JP2004171883A - モジュラー中継コンセント - Google Patents
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Abstract
【課題】パーソナルコンピューターに使用するLANケーブルの端部のモジュラープラグを差し込むためのモジュラー中継コンセントであって、モジュラージャックのように壁に埋め込んで装着される主として壁埋め込み型のモジュラー中継コンセントに関し、特に家庭内で使用する場合に、LANケーブルをサーバとパーソナルコンピュータとに接続する作業を、専門的な技術を要することなく、簡易に且つワンプッシュの作業で行うことのできるモジュラー中継コンセントを提供することを課題とする。
【解決手段】ケーブル端部のモジュラープラグを水平方向から差し込むための標準差込口2と、前記水平方向から差し込まれるケーブルとは異なる別のケーブルのモジュラープラグを斜め方向又は鉛直方向から差し込むための特別差込口4とをモジュラー中継コンセントに形成したことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】ケーブル端部のモジュラープラグを水平方向から差し込むための標準差込口2と、前記水平方向から差し込まれるケーブルとは異なる別のケーブルのモジュラープラグを斜め方向又は鉛直方向から差し込むための特別差込口4とをモジュラー中継コンセントに形成したことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モジュラー中継コンセント、さらに詳しくは、パーソナルコンピューターに使用するLANケーブルの端部のモジュラープラグを差し込むためのモジュラー中継コンセントであって、モジュラージャックのように壁に埋め込んで装着される主として壁埋め込み型のモジュラー中継コンセントに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
一般に、パーソナルコンピューターの通信回線用としてツイストペアケーブルが用いられるが、複数台のパーソナルコンピュータをサーバに接続する場合に、このようなツイストペアケーブルはLANケーブルとして多数配線される。
【0003】
このようなサーバと複数台のパーソナルコンピューターとをLANケーブルで接続して配線することは、一般には事業所等で行われるが、このようなLANケーブルをサーバとパーソナルコンピュータに接続するに際して、事業所のスペースや設置予定位置によってサーバとパーソナルコンピュータ間の寸法は一定しないため、ケーブルの寸法を予め設定することは困難である。
【0004】
従って、一般には設置現場でサーバとパーソナルコンピュータ間の寸法に合致するようにケーブルが切断して使用されている。この場合、ケーブルの一方の端部には予めプラグを取り付けることができるが、他方の端部は現場で切断されるので、切断されるツイストペアケーブルの計8本の端子をモジュラージャック側の特定の端子にそれぞれ接続する必要がある。そして、このような計8本の端子をそれぞれモジュラージャック側の端子に接続する作業は煩雑であり、専門的な技術を要する。また、このような切断端子に現場でモジュラープラグが取り付けられる場合もあるが、いずれにしてもケーブル側端子は、モジュラージャック側の特定の端子に接続しなければならないため、作業が煩雑である点に変わりはない。
【0005】
一方、ツイストペアケーブルの両端に予めモジュラープラグが取り付けられたLANケーブルも市販されてはいるが、所定の寸法に合致しないので、余長分を巻き取って保存する必要がある。
【0006】
ところで、近年ではブロードバンドや高速インターネットの普及等、情報産業の技術の高度化が著しく、事業所のみならず、家庭内においても複数のパーソナルコンピューターとサーバとが設置され、LANケーブルの配線が必要とされる時代が到来することは十分に考えられる。
【0007】
しかし、家庭内で、上述のように切断されたツイストペアケーブルの計8本の端子を接続する作業は、非常に煩雑であり、また専門的な技術がない場合には行うことができない。
【0008】
また両端にモジュラープラグが取り付けられたLANケーブルを使用しても、所定の寸法に合致せず、余長分を巻き取って保存することになれば、スペースが制限されている家庭の室内では支障が生ずることになる。
【0009】
さらに、家庭でLANケーブルを配線する場合、部屋のスペース等の問題から、サーバとパーソナルコンピュータとは別々の部屋に設置されることが想定され、その場合、別々の部屋に設置されたサーバとパーソナルコンピュータとを接続するLANケーブルは、当然のことながら天井裏や家屋の内壁,外壁間の空間部等を利用して配線されることとなる。このような場合には、LANケーブルは、上下方向や斜め方向に配線されることとなる。
【0010】
一方、LANケーブル端部のモジュラープラグを差し込むためのモジュラー中継コンセントの差込口は、ケーブルを床面に敷設して配線することを想定して、一般にはモジュラープラグを水平方向から差し込めるように、モジュラージャックの側面側(正面側)に形成されている。
【0011】
従って、上述のように天井裏や家屋の内壁,外壁間の空間部等を利用して上下方向や斜め方向にLANケーブルが配線される場合、モジュラージャックに接続する位置では、LANケーブルを曲げなければならず、LANケーブルに無理な力が加わって作業が困難になるおそれがある。
【0012】
また、家屋の内壁,外壁間の空間部等は奥行きが定められており、空間部のスペースも限られているので、LANケーブルのモジュラープラグを水平方向から差し込んで取り付ける作業は必ずしも容易ではない。
【0013】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、特に家庭内で使用する場合に、LANケーブルをサーバとパーソナルコンピュータとに接続する作業を、専門的な技術を要することなく、簡易に且つワンプッシュの作業で行うことのできるモジュラー中継コンセントを提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その課題を解決するための手段は、ケーブル端部のモジュラープラグを水平方向から差し込むための標準差込口2と、前記水平方向から差し込まれるケーブルとは異なる別のケーブルのモジュラープラグを斜め方向又は鉛直方向から差し込むための特別差込口4とをモジュラー中継コンセントに形成したことである。
【0015】
標準差込口2が、コンセント本体1の正面側に形成された場合、特別差込口4は、その反対側であるコンセント本体1の背面側の上部に形成されるのが望ましい。
【0016】
特別差込口4は、その特別差込口4に差し込まれるモジュラープラグの差し込み方向が水平面に対して50〜70度の角度をなすように形成されているのが望ましく、60度の角度をなすように形成されているのがより望ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面に従って説明する。
【0018】
本実施形態のモジュラー中継コンセントのコンセント本体1は、合成樹脂製のものであり、該コンセント本体1の正面側には、図1及び図2に示すように、パーソナルコンピュータのLANケーブルの先端側に取り付けられたモジュラープラグを水平方向から差し込むための標準差込口2が形成されている。この標準差込口2は、シャッター3によって開閉自在にされている。シャッター3の略中央には、図2に示すように上向きの矢印が表示されている。
【0019】
コンセント本体1の背面の両側には図1及び図3に示すように段差部34,34 が形成され、その結果、コンセント本体1の背面側は正面側よりも細く形成されている。そして、そのコンセント本体1の背面側の上部に、パーソナルコンピュータの別のLANケーブルの先端側に取り付けられたモジュラープラグを斜め上方から差し込むための特別差込口4が形成されている。この特別差込口4は、図4及び図6に示すように、その特別差込口4に差し込まれるモジュラープラグの差し込み方向が水平面に対して60度の角度をなすように斜めに形成されている。
【0020】
コンセント本体1は、図7に示すような、前方分割体5と後方分割体6とが合体されることにより形成されている。
【0021】
前方分割体5の正面側には、シャッター3によって開閉自在な開口部7が形成されている。また、前方分割体5の両側面側には図3及び図5に示すように略コ字状のフランジ8,8が外向きに突出されている。さらに、このフランジ8,8には、図1及び図2に示すように後述する設置時においてカバー体29を案内して係入するためのガイド溝9,9が形成されている。
また、前記フランジ8,8の前面側には外向きに小さく突出する突出部36が形成され、その突出部36が該フランジ8,8と隣接する部位には、設置時においてその設置箇所等に存在するプレート等を差し込んで固定するための溝部37が形成されている。
【0022】
また、前方分割体5の背面側下部には、図7及び図8に示すようにコンセント本体1の底面10を形成する底面形成体11が外向きに突設されている。この底面形成体11の側面側には、図7に示すように外側立上り片23と内側立上り片24とが形成されており、該外側立上り片23には孔12が穿設されている。
【0023】
さらに、前方分割体5のフランジ8,8の背面側には、図8に示すように係入片13が外向きに突設され、該係入片13の先端に係合突起14が形成されている。
【0024】
前記モジュラープラグを斜め上方から差し込むための特別差込口4は、後方分割体6の背面側の上部に形成されている。また後方分割体6の正面側には、図7及び図8に示すように前記モジュラープラグを水平方向から差し込むための標準差込口2を形成するための標準差込口形成体15が外向きに突設されている。
【0025】
そして、該標準差込口形成体15の下面には、図8に示すように集積回路を具備した基板16が止具17で固着されている。
【0026】
さらに、後方分割体6の両側面側には、図7及び図8に示すように前記略コ字状のフランジ8,8に対面するフランジ18,18 が外向きに突出されている。そして、このフランジ18,18 にも、後述するカバー体29を案内して係入するためのガイド溝19,19 が形成されている。また、該フランジ18,18 には、図7に示すように前記前方分割体5の係入片13が係入される孔20,20 が穿設されている。さらに後方分割体6の内面側には、図8に示すように前記前方分割体5の孔12に差し込まれる突起21が内向きに突設されている。
【0027】
特別差込口4の内面側には、図3に示すように接続端子22が設けられている。このような接続端子は、図示しないが、前面側の標準差込口2の内部にも設けられている。
【0028】
本実施形態のモジュラー中継コンセントのコンセント本体1は、上記のような前方分割体5と後方分割体6とを合体させて構成されたものである。より具体的には、前方分割体5の底面形成体11の外側立上り片23を、後方分割体6の内面側でガイドさせながら、フランジ8,8とフランジ18,18 とが対面するように前方分割体5と後方分割体6とを近接させる。
【0029】
そして、前方分割体5のフランジ8,8と後方分割体6のフランジ18,18 とを接触させると、前方分割体5の係入片13が後方分割体6の孔20に係入され、その係入片13の係合突起14が後方分割体6のフランジ18の背面側に係止されることとなる。また、後方分割体6の突起21が、前方分割体5の孔12に差し込まれることとなる。これによって、前方分割体5と後方分割体6とは、不用意に分離することなく合体されることとなる。
このとき、基板16は、底面形成体11の内側立上り片24の上面で保持されることとなり、それによって基板16が位置決めされることとなる。
【0030】
次に、上記のような構成からなるモジュラー中継コンセント35を使用する場合の一例について説明する。
【0031】
本実施形態のモジュラー中継コンセント35は、家庭用として、たとえば家屋の複数の部屋のいずれか1つの部屋にサーバやハブ等が設置され、他の複数の部屋にパーソナルコンピュータが設置されているような場合に使用される。
【0032】
より具体的に説明すると、図9及び図10に示すように、家屋の内壁25と外壁26との間の空間部27内にコンセント本体1が存在し、標準差込口2及びシャッター3が設けられたコンセント本体1の前面側が、内壁25の内側に面する部屋側に裸出するように取り付けられる。この場合、コンセント本体1の前面側は、プレート28に嵌め込まれることとなる。
【0033】
また、前記空間部27内に位置するコンセント本体1は、カバー体29で包囲されることとなる。具体的には、カバー体29の一部がフランジ8,18の溝部9,19内に差し込まれることによって、カバー体29がコンセント本体1に取り付けられ、それによってコンセント本体1がカバー体29に包囲されるのである。
このとき、図示はしないが、設置箇所に存在するプレート等が前記溝部37に差し込まれることとなる。
【0034】
そして、コンセント本体1のシャッター3を持ち上げて標準差込口2を開口させ、その標準差込口2に図11及び図12に示すようにLANケーブル30のモジュラープラグ32を差し込む。この場合は、内壁25の内側の部屋に設置されたパーソナルコンピュータのモジュラープラグが標準差込口2に差し込まれることとなる。
【0035】
一方、サーバに接続されたLANケーブル31は、そのサーバが設置された部屋から、前記内壁25と外壁26との間の空間部27に取り出されて配線され、その空間部27に配線されたLANケーブル31のモジュラープラグ33が、図11及び図12に示すように前記のようなコンセント本体1の背面側上部の特別差込口4に差し込んで接続されることとなる。
【0036】
具体的には、たとえばサーバが設置された部屋が2階で、パーソナルコンピュータが設置された部屋が1階の場合に、LANケーブル31はその2階の部屋から内壁を介して一旦空間部内に取り出され、天井裏から階下の空間部27内に下向きに通過するように配線されて、上述のようにジャック本体1の背面側上部の特別差込口4に差し込まれることとなる。
【0037】
この場合において、家屋の内壁25と外壁26間の空間部27は、一般に奥行きが狭く形成されてスペースが限定されているが、コンセント本体1の背面側上部の特別差込口4は、その特別差込口4に差し込まれるモジュラープラグの差し込み方向が水平面に対して60度の角度をなすように斜めに形成されているため(換言すれば垂直面に対して30度の角度をなして形成されている)、上述のように階上の部屋から階下の部屋に向かってLANケーブル31が下向きに通過して配線される場合に、LANケーブル31を極端に曲げる必要がないので、コンセント本体1の特別差込口4へのプラグの差し込みを容易に行うことができることとなる。
【0038】
このように、本実施形態においては、1つのモジュラー中継コンセント35に、LANケーブルを水平方向から差し込むことのできる標準差込口2と、背面側の斜め上方から差し込むことのできる特別差込口4との2つの差込口を設けたため、上述のように、水平方向から差し込むことのできる標準差込口2が1つの部屋の内壁25に面し、背面側の斜め上方から差し込むことのできる特別差込口4が内壁25と外壁26との間の空間部27内に位置するように取り付けることで、1つの部屋のパーソナルコンピュータのLANケーブルをモジュラー中継コンセントに接続するとともに、その部屋の階上の部屋に設置されたサーバ,ハブ等に接続されているLANケーブルを、該階上の部屋から内壁25と外壁26との間の空間部27を下向きに通過するように配線して上記モジュラー中継コンセントに接続することができ、その結果、家屋における階上の部屋のサーバと、階下のパーソナルコンピュータとを、本実施形態のモジュラー中継コンセントを介してLANケーブルで接続することができる。
【0039】
特に、背面側上部の特別差込口4は、その特別差込口4に差し込まれるモジュラープラグの差し込み方向が水平面に対して60度の角度をなすように形成されているので、上記家屋の内壁25と外壁26との間の空間部27のように奥行きが狭く、限られたスペースの場所であっても、ワンプッシュの作業でサーバからのLANケーブルを接続することができる。
【0040】
このように、1つのモジュラー中継コンセントが、1つの部屋のパーソナルコンピュータからのLANケーブルの接続と、別の部屋のサーバ,ハブ等からのLANケーブルの接続との双方を行うことができるので、家屋の構造上における各部屋の寸法や、内壁25と外壁26間の空間部27における階下と階上との距離等が予め設定されていれば、接続すべきLANケーブルの寸法もおよそ設定することが可能となる。
【0041】
その結果、現場でLANケーブルにプラグを取り付けるという現場での端末加工を行うことなく、予めプラグを両端に接続して端末加工を施したLANケーブルをそのまま用いることができ、しかも家屋の構造に基づいて設置される部屋の寸法、階下,階上間の寸法等に応じてLANケーブルの寸法を設定しておくことで、余長分が生じてLANケーブルを巻き取る必要もない。
【0042】
この結果、サーバ等と各パーソナルコンピュータとの接続を、専門的技術を要することなく家庭内で簡易に且つワンプッシュの作業で行うことができるのである。
【0043】
尚、上記実施形態では、モジュラー中継コンセントを1個のみ設置する場合について説明したが、設置するモジュラー中継コンセントの個数は1個に限定されるものではなく、たとえばプレート28が設置された同じ箇所に上記モジュラー中継コンセントが2個設置されていてもよく、その個数は問わない。
【0044】
このように複数個設置する場合でも、上記のように背面側上部の特別差込口4は、その特別差込口4に差し込まれるモジュラープラグの差し込み方向が水平面に対して60度の各度をなすように形成されているので、LANケーブルをサーバ等と各部屋のパーソナルコンピュータとに簡易な作業で接続することができる。
【0045】
また、このようにモジュラー中継コンセントが複数個接続されていれば、1つのモジュラー中継コンセントをパーソナルコンピュータ用として使用し、他のモジュラー中継コンセントを電話回線接続用として使用することもできるという効果がある。
【0046】
さらに、上記実施形態では、モジュラー中継コンセントを斜め上方から差し込む特別差込口4は、その特別差込口4に差し込まれるモジュラープラグの差し込み方向が水平面に対して60度の角度をなすように形成されていたため、上記のような好ましい効果が得られたが、この角度も上記実施形態に限定されるものではない。
【0047】
ただし、上記のように階上から階下へ向かってLANケーブルを配線して設置するような場合に、特別差込口4に差し込まれるモジュラープラグの差し込み方向が水平方向に対して50〜70度の角度をなすように特別差込口4が形成されている場合には、内壁25、外壁26間の空間部27の奥行きが限定されているにもかかわらず、モジュラー中継コンセントへのプラグの接続を容易に行うことができ、特に60度の場合には非常に好適に行うことができる。
【0048】
さらに、斜め方向からに限らず、モジュラープラグを鉛直方向から差し込むように特別差込口4を形成することも可能である。
ただし、鉛直方向から差し込む場合には、モジュラー中継コンセントの形状や近辺の取付構造によって、LANケーブルの配線上の支障が生ずるおそれがあるので、この点を考慮する必要がある。
【0049】
さらに、上記実施形態では、特別差込口4がコンセント本体1の背面側の上部に形成されていたため、内壁25の内側からモジュラー中継コンセントに差し込まれるLANケーブル30のモジュラープラグ32と、内壁25の外側、すなわち内壁25、外壁26間の空間部27内においてモジュラー中継コンセントに差し込まれるLANケーブル31のモジュラープラグ33とが、それぞれ反対方向から差し込まれることとなるので、その差し込みの作業を好適に行うことができるという好ましい効果が得られたが、特別差込口4を形成する位置はがコンセント本体1の背面側上部に限定されるものではない。
【0050】
さらに、上記実施形態では、コンセント本体1が、前方分割体5と後方分割体6とを合体することによって形成されていたが、このように2つの分割体で構成されている必要は必ずしもなく、たとえば全体が一体形成されたようなものであってもよい。ただし、上記のように2つの分割体で構成されていることで、それぞれの分割体の成形が容易となり、コンセント本体1の製作も容易となる。
【0051】
さらに、コンセント本体1の形状も上記実施形態に限定されるものではなく、またその材質も上記実施形態の合成樹脂に限定されない。
【0052】
さらに、上記実施形態では、コンセント本体1の外側にフランジ8,18を突設させ、そのフランジ8,18にガイド溝9,19を形成したため、ガイド溝9,19にカバー体29を係止させることで、モジュラー中継コンセントがカバー体29で包囲されて保護されるという好ましい効果が得られたが、このようなガイド溝9,19を形成することは本発明に必須の条件ではない。
【0053】
その他、モジュラー中継コンセントの各構成も上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の意図する範囲内で設計変更自在である。
【0054】
さらに、上記実施形態では、家庭内でのサーバと複数台のパーソナルコンピュータとを接続するLAN配線のためのモジュラー中継コンセントに使用する場合について説明したが、本発明のモジュラー中継コンセントの用途は該実施形態のような家庭用に限定されるものではなく、事業所等に設置する場合に用いることも可能である。
【0055】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、ケーブル端部のモジュラープラグを水平方向から差し込むための標準差込口と、前記水平方向から差し込まれるケーブルとは異なる別のケーブルのモジュラープラグを斜め方向又は鉛直方向から差し込むための特別差込口とを1つのモジュラー中継コンセントに形成したものであるため、標準差込口には、たとえば1つの部屋に設置されたパーソナルコンピュータのLANケーブルを接続し、特別差込口には、たとえば別の部屋に設置されたサーバ等から家屋の内壁と外壁との間の空間部等、奥行きが狭く、限られたスペースの場所で配置されるLANケーブルを斜め方向から接続することができ、この結果、たとえば家屋における1つの部屋のサーバ等と、別のフロアの部屋のパーソナルコンピュータとを、上記のようなモジュラー中継コンセントを介してLANケーブルで接続することができ、その結果、このようなサーバと複数台のパーソナルコンピュータとのLAN配線を家庭においても専門的技術を要することなく簡易に且つワンプッシュの作業で行うことができるという効果がある。
【0056】
さらに、特別差込口に差し込まれるモジュラープラグの差し込み方向が、水平面に対して50〜70度の角度をなすように特別差込口が形成されている場合には、上記のように家屋等の階上から階下へ向かってケーブルを配線して設置するような場合に、内壁,外壁間の空間部の奥行きが限定されているにもかかわらず、モジュラー中継コンセントへのプラグの接続を容易に行うことができる効果がより良好となり、特に特別差込口に差し込まれるモジュラープラグの差し込み方向が水平面に対して60度の角度をなすように形成されている場合には、この効果は一層良好となる。
【0057】
また、特別差込口を、コンセント本体の背面側の上部に設けた場合には、、内壁の内側からモジュラー中継コンセントに差し込まれるケーブルのモジュラープラグと、内壁の外側、すなわち内壁,外壁間の空間部内においてモジュラー中継コンセントに差し込まれるケーブルのモジュラープラグとが、それぞれ反対方向から差し込まれることとなるので、その差し込みの作業を好適に行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態としてのモジュラー中継コンセントの斜視図。
【図2】同正面図。
【図3】同平面図。
【図4】同側面図。
【図5】同底面図。
【図6】図2のA−A線断面図。
【図7】同分解斜視図。
【図8】同分解側面図
【図9】モジュラー中継コンセントを取り付けた状態の概略側面図。
【図10】同概略平面図。
【図11】LANケーブルをモジュラー中継コンセントに接続した状態の概略側面図。
【図12】同概略平面図。
【符号の説明】
1…コンセント本体 2…標準差込口
4…特別差込口
【発明の属する技術分野】
本発明は、モジュラー中継コンセント、さらに詳しくは、パーソナルコンピューターに使用するLANケーブルの端部のモジュラープラグを差し込むためのモジュラー中継コンセントであって、モジュラージャックのように壁に埋め込んで装着される主として壁埋め込み型のモジュラー中継コンセントに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
一般に、パーソナルコンピューターの通信回線用としてツイストペアケーブルが用いられるが、複数台のパーソナルコンピュータをサーバに接続する場合に、このようなツイストペアケーブルはLANケーブルとして多数配線される。
【0003】
このようなサーバと複数台のパーソナルコンピューターとをLANケーブルで接続して配線することは、一般には事業所等で行われるが、このようなLANケーブルをサーバとパーソナルコンピュータに接続するに際して、事業所のスペースや設置予定位置によってサーバとパーソナルコンピュータ間の寸法は一定しないため、ケーブルの寸法を予め設定することは困難である。
【0004】
従って、一般には設置現場でサーバとパーソナルコンピュータ間の寸法に合致するようにケーブルが切断して使用されている。この場合、ケーブルの一方の端部には予めプラグを取り付けることができるが、他方の端部は現場で切断されるので、切断されるツイストペアケーブルの計8本の端子をモジュラージャック側の特定の端子にそれぞれ接続する必要がある。そして、このような計8本の端子をそれぞれモジュラージャック側の端子に接続する作業は煩雑であり、専門的な技術を要する。また、このような切断端子に現場でモジュラープラグが取り付けられる場合もあるが、いずれにしてもケーブル側端子は、モジュラージャック側の特定の端子に接続しなければならないため、作業が煩雑である点に変わりはない。
【0005】
一方、ツイストペアケーブルの両端に予めモジュラープラグが取り付けられたLANケーブルも市販されてはいるが、所定の寸法に合致しないので、余長分を巻き取って保存する必要がある。
【0006】
ところで、近年ではブロードバンドや高速インターネットの普及等、情報産業の技術の高度化が著しく、事業所のみならず、家庭内においても複数のパーソナルコンピューターとサーバとが設置され、LANケーブルの配線が必要とされる時代が到来することは十分に考えられる。
【0007】
しかし、家庭内で、上述のように切断されたツイストペアケーブルの計8本の端子を接続する作業は、非常に煩雑であり、また専門的な技術がない場合には行うことができない。
【0008】
また両端にモジュラープラグが取り付けられたLANケーブルを使用しても、所定の寸法に合致せず、余長分を巻き取って保存することになれば、スペースが制限されている家庭の室内では支障が生ずることになる。
【0009】
さらに、家庭でLANケーブルを配線する場合、部屋のスペース等の問題から、サーバとパーソナルコンピュータとは別々の部屋に設置されることが想定され、その場合、別々の部屋に設置されたサーバとパーソナルコンピュータとを接続するLANケーブルは、当然のことながら天井裏や家屋の内壁,外壁間の空間部等を利用して配線されることとなる。このような場合には、LANケーブルは、上下方向や斜め方向に配線されることとなる。
【0010】
一方、LANケーブル端部のモジュラープラグを差し込むためのモジュラー中継コンセントの差込口は、ケーブルを床面に敷設して配線することを想定して、一般にはモジュラープラグを水平方向から差し込めるように、モジュラージャックの側面側(正面側)に形成されている。
【0011】
従って、上述のように天井裏や家屋の内壁,外壁間の空間部等を利用して上下方向や斜め方向にLANケーブルが配線される場合、モジュラージャックに接続する位置では、LANケーブルを曲げなければならず、LANケーブルに無理な力が加わって作業が困難になるおそれがある。
【0012】
また、家屋の内壁,外壁間の空間部等は奥行きが定められており、空間部のスペースも限られているので、LANケーブルのモジュラープラグを水平方向から差し込んで取り付ける作業は必ずしも容易ではない。
【0013】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、特に家庭内で使用する場合に、LANケーブルをサーバとパーソナルコンピュータとに接続する作業を、専門的な技術を要することなく、簡易に且つワンプッシュの作業で行うことのできるモジュラー中継コンセントを提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その課題を解決するための手段は、ケーブル端部のモジュラープラグを水平方向から差し込むための標準差込口2と、前記水平方向から差し込まれるケーブルとは異なる別のケーブルのモジュラープラグを斜め方向又は鉛直方向から差し込むための特別差込口4とをモジュラー中継コンセントに形成したことである。
【0015】
標準差込口2が、コンセント本体1の正面側に形成された場合、特別差込口4は、その反対側であるコンセント本体1の背面側の上部に形成されるのが望ましい。
【0016】
特別差込口4は、その特別差込口4に差し込まれるモジュラープラグの差し込み方向が水平面に対して50〜70度の角度をなすように形成されているのが望ましく、60度の角度をなすように形成されているのがより望ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面に従って説明する。
【0018】
本実施形態のモジュラー中継コンセントのコンセント本体1は、合成樹脂製のものであり、該コンセント本体1の正面側には、図1及び図2に示すように、パーソナルコンピュータのLANケーブルの先端側に取り付けられたモジュラープラグを水平方向から差し込むための標準差込口2が形成されている。この標準差込口2は、シャッター3によって開閉自在にされている。シャッター3の略中央には、図2に示すように上向きの矢印が表示されている。
【0019】
コンセント本体1の背面の両側には図1及び図3に示すように段差部34,34 が形成され、その結果、コンセント本体1の背面側は正面側よりも細く形成されている。そして、そのコンセント本体1の背面側の上部に、パーソナルコンピュータの別のLANケーブルの先端側に取り付けられたモジュラープラグを斜め上方から差し込むための特別差込口4が形成されている。この特別差込口4は、図4及び図6に示すように、その特別差込口4に差し込まれるモジュラープラグの差し込み方向が水平面に対して60度の角度をなすように斜めに形成されている。
【0020】
コンセント本体1は、図7に示すような、前方分割体5と後方分割体6とが合体されることにより形成されている。
【0021】
前方分割体5の正面側には、シャッター3によって開閉自在な開口部7が形成されている。また、前方分割体5の両側面側には図3及び図5に示すように略コ字状のフランジ8,8が外向きに突出されている。さらに、このフランジ8,8には、図1及び図2に示すように後述する設置時においてカバー体29を案内して係入するためのガイド溝9,9が形成されている。
また、前記フランジ8,8の前面側には外向きに小さく突出する突出部36が形成され、その突出部36が該フランジ8,8と隣接する部位には、設置時においてその設置箇所等に存在するプレート等を差し込んで固定するための溝部37が形成されている。
【0022】
また、前方分割体5の背面側下部には、図7及び図8に示すようにコンセント本体1の底面10を形成する底面形成体11が外向きに突設されている。この底面形成体11の側面側には、図7に示すように外側立上り片23と内側立上り片24とが形成されており、該外側立上り片23には孔12が穿設されている。
【0023】
さらに、前方分割体5のフランジ8,8の背面側には、図8に示すように係入片13が外向きに突設され、該係入片13の先端に係合突起14が形成されている。
【0024】
前記モジュラープラグを斜め上方から差し込むための特別差込口4は、後方分割体6の背面側の上部に形成されている。また後方分割体6の正面側には、図7及び図8に示すように前記モジュラープラグを水平方向から差し込むための標準差込口2を形成するための標準差込口形成体15が外向きに突設されている。
【0025】
そして、該標準差込口形成体15の下面には、図8に示すように集積回路を具備した基板16が止具17で固着されている。
【0026】
さらに、後方分割体6の両側面側には、図7及び図8に示すように前記略コ字状のフランジ8,8に対面するフランジ18,18 が外向きに突出されている。そして、このフランジ18,18 にも、後述するカバー体29を案内して係入するためのガイド溝19,19 が形成されている。また、該フランジ18,18 には、図7に示すように前記前方分割体5の係入片13が係入される孔20,20 が穿設されている。さらに後方分割体6の内面側には、図8に示すように前記前方分割体5の孔12に差し込まれる突起21が内向きに突設されている。
【0027】
特別差込口4の内面側には、図3に示すように接続端子22が設けられている。このような接続端子は、図示しないが、前面側の標準差込口2の内部にも設けられている。
【0028】
本実施形態のモジュラー中継コンセントのコンセント本体1は、上記のような前方分割体5と後方分割体6とを合体させて構成されたものである。より具体的には、前方分割体5の底面形成体11の外側立上り片23を、後方分割体6の内面側でガイドさせながら、フランジ8,8とフランジ18,18 とが対面するように前方分割体5と後方分割体6とを近接させる。
【0029】
そして、前方分割体5のフランジ8,8と後方分割体6のフランジ18,18 とを接触させると、前方分割体5の係入片13が後方分割体6の孔20に係入され、その係入片13の係合突起14が後方分割体6のフランジ18の背面側に係止されることとなる。また、後方分割体6の突起21が、前方分割体5の孔12に差し込まれることとなる。これによって、前方分割体5と後方分割体6とは、不用意に分離することなく合体されることとなる。
このとき、基板16は、底面形成体11の内側立上り片24の上面で保持されることとなり、それによって基板16が位置決めされることとなる。
【0030】
次に、上記のような構成からなるモジュラー中継コンセント35を使用する場合の一例について説明する。
【0031】
本実施形態のモジュラー中継コンセント35は、家庭用として、たとえば家屋の複数の部屋のいずれか1つの部屋にサーバやハブ等が設置され、他の複数の部屋にパーソナルコンピュータが設置されているような場合に使用される。
【0032】
より具体的に説明すると、図9及び図10に示すように、家屋の内壁25と外壁26との間の空間部27内にコンセント本体1が存在し、標準差込口2及びシャッター3が設けられたコンセント本体1の前面側が、内壁25の内側に面する部屋側に裸出するように取り付けられる。この場合、コンセント本体1の前面側は、プレート28に嵌め込まれることとなる。
【0033】
また、前記空間部27内に位置するコンセント本体1は、カバー体29で包囲されることとなる。具体的には、カバー体29の一部がフランジ8,18の溝部9,19内に差し込まれることによって、カバー体29がコンセント本体1に取り付けられ、それによってコンセント本体1がカバー体29に包囲されるのである。
このとき、図示はしないが、設置箇所に存在するプレート等が前記溝部37に差し込まれることとなる。
【0034】
そして、コンセント本体1のシャッター3を持ち上げて標準差込口2を開口させ、その標準差込口2に図11及び図12に示すようにLANケーブル30のモジュラープラグ32を差し込む。この場合は、内壁25の内側の部屋に設置されたパーソナルコンピュータのモジュラープラグが標準差込口2に差し込まれることとなる。
【0035】
一方、サーバに接続されたLANケーブル31は、そのサーバが設置された部屋から、前記内壁25と外壁26との間の空間部27に取り出されて配線され、その空間部27に配線されたLANケーブル31のモジュラープラグ33が、図11及び図12に示すように前記のようなコンセント本体1の背面側上部の特別差込口4に差し込んで接続されることとなる。
【0036】
具体的には、たとえばサーバが設置された部屋が2階で、パーソナルコンピュータが設置された部屋が1階の場合に、LANケーブル31はその2階の部屋から内壁を介して一旦空間部内に取り出され、天井裏から階下の空間部27内に下向きに通過するように配線されて、上述のようにジャック本体1の背面側上部の特別差込口4に差し込まれることとなる。
【0037】
この場合において、家屋の内壁25と外壁26間の空間部27は、一般に奥行きが狭く形成されてスペースが限定されているが、コンセント本体1の背面側上部の特別差込口4は、その特別差込口4に差し込まれるモジュラープラグの差し込み方向が水平面に対して60度の角度をなすように斜めに形成されているため(換言すれば垂直面に対して30度の角度をなして形成されている)、上述のように階上の部屋から階下の部屋に向かってLANケーブル31が下向きに通過して配線される場合に、LANケーブル31を極端に曲げる必要がないので、コンセント本体1の特別差込口4へのプラグの差し込みを容易に行うことができることとなる。
【0038】
このように、本実施形態においては、1つのモジュラー中継コンセント35に、LANケーブルを水平方向から差し込むことのできる標準差込口2と、背面側の斜め上方から差し込むことのできる特別差込口4との2つの差込口を設けたため、上述のように、水平方向から差し込むことのできる標準差込口2が1つの部屋の内壁25に面し、背面側の斜め上方から差し込むことのできる特別差込口4が内壁25と外壁26との間の空間部27内に位置するように取り付けることで、1つの部屋のパーソナルコンピュータのLANケーブルをモジュラー中継コンセントに接続するとともに、その部屋の階上の部屋に設置されたサーバ,ハブ等に接続されているLANケーブルを、該階上の部屋から内壁25と外壁26との間の空間部27を下向きに通過するように配線して上記モジュラー中継コンセントに接続することができ、その結果、家屋における階上の部屋のサーバと、階下のパーソナルコンピュータとを、本実施形態のモジュラー中継コンセントを介してLANケーブルで接続することができる。
【0039】
特に、背面側上部の特別差込口4は、その特別差込口4に差し込まれるモジュラープラグの差し込み方向が水平面に対して60度の角度をなすように形成されているので、上記家屋の内壁25と外壁26との間の空間部27のように奥行きが狭く、限られたスペースの場所であっても、ワンプッシュの作業でサーバからのLANケーブルを接続することができる。
【0040】
このように、1つのモジュラー中継コンセントが、1つの部屋のパーソナルコンピュータからのLANケーブルの接続と、別の部屋のサーバ,ハブ等からのLANケーブルの接続との双方を行うことができるので、家屋の構造上における各部屋の寸法や、内壁25と外壁26間の空間部27における階下と階上との距離等が予め設定されていれば、接続すべきLANケーブルの寸法もおよそ設定することが可能となる。
【0041】
その結果、現場でLANケーブルにプラグを取り付けるという現場での端末加工を行うことなく、予めプラグを両端に接続して端末加工を施したLANケーブルをそのまま用いることができ、しかも家屋の構造に基づいて設置される部屋の寸法、階下,階上間の寸法等に応じてLANケーブルの寸法を設定しておくことで、余長分が生じてLANケーブルを巻き取る必要もない。
【0042】
この結果、サーバ等と各パーソナルコンピュータとの接続を、専門的技術を要することなく家庭内で簡易に且つワンプッシュの作業で行うことができるのである。
【0043】
尚、上記実施形態では、モジュラー中継コンセントを1個のみ設置する場合について説明したが、設置するモジュラー中継コンセントの個数は1個に限定されるものではなく、たとえばプレート28が設置された同じ箇所に上記モジュラー中継コンセントが2個設置されていてもよく、その個数は問わない。
【0044】
このように複数個設置する場合でも、上記のように背面側上部の特別差込口4は、その特別差込口4に差し込まれるモジュラープラグの差し込み方向が水平面に対して60度の各度をなすように形成されているので、LANケーブルをサーバ等と各部屋のパーソナルコンピュータとに簡易な作業で接続することができる。
【0045】
また、このようにモジュラー中継コンセントが複数個接続されていれば、1つのモジュラー中継コンセントをパーソナルコンピュータ用として使用し、他のモジュラー中継コンセントを電話回線接続用として使用することもできるという効果がある。
【0046】
さらに、上記実施形態では、モジュラー中継コンセントを斜め上方から差し込む特別差込口4は、その特別差込口4に差し込まれるモジュラープラグの差し込み方向が水平面に対して60度の角度をなすように形成されていたため、上記のような好ましい効果が得られたが、この角度も上記実施形態に限定されるものではない。
【0047】
ただし、上記のように階上から階下へ向かってLANケーブルを配線して設置するような場合に、特別差込口4に差し込まれるモジュラープラグの差し込み方向が水平方向に対して50〜70度の角度をなすように特別差込口4が形成されている場合には、内壁25、外壁26間の空間部27の奥行きが限定されているにもかかわらず、モジュラー中継コンセントへのプラグの接続を容易に行うことができ、特に60度の場合には非常に好適に行うことができる。
【0048】
さらに、斜め方向からに限らず、モジュラープラグを鉛直方向から差し込むように特別差込口4を形成することも可能である。
ただし、鉛直方向から差し込む場合には、モジュラー中継コンセントの形状や近辺の取付構造によって、LANケーブルの配線上の支障が生ずるおそれがあるので、この点を考慮する必要がある。
【0049】
さらに、上記実施形態では、特別差込口4がコンセント本体1の背面側の上部に形成されていたため、内壁25の内側からモジュラー中継コンセントに差し込まれるLANケーブル30のモジュラープラグ32と、内壁25の外側、すなわち内壁25、外壁26間の空間部27内においてモジュラー中継コンセントに差し込まれるLANケーブル31のモジュラープラグ33とが、それぞれ反対方向から差し込まれることとなるので、その差し込みの作業を好適に行うことができるという好ましい効果が得られたが、特別差込口4を形成する位置はがコンセント本体1の背面側上部に限定されるものではない。
【0050】
さらに、上記実施形態では、コンセント本体1が、前方分割体5と後方分割体6とを合体することによって形成されていたが、このように2つの分割体で構成されている必要は必ずしもなく、たとえば全体が一体形成されたようなものであってもよい。ただし、上記のように2つの分割体で構成されていることで、それぞれの分割体の成形が容易となり、コンセント本体1の製作も容易となる。
【0051】
さらに、コンセント本体1の形状も上記実施形態に限定されるものではなく、またその材質も上記実施形態の合成樹脂に限定されない。
【0052】
さらに、上記実施形態では、コンセント本体1の外側にフランジ8,18を突設させ、そのフランジ8,18にガイド溝9,19を形成したため、ガイド溝9,19にカバー体29を係止させることで、モジュラー中継コンセントがカバー体29で包囲されて保護されるという好ましい効果が得られたが、このようなガイド溝9,19を形成することは本発明に必須の条件ではない。
【0053】
その他、モジュラー中継コンセントの各構成も上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の意図する範囲内で設計変更自在である。
【0054】
さらに、上記実施形態では、家庭内でのサーバと複数台のパーソナルコンピュータとを接続するLAN配線のためのモジュラー中継コンセントに使用する場合について説明したが、本発明のモジュラー中継コンセントの用途は該実施形態のような家庭用に限定されるものではなく、事業所等に設置する場合に用いることも可能である。
【0055】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、ケーブル端部のモジュラープラグを水平方向から差し込むための標準差込口と、前記水平方向から差し込まれるケーブルとは異なる別のケーブルのモジュラープラグを斜め方向又は鉛直方向から差し込むための特別差込口とを1つのモジュラー中継コンセントに形成したものであるため、標準差込口には、たとえば1つの部屋に設置されたパーソナルコンピュータのLANケーブルを接続し、特別差込口には、たとえば別の部屋に設置されたサーバ等から家屋の内壁と外壁との間の空間部等、奥行きが狭く、限られたスペースの場所で配置されるLANケーブルを斜め方向から接続することができ、この結果、たとえば家屋における1つの部屋のサーバ等と、別のフロアの部屋のパーソナルコンピュータとを、上記のようなモジュラー中継コンセントを介してLANケーブルで接続することができ、その結果、このようなサーバと複数台のパーソナルコンピュータとのLAN配線を家庭においても専門的技術を要することなく簡易に且つワンプッシュの作業で行うことができるという効果がある。
【0056】
さらに、特別差込口に差し込まれるモジュラープラグの差し込み方向が、水平面に対して50〜70度の角度をなすように特別差込口が形成されている場合には、上記のように家屋等の階上から階下へ向かってケーブルを配線して設置するような場合に、内壁,外壁間の空間部の奥行きが限定されているにもかかわらず、モジュラー中継コンセントへのプラグの接続を容易に行うことができる効果がより良好となり、特に特別差込口に差し込まれるモジュラープラグの差し込み方向が水平面に対して60度の角度をなすように形成されている場合には、この効果は一層良好となる。
【0057】
また、特別差込口を、コンセント本体の背面側の上部に設けた場合には、、内壁の内側からモジュラー中継コンセントに差し込まれるケーブルのモジュラープラグと、内壁の外側、すなわち内壁,外壁間の空間部内においてモジュラー中継コンセントに差し込まれるケーブルのモジュラープラグとが、それぞれ反対方向から差し込まれることとなるので、その差し込みの作業を好適に行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態としてのモジュラー中継コンセントの斜視図。
【図2】同正面図。
【図3】同平面図。
【図4】同側面図。
【図5】同底面図。
【図6】図2のA−A線断面図。
【図7】同分解斜視図。
【図8】同分解側面図
【図9】モジュラー中継コンセントを取り付けた状態の概略側面図。
【図10】同概略平面図。
【図11】LANケーブルをモジュラー中継コンセントに接続した状態の概略側面図。
【図12】同概略平面図。
【符号の説明】
1…コンセント本体 2…標準差込口
4…特別差込口
Claims (4)
- ケーブル端部のモジュラープラグを水平方向から差し込むための標準差込口(2) と、前記水平方向から差し込まれるケーブルとは異なる別のケーブルのモジュラープラグを斜め方向又は鉛直方向から差し込むための特別差込口(4) とが形成されていることを特徴とするモジュラー中継コンセント。
- 標準差込口(2) が、コンセント本体(1) の正面側に形成され、特別差込口(4) が、コンセント本体(1) の背面側の上部に形成されている請求項1記載のモジュラー中継コンセント。
- 特別差込口(4) に差し込まれるモジュラープラグの差し込み方向が水平面に対して50〜70度の角度をなすように前記特別差込口(4) が形成されている請求項1又は2記載のモジュラー中継コンセント。
- 特別差込口(4) に差し込まれるモジュラープラグの差し込み方向が水平面に対して60度の角度をなすように前記特別差込口(4) が形成されている請求項1又は2記載のモジュラー中継コンセント。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002335244A JP2004171883A (ja) | 2002-11-19 | 2002-11-19 | モジュラー中継コンセント |
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Country | Link |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013191277A (ja) * | 2012-03-12 | 2013-09-26 | Panasonic Corp | モジュラジャックコンセント |
JP2016119319A (ja) * | 2016-03-28 | 2016-06-30 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | モジュラジャックコンセント |
JP2018147720A (ja) * | 2017-03-06 | 2018-09-20 | スガツネ工業株式会社 | 情報コンセント用器体及び情報コンセント |
-
2002
- 2002-11-19 JP JP2002335244A patent/JP2004171883A/ja not_active Withdrawn
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