JP2004168978A - ポリエステルの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】1,4−ブタンジオールをモノマー成分の1つとするポリエステルの製造に際し、副生するTHFを資源として有効に使用できる純度で、エネルギー的に有利な方法で回収する工程を有するポリエステルの製造方法を提供する
【解決手段】(工程C)重縮合工程で副生し、ホットウェルタンクに凝集したテトラヒドロフランを回収する工程、
(工程D)工程Cで回収したテトラヒドロフラン中に含まれるジヒドロフランを、テトラヒドロフランに対する重量比で500ppm以下にする工程、を有するポリエステルの製造方法。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、1,4−ブタンジオールをジオール成分として含有するポリエステルの製造方法に関する。さらに詳しくは、1,4−ブタンジオールをモノマー成分の1つとするポリエステルの製造に際し、副生するTHFを、エネルギーを無駄にすることなく、余すことなく有効に回収する工程を有するポリエステルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリエステルは成形加工の容易さ、機械的物性、耐熱性、耐薬品性、保香性、その他の物理的、化学的特性に優れていることから、繊維、成形部品、フィルム等様々な分野で用いられている。
中でもテレフタル酸成分と1,4−ブタンジオール成分からなるポリブチレンテレフタレートは、金属材料を代替可能な機械的物性と耐熱性を有するエンジニアリングプラスチックスの1つとして、自動車部品、電気・電子部品、精密機器部品、等の射出成型品に広く用いられており、近年その優れた性質を生かしてフィルム、シート、モノフィラメント、繊維などの分野でも広く使用されるようになってきた。
【0003】
ポリエステルは、一般的にエステル化反応、またはエステル交換反応をさせた後、通常10kPa以下の減圧下、生成する水、ジオール等の低分子量物を系外に除去しながら、重縮合反応を行い製造する。
この時、反応器を減圧にするために脱気装置が必要であり、例えば、液封ポンプ、油回転ポンプ、ルーツポンプ、スチームエゼクタ、等、種々の形態のものが知られており、これらを複数組み合わせて、性能の最大化を図る方法も多数実施されている。
【0004】
中でもスチームエゼクタとコンデンサの組み合わせは、装置が単純で、トラブルを起こしやすい機械的駆動部がなく、所望の高真空が得られるため、広く用いられている(例えば、非特許文献1参照)。
ところが、水蒸気を利用するスチームエゼクタでは、吸引ガス中に含まれる有機成分等がコンデンサで捕集された水中に凝縮し、ひいてはホットウェルタンク廃水のCOD上昇を招き、環境へ対する負荷が上昇するという問題があった。
特に、1,4−ブタンジオールをモノマー成分の1つとするポリエステルの製造においては、他のジオールを原料とする場合に比べ、低沸点の有機成分、特には、テトラヒドロフラン(THF)の副生量が著しく多く、中でもエステル化またはエステル交換反応での生成量が多いため、エステル化またはエステル交換反応の工程で副生するTHFを回収することが行われている(例えば特許文献1参照)。ところが、副生THFは、量は少ないとは言え重縮合工程においても発生し、前記のように脱気装置としてスチームエゼクタを使用した場合には、該THFがエゼクタを経由してエゼクタ蒸気のコンデンサ内で水中に凝縮し、最終的にはホットウェルタンクからの廃水の汚染を引き起こすだけではなく、資源の有効活用という観点からも好ましいことではなかった。
【0005】
この問題を解決するために、例えば、ホットウェルタンクを加温し、ホットウェルタンクの封液中に含まれる副生THFを気化させ回収させる方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、副生THF中に含まれる不純物のジヒドロフラン等がTHFの品質に悪影響を及ぼすという問題があり、実際には例えばポリテトラメチレングリコール用のモノマー等の商品価値のあるTHFとしては回収されず、不純物を含んだ状態で焼却処分や要求品質の低い溶剤等に利用されることも多く、資源の有効活用という観点からは十分ではなかった。
一方、これを回避するために、ホットウェルタンクに凝縮する副生THF中の不純物を、蒸留塔等の精製装置を用いて除去する方法もあるが、副生THF中に含まれているジヒドロフランはTHFと沸点が近く、副生THFをジヒドロフラン含有量の少ない商品価値のあるTHFとして蒸留精製しようとすると、装置が過大になり、エネルギー的に不利になるという問題もあった。
【0006】
【特許文献1】
米国特許第4758650号公報
【特許文献2】
特開昭57−135828号公報
【非特許文献1】
飽和ポリエステル樹脂ハンドブック(湯木和男編、日刊工業新聞社)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、1,4−ブタンジオールをモノマー成分の1つとするポリエステルの製造に際し、副生するTHFを資源として有効に使用できる純度で、エネルギー的に有利な方法で回収する工程を有するポリエステルの製造方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、1,4−ブタンジオールをモノマー成分の1つとするポリエステルの製造に際し、脱気装置としてスチームエゼクタ、スチームエゼクタ下流部に設置されたコンデンサ、及び該コンデンサと大気脚を介して接続されたホットウェルタンクが備えられた重縮合反応器を少なくとも1個有する重縮合反応装置を用いて重縮合を行い、重縮合工程で副生したテトラヒドロフランに含まれるジヒドロフランを、テトラヒドロフランに対する重量比で500ppm以下にすることで、エネルギーの無駄を無くし、副生するTHFを資源として有効に使用できることを見出し本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち本発明の要旨は、
(工程A)ジカルボン酸成分と1,4−ブタンジオールを含むジオール成分とをエステル化又はエステル交換反応させてオリゴマーを作製する工程、
(工程B)脱気装置としてスチームエゼクタ、スチームエゼクタ下流部に設置されたコンデンサ、及び該コンデンサと大気脚を介して接続されたホットウェルタンクが備えられた重縮合反応器を少なくとも1個有する重縮合反応装置を用いて、工程Aで得られたオリゴマーを重縮合してポリエステルを製造する工程、
(工程C)重縮合工程で副生し、ホットウェルタンクに凝縮したテトラヒドロフランを回収する工程、
(工程D)回収THF中に含まれるジヒドロフランを、テトラヒドロフランに対する重量比で500ppm以下にする工程、
を有するポリエステルの製造方法であって、上記従来技術の欠点を解決するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明につき詳細に説明する。
本発明におけるポリエステルとは、ジカルボン酸単位とジオール単位がエステル結合した構造を有する高分子であり、ジカルボン酸の具体例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ベンゾフェノンジカルボン酸、4,4’−ジフェノキシエタンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルホンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸などを挙げることができ、機械的物性や用途の広さ、原料の入手容易さ等の観点からは、芳香族ジカルボン酸の中では、テレフタル酸、イソフタル酸、脂肪族ジカルボン酸の中ではコハク酸、アジピン酸が好ましい。
【0011】
これらジカルボン酸成分は、ジカルボン酸として、またはジカルボン酸のアルキルエステル、好ましくはジアルキルエステルとして反応に供与することができ、ジカルボン酸とジカルボン酸アルキルエステルの混合物としてもよい。ジカルボン酸アルキルエステルのアルキル基に特に制限はないが、アルキル基が長いとエステル交換反応時に生成するアルキルアルコールの沸点の上昇を招き反応液中から揮発せず、結果的に末端停止剤として働き重合を阻害するため、炭素数4以下のアルキル基が好ましく、中でもメチル基が好適である。
【0012】
ジオール成分の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ポリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ポリテトラメチレングリコール、ジブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオールなどの脂肪族ジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,1−シクロヘキサンジメチロール、1,4−シクロヘキサンジメチロールなどの脂環式ジオール、キシリレングリコール、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンなどの芳香族ジオールなどを挙げることができるが、本発明においては、ジオール成分として1,4−ブタンジオール単位が含まれていることが必須であり、中でもジオール単位の内、50モル%以上が1,4−ブタンジオールであるポリエステルにおいて本発明の改良効果が著しい。
【0013】
本発明においては、さらに、乳酸、グリコール酸、m−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸、p−β−ヒドロキシエトキシ安息香酸などのヒドロキシカルボン酸、アルコキシカルボン酸、ステアリルアルコール、ベンジルアルコール、ステアリン酸、安息香酸、t−ブチル安息香酸、ベンゾイル安息香酸などの単官能成分、トリカルバリル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、没食子酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリスリトールなどの三官能以上の多官能成分などを共重合成分として用いることができる。
【0014】
中でも、ジカルボン酸単位の70モル%以上、好ましくは80モル%以上、特に好ましくは95モル%以上がテレフタル酸単位からなり、ジオール単位の70モル%以上、好ましくは80モル%以上、特に好ましくは95モル%以上が1,4−ブタンジオール単位から成るポリブチレンテレフタレートにおいては、反応中のTHF発生量が多いため本発明における改良効果が大きい。
【0015】
ポリエステルの製造方法は大きく分けてジカルボン酸を主原料として用いるいわゆる直接重合法と、ジカルボン酸ジアルキルエステルを主原料として用いるエステル交換法がある。前者は初期のエステル化反応で主に水が生成し、後者は初期のエステル交換反応で主にアルコールが生成するという違いがあるが、反応留出物の処理の容易さ、原料原単位の高さ、本発明による改良効果という観点からは直接重合法が好ましい。また、品質の安定化、エネルギー効率の観点からは、原料を連続的に供給し、連続的にポリエステルを得るいわゆる連続法が好ましい。
【0016】
(工程A)
直接重合法の一例としては、ジカルボン酸成分と1,4−ブタンジオールを含むジオール成分とを、1段または多段のエステル化反応槽内で、エステル化反応触媒の存在下に、通常110〜280℃の温度、また、通常10〜200kPaの圧力下で、0.5〜5時間、好ましくは1〜3時間で行う。反応は回分法でも連続法でも構わないが、特には連続法が好ましい。
【0017】
一方、エステル交換法の一例としては、ジカルボン酸ジエステル成分と1,4−ブタンジオールを含むジオール成分とを、1段または多段のエステル交換反応槽内で、エステル交換触媒の存在下に、通常110〜280℃の温度、また、通常10〜200kPaの圧力下で、0.5〜5時間、好ましくは1〜3時間で行う。反応は回分法でも連続法でも構わないが、特には連続法が好ましい。
【0018】
(工程B)
エステル化反応またはエステル交換反応で得られたオリゴマーは、続いて重縮合反応槽に移送し、1段または多段の重縮合反応槽内で、重縮合反応触媒の存在下に、通常150〜280℃の温度で、好ましくは攪拌下に1〜12時間、20kPa以下の減圧状態で、重縮合反応させる。反応は回分法でも連続法でも構わないが、特には連続法が好ましい。
【0019】
この時、本発明では反応器内を減圧にするために用いられる脱気装置として、水蒸気を用いるスチームエゼクタとエゼクタから排出する水蒸気を主とする蒸気をコンデンサで凝縮させて、反応器を減圧にする装置を少なくとも1組有することが必要である。
また、本発明においては減圧を維持するために、該コンデンサの下部に大気脚を経由してホットウェルタンクが装備されていることが必須であり、この時に用いられるコンデンサはサーフェィスタイプの他、バロメトリックコンデンサ等のダイレクトコンタクトタイプ等を用いることができるが、中でも過大な設備を要さず、飛沫同伴されてくるオリゴマー成分や添加剤成分等の閉塞を起こしにくいダイレクトコンタクトタイプが好ましい。
【0020】
これらエゼクタ下流側に設置されるコンデンサに接続されたホットウェルタンクの封液の主成分は水であるが、その他に反応器から留出するTHF、アルコール等を含んでいる。ホットウェルタンク封液中のTHF濃度は、エゼクタからの排出蒸気量や反応条件、生産量にも依存するが通常0.01〜5%程度である。
【0021】
(工程C)
工程Bで副生したTHFの一部は、ホットウェルタンクの封液に凝縮し、本発明においては該凝縮THFを回収することを必須とする。この回収THF中にはTHF以外の種々の有機成分が含まれているが、中でもジヒドロフランは量も多く、通常THFに対する重量比で1000ppm以上含まれている。ところが、THF中のジヒドロフランの含有量が多いと種々の問題を生じ、例えば、ジヒドロフランを含んだTHFをポリテトラメチレングリコールの原料として用いると、ポリテトラメチレングリコールが着色する等の問題を生じるため、本発明においては、該回収THFに対し、ジヒドロフランの含有量が回収THFに対する重量比で500ppm以下にする工程(工程D)を有することを必須とし、中でも100ppm以下、特には50ppm以下、最適には10ppm以下にすることが好ましい。
【0022】
工程Dにおけるジヒドロフランの低減方法は、吸着、蒸留等が挙げられ、該低沸点成分を吸着塔や蒸留塔で処理することにより分離させることができるが、ジヒドロフランの沸点はTHFと近いため、これらを蒸留分離することは容易ではなく、理論段数の大きい蒸留設備を必要とし、エネルギー的にも有利ではない。そこで本発明においては、回収したTHF中に含まれるジヒドロフランを水和反応させ、ヒドロキシテトラヒドロフランに変換することによってジヒドロフランをTHFに対する重量比で500ppm以下にしてやることが推奨される。
【0023】
ヒドロキシテトラヒドロフランはTHFに比べ沸点が高いため、ジヒドロフランに比べ蒸留で容易にTHFと分離できるという利点もある。
水和反応は一般的に酸や塩基を触媒として行われるが、中でもTHFへの汚染が少ない固定床型の触媒、特には陽イオン交換樹脂、さらにはスルホン酸型等の強酸性陽イオン交換樹脂を用いて水和反応させる方法が好ましい。
また直接重合法、エステル交換法何れの場合も、初期のエステル化反応、エステル交換反応(工程A)においては、1,4−ブタンジオール、副生THF、水、アルコール等が留出するが、本発明においては、エネルギー的、設備的な有利さの観点から、工程Aにおける留出分と、重縮合反応工程(工程B)で副生しホットウェルタンク封液中に凝縮したTHFを同一の蒸留精製装置を用いて精製することが好ましい。
【0024】
これら2種類の副生THFは、それぞれ独立にジヒドロフラン含有量をTHFに対して500ppm以下にする操作を行った後、蒸留精製してもよいし、あらかじめ混合してから、ジヒドロフラン含有量をTHFに対して500ppm以下にする操作を行い、蒸留精製してもよいが、設備が過大になるのを防ぐためには、あらかじめ混合してた後にジヒドロフラン含有量をTHFに対して500ppm以下にする操作を行うことが好ましい。
【0025】
工程Aの副生THFを含む留出分を、蒸留精製装置に送るに際しては、通常、米国特許第4758650号公報等に開示されているように、工程Aからの留出物を精留塔で低沸点成分と高沸点成分に分離し、精留塔の塔頂から得られるTHFを含む低沸点成分を、工程Bで副生しホットウェルタンク封液中に凝縮したTHFと同一の蒸留精製装置を用いて精製することが好ましい。こうすることにより、工程Aから蒸留精製装置に送られる液中のTHF含有量を予め高くすることができる。
【0026】
工程Bで副生したTHFは、ホットウェルタンクの封液に凝縮するが、この封液は回分的または連続的に抜き出され、ラインやタンク等で工程Aで副生したTHFと混合され蒸留精製装置に送られる場合もあるし、蒸留精製を回分的に行っている場合には、工程Aで副生したTHFの蒸留精製が終了した後、回分的に該蒸留精製装置に送られる場合もある。
また、一般的には工程Aで副生するTHF量に比べホットウェルタンクの封液中に凝集するTHF量が少ないため、ホットウェルタンクから回収される液のTHF濃度が低く、例えば送液量が多くなり不都合を生じる場合には、あらかじめ水分の一部を取り除いて、THF成分を濃縮することもできる。濃縮は公知の方法で行うことができ、特開昭57−135828号公報に示されている濃縮法もその1つである。
【0027】
以下、本発明におけるポリエステルの製造方法の実施態様を、ポリブチレンテレフタレートの場合を例として示す。
ポリブチレンテレフタレートの製造方法は大きく分けてテレフタル酸を主原料として用いるいわゆる直接重合法と、テレフタル酸ジアルキルエステル、好ましくはテレフタル酸ジメチルを主原料として用いるエステル交換法がある。前者は初期のエステル化反応で主に水が生成し、後者は初期のエステル交換反応で主にアルコールが生成するという違いがあるが、反応留出物の処理の容易さ、原料原単位の高さ、本発明による改良効果という観点からは直接重合法が好ましい。また、品質の安定化、エネルギー効率の観点からは、原料を連続的に供給し、連続的にポリブチレンテレフタレートを得るいわゆる連続法が好ましい。
【0028】
直接重合法の一例としては、テレフタル酸を主成分とする前記ジカルボン酸成分と1,4−ブタンジオールを主成分とする前記ジオール成分とを、1段または多段のエステル化反応槽内で、エステル化反応触媒の存在下に、通常180〜260℃、好ましくは200〜245℃、特に好ましくは210〜235℃の温度、また、通常10〜133kPa、好ましくは13〜101kPa、特に好ましくは60〜90kPaの圧力下で、0.5〜5時間、好ましくは1〜3時間で行う。反応は回分法でも連続法でも構わないが、特には連続法が好ましい。
【0029】
一方、エステル交換法の一例としては、テレフタル酸のジアルキルエステルを主成分とする前記ジカルボン酸エステル成分と1,4−ブタンジオールを主成分とする前記ジオール成分とを、1段または多段のエステル交換反応槽内で、エステル交換触媒の存在下に、通常110〜260℃、好ましくは140〜245℃、特に好ましくは180〜220℃の温度、また、通常10〜133kPa、好ましくは13〜120kPa、特に好ましくは60〜101kPaの圧力下で、0.5〜5時間、好ましくは1〜3時間で行う。反応は回分法でも連続法でも構わないが、特には連続法が好ましい。
【0030】
次に、得られたエステル化反応生成物またはエステル交換反応生成物としてのオリゴマーを重縮合反応槽に移送し、1段または多段の重縮合反応槽内で、重縮合反応触媒の存在下に、通常210〜280℃、好ましくは220〜265℃の温度、特に好ましくは230〜245℃の温度で、攪拌下に1〜12時間、好ましくは3〜10時間で、通常27kPa以下、好ましくは20kPa以下、特に好ましくは13kPa以下の減圧状態で、中でも重縮合の最終段は通常1kPa以下の圧力で重縮合反応させる。反応は回分法でも連続法でも構わないが、特には連続法が好ましい。
【0031】
図1に本発明の副生THFの回収方法の好ましい実施態様を、ポリブチレンテレフタレート直接連続重合法の場合を例として示す。
図1において、Aはエステル化反応槽、Bは第1重縮合反応槽、Cは横型の第2重縮合反応槽、J1、J2は第1重縮合反応槽Bを脱気するためのスチームエゼクタ、J3〜J7は第2重縮合反応槽Cを脱気するためのスチームエゼクタ、F1はJ1下流部に設置されたコンデンサ、F2、F3はそれぞれJ3〜J5、J6下流部に設置されたコンデンサ、Hはホットウェルタンク、D1はエステル化反応槽からの留出物を低沸点成分と高沸点成分に分離する精留塔、D2はホットウェルタンクの封液からTHF成分を濃縮するためのボイラ、D3は集められた副生THFから高沸点成分を分離する蒸留精製装置、D4はD3で高沸点物質が分離された副生THFから低沸点成分を分離する蒸留精製装置、E1は精留塔D1からの低沸点成分を凝縮するためのコンデンサ、E2、E3はそれぞれ、第1重縮合反応槽および第2重縮合反応槽からの留出ガスを凝縮するためのコンデンサ、G1〜G3はギヤポンプ、K1はジヒドロフランの水和反応装置である。
【0032】
図1において、テレフタル酸および1,4−ブタンジオールから成る原料スラリーはラインP1を通じてエステル化反応槽Aに連続的に送られる。スラリーの1,4−ブタンジオールとテレフタル酸のモル比は特に限定されないが、通常1.1〜6.0であり、1,4−ブタンジオールを過剰に供給することが多い。この時ラインP2からは原料供給量に応じた量の触媒が添加される。触媒は取扱いの容易さから1,4−ブタンジオールの溶液の状態で添加される場合が多い。
【0033】
エステル化反応槽Aで留出した蒸気はライン1aを通じて精留塔D1に導入され、高沸点成分と低沸点成分に分離される。直接重合法の場合には、高沸点成分の主成分は1,4−ブタンジオールであり、低沸点成分の主成分は水とTHFである。大部分が1,4−ブタンジオールである高沸点成分は、4aから抜き出され、その一部または全部は、直接的、または一旦タンクや蒸留設備等に送られた後間接的に、ライン2aを通じてエステル化反応槽Aに戻される。4aからは全て系外に抜出し、2aから新鮮な1,4−ブタンジオールや他のプロセスからの1,4−ブタンジオールを供給することも可能である。精留塔D1で分離された低沸点成分はコンデンサE1で凝縮された後、ライン5aを通じてタンクT1に集められ、ライン7aを通じて副生THFタンクT2に送られる。反応条件にもよるが、タンクT1に凝縮した液の水とTHFの重量比率は、通常1対9〜9対1程度である。また、タンクT1とT2を兼用しても構わない。
【0034】
エステル化反応槽Aでテレフタル酸はエステル化され、通常数平均分子量で300〜3000のオリゴマーの形でラインP3を通じて第1重縮合反応槽Bに連続的に送られる。第1重縮合反応槽Bで発生したガスは、ライン1bを通じてコンデンサE2に導かれ、凝縮した成分はライン3bから払い出され、特開昭51−81897号公報に示されているように未精製のまま原料として使用しても良いし、THFや水等の低沸点成分と1,4−ブタンジオール等の高沸点成分を蒸留等で分離した後、例えば低沸点成分は後述のホットウェルタンクとTHFと同様の操作で精製したり、高沸点成分は原料として用いるということも可能である。一方、凝縮しない成分はライン2bを通じてスチームエゼクタJ1に送られる。エゼクタの駆動蒸気は1sから導入され、ライン4bを通じてコンデンサF1で凝縮する。反応器からの留出成分の一部はコンデンサF1で蒸気とともに凝縮され、大気脚6bを通じてホットウェルタンクHに集められる。コンデンサF1で凝縮しなかった成分は5bを通じて2段目のエゼクタJ2に送られる。J2の駆動蒸気はライン2sから供給される。エゼクタJ2から排出される反応器からの留出成分を含む蒸気の凝縮物は7bを通じてホットウェルタンクHに集められる。
【0035】
一方、第1重縮合反応槽Bで重縮合反応したプレポリマーはラインP4を通じて連続的に第2重縮合反応槽Cに送られ、さらに重縮合反応を進めた後、ラインP5を通じて連続的にポリマーとして払い出される。第2重縮合反応槽Cで発生したガスは、ライン1cを通じてコンデンサE3に導かれ、凝縮した成分はライン3cから払い出され、ライン3bから払い出される成分と同様の方法で扱うことができる。一方、凝縮しない成分はライン2cを通じてスチームエゼクタJ3に送られ、J3から排出した蒸気は次段のエゼクタJ4、J5にライン4c、5cを通じて順次送られれる。それぞれのエゼクタの駆動蒸気は3s、4s、5sである。エゼクタJ5から排出される反応器からの留出成分を含む蒸気はコンデンサF2で凝縮され、大気脚9cを通じてホットウェルタンクHに集められる。コンデンサF2で凝縮しなかった成分は7cを通じてエゼクタJ6に送られる。J6の駆動蒸気はライン6sから供給される。エゼクタJ6から排出される反応器からの留出成分を含む蒸気の凝縮物はコンデンサF3で凝縮され、大気脚10cを通じてホットウェルタンクHに集められる。さらにコンデンサF3で凝縮しなかった成分はライン8cを通じてエゼクタJ7に送られエゼクタJ7からの排出蒸気の凝縮成分はホットウェルタンクHに集められる。
【0036】
このように重縮合反応槽から留出し、コンデンサE2、E3で捕集されなかった副生THFは水溶液の形としてホットウェルタンクHに集められ、ライン1hを通じてTHF濃縮ボイラD2に送られる。D2では通常50℃〜200℃の温度で塔頂からTHFを留出させ、コンデンサE4で凝縮させてライン3hを経て副生THFタンクT2に集められる。一方、分離した水はライン3hから抜き出す。
ホットウェルタンクに集められたTHF水溶液はTHF濃度が低いため、図1ではボイラD2で濃縮する場合を示したが、タンクT2にそのまま濃縮しない形で送ることも可能である。
【0037】
副生THFタンクT2には、エステル化反応槽Aで副生したTHFがライン7aを経て集められ、重縮合反応槽BおよびCで副生したTHFがライン3hを経て集められる。この副生THFはライン1kを通じてジヒドロフランの水和反応器K1に送られる。該副生THF中のジヒドロフランは、エステル化反応や重縮合反応の条件にもよるが、通常THFに対する重量比で600〜10000ppmである。 水和反応装置K1は好ましくはスルホン酸型陽イオン交換樹脂が充填された反応器であり、通常20〜100℃、液空間速度0.01〜5hr−1で通液することにより反応させる。反応後のジヒドロフランは、初期濃度にもよるが、THFに対する重量比で500ppm、中でも100ppm以下、特には50ppm以下、最適には10ppm以下になるように、K1の大きさや反応条件を設定することが好ましい。
【0038】
副生THF中に含まれるジヒドロフランをヒドロキシフランに転換した液は、ライン2kを通じて蒸留精製装置D3、D4に送られる。D3は高沸点成分を分離する蒸留塔であり、理論段数10〜50、好ましくは20〜40段、塔底温度80〜150℃、好ましくは90〜110℃の温度で、通常、還流比0.1〜10.0、好ましくは0.5〜3.0の条件で蒸留させ、THFを主成分とする低沸点成分は蒸留塔D3の塔頂から抜出し、ライン3kを通じて次の蒸留塔D4に送る。また、水を主成分とする高沸点成分はライン4kより抜き出す。
【0039】
蒸留塔D4に送る前に、ジヒドロフランをさらに水和反応させ低減させたい場合には図3に示すように、ライン3kに水和反応装置K2を追加しても良い。
蒸留塔D4は、好ましくは理論段数10〜60段の蒸留塔であり、好ましくは塔底温度50〜120℃、さらに好ましくは60〜100℃の温度で、通常、還流比1〜300、好ましくは100以上の条件で蒸留させ、炭素数3以下のアルデヒド化合物等の低沸点成分を蒸留塔D4の塔頂から抜出して分離し、低沸点成分が分離された副生THFはライン5kを通じて抜出す。該副生THFは重量比で0.1〜10%の水を含んでいることがあるため、さらに別の設備で水を分離することが好ましい。
【0040】
図2は図1の態様を一部変更した本発明の好ましい態様の1つであり、ホットウェルタンクHの封液からTHFを濃縮した成分をライン2hを通じて、エステル化反応槽Aからの留出蒸気(ライン1a)と一緒にして、精留塔D1に導入した場合を示す。精留塔D1にはリボイラE5が具備されており、精留塔D1の塔頂からの成分は、図1で示される態様と同様にライン7aを通じて副生THFタンクT2に送られる。
これら副生THFの精製設備には、本発明の論旨を逸脱しない範囲において、熱交換器、コンデンサ、タンク、エゼクタ、ポンプ等を適宜、追加、省略、統合したり、順番を入れ替えたりすることができる。
【0041】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
なお文中記載の%およびppmはいずれも重量%、重量ppmを表す。
(1)オリゴマーのエステル化率
以下のようにして求めた酸価とケン化価を用いて算出した。
(酸価)
オリゴマーをジメチルホルムアミドに溶解させ、0.1NのKOH/メタノール溶液を用いて滴定し求めた。
(ケン化価)
0.5NのKOH/エタノール溶液でオリゴマーを加水分解し、0.5Nの塩酸で滴定し求めた。
エステル化率=((ケン化価−酸価)/ケン化価)×100
【0042】
(2)固有粘度
ウベローデ型粘度計とフェノール/テトラクロロエタン(重量比1/1)の混合溶媒を用い、30℃において、濃度1.0g/dLのポリマー溶液、および溶媒のみの落下秒数を測定し、下式より求めた。
[η]=((1+4Kηsp)0.5−1)/(2KC)
但し、 ηsp=η/η0−1 であり、
ηはポリマー溶液落下秒数、η0は溶媒の落下秒数、Cはポリマー溶液濃度(g/dL)、Kはハギンズの定数である。Kは0.33を採用した。
【0043】
(3)THF、ジヒドロフラン、ヒドロキシテトラヒドロフラン濃度
ガスクロマトグラフィーにより定量した。
【0044】
【実施例】
図3の装置を用いて、ラインP1からテレフタル酸1.0モルに対して、1,4−ブタンジオール1.8モルから成るスラリーを連続的に供給し、P2から6%の1,4−ブタンジオール溶液としてテトラブチルチタネートをポリマー理論収量に対してチタン濃度として100ppmになるようエステル化反応槽Aに連続的に供給した。エステル化反応槽Aは、内温230℃、圧力78.5kPa、平均滞留時間3hrになるよう調整し、エステル化率96.5%のオリゴマーを得た。
【0045】
エステル化反応槽Aから留出した蒸気は精留塔D1で1,4−ブタンジオールを主とする高沸点成分と水、THFを主とする低沸点成分に分離し、低沸点成分はコンデンサE1で凝縮させタンクT1、ライン7aを経てタンクT2に送った。
オリゴマーはラインP3を通じて連続的に第1重縮合反応槽Bに送り、内温240℃、圧力2.6kPa、平均滞留時間2.5hrで反応させた。第1重縮合反応槽Bは、スチームエゼクタJ1、J2を用いて減圧にし、ライン1bからの蒸気はコンデンサE2で凝縮させ、該コンデンサで凝縮しなかったTHF等の成分はライン2bを通じてスチームエゼクタJ1を経由し、最終的には大気脚6b、7bを通じてホットウェルタンクHに導いた。
【0046】
第1重縮合反応槽Bから抜き出したプレポリマーはラインP4を通じて連続的に第2重縮合反応槽に送り、内温240℃、圧力0.13kPa、平均滞留時間1.5hrでさらに重縮合を進めた。この時ラインP5から抜き出したポリマーの固有粘度は0.85であった。第2重縮合反応槽Cも第1重縮合反応槽Bと同様にスチームエゼクタJ3〜J7を用いて減圧にし、コンデンサE3で凝縮しない成分は最終的に大気脚9c、10c、11cを通じてホットウェルタンクHに集めた。
【0047】
ホットウェルタンクHの封液はライン1hを通じて濃縮ボイラD2に送り、水分を低減した後、ライン3hを経てタンクT2に集めた。
タンクT2のTHF水溶液中のTHF濃度は28.0%、ジヒドロフラン濃度は2600ppm、ヒドロキシテトラヒドロフランは2500ppmであった。
これをスルホン酸型陽イオン交換樹脂(ダイヤイオンSK1B、三菱化学(株)製)を充填した水和反応器K1に50℃、200kPa、液空塔速度0.2hr−1で通液し、ジヒドロフランをヒドロキシテトラヒドロフランに転化させた。水和反応器K1出口の液のTHF濃度は27.7%、ジヒドロフラン濃度は26ppm、ヒドロキシテトラヒドロフラン濃度は5800ppmであった。
【0048】
D3は理論段数30段の蒸留塔であり、塔底温度100℃、還流比2.9で塔頂からTHFの実質的全量を留出させた。留出した含水THF中のTHF濃度は94.7%であり、ジヒドロフラン濃度は42ppmであった。塔底からは水を主体とし、ヒドロキシテトラヒドロフランその他の高沸点不純物を含む水溶液を排出した。
次に、ダイヤイオンSK1Bを充填した第2水和反応器K2に50℃、200kPa、液空塔速度0.2hr−1で通液し、さらにジヒドロフランを水和させた。水和反応器K2出口の液のジヒドロフラン濃度は10ppm以下であった。
D4は、理論段数40段の蒸留塔であり、塔底温度68℃、還流比150で塔頂から軽沸成分、塔底からTHF濃度94.7%の含水THFを得た。塔頂留出液と塔底留出液との重量比は1:53であった。該含水THF中のジヒドロフランの含有量は10ppm未満であった。
【0049】
【比較例】
水和反応器K1、K2を用いなかった以外は実施例と同様に行った。蒸留塔D4の塔底から得られた含水THF中のジヒドロフラン濃度は6000ppmであった。
【発明の効果】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法に用いられる製造装置の好ましい一実施態様の概念図である。
【図2】本発明の製造方法に用いられる製造装置の好ましい別の一実施態様の概念図である。
【図3】実施例に用いられた製造装置の概念図である。
【符号の説明】
A エステル化反応槽
B 第1重縮合反応槽
C 横型の第2重縮合反応槽
D1 精留塔
D2 THF濃縮ボイラ
D3 高沸点成分分離蒸留塔
D4 低沸点成分分離蒸留塔
E1〜E4 コンデンサ
E5 リボイラ
F1〜F3 エゼクタ蒸気コンデンサ
G1〜G3 ギヤポンプ
H ホットウェルタンク
J1〜J7 スチームエゼクタ
K1〜K2 水和反応器
T1〜T2 タンク
P1 原料スラリー供給ライン
P2 触媒供給ライン
P3 オリゴマー移送ライン
P4 プレポリマー移送ライン
P5 ポリマー抜出ライン
1a エステル化反応槽からの蒸気ライン
2a 1,4−ブタンジオールの供給ライン
3a 精留塔の塔頂抜き出しライン
4a 精留塔の塔底抜き出しライン
5a コンデンサの凝縮液ライン
6a ベントライン
7a エステル化反応槽からの副生THF供給ライン
1b 第1重縮合反応槽からの蒸気ライン
2b 第1重縮合反応槽の脱気ライン
3b 第1重縮合反応槽発生蒸気の凝縮液ライン
4b 第1重縮合反応槽の1段目エゼクタからの蒸気排出ライン
5b 第1重縮合反応槽の1段目エゼクタのコンデンサからのガスライン
6b、7b 大気脚
1c 第2重縮合反応槽からの蒸気ライン
2c 第2重縮合反応槽の脱気ライン
3c 第2重縮合反応槽発生蒸気の凝縮液ライン
4c 第2重縮合反応槽の1段目エゼクタからの蒸気排出ライン
5c 第2重縮合反応槽の2段目エゼクタからの蒸気排出ライン
6c 第2重縮合反応槽の3段目エゼクタからの蒸気排出ライン
7c 第2重縮合反応槽の3段目エゼクタのコンデンサからのガスライン
8c 第2重縮合反応槽の4段目エゼクタのコンデンサからのガスライン
9c、10c、11c 大気脚
1h ホットウェルタンク封液の抜き出しライン
2h 濃縮THF蒸気のライン
3h 濃縮THFのライン
4h ベントライン
1k 副生THFの供給ライン
2k 水和反応器からの吐出ライン
3k 高沸点成分分離蒸留塔の塔頂抜出ライン
4k 高沸点成分分離蒸留塔の塔底抜出ライン
5k 高沸点成分分離蒸留塔の塔低抜出ライン
6k 高沸点成分分離蒸留塔の塔頂抜出ライン
1s〜7s エゼクタへの蒸気供給ライン

Claims (6)

  1. 下記の工程を有するポリエステルの製造方法。
    (工程A)ジカルボン酸成分と1,4−ブタンジオールを含むジオール成分とをエステル化又はエステル交換反応させてオリゴマーを作製する工程、
    (工程B)脱気装置としてスチームエゼクタ、スチームエゼクタ下流部に設置されたコンデンサ、及び該コンデンサと大気脚を介して接続されたホットウェルタンクが備えられた重縮合反応器を少なくとも1個有する重縮合反応装置を用いて、工程Aで得られたオリゴマーを重縮合してポリエステルを製造する工程、
    (工程C)重縮合工程で副生し、ホットウェルタンクに凝縮したテトラヒドロフランを回収する工程、
    (工程D)工程Cで回収したテトラヒドロフラン中に含まれるジヒドロフランを、テトラヒドロフランに対する重量比で500ppm以下にする工程。
  2. 工程Aで副生するテトラヒドロフランと、工程Cで回収したテトラヒドロフランとを、同一の蒸留精製装置を用いて精製する工程を有することを特徴とする請求項1に記載のポリエステルの製造方法。
  3. 工程Cで回収したテトラヒドロフラン中のジヒドロフランを水和反応させ、テトラヒドロフランに含まれるジヒドロフランを、テトラヒドロフランに対する重量比で500ppm以下にすることを特徴とする請求項1または2に記載のポリエステルの製造方法。
  4. 工程Aで副生するテトラヒドロフランと工程Cで回収したテトラヒドロフランを同一の水和反応装置を用いて水和反応させることを特徴とする請求項3に記載のポリエステルの製造方法。
  5. ジヒドロフランの水和反応を行うに際し、陽イオン交換樹脂を用いることを特徴とする請求項3または4に記載のポリエステルの製造方法。
  6. ポリエステルがポリブチレンテレフタレートであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のポリエステルの製造方法。
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