決手段】燃料電池発電システム10は太陽電池11と、太陽電池11の電力を直接使用する水電気分解装置12と、電気分解で生成した水素を貯蔵する水素貯蔵タンク13と、水素燃料として水素貯蔵タンク13の水素を使用する燃料電池15と、系統連系インバータ16とを備えている。燃料電池発電システム10は、系統連系インバータ16において負荷20及び系統電源21に接続された状態で使用される。制御装置17は燃料電池15の発電電力が不足して負荷に供給すべき電力が不足となるか否かを判断し、不足となると判断したときに負荷20に対して系統電源21から電力を供給するように系統連系インバータ16を切り換える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、太陽電池を備えた燃料電池発電システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ビルや住宅の電力エネルギー源として燃料電池を用いることが検討されている。燃料電池は、周知のように、酸素と水素とを化学反応させることで生じる起電力を利用するものであり、化学エネルギーが直接的に電気エネルギーに変換されるので優れた変換効率が得られる。燃料電池の水素源としては都市ガスやLPガスを改質器で改質した改質ガスや、水の電気分解で製造された水素等が使用される。
【0003】
また、太陽電池と組み合わせた燃料電池システムも提案されている(例えば特許文献1、特許文献2参照)。特許文献1に記載の燃料電池システムでは、負荷に対する電力供給は、太陽電池パネルから調整器を経たものと、燃料電池によるものとがある。そして、太陽電池パネルからの電力が不足する場合には、燃料電池からの電力供給を受け、太陽電池パネルからの電力が余剰となる場合には、電力制御器を経て水電解槽に供給される。水電解槽で水を電気分解すると純粋水素と純粋酸素になるので、純粋水素を水素吸蔵合金に貯蔵し、純粋酸素を酸素タンクに貯蔵する。そして、前記貯蔵された水素と酸素とが取り出されて燃料電池に供給される。また、水素吸蔵合金に貯蔵された水素が不足する場合には、水素吸蔵合金カセット容器によって水素の補給ができるようになっている。
【0004】
また、特許文献2に記載の装置も、太陽電池で発生した電力の一部が余剰電力として水電解装置に供給され、水電解装置で生成された水素が水素貯蔵装置に貯蔵され、太陽電池からの電力供給量が不足したとき、貯蔵された水素が燃料電池に供給されて燃料電池による発電が行われる。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−50820号公報(明細書の段落[0015]〜[0017]、図1)
【特許文献2】
特開2001−338672号公報(明細書の段落[0004]〜[0005]、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記両特許文献に記載された太陽電池及び燃料電池を備えた発電装置システムでは、いずれも太陽電池で発生した電力の余剰電力で水の電気分解を行い、太陽電池からの電力供給量が不足したとき、燃料電池による発電が行われている。即ち、通常は太陽電池で発生した直流電力がDC/ACインバータで交流電力に変換されて負荷に供給される。ところが、太陽電池の発電量は日射量の影響を大きく受け、曇りや雨では負荷で使用する電力を確保するのが難しい。従って、燃料電池で発電する必要があるが、水素を生成する水の電気分解が、太陽電池で発生した電力の余剰電力で行われる構成のため、燃料電池で使用する水素の量を十分確保できない事態が生じる。
【0007】
特許文献1に記載の装置では水素吸蔵合金に貯蔵された水素が不足する場合には、水素吸蔵合金カセット容器によって水素の補給ができるようになっているため、太陽電池の余剰電力が不足しても燃料電池による発電電力で負荷が要求する電力を供給できる。しかし、水素吸蔵合金カセット容器が必要となるという問題がある。一方、特許文献2に記載の装置では水素の補給ができず、燃料電池の発電電力が不足するという問題がある。
【0008】
また、少ない電力量の状態でDC/ACインバータを運転すると、電力損失が大きくなり、太陽電池で発電された電力の使用効率が悪くなるという問題もある。
【0009】
また、燃料電池は、起動及び停止が繰り返されるような運転状態が継続されると、その寿命が短くなるという性質を有している。そのため、起動及び停止の繰り返しを少なくすることが望ましい。
【0010】
本発明は前記の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は太陽エネルギーを有効に利用することができるとともに、燃料電池の起動及び停止の繰り返しを抑制することができる燃料電池発電システムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、太陽電池と、前記太陽電池の電力を直接使用する水電気分解装置と、電気分解で生成した水素を貯蔵する水素貯蔵タンクと、水素燃料として前記水素貯蔵タンクの水素を使用する燃料電池と、系統連系インバータとを備えた。
【0012】
この発明の発電システムでは、太陽電池で発電された電力は直接水の電気分解に使用され、生成された水素が水素貯蔵タンクに貯蔵される。そして、燃料電池は水素貯蔵タンクに貯蔵された水素を燃料として発電を行い、発電された電力が系統連系インバータで交流に変換されて負荷に供給される。太陽電池で発電された電力はDC/ACインバータで交流に変換されることなく、直流電力のまま水の電気分解に直接利用されるため、DC/ACインバータで交流に変換して負荷に電力を供給した余剰電力で水の電気分解を行う構成に比較して、太陽電池で発電された電力の使用効率が向上する。また、曇りの状態等太陽光のエネルギーが低い状態で発電が行われて、電力が低い状態であっても、直接水の電気分解に使用することにより電力が有効に使用される。従って、燃料電池の起動及び停止の繰り返しを抑制することができる。また、系統連系インバータを備えているため、燃料電池の発電電力より負荷の要求する電力が大きいときは、系統電源から負荷に電力を供給することができ、曇りや雨の日が続いても、燃料電池の水素の補給をしなくても、負荷に必要な電力を供給することができる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記燃料電池の発電電力が不足して負荷に供給すべき電力が不足となるか否かを判断し、不足となると判断したときに前記負荷に対して系統電源から電力を供給するように前記系統連系インバータを切り換える切換制御手段を備えている。
【0014】
この発明では、燃料電池での発電電力では負荷に供給すべき電力が不足すると切換制御手段により判断されると、負荷に対して系統電源から電力が供給される状態に切り換えられる。従って、停止・起動の頻度がより少なくなるように燃料電池を運転でき、しかも負荷への電力供給を円滑に行うことができる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記切換制御手段は、前記水電気分解装置で生成される水素量と、前記燃料電池での水素使用量とから負荷に供給すべき電力が不足となるか否かを判断する。この発明では、燃料電池での発電電力では負荷に供給すべき電力が不足となるか否かの判断が適正に行われる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1に従って説明する。図1は一実施の形態の燃料電池発電システムの概略構成図である。
【0017】
図1に示すように、燃料電池発電システム10は、太陽電池11、水電気分解装置12、水素貯蔵タンク13、酸素貯蔵タンク14、燃料電池15、系統連系インバータ16及び制御装置17を備えている。
【0018】
太陽電池11で発電された直流電流は水電気分解装置12に直接供給されるようになっている。水電気分解装置12には燃料電池15で発生して回収された水が図示しない管路を介して供給されるようになっている。水電気分解装置12で生成された水素ガスは管路18aを介して水素貯蔵タンク13に貯蔵され、酸素ガスは管路18bを介して酸素貯蔵タンク14に貯蔵されるようになっている。管路18a,18bにはガスが水電気分解装置12側に逆流するのを防止する逆止め弁(図示せず)が設けられている。
【0019】
水素貯蔵タンク13及び酸素貯蔵タンク14は図示しない流量調整バルブを備えた管路19a,19bを介して燃料電池15に水素及び酸素をそれぞれ供給可能となっている。
【0020】
燃料電池15は例えば固体高分子型の燃料電池からなり、水素貯蔵タンク13からの水素と酸素貯蔵タンク14からの酸素とを反応させて直流の電気エネルギー(直流電力)を発生する。
【0021】
系統連系インバータ16は、燃料電池側インターフェイスと、直流交流変換器(DC/ACインバータ)と、系統側インターフェイスとを備えている。系統連系インバータ16は、負荷20の消費電力を検出する交流電力計測手段と、燃料電池15の出力電力を検出する直流電力検出手段とを備え、負荷20の消費電力が燃料電池15の出力電力を上回るか否かを判断する。系統側インターフェイスは、直流交流変換器の出力電力を負荷20に供給し、この出力電力(供給電力)が負荷20の要求電力(消費電力)に足りないときには系統電源(商用電源)21から電力を補うように構成されている。また、系統側インターフェイスは、直流交流変換器の出力電力(供給電力)が負荷20の要求電力(消費電力)より大きいときは、系統電源21に電力を逆流させるように、即ち逆潮流を行うように構成されている。燃料電池側インターフェイスは、燃料電池15の出力電圧を直流交流変換器での出力制御に適した電圧に昇圧する機能を備えている。
【0022】
燃料電池発電システム10は水素貯蔵タンク13に貯蔵された水素の量を検出する水素貯蔵量検出手段22を備えている。水電気分解装置12には発生水素量を検出する発生水素量検出手段(図示せず)が設けられ、水素貯蔵量検出手段22は、発生水素量検出手段により検出された発生水素量と、燃料電池15での水素使用量とから水素貯蔵タンク13に貯蔵されている水素量を演算するようになっている。燃料電池15での水素使用量は、例えば燃料電池15で発生する水の量から演算される。
【0023】
制御装置17は、前記交流電力計測手段の検出信号と、直流電力検出手段の検出信号とに基づいて、負荷20の消費電力と燃料電池15の出力電力との差を求める。また、水素貯蔵量検出手段22の検出信号からその時点における水素貯蔵タンク13の水素貯蔵量を求める。そして、燃料電池15の運転停止をなるべく招かないように、負荷20に所定量電力を供給するように燃料電池15の発電を制御、即ち燃料電池15への水素と酸素の供給量を制御する。水素貯蔵タンク13の水素貯蔵量が満タンに近い所定量(例えば、満タンの90%)以上で、負荷20の消費電力量が予め設定された所定量を下回る時は、制御装置17は燃料電池15の出力電力を下げることなく、負荷20の消費電力量を上回る条件で運転を行い、余剰電力を系統連系インバータ16を介して系統電源21に逆流させる。
【0024】
制御装置17は、負荷20の消費電力量が予め設定された所定量を多少上回る状態(例えば、+10%程度)であっても、水素貯蔵タンク13の水素貯蔵量が所定量以上で、水電気分解装置12で生成される水素の量が所定量以上であれば、燃料電池15の出力電力が消費電力を満たすように運転を制御する。
【0025】
また、制御装置17は、水素貯蔵タンク13の水素貯蔵量と、水電気分解装置12で生成される水素量と、燃料電池15での水素使用量とから負荷20に供給すべき電力が不足となるか否かを判断し、不足となると判断したときに、燃料電池15の出力電力が負荷20の消費電力より小さくなるように制御すると共に、負荷20に対して系統電源21から電力を供給するように系統連系インバータを切り換える切換制御手段として機能する。
【0026】
次に前記のように構成された燃料電池発電システム10の作用を説明する。燃料電池発電システム10は、系統連系インバータ16において負荷20及び系統電源21に接続された状態で使用される。太陽電池11で発電された直流電力は、全て水電気分解装置12における水の電気分解に使用され、発生した水素と酸素とはそれぞれ水素貯蔵タンク13及び酸素貯蔵タンク14に貯蔵される。そして、水素貯蔵タンク13及び酸素貯蔵タンク14から供給される水素と酸素とを燃料として燃料電池15で発電が行われる。燃料電池15で発電された直流電力は系統連系インバータ16で交流に変換され、負荷20に供給される。
【0027】
燃料電池15における発電電力が負荷20の消費電力より大きければ、余剰電力は系統電源21に逆流される。即ち、系統への逆潮流を行って売電される。燃料電池15における発電電力が負荷20の消費電力より小さければ、不足分が系統電源21から系統連系インバータ16を介して負荷20に供給される。
【0028】
制御装置17により燃料電池15は予め設定された所定発電量となるように運転制御される。そして、太陽エネルギーが十分供給されて、水の電気分解量が多くなると、燃料電池15は予め設定された所定発電量より出力電力が大きくなるように運転されて、逆潮流が行われる。また、雨や曇りが続き水の電気分解量が少なく、燃料電池15を運転するとすぐに燃料が消費されて、燃料電池15の停止が余儀なくされる状況では、燃料電池15は発電量が少ない状態で運転されるか、水素貯蔵タンク13に所定量以上水素が貯蔵されるまで、運転が停止される。そして、負荷20には系統電源21からの電力が系統連系インバータ16を介して供給される。
【0029】
この実施の形態では以下の効果を有する。
(1) この燃料電池発電システム10は、太陽電池11で発電された直流電力は直接水の電気分解に使用され、生成された水素が燃料電池15の燃料として使用される。従って、DC/ACインバータで交流に変換して負荷に電力を供給した余剰電力で水の電気分解を行う構成に比較して、太陽電池で発電された電力の使用効率が向上する。また、また、曇りの状態等太陽光のエネルギーが低い状態で発電が行われて、電力が低い状態であっても、直接水の電気分解に使用することにより電力を有効に使用できる。また、太陽電池11で発電された直流電力を交流電力に変換するDC/ACインバータが不要なため、低コストとなる。
【0030】
(2) 燃料電池発電システム10は、系統連系インバータ16を備えているため、燃料電池15の発電電力より負荷20の要求する電力が大きいときは、系統電源21から負荷20に電力を供給することができ、曇りや雨の日が続いても、燃料電池15の水素の補給をしなくても、負荷20に必要な電力を供給することができる。
【0031】
(3) 燃料電池発電システム10は、燃料電池15での発電電力が不足して負荷20に供給すべき電力が不足となるか否かを判断し、不足となると判断したときに負荷20に対して系統電源21から電力を供給するように系統連系インバータ16を切り換える制御装置17を備えている。従って、停止・起動の頻度がより少なくなるように燃料電池15を運転でき、しかも負荷20への電力供給を円滑に行うことができる。
【0032】
(4) 制御装置17は、水電気分解装置12で生成される水素量と、燃料電池15での水素使用量とから負荷20に供給すべき電力が不足となるか否かを判断する。即ち、燃料電池15の燃料となる水素量に基づいて前記判断がなされるため、判断が適正に行われる。
【0033】
(5) 制御装置17は、水素貯蔵タンク13の水素貯蔵量が満タンに近い所定量(例えば、満タンの90%)以上で、負荷20の消費電力量が予め設定された所定量を下回る時は、燃料電池15の出力電力が負荷20の消費電力量を上回る条件で運転を行い、余剰電力を系統電源21に逆流させる。従って、太陽エネルギーを太陽電池11の発電に使用できるにも拘わらず、水素貯蔵タンク13が満タンのため、太陽電池11の発電を停止する事態を回避でき、しかも、夜間に燃料電池15を運転するための水素を確保できる。
【0034】
(6) 太陽電池11で発電された電力を蓄電池に充電することなく、太陽電池11と燃料電池15とを水素を介して結合させるため、蓄電装置が不要となり、蓄電池の寿命の問題及びコスト増を回避できる。
【0035】
(7) 水電気分解装置12で電気分解に使用する水に燃料電池15で生成した水を使用している。燃料電池15で発生する水は温度が高いので、その状態で使用することにより、室温の水を電気分解するのに比較して電気分解が効率良くよく行われる。
【0036】
(8) 燃料電池15で使用される酸素に空気中の酸素を使用する代わりに、水電気分解装置12で生成されて酸素貯蔵タンク14に貯蔵された酸素を使用する。従って、空気中の酸素を使用する場合と異なり、酸素以外の不要な気体が燃料電池15の酸素側の電極に供給されないため、供給量の制御が容易になる。
【0037】
(9) 都市ガスを改質して水素を得る場合、脱硫が必要であったり、改質時にエネルギーロスがあるが、太陽光発電で得た電力で水を電気分解して、生成した水素を燃料として発電する方がシステムもシンプルで、エネルギーロスも低減できる。
【0038】
(10) 太陽熱発電のユーザーがこの燃料電池発電システム10を導入する場合、既存の太陽光パネル(太陽電池)を流用できる。
実施の形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
【0039】
○ 太陽電池11の発電電力を水電気分解装置12にのみ供給可能な構成に代えて、太陽エネルギーが十分に存在する場合に、太陽電池11の発電電力を水電気分解装置12で使用せずに負荷20に供給可能な構成としてもよい。例えば、図2に示すように、太陽電池11が切換手段23を介して、水電気分解装置12及び系統連系インバータ24のいずれか一方と選択的に接続可能に構成する。制御装置17は水素貯蔵タンク13に水素が所定量以上貯蔵されるとともに、水電気分解装置12での生成水素量と燃料電池15での使用水素量との差が所定量以下の状態のとき、切換手段23に太陽電池11を系統連系インバータ24に接続する状態に切り換える指令を出力する。切換手段23は制御装置17からの指令信号により、太陽電池11の接続状態を切り換える。
【0040】
前記実施の形態のように、太陽電池11の発電電力が全て水電気分解装置12に供給される構成の場合は、真夏のように太陽エネルギーが豊富な場合に、太陽電池11が有効に使用されない状態となる場合が生じる。例えば、水素貯蔵タンク13が満タンになると、まだ、太陽電池11での発電が十分可能な太陽エネルギーがあるにも拘わらず、発電を停止するか、燃料電池15で使用される水素量に相当する分だけに発電量を低下させる必要がある。しかし、この構成の場合は、太陽電池11を切換手段23を介して系統連系インバータ24に接続可能なため、水素貯蔵タンク13に貯蔵する余裕がない場合でも、太陽電池11を太陽エネルギーに応じて効率良く運転して、発電電力を負荷20に供給したり、あるいは売電することができる。
【0041】
○ 太陽電池11の発電電力を水電気分解装置12に供給する状態と、負荷20あるいは系統電源21に供給する状態とに切換接続可能とする構成において、系統連系インバータ24を新たに設ける代わりに、燃料電池15が接続される系統連系インバータ16を太陽電池11と共用してもよい。この場合、系統連系インバータが1台で済む。
【0042】
○ 水素貯蔵タンク13を水素吸蔵合金タンクで構成し、複数設けてもよい。水素吸蔵合金タンクは通常の高圧タンクに比較して、タンクの体積が同じであれば、通常のタンクより貯蔵量を多くできる。しかし、水素の放出は吸熱反応であるので、水素の放出に必要な熱が熱媒により供給されないと、水素放出が円滑に行われない。一方、水素の吸蔵反応は発熱反応であるので、水素の吸蔵反応で発生した熱を除去しないと吸蔵反応が円滑に進行しない。従って、水素吸蔵合金タンクを使用する場合は、タンクが1台だと燃料電池15に水素を供給する際に水電気分解装置12で生成した水素を効率良く貯蔵できないので、水素供給状態の水素貯蔵タンク13と別の水素貯蔵タンク13に水電気分解装置12で生成した水素を貯蔵する方が好ましい。例えば、水電気分解装置12で生成した水素を、燃料電池15に水素供給中でない水素貯蔵タンク13へ貯蔵するように、水電気分解装置12と各水素貯蔵タンク13とを連結する管路18a及び各水素貯蔵タンク13と燃料電池15とを連結する管路19aに切換弁を設ける。
【0043】
○ 水素吸蔵合金タンクで構成した水素貯蔵タンク13を1個設けてもよい。
○ 水素貯蔵タンク13を水素吸蔵合金タンクで構成する際、各タンクに熱交換器を装備する。そして、水素貯蔵タンク13から水素を燃料電池15に供給する際に、熱交換器に供給する熱水として燃料電池15の冷却水を使用する構成とする。この場合、水を加熱するために余分なエネルギーを使用しなくてよい。
【0044】
○ 都市ガスやLPガスを改質器で改質して得た水素を使用する燃料発電システムを改造して、太陽電池11及び水電気分解装置12を設けた構成としてもよい。例えば、水素貯蔵タンク13を改質器で発生した水素を貯蔵する水素貯蔵タンクと共用する。この場合、通常は改質器は駆動させずに、水電気分解装置12で生成された水素を燃料電池15の燃料として使用し、曇りや雨等で水電気分解装置12による水素の供給が不足する場合に、改質器を駆動して水素を得るようにする。
【0045】
○ 水電気分解装置12で使用する水に、燃料電池15で生成した水以外の水を使用してもよい。この場合、水の加熱に燃料電池15の冷却水を使用すれば、水野電気分解を効率良く行うために、水を加熱するために余分なエネルギーを使用しなくてよい。
【0046】
○ 酸素貯蔵タンク14を設けず、水電気分解装置12で生成した酸素を空気中に放出したり、別の目的に使用してもよい。
前記実施の形態から把握される発明(技術的思想)について以下に記載する。
【0047】
(1) 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記太陽電池を前記水電気分解装置と、前記系統連系インバータとに接続状態を切り換える切換手段が設けられ、前記切換手段は前記水素貯蔵タンクに水素が所定量以上貯蔵されるとともに、前記水電気分解装置での生成水素量と燃料電池での使用水素量との差が所定量以下の状態のとき、太陽電池を系統連系インバータに接続する状態に切り換えられる。
【0048】
(2) 請求項1〜請求項3及び前記技術的思想(1)のいずれかに記載の発明において、水素貯蔵タンクとして水素吸蔵合金タンクを複数使用し、水電気分解装置で生成した水素を、燃料電池に水素供給中でない水素貯蔵タンクへ貯蔵するように、水電気分解装置と水素貯蔵タンクとを連結する管路及び水素貯蔵タンクと燃料電池とを連結する管路に切換弁が設けられている。
【0049】
(3) 請求項2又は請求項3に記載の発明において、前記切換制御手段は燃料電池の発電量を制御する制御装置であって、燃料電池の発電量を低下又は燃料電池の運転を停止させることにより、前記系統連系インバータに前記切り換えを行わせる。
【0050】
(4) 請求項1〜請求項3及び前記技術的思想(1)〜(3)のいずれかに記載の発明において、前記水電気分解装置は前記燃料電池で発生した水を電気分解する。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、太陽エネルギーを有効に利用することができるとともに、燃料電池の起動及び停止の繰り返しを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態の燃料電池発電システムの概略構成図。
【図2】別例の燃料電池発電システムの概略構成図。
【符号の説明】
11…太陽電池、12…水電気分解装置、13…水素貯蔵タンク、15…燃料電池、16,24…系統連系インバータ、17…切換制御手段を構成する制御装置、20…負荷、21…系統電源。
【発明の属する技術分野】
本発明は、太陽電池を備えた燃料電池発電システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ビルや住宅の電力エネルギー源として燃料電池を用いることが検討されている。燃料電池は、周知のように、酸素と水素とを化学反応させることで生じる起電力を利用するものであり、化学エネルギーが直接的に電気エネルギーに変換されるので優れた変換効率が得られる。燃料電池の水素源としては都市ガスやLPガスを改質器で改質した改質ガスや、水の電気分解で製造された水素等が使用される。
【0003】
また、太陽電池と組み合わせた燃料電池システムも提案されている(例えば特許文献1、特許文献2参照)。特許文献1に記載の燃料電池システムでは、負荷に対する電力供給は、太陽電池パネルから調整器を経たものと、燃料電池によるものとがある。そして、太陽電池パネルからの電力が不足する場合には、燃料電池からの電力供給を受け、太陽電池パネルからの電力が余剰となる場合には、電力制御器を経て水電解槽に供給される。水電解槽で水を電気分解すると純粋水素と純粋酸素になるので、純粋水素を水素吸蔵合金に貯蔵し、純粋酸素を酸素タンクに貯蔵する。そして、前記貯蔵された水素と酸素とが取り出されて燃料電池に供給される。また、水素吸蔵合金に貯蔵された水素が不足する場合には、水素吸蔵合金カセット容器によって水素の補給ができるようになっている。
【0004】
また、特許文献2に記載の装置も、太陽電池で発生した電力の一部が余剰電力として水電解装置に供給され、水電解装置で生成された水素が水素貯蔵装置に貯蔵され、太陽電池からの電力供給量が不足したとき、貯蔵された水素が燃料電池に供給されて燃料電池による発電が行われる。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−50820号公報(明細書の段落[0015]〜[0017]、図1)
【特許文献2】
特開2001−338672号公報(明細書の段落[0004]〜[0005]、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記両特許文献に記載された太陽電池及び燃料電池を備えた発電装置システムでは、いずれも太陽電池で発生した電力の余剰電力で水の電気分解を行い、太陽電池からの電力供給量が不足したとき、燃料電池による発電が行われている。即ち、通常は太陽電池で発生した直流電力がDC/ACインバータで交流電力に変換されて負荷に供給される。ところが、太陽電池の発電量は日射量の影響を大きく受け、曇りや雨では負荷で使用する電力を確保するのが難しい。従って、燃料電池で発電する必要があるが、水素を生成する水の電気分解が、太陽電池で発生した電力の余剰電力で行われる構成のため、燃料電池で使用する水素の量を十分確保できない事態が生じる。
【0007】
特許文献1に記載の装置では水素吸蔵合金に貯蔵された水素が不足する場合には、水素吸蔵合金カセット容器によって水素の補給ができるようになっているため、太陽電池の余剰電力が不足しても燃料電池による発電電力で負荷が要求する電力を供給できる。しかし、水素吸蔵合金カセット容器が必要となるという問題がある。一方、特許文献2に記載の装置では水素の補給ができず、燃料電池の発電電力が不足するという問題がある。
【0008】
また、少ない電力量の状態でDC/ACインバータを運転すると、電力損失が大きくなり、太陽電池で発電された電力の使用効率が悪くなるという問題もある。
【0009】
また、燃料電池は、起動及び停止が繰り返されるような運転状態が継続されると、その寿命が短くなるという性質を有している。そのため、起動及び停止の繰り返しを少なくすることが望ましい。
【0010】
本発明は前記の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は太陽エネルギーを有効に利用することができるとともに、燃料電池の起動及び停止の繰り返しを抑制することができる燃料電池発電システムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、太陽電池と、前記太陽電池の電力を直接使用する水電気分解装置と、電気分解で生成した水素を貯蔵する水素貯蔵タンクと、水素燃料として前記水素貯蔵タンクの水素を使用する燃料電池と、系統連系インバータとを備えた。
【0012】
この発明の発電システムでは、太陽電池で発電された電力は直接水の電気分解に使用され、生成された水素が水素貯蔵タンクに貯蔵される。そして、燃料電池は水素貯蔵タンクに貯蔵された水素を燃料として発電を行い、発電された電力が系統連系インバータで交流に変換されて負荷に供給される。太陽電池で発電された電力はDC/ACインバータで交流に変換されることなく、直流電力のまま水の電気分解に直接利用されるため、DC/ACインバータで交流に変換して負荷に電力を供給した余剰電力で水の電気分解を行う構成に比較して、太陽電池で発電された電力の使用効率が向上する。また、曇りの状態等太陽光のエネルギーが低い状態で発電が行われて、電力が低い状態であっても、直接水の電気分解に使用することにより電力が有効に使用される。従って、燃料電池の起動及び停止の繰り返しを抑制することができる。また、系統連系インバータを備えているため、燃料電池の発電電力より負荷の要求する電力が大きいときは、系統電源から負荷に電力を供給することができ、曇りや雨の日が続いても、燃料電池の水素の補給をしなくても、負荷に必要な電力を供給することができる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記燃料電池の発電電力が不足して負荷に供給すべき電力が不足となるか否かを判断し、不足となると判断したときに前記負荷に対して系統電源から電力を供給するように前記系統連系インバータを切り換える切換制御手段を備えている。
【0014】
この発明では、燃料電池での発電電力では負荷に供給すべき電力が不足すると切換制御手段により判断されると、負荷に対して系統電源から電力が供給される状態に切り換えられる。従って、停止・起動の頻度がより少なくなるように燃料電池を運転でき、しかも負荷への電力供給を円滑に行うことができる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記切換制御手段は、前記水電気分解装置で生成される水素量と、前記燃料電池での水素使用量とから負荷に供給すべき電力が不足となるか否かを判断する。この発明では、燃料電池での発電電力では負荷に供給すべき電力が不足となるか否かの判断が適正に行われる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1に従って説明する。図1は一実施の形態の燃料電池発電システムの概略構成図である。
【0017】
図1に示すように、燃料電池発電システム10は、太陽電池11、水電気分解装置12、水素貯蔵タンク13、酸素貯蔵タンク14、燃料電池15、系統連系インバータ16及び制御装置17を備えている。
【0018】
太陽電池11で発電された直流電流は水電気分解装置12に直接供給されるようになっている。水電気分解装置12には燃料電池15で発生して回収された水が図示しない管路を介して供給されるようになっている。水電気分解装置12で生成された水素ガスは管路18aを介して水素貯蔵タンク13に貯蔵され、酸素ガスは管路18bを介して酸素貯蔵タンク14に貯蔵されるようになっている。管路18a,18bにはガスが水電気分解装置12側に逆流するのを防止する逆止め弁(図示せず)が設けられている。
【0019】
水素貯蔵タンク13及び酸素貯蔵タンク14は図示しない流量調整バルブを備えた管路19a,19bを介して燃料電池15に水素及び酸素をそれぞれ供給可能となっている。
【0020】
燃料電池15は例えば固体高分子型の燃料電池からなり、水素貯蔵タンク13からの水素と酸素貯蔵タンク14からの酸素とを反応させて直流の電気エネルギー(直流電力)を発生する。
【0021】
系統連系インバータ16は、燃料電池側インターフェイスと、直流交流変換器(DC/ACインバータ)と、系統側インターフェイスとを備えている。系統連系インバータ16は、負荷20の消費電力を検出する交流電力計測手段と、燃料電池15の出力電力を検出する直流電力検出手段とを備え、負荷20の消費電力が燃料電池15の出力電力を上回るか否かを判断する。系統側インターフェイスは、直流交流変換器の出力電力を負荷20に供給し、この出力電力(供給電力)が負荷20の要求電力(消費電力)に足りないときには系統電源(商用電源)21から電力を補うように構成されている。また、系統側インターフェイスは、直流交流変換器の出力電力(供給電力)が負荷20の要求電力(消費電力)より大きいときは、系統電源21に電力を逆流させるように、即ち逆潮流を行うように構成されている。燃料電池側インターフェイスは、燃料電池15の出力電圧を直流交流変換器での出力制御に適した電圧に昇圧する機能を備えている。
【0022】
燃料電池発電システム10は水素貯蔵タンク13に貯蔵された水素の量を検出する水素貯蔵量検出手段22を備えている。水電気分解装置12には発生水素量を検出する発生水素量検出手段(図示せず)が設けられ、水素貯蔵量検出手段22は、発生水素量検出手段により検出された発生水素量と、燃料電池15での水素使用量とから水素貯蔵タンク13に貯蔵されている水素量を演算するようになっている。燃料電池15での水素使用量は、例えば燃料電池15で発生する水の量から演算される。
【0023】
制御装置17は、前記交流電力計測手段の検出信号と、直流電力検出手段の検出信号とに基づいて、負荷20の消費電力と燃料電池15の出力電力との差を求める。また、水素貯蔵量検出手段22の検出信号からその時点における水素貯蔵タンク13の水素貯蔵量を求める。そして、燃料電池15の運転停止をなるべく招かないように、負荷20に所定量電力を供給するように燃料電池15の発電を制御、即ち燃料電池15への水素と酸素の供給量を制御する。水素貯蔵タンク13の水素貯蔵量が満タンに近い所定量(例えば、満タンの90%)以上で、負荷20の消費電力量が予め設定された所定量を下回る時は、制御装置17は燃料電池15の出力電力を下げることなく、負荷20の消費電力量を上回る条件で運転を行い、余剰電力を系統連系インバータ16を介して系統電源21に逆流させる。
【0024】
制御装置17は、負荷20の消費電力量が予め設定された所定量を多少上回る状態(例えば、+10%程度)であっても、水素貯蔵タンク13の水素貯蔵量が所定量以上で、水電気分解装置12で生成される水素の量が所定量以上であれば、燃料電池15の出力電力が消費電力を満たすように運転を制御する。
【0025】
また、制御装置17は、水素貯蔵タンク13の水素貯蔵量と、水電気分解装置12で生成される水素量と、燃料電池15での水素使用量とから負荷20に供給すべき電力が不足となるか否かを判断し、不足となると判断したときに、燃料電池15の出力電力が負荷20の消費電力より小さくなるように制御すると共に、負荷20に対して系統電源21から電力を供給するように系統連系インバータを切り換える切換制御手段として機能する。
【0026】
次に前記のように構成された燃料電池発電システム10の作用を説明する。燃料電池発電システム10は、系統連系インバータ16において負荷20及び系統電源21に接続された状態で使用される。太陽電池11で発電された直流電力は、全て水電気分解装置12における水の電気分解に使用され、発生した水素と酸素とはそれぞれ水素貯蔵タンク13及び酸素貯蔵タンク14に貯蔵される。そして、水素貯蔵タンク13及び酸素貯蔵タンク14から供給される水素と酸素とを燃料として燃料電池15で発電が行われる。燃料電池15で発電された直流電力は系統連系インバータ16で交流に変換され、負荷20に供給される。
【0027】
燃料電池15における発電電力が負荷20の消費電力より大きければ、余剰電力は系統電源21に逆流される。即ち、系統への逆潮流を行って売電される。燃料電池15における発電電力が負荷20の消費電力より小さければ、不足分が系統電源21から系統連系インバータ16を介して負荷20に供給される。
【0028】
制御装置17により燃料電池15は予め設定された所定発電量となるように運転制御される。そして、太陽エネルギーが十分供給されて、水の電気分解量が多くなると、燃料電池15は予め設定された所定発電量より出力電力が大きくなるように運転されて、逆潮流が行われる。また、雨や曇りが続き水の電気分解量が少なく、燃料電池15を運転するとすぐに燃料が消費されて、燃料電池15の停止が余儀なくされる状況では、燃料電池15は発電量が少ない状態で運転されるか、水素貯蔵タンク13に所定量以上水素が貯蔵されるまで、運転が停止される。そして、負荷20には系統電源21からの電力が系統連系インバータ16を介して供給される。
【0029】
この実施の形態では以下の効果を有する。
(1) この燃料電池発電システム10は、太陽電池11で発電された直流電力は直接水の電気分解に使用され、生成された水素が燃料電池15の燃料として使用される。従って、DC/ACインバータで交流に変換して負荷に電力を供給した余剰電力で水の電気分解を行う構成に比較して、太陽電池で発電された電力の使用効率が向上する。また、また、曇りの状態等太陽光のエネルギーが低い状態で発電が行われて、電力が低い状態であっても、直接水の電気分解に使用することにより電力を有効に使用できる。また、太陽電池11で発電された直流電力を交流電力に変換するDC/ACインバータが不要なため、低コストとなる。
【0030】
(2) 燃料電池発電システム10は、系統連系インバータ16を備えているため、燃料電池15の発電電力より負荷20の要求する電力が大きいときは、系統電源21から負荷20に電力を供給することができ、曇りや雨の日が続いても、燃料電池15の水素の補給をしなくても、負荷20に必要な電力を供給することができる。
【0031】
(3) 燃料電池発電システム10は、燃料電池15での発電電力が不足して負荷20に供給すべき電力が不足となるか否かを判断し、不足となると判断したときに負荷20に対して系統電源21から電力を供給するように系統連系インバータ16を切り換える制御装置17を備えている。従って、停止・起動の頻度がより少なくなるように燃料電池15を運転でき、しかも負荷20への電力供給を円滑に行うことができる。
【0032】
(4) 制御装置17は、水電気分解装置12で生成される水素量と、燃料電池15での水素使用量とから負荷20に供給すべき電力が不足となるか否かを判断する。即ち、燃料電池15の燃料となる水素量に基づいて前記判断がなされるため、判断が適正に行われる。
【0033】
(5) 制御装置17は、水素貯蔵タンク13の水素貯蔵量が満タンに近い所定量(例えば、満タンの90%)以上で、負荷20の消費電力量が予め設定された所定量を下回る時は、燃料電池15の出力電力が負荷20の消費電力量を上回る条件で運転を行い、余剰電力を系統電源21に逆流させる。従って、太陽エネルギーを太陽電池11の発電に使用できるにも拘わらず、水素貯蔵タンク13が満タンのため、太陽電池11の発電を停止する事態を回避でき、しかも、夜間に燃料電池15を運転するための水素を確保できる。
【0034】
(6) 太陽電池11で発電された電力を蓄電池に充電することなく、太陽電池11と燃料電池15とを水素を介して結合させるため、蓄電装置が不要となり、蓄電池の寿命の問題及びコスト増を回避できる。
【0035】
(7) 水電気分解装置12で電気分解に使用する水に燃料電池15で生成した水を使用している。燃料電池15で発生する水は温度が高いので、その状態で使用することにより、室温の水を電気分解するのに比較して電気分解が効率良くよく行われる。
【0036】
(8) 燃料電池15で使用される酸素に空気中の酸素を使用する代わりに、水電気分解装置12で生成されて酸素貯蔵タンク14に貯蔵された酸素を使用する。従って、空気中の酸素を使用する場合と異なり、酸素以外の不要な気体が燃料電池15の酸素側の電極に供給されないため、供給量の制御が容易になる。
【0037】
(9) 都市ガスを改質して水素を得る場合、脱硫が必要であったり、改質時にエネルギーロスがあるが、太陽光発電で得た電力で水を電気分解して、生成した水素を燃料として発電する方がシステムもシンプルで、エネルギーロスも低減できる。
【0038】
(10) 太陽熱発電のユーザーがこの燃料電池発電システム10を導入する場合、既存の太陽光パネル(太陽電池)を流用できる。
実施の形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
【0039】
○ 太陽電池11の発電電力を水電気分解装置12にのみ供給可能な構成に代えて、太陽エネルギーが十分に存在する場合に、太陽電池11の発電電力を水電気分解装置12で使用せずに負荷20に供給可能な構成としてもよい。例えば、図2に示すように、太陽電池11が切換手段23を介して、水電気分解装置12及び系統連系インバータ24のいずれか一方と選択的に接続可能に構成する。制御装置17は水素貯蔵タンク13に水素が所定量以上貯蔵されるとともに、水電気分解装置12での生成水素量と燃料電池15での使用水素量との差が所定量以下の状態のとき、切換手段23に太陽電池11を系統連系インバータ24に接続する状態に切り換える指令を出力する。切換手段23は制御装置17からの指令信号により、太陽電池11の接続状態を切り換える。
【0040】
前記実施の形態のように、太陽電池11の発電電力が全て水電気分解装置12に供給される構成の場合は、真夏のように太陽エネルギーが豊富な場合に、太陽電池11が有効に使用されない状態となる場合が生じる。例えば、水素貯蔵タンク13が満タンになると、まだ、太陽電池11での発電が十分可能な太陽エネルギーがあるにも拘わらず、発電を停止するか、燃料電池15で使用される水素量に相当する分だけに発電量を低下させる必要がある。しかし、この構成の場合は、太陽電池11を切換手段23を介して系統連系インバータ24に接続可能なため、水素貯蔵タンク13に貯蔵する余裕がない場合でも、太陽電池11を太陽エネルギーに応じて効率良く運転して、発電電力を負荷20に供給したり、あるいは売電することができる。
【0041】
○ 太陽電池11の発電電力を水電気分解装置12に供給する状態と、負荷20あるいは系統電源21に供給する状態とに切換接続可能とする構成において、系統連系インバータ24を新たに設ける代わりに、燃料電池15が接続される系統連系インバータ16を太陽電池11と共用してもよい。この場合、系統連系インバータが1台で済む。
【0042】
○ 水素貯蔵タンク13を水素吸蔵合金タンクで構成し、複数設けてもよい。水素吸蔵合金タンクは通常の高圧タンクに比較して、タンクの体積が同じであれば、通常のタンクより貯蔵量を多くできる。しかし、水素の放出は吸熱反応であるので、水素の放出に必要な熱が熱媒により供給されないと、水素放出が円滑に行われない。一方、水素の吸蔵反応は発熱反応であるので、水素の吸蔵反応で発生した熱を除去しないと吸蔵反応が円滑に進行しない。従って、水素吸蔵合金タンクを使用する場合は、タンクが1台だと燃料電池15に水素を供給する際に水電気分解装置12で生成した水素を効率良く貯蔵できないので、水素供給状態の水素貯蔵タンク13と別の水素貯蔵タンク13に水電気分解装置12で生成した水素を貯蔵する方が好ましい。例えば、水電気分解装置12で生成した水素を、燃料電池15に水素供給中でない水素貯蔵タンク13へ貯蔵するように、水電気分解装置12と各水素貯蔵タンク13とを連結する管路18a及び各水素貯蔵タンク13と燃料電池15とを連結する管路19aに切換弁を設ける。
【0043】
○ 水素吸蔵合金タンクで構成した水素貯蔵タンク13を1個設けてもよい。
○ 水素貯蔵タンク13を水素吸蔵合金タンクで構成する際、各タンクに熱交換器を装備する。そして、水素貯蔵タンク13から水素を燃料電池15に供給する際に、熱交換器に供給する熱水として燃料電池15の冷却水を使用する構成とする。この場合、水を加熱するために余分なエネルギーを使用しなくてよい。
【0044】
○ 都市ガスやLPガスを改質器で改質して得た水素を使用する燃料発電システムを改造して、太陽電池11及び水電気分解装置12を設けた構成としてもよい。例えば、水素貯蔵タンク13を改質器で発生した水素を貯蔵する水素貯蔵タンクと共用する。この場合、通常は改質器は駆動させずに、水電気分解装置12で生成された水素を燃料電池15の燃料として使用し、曇りや雨等で水電気分解装置12による水素の供給が不足する場合に、改質器を駆動して水素を得るようにする。
【0045】
○ 水電気分解装置12で使用する水に、燃料電池15で生成した水以外の水を使用してもよい。この場合、水の加熱に燃料電池15の冷却水を使用すれば、水野電気分解を効率良く行うために、水を加熱するために余分なエネルギーを使用しなくてよい。
【0046】
○ 酸素貯蔵タンク14を設けず、水電気分解装置12で生成した酸素を空気中に放出したり、別の目的に使用してもよい。
前記実施の形態から把握される発明(技術的思想)について以下に記載する。
【0047】
(1) 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記太陽電池を前記水電気分解装置と、前記系統連系インバータとに接続状態を切り換える切換手段が設けられ、前記切換手段は前記水素貯蔵タンクに水素が所定量以上貯蔵されるとともに、前記水電気分解装置での生成水素量と燃料電池での使用水素量との差が所定量以下の状態のとき、太陽電池を系統連系インバータに接続する状態に切り換えられる。
【0048】
(2) 請求項1〜請求項3及び前記技術的思想(1)のいずれかに記載の発明において、水素貯蔵タンクとして水素吸蔵合金タンクを複数使用し、水電気分解装置で生成した水素を、燃料電池に水素供給中でない水素貯蔵タンクへ貯蔵するように、水電気分解装置と水素貯蔵タンクとを連結する管路及び水素貯蔵タンクと燃料電池とを連結する管路に切換弁が設けられている。
【0049】
(3) 請求項2又は請求項3に記載の発明において、前記切換制御手段は燃料電池の発電量を制御する制御装置であって、燃料電池の発電量を低下又は燃料電池の運転を停止させることにより、前記系統連系インバータに前記切り換えを行わせる。
【0050】
(4) 請求項1〜請求項3及び前記技術的思想(1)〜(3)のいずれかに記載の発明において、前記水電気分解装置は前記燃料電池で発生した水を電気分解する。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、太陽エネルギーを有効に利用することができるとともに、燃料電池の起動及び停止の繰り返しを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態の燃料電池発電システムの概略構成図。
【図2】別例の燃料電池発電システムの概略構成図。
【符号の説明】
11…太陽電池、12…水電気分解装置、13…水素貯蔵タンク、15…燃料電池、16,24…系統連系インバータ、17…切換制御手段を構成する制御装置、20…負荷、21…系統電源。
Claims (3)
- 太陽電池と、前記太陽電池の電力を直接使用する水電気分解装置と、電気分解で生成した水素を貯蔵する水素貯蔵タンクと、水素燃料として前記水素貯蔵タンクの水素を使用する燃料電池と、系統連系インバータとを備えた燃料電池発電システム。
- 前記燃料電池の発電電力が不足して負荷に供給すべき電力が不足となるか否かを判断し、不足となると判断したときに前記負荷に対して系統電源から電力を供給するように前記系統連系インバータを切り換える切換制御手段を備えている請求項1に記載の燃料電池発電システム。
- 前記切換制御手段は、前記水電気分解装置で生成される水素量と、前記燃料電池での水素使用量とから負荷に供給すべき電力が不足となるか否かを判断する請求項2に記載の燃料電池発電システム。
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