JP2004170761A - 静電潜像現像用トナーと画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも樹脂と着色剤とからなる着色粒子に外添剤を添加してなる静電潜像現像用トナーにおいて、該トナーの体積平均粒径が4.0〜8.0μmであり、且つ、2.5μm以下の粒子が0.1〜10体積%である静電潜像現像用トナー。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンター等の画像形成装置に用いられる静電潜像現像用トナーとそれを用いる画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、高画質画像を高速でうるための画像形成装置は、ほとんど静電潜像をトナー現像する方式が採用されている。この傾向は今後も続くと考えられるため、静電潜像をトナー現像する方式の画像形成方法には、より一層の高画質化が求められている。
【0003】
トナー画像の画質向上にはトナーの小粒径化が極めて有効であるため、今後トナーのより一層の小粒径化は必須である。このため、種々の小粒径トナーに関する粒度分布などを制御することが提案されている。
【0004】
しかし、小粒径トナーは粒径が小さくなっているため、ファンデアワールス力や静電力の影響を受けやすくもなっている。このため、静電潜像形成体(ほとんどの場合、電子写真感光体であり、単に感光体ということもある)等への付着性が強くなり、感光体へのフィルミングや転写性の低下などを引き起こしやすい。また、粒子間の付着力も増加しているため、凝集しやすく、トナーとして必要な流動性を確保することが必要となる。これらの課題を解決するため、小粒径トナーでは流動性付与あるいは転写性改良により多量の外添剤が必要となる。
【0005】
特に、より高画質な画像を必要とするカラー画像形成においては、多くの場合、感光体上に形成されたトナー像を中間転写体に転写し、さらに紙などの画像支持体上に転写し、その後に定着する画像形成方法が採用されている。この場合、小粒径化することでトナーの転写性が低下てしまうため、転写工程を2回以上繰り返し必要とする中間転写体方式の画像形成方法では転写ムラなどの問題が発生しやすい。
【0006】
一方、中間転写体を使用せず、感光体上に複数色のトナー像を形成し、一括して紙等の画像支持体上に転写し、定着する方法もある。しかし、小粒径トナーを使用した場合、画質自体はよくなるものの、現像剤の長期にわたる使用により、形成される画像の劣化が起こりやすいという問題がある。
【0007】
これらは、いずれの方式においてもハーフトーンのムラ、定着汚れなどという形で顕在化し易い。
【0008】
トナーの粒径や粒径分布を特定範囲に規定し、さらに外添剤の添加をも考慮した発明は、これまでにも存在しなかったわけではない。
【0009】
例えば、特開2001−166526号公報には、疎水性シリカを0.5〜2質量%添加したトナーで、体積平均粒径が7〜10μm、混在する体積平均粒径が2μm以下のトナーの個数分布を5%以下にしたものが開示されている。しかし、この技術はトナー自体に関する個数分布を少なくすること自体は記載されているものの、トナーの外添剤の脱離に関する技術開示は無く、その影響に関しては考慮されていない。又、特開2000−10342号公報では、非磁性一成分トナーで、重量平均粒径が4〜10μmで2μm以下の粒径の粒子が40個数%以下のものが開示されている。しかし、外添剤の存在状態に関する記載はなく、その脱離に対する影響の示唆はない。
【0010】
外添剤をトナーに固着する技術については種々知られている。しかし、固着されていない外添剤がある程度存在した状態に関する規定については示唆がなく、また、小粒径トナーの影響に関して示唆されたものはない。
【0011】
【特許文献1】
特開2001−166526号公報
【0012】
【特許文献2】
特開2000−10342号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高速で高画質画像が得られ、静電潜像形成体(感光体)へのトナーフィルミングがなく、転写性がよく画像ムラのない画像が得られる静電潜像現像用トナーとそれを用いた画像形成方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は鋭意検討した結果、小粒径トナーを使用した場合の問題点を解決する手段を見いだし、本発明の目的を達成できる方策を見いだした。
【0015】
すなわち、本発明の目的は、下記構成のいずれかを採ることにより達成される。
【0016】
〔1〕 少なくとも樹脂と着色剤とからなる着色粒子に外添剤を添加してなる静電潜像現像用トナーにおいて、該トナーの体積平均粒径が4.0〜8.0μmであり、且つ、2.5μm以下の粒子が0.1〜10体積%であることを特徴とする静電潜像現像用トナー。
【0017】
〔2〕 画像支持体上に形成されたトナー画像を接触加熱方式で定着する画像形成方法において、該トナー画像の形成に用いられる静電潜像現像用トナーが、少なくとも樹脂と着色剤とからなる着色粒子に外添剤を添加してなるトナーであり、該トナーの体積平均粒径が4.0〜8.0μmであり、且つ、2.5μm以下の粒子が0.1〜10体積%であるトナーであることを特徴とする画像形成方法。
【0018】
〔3〕 感光体面上を一様に帯電した後に像露光して静電潜像を形成し、トナーを含む現像剤により可視化した画像を中間転写体に転写した後に画像支持体に転写し、画像支持体上のトナー像を定着する画像形成方法において、該トナーが少なくとも樹脂と着色剤とからなる着色粒子に外添剤を添加してなるトナーであり、該トナーの体積平均粒径が4.0〜8.0μmであり、且つ、2.5μm以下の粒子が0.1〜10体積%であるトナーであることを特徴とする画像形成方法。
【0019】
〔4〕 外添剤単独では5体積%未満であり、トナー粒子単独では9体積%未満であり、且つ、双方の合計が0.1〜10体積%であるトナーを用いることを特徴とする〔3〕に記載の画像形成方法。
【0020】
〔5〕 感光体上に一様に帯電した後に露光し静電潜像を形成し、トナーを含む現像剤により可視化する工程を複数回繰り返し、感光体上に複数色のトナーによる画像を形成した後に画像支持体に転写し、画像支持体上のトナー像を定着する画像形成方法において、該トナーが少なくとも樹脂と着色剤とからなる着色粒子に外添剤を添加してなるトナーであり、該トナーの体積平均粒径が4.0〜8.0μmであり、且つ、2.5μm以下の粒子が0.1〜10体積%のトナーであることを特徴とする画像形成方法。
【0021】
〔6〕 外添剤単独では5体積%未満であり、トナー粒子単独では9体積%未満であり、且つ、双方の合計が0.1〜10体積%であるトナーを用いることを特徴とする〔5〕に記載の画像形成方法。
【0022】
本発明に係る検討の中で、小粒径トナーでは、特にその中でも小粒径成分の存在が大きく画質の安定性に影響することが見いだされた。
【0023】
本発明のトナーにおいて、2.5μm以下の粒子は0.1〜10体積%であるが、好ましくは0.3〜8体積%、さらに好ましくは0.5〜5体積%存在させることが望ましい。
【0024】
即ち、小粒径成分をある程度存在させることにより、小粒径トナーを使用する際の課題である流動性と転写性を改善させ、長期に亘る使用でも感光体に対するフィルミングや外添剤の固着がなく、長期に亘って安定した画像を形成することができる。
【0025】
この理由については明確ではないが、2.5μm以下の粒子をある一定量存在させることで、その粒子がいわゆるスペーサー的な効果を発揮し、トナーの感光体に対する付着力を低下させることができ、結果として転写性が改善できるものと推定される。さらに、この粒子の存在にて感光体へトナー自体が付着することを抑制できるとともに、感光体を研磨する効果も付与することができ、感光体に付着したものを掻き取る効果も付与できると推定される。
【0026】
また、2.5μm以下の粒子は粒子が小さいため、現像器から飛散しやすいため、機内の汚染を引き起こす原因ともなっている。このため、前述の効果を発揮させるべく添加量を過多にすると、飛散の原因にもなることが見出された。
【0027】
すなわち、2.5μm以下の粒子の量が10体積%を越える場合、飛散量が急増し、帯電部材への汚染や転写部材への汚染を引き起こし、結果として帯電不良、転写不良による白スジ故障が発生する。
【0028】
一方、定着部位での汚れに関しても同様に詳細な解析を実施した結果、トナーの単なる熱的な特性のみならず、小粒径成分の付着がトリガーになっていることを見いだした。すなわち、小粒径成分は静電的な付着性が増大しており、熱的な付着のみならず、静電的に付着する場合が存在する。また、小粒径成分は熱容量も少ないため、容易に融着し、接触型加熱型定着部材に融着し、汚れが蓄積し、結果として画像欠陥を引き起こすものと推定された。
【0029】
また、カラー画像形成おける、中間転写方式の場合、小粒径成分は付着性が高いため、転写しにくい問題がある。カラー画像の場合、モノクロ画像とは異なり付着しているトナー量は4倍近くある。感光体に近い部分とそれよりも遠い場合で感光体に対する付着性が異なるため、中間転写体への転写ムラが発生するものと推定される。特に2.5μm以下のトナーの転写に大きな問題が発生することが見いだされ、本発明を完成するに至ったものである。
【0030】
さらに、感光体上に多数色を形成し、一括で紙等の画像支持体上に転写する一括転写方式の場合も中間転写体の転写時とほぼ同様な問題が発生する。このため、2.5μm以下のトナー量を規制することにより、特に中間転写方式や一括転写方式の画像形成において、2.5μm以下の量を規制することで長期にわたって安定した画像形成を行うことが出来ることが判明した。
【0031】
一方、2.5μm以下の粒子を0.1体積%未満とすると小粒径成分による流動性付与などの効果が発揮できず、さらに、感光体表面にトナー自体の表面が直接接触することとなり、いわゆるフィルミング現象を引き起こしやすくなってしまう。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明の構成要件、画像形成方法、実施の態様について、更に説明する。
【0033】
〈粒径2.5m以下の粒子〉
本発明で、粒径が2.5μm以下の粒子が0.1〜10体積%であるトナーについては以下に定義される。
【0034】
すなわち、着色粒子(外添剤等を添加する前のトナー粒子)に起因するものはFPIAで測定される2.5μm以下の個数%から、体積%へ換算した値(A)とする。一方、外添剤に起因するものは、外添剤処理されたトナーを400メッシュの篩にて篩い処理した前後の外添剤量の差を質量%から比重換算し体積%としたものを(B)とする。この「A+B」を本発明での2.5μm以下の粒子の体積%とする。
【0035】
外添剤添加量は、例えばWDXの様な蛍光X線分析にて検量線を用いた測定により求めることができ、篩い処理前と篩い処理後の含有量の差から(B)を算出する。
【0036】
本発明において、外添剤単独では0.05〜5体積%が好ましい。すなわち、ある程度外添剤が脱離しやすい状態とすることで、トナー自体の流動性の保持を図ることができ、帯電性の安定化も図ることができる。さらに、スペーサー効果を発揮することができるため、転写性も改善できる。このため、0.05体積%未満の場合には流動性の維持や転写性の改善を図ることが困難になる。
【0037】
一方、着色粒子自体については0.05〜8体積%が好ましい。着色粒子自体には流動性を付与する機能はないため、小粒径成分が存在しないほうが好ましいと考えられるが、種々検討した結果、ある程度存在させることで帯電性の維持や転写性の改善に効果を発揮することができることを見出した。このため着色粒子には2.5μm以下のものが存在しない場合では、着色粒子自体の摩擦帯電性が阻害され、帯電性が維持できなくなっているものと推定される。また、存在量が過大である場合には、付着性の高い成分が多く存在することとなり、転写残の増加やクリーニングしにくい粒子の増加につながり、結果として感光体へのフィルミングや黒ポチの発生を引き起こしやすくなる。
【0038】
着色粒子の2.5μm以下の含有量の調整方法は特に限定されるものではない。例えば、分級操作などを使用することで調整することができる。しかし、この粒子範囲を効果的に達成するためには、粉砕法では破断により発生する微粒子が存在しやすくなっているため、好ましい方法ではない。粉砕方法を使用しない、いわゆる重合法、特に水系媒体中で樹脂微粒子を凝集(塩析)融着させる会合法が好ましい方法である。この方法では物理化学的なエネルギーを使用し、微粒子を水系媒体中で融着させるため、微粒子の残留を少なくすることができ、本発明の粒子を調整するにはより好ましい方法である。
【0039】
この場合、特に乳化重合会合型に於いては樹脂粒子と必要に応じて使用される着色剤粒子の会合時のエネルギー調整が重要な要素となる。本発明でより好ましい方法は、会合段階での塩析に使用するイオンとして多価金属イオンを使用することを挙げることができる。この理由としては明確ではないが、会合エネルギーの付与が大きくなるため、微粒子の残存がなくなるものと推定される。
【0040】
多価金属イオンとしては、アルミニウム、マグネシウムなどの2価あるいは3価の金属塩を使用することが好ましい。
【0041】
さらに、水系媒体中での会合条件にて制御する方法もあげることができる。すなわち、塩析/融着で行う場合、塩析剤を添加した後の時間を比較的長くすることで、この粒子を制御することができる。この理由として明確では無いが、塩析した後の時間を比較的長めとすることで、樹脂粒子や着色剤粒子を完全に会合することができ、微粒子を完全に会合することができ、結果として微粒子の量を減少させることができるものと推定される。
【0042】
一方、外添剤の存在状態を本発明の構成とするためには、着色粒子に対する外添剤の付着力を高くすることが必要となる。このためには、外添剤処理を行う条件にて制御する方法が好ましい。また、外添剤自体としても付着性の高い、すなわち、帯電性の高い粒子を使用することも好ましい方法である。
【0043】
外添剤処理を行う方法としては、ヘンシェルミキサー、レディゲミキサーなどの高速撹拌装置を使用することができ、外添剤の付着状態を制御する方法として好ましい。
【0044】
ヘンシェルミキサーを使用し、本発明のトナーを調整する場合、数平均一次粒子径が50nm以下の小粒径の外添剤を使用する場合には高速混合のみを使用すると外添剤の埋没が促進され、本発明の範囲に調整することが困難になってしまう。このため、初期の段階では高速混合を行い、ついで低速混合とする二段混合方法が好ましい方法である。本方法では初期の高速撹拌段階で、小粒径の外添剤が解砕されると同時に着色粒子に分散される。その後、低速混合とすることで、トナー自体に対するストレスの付与を低減した状態で均一混合及び均一付着できる方法となるため好ましい。
【0045】
この場合、高速混合とはヘンシェルミキサーの先端部の周速で40m/sec以上をいい、低速混合とは同じく先端部の周速で40m/sec未満を表す。さらに、高速撹拌と低速撹拌での周速差を5m/sec以上とすることが好ましい。
【0046】
〔外添剤の構成〕
外添剤としては数平均粒径で5〜1500nmの微粒子が好ましい。
【0047】
数平均一次粒子径は、透過型電子顕微鏡観察によって2000倍に拡大し、100個の粒子を観察し、フェレ方向平均径にて測定される。
【0048】
構成材料としては無機微粒子、有機微粒子、有機微粒子表面に無機微粒子を固着した複合微粒子のいずれでもよい。
【0049】
無機微粒子を構成する材料としては、各種無機酸化物、窒化物、ホウ化物等が好適に使用される。例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、チタン酸バリウム、チタン酸アルミニウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化クロム、酸化セリウム、酸化アンチモン、酸化タングステン、酸化スズ、酸化テルル、酸化マンガン、酸化ホウ素、炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭化チタン、窒化ケイ素、窒化チタン、窒化ホウ素等があげられる。さらに、上記無機微粒子に疎水化処理をおこなったものでもよい。疎水化処理を行う場合には、以下に示す疎水化処理剤をあげることができる。
【0050】
疎水化処理を行うための処理剤例としては、通常知られているものを使用することができる。例えばチタンカップリング剤として、テトラブチルチタネート、テトラオクチルチタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルフォニルチタネート、ビス(ジオクチルパイロフォスフェート)オキシアセテートチタネートなどをあげることができる。さらに、シランカップリング剤としては、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、ヘキサメチルジシラザン、メチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトエリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、o−メチルフェニルトリメトキシシラン、p−メチルフェニルトリメトキシシランなどがあげられる。
【0051】
脂肪酸及びその金属塩としては、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ドデシル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ペンタデシル酸、ステアリン酸、ヘプタデシル酸、アラキン酸、モンタン酸、オレイン酸、リノール酸、アラキドン酸などの長鎖脂肪酸があげられ、その金属塩としては亜鉛、鉄、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、ナトリウム、リチウムなどの金属との塩があげられる。
【0052】
シリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイルなどをあげることができる。
【0053】
これら化合物は、無機微粒子に対して質量で1〜10%添加し被覆することが良く、好ましくは、質量で3〜7%である。また、これらの材料を組み合わせて使用することもできる。
【0054】
有機微粒子としては、スチレン樹脂粒子、スチレン−アクリル樹脂粒子、ポリエステル樹脂粒子、ウレタン樹脂粒子等をあげることができる。
【0055】
有機微粒子としては特にその組成が限定されるものでは無いが、ビニル系の有機微粒子が好ましい。具体的には、スチレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−t−ブチルスチレン等の様なスチレンあるいはスチレン誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のメタクリル酸エステル誘導体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸エステル誘導体、エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン系ビニル類、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル等のビニルエステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等のビニルケトン類、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物、ビニルナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド、メタクリルアミド、N−ブチルメタクリルアミド、N−オクタデシルアクリルアミド等のアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体等のモノマーを使用し、重合せしめた樹脂からなる有機微粒子をあげることができる。なお、これらビニル系単量体は単独あるいは組み合わせて使用することができる。
【0056】
樹脂微粒子の製造方法としては乳化重合法や懸濁重合法によって作製することができる。
【0057】
樹脂微粒子表面に無機微粒子を固着した複合微粒子も使用することができる。
複合微粒子は、上記樹脂微粒子に対して無機微粒子を添加混合しオーダードミクスチャーを形成し静電的に樹脂微粒子表面に無機微粒子を付着させた後に、機械的エネルギーを付与して樹脂微粒子の表面に無機微粒子を固着することで得ることができる。ここで、固着とは特開平4−291352号公報に記載されている固着率で25%以上の状態を示す。
【0058】
すなわち、固着率とは無機微粒子の固着の状態を規定したもので、核となる樹脂粒子に対する無機微粒子の埋め込み状態を規定したものである。この固着率は具体的には下記式により算出されるものである。
【0059】
樹脂微粒子の比表面積をSa、無機微粒子の比表面積をSb、樹脂微粒子の表面に無機微粒子を固着した後の複合微粒子の比表面積をSh、無機微粒子の樹脂微粒子に対する添加率をxとすると、
固着率=1−Sh/((1−x)Sa+xSb)
と示される。
【0060】
この固着率は%表示で25%以上100%未満が好ましく、特に、40〜80%が好ましい。固着率が25%未満であると樹脂微粒子に対する無機微粒子の固着程度が低くなり、表面に存在する無機微粒子の遊離が発生する。このため、長期に亘って使用を繰り返すと無機微粒子の遊離により感光体に対する傷の問題を発生する。固着率の調整は固着を行う製造装置に於いてその条件を種々に制御することで行うことができる。
【0061】
複合微粒子を構成する無機微粒子と核となる樹脂微粒子との比率はそれぞれの粒径に依存し、核となる樹脂微粒子を均一に覆うだけ無機微粒子を添加すればよい。一般には、樹脂微粒子に対して無機微粒子が5〜30質量%であるのが好ましい。
【0062】
〈本発明のトナー〉
本発明のトナー自体は、特に重合法、さらには樹脂粒子と着色剤粒子とを水系媒体中で塩析/融着する製造方法で得ることが好ましい。
【0063】
なお、ここで水系媒体とは主成分として水からなるもので、水の含有量が50質量%以上であるものを示す。水以外のものとしては、水に溶解する有機溶媒を挙げることができ、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフランなどをあげることができる。
【0064】
〔単量体〕
重合性単量体としては、ラジカル重合性単量体を必須の構成成分とし、必要に応じて架橋剤を使用することができる。また、以下の酸性基を有するラジカル重合性単量体または塩基性基を有するラジカル重合性単量体を少なくとも1種類含有させることが好ましい。
【0065】
(1)ラジカル重合性単量体
ラジカル重合性単量体成分としては、特に限定されるものではなく従来公知のラジカル重合性単量体を用いることができる。また、要求される特性を満たすように、1種または2種以上のものを組み合わせて用いることができる。
【0066】
具体的には、芳香族系ビニル単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、ビニルエステル系単量体、ビニルエーテル系単量体、モノオレフィン系単量体、ジオレフィン系単量体、ハロゲン化オレフィン系単量体等を用いることができる。
【0067】
芳香族系ビニル単量体としては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、3,4−ジクロロスチレン等のスチレン系単量体およびその誘導体が挙げられる。
【0068】
(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−アミノアクリル酸プロピル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等が挙げられる。
【0069】
ビニルエステル系単量体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等が挙げられる。
【0070】
ビニルエーテル系単量体としては、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル、ビニルフェニルエーテル等が挙げられる。
【0071】
モノオレフィン系単量体としては、エチレン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。
【0072】
ジオレフィン系単量体としては、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等が挙げられる。
【0073】
ハロゲン化オレフィン系単量体としては、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル等が挙げられる。
【0074】
(2)架橋剤
架橋剤としては、トナーの特性を改良するためにラジカル重合性架橋剤を添加しても良い。ラジカル重合性架橋剤としては、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、ジビニルエーテル、ジエチレングリコールメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、フタル酸ジアリル等の不飽和結合を2個以上有するものが挙げられる。
【0075】
(3)酸性基を有するラジカル重合性単量体または塩基性基を有するラジカル重合性単量体
酸性基を有するラジカル重合性単量体または塩基性基を有するラジカル重合性単量体としては、例えば、カルボキシル基含有単量体、スルホン酸基含有単量体、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン、第4級アンモニウム塩等のアミン系の化合物を用いることができる。
【0076】
酸性基を有するラジカル重合性単量体としては、カルボン酸基含有単量体として、アクリル酸、メタクリル酸、フマール酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、マレイン酸モノブチルエステル、マレイン酸モノオクチルエステル等が挙げられる。
【0077】
スルホン酸基含有単量体としては、スチレンスルホン酸、アリルスルホコハク酸、アリルスルホコハク酸オクチル等が挙げられる。
【0078】
これらは、ナトリウムやカリウム等のアルカリ金属塩あるいはカルシウムなどのアルカリ土類金属塩の構造であってもよい。
【0079】
塩基性基を有するラジカル重合性単量体としては、アミン系の化合物があげられ、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、および上記4化合物の4級アンモニウム塩、3−ジメチルアミノフェニルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウム塩、アクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド、ピペリジルアクリルアミド、メタクリルアミド、N−ブチルメタクリルアミド、N−オクタデシルアクリルアミド;ビニルピリジン、ビニルピロリドン;ビニルN−メチルピリジニウムクロリド、ビニルN−エチルピリジニウムクロリド、N,N−ジアリルメチルアンモニウムクロリド、N,N−ジアリルエチルアンモニウムクロリド等を挙げることができる。
【0080】
本発明に用いられるラジカル重合性単量体としては、酸性基を有するラジカル重合性単量体または塩基性基を有するラジカル重合性単量体が単量体全体の0.1〜15質量%使用することが好ましく、ラジカル重合性架橋剤はその特性にもよるが、全ラジカル重合性単量体に対して0.1〜10質量%の範囲で使用することが好ましい。
【0081】
〔連鎖移動剤〕
分子量を調整することを目的として、一般的に用いられる連鎖移動剤を用いることが可能である。
【0082】
連鎖移動剤としては、特に限定されるものではなく例えばオクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル、四臭化炭素およびスチレンダイマー等が使用される。
【0083】
〔重合開始剤〕
本発明に用いられるラジカル重合開始剤は水溶性であれば適宜使用が可能である。例えば過硫酸塩(過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等)、アゾ系化合物(4,4′−アゾビス4−シアノ吉草酸及びその塩、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩等)、パーオキシド化合物等が挙げられる。
【0084】
更に上記ラジカル性重合開始剤は、必要に応じて還元剤と組み合わせレドックス系開始剤とする事が可能である。レドックス系開始剤を用いる事で、重合活性が上昇し重合温度の低下が図れ、更に重合時間の短縮が期待できる。
【0085】
重合温度は、重合開始剤の最低ラジカル生成温度以上であればどの温度を選択しても良いが例えば50℃から90℃の範囲が用いられる。但し、常温開始の重合開始剤、例えば過酸化水素−還元剤(アスコルビン酸等)の組み合わせを用いる事で、室温またはそれ以上の温度で重合する事も可能である。
【0086】
〔界面活性剤〕
前述のラジカル重合性単量体を使用して重合を行うためには、界面活性剤を使用して水系媒体中に分散を行う必要がある。この際に使用することのできる界面活性剤としては特に限定されるものでは無いが、下記のイオン性界面活性剤を好適なものの例として挙げることができる。
【0087】
イオン性界面活性剤としては、スルホン酸塩(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アリールアルキルポリエーテルスルホン酸ナトリウム、3,3−ジスルホンジフェニル尿素−4,4−ジアゾ−ビス−アミノ−8−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム、オルト−カルボキシベンゼン−アゾ−ジメチルアニリン、2,2,5,5−テトラメチル−トリフェニルメタン−4,4−ジアゾ−ビス−β−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム等)、硫酸エステル塩(ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム等)、脂肪酸塩(オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、カプロン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウム等)が挙げられる。
【0088】
また、ノニオン性界面活性剤も使用することができる。具体的には、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドとポリエチレンオキサイドの組み合わせ、ポリエチレングリコールと高級脂肪酸とのエステル、アルキルフェノールポリエチレンオキサイド、高級脂肪酸とポリエチレングリコールのエステル、高級脂肪酸とポリプロピレンオキサイドのエステル、ソルビタンエステル等をあげることができる。
【0089】
本発明において、これらは、主に乳化重合時の乳化剤として使用されるが、他の工程または使用目的で使用してもよい。
【0090】
〔着色剤〕
着色剤としては無機顔料、有機顔料、染料を挙げることができる。
【0091】
無機顔料としては、従来公知のものを用いることができる。具体的な無機顔料を以下に例示する。
【0092】
黒色の顔料としては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラック、更にマグネタイト、フェライト等の磁性粉も用いられる。
【0093】
これらの無機顔料は所望に応じて単独または複数を選択併用する事が可能である。また顔料の添加量は重合体に対して2〜20質量%であり、好ましくは3〜15質量%が選択される。
【0094】
磁性トナーとして使用する際には、前述のマグネタイトを添加することができる。この場合には所定の磁気特性を付与する観点から、トナー中に20〜60質量%添加することが好ましい。
【0095】
有機顔料及び染料としても従来公知のものを用いることができる。具体的な有機顔料及び染料を以下に例示する。
【0096】
マゼンタまたはレッド用の顔料としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
【0097】
オレンジまたはイエロー用の顔料としては、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー156、等が挙げられる。
【0098】
グリーンまたはシアン用の顔料としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
【0099】
また、染料としてはC.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同63、同111、同122、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162、C.I.ソルベントブルー25、同36、同60、同70、同93、同95等を用いる事ができ、またこれらの混合物も用いる事ができる。
【0100】
これらの有機顔料及び染料は所望に応じて単独または複数を選択併用する事が可能である。また顔料の添加量は重合体に対して2〜20質量%であり、好ましくは3〜15質量%が選択される。
【0101】
着色剤は表面改質して使用することもできる。その表面改質剤としては、従来公知のものを使用することができ、具体的にはシランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤等が好ましく用いることができる。
【0102】
〈併用してもよい化合物、その他〉
トナー中には離型剤を併用してもよく、離型剤の構造としては特に限定はない。ポリプロピレン、ポリエチレンなどの低分子量ポリオレフィンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス、エステルワックス等が使用できる。好適には、下記一般式で示されるエステルワックスである。
【0103】
R1−(OCO−R2)n
式中、nは1〜4の整数、好ましくは2〜4、さらに好ましくは3〜4、特に好ましくは4である。
【0104】
R1、R2は置換基を有しても良い炭化水素基を示す。
ここでR1は炭素数1〜40、好ましくは1〜20、さらに好ましくは2〜5であり、R2は炭素数1〜40、好ましくは16〜30,さらに好ましくは18〜26である。
【0105】
【化1】
【0106】
【化2】
【0107】
添加量は、トナー全体に対し1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%、さらに好ましくは3〜15質量%である。
【0108】
離型剤をトナー中に含有させる方法としては、樹脂粒子と着色剤粒子と離型剤粒子を水系媒体中で塩析/融着させる方法がある。さらに、本発明のトナーとして、モノマー中に離型剤を溶解させたものを水中に分散し、重合させ、樹粒子中にエステル系化合物を内包させた粒子を形成させ、着色剤粒子ととも塩析/融着することでトナーとすることも好ましい形態である。
【0109】
本発明での好ましい添加法としては、モノマー中に離型剤を溶解したモノマー溶液を臨界ミセル濃度以下の界面活性剤を溶解させた水系媒体中に機械的エネルギーによって油滴分散させた分散液に、水溶性重合開始剤を加え、ラジカル重合させる方法をあげることができる。この場合、モノマー中に油溶性の重合開始剤を加えて使用してもよい。
【0110】
この油滴分散を行うための分散機としては特に限定されるものでは無いが、例えばクレアミックス、超音波分散機、機械式ホモジナイザー、マントンゴーリンや圧力式ホモジナイザー等をあげることができる。
【0111】
着色剤自体は表面改質して使用してもよい。着色剤の表面改質法は、溶媒中に着色剤を分散し、その中に表面改質剤を添加した後昇温し反応を行う。反応終了後、ろ過し同一の溶媒で洗浄ろ過を繰り返し乾燥させ表面改質剤で処理された顔料を得る。
【0112】
着色剤粒子は着色剤を水系媒体中に分散して調製される方法がある。この分散は、水中で界面活性剤濃度を臨界ミセル濃度(CMC)以上にした状態で行われる。
【0113】
顔料分散時の分散機は特に限定されないが、好ましくはクレアミックス、超音波分散機、機械的ホモジナイザー、マントンゴーリンや圧力式ホモジナイザー等の加圧分散機、サンドグラインダー、ゲッツマンミルやダイヤモンドファインミル等の媒体型分散機が挙げられる。
【0114】
ここで使用される界面活性剤は、前述の界面活性剤を使用することができる。塩析/融着を行う工程は、樹脂粒子及び着色剤粒子とが存在している水中にアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩等からなる塩析剤を臨界凝集濃度以上の凝集剤として添加し、ついで樹脂粒子のガラス転移点以上に加熱することで塩析を進行させると同時に融着を行う工程である。
【0115】
ここで、塩析剤であるアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩は、アルカリ金属として、リチウム、カリウム、ナトリウム等が挙げられ、アルカリ土類金属として、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムなどが挙げられ、好ましくはカリウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウムが挙げられる。また塩を構成するものとしては、塩素塩、臭素塩、沃素塩、炭酸塩、硫酸塩等が挙げられる。
【0116】
〔重合法によるトナー製造条件〕
塩析/融着を停止するために1価の金属塩及び水を添加することが好ましい。このものを添加することにより、塩析を停止させることができ、結果として大粒径成分や小粒径成分の存在を抑制することが可能となる。
【0117】
〈トナーに含有させてもよい添加剤〉
トナーは、着色剤、離型剤以外にトナー用材料として種々の機能を付与することのできる材料を加えてもよい。具体的には荷電制御剤等が挙げられる。これらの成分は前述の塩析/融着段階で樹脂粒子と着色剤粒子と同時に添加し、トナー中に包含する方法、樹脂粒子自体に添加する方法等種々の方法で添加することができる。
【0118】
荷電制御剤も同様に種々の公知のもので、且つ水中に分散することができるものを使用することができる。具体的には、ニグロシン系染料、ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属塩あるいはその金属錯体等が挙げられる。
【0119】
又、前述の外添剤の添加量は、トナーに対して0.1〜5質量%が好ましい。外添剤の添加方法としては、タービュラーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー、V型混合機などの種々の公知の混合装置を使用することができる。
【0120】
〈本発明に用いられる現像方式〉
本発明で使用できる現像方式としては限定されるものではない。たとえば、二成分現像方式、非磁性一成分方式、二成分方式などをあげることができる。
【0121】
キャリアと混合して二成分現像剤として用いる場合には、キャリアの磁性粒子として、鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、それらの金属とアルミニウム、鉛等の金属との合金等の従来から公知の材料を用いることが出来る。特にフェライト粒子が好ましい。上記磁性粒子は、その体積平均粒径としては15〜100μm、より好ましくは25〜80μmのものがよい。
【0122】
キャリアの体積平均粒径の測定は、代表的には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定することができる。
【0123】
キャリアは、磁性粒子が更に樹脂により被覆されているもの、あるいは樹脂中に磁性粒子を分散させたいわゆる樹脂分散型キャリアが好ましい。コーティング用の樹脂組成としては、特に限定は無いが、例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エステル系樹脂或いはフッ素含有重合体系樹脂等が用いられる。また、樹脂分散型キャリアを構成するための樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えば、スチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、フェノール樹脂等を使用することができる。
【0124】
〈本発明に用いられる静電潜像形成体〉
本発明に用いられる静電潜像形成体としては、電子写真感光体(感光体)が代表的なものであり、セレンや砒素セレンなどの無機感光体や、アモルファスシリコン感光体、有機感光体をあげることができる。特に好ましいものは、有機感光体であり電荷輸送層と電荷発生層を積層構造としたものが好ましい。
【0125】
好ましい形態としてはベルト状の感光体をあげることができる。この場合、感光体の基体としてアルミニウムの素管を使用するドラム状感光体に比較して、基体を薄いアルミニウムを蒸着したPETベースを使用することができる。PETベースからなるベルトとしては厚みが50〜1000μmのもので、この表面にアルミニウムを蒸着あるいはラミネートで被覆し、さらに、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層の層構成を基本とするものが好ましい形態である。
【0126】
〈画像形成方法及び画像形成装置〉
図1は、本発明に好ましく使用される画像形成装置の一実施形態を示すカラー画像形成装置の断面構成図である。
【0127】
画像形成装置本体GHの上部には、自動原稿送り装置201と原稿画像走査露光装置202から成る画像読取装置YSが設置されている。自動原稿送り装置201の原稿台上に載置された原稿Dは搬送手段により搬送され、原稿画像走査露光装置202の光学系により原稿の片面又は両面の画像が走査露光され、ラインイメージセンサCCDに読み込まれる。この際、原稿台上から搬送される原稿Dは、光沢レベル選択手段として用いられる光沢度レベル検出センサPKaにより、原稿画像の光沢度、および原稿画像のモノクロ、カラーの判別や両面画像の判別が行われる。
【0128】
ラインイメージセンサCCDにより光電変換されたアナログ信号は、画像処理部において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理等を行った後、画像書き込み部(露光手段)3Y、3M、3C、3Kに信号を送る。
【0129】
自動原稿送り装置201は自動両面原稿搬送手段を備えている。この自動原稿送り装置201は原稿載置台上から搬送される多数枚の原稿Dの内容を、連続して一挙に読み取り、記憶手段に蓄積する事が可能であるから(電子RDH機能)、複写機能により多数枚の原稿内容を複写する場合、或いはファクシミリ機能により多数枚の原稿Dを送信する場合等に便利に使用される。
【0130】
画像形成装置本体GHは、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、複数組の画像形成部10Y、10M、10C、10Kと、ベルト状の中間転写体としての中間転写ベルト6と、再給紙機構(ADU機構)を含む給紙搬送手段と、定着手段としての定着装置17とからなる。
【0131】
イエロー(Y)色の画像を形成する画像形成部10Yは、像形成体としての感光体ドラム1Yと、感光体ドラム1Yの周囲に配置されたYのトナー像形成手段としての帯電手段2Y、露光手段3Y、現像装置4Y及び像形成体クリーニング手段8Yを有する。マゼンタ(M)色の画像を形成する画像形成部10Mは、像形成体としての感光体ドラム1Mと、Mのトナー像形成手段としての帯電手段2M、露光手段3M、現像装置4M及び像形成体クリーニング手段8Mを有する。シアン(C)色の画像を形成する画像形成部10Cは、像形成体としての感光体ドラム1Cと、Cのトナー像形成手段としての帯電手段2C、露光手段3C、現像装置4C及び像形成体クリーニング手段8Cを有する。黒(K)色の画像を形成する画像形成部10Kは、像形成体としての感光体ドラム1Kと、Kのトナー像形成手段としての帯電手段2K、露光手段3K、現像装置4K及び像形成体クリーニング手段8Kを有する。帯電手段2Yと露光手段3Y、帯電手段2Mと露光手段3M、帯電手段2Cと露光手段3C及び帯電手段2Kと露光手段3Kとは、潜像形成手段を構成する。現像装置4Y、4M、4C、4Kによる現像は、使用するトナー極性と同極性(本実施形態においては負極性)の直流電圧に交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される反転現像にて行われる。
【0132】
中間転写ベルト6は、複数のローラにより巻回され、回動可能に支持されている。
【0133】
画像形成プロセスの概要について以下に説明する。
画像形成部10Y、10M、10C及び10Kより形成された各色の画像は、使用するトナーと反対極性(本実施形態においては正極性)の1次転写転写バイアス(不図示)が印加される1次転写手段としての1次転写ローラ7Y、7M、7C及び7Kにより、回動する中間転写ベルト6上に逐次転写されて(1次転写)、合成されたカラー画像(カラートナー像)が形成される。給紙カセット20A、20B、20C内に収容された記録紙Pは、給紙カセット20A、20B、20Cにそれぞれ設けられる送り出しローラ21および給紙ローラ22Aにより給紙され、搬送ローラ22B、22C、22D、レジストローラ23等を経て、2次転写手段としての2次転写ローラ7Aに搬送され、記録紙P上の一方の面(表面)にカラー画像が一括して転写される(2次転写)。
【0134】
カラー画像が転写された記録紙Pは、定着装置17により定着処理され、排紙ローラ24に挟持されて機外の排紙トレイ25上に載置される。
【0135】
転写後の感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kの周面上に残った転写残トナーは、像形成体クリーニング手段8Y、8M、8C、8Kによりクリーニングされ次の画像形成サイクルに入る。
【0136】
一方、2次転写ローラ7Aにより記録紙Pにカラー画像を転写した後、記録紙Pを曲率分離した中間転写ベルト6は、中間転写体クリーニング手段8Aにより残留トナーが除去される。
【0137】
なお、上記画像形成プロセスにおいてはカラー画像形成にて説明したが、カラー画像形成のみならずモノクロ画像の形成や両面画像形成も行われることは勿論である。
【0138】
【実施例】
次に、本発明の実施態様を実施例という形で記載し、その構成と効果を具体的に説明するが、本発明の態様はこれに限定されるものではない。なお、文中「部」とは「質量部」を表す。
【0139】
(ラテックス調製例1)
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を付けた5000mlのセパラブルフラスコに予めアニオン系活性剤(ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム:SDS)7.08gをイオン交換水(2760g)に溶解させた溶液を添加する。窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しつつ、内温を80℃に昇温させた。一方で例示化合物19)72.0gをスチレン115.1g、n−ブチルアクリレート42.0g、メタクリル酸10.9gからなるモノマーに加え、80℃に加温し溶解させ、モノマー溶液を作製した。ここで循環経路を有する機械式分散機により上記の加熱溶液を混合分散させ、均一な分散粒子径を有する乳化粒子を作製した。ついで、重合開始剤(過硫酸カリウム:KPS)0.84gをイオン交換水200gに溶解させた溶液を添加し80℃にて3時間加熱、撹拌することでラテックス粒子を作製した。引き続いて更に重合開始剤(KPS)7.73gをイオン交換水240mlに溶解させた溶液を添加し、15分後、80℃でスチレン383.6g、n−ブチルアクリレート140.0g、メタクリル酸36.4g、n−オクチルメルカプタン14.0gの混合液を120分かけて滴下した。滴下終了後60分加熱撹拌させた後40℃まで冷却しラテックス粒子を得た。
【0140】
このラテックス粒子をラテックス1とする。
(トナー調製例)
着色粒子1Bkの製造
n−ドデシル硫酸ナトリウム=9.2gをイオン交換水160mlに撹拌溶解する。この液に、撹拌下、リーガル330R(キャボット社製カーボンブラック)20gを徐々に加え、ついで、クレアミックスを用いて分散した。大塚電子社製の電気泳動光散乱光度計ELS−800を用いて、上記分散液の粒径を測定した結果、重量平均径で112nmであった。この分散液を「着色剤分散液1」とする。
【0141】
前述の「ラテックス1」1250gとイオン交換水2000ml及び「着色剤分散液1」を、温度センサー、冷却管、窒素導入装置、撹拌装置を付けた5リットルの四つ口フラスコに入れ撹拌する。30℃に調整した後、この溶液に5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を加え、pHを10.0に調整した。ついで、塩化マグネシウム6水和物110gをイオン交換水72mlに溶解した水溶液を撹拌下、30℃にて5分間で添加した。その後、30秒間放置した後に、昇温を開始し、液温度90℃まで5分で昇温する(昇温速度=12℃/分)。その状態で粒径をコールターカウンターTA−IIにて測定し、体積平均粒径が5.3μmになった時点で塩化ナトリウム115gをイオン交換水700mlに溶解した水溶液を添加し粒子成長を停止させ、さらに継続して液温度90℃±2℃にて、8時間加熱撹拌し、塩析/融着させる。その後、6℃/minの条件で30℃まで冷却し、塩酸を添加し、pHを2.0に調整し、撹拌を停止した。生成した着色粒子を下記条件で濾過/洗浄し、その後、40℃の温風で乾燥し、着色粒子を得た。このものを「着色粒子1Bk」とする。
【0142】
着色粒子1Y
着色粒子1Bkにおいてカーボンブラックの代わりにC.I.ピグメントイエロー185を使用した他は同様にして着色粒子を得た。これを「着色粒子1Y」とする。
【0143】
着色粒子1M
着色粒子1Bkにおいてカーボンブラックの代わりにC.I.ピグメントレッド122を使用した他は同様にして着色粒子を得た。これを「着色粒子1M」とする。
【0144】
着色粒子1C
着色粒子1Bkにおいてカーボンブラックの代わりにC.I.ピグメントブルー15:3を使用した他は同様にして着色粒子を得た。これを「着色粒子1C」とする。
【0145】
さらに以下の条件に変更して着色粒子を得た。
【0146】
【表1】
【0147】
【表2】
【0148】
(比較用トナー製造例)
比較用着色粒子1Bk
スチレンアクリル樹脂100部と例示化合物19)を10部と、カーボンブラック10部を乾式で混合し、ついで、溶融混練、粉砕し、体積平均粒径が5.5μmの着色粒子を得た。このものの2.5μm以下の含有量は11体積%であった。これを比較用着色粒子1Bkとする。
【0149】
比較用着色粒子1Y
比較用着色粒子1Bkにおいてカーボンブラックの代わりにC.I.ピグメントイエロー185を使用した他は同様にして着色粒子を得た。このものは体積平均粒径が5.6μm、2.5μm以下の含有量は10体積%であった。これを比較用着色粒子1Yとする。
【0150】
比較用着色粒子1M
比較用着色粒子1Bkにおいてカーボンブラックの代わりにC.I.ピグメントレッド122を使用した他は同様にして着色粒子を得た。このものは体積平均粒径が5.6μm、2.5μm以下の含有量は10体積%であった。これを「比較用着色粒子1M」とする。
【0151】
比較用着色粒子1C
比較用着色粒子1Bkにおいてカーボンブラックの代わりにC.I.ピグメントブルー15:3を使用した他は同様にして着色粒子を得た。このものは体積平均粒径が5.5μm、2.5μm以下の含有量は10体積%であった。これを比較用着色粒子1Cとする。
【0152】
ついで上記「着色粒子1Bk」〜「比較用着色粒子1C」にそれぞれ下記に示す外添剤を添加した。
【0153】
【表3】
【0154】
シリカ1:ヘキサメチルジシラザンで処理された疎水性シリカ
(数平均一次粒子径=10nm、疎水化度=68)
チタニア1:オクチルトリメトキシシランで処理された疎水性酸化チタン
(数平均一次粒子径=40nm、疎水化度=63)
シリカ2:ヘキサメチルジシラザンで処理された疎水性シリカ
(数平均一次粒子径=210nm、疎水化度=71)
有機微粒子1:ソープルフリー重合法で調製された数平均一次粒子径が800nmのPMMA粒子
なお、外添剤の混合は、ヘンシェルミキサーにより混合してトナーを得た。これらを「トナー1Bk」〜「比較用トナー1C」とする。
【0155】
混合条件はシリカ1及び/またはチタニア1を着色粒子に所定量添加し、ヘンシェルキキサーにて周速50m/secの条件にて3分間撹拌する。ついで、必要に応じて残りの添加剤を加え、35m/secに周速を減少させ、20分間撹拌した。この場合いずれもヘンシェルミキサーは5℃の冷水にてジャケット冷却されており、外添剤の過度の埋没を抑制する方法を採用している。
【0156】
以上のトナーを使用し、2.5μm以下の粒子の存在状態を評価した。
なお、外添剤分についてはトナー10gを400メッシュの篩い処理した前後の外添剤量の差から体積%へ換算したものを使用した。
【0157】
【表4】
【0158】
上記トナーの各々に対してシリコーン樹脂を被覆した体積平均粒径60μmのフェライトキャリアを混合し、トナー濃度が6%の現像剤を調製した。これらをトナーに対応して、「現像剤1Bk」〜「比較用現像剤1C」とする。
【0159】
画像形成方法は図1に示す中間転写体方式を採用したタンデム型のカラー画像形成装置を使用し、クリーニング機構はブレードクリーニング方式とし、カウンター方式のものを使用した。
【0160】
画像形成には、30℃、80RH%(HH環境)にて画素率25%のフルカラー画像を20万枚印字し、この画像を用いて画像欠陥の有無を評価した。
【0161】
【表5】
【0162】
上記表5より明らかな如く、本発明内のものはいずれもフィルミングがなく、良好な画像が得られるのに対し、本発明外のものは問題が出ることがわかる。
【0163】
【発明の効果】
本発明により、高速で高画質画像が得られ、静電潜像形成体(感光体)へのトナーフィルミングがなく、転写性がよく画像ムラのない画像が得られる静電潜像現像用トナーとそれを用いた画像形成方法を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用される画像形成装置の一実施形態を示すカラー画像形成装置の断面構成図。
【符号の説明】
1Y、1M、1C、1K 感光体ドラム
2Y、2M、2C、2K 帯電手段
3Y、3M、3C、3K 露光手段
4Y、4M、4C、4K 現像装置
7A 2次転写ローラ
7Y、7M、7C、7K 1次転写ローラ
8Y、8M、8C、8K 感光体のクリーニング手段
8A 中間転写体クリーニング手段
10Y、10M、10C、10K 画像形成部
17 定着装置
P 記録紙
Claims (6)
- 少なくとも樹脂と着色剤とからなる着色粒子に外添剤を添加してなる静電潜像現像用トナーにおいて、該トナーの体積平均粒径が4.0〜8.0μmであり、且つ、2.5μm以下の粒子が0.1〜10体積%であることを特徴とする静電潜像現像用トナー。
- 画像支持体上に形成されたトナー画像を接触加熱方式で定着する画像形成方法において、該トナー画像の形成に用いられる静電潜像現像用トナーが、少なくとも樹脂と着色剤とからなる着色粒子に外添剤を添加してなるトナーであり、該トナーの体積平均粒径が4.0〜8.0μmであり、且つ、2.5μm以下の粒子が0.1〜10体積%であるトナーであることを特徴とする画像形成方法。
- 感光体面上を一様に帯電した後に像露光して静電潜像を形成し、トナーを含む現像剤により可視化した画像を中間転写体に転写した後に画像支持体に転写し、画像支持体上のトナー像を定着する画像形成方法において、該トナーが少なくとも樹脂と着色剤とからなる着色粒子に外添剤を添加してなるトナーであり、該トナーの体積平均粒径が4.0〜8.0μmであり、且つ、2.5μm以下の粒子が0.1〜10体積%であるトナーであることを特徴とする画像形成方法。
- 外添剤単独では5体積%未満であり、トナー粒子単独では9体積%未満であり、且つ、双方の合計が0.1〜10体積%であるトナーを用いることを特徴とする請求項3に記載の画像形成方法。
- 感光体上に一様に帯電した後に露光し静電潜像を形成し、トナーを含む現像剤により可視化する工程を複数回繰り返し、感光体上に複数色のトナーによる画像を形成した後に画像支持体に転写し、画像支持体上のトナー像を定着する画像形成方法において、該トナーが少なくとも樹脂と着色剤とからなる着色粒子に外添剤を添加してなるトナーであり、該トナーの体積平均粒径が4.0〜8.0μmであり、且つ、2.5μm以下の粒子が0.1〜10体積%のトナーであることを特徴とする画像形成方法。
- 外添剤単独では5体積%未満であり、トナー粒子単独では9体積%未満であり、且つ、双方の合計が0.1〜10体積%であるトナーを用いることを特徴とする請求項5に記載の画像形成方法。
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