JP2004170550A - 偏光変換素子及びその製造方法、並びに当該偏光変換素子を用いた照明光学系 - Google Patents

偏光変換素子及びその製造方法、並びに当該偏光変換素子を用いた照明光学系 Download PDF

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博史 山口
Kenichi Ikeda
健一 池田
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Abstract

【課題】高価な反射膜を用いることなく反射損失を低減して、安価に照明効率の向上を図ることができると共に、不要な偏光成分が照明領域に到達することを防止して、信頼性の向上を図ることのできる偏光変換素子を実現する。
【解決手段】入射面11に対し略45゜の角度をなして配置され、入射する光のP偏光成分を透過し、P偏光成分と直交するS偏光成分を反射する偏光分離膜12と、偏光分離膜12で反射された成分をさらに反射する反射面14とを備えている。入射面11と偏光分離膜12と反射面14と反射出射面15とで囲まれた、断面が平行四辺形状の領域は透明媒体により構成され、反射面14の前記透明媒体と反対側の領域は空気により構成されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、偏光変換素子及びその製造方法、並びに当該偏光変換素子を用いた照明光学系に関する。特に、本発明は、ランプ光源からの非偏光光を一方向の偏光に変換する、液晶ディスプレイ用の照明装置として好適な偏光変換素子及びその製造方法、並びに当該偏光変換素子を用いた照明光学系に関する。
【0002】
【従来の技術】
非偏光光(入射光)を一方向の偏光に変換する偏光変換素子としては、例えば、特許文献1に開示されたものが知られている。図5に、当該従来技術における偏光変換素子の断面図を示す。図5に示すように、従来の偏光変換素子は、互いに平行な、光の入射面及び出射面に対して、斜め方向に層を形成するように、第1の基板51と第2の基板52とが交互に配置されて構成されている。第1の基板51には、第2の基板52と接する面の一方に偏光分離膜511が形成され、第2の基板52と接する面の他方に反射膜512が形成されている。そして、第2の基板52と偏光分離膜511及び反射膜512とは、接着剤層56を介して接着されている。また、第2の基板52の出射面側の表面には、1/2波長板53が貼り付けられている。
【0003】
光源からの非偏光光(入射光)54は、S偏光成分とP偏光成分とを含んでおり(S+P)、偏光変換素子の入射面に対して垂直に入射する。入射光54は、第1の基板51に入射し、偏光分離膜511を透過するP偏光成分と、偏光分離膜511で反射するS偏光成分とに分離される。そして、偏光分離膜511を透過したP偏光成分は、第2の基板52の出射面側の表面に設けられた1/2波長板53の作用により、S偏光に変換されて、S偏光の出射光551となる。一方、偏光分離膜511で反射したS偏光成分は、反射膜512で反射して、S偏光の出射光552となる。すなわち、偏光変換素子の出射面から出射される光はS偏光成分のみとなり、非偏光光を一方向の偏光に変換することができる。
【0004】
ここで、反射膜512としては、アルミ、銀などからなる金属膜、あるいは誘電体多層膜が用いられている。
【0005】
【特許文献1】特開2000−298212号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、反射膜512として金属膜を用いた場合には、数%の光吸収が生じ、これが損失になると共に、発熱の原因にもなり、好ましくない。一方、反射膜512として誘電体多層膜を用いた場合には、反射効率を向上させることはできるが、数十層の膜を積層する必要があり、コスト高になるという問題がある。
【0007】
また、有効入射部分である偏光分離膜部ではなく、非有効入射部分である反射膜部に入射した光は、反射膜512で反射した後に偏光分離膜511で反射したS偏光が1/2波長板53によってP偏光に変換される。また、偏光分離膜511を透過したP偏光は、隣接する反射膜512で反射して、P偏光として出射する。
【0008】
しかし、この成分は、明るさに寄与する有効成分とはならず、液晶ディスプレイの入射側偏光板などの温度上昇などをもたらし、それにダメージを与える悪性の成分となる。そして、このような副作用を防止するためには、偏光変換素子の非有効入射部分を遮光するなどの特別な手段が必要となる。
【0009】
本発明は、従来技術における前記課題を解決するためになされたものであり、高価な反射膜を用いることなく反射損失を低減して、安価に照明効率の向上を図ることができると共に、不要な偏光成分が照明領域に到達することを防止して、信頼性の向上を図ることのできる偏光変換素子及びその製造方法、並びに当該偏光変換素子を用いた照明光学系を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明に係る偏光変換素子の構成は、入射光を一方向の偏光に変換する偏光変換素子であって、光が入射する入射面と、前記入射面に対し略45゜の角度をなして配置され、前記入射する光の一方の偏光成分を透過し、前記一方の偏光成分と直交する他方の偏光成分を反射する偏光分離面と、前記入射面と対向した位置に前記入射面と略平行に配置され、前記偏光分離面からの透過光の出射部となる透過出射面と、前記透過出射面上に設けられ、前記透過光を、その偏光軸を90゜回転させて出射する1/2波長板と、前記偏光分離面と略平行に配置され、前記偏光分離面で反射された成分をさらに反射する反射面と、前記入射面と略平行に配置され、前記反射成分を出射する反射出射面とを備え、前記入射面と前記偏光分離面と前記反射面と前記反射出射面とで囲まれた領域は透明媒体からなり、前記反射面の前記透明媒体と反対側の領域は空気からなることを特徴とする。
【0011】
この偏光変換素子の構成によれば、偏光分離面で反射した光を、空気との界面を反射面として全反射させることができる。その結果、高価な誘電体多層膜を形成することなく理想的な反射を実現することができるので、安価に照明効率の向上を図ることができる。また、非有効入射部分に入射した光(不正規入射光)に対しては、反射面が屈折面として作用し、不正規入射光は、照明領域外に向けて屈折されるので、非有効入射部分を遮光するなどの特別な手段を施さなくとも、不要な偏光成分が照明領域に到達することを防止することができる。その結果、簡易に信頼性の向上を図ることができる。
【0012】
また、本発明に係る偏光変換素子の第1の製造方法は、内角がそれぞれ略45°、略135°で、短辺と長辺の長さの比が2の平方根である平行四辺形を断面とする平行四辺プリズムと、直角部分と対向する辺の長さが前記平行四辺形の長辺の長さと略等しい直角二等辺三角形を断面とする直角プリズムとを準備する工程と、前記平行四辺プリズムの長辺側の一方の側面に偏光分離膜を成膜する工程と、前記平行四辺プリズムと前記直角プリズムとを、前記平行四辺プリズムの前記偏光分離膜が成膜された面と前記直角プリズムの直角部分と対向する面を接合面として接合する工程と、前記直角プリズムの、前記平行四辺プリズムの鈍角側に隣接する側面に1/2波長板を貼り合わせる工程とを含むことを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る偏光変換素子の第2の製造方法は、内角がそれぞれ略45°、略135°で、短辺と長辺の長さの比が2の平方根である平行四辺形を断面とする平行四辺プリズムと、直角部分と対向する辺の長さが前記平行四辺形の長辺の長さと略等しい直角二等辺三角形を断面とする直角プリズムとを準備する工程と、前記直角プリズムの直角部分と対向する面に偏光分離膜を成膜する工程と、前記直角プリズムと前記平行四辺プリズムとを、前記直角プリズムの前記偏光分離膜が成膜された面と前記平行四辺プリズムの長辺側の一方の側面を接合面として接合する工程と、前記直角プリズムの、前記平行四辺プリズムの鈍角側に隣接する側面に1/2波長板を貼り合わせる工程とを含むことを特徴とする。
【0014】
これら偏光変換素子の第1又は第2の製造方法によれば、必要な部分のみに偏光分離膜を成膜することができるので、偏光分離膜の成膜後に接合し、切断していた従来の製造方法に比べて、材料のロスや製造時間のロスの発生を低減することができる。
【0015】
また、本発明に係る照明光学系の構成は、略平行な光線束を出射する光源と、前記略平行な光線束を複数の部分光束に分割する第1のレンズアレイと、前記部分光束を照明領域上に結像する第2のレンズアレイと、前記第2のレンズアレイの出射側に設けられ、前記部分光束を一方向の偏光に変換する偏光変換素子とを備えた照明光学系であって、前記偏光変換素子は、前記第2のレンズアレイからの出射光が入射する入射面と、前記入射面に対し略45゜の角度をなして配置され、前記入射する光の一方の偏光成分を透過し、前記一方の偏光成分と直交する他方の偏光成分を反射する偏光分離面と、前記入射面と対向した位置に前記入射面と略平行に配置され、前記偏光分離面からの透過光の出射部となる透過出射面と、前記透過出射面上に設けられ、前記透過光を、その偏光軸を90゜回転させて出射する1/2波長板と、前記偏光分離面と略平行に配置され、前記偏光分離面で反射された成分をさらに反射する反射面と、前記入射面と略平行に配置され、前記反射成分を出射する反射出射面とを備え、前記入射面と前記偏光分離面と前記反射面と前記反射出射面とで囲まれた領域は透明媒体からなり、前記反射面の前記透明媒体と反対側の領域は空気からなることを特徴とする。
【0016】
この照明光学系の構成によれば、偏光分離面で反射した光を、空気との界面を反射面として全反射させることができる。その結果、反射面によって透過損失や吸収損失が発生することはないので、照明効率の良好な照明光学系を実現することができる。また、非有効入射部分に入射した光(不正規入射光)に対しては、反射面が屈折面として作用し、不正規入射光は、照明領域外に向けて屈折されるので、非有効入射部分を遮光するなどの特別な手段を施さなくとも、液晶ディスプレイの入射側偏光板などの温度上昇などをもたらすことはない。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態を用いて本発明をさらに具体的に説明する。
【0018】
[第1の実施の形態]
図1は本発明の第1の実施の形態における偏光変換素子の構成を示す断面図である。
【0019】
図1に示すように、本実施の形態の偏光変換素子は、S偏光成分とP偏光成分とを含んだ非偏光光が入射する入射面11と、入射面11に対し略45゜の角度をなして配置され、入射する光のP偏光成分を透過し、P偏光成分と直交するS偏光成分を反射する偏光分離膜12と、入射面11と対向した位置に入射面11と略平行に配置され、偏光分離膜12からの透過光の出射部となる透過出射面16と、透過出射面16上に設けられ、偏光分離膜12からの透過光を、その偏光軸を90゜回転させて出射する1/2波長板17と、偏光分離膜12と略平行に配置され、偏光分離膜12で反射された成分をさらに反射する反射面14と、入射面11と略平行に配置され、偏光分離膜12からの反射成分を出射する反射出射面15とを備えている。ここで、偏光分離膜12としては、低屈折率材料(例えば、SiO )と高屈折率材料(例えば、TiO )を交互に40層前後積層した光学多層膜が用いられている。そして、入射面11と偏光分離膜12と反射面14と反射出射面15とで囲まれた、断面が平行四辺形状の領域は、ガラス、プラスチック等の透明媒体により構成されており、反射面14の前記透明媒体と反対側の領域は空気により構成されている。また、偏光分離膜12と透過出射面16とで囲まれた領域は、断面が直角三角形状の透明媒体により構成されており、当該透明媒体の直角部分と対向する面(斜面)は偏光分離膜12に熱硬化型接着剤、紫外線硬化型接着剤などからなる透明接着層13を介して接着されている。
【0020】
次に、以上のように構成された偏光変換素子の作用について、図1を参照しながら説明する。
【0021】
光源からの非偏光光(入射光)は、偏光変換素子の入射面11に対して垂直に入射する。入射面11に入射した光のP偏光成分は、偏光分離膜12を透過して透過出射面16に至り、透過出射面16上に設けられた1/2波長板17の作用により、S偏光に変換されて、S偏光の出射光となる。一方、偏光分離膜12で反射したS偏光成分は、さらに反射面14で反射し、S偏光を維持した状態で反射出射面15から出射する。すなわち、偏光変換素子の出射面(反射出射面15と透過出射面16)から出射される光はS偏光成分のみとなり、非偏光光を一方向の偏光に変換することができる。
【0022】
本実施の形態によれば、偏光変換素子を上記のように構成したことにより、偏光分離膜12で反射した光を、空気との界面を反射面として全反射させることができる。その結果、高価な誘電体多層膜を形成することなく理想的な反射を実現することができるので、安価に照明効率の向上を図ることができる。また、非有効入射部分に入射する僅かな迷光(不正規入射光)に対しては、反射面14が屈折面として作用し、不正規入射光は、照明領域外に向けて屈折されるので、非有効入射部分を遮光するなどの特別な手段を施さなくとも、不要な偏光成分が照明領域に到達することを防止することができる。その結果、簡易に信頼性の向上を図ることができる。
【0023】
[第2の実施の形態]
上記第1の実施の形態の偏光変換素子は、以下のようにして作製することができる。図2は本発明の第2の実施の形態における偏光変換素子の製造方法を示す工程図である。
【0024】
まず、図2(a)に示すように、内角がそれぞれ略45°、略135°で、短辺と長辺の長さの比が2の平方根である平行四辺形を断面とする平行四辺プリズム21と、直角部分と対向する辺の長さが前記平行四辺形の長辺の長さと略等しい直角二等辺三角形を断面とする直角プリズム22とを準備する。
【0025】
次に、図2(b)に示すように、複数の平行四辺プリズム21を成膜治具23の凹所23a内に整列させて並べ、これら複数の平行四辺プリズム21の長辺側の一方の側面に一括して偏光分離膜12を成膜する。尚、偏光分離膜12の成膜には、蒸着法やスパッタ法を用いることができる。
【0026】
次に、図2(c)に示すように、偏光分離膜12が成膜された平行四辺プリズム21と直角プリズム22とを、平行四辺プリズム21の偏光分離膜12が成膜された面と直角プリズム22の直角部分と対向する面を接合面として透明接着剤13により接合する。
【0027】
最後に、図2(d)に示すように、直角プリズム22の、平行四辺プリズム21の鈍角側に隣接する側面(図1の透過出射面16)に1/2波長板17を貼り合わせる。
【0028】
以上の工程により偏光変換素子を作製すれば、必要な部分のみに偏光分離膜12を成膜することができるので、偏光分離膜の成膜後に接合し、切断していた従来の製造方法に比べて、材料のロスや製造時間のロスの発生を低減することができる。
【0029】
[第3の実施の形態]
また、上記第1の実施の形態の偏光変換素子は、以下のようにして作製することもできる。図3は本発明の第3の実施の形態における偏光変換素子の製造方法を示す工程図である。
【0030】
まず、図3(a)に示すように、内角がそれぞれ略45°、略135°で、短辺と長辺の長さの比が2の平方根である平行四辺形を断面とする平行四辺プリズム21と、直角部分と対向する辺の長さが前記平行四辺形の長辺の長さと略等しい直角二等辺三角形を断面とする直角プリズム22とを準備する。
【0031】
次に、図3(b)に示すように、複数の直角プリズム22を成膜治具24の凹所24a内に整列させて並べ、直角プリズム22の直角部分と対向する面に一括して偏光分離膜12を成膜する。
【0032】
次に、図3(c)に示すように、偏光分離膜12が成膜された直角プリズム22と平行四辺プリズム21とを、直角プリズム22の偏光分離膜12が成膜された面と平行四辺プリズム21の長辺側の一方の側面を接合面として透明接着剤13により接合する。
【0033】
最後に、図3(d)に示すように、直角プリズム22の、平行四辺プリズム21の鈍角側に隣接する側面(図1の透過出射面16)に1/2波長板17を貼り合わせる。
【0034】
以上の工程により偏光変換素子を作製した場合にも、上記第2の実施の形態の場合と同様に、必要な部分のみに偏光分離膜12を成膜することができるので、偏光分離膜の成膜後に接合し、切断していた従来の製造方法に比べて、材料のロスや製造時間のロスの発生を低減することができる。
【0035】
[第4の実施の形態]
図4は本発明の第4の実施の形態における照明光学系の構成を示す断面図である。
【0036】
図4に示すように、本実施の形態の照明光学系は、光源41としての、ランプ411、及びランプ411からの光を略平行な光線束に変換して出射するレフレクタ412と、前記光源からの略平行な光線束を複数の部分光束に分割する第1のレンズアレイ42と、前記部分光束を照明領域上に結像する第2のレンズアレイ43と、第2のレンズアレイ43の出射側に設けられ、前記部分光束を一方向の偏光に変換する偏光変換素子44とを備えている。ここで、第1のレンズアレイ42は、アレイ状レンズのそれぞれに対応するように入射光を複数の部分光束に分割する。
【0037】
偏光変換素子44としては、上記第1の実施の形態と同じ構造の偏光変換素子が用いられている。すなわち、偏光変換素子44は、第2のレンズアレイ43からの出射光が入射する入射面11と、入射面11に対し略45゜の角度をなして配置され、入射する光のP偏光成分を透過し、P偏光成分と直交するS偏光成分を反射する偏光分離膜12と、入射面11と対向した位置に入射面11と略平行に配置され、偏光分離膜12からの透過光の出射部となる透過出射面16と、透過出射面16上に設けられ、前記透過光を、その偏光軸を90゜回転させて出射する1/2波長板17と、偏光分離膜12と略平行に配置され、偏光分離膜12で反射された成分をさらに反射する反射面14と、入射面11と略平行に配置され、前記反射成分を出射する反射出射面15とを備え、入射面11と偏光分離膜12と反射面14と反射出射面15とで囲まれた領域は透明媒体により構成され、反射面14の前記透明媒体と反対側の領域は空気により構成されている。ここで、偏光変換素子44は、その入射面11が前記部分光束の集光部となるように設置される。
【0038】
次に、以上のように構成された照明光学系の作用について、図4を参照しながら説明する。
【0039】
ランプ411からの光(S偏光成分とP偏光成分とを含んだ非偏光光)は、レフレクタ412によって略平行な光線束に変換されて、第1のレンズアレイ42に入射する。この第1のレンズアレイ42は、入射光をアレイ状レンズのそれぞれに対応する複数の部分光束に分割し、第2のレンズアレイ43は、それぞれの部分光束を照明領域上に結像する。
【0040】
偏光変換素子44の入射面11に入射した光のP偏光成分は、偏光分離膜12を透過して透過出射面16に至り、透過出射面16上に設けられた1/2波長板17の作用により、S偏光に変換されて、S偏光の出射光となる。一方、偏光分離膜12で反射したS偏光成分は、さらに反射面14で反射し、S偏光を維持した状態で反射出射面15から出射する。すなわち、偏光変換素子44の出射面(反射出射面15と透過出射面16)から出射される光はS偏光成分のみとなり、非偏光光を一方向の偏光に変換することができる。
【0041】
本実施の形態によれば、照明光学系を上記のように構成したことにより、偏光分離膜12で反射した光を、空気との界面を反射面として全反射させることができる。その結果、反射面14によって透過損失や吸収損失が発生することはないので、照明効率の良好な照明光学系を実現することができる。また、非有効入射部分に入射する僅かな迷光(不正規入射光)に対しては、反射面14が屈折面として作用し、不正規入射光は、照明領域外に向けて屈折されるので、非有効入射部分を遮光するなどの特別な手段を施さなくとも、液晶ディスプレイの入射側偏光板などの温度上昇などをもたらすことはない。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、高価な反射膜を用いることなく反射損失を低減して、安価に照明効率の向上を図ることができると共に、不要な偏光成分が照明領域に到達することを防止して、信頼性の向上を図ることができる。また、不要偏光成分が照明領域に到達することを防止して、明るくて信頼性に優れた投射システムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における偏光変換素子の構成を示す断面図
【図2】本発明の第2の実施の形態における偏光変換素子の製造方法を示す工程図
【図3】本発明の第3の実施の形態における偏光変換素子の製造方法を示す工程図
【図4】本発明の第4の実施の形態における照明光学系の構成を示す断面図
【図5】従来技術における偏光変換素子の構成を示す断面図
【符号の説明】
11 入射面
12 偏光分離膜
13 透明接着層
14 反射面
15 反射出射面
16 透過出射面
17 1/2波長板
21 平行四辺プリズム
22 直角プリズム
23、24 成膜治具
41 光源
42 第1のレンズアレイ
43 第2のレンズアレイ
44 偏光変換素子
411 ランプ
412 レフレクタ

Claims (4)

  1. 入射光を一方向の偏光に変換する偏光変換素子であって、
    光が入射する入射面と、
    前記入射面に対し略45゜の角度をなして配置され、前記入射する光の一方の偏光成分を透過し、前記一方の偏光成分と直交する他方の偏光成分を反射する偏光分離面と、
    前記入射面と対向した位置に前記入射面と略平行に配置され、前記偏光分離面からの透過光の出射部となる透過出射面と、
    前記透過出射面上に設けられ、前記透過光を、その偏光軸を90゜回転させて出射する1/2波長板と、
    前記偏光分離面と略平行に配置され、前記偏光分離面で反射された成分をさらに反射する反射面と、
    前記入射面と略平行に配置され、前記反射成分を出射する反射出射面とを備え、
    前記入射面と前記偏光分離面と前記反射面と前記反射出射面とで囲まれた領域は透明媒体からなり、前記反射面の前記透明媒体と反対側の領域は空気からなることを特徴とする偏光変換素子。
  2. 内角がそれぞれ略45°、略135°で、短辺と長辺の長さの比が2の平方根である平行四辺形を断面とする平行四辺プリズムと、直角部分と対向する辺の長さが前記平行四辺形の長辺の長さと略等しい直角二等辺三角形を断面とする直角プリズムとを準備する工程と、
    前記平行四辺プリズムの長辺側の一方の側面に偏光分離膜を成膜する工程と、前記平行四辺プリズムと前記直角プリズムとを、前記平行四辺プリズムの前記偏光分離膜が成膜された面と前記直角プリズムの直角部分と対向する面を接合面として接合する工程と、
    前記直角プリズムの、前記平行四辺プリズムの鈍角側に隣接する側面に1/2波長板を貼り合わせる工程とを含む偏光変換素子の製造方法。
  3. 内角がそれぞれ略45°、略135°で、短辺と長辺の長さの比が2の平方根である平行四辺形を断面とする平行四辺プリズムと、直角部分と対向する辺の長さが前記平行四辺形の長辺の長さと略等しい直角二等辺三角形を断面とする直角プリズムとを準備する工程と、
    前記直角プリズムの直角部分と対向する面に偏光分離膜を成膜する工程と、
    前記直角プリズムと前記平行四辺プリズムとを、前記直角プリズムの前記偏光分離膜が成膜された面と前記平行四辺プリズムの長辺側の一方の側面を接合面として接合する工程と、
    前記直角プリズムの、前記平行四辺プリズムの鈍角側に隣接する側面に1/2波長板を貼り合わせる工程とを含む偏光変換素子の製造方法。
  4. 略平行な光線束を出射する光源と、前記略平行な光線束を複数の部分光束に分割する第1のレンズアレイと、前記部分光束を照明領域上に結像する第2のレンズアレイと、前記第2のレンズアレイの出射側に設けられ、前記部分光束を一方向の偏光に変換する偏光変換素子とを備えた照明光学系であって、
    前記偏光変換素子は、前記第2のレンズアレイからの出射光が入射する入射面と、前記入射面に対し略45゜の角度をなして配置され、前記入射する光の一方の偏光成分を透過し、前記一方の偏光成分と直交する他方の偏光成分を反射する偏光分離面と、前記入射面と対向した位置に前記入射面と略平行に配置され、前記偏光分離面からの透過光の出射部となる透過出射面と、前記透過出射面上に設けられ、前記透過光を、その偏光軸を90゜回転させて出射する1/2波長板と、前記偏光分離面と略平行に配置され、前記偏光分離面で反射された成分をさらに反射する反射面と、前記入射面と略平行に配置され、前記反射成分を出射する反射出射面とを備え、前記入射面と前記偏光分離面と前記反射面と前記反射出射面とで囲まれた領域は透明媒体からなり、前記反射面の前記透明媒体と反対側の領域は空気からなることを特徴とする照明光学系。
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