JP2004170152A - 試料分析装置およびそれに用いる気泡検知回路と気泡検知方法 - Google Patents

試料分析装置およびそれに用いる気泡検知回路と気泡検知方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の流路における気泡の発生状況を適正に検知すること。
【解決手段】試料容器から採取した試料を用いて分析用試料を調製する試料調製部と、調製した試料を分析する分析部と、試料調製部へ試料調製用液体を移送する複数の流路および各流路を開閉するバルブを有する流体回路と、各流路中の気泡の発生を検知する気泡検知回路と、前記各バルブの開閉を1つずつ選択的に制御すると共に気泡検知回路の出力をうけて試料調製部を制御する制御部を備え、気泡検知回路は、各流路に設けられ流路中の気泡の有無に応じてパルス状の論理信号を出力する気泡センサと、気泡センサごとに気泡有りを表すパルス信号の時間幅を積算する積算回路とからなり、制御部はバルブが開いている流路について、積算回路の積算値から気泡の発生の程度を判定する。
【選択図】 図55

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は血液、尿などの試料を分析する試料分析装置およびそれに用いる気泡検知回路と気泡検知方法に関し、とくに、小形で汎用性に富む試料分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この発明に関連する従来技術としては、次のようなものが知られている。
反応テーブルの円周を複数に均等分割した形状の反応容器ディスクと、反応容器ディスクに保持された複数個の反応容器と、各反応容器をサンプル分注装置、試薬分注位置及び光学測定位置まで移送する手段と、所要量のサンプルを吸引し反応容器に分注する手段と、上記反応容器内の試料を光学的に測定する手段から構成された小型自動分析装置(例えば、特許文献1)。
【0003】
光透過性を有する材質で形成された管体に液体が通されているか否かを検出する液体センサにおいて、発光素子と、前記管体の外部に設けられ、前記発行素子から発せられた検出光を受光し、管路中の液体の有無を検知する受光素子とからなる液体センサ(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−94842号公報
【特許文献2】
特公平8−27293号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来、試料分析、例えば血液分析を行う血液分析装置は種々提案されているが、近年の多くの血液分析装置にあっては、多数の検体を短時間で処理するために装置が大型化・高速化されており、しかも、操作が複雑であることから専門の作業者を常設しておかなければならず、それほど多くの血液検査を必要としない地域病院や個人病院では、専門血液検査センターに血液検査を依頼しているのが現状である。このため緊急性を必要とする場合には、すぐに検査結果が得られないという問題を有し、より小型で操作も簡単で分析精度の高い自動血液分析装置の出現が要望されてきた。
この要望は、血液分析装置に限らず、例えば、尿分析装置についても同様の要望がある。
また、このような試料分析装置では、分析用試料を調製するために各種試薬を移送する流体回路を備えるが、その流路中に多量の気泡が発生すると分析用試料が正しく調製できないため、気泡の発生の程度を適正に判定できる簡単な検知回路も望まれてきた。
【0006】
この発明はこのような事情を考慮してなされたもので、試料分析装置において、医師や看護婦によって使用できる程度に取り扱いを簡略化し、診断・治療の現場へ容易に運搬できるように小型・軽量化し、かつ、騒音を抑制して静音化すると共に保守・点検の安全と容易化をはかり、特に、簡単な構成で高精度の分析結果を得ることを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題の少なくとも1つを解決するために、試料容器から採取した試料を用いて分析用試料を調製する試料調製部と、調製した試料を分析する分析部と、試料調製部へ試料調製用液体を移送する複数の流路および各流路を開閉するバルブを有する流体回路と、各流路中の気泡の発生を検知する気泡検知回路と、前記各バルブの開閉を1つずつ選択的に制御すると共に気泡検知回路の出力をうけて試料調製部を制御する制御部を備え、気泡検知回路は、各流路に設けられ流路中の気泡の有無に応じてパルス状の論理信号を出力する気泡センサと、気泡センサごとに気泡有りを表すパルス信号の時間幅を積算する積算回路とからなり、制御部はバルブが開いている流路について、積算回路の積算値から気泡の発生の程度を判定する試料分析装置を提供するものである。この構成によれば、複数の気泡センサからの出力を受けて、各流路における気泡の発生の程度を適正に検知することができる。
気泡検知回路は、各気泡センサの出力の論理和を演算する論理和素子を備え、積算回路は論理和素子の出力する気泡有りを表すパルス信号の時間幅を積算することが好ましい。これによって、複数の気泡センサからの複数の出力信号が1つの論理和素子と1つの積算回路によって処理されるので、回路構成がきわめて単純化される。
気泡検知回路は、バルブの開いている流路に設けられた気泡センサからの出力のみを積算回路へ伝達するスイッチング回路を備え、積算回路はスイッチング回路から伝達される気泡有りを表すパルス信号の時間幅を積算してもよい。
【0008】
制御部は、所定時間内に得られる積算値が所定値より大きいとき、バルブが開いている流路に液体が流れていないと判定することが好ましい。この場合、所定値を適正に設定することにより、液体の流れの有無を確実に検知することができる。
複数の流路が、第1および第2流路からなるものであってもよい。
第1流路が希釈液用流路であり、第2流路が溶血剤用流路であってもよい。
【0009】
別の観点から、この発明は、複数の流路にそれぞれ設けられ各流路中の気泡の有無に対応してパルス状の論理信号を出力する気泡センサと、気泡センサごとに気泡有りを表すパルス信号の時間幅を積算する積算回路とからなる気泡検知回路を提供するものである。
各気泡センサの出力の論理和を演算する論理和素子を備え、積算回路は論理和素子の出力する気泡有りを表すパルス信号の時間幅を積算してもよい。
バルブの開いている流路に設けられた気泡センサからの出力のみを伝達するスイッチング回路を備え、積算回路はスイッチング回路が伝達する気泡有りを表すパルス信号の時間幅を積算してもよい。
【0010】
さらに別の観点から、この発明は、バルブによって個別に開閉される複数の流路に、流路中の気泡の有無に対応してパルス状の論理信号を出力する気泡センサをそれぞれ設け、気泡センサごとに気泡有りを表すパルス信号の時間幅を積算し、バルブの開いている流路の気泡の発生の程度をその積算値から判定する気泡検知方法を提供するものである。
この方法において、時間幅を積算する工程は、各気泡センサから出力される信号の論理和を算出し、得られた論理和から気泡有りを表すパルス信号の時間幅を積算するようにしてもよい。
時間幅を積算する工程は、バルブの開いている流路に設けられた気泡センサのみの出力から気泡有りを表すパルス信号の時間幅を積算するようにしてもよい。
所定時間内に得られる積算値と所定値とを比較し、積算値が所定値より大きいとき、バルブが開いている流路に流体が流れていないと判定する工程をさらに含んでもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る試料分析装置の一例として血液分析装置を例にとり、発明の実施の形態を説明する。
この発明に係る血液分析装置は、自動化されていることが好ましい。「自動」とは、使用者が少なくとも1本の試料容器を装置にセットすれば、その後は全て自動的に試料容器の試料の成分が検出され、分析項目の値が算出され、算出結果が出力されることをいう。
この血液分析装置は、ヒトを含む哺乳動物の血液をその分析対象とする。
その分析(測定・解析)項目としては、ヒトの血液の場合には、赤血球数(RBC),白血球数(WBC),ヘモグロビン量(HGB),ヘマトクリット値(HCT)、血小板数(PLT)をはじめ、平均赤血球容積(MCV),平均赤血球血色素量(MCH)および平均赤血球色素濃度(MCHC)などが挙げられる。
【0012】
また、使用する測定原理としては、RBCとPLTの測定にはシースフロー電気抵抗方式、WBCの測定には電気抵抗方式、HGBの測定には比色法を用いることが好ましい。分析対象の血液試料は被験者から採血して試料容器(例えば採血管)に収容されるが、その場合全血であってもよいし、予め所定濃度に希釈されたものであってもよい。
とくに、小児から採取する場合には、採取量が少ないため予め規定濃度、例えば26倍に希釈される。
【0013】
この血液分析装置に使用可能な試料容器としては、一般的によく用いられる外径12〜15mm,全長85mm以下の真空採血管(口がゴムキャップで封止されたもの)およびオープン採血管(口が開放されたもの)や外径15mm,全長20mm程度のコントロール血液容器などが挙げられる。
また、必要とする血液試料の量としては、例えば、全血試料の場合10〜15μL,希釈試料の場合250〜350μLである。
【0014】
この血液分析装置は本体と容器収納ユニットから構成でき、本体はハウジングに収容し、容器収納ユニットはハウジングの側面に取りはずし可能に装着することが好ましい。本体はハウジング前面上部に表示部を備えることができ、表示部には分析結果を表示するためのLCD(液晶ディスプレイパネル)と、分析条件を入力するためのタッチパネルを一体的に設ければ、装置の操作性が向上するばかりでなく、それらの設置スペースが節約できる。
【0015】
また、ハウジングの内部には、使用者が試料容器を挿入設置するための試料セット部、試料容器から試料を定量・希釈して血液成分の検出を行う検出部、検出部の定量・希釈に必要な流体の制御を行う流体制御機器を備える流体制御部、検出部と流体制御部と表示部を電気的に駆動制御する電気部品を収容する電気制御基板部、入力される商用電源からの交流電圧を低い直流電圧に変換する電源部、さらに分析結果を印字出力するプリンタ部などを収容することができる。
【0016】
これらの各部は、操作や保守の容易性、あるいは発熱の有無などを考慮して適切に配置されることが好ましい。
例えば、試料セット部をハウジングの前面の近くに配置すれば、ハウジング前面に開閉扉(試料セットパネル)を設けることにより、使用者はその扉を介して内部の試料セット部に試料容器を容易にセットすることができ、またセットされた試料容器が扉によって保護されるので好都合である。
【0017】
また、検出部については、例えばハウジングの左右いずれかの側面内部にユニット化して配置すれば、ハウジングの一方の側板を除去するだけで、保守や点検を行うことができるので、好都合である。検出部はピペットで試料容器から血液試料を定量し、適度に希釈して血液成分の検出測定を適正に行うために、ピペット駆動装置,ミックスチャンバー,および検出器などを備えることが好ましい。
なお、ここに用いるピペットとしては、キャップ付の試料容器に備えて一般にピアサ又はニードルとも呼ばれる先端の尖ったものを好適に用いることができる。
【0018】
次に、流体制御部については、検出部と逆の側面内部に、つまり検出部と背中合わせに配置すれば、同じくハウジングの他方の側板を除去するだけで、保守や点検を行うことができるので、好都合である。
また、流体制御部に設けられる電磁バルブや各種ポンプ類は騒音源になるので、各部品の静音化に留意することにより、流体制御部全体の騒音を、例えば突発音を含めて45dB以下に抑制することができる。とくに、この血液分析装置では取り扱いを容易にするため流体回路の駆動源として外部のコンプレッサのような圧力機器を使用せず、それに代わってハウジング内に陰圧ポンプを設けている。この陰圧ポンプは流体回路全体の陰圧源として働くためその使用頻度が高く、その静音化を特に配慮することが必要である。
【0019】
電源部はトランジスタやダイオード等の発熱部品を多く含むので、ハウジング内の最上部に配置し、ハウジングにベンチレータ(通風孔)を設けて自然冷却するようにすれば、強制風冷用のファンなどが不要となり、静音化および省スペース化がはかられる。また、最上部に配置することにより、発熱の他の各部に対する悪影響を避けることができる。
【0020】
また、容器収納ユニットは、容器の交換と本体への接続が容易にできるように本体ハウジングの側面に設置すれば好都合である。また、容器収納ユニットには、少なくとも本体で使用する希釈液と溶血剤をそれぞれ収容する2つの容器、および本体から排出される廃液を収容するための容器を収納することが好ましい。
【0021】
実施例
以下、図面に示す実施例に基づいてこの発明を詳述する。これによってこの発明が限定されるものではない。
図1はこの発明に係る血液分析装置の前面斜視図であり、図2は後面斜視図である。
これらの図に示すように装置本体1はハウジング2に収納され、その前面上部に表示部3を備え、前面右下に試料容器を挿入設置するときに開閉する試料セットパネル4と、試料セットパネル4を開くための押ボタン5を備える。
【0022】
ハウジング2の右側板の内側には、試料容器を挿入設置するための試料セット部6と、試料容器から試料を定量・希釈して分析用試料を調製し、その検出を行う検出部7とが設けられている。
【0023】
ハウジング2の左側板の内側には、検出部7の定量・希釈などに必要な流体の制御を行う流体機器、つまりバルブ類やポンプ類などを集約的に収容する流体制御部8が設けられている。ハウジング2の背面板の内側には、検出部7と流体制御部8と表示部3を電気的に駆動制御する電気制御部品を搭載した基板を収容する電気制御基板部9が設けられている。
【0024】
ハウジング2の天板の内側には、入力される商用交流電圧を直流電圧に変換する電源部10と、分析結果を印字出力するプリンタ部11が設けられている。
左右側板、背面板および天板は、それぞれが取りはずし可能にビス止めされ、各部毎にそのメンテナンスを容易に行うことができるようになっている。
【0025】
また、発熱部品を備える電源部10はハウジング2内の最上部に設けられ、ハウジング2の電源部10を取り囲む部分には図2に示すようにベンチレータ(通風孔)12,13が設けられている。従って、電源部10によって加熱された空気は、分析装置の他の構成要素に熱的な影響を与えることなくベンチレータ12,13から放出され、自然空冷が行われる。つまり、電源部10は、冷却ファンのような強制空冷手段を必要としないので、コンパクト化されると共に静音化される。
【0026】
また、図3に示すように本体1の左側面には、希釈液と溶血剤をそれぞれ収容する容器101,103と、排液を収容する容器102とを組合せて収納した容器収納ユニット100が装着されるようになっている。
【0027】
試料セット部の構成と動作
図4は試料セット部6の構成を示す正面図である。同図に示すように試料セットパネル4は支軸14により矢印S方向に回動可能に支持され、図示しないスプリングにより矢印S方向に付勢されている。試料セットパネル4の上方には、押ボタン5が支軸15により回動可能に支持され、スプリング16により矢印T方向に付勢されている。
【0028】
試料セットパネル4の上端に設けられた爪17が押ボタン5の下端に係止して、試料セットパネル4が矢印S方向に開くことを阻止している。試料セットパネル4には試料容器を収容するための円筒状の試料ラック18が設けられている。
また、図4に示すように、試料セット部6には後述するアダプタ検出センサ(ホトインタラプタ)J1とアダプタ識別センサJ2(ホトインタラプタ)とが設けられている。
【0029】
図5,図6,図7は、試料ラック18へ試料容器(採血管)を装填する際に予め試料ラック18へ装着するアダプタAD1をそれぞれ示す上面図,正面図および側面図である。これらの図に示すように、アダプタAD1は、試料容器の下部に嵌り込む円筒状の凹部19を有する円筒部20を備えると共に、試料容器から試料が零れたときに零れた試料を受け入れる受け皿22を凹部19の入口29の周縁に備える。円筒部20と受け皿22は一体的に成形されている。アダプタAD1としては、凹部19の深さL=45mm,内径D=16.5mmのものと、L=45mm,D=13.6mmのものとが用意され、異なる外径を有する2種類の試料容器に対応できるようになっている。
【0030】
また、受け皿22の周縁の一部には上方に突出する作動片23が設けられ、作動片23は、アダプタAD1の有無と試料セットパネル4の開閉とを同時に検出するアダプタ検出センサ(ホトインタラプタ)J1(図4)を作動させる。
【0031】
円筒部20はその外周面において、受け皿20の下面から下方に伸びる細長い突出部27を有する。突出部27は、アダプタAD1が図8に示すように試料ラック18に装填されたとき、試料ラック18の切り欠き部28(図4)に嵌入され、試料ラック18に対するアダプタAD1の位置決めを行い、それによって受け皿22の方向が決定される。
なお、使用者は、図8に示すように試料容器SP1のサイズに応じたアダプタAD1を試料ラック18に装填した後、試料容器SP1をアダプタAD1の凹部19へ挿入する。
【0032】
図38,図39,図40は、テスト用に成分がコントロールされた血液(つまり、コントロール血液)を収容した試料容器を試料ラック18へ装填する際に、予め試料ラック18へ装着するアダプタAD2を示す上面図,正面図および側面図である。これらの図に示すように、アダプタAD2は、コントロール血液用試料容器の下部に嵌り込む円筒状の凹部19aを有する円筒部20aを備えると共に、コントロール血液用試料容器から試料が零れたときに零れた血液を受け入れる受け皿22aを凹部19aの入口29aの周縁に備える。円筒部20と受け皿22は一体的に形成されている。アダプタAD2としては、凹部19aの深さL=15mm,内径D=15.6mmのものが用意され、コントロール血液用試料容器のサイズに対応できるようになっている。
【0033】
また、受け皿22aの周縁の上部には上方に突出する作動片23aが設けられ、作動片23aは、アダプタAD2の有無と試料セットパネル4の開閉とを同時に検出するアダプタ検出センサ(ホトインタラプタ)J1(図4)を作動させる。
【0034】
円筒部20aはその外周面において、受け皿20aの下面から下方に伸びる細長い突出部27aを有する。突出部27aは、アダプタAD2が図41に示すように試料ラック18に装填されたとき、試料ラック18の切り欠き部28(図4)に嵌入され、試料ラック18に対するアダプタAD2の位置決めを行い、それによって受け皿22aの方向が決定される。
【0035】
また、受け皿22aの周縁の下部には下方に突出する作動片23bが設けられ、作動片23bは、試料ラック18に装填されたアダプタがコントロール血液用試料容器SP2用のアダプタAD2であることを識別するアダプタ識別センサ(ホトインタラプタ)J2(図4)を作動させる。
【0036】
なお、使用者は、図41に示すようにコントロール血液容器SP2のサイズに応じたアダプタAD2を試料ラック18に装填した後、コントロール血液用試料容器SP2をアダプタAD1の凹部19aへ挿入する。
アダプタAD1のD=16.5mmのものは透明、D=13.6mmのものは赤色、アダプタAD2は黒色のABS樹脂でそれぞれ成形加工され、使用者は色によってアダプタAD1,AD2の種類およびサイズを識別することができる。
【0037】
このような構成において、使用者が図4に示す押ボタン5の上端を押すと、押ボタン5は図4の矢印Tの反対方向へ若干回動し、押ボタン5の下端が爪17からはずれる。それによって試料セットパネル4は支軸14を中心にして矢印S方向に回動し、試料セットパネル4の突出片4aが図9に示すように支持板21に係止するまで開く。そこで、使用者は図10に示すように試料容器SP1又はSP2をアダプタAD1又はAD2を介して試料ラック18に挿入する。
【0038】
そして、図11に示すように、試料セットパネル4を閉じると、試料容器SP1(又はSP2)は試料ラック18と同軸になるように保持される。なお、押ボタン5は大きい表面積(60mm×70mm)を有し、使用者が試料容器を握った手で操作できるようになっている。
【0039】
検出部の構成と動作
試料部7は図12に示すようにピペット水平駆動部200と、ピペット垂直摺動部300と、ピペット垂直駆動部400と、ミックスチャンバー70と、検出器50を備える。
【0040】
ピペット水平駆動部
図13はピペット水平駆動部200の正面図である。
同図に示すように、支持板201に従動プーリ202と駆動プーリ203とが回転可能に設置され、プーリ202,203間にタイミングベルト204が張設されている。そして、駆動プーリ203は支持板201の裏面に設けられたピペット前後用モータ(ステッピングモータ)205により駆動される。
【0041】
支持板201の上方には水平方向にガイドレール206が設けられ、下方には水平方向にガイドシャフト207が設置されている。縦に細長い水平移動板208は、上端がガイドレール206にはめ込まれ、下端がガイドシャフト207を摺動する摺動部材209と結合し、裏面に突出する連結部材210によりタイミングベルト204と連結している。なお、水平移動板208はピペット垂直摺動部300を固定するためのビス穴211,212を備える。
【0042】
このような構成により、水平移動板208はモータ205の駆動によって水平方向に移動することができる。また、支持板201には水平移動板208の位置を検出するためのピペット前位置センサ(ホトインタラプタ)J5が設けられている。
【0043】
ピペット垂直摺動部
図14はピペット垂直摺動部300の正面図、図15は図14のB−B矢視断面図である。これらの図に示すようにピペット垂直摺動部300は、支持体301に垂直に支持されたガイドシャフト302と、ピペットPTを垂直に保持してガイドシャフト302上を摺動するピペット保持部303を備える。
【0044】
支持体301は縦方向に細長いガイド溝304を備え、ピペット保持部303から水平に突出するガイド棒305がガイド溝304に挿入されて案内され、ピペット保持部303が安定して垂直方向にガイドシャフト302上を摺動できるようになっている。また、支持体301は図13に示す水平移動板208に固定される際に固定用のビスを貫通させる切り欠き部306,307を備える。
【0045】
さらに、ピペット保持部303はガイドローラ308を備え、ガイドローラ308がピペット垂直駆動部400のガイドアーム(後述)と係合し、ガイドアームに連動してピペット保持部303が垂直方向に上下移動するようになっている。
【0046】
また、支持体301の下方には、ピペットPTを貫通させてピペットPTの外壁と内壁を洗浄するためのスピッツ(ピペット洗浄装置)Sが設けられ、ピペット保持部303が支持体301の最上部(図14の位置)にあるときにはピペットPTの尖った先端がスピッツSの中に隠れるようになっている。
【0047】
支持体301の下方に固定された給排液用ニップル309,310,311は、それぞれチューブ312,313,314を介してピペットPTの基端およびスピッツSへ接続される。
【0048】
ピペット保持部303にネジ止めされたビス315と、支持体301の突起部317にネジ止めされたビス316は、図16に示すように板状のスペーサ318を固定するために設けられている。図16のように固定されたスペーサ318は、ピペット保持部303を支持体301の最上部に固定し、ピペットPTの鋭い先端がスピッツSから出ることを阻止する。
【0049】
従って、ピペット垂直摺動部300は、スペーサ318を取り付けた状態で図13に示す水平移動板208に載置され、切り欠き部306,307を介してビス穴211,212へビス319,320(図17)で固定された後、ビス315,316を緩めることによりスペーサ318が除去される。それによって、ピペット垂直摺動部300はピペット水平駆動部200に安全に搭載され、作業者がピペットPTの先端で傷つくことがない。また、ピペットPTに詰りのような不具合が生じた場合には、ピペット垂直摺動部300全体を交換するようにしているが、その場合にも同様にスペーサ318が利用され、交換作業が安全に行われる。
【0050】
なお、図17はピペット水平駆動部200にピペット垂直摺動部300を搭載した状態を示す正面図、図18はその左側面図であり、これらの図に示すようにピペット垂直摺動部300のピペット保持部303の端部303aは断面十字形の形状を有し、ピペット垂直駆動部400の主アーム(後述)に嵌入できるようになっている。
【0051】
ピペット垂直駆動部
図19はピペット垂直駆動部400の左側面図、図20は図19のC−C矢視断面図である。
図19に示すようにピペット垂直駆動部400は細長く水平方向に延びる主アーム401と、主アーム401を直交方向に貫通し支持板412に回転可能に支持されたネジ軸402と、ネジ軸402にねじで係合し主アーム401に固定されるナット403と、ネジ軸402に平行に支持板412に設置されたスライドレール404aと、主アーム401の左端部に設けられスライドレール404aに摺動可能に係合して主アーム401を垂直方向に案内する摺動部材404bと、支持板412に固定されたピペット上下用モータ(ステッピングモータ)405を備える。
【0052】
ネジ軸402の上端とモータ405の出力軸にはそれぞれプーリ406,407が固定されその間にタイミングベルト408が張設されている。従って、モータ405の駆動により主アーム401が垂直方向に上下移動することができる。そして、主アーム401が最上部に達したことを検知するためのピペット上位置センサJ4が支持板412上に設けられている。
【0053】
また、主アーム401の右端にはガイドアーム409が水平に(紙面に垂直に)固定されピペット垂直摺動部300のガイドローラ308に係合している(図18)。主アーム401はピペット保持部303の断面十字形の端部303a(図17,18)に対向する面に断面十字形の凹部410を有し、図20に示すようにピペット保持部303の端部303aが凹部410に矢印X方向から適度なクリアランスを有して嵌入されるようになっている。この場合には主アーム401の上下運動の力が直接ピペット保持部303へ伝達される。
【0054】
また、主アーム401の中央部には垂直方向に貫通して上端の屈曲部で主アーム401に係止するロック棒411が設けられている。なお、この実施例では、主アーム401は断面20mm×26mm長さ108mmのアルミニウム合金(A5052)からなり、ガイドアーム409は板厚0.5mmの鋼板(SECC)を用いて断面コ字形に折り曲げて形成され180mmの長さを有する。
【0055】
ピペット水平駆動部とピペット垂直摺動部とピペット垂直駆動部の動作
試料セット部6の試料ラック18に設置された試料容器SP1から血液試料を定量する場合には、まず、ピペット前後用モータ205を駆動して図20に示すようにピペット保持部303の端部303aを主アーム401の凹部410に嵌入させる。
【0056】
次に、ピペット上下用モータ405を駆動して図21に示すように主アーム401をピペット上位置センサJ4(図4,図19)が作動するまで上昇させる。端部303aを凹部410に嵌入させることによりネジ軸402とピペットPTと試料容器SP1は、それらの中心が同一平面上に存在する上、ネジ軸402のピペットPTに対するモーメントも最小となるので、モータ405によってピペットPTを下降させる際、モータ405のトルクがピペットPTの下降する力にもっとも効率よく変換される。
【0057】
そして、モータ405の駆動により図21に示すようにピペットPTを試料容器上昇防止用のストッパー26の貫通孔26aを通って下降させ、図22に示すようにピペットPTを試料容器SP1のほぼ底まで到達させる。この際、試料容器SP1がゴムキャップ付きの真空採血管である場合にはピペットPTの先端でゴムキャップを突き破る必要があるため、それに備えてピペットPTの下降時にはモータ405へ通常よりも大きい入力電流が駆動回路部(後述)から供給され大きい出力トルクが得られるようにしている。
【0058】
ピペットPTが下降する際には、図22に示すようにロック棒411が試料セットパネル4の内側へ突出する突出片24に設けられた係止穴25に係止し、試料セットパネル4が不用意に開かれてピペットPTや試料容器SP1が損傷することを防止する。ここで、図41に示すように試料ラック18にアダプタAD2を介して試料容器SP2が設置されている場合には、アダプタ識別センサJ2が作動するので、後述する制御部500はピペットPTの先端が試料容器SP2のほぼ底部に達するようにピペットPTの下降距離を短く調整する。
【0059】
図22に示す状態において、ピペットPTは試料容器SP1から血液試料を採取する。
血液試料の採取が終了すると、ピペットPTは図21の位置に復帰する。なお、ピペットPTを試料容器SP1から抜き去る際にピペットPTにゴムキャップが付着してピペットPTと共に試料容器SP1が上昇する場合があるが、この場合にはストッパー26によりその上昇が阻止される。
【0060】
ピペットPTが図21の位置に復帰すると、ピペット前後用モータ205が駆動して、ピペット保持部303の端部303aを主アーム401の凹部410から図20の矢印Xの逆方向に引き抜いた後、ガイドローラ308をガイドアーム409の内面で回転させながらピペットPTをミックスチャンバー70および検出器50の上へ順次移動させる。そして、ピペット上下用モータ405の駆動により、その駆動力が主アーム401,ガイドアーム409,ガイドローラ308を介してピペット保持部303へ伝達され、それによってピペットPTは下降動作およびその後の上降動作を行う。
【0061】
検出器の構成
図23は検出器50の要部切欠き正面図、図24はその要部切欠き側面図である。検出器50は透光性のポリサルホン樹脂製であり、これらの図に示すように測定用液体を収容するための第1,第2および第3収容部51,52,53を備える。なお、第1収容部51は上部が大気に開放され第1収容部51と第3収容部53とは連通している。
【0062】
第1収容部51と第2収容部52との隔壁にはルビー製のオリフィス用円板54が装着され、円板54には直径80μmのオリフィス55が穿孔されている。さらに、第2収容部52はジェットノズル56を備え、ジェットノズル56はその先端が第2収容部52を通ってオリフィス55に臨むようにノズル支持部材57と第1電極58とに支持され、その後端は給液用ニップル59に連通している。第1電極58はステンレス鋼製で第2収容部52の内部に露出している。
【0063】
また、検出器50は、第1収容部51に希釈液と溶血剤をそれぞれ供給するためのノズル60,61,第2収容部52へそれぞれ給液と排液を行うためのニップル63,64,第3収容部53の底部に設けられた排液用ニップル65と気泡放出用ニップル66を備える。
【0064】
図24に示すように、検出器50は、第1収容部51の内部へ突出する白金製の第2電極67、第3収容部53を両側から挟むように設けられた発光ダイオード68とホトダイオード69を備える。なお、発光ダイオード68からは波長555nmの光が出射され、第3収容部53を透過した光の強度がホトダイオード69によって検出されるようになっている。発光ダイオード68とホトダイオード69はヘモグロビン量(HGB)の測定に用いられる。
【0065】
また、後述するように、第1,第3収容部51,53では白血球測定試料が調製され、第1,第2収容部51,52では白血球数,血小板数および赤血球数の検出が行われる。
【0066】
ミックスチャンバー(液体混合用容器)の構成
図25はミックスチャンバー70の平面図、図26はミックスチャンバー70の縦断面図であり、ミックスチャンバー70は血液試料を混合するための収容部71を備える。収容部71は円筒形で上部が大気に開放され、上部に希釈液供給用のニップル72を有し、底部には、混合された液体を排出するためのニップル73、収容部71内の残留液を排出するためのニップル74、および収容部71内の液体を撹拌する気泡(エアー)を注入するためのニップル75が設けられている。
【0067】
そして、ニップル72,73,74,75は、それぞれ収容部71の内壁面の注液口72a,排液口73a,74a,注気口75aに接続されている。注液口72aは、液体が収容部71の上部から円周に沿って注入されるように開口される。これは、後述のようにミックスチャンバー70に希釈液を供給して洗浄を行う場合に、収容部71の内壁面が注液口72aから噴射される希釈液によって効率よく洗浄できるようにするためである。
【0068】
ミックスチャンバー70は、耐薬品性の熱可塑性樹脂、ここではポリエーテルイミドを射出成型することにより形成される。そして、収容部71の内壁面は、希釈液に対するぬれ性を十分に高くするために算術平均粗さRaが0.29μmとなるように粗面化加工されている。従って、注液口72aから吐出される希釈液は、内壁面に水滴となって残留することなく収容部71の底部に供給され、予め貯留されている血液試料を所望の倍率で精度よく希釈する。
【0069】
ピペットおよびスピッツ(ピペット洗浄装置)の構成と動作
図27はピペットPTの縦断面図である。ピペットPTはステンレス鋼製パイプからなり、内部に同軸の吸引流路31を備える。先端はα=30度の角度で鋭利に切断され、試料容器SP1がキャップ付の場合に、そのキャップを突き破るようになっている。また、吸引流路31は先端部がステンレス鋼製の封止部材33により封止されると共に側面に開口してピペットPTの軸に直交する軸を有する吸引口32を備える。
【0070】
図28はスピッツSの平面図、図29は図28のD−D矢視断面図、図30は図28のE−E矢視断面図である。これらの図に示すように、スピッツ本体80の中央にはピペットPTを入口81aから出口81bへ縦に貫通させるピペット貫通孔81が設けられ、ピペット貫通孔81は円径断面を有する。
【0071】
ピペット貫通孔81は、入口81aから出口81bに向かって順次、同軸に直列接続されたピペット案内孔82と、第1貫通孔83と、第2貫通孔84とから構成される。ピペット案内孔82はピペットPTの外径より若干大きい内径を有し、ピペットPTの軸心が第1および第2貫通孔83、84の軸心に一致するようにピペットPTを案内する。
【0072】
一方、第1および第2貫通孔83,84は、ピペットを洗浄するためのピペット洗浄孔を構成する。第1貫通孔83の内壁は第1開口85aを有し、第2貫通孔84の内壁は、第2開口85bを有する。
【0073】
本体80は、第1開口85aを洗浄液排出ニップル87に連通する洗浄液排出路87aと、第2開口85bを洗浄液供給ニップル88に連通する洗浄液供給路88aを備える。
【0074】
ここで、ピペット案内孔82、第1貫通孔83、第2貫通孔84の内径D1,D2,D3は、それぞれピペットPTの外径の105%、115%、200%に設定される。例えば、ピペットPTの外径が2.0mmの場合は、D1=2.1mm、D2=2.3mm、D3=4.0mmである。
【0075】
そこで、図31に示すようにピペット貫通孔81にピペットPTが上から下へ貫通し、洗浄液(この実施例では希釈液)がニップル88から第2貫通孔84へ供給されニップル87から吸引されると、その洗浄液は第2貫通孔84からピペットPTの外周壁に一様に接触しながら第1貫通孔83へ流入し、ニップル87から排出される。
【0076】
従って、この状態でピペットPTが上昇する、つまり、矢印Z方向へ移動すると、ピペットPTの外側(外周壁)に付着している血液試料などが洗浄液により洗い落とされて排出されることになる。
【0077】
また、図32に示すように、洗浄液がニップル88からニップル87へ流れているときに、ピペットPTの吸引口32を第1貫通孔83内に停止させ、ピペットPTの基端から先端の吸引口32へ洗浄液が供給されると、ピペットPTの吸引流路31を通過した洗浄液はピペットPTの吸引口32から吐出すると同時に第1開口85aを介してニップル87へ吸引され、第2貫通孔84の方へ吐出しない。このようにしてピペットPTの内側つまり、吸引流路31と吸引口32の内壁が洗浄されることになる。
【0078】
ここで、図33にピペットPTの軸から見たピペットPTに対するスピッツ本体80の配置関係を示す。図に示すように、吸引口32の軸と洗浄液排出路87aの開口85aの軸とのなす角θが90度より大きくなるようにピペットPTとスピッツ本体80とが配置されている。それは、次の現象が実験的に見出されたからである。
【0079】
(1)θ≦90°であると、ピペットPTの吸引流路31と吸引口32とを予め満たしている希釈液(後述)が、ピペットPTの外側又は内側を洗浄するときに、洗浄液排出路87aの陰圧作用により抜き取られ、吸引口32に空所ができる。従って、後述のように血液試料をピペットPTを介して吸引して定量するとき、吸引前に吸引口32の空所に血液試料が侵入し、その侵入量だけ多く血液試料が吸引されるので、定量に誤差を生じる。
【0080】
(2)θ>90°であると、洗浄液排出路87aの陰圧が直接吸引口32に影響せず、ピペットPTの外側又は内側を洗浄しても吸引口502に空所が生じることがなく正確な定量を行うことができる。
【0081】
ピペットの他の実施例
図34は、試料容器SP1として、特に真空採血管(ゴムキャップで封止された容器)を用いる場合にピペットPT(図27)に代わって好適に使用できる他の実施例のピペットPTaを示す側面図、図35は図34の要部拡大図、図36はピペットPTaの端面図、図37は図35のA−A矢視断面図である。
【0082】
これらの図に示すように、ピペットPTaは外径1.5mmのステンレス鋼製のパイプからなり、かつ、パイプの中心に内径0.5mmの吸引流路(液体流路)31aを備える。先端には図34,図35に示すように頂点Tに向かって先細る鋭利な三角錐状の錐形部37が形成され、頂点Tは図36に示すようにピペットPTaの中心軸上に位置している。これによって、ピペットPTaの下降力が頂点Tに集中し、試料容器SP1のゴムキャップをピペットPTaが容易に突き破れるようになっている。
【0083】
また、吸引流路31aは図27のピペットPTと同様に先端部がステンレス鋼製の封止部材により封止され、側面に開口する吸引口32a(図35)を備える。吸引口32aは、ピペットPTaの軸に直交する軸を有し、かつ、吸引流路31a(図35)に連通する。
【0084】
さらに、ピペットPTaは、図34に示すように、軸と平行に一列に延びる3つの溝状の細長い凹部34,35,36を外面に有する。三角錐状の先端の長さL1は4mm,凹部34,35,36の長さL2,L4,L6は、それぞれ25mm,20mm,30mm,凹部34,35,36の間隔L3,L5はいずれも5mmに設定されている。
【0085】
このように構成されたピペットPTaが下降してその先端がキャップを貫通したとき、凹部34が直ちに試料容器内の圧力を大気圧に戻す。ピペットPTaがさらに下降を続ける内に、ゴムキャップが凹部34に入り込んでくると長さL3を有する間隔部分によって押し出される。
【0086】
さらにピペットPTaが下降すると、凹部35と長さL4の間隔部分による引き込みと押し出し作用がくり返され貫通孔が拡大する。従って、ピペットPTaの先端が試料容器SP1のほぼ底まで達して凹部36がゴムキャップに対向したときには、凹部36にはゴムキャップが入り込むことがなく、凹部36によってゴムキャップに大気開放用穴が区画され、試料容器SP1内部はその大気開放用穴を介して十分に大気に開放される。これにより、試料容器SP1内の試料(血液)は円滑にピペットPTaにより吸引される。
【0087】
また、3つの細長い凹部34,35,36は図36に示すように、ピペットPTaの先端に形成された三角錐の1本の稜線からパイプの軸に沿って延びる一直線上に直列に設けられている。従って、ピペットPTaがゴムキャップに突き刺さるとゴムキャップが三角錐の稜線部分で切り裂かれ、その切り裂かれた部分に凹部36が対向することになるので、凹部36はさらに効果的にゴムキャップに大気開放穴を区画することができる。
【0088】
また、ピペットPTaは、ピペットPTと同様にその外側がスピッツSにより洗浄されるが、その際、凹部34,35,36も同時に洗浄されるので、別途にこれらを洗浄するための装置を設ける必要がない。
【0089】
流体回路と電気回路の構成
図42は、この実施例の流体回路を示す系統図である。この流体回路は、ピペットPT,スピッツS,ミックスチャンバー70,検出器50,陰圧ポンプP1,排液ポンプP2,エアポンプP3,シリンジポンプSR1,SR2,SR4,希釈液チャンバーSC1,溶血剤チャンバーSC2,排液チャンバーWC,希釈液容器101,排液容器102,溶血剤容器103,気泡センサBS1,BS2,バルブSV1〜SV16,SV18〜SV20,SV23〜SV28を送液用チューブ(流路)で接続している。なお、シリンジポンプSR1,SR4はシリンジポンプモータSTM4により、シリンジポンプSR2はシリンジポンプモータSTM5によりそれぞれ駆動される。シリンジポンプモータSTM4,STM5にはステッピングモータが用いられる。シリンジポンプSR1,SR4とシリンジポンプモータSTM4はシリンジポンプユニットPUとしてユニット化されている(図48参照)。
また、この実施例では、希釈液としてはセルパック(シスメックス(株)製)が、溶血剤としてはストマトライザーWH(シスメックス(株)製)が、それぞれ好適に用いられる。
【0090】
図43はこの発明の実施例の電気回路を示すブロック図である。電源部10は商用交流電源から受けた電圧を直流電圧(例えば12V)に変換して制御部500と駆動回路部501へ供給する。制御部500はCPU,ROM,RAMからなるマイクロコンピュータを備え、駆動回路部501はドライバー回路やI/Oポートなどを備える。
【0091】
駆動回路部501は、アダプタ検出センサJ1,アダプタ識別センサJ2,ピペット上位置センサJ4,ピペット前位置センサJ5,排液チャンバーWC内の陰圧を検出する圧力センサJ6,排液チャンバーWC内の貯液量を検出するフロートスイッチJ7,気泡センサBS1,BS2,発光ダイオード68を点灯させてホトダイオード69の出力を受けるヘモグロビン検出部502、電極58,67間に直流定電流を通電して電極58,67間のインピーダンスの変化を検出する抵抗式検出部503からのそれぞれの出力信号をA/D変換して制御部500へ出力する。
【0092】
制御部500は駆動回路部501からの出力信号と表示部3のタッチパネル3bからの出力信号を受けて所定の処理プログラムによってそれらの信号の処理を行う。そして、その処理結果に基づいて、制御部500は駆動回路部501にピペット上下用モータ405,ピペット前後用モータ205,シリンジポンプモータSTM4,STM5,陰圧ポンプP1,排液ポンプP2,エアポンプP3,電磁バルブSV1〜SV16,SV18〜SV20,SV23〜2V28を駆動させると共に、表示部3の液晶ディスプレイ3aに表示を行わせ、プリンタ部11に印字出力をさせるようになっている。
【0093】
血液分析装置の分析動作
図1に示す血液分析装置の分析動作を図42に示す流体回路と図44に示すフローチャートに基づいて以下に説明する。
図44に示すように、まず、血液分析装置の電源が投入されると(ステップS1)、予備洗浄に必要な希釈液が容器101から希釈液チャンバーSC1へ移送される(ステップS1a)。そして、予備洗浄工程を含む各種測定準備に必要な測定準備時間が経過すると(ステップS2)、分析用試料の調製に必要な希釈液と溶血剤がそれぞれ容器101と103から希釈液チャンバーSC1と溶血剤チャンバーSC2へ移送され(ステップS2a,S2b)、表示部3の液晶ディスプレイ3aに「スタンバイ」という文字が表示される(ステップS3)。
【0094】
そこで、使用者は試料容器SP1又はSP2を試料セット部6(図4)に設置する(ステップS4)。設置した試料容器の試料が全血試料である場合には、使用者は表示部3のタッチパネル3bにより「全血モード」を選択する操作を行い、希釈試料である場合には「希釈モード」を選択する操作を行う(ステップS5)。
【0095】
次に、タッチパネル3bのスタートボタンを押す(ステップS6)。この場合、ステップS4において、試料容器SP1又はSP2が設置されていない場合および/又は試料セットパネル4が閉じられていない場合、センサJ1がそれを検知するので、装置は起動しない。試料容器SP1又はSP2が設置され、試料セットパネル4が閉じられていると装置の動作が開始され、「全血モード」が選択されている場合には(ステップS7)、全血からの赤血球数(RBC)測定試料および白血球数(WBC)測定試料の調製が行われる(ステップS8,S9)。
【0096】
ステップS9で調製されたWBC測定用試料を用いてWBCとHGB(ヘモグロビン量)の測定が行われ(ステップS10)、測定されたWBCとHGBが液晶ディスプレイ3aに表示される(ステップS11)。次に、ステップS8で調製されたRBC測定用試料を用いてRBCの測定が行われ、PLT(血小板数)、ヘマトクリット値(HCT)およびその他の分析項目が算出され、RBCの測定値と算出された分析項目が液晶ディスプレイに表示される(ステップS13,S14)。
【0097】
ここで、WBC,RBCおよびPLTは検出器50の電極58,67間のインピーダンスの変化パルスを計数して算出され、HGBはフォトダイオード68から得られる希釈液のみの吸光度(ブランク値)とHGB測定用試料の吸光度を比較することにより算出される。また、HCTは電極58,67間のインピーダンスの変化パルスの波高値から算出され、MCV(平均赤血球容積),MCH(平均赤血球血色素量),およびMCHC(平均赤血球血色素濃度)は、それぞれ次式で算出される。
MCV=(HCT)/(RBC)
MCH=(HGB)/(RBC)
MCHC=(HGB)/(HCT)
【0098】
次に流体回路の洗浄工程が実施され、洗浄工程が終了すると(ステップS15)、次の試料測定に備えて希釈液と溶血剤とが容器101と103からチャンバーSC1とSC2へそれぞれ移送され(ステップS18,S19)、ルーチンはステップS3へ戻り、次の試料の測定に対し「スタンバイ」が液晶ディスプレイ3aに表示される。なお、ステップS7において「希釈モード」が選択されている場合には、希釈血液からRBCおよびWBC測定用試料が調製される(ステップS16,S17)。この場合、試料は既に希釈された血液であるので、その希釈倍率を考慮して希釈され、全血モードと同じ希釈倍率の血液試料を得るようにしている。
【0099】
次に、図42に示す流体系統図に基づいて図44における主な処理工程(ステップ)を詳述する。なお、流体回路中の全てのバルブは通常は閉じている、常閉タイプのものである。
【0100】
希釈液移送工程(ステップS1a,S2a,S18)
図45のフローチャートに示すように、まず、バルブSV13が開くと(ステップS21)、排液チャンバーWCへ陰圧ポンプP1によって印加されている陰圧により、希釈液容器101から希釈液が気泡センサBS1を介して希釈液チャンバーSC1へ供給される。そして、気泡センサBS1が流路中に所定量以上の気泡を検知しない場合には(ステップS22)、所定時間が経過するとバルブSV13を閉じる(ステップS23,S24)。これによって、所定量の希釈液が希釈液チャンバーSC1に貯留される。
【0101】
一方、ステップS22において、気泡センサBS1が流路中に所定量以上の気泡を検知した場合には、希釈液容器101に希釈液が無いものと判断し、バルブSV13を閉じた後、その旨を表示部3に表示する(ステップS25,S26)。
【0102】
使用者は希釈液を希釈液容器101に補給するか又は希釈液容器101を新しいものと交換し(ステップS27)、表示部3のタッチパネル3bの「希釈液補給完了」ボタンを押す(ステップS28)。それによって、ルーチンはステップS21へ戻る。
【0103】
溶血剤移送工程(ステップS2b,S19)
図46のフローチャートに示すように、まず、バルブSV9が開くと(ステップS31)、排液チャンバーWCへ陰圧ポンプP1によって印加されている陰圧により、溶血剤容器103から溶血剤が気泡センサBS2を介して溶血剤チャンバーSC2へ供給される。そして、気泡センサBS2が流路中に所定量以上の気泡を検知しない場合には(ステップS32)、所定時間が経過するとバルブSV9を閉じる(ステップS33,S34)。これによって、所定量の溶血剤が溶血剤チャンバーSC2に貯留される。
【0104】
一方、ステップS32において、気泡センサBS2が流路中に所定量以上の気泡を検知した場合には、溶血剤容器103に溶血剤が無いものと判断し、バルブSV9を閉じた後、その旨を表示部3に表示する(ステップS35,S36)。
使用者は溶血剤を溶血剤容器103に補給するか又は溶血剤容器103を新しいものと交換し(ステップS37)、表示部3のタッチパネル3bの「溶血剤補給完了」ボタンを押す(ステップS38)。それによって、ルーチンはステップS31へ戻る。
【0105】
予備洗浄工程(ステップS2)
(1)ピペットPTを試料ラック18の上部へ移動させ、図22に示すように下降させる(この時点では試料容器SP1は試料セット部6に設置されていない)。そして、バルブSV19を開き希釈液チャンバーSC1からシリンジポンプSR2へ希釈液を吸引し、バルブSV19を閉じる。
(2)バルブSV4,SV11,SV20を開き、シリンジポンプSR2から希釈液を洗浄スピッツSへ供給して排液チャンバーWCへ排出する。同時にピペットPTを引上げてピペットPTの外側の洗浄を行う。そして、ピペットPTの先端がスピッツSの本体50に引き込まれた時点で、ピペットPTを停止させる。それによってピペットPTの外側の洗浄を終了する。
【0106】
(3)次に、バルブSV4,SV11,SV20を開いたままで、ピペットPTを図32の位置に保持し、バルブSV7を開き、シリンジポンプSR2から希釈液をシリンジポンプSR1を介してピペットPTへ供給する。そして、ピペットPTの吸引孔32から排出される希釈液を排出チャンバーWCへ排出し、ピペットPTの内側を洗浄する。
(4)次に、バルブSV7を閉じると、ピペットPTの吸引口32から第1開口85aへの希釈液の流れが停止し、内側洗浄を終了する。このとき、ピペットPTの吸引流路31および吸引口32は希釈液で満たされている。一方、第2開口85bから第1開口85aへの希釈液の流れは継続しているので、次にバルブSV4,SV11,SV20を閉じると、その流れが停止し、ピペットPTの吸引口32は希釈液で満たされた状態に保持される。
【0107】
RBC測定用試料の調製(ステップS8)
(1)排液チャンバーWCに陰圧ポンプP1から陰圧を印加し、バルブSV14,SV10を開くことにより検出器50およびミックスチャンバー70内の残留液を排出し、その後バルブSV14,SV10を閉じる。
(2)バルブSV19を開き、シリンジポンプSR2に吸引動作をさせ、希釈液を収容した希釈液チャンバーSC1から希釈液をシリンジポンプSR2に吸引し、バルブSV19を閉じる。
【0108】
(3)ピペットPTを下降させ試料容器SP1に挿入する(図22)。そして、シリンジポンプSR1に吸引動作をさせることにより、ピペットPTが所定量(10μL)だけ血液試料を吸引する。
(4)次に、ピペットPTを引き上げる。この引き上げ動作中にバルブSV4,SV20,SV11を開き、シリンジポンプSR2から希釈液を洗浄スピッツSへ供給して排液チャンバーWCへ排出し、ピペットPTの外側を洗浄する。そして、バルブSV4,SV20,SV11を閉じる。
【0109】
(5)バルブSV16,SV20を開き、シリンジポンプSR2に吐出動作をさせることによりミックスチャンバー70に所定量(1.3mL)だけ希釈液を供給する。そして、バルブSV16,SV20を閉じる。
(6)ピペットPTをミックスチャンバー70の真上まで移動させた後、下降させる。そしてピペットPTに吸引しておいた10μLの血液試料をシリンジポンプSR1に吐出動作をさせることにより、ミックスチャンバー70に注入する。これによって130倍に1段希釈された1.3mLの希釈試料がミックスチャンバー70内に調製される。
【0110】
(7)ピペットPTの外側を前記のように洗浄しながらピペットPTを引上げる。ピペットPTの先端がスピッツSの本体80に引き込まれた時点でバルブSV7,SV20,SV11を開き、シリンジポンプSR2から希釈液をシリンジポンプSR1を介してピペットPTへ供給すると共に、ピペットPTの先端から排出される希釈液を排出チャンバーWCへ排出する。それによって、ピペットPTの内側(内壁)が洗浄される。そして、バルブSV11,SV7,SV20を閉じる。
【0111】
(8)バルブSV6を開きエアーポンプP3を駆動してエアーをミックスチャンバー70へ供給し、気泡によってミックスチャンバー70内の希釈試料を撹拌する。そして、エアーポンプP3を停止させバルブSV6を閉じる。
(9)再びピペットPTをミックスチャンバー70内へ下降させ、バルブSV7,SV20を開き、シリンジポンプSR2に吸引動作をさせることにより、ピペットPTが所定量(0.59mL)だけ1段希釈試料を吸引する。そして、バルブSV7,SV20を閉じる。なお、シリンジポンプSR2からピペットPTに供給される希釈液はシリンジポンプSR1を通過する。以下同様に、シリンジポンプSR2を使用してピペットPTから液体の吸引、吐出を行う場合は、希釈液はシリンジポンプSR1を通過するようになっている。
【0112】
(10)ピペットPTの外側を予備洗浄工程の(2)のように洗浄しながらピペットPTを引き上げる。
(11)バルブSV14を開く。そして、排液チャンバーWCに陰圧ポンプP1から陰圧を印加することにより、ミックスチャンバー70の残留試料をすべて排液チャンバーWCへ排出する。そして、バルブSV14を閉じる。
(12)バルブSV16,SV20を開き、シリンジポンプSR2に吐出動作をさせることにより、希釈液をシリンジポンプSR2からミックスチャンバー70へ供給した後、バルブSV16,SV20を閉じる。そして、前記工程(11)を実行する。これによってミックスチャンバー70の洗浄が行われる。
【0113】
(13)バルブSV16,SV20を開き、シリンジポンプSR2に吐出動作をさせることにより、所定量の希釈液をシリンジポンプSR2からミックスチャンバー70へ供給し、希釈液による前分注を行う。そして、バルブS16,SV20を閉じる。
(14)ピペットPTを下降させ、バルブSV7,SV20を開き、シリンジポンプSR2に吐出動作をさせることにより、ミックスチャンバー70へピペットPTに吸引保持されている1段希釈試料0.59mLの内0.2mLだけを吐出させる。そして、バルブSV7,SV20を閉じる。次に、ピペットPTを引き上げる。引き上げ中には前記と同様にピペットPTの外側の洗浄が行われる。
【0114】
(15)バルブSV16,SV20を開きシリンジポンプSR2に吐出動作をさせて、シリンジポンプSR2から希釈液をミックスチャンバー70へ供給し、750倍の2段希釈液を作成する。そして、バルブSV16,SV20を閉じる。この際、前述と同様に気泡による撹拌を行う。
以上の工程によりRBC測定用試料がミックスチャンバー70内に調製される。
【0115】
WBC測定用試料の調製(ステップS9)
(1)バルブSV19を開き希釈液を希釈液チャンバーSC1からシリンジポンプSR2へ吸引し、バルブSV19を閉じる。次にバルブSV20,SV27,SV28を開き、シリンジポンプSR2に0.02mLの空気を吸引させる。その後、バルブSV20,SV27,SV28を閉じる。なお、流路中は予め希釈液で満たされている。
次に、バルブSV20,SV26,SV27を開き、シリンジポンプSR2に吸引動作をさせることにより、溶血剤チャンバーSC2からチャージングラインCL1に溶血剤を引き込んで貯留させる。その時、点SからチャージングラインCL1を含む流路に貯留される溶血剤の量が0.5mLになるようにシリンジポンプSR2の吸引量を決定する。その後、SV26を閉じる。
次に、SV25を開き、シリンジポンプSR2に吐出動作をさせることにより、1.02mLの流体、つまり、0.5mLの希釈液と0.5mLの溶血剤と0.02mLの空気を、ノズル61を介して検出器50へ吐出する。その後、バルブSV20,SV25,SV27を閉じる。
【0116】
(2)ピペットPTを検出器50の上まで移動させた後下降させ、バルブSV7,SV20を開き、シリンジポンプSR2に吐出動作をさせることにより、ピペットPTから検出器50へ0.39mLの1段希釈試料を吐出させる。そして、バルブSV7,SV20を閉じる。
これによって、0.5mLの希釈液と、0.39mLの1段希釈試料と、0.5mLの溶血剤が検出器50の第1および第3収容部51,53の中に存在する。
【0117】
(3)ピペットPTを上昇させ、同時に前述と同様にしてピペットPTの外側を洗浄するとともに、内側も洗浄する。
(4)バルブSV5を開き、エアーポンプP3を作動させ検出器50にエアーを供給して気泡による撹拌を行い、エアーポンプP3を停止させバルブSV5を閉じる。これによって、検出器50の第1および第3収容部51,53内においてWBC測定用試料の調製が完了する。
【0118】
WBCおよびHGBの測定(ステップS10)
(1)バルブSV18,SV23を開く。そして、陰圧ポンプP1から排液チャンバーWCへ陰圧を印加することにより、希釈液チャンバーSC1から希釈液を検出器50の第2収容部52を介して排液チャンバーWCへ流し、第2収容部52を洗浄すると共に希釈液を第2収容部52内に収容する。そして、バルブSV18,SV23を閉じる。
【0119】
(2)バルブSV24を開き、シリンジポンプSR2による吸引動作を行うことにより、検出器50内において第1および第3収容部51,53に収容されていたWBC測定用試料をオリフィス55を介して第2収容部52へ流入させる(約10秒間)。そして、バルブSV24を閉じる。この時、電極58と67間のインピーダンスの変化が抵抗式検出部503により検出される。制御部500はその検出結果に基づいて白血球数(WBC)を算出する。
【0120】
(3)同時に、発光ダイオード68を発光させホトダイオード69によって検出された第3収容部53の透過光強度により制御部500はヘモグロビン量(HGB)を算出する。なお、HGBのブランク測定(希釈液のみの透過光強度の測定)は、予めWBC測定試料調製時の工程(1)の終了直後に行われる。
【0121】
RBCの測定(ステップS12)
(1)バルブSV10を開き、陰圧ポンプP1から排液チャンバーWCに陰圧を印加することにより、検出器50内の残留液を排液チャンバーWCへ排出する。そして、バルブSV10を閉じる。
(2)バルブSV15,SV20を開き、シリンジポンプSR2に吐出動作をさせることにより、ノズル60を介して検出器50の第1および第3収容部51,53に希釈液を供給する。そして、バルブSV15,SV20を閉じる。
【0122】
(3)バルブSV18,SV23を開き、陰圧ポンプP1から排液チャンバーWCへ陰圧を印加させることにより、希釈液チャンバーSC1から希釈液を検出器50の第2収容部52へ供給して第2収容部52を洗浄する。そして、バルブSV18,SV23を閉じる。
(4)バルブSV1,SV12,SV20を開き、シリンジポンプSR2に吸引動作をさせることにより、ミックスチャンバー70のRBC測定用試料をチャージングラインCL2に貯留させる。そして、バルブSV1,SV12,SV20を閉じる。
(5)バルブSV24を開き、シリンジポンプSR2に吐出動作をさせることにより、希釈液が検出器50の第3収容部52から第1収容部51へオリフィス55を介して流入する。
【0123】
(6)その間に、シリンジポンプSR4に吐出動作をさせることにより、チャージングラインCL2に貯留されていたRBC測定用試料がジェットノズル56からオリフィス55へ噴出する。ジェットノズル56から噴出したRBC測定用試料は、上記工程(5)における希釈液に包まれ、シースフローとしてオリフィス55を通過する(約10秒間)。そして、バルブSV24を閉じる。
(7)このシースフローがオリフィス55を通過するときに生じる電極58,67間のインピーダンス変化に基づき、制御部500は赤血球数(RBC)、血小板数(PLT)、ヘマトクリット(HCT)およびその他の項目を算出する。
【0124】
洗浄工程(ステップS15)
(1)バルブSV10,SV14を開く。そして、陰圧ポンプP1からの陰圧を排液チャンバーWCへ印加することにより、ミックスチャンバー70と検出器50の残留液を排液チャンバーWCへ排出し、バルブSV10,SV14を閉じる。
(2)バルブSV15,SV16,SV20を開き、シリンジポンプSR2に吐出動作をさせることにより、ミックスチャンバー70と検出器50に希釈液を供給する。そしてバルブSV15,SV16,SV20を閉じる。
(3)バルブSV1,SV2を開く。そして、陰圧ポンプP1から排液チャンバーWCへ陰圧を印加することにより、ミックスチャンバー70から希釈液をチャージングラインCLを介して排液チャンバーへ排出する。そして、バルブSV1,SV2を閉じる。
【0125】
以上で洗浄工程は終了する。なお、排液チャンバーWC内の陰圧は圧力センサJ6によって監視され、常に所定圧力範囲100〜300mmHg、好ましくは150〜200mmHgにあるように陰圧ポンプP1が駆動される。
また、排液チャンバーWCに貯留された排液が所定量に達すると、フロートスイッチJ7により検出され排液ポンプP2が駆動して、その排液が排液容器102へ排出される。
【0126】
流体回路の特徴
図47は図42に示す流体回路の要部詳細図である。
同図に示す流体回路は、両端に第1開口M1および第2開口M2を有する管状の第3貯留部(チャージングライン)CL1と、液体吐出部(ノズル)61と、第1吸引口N1と第2吸引・吐出口N2を有する単一のシリンジポンプSR2と、第1液体(希釈液)を貯留する第1貯留部(希釈液チャンバー)SC1と、第2液体(溶血剤)を貯留する第2貯留部(溶血剤チャンバー)SC2とを備える。
【0127】
そして、第1貯留部SC1と第1吸引口N1との間、第1開口M1と第2吸引・吐出口N2との間、第2貯留部SC2と第2開口M2との間、および第2開口M2と液体吐出部61との間に、それぞれ流路を介して開閉バルブSV19,SV27,SV26およびSV25が設けられている。
さらに、第2開口M2には、大気に開放するための開閉バルブSV28が流路を介して接続されている。そして、各流路は予め第1液体、ここでは希釈液で満たされている。
【0128】
このような構成において、
(1)まず、バルブSV19を開き、希釈液を希釈液チャンバーSC1からシリンジポンプSR2へ吸引し、バルブSV19を閉じる。
(2)次に、バルブSV28,SV27を開き、シリンジポンプSR2に吸引動作をさせ、所定量(例えば、20μL)の空気を流路に引き込み流路内に空気層を形成する。そして、バルブSV28を閉じる。
【0129】
(3)次に、バルブSV26を開き、シリンジポンプSR2に吸引動作をさせる。それによって、溶血剤チャンバーSC2から所定量(例えば、0.5mL)の溶血剤を点Sと第2開口M2との間の流路およびチャージングラインCL1にわたって引き込む。そして、バルブSV26を閉じる。
(4)次に、バルブSV25を開き、シリンジポンプSR2に吐出動作をさせて、0.5mLの希釈液と0.5mLの溶血剤と0.02mLをノズル61を介して検出器50へ吐出する。そして、すべてのバルブを閉じる。
【0130】
この構成によれば、単一のシリンジポンプSR2により2種類の液体、ここでは希釈液と溶血剤とを定量することができる。
また、流路中の溶血剤と希釈液との間に空気層を設けて両者を隔離したので、シリンジポンプSR2側の希釈液が溶血剤によって汚染されることがないという効果が得られる。
【0131】
シリンジポンプユニットの構成
図48は図42のシリンジポンプユニットPUの正面図である。
同図に示すように一対のシリンジポンプユニットSR1とSR4とが互いに対向するように直線上に直列に支持板601に固定されている。また、支持板601上には、シリンジポンプSR1とSR4に平行に摺動レール602が設置され、さらに駆動プーリ603と従動プーリ604がそれぞれ上下に回転可能に支持されている。
【0132】
シリンジポンプモータSTM4は支持板601の裏面に取り付けられ、駆動プーリ603を回転駆動させるようになっている。プーリ603と604との間には、タイミングベルト605が張設されている。摺動レール602は摺動子606を摺動可能に支持する。摺動子606は、接続部材607を介してタイミングベルト605に結合され、シリンジポンプモータSTM4によって上下方向に移動する。
【0133】
シリンジポンプSR1とSR4のピストン608と608aの先端には、それぞれ端子609と609aが設けられ、端子609と609aは係合部材600により互いに連結されている。そして、係合部材600は摺動子606に接続されている。従って、シリンジポンプモータSTM4が駆動すると、ピストン608と608aは互いに連動して上下方向に移動する。
【0134】
図49はシリンジポンプSR1の縦断面図であり、シリンジポンプSR2も同等の構成を有する。同図に示すように、ピストン608は、シリンダ610下端から円筒状の中空部611へ挿入可能に設けられる。シリンダ610の上端には吸引・吐出用ニップル612が中空部611に連通するように設けられ、下端近傍には吸引・吐出用ニップル613が中空部611に連通するように設けられる。
【0135】
シリンダ610の下端には、ピストン608をシールするためのOリング614,615とシール部材616とカラー617が内ネジ付きキャップ618によって固定される。キャップ618にはピストン608の外面を清掃するための清掃部材(スポンジ)619が設けられ、清掃部材619はキャップ620によってキャップ618に固定されている。
【0136】
従ってシリンジポンプSR1では、ピストン608が下降することにより、ニップル612と613から液体が中空部611へ吸引され、上降することにより、吸引された液体がニップル612と613から吐出される。一方、シリンジポンプSR4では、それと逆の吐出動作と吸引動作が行われる。
【0137】
また、ニップル612と中空部611とニップル613は連通しているので、シリンジポンプSR1とSR4は一本の流路としても用いることができる。シリンジポンプSR1は、固定具622へナット623によってネジ止めされる。固定具622はビス621により支持板601に予め固定されている。シリンジポンプSR4も同様にして支持板601に固定される。
【0138】
図50〜図52は、シリンジポンプSR1,SR4の端子609,609aと係合部材600との係合関係を示す説明図である。
図50に示すように、ピストン608と608aの各先端に固定された端子609と609aは、各一対のフランジ部624,625と624a,625aとを備え、各フランジ部間はいずれもW1の間隔を有する。
【0139】
また、係合部材600は2つのフィンガー部材626,627を有し、フィンガー部材626,627はそれぞれW2とW3の幅を有し、端子609のフランジ部624と625との間および端子609aのフランジ部624aと625aとの間に挿入される。
ここで、W1,W2,W3は、W1>W2>W3の関係を有し、例えばW1=2.5mm,W2=2.4mm,W3=2.0mmに設定される。
【0140】
このような構成において、係合部材600が矢印Z1方向に移動すると、先ずフィンガー部材626が図51に示すようにフランジ部625に接触してピストン608を矢印Z1方向に駆動する。さらに係合部材600が矢印Z1方向へ移動すると、フィンガー部材627が図52に示すようにフランジ部624aに接触してピストン608aを矢印Z1方向に駆動する。従って、この時点から係合部材600はピストン608と608aと連動して矢印Z1方向へ駆動する。
【0141】
また逆に、図52に示す状態から係合部材600が矢印Z2方向に移動すると、先ずフィンガー部材626がフランジ部624に接触してピストン608を矢印Z2方向に駆動する。さらに係合部材600が矢印Z2方向へ移動すると、フィンガー部材627がフランジ部625aに接触してピストン608aを矢印Z2方向に駆動する。従って、この時点から係合部材600は、ピストン608と608aを連動して矢印Z2方向へ駆動する。
【0142】
このようにして、係合部材600と端子609,609aは、ピストン608,608aの駆動開始時に、シリンジポンプモータSTM4から供給される駆動力をピストン608とピストン608aとに時間差を有して伝達する。
従って、シリンジポンプモータSTM4にピストン608,608aとシリンダ間の静止摩擦力による大きな負荷が同時にかかることが防止され、シリンジポンプモータSTM4の容量を小さくすることが可能となる。
【0143】
気泡センサBS1,BS2の構成
図53は気泡センサBS1の上面図,図54は図53のA−A矢視断面図である。
これらの図に示すように気泡センサBS1は、透明樹脂(例えば、ポリエーテルイミド樹脂)製の本体650を備え、本体650には断面長円形の流路651が内部に形成され、流路651の両端にはニップル652,653がそれぞれ接続されている。そして、本体650はホトインタラプタ654と図に示すように組み合わされる。ホトインタラプタ654は発光素子(例えばLED)655と、受光素子(例えばホトダイオード)656を内蔵する。気泡センサBS2も同等の構成を有する。
【0144】
このような構成において、流路651が空の状態で発光素子655が光LTを出射すると、光LTは図54に示すように流路651の壁面に45度の角度で入射するので全反射され、受光素子656に全く到達しない。一方、流路651が液体で満たされている状態で発光素子655が光LTを出射すると、光LTは液体の屈折作用により流路651の壁面を通過して受光素子656に到達する。
【0145】
そして、受光素子656の出力は、ホトインタラプタ654に内蔵される図示しない変換回路により論理信号(2値信号)「1」,「0」に変換され、気泡センサBS1の検出信号として出力される。つまり、ニップル652から流路651を介してニップル653へ液体を流すとき、流路651が液体で満たされている期間には気泡センサBS1は信号「0」を出力し、流路651に気泡が存在して受光素子656が光LTを受光できない期間には気泡センサBS1は信号「1」を出力するようになっている。気泡センサ651も同様に作用する。なお、ホトインタラプタ654には市販品、例えばシャープ株式会社製のGP1A05Eを用いることができる。
【0146】
図55は気泡センサBS1,BS2の各出力V1,V2を受けて制御部500(図43)が気泡の発生状況を判定するための信号処理回路を示す回路図である。
駆動回路部504(図43)は、図55に示すように論理和演算素子(ORゲート)504と素子504の出力の「1」の期間(パルス幅)を積算するパルス幅積算回路505を内蔵している。素子504は2つの気泡センサBS1,BS2の出力(2値信号)の論理和Vpを演算してパルス幅積算回路505へ出力する。一方、前述のように制御部500はCPUを内蔵し、駆動回路部501を制御してバルブSV13,SV9を駆動させるようになっている。
【0147】
図56と図57は、バルブSV13,SV9の駆動電圧DV13,DV9と素子504の出力Vpの関係を示すタイミングチャートである。
図56に示すように、駆動電圧DV13がONになりバルブSV13が駆動されて希釈液が希釈液容器101(図42)から希釈液チャンバーSC1(図42)へ移送され、気泡センサBS1が気泡を検知すると、気泡センサBS1の出力V1がパルス状に断続する。
【0148】
一方、気泡センサBS2には溶血剤が満たされた状態であるので、出力V2は「0」のまま変化しない。素子504の出力VpはV1とV2の論理和であるため、図56に示されるように素子504の出力Vpがパルス状に断続する。
【0149】
パルス幅積算回路505は所定時間内において出力Vpが「1」になる期間Tを積算し、制御部500へ出力する。制御部500は積算値から気泡の発生の程度を判定する。そして、制御部500は積算値を所定値と比較し、所定値より大きい場合には、希釈液が移送されていないと判断して、その旨を表示部3に表示させる。つまり、制御部500は、バルブSV13の駆動電圧DV13がONであることと所定時間内の積算値が所定値より大きいことから、希釈液容器101に希釈液が無いものと判断する。
【0150】
また、図57に示すように、駆動電圧DV9がONになりバルブSV9が駆動されて溶血剤が溶血剤容器103(図42)から溶血剤チャンバーSC2(図42)へ移送され、気泡センサBS2が気泡を検知すると、気泡センサBS2からの出力V2がパルス状に断続する。
【0151】
一方、気泡センサBS1には希釈液が満たされた状態であるので、出力V1は「0」のまま変化しない。素子504の出力VpはV1とV2の論理和であるため、図57に示されるように素子504の出力Vpがパルス状に断続する。
【0152】
パルス幅積算回路505は所定時間内において出力Vpが「1」になる期間Tを積算し、制御部500へ出力する。制御部500は積算値から気泡の発生の程度を判定する。そして、制御部500は積算値を所定値と比較し、所定値より大きい場合には、溶血剤が移送されていないと判断して、その旨を表示部3に表示させる。つまり、制御部500は、バルブSV9の駆動電圧DV9がONであることと所定時間内の積算値が所定値より大きいことから、溶血剤容器103に溶血剤が無いものと判断する。
【0153】
図58は気泡センサBS1,BS2の各出力V1,V2を受けて制御部500(図43)が気泡の発生状況を判定するための信号処理回路の他の例を示す回路図である。この回路では、図55に示す信号処理回路の論理和演算素子504に代えてスイッチング回路506が使用されている。
図59は、バルブSV13,SV9の駆動電圧DV13,DV9と素子504の出力Vpおよびスイッチング回路506の切り換えの関係を示すタイミングチャートである。
【0154】
図59に示すように、駆動電圧DV13がONになるとスイッチング回路506はSW1側に切り換えられ、パルス幅積算回路505に入力される出力Vpは出力V1と等しくなる。パルス幅演算回路505は所定時間内において出力Vpが「1」になる期間Tを積算し、制御部500へ出力する。制御部500は積算値から気泡の発生の程度を判定する。そして、制御部500は積算値を所定値と比較し、所定値より大きい場合には、希釈液が移送されていないと判断して、その旨を表示部3に表示させる。つまり、制御部500は、バルブSV13の駆動電圧DV13がONであることと所定時間内の積算値が所定値より大きいことから希釈液容器101に希釈液が無いものと判断する。
【0155】
また、図59に示すように、駆動電圧DV9がONになるとスイッチング回路506はSW2側に切り換えられ、パルス幅積算回路505に入力される出力Vpは出力V2と等しくなる。パルス幅積算回路505は所定時間内において出力Vpが「1」になる期間Tを積算し、制御部500へ出力する。制御部500は積算値から気泡の発生の程度を判定する。そして、制御部500は積算値を所定値と比較し、所定値より大きい場合には、溶血剤が移送されていないと判断して、その旨を表示部3に表示させる。つまり、制御部500は、バルブSV13の駆動電圧DV13がONであることと所定時間内の積算値が所定値より大きいことから溶血剤容器103に溶血剤が無いものと判断する。
【0156】
図60は、スイッチング回路506に代えて使用することのできる別のスイッチング回路の一例である。スイッチング回路507は2つの論理積演算素子(ANDゲート)507a,507bおよび1つの論理和演算素子(ORゲート)507cから構成される。
【0157】
CPUからの出力が「1」の場合、素子507aには「1」が、素子507bには「0」が入力される。従って、素子507aの出力V3は気泡センサBS1からの出力V1が「1」の場合にのみ「1」となる。一方、素子507bからの出力V4は気泡センサBS2の出力V2に無関係に「0」となる。すなわち、CPUからの出力が「1」の場合、出力Vpは出力V1と等しくなる。
【0158】
一方、CPUからの出力が「0」の場合、素子507aには「0」が、素子507bには「1」が入力される。従って、素子507aからの出力V3は気泡センサBS1の出力V1に無関係に「0」となる。一方、素子507bからの出力V4は気泡センサBS2からの出力V2が「1」となる。すなわち、CPUからの出力が「0」の場合、出力Vpは出力V2と等しくなる。
【0159】
【発明の効果】
この発明によれば、複数の気泡センサからの出力信号を受けて各流路における気泡の発生の程度を適切に検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例に係る血液分析装置の前面斜視図である。
【図2】この発明の実施例に係る血液分析装置の後面斜視図である。
【図3】この発明の実施例に係る血液分析装置に付設される容器収納ユニットの斜視図である。
【図4】この発明の実施例に係る血液分析装置の試料セット部の正面図である。
【図5】この発明の実施例に係るアダプタの上面図である。
【図6】この発明の実施例に係るアダプタの正面図である。
【図7】この発明の実施例に係るアダプタの側面図である。
【図8】この発明の実施例に係るアダプタをラックに装填した状態を示す説明図である。
【図9】この発明の実施例に係る血液分析装置の試料セット部の動作説明図である。
【図10】この発明の実施例に係る血液分析装置の試料セット部の動作説明図である。
【図11】この発明の実施例に係る血液分析装置の試料セット部の動作説明図である。
【図12】この発明の実施例に係る血液分析装置の検出部の正面図である。
【図13】この発明の実施例に係る血液分析装置のピペット水平駆動部の正面図である。
【図14】この発明の実施例に係る血液分析装置のピペット垂直摺動部の正面図である。
【図15】図14のB−B矢視断面図である。
【図16】この発明の実施例に係る血液分析装置のピペット垂直摺動部の正面図である。
【図17】この発明の実施例に係るピペット垂直摺動部とピペット水平駆動部の要部の正面図である。
【図18】この発明の実施例に係るピペット垂直摺動部とピペット水平駆動部の要部の左側面図である。
【図19】この発明の実施例に係るピペット垂直駆動部の左側面図である。
【図20】図19のC−C矢視断面図である。
【図21】この発明の実施例に係るピペット垂直駆動部の動作説明図である。
【図22】この発明の実施例に係るピペット垂直駆動部の動作説明図である。
【図23】この発明の実施例に係る検出器の要部切欠き正面図である。
【図24】この発明の実施例に係る検出器の要部切欠き側面図である。
【図25】この発明の実施例に係るミックスチャンバーの上面図である。
【図26】図25に示すミックスチャンバーの縦断面図である。
【図27】この発明の実施例に係るピペットの縦断面図である。
【図28】この発明の実施例に係るスピッツ本体の上面図である。
【図29】図28のD−D矢視断面図である。
【図30】図28のE−E矢視断面図である。
【図31】この発明の実施例に係るスピッツの動作説明図である。
【図32】この発明の実施例に係るスピッツの動作説明図である。
【図33】図28に示すスピッツ本体とピペットとの位置関係を示す説明図である。
【図34】この発明の他の実施例に係るピペットの縦断面図である。
【図35】図34の要部拡大図である。
【図36】図35に示すピペットの端面図である。
【図37】図35のA−A矢視断面図である。
【図38】この発明の実施例に用いるアダプタの他の例を示す上面図である。
【図39】図38に示すアダプタの正面図である。
【図40】図38に示すアダプタの側面図である。
【図41】図38に示すアダプタをラックに装填した状態を示す説明図である。
【図42】この発明の実施例に係る流体回路図である。
【図43】この発明の実施例に係る制御回路図である。
【図44】この発明の実施例の動作を示すフローチャートである。
【図45】この発明の実施例の動作を示すフローチャートである。
【図46】この発明の実施例の動作を示すフローチャートである。
【図47】この発明の実施例に係る流体回路の要部説明図である。
【図48】この発明の実施例のシリンジポンプユニットの正面図である。
【図49】この発明の実施例のシリンジポンプの縦断面図である。
【図50】図48に示すシリンジポンプユニットの要部動作説明図である。
【図51】図48に示すシリンジポンプユニットの要部動作説明図である。
【図52】図48に示すシリンジポンプユニットの要部動作説明図である。
【図53】この発明の実施例に係る気泡センサの上面図である。
【図54】図53のA−A矢視断面図である。
【図55】この発明の実施例に係る気泡センサの出力信号を処理する信号処理回路図である。
【図56】図55に示す回路の信号を示すタイミングチャートである。
【図57】図55に示す回路の信号を示すタイミングチャートである。
【図58】図55の信号処理回路の他の例を説明する回路図である。
【図59】図58に示す回路の信号を示すタイミングチャートである。
【図60】図58のスイッチング回路の他の例を示す回路図である。
【符号の説明】
1 装置本体
2 ハウジング
3 表示部
3a タッチパネル
3b 液晶ディスプレイ
4 試料セットパネル
4a 突出片
5 押ボタン
6 試料セット部
7 検出部
8 流体制御部
9 電気制御基板部
10 電源部
11 プリンタ部
12 ベンチレータ
13 ベンチレータ
14 支軸
15 支軸
16 スプリング
17 爪
18 試料ラック
19 凹部
19a 凹部
20 円筒部
20a 円筒部
21 支持板
22 受け皿
22a 受け皿
23 作動片
23a 作動片
23b 作動片
24 突出片
25 係止穴
26 ストッパー
26a 貫通孔
27 突出部
27a 突出部
28 切り欠き部
29 入口
29a 入口
31 吸引流路
31a 吸引流路
32 吸引口
32a 吸引口
33 封止部材
34 凹部
35 凹部
36 凹部
37 錐形部
50 検出器
51 第1収容部
52 第2収容部
53 第3収容部
54 オリフィス用円板
55 オリフィス
56 ジェットノズル
57 ノズル支持部材
58 第1電極
59 給液用ニップル
60 ノズル
61 ノズル
63 ニップル
64 ニップル
65 排液用ニップル
66 気泡放出用ニップル
67 第2電極
68 発光ダイオード
69 ホトダイオード
70 ミックスチャンバー
71 収容部
72 ニップル
72a 注液口
73 ニップル
73a 排液口
74 ニップル
74a 排液口
75 ニップル
75a 注気口
80 スピッツ本体
81 ピペット貫通孔
81a 入口
81b 出口
82 ピペット案内孔
83 第1貫通孔
84 第2貫通孔
85a 第1開口
85b 第2開口
87 ニップル
87a 洗浄液排出路
88 ニップル
88a 洗浄液供給路
100 容器収納ユニット
101 希釈液容器
102 排液容器
103 溶血剤容器
200 ピペット水平駆動部
201 支持板
202 従動プーリ
203 駆動プーリ
204 タイミングベルト
205 ピペット前後用モータ
206 ガイドレール
207 ガイドシャフト
208 水平移動板
209 摺動部材
210 連結部材
211 ビス穴
212 ビス穴
300 ピペット垂直摺動部
301 支持体
302 ガイドシャフト
303 ピペット保持部
303a 端部
304 ガイド溝
305 ガイド棒
306 切り欠き部
307 切り欠き部
308 ガイドローラ
309 ニップル
310 ニップル
311 ニップル
312 チューブ
313 チューブ
314 チューブ
315 ビス
316 ビス
317 突起部
318 スペーサ
319 ビス
320 ビス
400 ピペット垂直駆動部
401 主アーム
402 ネジ軸
403 ナット
404a スライドレール
404b 摺動部材
405 ピペット上下用モータ
406 プーリ
407 プーリ
408 タイミングベルト
409 ガイドアーム
410 凹部
411 ロック棒
412 支持板
500 制御部
501 駆動回路部
502 ヘモグロビン検出部
503 抵抗式検出部
504 論理和演算素子
505 パルス幅積算回路
600 係合部材
601 支持板
602 摺動レール
603 駆動プーリ
604 従動プーリ
605 タイミングベルト
606 摺動子
607 接続部材
608 ピストン
608a ピストン
609 端子
609a 端子
610 シリンダ
611 中空部
612 ニップル
613 ニップル
614 Oリング
615 Oリング
616 シール部材
617 カラー
618 キャップ
619 清掃部材
620 キャップ
621 ビス
622 固定具
623 ナット
624 フランジ部
624a フランジ部
625 フランジ部
625a フランジ部
626 フィンガー部材
627 フィンガー部材
650 本体
651 流路
652 ニップル
653 ニップル
654 ホトインタラプタ
655 発光素子
656 受光素子
AD1 アダプタ
AD2 アダプタ
J1 アダプタ検出センサ
J2 アダプタ識別センサ
J4 ピペット上位置センサ
J5 ピペット前位置センサ
SP1 試料容器
SP2 試料容器
PT ピペット
PTa ピペット
S スピッツ
P1 陰圧ポンプ
P2 排液ポンプ
P3 エアポンプ
SC1 希釈液チャンバー
SC2 溶血剤チャンバー
CL1 チャージングライン
CL2 チャージングライン
PU シリンジポンプユニット
Vp 論理和
DV9 駆動電圧
DV13 駆動電圧

Claims (13)

  1. 試料容器から採取した試料を用いて分析用試料を調製する試料調製部と、調製した試料を分析する分析部と、試料調製部へ試料調製用液体を移送する複数の流路および各流路を開閉するバルブを有する流体回路と、各流路中の気泡の発生を検知する気泡検知回路と、前記各バルブの開閉を1つずつ選択的に制御すると共に気泡検知回路の出力をうけて試料調製部を制御する制御部を備え、気泡検知回路は、各流路に設けられ流路中の気泡の有無に応じてパルス状の論理信号を出力する気泡センサと、気泡センサごとに気泡有りを表すパルス信号の時間幅を積算する積算回路とからなり、制御部はバルブが開いている流路について、積算回路の積算値から気泡の発生の程度を判定する試料分析装置。
  2. 気泡検知回路は、各気泡センサの出力の論理和を演算する論理和素子を備え、積算回路は論理和素子の出力する気泡有りを表すパルス信号の時間幅を積算する請求項1記載の試料分析装置。
  3. 気泡検知回路は、バルブの開いている流路に設けられた気泡センサからの出力のみを積算回路へ伝達するスイッチング回路を備え、積算回路はスイッチング回路から伝達される気泡有りを表すパルス信号の時間幅を積算する請求項1記載の試料分析装置。
  4. 制御部は、所定時間内に得られる積算値が所定値より大きいとき、バルブが開いている流路に液体が流れていないと判定する請求項1記載の試料分析装置。
  5. 複数の流路が、第1および第2流路からなる請求項1記載の試料分析装置。
  6. 第1流路が希釈液用流路であり、第2流路が溶血剤用流路である請求項5記載の試料分析装置。
  7. 複数の流路にそれぞれ設けられ各流路中の気泡の有無に対応してパルス状の論理信号を出力する気泡センサと、気泡センサごとに気泡有りを表すパルス信号の時間幅を積算する積算回路とからなる気泡検知回路。
  8. 各気泡センサの出力の論理和を演算する論理和素子を備え、積算回路は論理和素子の出力する気泡有りを表すパルス信号の時間幅を積算する請求項7記載の気泡検知回路。
  9. バルブの開いている流路に設けられた気泡センサからの出力のみを伝達するスイッチング回路を備え、積算回路はスイッチング回路が伝達する気泡有りを表すパルス信号の時間幅を積算する請求項7記載の気泡検知回路。
  10. バルブによって個別に開閉される複数の流路に、流路中の気泡の有無に対応してパルス状の論理信号を出力する気泡センサをそれぞれ設け、気泡センサごとに気泡有りを表すパルス信号の時間幅を積算し、バルブの開いている流路の気泡の発生の程度をその積算値から判定する気泡検知方法。
  11. 時間幅を積算する工程は、各気泡センサから出力される信号の論理和を算出し、得られた論理和から気泡有りを表すパルス信号の時間幅を積算する請求項10記載の気泡検知方法。
  12. 時間幅を積算する工程は、バルブの開いている流路に設けられた気泡センサのみの出力から気泡有りを表すパルス信号の時間幅を積算する請求項10記載の気泡検知方法。
  13. 所定時間内に得られる積算値と所定値とを比較し、積算値が所定値より大きいとき、バルブが開いている流路に流体が流れていないと判定する工程をさらに含む請求項10記載の気泡検知方法。
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