JP2004169184A - フッ素ガス発生装置及びその電解浴液面制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フッ素ガス発生装置が電気分解停止時においても電解槽の電解浴液面の位置を制御する安全なフッ素ガス発生装置を提供する。
【解決手段】フッ化水素を含む混合溶融塩からなる電解浴を電気分解してフッ素ガスを発生するためのフッ素ガス発生装置であって、隔壁によって分離された陽極室と陰極室とを有しており、フッ素ガス発生休止時に前記陽極室と前記陰極室のうち少なくともいずれか一方の電解浴液面高さを制御する電解浴液面制御手段を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、フッ素ガス発生装置に関し、特に半導体等の製造工程に使用される不純物の極めて少ない高純度フッ素ガスを発生するフッ素ガス発生装置に関する。
従来より、フッ素ガスは、例えば半導体製造分野においては欠くことのできない基幹ガスである。そして、それ自体で用いられる場合もあるが、特にフッ素ガスを基にして三フッ化窒素ガス(以下、NF3ガスという。)等を合成し、これを半導体のクリーニングガスやドライエッチング用ガスとしたものは急速に需要が伸びている。また、フッ化ネオンガス(以下、NeFガスという。)、フッ化アルゴンガス(以下、ArFガスという。)、フッ化クリプトンガス(以下、KrFガスという。)等は半導体集積回路のパターニングの際に用いられるエキシマレーザ発振用ガスであり、その原料には希ガスとフッ素ガスの混合ガスが多用されている。
半導体等の製造に使用されるフッ素ガスやNF3ガスは不純物の少ない高純度のガスが要求される。また半導体等の製造現場ではフッ素ガスを充填したガスボンベから必要量のガスを取出して使用している。このためガスボンベの保管場所、ガスの安全性確保や純度維持等の管理が大変重要である。さらにNF3ガスは最近になって需要が急増しているため供給面に問題があり、ある程度の在庫を抱えなければならないという問題もある。地球温暖化やオゾンホール対策として、フッ素がNF3に置き換わる環境になってきているので、これらを考慮すると、ボンベ詰めした高圧のフッ素ガスを扱うよりも、オンデマンド、オンサイトのフッ素ガス発生装置を使用する場所に設置するのが好ましい。
通常、フッ素ガスは図3に示すような電解槽によって発生させている。電解槽本体201の材質は通常、Ni、モネル、炭素鋼等が使用されている。さらに、電解槽本体201が陰極をかねている場合、その底部には発生した水素ガスとフッ素ガスが混ざるのを防止するためにポリテトラフルオロエチレン等の電気絶縁性や耐食性を有する材料からなる底板212が付設されている。電解槽本体201中には、フッ化カリウム−フッ化水素系(以下、KF−HF系という。)の混合溶融塩が電解浴202として満たされている。そして、モネル等により形成されているスカート209によって、陽極室210と陰極室211に分離されている。この陽極室210に収納された炭素またはニッケル(以下、Niという。)陽極203と、陰極室211に収納されたNiや鉄からなる陰極204の間に電圧を印加し、電解することによりフッ素ガスを発生させている。なお、陽極室210で発生したフッ素ガスは、発生口208から放出され、陰極室211で発生した水素ガスは、発生口207から放出される(例えば、特許文献1参照)。
特表平9−505853号公報
しかしながら、従来のフッ素ガス発生装置では、電気分解停止時に陽極203と陰極204間への電流の供給が停止され、陽極室210に残存するフッ素ガスが陽極203に吸着することで陽極室210の圧力が低下する。この現象は、特に陽極203が炭素である場合に顕著に現れる。陽極室210の圧力が低下すると陽極室210の電解浴の液面が上昇して、陰極室211の電解浴の液面は低下し、液面の状態が陽極室210と陰極室211で不均一となり電気分解再開時の電解条件が不安定になり、最悪の場合には、発生したガスが隔壁209をくぐってフッ素と水素が混合し、爆発するという問題点がある。
本発明は、上記問題を鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、フッ素ガス発生装置の陽極室に設けられたフッ素ガスのガス発生口を閉じ、フッ素ガスの発生休止時においても電解槽の電解浴液面の位置を制御することができるフッ素ガス発生装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
前記課題を解決するための本発明のフッ素ガス発生装置は、フッ化水素を含む混合溶融塩からなる電解浴を電気分解してフッ素ガスを発生するためのフッ素ガス発生装置であって、隔壁によって分離された陽極室と陰極室とを有しており、フッ素ガス発生休止時に前記陽極室と前記陰極室のうち少なくともいずれか一方の電解浴液面高さを制御する電解浴液面制御手段を備えたものである。
この構成によると、フッ素ガス発生装置からフッ素ガスの発生を休止した時、即ち、陽極陰極間の電流印加をやめ、電解槽の陽極室に設けられたフッ素ガスのガス発生口が閉じられたときに、電解槽内に残留するフッ素ガスが炭素陽極気孔内に吸収され、陽極室内の圧力低下による電解浴液面の上昇が発生してもこの現象を制御することが可能となり、電気分解再開時の電解条件を安定させることができる。その結果、発生したガスが隔壁をくぐることはないので、フッ素と水素とが混合することによって発生する爆発を防止することができる。
なお、本明細書において、フッ素ガスの発生を休止したとき(フッ素ガス発生休止時)とは、フッ素ガスを発生放出する必要がない場合に、陽極、陰極の両電極間に印加されている主電解電流の供給を停止し、電解槽の陽極室に設けられたフッ素ガスの発生口が閉じられた状態のことをいう。
本発明のフッ素ガス発生装置は、前記電解浴液面制御手段が、圧力検知手段と、前記圧力検知手段に連動した圧力調整手段とで構成されたものである。
この構成によると、電解浴液面差の原因の一つである陽極室内の圧力変化を直接的または間接的に検知することで、正確な電解浴液面の高さ変化の検知が可能となる。これによりフッ素ガス発生装置の電解槽の陽極室に設けられたフッ素ガスのガス発生口が閉じられ、フッ素ガスの発生休止時においても、電解槽の陽陰極室間における電解浴液面の差を制御することが可能となり、電解浴液面の差を制御できるので、電気分解再開時の電解条件を安定させることができる。その結果、発生したガスが隔壁をくぐることはないので、フッ素と水素とが混合することによって発生する爆発を防止することができる。
本発明のフッ素ガス発生装置は、前記圧力調整手段が、適正な電流を陽極に印加することにより、前記陽極室内の圧力を調整して、前記陽極室と前記陰極室との液面差を調整するものである。
この構成によると、フッ素ガス発生装置の電解槽の陽極室に設けられたフッ素ガスのガス発生口が閉じられ、フッ素ガスの発生休止時においても容易に圧力調整が可能である。なお、本発明でいうところの陽陰極間に印加する電流は、電流密度にして、0.1〜5A/dm2であることが好ましく、さらに0.5〜2A/dm2であることが好ましい。この際印加する電流は、主電解電源から送電されるものであってもよいし、別に設けられる補助的な電源から送電されるものであってもよい。
本発明のフッ素ガス発生装置の電解浴液面制御方法は、隔壁によって分離された陽極室と陰極室とを備え、フッ化水素を含む混合溶融塩からなる電解浴を電気分解してフッ素ガスを発生するためのフッ素ガス発生装置の電解浴液面制御方法であって、フッ素ガスの発生休止時に前記陽極室と前記陰極室のうち少なくともいずれか一方の圧力を圧力検知手段によって検知し、前記圧力検知手段の検知結果によって陽陰極間に微弱電流を供給し、微量のフッ素ガスを発生させることによって前記陽極室の圧力を調整し、前記陽極室と前記陰極室との液面差を制御するものである。
この構成によると、電解浴液面の差の原因である陽極室内の圧力変化を直接的または間接的に検知するので、陽陰極間の電解浴液面の差の検知が可能であり、これによりフッ素ガス発生装置が電気分解停止時においても電解槽の電解浴液面の高さを制御することが可能となり、電気分解再開時の電解条件を安定させることができる。その結果、発生したガスが隔壁をくぐることはないので、フッ素と水素とが混合することによって発生する爆発を防止することができる。
以下、図面に基づいて本発明に係るフッ素ガス発生装置の実施形態の一例を説明する。
図1は、本実施形態例のフッ素ガス発生装置の主要部の概略図である。図1において、1は電解槽、2はKF−HF系混合溶融塩からなる電解浴、3は陽極室、4は陰極室、5は陽極室3の電解浴2の液面レベルを5段階で検知する第1液面検知手段、6は陰極室4の液面レベルを5段階で検知する第2液面検知手段である。また、7は陽極室3の圧力を測定する圧力計、8は陰極室4の圧力を測定する圧力計である。そして、9,10は、これら圧力計7,8の圧力に応じて連動して開閉する自動弁である。また、11は電解浴2の温度を測定する温度計、12は温度計11からの信号によって作動して電解槽1の側面及び底部に設けられている温水ジャケット13を制御する温水加熱装置である。14は陰極室4から放出される水素とHFの混合ガス中からHFを除去する除去塔であり、15は陽極室3から放出されるF2とHFとの混合ガス中からHFガスを除去して高純度のフッ素ガスのみを放出するようにするNaF等を充填したHF除去塔である。51は陽極であり、52は陰極である。
電解槽1は、Ni、モネル、純鉄、ステンレス鋼等の金属や合金で形成されている。電解槽1は、モネルからなる隔壁16によって、陽極室3及び陰極室4とに分離されている。陽極室3には、陽極51が配置されている。そして、陰極室4には、陰極52が設けられている。なお、陽極51には低分極性炭素電極を使用することが好ましい。また、陰極52としては、Niや鉄等を使用する。電解槽1の上蓋17には、陽極室3及び陰極室4内を大気圧に維持する圧力維持手段の一つであるガスライン18,19からのパージガス出入口21、20と、陽極室3から発生するフッ素ガスのガス発生口22と、陰極室4から発生する水素ガスのガス発生口23とが設けられている。また、上蓋17には、HFを供給するHF供給ライン24からのHF導入口25と、陽極室3及び陰極室4の液面高さをそれぞれ検知する第1液面検知手段5及び第2液面検知手段6と、圧力計7,8とが設けられている。
また、電解槽1は、電解槽1内を加熱する温度調整手段が設けられている。温度調整手段は、電解槽1本体の周囲に密着して設けられている温水ジャケット13と、その温水ジャケット13に接続され、一般的なPID制御が可能な温水加熱装置12と、陽極室3または陰極室4のいずれか一方に設けられている熱電対等の温度計11と、から構成され、電解槽1内の温度制御をしている。なお、温水ジャケット13の周りには図示していないが、断熱材が設けられている。温水ジャケット13は、その形態は特に限定されないが、電解槽1の全周を覆うような形状であることが好ましい。
陽極室3及び陰極室4内の圧力を目標値に維持する圧力維持手段は、加圧用のボンベからのガスを、陽極室3及び陰極室4内の圧力を測定する圧力計7,8の測定結果に連動して開閉する自動弁9,10と、第1液面検知手段5及び第2液面検知手段6による電解浴2の液面高さの検知結果によって開閉して電解槽1内の陽極室3及び陰極室4それぞれにガスを供給又は排気を行う、自動弁31〜34、この圧力維持手段のガスライン18,19等の開閉を行う手動弁64〜67と、ガスライン内を通過するガス流量を予め所定の流量に設定することができる流量計68〜71とで構成されている。自動弁31〜34は、動作熱をほとんど発生しないエアアクチュエータ方式のものを使用することが好ましい。これによって、作動時に発熱が小さくでき、自動弁本体の腐食を抑えることができるので、ガスラインへ及ぼす影響を小さくすることができる。この圧力維持手段によって、陽極室3及び陰極室4内の圧力が目標値に維持されるので、陽陰極間の液面は制御される。このため、電解条件の変動が少なく、安定した電解を行うことができる。また、電解されて発生するフッ素ガスや水素ガスは、それぞれの発生口22,23から放出される。
また、圧力維持手段に接続されている電解槽1内に供給するガスとしては、不活性のガスであれば特に限定されない。例えば、Arガス,Neガス,Krガス,Xeガス等の希ガスのうち1種類以上を用いると、フッ素ガスとこれら希ガスとの混合ガスを容易に任意の混合比で得ることができる。これによって、例えば、半導体製造分野における集積回路のパターニング用のエキシマレーザ発振用線源として用いることが可能となり、半導体製造分野の製造ライン上に本発明に係るフッ素ガス発生装置を配置することで、オンサイトで、フッ素ガスと希ガスの混合ガスを必要時に適宜供給することができるようになる。
陰極室4から放出される水素ガス中のHFガスを除去するHF除去塔14は、第1除去塔14aと第2除去塔14bとが並列に設けられている。これら第1除去塔14a及び第2除去塔14bは同時に使用することも、いずれか一方を使用することもできる。この除去塔14は、HFに対して耐食性を有する材料で形成されていることが好ましく、例えば、ステンレス鋼、モネル、Ni等で形成され、内部にソーダライム、フッ化ナトリウム等が装填されて、水素ガス中のHFを除去している。
このHF除去塔14は、圧力維持手段を構成する一つである自動弁10の下流側に配置されている。そして、この自動弁10とHF除去塔14との間には真空発生器26が設けられている。この真空発生器26は、ガスライン27を通過するガスによるエジェクタ効果によってガスライン28内の圧力を減圧状態にするものである。
陽極室3から放出されるフッ素ガス中のHFを除去するHF除去塔15は、前述のHF除去塔14と同様に、第1除去塔15a、第2除去塔15bとが並列に設けられている。そして、内部にNaFが充填されており、放出されてくるフッ素ガス中に含まれるHFを除去する。このHF除去塔15も、HF除去塔14同様に、フッ素ガス及びHFに対して耐食性を有する材料で形成されていることが好ましく、例えば、ステンレス鋼、モネル、Ni等が例示できる。
このHF除去塔15の上流または下流側には圧力維持手段を構成する一つであるバルブ、例えば自動弁9が設けられている。陽極室3から発生するガスは、フッ素ガスと同時にHFガス、電解浴飛沫が発生する苛酷な環境となる。自動弁9がHF除去塔15の上流にあると電解槽の内圧のコントロールが容易となる。特にフッ素ガスとHFが混在する環境では、強い酸化性雰囲気になる。このため、自動弁9は、HF除去塔15の下流側に設けることで、HFが除去されたフッ素ガスのみが接する状態にでき、HFガスによる影響を受けることなく開閉動作を行うことが可能となる。自動弁9を設ける位置は仕様に応じて適宜選択することができる。なお、これらHF除去塔14及びHF除去塔15には圧力計30,29が設けられており、内部の詰まりを検知することが可能となっている。自動弁9、10としては、特に限定されないが、ピエゾバルブやマスフローコントローラが例示できる。
これら電解槽1を含むフッ素ガス発生装置は、図示しない1つの筐体からなるキャビネット内に設けられることが好ましい。キャビネット内を排気することで、万が一装置あるいは周辺配管においてガス漏れが発生してもキャビネット内で処理できるため、オンデマンド、オンサイトでの使用が容易になるからである。また、このキャビネットは、フッ素ガスと反応しにくい材料で形成されていることが好ましい。例えば、ステンレス鋼等の金属を使用することができる。
図示していないが、高純度のフッ素ガスが放出される下流側には、バッファタンク等の貯蔵手段が設けられていることが好ましい。これによって必要なときに所望量のフッ素ガスを提供することができ、半導体製造設備の製造ラインに配設することが容易となるオンラインのフッ素ガス発生装置となる。
陽極51は、圧力計7と連動して微弱電流を供給されてフッ素ガスを微量発生させる圧力調整機能を有する。更に、ガス発生口が閉じられ、フッ素ガスの発生休止時に完全に電圧を遮断すると陽極51と陰極52の極性が逆転して陰極52が溶解してくるため、電解停止時にも陽極51、陰極52間に電圧を付加し続ける。この際、印加する電流は、主電解電源から送電されるものであってもよいし、別に設けられる補助的電源から送電されるものであってもよい。
次に、本実施形態例であるフッ素ガス発生装置のガス発生口が閉じられ、フッ素ガスの発生休止時の作動について図2を参照しつつ説明する。図2は本実施形態例であるフッ素ガス発生装置の電解浴液面制御方法を示すフローチャートである。
通常、フッ素ガスを発生するための電気分解が行われている状態では、電解槽1内は大気圧に維持されており、陽極室3及び陰極室4内の電解浴2の高さは同じ電解浴液面位置となる。そして、夜間等に、フッ素ガスの発生を休止する場合、陽陰極間に供給する電流を停止すると共に、陽極室3に設けられているガス発生口22が閉じられると(ステップ1)、陽極51から発生し、陽極室3内に滞留しているフッ素ガスは、陽極51として使用されている炭素電極の気孔内部に吸着するようになる。その結果、陽極室3の圧力が低下し、陰極室4の圧力とのバランスで陽極室3の電解浴面位置が上昇すると共に陰極室4の電解浴面位置が降下する。その後、ステップS2に移行して、陽極室3の圧力を測定する電解浴液面位置制御用の圧力計7によってこの圧力変化を検知する。ここで、陽極室3の圧力変化検知基準は、フッ素ガスを発生しているときの圧力の約0〜−10kPa程度となるように調整しておくことが好ましい。圧力計7が陽極室3の圧力変化を検知しない間は(S2:NO)、ステップS2の判断を続ける。圧力計7によって陽極室3の圧力変化を検知すると(S2:YES)、ステップS3に移行し、これに連動して陽陰極間に微弱電流を供給することで再びフッ素ガスが微量発生する。その後ステップS4に移行し、この微弱電流は陽極室3の圧力が元に戻るまで供給しつづけ、圧力計7によって陽極室3の圧力が正常に戻ったことを検知する。圧力計7によって陽極室3の正常圧力を検知しない間は(S4:NO)、ステップS4の判断を続ける。圧力計7によって陽極室3の正常圧力を検知すると(S4:YES)、ステップS5に移行し、陽陰極間に流れる微弱電流の供給を停止する。
以上のように本実施形態例に係るフッ素ガス発生装置は、フッ素ガス発生休止時に、圧力計によって陽極室の圧力変化を検知すれば、陽陰極間に微弱電流を供給してフッ素ガスを発生させて圧力を調整し、陽極室の圧力が正常に復帰すれば、陽陰極間への微弱電流の供給を停止する。これにより圧力の変化によって微小な電解浴液面位置の変化を検知して正確な電解浴液面位置制御が可能である。このため、フッ素ガスを発生するための電気分解再開を容易にすると同時に、陽極室内の状況をモニタすることができ、安全な操業が可能となる。
なお、本発明のフッ素ガス発生装置は、前述の実施形態例に限定されるものではなく、例えば、以下のようなものであっても良い。
陽極室の圧力変化を直接検知するのではなく、陰極室の圧力変化を検知することで、間接的に陽極室の圧力変化を検知しても良い。あるいは、圧力計に代えて非接触式の距離計のような電解浴液面位置を直接検知するセンサを使用しても良い。また、陽極室のガス発生口が閉じられ、フッ素ガスの発生休止時における電解槽の電解浴液面高さの制御方法として、陽極室内の圧力に閾値を設定し、陽極に供給する電流値もあらかじめ設定して単純にオンオフ制御してもよいし、圧力変化による偏差を監視し、偏差量に応じて陽極に供給する電流量を変化させてもよい。
なお、本発明は、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で設計変更できるものであり、上記実施形態に限定されるものではない。
本発明のフッ素ガス発生装置の主要部の模式概略図である。 本発明のフッ素ガス発生装置の電解浴面位置制御方法を示すフローチャート図である。 従来使用していたフッ素ガス発生装置の模式図である。
符号の説明
1 電解槽
2 電解浴
3 陽極室
4 陰極室
5 第1液面検知手段
6 第2液面検知手段
7、8 圧力計
9、10、31〜34 自動弁
11 温度計
12 温水加熱装置
13 温水ジャケット
14、15 HF除去塔
16 隔壁
17 上蓋
18、19 ガスライン
20、21 パージガス出入口
22、23 ガス発生口
24 HF供給ライン
25 HF導入口
26 真空発生器
27、28 ガスライン
29、30 圧力計
35〜38 減圧弁
64〜67 手動弁
68〜71 流量計
51 陽極
52 陰極

Claims (4)

  1. フッ化水素を含む混合溶融塩からなる電解浴を電気分解してフッ素ガスを発生するためのフッ素ガス発生装置であって、
    隔壁によって分離された陽極室と陰極室とを有しており、
    フッ素ガス発生休止時に前記陽極室と前記陰極室のうち少なくともいずれか一方の電解浴液面高さを制御する電解浴液面制御手段を備えたフッ素ガス発生装置。
  2. 前記電解浴液面制御手段が、圧力検知手段と、
    前記圧力検知手段に連動した圧力調整手段とを有する請求項1に記載のフッ素ガス発生装置。
  3. 前記圧力調整手段が、適正な電流を陽極に印加することにより、前記陽極室内の圧力を調整して、前記陽極室と前記陰極室との液面差を調整するものである請求項2に記載のフッ素ガス発生装置。
  4. 隔壁によって分離された陽極室と陰極室とを備え、フッ化水素を含む混合溶融塩からなる電解浴を電気分解してフッ素ガスを発生するためのフッ素ガス発生装置の電解浴液面制御方法であって、
    フッ素ガスの発生休止時に前記陽極室と前記陰極室のうち少なくともいずれか一方の圧力を圧力検知手段によって検知し、前記圧力検知手段の検知結果によって陽陰極間に微弱電流を供給し、微量のフッ素ガスを発生させることによって前記陽極室の圧力を調整し、前記陽極室と前記陰極室との液面差を制御するフッ素ガス発生装置の電解浴液面制御方法。
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